JP2004210467A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】熱可塑性樹脂粒子を有する記録後の記録媒体1を加熱加圧して記録媒体1の熱可塑性樹脂粒子を定着化させるインクジェット記録装置の定着手段5を、記録媒体1の搬入側に配置される加熱ローラ51と、記録媒体1の搬出側に配置される出口ローラ53と、加熱ローラ51と出口ローラ53とに亘って掛け渡された定着ベルト54と、定着ベルト54を挟んで加熱ローラ51に向けて圧接する加圧ローラ55と、定着ベルト54の寄りを検知する寄り検知手段7と、寄り検知手段7による定着ベルト54の寄り検知に基づいて出口ローラ53のねじり量を調整する出口ローラねじり量調整手段6とを有して構成する。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性樹脂粒子を有する記録媒体に対してインクを噴射して記録を行い、記録後の記録媒体を定着手段によって加熱加圧して該記録媒体の熱可塑性樹脂粒子を定着化させるようにしたインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性樹脂粒子を有する記録媒体に対して画像の記録を行うインクジェット記録は、記録後の記録媒体を加熱加圧することによって、該記録媒体中の熱可塑性樹脂粒子を透明化(定着)することで、画像の水との接触による滲みを防止し、耐擦過性を向上させると共に、銀塩写真に迫る高画質、高品質のプリントを作成できることで知られている。
【0003】
従来、記録媒体中の熱可塑性樹脂粒子を定着するための定着手段としては、加熱ローラと出口ローラ間に無端状の定着ベルトを掛け渡し、この定着ベルトを挟んで加熱ローラに向けて圧接する加圧ローラを配置して構成した定着手段が提案されている。このような定着手段によれば、加熱ローラと加圧ローラとの間のニップ、具体的には、加圧ローラが加熱ローラに向けて圧接した際の加圧ローラと定着ベルトとの間に形成されるニップに記録媒体を通過させることにより加熱加圧した後、その記録媒体は定着ベルトに密着して貼り付いた状態で搬送され、記録媒体の搬出側に配置される出口ローラ付近まで来るころには若干冷えた状態となり、次いで出口ローラから定着ベルト表面より剥がれて排出されるため、単に加熱ローラと加圧ローラとにより定着を行うタイプの定着手段に比べて高い光沢が得られて良好な定着を行うことができる。
【0004】
かかる定着手段において定着不良がなく良好な定着を行うためには、加熱ローラと加圧ローラとの間を通過した記録媒体が定着ベルト表面から剥離することなく出口ローラからまで密着していることが必要とされる一方、記録媒体が出口ローラまで来たら、速やかに定着ベルト表面から剥離して、定着手段から円滑に排出されることが必要とされる。このため、加熱ローラと加圧ローラとの間を通過した後の記録媒体は、定着ベルトの表面に剥離し易い状態で密着しつつ出口ローラまで搬送されることとなる。従って、かかる記録媒体の定着手段を備えたインクジェット記録装置においては、定着ベルト表面からの記録媒体の不用意な剥離を回避することが、高画質、高品質のプリントを得る上で重要となってくる。
【0005】
定着ベルト表面からの記録媒体の剥離の原因の一つに、ベルト斜行の問題がある。すなわち、定着ベルトが何らかの原因、例えば、(1)加熱ローラと出口ローラのねじれ、(2)加圧ローラと加熱ローラのねじれ、(3)定着ベルトの幅方向の周長差、(4)加熱ローラの円筒度、(5)出口ローラの円筒度、(6)ニップ圧、(7)定着ベルトのテンション、(8)テンションのアンバランス、(9)ニップ力のアンバランス、(10)定着ベルトの厚さ、(11)加圧ローラのゴム硬度、(12)加圧ローラのゴム厚さ等に起因して、出口ローラと加熱ローラとの間で、その駆動方向に対して斜めに傾いて駆動されることによってベルトの偏り(ベルト斜行)が発生する。そうすると、定着ベルトがその幅方向の一方に寄ってしまい、その表面に対する記録媒体の密着性が解かれて定着ベルト表面から早期に剥離してしまう。
【0006】
従来、ベルトの斜行を防止する手段として、ローラにベルトの偏りを規制するフランジを設けることも考えられているが(特許文献1)、ベルトの斜行が大きくなるとフランジを乗り上げてベルトが破損してしまう問題があるため好ましくない。
【0007】
【特許文献1】特開平8−133517号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の課題は、定着手段として定着ベルトを有するインクジェット記録装置において、定着ベルトの斜行に起因する定着ベルト表面からの記録媒体の剥離を防止し、記録媒体の定着ムラをなくして均一な定着を行うことにより光沢ムラのない高品質の画像プリントを得ることができるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、以下の発明によって解決される。
【0010】
請求項1記載の発明は、熱可塑性樹脂粒子を有する記録媒体に対してインクを噴射して記録を行い、記録後の記録媒体を定着手段によって加熱加圧して該記録媒体の熱可塑性樹脂粒子を定着化させるインクジェット記録装置において、前記定着手段は、前記記録媒体の搬入側に配置される加熱ローラと、前記記録媒体の搬出側に配置される出口ローラと、前記加熱ローラと前記出口ローラとに亘って掛け渡された定着ベルトと、前記定着ベルトを挟んで前記加熱ローラに向けて圧接する加圧ローラと、前記定着ベルトの寄りを検知する寄り検知手段と、前記寄り検知手段による前記定着ベルトの寄り検知に基づいて前記出口ローラのねじり量を調整する出口ローラねじり量調整手段とを有することを特徴とするインクジェット記録装置である。
【0011】
請求項2記載の発明は、前記出口ローラねじり量調整手段は、加熱ローラと出口ローラとの軸間距離をL(mm)、記録媒体幅をw(mm)、記録媒体幅端部におけるねじり量をy1(mm)とするとき、y1/w/Lを1×10−5〜1×10−3とすることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置である。
【0012】
請求項3記載の発明は、前記出口ローラねじり量調整手段は、記録媒体幅をw(mm)、記録媒体幅端部におけるねじり量をy1(mm)、ねじり量変更所要時間をt(sec)とするとき、y1/w/tを0.003〜0.3とすることを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット記録装置である。
【0013】
請求項4記載の発明は、熱可塑性樹脂粒子を有する記録媒体に対してインクを噴射して記録を行い、記録後の記録媒体を定着手段によって加熱加圧して該記録媒体の熱可塑性樹脂粒子を定着化させるインクジェット記録装置において、前記定着手段は、前記記録媒体の搬入側に配置される加熱ローラと、前記記録媒体の搬出側に配置される出口ローラと、前記加熱ローラと前記出口ローラとに亘って掛け渡された定着ベルトと、前記定着ベルトを挟んで前記加熱ローラに向けて圧接する加圧ローラと、前記定着ベルトの寄りを検知する寄り検知手段と、前記寄り検知手段による定着ベルトの寄り検知に基づいて前記加圧ローラのねじり量を調整する加圧ローラねじり量調整手段とを有することを特徴とするインクジェット記録装置である。
【0014】
請求項5記載の発明は、前記加圧ローラねじり量調整手段は、加熱ローラと加圧ローラとの間のニップ幅をd(mm)、記録媒体幅端部におけるねじり量をy2(mm)とするとき、y2/dを0.1〜5とすることを特徴とする請求項4記載のインクジェット記録装置である。
【0015】
請求項6記載の発明は、前記加圧ローラねじり量調整手段は、定着ベルトの線速をv(mm/s)、記録媒体幅端部におけるねじり量をy2(mm)、ねじり量変更所要時間をt(sec)とするとき、y2/v/tを0.2〜7とすることを特徴とする請求項4又は5記載のインクジェット記録装置である。
【0016】
請求項7記載の発明は、熱可塑性樹脂粒子を有する記録媒体に対してインクを噴射して記録を行い、記録後の記録媒体を定着手段によって加熱加圧して該記録媒体の熱可塑性樹脂粒子を定着化させるインクジェット記録装置において、前記定着手段は、前記記録媒体の搬入側に配置される加熱ローラと、前記記録媒体の搬出側に配置される出口ローラと、寄り調整ローラと、前記加熱ローラ、前記出口ローラ及び前記寄り調整ローラを内側に含んでそれぞれに亘って掛け渡された定着ベルトと、前記定着ベルトを挟んで前記加熱ローラに向けて圧接する加圧ローラと、前記定着ベルトの寄りを検知する寄り検知手段と、前記寄り検知手段による前記定着ベルトの寄り検知に基づいて前記寄り調整ローラのねじり量を調整する寄り調整ローラねじり量調整手段とを有することを特徴とするインクジェット記録装置である。
【0017】
請求項8記載の発明は、前記加熱ローラと前記加圧ローラとの間のニップ圧を、0.1MPa〜2MPaとすることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェット記録装置である。
【0018】
請求項9記載の発明は、前記インクは顔料インクであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のインクジェット記録装置である。
【0019】
請求項10記載の発明は、前記定着ベルトは、ニッケル電鋳にフッ素系樹脂、パーフルオロアルコキシアルカン又は硬化型シリコンのいずれかを塗布してなることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のインクジェット記録装置である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0021】
図1は、本発明に係るインクジェット記録装置の全体構成の概略を示す側面図である。
【0022】
記録媒体1は、詳細については後述するが、その層構成中に熱可塑性樹脂粒子を有する記録媒体であり、ロール状に巻回された長尺状のロールペーパーの形態で、不図示の駆動モータにより回転駆動される駆動ローラ11と従動ローラ12とからなる第1搬送ローラ対10に挟持され、記録部2に搬送される。
【0023】
記録部2には記録ヘッド2aが記録媒体1の搬送方向と略直交する主走査方向に沿って移動可能に設けられており、この記録ヘッド2aから記録媒体1の記録面1aに向けて所定のタイミングでインクが噴射されることにより、上記第1搬送手段10による記録媒体1の搬送との協働により所望の画像が記録される。
【0024】
記録部2において記録ヘッド2aにより記録面1aに画像が記録形成された記録媒体1は、カッターユニット3において所定サイズに裁断される。裁断された記録媒体1は、駆動ローラ21と従動ローラ22とからなる第2搬送ローラ対20、及び駆動ローラ31と従動ローラ32とからなる第3搬送ローラ対30によってスイッチバック部4に搬送される。なお、記録媒体1は図示するロールペーパーから供給されるものに限らず、予め規定サイズに裁断されたシート状のものであってもよく、この場合、カッターユニット3は必ずしも設けられていなくてもよい。
【0025】
スイッチバック部4には第4搬送ローラ対40が設けられており、上記第2搬送ローラ対20及び第3搬送ローラ対30により搬送路A内を搬送されてきた切断後の記録媒体1を、その先頭側から一旦受け入れた後、次いでその後端側から後述する定着機5に向かう搬送路Bに搬送するために方向転換させる。4aは搬送路の切替ゲートであり、不図示の駆動手段により切り替えられるようになっている。
【0026】
この第4搬送ローラ対40と定着機5との間の搬送路Bには、更に第5搬送ローラ対50及び第6搬送ローラ対60が配設されており、各搬送ローラ対40、50、60によって、スイッチバックされた搬送路B内の記録媒体1を定着機5まで搬送するように構成されている。
【0027】
定着機5は、内部に熱源であるハロゲンランプヒーター等の発熱体52を内蔵し、記録媒体1の搬入側に配置される加熱ローラ51と、不図示の駆動モータの駆動によって回転駆動し、記録媒体1の搬出側に配置される出口ローラ53との間に掛け渡された無端状の定着ベルト54と、上記加熱ローラ51との間に定着ベルト54を挟み付けるように所定の圧力をもって圧着する表面がゴム製の加圧ローラ55とを有して構成された定着手段であり、本実施形態では上記定着ベルト54が記録媒体1の記録面1aに面するように配置され、この定着機5に搬送された記録媒体1を加熱ローラ51に掛け渡された定着ベルト54と加圧ローラ55との間に挟み付け、記録媒体1の層構成中に含まれる熱可塑性樹脂粒子を溶融及び平滑化させて透明化させ、記録媒体1の記録面1aに光沢を付与する。
【0028】
このときの加熱ローラ51の加熱による定着温度は、上記熱可塑性樹脂粒子のTg以上であることが、該熱可塑性樹脂粒子を適切に透明化させ、良質な画像プリントを得る上で好ましい。また、定着温度は、記録媒体1を構成する支持体(詳細については後述する)の熱変形温度以下であることが好ましい。熱変形温度よりも高くなると、定着時に記録媒体1の反り、波打ち等の変形を起こすために好ましくない。定着機5での温度は、加熱ローラ51若しくは定着ベルト54の近傍に不図示の温度センサを配置しておき、この温度センサの検出温度に基づいて制御される。
【0029】
定着機5において画像が定着された記録媒体1は、排出ローラ対70によって排出口Cから装置外へ排出される。
【0030】
ここで、定着機5の構成について図2を用いて更に説明する。図2は定着機5の概略構成を示す斜視図である。
【0031】
定着機5の出口ローラ53の軸芯53aの一端には、モータギヤ61、伝導ギヤ62を介して駆動モータ64の回転駆動力が伝達される偏芯ギヤ63が、その回転軸からずれた位置にベアリング53bを介して回転可能に取り付けられている。従って、偏芯ギヤ63が回動すると、その偏芯ギヤ63の回転軸からずれた位置に取り付けられている出口ローラ53の軸芯53aの一端の位置がずれ、該軸芯53aの他端を中心にして出口ローラ53は傾動する。この態様では、偏芯ギヤ63の回動によって、出口ローラ53の軸芯53aを定着ベルト54の駆動方向(矢視A方向)と交叉する方向(矢視B−B’方向)に沿って傾動させるように該偏芯ギヤ63と出口ローラ53の軸芯53aとの配置構成が適切に採られており、これによって定着ベルト54にねじりを与えるための出口ローラ53のねじり量が調整可能とされている。
【0032】
ここで、駆動モータ64は制御手段65によって駆動制御されるようになっており、この態様では、上記モータギヤ61、伝導ギヤ62、偏芯ギヤ63、駆動モータ64及び制御手段65によって出口ローラねじり量調整手段6を構成している。
【0033】
定着ベルト54の両側端部近傍には、それぞれ光学式センサ7a、7bからなる寄り検知手段7が配設されており、定着ベルト54の両側端部の位置を検知することで、駆動時の定着ベルト54の幅方向の寄りを検知するようになっている。光学式センサ7a、7bの使用は、定着ベルト54の斜行による寄りを非接触で検知できるために好ましい態様である。光学式センサ7a、7bは図示する反射型センサの他に、定着ベルト54を間に挟んで投光部と受光部とを対向配置させてなる透過型センサを用いるようにしてもよい。
【0034】
各光学式センサ7a、7bは、検知信号が入力されるように制御手段65と電気的に接続されており、いずれかの光学式センサ7a又は7bが定着ベルト54の側端部を検知することでその寄りを検出すると、その検知信号は制御手段65に入力される。制御手段65はその検知信号に基づいて、駆動モータ64を正又は逆のいずれかの方向に駆動させ、モータギヤ61、伝導ギヤ62を介して偏芯ギヤ63を正又は逆のいずれかに回転駆動させることにより出口ローラ53の軸芯53aを傾動させて出口ローラ53のねじり量を調整する。例えば、図2において、光学式センサ7aが定着ベルト54の左寄り斜行を検知すると、制御手段65は駆動モータ64を駆動制御して偏芯ギヤ63を適切に回動させ、出口ローラ53の軸芯53aの右端が下方向となるように傾動させる。これにより定着ベルト54は出口ローラ53側がねじられて右側に寄るように駆動され、正常な状態に戻される。また、光学式センサ7bが定着ベルト54の右寄り斜行を検知すると、上記と逆に制御される。
【0035】
かかる出口ローラねじり量調整手段6による出口ローラ53のねじり量の調整は、加熱ローラ51と出口ローラ53との軸間距離をL(mm)、記録媒体1の幅をw(mm)、記録媒体1の幅端部1’におけるねじり量をy1(mm)とするとき(図3参照)、y1/w/Lが1×10−5〜1×10−3となるように制御されることが、記録媒体1の定着ベルト54表面からの剥離を極力防止し得て光沢ムラの発生のない良好な定着を行う上で好ましい。上記値が1×10−5よりも小さくても、また1×10−3より大きくても、記録媒体1の定着ベルト54表面からの剥離が生じ易くなるために好ましくない。より安定して記録媒体1を定着できるようにするためには、上記値を1×10−5〜1×10−4とすることがより好ましい。
【0036】
また、出口ローラねじり量調整手段6による出口ローラ53のねじり量の調整は、記録媒体1の幅をw(mm)、記録媒体1の幅端部1’におけるねじり量をy1(mm)、ねじり量変更所要時間をt(sec)とするとき、y1/w/tが0.003〜0.3となるように制御されることも、上記と同様の理由から好ましい。上記値が0.003よりも小さくても、また0.3より大きくても、やはり記録媒体1の定着ベルト54表面からの剥離が生じ易くなるために好ましくない。より安定して記録媒体1を定着できるようにするためには、上記値を0.003〜0.1とすることがより好ましい。
【0037】
更に本発明では、上記のy1/w/Lとy1/w/tとについて、それぞれ上記値を同時に満足していると、記録媒体1の定着を剥離なくより一層安定して良好に行うことができるために好ましい態様である。
【0038】
図4は定着機5の別の態様を示している。図2と同一符号は同一構成を示しているため説明は省略する。
【0039】
この態様では、出口ローラ53に出口ローラねじり量調整手段6を設ける構成に代えて、加圧ローラ55に加圧ローラねじり量調整手段8を設けている。
【0040】
すなわち、定着機5の加圧ローラ55の軸芯55aの一端には、モータギヤ81、伝導ギヤ82を介して駆動モータ84の回転駆動力が伝達される偏芯ギヤ83が、その回転軸からずれた位置にベアリング55bを介して回転可能に取り付けられている。従って、偏芯ギヤ83が回動すると、その偏芯ギヤ83の回転軸からずれた位置に取り付けられている加圧ローラ55の軸芯55aの一端の位置がずれ、該軸芯55aの他端を中心にして加圧ローラ55は傾動する。この態様では、偏芯ギヤ83の回動によって、加圧ローラ55の軸芯55aを該軸芯55aの他端を中心にして定着ベルト54の駆動方向(矢視A方向)と平行な方向(矢視B−B’方向)に沿って傾動させるように該偏芯ギヤ83と加圧ローラ55の軸芯55aとの配置構成が適切に採られており、これによって定着ベルト54にねじりを与えるための加圧ローラ55のねじり量が調整可能とされている。
【0041】
ここで、駆動モータ84は制御手段85によって駆動制御されるようになっており、この態様では、上記モータギヤ81、伝導ギヤ82、偏芯ギヤ83、駆動モータ84及び制御手段85によって加圧ローラねじり量調整手段8を構成している。
【0042】
各光学式センサ7a、7bは、検知信号が入力されるように制御手段85と電気的に接続されており、いずれかの光学式センサ7a又は7bが定着ベルト54の側端部を検知することでその寄りを検出すると、その検知信号は制御手段85に入力される。制御手段85はその検知信号に基づいて、駆動モータ84を正又は逆のいずれかの方向に駆動させ、モータギヤ81、伝導ギヤ82を介して偏芯ギヤ83を正又は逆のいずれかに回転駆動させることにより加圧ローラ55の軸芯55aを傾動させて加圧ローラ55のねじり量を調整する。例えば、図4において、光学式センサ7aが定着ベルト54の左寄り斜行を検知すると、制御手段85は駆動モータ84を駆動制御して偏芯ギヤ83を適切に回動させ、加圧ローラ55の軸芯55aの右端が出口ローラ53から若干遠ざかる方向に傾動させる。これにより加熱ローラ51と加圧ローラ55との間のニップが定着ベルト54を右側に寄る方向に駆動し、定着ベルト54は正常な状態に戻される。また、光学式センサ7bが定着ベルト54の右寄り斜行を検知すると、上記と逆に制御される。
【0043】
かかる加圧ローラねじり量調整手段8による加圧ローラ55のねじり量の調整は、加熱ローラ51と加圧ローラ55とのニップ幅をd(mm)、記録媒体1の幅端部1’におけるねじり量をy2(mm)とするとき(図5(a)(b)参照)、y2/dが0.1〜5となるように制御されることが、記録媒体1の定着ベルト54表面からの剥離を極力防止し得て光沢ムラの発生のない良好な定着を行う上で好ましい。上記値が0.1よりも小さくても、また5より大きくても、記録媒体1の定着ベルト54表面からの剥離が生じ易くなるために好ましくない。より安定して記録媒体1を定着できるようにするためには、上記値を0.1〜2とすることがより好ましい。
【0044】
また、加圧ローラねじり量調整手段8による加圧ローラ55のねじり量の調整は、定着ベルト54の線速をv(mm/s)、記録媒体1の幅端部1’におけるねじり量をy2(mm)、ねじり量変更所要時間をt(sec)とするとき、y2/v/tが0.2〜7となるように制御されることが好ましい。上記値が0.2よりも小さくても、また7より大きくても、やはり記録媒体1の定着ベルト54表面からの剥離が生じ易くなるために好ましくない。より安定して記録媒体1を定着できるようにするためには、上記値を0.2〜2とすることがより好ましい。
【0045】
更に本発明では、上記のy2/dとy2/v/tとについて、それぞれ上記値を同時に満足していると、記録媒体1の定着をより一層安定して良好に行うことができるために好ましい態様である。
【0046】
図6は定着機5の更に別の態様を示している。図2と同一符号は同一構成を示しているため説明は省略する。
【0047】
この態様では、加熱ローラ51と出口ローラ53の他に、定着ベルト54の寄りを調整するための寄り調整ローラ56が設けられており、定着ベルト54は、加熱ローラ51、出口ローラ53及びこの寄り調整ローラ56を内側に含んでそれぞれに亘って掛け渡されている。
【0048】
ここでは、寄り調整ローラ56は、加熱ローラ51と出口ローラ53との間で、且つ記録媒体1との接触側と反対側の定着ベルト54内面に所定圧で当接しており、同時に該定着ベルト54に所定のテンションを与えるためのテンションローラとしても機能している。
【0049】
寄り調整ローラ56の軸芯56aの一端には、モータギヤ91、伝導ギヤ92を介して駆動モータ94の回転駆動力が伝達される偏芯ギヤ93が、その回転軸からずれた位置にベアリング56bを介して回転可能に取り付けられている。従って、偏芯ギヤ93が回動すると、その偏芯ギヤ93の回転軸からずれた位置に取り付けられている寄り調整ローラ56の軸芯56aの一端の位置がずれ、該軸芯56aの他端を中心にして寄り調整ローラ56は傾動する。この態様では、偏芯ギヤ93の回動によって、寄り調整ローラ56の軸芯56aを定着ベルト54の駆動方向(矢視A方向)と交叉する方向(矢視B−B’方向)に沿って傾動させるように該偏芯ギヤ93と寄り調整ローラ56の軸芯56aとの配置構成が適切に採られており、これによって定着ベルト54にねじりを与えるための寄り調整ローラ56のねじり量が調整可能とされている。
【0050】
ここで、駆動モータ94は制御手段95によって駆動制御されるようになっており、この態様では、上記モータギヤ91、伝導ギヤ92、偏芯ギヤ93、駆動モータ94及び制御手段95によって寄り調整ローラねじり量調整手段9を構成している。
【0051】
各光学式センサ7a、7bは、検知信号が入力されるように制御手段95と電気的に接続されており、いずれかの光学式センサ7a又は7bが定着ベルト54の側端部を検知することでその寄りを検出すると、その検知信号は制御手段95に入力される。制御手段95はその検知信号に基づいて、駆動モータ94を正又は逆のいずれかの方向に駆動させ、モータギヤ91、伝導ギヤ92を介して偏芯ギヤ93を正又は逆のいずれかに回転駆動させることにより寄り調整ローラ56の軸芯56aを傾動させて寄り調整ローラ56のねじり量を調整する。例えば、図6において、光学式センサ7aが定着ベルト54の左寄り斜行を検知すると、制御手段95は駆動モータ94を駆動制御して偏芯ギヤ93を適切に回動させ、寄り調整ローラ56の軸芯56aの右端を若干下向きに傾動させる。これにより定着ベルト54は、寄り調整ローラ56によってねじられて右側に寄る方向に駆動され、正常な状態に戻される。また、光学式センサ7bが定着ベルト54の右寄り斜行を検知すると、上記と逆に制御される。
【0052】
このように加熱ローラ51や出口ローラ53の他に寄り調整ローラ56を設け、この寄り調整ローラ56のねじり量を調整することによって定着ベルト54の斜行を調整するようにしているため、前記した態様のように加熱ローラ51や出口ローラ53のねじり量を調整する必要がないことから、加熱ローラ51から出口ローラ53に至る記録媒体1の通紙部分において定着ベルト54にねじりが掛からないため、記録媒体1をより安定して搬送し定着することができる。
【0053】
かかる寄り調整ローラ56は、図7に示すように、加熱ローラ51から見て出口ローラ53よりも遠い位置に配置させることも好ましい。この場合、上記同様の効果に加えて、寄り調整ローラ56への定着ベルト54の巻き付き量をより大きくすることができるため、寄り調整ローラ56のねじり量に対する定着ベルト54の斜行調整効果をより大きくすることができる。なお、図7では、寄り調整ローラねじり量調整手段9を図示省略している。
【0054】
以上説明した定着機5において、加熱ローラ51と加圧ローラ55との間のニップ圧は、0.1MPa〜2MPaとすることが、記録媒体1に適切な加圧力を作用させ、記録媒体1の記録面1aに十分な光沢を付与することができて良好な定着を行うことができ、また、定着ベルト54の斜行を制御可能な範囲に抑えることができるために好ましい。ニップ圧が0.1MPaよりも小さいと、定着機5において熱可塑性樹脂粒子を適切に透明化させることが難しくなる。また、2MPaよりも大きくなると、記録媒体1に皺が発生し易くなる上に、定着ベルト54の斜行が制御困難となるために好ましくない。
【0055】
ここで、定着機5の定着ベルト54の構成の一例について説明する。
【0056】
定着ベルト54に用いられるベルト部材用の基材としては、アルミニウム、鉄、ポリエチレン等を用いることもできるが、シームレスのニッケル電鋳が好ましく用いられる。基材の厚さは10μm〜100μmが好ましい。
【0057】
かかる基材の表面租さは、0.1μm以下が好ましく、更に好ましくは、0.08μm以下である。更に、ヤング率は、50kN/mm2以上であることが好ましく、更に好ましくは、50kN/mm2〜300kN/mm2である。
【0058】
基材の表面(記録媒体1と接触する側の面)には表面処理層が形成される。この表面処理層は、画像定着時の光沢度の変動を低減し、且つ、定着時の後述する離型性層の膜剥がれの防止を効果的に得るためには、表面処理層のJIS K 5401に規定される鉛筆硬度がHB以上であることが必須要件であるが、好ましくは鉛筆硬度が、H〜5Hの範囲であり、特に好ましくは、2H〜5Hの範囲である。
【0059】
また、光沢ムラを更に効果的に防止する為には、表面処理層のJIS K 6911に規定される膨潤率が5%未満であることが好ましく、更に好ましくは、3%以下であり、特に好ましくは、1%以下の範囲である。
【0060】
上記記載のような鉛筆硬度や膨潤率を示す表面処理層は、定着ベルト54の基材と後述する離型性層との間の接着性を向上させ、且つ、定着時の光沢ムラの防止を適切に行う観点から表面改質剤を含有することが好ましい。表面改質剤としては、アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤が好ましく、特に好ましく用いられるのはアルミニウムカップリング剤である。
【0061】
上記記載のアルミニウムカップリング剤やジルコニウムカップリング剤は、そのものは接着性を有しないが、接着したいものの表面(定着ベルト54の基材)をカップリング剤溶液で処理すると、カップリング剤が加水分解−縮合反応を起こして基材表面の接着性を向上させる作用を有している。
【0062】
以下にアルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤の具体例を示すが、本発明に係る定着ベルト54においてはこれらに限定されない。
【0063】
《アルミニウムカップリング剤の具体例》
アセトメトキシアルミニウムジイソプロピレート
アセトエトキシアルミニウムジイソプロピレート
アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート
アルミニウムジ−n−ブトキシドモノメチルアセテート
アルミニウムジ−n−ブトキシドモノエチルアセテート
アルミニウムイソプロピレート
モノsec−ブトキシアルミニウムジイソプロビレート
アルミニウムsec−ブチレート
アルミニウムエチレート
エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート
アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)
アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート
アルミニウムモノアセチルアセトアセテートビス(エチルアセトアセテート)
アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)
アルミニウム=モノイソプロポキシモノオレオキシエチルアセトアセテート
環状アルミニウムオキサイドイソプロピレート
【0064】
《ジルコニウムカップリング剤の具体例》
ジルコニウムテトラアセチルアセテート
ジルコニウムジブトキシビスアセチルアセトネート
ジルコウムトリフトキシアセチルアセネート
ジルコニウムテトラキスエチルアセトアセテート
ジルコニウブトキシトリス工チルアセトアセテート
ジリコニウムブトキシビスエチルアセトアセテート
ジリコニウムトリフトキシモノエチルアセトアセテート
ジリコニウムテトラキスエチルラクテート
ジリコニウムジブトキシビスエチルラクテート
ビスアセチルアセトネートビスエチルアセトアセテートジルコニウム
モノアセチルアセトネートトリスエチルアセトアセテートジルコニウム
ビスアセチルアセトネートビスエチルラクテートジルコニウム等のジルコニウムキレート化合物
ジルコニウムn−ブチレート
ジルコニウムn−プロピレート等のジルコニウムアルコキシド
【0065】
《表面処理層の膜厚》
表面処理層の膜厚は、0.2μm〜10μmの範囲が好ましく、更に好ましくは、0.2μm〜3μmの範囲である。
【0066】
《アルミニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤の含有量》
表面処理層中でのアルミニウムカップリング剤やジルコニウムカップリング剤の好ましい含有量の範囲は、1質量%〜100質量%であり、更に好ましくは、50質量%〜100質量%である。
【0067】
また、表面処理層には、下記のチタンカップリング剤を併用することができる。すなわち、チタンカップリング剤の具体例としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル・アミノエチル)チタネート、ジイソプロピルビス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、ジブトキシチタン−ビス(オクチレングリコレート)、ジプロポキシチタン−ビス(エチルアセチルアセテート)、ジプロポキシチタン−ビス(トリエタノールアミナート)、テトラプロポキシチタン、テトラブトキシチタン等が挙げられる。
【0068】
《離型性層》
離型性層としては、フッ素系樹脂、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)又は硬化型シリコーンのいずれかを塗布することが好ましい。より好ましくは、離型性層の剥離力が30g/5cm以上を満たすようなものが用いられる。
【0069】
硬化型シリコーン樹脂としては、例えば、下記に示すような溶剤付加型シリコーンまたは縮合型のシリコーン等のような硬化型シリコーンを用いて作製されたシリコーン樹脂が好ましく、中でも溶剤付加型シリコーンを用いて作製されたシリコーン樹脂が好ましい。
【0070】
溶剤付加型シリコーンは、両末端、あるいは、両末端及び鎖中に、ビニル基を有する直鎖状メチルビニルポリシロキサンとメチルハイドロジェンポリシロキサンとを白金系触媒の存在下で反応させて得られる。
【0071】
溶剤付加型シリコーンの具体例としては、例えば、信越シリコーン社製のKS−887、KS−779H、KS−778、KS−835、X−62−2456、X−62−2494、X−62−2461、KS−3650、KS−3655、KS−3600、KS−847、KS−770、KS−770L、KS−776A、KS−856、KS−775、KS−830、KS−830E、KS−839、X−62−2404、X−62−2405、KS−3702、X−62−2232、KS−3503、KS−3502、KS−3703、KS−5508等が挙げられる。
【0072】
縮合硬化型シリコーンの具体例としては、例えば、信越シリコーン社製のKS−881、KS−882、KS−883、X−62−9490、X−62−9028等のシリコーンが好ましく用いられる。
【0073】
離型性層の表面接触角は、100度〜120度であることが好ましく、更に好ましくは、105度〜115度である。ここで、表面接触角は、純水に対する接触角の測定であり、例えば、自動接触角計DAC−VZ(協和界面科学社製)を用い、液適法(耗水約15μlを測定面に静かに垂らし、接触してから0.5秒後の接触角を測定する)にて測定した。
【0074】
離型性層の表面粗さは、0.2μm以下であることが好ましく、更に好ましくは、0.1μm以下である。
【0075】
離型性層の厚さは、1μm〜50μmであることが好ましく、更に好ましくは、10μm〜30μmである。
【0076】
また、離型性層の剥離力は、30g/5cm以上になるように調整することが好ましく、更に好ましくは、30g/5cm〜1000g/5cmの範囲に調整することであり、特に好ましくは、50g/5cm〜600g/5cmである。
【0077】
ここで、離型性層の剥離力は下記の方法により測定される。
【0078】
(離型性層の剥離力測定方法)
定着ベルトの離型性層に、粘着テープ(ニットーポリエステルテープNo.31B(日東電工(株)製))を貼合し、加圧ローラの圧力値を2kgに設定した状態で、加圧ローラ1回転分の圧着繰作を行い、その後、室温下、定着ベルトを20時間放置後、上記粘着テープを角度180度、0.3m/分の速度条件下、市販の引っ張り試験機を用い、剥離力を測定した。
【0079】
このように、定着ベルトは、基材上に表面処理層、離型性層を有するが、離型性層の膜剥がれを更に効果的に防止する観点から、接着改良層を設けるようにしてもよい。
【0080】
次に、本発明に係るインクジェット記録装置に用いられる記録媒体1の一例について説明する。
【0081】
記録媒体1は、図8に示すように、支持体1Aの表層に熱可塑性樹脂粒子を含有するインク受容層1Bを有し、該インク受容層1Bに隣接して色材とインク溶媒成分がインク受容層1B表面で分離した後にインク溶媒成分が吸収される空隙層を有する顔料インク溶媒吸収層1Cを少なくとも有して構成されている。
【0082】
支持体1Aとしては、従来からインクジェット用記録媒体として用いられている支持体を用いることができ、例えば、普通紙、アート紙、コート紙及びキャストコート紙等の紙製支持体の他、プラスチック支持体、両面をポリオレフィンで被覆した紙支持体、これらを貼り合せた複合支持体を用いることができる。
【0083】
インク受容層1Bに含有される熱可塑性樹脂粒子としては、例えば、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリアミド、ポリエーテル、これらの共重合体及びこれらの塩が挙げられる。熱可塑性樹脂粒子は、インク受容性、加熱及び加圧による定着後の画像の光沢性、画像堅牢性及び離型性を考慮して適宜選択される。
【0084】
インク受容性については、熱可塑性樹脂粒子の粒径が0.05μm未満の場合は、顔料インク中の顔料粒子とインク溶媒の分離が遅くなり、インク吸収速度の低下を招くことになる。また10μmを越えると、支持体上に塗設する際にインク受容層1Bに隣接する顔料インク溶媒吸収層1Cとの接着性や、塗設乾燥後の記録媒体の被膜強度の点から好ましくない。このために好ましい熱可塑性樹脂粒子径としては好ましくは0.05〜10μm、より好ましくは0.1〜5μmである。
【0085】
最外層を形成する熱可塑性樹脂粒子は、塗布乾燥前は水などの溶媒中に分散状態で存在している。分散粒径にバラツキのない、単一の熱可塑性樹脂粒子の場合は、塗布後の乾燥で粒子は最密六方充填されて、単一粒子層を形成し、その際の空隙率は約26%である。しかし通常熱可塑性樹脂粒子は多分散性であり、その空隙率は熱可塑性樹脂粒子同士の凝集状態で変化する。また、形成される空隙径は熱可塑性樹脂粒子の粒径に依存する。
【0086】
また、支持体1A上の塗設膜厚としては、0.1〜10μmが好ましく、より好ましくは0.5〜7μmである。
【0087】
熱可塑性樹脂粒子の選択の基準としてはガラス転移点(Tg)が挙げられる。Tgが塗布乾燥温度より低い場合は、例えば記録媒体製造時の塗布乾燥温度が既にTgより高く、インク溶媒が透過するための熱可塑性微粒子による空隙が消失してしまう。また、Tgが支持体1Aの熱による変性を起こす温度以上の場合は、顔料インクによるインクジェット記録後溶融成膜するために高温での定着操作が必要となり、装置上の負荷及び支持体1Aの熱安定性等が問題となる。熱可塑性樹脂粒子の好ましいTgは50〜150℃であり、上述した定着機5における温度制御は、このTgを目標温度とする。
【0088】
画像形成後、記録画像はその経時保存による画質劣化をできるだけ抑制する必要がある。顔料インクを用いた場合は、染料インクの様な比較的短期間での濃度低下、変色を気にする必要はないが、未印字部がUV光により黄変(分解)することを抑制する観点から熱可塑性樹脂粒子を選択する必要がある。
【0089】
最外層のインク受容層1Bに隣接する顔料インク溶媒吸収層1Cは、顔料インク溶媒の吸収能を有することが必要であり、これは無機固体微粒子(以下、単に無機微粒子ともいう)を顔料インクの溶媒吸収層中に含有させることによって発揮する。
【0090】
上記の目的で使用される無機微粒子としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料等が挙げられる。
【0091】
無機微粒子の平均粒径は、微粒子そのもの或いは空隙型の顔料インク溶媒吸収層の断面や表面に現れた微粒子を電子顕微鏡で観察し、100個の任意粒子の平均粒径を求めてその単純平均値(個数平均)として求められる。ここで個々の微粒子の粒径は、その投影面積に等しい円を仮定したときの直径で表したものである。
【0092】
高濃度の画像が形成される、鮮明な画像が記録できる、低コストで製造できる等の観点からすると、無機固体微粒子としては、気相法により合成された微粒子シリカ、コロイダルシリカ及びアルミナまたはアルミナ水和物から選ばれた無機固体微粒子を用いることが好ましい。アルミナまたはアルミナ水和物は、結晶性であっても非結晶性であってもよく、また不定形粒子、球状粒子、針状粒子など任意の形状のものを使用することができる。現在、このような気相法によって合成された微粒子シリカは市販されており、市販の微粒子シリカには日本アエロジル社の各種のアエロジルがある。
【0093】
無機微粒子の平均粒径に特に制限はないが、100nm以下が好ましく、空隙層を形成するために最も好ましい平均粒径は化合物によって異なる。例えば、上記気相法シリカの場合、1次粒子の状態で分散された無機微粒子の1次粒子の平均粒径(塗設前の分散液状態での粒径)が4〜20nmのものを最も好ましく用いることができる。
【0094】
顔料インク溶媒吸収層1Cとしては、上記無機微粒子を用いる他に、例えば特開昭59−148583号、同55−51583号、同58−72495号等に記載されている各種親水性樹脂及びシリカとの配合液、特開平9−150574号、同10−181189号に記載されているアルキレンオキサイド含有又はポリカーボネートを含有するウレタン樹脂エマルジョン等を用いることもできる。
【0095】
また、前記無機微粒子を用いて顔料インク溶媒吸収層を形成させる以外に、ポリウレタン樹脂エマルジョン、これに水溶性エポキシ化合物及び/又はアセトアセチル化ポリビニルアルコールを併用し、更にエピクロルヒドリンポリアミド樹脂を併用させた塗工液を用いて顔料インク溶媒吸収層1Cを形成させてもよい。
【0096】
この場合のポリウレタン樹脂エマルジョンは、ポリカーボネート鎖、ポリカーボネート鎖及びポリエステル鎖を有する粒子径が3.0μmであるポリウレタン樹脂エマルジョンが好ましく、ポリウレタン樹脂エマルジョンのポリウレタン樹脂がポリカーボネートポリオール、ポリカーボネートポリオール及びポリエステルポリオールを有するポリオールと脂肪族系イソシアネート化合物とを反応させて得られたポリウレタン樹脂が、分子内にスルホン酸基を有し、さらにエピクロルヒドリンポリアミド樹脂および水溶性エポキシ化合物及び/又はアセトアセチル化ビニルアルコールを有することが更に好ましい。
【0097】
上記ポリウレタン樹脂を用いた顔料インク溶媒吸収層1Cは、カチオンとアニオンの弱い凝集が形成され、これに伴い、顔料インク溶媒吸収能を有する空隙が形成されて、画像形成できると推定される。
【0098】
記録媒体1のインク受容層1B及び顔料インク溶媒吸収層1Cにおいて、空隙の総量(空隙容量)は記録用紙1m2当り20ml以上であることが好ましい。空隙容量が20ml/m2未満の場合、印字時のインク量が1ml/m2以下であると、インク吸収性は良好であるものの、インク量が40ml/m2越えるとインクが完全に吸収されず、画質を低下させたり、乾燥性が遅いなどの問題が生じやすい。
【0099】
空隙容量の上限は特に限定されないが、空隙型のインク吸収層の膜厚を通常50μm以下にすることがひび割れ等の被膜の物理特性を悪化させないためには必要で、この点からすると、空隙容量を40ml/m2以上とすることは難しい。空隙容量は、J.TAPPI紙パルプ試験方法No.51−87紙又は板紙の液体吸収性試験方法(ブリストー法)で測定したとき、吸収時間2秒における液体転移量(ml/m2)で表される。なお、上記の測定方法では、測定に純水(イオン交換水)が使用されているが、測定面積の判別を容易にするために、2%未満の水溶性染料を含有させてもよい。
【0100】
記録媒体の塗布に際して、塗布性を向上させるために増粘剤を用いてもよい。塗布法としては、バーコーター、ロールコーター、アプリケーター、スピナー等の他に、生産効率を高める観点から2種以上の層を同時に塗布する場合、エクストルージョンコーティング及びカーテンコーティングが特に有効である。
【0101】
インク受容層1B中に好ましく含有されるシリコンエマルジョン又は水溶性シリコン化合物としては、例えばシロキサンの官能基がメチルで離型剤として一般的なジメチルシロキサン化合物、その他該化合物に置換基としてビニル基、水素原子、メルカプト基、メタクリル基、アクリル基、アミノ基、フェニル基等を導入した化合物が挙げられる。また、含有量としては熱可塑性樹脂粒子100に対して質量比で1%未満であることが好ましい。添加量が1%以上であると、離型性は向上するが、加熱及び加圧により定着の不均一性に起因すると推定される色ムラが発生し好ましくない。
【0102】
かかる記録媒体1の記録面1aに対して使用されるインクとしては、大別して染料インクと顔料インクとがあるが、本発明においては顔料インクを用いることが、高品質の画像を得ることができ、また、画像の保存性が良好である点で好ましい。顔料インクとしては、従来公知の有機及び無機顔料が使用できる。例えばアゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサンジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロニ顔料等の多環式顔料や、塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ等の染料レーキや、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等の有機顔料又はカーボンブラック等の無機顔料が挙げられる。
【0103】
具体的な有機顔料を以下に例示する。
【0104】
マゼンタまたはレッド用の顔料としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
【0105】
オレンジまたはイエロー用の顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138等が挙げられる。
【0106】
グリーンまたはシアン用の顔料としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
【0107】
【実施例】
(1)図2に示すように、定着機の出口ローラに出口ローラねじり量調整手段を設け、加熱ローラと出口ローラとの軸間距離L(mm)、記録媒体幅w(mm)、記録媒体幅端部におけるねじり量y1(mm)を、それぞれ表1に示した通りとして定着ベルトの斜行を調整した場合の記録媒体の定着ベルト表面からの剥がれ具合について評価した。
【0108】
評価の基準は以下の通りである。
○:記録媒体100枚で全く剥がれはない。
△:記録媒体100枚で1枚しか剥がれない。
×:記録媒体100枚で2枚以上の剥がれが発生する。
【0109】
【表1】
【0110】
(2)図2に示すように、定着機の出口ローラに出口ローラねじり量調整手段を設け、記録媒体幅w(mm)、記録媒体幅端部におけるねじり量y1(mm)、ねじり量変更所要時間t(sec)を、それぞれ表2に示した通りとして定着ベルトの斜行を調整した場合の記録媒体の定着ベルト表面からの剥がれ具合について評価した。
【0111】
評価の基準は以下の通りである。
○:記録媒体100枚で全く剥がれはない。
△:記録媒体100枚で1枚しか剥がれない。
×:記録媒体100枚で2枚以上の剥がれがある。
【0112】
【表2】
【0113】
(3)図4に示すように、定着機の加圧ローラに加圧ローラねじり量調整手段を設け、加圧ローラねじり量調整手段は、前記加熱ローラと加圧ローラとの間のニップ幅d(mm)、記録媒体幅端部におけるねじり量y2(mm)を、それぞれ表3に示した通りとして定着ベルトの斜行を調整した場合の記録媒体の定着ベルト表面からの剥がれ具合について評価した。
【0114】
評価の基準は以下の通りである。
○:記録媒体100枚で全く剥がれはない。
△:記録媒体100枚で1枚しか剥がれない。
×:記録媒体100枚で2枚以上の剥がれが発生する。
【0115】
【表3】
【0116】
(4)図4に示すように、定着機の加圧ローラに加圧ローラねじり量調整手段を設け、定着ベルトの線速v(mm/s)、記録媒体幅端部におけるねじり量y2(mm)、ねじり量変更所要時間t(sec)を、それぞれ表4に示した通りとして定着ベルトの斜行を調整した場合の記録媒体の定着ベルト表面からの剥がれ具合について評価した。
【0117】
評価の基準は以下の通りである。
○:記録媒体100枚で全く剥がれはない。
△:記録媒体100枚で1枚しか剥がれない。
×:記録媒体100枚で2枚以上の剥がれが発生する。
【0118】
【表4】
【0119】
【発明の効果】
本発明によれば、定着手段として定着ベルトを有するインクジェット記録装置において、定着ベルトの斜行に起因する定着ベルト表面からの記録媒体の剥離を防止し、記録媒体の定着ムラをなくして均一な定着を行うことにより光沢ムラのない高品質の画像プリントを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録装置の概略構成を示す側面図
【図2】定着機の一態様の概略構成を示す斜視図
【図3】出口ローラのねじり量を示す説明図
【図4】定着機の別の態様の概略構成を示す斜視図
【図5】(a)はニップ幅を示す説明図、(b)は加圧ローラのねじり量を示す説明図
【図6】定着機の更に別の態様の概略構成を示す斜視図
【図7】定着機の更に別の態様の概略構成を示す側面図
【図8】記録媒体の積層構成を示す断面図
【符号の説明】
1:記録媒体
1a:記録面
2:記録部
2a:記録ヘッド
3:カッターユニット
4:スイッチバック部
4a:切替ゲート
5:定着機
51:加熱ローラ
52:発熱体
53:出口ローラ
54:定着ベルト
55:加圧ローラ
6:出口ローラねじり量調整手段
7:寄り検知手段
8:加圧ローラねじり量調整手段
9:寄り調整ローラねじり量調整手段
10:第1搬送ローラ対
20:第2搬送ローラ対
30:第3搬送ローラ対
40:第4搬送ローラ対
50:第5搬送ローラ対
60:第6搬送ローラ対
70:排出ローラ対
A、B:搬送路
C:排出口
Claims (10)
- 熱可塑性樹脂粒子を有する記録媒体に対してインクを噴射して記録を行い、記録後の記録媒体を定着手段によって加熱加圧して該記録媒体の熱可塑性樹脂粒子を定着化させるインクジェット記録装置において、
前記定着手段は、
前記記録媒体の搬入側に配置される加熱ローラと、
前記記録媒体の搬出側に配置される出口ローラと、
前記加熱ローラと前記出口ローラとに亘って掛け渡された定着ベルトと、
前記定着ベルトを挟んで前記加熱ローラに向けて圧接する加圧ローラと、
前記定着ベルトの寄りを検知する寄り検知手段と、
前記寄り検知手段による前記定着ベルトの寄り検知に基づいて前記出口ローラのねじり量を調整する出口ローラねじり量調整手段とを有することを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記出口ローラねじり量調整手段は、加熱ローラと出口ローラとの軸間距離をL(mm)、記録媒体幅をw(mm)、記録媒体幅端部におけるねじり量をy1(mm)とするとき、y1/w/Lを1×10−5〜1×10−3とすることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
- 前記出口ローラねじり量調整手段は、記録媒体幅をw(mm)、記録媒体幅端部におけるねじり量をy1(mm)、ねじり量変更所要時間をt(sec)とするとき、y1/w/tを0.003〜0.3とすることを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット記録装置。
- 熱可塑性樹脂粒子を有する記録媒体に対してインクを噴射して記録を行い、記録後の記録媒体を定着手段によって加熱加圧して該記録媒体の熱可塑性樹脂粒子を定着化させるインクジェット記録装置において、
前記定着手段は、
前記記録媒体の搬入側に配置される加熱ローラと、
前記記録媒体の搬出側に配置される出口ローラと、
前記加熱ローラと前記出口ローラとに亘って掛け渡された定着ベルトと、
前記定着ベルトを挟んで前記加熱ローラに向けて圧接する加圧ローラと、
前記定着ベルトの寄りを検知する寄り検知手段と、
前記寄り検知手段による定着ベルトの寄り検知に基づいて前記加圧ローラのねじり量を調整する加圧ローラねじり量調整手段とを有することを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記加圧ローラねじり量調整手段は、加熱ローラと加圧ローラとの間のニップ幅をd(mm)、記録媒体幅端部におけるねじり量をy2(mm)とするとき、y2/dを0.1〜5とすることを特徴とする請求項4記載のインクジェット記録装置。
- 前記加圧ローラねじり量調整手段は、定着ベルトの線速をv(mm/s)、記録媒体幅端部におけるねじり量をy2(mm)、ねじり量変更所要時間をt(sec)とするとき、y2/v/tを0.2〜7とすることを特徴とする請求項4又は5記載のインクジェット記録装置。
- 熱可塑性樹脂粒子を有する記録媒体に対してインクを噴射して記録を行い、記録後の記録媒体を定着手段によって加熱加圧して該記録媒体の熱可塑性樹脂粒子を定着化させるインクジェット記録装置において、
前記定着手段は、
前記記録媒体の搬入側に配置される加熱ローラと、
前記記録媒体の搬出側に配置される出口ローラと、
寄り調整ローラと、
前記加熱ローラ、前記出口ローラ及び前記寄り調整ローラを内側に含んでそれぞれに亘って掛け渡された定着ベルトと、
前記定着ベルトを挟んで前記加熱ローラに向けて圧接する加圧ローラと、
前記定着ベルトの寄りを検知する寄り検知手段と、
前記寄り検知手段による前記定着ベルトの寄り検知に基づいて前記寄り調整ローラのねじり量を調整する寄り調整ローラねじり量調整手段とを有することを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記加熱ローラと前記加圧ローラとの間のニップ圧を、0.1MPa〜2MPaとすることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記インクは顔料インクであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記定着ベルトは、ニッケル電鋳にフッ素系樹脂、パーフルオロアルコキシアルカン又は硬化型シリコンのいずれかを塗布してなることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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