JP2004208055A - アダプティブアレイアンテナ送信装置及びその調整方法 - Google Patents

アダプティブアレイアンテナ送信装置及びその調整方法 Download PDF

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Yasushi Kosaka
裕史 小坂
Kazuhiko Ikeda
和彦 池田
Kazuhiko Takeyama
和彦 竹山
Yoshifusa Tateno
吉英 立野
Takashi Izumi
貴志 泉
Keiji Takakusaki
恵二 高草木
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Abstract

【課題】高精度なアダプティブアレイアンテナ性能をもったキャリブレーション機能付きアダプティブアレイアンテナ送信装置及び調整方法及び無線基地局装置及び無線通信システムを提供すること。
【解決手段】送信CAL系高周波切換え部130の複数の入力端子が送信CAL系終端部32を切換え選択しているならば、前記送信CAL系受信部33及び前記送信CAL系復調部36へは無入力にすることができる。例えば、前記送信CAL系復調部36からベースバンド部10の間での部品ばらつきがあり、ベースバンド部10における観測値が部品ばらつきの影響を受けた値、つまりI及びQ信号間のDC電圧オフセットが0.1[V]であったとしても、それを0[V]としてベースバンド部10に記録し、即ちオフセットを持たせてベースバンド部に記録することで前記部品ばらつきの影響をキャンセルすることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アダプティブアレイアンテナ方式(Adaptive Array
Antenna:AAA)を採用する無線装置及び無線基地局に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、キャリブレーション機能付きアダプティブアレイアンテナ方式を採用する送信装置としては、図11に示す構成のものがある。このキャリブレーション機能付きアダプティブアレイアンテナ送信装置60は、送信ベースバンド信号を生成するベースバンド部10と、前記ベースバンド部10の出力を変調させる複数の変調部8−1〜8−nと、前記複数の変調部8−1〜8−nの出力を増幅する複数の送信部7−1〜7−nと、前記複数の送信部7−1〜7−nの出力の一部を取り出す複数の送信系方向性結合手段12−1〜12−nと、前記複数の送信系方向性結合手段12−1〜12−nの中から任意の1ブランチのみを選択する送信CAL系高周波切換え部30と、前記送信CAL系高周波切換え部30の出力を増幅する送信CAL系受信部33と、前記複数の送信系方向性結合手段12−1〜12−nの出力を電波として送信する複数のアンテナ1−1〜1−nとを具備している。
【0003】
ベースバンド部10は、送信ベースバンド信号を生成して複数の変調部8−1〜8−nにそれぞれ与える。また、送信CAL系復調部36の出力を受信処理する。複数の変調部8−1〜8−nは、ベースバンド部10の出力を変調し、複数の送信部7−1〜7−nにそれぞれ与える。複数の送信部7−1〜7−nは、複数の変調部8−1〜8−nの出力を増幅し、複数の送信系方向性結合手段12−1〜12−nにそれぞれ与える。複数の送信系方向性結合手段12−1〜12−nは、複数の送信部7−1〜7−nの出力の一部を取り出し、送信CAL系高周波切換え部30に与える。
【0004】
送信CAL系高周波切換え部30は、複数の送信系方向性結合手段12−1〜12−nの中から任意の1ブランチのみを選択し、送信CAL系受信部33に与える。送信CAL系受信部33は、送信CAL系高周波切換え部30の出力を増幅し、送信CAL系復調部36に与える。複数のアンテナ1−1〜1−nは、複数の送信系方向性結合手段12−1〜12−nの出力を電波として送信する。
【0005】
この従来のキャリブレーション機能付きアダプティブアレイアンテナ送信装置60においては、アダプティブアレイアンテナ性能を向上させる為に、以下の様な工夫を行っている。
【0006】
実際の機器においては、無線装置内のアナログ部品が利得及び遅延特性、即ち信号の振幅及び位相のばらつきを持つため、無線装置内のアナログ部品による振幅及び位相特性を,複数の通信系ブランチが同一となるように補償する必要がある。なぜなら、アダプティブアレイアンテナ方式とは、複数ブランチのアンテナから送受信する各信号の振幅及び位相成分を完全に把握、管理してこそ始めて実現できる無線通信方式だからである。その為、複数の通信系ブランチの無線回路特性、即ち振幅及び位相成分をそれぞれ測定しその誤差をベースバンド部において補償するという無線回路校正(キャリブレーション:Calibration)を行っていた(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−53527号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のキャリブレーション機能付きアダプティブアレイアンテナ送信装置においては、送信CAL系復調部からベースバンド部までの間の部品性能ばらつき等の影響で、最終的に送信及び受信処理を行うベースバンド部においてI信号とQ信号間のDC電圧オフセット成分やゲイン差成分、即ち振幅及び位相成分に誤差が発生するためアダプティブアレイアンテナ方式の性能に悪影響を及ぼすだけでなく送信精度を劣化させるという問題がある。
【0009】
また、ベースバンド部にて受けるI信号とQ信号を監視しながら送信CAL系復調部においてI信号及びQ信号のゲインを手動にて調整した場合には調整時間に長時間を要し非現実的である。
【0010】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、キャリブレーション機能付きアダプティブアレイアンテナ送信装置を高性能にすることができ、また、高精度なキャリブレーション機能付きのアダプティブアレイアンテナ送信装置及びその調整方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のアダプティブアレイアンテナ送信装置は、送信ベースバンド信号を生成するベースバンド信号生成手段と、前記ベースバンド信号生成手段の出力を変調させる複数の変調手段と、前記複数の変調手段の出力を増幅する複数の送信手段と、前記複数の送信手段の出力の一部を取り出す複数の送信系方向性結合手段と、前記複数の送信系方向性結合手段の中から任意の1ブランチのみを選択する送信CAL系高周波切換え手段と、前記送信CAL系高周波切換え手段の複数の入力端子の中の1端子を終端する送信CAL系終端手段と、前記送信CAL系高周波切換え手段の出力を増幅し復調する送信CAL系受信手段と、前記複数の送信系方向性結合手段の出力を電波として送信する複数のアンテナと、を具備する構成を採る。
【0012】
この構成によれば、送信CAL系復調部におけるIとQ信号間のDC電圧オフセットを調整し、送信CAL系復調部の受信精度を高性能にしておくことで、即ち送信アダプティブアレイアンテナ性能が高性能化することができる。
【0013】
本発明のアダプティブアレイアンテナ送信装置は、送信ベースバンド信号を生成するベースバンド信号生成手段と、前記ベースバンド信号生成手段の出力を変調させる複数の変調手段と、前記複数の変調手段の出力を増幅する複数の送信手段と、前記複数の送信手段の出力の一部を取り出す複数の送信系方向性結合手段と、前記複数の送信系方向性結合手段の中から任意の1ブランチのみを選択する送信CAL系高周波切換え手段と、前記送信CAL系高周波切換え手段の複数の入力端子の中の1端子から基準信号を入力し送信CAL系復調部のIとQ信号間のゲイン差調整及びDCオフセット電圧調整を行う為の送信CAL系基準信号発生手段と、前記送信CAL系高周波切換え手段の複数の入力端子の中の1端子を終端する送信CAL系終端手段と、前記送信CAL系高周波切換え手段の出力を増幅し復調する送信CAL系受信手段と、前記複数の送信系方向性結合手段の出力を電波として送信する複数のアンテナと、を具備する構成を採る。
【0014】
この構成によれば、送信CAL系復調部におけるIとQ信号間のゲイン差成分及びDC電圧オフセットを調整し、送信CAL系復調部の受信精度を高性能にしておくことで、送信AAA性能が高性能化しまた送信性能を高精度にすることができる。
【0015】
本発明のアダプティブアレイアンテナ送信装置の調整方法は、送信CAL系高周波切換え手段の出力を増幅し復調する送信CAL系受信手段が無入力状態である場合のI及びQ信号のDC電圧オフセットを測定する測定工程と、複数の送信手段の変調済み出力の一部を順次取り出して前記送信CAL系受信手段に供給し、この送信CAL系受信手段を介して得られる復調信号に対して、前記測定されたDC電圧オフセットを基準値として、前記各送信手段の回路特性を補償する補償工程と、を具備するようにした。
【0016】
この方法によれば、送信CAL系復調部におけるIとQ信号間のDC電圧オフセットを調整し、送信CAL系復調部の受信精度を高性能にしておくことで、即ち送信アダプティブアレイアンテナ性能が高性能化することができる。
【0017】
本発明のアダプティブアレイアンテナ送信装置の調整方法は、送信CAL系高周波切換え手段の出力を増幅し復調する送信CAL系受信手段が無入力状態である場合のI及びQ信号のDC電圧オフセットを測定する測定工程と、前記測定されたDC電圧オフセットに基づいて、前記送信CAL系受信手段を調整する調整工程と、複数の送信手段の変調済み出力の一部を順次取り出して前記送信CAL系受信手段に供給し、この送信CAL系受信手段を介して得られる復調信号に対して、前記各送信手段の回路特性を補償する補償工程と、を具備するようにした。
【0018】
この方法によれば、送信性能を高性能にすることができる。
【0019】
本発明のアダプティブアレイアンテナ送信装置の調整方法は、送信CAL系高周波切換え手段の出力を増幅し復調する送信CAL系受信手段に基準信号を入力し、この送信CAL系受信手段から出力されるI及びQ信号のゲイン差及びDC電圧オフセットを測定する測定工程と、複数の送信手段の変調済み出力の一部を順次取り出して前記送信CAL系受信手段に供給し、この送信CAL系受信手段を介して得られる復調信号に対して、前記測定されたゲイン差及びDC電圧オフセットを基準値として、前記各送信手段の回路特性を補償する補償工程と、を具備するようにした。
【0020】
この方法によれば、送信CAL系復調部におけるIとQ信号間のゲイン差成分及びDC電圧オフセットを調整し、送信CAL系復調部の受信精度を高性能にしておくことで、送信AAA性能が高性能化しまた送信性能を高精度にすることができる。
【0021】
本発明のアダプティブアレイアンテナ送信装置の調整方法は、送信CAL系高周波切換え手段の出力を増幅し復調する送信CAL系受信手段に基準信号を入力し、この送信CAL系受信手段から出力されるI及びQ信号のゲイン差及びDC電圧オフセットを測定する測定工程と、前記測定されたゲイン差及びDC電圧オフセットに基づいて、前記送信CAL系受信手段を調整する調整工程と、複数の送信手段の変調済み出力の一部を順次取り出して前記送信CAL系受信手段に供給し、この送信CAL系受信手段を介して得られる復調信号に対して、前記各送信手段の回路特性を補償する補償工程と、を具備するようにした。
【0022】
この方法によれば、送信性能を高性能にすることができる。
【0023】
本発明のプログラムは、送信CAL系高周波切換え手段の出力を増幅し復調する送信CAL系受信手段が無入力状態である場合のI及びQ信号のDC電圧オフセットを測定する測定工程と、複数の送信手段の変調済み出力の一部を順次取り出して前記送信CAL系受信手段に供給し、この送信CAL系受信手段を介して得られる復調信号に対して、前記測定されたDC電圧オフセットを基準値として、前記各送信手段の回路特性を補償する補償工程と、を制御装置に実行させるようにした。
【0024】
この構成によれば、送信CAL系復調部におけるIとQ信号間のDC電圧オフセットを調整し、送信CAL系復調部の受信精度を高性能にしておくことで、即ち送信アダプティブアレイアンテナ性能が高性能化することができる。
【0025】
本発明のプログラムは、送信CAL系高周波切換え手段の出力を増幅し復調する送信CAL系受信手段に基準信号を入力し、この送信CAL系受信手段から出力されるI及びQ信号のゲイン差及びDC電圧オフセットを測定する測定工程と、複数の送信手段の変調済み出力の一部を順次取り出して前記送信CAL系受信手段に供給し、この送信CAL系受信手段を介して得られる復調信号に対して、前記測定されたゲイン差及びDC電圧オフセットを基準値として、前記各送信手段の回路特性を補償する補償工程と、を制御装置に実行させるようにした。
【0026】
この構成によれば、送信CAL系復調部におけるIとQ信号間のゲイン差成分及びDC電圧オフセットを調整し、送信CAL系復調部の受信精度を高性能にしておくことで、送信AAA性能が高性能化しまた送信性能を高精度にすることができる。
【0027】
本発明の無線基地局装置は、請求項1又は2のいずれかに記載のキャリブレーション機能付きのアダプティブアレイアンテナ送信装置を具備する構成を採る。
【0028】
この構成によれば、無線基地局装置全体として高性能にすることができる。
【0029】
本発明の無線通信システムは、請求項9に記載の無線基地局装置と、前記無線基地局装置と互いに同一周波数の電波を使用して接続される無線携帯機とを具備する構成を採る。
【0030】
この構成によれば、前記無線基地局装置と無線携帯機との間で行う送受信を高精度に行うことができ、ある特定地域内での無線通信システムの加入者容量を増大することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明の骨子は、送信CAL(キャリブレーション:Calibration)系受信部において発生するDC電圧オフセット及びゲイン差を基準として各ブランチの回路のばらつきを補償することにより、送信アダプティブアレイアンテナ性能を高性能化させることである。
【0032】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0033】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るキャリブレーション機能付きのアダプティブアレイアンテナ送信装置160の構成を示すブロック図である。このキャリブレーション機能付きのアダプティブアレイアンテナ送信装置160は、送信ベースバンド信号を生成するベースバンド部10と、前記ベースバンド部10の出力を変調させる複数の変調部8−1〜8−nと、前記複数の変調部8−1〜8−nの出力を増幅する複数の送信部7−1〜7−nと、前記複数の送信部7−1〜7−nの出力の一部を取り出す複数の送信系方向性結合部12−1〜12−nと、前記複数の送信系方向性結合部12−1〜12−nの中から任意の1ブランチのみを選択する送信CAL系高周波切換え部130と、前記送信CAL系高周波切換え部130の複数の入力端子の中の1端子を終端する送信CAL系終端部132と、前記送信CAL系高周波切換え部130の出力を増幅する送信CAL系受信部33と、前記送信CAL系受信部33の出力を受信処理する送信CAL系復調部36と、前記複数の送信系方向性結合部12−1〜12−nの出力を電波として送信する複数のアンテナ1−1〜1−nとを具備する構成を有する。
【0034】
前記送信系方向性結合部とは、高周波信号の一部を取り出すものであり、例えばコンデンサや抵抗器や方向性結合器等を利用することができる。前記送信部とは、高周波信号を所要の信号レベルまで増幅及び周波数変換するものであり、例えば高周波送信機を利用することができる。前記変調部とは、I及びQ信号等のベースバンド信号から高周波の変調波を生成するものであり、例えば変調器を利用することができる。前記送信CAL系高周波切換え部とは、複数の入力端子の中の任意の1端子を選択できるようなスイッチであり、例えば高周波スイッチを利用することができる。前記送信CAL系終端部とは、伝送路の信号を終端するものであり、例えば50Ω終端器を利用することができる。前記送信CAL系受信部とは、高周波信号を所要の信号レベルまで増幅及び周波数変換するものであり、例えば高周波受信機を利用することができる。前記送信CAL系復調部とは、高周波信号をI及びQ信号等のベースバンド信号に復調するものであり、例えば復調器を利用することができる。
【0035】
次に、本発明の実施の形態1に係るキャリブレーション機能付きのアダプティブアレイアンテナ送信装置160の動作について説明する。
【0036】
ベースバンド部10にて生成されたI及びQ信号のベースバンド信号が複数の変調部8−1〜8−nに入力され、ここで変調処理された後、高周波信号として出力される。これら複数の変調部8−1〜8−nの出力は前記複数の送信部7−1〜7−nにて所要の信号レベルまで増幅及び周波数変換され、複数の送信系方向性結合部12−1〜12−nを介して複数のアンテナ1−1〜1−nより送信される。
【0037】
また、前記複数の送信系方向性結合部12−1〜12−nにて高周波信号の一部が取り出され、送信CAL系高周波切換え部130に入力される。ここで、前記送信CAL系高周波切換え部130の複数の入力端子が前記複数の送信系方向性結合部12−1〜12−nの中のいずれかを切換え選択しているならば、前記複数の送信系方向性結合部12−1〜12−nの中のいずれかから取り出された高周波信号の一部が、前記送信CAL系受信部33を介して送信CAL系復調部36にて復調され、ベースバンド部10にて受信処理される。
【0038】
従って、ベースバンド部10は、送信CAL系高周波切換え部130を各ブランチ(複数の送信系方向性結合部12−1〜12−n)からの出力を切り換え入力しながら、この復調された信号を基に、無線装置内のアナログ部品による振幅及び位相特性を、複数の通信系ブランチが同一となるように校正することにより、無線装置内のアナログ部品が利得及び遅延特性、即ち信号の振幅及び位相のばらつきを補償する。なお、この補償処理に先立って、製品の出荷時などにおいて、送信CAL系復調部36のI及びQ信号間のDC電圧オフセット調整を行うようになされている。ここでは、この事前調整について説明する。
【0039】
すなわち、前記送信CAL系高周波切換え部130の複数の入力端子を送信CAL系終端部132を選択するように切り換え制御することにより、前記送信CAL系受信部33及び前記送信CAL系復調部36への入力を無入力にすることができる。このようにすることで、例えば、前記送信CAL系復調部36からベースバンド部10の間での部品のばらつきがあり、ベースバンド部10における観測値が部品のばらつきの影響を受けた値、つまりこのばらつきによって発生する、I及びQ信号間のDC電圧オフセットが0.1[V]であったとしても、それを0[V]としてベースバンド部10に記録し、即ちオフセットを持たせてベースバンド部に記録することにより、送信CAL系復調部36からベースバンド部10の間での部品のばらつきの影響をキャンセルすることができる。このような事前の調整を行った後には、複数の通信系ブランチからの送信時において、複数の変調部8−1〜8−nの各I及びQ信号間のDC電圧オフセットだけをベースバンド部10にて監視することができ、DC電圧オフセット成分があるならばベースバンド部10にて各ブランチごとのDC電圧オフセット成分を記憶し、このDC電圧オフセット成分に基づいて、各ブランチ間での校正を行うことにより、送信CAL系復調部36からベースバンド部10の間での部品ばらつきの影響をキャンセルした状態での、各ブランチ間での校正を行うことができる。
【0040】
すなわち、図11について上述したように、従来の技術は、複数の通信系ブランチの通信系送信部の無線回路特性、即ち振幅及び位相情報をそれぞれ測定しその誤差をベースバンド部において補償する構成になっていた。しかしながら、この従来の技術では、複数の通信系復調部及び送信CAL系復調部からベースバンド部までの間の部品性能ばらつき等の影響で、最終的に受信処理を行うベースバンド部においてI信号とQ信号間のDC電圧オフセット成分やゲイン差成分、即ち振幅及び位相情報に誤差が生じ、この結果、送信アダプティブアレイアンテナ性能に悪影響を及ぼすだけでなく送信精度を劣化させるという問題がある。
【0041】
これに対して、図1に示した本実施の形態のキャリブレーション機能付きのアダプティブアレイアンテナ送信装置160の構成においては、送信CAL系復調部36からベースバンド部10の間での部品のばらつきがあったとしても、送信CAL系高周波切換え部130によって送信CAL系終端部132を切換え選択して、送信CAL系受信部33及び前記送信CAL系復調部36に対して無入力とすることで、送信CAL系復調部36からベースバンド部10の間での部品のばらつきのみの影響を受けた値をベースバンド部10に供給することができる。
【0042】
従って、ベースバンド部10では、このばらつきの影響を受けた値によってI及びQ信号間のDC電圧オフセットが生じたとしても、それを0[V]としてベースバンド部10の記憶部(図示せず)に記録し、この記録された値を用いて各ブランチ間のキャリブレーションを行うことにより、送信CAL系復調部36からベースバンド部10の間での部品のばらつきのみの影響を受けない補償を行うことができる。
【0043】
ここで復調部及び変調部のI信号及びQ信号のDC電圧オフセット成分とゲイン差成分について説明する。
【0044】
I信号及びQ信号のようなベースバンド信号は、ある電圧を基準として信号がそれぞれ振動しており、このI信号及びQ信号の基準電圧の差をDC電圧オフセット成分と呼ぶ、このI信号及びQ信号間のDC電圧オフセット成分はゼロであることが好ましく、アダプティブアレイアンテナ性能を高性能にさせ、更に受信及び送信性能を高性能にさせる要因の一つである。また、I信号及びQ信号は、ある振幅をもって信号がそれぞれの振動しており、このI信号及びQ信号の振幅の差をゲイン差成分と呼ぶ。このI信号及びQ信号間のゲイン差成分はゼロ、即ちI信号及びQ信号が同じ振幅であることが好ましく、受信及び送信性能を高性能にさせる要因の一つである。
【0045】
次に、送信アダプティブアレイアンテナ性能について説明する。複数のアンテナにて送信する電波の位相成分を制御し即ちアンテナに指向性をもたせ希望方向に送信する送信性能のことである。
【0046】
また従来技術の構成(図11)にて測定した「(アンテナ受信入力レベル)対(位相変動量の特性)」を図2に示す。本特性より、弱電界になるにつれて位相変動が大きいことがわかる。即ち、この特性は送信出力が小さくなるにつれて送信アダプティブアレイアンテナ性能が劣化傾向になることを示している。これに対して、本発明の実施の形態1の構成にて同様に「(アンテナ受信入力レベル)対(位相変動量の特性)」を測定した結果は図3に示す通りであり、本特性より、送信出力が小さくなっても位相変動が少ないことがわかる。即ち、この特性より送信アダプティブアレイアンテナ性能が向上していることを示している。
【0047】
このように本実施の形態のキャリブレーション機能付きのアダプティブアレイアンテナ送信装置160によれば、送信CAL系復調部36におけるIとQ信号間のDC電圧オフセットを校正しておくことにより、送信アダプティブアレイアンテナ性能を高性能化することができる。
【0048】
なお、上述の実施の形態においては、図1について上述したベースバンド部10としてハードウエア構成のものを用いる場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば、図4に示すように、ベースバンド部10において、本実施の形態の補償処理を行うためのプログラムをそのメモリ11に格納しておき、このプログラムに従ってベースバンド部10が補償処理を行うようにしてもよい。
【0049】
この場合の、ベースバンド部10による補償処理手順を図5に示す。この図5に示されるように、ベースバンド部10は、先ずステップST101において、送信CAL系高周波切換え部130に対して、送信CAL系終端部132を切換え選択するように制御する。これにより、送信CAL系受信部33及び送信CAL系復調部36は無入力状態となる。
【0050】
そして、この状態においてベースバンド部10は、ステップST102に移って、送信CAL系受信部33及び送信CAL系復調部36を介して入力される信号に基づき、I及びQ信号の基準電位の差であるDC電圧オフセットを測定する。その後、ベースバンド部10は、ステップST103に移って、ステップST102において測定されたI及びQ信号間のDC電圧オフセットを記憶し、ステップST104で、送信CAL系高周波切換え部130を切り替え制御することにより、送信系方向性結合部12−1〜12−nから順次得られる送信信号を送信CAL系受信部33及び送信CAL系復調部36を介してベースバンド部10に取り込み、ステップST103で記憶されたDC電圧オフセットを基準電位として、無線装置内のアナログ部品による振幅及び位相特性を、複数の通信系ブランチが同一となるように校正する。これにより、送信CAL系復調部36からベースバンド部10の間での部品のばらつき分を校正した状態で、無線装置内のアナログ部品の利得及び遅延特性、即ち信号の振幅及び位相の各ブランチ間でのばらつきを補償することができる。
【0051】
また、上述の実施の形態においては、送信CAL系高周波切換え部130において、送信CAL系終端部132を切換え選択し、送信CAL系受信部33及び前記送信CAL系復調部36に対して無入力とした場合の送信CAL系復調部36からベースバンド部10の間での部品のばらつきのみの影響を受けた値をベースバンド部10に供給し、その結果に基づいて得られたI及びQ信号のDC電圧オフセットをベースバンド部10に記憶するとともに、その記憶された値を基準としたキャリブレーションを行う場合について述べたが、本発明はこれに限らず、予め送信CAL系復調部36のDC電圧オフセット調整を、送信CAL系受信部33及び前記送信CAL系復調部36に対して無入力とした場合の送信CAL系復調部36からベースバンド部10の間での部品のばらつきのみの影響を受けた値に基づいて行っておくようにしてもよい。これにより、複数の通信系変調部8−1〜8−nのみのI及びQ信号間のオフセット電圧調整を行うことができる。例えば、前記送信CAL系復調部36からベースバンド部10の間での部品のばらつきがあり、ベースバンド部10における観測値が部品のばらつきの影響を受けた値、つまりこのばらつきによって発生する、I及びQ信号間のDC電圧オフセットが0.1[V]であったとしても、それを0[V]としてベースバンド部10に記録し、即ちオフセットを持たせてベースバンド部に記録することにより、送信CAL系復調部36からベースバンド部10の間での部品のばらつきの影響をキャンセルすることができる。
【0052】
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2について、図面を参照して詳細に説明する。
【0053】
図6は、本発明の実施の形態2の構成を示すブロック図である。
【0054】
本発明の実施の形態2においては、本発明の実施の形態1と同じ構成要素に同じ参照符号を付し、その詳しい説明は省略する。
【0055】
本発明のキャリブレーション機能付きアダプティブアレイアンテナ送信装置260は、本発明の実施の形態1における送信CAL系終端部132の代わりに送信CAL系基準信号発生部137を有している。送信CAL系基準信号発生部137は、送信CAL系高周波切換え部130の複数の入力端子の中の1端子に接続されている。送信CAL系基準信号発生部137は、高周波信号を発生するものであり、例えば、信号発生器で構成される。
【0056】
次に、本発明の実施の形態2に係るキャリブレーション機能付きのアダプティブアレイアンテナ送信装置260の動作について、本発明の実施の形態1と異なる動作を説明する。
【0057】
送信CAL系高周波切換え部130を複数の入力端子の中から送信CAL系基準信号発生部137が接続された端子に切換え選択することで、送信CAL系基準信号発生部137から基準信号が送信CAL系高周波切換え部130を介して送信CAL系受信部33へ入力され高周波信号を所要レベルまで増幅及び周波数変換が行われる。送信CAL系復調部36においては、送信CAL系受信部33の出力を復調しこれをベースバンド部10にて受信処理する。
【0058】
ベースバンド部10では、入力される基準信号の振幅を監視し、このときのIとQ信号の振幅が同一であるとしてベースバンド部10に記憶することにより、送信CAL系復調部36のIとQ信号間のゲイン差成分の校正ができ、即ちIとQ信号間のゲイン差を無くすことができる。また、ベースバンド部10は、入力される基準信号の振幅の中間値を監視し、このときのIとQ信号の振幅の中間値が同一であるとしてベースバンド部10に記憶することにより、送信CAL系復調部36のIとQ信号間のDC電圧オフセット成分の校正ができ、これによりIとQ信号間のDC電圧差を無くすことができる。つまりIとQ信号間のゲイン差成分とDC電圧オフセット成分の校正を同時に行うことができる。
【0059】
このように、本発明の実施の形態のキャリブレーション機能付きのアダプティブアレイアンテナ送信装置260によれば、送信CAL系復調部36におけるIとQ信号間のゲイン差成分及びDC電圧オフセットをベースバンド部10に記憶しておき、これらの値を基準値としたキャリブレーションを行うことにより、各ブランチ間のばらつきの補償を行うことができる。
【0060】
なお、上述の実施の形態においては、図6について上述したベースバンド部10としてハードウエア構成のものを用いる場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば、図7に示すように、ベースバンド部10において、本実施の形態の補償処理を行うためのプログラムをそのメモリ11に格納しておき、このプログラムに従ってベースバンド部10が補償処理を行うようにしてもよい。
【0061】
この場合の、ベースバンド部10による補償処理手順を図8に示す。この図8に示されるように、ベースバンド部10は、先ずステップST201において、送信CAL系高周波切換え部130に対して、送信CAL系基準信号発生部137を切換え選択するように制御する。これにより、送信CAL系受信部33及び送信CAL系復調部36には基準信号が入力される状態となる。
【0062】
そして、この状態においてベースバンド部10は、ステップST202に移って、送信CAL系受信部33及び送信CAL系復調部36を介して入力される基準信号に基づき、I及びQ信号間のDC電圧オフセット及びゲイン差を測定する。その後、ベースバンド部10は、ステップST203に移って、ステップST202において測定されたI及びQ信号間のDC電圧オフセット及びゲイン差を記憶し、ステップST204で、送信CAL系高周波切換え部130を切り替え制御することにより、送信系方向性結合部12−1〜12−nから順次得られる送信信号を送信CAL系受信部33及び送信CAL系復調部36を介してベースバンド部10に取り込み、ステップST203で記憶されたDC電圧オフセット及びゲイン差を基準として、無線装置内のアナログ部品による振幅及び位相特性を、複数の通信系ブランチが同一となるように校正する。これにより、送信CAL系復調部36からベースバンド部10の間での部品のばらつき分を校正した状態で、無線装置内のアナログ部品の利得及び遅延特性、即ち信号の振幅及び位相の各ブランチ間でのばらつきを補償することができる。
【0063】
また、上述の実施の形態においては、送信CAL系高周波切換え部130において、送信CAL系基準信号発生部137を切換え選択し、送信CAL系受信部33及び前記送信CAL系復調部36に対して基準信号を入力した場合の送信CAL系復調部36からベースバンド部10の間での部品のばらつきのみの影響を受けた信号をベースバンド部10に供給し、その結果に基づいて得られたI及びQ信号のDC電圧オフセット及びゲイン差をベースバンド部10に記憶するとともに、その記憶された値を基準としたキャリブレーションを行う場合について述べたが、本発明はこれに限らず、予め送信CAL系復調部36のDC電圧オフセット調整及びゲイン差(振幅)調整を、送信CAL系受信部33及び前記送信CAL系復調部36に対して基準信号を入力した場合の送信CAL系復調部36からベースバンド部10の間での部品のばらつきのみの影響を受けた値に基づいて行っておくようにしてもよい。これにより、送信CAL系復調部36の受信精度を高性能にしておくことができ、送信アダプティブアレイアンテナ性能が高性能化しまた送信性能を高精度にすることができる。
【0064】
ここで、ゲイン差調整の具体例について説明する。前記送信CAL系高周波切換え部130の複数の入力端子が送信CAL系基準信号発生部137を切換え選択している場合、前記送信CAL系受信部33及び前記送信CAL系復調部36へは基準信号を入力にすることができる。例えば、前記送信CAL系復調部36からベースバンド部10の間での部品のばらつきがあり、ベースバンド部10における観測値が部品のばらつきの影響を受けた値、つまりこのばらつきによって発生する、I及びQ信号間のゲイン差(振幅)が0.2[V]であったとしても、それを0[V]即ちゲイン差(振幅)が無いとしてベースバンド部10に記録し、送信CAL系復調部36からベースバンド部10の間での部品のばらつきの影響をキャンセルすることができる。
【0065】
次に、DC電圧オフセット調整の具体例について説明する。ベースバンド部10は、入力される基準信号の振幅の中間値を監視し、このときのIとQ信号の振幅の中間値が同一であるとしてベースバンド部10に記憶することにより、送信CAL系復調部36のIとQ信号間のDC電圧オフセット成分の校正ができ、これによりIとQ信号間のDC電圧差を無くすことができる。例えば、I信号の振幅が上限値+0.7[V]、下限値-0.3[V]で振動しているとする。それに対して、Q信号の振幅が上限値+0.5[V]、下限値-0.5[V]で振動しているとする。この時、I信号の振幅の中間値+0.4[V](=0.7-0.3)であり、Q信号の振幅の中間値0[V](=0.5-0.5)である。上述のように実際には、IとQ信号の振幅の各中間値は異なっているが、例えば、IとQ信号共にいずれも振幅の中間値+0.4[V]として、または、0[V]、即ちIとQ信号の振幅の中間値が同一であるとしてベースバンド部10に記憶することによって送信CAL系復調部36DC電圧オフセット成分を校正することができる。
【0066】
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3について、図面を参照して詳細に説明する。
【0067】
図9は、本発明の実施の形態3の構成を示すブロック図である。本発明の実施の形態3においては、本発明の実施の形態1及び実施の形態2と同じ構成要素に同じ参照符号を付し、その詳しい説明は省略する。
【0068】
図9に示す無線基地局装置70は、キャリブレーション機能付きのアダプティブアレイアンテナ受信装置50と、キャリブレーション機能付きのアダプティブアレイアンテナ送信装置160(260)と、複数の共用器9−1〜9−nと、複数のアンテナ1−1〜1−nとを具備する構成を有する。
【0069】
前記共用器とは、アンテナにて受信した電波を送信系に影響させずに受信系に高周波信号を伝えたり、送信系からの高周波信号を受信系に影響しないようにアンテナから電波として発射させるためのフィルターを備えたものであり、例えば、デュプレクサー等が利用できる。
【0070】
次に、本発明の実施の形態3に係る無線基地局装置70の動作について説明する。
【0071】
複数のアンテナ1−1〜1−nにて受信した電波は、複数の共用器9−1〜9−nを介してキャリブレーション機能付きのアダプティブアレイアンテナ受信装置50にて受信される。また、キャリブレーション機能付きのアダプティブアレイアンテナ送信装置160(260)にて生成される高周波信号は複数の共用器9−1〜9−nを介して複数のアンテナ1−1〜1−nから電波として発射される。
【0072】
本発明の実施の形態3によれば、本発明の実施の形態1〜2の効果を有する無線基地装置を得ることができる。
【0073】
(実施の形態4)
以下、本発明の実施の形態4について、図面を参照して詳細に説明する。
【0074】
図10は、本発明の実施の形態4の構成を示すブロック図である。本発明の実施の形態4においては、本発明の実施の形態1〜実施の形態3と同じ構成要素に同じ参照符号を付し、その詳しい説明は省略する。
【0075】
図10に示す無線通信システム100は、無線基地局装置70と、無線端末機80とを具備する構成である。
【0076】
次に、本発明の実施の形態6に係る無線システム100の動作について説明する。
【0077】
前記無線基地局装置70は、互いに同一周波数の電波を使用して接続される無線携帯機80と通信を行なう。
【0078】
本発明の実施の形態4によれば、無線基地局装置70のアダプティブアレイアンテナ性能を高性能にしているので、前記無線基地局装置70と無線携帯機80との間で行う送受信を高精度に行うことができ、ある特定地域内での無線通信システムの加入者容量を増大することができる。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、送信CAL系復調部におけるIとQ信号間のDC電圧オフセットを調整し、送信CAL系復調部の受信精度を高性能にしておくことで、送信アダプティブアレイアンテナ性能を高性能化することができる。
【0080】
また、送信CAL系復調部におけるIとQ信号間のゲイン差成分及びDC電圧オフセットを調整し、送信CAL系復調部の受信精度を高性能にしておくことで、送信アダプティブアレイアンテナ性能が高性能化しまた送信性能を高精度にすることができる。
【0081】
また、予め送信CAL系復調部のゲイン差調整及びDCオフセット電圧調整を実施し、送信CAL系復調部を高性能化しておくことで、通信系変調部のみのIとQ信号間のゲイン差調整及びDCオフセット電圧調整を実施できるので、送信性能を高性能にすることができる。
【0082】
また、復調部及び変調部のIとQ信号間のゲイン差調整及びDCオフセット電圧調整を高精度に実施できるプログラムをベースバンド部に具備しているので、キャリブレーション機能付きのアダプティブアレイアンテナ送信装置のアダプティブアレイアンテナ性能及び送信性能を高性能にすることができる。
【0083】
また、高性能なキャリブレーション機能付きアダプティブアレイアンテナ送信装置を具備しているので、無線基地局装置全体として高性能にすることができる。
【0084】
また、前記無線基地局装置と無線携帯機との間で行う送受信を高精度に行うことができるので、ある特定地域内での無線通信システムの加入者容量を増大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るキャリブレーション機能付きのアダプティブアレイアンテナ送信装置の構成を示すブロック図
【図2】従来のアンテナ入力電界と位相変動量の関係を示す特性曲線図
【図3】本発明によるアンテナ入力電界と位相変動量の関係を示す特性曲線図
【図4】他の実施の形態に係るキャリブレーション機能付きのアダプティブアレイアンテナ送信装置の構成を示すブロック図
【図5】他の実施の形態に係るキャリブレーション機能付きのアダプティブアレイアンテナ送信装置の動作の説明に供するフローチャート
【図6】本発明の実施の形態2に係るキャリブレーション機能付きのアダプティブアレイアンテナ送信装置の構成を示すブロック図
【図7】他の実施の形態に係るキャリブレーション機能付きのアダプティブアレイアンテナ送信装置の構成を示すブロック図
【図8】他の実施の形態に係るキャリブレーション機能付きのアダプティブアレイアンテナ送信装置の動作の説明に供するフローチャート
【図9】本発明の実施の形態3に係る無線基地局装置の構成を示すブロック図
【図10】本発明の実施の形態4に係る無線通信システムの構成を示すブロック図
【図11】従来のキャリブレーション機能付きのアダプティブアレイアンテナ送信装置の構成を示すブロック図
【符号の説明】
1−1〜1−n アンテナ
7−1〜7−n 送信部
8−1〜8−n 変調部
10 ベースバンド部
11 プログラム
12−1〜12−n 送信系方向性結合部
30、130 送信CAL系高周波切換え部
33 送信CAL系受信部
36 送信CAL系復調部
50 キャリブレーション機能付きのアダプティブアレイアンテナ受信装置
60、160、260 キャリブレーション機能付きのアダプティブアレイアンテナ送信装置
70 無線基地局装置
80 無線端末機
100 無線通信システム
132 送信CAL系終端部
137 送信CAL系基準信号発生部

Claims (10)

  1. 送信ベースバンド信号を生成するベースバンド信号生成手段と、
    前記ベースバンド信号生成手段の出力を変調させる複数の変調手段と、
    前記複数の変調手段の出力を増幅する複数の送信手段と、
    前記複数の送信手段の出力の一部を取り出す複数の送信系方向性結合手段と、
    前記複数の送信系方向性結合手段の中から任意の1ブランチのみを選択する送信CAL(Calibration)系高周波切換え手段と、
    前記送信CAL系高周波切換え手段の複数の入力端子の中の1端子を終端する送信CAL系終端手段と、
    前記送信CAL系高周波切換え手段の出力を増幅し復調する送信CAL系受信手段と、
    前記複数の送信系方向性結合手段の出力を電波として送信する複数のアンテナと、
    を具備することを特徴とするアダプティブアレイアンテナ送信装置。
  2. 送信ベースバンド信号を生成するベースバンド信号生成手段と、
    前記ベースバンド信号生成手段の出力を変調させる複数の変調手段と、
    前記複数の変調手段の出力を増幅する複数の送信手段と、
    前記複数の送信手段の出力の一部を取り出す複数の送信系方向性結合手段と、
    前記複数の送信系方向性結合手段の中から任意の1ブランチのみを選択する送信CAL系高周波切換え手段と、
    前記送信CAL系高周波切換え手段の複数の入力端子の中の1端子から基準信号を入力し送信CAL系復調部のIとQ信号間のゲイン差調整及びDCオフセット電圧調整を行う為の送信CAL系基準信号発生手段と、
    前記送信CAL系高周波切換え手段の複数の入力端子の中の1端子を終端する送信CAL系終端手段と、
    前記送信CAL系高周波切換え手段の出力を増幅し復調する送信CAL系受信手段と、
    前記複数の送信系方向性結合手段の出力を電波として送信する複数のアンテナと、
    を具備することを特徴とするアダプティブアレイアンテナ送信装置。
  3. 送信CAL系高周波切換え手段の出力を増幅し復調する送信CAL系受信手段が無入力状態である場合のI及びQ信号のDC電圧オフセットを測定する測定工程と、
    複数の送信手段の変調済み出力の一部を順次取り出して前記送信CAL系受信手段に供給し、この送信CAL系受信手段を介して得られる復調信号に対して、前記測定されたDC電圧オフセットを基準値として、前記各送信手段の回路特性を補償する補償工程と、
    を具備することを特徴とするアダプティブアレイアンテナ送信装置の調整方法。
  4. 送信CAL系高周波切換え手段の出力を増幅し復調する送信CAL系受信手段が無入力状態である場合のI及びQ信号のDC電圧オフセットを測定する測定工程と、
    前記測定されたDC電圧オフセットに基づいて、前記送信CAL系受信手段を調整する調整工程と、
    複数の送信手段の変調済み出力の一部を順次取り出して前記送信CAL系受信手段に供給し、この送信CAL系受信手段を介して得られる復調信号に対して、前記各送信手段の回路特性を補償する補償工程と、
    を具備することを特徴とするアダプティブアレイアンテナ送信装置の調整方法。
  5. 送信CAL系高周波切換え手段の出力を増幅し復調する送信CAL系受信手段に基準信号を入力し、この送信CAL系受信手段から出力されるI及びQ信号のゲイン差及びDC電圧オフセットを測定する測定工程と、
    複数の送信手段の変調済み出力の一部を順次取り出して前記送信CAL系受信手段に供給し、この送信CAL系受信手段を介して得られる復調信号に対して、前記測定されたゲイン差及びDC電圧オフセットを基準値として、前記各送信手段の回路特性を補償する補償工程と、
    を具備することを特徴とするアダプティブアレイアンテナ送信装置の調整方法。
  6. 送信CAL系高周波切換え手段の出力を増幅し復調する送信CAL系受信手段に基準信号を入力し、この送信CAL系受信手段から出力されるI及びQ信号のゲイン差及びDC電圧オフセットを測定する測定工程と、
    前記測定されたゲイン差及びDC電圧オフセットに基づいて、前記送信CAL系受信手段を調整する調整工程と、
    複数の送信手段の変調済み出力の一部を順次取り出して前記送信CAL系受信手段に供給し、この送信CAL系受信手段を介して得られる復調信号に対して、前記各送信手段の回路特性を補償する補償工程と、
    を具備することを特徴とするアダプティブアレイアンテナ送信装置の調整方法。
  7. 送信CAL系高周波切換え手段の出力を増幅し復調する送信CAL系受信手段が無入力状態である場合のI及びQ信号のDC電圧オフセットを測定する測定工程と、
    複数の送信手段の変調済み出力の一部を順次取り出して前記送信CAL系受信手段に供給し、この送信CAL系受信手段を介して得られる復調信号に対して、前記測定されたDC電圧オフセットを基準値として、前記各送信手段の回路特性を補償する補償工程と、
    を制御装置に実行させるためのプログラム。
  8. 送信CAL系高周波切換え手段の出力を増幅し復調する送信CAL系受信手段に基準信号を入力し、この送信CAL系受信手段から出力されるI及びQ信号のゲイン差及びDC電圧オフセットを測定する測定工程と、
    複数の送信手段の変調済み出力の一部を順次取り出して前記送信CAL系受信手段に供給し、この送信CAL系受信手段を介して得られる復調信号に対して、前記測定されたゲイン差及びDC電圧オフセットを基準値として、前記各送信手段の回路特性を補償する補償工程と、
    を制御装置に実行させるためのプログラム。
  9. 請求項1又は2のいずれかに記載のキャリブレーション機能付きのアダプティブアレイアンテナ送信装置を具備することを特徴とする無線基地局装置。
  10. 請求項9に記載の無線基地局装置と、前記無線基地局装置と互いに同一周波数の電波を使用して接続される無線携帯機とを具備することを特徴とする無線通信システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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