JP2004208232A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】プレゼンテーション用の書画カメラ等において、撮影範囲内にある被写体が異なる被写体に正常に交換されなかった場合に、不適切な画像が出力されることを防止すること。
【解決手段】デジタルカメラ10は、比較的近距離に設定される被写体載置用スペースを撮影範囲内に納め、前記被写体載置用スペースに載置される被写体を撮影して画像データを出力するように構成される。被写体状態検知部122は、高フレームレートで連続的に得られる低解像度の画像に基づいて、撮影範囲内における被写体の状態を検出するように構成される。全体制御部120は、撮影範囲内の被写体が静止したことが検出された場合に出力用画像の撮影を行って画像出力を行い、当該被写体が撮影範囲内に留まる間はその画像出力を継続させるように制御する。
【選択図】 図5
【解決手段】デジタルカメラ10は、比較的近距離に設定される被写体載置用スペースを撮影範囲内に納め、前記被写体載置用スペースに載置される被写体を撮影して画像データを出力するように構成される。被写体状態検知部122は、高フレームレートで連続的に得られる低解像度の画像に基づいて、撮影範囲内における被写体の状態を検出するように構成される。全体制御部120は、撮影範囲内の被写体が静止したことが検出された場合に出力用画像の撮影を行って画像出力を行い、当該被写体が撮影範囲内に留まる間はその画像出力を継続させるように制御する。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、比較的近距離に設定される被写体載置用スペースを撮影範囲内に納め、被写体載置用スペースに載置される被写体を撮影して画像データを出力することの可能な撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プレゼンテーション用途等として、所定位置に載置される原稿をその上方から撮影し、原稿画像を表示装置に表示させる書画カメラ装置が存在する。例えば特許文献1には、映像フレーム間の差分をとって、原稿が静止したと判断される場合に出力画像を更新する技術が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−4390号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1の技術では、単純に映像フレーム間の差分をとって原稿が静止したかどうかを判断するため、図16に示すように、原稿台310上の原稿320を交換する途中で、原稿320が中途半端な状態に載置された状態となったときでも原稿320が静止したと判断してしまい、図16に示す撮影範囲311の画像が出力されてしまうことになる。
【0005】
また、単純に原稿の動きが静止したかどうかを判断するだけであるため、撮影範囲内から原稿を一旦取り出し、再度同じ原稿を載置した場合でも異なる原稿と判断して出力画像の更新が行われることになるので、無駄な表示更新処理が行われ、表示画像がちらつくことになる。
【0006】
すなわち、従来の書画カメラ装置では、操作者が原稿等の被写体を交換する作業を行う際、その交換作業が正常に行われなかった場合でも、出力画像が更新されてしまうので、必要のない画像が表示されたり、表示画面がちらつくという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、撮影範囲内にある被写体が異なる被写体に正常に交換されなかった場合には、出力画像の更新を行わないようにする撮像装置の提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、比較的近距離に設定される被写体載置用スペースを撮影範囲内に納め、前記被写体載置用スペースに載置される被写体を撮影して画像データを出力する撮像装置であって、前記撮影範囲内における被写体の状態を検出する検出手段と、前記検出手段によって前記撮影範囲内の被写体が静止したことが検出された場合に出力用画像の撮影を行って画像出力を行い、当該被写体が前記撮影範囲内に留まる間は前記画像出力を継続させる制御手段と、を備えて構成される。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の撮像装置において、前記制御手段が、被写体を撮影して得られる出力用画像の画像出力を行った後、当該被写体が前記撮影範囲内に留まる間は次の出力用画像の撮影を行わないことを特徴としている。
【0010】
請求項3に記載の発明は、比較的近距離に設定される被写体載置用スペースを撮影範囲内に納め、前記被写体載置用スペースに載置される被写体を撮影して画像データを出力する撮像装置であって、前記撮影範囲内における被写体の状態を検出する検出手段と、前記検出手段によって前記撮影範囲内の被写体が静止した場合に出力用画像の撮影を行って画像出力を行い、その後に前記検出手段によって被写体が交換されたことが検出された場合において、その交換された被写体が現在画像出力中の被写体と同一であると判断された場合、前記画像出力を継続させる制御手段と、を備えて構成される。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の撮像装置において、前記制御手段は、交換された被写体が現在画像出力中の被写体と同一であると判断された場合、次の出力用画像の撮影を行わないことを特徴としている。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の撮像装置において、当該撮像装置が、比較的遠方の被写体をも撮影可能なように構成され、前記制御手段は、当該撮像装置に、比較的近距離に設定される被写体載置用スペースを撮影範囲内に納め、前記被写体載置用スペースに載置される被写体を撮影して画像データを出力するための動作モードが設定された場合に機能することを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0014】
<1.本発明の実施形態>
図1および図2は、本実施形態に係る撮影システム1の全体構成を示す図である。本撮影システム1は、書画(原稿や書籍を含むドキュメント)や小物品などの被写体OBを被写体載置用スペースPに載置し、当該被写体載置用スペースPの上方の比較的近距離から、被写体載置用スペースPの所定範囲を撮影範囲に収めて当該被写体OBを撮影するダウンフェース撮影用の近接撮影システムである。また、撮影システム1は、被写体載置用スペースPに載置された紙原稿等の被写体OBを一定の距離を保ちながら撮影して、電子的な画像データを生成可能なように構成される。撮影システム1は、インターフェース203に電気的に接続されたパーソナルコンピュータやプリンタやプロジェクタ等の外部機器EXTに、生成した画像データを出力することが可能なように構成される。例えば外部機器EXTがプロジェクタである場合には、原稿等を撮影して得られる画像がスクリーン等に投影されてプレゼンテーション等が行われる。
【0015】
撮影システム1は、被写体OBの像を光電変換して電子的な画像データを生成するデジタルカメラ(撮像装置)10と、デジタルカメラ10を被写体OBから一定距離だけ上方に離れた位置に支持する支持台20とを備え、デジタルカメラ10が支持台20に結合されることによって構成される。デジタルカメラ10は、図2に示すように、支持台20から分離可能であり、分離された場合は、携行可能な状態となり、比較的遠方に位置する被写体の撮影も可能な通常のデジタルカメラとして単独で使用できる。支持台20は、被写体載置用スペースPの辺縁に沿って伸びた接地脚(台座270)を持つ、ダウンフェース撮影用のカメラ支持スタンドである。
【0016】
図3および図4は、支持台20に結合されるデジタルカメラ10の外観構成を示す図である。図3はデジタルカメラ10をその前面側からみた斜視図であり、図4はデジタルカメラ10をその背面側からみた斜視図である。
【0017】
図3に示すように、デジタルカメラ10の前面側には、被写体像を取得するための撮影レンズ101が設けられている。
【0018】
また、デジタルカメラ10の前面側には、撮影時に被写体に照明光を照射する閃光装置109(以下、内蔵フラッシュ109という。)が設けられている。内蔵フラッシュ109は、デジタルカメラ10の筐体内に設けられて、デジタルカメラ10と一体化されている。また、内蔵フラッシュ109は、フレネルレンズを備えるパネル109aを備えており、比較的遠方に位置する被写体を小出力のキセノン管で効率よく照明できるように、画角の中心付近を特に照明するような配光特性を有する。
【0019】
また、デジタルカメラ10は光学ファインダを備えており、デジタルカメラ10の前面には、光学ファインダのファインダ対物窓151が設けられている。
【0020】
また、デジタルカメラ10の上面側には電源スイッチ152とシャッタボタン153とが設けられている。シャッタボタン153は、銀塩カメラで広く採用されているように、半押し状態(以後、S1状態と略記する)と全押し状態(以後、S2状態と略記する)とが検出可能な2段階スイッチになっている。例えば、シャッタボタン153がS1状態にされると、オートフォーカス制御が実行され、S2状態にされると、記録用又は支持台20への出力用画像データが撮影される。
【0021】
また、デジタルカメラ10の側面には、インターフェース110が設けられている。インターフェース110は、たとえばUSB規格のインターフェースであり、電気的に接続されたパーソナルコンピュータやプリンタやプロジェクタ等の外部機器へ画像データを出力したり、制御信号を送受信することが可能である。
この端子があるために、デジタルカメラ10は、支持台20と分離して単独で使用した場合でも、外部機器と接続して使用できる。
【0022】
また、図3に図示しないデジタルカメラ10の別の側面には、挿抜自在な記憶媒体であるメモリカード113を装着するカードスロットと、デジタルカメラ10の電源となる電池を内蔵させる電池室が設けられる。
【0023】
一方、図4に示すように、デジタルカメラ10の背面側には、撮影画像のモニタ表示や記録画像の再生表示等を行うための液晶モニタ112が設けられる。また、デジタルカメラ10の背面側には、光学ファインダのファインダ接眼窓154が設けられる。例えば支持台20と分離した状態において操作者は、液晶モニタ112またはファインダ接眼窓154によって被写体を確認しつつ撮影操作を行うことができる。
【0024】
また、デジタルカメラ10の背面側には操作スイッチ群158が設けられ、これら操作スイッチ群158を操作者が操作することによってデジタルカメラ10に対して各種設定を行うことができる。例えば、撮影モードと再生モードとの切替設定を行う場合には、操作者がこれら操作スイッチ群158に対して所定の操作を行うことで有効に設定することができる。撮影モードとは、デジタルカメラ単独使用状態では操作者によるシャッタボタン153の押下操作に応答して記録用画像の撮影動作を行い、支持台20に接続された使用状態では自動撮影動作によって出力用の画像を生成するための動作モードである。
【0025】
デジタルカメラ単独使用時に撮影モードが設定されると、デジタルカメラ1は、操作者によるシャッタボタン153の押下操作が行われるまでの撮影待機状態においてライブビュー画像撮影機能が実行される。すなわち、比較的低解像度の画像取得が高フレームレートで繰り返し連続的に実行され、それによって得られる被写体のリアルタイムな画像がいわゆるライブビュー表示として液晶モニタ112に表示される。
【0026】
また、撮影モード時においてデジタルカメラ10が支持台20に結合されると、デジタルカメラ10において、出力用画像の撮影タイミングを自動的に判断する自動撮影モード処理が実行される。ただし、操作者が操作部に対して所定の操作を行うことによって自動撮影モードに移行するようにしてもよい。自動撮影モードにおいては、デジタルカメラ単独使用時におけるライブビュー画像撮影機能を利用して低解像度の画像が高フレームレートで取得され、それらの画像から出力用画像の撮影タイミングが判断される。
【0027】
デジタルカメラ10の底面には、三脚あるいは支持台20との機械的な結合に用いられる結合部160と、支持台20と結合されたことを検知する結合検知部114と、制御信号やデジタルカメラ10が生成した画像データを送受信するデータ送受信部115とが設けられる。
【0028】
結合部160は導電性の金属部材からなる。該金属部材には、底面に垂直な円筒穴が形成されており、円筒穴の内面にねじ溝が切られてめねじとなっている。
支持台20のカメラ支持部250に設けられたおねじ251が、このめねじと螺合することによって、デジタルカメラ10は支持台20と機械的に結合される。
さらに、結合部160は、該金属部材がデジタルカメラ10の内部に設けられる電子回路の基準電位点(以後、GNDと略記する)と電気的に接続されており、デジタルカメラ10と支持台20との内部電子回路のGNDを共通にする役割も兼ねている。
【0029】
結合検知部114およびデータ送受信部115は、デジタルカメラ10と支持台20とが機械的に結合されたときに、支持台20に設けられた信号ピン201,202(図2参照)との間で電気的な導通が得られるように構成された電気接点を備える。結合検知部114は信号ピン202と導通状態となり、信号ピン202に印加される所定電圧を検出した場合に、支持台20と結合したことを示す結合検知信号を出力する。なお、結合検知部114はデジタルカメラ10側ではなく、支持台20側に設けられてもよい。
【0030】
一方、支持台20は、図2に示すように、デジタルカメラ10の結合場所となるカメラ支持部250を備える。カメラ支持部250は、伸縮可能な支柱260と接続され、被写体載置用スペースPから一定距離だけ上方に離れた位置に支持される。また、支柱260は、被写体載置用スペースPと同一平面内(以後、被写体載置面と略記する)に載置されているL型の台座270と、被写体載置面との角度を可変可能に接続されている。
【0031】
カメラ支持部250は、デジタルカメラ10の結合部160のめねじと螺合可能なおねじがきられた結合ねじ251を備える。結合ねじ251は、カメラ支持部250に形成された貫通穴に挿通され、カメラ支持部250に対して回転可能なように設けられる。このため、結合ねじ251においてデジタルカメラ10との結合端の反対端に設けられたつまみ(図2には図示せず)を回転させることによって、デジタルカメラ10と支持台20とを結合させることができ、その結果、デジタルカメラ10は支持台20のカメラ支持部250に固定される。さらに、結合ねじ251は導電性の金属部材からなり、支持台20の内部に設けられる電子回路のGNDと電気的に接続されている。このため、上述したように、デジタルカメラ10および支持台20の内部電子回路のGNDは、結合時には共通となる。
【0032】
また、カメラ支持部250は、デジタルカメラ10との結合を検知するための機能と、デジタルカメラ10とのデータ送受信を行うための機能とを備えており、これらの機能を実現するために、カメラ支持部250はその表面に形成された穴から突出した信号ピン201,202を備える。信号ピン201,202は、カメラ支持部250の外側から圧力を印加することによってカメラ支持部表面の穴へ所定長さ分だけ圧入可能である。また、信号ピン201,202は、印加している圧力を取り除けば、圧入した長さ分が再度突出して元の形状が復元するように、カメラ支持部内部側にバネ等が設けられて構成される。これら信号ピン201,202は、デジタルカメラ10における結合検知部114およびデータ送受信部115に対応した位置に設けられ、カメラ支持部250がデジタルカメラ10と結合したときに、それぞれの信号ピン201,202がデジタルカメラ10の結合検知部114およびデータ送受信部115と導通可能な状態に接続される。
【0033】
これらの構成によって、デジタルカメラ10の結合部160のめねじとカメラ支持部250の結合ねじ251との螺合が深くなるにつれて、カメラ支持部250から突出している信号ピン201,202は、デジタルカメラ10の電気接点と電気的な導通を維持しながら、カメラ支持部250内に圧入されてゆくことになる。
【0034】
デジタルカメラ10に結合検知部114が設けられる場合には、それに対応する信号ピン202が所定長さだけ圧入されたときに、デジタルカメラ10と支持台20とが結合されたことを示す信号を出力するように構成される。例えば、信号ピン202が所定長さだけ圧入されると、内部に設けられたスイッチによって、信号ピン202の電位が電源電圧レベルになるように構成しておく。
【0035】
また、支柱260には照明部材205が設けられ、被写体OBの補助的な照明手段または操作部204の照明手段として用いられる。さらに、台座270には、インターフェース203と原稿明るさ検出手段206と操作部204とが設けられる。
【0036】
インターフェース203は、たとえばUSB規格のインターフェース、シリアルインターフェースあるいはパラレルインターフェース等を含み、電気的に接続されたパーソナルコンピュータやプリンタやプロジェクタ等の外部機器EXTへ画像データを出力したり、制御信号を送受信可能である。
【0037】
原稿明るさ検出手段206は、ホトトランジスタ等の光センサによって構成され、被写体載置用スペースPからの光を検出して、その輝度に応じた信号を出力する機能を有し、例えば被写体載置用スペースPに載置される被写体OBの照明状態を調整することが可能なようになっている。なお、被写体載置用スペースPには予め黒紙等の比較的反射率の低いシートが敷かれているものとする。
【0038】
操作部204は、複数のボタン群を備えて構成され、デジタルカメラ10と支持台20の結合時には、これらのボタンはデジタルカメラ10に設けられた操作部111(シャッタボタン153、電源スイッチ152、操作スイッチ群158を含む)と同等の機能を有する。このため、結合時には、デジタルカメラ10に触れることなく、台座270の操作部204を操作することによって、デジタルカメラ10の撮影および設定操作が可能である。
【0039】
以上のように構成された撮影システム1において、デジタルカメラ10と支持台20とが接続された状態の機能ブロック図を図5に示す。
【0040】
図5に示すように、デジタルカメラ10においては被写体像は撮影レンズ101を介して撮像素子103に結像するように構成されており、撮影レンズ101はレンズ系101a及び絞り101bを備える。レンズ系101aにおいては、被写体の合焦状態を変化させるために、フォーカシングレンズが移動可能となっている。また、撮影レンズ101は、入射光量を変化させるために、絞り101bの開口径が調整可能となっている。レンズ駆動部102は、全体制御部120から入力される制御信号に従って、フォーカシングレンズの移動および絞り101bの開口径の調整を行う。
【0041】
撮像素子103は、CCDイメージセンサ等で構成されており、タイミング制御回路116によって露光時間(シャッタスピード)が制御され、撮影レンズ101を介して入射する被写体像をR(赤),G(緑),B(青)の各色成分の画像信号(各画素から出力された画素信号の信号列)に光電変換して出力する。
【0042】
また、撮像素子103は全体制御部120からの指令に応じて画像読出モードを変更するようになっている。このため、撮像素子103は全画素読み出しを行って高解像度の画像を出力することが可能であり、また画素間引き読み出しを行って低解像度の画像を出力することも可能である。
【0043】
信号処理回路104は、CDS(相関二重サンプリング)回路およびAGC(オートゲインコントロール)回路を有し、撮像素子103から出力される画像信号に所定の信号処理を施す。具体的には、CDS回路により画像信号のノイズ低減が行われ、AGC回路により画像信号のレベル調整が行われる。その後、画像信号はA/D変換器105にてデジタル信号に変換され、デジタル信号に変換された画像データが画像処理部106へ出力される。なお、信号処理回路104もタイミング制御回路116によって制御され、撮像素子103の撮影動作と同期した信号処理が可能なように構成される。
【0044】
画像処理部106は、A/D変換器105から入力する画像データに、黒レベル補正、ホワイトバランス補正およびγ補正等の各種画像処理を行う。黒レベル補正は、画像データの黒レベルを所定の基準レベルに補正する。ホワイトバランス補正は、γ補正後の画像データでホワイトバランスがとれるように、画素データのR,G,Bの各色成分のレベル変換を行うものである。
【0045】
画像メモリ107は、画像処理部106で処理が終了した画像データを一時的に記憶するバッファメモリであり、少なくとも1フレーム分の記憶容量を有する。デジタルカメラ10と支持台20とが結合状態にある場合であって、ライブビュー画像撮影機能を利用して得られる低解像度の画像は全体制御部120に与えられて、出力用画像の更新や撮影タイミングの評価のために用いられる。そして自動撮影して得られる出力用画像データは画像メモリ107から全体制御部120を介してデータ送受信部115に出力され、支持台20を介して外部機器EXTに出力される。また、デジタルカメラ10が支持台20と分離された状態にある場合には、操作者からの撮影指示によって得られた画像データは画像メモリ107から全体制御部120を介してメモリカード113に記録される。
【0046】
フラッシュ発光回路108は、全体制御部120の制御信号に基づいて、内蔵フラッシュ109にフラッシュ発光のための電力を供給する。これにより、内蔵フラッシュの発光の有無、発光タイミングおよび発光量が制御可能となる。
【0047】
操作部111は、上述した操作スイッチ群158、シャッタボタン153および電源スイッチ152を包括するものであり、操作者が操作可能な部材である。
操作者が操作部111に所定の操作を行うと、その操作内容は全体制御部120に伝達され、デジタルカメラ10の動作状態に反映される。ただし、既述のように、デジタルカメラ10と支持台20とが結合状態にある場合には、支持台20の操作部204に対する操作内容もデータ送受信部115を介して全体制御部120に伝達され、デジタルカメラ10の動作状態に反映される。
【0048】
結合検知部114は、デジタルカメラ10と支持台20とが結合された場合に全体制御部120へ結合検知信号を出力する。例えば、非結合時には電位がGNDレベルとなっており、結合時には電位が電源電圧レベルになるように構成しておく。これは、結合検知部114の電気接点をGNDに抵抗でプルダウンしておき、デジタルカメラ10と支持台20とが結合されると、該電気接点と支持台20の信号ピン202との間に電気的導通が生じるような構造にしておくことによって実現できる。
【0049】
データ送受信部115は、デジタルカメラ10と支持台20とが結合された場合に、デジタルカメラ10の全体制御部120と支持台20のデータ送受信部202との間で所定の通信方式で制御信号および画像データを送受信するために設けられる。これによって、デジタルカメラ10で撮影して得られる画像データは、支持台20に出力され、支持台20からパーソナルコンピュータ、プリンタおよびプロジェクタ等の外部機器EXTへ出力可能である。
【0050】
全体制御部120は、例えばROM130およびRAM140を備えたマイクロコンピュータによって構成され、該マイクロコンピュータがROM130に格納される所定のプログラム131を実行することにより、全体制御部120はデジタルカメラ10の各部を統括的に制御する機能を有する。これらの機能には、図5に示すように、主として、撮影制御部121、被写体状態検知部122および出力制御部123としての機能があるが、これら以外にもオートフォーカス制御機能等の各種機能がある。
【0051】
ROM130に格納されるプログラム131には、通常のデジタルカメラとして機能するための通常撮影用プログラムと、被写体載置用スペースPに載置される原稿等の被写体OBを適切なタイミングで撮影して出力用画像を出力するためのダウンフェース近接撮影用プログラムとが含まれており、結合検知部114から結合検知信号を受信した場合に、全体制御部120においてダウンフェース近接撮影用プログラムが実行されて、自動撮影モードに移行するようになっている。また、操作者によって自動撮影モードが指示された場合に、自動撮影モードへ移行するようにしてもよい。
【0052】
RAM140には、自動撮影によって得られる画像であって、支持台20に対して出力する出力用画像を少なくとも1フレーム分記憶する出力用画像記憶領域141と、自動撮影モードへの移行後の初期画像を記憶する初期画像記憶領域142とが設けられる。
【0053】
撮影制御部121は、レンズ駆動部102やタイミング制御回路116に対して制御信号を送出することにより、撮影モード時における撮影動作を制御するものであり、タイミング制御回路116を介して撮像素子103の画像読出モードを変更することによって、取得する画像の解像度を変更することも可能なように構成されている。
【0054】
また撮影制御部121は、上記2つのプログラムのいずれが実行されても機能するように構成されている。デジタルカメラ10と支持台20とが分離された状態にある場合には、撮影待機状態においてライブビュー画像撮影機能に基づく撮影制御を実行し、液晶モニタ112に表示する低解像度のライブビュー画像を繰り返し撮影するための制御動作を行う。そして操作者から撮影指示が与えられたときに記録用画像を高解像度で撮影するための制御動作を行う。また、デジタルカメラ10と支持台20とが結合された状態にある場合には、自動撮影モードにおいて、低解像度の画像を繰り返し撮影するための制御動作を実行し、出力用画像の撮影指示信号を入力すると、出力用画像を撮影するための制御動作を実行する。
【0055】
また、ライブビュー表示動作における撮影動作と、自動撮影モードにおいて撮影タイミングを評価するための撮影動作とは同一の撮影機能(ライブビュー画像撮影機能)によって実現されており、ライブビュー表示時において画像メモリ107に逐次記憶される画像と、自動撮影モード時に画像メモリ107に逐次記憶される連続的な画像とは、同一解像度の画像(すなわち低解像度撮影の画像)となり、画像取得時のフレームレートは高解像度の画像を撮影する場合に比して高い値に設定される。
【0056】
被写体状態検知部122は、撮影モード下においてデジタルカメラ10と支持台20とが結合された場合に機能するものであり、自動撮影モード時、画像メモリ107に逐次格納される低解像度画像を取得し、経時的な画像の変化を監視することにより、被写体OBが被写体載置用スペースPにおいて静止したか否かを評価する。具体的には、被写体状態検知部122は高フレームレートで順次得られる低解像度画像を複数のブロックに分割し、各ブロックについて平均輝度を求める。そして逐次得られる画像についてブロック毎の輝度値(平均輝度値)の経時的変化をみることによって被写体の動きを検知するように構成されている。
【0057】
図6はブロック分割の概念を示す図である。被写体状態検知部122は、ライブビュー画像撮影機能を利用して連続的に得られる低解像度画像を、図6に示すように縦4および横4の合計12ブロックBa〜Bpに分割し、各ブロックに含まれる画像成分の輝度値の平均値を求めることによって各ブロックの輝度値を求める。
【0058】
図6に示す複数のブロックBa〜Bpは、通常撮影時の自動露出制御の際に用いられるマルチ測光領域として規定される複数の測光ブロックを用いてもよし、また通常撮影時の被写体追尾の際に用いられる複数の追尾用ブロックを用いてもよい。すなわち、自動撮影モード時において、自動露出制御を行いつつ、同一の測光ブロックを利用して各ブロックの輝度値を求めてもよいし、また、オートフォーカス制御を行いつつ、被写体追尾用ブロックを利用して各ブロックの輝度値を求めてもよい。このように複数のブロックを他の機能を共有化することにより、効率的な処理が可能になるとともに、専用のブロックを規定する必要がなくなるので有用である。
【0059】
そして被写体状態検知部122は、各ブロックの経時的な輝度変化が所定範囲内に収まる場合(すなわち、全てのブロックにおいて安定した輝度値を示す場合)には被写体OBが被写体載置用スペースPにおいて静止したものと判断することができる。また、各ブロックの経時的な輝度変化が所定範囲を越える場合(すなわち、少なくとも1つのブロックの輝度変化が比較的大きい場合)には被写体OBが被写体載置用スペースPにおいて動いているものと判断することができる。
【0060】
また、被写体状態検知部122は、被写体載置用スペースPに載置される原稿等の被写体OBが交換されたか否かを評価する。そのため、デジタルカメラ10と支持台20とが結合され、自動撮影モードが機能すると、被写体状態検知部122は、最初に取得される初期画像をRAM140に記憶させる。この初期画像は、被写体載置用スペースPに原稿等の被写体OBが載置されていない状態の画像である。
【0061】
そして被写体状態検知部122は、高フレームレートで連続的に得られる低解像度の画像を、RAM140に格納した初期画像と逐次比較し、初期画像と同一の画像であれば、被写体載置用スペースPには原稿等の被写体OBが存在しないものと判断することができる。換言すれば、この比較によって、被写体載置用スペースPの撮影範囲内に存在していた被写体OBが撮影範囲内から退避したか否かを判断することができる。
【0062】
また、被写体状態検知部122は、高フレームレートで連続的に得られる低解像度の画像を、RAM140に格納される出力用画像と逐次比較し、出力用画像と同一の画像であれば、被写体載置用スペースPにおいて原稿等の被写体OBが交換されていないものと判断することができる。換言すれば、被写体の交換作業によって被写体載置用スペースPの撮影範囲内に運ばれてきた被写体が未撮影の被写体であるか否かを判断することができる。なお、RAM140に格納される出力用画像は高解像度であり、これとの比較対象となる画像は低解像度であるため、被写体状態検知部122が高フレームレートで順次得られる低解像度の画像を、RAM140に格納される出力用画像と比較する際には、出力用画像の解像度変換を行って同一解像度の画像として画素毎の比較を行うことが好ましい。
【0063】
図7乃至図11は、被写体の各状態を図6に示した複数のブロックによって検知する概念を示す図であり、各図の(a)は各ブロックにおいて被写体の状態を示す図である。また、各図の(b)はブロックBaにおける輝度情報の変化を示しており、(c)はブロックBgにおける輝度情報の変化を示している。
【0064】
まず、自動撮影モード移行時の初期画像としては、図7(a)に示すような画像が得られる。このとき、各ブロックBa,Bgでは輝度情報の経時的変化はない(図7(b),(c))。次に被写体載置用スペースPの撮影範囲内に被写体を運びこむとき、画像は図8(a)のようになり、そのときのブロックBaおよびBgにおける輝度情報は経時的に大きな変化を示す(図8(b),(c))。
従って、図8の状態においては、被写体OBは静止していないと判断される。
【0065】
次に被写体載置用スペースPの撮影範囲内に運び込まれた被写体が静止したとき、画像は図9(a)のようになり、このときのブロックBaおよびBgにおける輝度情報に経時的変化はない(図9(b),(c))。従って、図9の状態においては、被写体OBが静止したものと判断される。次にその被写体OBが再び撮影範囲内で移動し始めると、画像は図10(a)のようになり、そのときのブロックBaおよびBgにおける輝度情報は経時的に大きな変化を示す(図10(b),(c))。従って、図10の状態においては、被写体OBは動きのある状態で撮影範囲内に留まっていると判断される。そしてその被写体OBが撮影範囲内から完全に退避してしまうと、図11(a)に示すような初期画像と同一の画像が得られ、このときの各ブロックBa,Bgでは輝度情報の経時的変化はない(図11(b),(c))。
【0066】
輝度情報の経時的変化の有無は、例えば数〜数十フレームにわたって輝度の変化が所定範囲内であるか否かによって判断することができる。
【0067】
被写体状態検知部122は、上記のように連続的な低解像度の画像を取得してブロックBa〜Bpごとに経時的な輝度変化の有無を評価し、被写体載置用スペースPの撮影範囲内に被写体OBが存在する場合であって、全てのブロックBa〜Bpについて動きがないと判断された場合、撮影制御部121に対して撮影指示信号を送出し、その後、同一の被写体OBが退避することなく、撮影範囲内に留まり続ける間は、次の撮影指示信号を送出しないようになっている。
【0068】
また、一旦撮影範囲内から退避した場合であっても、その後、同一の被写体OBが撮影範囲内にて静止した場合には、新たな出力用画像の撮影指示信号を撮影制御部121に与えるのではなく、出力制御部123に対して同一被写体を含む出力用画像の出力指令を与えるようになっている。
【0069】
そして撮影制御部121は、被写体状態検知部122から撮影指示信号を受信した場合に、高解像度での出力用画像の撮影動作を行うための撮影制御を実行する。具体的には、自動撮影モードへの移行後、撮影範囲内に被写体OBが運ばれてくると、被写体状態検知部122からの信号によってその被写体OBが静止したときに最初の出力用画像の撮影を行う。その後、撮影制御部121は、被写体OBが少なくとも1回撮影範囲内から退避し、その後、被写体OBが静止したと判断される場合に次の出力用画像の撮影動作に移行するようになる。ただし、被写体状態検知部122によって、撮影範囲内に運ばれて静止した被写体OBがそれ以前に撮影された出力用画像に含まれる被写体と同一であると判断された場合には、次の出力用画像の撮影動作に移行しないようになっている。
【0070】
つまり、撮影制御部121は、支持台20と結合されて自動撮影モードに移行した時、ある被写体OBが撮影範囲内に運ばれて静止したことが検出された場合に出力用画像の撮影を行うとともに、その被写体OBが撮影範囲内に留まり続ける間は次の出力用画像の撮影動作には移行しないようになっている。また、出力用画像の撮影の後、被写体が交換されたことが検出された場合において、その交換された被写体が現在画像出力中の被写体と同一であると判断された場合にも次の出力用画像の撮影動作には移行しないようになっている。
【0071】
出力制御部123は、撮影制御部121の撮影制御によって得られる高解像度の出力用画像を画像メモリ107から取得し、RAM140の出力用画像記憶領域141に格納するとともに、データ送受信部115を介してその出力用画像を支持台20に出力するように構成される。出力制御部123の出力制御機能によって支持台20に出力される画像データは外部機器EXTへと出力され、画像表示等が行われる。
【0072】
また、出力制御部123は、被写体状態検知部122からの指令に基づいて、RAM140に格納される出力用画像を継続的に支持台20に対して出力するように構成される。具体的には、自動撮影モードへの移行後、最初の出力用画像の撮影によって得られる出力用画像をRAM140の出力用画像記憶領域141に格納するとともに、その出力用画像を支持台20へ出力する。この出力用画像は、次に新たな出力用画像が撮影されるまでは継続的に支持台20へ出力される。
その後、被写体状態検知部122によって、撮影範囲内に運ばれて静止した被写体OBがそれ以前に撮影された出力用画像に含まれる被写体と同一であると判断された場合、出力制御部123はRAM140の出力用画像記憶領域141から同一であると判断された出力用画像を取得し、その画像を支持台20へ出力するようになっている。
【0073】
つまり、出力制御部123は、支持台20と結合されて自動撮影モードに移行して最初に撮影された出力用画像を支持台20へ出力するとともに、その被写体OBが撮影範囲内に留まり続ける間は出力用画像の更新を行わず、また、出力用画像の撮影の後、被写体が交換されたことが検出された場合において、その交換された被写体が現在画像出力中の被写体と同一であると判断された場合にも出力用画像の更新を行わないようになっている。さらに、被写体が交換されたことが検出された場合において、その交換された被写体がそれ以前に撮影された被写体と同一でないと判断された場合には、交換された被写体に適した出力用画像に更新されるようになっている。
【0074】
次に、上記のように構成される撮影システム1において自動撮影が行われる場合の処理シーケンスについて説明する。図12及び図13は、被写体が撮影範囲内に留まる間は出力画像の更新を行わない処理シーケンスを示すフローチャートである。
【0075】
撮影モード時において、デジタルカメラ10と支持台20とが結合されたか否かを判断し(ステップS10)、結合状態が検知されると、ステップS12に進み、自動撮影モードへと移行する。
【0076】
自動撮影モードに移行すると、撮像素子103から低解像度の画像を高フレームレートで取得するための画像読出モードを設定する(ステップS12)。そして被写体載置用スペースPに被写体OBが載置されていない状態で初期画像の撮影を行い(ステップS13)、その初期画像をRAM140に格納する(ステップS14)。
【0077】
次に、被写体状態検知部122における検知機能が動作し、連続的に得られる低解像度の画像に基づき、撮影範囲内において被写体の動きを検知したか否かを判断する(ステップS15)。そして被写体の動きが検知されると、次にその被写体が静止したか否かを判断する(ステップS16)。撮影範囲内において被写体が静止すると、被写体が安定した状態となるように一定時間待機した後(ステップS17)、撮像素子103の画像読出モードを高解像度化し、フレームレートを低下させる(ステップS18)。そして出力用画像の撮影を行い(ステップS19)、その出力用画像をRAM140に格納するとともに、支持台20に出力する(ステップS20)。
【0078】
次に再び撮像素子の画像読出モードを低解像度化し、フレームレートを上昇させる(ステップS21:図13)。そして再び被写体状態検知部122における検知機能が動作し、連続的に得られる低解像度の画像に基づき、撮影範囲内において被写体の動きを検知したか否かを判断する(ステップS22)。そして被写体の動きが検知されると、初期画像との比較によって、その被写体が撮影範囲内から退避したか否かを判断する(ステップS23)。その被写体が撮影範囲内に留まる場合には、その被写体が静止したか否かが判断され(ステップS24)、静止した場合には再び動き検知(ステップS22)以降の処理が行われる。また、静止していない場合には、ステップS23に戻る。よって、同一の被写体が撮影範囲内に留まる間はステップS22,S23,S24のループ処理から抜けることはなく、出力用画像の更新は行われない。これに対し、同一の被写体が撮影範囲内から退避した場合にはステップS15からの処理が繰り返し行われることとなり、次の被写体が撮影範囲内において静止した場合に出力用画像の撮影および出力が行われることになる。
【0079】
したがって、図12および図13の処理シーケンスを適用すれば、図16のように原稿等の被写体が中途半端に載置された状態であっても出力用画像がそのような中途半端な画像に更新されることはない。つまり、被写体の交換作業が正常に行われなかった場合に、不適切な画像が出力されることを防止することができる。
【0080】
次に、図14及び図15は、交換された被写体がそれ以前に撮影された出力用画像と同一である場合に出力用画像の撮影を行わない処理シーケンスを示すフローチャートである。
【0081】
撮影モード時において、デジタルカメラ10と支持台20とが結合されたか否かを判断し(ステップS30)、結合状態が検知されると、ステップS31に進み、自動撮影モードへと移行する。
【0082】
自動撮影モードに移行すると、撮像素子103から低解像度の画像を高フレームレートで取得するための画像読出モードを設定する(ステップS31)。そして被写体載置用スペースPに被写体OBが載置されていない状態で初期画像の撮影を行い(ステップS32)、その初期画像をRAM140に格納する(ステップS33)。
【0083】
次に、被写体状態検知部122における検知機能が動作し、連続的に得られる低解像度の画像に基づき、撮影範囲内において被写体の動きを検知したか否かを判断する(ステップS34)。そして被写体の動きが検知されると、次にその被写体が静止したか否かを判断する(ステップS35)。撮影範囲内において被写体が静止すると、被写体が安定した状態となるように一定時間待機した後(ステップS36)、撮像素子103の画像読出モードを高解像度化し、フレームレートを低下させる(ステップS37)。そして出力用画像の撮影を行い(ステップS38)、その出力用画像をRAM140に格納するとともに、支持台20に出力する(ステップS39)。
【0084】
次に再び撮像素子の画像読出モードを低解像度化し、フレームレートを上昇させる(ステップS40:図15)。そして再び被写体状態検知部122における検知機能が動作し、連続的に得られる低解像度の画像に基づき、撮影範囲内において被写体の動きを検知したか否かを判断する(ステップS41)。そして被写体の動きが検知されると、被写体が静止したか否かを判断する(ステップS42)。
【0085】
そして撮影範囲内において被写体が静止した場合には、現在の画像が、既に撮影され、RAM140に格納されている記憶画像(出力用画像)と一致するか否かを判断する(ステップS43)。
【0086】
ここで、現在の画像が既に撮影された画像に一致する場合には、同一の被写体を再度撮影する必要はないので、出力用画像の撮影動作を行わず、RAM140に記憶された画像のなかから一致する画像を抽出して支持台20に出力する(ステップS44)。これにより、無駄な撮影動作が行われることを防止することができる。また、現在の画像がその直前の画像と一致する場合には、その直前の出力用画像が継続して出力され続けることになるので、無駄な表示更新処理が行われることを回避することができ、表示画像のちらつきを防止することができる。
【0087】
一方、現在の画像が既に撮影された画像に一致しない場合には、新たな被写体と判断してステップS36に戻り、出力用画像の撮影・出力処理(ステップS38,S39)が行われる。
【0088】
したがって、図14および図15の処理シーケンスを適用すれば、不必要な出力用画像の更新が抑制されるので、ちらつきのない良好な画像を出力することが可能になる。特に、被写体OBが撮影された出力用画像が出力されているときに、その被写体OBが撮影範囲内から一旦取り除かれ、その後、他の被写体が撮影範囲内に入ることなく、直ちに元の被写体OBが撮影範囲内に戻された場合には、出力用画像に何ら変更はなく、それ以前の出力用画像が継続的に出力されるので、画像のちらつきは生じない。
【0089】
なお、図14および図15のフローチャートにおいて、例えばステップS40,S41の間に、図13のステップS22〜S24の処理を行うように構成すれば、図12および図13のフローチャートを実行することによる効果を同時に得ることが可能になる。
【0090】
以上のように、本実施形態のデジタルカメラ10は、支持台20に結合されることによって、比較的近距離に設定される被写体載置用スペースPを撮影範囲内に納め、被写体載置用スペースPに載置される被写体OBを撮影して画像データを出力することが可能な状態となる。そしてデジタルカメラ10には、その撮影範囲内における被写体OBの状態を検出するために被写体状態検知部122が設けられており、撮影範囲内の被写体OBが静止したことが検出された場合に出力用画像の撮影を行って画像出力を行い、当該被写体OBが撮影範囲内に留まる間はその画像出力を継続させるように構成されている。
【0091】
このため、撮影範囲内にある被写体が異なる被写体に正常に交換されなかった場合に、不適切な画像出力が行われることを抑制することが可能である。
【0092】
また、被写体を撮影して得られる出力用画像の画像出力を行った後、当該被写体が撮影範囲内に留まる間は次の出力用画像の撮影を行わないように構成されるので、無駄な撮影動作を回避することができる。
【0093】
また、デジタルカメラ10は、撮影範囲内の被写体OBが静止した場合に出力用画像の撮影を行って画像出力を行い、その後に被写体OBが交換された場合において、その交換作業によって撮影範囲内に運び込まれた被写体OBが現在画像出力中の被写体と同一であると判断された場合には、現在の画像出力を継続させるように構成されるので、出力画像のちらつきを防止することができる。
【0094】
また、交換された被写体が現在画像出力中の被写体と同一であると判断された場合、次の出力用画像の撮影を行わないように構成されるので、無駄な撮影動作を回避することができる。
【0095】
また、デジタルカメラ10は、単独使用によって比較的遠方の被写体を通常撮影することが可能なように構成されており、上記の動作は、比較的近距離に設定される被写体載置用スペースPを撮影範囲内に納め、その被写体載置用スペースに載置される被写体OBを撮影して画像データを出力するための動作モード(自動撮影モード)が設定された場合に有効に動作するように構成されるため、一般的なデジタルカメラ10を例えばプレゼンテーション用途等の近距離撮影にも適用することができる。したがって、デジタルカメラ10の汎用性や利便性を増すことができる。
【0096】
また、被写体状態検知部122が被写体の状態を検知する際の画像は、一般的なデジタルカメラ10のライブビュー画像撮影機能を利用して取得することができるので、複雑な撮影制御機構を別に構築する必要はなく、被写体の状態検知を行うことが可能である。また、被写体状態検知部122における検知用の画像は低解像度の画像とされているので、比較的高フレームレートで連続的な画像を取得することができ、被写体OBの状態変化に対する応答速度を速くすることができる。
【0097】
また、被写体状態検知部122は、連続的に得られる複数の画像のそれぞれを複数ブロックに分割し、各ブロックの画像情報の変化に基づいて、被写体の状態を検出するものであるので、被写体の動きの有無等を簡単かつ高速に求めることが可能である。そして、それら複数ブロックを、自動露出制御に用いられる測光ブロックや、被写体追尾に用いられる追尾用ブロック等を用いることにより、被写体状態検知部122のために専用のブロック設定を行う必要がなく、構成を簡略化することができる。
【0098】
<2.変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0099】
例えば、上記説明においてはデジタルカメラ10と支持台20とが分離可能な構成を例示したが、これに限定されるものではなく、デジタルカメラ10と支持台20とが一体不可分な状態に固定されていてもよい。
【0100】
なお、上述した内容には以下の発明概念が含まれる。
【0101】
(1) 請求項1乃至4のいずれかに記載の撮像装置において、前記検出手段は、前記出力用画像よりも低解像度で、前記撮影範囲内を繰り返し撮影して得られる連続的な複数の画像に基づいて、被写体の状態を検出するものであることを特徴とする撮像装置。
【0102】
これにより、被写体の状態を検出する際に、高フレームレートで画像を取得することが可能になり、被写体の状態変化に対して高速で反応することが可能である。
【0103】
(2) 上記(1)に記載の撮像装置において、前記検出手段は、連続的に得られる前記複数の画像のそれぞれを複数ブロックに分割し、各ブロックの画像情報の変化に基づいて、被写体の状態を検出するものであることを特徴とする撮像装置。
【0104】
これにより、被写体の状態を簡単かつ高速に検知することが可能である。
【0105】
(3) 上記(2)に記載の撮像装置において、前記複数ブロックとして、当該撮像装置が通常のデジタルカメラとして使用される場合に自動露出制御のための測光ブロックが適用されることを特徴とする撮像装置。
【0106】
これにより、検出手段のために専用のブロック設定を行う必要がなく、構成を簡略化することができる。
【0107】
(4) 上記(2)に記載の撮像装置において、前記複数ブロックとして、当該撮像装置が通常のデジタルカメラとして使用される場合に被写体追尾のための測定ブロックが適用されることを特徴とする撮像装置。
【0108】
これにより、検出手段のために専用のブロック設定を行う必要がなく、構成を簡略化することができる。
【0109】
(5) 上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の撮像装置において、前記複数の画像は、当該撮像装置が通常のデジタルカメラとして使用される場合のライブビュー画像取得機能を利用して取得されることを特徴とする撮像装置。
【0110】
これにより、複雑な撮影制御機構を別途に構築する必要はなく、被写体の状態検知を行うことが可能である。
【0111】
(6) 請求項3又は4に記載の撮像装置において、出力用画像が撮影される度に当該出力用画像を蓄積記憶していく記憶手段(RAM140)をさらに備え、前記制御手段は、前記検出手段によって前記撮影範囲内の被写体が静止した場合に出力用画像の撮影を行って画像出力を行い、その後に前記検出手段によって被写体が交換されたことが検出された場合において、その交換された被写体がそれ以前に出力された被写体と同一であると判断された場合、前記記憶手段から該当する出力用画像を読み出して画像出力を行うことを特徴とする撮像装置。
【0112】
これにより、直前の画像だけでなく、それ以前に撮影された出力用画像であっても新たに撮影を行うことなく、出力画像の更新を行うことが可能になる。
【0113】
(7) 請求項1乃至5のいずれか1つ、又は上記(1)〜(6)のいずれか1つに記載の撮像装置において、当該撮像装置が、比較的近距離に設定される被写体載置用スペースを撮影範囲内に納め、前記被写体載置用スペースに載置される被写体を撮影可能な状態となるように所定の支持台に結合されることに応答して、前記制御手段が機能することを特徴とする撮像装置。
【0114】
これにより、一般的なデジタルカメラ10を近距離撮影に適用する場合に機能の切り換えを自動的に行うことができ、操作性の向上を図ることができる。
【0115】
<3.参考技術>
以上の内容は、被写体載置用スペースPの撮影範囲内において、被写体OBに動きがある場合には、出力画像の更新を行わない技術に関するものであるが、プレゼンテーション等の形態によっては、被写体OBの動きをそのまま表示する方が好ましい場合もある。例えば、紙原稿上を指示棒(ポインタ)等で指し示しつつ、プレゼンテーション等を行う場合等である。以下においては、そのような場合の参考技術を開示する。
【0116】
特開2001−109422号公報には、いわゆる書画カメラにおいて、被写体の動きに応じて出力用画像の解像度とフレームレートとを変更する技術が開示されている。
【0117】
しかしながら、上記公報に開示される技術では、高解像度から低解像度への遷移タイミングの検出は、高解像度で撮影された画像に基づいて行われている。よって、遷移タイミングを検知する際のフレームレートは比較的低い状態であるため、遷移タイミングの検出や出力用画像への反映にはタイムラグが発生するという問題がある。
【0118】
そこで、本参考技術は、遷移タイミングの検出や出力用画像への反映等の応答性を高める技術を提供するものである。
【0119】
なお、撮影システム1の構成等は、上述した図1乃至図5に示したものと同様である。
【0120】
撮影制御部121は、低解像度・高フレームレートの画像読出モードを設定して連続的な画像取得を繰り返し行う。被写体状態検知部122は、連続的な画像を取得し、上述した内容と同様に、複数ブロックBa〜Bpについて画像成分の変化を検知する。
【0121】
撮影制御部121は、被写体載置用スペースPの撮影範囲内に最初に運び込まれた被写体OBが静止したとき、高解像度・低フレームレートの画像読出モードを設定して出力用画像を撮影するための撮影制御を行う。そして出力用画像を1枚撮影すると、撮影制御部121は直ちに撮像素子103の画像読出モードを低解像度・高フレームレートに戻す。
【0122】
その後、被写体状態検知部122は、連続的な低解像度の画像を高フレームレートで取得し、撮影範囲内の画像成分の動き(変化)を検知する。そして撮影範囲内に変化があった場合、被写体状態検知部122は出力制御部123に対し、表示切り換えを指示する。
【0123】
出力制御部123は被写体状態検知部122から表示切り換えの指示を受信すると、出力画像を、現在出力中の高解像度画像から、現在入力中の低解像度・高フレームレートの画像に変更して支持台20に出力するように構成される。
【0124】
つまり、デジタルカメラ10は、高解像度の出力用画像を撮影した後、撮像素子103の画像読出モードを低解像度・高フレームレートに変更し、その低解像度画像によって撮影範囲内での変化を検知すると、その低解像度画像を出力用画像として出力するとともに、高フレームレートでその出力用画像を更新するように構成される。
【0125】
この結果、外部機器EXTによって表示される出力用画像は変化があった場合に、その変化をリアルタイムで表示することができるようになり、例えば、紙原稿上を指示棒(ポインタ)等で指し示しつつ、プレゼンテーション等が行われる場合でも、操作者が原稿上のどの部分を指し示しているのかを容易に把握することが可能になる。
【0126】
図17は、本参考技術における処理シーケンスを示すフローチャートである。
図17に示すように、撮影モード時において、デジタルカメラ10と支持台20とが結合されたか否かを判断し(ステップS60)、結合状態が検知されると、ステップS61に進み、自動撮影モードへと移行する。自動撮影モードに移行すると、撮像素子103から低解像度の画像を高フレームレートで取得するための画像読出モードが設定される(ステップS61)。そして被写体状態検知部122における検知機能が動作し、連続的に得られる低解像度の画像に基づき、撮影範囲内において被写体の動きを検知したか否かを判断する(ステップS62)。
被写体の動きが検知されると、次にその被写体が静止したか否かを判断する(ステップS63)。撮影範囲内において被写体が静止すると、被写体が安定した状態となるように一定時間待機した後(ステップS64)、撮像素子103の画像読出モードを高解像度化し、フレームレートを低下させる(ステップS65)。
そして出力用画像の撮影を行い(ステップS66)、その出力用画像をRAM140に格納するとともに、支持台20に出力する(ステップS67)。
【0127】
次に再び撮像素子の画像読出モードを低解像度化し、フレームレートを上昇させる(ステップS68)。そして再び被写体状態検知部122における検知機能が動作し、連続的に得られる低解像度の画像に基づき、撮影範囲内において被写体の動きを検知したか否かを判断する(ステップS69)。そして被写体の動きが検知されると、その動きを出力用画像に反映されるべく、低解像度で得られる画像をそのまま出力用画像として出力する(ステップS70)。これにより、デジタルカメラ10から出力される画像は低解像度の画像に更新されることになり、撮影範囲内での動きが反映された画像が出力される。その後、被写体が静止したと判断されるまで(ステップS71にてYES)、低解像度での出力用画像の更新は繰り返される。そして被写体が静止した場合にはステップS64に戻り、再び高解像度での出力用画像の撮影処理が行われる。
【0128】
このような処理を適用することにより、高フレームレートの連続画像から被写体の動きを検知することが可能になるので、被写体の動きが生じた時点からのタイムラグを短くすることができる。また、被写体に動きがある場合には高フレームレートで出力用画像を更新するので、出力用画像には被写体の動きがリアルタイムに反映されることになる。
【0129】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、撮像装置の撮影範囲内において被写体が静止したことが検出された場合に、出力用画像の撮影を行って画像出力を行い、当該被写体が撮影範囲内に留まる間はその画像出力を継続させるように構成されるため、撮影範囲内の被写体が中途半端な載置状態となった場合等のように、撮影範囲内にある被写体が異なる被写体に正常に交換されなかった場合に、不適切な画像出力が行われることを抑制することが可能である。
【0130】
請求項2に記載の発明によれば、被写体を撮影して得られる出力用画像の画像出力を行った後、当該被写体が撮影範囲内に留まる間は次の出力用画像の撮影を行わないので、無駄な撮影動作が行われることを回避することができる。
【0131】
請求項3に記載の発明によれば、撮像装置の撮影範囲内において被写体が静止した場合に出力用画像の撮影を行って画像出力を行い、その後に被写体が交換されたことが検出された場合において、その交換された被写体が現在画像出力中の被写体と同一であると判断された場合、その画像出力を継続させるように構成されるので、無駄な表示更新処理を抑制し、表示画像がちらつくことを防止することができる。
【0132】
請求項4に記載の発明によれば、交換された被写体が現在画像出力中の被写体と同一であると判断された場合、次の出力用画像の撮影を行わないので、無駄な撮影動作が行われることを回避することができる。
【0133】
請求項5に記載の発明によれば、一般的な撮像装置を近距離撮影に適用した動作モードで使用することができ、撮像装置の汎用性や利便性を増すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】撮影システムの全体構成を示す図である。
【図2】撮影システムの全体構成を示す図である。
【図3】デジタルカメラを前面側からみた外観構成を示す斜視図である。
【図4】デジタルカメラを背面側からみた外観構成を示す斜視図である。
【図5】デジタルカメラと支持台とが接続された状態の機能ブロック図である。
【図6】ブロック分割の概念を示す図である。
【図7】複数のブロックによって被写体のある状態を検知する概念を示す図である。
【図8】複数のブロックによって被写体のある状態を検知する概念を示す図である。
【図9】複数のブロックによって被写体のある状態を検知する概念を示す図である。
【図10】複数のブロックによって被写体のある状態を検知する概念を示す図である。
【図11】複数のブロックによって被写体のある状態を検知する概念を示す図である。
【図12】被写体が撮影範囲内に留まる間は出力画像の更新を行わない処理シーケンスを示すフローチャートである。
【図13】被写体が撮影範囲内に留まる間は出力画像の更新を行わない処理シーケンスを示すフローチャートである。
【図14】交換された被写体がそれ以前に撮影された出力用画像と同一である場合に出力用画像の撮影を行わない処理シーケンスを示すフローチャートである。
【図15】交換された被写体がそれ以前に撮影された出力用画像と同一である場合に出力用画像の撮影を行わない処理シーケンスを示すフローチャートである。
【図16】原稿が中途半端に載置された状態を示す図である。
【図17】参考技術に関する処理シーケンスを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 撮影システム
10 デジタルカメラ(撮像装置)
20 支持台
103 撮像素子
114 結合検知部
120 全体制御部
121 撮影制御部
122 被写体状態検知部(検出手段)
123 出力制御部
130 ROM
140 RAM
【発明の属する技術分野】
本発明は、比較的近距離に設定される被写体載置用スペースを撮影範囲内に納め、被写体載置用スペースに載置される被写体を撮影して画像データを出力することの可能な撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プレゼンテーション用途等として、所定位置に載置される原稿をその上方から撮影し、原稿画像を表示装置に表示させる書画カメラ装置が存在する。例えば特許文献1には、映像フレーム間の差分をとって、原稿が静止したと判断される場合に出力画像を更新する技術が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−4390号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1の技術では、単純に映像フレーム間の差分をとって原稿が静止したかどうかを判断するため、図16に示すように、原稿台310上の原稿320を交換する途中で、原稿320が中途半端な状態に載置された状態となったときでも原稿320が静止したと判断してしまい、図16に示す撮影範囲311の画像が出力されてしまうことになる。
【0005】
また、単純に原稿の動きが静止したかどうかを判断するだけであるため、撮影範囲内から原稿を一旦取り出し、再度同じ原稿を載置した場合でも異なる原稿と判断して出力画像の更新が行われることになるので、無駄な表示更新処理が行われ、表示画像がちらつくことになる。
【0006】
すなわち、従来の書画カメラ装置では、操作者が原稿等の被写体を交換する作業を行う際、その交換作業が正常に行われなかった場合でも、出力画像が更新されてしまうので、必要のない画像が表示されたり、表示画面がちらつくという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、撮影範囲内にある被写体が異なる被写体に正常に交換されなかった場合には、出力画像の更新を行わないようにする撮像装置の提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、比較的近距離に設定される被写体載置用スペースを撮影範囲内に納め、前記被写体載置用スペースに載置される被写体を撮影して画像データを出力する撮像装置であって、前記撮影範囲内における被写体の状態を検出する検出手段と、前記検出手段によって前記撮影範囲内の被写体が静止したことが検出された場合に出力用画像の撮影を行って画像出力を行い、当該被写体が前記撮影範囲内に留まる間は前記画像出力を継続させる制御手段と、を備えて構成される。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の撮像装置において、前記制御手段が、被写体を撮影して得られる出力用画像の画像出力を行った後、当該被写体が前記撮影範囲内に留まる間は次の出力用画像の撮影を行わないことを特徴としている。
【0010】
請求項3に記載の発明は、比較的近距離に設定される被写体載置用スペースを撮影範囲内に納め、前記被写体載置用スペースに載置される被写体を撮影して画像データを出力する撮像装置であって、前記撮影範囲内における被写体の状態を検出する検出手段と、前記検出手段によって前記撮影範囲内の被写体が静止した場合に出力用画像の撮影を行って画像出力を行い、その後に前記検出手段によって被写体が交換されたことが検出された場合において、その交換された被写体が現在画像出力中の被写体と同一であると判断された場合、前記画像出力を継続させる制御手段と、を備えて構成される。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の撮像装置において、前記制御手段は、交換された被写体が現在画像出力中の被写体と同一であると判断された場合、次の出力用画像の撮影を行わないことを特徴としている。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の撮像装置において、当該撮像装置が、比較的遠方の被写体をも撮影可能なように構成され、前記制御手段は、当該撮像装置に、比較的近距離に設定される被写体載置用スペースを撮影範囲内に納め、前記被写体載置用スペースに載置される被写体を撮影して画像データを出力するための動作モードが設定された場合に機能することを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0014】
<1.本発明の実施形態>
図1および図2は、本実施形態に係る撮影システム1の全体構成を示す図である。本撮影システム1は、書画(原稿や書籍を含むドキュメント)や小物品などの被写体OBを被写体載置用スペースPに載置し、当該被写体載置用スペースPの上方の比較的近距離から、被写体載置用スペースPの所定範囲を撮影範囲に収めて当該被写体OBを撮影するダウンフェース撮影用の近接撮影システムである。また、撮影システム1は、被写体載置用スペースPに載置された紙原稿等の被写体OBを一定の距離を保ちながら撮影して、電子的な画像データを生成可能なように構成される。撮影システム1は、インターフェース203に電気的に接続されたパーソナルコンピュータやプリンタやプロジェクタ等の外部機器EXTに、生成した画像データを出力することが可能なように構成される。例えば外部機器EXTがプロジェクタである場合には、原稿等を撮影して得られる画像がスクリーン等に投影されてプレゼンテーション等が行われる。
【0015】
撮影システム1は、被写体OBの像を光電変換して電子的な画像データを生成するデジタルカメラ(撮像装置)10と、デジタルカメラ10を被写体OBから一定距離だけ上方に離れた位置に支持する支持台20とを備え、デジタルカメラ10が支持台20に結合されることによって構成される。デジタルカメラ10は、図2に示すように、支持台20から分離可能であり、分離された場合は、携行可能な状態となり、比較的遠方に位置する被写体の撮影も可能な通常のデジタルカメラとして単独で使用できる。支持台20は、被写体載置用スペースPの辺縁に沿って伸びた接地脚(台座270)を持つ、ダウンフェース撮影用のカメラ支持スタンドである。
【0016】
図3および図4は、支持台20に結合されるデジタルカメラ10の外観構成を示す図である。図3はデジタルカメラ10をその前面側からみた斜視図であり、図4はデジタルカメラ10をその背面側からみた斜視図である。
【0017】
図3に示すように、デジタルカメラ10の前面側には、被写体像を取得するための撮影レンズ101が設けられている。
【0018】
また、デジタルカメラ10の前面側には、撮影時に被写体に照明光を照射する閃光装置109(以下、内蔵フラッシュ109という。)が設けられている。内蔵フラッシュ109は、デジタルカメラ10の筐体内に設けられて、デジタルカメラ10と一体化されている。また、内蔵フラッシュ109は、フレネルレンズを備えるパネル109aを備えており、比較的遠方に位置する被写体を小出力のキセノン管で効率よく照明できるように、画角の中心付近を特に照明するような配光特性を有する。
【0019】
また、デジタルカメラ10は光学ファインダを備えており、デジタルカメラ10の前面には、光学ファインダのファインダ対物窓151が設けられている。
【0020】
また、デジタルカメラ10の上面側には電源スイッチ152とシャッタボタン153とが設けられている。シャッタボタン153は、銀塩カメラで広く採用されているように、半押し状態(以後、S1状態と略記する)と全押し状態(以後、S2状態と略記する)とが検出可能な2段階スイッチになっている。例えば、シャッタボタン153がS1状態にされると、オートフォーカス制御が実行され、S2状態にされると、記録用又は支持台20への出力用画像データが撮影される。
【0021】
また、デジタルカメラ10の側面には、インターフェース110が設けられている。インターフェース110は、たとえばUSB規格のインターフェースであり、電気的に接続されたパーソナルコンピュータやプリンタやプロジェクタ等の外部機器へ画像データを出力したり、制御信号を送受信することが可能である。
この端子があるために、デジタルカメラ10は、支持台20と分離して単独で使用した場合でも、外部機器と接続して使用できる。
【0022】
また、図3に図示しないデジタルカメラ10の別の側面には、挿抜自在な記憶媒体であるメモリカード113を装着するカードスロットと、デジタルカメラ10の電源となる電池を内蔵させる電池室が設けられる。
【0023】
一方、図4に示すように、デジタルカメラ10の背面側には、撮影画像のモニタ表示や記録画像の再生表示等を行うための液晶モニタ112が設けられる。また、デジタルカメラ10の背面側には、光学ファインダのファインダ接眼窓154が設けられる。例えば支持台20と分離した状態において操作者は、液晶モニタ112またはファインダ接眼窓154によって被写体を確認しつつ撮影操作を行うことができる。
【0024】
また、デジタルカメラ10の背面側には操作スイッチ群158が設けられ、これら操作スイッチ群158を操作者が操作することによってデジタルカメラ10に対して各種設定を行うことができる。例えば、撮影モードと再生モードとの切替設定を行う場合には、操作者がこれら操作スイッチ群158に対して所定の操作を行うことで有効に設定することができる。撮影モードとは、デジタルカメラ単独使用状態では操作者によるシャッタボタン153の押下操作に応答して記録用画像の撮影動作を行い、支持台20に接続された使用状態では自動撮影動作によって出力用の画像を生成するための動作モードである。
【0025】
デジタルカメラ単独使用時に撮影モードが設定されると、デジタルカメラ1は、操作者によるシャッタボタン153の押下操作が行われるまでの撮影待機状態においてライブビュー画像撮影機能が実行される。すなわち、比較的低解像度の画像取得が高フレームレートで繰り返し連続的に実行され、それによって得られる被写体のリアルタイムな画像がいわゆるライブビュー表示として液晶モニタ112に表示される。
【0026】
また、撮影モード時においてデジタルカメラ10が支持台20に結合されると、デジタルカメラ10において、出力用画像の撮影タイミングを自動的に判断する自動撮影モード処理が実行される。ただし、操作者が操作部に対して所定の操作を行うことによって自動撮影モードに移行するようにしてもよい。自動撮影モードにおいては、デジタルカメラ単独使用時におけるライブビュー画像撮影機能を利用して低解像度の画像が高フレームレートで取得され、それらの画像から出力用画像の撮影タイミングが判断される。
【0027】
デジタルカメラ10の底面には、三脚あるいは支持台20との機械的な結合に用いられる結合部160と、支持台20と結合されたことを検知する結合検知部114と、制御信号やデジタルカメラ10が生成した画像データを送受信するデータ送受信部115とが設けられる。
【0028】
結合部160は導電性の金属部材からなる。該金属部材には、底面に垂直な円筒穴が形成されており、円筒穴の内面にねじ溝が切られてめねじとなっている。
支持台20のカメラ支持部250に設けられたおねじ251が、このめねじと螺合することによって、デジタルカメラ10は支持台20と機械的に結合される。
さらに、結合部160は、該金属部材がデジタルカメラ10の内部に設けられる電子回路の基準電位点(以後、GNDと略記する)と電気的に接続されており、デジタルカメラ10と支持台20との内部電子回路のGNDを共通にする役割も兼ねている。
【0029】
結合検知部114およびデータ送受信部115は、デジタルカメラ10と支持台20とが機械的に結合されたときに、支持台20に設けられた信号ピン201,202(図2参照)との間で電気的な導通が得られるように構成された電気接点を備える。結合検知部114は信号ピン202と導通状態となり、信号ピン202に印加される所定電圧を検出した場合に、支持台20と結合したことを示す結合検知信号を出力する。なお、結合検知部114はデジタルカメラ10側ではなく、支持台20側に設けられてもよい。
【0030】
一方、支持台20は、図2に示すように、デジタルカメラ10の結合場所となるカメラ支持部250を備える。カメラ支持部250は、伸縮可能な支柱260と接続され、被写体載置用スペースPから一定距離だけ上方に離れた位置に支持される。また、支柱260は、被写体載置用スペースPと同一平面内(以後、被写体載置面と略記する)に載置されているL型の台座270と、被写体載置面との角度を可変可能に接続されている。
【0031】
カメラ支持部250は、デジタルカメラ10の結合部160のめねじと螺合可能なおねじがきられた結合ねじ251を備える。結合ねじ251は、カメラ支持部250に形成された貫通穴に挿通され、カメラ支持部250に対して回転可能なように設けられる。このため、結合ねじ251においてデジタルカメラ10との結合端の反対端に設けられたつまみ(図2には図示せず)を回転させることによって、デジタルカメラ10と支持台20とを結合させることができ、その結果、デジタルカメラ10は支持台20のカメラ支持部250に固定される。さらに、結合ねじ251は導電性の金属部材からなり、支持台20の内部に設けられる電子回路のGNDと電気的に接続されている。このため、上述したように、デジタルカメラ10および支持台20の内部電子回路のGNDは、結合時には共通となる。
【0032】
また、カメラ支持部250は、デジタルカメラ10との結合を検知するための機能と、デジタルカメラ10とのデータ送受信を行うための機能とを備えており、これらの機能を実現するために、カメラ支持部250はその表面に形成された穴から突出した信号ピン201,202を備える。信号ピン201,202は、カメラ支持部250の外側から圧力を印加することによってカメラ支持部表面の穴へ所定長さ分だけ圧入可能である。また、信号ピン201,202は、印加している圧力を取り除けば、圧入した長さ分が再度突出して元の形状が復元するように、カメラ支持部内部側にバネ等が設けられて構成される。これら信号ピン201,202は、デジタルカメラ10における結合検知部114およびデータ送受信部115に対応した位置に設けられ、カメラ支持部250がデジタルカメラ10と結合したときに、それぞれの信号ピン201,202がデジタルカメラ10の結合検知部114およびデータ送受信部115と導通可能な状態に接続される。
【0033】
これらの構成によって、デジタルカメラ10の結合部160のめねじとカメラ支持部250の結合ねじ251との螺合が深くなるにつれて、カメラ支持部250から突出している信号ピン201,202は、デジタルカメラ10の電気接点と電気的な導通を維持しながら、カメラ支持部250内に圧入されてゆくことになる。
【0034】
デジタルカメラ10に結合検知部114が設けられる場合には、それに対応する信号ピン202が所定長さだけ圧入されたときに、デジタルカメラ10と支持台20とが結合されたことを示す信号を出力するように構成される。例えば、信号ピン202が所定長さだけ圧入されると、内部に設けられたスイッチによって、信号ピン202の電位が電源電圧レベルになるように構成しておく。
【0035】
また、支柱260には照明部材205が設けられ、被写体OBの補助的な照明手段または操作部204の照明手段として用いられる。さらに、台座270には、インターフェース203と原稿明るさ検出手段206と操作部204とが設けられる。
【0036】
インターフェース203は、たとえばUSB規格のインターフェース、シリアルインターフェースあるいはパラレルインターフェース等を含み、電気的に接続されたパーソナルコンピュータやプリンタやプロジェクタ等の外部機器EXTへ画像データを出力したり、制御信号を送受信可能である。
【0037】
原稿明るさ検出手段206は、ホトトランジスタ等の光センサによって構成され、被写体載置用スペースPからの光を検出して、その輝度に応じた信号を出力する機能を有し、例えば被写体載置用スペースPに載置される被写体OBの照明状態を調整することが可能なようになっている。なお、被写体載置用スペースPには予め黒紙等の比較的反射率の低いシートが敷かれているものとする。
【0038】
操作部204は、複数のボタン群を備えて構成され、デジタルカメラ10と支持台20の結合時には、これらのボタンはデジタルカメラ10に設けられた操作部111(シャッタボタン153、電源スイッチ152、操作スイッチ群158を含む)と同等の機能を有する。このため、結合時には、デジタルカメラ10に触れることなく、台座270の操作部204を操作することによって、デジタルカメラ10の撮影および設定操作が可能である。
【0039】
以上のように構成された撮影システム1において、デジタルカメラ10と支持台20とが接続された状態の機能ブロック図を図5に示す。
【0040】
図5に示すように、デジタルカメラ10においては被写体像は撮影レンズ101を介して撮像素子103に結像するように構成されており、撮影レンズ101はレンズ系101a及び絞り101bを備える。レンズ系101aにおいては、被写体の合焦状態を変化させるために、フォーカシングレンズが移動可能となっている。また、撮影レンズ101は、入射光量を変化させるために、絞り101bの開口径が調整可能となっている。レンズ駆動部102は、全体制御部120から入力される制御信号に従って、フォーカシングレンズの移動および絞り101bの開口径の調整を行う。
【0041】
撮像素子103は、CCDイメージセンサ等で構成されており、タイミング制御回路116によって露光時間(シャッタスピード)が制御され、撮影レンズ101を介して入射する被写体像をR(赤),G(緑),B(青)の各色成分の画像信号(各画素から出力された画素信号の信号列)に光電変換して出力する。
【0042】
また、撮像素子103は全体制御部120からの指令に応じて画像読出モードを変更するようになっている。このため、撮像素子103は全画素読み出しを行って高解像度の画像を出力することが可能であり、また画素間引き読み出しを行って低解像度の画像を出力することも可能である。
【0043】
信号処理回路104は、CDS(相関二重サンプリング)回路およびAGC(オートゲインコントロール)回路を有し、撮像素子103から出力される画像信号に所定の信号処理を施す。具体的には、CDS回路により画像信号のノイズ低減が行われ、AGC回路により画像信号のレベル調整が行われる。その後、画像信号はA/D変換器105にてデジタル信号に変換され、デジタル信号に変換された画像データが画像処理部106へ出力される。なお、信号処理回路104もタイミング制御回路116によって制御され、撮像素子103の撮影動作と同期した信号処理が可能なように構成される。
【0044】
画像処理部106は、A/D変換器105から入力する画像データに、黒レベル補正、ホワイトバランス補正およびγ補正等の各種画像処理を行う。黒レベル補正は、画像データの黒レベルを所定の基準レベルに補正する。ホワイトバランス補正は、γ補正後の画像データでホワイトバランスがとれるように、画素データのR,G,Bの各色成分のレベル変換を行うものである。
【0045】
画像メモリ107は、画像処理部106で処理が終了した画像データを一時的に記憶するバッファメモリであり、少なくとも1フレーム分の記憶容量を有する。デジタルカメラ10と支持台20とが結合状態にある場合であって、ライブビュー画像撮影機能を利用して得られる低解像度の画像は全体制御部120に与えられて、出力用画像の更新や撮影タイミングの評価のために用いられる。そして自動撮影して得られる出力用画像データは画像メモリ107から全体制御部120を介してデータ送受信部115に出力され、支持台20を介して外部機器EXTに出力される。また、デジタルカメラ10が支持台20と分離された状態にある場合には、操作者からの撮影指示によって得られた画像データは画像メモリ107から全体制御部120を介してメモリカード113に記録される。
【0046】
フラッシュ発光回路108は、全体制御部120の制御信号に基づいて、内蔵フラッシュ109にフラッシュ発光のための電力を供給する。これにより、内蔵フラッシュの発光の有無、発光タイミングおよび発光量が制御可能となる。
【0047】
操作部111は、上述した操作スイッチ群158、シャッタボタン153および電源スイッチ152を包括するものであり、操作者が操作可能な部材である。
操作者が操作部111に所定の操作を行うと、その操作内容は全体制御部120に伝達され、デジタルカメラ10の動作状態に反映される。ただし、既述のように、デジタルカメラ10と支持台20とが結合状態にある場合には、支持台20の操作部204に対する操作内容もデータ送受信部115を介して全体制御部120に伝達され、デジタルカメラ10の動作状態に反映される。
【0048】
結合検知部114は、デジタルカメラ10と支持台20とが結合された場合に全体制御部120へ結合検知信号を出力する。例えば、非結合時には電位がGNDレベルとなっており、結合時には電位が電源電圧レベルになるように構成しておく。これは、結合検知部114の電気接点をGNDに抵抗でプルダウンしておき、デジタルカメラ10と支持台20とが結合されると、該電気接点と支持台20の信号ピン202との間に電気的導通が生じるような構造にしておくことによって実現できる。
【0049】
データ送受信部115は、デジタルカメラ10と支持台20とが結合された場合に、デジタルカメラ10の全体制御部120と支持台20のデータ送受信部202との間で所定の通信方式で制御信号および画像データを送受信するために設けられる。これによって、デジタルカメラ10で撮影して得られる画像データは、支持台20に出力され、支持台20からパーソナルコンピュータ、プリンタおよびプロジェクタ等の外部機器EXTへ出力可能である。
【0050】
全体制御部120は、例えばROM130およびRAM140を備えたマイクロコンピュータによって構成され、該マイクロコンピュータがROM130に格納される所定のプログラム131を実行することにより、全体制御部120はデジタルカメラ10の各部を統括的に制御する機能を有する。これらの機能には、図5に示すように、主として、撮影制御部121、被写体状態検知部122および出力制御部123としての機能があるが、これら以外にもオートフォーカス制御機能等の各種機能がある。
【0051】
ROM130に格納されるプログラム131には、通常のデジタルカメラとして機能するための通常撮影用プログラムと、被写体載置用スペースPに載置される原稿等の被写体OBを適切なタイミングで撮影して出力用画像を出力するためのダウンフェース近接撮影用プログラムとが含まれており、結合検知部114から結合検知信号を受信した場合に、全体制御部120においてダウンフェース近接撮影用プログラムが実行されて、自動撮影モードに移行するようになっている。また、操作者によって自動撮影モードが指示された場合に、自動撮影モードへ移行するようにしてもよい。
【0052】
RAM140には、自動撮影によって得られる画像であって、支持台20に対して出力する出力用画像を少なくとも1フレーム分記憶する出力用画像記憶領域141と、自動撮影モードへの移行後の初期画像を記憶する初期画像記憶領域142とが設けられる。
【0053】
撮影制御部121は、レンズ駆動部102やタイミング制御回路116に対して制御信号を送出することにより、撮影モード時における撮影動作を制御するものであり、タイミング制御回路116を介して撮像素子103の画像読出モードを変更することによって、取得する画像の解像度を変更することも可能なように構成されている。
【0054】
また撮影制御部121は、上記2つのプログラムのいずれが実行されても機能するように構成されている。デジタルカメラ10と支持台20とが分離された状態にある場合には、撮影待機状態においてライブビュー画像撮影機能に基づく撮影制御を実行し、液晶モニタ112に表示する低解像度のライブビュー画像を繰り返し撮影するための制御動作を行う。そして操作者から撮影指示が与えられたときに記録用画像を高解像度で撮影するための制御動作を行う。また、デジタルカメラ10と支持台20とが結合された状態にある場合には、自動撮影モードにおいて、低解像度の画像を繰り返し撮影するための制御動作を実行し、出力用画像の撮影指示信号を入力すると、出力用画像を撮影するための制御動作を実行する。
【0055】
また、ライブビュー表示動作における撮影動作と、自動撮影モードにおいて撮影タイミングを評価するための撮影動作とは同一の撮影機能(ライブビュー画像撮影機能)によって実現されており、ライブビュー表示時において画像メモリ107に逐次記憶される画像と、自動撮影モード時に画像メモリ107に逐次記憶される連続的な画像とは、同一解像度の画像(すなわち低解像度撮影の画像)となり、画像取得時のフレームレートは高解像度の画像を撮影する場合に比して高い値に設定される。
【0056】
被写体状態検知部122は、撮影モード下においてデジタルカメラ10と支持台20とが結合された場合に機能するものであり、自動撮影モード時、画像メモリ107に逐次格納される低解像度画像を取得し、経時的な画像の変化を監視することにより、被写体OBが被写体載置用スペースPにおいて静止したか否かを評価する。具体的には、被写体状態検知部122は高フレームレートで順次得られる低解像度画像を複数のブロックに分割し、各ブロックについて平均輝度を求める。そして逐次得られる画像についてブロック毎の輝度値(平均輝度値)の経時的変化をみることによって被写体の動きを検知するように構成されている。
【0057】
図6はブロック分割の概念を示す図である。被写体状態検知部122は、ライブビュー画像撮影機能を利用して連続的に得られる低解像度画像を、図6に示すように縦4および横4の合計12ブロックBa〜Bpに分割し、各ブロックに含まれる画像成分の輝度値の平均値を求めることによって各ブロックの輝度値を求める。
【0058】
図6に示す複数のブロックBa〜Bpは、通常撮影時の自動露出制御の際に用いられるマルチ測光領域として規定される複数の測光ブロックを用いてもよし、また通常撮影時の被写体追尾の際に用いられる複数の追尾用ブロックを用いてもよい。すなわち、自動撮影モード時において、自動露出制御を行いつつ、同一の測光ブロックを利用して各ブロックの輝度値を求めてもよいし、また、オートフォーカス制御を行いつつ、被写体追尾用ブロックを利用して各ブロックの輝度値を求めてもよい。このように複数のブロックを他の機能を共有化することにより、効率的な処理が可能になるとともに、専用のブロックを規定する必要がなくなるので有用である。
【0059】
そして被写体状態検知部122は、各ブロックの経時的な輝度変化が所定範囲内に収まる場合(すなわち、全てのブロックにおいて安定した輝度値を示す場合)には被写体OBが被写体載置用スペースPにおいて静止したものと判断することができる。また、各ブロックの経時的な輝度変化が所定範囲を越える場合(すなわち、少なくとも1つのブロックの輝度変化が比較的大きい場合)には被写体OBが被写体載置用スペースPにおいて動いているものと判断することができる。
【0060】
また、被写体状態検知部122は、被写体載置用スペースPに載置される原稿等の被写体OBが交換されたか否かを評価する。そのため、デジタルカメラ10と支持台20とが結合され、自動撮影モードが機能すると、被写体状態検知部122は、最初に取得される初期画像をRAM140に記憶させる。この初期画像は、被写体載置用スペースPに原稿等の被写体OBが載置されていない状態の画像である。
【0061】
そして被写体状態検知部122は、高フレームレートで連続的に得られる低解像度の画像を、RAM140に格納した初期画像と逐次比較し、初期画像と同一の画像であれば、被写体載置用スペースPには原稿等の被写体OBが存在しないものと判断することができる。換言すれば、この比較によって、被写体載置用スペースPの撮影範囲内に存在していた被写体OBが撮影範囲内から退避したか否かを判断することができる。
【0062】
また、被写体状態検知部122は、高フレームレートで連続的に得られる低解像度の画像を、RAM140に格納される出力用画像と逐次比較し、出力用画像と同一の画像であれば、被写体載置用スペースPにおいて原稿等の被写体OBが交換されていないものと判断することができる。換言すれば、被写体の交換作業によって被写体載置用スペースPの撮影範囲内に運ばれてきた被写体が未撮影の被写体であるか否かを判断することができる。なお、RAM140に格納される出力用画像は高解像度であり、これとの比較対象となる画像は低解像度であるため、被写体状態検知部122が高フレームレートで順次得られる低解像度の画像を、RAM140に格納される出力用画像と比較する際には、出力用画像の解像度変換を行って同一解像度の画像として画素毎の比較を行うことが好ましい。
【0063】
図7乃至図11は、被写体の各状態を図6に示した複数のブロックによって検知する概念を示す図であり、各図の(a)は各ブロックにおいて被写体の状態を示す図である。また、各図の(b)はブロックBaにおける輝度情報の変化を示しており、(c)はブロックBgにおける輝度情報の変化を示している。
【0064】
まず、自動撮影モード移行時の初期画像としては、図7(a)に示すような画像が得られる。このとき、各ブロックBa,Bgでは輝度情報の経時的変化はない(図7(b),(c))。次に被写体載置用スペースPの撮影範囲内に被写体を運びこむとき、画像は図8(a)のようになり、そのときのブロックBaおよびBgにおける輝度情報は経時的に大きな変化を示す(図8(b),(c))。
従って、図8の状態においては、被写体OBは静止していないと判断される。
【0065】
次に被写体載置用スペースPの撮影範囲内に運び込まれた被写体が静止したとき、画像は図9(a)のようになり、このときのブロックBaおよびBgにおける輝度情報に経時的変化はない(図9(b),(c))。従って、図9の状態においては、被写体OBが静止したものと判断される。次にその被写体OBが再び撮影範囲内で移動し始めると、画像は図10(a)のようになり、そのときのブロックBaおよびBgにおける輝度情報は経時的に大きな変化を示す(図10(b),(c))。従って、図10の状態においては、被写体OBは動きのある状態で撮影範囲内に留まっていると判断される。そしてその被写体OBが撮影範囲内から完全に退避してしまうと、図11(a)に示すような初期画像と同一の画像が得られ、このときの各ブロックBa,Bgでは輝度情報の経時的変化はない(図11(b),(c))。
【0066】
輝度情報の経時的変化の有無は、例えば数〜数十フレームにわたって輝度の変化が所定範囲内であるか否かによって判断することができる。
【0067】
被写体状態検知部122は、上記のように連続的な低解像度の画像を取得してブロックBa〜Bpごとに経時的な輝度変化の有無を評価し、被写体載置用スペースPの撮影範囲内に被写体OBが存在する場合であって、全てのブロックBa〜Bpについて動きがないと判断された場合、撮影制御部121に対して撮影指示信号を送出し、その後、同一の被写体OBが退避することなく、撮影範囲内に留まり続ける間は、次の撮影指示信号を送出しないようになっている。
【0068】
また、一旦撮影範囲内から退避した場合であっても、その後、同一の被写体OBが撮影範囲内にて静止した場合には、新たな出力用画像の撮影指示信号を撮影制御部121に与えるのではなく、出力制御部123に対して同一被写体を含む出力用画像の出力指令を与えるようになっている。
【0069】
そして撮影制御部121は、被写体状態検知部122から撮影指示信号を受信した場合に、高解像度での出力用画像の撮影動作を行うための撮影制御を実行する。具体的には、自動撮影モードへの移行後、撮影範囲内に被写体OBが運ばれてくると、被写体状態検知部122からの信号によってその被写体OBが静止したときに最初の出力用画像の撮影を行う。その後、撮影制御部121は、被写体OBが少なくとも1回撮影範囲内から退避し、その後、被写体OBが静止したと判断される場合に次の出力用画像の撮影動作に移行するようになる。ただし、被写体状態検知部122によって、撮影範囲内に運ばれて静止した被写体OBがそれ以前に撮影された出力用画像に含まれる被写体と同一であると判断された場合には、次の出力用画像の撮影動作に移行しないようになっている。
【0070】
つまり、撮影制御部121は、支持台20と結合されて自動撮影モードに移行した時、ある被写体OBが撮影範囲内に運ばれて静止したことが検出された場合に出力用画像の撮影を行うとともに、その被写体OBが撮影範囲内に留まり続ける間は次の出力用画像の撮影動作には移行しないようになっている。また、出力用画像の撮影の後、被写体が交換されたことが検出された場合において、その交換された被写体が現在画像出力中の被写体と同一であると判断された場合にも次の出力用画像の撮影動作には移行しないようになっている。
【0071】
出力制御部123は、撮影制御部121の撮影制御によって得られる高解像度の出力用画像を画像メモリ107から取得し、RAM140の出力用画像記憶領域141に格納するとともに、データ送受信部115を介してその出力用画像を支持台20に出力するように構成される。出力制御部123の出力制御機能によって支持台20に出力される画像データは外部機器EXTへと出力され、画像表示等が行われる。
【0072】
また、出力制御部123は、被写体状態検知部122からの指令に基づいて、RAM140に格納される出力用画像を継続的に支持台20に対して出力するように構成される。具体的には、自動撮影モードへの移行後、最初の出力用画像の撮影によって得られる出力用画像をRAM140の出力用画像記憶領域141に格納するとともに、その出力用画像を支持台20へ出力する。この出力用画像は、次に新たな出力用画像が撮影されるまでは継続的に支持台20へ出力される。
その後、被写体状態検知部122によって、撮影範囲内に運ばれて静止した被写体OBがそれ以前に撮影された出力用画像に含まれる被写体と同一であると判断された場合、出力制御部123はRAM140の出力用画像記憶領域141から同一であると判断された出力用画像を取得し、その画像を支持台20へ出力するようになっている。
【0073】
つまり、出力制御部123は、支持台20と結合されて自動撮影モードに移行して最初に撮影された出力用画像を支持台20へ出力するとともに、その被写体OBが撮影範囲内に留まり続ける間は出力用画像の更新を行わず、また、出力用画像の撮影の後、被写体が交換されたことが検出された場合において、その交換された被写体が現在画像出力中の被写体と同一であると判断された場合にも出力用画像の更新を行わないようになっている。さらに、被写体が交換されたことが検出された場合において、その交換された被写体がそれ以前に撮影された被写体と同一でないと判断された場合には、交換された被写体に適した出力用画像に更新されるようになっている。
【0074】
次に、上記のように構成される撮影システム1において自動撮影が行われる場合の処理シーケンスについて説明する。図12及び図13は、被写体が撮影範囲内に留まる間は出力画像の更新を行わない処理シーケンスを示すフローチャートである。
【0075】
撮影モード時において、デジタルカメラ10と支持台20とが結合されたか否かを判断し(ステップS10)、結合状態が検知されると、ステップS12に進み、自動撮影モードへと移行する。
【0076】
自動撮影モードに移行すると、撮像素子103から低解像度の画像を高フレームレートで取得するための画像読出モードを設定する(ステップS12)。そして被写体載置用スペースPに被写体OBが載置されていない状態で初期画像の撮影を行い(ステップS13)、その初期画像をRAM140に格納する(ステップS14)。
【0077】
次に、被写体状態検知部122における検知機能が動作し、連続的に得られる低解像度の画像に基づき、撮影範囲内において被写体の動きを検知したか否かを判断する(ステップS15)。そして被写体の動きが検知されると、次にその被写体が静止したか否かを判断する(ステップS16)。撮影範囲内において被写体が静止すると、被写体が安定した状態となるように一定時間待機した後(ステップS17)、撮像素子103の画像読出モードを高解像度化し、フレームレートを低下させる(ステップS18)。そして出力用画像の撮影を行い(ステップS19)、その出力用画像をRAM140に格納するとともに、支持台20に出力する(ステップS20)。
【0078】
次に再び撮像素子の画像読出モードを低解像度化し、フレームレートを上昇させる(ステップS21:図13)。そして再び被写体状態検知部122における検知機能が動作し、連続的に得られる低解像度の画像に基づき、撮影範囲内において被写体の動きを検知したか否かを判断する(ステップS22)。そして被写体の動きが検知されると、初期画像との比較によって、その被写体が撮影範囲内から退避したか否かを判断する(ステップS23)。その被写体が撮影範囲内に留まる場合には、その被写体が静止したか否かが判断され(ステップS24)、静止した場合には再び動き検知(ステップS22)以降の処理が行われる。また、静止していない場合には、ステップS23に戻る。よって、同一の被写体が撮影範囲内に留まる間はステップS22,S23,S24のループ処理から抜けることはなく、出力用画像の更新は行われない。これに対し、同一の被写体が撮影範囲内から退避した場合にはステップS15からの処理が繰り返し行われることとなり、次の被写体が撮影範囲内において静止した場合に出力用画像の撮影および出力が行われることになる。
【0079】
したがって、図12および図13の処理シーケンスを適用すれば、図16のように原稿等の被写体が中途半端に載置された状態であっても出力用画像がそのような中途半端な画像に更新されることはない。つまり、被写体の交換作業が正常に行われなかった場合に、不適切な画像が出力されることを防止することができる。
【0080】
次に、図14及び図15は、交換された被写体がそれ以前に撮影された出力用画像と同一である場合に出力用画像の撮影を行わない処理シーケンスを示すフローチャートである。
【0081】
撮影モード時において、デジタルカメラ10と支持台20とが結合されたか否かを判断し(ステップS30)、結合状態が検知されると、ステップS31に進み、自動撮影モードへと移行する。
【0082】
自動撮影モードに移行すると、撮像素子103から低解像度の画像を高フレームレートで取得するための画像読出モードを設定する(ステップS31)。そして被写体載置用スペースPに被写体OBが載置されていない状態で初期画像の撮影を行い(ステップS32)、その初期画像をRAM140に格納する(ステップS33)。
【0083】
次に、被写体状態検知部122における検知機能が動作し、連続的に得られる低解像度の画像に基づき、撮影範囲内において被写体の動きを検知したか否かを判断する(ステップS34)。そして被写体の動きが検知されると、次にその被写体が静止したか否かを判断する(ステップS35)。撮影範囲内において被写体が静止すると、被写体が安定した状態となるように一定時間待機した後(ステップS36)、撮像素子103の画像読出モードを高解像度化し、フレームレートを低下させる(ステップS37)。そして出力用画像の撮影を行い(ステップS38)、その出力用画像をRAM140に格納するとともに、支持台20に出力する(ステップS39)。
【0084】
次に再び撮像素子の画像読出モードを低解像度化し、フレームレートを上昇させる(ステップS40:図15)。そして再び被写体状態検知部122における検知機能が動作し、連続的に得られる低解像度の画像に基づき、撮影範囲内において被写体の動きを検知したか否かを判断する(ステップS41)。そして被写体の動きが検知されると、被写体が静止したか否かを判断する(ステップS42)。
【0085】
そして撮影範囲内において被写体が静止した場合には、現在の画像が、既に撮影され、RAM140に格納されている記憶画像(出力用画像)と一致するか否かを判断する(ステップS43)。
【0086】
ここで、現在の画像が既に撮影された画像に一致する場合には、同一の被写体を再度撮影する必要はないので、出力用画像の撮影動作を行わず、RAM140に記憶された画像のなかから一致する画像を抽出して支持台20に出力する(ステップS44)。これにより、無駄な撮影動作が行われることを防止することができる。また、現在の画像がその直前の画像と一致する場合には、その直前の出力用画像が継続して出力され続けることになるので、無駄な表示更新処理が行われることを回避することができ、表示画像のちらつきを防止することができる。
【0087】
一方、現在の画像が既に撮影された画像に一致しない場合には、新たな被写体と判断してステップS36に戻り、出力用画像の撮影・出力処理(ステップS38,S39)が行われる。
【0088】
したがって、図14および図15の処理シーケンスを適用すれば、不必要な出力用画像の更新が抑制されるので、ちらつきのない良好な画像を出力することが可能になる。特に、被写体OBが撮影された出力用画像が出力されているときに、その被写体OBが撮影範囲内から一旦取り除かれ、その後、他の被写体が撮影範囲内に入ることなく、直ちに元の被写体OBが撮影範囲内に戻された場合には、出力用画像に何ら変更はなく、それ以前の出力用画像が継続的に出力されるので、画像のちらつきは生じない。
【0089】
なお、図14および図15のフローチャートにおいて、例えばステップS40,S41の間に、図13のステップS22〜S24の処理を行うように構成すれば、図12および図13のフローチャートを実行することによる効果を同時に得ることが可能になる。
【0090】
以上のように、本実施形態のデジタルカメラ10は、支持台20に結合されることによって、比較的近距離に設定される被写体載置用スペースPを撮影範囲内に納め、被写体載置用スペースPに載置される被写体OBを撮影して画像データを出力することが可能な状態となる。そしてデジタルカメラ10には、その撮影範囲内における被写体OBの状態を検出するために被写体状態検知部122が設けられており、撮影範囲内の被写体OBが静止したことが検出された場合に出力用画像の撮影を行って画像出力を行い、当該被写体OBが撮影範囲内に留まる間はその画像出力を継続させるように構成されている。
【0091】
このため、撮影範囲内にある被写体が異なる被写体に正常に交換されなかった場合に、不適切な画像出力が行われることを抑制することが可能である。
【0092】
また、被写体を撮影して得られる出力用画像の画像出力を行った後、当該被写体が撮影範囲内に留まる間は次の出力用画像の撮影を行わないように構成されるので、無駄な撮影動作を回避することができる。
【0093】
また、デジタルカメラ10は、撮影範囲内の被写体OBが静止した場合に出力用画像の撮影を行って画像出力を行い、その後に被写体OBが交換された場合において、その交換作業によって撮影範囲内に運び込まれた被写体OBが現在画像出力中の被写体と同一であると判断された場合には、現在の画像出力を継続させるように構成されるので、出力画像のちらつきを防止することができる。
【0094】
また、交換された被写体が現在画像出力中の被写体と同一であると判断された場合、次の出力用画像の撮影を行わないように構成されるので、無駄な撮影動作を回避することができる。
【0095】
また、デジタルカメラ10は、単独使用によって比較的遠方の被写体を通常撮影することが可能なように構成されており、上記の動作は、比較的近距離に設定される被写体載置用スペースPを撮影範囲内に納め、その被写体載置用スペースに載置される被写体OBを撮影して画像データを出力するための動作モード(自動撮影モード)が設定された場合に有効に動作するように構成されるため、一般的なデジタルカメラ10を例えばプレゼンテーション用途等の近距離撮影にも適用することができる。したがって、デジタルカメラ10の汎用性や利便性を増すことができる。
【0096】
また、被写体状態検知部122が被写体の状態を検知する際の画像は、一般的なデジタルカメラ10のライブビュー画像撮影機能を利用して取得することができるので、複雑な撮影制御機構を別に構築する必要はなく、被写体の状態検知を行うことが可能である。また、被写体状態検知部122における検知用の画像は低解像度の画像とされているので、比較的高フレームレートで連続的な画像を取得することができ、被写体OBの状態変化に対する応答速度を速くすることができる。
【0097】
また、被写体状態検知部122は、連続的に得られる複数の画像のそれぞれを複数ブロックに分割し、各ブロックの画像情報の変化に基づいて、被写体の状態を検出するものであるので、被写体の動きの有無等を簡単かつ高速に求めることが可能である。そして、それら複数ブロックを、自動露出制御に用いられる測光ブロックや、被写体追尾に用いられる追尾用ブロック等を用いることにより、被写体状態検知部122のために専用のブロック設定を行う必要がなく、構成を簡略化することができる。
【0098】
<2.変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0099】
例えば、上記説明においてはデジタルカメラ10と支持台20とが分離可能な構成を例示したが、これに限定されるものではなく、デジタルカメラ10と支持台20とが一体不可分な状態に固定されていてもよい。
【0100】
なお、上述した内容には以下の発明概念が含まれる。
【0101】
(1) 請求項1乃至4のいずれかに記載の撮像装置において、前記検出手段は、前記出力用画像よりも低解像度で、前記撮影範囲内を繰り返し撮影して得られる連続的な複数の画像に基づいて、被写体の状態を検出するものであることを特徴とする撮像装置。
【0102】
これにより、被写体の状態を検出する際に、高フレームレートで画像を取得することが可能になり、被写体の状態変化に対して高速で反応することが可能である。
【0103】
(2) 上記(1)に記載の撮像装置において、前記検出手段は、連続的に得られる前記複数の画像のそれぞれを複数ブロックに分割し、各ブロックの画像情報の変化に基づいて、被写体の状態を検出するものであることを特徴とする撮像装置。
【0104】
これにより、被写体の状態を簡単かつ高速に検知することが可能である。
【0105】
(3) 上記(2)に記載の撮像装置において、前記複数ブロックとして、当該撮像装置が通常のデジタルカメラとして使用される場合に自動露出制御のための測光ブロックが適用されることを特徴とする撮像装置。
【0106】
これにより、検出手段のために専用のブロック設定を行う必要がなく、構成を簡略化することができる。
【0107】
(4) 上記(2)に記載の撮像装置において、前記複数ブロックとして、当該撮像装置が通常のデジタルカメラとして使用される場合に被写体追尾のための測定ブロックが適用されることを特徴とする撮像装置。
【0108】
これにより、検出手段のために専用のブロック設定を行う必要がなく、構成を簡略化することができる。
【0109】
(5) 上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の撮像装置において、前記複数の画像は、当該撮像装置が通常のデジタルカメラとして使用される場合のライブビュー画像取得機能を利用して取得されることを特徴とする撮像装置。
【0110】
これにより、複雑な撮影制御機構を別途に構築する必要はなく、被写体の状態検知を行うことが可能である。
【0111】
(6) 請求項3又は4に記載の撮像装置において、出力用画像が撮影される度に当該出力用画像を蓄積記憶していく記憶手段(RAM140)をさらに備え、前記制御手段は、前記検出手段によって前記撮影範囲内の被写体が静止した場合に出力用画像の撮影を行って画像出力を行い、その後に前記検出手段によって被写体が交換されたことが検出された場合において、その交換された被写体がそれ以前に出力された被写体と同一であると判断された場合、前記記憶手段から該当する出力用画像を読み出して画像出力を行うことを特徴とする撮像装置。
【0112】
これにより、直前の画像だけでなく、それ以前に撮影された出力用画像であっても新たに撮影を行うことなく、出力画像の更新を行うことが可能になる。
【0113】
(7) 請求項1乃至5のいずれか1つ、又は上記(1)〜(6)のいずれか1つに記載の撮像装置において、当該撮像装置が、比較的近距離に設定される被写体載置用スペースを撮影範囲内に納め、前記被写体載置用スペースに載置される被写体を撮影可能な状態となるように所定の支持台に結合されることに応答して、前記制御手段が機能することを特徴とする撮像装置。
【0114】
これにより、一般的なデジタルカメラ10を近距離撮影に適用する場合に機能の切り換えを自動的に行うことができ、操作性の向上を図ることができる。
【0115】
<3.参考技術>
以上の内容は、被写体載置用スペースPの撮影範囲内において、被写体OBに動きがある場合には、出力画像の更新を行わない技術に関するものであるが、プレゼンテーション等の形態によっては、被写体OBの動きをそのまま表示する方が好ましい場合もある。例えば、紙原稿上を指示棒(ポインタ)等で指し示しつつ、プレゼンテーション等を行う場合等である。以下においては、そのような場合の参考技術を開示する。
【0116】
特開2001−109422号公報には、いわゆる書画カメラにおいて、被写体の動きに応じて出力用画像の解像度とフレームレートとを変更する技術が開示されている。
【0117】
しかしながら、上記公報に開示される技術では、高解像度から低解像度への遷移タイミングの検出は、高解像度で撮影された画像に基づいて行われている。よって、遷移タイミングを検知する際のフレームレートは比較的低い状態であるため、遷移タイミングの検出や出力用画像への反映にはタイムラグが発生するという問題がある。
【0118】
そこで、本参考技術は、遷移タイミングの検出や出力用画像への反映等の応答性を高める技術を提供するものである。
【0119】
なお、撮影システム1の構成等は、上述した図1乃至図5に示したものと同様である。
【0120】
撮影制御部121は、低解像度・高フレームレートの画像読出モードを設定して連続的な画像取得を繰り返し行う。被写体状態検知部122は、連続的な画像を取得し、上述した内容と同様に、複数ブロックBa〜Bpについて画像成分の変化を検知する。
【0121】
撮影制御部121は、被写体載置用スペースPの撮影範囲内に最初に運び込まれた被写体OBが静止したとき、高解像度・低フレームレートの画像読出モードを設定して出力用画像を撮影するための撮影制御を行う。そして出力用画像を1枚撮影すると、撮影制御部121は直ちに撮像素子103の画像読出モードを低解像度・高フレームレートに戻す。
【0122】
その後、被写体状態検知部122は、連続的な低解像度の画像を高フレームレートで取得し、撮影範囲内の画像成分の動き(変化)を検知する。そして撮影範囲内に変化があった場合、被写体状態検知部122は出力制御部123に対し、表示切り換えを指示する。
【0123】
出力制御部123は被写体状態検知部122から表示切り換えの指示を受信すると、出力画像を、現在出力中の高解像度画像から、現在入力中の低解像度・高フレームレートの画像に変更して支持台20に出力するように構成される。
【0124】
つまり、デジタルカメラ10は、高解像度の出力用画像を撮影した後、撮像素子103の画像読出モードを低解像度・高フレームレートに変更し、その低解像度画像によって撮影範囲内での変化を検知すると、その低解像度画像を出力用画像として出力するとともに、高フレームレートでその出力用画像を更新するように構成される。
【0125】
この結果、外部機器EXTによって表示される出力用画像は変化があった場合に、その変化をリアルタイムで表示することができるようになり、例えば、紙原稿上を指示棒(ポインタ)等で指し示しつつ、プレゼンテーション等が行われる場合でも、操作者が原稿上のどの部分を指し示しているのかを容易に把握することが可能になる。
【0126】
図17は、本参考技術における処理シーケンスを示すフローチャートである。
図17に示すように、撮影モード時において、デジタルカメラ10と支持台20とが結合されたか否かを判断し(ステップS60)、結合状態が検知されると、ステップS61に進み、自動撮影モードへと移行する。自動撮影モードに移行すると、撮像素子103から低解像度の画像を高フレームレートで取得するための画像読出モードが設定される(ステップS61)。そして被写体状態検知部122における検知機能が動作し、連続的に得られる低解像度の画像に基づき、撮影範囲内において被写体の動きを検知したか否かを判断する(ステップS62)。
被写体の動きが検知されると、次にその被写体が静止したか否かを判断する(ステップS63)。撮影範囲内において被写体が静止すると、被写体が安定した状態となるように一定時間待機した後(ステップS64)、撮像素子103の画像読出モードを高解像度化し、フレームレートを低下させる(ステップS65)。
そして出力用画像の撮影を行い(ステップS66)、その出力用画像をRAM140に格納するとともに、支持台20に出力する(ステップS67)。
【0127】
次に再び撮像素子の画像読出モードを低解像度化し、フレームレートを上昇させる(ステップS68)。そして再び被写体状態検知部122における検知機能が動作し、連続的に得られる低解像度の画像に基づき、撮影範囲内において被写体の動きを検知したか否かを判断する(ステップS69)。そして被写体の動きが検知されると、その動きを出力用画像に反映されるべく、低解像度で得られる画像をそのまま出力用画像として出力する(ステップS70)。これにより、デジタルカメラ10から出力される画像は低解像度の画像に更新されることになり、撮影範囲内での動きが反映された画像が出力される。その後、被写体が静止したと判断されるまで(ステップS71にてYES)、低解像度での出力用画像の更新は繰り返される。そして被写体が静止した場合にはステップS64に戻り、再び高解像度での出力用画像の撮影処理が行われる。
【0128】
このような処理を適用することにより、高フレームレートの連続画像から被写体の動きを検知することが可能になるので、被写体の動きが生じた時点からのタイムラグを短くすることができる。また、被写体に動きがある場合には高フレームレートで出力用画像を更新するので、出力用画像には被写体の動きがリアルタイムに反映されることになる。
【0129】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、撮像装置の撮影範囲内において被写体が静止したことが検出された場合に、出力用画像の撮影を行って画像出力を行い、当該被写体が撮影範囲内に留まる間はその画像出力を継続させるように構成されるため、撮影範囲内の被写体が中途半端な載置状態となった場合等のように、撮影範囲内にある被写体が異なる被写体に正常に交換されなかった場合に、不適切な画像出力が行われることを抑制することが可能である。
【0130】
請求項2に記載の発明によれば、被写体を撮影して得られる出力用画像の画像出力を行った後、当該被写体が撮影範囲内に留まる間は次の出力用画像の撮影を行わないので、無駄な撮影動作が行われることを回避することができる。
【0131】
請求項3に記載の発明によれば、撮像装置の撮影範囲内において被写体が静止した場合に出力用画像の撮影を行って画像出力を行い、その後に被写体が交換されたことが検出された場合において、その交換された被写体が現在画像出力中の被写体と同一であると判断された場合、その画像出力を継続させるように構成されるので、無駄な表示更新処理を抑制し、表示画像がちらつくことを防止することができる。
【0132】
請求項4に記載の発明によれば、交換された被写体が現在画像出力中の被写体と同一であると判断された場合、次の出力用画像の撮影を行わないので、無駄な撮影動作が行われることを回避することができる。
【0133】
請求項5に記載の発明によれば、一般的な撮像装置を近距離撮影に適用した動作モードで使用することができ、撮像装置の汎用性や利便性を増すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】撮影システムの全体構成を示す図である。
【図2】撮影システムの全体構成を示す図である。
【図3】デジタルカメラを前面側からみた外観構成を示す斜視図である。
【図4】デジタルカメラを背面側からみた外観構成を示す斜視図である。
【図5】デジタルカメラと支持台とが接続された状態の機能ブロック図である。
【図6】ブロック分割の概念を示す図である。
【図7】複数のブロックによって被写体のある状態を検知する概念を示す図である。
【図8】複数のブロックによって被写体のある状態を検知する概念を示す図である。
【図9】複数のブロックによって被写体のある状態を検知する概念を示す図である。
【図10】複数のブロックによって被写体のある状態を検知する概念を示す図である。
【図11】複数のブロックによって被写体のある状態を検知する概念を示す図である。
【図12】被写体が撮影範囲内に留まる間は出力画像の更新を行わない処理シーケンスを示すフローチャートである。
【図13】被写体が撮影範囲内に留まる間は出力画像の更新を行わない処理シーケンスを示すフローチャートである。
【図14】交換された被写体がそれ以前に撮影された出力用画像と同一である場合に出力用画像の撮影を行わない処理シーケンスを示すフローチャートである。
【図15】交換された被写体がそれ以前に撮影された出力用画像と同一である場合に出力用画像の撮影を行わない処理シーケンスを示すフローチャートである。
【図16】原稿が中途半端に載置された状態を示す図である。
【図17】参考技術に関する処理シーケンスを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 撮影システム
10 デジタルカメラ(撮像装置)
20 支持台
103 撮像素子
114 結合検知部
120 全体制御部
121 撮影制御部
122 被写体状態検知部(検出手段)
123 出力制御部
130 ROM
140 RAM
Claims (5)
- 比較的近距離に設定される被写体載置用スペースを撮影範囲内に納め、前記被写体載置用スペースに載置される被写体を撮影して画像データを出力する撮像装置であって、
前記撮影範囲内における被写体の状態を検出する検出手段と、
前記検出手段によって前記撮影範囲内の被写体が静止したことが検出された場合に出力用画像の撮影を行って画像出力を行い、当該被写体が前記撮影範囲内に留まる間は前記画像出力を継続させる制御手段と、
を備える撮像装置。 - 請求項1に記載の撮像装置において、
前記制御手段は、被写体を撮影して得られる出力用画像の画像出力を行った後、当該被写体が前記撮影範囲内に留まる間は次の出力用画像の撮影を行わないことを特徴とする撮像装置。 - 比較的近距離に設定される被写体載置用スペースを撮影範囲内に納め、前記被写体載置用スペースに載置される被写体を撮影して画像データを出力する撮像装置であって、
前記撮影範囲内における被写体の状態を検出する検出手段と、
前記検出手段によって前記撮影範囲内の被写体が静止した場合に出力用画像の撮影を行って画像出力を行い、その後に前記検出手段によって被写体が交換されたことが検出された場合において、その交換された被写体が現在画像出力中の被写体と同一であると判断された場合、前記画像出力を継続させる制御手段と、
を備える撮像装置。 - 請求項3に記載の撮像装置において、
前記制御手段は、交換された被写体が現在画像出力中の被写体と同一であると判断された場合、次の出力用画像の撮影を行わないことを特徴とする撮像装置。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載の撮像装置において、
当該撮像装置は、比較的遠方の被写体をも撮影可能なように構成され、
前記制御手段は、当該撮像装置に、比較的近距離に設定される被写体載置用スペースを撮影範囲内に納め、前記被写体載置用スペースに載置される被写体を撮影して画像データを出力するための動作モードが設定された場合に機能することを特徴とする撮像装置。
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