JP2004207066A - 発光装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも、カソード電極、グリッド電極、蛍光板電極が真空中に配置された発光装置において、グリッド電極がカソード電極表面と略平行な略平板に孔を設けた構造であるとともに、この孔端が前記カソード電極側に突き出していることを特徴とする発光装置。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電子ビーム装置および発光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】発光装置としては、白熱電球や蛍光灯といったものが一般的に普及されている。白熱電球は不活性ガスを封入したガラス管の中で金属フィラメントを通電加熱して、このフィラメントからプランク放射させて発光装置として使用するものであり、蛍光灯はガスを封入したガラス容器内部で継続放電させて発生した紫外線を蛍光体で可視化して発光装置として使用するものである。
一方、電子放出源を用いた発光装置も提案されている。特開2001−229806には、「電子放出源及びその製造方法」として、カーボンナノチューブを電子源に用いた発光装置に関する技術が開示されている。この技術は、多数の貫通孔を有する基板上に化学気相成長法でカーボンナノチューブを成長させることを中心とした技術である。特開2001−43791では、「電極固定方法、電極接続方法、電界放射冷陰極および表示装置」として、表示装置等におけるグリッド電極の高精度固定方法に関する技術を開示している。特開2001−35347では、「電界放射冷陰極およびその製造方法ならびに表示装置」として、発光装置におけるゲート電極と電子放出層との間隙を正確に維持し、ゲート電極の短絡を防ぐための技術が開示されている。
【0003】
【公知の従来技術】特開2001−229806、特開2001−43791、特開2001−35347
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の発光装置のうち、白熱灯は金属を高温に加熱することで可視光発光をさせているが、電気の良導体である金属を発熱させるには細線形状のフィラメントにしなければならないので、物理的衝撃で破損してしまう可能性がある。細くくびれた部分で抵抗が増してその部分が過熱してフィラメントが蒸発して破損することもしばしば起き、白熱灯は頻繁に交換しなければならない。発光効率も劣っているので消費電力の負担も大きい。蛍光灯は白熱電球よりも発光効率が良い発光装置として使用されているが、この発光効率を得るために水銀蒸気を封入しなければならない。環境意識が高まる中で水銀レスの蛍光灯の研究もなされているがなかなか成果がでてこないのが現状である。蛍光灯が破損して水銀蒸気が拡散することを考えるとスーパーなどの食品展示ボックスや手術室に限らず、児童の勉強机や家庭、学校、駅などの公共の場で蛍光灯を使用していることの危険ポテンシャルは低いとは言えない。このような発光装置の状況を考えると蛍光体を高速加速電子で励起する発光装置、電界放射照明(Field Emission Lamp: FEL)の早期開発が望まれる。しかしながら、従来の技術で示したFELでは放電破壊という課題を抱えていて実用化が進んでいないのが現状である。特開2001−229806を含めて特開2001−43791、特開2001−35347といった従来の構造ではカソード電極に対して正の電位を与えたグリッド電極によって電子を引き出して、さらに正の高電圧を与えた蛍光板電極に前記電子を衝突させて蛍光発光させているのだが、電子が蛍光板電極に突入したことで叩き出された正イオンが電界で加速されてグリッド電極やカソード電極に衝突すると、このイオンの衝突衝撃によってグリッド電極やカソード電極から電子やガスが放出されて局部的に真空度が劣化して放電破壊の危険が増大する。従来のFELの典型的な構造を図5に示す。カソード電極2、グリッド電極6、蛍光板電極8が順に配置されており、カソード電極とグリッド電極の間の電界によって引き出された電子100の一部が蛍光板電極に到達して、他はグリッド電極に飛び込む。放電破壊として特に危険で避けなければならない現象は2つある。1つは、カソード電極から放出された電子が直接グリッド電極に飛び込む現象である。グリッド電極に直接飛び込むとグリッド電極から叩き出された正イオンが電子を放出しているカソード電極に飛び込んで電子放出を暴走させて放電に至らしめることがある。2つめは、蛍光板電極から放出されて加速した正イオン200が電子を放出しているカソード電極に飛び込む現象である。蛍光板発光輝度を高く得るために蛍光板電極は正の高電圧が印加されているので、この電極から放出されたイオンは大きな運動エネルギーを有している。このイオンが電子を放出しているカソード電極に飛び込むと電子放出を暴走させて放電に至らしめることがある。上記3件を含めた従来技術ではこの2つの課題の両方もしくは片方を抱えていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決するために、本発明の発光装置は、
第1に、少なくとも、カソード電極、グリッド電極、蛍光板電極が真空中に配置された発光装置において、グリッド電極がカソード電極表面と略平行な略平板に孔を設けた構造であるとともに、この孔端が前記カソード電極側に突き出していることを特徴とし、
第2に、第1の特徴に加えて、前記孔形状が略円錐形状であるとともに前記円錐形状の軸が前記カソード電極表面と鉛直でないことを、
第3に、第1の特徴に加えて、前記孔形状が略円錐形状であるとともに前記円錐形状の下面と上面の中心点を通る軸が前記カソード電極表面と鉛直でないことを、
第4に、第1から第3のいずれかの特徴に加えて、前記カソード電極にカーボンナノチューブ含有ペーストが塗布されていることを、
第5に、第4の特徴に加えて、前記カーボンナノチューブが起毛していることを、
第6に、第1から第5のいずれかの特徴に加えて、前記孔の直上にイオン捕集電極を設けていることを特徴とし、
第7に、第1の発光装置の製造方法において、第一のガラス基板上に第一の金属薄膜を全面堆積させた後に部分的にカソード電極として第二の金属厚膜を堆積してその後にカーボンナノチューブ含有ペーストを全面堆積し、その後、第一の金属薄膜を化学エッチングによって取り除くと同時に前記第一の金属薄膜をこの第一の金属薄膜の上に直接堆積されていたカーボンナノチューブ含有ペーストをリフトオフして、その後に前記カーボンナノチューブ含有ペーストの表面を起毛させて、その後にグリッド電極を固定するためのスペーサを設けて、その上にグリッド電極を設け、別のガラス基板として第二のガラス基板上に蛍光板電極を設けてグリッド電極と前記蛍光板電極とを対向配置させることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の発光装置において、
第1に、少なくとも、カソード電極、グリッド電極、蛍光板電極が真空中に配置された発光装置において、グリッド電極がカソード電極表面と略平行な略平板に孔を設けた構造であるとともに、この孔端が前記カソード電極側に突き出している特徴を備える場合には、前記孔端が存在しない前記略平板領域におけるカソード電極とグリッド電極との距離をdp、孔端におけるカソード電極とグリッド電極との距離をdeとし、カソード電極とグリッド電極とにそれぞれVk、Vg電圧を印加した場合(Vk<Vg)の略平板領域と孔端での電界はそれぞれ(Vg−Vk)/dp、(Vg−Vk)/deである。孔端が前記カソード電極側に突き出しているのでdp>deの関係にあり、この結果、(Vg−Vk)/dp<(Vg−Vk)/de、すなわち、略平板領域における電界よりも孔端における電界の方が高く、略平板領域よりも孔端における電子放出が多い。略平板領域で放出された電子はグリッド電極に飛び込み蛍光板電極に届かないので蛍光板を光らせる作用がなく、発光装置としては無効電子であり、孔端および孔領域からの放出電子は蛍光板電極に届き得るので発光に関して有効電子になり得る。本発明の発光装置では孔端がカソード電極側に突き出すことで無効電子を減らして有効電子を増やすことができる。
第2に、第1の特徴に加えて、前記孔形状が略円錐形状であるとともに前記円錐形状の軸が前記カソード電極表面と鉛直でないことを特徴とする場合には、前記第1の特徴を備える場合における説明で述べた通り、孔端および孔領域のカソード電極表面からの電子放出を増やして蛍光板電極に到達する有効電子を増やす特徴を備えるとともに、前記グリッド電極の孔近傍領域の形状が前記カソード電極表面と鉛直でない略円錐形状、すなわち、軸が傾いた略円錐形状となっていることで、前記グリッド電極付近を前記有効電子が通過する際に、電子軌道が鉛直方向から傾いた方向に曲げられる。このことで、前記有効電子が到達した蛍光板電極の位置のフットプリントすなわち鉛直下方のグリッド電極位置と前記略円錐形状の孔位置とがずれている。前記位置のずれはVk,Vg,および蛍光板印加電圧Vp(Vg<Vp)の値と各電極の形状、配置関係に依存する。本特徴を備える場合に、電子突入によって蛍光板から正イオンが叩き出された際には、電子よりも質量が大きなイオンは電子よりも軌道が横にずれる割合が少ないために電子よりも前記フットプリントの範囲のグリッド電極へ飛び込む可能性が高くなる。第3に、第1の特徴に加えて、前記孔形状が略円錐形状であるとともに前記円錐形状の下面と上面の中心点を通る軸が前記カソード電極表面と鉛直でないことを特徴とする場合にも第2の特徴の場合と同様の作用が期待される。
第4に、第1から第3のいずれかの特徴に加えて、前記カソード電極にカーボンナノチューブ含有ペーストが塗布されていることを特徴とする場合には、径がナノオーダーで径と長さとの比率が1:100以上の炭素元素の微細円筒構造を含むペーストをカソード電極に塗布することで、上記のように各電極に電圧を印加した際に、前記微細円筒構造の周辺が電界集中効果で他の領域よりも電界が高まる。この結果、カソード電極表面からの電界電子放出の効率が高まる。
第5に、第4の特徴に加えて、前記カーボンナノチューブが起毛していることを特徴とする場合には、電界集中がより強く生じる起毛姿勢によって電界放出の効率がより促進される。
第6に、第1から第5のいずれかの特徴に加えて、前記孔の直上にイオン捕集電極を設けていることを特徴とする場合には、孔直上に前記グリッド電極よりも負電位を与えたイオン捕集電極を設けて蛍光板電極などから放出された正イオンをカソード電極に到達させずに捕集することで、正イオンによるカソード電極破壊を抑制できる。
第7に、第1の発光装置の製造方法において、第一のガラス基板上に第一の金属薄膜を全面堆積させた後に部分的にカソード電極として第二の金属厚膜を堆積してその後にカーボンナノチューブ含有ペーストを全面堆積し、その後、第一の金属薄膜を化学エッチングによって取り除くと同時に前記第一の金属薄膜をこの第一の金属薄膜の上に直接堆積されていたカーボンナノチューブ含有ペーストをリフトオフして、その後に前記カーボンナノチューブ含有ペーストの表面を起毛させて、その後にグリッド電極を固定するためのスペーサを設けて、その上にグリッド電極を設け、別のガラス基板として第二のガラス基板上に蛍光板電極を設けてグリッド電極と前記蛍光板電極とを対向配置させることを特徴とする製造方法によって、カーボンナノチューブ含有ペーストをリフトオフという低コストな方法でパターンニングできる。ドライエッチングでのプラズマなどに曝されないのでカーボンナノチューブの損傷がない。
【0007】
【実施例】以下に図を用いてこの発明の実施の形態を説明する。図1は本発明実施例1の発光装置の構造を示したものである。レストラン厨房の天井照明用発光装置の例である。発光面は100mmx300mmである。構造を断面図で示す。この構造について製造方法の手順によって説明する。ガラス基板1の上にまずスパッター法でアルミニウムを1ミクロン全面堆積させる。このアルミ表面上にカソード電極2がストライプ状に配設されている。カソード電極は紙面奥行き方向に延びた直方体である。銀ペーストをスクリーン印刷で選択塗布し、乾燥、焼成して形成する。焼成後の厚みは28ミクロンで幅は300ミクロン、紙面方向には320mmの長さを有している。このカソード配線は複数配列している。そのスペースは200ミクロンである。すなわち、カソード配線は500ミクロンピッチで配列している。カソード配線は200本並べてある。カソード電極表面にはカーボンナノチューブ含有ペースト3を堆積する。カーボンナノチューブ含有ペーストの成分について述べる。金属触媒を含んだ炭素棒電極を用いたアーク放電法で生成したカーボンナノチューブ含有ススをメッシュフィルタに通して直径50ミクロン以上の異物を取り除いた後、このスス100mgを1リットルのエタノールに懸濁させる。この懸濁液に10ミリリットルのアクリル液を滴下してよく撹拌する。この溶液をハンドスプレーを用いて前記カソード配線を施したガラス基板に塗布する。塗布後、乾燥してエタノールを蒸発させた後、燐酸液中に浸す。この工程ではカソード電極間のスペース部分のアルミニウムが選択的に溶解除去される。銀ペーストで覆われた領域の下地アルミニウム4はそのまま1ミクロン厚みで残存する。アルミニウムが選択的に溶解除去される際にその上に堆積されたカーボンナノチューブ含有ペーストもリフトオフの作用で除去される。水洗後、大気中で300℃30分の低温焼成を行うことで前記アクリルが炭化する。この工程後のカーボンナノチューブ含有ペーストの厚みは1ミクロンである。この工程後に、図に示すように互いに隣接するカソード電極とカソード電極との隙間のガラス基板上にスペーサ5を配置する。このスペーサは図では円状に描いているが紙面奥行き方向に延びた円筒形状のガラスファイバーである。ガラスファイバーの直径は80ミクロン、長さは310mmである。このスペーサを橋げたとしてグリッド電極6を設置する。グリッド電極6は金属製の厚み40ミクロン、幅110mm、長さ310mmのシートで、このシートに幅方向には500ミクロンピッチ、長さ方向には200ミクロンピッチにエミッタ孔7を設けている。このエミッタ孔について詳細に述べる。エミッタ孔は孔径を底面とした円錐台形状をしている。円錐台の形を作るのに40ミクロン厚の金属製板を下方向に向けて曲げ加工する。孔近傍の曲げはじめである上淵は板の上面で測定して直径が100ミクロン、底面である開口部は孔の内面の直径すなわち内径で測定して50ミクロンである。高さは金属製板の曲げはじめ位置と前記開口部の下端との差分が65ミクロンである。この円錐台の詳細形状は図1に描くように、その垂れ下がった孔端において孔内面に面した淵が外面よりも下方になるように整形されている。さらに詳細な形状として述べると、最下方端は放電を誘発しないように面を平滑化してある。以上述べたカソード電極、グリッド電極等の上方には蛍光板電極が配置されている。蛍光板電極とグリッド電極上面との距離は5mmである。
【0008】ここで、電子放出特性として重要なカーボンナノチューブ含有ペースト上面とグリッド電極との距離について再確認の説明を行う。ガラス表面から測定したカーボンナノチューブ含有ペースト上面の高さは30ミクロンである。アルミグリッド電極が平坦な領域でのカーボンナノチューブ含有ペーストとグリッド電極下面との距離はスペーサ高さ80ミクロンと上記30ミクロンとの差分である50ミクロンである。一方、孔の領域では40ミクロン厚のグリッド電極上面と孔下端との差分が65ミクロンであるのでカーボンナノチューブ含有ペーストとグリッド電極下面との距離は25ミクロンとなる。この結果、平坦領域では50ミクロン、孔位置では半分の25ミクロンとなる。グリッド電極とカーボンナノチューブ含有ペーストとの間の平均電界は平坦領域よりも孔位置で2倍となる。
【0009】電界電子放出はカーボンナノチューブ含有ペーストへの印加電界を低い方から高くしていくとシキイ値電界Et以上で電子を放出するようになり、このEt以上では電界を高くするほど多くの電子が放出されるので、孔位置においてEtの電界以上2xEtの電界未満になるように各電極に電圧を印加すると孔位置からは電子が放出して平坦領域からは電子が放出しないという状況を作りだせる。平坦領域で放出した電子はグリッド電極に飛び込む無効電子として無駄であるだけではなく、放電を誘発する原因の1つであるのでこのようにEtから2xEtの駆動条件によって平坦領域で電子放出をさせない使い方を採用する場合もある。円錐台の傾斜領域においてはEtから2xEtの駆動条件の中でも特に高電界印加において若干電子放出が起きる場合がある。この電子放出を抑制するために、例えばEtから1.5xEtのように低めの駆動条件を採用する場合もある。
【0010】本発明の実施例2について説明する。実施例1と類似しているが孔近傍の形状が異なる例である。実施例1では円錐台の上面の円の中心の鉛直投影位置が下面の円の中心と等しかったが、実施例2では中心位置が異なる。図2に示すように本実施例では中心位置が25ミクロンずれている。この構造では電子はグリッド電極上面の形状による電界のゆがみによってその軌道が曲がる。電子が蛍光板に到達する位置は図のように左に吹き流されることになる。この構造によって図3に示すように蛍光板からたたき出された正イオンはグリッドの平坦部分に突入することになる。
【0011】本発明の実施例3を説明する。図4に示すように実施例1と同様の構造であるが、紙面に垂直方向に並んでいるグリッド孔7の中心の上を通り、グリッド電極6の表面から100μm上方の位置に、直径30μmのタングステン金属線を張る。尚、上記位置はタングステン金属線の中心の位置である。このタングステン金属線はイオン捕獲電極9として使用する。
【0012】実際の駆動条件を示す。カソード電極には最小値−100V、最大値0V、周波数130Hzの正弦波を加える。グリッド電極6は0V、イオン捕獲電極9には−30Vを印加しておく。蛍光板電極8には5KVを印加してある。この状態においては電子100によって叩き出された正イオン200はイオン捕獲電極に吸収されてカソード電極への突入を防ぐことができる。電子100は−30Vのイオン捕獲電極周辺の電界の影響で図のように軌道が曲げられる。このため、エミッタ孔7の真上を外して蛍光板に飛び込むことになる。電子軌道が曲げられることでもエミッタ孔への正イオン突入の確率を下げることができる。この構造では電子軌道を曲げることと、イオンは捕獲するための電位と電極とを与える事で正イオンによるカソード電極の破壊を抑制する。
【0013】実施例3において、正弦波の例を示したが、正弦波以外にも、矩形高周波で駆動する実施例もあれば、直流駆動する場合もある。矩形波高周波の一例として1KHzでdutyが40%、60%(ここで正方向に高い電圧期間が40%)の場合もある。
【0014】
【発明の効果】本発明の発光装置を用いるとグリッド電極への飛び込む電流が抑制でき、また、蛍光板からのイオン照射によるカソード電極近傍の放電を抑制でき、故障しにくい発光装置を作ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例1の構成図
【図2】本発明実施例2の構成図
【図3】本発明実施例2の効果を示す構成図
【図4】本発明実施例3の構成図
【図5】従来例の構成図
【符号の説明】
1はガラス基板、2はカソード電極、3はカーボンナノチューブ含有ペースト、4は下地アルミニウム、5はスペーサ、6はグリッド電極、7はエミッタ孔、8は蛍光板電極、9はイオン捕獲電極、100は電子、200は正イオンである。
Claims (7)
- 少なくとも、カソード電極、グリッド電極、蛍光板電極が真空中に配置された発光装置において、グリッド電極がカソード電極表面と略平行な略平板に孔を設けた構造であるとともに、この孔端が前記カソード電極側に突き出していることを特徴とする発光装置。
- 請求項1の発光装置において、前記孔形状が略円錐形状であるとともに前記円錐形状の軸が前記カソード電極表面と鉛直でないことを特徴とする発光装置。
- 請求項1の発光装置において、前記孔形状が略円錐形状であるとともに前記円錐形状の下面と上面の中心点を通る軸が前記カソード電極表面と鉛直でないことを特徴とする発光装置。
- 請求項1から3のいずれかの発光装置において、前記カソード電極にカーボンナノチューブ含有ペーストが塗布されていることを特徴とする発光装置。
- 請求項4の発光装置において、前記カーボンナノチューブが起毛していることを特徴とする発光装置。
- 請求項1から5のいずれかの発光装置において、前記孔の直上にイオン捕集電極を設けていることを特徴とする発光装置。
- 請求項1の発光装置の製造方法において、第一のガラス基板上に第一の金属薄膜を全面堆積させた後に部分的にカソード電極として第二の金属厚膜を堆積してその後にカーボンナノチューブ含有ペーストを全面堆積し、その後、第一の金属薄膜を化学エッチングによって取り除くと同時に前記第一の金属薄膜をこの第一の金属薄膜の上に直接堆積されていたカーボンナノチューブ含有ペーストをリフトオフして、その後に前記カーボンナノチューブ含有ペーストの表面を起毛させて、その後にグリッド電極を固定するためのスペーサを設けて、その上にグリッド電極を設け、別のガラス基板として第二のガラス基板上に蛍光板電極を設けてグリッド電極と前記蛍光板電極とを対向配置させることを特徴とする発光装置の製造方法。
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2002
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