JP2004210098A - 車輪用軸受ユニットとその製造方法 - Google Patents

車輪用軸受ユニットとその製造方法 Download PDF

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裕也 宮崎
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Abstract

【課題】回転側フランジ13等を旋削加工する事に伴って生じた切粉(金属粉末)が、センサ35の検出信号を取り出す為のコネクタピン37を設けた部分である接続筒部36の内側に侵入するのを防止する。
【解決手段】上記回転側フランジ13等の旋削加工を行なう際に、上記接続筒部36の開口部を、この開口部に対して着脱自在な蓋体38により塞ぐ。これにより、上記課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持する為に使用する車輪用軸受ユニットと、その製造方法との改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の車輪を構成するホイール1及び制動装置であるディスクブレーキを構成するロータ2は、例えば図5に示す様な構造により、懸架装置を構成するナックル3に回転自在に支承している。即ち、このナックル3に形成した円形の支持孔4部分に、車輪用軸受ユニット5を構成する外輪6を、複数本のボルト7により固定している。一方、この車輪用軸受ユニット5を構成するハブ本体8に上記ホイール1及びロータ2を、複数本のスタッド9とナット10とにより結合固定している。上記外輪6の内周面には複列の外輪軌道11a、11bを、同じく外周面には固定側フランジ12を、それぞれ形成している。この様な外輪6は、この固定側フランジ12を上記ナックル3に、上記各ボルト7で結合する事により、このナックル3に対し固定している。
【0003】
これに対して、上記ハブ本体8の外周面の一部で、上記外輪6の外端開口(特に示す場合を除き、軸方向に関して「外」とは、自動車への組み付け状態で幅方向外側となる部分を言い、各図の左側。反対に、自動車への組み付け状態で幅方向中央側となる、各図の右側を、軸方向に関する「内」と言う。本明細書全体で同じ。)から突出した部分には、回転側フランジ13を形成している。上記ホイール1及びロータ2はこの回転側フランジ13の取付面78に、上記各スタッド9とナット10とにより、結合固定している。又、上記ハブ本体8の中間部外周面で、上記複列の外輪軌道11a、11bのうちの外側の外輪軌道11aに対向する部分には、内輪軌道14aを形成している。更に、上記ハブ本体8の内端部外周面に形成した小径段部15に、上記ハブ本体8と共にハブ23を構成する、内輪16を外嵌固定している。そして、この内輪16の外周面に形成した内輪軌道14bを、上記複列の外輪軌道11a、11bのうちの内側の外輪軌道11bに対向させている。
【0004】
又、上記各外輪軌道11a、11bと上記各内輪軌道14a、14bとの間には、それぞれが転動体である玉17、17を複数個ずつ、それぞれ保持器18、18により保持した状態で転動自在に設けている。この構成により、背面組み合わせである複列アンギュラ型の玉軸受を構成し、上記外輪6の内側に上記ハブ23を、回転自在に、且つ、ラジアル荷重及びスラスト荷重を支承自在に支持している。又、上記外輪6の両端部内周面と、上記ハブ本体8の中間部外周面及び上記内輪16の内端部外周面との間には、それぞれシールリング19a、19bを設けて、上記各玉17、17を設けた空間と外部とを遮断している。更に、図示の例は、駆動輪(FR車及びRR車の後輪、FF車の前輪、4WD車の全輪)を支持する為の車輪用軸受ユニット5である為、上記ハブ本体8の中心部に、スプライン孔20を形成している。そして、このスプライン孔20に、等速ジョイント21のスプライン軸22を挿入している。
【0005】
上述の様な車輪用軸受ユニット5の使用時には、図5に示す様に、外輪6をナックル3に固定すると共に、ハブ本体8の回転側フランジ13に、図示しないタイヤを組み合わせたホイール1及びロータ2を固定する。又、このうちのロータ2と、上記ナックル3に固定した、図示しないサポート及びキャリパとを組み合わせて、制動用のディスクブレーキを構成する。制動時には、上記ロータ2を挟んで設けた1対のパッドを、このロータ2の両側面である制動用摩擦面79、79に押し付ける。尚、本明細書中で制動用摩擦面とは、制動用回転部材がロータである場合には、このロータの軸方向両側面を言い、制動用回転部材がドラムである場合には、このドラムの内周面を言う。
【0006】
次に、図6は、車輪用軸受ユニットの従来構造の第2例を示している。この図6に示した車輪用軸受ユニット24は、従動輪(FF車の後輪、FR車及びRR車の前輪)を支持する為に使用するものである。この為、ハブ23aを構成するハブ本体8aの中心部には、スプライン軸22を挿入する為のスプライン孔20(図5参照)を設けていない。又、上記ハブ本体8aの小径段部15に外嵌した内輪16の内端面は、このハブ本体8aの内端部に螺合・緊締したナット25により抑え付けている。又、上記内輪16の内端部には、磁性金属板製で円環状のエンコーダ26を外嵌固定している。このエンコーダ26の外径側部分を構成する円筒部27の内端部には、複数の透孔28、28を、円周方向に関して等間隔に形成している。これにより、当該部分の磁気特性を、円周方向に関して交互に且つ等間隔で変化させている。尚、この様に円周方向の磁気特性を変化させた部分が、上記エンコーダ26の被検出部となる。
【0007】
又、外輪6の内端開口部を、カバー29により密封している。このカバー29は、合成樹脂の射出成形により全体を有底円筒状に構成したもので、その外端部を上記外輪6の内端部に内嵌固定した円筒部30と、この円筒部30の内端開口を塞ぐ底板部31とを備える。この様なカバー29は、次述するセンサ35を保持する為のセンサホルダとしても機能する。即ち、上記底板部31の内面(図6の左面)の外周寄り部分で且つ円周方向に関する一部分に、センサ保持部32を、この内面から軸方向に突出する状態で設けている。そして、このセンサ保持部32の先端寄り部分に、ホール素子33と永久磁石34とを組み合わせて成るセンサ35を包埋している。そして、このセンサ35の検出部である上記ホール素子33の片面を、上記エンコーダ26の被検出部の内周面に近接対向させている。
【0008】
又、上記底板部31の外面(図6の右面)の一部で上記センサ保持部32と整合する部分に、接続筒部36を、軸方向に突出する状態で設けている。尚、この接続筒部36の内側部分が、特許請求の範囲に記載した「凹部」に相当する。又、上記底板部31の外面のうち、上記接続筒部36の内側部分から、特許請求の範囲に記載した「導体」であるコネクタピン37を突出させている。このコネクタピン37は、上記センサ35の検出信号を取り出す為のものである。即ち、車輪用軸受ユニットを自動車に組み付けた状態で、上記接続筒部36の内側には、図示しないハーネスの端部に設けた接続部(コネクタの一部)を挿入する。これと共に、この接続部の先端面に開口させたコネクタ孔に、上記コネクタピン37を挿入する。この結果、上記センサ35の出力信号が、上記ハーネスを通じて、車両側に設けた図示しない制御器に送り込み自在となる。
【0009】
上述した様な車輪用軸受ユニットの使用時、車輪と共に前記エンコーダ26が回転すると、上記センサ35の近傍を、このエンコーダ26の被検出部を構成する透孔28、28と、これら各透孔28、28同士の間部分に存在する柱部とが交互に通過する。この結果、上記センサ35内を流れる磁束の密度が変化し、このセンサ35の出力が変化する。この様にしてセンサ35の出力が変化する周波数は、上記車輪の回転速度に比例する。従って、上記センサ35の出力信号を図示しない制御器に送れば、ABS(アンチロックブレーキシステム)やTCS(トラクションコントロールシステム)等の車両安定装置を適切に制御する事ができる。尚、この様な車輪の回転速度を検出する為のエンコーダ及びセンサホルダを備えた構造は、前述の図5に示した様な駆動輪用の軸受ユニットに就いても、従来から各種知られている。
【0010】
ところで、自動車の制動時にはしばしば、ジャダーと呼ばれる、不快な騒音を伴う振動が発生する事が知られている。この様な振動の原因としては、ロータやドラム等の制動用回転部材を構成する制動用摩擦面と、パッドやシューを構成するライニングの表面との摩擦状態の不均一等、各種の原因が知られているが、上記制動用回転部材の振れも、大きな原因となる事が知られている。即ち、この制動用回転部材を構成する制動用摩擦面は、本来、この制動用回転部材の回転中心に対して、直角(この制動用回転部材がロータである場合)又は平行(この制動用回転部材がドラムである場合)となるべきものである。ところが、不可避な製造誤差等により、完全に直角又は平行にする事は難しい。この為、自動車の走行時に上記制動用摩擦面は、多少とは言え、この制動用摩擦面の法線方向に振れる事が避けられない。この様な振れが大きくなると、制動の為に上記相手部材の表面を上記制動用摩擦面に押し付けた場合に、上記ジャダーが発生する。
【0011】
この様な原因で発生するジャダーを抑える為には、上記制動用摩擦面の振れを抑える事が重要となる。この様な事情に鑑みて、特許文献1〜5には、この様な振れを抑える事を目的とした発明が記載されている。このうちの特許文献1〜4に記載された発明は、回転側フランジの取付面の加工方法を工夫する事により、上述の様な振れを抑えるものである。即ち、これら特許文献1〜4に記載された発明の場合には、先ず、外輪と、ハブと、複数個の転動体とを互いに組み立てる。次いで、このうちの外輪を固定した状態で、上記ハブを回転させつつ、このハブを構成する回転側フランジの取付面に旋削加工を施す事により、この取付面を所定の形状及び寸法に仕上げる。この様にしてこの取付面を加工すれば、各構成部材の寸法誤差や組み付け誤差に拘らず、上記ハブの回転中心に対する上記取付面の直角度を良好にする事ができる。この結果、この取付面に結合支持する制動用回転部材を構成する制動用摩擦面の振れを抑える事ができる。
【0012】
一方、上記特許文献5に記載された発明は、上記制動用回転部材を構成する制動用摩擦面の加工方法を工夫する事により、この制動用摩擦面の振れを抑えるものである。即ち、この特許文献5に記載された発明の場合には、先ず、外輪と、ハブと、複数個の転動体と、制動用回転部材とを互いに組み立てる。次いで、上記外輪を固定した状態で、上記ハブを回転させつつ、上記制動用回転部材を構成する制動用摩擦面に旋削加工を施す事により、この制動用摩擦面を所定の形状及び寸法に仕上げる。この様にして制動用摩擦面を加工すれば、各構成部材の寸法誤差や組み付け誤差に拘らず、上記制動用回転部材の回転中心に対する上記制動用摩擦面の直角度又は平行度を良好にする事ができる。この結果、この制動用摩擦面の振れを抑える事ができる。
【0013】
【特許文献1】
米国特許第6,415,508号明細書
【特許文献2】
米国特許第6,364,426号明細書
【特許文献3】
米国特許第6,071,180号明細書
【特許文献4】
米国特許出願公開第2002/0066185号明細書
【特許文献5】
米国特許第5,937,499号明細書
【特許文献6】
特開平11−83881号公報
【特許文献7】
特開2001−318105号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述した様な特許文献1〜5に記載された発明を実施する場合、対象となる車輪用軸受ユニットが、前述の図6に示した様な構造、即ち、エンコーダ26及びセンサホルダ(カバー29)を備えた構造である場合には、次の様な不都合を生じる可能性がある。即ち、上述した様な特許文献1〜5に記載された発明を実施する場合、取付面又は制動用摩擦面に旋削加工等を施す事に伴い、周囲に切粉(金属粉末)が飛散する。一方、上記センサホルダであるカバー29は、その内側に信号取り出し用のコネクタピン37を設けた接続筒部36を備えると共に、この接続筒部36の先端部を外部空間に開口させている。この為、上述の様に周囲に飛散した切粉が、上記接続筒部36の開口部を通じてこの接続筒部36の内側に侵入する可能性がある。そして、この様に接続筒部36の内側に切粉が侵入した場合には、この切粉の存在に基づき、上記コネクタピン37を前記コネクタ孔に挿入できなくなったり、或は上記接続筒部36の内側に設けた複数本のコネクタピン37同士が短絡して、正確な出力信号を得られなくなると言った不都合を生じる可能性がある。
【0015】
一方、上述した特許文献1〜5には、エンコーダ及びセンサホルダを備えた車輪用軸受ユニットに就いての実施形態が記載されていない為、上述した様な不都合を防止する為の対策に就いても、何ら記載されていない。これに対し、上述した特許文献1〜5に記載された発明は、エンコーダ及びセンサホルダを備えた車輪用軸受ユニットに就いて実施する場合にも有用である為、上述した様な不都合が生じるのを防止できる技術の提供が望まれる。
尚、特許文献6、7には、外輪又はカバーに形成した、センサ挿入用の孔を盲栓により塞ぐ発明が記載されている。但し、この発明は、単に搬送中の異物侵入防止の為に盲栓を設けるもので、切削加工時に発生する切粉を接続筒部36内に入り込む事を意図しているものではない。
本発明の車輪用軸受ユニットとその製造方法は、上述の様な事情に鑑みて発明したものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の車輪用軸受ユニットとその製造方法のうち、請求項1〜2に記載した車輪用軸受ユニットは、外輪と、ハブと、複数個の転動体と、エンコーダと、センサホルダとを備える。
このうちの外輪は、内周面に複列の外輪軌道を有し、使用時にも回転しない。
又、上記ハブは、その外周面のうち上記各外輪軌道と対向する部分に複列の内輪軌道を、同じく上記外輪の外端部から軸方向外方に突出した部分に回転側フランジを、それぞれ有する。そして、少なくとも使用時に、この回転側フランジの何れか一方の側面である取付面に制動用回転部材を結合支持した状態で回転する。
又、上記各転動体は、上記各外輪軌道と上記各内輪軌道との間にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けられている。
又、上記エンコーダは、上記ハブの一部に支持固定されている。
又、上記センサホルダは、上記外輪の一部に支持固定されている。
更に、請求項2に記載した車輪用軸受ユニットの場合には、上記取付面に上記制動用回転部材が結合支持されている。
【0017】
特に、請求項1に記載した車輪用軸受ユニットに於いては、上記取付面は、上記外輪と上記ハブと上記各転動体と上記エンコーダと上記センサホルダとを互いに組み立てた状態で、上記外輪に対して上記ハブを回転させつつ、所定の形状及び寸法に加工されたものである。又、上記凹部の開口部は、この開口部に対して着脱可能な蓋体により塞がれている。
【0018】
又、請求項2に記載した車輪用軸受ユニットに於いては、上記制動用回転部材を構成する制動用摩擦面は、上記外輪と上記ハブと上記各転動体と上記制動用回転部材と上記エンコーダと上記センサホルダとを互いに組み立てた状態で、上記外輪に対して上記ハブを回転させつつ、所定の形状及び寸法に加工されたものである。又、上記凹部の開口部は、この開口部に対して着脱可能な蓋体により塞がれている。
【0019】
又、請求項3に記載した車輪用軸受ユニットの製造方法は、上述の請求項1に記載した車輪用軸受ユニットの製造方法であって、上記外輪と上記ハブと上記複数個の転動体と上記エンコーダと上記センサホルダとを互いに組み立てると共に、上記凹部の開口部を上記蓋体により塞いだ状態で、上記外輪に対して上記ハブを回転させつつ、上記取付面を所定の形状及び寸法に加工する。
【0020】
又、請求項4に記載した車輪用軸受ユニットの製造方法は、上述の請求項2に記載した車輪用軸受ユニットの製造方法であって、上記外輪と上記ハブと上記複数個の転動体と上記制動用回転部材と上記エンコーダと上記センサホルダとを互いに組み立てると共に、上記凹部の開口部を上記蓋体により塞いだ状態で、上記外輪に対して上記ハブを回転させつつ、上記制動用摩擦面を所定の形状及び寸法に加工する。
【0021】
【作用】
上述した様な本発明の車輪用軸受ユニットとその製造方法によれば、各構成部材の寸法誤差や組み付け誤差に拘らず、ハブの回転中心に対する制動用摩擦面の直角度又は平行度を良好にする事ができる。この為、この制動用摩擦面の振れを抑えて、制動時にジャダーの如き異音が発生するのを抑える事ができる。又、取付面又は制動用摩擦面の加工を、センサホルダに設けた凹部の開口部を蓋体により塞いだ状態で行なう為、加工に伴って生じた切粉(金属粉末)が、上記凹部の内側に侵入する事を防止できる。この結果、上記加工後、上記凹部の開口部から上記蓋体を取り外した後に、この凹部の内側に設けた信号取り出し用の導体に、ハーネスの端部に設けた別の導体を接続できなくなったり、或は複数の信号取り出し用の導体同士が短絡して正確な信号を得られなくなると言った不都合が生じる事を防止できる。尚、上述した様に、上記凹部の開口部に装着した蓋体は、取付面又は制動用摩擦面を加工した後、例えば、上記凹部の内側に設けた導体に上記ハーネスの端部に設けた別の導体を接続する際に、取り外す。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1は、請求項1、3に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例の特徴は、センサホルダであるカバー29の一部に設けた接続筒部36の開口部を、この開口部に装着した蓋体38により塞いだ状態で、回転側フランジ13の取付面78の加工を行なう点にある。この様な点を除き、実施の対象となる車輪用軸受ユニットの構造及び作用に就いては、前述の図6に示した従来構造の第2例と同様である為、重複する説明は省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
【0023】
本例の場合には、上記接続筒部36の開口部を、この開口部に装着した蓋体38により塞いでいる。この蓋体38は、合成樹脂を射出成形する事により造ったもので、嵌合筒部39と、この嵌合筒部39の一端(図1の右端)開口を塞ぐ底板部40と、この底板部40の中央部から一端側に突出する状態で設けた摘み部41とを備える。又、上記嵌合筒部39の内周面には、それぞれが軸方向に亙る突条42、42を、円周方向に関して等間隔に設けている。これら各突条42、42の自由状態での内接円の直径は、上記接続筒部36の外径よりも僅かに小さくしている。この様な蓋体38により、上記接続筒部36の開口部を塞ぐ場合には、図示の様に、上記嵌合筒部39を上記接続筒部36の先端部に外嵌すると共に、上記底板部40の側面をこの接続筒部36の先端面に突き当てる。この様に蓋体38を接続筒部36の開口部に装着した状態では、上記嵌合筒部39の内周面に設けた上記各突条42、42の先端縁が、それぞれ上記接続筒部36の先端部外周面に弾性的に当接し、これら各当接部に適度な摩擦力が生じる。この為、上記蓋体38が上記接続筒部36の開口部から、外力を受ける事なく脱落すると言った不都合が生じる事はない。又、この様に接続筒部36の開口部に装着した蓋体38は、上記摘み部41を摘んで引っ張る事により、この開口部から容易に取り外す事ができる。
【0024】
又、本例の場合、ハブ本体8aを構成する回転側フランジ13の取付面78、並びに、このハブ本体8aの外端部に設けた案内筒部43{ホイール1、ロータ2(図5参照)等を外嵌して、これら各部材1、2の径方向に関する位置決めを図る部分}の外周面の加工作業は、次の様にして行なう。先ず、車輪用軸受ユニットを構成する各部材同士を、図示の様に完成時と同じ状態に組み立てる。この際に、上記接続筒部36の開口部は、上述した様に蓋体38により塞いでおく。そして、この状態で、上記車輪用軸受ユニットを工作機械にセットする。即ち、外輪6の内半部外周面をチャック44により掴む事で、この外輪6を回転不能に支持する。これらチャック44と外輪6との位置関係は、ナックル3(図5)と外輪6との位置関係に一致させる。これと共に、上記ハブ本体8aの外端面中心部に形成した六角孔45に、駆動軸46の先端部を、回転力の伝達を自在に係合させる。
【0025】
上述の様に車輪用軸受ユニットを工作機械にセットしたならば、次いで、上記駆動軸46により上記ハブ本体8aを含んで構成するハブ23aを回転させつつ、上記回転側フランジ13の取付面78及び上記案内筒部43の外周面に、それぞれ精密加工バイト47a、47bを突き当てる。これにより、これら各面を旋削加工し、これら各面を所定の形状及び寸法に仕上げる。
【0026】
尚、本例の場合、上記取付面78の旋削加工は、図示の様に、上記回転側フランジ13の円周方向複数個所に形成した取付孔48に、それぞれスタッド9を圧入した状態で行なう。この為、これら各スタッド9と上記精密加工バイト47aとが、互いに干渉するのを避ける必要がある。従って、本例の場合、上記取付面78のうち、径方向に関して上記各スタッド9と同位相の部分及びその近傍部分に、旋削加工を施す事ができない。そこで、本例の場合には、旋削加工後にこの同位相の部分及びその近傍部分が他の部分よりも軸方向に突出するのを防止すべく、旋削加工を行なうのに先立って、上記外側面のうち、上記同位相の部分及びその近傍部分に、凹溝49を、全周に亙り形成している。この凹溝49の深さは、上記外側面の旋削代以上としている。尚、上記回転側フランジ13に上記各スタッド9を取り付けていない状態で上記取付面78の旋削加工を行なう場合には、この取付面78に上述の様な凹溝49を形成する必要はない。この場合には、旋削加工後に上記各スタッド9を上記回転側フランジ13に取り付ける。
【0027】
上述した様に、本例の車輪用軸受ユニット及びその製造方法の場合には、車輪用軸受ユニットを完成時と同じ状態に組み立てた状態で、回転側フランジ13の取付面78及び案内筒部43の外周面の旋削加工を行なう。この為、各構成部材の寸法誤差や組み付け誤差に拘らず、ハブ23aの回転中心に対する上記取付面78の直角度と、同じく上記案内筒部43の外周面の平行度とを、それぞれ良好にする事ができる。従って、上記取付面78に結合支持するロータ2等の制動用回転部材の制動用摩擦面79、79(図5参照)の振れを抑えて、制動時にジャダーの如き異音が発生するのを抑える事ができる。これと共に、上記案内筒部43による、ホイール1、ロータ2(図5参照)等の位置決め精度を良好にできる。
【0028】
特に、本例の場合、上記取付面78の旋削加工を、前記接続筒部36の開口部を前記蓋体38により塞いだ状態で行なう。この為、上記旋削加工時に生じた切粉(金属粉末)が上記接続筒部36の内側に侵入する事を防止できる。この結果、上記切削加工後、特にこの接続筒部36内を清掃しなくても、この接続筒部36の開口部から上記蓋体38を取り外しさえすれば、この接続筒部36の内側に設けたコネクタピン37を図示しないハーネスの端部に設けたコネクタ孔に挿入できなくなったり、或は上記接続筒部36の内側に設けた複数本のコネクタピン37同士が短絡して、正確な出力信号を得られなくなると言った不都合が生じる事を防止できる。尚、上述した様に、上記接続筒部36の開口部に装着した蓋体38は、上記切削加工後にこの開口部から取り外すが、この切削加工後に直ちに取り外さずに、例えば、車輪用軸受ユニットを自動車メーカーに搬送した後、上記コネクタピン37を上記コネクタ孔に挿入する作業の直前に取り外せば、上記搬送中にも、上記接続筒部36の内側に異物が侵入する事を防止できる。尚、上記搬送中には、上記車輪用軸受ユニットの外端側を下に向けて、上記蓋体38が上記開口部から脱落しない様にするのが好ましい。
【0029】
次に、図2は、請求項2、4に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の車輪用軸受ユニットは、上述の図1に示した第1例の車輪用軸受ユニットで、回転側フランジ13の取付面78に、制動用回転部材であるロータ2を結合支持している。但し、本例の車輪用軸受ユニットの場合、上記取付面78には、上述した第1例の方法による旋削加工は施さない。その代わりに、本例の場合、上記取付面78に結合固定した上記ロータ2の制動用摩擦面79、79を、所定の状態で旋削加工する。
【0030】
本例の場合、上述の様に取付面78にロータ2を結合固定する為、上記回転側フランジ13の円周方向2個所位置に、それぞれねじ孔50を形成している。これと共に、上記ロータ2の内径側部分で、これら各ねじ孔50と整合する位置に、それぞれ通孔51を形成している。そして、上記ロータ2の内径側部分の内側面を上記取付面78に重ね合わせた状態で、上記各通孔51に挿通した仮止め用ねじ52を、上記各ねじ孔50に螺合し、更に緊締している。これにより、上記取付面78に上記ロータ2を、がたつきなく結合固定している。
【0031】
上述の様に構成する本例の車輪用軸受ユニットの場合、上記ロータ2の制動用摩擦面79、79及び外周面の加工作業は、次の様にして行なう。先ず、車輪用軸受ユニットを構成する各部材同士を、図示の様に完成時と同じ状態に組み立てると共に、上述の様にしてロータ2を取付面78に結合固定する。この際に、センサホルダであるカバー29を構成する接続筒部36の開口部は、蓋体38により塞いでおく。そして、この状態で、上記車輪用軸受ユニットを工作機械にセットする。即ち、外輪6の内半部外周面をチャック44により掴む事で、この外輪6を回転不能に支持する。外輪6とチャック44との位置関係に関しては、前述した第1例と同じである。これと共に、ハブ本体8aの外端面中心部に形成した六角孔45に、駆動軸46の先端部を、回転力の伝達を自在に係合させる。
【0032】
上述の様に車輪用軸受ユニットを工作機械にセットしたならば、次いで、上記駆動軸46により上記ハブ本体8aを含んで構成するハブ23aを回転させつつ、上記ロータ2の制動用摩擦面79、79及び外周面に、それぞれ精密加工バイト47c、47d、47eを突き当てる。これにより、これら各面を旋削加工し、これら各面を所定の形状及び寸法に仕上げる。
【0033】
上述した様に、本例の車輪用軸受ユニット及びその製造方法の場合には、ロータ2を含む車輪用軸受ユニットを完成時と同じ状態に組み立てた状態で、このロータ2の制動用摩擦面79、79及び外周面の旋削加工を行なう。この為、各構成部材の寸法誤差や組み付け誤差に拘らず、ハブ23aの回転中心に対する上記各制動用摩擦面79、79の直角度と、同じく上記外周面の平行度とを、それぞれ良好にする事ができる。従って、上記各制動用摩擦面79、79の振れを抑えて、制動時にジャダーの如き異音が発生するのを抑える事ができる。これと共に、上記ロータ2の外周面の振れを抑える事ができる。
【0034】
特に、本例の場合、上記ロータ2の制動用摩擦面79、79及び外周面の旋削加工を、前記接続筒部36の開口部を前記蓋体38により塞いだ状態で行なう。この為、上記旋削加工時に生じた切粉(金属粉末)が上記接続筒部36の内側に侵入する事を防止できる。この結果、上記切削加工後、この接続筒部36内を清掃しなくても、この接続筒部36の開口部から上記蓋体38を取り外しさえすれば、この接続筒部36の内側に設けたコネクタピン37を図示しないハーネスの端部に設けたコネクタ孔に挿入できなくなったり、或は上記接続筒部36の内側に設けた複数本のコネクタピン37同士が短絡して、正確な出力信号を得られなくなると言った不都合が生じる事を防止できる。尚、上述した様に、上記接続筒部36の開口部に装着した蓋体38は、上記旋削加工を行なった後、例えば、上記コネクタピン37を上記コネクタ孔に挿入する際に、取り外す。この点に関しては、前述した第1例の場合と同様である。
【0035】
次に、図3は、請求項1、3に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合、軸方向外側の内輪軌道14aは、ハブ本体8bの小径段部15aに外嵌した別体の内輪16aの外周面に形成している。又、この小径段部15aに外嵌した1対の内輪16、16aのうち、軸方向内側の内輪16の内端面を、上記ハブ本体8bの内端部に設けた円筒部53のうちこの内輪16から軸方向に突出した部分を径方向外方に塑性変形させて形成したかしめ部54により、抑え付けている。又、本例の場合、上記軸方向内側の内輪16の内端部に外嵌固定したエンコーダ26aは、外径側部分を構成する円筒部27aに、それぞれがこの円筒部27aの内端縁に開口する複数の切り欠き55、55を、円周方向に関して等間隔に形成している。これにより、当該部分の磁気特性を円周方向に関し交互に且つ等間隔で変化させている。そして、この様に磁気特性を変化させた部分を、上記エンコーダ26aの被検出部としている。
【0036】
又、外輪6の内端開口を、この外輪6の内端部に装着したカバー56により塞いでいる。このカバー56は、軟鋼板等の金属板にプレス加工を施す事により全体を有底円筒状に構成したもので、上記外輪6の内端部に内嵌固定した円筒部57と、この円筒部57の内端開口を塞ぐ底板部58とを備える。又、このうちの底板部58に、合成樹脂製のセンサホルダ59を固定している。そして、このセンサホルダ59のうち、上記底板部58の内側(図3の左側)に存在する部分に、センサ60を保持している。本例の場合、このセンサ60は、所謂環状センサと呼ばれるもので、それぞれが円環状に構成された、1対のステータ61、61と、コイル62と、永久磁石63とを、互いに組み合わせて成る。そして、この様に構成するセンサ60の検出面である外周面を、上記エンコーダ26aの被検出部の内周面に近接対向させて、車輪の回転速度を検出する為の回転速度検出装置を構成している。尚、この様なエンコーダ26aとセンサ60との組み合わせによる回転速度検出装置の構造及び作用は従来から周知であり、本発明の特徴部分でもない為、これ以上の詳しい説明は省略する。
【0037】
又、上記センサホルダ59のうち、上記底板部58の外周寄り部分に形成した通孔64を通じてこの底板部58の外側(図3の右側)に突出させた部分には、接続筒部36を設けている。そして、この接続筒部36の底面から、上記センサ60の出力信号を取り出す為のコネクタピン37を突出させている。又、本例の場合も、上記接続筒部36の開口部は、この開口部に装着した蓋体38aにより塞いでいる。本例の場合、この蓋体38aは、合成樹脂を射出成形する事により造ったもので、互いに同心に配置した小径筒部65及び大径筒部66と、これら小径筒部65と大径筒部66との端縁同士を連結する連結部67と、この小径筒部65の一端(図3の左端)開口を塞ぐ底板部68とを備える。
【0038】
この様な蓋体38aにより、上記接続筒部36の開口部を塞ぐ場合には、図示の様に、上記小径筒部65をこの接続筒部36の先端部に締り嵌めで内嵌すると共に、上記連結部67をこの接続筒部36の先端面に突き当てる。尚、本例の場合、上記底板部68の外面(図3の左面)の中央部に凹部69を設ける事により、上記コネクタピン37の先端部が上記底板部68と干渉するのを防止している。これにより、上記接続筒部36に対する上記小径筒部65の嵌合長さを十分に確保できる様にしている。又、本例の場合には、上述の様に小径筒部65を上記接続筒部36の先端部に締り嵌めで内嵌固定している為、上記蓋体38aがこの接続筒部36の開口部から外力を受ける事なく脱落すると言った不都合が生じる事を防止できる。又、上述の様に接続筒部36の開口部に装着した蓋体38aは、上記大径筒部66を摘んで引っ張る事により、この開口部から容易に取り外す事ができる。
【0039】
その他の部分の構造及び作用、並びに、回転側フランジ13の取付面78を旋削加工する際の作用は、前述の図1に示した第1例の場合と同様である。
尚、上述した様な第3例の車輪用軸受ユニットを使用して、請求項2、4に対応する発明を実施する事もできる。この場合には、上記取付面78にロータ2(図2参照)等の制動用回転部材を結合固定する。そして、この状態で、前述の図2に示した第2例と同様の手順により、上記制動用回転部材を構成する制動用摩擦面の旋削加工を行なう。
【0040】
次に、図4は、やはり請求項1、3に対応する、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例の車輪用軸受ユニットは、前述の図5に示した車輪用軸受ユニットと同様、駆動輪を支持する為に使用するものである。本例の場合、ハブ本体8の中間部外周面で、1対の玉列の間部分に、エンコーダ70を外嵌固定している。このエンコーダ70は、磁性金属板により円筒状に構成した芯金71と、この芯金71に接着、焼き付き等により外嵌固定した円筒状のゴム磁石72とから成る。このゴム磁石72の外周面には、S極とN極とを円周方向に関して交互に且つ等間隔で設ける事により、この外周面を被検出面としている。
【0041】
又、本例の場合、外輪6aの軸方向中間部のうち、円周方向に関する一部分に、通孔73を、この外輪6aを径方向に貫通する状態で設けている。そして、この通孔73の内側に合成樹脂製のセンサホルダ74の挿入部75を、径方向外方から挿入している。そして、この挿入部75の先端部(図4の下端部)に包埋した図示しないセンサの検出部を、上記エンコーダ70の被検出面である外周面に近接対向させて、車輪の回転速度を検出する為の回転速度検出装置を構成している。尚、この様なエンコーダ70とセンサとの組み合わせによる回転速度検出装置の構造及び作用は従来から周知であり、本発明の特徴部分でもない為、これ以上の詳しい説明は省略する。
【0042】
又、上記センサホルダ74のうち、上記挿入部75の基部(図4の上部)に設けたフランジ部76の内面(図4の下面)を、上記外輪6aの外周面に密接させている。そして、この状態で、上記フランジ部76を上記外輪6aに、ボルト77により結合固定している。即ち、上記フランジ部76の一部に設けた図示しない通孔内に挿通した上記ボルト77の雄ねじ部を、上記外輪6aの外周面の一部に形成した図示しないねじ孔に螺合し、更に緊締している。又、上記フランジ部76の外面(図4の上面)の一部に接続筒部36を形成すると共に、この接続筒部36の底面から、上記センサの出力信号を取り出す為のコネクタピン37を突出させている。又、本例の場合も、上記接続筒部36の開口部は、この開口部に装着した蓋体38bにより塞いでいる。この蓋体38bは、上述した第3例の蓋体38a(図3参照)とほぼ同様の構造を有する。この第3例の蓋体38aとの違いは、底板部68aの外面(図4の下面)に凹部69(図3参照)を設けていない点だけである。本例の場合も、上記蓋体38bは、上記接続筒部36の開口部に対して容易に着脱自在である。
【0043】
又、本例の場合、回転側フランジ13の取付面78を旋削加工する際に、ハブ本体8を回転駆動する為の駆動軸の先端部は、このハブ本体8の中心部に設けたスプライン孔20にスプライン係合させる。その他の部分の構造及び作用、並びに、上記取付面78を旋削加工する際の作用は、前述の図5に示した従来構造及び前述の図1に示した第1例の場合と同様である。
尚、上述した様な第4例の車輪用軸受ユニットを使用して、請求項2、4に対応する発明を実施する事もできる。この場合には、上記取付面78にロータ2(図2参照)等の制動用回転部材を結合固定する。そして、この状態で、前述の図2に示した第2例と同様の手順により、上記制動用回転部材を構成する制動用摩擦面の旋削加工を行なう。
【0044】
尚、上述した各実施の形態では、取付面又は制動用摩擦面に旋削加工を施す場合に就いて説明したが、これら取付面又は制動用摩擦面に研削加工や超仕上げ加工等を施す場合でも、同様の効果を得られる。
又、本発明を実施する場合、センサホルダに設けた凹部の開口部を塞ぐ蓋体の形状及び材質は、特に限定されるものではない。
【0045】
【発明の効果】
本発明の車輪用軸受ユニットとその製造方法は、以上に述べた様に構成され作用するので、制動用摩擦面の振れを抑えて、制動時にジャダーの如き異音が発生するのを抑える事ができる。又、センサホルダに設けた凹部の内側に加工時に生じた切粉(金属粉末)が侵入する事を防止できる。この為、上記凹部の内側に設けた信号取り出し用の導体に別の導体を接続できなくなったり、或は複数の信号取り出し用の導体同士が短絡して正確な信号を得られなくなると言った不都合が生じる事を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示す断面図。
【図2】同第2例を示す断面図。
【図3】同第3例を示す断面図。
【図4】同第4例を示す断面図。
【図5】従来から知られている駆動輪用の車輪用軸受ユニットを、車体に組み付けた状態で示す断面図。
【図6】従来から知られている従動輪用の車輪用軸受ユニットの断面図。
【符号の説明】
1 ホイール
2 ロータ
3 ナックル
4 支持孔
5 車輪用軸受ユニット
6、6a 外輪
7 ボルト
8、8a、8b ハブ本体
9 スタッド
10 ナット
11a、11b 外輪軌道
12 固定側フランジ
13 回転側フランジ
14a、14b 内輪軌道
15、15a 小径段部
16、16a 内輪
17 玉
18 保持器
19a、19b シールリング
20 スプライン孔
21 等速ジョイント
22 スプライン軸
23、23a ハブ
24 車輪用軸受ユニット
25 ナット
26、26a エンコーダ
27、27a 円筒部
28 透孔
29 カバー
30 円筒部
31 底板部
32 センサ保持部
33 ホール素子
34 永久磁石
35 センサ
36 接続筒部
37 コネクタピン
38、38a、38b 蓋体
39 嵌合筒部
40 底板部
41 摘み部
42 突条
43 案内筒部
44 チャック
45 六角孔
46 駆動軸
47a、47b、47c、47d、47e 精密加工バイト
48 取付孔
49 凹溝
50 ねじ孔
51 通孔
52 仮止め用ねじ
53 円筒部
54 かしめ部
55 切り欠き
56 カバー
57 円筒部
58 底板部
59 センサホルダ
60 センサ
61 ステータ
62 コイル
63 永久磁石
64 通孔
65 小径筒部
66 大径筒部
67 連結部
68、68a 底板部
69 凹部
70 エンコーダ
71 芯金
72 ゴム磁石
73 通孔
74 センサホルダ
75 挿入部
76 フランジ部
77 ボルト
78 取付面
79 制動用摩擦面

Claims (4)

  1. 内周面に複列の外輪軌道を有し、使用時にも回転しない外輪と、外周面のうち上記各外輪軌道と対向する部分に複列の内輪軌道を、同じく上記外輪の外端部から軸方向外方に突出した部分に回転側フランジを、それぞれ有し、使用時にこの回転側フランジの何れか一方の側面である取付面に制動用回転部材を結合支持した状態で回転するハブと、上記各外輪軌道と上記各内輪軌道との間にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けられた転動体と、上記ハブの一部に支持固定されたエンコーダと、上記外輪の一部に支持固定されたセンサホルダとを備え、このうちのセンサホルダは、センサを保持すると共にこのセンサの検出部を上記エンコーダの被検出部に対向させており、且つ、外部空間に開口する凹部を有すると共にこの凹部の内側に上記センサの検出信号を取り出す為の導体を設けている車輪用軸受ユニットに於いて、上記取付面は、上記外輪と上記ハブと上記各転動体と上記エンコーダと上記センサホルダとを互いに組み立てた状態で、上記外輪に対して上記ハブを回転させつつ所定の形状及び寸法に加工されたものであり、且つ、上記凹部の開口部は、この開口部に対して着脱可能な蓋体により塞がれている事を特徴とする車輪用軸受ユニット。
  2. 内周面に複列の外輪軌道を有し、使用時にも回転しない外輪と、外周面のうち上記各外輪軌道と対向する部分に複列の内輪軌道を、同じく上記外輪の外端部から軸方向外方に突出した部分に回転側フランジを、それぞれ有し、使用時に回転するハブと、上記各外輪軌道と上記各内輪軌道との間にそれぞれ複数個ずつ転動自在に設けられた転動体と、上記回転側フランジの何れか一方の側面である取付面に結合支持された制動用回転部材と、上記ハブの一部に支持固定されたエンコーダと、上記外輪の一部に支持固定されたセンサホルダとを備え、このうちのセンサホルダは、センサを保持すると共にこのセンサの検出部を上記エンコーダの被検出部に対向させており、且つ、外部空間に開口する凹部を有すると共にこの凹部の内側に上記センサの検出信号を取り出す為の導体を設けている車輪用軸受ユニットに於いて、上記制動用回転部材を構成する制動用摩擦面は、上記外輪と上記ハブと上記各転動体と上記制動用回転部材と上記エンコーダと上記センサホルダとを互いに組み立てた状態で、上記外輪に対して上記ハブを回転させつつ所定の形状及び寸法に加工されたものであり、且つ、上記凹部の開口部は、この開口部に対して着脱可能な蓋体により塞がれている事を特徴とする車輪用軸受ユニット。
  3. 請求項1に記載した車輪用軸受ユニットの製造方法であって、外輪とハブと複数個の転動体とエンコーダとセンサホルダとを互いに組み立てると共に、凹部の開口部を蓋体により塞いだ状態で、上記外輪に対して上記ハブを回転させつつ、取付面を所定の形状及び寸法に加工する、車輪用軸受ユニットの製造方法。
  4. 請求項2に記載した車輪用軸受ユニットの製造方法であって、外輪とハブと複数個の転動体と制動用回転部材とエンコーダとセンサホルダとを互いに組み立てると共に、凹部の開口部を蓋体により塞いだ状態で、上記外輪に対して上記ハブを回転させつつ、制動用摩擦面を所定の形状及び寸法に加工する、車輪用軸受ユニットの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007022224A (ja) * 2005-07-13 2007-02-01 Jtekt Corp 車輪装着用補助具及び車輪装着方法
CN104121280A (zh) * 2014-06-25 2014-10-29 芜湖众绅机械制造有限公司 驱动轮用角接触球轴承单元

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