JP2004208017A - 輝度測定方法および表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】階調補正LUTの作成時におけるテストパターン等を、輝度に対応して表示することができる輝度測定方法および表示装置を提供する。
【解決手段】画像データに応じて画像を表示するディスプレイの輝度を測定するに際し、互いに異なる複数点の画像データのテストパターンを表示して、このテストパターンの輝度をプレ測定し、このプレ測定の結果から所定輝度レベルの画像データを検出し、この所定輝度レベルの画像データを用いて、輝度測定用のテストパターンを表示して本測定を行うことにより、前記課題を解決する。
【選択図】図1
【解決手段】画像データに応じて画像を表示するディスプレイの輝度を測定するに際し、互いに異なる複数点の画像データのテストパターンを表示して、このテストパターンの輝度をプレ測定し、このプレ測定の結果から所定輝度レベルの画像データを検出し、この所定輝度レベルの画像データを用いて、輝度測定用のテストパターンを表示して本測定を行うことにより、前記課題を解決する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスプレイの輝度測定の技術分野に属し、特に、医療用ディスプレイの輝度測定に好適なディスプレイの輝度測定方法、および、この輝度測定方法を実施する表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
CT診断装置、MRI診断装置、X線診断装置、FCR(富士コンピューテッドラジオグラフィー)等の医療用測定装置で撮影された診断画像は、通常、X線フィルムやフィルム感光材料等の光透過性の画像記録フィルムに記録され、光透過性の画像として再生される。この診断画像が再生されたフィルムは、シャーカステンと呼ばれる光源装置にセットされて、背面から光を照射された状態で観察され、診断が行われる。
これに対して、近年では、医療用測定装置で撮影した診断画像をディスプレイに表示して、観察/診断することが行われている(電子シャーカステン)。
【0003】
各種のディスプレイにおいては、供給された画像データに適正に対応する画像を表示することが要求されるのは、当然のことである。
特に医療用のディスプレイでは、画像の(輝度)階調が不適性であると誤診の原因にも成り得るので、適正な階調特性で画像を表示することは重要である。中でも特に、X線診断画像などのモノクロ画像を表示する医療用ディスプレイでは、画像の輝度で読影診断を行うので、階調特性は重要である。
【0004】
また、CRT(Cathode Ray Tube)や液晶表示装置(LCD)は、通常、γ=2.2と呼ばれる階調特性で画像を表示するように作製される。ところが、医療用のディスプレイでは、従来から使用されているイメージャーでフィルムに再生される画像に準拠する画像を要求されるのが通常である。そのため、医療用途のディスプレイでは、イメージャーでの出力画像と同じ、logリニアや、DICOM(医療用画像データや波形データ等の伝送規格)のGSDF(グレースケール標準表示関数)などの階調特性での画像表示を要求される場合が多い。
【0005】
ディスプレイに設定された階調特性による適正な画像表示を実現するために、および/または、GSDF階調などの目的とする階調特性による適正な画像表示を実現するために、医療用のディスプレイでは、階調補正用のLUT(ルックアップテーブル)を作成して、供給された画像データを、この階調補正LUTで変換することで、目的とする階調特性での画像表示を行うようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような階調補正LUTを作成(更新)する際には、通常、ディスプレイに、固定値のグレーレベルを背景とするベタ(均一濃度)画像のテストパターンを表示し、このベタ画像の輝度を測定する。次いで、ベタ画像の画像データと測定輝度とを用いて、ディスプレイの輝度階調が目的とする特性となるように画像データを補正する、階調補正LUTを作成する。
【0007】
ところが、階調特性の規格によっては、テストパターンをグレーレベルではなく、輝度で規定することが必要になる場合もある。
例えば、前述のDICOMでは、ディスプレイの階調を調整する際には、そのディスプレイの最大輝度の20%の輝度を背景として、グレーのベタ画像(パッチ)を表示したテストパターンを用いて、グレースケールパッチの輝度を測定することを規格として定めている。
【0008】
グレーレベルであれば、例えば、8ビット(画像データ[0]〜[255])の画像データであれば、最大輝度に対する20%は画像データ[51]のように、すぐに背景を設定できる。
ところが、ディスプレイの階調特性は、CRTやLCDなどのディスプレイの種類によって異なり、同じ種類のディスプレイであっても機種によって異なる。また、同じ機種のディスプレイであっても、個体差によって階調特性が異なる場合もあり、さらに、経時劣化によって階調特性が変わってしまう場合もある。すなわち、画像データと表示輝度との関係は、ディスプレイによって異なる。
そのため、DICOMに準拠して階調を調整する場合には、グレーレベルで背景を規定したのでは、パッチの輝度を正確に測定することはできず、従って、適正な階調補正LUTを作成することはできない。
【0009】
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、主に医療用の診断画像の表示に使用されるディスプレイ、中でも特にモノクロ画像を表示するディスプレイにおいて、階調補正LUTの作成時におけるテストパターンを輝度に対応して表示することができ、例えば、DICOMのGSDF階調に対応する階調補正LUTを作成(更新)する場合に、正確な階調補正LUTを作成して、目的とする(輝度)階調特性で適正な画像表示を行うことを可能にする輝度測定方法、および、この輝度測定方法を利用する表示装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の輝度測定方法は、画像データに応じて画像を表示するディスプレイの輝度を測定するに際し、互いに異なる複数点の画像データのテストパターンを表示して、このテストパターンの輝度をプレ測定し、このプレ測定の結果から所定輝度レベルの画像データを検出し、この所定輝度レベルの画像データを用いて、輝度測定用のテストパターンを表示して本測定を行うことを特徴とする輝度測定方法を提供する。
【0011】
また、本発明の画像表示装置は、画像データに応じて画像を表示するディスプレイと、輝度計と、前記ディスプレイに所定のテストパターンを表示させる手段と、前記テストパターンを前記輝度計で測定した測定結果から、所定輝度レベルの画像データを検出し、この所定輝度レベルの画像データを用いて、輝度測定用のテストパターンを前記ディスプレイに表示させる、輝度測定手段とを有することを特徴とする表示装置を提供する。
【0012】
このような本発明の輝度測定方法および画像表示装置において、前記所定輝度レベルが、前記ディスプレイの最大輝度の20%の輝度であるのが好ましく、また、前記輝度測定用のテストパターンが、前記所定輝度レベルを背景として、画面面積の10%の輝度測定用のベタ画像を表示するものであるのが好ましく、さらに、前記ディスプレイが、医療用のモノクロ画像を表示するものであるのが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の輝度測定方法および表示装置について、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
【0014】
図1に、本発明のディスプレイの輝度測定方法を利用する、本発明の表示装置の一例を、ブロック図で概念的に示す。
図1に示される画像表示装置10(以下、表示装置10とする)は、MRI診断装置、CT診断装置、FCR(Fuji Computed Radiography)、X線診断装置などの医療用測定装置によって撮影された診断画像の画像データRを受け取り、その画像を表示するもので、基本的に、ディスプレイ12と、ドライバ14と、データ処理部16と、階調補正部18と、プレ測定制御部20と、キャリブレーション制御部22と、輝度計24とを有して構成される。
【0015】
図示例の表示装置10において、ディスプレイ12には、特に限定はなく、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(液晶ディスプレイ)、プラズマディスプレイ、エレクトロクロミックディスプレイ、電界発光ディスプレイ等、各種のディスプレイが全て利用可能である。
また、ディスプレイ12は、カラーディスプレイでもモノクロディスプレイでもよく、さらに、カラーディスプレイによってモノクロ画像を表示するものであってもよい。なお、本発明の効果を好適に得られる等の点で、表示装置10は、FCR、X線診断装置、マンモグラフィー等の医療用測定装置によって測定(撮影)されたモノクロ診断画像の画像データRを受けとり、モノクロの画像を表示するものであるのが好ましい。
【0016】
ドライバ14は、ディスプレイ12に応じた公知のドライバであり、データ処理部16から供給された駆動信号に応じて、ディスプレイ12を駆動して画像を表示させる。
データ処理部16は、後述するLUT18から供給された画像データを、駆動信号に変換してドライバ14に供給するものである。なお、図示例において、表示装置10が基本的にモノクロ画像を表示するものである際に、カラー画像の画像データRを供給された場合には、データ処理部16でモノクロ画像に変換して、駆動信号をドライバ14に供給するようにしてもよい。
【0017】
階調補正部18は、ディスプレイ12の画像表示を目的とする(輝度)階調特性とするために、階調補正用のLUT(ルックアップテーブル)を用いて、供給された画像データRを補正(変換)するものである。
図示例においては、一例として、階調補正部18は、DICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine「医療用画像データや波形データ等の伝送規格」)のGSDF(Grayscale Standard Display Function「グレースケール標準表示関数」)に対応する階調特性で画像を表示するように、供給された画像データRを補正する。
階調補正部18における階調補正LUTは、後述する(輝度階調)キャリブレーションによって、作成(更新)される。
【0018】
プレ測定制御部20は、後述するプレ測定の際に、プレ測定用のテストパターンをディスプレイ12に表示させるものである。
また、キャリブレーション制御部22は、プレ測定の結果から所定輝度レベルの画像データを検出し、また、キャリブレーションを行う際に、この所定輝度レベルの画像データを用いてキャリブレーション用のテストパターンを表示させ、輝度計24による測定結果を用いて、LUT18を作成するものである。
プレ測定制御部20およびキャリブレーション制御部22については、後に詳述する。
【0019】
輝度計24は、後述するキャリブレーションのプレ測定および本測定の際に、ディスプレイ12による表示画像(テストチャートのグレーパッチ)の輝度を測定するものである。
本発明において、輝度計24は、ディスプレイ12の種類等に応じた公知の輝度計を用いればよい。一例として、ディスプレイ12がCRTであれば接触型輝度計が好適に用いられ、LCDであれば望遠型輝度計が好適に用いられる。
また、図示例においては、輝度計24と表示装置10(キャリブレーション制御部22)とは、オンラインで接続されているが、本発明は、これに限定はされず、例えば、表示装置10とオンライン接続されていない輝度計でグレーパッチの輝度を測定し、その測定結果を、キーボード等を用いて表示装置10に入力する構成でもよい。
【0020】
以下、表示装置10におけるキャリブレーションを説明することにより、プレ測定制御部20およびキャリブレーション制御部22と共に、本発明の輝度測定方法および表示装置について、より詳細に説明する。
【0021】
表示装置10において、キャリブレーションを行う場合には、まず、(必要に応じて)プレ測定を行う。
プレ測定を行う際には、プレ測定制御部20が、プレ測定用のテストパターンの画像(その画像データ)を、階調補正部18に供給し、ディスプレイ12に表示させる。
【0022】
なお、以下の説明でも省略するが、各テストパターンの画像データを供給された階調補正部18は、現在設定されている階調補正LUTで画像データを補正してデータ処理部16に送り、データ処理部16が、この画像データを駆動信号に変換してドライバに送り、ドライバ14が、この駆動信号に応じてディスプレイ12を変調駆動して、ディスプレイ12がテストパターンを表示する。
【0023】
プレ測定用のテストパターン(以下、プレ測定パターンとする)は、一例として、図2(A)に示すように、最低輝度Lmin (図示例においては、画像データ0)を背景として、中心にグレーパッチ(グレーのベタ画像)gPを表示してなるものである。
プレ測定制御部20は、グレーパッチgPの画像データx(すなわち輝度)が異なるプレ測定パターンを、順次、ディスプレイ12に表示させる。
ディスプレイ12がプレ測定パターンを表示すると、輝度計24によって各グレーパッチgPの輝度Lが測定され、測定結果がキャリブレーション制御部22に送られる。
【0024】
なお、グレーパッチ画像データxの刻み幅、すなわち、プレ測定パターンの数には、特に限定はなく、目的輝度の画像データxが検出できる態様を、ディスプレイのダイナミックレンジや目的輝度輝度に応じて、適宜、決定すればよい。
なお、プレ測定パターンの数は、一例として、11〜33程度とすればよい。例えば、8ビットのグレーパッチ画像データxの刻み幅を16とすれば、プレ測定パターンの数は17となる。
【0025】
プレ測定パターンのグレーパッチgPの輝度Lの測定結果を受けたキャリブレーション制御部22は、所定輝度レベルとなる画像データxを検出する。
図示例においては、前述のように、表示装置10は、GSDF階調の画像表示を行うものである。DICOMでは、GSDF階調にディスプレイを調整する際に、ディスプレイ12の最大輝度Lmax の20%の輝度L20を背景として、グレーパッチを表示したテストパターンを用いることを規定している。
従って、これに応じて、キャリブレーション制御部22は、この輝度L20を所定輝度レベルとして、ディスプレイ12による表示が、この輝度L20となる画像データx20を検出する。
【0026】
所定輝度レベルの画像データxの検出方法には、特に限定はないが、一例として、以下の方法が例示される。
プレ測定パターンが、最低輝度Lman および最大輝度Lmax (輝度100%)を含む17点で、画像データxが8ビット(0〜255)であるとする。キャリブレーション制御部22は、例えば、図3に示されるように、17点のグレーパッチgPの測定結果を二次補間して、256点の画像データxと輝度Lとの関係を生成して、輝度L20に対応する画像データx20を検出する。
なお、輝度L20に対応する整数値の画像データが無い場合には、最も近似する画像データxを画像データx20とすればよい。
【0027】
画像データx20の検出が終了したら、プレ測定が終了し、次いで、キャリブレーションが開始される。
まず、キャリブレーション処理部22は、画像データx20を検出したら、これを用いて、キャリブレーション用のテストパターン(以下、キャリブレションパターンとする)の画像(画像データ)を生成して、階調補正部18に出力し、キャリブレーションパターンをディスプレイ20に表示させる。
【0028】
前述のように、表示装置10は、GSDF階調の画像表示を行うものである。これに応じて、キャリブレーションパターンは、DICOMの規定に準拠して、図2(B)に示すような、背景が前記輝度L20(すなわち、画像データx20)で、ディスプレイ12の表示面積の10%の面積のグレーパッチgCを、例えば、ディスプレイ12の中央に表示したものとする。
例えば、ディスプレイ12が1600画素×1200画素(UXGA)であれば、背景を輝度L20として、438画素×438画素のグレーパッチgCを中央に表示させる。
【0029】
すなわち、本発明によれば、輝度で規定した画像を表示してキャリブレーション等を行うことができ、例えば、図示例のようなGSDF階調に対応する階調補正LUTを作成する場合に、規格に準拠した正確なグレーパッチgCの輝度測定を行って、正確な階調補正LUTを作成することができる。
【0030】
キャリブレーション処理部22は、グレーパッチgCの画像データx(すなわち輝度)を、順次、変更して、DICOMの規定に準拠して、グレーパッチgPが互いに異なる計17個のキャリブレーションパターン(17点のグレースケールパッチ)を、順次、ディスプレイ12に表示させる。
【0031】
ディスプレイ12がキャリブレーションパターンを表示すると、輝度計に24よって、グレーパッチgCの輝度が測定される(本測定が行われる)。
このグレーパッチgCの輝度測定結果は、順次、キャリブレーション処理部22に送られる。
【0032】
全キャリブレーションパターンのグレーパッチgCの輝度測定結果が送られると、キャリブレーション処理部22は、各グレーパッチgCの画像データxと輝度測定結果、および、先に階調補正部18に設定されている階調補正LUTを用いて、ディスプレイ12による画像表示の(輝度)階調特性が目的階調すなわちGSDF階調となるように、医療用測定装置から供給された画像データRを補正する階調補正LUTを作成し、これを階調補正部18に設定し、キャリブレーションが終了する。
なお、階調補正LUTの作成方法(LUT作成の演算)は、特に限定はなく、補間や近似等を用いる、各種のディスプレイの輝度階調キャリブレーションで行われている公知の方法で行えばよい。また、先に階調補正部18に設定されている階調補正LUTは、キャリブレーション制御部22が記憶しておいてもよく、キャリブレーションを行う際にキャリブレーション制御部22が階調補正部18から読み出してもよい。
【0033】
図示例の表示装置10において、医療用画像装置から画像データRが供給されると、階調補正部18は、このようにして作成された階調補正LUTを用いて画像データRを補正して、GSDF階調に対応する画像データ(以下、変換データとする)としてデータ処理部16に送る。データ処理部16は、供給された変換データを駆動信号に変換してドライバ14に送る。ドライバ14は、供給された駆動信号に応じてディスプレイ12を変調駆動して、画像を表示させる。
この表示画像は、前記本発明の輝度測定方法を利用して、背景が輝度L20のキャリブレーションパターンを用いて作成した階調補正LUTを用い、これで補正した画像データによる画像であるので、GSDF階調と好適に一致した、良好な輝度階調の診断画像である。
【0034】
図示例の表示装置10において、プレ測定は、キャリブレーションを行う度に実施する必要はなく、プレ測定を実施したら、検出した輝度L20に対応する画像データx20をキャリブレーション制御部22に記憶しておき、以降は、この画像データx20を用いてキャリブレーションを行ってもよい。
すなわち、表示装置10において、プレ測定は、基本的に、表示装置10の納品時等に最初にキャリブレーションを行う場合や、経時劣化や部品交換等によって最高輝度などの装置特性が変動した可能性がある場合等、表示装置10の輝度階調特性が未知である場合に実施すればよい。
【0035】
以上、本発明の輝度測定方法および表示装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのは、もちろんである。
例えば、以上の例は、本発明を、DICOMに準拠するディスプレイの輝度階調調整に利用したものであるが、本発明は、これに限定はされず、各種のディスプレイの輝度測定に、好適に利用可能である。
【0036】
また、上記実施例は、本発明を、表示装置10が内蔵する階調補正LUTの作成に利用したものである。しかしながら、本発明は、これ以外にも、階調補正LUTを有さない画像表示装置や、内部の変更が困難あるいは不可能な画像表示装置を対象として、この画像表示装置に画像データ供給するシステムが有する階調補正LUTの作成等にも、好適に利用可能である。
また、本発明の測定方法で輝度測定を行い、外部の装置で目的輝度の画像データ検出やキャリブレーション演算等を行い、作成したLUTのみを表示装置10に設定してもよい。
さらに、以上の例は、本発明の効果を好適に発現できる好ましい態様として、本発明を医療用の画像表示装置に利用した例であるが、本発明は、これに限定はされず、コンピュータのディスプレイなどの各種の画像表示装置に好適に利用可能である。
【0037】
また、例えば、ディスプレイがLCDである場合に、接触型輝度計で輝度を測定すると、測定値に誤差が生じる。このような場合には、例えば、予め作成した校正テーブル等を用いて、測定輝度値を校正して、校正した輝度値を用いて所定輝度レベルの画像データ検出や、キャリブレーションの演算を行ってもよい。
さらに、測定輝度値に、周辺光を考慮した補正を行って、目的輝度の画像データ検出や、キャリブレーションの演算を行ってもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、ディスプレイ、特に医療用ディスプレイの輝度測定において、表示輝度で規定したテストパターン等を表示することができ、例えば、DICOMのGSDF階調に対応する階調補正LUTを作成する場合に、正確な輝度測定を行って階調補正LUTを作成して、目的とする階調特性で適正な画像表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の輝度測定方法を実施する、本発明の表示装置の一例のブロック図である。
【図2】(A)は、プレ測定パターンの概念図、(B)はキャリブレーションパターンの概念図である。
【図3】本発明の輝度測定方法を説明するためのグラフである。
【符号の説明】
10 (画像)表示装置
12 ディスプレイ
14 ドライバ
16 データ処理部
18 階調補正部
20 プレ測定制御部
22 キャリブレーション制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスプレイの輝度測定の技術分野に属し、特に、医療用ディスプレイの輝度測定に好適なディスプレイの輝度測定方法、および、この輝度測定方法を実施する表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
CT診断装置、MRI診断装置、X線診断装置、FCR(富士コンピューテッドラジオグラフィー)等の医療用測定装置で撮影された診断画像は、通常、X線フィルムやフィルム感光材料等の光透過性の画像記録フィルムに記録され、光透過性の画像として再生される。この診断画像が再生されたフィルムは、シャーカステンと呼ばれる光源装置にセットされて、背面から光を照射された状態で観察され、診断が行われる。
これに対して、近年では、医療用測定装置で撮影した診断画像をディスプレイに表示して、観察/診断することが行われている(電子シャーカステン)。
【0003】
各種のディスプレイにおいては、供給された画像データに適正に対応する画像を表示することが要求されるのは、当然のことである。
特に医療用のディスプレイでは、画像の(輝度)階調が不適性であると誤診の原因にも成り得るので、適正な階調特性で画像を表示することは重要である。中でも特に、X線診断画像などのモノクロ画像を表示する医療用ディスプレイでは、画像の輝度で読影診断を行うので、階調特性は重要である。
【0004】
また、CRT(Cathode Ray Tube)や液晶表示装置(LCD)は、通常、γ=2.2と呼ばれる階調特性で画像を表示するように作製される。ところが、医療用のディスプレイでは、従来から使用されているイメージャーでフィルムに再生される画像に準拠する画像を要求されるのが通常である。そのため、医療用途のディスプレイでは、イメージャーでの出力画像と同じ、logリニアや、DICOM(医療用画像データや波形データ等の伝送規格)のGSDF(グレースケール標準表示関数)などの階調特性での画像表示を要求される場合が多い。
【0005】
ディスプレイに設定された階調特性による適正な画像表示を実現するために、および/または、GSDF階調などの目的とする階調特性による適正な画像表示を実現するために、医療用のディスプレイでは、階調補正用のLUT(ルックアップテーブル)を作成して、供給された画像データを、この階調補正LUTで変換することで、目的とする階調特性での画像表示を行うようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような階調補正LUTを作成(更新)する際には、通常、ディスプレイに、固定値のグレーレベルを背景とするベタ(均一濃度)画像のテストパターンを表示し、このベタ画像の輝度を測定する。次いで、ベタ画像の画像データと測定輝度とを用いて、ディスプレイの輝度階調が目的とする特性となるように画像データを補正する、階調補正LUTを作成する。
【0007】
ところが、階調特性の規格によっては、テストパターンをグレーレベルではなく、輝度で規定することが必要になる場合もある。
例えば、前述のDICOMでは、ディスプレイの階調を調整する際には、そのディスプレイの最大輝度の20%の輝度を背景として、グレーのベタ画像(パッチ)を表示したテストパターンを用いて、グレースケールパッチの輝度を測定することを規格として定めている。
【0008】
グレーレベルであれば、例えば、8ビット(画像データ[0]〜[255])の画像データであれば、最大輝度に対する20%は画像データ[51]のように、すぐに背景を設定できる。
ところが、ディスプレイの階調特性は、CRTやLCDなどのディスプレイの種類によって異なり、同じ種類のディスプレイであっても機種によって異なる。また、同じ機種のディスプレイであっても、個体差によって階調特性が異なる場合もあり、さらに、経時劣化によって階調特性が変わってしまう場合もある。すなわち、画像データと表示輝度との関係は、ディスプレイによって異なる。
そのため、DICOMに準拠して階調を調整する場合には、グレーレベルで背景を規定したのでは、パッチの輝度を正確に測定することはできず、従って、適正な階調補正LUTを作成することはできない。
【0009】
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、主に医療用の診断画像の表示に使用されるディスプレイ、中でも特にモノクロ画像を表示するディスプレイにおいて、階調補正LUTの作成時におけるテストパターンを輝度に対応して表示することができ、例えば、DICOMのGSDF階調に対応する階調補正LUTを作成(更新)する場合に、正確な階調補正LUTを作成して、目的とする(輝度)階調特性で適正な画像表示を行うことを可能にする輝度測定方法、および、この輝度測定方法を利用する表示装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の輝度測定方法は、画像データに応じて画像を表示するディスプレイの輝度を測定するに際し、互いに異なる複数点の画像データのテストパターンを表示して、このテストパターンの輝度をプレ測定し、このプレ測定の結果から所定輝度レベルの画像データを検出し、この所定輝度レベルの画像データを用いて、輝度測定用のテストパターンを表示して本測定を行うことを特徴とする輝度測定方法を提供する。
【0011】
また、本発明の画像表示装置は、画像データに応じて画像を表示するディスプレイと、輝度計と、前記ディスプレイに所定のテストパターンを表示させる手段と、前記テストパターンを前記輝度計で測定した測定結果から、所定輝度レベルの画像データを検出し、この所定輝度レベルの画像データを用いて、輝度測定用のテストパターンを前記ディスプレイに表示させる、輝度測定手段とを有することを特徴とする表示装置を提供する。
【0012】
このような本発明の輝度測定方法および画像表示装置において、前記所定輝度レベルが、前記ディスプレイの最大輝度の20%の輝度であるのが好ましく、また、前記輝度測定用のテストパターンが、前記所定輝度レベルを背景として、画面面積の10%の輝度測定用のベタ画像を表示するものであるのが好ましく、さらに、前記ディスプレイが、医療用のモノクロ画像を表示するものであるのが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の輝度測定方法および表示装置について、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
【0014】
図1に、本発明のディスプレイの輝度測定方法を利用する、本発明の表示装置の一例を、ブロック図で概念的に示す。
図1に示される画像表示装置10(以下、表示装置10とする)は、MRI診断装置、CT診断装置、FCR(Fuji Computed Radiography)、X線診断装置などの医療用測定装置によって撮影された診断画像の画像データRを受け取り、その画像を表示するもので、基本的に、ディスプレイ12と、ドライバ14と、データ処理部16と、階調補正部18と、プレ測定制御部20と、キャリブレーション制御部22と、輝度計24とを有して構成される。
【0015】
図示例の表示装置10において、ディスプレイ12には、特に限定はなく、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(液晶ディスプレイ)、プラズマディスプレイ、エレクトロクロミックディスプレイ、電界発光ディスプレイ等、各種のディスプレイが全て利用可能である。
また、ディスプレイ12は、カラーディスプレイでもモノクロディスプレイでもよく、さらに、カラーディスプレイによってモノクロ画像を表示するものであってもよい。なお、本発明の効果を好適に得られる等の点で、表示装置10は、FCR、X線診断装置、マンモグラフィー等の医療用測定装置によって測定(撮影)されたモノクロ診断画像の画像データRを受けとり、モノクロの画像を表示するものであるのが好ましい。
【0016】
ドライバ14は、ディスプレイ12に応じた公知のドライバであり、データ処理部16から供給された駆動信号に応じて、ディスプレイ12を駆動して画像を表示させる。
データ処理部16は、後述するLUT18から供給された画像データを、駆動信号に変換してドライバ14に供給するものである。なお、図示例において、表示装置10が基本的にモノクロ画像を表示するものである際に、カラー画像の画像データRを供給された場合には、データ処理部16でモノクロ画像に変換して、駆動信号をドライバ14に供給するようにしてもよい。
【0017】
階調補正部18は、ディスプレイ12の画像表示を目的とする(輝度)階調特性とするために、階調補正用のLUT(ルックアップテーブル)を用いて、供給された画像データRを補正(変換)するものである。
図示例においては、一例として、階調補正部18は、DICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine「医療用画像データや波形データ等の伝送規格」)のGSDF(Grayscale Standard Display Function「グレースケール標準表示関数」)に対応する階調特性で画像を表示するように、供給された画像データRを補正する。
階調補正部18における階調補正LUTは、後述する(輝度階調)キャリブレーションによって、作成(更新)される。
【0018】
プレ測定制御部20は、後述するプレ測定の際に、プレ測定用のテストパターンをディスプレイ12に表示させるものである。
また、キャリブレーション制御部22は、プレ測定の結果から所定輝度レベルの画像データを検出し、また、キャリブレーションを行う際に、この所定輝度レベルの画像データを用いてキャリブレーション用のテストパターンを表示させ、輝度計24による測定結果を用いて、LUT18を作成するものである。
プレ測定制御部20およびキャリブレーション制御部22については、後に詳述する。
【0019】
輝度計24は、後述するキャリブレーションのプレ測定および本測定の際に、ディスプレイ12による表示画像(テストチャートのグレーパッチ)の輝度を測定するものである。
本発明において、輝度計24は、ディスプレイ12の種類等に応じた公知の輝度計を用いればよい。一例として、ディスプレイ12がCRTであれば接触型輝度計が好適に用いられ、LCDであれば望遠型輝度計が好適に用いられる。
また、図示例においては、輝度計24と表示装置10(キャリブレーション制御部22)とは、オンラインで接続されているが、本発明は、これに限定はされず、例えば、表示装置10とオンライン接続されていない輝度計でグレーパッチの輝度を測定し、その測定結果を、キーボード等を用いて表示装置10に入力する構成でもよい。
【0020】
以下、表示装置10におけるキャリブレーションを説明することにより、プレ測定制御部20およびキャリブレーション制御部22と共に、本発明の輝度測定方法および表示装置について、より詳細に説明する。
【0021】
表示装置10において、キャリブレーションを行う場合には、まず、(必要に応じて)プレ測定を行う。
プレ測定を行う際には、プレ測定制御部20が、プレ測定用のテストパターンの画像(その画像データ)を、階調補正部18に供給し、ディスプレイ12に表示させる。
【0022】
なお、以下の説明でも省略するが、各テストパターンの画像データを供給された階調補正部18は、現在設定されている階調補正LUTで画像データを補正してデータ処理部16に送り、データ処理部16が、この画像データを駆動信号に変換してドライバに送り、ドライバ14が、この駆動信号に応じてディスプレイ12を変調駆動して、ディスプレイ12がテストパターンを表示する。
【0023】
プレ測定用のテストパターン(以下、プレ測定パターンとする)は、一例として、図2(A)に示すように、最低輝度Lmin (図示例においては、画像データ0)を背景として、中心にグレーパッチ(グレーのベタ画像)gPを表示してなるものである。
プレ測定制御部20は、グレーパッチgPの画像データx(すなわち輝度)が異なるプレ測定パターンを、順次、ディスプレイ12に表示させる。
ディスプレイ12がプレ測定パターンを表示すると、輝度計24によって各グレーパッチgPの輝度Lが測定され、測定結果がキャリブレーション制御部22に送られる。
【0024】
なお、グレーパッチ画像データxの刻み幅、すなわち、プレ測定パターンの数には、特に限定はなく、目的輝度の画像データxが検出できる態様を、ディスプレイのダイナミックレンジや目的輝度輝度に応じて、適宜、決定すればよい。
なお、プレ測定パターンの数は、一例として、11〜33程度とすればよい。例えば、8ビットのグレーパッチ画像データxの刻み幅を16とすれば、プレ測定パターンの数は17となる。
【0025】
プレ測定パターンのグレーパッチgPの輝度Lの測定結果を受けたキャリブレーション制御部22は、所定輝度レベルとなる画像データxを検出する。
図示例においては、前述のように、表示装置10は、GSDF階調の画像表示を行うものである。DICOMでは、GSDF階調にディスプレイを調整する際に、ディスプレイ12の最大輝度Lmax の20%の輝度L20を背景として、グレーパッチを表示したテストパターンを用いることを規定している。
従って、これに応じて、キャリブレーション制御部22は、この輝度L20を所定輝度レベルとして、ディスプレイ12による表示が、この輝度L20となる画像データx20を検出する。
【0026】
所定輝度レベルの画像データxの検出方法には、特に限定はないが、一例として、以下の方法が例示される。
プレ測定パターンが、最低輝度Lman および最大輝度Lmax (輝度100%)を含む17点で、画像データxが8ビット(0〜255)であるとする。キャリブレーション制御部22は、例えば、図3に示されるように、17点のグレーパッチgPの測定結果を二次補間して、256点の画像データxと輝度Lとの関係を生成して、輝度L20に対応する画像データx20を検出する。
なお、輝度L20に対応する整数値の画像データが無い場合には、最も近似する画像データxを画像データx20とすればよい。
【0027】
画像データx20の検出が終了したら、プレ測定が終了し、次いで、キャリブレーションが開始される。
まず、キャリブレーション処理部22は、画像データx20を検出したら、これを用いて、キャリブレーション用のテストパターン(以下、キャリブレションパターンとする)の画像(画像データ)を生成して、階調補正部18に出力し、キャリブレーションパターンをディスプレイ20に表示させる。
【0028】
前述のように、表示装置10は、GSDF階調の画像表示を行うものである。これに応じて、キャリブレーションパターンは、DICOMの規定に準拠して、図2(B)に示すような、背景が前記輝度L20(すなわち、画像データx20)で、ディスプレイ12の表示面積の10%の面積のグレーパッチgCを、例えば、ディスプレイ12の中央に表示したものとする。
例えば、ディスプレイ12が1600画素×1200画素(UXGA)であれば、背景を輝度L20として、438画素×438画素のグレーパッチgCを中央に表示させる。
【0029】
すなわち、本発明によれば、輝度で規定した画像を表示してキャリブレーション等を行うことができ、例えば、図示例のようなGSDF階調に対応する階調補正LUTを作成する場合に、規格に準拠した正確なグレーパッチgCの輝度測定を行って、正確な階調補正LUTを作成することができる。
【0030】
キャリブレーション処理部22は、グレーパッチgCの画像データx(すなわち輝度)を、順次、変更して、DICOMの規定に準拠して、グレーパッチgPが互いに異なる計17個のキャリブレーションパターン(17点のグレースケールパッチ)を、順次、ディスプレイ12に表示させる。
【0031】
ディスプレイ12がキャリブレーションパターンを表示すると、輝度計に24よって、グレーパッチgCの輝度が測定される(本測定が行われる)。
このグレーパッチgCの輝度測定結果は、順次、キャリブレーション処理部22に送られる。
【0032】
全キャリブレーションパターンのグレーパッチgCの輝度測定結果が送られると、キャリブレーション処理部22は、各グレーパッチgCの画像データxと輝度測定結果、および、先に階調補正部18に設定されている階調補正LUTを用いて、ディスプレイ12による画像表示の(輝度)階調特性が目的階調すなわちGSDF階調となるように、医療用測定装置から供給された画像データRを補正する階調補正LUTを作成し、これを階調補正部18に設定し、キャリブレーションが終了する。
なお、階調補正LUTの作成方法(LUT作成の演算)は、特に限定はなく、補間や近似等を用いる、各種のディスプレイの輝度階調キャリブレーションで行われている公知の方法で行えばよい。また、先に階調補正部18に設定されている階調補正LUTは、キャリブレーション制御部22が記憶しておいてもよく、キャリブレーションを行う際にキャリブレーション制御部22が階調補正部18から読み出してもよい。
【0033】
図示例の表示装置10において、医療用画像装置から画像データRが供給されると、階調補正部18は、このようにして作成された階調補正LUTを用いて画像データRを補正して、GSDF階調に対応する画像データ(以下、変換データとする)としてデータ処理部16に送る。データ処理部16は、供給された変換データを駆動信号に変換してドライバ14に送る。ドライバ14は、供給された駆動信号に応じてディスプレイ12を変調駆動して、画像を表示させる。
この表示画像は、前記本発明の輝度測定方法を利用して、背景が輝度L20のキャリブレーションパターンを用いて作成した階調補正LUTを用い、これで補正した画像データによる画像であるので、GSDF階調と好適に一致した、良好な輝度階調の診断画像である。
【0034】
図示例の表示装置10において、プレ測定は、キャリブレーションを行う度に実施する必要はなく、プレ測定を実施したら、検出した輝度L20に対応する画像データx20をキャリブレーション制御部22に記憶しておき、以降は、この画像データx20を用いてキャリブレーションを行ってもよい。
すなわち、表示装置10において、プレ測定は、基本的に、表示装置10の納品時等に最初にキャリブレーションを行う場合や、経時劣化や部品交換等によって最高輝度などの装置特性が変動した可能性がある場合等、表示装置10の輝度階調特性が未知である場合に実施すればよい。
【0035】
以上、本発明の輝度測定方法および表示装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのは、もちろんである。
例えば、以上の例は、本発明を、DICOMに準拠するディスプレイの輝度階調調整に利用したものであるが、本発明は、これに限定はされず、各種のディスプレイの輝度測定に、好適に利用可能である。
【0036】
また、上記実施例は、本発明を、表示装置10が内蔵する階調補正LUTの作成に利用したものである。しかしながら、本発明は、これ以外にも、階調補正LUTを有さない画像表示装置や、内部の変更が困難あるいは不可能な画像表示装置を対象として、この画像表示装置に画像データ供給するシステムが有する階調補正LUTの作成等にも、好適に利用可能である。
また、本発明の測定方法で輝度測定を行い、外部の装置で目的輝度の画像データ検出やキャリブレーション演算等を行い、作成したLUTのみを表示装置10に設定してもよい。
さらに、以上の例は、本発明の効果を好適に発現できる好ましい態様として、本発明を医療用の画像表示装置に利用した例であるが、本発明は、これに限定はされず、コンピュータのディスプレイなどの各種の画像表示装置に好適に利用可能である。
【0037】
また、例えば、ディスプレイがLCDである場合に、接触型輝度計で輝度を測定すると、測定値に誤差が生じる。このような場合には、例えば、予め作成した校正テーブル等を用いて、測定輝度値を校正して、校正した輝度値を用いて所定輝度レベルの画像データ検出や、キャリブレーションの演算を行ってもよい。
さらに、測定輝度値に、周辺光を考慮した補正を行って、目的輝度の画像データ検出や、キャリブレーションの演算を行ってもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、ディスプレイ、特に医療用ディスプレイの輝度測定において、表示輝度で規定したテストパターン等を表示することができ、例えば、DICOMのGSDF階調に対応する階調補正LUTを作成する場合に、正確な輝度測定を行って階調補正LUTを作成して、目的とする階調特性で適正な画像表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の輝度測定方法を実施する、本発明の表示装置の一例のブロック図である。
【図2】(A)は、プレ測定パターンの概念図、(B)はキャリブレーションパターンの概念図である。
【図3】本発明の輝度測定方法を説明するためのグラフである。
【符号の説明】
10 (画像)表示装置
12 ディスプレイ
14 ドライバ
16 データ処理部
18 階調補正部
20 プレ測定制御部
22 キャリブレーション制御部
Claims (5)
- 画像データに応じて画像を表示するディスプレイの輝度を測定するに際し、
互いに異なる複数点の画像データのテストパターンを表示して、このテストパターンの輝度をプレ測定し、このプレ測定の結果から所定輝度レベルの画像データを検出し、この所定輝度レベルの画像データを用いて、輝度測定用のテストパターンを表示して本測定を行うことを特徴とする輝度測定方法。 - 前記所定輝度レベルが、前記ディスプレイの最大輝度の20%の輝度である請求項1に記載の輝度測定方法。
- 前記輝度測定用のテストパターンが、前記所定輝度レベルを背景として、画面面積の10%の輝度測定用のベタ画像を表示するものである請求項1または2に記載の輝度測定方法。
- 前記ディスプレイが、医療用のモノクロ画像を表示するものである請求項1〜3のいずれかに記載の輝度測定方法。
- 画像データに応じて画像を表示するディスプレイと、輝度計と、前記ディスプレイに所定のテストパターンを表示させる手段と、前記テストパターンを前記輝度計で測定した測定結果から、所定輝度レベルの画像データを検出し、この所定輝度レベルの画像データを用いて、輝度測定用のテストパターンを前記ディスプレイに表示させる、輝度測定手段とを有することを特徴とする表示装置。
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2002
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Legal Events
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