JP2004206354A - 画像形成装置の節電制御方法及び印刷システム - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷データを生成する上位装置の稼働状況を反映して、画像形成装置をパワーセーブモードに移行させることによって、上位装置を操作して印刷指示を出してから印刷結果が得られるまで、長時間に亘り待たされることがないようにする。
【解決手段】上位装置は、印刷先のプリンタを指定し、一定時間間隔で特定パケットを印刷先へ送信し、画像形成装置は、前記特定パケットが一定時間検出されない場合、通常モードより消費電力を削減可能なパワーセーブモードに移行する。
【選択図】 図1
【解決手段】上位装置は、印刷先のプリンタを指定し、一定時間間隔で特定パケットを印刷先へ送信し、画像形成装置は、前記特定パケットが一定時間検出されない場合、通常モードより消費電力を削減可能なパワーセーブモードに移行する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置の節電制御方法及び印刷システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリンタ等の画像形成装置及びパーソナルコンピュータ等の上位装置をネットワークに接続した印刷システムにおいては、プリンタが所定時間以上印刷を行わない場合、節電のために、前記プリンタへ供給される電力を削減して微小としたり、電力の供給を停止したりする節電状態としてのパワーセーブモードに移行させ、省電力状態にするようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
図2は従来の印刷システムの構成を示す図である。
【0004】
図2において、116はネットワークとしてのLAN(Local AreaNetwork)、117〜122は上位装置であり、CPU、MPU等の演算手段、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶手段、CRT、液晶ディスプレイ等の表示手段、キーボード等の入力手段、通信インターフェイス等を備えるコンピュータであり、例えば、パーソナルコンピュータ、サーバ、ワークステーション等であるが、いかなる装置であってもよい。なお、図2には、LAN116に接続された上位装置が上位装置117〜122の六台である例が示されているが、前記上位装置117〜122の数はいくつであってもよい。また、123及び124はプリンタであり、例えば、電子写真方式のプリンタである。なお、図2には、LAN116に接続されたプリンタがプリンタ123及び124の二台である例が示されているが、前記プリンタ123及び124の数はいくつであってもよい。
【0005】
そして、前記プリンタ123及び124は、前記上位装置117〜122からLAN116を介して送信された印刷データを受信すると、印刷を行うようになっている。また、前記プリンタ123及び124は、前記上位装置117〜122からの印刷データを所定時間以上受信しない場合、待機状態から節電状態に移行する。前記プリンタ123及び124が電子写真方式のプリンタである場合、待機状態においては、熱定着式の定着装置における加熱ローラ等の加熱装置をある程度の高温に保つために、ある程度の電力が供給される。これに対し、節電状態においては、熱定着式の定着装置における加熱ローラ等の加熱手段を低温にしてしまうので、電力を削減して微小としたり、電力の供給を停止したりすることができる。そのため、前記プリンタ123及び124に供給される電力を節約することができる。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−75687号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の印刷システムにおいては、ネットワークとしてのLAN116に接続されたプリンタ123及び124が待機状態から節電状態に移行する際に、印刷データを生成する上位装置117〜122の稼働状況が反映されていない。そのため、上位装置117〜122が印刷指示を出す際に、プリンタ123及び124が節電状態になっていることが多い。
【0008】
一般に、熱定着方式の定着装置を用いているプリンタでは、定着装置における加熱ローラ等の加熱手段の温度が下がってしまうと、前記加熱手段を定着に必要な温度まで加熱し、均一な温度になるようにするためには時間がかかってしまう。すなわち、ウォームアップ時間が長い。そのため、前記従来の印刷システムにおいて、ユーザは、前記上位装置117〜122を操作して印刷指示を出してから、前記プリンタ123及び124による印刷結果が得られるまで、長時間に亘り待たされることが多くなってしまう。
【0009】
本発明は、前記従来の印刷システムの問題点を解決して、印刷データを生成する上位装置の稼働状況を反映して、画像形成装置をパワーセーブモードに移行させることによって、上位装置を操作して印刷指示を出してから印刷結果が得られるまで、長時間に亘り待たされることがない画像形成装置の節電制御方法及び印刷システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そのために、画像形成装置の節電制御方法においては、上位装置は、印刷先のプリンタを指定し、一定時間間隔で特定パケットを印刷先へ送信し、画像形成装置は、前記特定パケットが一定時間検出されない場合、通常モードより消費電力を削減可能なパワーセーブモードに移行する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0012】
図1は本発明の第1の実施の形態における印刷システムの構成を示す図、図3は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの構成を示す図である。
【0013】
図1において、18は印刷システムであり、ネットワークとしてのLAN11、該LAN11に接続された上位装置12a〜12d、及び、LAN11に接続された画像形成装置としてのプリンタ10を有する。ここで、前記上位装置12a〜12dのそれぞれは、CPU、MPU等の演算手段、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶手段、CRT、液晶ディスプレイ等の表示手段、キーボード、マウス等の入力手段、通信インターフェイス等を備えるコンピュータであり、例えば、パーソナルコンピュータ、サーバ、ワークステーション等であるが、いかなる装置であってもよい。なお、前記上位装置12a〜12dを統合的に説明する場合には、上位装置12として説明する。また、図1には、LAN11に接続された上位装置12が四台である例が示されているが、前記上位装置12の数はいくつであってもよい。
【0014】
また、前記プリンタ10は、インクジェット式プリンタ、電子写真方式のプリンタ、熱転写式プリンタ等いかなる種類のプリンタであってもよいが、本実施の形態においては、電子写真方式のプリンタである場合について説明する。
【0015】
前記プリンタ10は、図3に示されるように、印刷データの印刷を行うエンジン部73、及び、CPU、MPU等の演算手段、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶手段、通信インターフェイス等を備えプリンタ10の動作を統括的に制御するコントローラ部70を有する。そして、該コントローラ部70は、前記上位装置12から受信したコードデータである電気信号を画像処理部71で、ビットマップイメージに展開し、メモリ72へ格納した後、エンジン部73にビデオ信号として送信するようになっている。
【0016】
また、前記エンジン部73において、各要素はエンジンコントローラ74によって制御され、前記コントローラ部70とのビデオ信号の送受信もエンジンコントローラ74を介して行われる。この場合、該エンジンコントローラ74の図示されないビデオインタフェース部に入力されたビデオ信号は、LED(Light Emitting Diode)ヘッド制御信号へ変換されてLEDヘッド75へ送信され、感光ドラム76上へ投影される。なお、該感光ドラム76は、図3に示される矢印の方向へ回転し、一次帯電器77によって一様帯電された後、LEDヘッド75によって露光を受け、感光ドラム76上に静電潜像が形成される。そして、現像器78によってトナーが付着され、顕像が得られた後、転写帯電器79によって、カセット80から給紙ローラ81によって一枚ずつ取り出された記録媒体に前記顕像としてのトナー像が転写される。また、感光ドラム76上に残留する転写残りのトナーは、クリーニング器82によって払い拭(ぬぐ)われ、感光ドラム76は次の画像形成行程に備える。
【0017】
そして、未定着のトナー像が転写された記録媒体は、定着器83に送り込まれ、トナー像の定着が行われる。続いて、永久定着像が得られた後、最終プリントとして記録媒体は、図3に示される矢印の方向に従って、機外に排出される。なお、前記矢印は、カセット80から取り出されて搬送される記録媒体の給送軌跡を示している。
【0018】
また、前記定着器83は、中空の定着ローラ84中にヒータ(定着ヒータ)85を備え、該ヒータ85に通電することで定着ローラ84が加熱される。そして、該定着ローラ84の表面温度を検知する図示されないセンサの出力が図示されない温度コントローラに入力され、該温度コントローラによってヒータ85がオン/オフされて、定着ローラ84の表面が所定の表面温度になるよう維持される。また、加圧ローラ86は図示されない付勢手段によって定着ローラ84に押圧され、記録媒体に転写された未定着トナーは定着ローラ84と加圧ローラ86とで形成されるニップ内で記録媒体とともに加熱、加圧され、永久定着される。
【0019】
このような構成を有するプリンタ10において、定着ローラ84と加圧ローラ86の熱容量はある程度大きく、定着ローラ84が室温Trから定着に適した温度(以後、定着温度Tf(例えば、180℃)と称する)に昇温するのには、一定の時間(以後、ウエイト時間twと称する)を要する。なお、ウエイト時間twは定着器83の構成によって異なるが、一般の電子写真方式のプリンタでは、ウエイト時間twが20秒から300秒程度のものが多い。
【0020】
そのため、前記プリンタ10においては、定着器83の温度が室温の状態である場合、上位装置12から印刷データを受信してから、印刷を開始するまでに、ウエイト時間tw以上の時間がかかってしまう。この時間を省くため、プリンタ10の電源がオン状態の時、定着器83の温度を定着温度Tfに保つよう制御することが考えられる。しかし、前記定着器83の温度を定着温度Tfに保つことは、印刷を頻繁に行う場合に有効であるが、ほとんど印刷を行わない場合、定着温度Tfに保ち続けるための電力を無駄に消費することになる。
【0021】
そこで、前記プリンタ10においては、最終印刷後、一定時間(この時間は、様々であるが、数分程度が一般的である。)経過するまでは定着温度Tfに定着器83の温度を保つように温度制御し、その後は、定着器83のヒータ85に供給する電力を削減若しくは供給を停止させるようになっている。すなわち、前記プリンタ10は、前記ヒータ85に供給する電力を削減して微小としたり、電力の供給を停止したりする節電状態としてのパワーセーブモードに移行するようになっている。これにより、前記プリンタ10の消費電力を削減することができる。なお、パワーセーブモードに移行した後、印刷データを受信すると、パワーセーブモードを解除して、再び、定着器83の温度コントロールを行う。
【0022】
また、本実施の形態において、前記上位装置12a〜12dのそれぞれには、プリンタ10に対して特定パケットを送信する常駐プログラムとして、常駐プログラムC20a〜20dが、それぞれ、搭載されている。この場合、前記上位装置12a〜12dの印刷指定先はプリンタ10である。なお、前記常駐プログラムC20a〜20dを統合的に説明する場合には、常駐プログラムC20として説明する。そして、前記プリンタ10は、特定パケットの有無を判定し、パワーセーブモードへの移行を行う搭載プログラムとしてパワーセーブモード移行処理A16を搭載する。
【0023】
次に、前記構成の印刷システム18の動作について説明する。
【0024】
図4は本発明の第1の実施の形態におけるARPパケットのフォーマットを示す図、図5は本発明の第1の実施の形態におけるARPパケットの動作を示す図、図6は本発明の第1の実施の形態における上位装置の常駐プログラムの動作を示すフローチャートである。
【0025】
一般に、ネットワークに上位装置とプリンタとを接続したシステムにおけるプロトコルとして、インターネットの標準プロトコルであるTCP/IP(Transmission Cotrol Protocol/Internet Protocol)が広く使用されている。該TCP/IPを使用したシステムにおいては、ネットワークに接続される機器それぞれに、個別のIPアドレスを付与し、該IPアドレスを指定することで、データの送り先の機器や送り元の機器がどの機器であるかを識別することができるようになっている。
【0026】
そして、TCP/IPを使用したネットワークにおけるデータの送信には、図4に示されるようなフォーマットを備えたARP(Address Resolution Protocol:アドレス・リゾリューション・プロトコル)パケットが使用される。なお、該ARPパケットは、IEEE802で規定されるパケットであるので、その詳細な説明は省略する。
【0027】
ここで、ARPパケットは、特定のIPアドレスを持っている機器のLAN・アドレスとしてのMACアドレスを検索するためのプロトコルである。そのため、図5に示されるように、LAN11に接続された上位装置12が、プリンタ10に対し、IPパケットを送信しようとする場合、前記上位装置12は、プリンタ10のIPアドレスを知っていたとしても、プリンタ10のMACアドレスを調べなければ、LAN11のフレームをプリンタ10に送信することはできない。
【0028】
そこで、上位装置12は、図5に示されるように、プリンタ10のIPアドレスに対応するMACアドレスを問い合わせをするARPパケットを、LAN11のブロードキャストを利用して送信する。これがブロードキャストARPリクエスト91である。図5に示される例においては、「IPアドレス=100.17.10.2のMACアドレスを教えてください。」という意味のリクエストとなる。
【0029】
そして、プリンタ10は、自分のIPアドレスに関する問い合わせなので、前記ブロードキャストARPリクエスト91に応答する。これがARP応答92である。図5に示される例においては、「IPアドレス=100.17.10.2のMACアドレスは、08:00:20:0a :0f:d5です。」という意味の応答となる。これにより、上位装置12は、プリンタ10のMACアドレスを知ることができる。
【0030】
本実施の形態において、上位装置12に搭載されている常駐プログラムC20は、一定の時間間隔(例えば、5秒間隔)で、特定パケットを特定の相手先へ送信するプログラムである。そして、上位装置12の電源がオンの状態でも、オペレータが前記上位装置12を一定時間以上操作しないときは、特定パケットを特定の相手先、すなわち、プリンタ10に送信しないようになっている。また、プリンタ10が搭載するプログラムとしてのパワーセーブモード移行処理A16は、特定パケットの有無を判定し、パワーセーブモードへの移行を行う。
【0031】
ここでは、常駐プログラムC20が5秒間隔で特定パケットの送信を行い、オペレータが上位装置12の入力手段のキー操作やマウス操作を一定時間以上行わなかった場合にスリープ処理を行うものとする。なお、前記一定時間は、例えば、60秒間とする。また、特定パケットの送信は、上位装置12上で動作する常駐プログラムC20が共通して使用するシステムタイマーによる割り込み処理で実施してもよいし、システムタイマーの値をセンスする処理で実施してもよい。ここでは、1秒間隔の割込周期を有するシステムタイマーによる割り込み処理で前記特定パケットの送信を実施する場合の動作について説明する。
【0032】
まず、常駐プログラムC20は、スリープフラグがセットされている(SLPF=1)か否かを判定する。そして、スリープフラグがセットされている場合、既にスリープモードへ入っていることを意味するので、常駐プログラムC20は、何も処理せず、他のシステムタイマー割り込み処理を実行する。
【0033】
また、スリープフラグがセットされていない場合、前記常駐プログラムC20は、割り込む毎にスリープカウンタCNT2をカウントアップする。なお、前記スリープカウンタ及びスリープフラグは、図示されないキー操作やマウス操作が操作されたときに、0にリセットされるものである。
【0034】
そして、前記常駐プログラムC20は、スリープ判定時間T2(例えば、T2=60)が経過したか否かを判定する。この場合、スリープカウンタCNT2の値がスリープ判定時間T2の値以上か否かを判定する。そして、スリープカウンタCNT2の値がスリープ判定時間T2の値以上でない場合、スリープ判定時間T2が経過していないので、前記常駐プログラムC20は、割り込む毎にパケット間隔カウンタCNT1をカウントアップする。なお、該カウンタCNT1は、上位装置12の電源投入後の初期化処理において、0にリセットされていることとする。
【0035】
続いて、前記常駐プログラムC20は、パケット間隔時間T1が経過したか否かを判定する。この場合、パケット間隔カウンタCNT1の値がパケット間隔時間T1の値と等しいか否かを判定する。そして、等しくない場合、前記常駐プログラムC20は他のシステムタイマー割り込み処理を実行する。
【0036】
また、等しい場合、すなわち、CNT1=5である場合、前記常駐プログラムC20は、次のパケット送信タイミングを検出するため、パケット間隔カウンタCNT1をリセットする。そして、印刷指定先としての特定のプリンタ10へ特定パケットを送信して、他のシステムタイマー割り込み処理を実行する。
【0037】
なお、スリープ判定時間T2が経過したか否かを判定して、スリープ判定時間T2が経過している場合、前記常駐プログラムC20は、スリープフラグをセットし、スクリーンセーバー等のスリープ処理を実行する。
【0038】
ここで、前記特定パケットは、特殊なものである必要は無く、上位装置12から印刷指定先にのみ識別され、処理されるパケットであれば良い。例えば前記ARPパケットのような一般的なものでよい。この場合、ブロードキャストを利用しているため、LAN11に接続された全デバイスが処理対象となるが、応答を返して欲しい相手を印刷指定先のIPアドレスで指定しているため、実際の応答は印刷指定先としてのプリンタ10のみが返すことになる。
【0039】
また、前記常駐プログラムC20は、プリンタドライバーのインストール時に一緒にインストールされてもよいし、別にインストールされてもよい。
【0040】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 スリープフラグがセットされている(SLPF=1)か否かを判定する。スリープフラグがセットされていない場合はステップS2に進み、スリープフラグがセットされている場合は他のシステムタイマー割り込み処理を実行する。
ステップS2 スリープカウンタCNT2をカウントアップする。
ステップS3 スリープ判定時間T2が経過したか否かを判定する。スリープ判定時間T2が経過していない場合はステップS4に進み、スリープ判定時間T2が経過している場合はステップS8に進む。
ステップS4 パケット間隔カウンタCNT1をカウントアップする。
ステップS5 パケット間隔時間T1が経過したか否かを判定する。パケット間隔時間T1が経過している場合はステップS6に進み、パケット間隔時間T1が経過していない場合は他のシステムタイマー割り込み処理を実行する。
ステップS6 パケット間隔カウンタCNT1をリセットする。
ステップS7 印刷指定先のプリンタ10に特定パケットを送信する。
ステップS8 スリープフラグをセットする。
ステップS9 スクリーンセーバー等のスリープ処理を実行する。
【0041】
次に、プリンタ搭載プログラムとしてのパワーセーブモード移行処理A16の動作について説明する。
【0042】
図7は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第1のフローチャート、図8は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第2のフローチャートである。
【0043】
まず、上位装置12から送信されるパケットの受信処理について説明する。この場合、パワーセーブモード移行処理A16は、パケットを受信すると、プロトコル解析を行い、自分宛てのARPパケットであるか否かを判定する。そして、自分宛のARPパケットである場合、ARPパケットを受信したことを示すARPパケット受信フラグARPFをセット(ARPF=1)する。続いて、前記パワーセーブモード移行処理A16は、ARPパケットに対するARP応答処理を実行し、パケット受信処理を終了する。
【0044】
また、自分宛てのARPパケットであるか否かを判定して、自分宛のARPパケットでない場合、前記パワーセーブモード移行処理A16は、他パケット応答処理を実行し、パケット受信処理を終了する。
【0045】
次に、一定時間内にARPパケットを受信したかをチェックする処理について説明する。ここで、前記上位装置12の常駐プログラムC20からのパケット送信間隔を5秒としているので、パワーセーブモード移行処理A16は、5秒以上であれば、前記上位装置12からのパケットを逃すことがない。そこで、ARPパケットチェックタイマーが6秒であるとして説明する。すなわち、一定時間内にARPパケットを受信したかをチェックする処理は6秒間隔で実施されるものとする。
【0046】
まず、パワーセーブモード移行処理A16は、ARPパケット受信フラグARPFがセットされている(ARPF=1)か否かを判定する。セットされていない場合、上位装置12のARPパケット送信が行われていないこと、すなわち、上位装置12の電源がオフされていることを示している。この場合、プリンタ10を印刷先に指定している上位装置12がすべて電源オフとなり、ARPFがセットされていない間、決して上位装置12からの印刷が行われないことを示している。
【0047】
ここで、ARPFがセットされていない場合、パワーセーブモード移行処理A16は、現在パワーセーブモード中であるか否かを判定する。そして、パワーセーブモードでない場合、パワーセーブモード移行処理A16は、パワーセーブモードへ移行する。すなわち、定着器83の温度コントロールをオフにする。
【0048】
続いて、パワーセーブモード移行処理A16はARPパケットチェックタイマーの再起動を行う。
【0049】
なお、ARPパケット受信フラグARPFがセットされているか否かを判定して、セットされている場合、パワーセーブモード移行処理A16は、ARPパケット受信フラグをリセットして再チェックが可能とした後、ARPパケットチェックタイマーの再起動を行う。また、現在パワーセーブモード中であるか否かを判定して、パワーセーブモード中である場合、パワーセーブモード移行処理A16は、パワーセーブモードへ移行することなく、ARPパケットチェックタイマーの再起動を行う。
【0050】
次に、フローチャートについて説明する。まず、上位装置12から送信されるパケットの受信処理を示すフローチャートについて説明する。
ステップS11 自分宛のARRパケットであるか否かを判定する。自分宛のARPパケットである場合はステップS12に進み、自分宛のARPパケットでない場合はステップS14に進む。
ステップS12 ARPパケット受信フラグをセット(ARPF=1)する。
ステップS13 ARP応答処理を実行して、処理を終了する。
ステップS14 他パケット応答処理を実行して、処理を終了する。
【0051】
次に、一定時間内にARPパケットを受信したかをチェックする処理を示すフローチャートについて説明する。
ステップS21 ARP受信フラグARPFがセットされている(ARP=1)か否かを判定する。ARP受信フラグARPFがセットされていない場合はステップS22に進み、ARP受信フラグARPFがセットされている場合はステップS25に進む。
ステップS22 現在パワーセーブモード中であるか否かを判定する。パワーセーブモード中でない場合はステップS23に進み、パワーセーブモード中である場合はステップS24に進む。
ステップS23 パワーセーブモードへ移行する。
ステップS24 ARPパケットチェックタイマーの再起動を行う。
ステップS25 ARPパケット受信フラグをリセットする。
【0052】
なお、パワーセーブモード中に印刷データを受信した場合、前記パワーセーブモード移行処理A16は、パワーセーブモードからの復帰を行った後に、ARPパケットをチェックしてパワーセーブモードへ移行するかを判定する。
【0053】
このように、本実施の形態において、プリンタ10は、一定時間、自分宛ての特定パケットが来なくなると、自分を印刷先に指定してある上位装置12のすべての電源が切れた、又は、スリープ状態と判定するようになっている。そのため、設定されたパワーセーブモード移行時間前に、パワーセーブモードへ移行することができる。したがって、消費電力をさらに削減することができる。
【0054】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、前記第1の実施の形態と同じ構成を有するもの及び同じ動作については、その説明を省略する。
【0055】
図9は本発明の第2の実施の形態における印刷システムの構成を示す図、図10は本発明の第2の実施の形態における上位装置の常駐プログラムの動作を示すフローチャートである。
【0056】
図9に示されるように、印刷システム18は、前記第1の実施の形態と同様に、ネットワークとしてのLAN11、該LAN11に接続された上位装置12a〜12d、及び、LAN11に接続された画像形成装置としてのプリンタ10を有する。そして、該プリンタ10は、特定パケットの有無を判定し、パワーセーブモードへの移行を行う搭載プログラムとして、前記第1の実施の形態と同様に、パワーセーブモード移行処理A16を搭載する。
【0057】
なお、本実施の形態においては、前記上位装置12a〜12dのそれぞれに、プリンタ10に対して特定パケットを送信する常駐プログラムとして、常駐プログラムA50a〜50dが、それぞれ、搭載されている点において、前記第1の実施の形態と相違する。なお、前記常駐プログラムA50a〜50dを統合的に説明する場合には、常駐プログラムA50として説明する。その他の点については、前記第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
【0058】
次に、前記常駐プログラムA50の動作について説明する。ここでは、常駐プログラムA50が5秒間隔で特定パケットの送信を行い、1秒間隔の割込周期を有するシステムタイマーによる割り込み処理で前記特定パケットの送信を実施する場合の動作について説明する。
【0059】
まず、前記常駐プログラムA50は、割り込む毎にパケット間隔カウンタCNT1をカウントアップする。なお、該パケット間隔カウンタCNT1は、上位装置12の電源投入後の初期化処理において、0にリセットされるものである。
【0060】
そして、前記常駐プログラムA50は、パケット間隔時間T1(例えば、T1=5)が経過したか否かを判定する。この場合、パケット間隔カウンタCNT1の値がパケット間隔時間T1の値と等しいか否かを判定する。そして、等しくない場合、前記常駐プログラムA50は他のシステムタイマー割り込み処理を実行する。
【0061】
また、等しい場合、すなわち、CNT1=5である場合、前記常駐プログラムA50は、次のパケット送信タイミングを検出するため、パケット間隔カウンタCNT1をリセットする。そして、印刷指定先としての特定のプリンタ10へ特定パケットを送信して、他のシステムタイマー割り込み処理を実行する。
【0062】
ここで、前記特定パケットは、前記第1の実施の形態と同様に、特殊なものである必要は無く、上位装置12から印刷指定先にのみ識別され、処理されるパケットであれば良い。例えば前記ARPパケットのような一般的なものでよい。この場合、ブロードキャストを利用しているため、LAN11に接続された全デバイスが処理対象となるが、応答を返して欲しい相手を印刷指定先のIPアドレスで指定しているため、実際の応答は印刷指定先としてのプリンタ10のみが返すことになる。
【0063】
また、前記常駐プログラムA50は、プリンタドライバーのインストール時に一緒にインストールされてもよいし、別にインストールされてもよい。
【0064】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS31 パケット間隔カウンタCNT1をカウントアップする。
ステップS32 パケット間隔時間T1が経過したか否かを判定する。パケット間隔時間T1が経過している場合はステップS33に進み、パケット間隔時間T1が経過していない場合は他のシステムタイマー割り込み処理を実行する。
ステップS33 パケット間隔カウンタCNT1をリセットする。
ステップS34 印刷指定先のプリンタ10に特定パケットを送信する。
【0065】
なお、プリンタ搭載プログラムとしてのパワーセーブモード移行処理A16の動作については、前記第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
【0066】
このように、本実施の形態において、プリンタ10は、一定時間、自分宛ての特定パケットが来なくなると、設定されたパワーセーブモード移行時間前に、パワーセーブモードへ移行できる。そのため、消費電力を削減することができる。
【0067】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、前記第1及び第2の実施の形態と同じ構成を有するもの及び同じ動作については、その説明を省略する。
【0068】
図11は本発明の第3の実施の形態における印刷システムの構成を示す図、図12は本発明の第3の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第1のフローチャート、図13は本発明の第3の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第2のフローチャートである。
【0069】
図11に示されるように、印刷システム18は、前記第1の実施の形態と同様に、ネットワークとしてのLAN11、該LAN11に接続された上位装置12a〜12d、及び、LAN11に接続された画像形成装置としてのプリンタ10を有する。そして、前記上位装置12a〜12dのそれぞれは、プリンタ10に対して特定パケットを送信する常駐プログラムとして、前記第1の実施の形態と同様に、常駐プログラムC20a〜20dを、それぞれ、搭載する。
【0070】
なお、本実施の形態においては、前記プリンタ10が、特定パケットの有無を判定しパワーセーブモードへの移行を行う搭載プログラムとして、パワーセーブモード移行処理B26を搭載する点において、前記第1の実施の形態と相違する。その他の点については、前記第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
【0071】
次に、前記パワーセーブモード移行処理B26の動作について説明する。ここで、前記パワーセーブモード移行処理B26は、プリンタ10を印刷先に選択し、かつ、アクティブ状態にある上位装置12の数に応じて、待機状態における定着器83の温度を定着温度Tfよりも低い温度とするように制御するものである。なお、常駐プログラムC20の動作は、前記第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
【0072】
まず、上位装置12から送信されるパケットの受信処理について説明する。この場合、パワーセーブモード移行処理B26は、パケットを受信すると、プロトコル解析を行い、自分宛てのARPパケットであるか否かを判定する。そして、自分宛のARPパケットである場合、前記パワーセーブモード移行処理B26は、前記ARPパケットの送信元としての上位装置12のIPアドレスが既に記憶されているか否かを判定する。そして、記憶されていない場合には、前記IPアドレスを記憶する。
【0073】
続いて、前記パワーセーブモード移行処理B26は、記憶されている前記ARPパケットの送信元としての上位装置12のIPアドレスの数を、アクティブ上位装置数カウンタCNT3に代入する。続いて、前記パワーセーブモード移行処理B26は、ARPパケットに対するARP応答処理を実行し、パケット受信処理を終了する。
【0074】
また、自分宛てのARPパケットであるか否かを判定して、自分宛のARPパケットでない場合、前記パワーセーブモード移行処理B26は、他パケット応答処理を実行し、パケット受信処理を終了する。
【0075】
次に、一定時間内にARPパケットを何台の上位装置12から受信したかをチェックし、台数に応じて定着器83の温度コントロールを変更する処理について説明する。ここで、前記上位装置12の常駐プログラムC20からのパケット送信間隔を5秒としているので、パワーセーブモード移行処理B26は、5秒以上であれば、前記上位装置12からのパケットを逃すことがない。そこで、ARPパケットチェックタイマーが6秒であるとして説明する。すなわち、一定時間内にARPパケットを受信したかをチェックする処理は6秒間隔で実施されるものとする。
【0076】
まず、パワーセーブモード移行処理B26は、現在パワーセーブモード中であるか否かを判定する。これは、最終印刷後に一定時間経過するとパワーセーブへ移行する場合があり、この場合、既にパワーセーブモード中となっているので、判定する必要があるためである。
【0077】
そして、パワーセーブモードでない場合、前記パワーセーブモード移行処理B26はアクティブ上位装置数カウンタCNT3が0か否かを判定する。ここで、CNT3が0の場合、プリンタ10を印刷先にしている上位装置12のすべてが非アクティブ状態であることを意味する。そして、アクティブ上位装置数カウンタCNT3が0である場合、前記パワーセーブモード移行処理B26はパワーセーブモードへ移行する。すなわち、定着器83の温度コントロールをオフにする。
【0078】
続いて、前記パワーセーブモード移行処理B26は、アクティブ上位装置数カウンタCNT3をリセットし、記憶されたARPパケットの送信元としての上位装置12のIPアドレスを消去して、処理を終了する。そして、再び、印刷データを受信した場合におけるパワーセーブモードから復帰した後の処理に備える。
【0079】
なお、アクティブ上位装置数カウンタCNT3が0か否かを判定して、0でない場合、前記パワーセーブモード移行処理B26は、アクティブ上位装置数カウンタCNT3の値に応じて、定着器83の温度コントロールを実施する。この場合、例えば、図13におけるステップS56に示されるように、十台以上の上位装置12がアクティブ状態であるとき、定着器83の待機温度が定着温度Tf(180℃)となるように温度コントロールを実施する。そして、アクティブな状態の上位装置12の数が一台減る毎に、10〔℃〕ずつ待機温度を下げていく。また、パワーセーブモードでない場合、一旦アクティブな状態の上位装置12の数が減った後に再び増加するときは、待機温度を上昇させる。その後、前記パワーセーブモード移行処理B26は、アクティブ上位装置数カウンタCNT3をリセットし、記憶されたARPパケットの送信元としての上位装置12のIPアドレスを消去して、処理を終了する。
【0080】
次に、フローチャートについて説明する。まず、上位装置12から送信されるパケットの受信処理を示すフローチャートについて説明する。
ステップS41 自分宛のARRパケットであるか否かを判定する。自分宛のARPパケットである場合はステップS42に進み、自分宛のARPパケットでない場合はステップS46に進む。
ステップS42 ARPパケット送信元IPアドレスが記憶されているか否かを判定する。ARPパケット送信元IPアドレスが記憶されていない場合はステップS43に進み、ARPパケット送信元IPアドレスが記憶されている場合はステップS44に進む。
ステップS43 ARPパケット送信元IPアドレスを記憶する。
ステップS44 記憶されているARPパケット送信元IPアドレスの数をアクティブ上位装置数カウンタCNT3に代入する。
ステップS45 APP応答処理を実行して、処理を終了する。
ステップS46 他パケット応答処理を実行して、処理を終了する。
【0081】
次に、一定時間内にARPパケットを何台の上位装置12から受信したかをチェックし、台数に応じて定着器の温度コントロールを変更する処理を示すフローチャートについて説明する。
ステップS51 現在パワーセーブモード中であるか否かを判定する。パワーセーブモード中でない場合はステップS52に進み、パワーセーブモード中である場合はステップS54に進む。
ステップS52 アクティブ上位装置数カウンタCNT3が0であるか否かを判定する。アクティブ上位装置数カウンタCNT3が0である場合はステップS53に進み、アクティブ上位装置数カウンタCNT3が0でない場合はステップS56に進む。
ステップS53 パワーセーブモードへ移行する。
ステップS54 アクティブ上位装置数カウンタCNT3をリセットする。
ステップS55 ARPパケット送信元IPアドレスを消去して、パワーセーブモード復帰後の処理に備える。
ステップS56 アクティブ上位装置数カウンタCNT3の値に応じて定着器83の温度コントロールを実施する。
【0082】
このように、本実施の形態において、プリンタ10は、一定時間、自分宛ての特定パケットの数を数え、該特定パケットの数に応じて定着器83の待機温度を制御する。そのため、複数の上位装置12に接続された場合に、プリンタ10の消費電力を適切に削減することができる。
【0083】
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、前記第1〜び第3の実施の形態と同じ構成を有するもの及び同じ動作については、その説明を省略する。
【0084】
図14は本発明の第4の実施の形態における印刷システムの構成を示す図、図15は本発明の第4の実施の形態におけるIPアドレス及び設定ポイントの例を示す図、図16は本発明の第4の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第1のフローチャート、図17は本発明の第4の実施の形態におけるアクティブな上位装置とポイントとの関係を示す図、図18は本発明の第4の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第2のフローチャートである。
【0085】
図14に示されるように、印刷システム18は、前記第1の実施の形態と同様に、ネットワークとしてのLAN11、該LAN11に接続された上位装置12a〜12d、及び、LAN11に接続された画像形成装置としてのプリンタ10を有する。そして、前記上位装置12a〜12dのそれぞれは、プリンタ10に対して特定パケットを送信する常駐プログラムとして、前記第1の実施の形態と同様に、常駐プログラムC20a〜20dを、それぞれ、搭載する。
【0086】
なお、本実施の形態においては、前記プリンタ10が、特定パケットの有無を判定しパワーセーブモードへの移行を行う搭載プログラムとして、パワーセーブモード移行処理C28を搭載する点において、前記第1の実施の形態と相違する。その他の点については、前記第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
【0087】
次に、本実施の形態における印刷システム18の動作について説明する。
【0088】
前記第3の実施の形態においては、プリンタ10に搭載されているパワーセーブモード移行処理B26が、前記プリンタ10を印刷先として選択している上位装置12の中のアクティブ状態にある上位装置12の数に応じて、定着器83の待機温度が定着温度Tfよりも低い温度となるように制御する。これに対し、本実施の形態においては、上位装置12に優先度としてのプライオリティを与え、プライオリティポイント換算し、該プライオリティポイントに応じて、定着器83の待機温度を決定するようになっている。
【0089】
ここで、前記上位装置12に与えられるプライオリティは、頻繁に印刷データを送信する上位装置12のIPアドレスをプリンタ10の操作部をオペレータが操作してプリンタ10の不揮発性メモリに登録したり、上位装置12からユーティリティプログラムを使用してLAN11を介してプリンタ10の不揮発性メモリに登録したりすることができるが、いかなる方法によって登録するものであってもよい。
【0090】
また、前記プライオリティは、例えば、三段階のプライオリティを用意し、最上位(Aランク)のものを5ポイント、中位(Bランク)のものを3ポイント、低位(Cランク)のものを1ポイントとして、上位装置12のIPアドレスとランク(A、B、又は、C)とを登録することができる。
【0091】
ここで、プリンタ10に搭載されるパワーセーブモード移行処理C28において使用されるプライオリティポイントの例が図15に示されている。この場合、図14に示される上位装置12a〜12dに上位装置12e及び12fが加えられ、上位装置12a〜12fに対して設定されたIPアドレスと、前記上位装置12a〜12fが印刷先として指定しているプリンタ10に搭載されるパワーセーブモード移行処理C28が示されている。なお、前記上位装置12a〜12fを統合的に説明する場合には、上位装置12として説明する。
【0092】
図15に示される例においては、上位装置12aが他の上位装置12b〜12fよりも頻繁に印刷データを送信するので、Aランク(5ポイント)として登録され、他の上位装置12b〜12fはCランク(1ポイント)として登録されている。
【0093】
まず、上位装置12から送信されるパケットの受信処理について説明する。この場合、パワーセーブモード移行処理C28は、パケットを受信すると、プロトコル解析を行い、自分宛てのARPパケットであるか否かを判定する。そして、自分宛のARPパケットである場合、前記パワーセーブモード移行処理C28は、前記ARPパケットの送信元としての上位装置12のIPアドレスが既に記憶されているか否かを判定する。そして、記憶されていない場合には、前記IPアドレスを記憶する。
【0094】
続いて、前記パワーセーブモード移行処理C28は、記憶されている前記ARPパケットの送信元としての上位装置12のIPアドレスと、該上位装置12のプライオリティ情報から、現在アクティブな状態の上位装置12のプライオリティポイントを計算し、アクティブ上位装置数カウンタCNT4に代入する。続いて、前記パワーセーブモード移行処理C28は、ARPパケットに対するARP応答処理を実行し、パケット受信処理を終了する。
【0095】
また、自分宛てのARPパケットであるか否かを判定して、自分宛のARPパケットでない場合、前記パワーセーブモード移行処理C28は、他パケット応答処理を実行し、パケット受信処理を終了する。
【0096】
ここで、アクティブな状態の上位装置12のプライオリティポイントを、図17に示されるような表に基づいて計算する方法について説明する。図17には、上位装置12a〜12fのアクティブ/非アクティブ状態と、アクティブな状態の上位装置12a〜12fのプライオリティポイントを示している。なお、○がアクティブな状態を示し、×が非アクティブな状態を示している。また、前述されたように、上位装置12aだけが5ポイントで、他の上位装置12b〜12fは1ポイントと定義した。
【0097】
図17に示されるケース1では、上位装置12a〜12fのすべてがアクティブな状態である。また、ケース2では、上位装置12aがアクティブで、他の上位装置12の一台が非アクティブであるケース。この例では、上位装置12fを非アクティブとした。そして、ケース3〜6は、上位装置12a以外の非アクティブな状態の上位装置12を増やしていった場合である。また、ケース7〜12は、上位装置12aを非アクティブな状態とし、他の上位装置12を非アクティブ状態とし、他の上位装置12の非アクティブの数を増やした場合である。
【0098】
ここで、ポイントは次の式(1)によって計算される。
ポイント=(Aランクアクティブ数)×5ポイント+
(Bランクアクティブ数)×3ポイント+
(Cランクアクティブ数)×1ポイント・・・式(1)
次に、一定時間内に受信したARPパケットからポイント計算を行った結果に応じて、定着器83の温度コントロールを変更する処理について説明する。ここで、前記上位装置12の常駐プログラムC20からのパケット送信間隔を5秒としているので、パワーセーブモード移行処理C28は、5秒以上であれば、前記上位装置12からのパケットを逃すことがない。そこで、ARPパケットチェックタイマーが6秒であるとして説明する。すなわち、一定時間内にARPパケットを受信したかをチェックする処理は6秒間隔で実施されるものとする。
【0099】
まず、パワーセーブモード移行処理C28は、現在パワーセーブモード中であるか否かを判定する。これは、最終印刷後に一定時間経過するとパワーセーブへ移行する場合があり、この場合、既にパワーセーブモード中となっているので、判定する必要があるためである。
【0100】
そして、パワーセーブモードでない場合、前記パワーセーブモード移行処理C28はアクティブ上位装置数カウンタCNT4が0か否かを判定する。ここで、CNT4が0の場合、プリンタ10を印刷先にしている上位装置12のすべてが非アクティブ状態であることを意味する。そして、アクティブ上位装置数カウンタCNT4が0である場合、前記パワーセーブモード移行処理C28はパワーセーブモードへ移行する。すなわち、定着器83の温度コントロールをオフにする。
【0101】
続いて、前記パワーセーブモード移行処理C28は、アクティブ上位装置数カウンタCNT4をリセットし、記憶されたARPパケットの送信元としての上位装置12のIPアドレスを消去して、処理を終了する。そして、再び、印刷データを受信した場合におけるパワーセーブモードから復帰した後の処理に備える。
【0102】
なお、アクティブ上位装置数カウンタCNT4が0か否かを判定して、0でない場合、前記パワーセーブモード移行処理C28は、アクティブ上位装置数カウンタCNT4の値に応じて、定着器83の温度制御を実施する。この場合、例えば、図18におけるステップ76に示されるように、十台以上の上位装置12がアクティブであるとき、定着器83の待機温度が定着温度Tf(180℃)となるように温度制御を実施する。そして、アクティブな状態の上位装置12の数が一台減る毎に、10〔℃〕ずつ待機温度を下げていく。また、パワーセーブモードでない場合、一旦アクティブな状態の上位装置12の数が減った後に再び増加するときは、待機温度を上昇させる。その後、前記パワーセーブモード移行処理C28は、アクティブ上位装置数カウンタCNT4をリセットし、記憶されたARPパケットの送信元としての上位装置12のIPアドレスを消去して、処理を終了する。
【0103】
次に、フローチャートについて説明する。まず、上位装置12から送信されるパケットの受信処理を示すフローチャートについて説明する。
ステップS61 自分宛のARRパケットであるか否かを判定する。自分宛のARPパケットである場合はステップS62に進み、自分宛のARPパケットでない場合はステップS66に進む。
ステップS62 ARPパケット送信元IPアドレスが記憶されているか否かを判定する。ARPパケット送信元IPアドレスが記憶されていない場合はステップS63に進み、ARPパケット送信元IPアドレスが記憶されている場合はステップS64に進む。
ステップS63 ARPパケット送信元IPアドレスを記憶する。
ステップS64 記憶されているARPパケット送信元IPアドレスと上位装置12のプライオリティ情報からアクティブな状態の上位装置12のプライオリティポイントを計算して、アクティブ上位装置数カウンタCNT4に代入する。
ステップS65 APP応答処理を実行して、処理を終了する。
ステップS66 他パケット応答処理を実行して、処理を終了する。
【0104】
次に、一定時間内に受信したARPパケットからポイント計算を行った結果に応じて、定着器83の温度コントロールを変更する処理を示すフローチャートについて説明する。
ステップS71 現在パワーセーブモード中であるか否かを判定する。パワーセーブモード中でない場合はステップS72に進み、パワーセーブモード中である場合はステップS74に進む。
ステップS72 アクティブ上位装置数カウンタCNT4が0であるか否かを判定する。アクティブ上位装置数カウンタCNT4が0である場合はステップS73に進み、アクティブ上位装置数カウンタCNT4が0でない場合はステップS76に進む。
ステップS73 パワーセーブモードへ移行する。
ステップS74 アクティブ上位装置数カウンタCNT4をリセットする。
ステップS75 ARPパケット送信元IPアドレスを消去して、パワーセーブモード復帰後の処理に備える。
ステップS76 アクティブ上位装置数カウンタCNT4の値に応じて定着器83の温度コントロールを実施する。
【0105】
このように、本実施の形態において、プリンタ10は、一定時間、自分宛ての特定パケットの数を数え、該特定パケットを送信した上位装置12a〜12fの識別を行う。そして、プリンタ10にあらかじめ登録された上位装置12の優先度としてのプライオリティを考慮し、消費電力レベルを決定して、定着器83の待機温度を制御する。
【0106】
そのため、アクティブな上位装置12の数が少なくなった場合も、頻繁に印刷データを送信する上位装置12がアクティブである限り、消費電力は犠牲にしても、印刷までの時間を短縮することができる。また、アクティブな上位装置12の数が多くても、頻繁に印刷データを送信する上位装置12が非アクティブな状態のときは、定着器83の待機温度を低くすることで、消費電力を削減することができる。
【0107】
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。なお、前記第1〜第4の実施の形態と同じ構成を有するもの及び同じ動作については、その説明を省略する。
【0108】
図19は本発明の第5の実施の形態における印刷システムの構成を示す図、図20は本発明の第5の実施の形態における印刷履歴情報の記憶例を示す図、図21は本発明の第5の実施の形態における上位装置毎のIPアドレス、印刷枚数、及び、該印刷枚数をプライオリティポイントへ換算した例を示す図である。
【0109】
図19に示されるように、印刷システム18は、ネットワークとしてのLAN11、該LAN11に接続された上位装置12a〜12f、及び、LAN11に接続された画像形成装置としてのプリンタ10を有する。そして、前記上位装置12a〜12fのそれぞれは、プリンタ10に対して特定パケットを送信する常駐プログラムとして、前記第4の実施の形態と同様に、常駐プログラムC20a〜20fを、それぞれ、搭載する。また、上位装置12の印刷指定先はプリンタ10である
なお、本実施の形態においては、前記プリンタ10が、特定パケットの有無を判定しパワーセーブモードへの移行を行う搭載プログラムとして、パワーセーブモード移行処理D34を搭載する点において、前記第4の実施の形態と相違する。その他の点については、前記第4の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
【0110】
前記第4の実施の形態においては、オペレータがプリンタ10の操作部を操作したり、上位装置12からユーティリティプログラムを使用して、前記上位装置12に与えられるプライオリティを登録するようになっている。それに対し、本実施の形態においては、印刷履歴情報から抽出した印刷枚数履歴に基づいて、プリンタ10が前記上位装置12に与えられるプライオリティを判定する。
【0111】
ここで、前記プリンタ10は、印刷履歴情報を図20に示されるように、記憶する。この場合、過去100枚の印刷データが如何なるIPアドレスの上位装置12からのものであるかを記憶するため、100個のIPアドレスとポインタ(番号)の記憶領域を不揮発性メモリ上に確保し、印刷終了毎にIPアドレスを前記記憶領域に記録していく。
【0112】
そして、図20(a)において、ポインタの1が一番最近に印刷したことを示し、ポインタの100は、100枚前の印刷を示す。そのため、一番最近印刷した上位装置は100.17.10.4のIPアドレスを有することが分かる。また、100枚前の印刷データは、100.17.10.3のIPアドレスを有する上位装置12からのものであることが分かる。そして、図20(a)に示される状態において、100.17.10.7の上位装置12eから印刷データの印刷を行った後、印刷履歴情報は図20(b)に示される状態になる。図20(b)においては、図20(a)におけるポインタ100の場所が新たにポインタ1となり、100.17.10.7が記憶される。また、図20(a)におけるポインタ1は、図20(b)においては2に、図20(a)におけるポインタ2は、図20(b)においては3になるように、すべてのポインタに対応するIPアドレスが更新される。
【0113】
これにより、過去100枚の印刷について、どの上位装置12からの印刷データが何枚印刷されたかをプリンタ10が把握することが可能となる。そして、図21に示されるように、各上位装置12のIPアドレス毎の印刷枚数と、該印刷枚数換算したプライオリティポイントとを求めることができる。図21に示される例においては、印刷枚数を10で除算し、小数点以下は切り上げることによって、プライオリティポイントを算出する。例えば、43枚印刷した場合は、43÷10=4.3で切り上げて5ポイントとなる。
【0114】
次に、本実施の形態における印刷システム18の動作について説明する。
【0115】
図22は本発明の第5の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第1のフローチャート、図23は本発明の第5の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第2のフローチャートである。
【0116】
まず、上位装置12から送信されるパケットの受信処理について説明する。この場合、パワーセーブモード移行処理D34は、パケットを受信すると、プロトコル解析を行い、自分宛てのARPパケットであるか否かを判定する。そして、自分宛のARPパケットである場合、前記パワーセーブモード移行処理D34は、前記ARPパケットの送信元としての上位装置12のIPアドレスが既に記憶されているか否かを判定する。そして、記憶されていない場合には、前記IPアドレスを記憶する。
【0117】
続いて、前記パワーセーブモード移行処理D34は、記憶されている前記ARPパケットの送信元としての上位装置12のIPアドレスと、印刷枚数履歴情報から、現在アクティブな状態の上位装置12のプライオリティポイントを計算し、アクティブ上位装置数カウンタCNT5に代入する。ここでは、記憶されているIPアドレスをプライオリティポイントに変換して合計する。続いて、前記パワーセーブモード移行処理D34は、ARPパケットに対するARP応答処理を実行し、パケット受信処理を終了する。
【0118】
また、自分宛てのARPパケットであるか否かを判定して、自分宛のARPパケットでない場合、前記パワーセーブモード移行処理D34は、他パケット応答処理を実行し、パケット受信処理を終了する。
【0119】
次に、一定時間内に受信したARPパケットからポイント計算を行った結果に応じて、定着器83の温度コントロールを変更する処理について説明する。ここで、前記上位装置12の常駐プログラムC20からのパケット送信間隔を5秒としているので、パワーセーブモード移行処理D34は、5秒以上であれば、前記上位装置12からのパケットを逃すことがない。そこで、ARPパケットチェックタイマーが6秒であるとして説明する。すなわち、一定時間内にARPパケットを受信したかをチェックする処理は6秒間隔で実施されるものとする。
【0120】
まず、パワーセーブモード移行処理D34は、現在パワーセーブモード中であるか否かを判定する。これは、最終印刷後に一定時間経過するとパワーセーブへ移行する場合があり、この場合、既にパワーセーブモード中となっているので、判定する必要があるためである。
【0121】
そして、パワーセーブモードでない場合、前記パワーセーブモード移行処理D34はアクティブ上位装置数カウンタCNT5が0か否かを判定する。ここで、CNT5が0の場合、プリンタ10を印刷先にしている上位装置12のすべてが非アクティブ状態であることを意味する。そして、アクティブ上位装置数カウンタCNT5が0である場合、前記パワーセーブモード移行処理D34はパワーセーブモードへ移行する。すなわち、定着器83の温度コントロールをオフにする。
【0122】
続いて、前記パワーセーブモード移行処理D34は、アクティブ上位装置数カウンタCNT5をリセットし、記憶されたARPパケットの送信元としての上位装置12のIPアドレスを消去して、処理を終了する。そして、再び、印刷データを受信した場合におけるパワーセーブモードから復帰した後の処理に備える。
【0123】
なお、アクティブ上位装置数カウンタCNT5が0か否かを判定して、0でない場合、前記パワーセーブモード移行処理D34は、アクティブ上位装置数カウンタCNT5の値に応じて、定着器83の温度制御を実施する。この場合、例えば、図23におけるステップ96に示されるように、十台以上の上位装置12がアクティブであるとき、定着器83の待機温度が定着温度Tf(180℃)となるように温度制御を実施する。そして、アクティブな状態の上位装置12の数が一台減る毎に、10〔℃〕ずつ待機温度を下げていく。また、パワーセーブモードでない場合、一旦アクティブな状態の上位装置12の数が減った後に再び増加するときは、待機温度を上昇させる。その後、前記パワーセーブモード移行処理D34は、アクティブ上位装置数カウンタCNT5をリセットし、記憶されたARPパケット送信元IPアドレスを消去して、処理を終了する。
【0124】
次に、フローチャートについて説明する。まず、上位装置12から送信されるパケットの受信処理を示すフローチャートについて説明する。
ステップS81 自分宛のARRパケットであるか否かを判定する。自分宛のARPパケットである場合はステップS82に進み、自分宛のARPパケットでない場合はステップS86に進む。
ステップS82 ARPパケット送信元IPアドレスが記憶されているか否かを判定する。ARPパケット送信元IPアドレスが記憶されていない場合はステップS83に進み、ARPパケット送信元IPアドレスが記憶されている場合はステップS84に進む。
ステップS83 ARPパケット送信元IPアドレスを記憶する。
ステップS84 記憶されているARPパケット送信元IPアドレスと印刷枚数履歴情報からアクティブな状態の上位装置12のプライオリティポイントを計算して、アクティブ上位装置数カウンタCNT5に代入する。。
ステップS85 APP応答処理を実行して、処理を終了する。
ステップS86 他パケット応答処理を実行して、処理を終了する。
【0125】
次に、一定時間内に受信したARPパケットからポイント計算を行った結果に応じて、定着器83の温度コントロールを変更する処理を示すフローチャートについて説明する。
ステップS91 現在パワーセーブモード中であるか否かを判定する。パワーセーブモード中でない場合はステップS92に進み、パワーセーブモード中である場合はステップS94に進む。
ステップS92 アクティブ上位装置数カウンタCNT5が0であるか否かを判定する。アクティブ上位装置数カウンタCNT5が0である場合はステップS93に進み、アクティブ上位装置数カウンタCNT5が0でない場合はステップS96に進む。
ステップS93 パワーセーブモードへ移行する。
ステップS94 アクティブ上位装置数カウンタCNT5をリセットする。
ステップS95 ARPパケット送信元IPアドレスを消去して、パワーセーブモード復帰後の処理に備える。
ステップS96 アクティブ上位装置数カウンタCNT5の値に応じて定着器83の温度コントロールを実施する。
【0126】
このように、本実施の形態において、プリンタ10は、一定時間、自分宛ての特定パケットの数を数え、該特定パケットを送信した上位装置12の識別を行う。そして、印刷枚数履歴に基づいて、前記上位装置12に与えられるプライオリティを判定し、該プライオリティを考慮し、消費電力レベルを決定して、定着器83の待機温度を制御する。
【0127】
そのため、アクティブな上位装置12の数が少なくなった場合も、頻繁に印刷データを送信する上位装置12がアクティブである限り、消費電力は犠牲にしても、印刷までの時間を短縮することができる。また、アクティブな上位装置12の数が多くても、頻繁に印刷データを送信する上位装置12が非アクティブな状態のときは、定着器83の待機温度を低くすることで、消費電力を削減することができる。
【0128】
また、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0129】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の画像形成装置の節電制御方法においては、上位装置は、印刷先のプリンタを指定し、一定時間間隔で特定パケットを印刷先へ送信し、画像形成装置は、前記特定パケットが一定時間検出されない場合、通常モードより消費電力を削減可能なパワーセーブモードに移行する。
【0130】
この場合、印刷データを生成する上位装置の稼働状況を反映して、画像形成装置をパワーセーブモードに移行させるので、上位装置を操作して印刷指示を出してから印刷結果が得られるまで、長時間に亘り待たされることがない。
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における印刷システムの構成を示す図である。
【図2】従来の印刷システムの構成を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの構成を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるARPパケットのフォーマットを示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるARPパケットの動作を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における上位装置の常駐プログラムの動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第1のフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第2のフローチャートである。
【図9】本発明の第2の実施の形態における印刷システムの構成を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態における上位装置の常駐プログラムの動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第3の実施の形態における印刷システムの構成を示す図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第1のフローチャートである。
【図13】本発明の第3の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第2のフローチャートである。
【図14】本発明の第4の実施の形態における印刷システムの構成を示す図である。
【図15】本発明の第4の実施の形態におけるIPアドレス及び設定ポイントの例を示す図である。
【図16】本発明の第4の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第1のフローチャートである。
【図17】本発明の第4の実施の形態におけるアクティブな上位装置とポイントとの関係を示す図である。
【図18】本発明の第4の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第2のフローチャートである。
【図19】本発明の第5の実施の形態における印刷システムの構成を示す図である。
【図20】本発明の第5の実施の形態における印刷履歴情報の記憶例を示す図である。
【図21】本発明の第5の実施の形態における上位装置毎のIPアドレス、印刷枚数、及び、該印刷枚数をプライオリティポイントへ換算した例を示す図である。
【図22】本発明の第5の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第1のフローチャートである。
【図23】本発明の第5の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第2のフローチャートである
【符号の説明】
10 プリンタ
12、12a、12b、12c、12d、12e、12f 上位装置
18 印刷システム
83 定着器
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置の節電制御方法及び印刷システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリンタ等の画像形成装置及びパーソナルコンピュータ等の上位装置をネットワークに接続した印刷システムにおいては、プリンタが所定時間以上印刷を行わない場合、節電のために、前記プリンタへ供給される電力を削減して微小としたり、電力の供給を停止したりする節電状態としてのパワーセーブモードに移行させ、省電力状態にするようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
図2は従来の印刷システムの構成を示す図である。
【0004】
図2において、116はネットワークとしてのLAN(Local AreaNetwork)、117〜122は上位装置であり、CPU、MPU等の演算手段、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶手段、CRT、液晶ディスプレイ等の表示手段、キーボード等の入力手段、通信インターフェイス等を備えるコンピュータであり、例えば、パーソナルコンピュータ、サーバ、ワークステーション等であるが、いかなる装置であってもよい。なお、図2には、LAN116に接続された上位装置が上位装置117〜122の六台である例が示されているが、前記上位装置117〜122の数はいくつであってもよい。また、123及び124はプリンタであり、例えば、電子写真方式のプリンタである。なお、図2には、LAN116に接続されたプリンタがプリンタ123及び124の二台である例が示されているが、前記プリンタ123及び124の数はいくつであってもよい。
【0005】
そして、前記プリンタ123及び124は、前記上位装置117〜122からLAN116を介して送信された印刷データを受信すると、印刷を行うようになっている。また、前記プリンタ123及び124は、前記上位装置117〜122からの印刷データを所定時間以上受信しない場合、待機状態から節電状態に移行する。前記プリンタ123及び124が電子写真方式のプリンタである場合、待機状態においては、熱定着式の定着装置における加熱ローラ等の加熱装置をある程度の高温に保つために、ある程度の電力が供給される。これに対し、節電状態においては、熱定着式の定着装置における加熱ローラ等の加熱手段を低温にしてしまうので、電力を削減して微小としたり、電力の供給を停止したりすることができる。そのため、前記プリンタ123及び124に供給される電力を節約することができる。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−75687号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の印刷システムにおいては、ネットワークとしてのLAN116に接続されたプリンタ123及び124が待機状態から節電状態に移行する際に、印刷データを生成する上位装置117〜122の稼働状況が反映されていない。そのため、上位装置117〜122が印刷指示を出す際に、プリンタ123及び124が節電状態になっていることが多い。
【0008】
一般に、熱定着方式の定着装置を用いているプリンタでは、定着装置における加熱ローラ等の加熱手段の温度が下がってしまうと、前記加熱手段を定着に必要な温度まで加熱し、均一な温度になるようにするためには時間がかかってしまう。すなわち、ウォームアップ時間が長い。そのため、前記従来の印刷システムにおいて、ユーザは、前記上位装置117〜122を操作して印刷指示を出してから、前記プリンタ123及び124による印刷結果が得られるまで、長時間に亘り待たされることが多くなってしまう。
【0009】
本発明は、前記従来の印刷システムの問題点を解決して、印刷データを生成する上位装置の稼働状況を反映して、画像形成装置をパワーセーブモードに移行させることによって、上位装置を操作して印刷指示を出してから印刷結果が得られるまで、長時間に亘り待たされることがない画像形成装置の節電制御方法及び印刷システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そのために、画像形成装置の節電制御方法においては、上位装置は、印刷先のプリンタを指定し、一定時間間隔で特定パケットを印刷先へ送信し、画像形成装置は、前記特定パケットが一定時間検出されない場合、通常モードより消費電力を削減可能なパワーセーブモードに移行する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0012】
図1は本発明の第1の実施の形態における印刷システムの構成を示す図、図3は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの構成を示す図である。
【0013】
図1において、18は印刷システムであり、ネットワークとしてのLAN11、該LAN11に接続された上位装置12a〜12d、及び、LAN11に接続された画像形成装置としてのプリンタ10を有する。ここで、前記上位装置12a〜12dのそれぞれは、CPU、MPU等の演算手段、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶手段、CRT、液晶ディスプレイ等の表示手段、キーボード、マウス等の入力手段、通信インターフェイス等を備えるコンピュータであり、例えば、パーソナルコンピュータ、サーバ、ワークステーション等であるが、いかなる装置であってもよい。なお、前記上位装置12a〜12dを統合的に説明する場合には、上位装置12として説明する。また、図1には、LAN11に接続された上位装置12が四台である例が示されているが、前記上位装置12の数はいくつであってもよい。
【0014】
また、前記プリンタ10は、インクジェット式プリンタ、電子写真方式のプリンタ、熱転写式プリンタ等いかなる種類のプリンタであってもよいが、本実施の形態においては、電子写真方式のプリンタである場合について説明する。
【0015】
前記プリンタ10は、図3に示されるように、印刷データの印刷を行うエンジン部73、及び、CPU、MPU等の演算手段、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶手段、通信インターフェイス等を備えプリンタ10の動作を統括的に制御するコントローラ部70を有する。そして、該コントローラ部70は、前記上位装置12から受信したコードデータである電気信号を画像処理部71で、ビットマップイメージに展開し、メモリ72へ格納した後、エンジン部73にビデオ信号として送信するようになっている。
【0016】
また、前記エンジン部73において、各要素はエンジンコントローラ74によって制御され、前記コントローラ部70とのビデオ信号の送受信もエンジンコントローラ74を介して行われる。この場合、該エンジンコントローラ74の図示されないビデオインタフェース部に入力されたビデオ信号は、LED(Light Emitting Diode)ヘッド制御信号へ変換されてLEDヘッド75へ送信され、感光ドラム76上へ投影される。なお、該感光ドラム76は、図3に示される矢印の方向へ回転し、一次帯電器77によって一様帯電された後、LEDヘッド75によって露光を受け、感光ドラム76上に静電潜像が形成される。そして、現像器78によってトナーが付着され、顕像が得られた後、転写帯電器79によって、カセット80から給紙ローラ81によって一枚ずつ取り出された記録媒体に前記顕像としてのトナー像が転写される。また、感光ドラム76上に残留する転写残りのトナーは、クリーニング器82によって払い拭(ぬぐ)われ、感光ドラム76は次の画像形成行程に備える。
【0017】
そして、未定着のトナー像が転写された記録媒体は、定着器83に送り込まれ、トナー像の定着が行われる。続いて、永久定着像が得られた後、最終プリントとして記録媒体は、図3に示される矢印の方向に従って、機外に排出される。なお、前記矢印は、カセット80から取り出されて搬送される記録媒体の給送軌跡を示している。
【0018】
また、前記定着器83は、中空の定着ローラ84中にヒータ(定着ヒータ)85を備え、該ヒータ85に通電することで定着ローラ84が加熱される。そして、該定着ローラ84の表面温度を検知する図示されないセンサの出力が図示されない温度コントローラに入力され、該温度コントローラによってヒータ85がオン/オフされて、定着ローラ84の表面が所定の表面温度になるよう維持される。また、加圧ローラ86は図示されない付勢手段によって定着ローラ84に押圧され、記録媒体に転写された未定着トナーは定着ローラ84と加圧ローラ86とで形成されるニップ内で記録媒体とともに加熱、加圧され、永久定着される。
【0019】
このような構成を有するプリンタ10において、定着ローラ84と加圧ローラ86の熱容量はある程度大きく、定着ローラ84が室温Trから定着に適した温度(以後、定着温度Tf(例えば、180℃)と称する)に昇温するのには、一定の時間(以後、ウエイト時間twと称する)を要する。なお、ウエイト時間twは定着器83の構成によって異なるが、一般の電子写真方式のプリンタでは、ウエイト時間twが20秒から300秒程度のものが多い。
【0020】
そのため、前記プリンタ10においては、定着器83の温度が室温の状態である場合、上位装置12から印刷データを受信してから、印刷を開始するまでに、ウエイト時間tw以上の時間がかかってしまう。この時間を省くため、プリンタ10の電源がオン状態の時、定着器83の温度を定着温度Tfに保つよう制御することが考えられる。しかし、前記定着器83の温度を定着温度Tfに保つことは、印刷を頻繁に行う場合に有効であるが、ほとんど印刷を行わない場合、定着温度Tfに保ち続けるための電力を無駄に消費することになる。
【0021】
そこで、前記プリンタ10においては、最終印刷後、一定時間(この時間は、様々であるが、数分程度が一般的である。)経過するまでは定着温度Tfに定着器83の温度を保つように温度制御し、その後は、定着器83のヒータ85に供給する電力を削減若しくは供給を停止させるようになっている。すなわち、前記プリンタ10は、前記ヒータ85に供給する電力を削減して微小としたり、電力の供給を停止したりする節電状態としてのパワーセーブモードに移行するようになっている。これにより、前記プリンタ10の消費電力を削減することができる。なお、パワーセーブモードに移行した後、印刷データを受信すると、パワーセーブモードを解除して、再び、定着器83の温度コントロールを行う。
【0022】
また、本実施の形態において、前記上位装置12a〜12dのそれぞれには、プリンタ10に対して特定パケットを送信する常駐プログラムとして、常駐プログラムC20a〜20dが、それぞれ、搭載されている。この場合、前記上位装置12a〜12dの印刷指定先はプリンタ10である。なお、前記常駐プログラムC20a〜20dを統合的に説明する場合には、常駐プログラムC20として説明する。そして、前記プリンタ10は、特定パケットの有無を判定し、パワーセーブモードへの移行を行う搭載プログラムとしてパワーセーブモード移行処理A16を搭載する。
【0023】
次に、前記構成の印刷システム18の動作について説明する。
【0024】
図4は本発明の第1の実施の形態におけるARPパケットのフォーマットを示す図、図5は本発明の第1の実施の形態におけるARPパケットの動作を示す図、図6は本発明の第1の実施の形態における上位装置の常駐プログラムの動作を示すフローチャートである。
【0025】
一般に、ネットワークに上位装置とプリンタとを接続したシステムにおけるプロトコルとして、インターネットの標準プロトコルであるTCP/IP(Transmission Cotrol Protocol/Internet Protocol)が広く使用されている。該TCP/IPを使用したシステムにおいては、ネットワークに接続される機器それぞれに、個別のIPアドレスを付与し、該IPアドレスを指定することで、データの送り先の機器や送り元の機器がどの機器であるかを識別することができるようになっている。
【0026】
そして、TCP/IPを使用したネットワークにおけるデータの送信には、図4に示されるようなフォーマットを備えたARP(Address Resolution Protocol:アドレス・リゾリューション・プロトコル)パケットが使用される。なお、該ARPパケットは、IEEE802で規定されるパケットであるので、その詳細な説明は省略する。
【0027】
ここで、ARPパケットは、特定のIPアドレスを持っている機器のLAN・アドレスとしてのMACアドレスを検索するためのプロトコルである。そのため、図5に示されるように、LAN11に接続された上位装置12が、プリンタ10に対し、IPパケットを送信しようとする場合、前記上位装置12は、プリンタ10のIPアドレスを知っていたとしても、プリンタ10のMACアドレスを調べなければ、LAN11のフレームをプリンタ10に送信することはできない。
【0028】
そこで、上位装置12は、図5に示されるように、プリンタ10のIPアドレスに対応するMACアドレスを問い合わせをするARPパケットを、LAN11のブロードキャストを利用して送信する。これがブロードキャストARPリクエスト91である。図5に示される例においては、「IPアドレス=100.17.10.2のMACアドレスを教えてください。」という意味のリクエストとなる。
【0029】
そして、プリンタ10は、自分のIPアドレスに関する問い合わせなので、前記ブロードキャストARPリクエスト91に応答する。これがARP応答92である。図5に示される例においては、「IPアドレス=100.17.10.2のMACアドレスは、08:00:20:0a :0f:d5です。」という意味の応答となる。これにより、上位装置12は、プリンタ10のMACアドレスを知ることができる。
【0030】
本実施の形態において、上位装置12に搭載されている常駐プログラムC20は、一定の時間間隔(例えば、5秒間隔)で、特定パケットを特定の相手先へ送信するプログラムである。そして、上位装置12の電源がオンの状態でも、オペレータが前記上位装置12を一定時間以上操作しないときは、特定パケットを特定の相手先、すなわち、プリンタ10に送信しないようになっている。また、プリンタ10が搭載するプログラムとしてのパワーセーブモード移行処理A16は、特定パケットの有無を判定し、パワーセーブモードへの移行を行う。
【0031】
ここでは、常駐プログラムC20が5秒間隔で特定パケットの送信を行い、オペレータが上位装置12の入力手段のキー操作やマウス操作を一定時間以上行わなかった場合にスリープ処理を行うものとする。なお、前記一定時間は、例えば、60秒間とする。また、特定パケットの送信は、上位装置12上で動作する常駐プログラムC20が共通して使用するシステムタイマーによる割り込み処理で実施してもよいし、システムタイマーの値をセンスする処理で実施してもよい。ここでは、1秒間隔の割込周期を有するシステムタイマーによる割り込み処理で前記特定パケットの送信を実施する場合の動作について説明する。
【0032】
まず、常駐プログラムC20は、スリープフラグがセットされている(SLPF=1)か否かを判定する。そして、スリープフラグがセットされている場合、既にスリープモードへ入っていることを意味するので、常駐プログラムC20は、何も処理せず、他のシステムタイマー割り込み処理を実行する。
【0033】
また、スリープフラグがセットされていない場合、前記常駐プログラムC20は、割り込む毎にスリープカウンタCNT2をカウントアップする。なお、前記スリープカウンタ及びスリープフラグは、図示されないキー操作やマウス操作が操作されたときに、0にリセットされるものである。
【0034】
そして、前記常駐プログラムC20は、スリープ判定時間T2(例えば、T2=60)が経過したか否かを判定する。この場合、スリープカウンタCNT2の値がスリープ判定時間T2の値以上か否かを判定する。そして、スリープカウンタCNT2の値がスリープ判定時間T2の値以上でない場合、スリープ判定時間T2が経過していないので、前記常駐プログラムC20は、割り込む毎にパケット間隔カウンタCNT1をカウントアップする。なお、該カウンタCNT1は、上位装置12の電源投入後の初期化処理において、0にリセットされていることとする。
【0035】
続いて、前記常駐プログラムC20は、パケット間隔時間T1が経過したか否かを判定する。この場合、パケット間隔カウンタCNT1の値がパケット間隔時間T1の値と等しいか否かを判定する。そして、等しくない場合、前記常駐プログラムC20は他のシステムタイマー割り込み処理を実行する。
【0036】
また、等しい場合、すなわち、CNT1=5である場合、前記常駐プログラムC20は、次のパケット送信タイミングを検出するため、パケット間隔カウンタCNT1をリセットする。そして、印刷指定先としての特定のプリンタ10へ特定パケットを送信して、他のシステムタイマー割り込み処理を実行する。
【0037】
なお、スリープ判定時間T2が経過したか否かを判定して、スリープ判定時間T2が経過している場合、前記常駐プログラムC20は、スリープフラグをセットし、スクリーンセーバー等のスリープ処理を実行する。
【0038】
ここで、前記特定パケットは、特殊なものである必要は無く、上位装置12から印刷指定先にのみ識別され、処理されるパケットであれば良い。例えば前記ARPパケットのような一般的なものでよい。この場合、ブロードキャストを利用しているため、LAN11に接続された全デバイスが処理対象となるが、応答を返して欲しい相手を印刷指定先のIPアドレスで指定しているため、実際の応答は印刷指定先としてのプリンタ10のみが返すことになる。
【0039】
また、前記常駐プログラムC20は、プリンタドライバーのインストール時に一緒にインストールされてもよいし、別にインストールされてもよい。
【0040】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 スリープフラグがセットされている(SLPF=1)か否かを判定する。スリープフラグがセットされていない場合はステップS2に進み、スリープフラグがセットされている場合は他のシステムタイマー割り込み処理を実行する。
ステップS2 スリープカウンタCNT2をカウントアップする。
ステップS3 スリープ判定時間T2が経過したか否かを判定する。スリープ判定時間T2が経過していない場合はステップS4に進み、スリープ判定時間T2が経過している場合はステップS8に進む。
ステップS4 パケット間隔カウンタCNT1をカウントアップする。
ステップS5 パケット間隔時間T1が経過したか否かを判定する。パケット間隔時間T1が経過している場合はステップS6に進み、パケット間隔時間T1が経過していない場合は他のシステムタイマー割り込み処理を実行する。
ステップS6 パケット間隔カウンタCNT1をリセットする。
ステップS7 印刷指定先のプリンタ10に特定パケットを送信する。
ステップS8 スリープフラグをセットする。
ステップS9 スクリーンセーバー等のスリープ処理を実行する。
【0041】
次に、プリンタ搭載プログラムとしてのパワーセーブモード移行処理A16の動作について説明する。
【0042】
図7は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第1のフローチャート、図8は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第2のフローチャートである。
【0043】
まず、上位装置12から送信されるパケットの受信処理について説明する。この場合、パワーセーブモード移行処理A16は、パケットを受信すると、プロトコル解析を行い、自分宛てのARPパケットであるか否かを判定する。そして、自分宛のARPパケットである場合、ARPパケットを受信したことを示すARPパケット受信フラグARPFをセット(ARPF=1)する。続いて、前記パワーセーブモード移行処理A16は、ARPパケットに対するARP応答処理を実行し、パケット受信処理を終了する。
【0044】
また、自分宛てのARPパケットであるか否かを判定して、自分宛のARPパケットでない場合、前記パワーセーブモード移行処理A16は、他パケット応答処理を実行し、パケット受信処理を終了する。
【0045】
次に、一定時間内にARPパケットを受信したかをチェックする処理について説明する。ここで、前記上位装置12の常駐プログラムC20からのパケット送信間隔を5秒としているので、パワーセーブモード移行処理A16は、5秒以上であれば、前記上位装置12からのパケットを逃すことがない。そこで、ARPパケットチェックタイマーが6秒であるとして説明する。すなわち、一定時間内にARPパケットを受信したかをチェックする処理は6秒間隔で実施されるものとする。
【0046】
まず、パワーセーブモード移行処理A16は、ARPパケット受信フラグARPFがセットされている(ARPF=1)か否かを判定する。セットされていない場合、上位装置12のARPパケット送信が行われていないこと、すなわち、上位装置12の電源がオフされていることを示している。この場合、プリンタ10を印刷先に指定している上位装置12がすべて電源オフとなり、ARPFがセットされていない間、決して上位装置12からの印刷が行われないことを示している。
【0047】
ここで、ARPFがセットされていない場合、パワーセーブモード移行処理A16は、現在パワーセーブモード中であるか否かを判定する。そして、パワーセーブモードでない場合、パワーセーブモード移行処理A16は、パワーセーブモードへ移行する。すなわち、定着器83の温度コントロールをオフにする。
【0048】
続いて、パワーセーブモード移行処理A16はARPパケットチェックタイマーの再起動を行う。
【0049】
なお、ARPパケット受信フラグARPFがセットされているか否かを判定して、セットされている場合、パワーセーブモード移行処理A16は、ARPパケット受信フラグをリセットして再チェックが可能とした後、ARPパケットチェックタイマーの再起動を行う。また、現在パワーセーブモード中であるか否かを判定して、パワーセーブモード中である場合、パワーセーブモード移行処理A16は、パワーセーブモードへ移行することなく、ARPパケットチェックタイマーの再起動を行う。
【0050】
次に、フローチャートについて説明する。まず、上位装置12から送信されるパケットの受信処理を示すフローチャートについて説明する。
ステップS11 自分宛のARRパケットであるか否かを判定する。自分宛のARPパケットである場合はステップS12に進み、自分宛のARPパケットでない場合はステップS14に進む。
ステップS12 ARPパケット受信フラグをセット(ARPF=1)する。
ステップS13 ARP応答処理を実行して、処理を終了する。
ステップS14 他パケット応答処理を実行して、処理を終了する。
【0051】
次に、一定時間内にARPパケットを受信したかをチェックする処理を示すフローチャートについて説明する。
ステップS21 ARP受信フラグARPFがセットされている(ARP=1)か否かを判定する。ARP受信フラグARPFがセットされていない場合はステップS22に進み、ARP受信フラグARPFがセットされている場合はステップS25に進む。
ステップS22 現在パワーセーブモード中であるか否かを判定する。パワーセーブモード中でない場合はステップS23に進み、パワーセーブモード中である場合はステップS24に進む。
ステップS23 パワーセーブモードへ移行する。
ステップS24 ARPパケットチェックタイマーの再起動を行う。
ステップS25 ARPパケット受信フラグをリセットする。
【0052】
なお、パワーセーブモード中に印刷データを受信した場合、前記パワーセーブモード移行処理A16は、パワーセーブモードからの復帰を行った後に、ARPパケットをチェックしてパワーセーブモードへ移行するかを判定する。
【0053】
このように、本実施の形態において、プリンタ10は、一定時間、自分宛ての特定パケットが来なくなると、自分を印刷先に指定してある上位装置12のすべての電源が切れた、又は、スリープ状態と判定するようになっている。そのため、設定されたパワーセーブモード移行時間前に、パワーセーブモードへ移行することができる。したがって、消費電力をさらに削減することができる。
【0054】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、前記第1の実施の形態と同じ構成を有するもの及び同じ動作については、その説明を省略する。
【0055】
図9は本発明の第2の実施の形態における印刷システムの構成を示す図、図10は本発明の第2の実施の形態における上位装置の常駐プログラムの動作を示すフローチャートである。
【0056】
図9に示されるように、印刷システム18は、前記第1の実施の形態と同様に、ネットワークとしてのLAN11、該LAN11に接続された上位装置12a〜12d、及び、LAN11に接続された画像形成装置としてのプリンタ10を有する。そして、該プリンタ10は、特定パケットの有無を判定し、パワーセーブモードへの移行を行う搭載プログラムとして、前記第1の実施の形態と同様に、パワーセーブモード移行処理A16を搭載する。
【0057】
なお、本実施の形態においては、前記上位装置12a〜12dのそれぞれに、プリンタ10に対して特定パケットを送信する常駐プログラムとして、常駐プログラムA50a〜50dが、それぞれ、搭載されている点において、前記第1の実施の形態と相違する。なお、前記常駐プログラムA50a〜50dを統合的に説明する場合には、常駐プログラムA50として説明する。その他の点については、前記第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
【0058】
次に、前記常駐プログラムA50の動作について説明する。ここでは、常駐プログラムA50が5秒間隔で特定パケットの送信を行い、1秒間隔の割込周期を有するシステムタイマーによる割り込み処理で前記特定パケットの送信を実施する場合の動作について説明する。
【0059】
まず、前記常駐プログラムA50は、割り込む毎にパケット間隔カウンタCNT1をカウントアップする。なお、該パケット間隔カウンタCNT1は、上位装置12の電源投入後の初期化処理において、0にリセットされるものである。
【0060】
そして、前記常駐プログラムA50は、パケット間隔時間T1(例えば、T1=5)が経過したか否かを判定する。この場合、パケット間隔カウンタCNT1の値がパケット間隔時間T1の値と等しいか否かを判定する。そして、等しくない場合、前記常駐プログラムA50は他のシステムタイマー割り込み処理を実行する。
【0061】
また、等しい場合、すなわち、CNT1=5である場合、前記常駐プログラムA50は、次のパケット送信タイミングを検出するため、パケット間隔カウンタCNT1をリセットする。そして、印刷指定先としての特定のプリンタ10へ特定パケットを送信して、他のシステムタイマー割り込み処理を実行する。
【0062】
ここで、前記特定パケットは、前記第1の実施の形態と同様に、特殊なものである必要は無く、上位装置12から印刷指定先にのみ識別され、処理されるパケットであれば良い。例えば前記ARPパケットのような一般的なものでよい。この場合、ブロードキャストを利用しているため、LAN11に接続された全デバイスが処理対象となるが、応答を返して欲しい相手を印刷指定先のIPアドレスで指定しているため、実際の応答は印刷指定先としてのプリンタ10のみが返すことになる。
【0063】
また、前記常駐プログラムA50は、プリンタドライバーのインストール時に一緒にインストールされてもよいし、別にインストールされてもよい。
【0064】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS31 パケット間隔カウンタCNT1をカウントアップする。
ステップS32 パケット間隔時間T1が経過したか否かを判定する。パケット間隔時間T1が経過している場合はステップS33に進み、パケット間隔時間T1が経過していない場合は他のシステムタイマー割り込み処理を実行する。
ステップS33 パケット間隔カウンタCNT1をリセットする。
ステップS34 印刷指定先のプリンタ10に特定パケットを送信する。
【0065】
なお、プリンタ搭載プログラムとしてのパワーセーブモード移行処理A16の動作については、前記第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
【0066】
このように、本実施の形態において、プリンタ10は、一定時間、自分宛ての特定パケットが来なくなると、設定されたパワーセーブモード移行時間前に、パワーセーブモードへ移行できる。そのため、消費電力を削減することができる。
【0067】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、前記第1及び第2の実施の形態と同じ構成を有するもの及び同じ動作については、その説明を省略する。
【0068】
図11は本発明の第3の実施の形態における印刷システムの構成を示す図、図12は本発明の第3の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第1のフローチャート、図13は本発明の第3の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第2のフローチャートである。
【0069】
図11に示されるように、印刷システム18は、前記第1の実施の形態と同様に、ネットワークとしてのLAN11、該LAN11に接続された上位装置12a〜12d、及び、LAN11に接続された画像形成装置としてのプリンタ10を有する。そして、前記上位装置12a〜12dのそれぞれは、プリンタ10に対して特定パケットを送信する常駐プログラムとして、前記第1の実施の形態と同様に、常駐プログラムC20a〜20dを、それぞれ、搭載する。
【0070】
なお、本実施の形態においては、前記プリンタ10が、特定パケットの有無を判定しパワーセーブモードへの移行を行う搭載プログラムとして、パワーセーブモード移行処理B26を搭載する点において、前記第1の実施の形態と相違する。その他の点については、前記第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
【0071】
次に、前記パワーセーブモード移行処理B26の動作について説明する。ここで、前記パワーセーブモード移行処理B26は、プリンタ10を印刷先に選択し、かつ、アクティブ状態にある上位装置12の数に応じて、待機状態における定着器83の温度を定着温度Tfよりも低い温度とするように制御するものである。なお、常駐プログラムC20の動作は、前記第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
【0072】
まず、上位装置12から送信されるパケットの受信処理について説明する。この場合、パワーセーブモード移行処理B26は、パケットを受信すると、プロトコル解析を行い、自分宛てのARPパケットであるか否かを判定する。そして、自分宛のARPパケットである場合、前記パワーセーブモード移行処理B26は、前記ARPパケットの送信元としての上位装置12のIPアドレスが既に記憶されているか否かを判定する。そして、記憶されていない場合には、前記IPアドレスを記憶する。
【0073】
続いて、前記パワーセーブモード移行処理B26は、記憶されている前記ARPパケットの送信元としての上位装置12のIPアドレスの数を、アクティブ上位装置数カウンタCNT3に代入する。続いて、前記パワーセーブモード移行処理B26は、ARPパケットに対するARP応答処理を実行し、パケット受信処理を終了する。
【0074】
また、自分宛てのARPパケットであるか否かを判定して、自分宛のARPパケットでない場合、前記パワーセーブモード移行処理B26は、他パケット応答処理を実行し、パケット受信処理を終了する。
【0075】
次に、一定時間内にARPパケットを何台の上位装置12から受信したかをチェックし、台数に応じて定着器83の温度コントロールを変更する処理について説明する。ここで、前記上位装置12の常駐プログラムC20からのパケット送信間隔を5秒としているので、パワーセーブモード移行処理B26は、5秒以上であれば、前記上位装置12からのパケットを逃すことがない。そこで、ARPパケットチェックタイマーが6秒であるとして説明する。すなわち、一定時間内にARPパケットを受信したかをチェックする処理は6秒間隔で実施されるものとする。
【0076】
まず、パワーセーブモード移行処理B26は、現在パワーセーブモード中であるか否かを判定する。これは、最終印刷後に一定時間経過するとパワーセーブへ移行する場合があり、この場合、既にパワーセーブモード中となっているので、判定する必要があるためである。
【0077】
そして、パワーセーブモードでない場合、前記パワーセーブモード移行処理B26はアクティブ上位装置数カウンタCNT3が0か否かを判定する。ここで、CNT3が0の場合、プリンタ10を印刷先にしている上位装置12のすべてが非アクティブ状態であることを意味する。そして、アクティブ上位装置数カウンタCNT3が0である場合、前記パワーセーブモード移行処理B26はパワーセーブモードへ移行する。すなわち、定着器83の温度コントロールをオフにする。
【0078】
続いて、前記パワーセーブモード移行処理B26は、アクティブ上位装置数カウンタCNT3をリセットし、記憶されたARPパケットの送信元としての上位装置12のIPアドレスを消去して、処理を終了する。そして、再び、印刷データを受信した場合におけるパワーセーブモードから復帰した後の処理に備える。
【0079】
なお、アクティブ上位装置数カウンタCNT3が0か否かを判定して、0でない場合、前記パワーセーブモード移行処理B26は、アクティブ上位装置数カウンタCNT3の値に応じて、定着器83の温度コントロールを実施する。この場合、例えば、図13におけるステップS56に示されるように、十台以上の上位装置12がアクティブ状態であるとき、定着器83の待機温度が定着温度Tf(180℃)となるように温度コントロールを実施する。そして、アクティブな状態の上位装置12の数が一台減る毎に、10〔℃〕ずつ待機温度を下げていく。また、パワーセーブモードでない場合、一旦アクティブな状態の上位装置12の数が減った後に再び増加するときは、待機温度を上昇させる。その後、前記パワーセーブモード移行処理B26は、アクティブ上位装置数カウンタCNT3をリセットし、記憶されたARPパケットの送信元としての上位装置12のIPアドレスを消去して、処理を終了する。
【0080】
次に、フローチャートについて説明する。まず、上位装置12から送信されるパケットの受信処理を示すフローチャートについて説明する。
ステップS41 自分宛のARRパケットであるか否かを判定する。自分宛のARPパケットである場合はステップS42に進み、自分宛のARPパケットでない場合はステップS46に進む。
ステップS42 ARPパケット送信元IPアドレスが記憶されているか否かを判定する。ARPパケット送信元IPアドレスが記憶されていない場合はステップS43に進み、ARPパケット送信元IPアドレスが記憶されている場合はステップS44に進む。
ステップS43 ARPパケット送信元IPアドレスを記憶する。
ステップS44 記憶されているARPパケット送信元IPアドレスの数をアクティブ上位装置数カウンタCNT3に代入する。
ステップS45 APP応答処理を実行して、処理を終了する。
ステップS46 他パケット応答処理を実行して、処理を終了する。
【0081】
次に、一定時間内にARPパケットを何台の上位装置12から受信したかをチェックし、台数に応じて定着器の温度コントロールを変更する処理を示すフローチャートについて説明する。
ステップS51 現在パワーセーブモード中であるか否かを判定する。パワーセーブモード中でない場合はステップS52に進み、パワーセーブモード中である場合はステップS54に進む。
ステップS52 アクティブ上位装置数カウンタCNT3が0であるか否かを判定する。アクティブ上位装置数カウンタCNT3が0である場合はステップS53に進み、アクティブ上位装置数カウンタCNT3が0でない場合はステップS56に進む。
ステップS53 パワーセーブモードへ移行する。
ステップS54 アクティブ上位装置数カウンタCNT3をリセットする。
ステップS55 ARPパケット送信元IPアドレスを消去して、パワーセーブモード復帰後の処理に備える。
ステップS56 アクティブ上位装置数カウンタCNT3の値に応じて定着器83の温度コントロールを実施する。
【0082】
このように、本実施の形態において、プリンタ10は、一定時間、自分宛ての特定パケットの数を数え、該特定パケットの数に応じて定着器83の待機温度を制御する。そのため、複数の上位装置12に接続された場合に、プリンタ10の消費電力を適切に削減することができる。
【0083】
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、前記第1〜び第3の実施の形態と同じ構成を有するもの及び同じ動作については、その説明を省略する。
【0084】
図14は本発明の第4の実施の形態における印刷システムの構成を示す図、図15は本発明の第4の実施の形態におけるIPアドレス及び設定ポイントの例を示す図、図16は本発明の第4の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第1のフローチャート、図17は本発明の第4の実施の形態におけるアクティブな上位装置とポイントとの関係を示す図、図18は本発明の第4の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第2のフローチャートである。
【0085】
図14に示されるように、印刷システム18は、前記第1の実施の形態と同様に、ネットワークとしてのLAN11、該LAN11に接続された上位装置12a〜12d、及び、LAN11に接続された画像形成装置としてのプリンタ10を有する。そして、前記上位装置12a〜12dのそれぞれは、プリンタ10に対して特定パケットを送信する常駐プログラムとして、前記第1の実施の形態と同様に、常駐プログラムC20a〜20dを、それぞれ、搭載する。
【0086】
なお、本実施の形態においては、前記プリンタ10が、特定パケットの有無を判定しパワーセーブモードへの移行を行う搭載プログラムとして、パワーセーブモード移行処理C28を搭載する点において、前記第1の実施の形態と相違する。その他の点については、前記第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
【0087】
次に、本実施の形態における印刷システム18の動作について説明する。
【0088】
前記第3の実施の形態においては、プリンタ10に搭載されているパワーセーブモード移行処理B26が、前記プリンタ10を印刷先として選択している上位装置12の中のアクティブ状態にある上位装置12の数に応じて、定着器83の待機温度が定着温度Tfよりも低い温度となるように制御する。これに対し、本実施の形態においては、上位装置12に優先度としてのプライオリティを与え、プライオリティポイント換算し、該プライオリティポイントに応じて、定着器83の待機温度を決定するようになっている。
【0089】
ここで、前記上位装置12に与えられるプライオリティは、頻繁に印刷データを送信する上位装置12のIPアドレスをプリンタ10の操作部をオペレータが操作してプリンタ10の不揮発性メモリに登録したり、上位装置12からユーティリティプログラムを使用してLAN11を介してプリンタ10の不揮発性メモリに登録したりすることができるが、いかなる方法によって登録するものであってもよい。
【0090】
また、前記プライオリティは、例えば、三段階のプライオリティを用意し、最上位(Aランク)のものを5ポイント、中位(Bランク)のものを3ポイント、低位(Cランク)のものを1ポイントとして、上位装置12のIPアドレスとランク(A、B、又は、C)とを登録することができる。
【0091】
ここで、プリンタ10に搭載されるパワーセーブモード移行処理C28において使用されるプライオリティポイントの例が図15に示されている。この場合、図14に示される上位装置12a〜12dに上位装置12e及び12fが加えられ、上位装置12a〜12fに対して設定されたIPアドレスと、前記上位装置12a〜12fが印刷先として指定しているプリンタ10に搭載されるパワーセーブモード移行処理C28が示されている。なお、前記上位装置12a〜12fを統合的に説明する場合には、上位装置12として説明する。
【0092】
図15に示される例においては、上位装置12aが他の上位装置12b〜12fよりも頻繁に印刷データを送信するので、Aランク(5ポイント)として登録され、他の上位装置12b〜12fはCランク(1ポイント)として登録されている。
【0093】
まず、上位装置12から送信されるパケットの受信処理について説明する。この場合、パワーセーブモード移行処理C28は、パケットを受信すると、プロトコル解析を行い、自分宛てのARPパケットであるか否かを判定する。そして、自分宛のARPパケットである場合、前記パワーセーブモード移行処理C28は、前記ARPパケットの送信元としての上位装置12のIPアドレスが既に記憶されているか否かを判定する。そして、記憶されていない場合には、前記IPアドレスを記憶する。
【0094】
続いて、前記パワーセーブモード移行処理C28は、記憶されている前記ARPパケットの送信元としての上位装置12のIPアドレスと、該上位装置12のプライオリティ情報から、現在アクティブな状態の上位装置12のプライオリティポイントを計算し、アクティブ上位装置数カウンタCNT4に代入する。続いて、前記パワーセーブモード移行処理C28は、ARPパケットに対するARP応答処理を実行し、パケット受信処理を終了する。
【0095】
また、自分宛てのARPパケットであるか否かを判定して、自分宛のARPパケットでない場合、前記パワーセーブモード移行処理C28は、他パケット応答処理を実行し、パケット受信処理を終了する。
【0096】
ここで、アクティブな状態の上位装置12のプライオリティポイントを、図17に示されるような表に基づいて計算する方法について説明する。図17には、上位装置12a〜12fのアクティブ/非アクティブ状態と、アクティブな状態の上位装置12a〜12fのプライオリティポイントを示している。なお、○がアクティブな状態を示し、×が非アクティブな状態を示している。また、前述されたように、上位装置12aだけが5ポイントで、他の上位装置12b〜12fは1ポイントと定義した。
【0097】
図17に示されるケース1では、上位装置12a〜12fのすべてがアクティブな状態である。また、ケース2では、上位装置12aがアクティブで、他の上位装置12の一台が非アクティブであるケース。この例では、上位装置12fを非アクティブとした。そして、ケース3〜6は、上位装置12a以外の非アクティブな状態の上位装置12を増やしていった場合である。また、ケース7〜12は、上位装置12aを非アクティブな状態とし、他の上位装置12を非アクティブ状態とし、他の上位装置12の非アクティブの数を増やした場合である。
【0098】
ここで、ポイントは次の式(1)によって計算される。
ポイント=(Aランクアクティブ数)×5ポイント+
(Bランクアクティブ数)×3ポイント+
(Cランクアクティブ数)×1ポイント・・・式(1)
次に、一定時間内に受信したARPパケットからポイント計算を行った結果に応じて、定着器83の温度コントロールを変更する処理について説明する。ここで、前記上位装置12の常駐プログラムC20からのパケット送信間隔を5秒としているので、パワーセーブモード移行処理C28は、5秒以上であれば、前記上位装置12からのパケットを逃すことがない。そこで、ARPパケットチェックタイマーが6秒であるとして説明する。すなわち、一定時間内にARPパケットを受信したかをチェックする処理は6秒間隔で実施されるものとする。
【0099】
まず、パワーセーブモード移行処理C28は、現在パワーセーブモード中であるか否かを判定する。これは、最終印刷後に一定時間経過するとパワーセーブへ移行する場合があり、この場合、既にパワーセーブモード中となっているので、判定する必要があるためである。
【0100】
そして、パワーセーブモードでない場合、前記パワーセーブモード移行処理C28はアクティブ上位装置数カウンタCNT4が0か否かを判定する。ここで、CNT4が0の場合、プリンタ10を印刷先にしている上位装置12のすべてが非アクティブ状態であることを意味する。そして、アクティブ上位装置数カウンタCNT4が0である場合、前記パワーセーブモード移行処理C28はパワーセーブモードへ移行する。すなわち、定着器83の温度コントロールをオフにする。
【0101】
続いて、前記パワーセーブモード移行処理C28は、アクティブ上位装置数カウンタCNT4をリセットし、記憶されたARPパケットの送信元としての上位装置12のIPアドレスを消去して、処理を終了する。そして、再び、印刷データを受信した場合におけるパワーセーブモードから復帰した後の処理に備える。
【0102】
なお、アクティブ上位装置数カウンタCNT4が0か否かを判定して、0でない場合、前記パワーセーブモード移行処理C28は、アクティブ上位装置数カウンタCNT4の値に応じて、定着器83の温度制御を実施する。この場合、例えば、図18におけるステップ76に示されるように、十台以上の上位装置12がアクティブであるとき、定着器83の待機温度が定着温度Tf(180℃)となるように温度制御を実施する。そして、アクティブな状態の上位装置12の数が一台減る毎に、10〔℃〕ずつ待機温度を下げていく。また、パワーセーブモードでない場合、一旦アクティブな状態の上位装置12の数が減った後に再び増加するときは、待機温度を上昇させる。その後、前記パワーセーブモード移行処理C28は、アクティブ上位装置数カウンタCNT4をリセットし、記憶されたARPパケットの送信元としての上位装置12のIPアドレスを消去して、処理を終了する。
【0103】
次に、フローチャートについて説明する。まず、上位装置12から送信されるパケットの受信処理を示すフローチャートについて説明する。
ステップS61 自分宛のARRパケットであるか否かを判定する。自分宛のARPパケットである場合はステップS62に進み、自分宛のARPパケットでない場合はステップS66に進む。
ステップS62 ARPパケット送信元IPアドレスが記憶されているか否かを判定する。ARPパケット送信元IPアドレスが記憶されていない場合はステップS63に進み、ARPパケット送信元IPアドレスが記憶されている場合はステップS64に進む。
ステップS63 ARPパケット送信元IPアドレスを記憶する。
ステップS64 記憶されているARPパケット送信元IPアドレスと上位装置12のプライオリティ情報からアクティブな状態の上位装置12のプライオリティポイントを計算して、アクティブ上位装置数カウンタCNT4に代入する。
ステップS65 APP応答処理を実行して、処理を終了する。
ステップS66 他パケット応答処理を実行して、処理を終了する。
【0104】
次に、一定時間内に受信したARPパケットからポイント計算を行った結果に応じて、定着器83の温度コントロールを変更する処理を示すフローチャートについて説明する。
ステップS71 現在パワーセーブモード中であるか否かを判定する。パワーセーブモード中でない場合はステップS72に進み、パワーセーブモード中である場合はステップS74に進む。
ステップS72 アクティブ上位装置数カウンタCNT4が0であるか否かを判定する。アクティブ上位装置数カウンタCNT4が0である場合はステップS73に進み、アクティブ上位装置数カウンタCNT4が0でない場合はステップS76に進む。
ステップS73 パワーセーブモードへ移行する。
ステップS74 アクティブ上位装置数カウンタCNT4をリセットする。
ステップS75 ARPパケット送信元IPアドレスを消去して、パワーセーブモード復帰後の処理に備える。
ステップS76 アクティブ上位装置数カウンタCNT4の値に応じて定着器83の温度コントロールを実施する。
【0105】
このように、本実施の形態において、プリンタ10は、一定時間、自分宛ての特定パケットの数を数え、該特定パケットを送信した上位装置12a〜12fの識別を行う。そして、プリンタ10にあらかじめ登録された上位装置12の優先度としてのプライオリティを考慮し、消費電力レベルを決定して、定着器83の待機温度を制御する。
【0106】
そのため、アクティブな上位装置12の数が少なくなった場合も、頻繁に印刷データを送信する上位装置12がアクティブである限り、消費電力は犠牲にしても、印刷までの時間を短縮することができる。また、アクティブな上位装置12の数が多くても、頻繁に印刷データを送信する上位装置12が非アクティブな状態のときは、定着器83の待機温度を低くすることで、消費電力を削減することができる。
【0107】
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。なお、前記第1〜第4の実施の形態と同じ構成を有するもの及び同じ動作については、その説明を省略する。
【0108】
図19は本発明の第5の実施の形態における印刷システムの構成を示す図、図20は本発明の第5の実施の形態における印刷履歴情報の記憶例を示す図、図21は本発明の第5の実施の形態における上位装置毎のIPアドレス、印刷枚数、及び、該印刷枚数をプライオリティポイントへ換算した例を示す図である。
【0109】
図19に示されるように、印刷システム18は、ネットワークとしてのLAN11、該LAN11に接続された上位装置12a〜12f、及び、LAN11に接続された画像形成装置としてのプリンタ10を有する。そして、前記上位装置12a〜12fのそれぞれは、プリンタ10に対して特定パケットを送信する常駐プログラムとして、前記第4の実施の形態と同様に、常駐プログラムC20a〜20fを、それぞれ、搭載する。また、上位装置12の印刷指定先はプリンタ10である
なお、本実施の形態においては、前記プリンタ10が、特定パケットの有無を判定しパワーセーブモードへの移行を行う搭載プログラムとして、パワーセーブモード移行処理D34を搭載する点において、前記第4の実施の形態と相違する。その他の点については、前記第4の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
【0110】
前記第4の実施の形態においては、オペレータがプリンタ10の操作部を操作したり、上位装置12からユーティリティプログラムを使用して、前記上位装置12に与えられるプライオリティを登録するようになっている。それに対し、本実施の形態においては、印刷履歴情報から抽出した印刷枚数履歴に基づいて、プリンタ10が前記上位装置12に与えられるプライオリティを判定する。
【0111】
ここで、前記プリンタ10は、印刷履歴情報を図20に示されるように、記憶する。この場合、過去100枚の印刷データが如何なるIPアドレスの上位装置12からのものであるかを記憶するため、100個のIPアドレスとポインタ(番号)の記憶領域を不揮発性メモリ上に確保し、印刷終了毎にIPアドレスを前記記憶領域に記録していく。
【0112】
そして、図20(a)において、ポインタの1が一番最近に印刷したことを示し、ポインタの100は、100枚前の印刷を示す。そのため、一番最近印刷した上位装置は100.17.10.4のIPアドレスを有することが分かる。また、100枚前の印刷データは、100.17.10.3のIPアドレスを有する上位装置12からのものであることが分かる。そして、図20(a)に示される状態において、100.17.10.7の上位装置12eから印刷データの印刷を行った後、印刷履歴情報は図20(b)に示される状態になる。図20(b)においては、図20(a)におけるポインタ100の場所が新たにポインタ1となり、100.17.10.7が記憶される。また、図20(a)におけるポインタ1は、図20(b)においては2に、図20(a)におけるポインタ2は、図20(b)においては3になるように、すべてのポインタに対応するIPアドレスが更新される。
【0113】
これにより、過去100枚の印刷について、どの上位装置12からの印刷データが何枚印刷されたかをプリンタ10が把握することが可能となる。そして、図21に示されるように、各上位装置12のIPアドレス毎の印刷枚数と、該印刷枚数換算したプライオリティポイントとを求めることができる。図21に示される例においては、印刷枚数を10で除算し、小数点以下は切り上げることによって、プライオリティポイントを算出する。例えば、43枚印刷した場合は、43÷10=4.3で切り上げて5ポイントとなる。
【0114】
次に、本実施の形態における印刷システム18の動作について説明する。
【0115】
図22は本発明の第5の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第1のフローチャート、図23は本発明の第5の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第2のフローチャートである。
【0116】
まず、上位装置12から送信されるパケットの受信処理について説明する。この場合、パワーセーブモード移行処理D34は、パケットを受信すると、プロトコル解析を行い、自分宛てのARPパケットであるか否かを判定する。そして、自分宛のARPパケットである場合、前記パワーセーブモード移行処理D34は、前記ARPパケットの送信元としての上位装置12のIPアドレスが既に記憶されているか否かを判定する。そして、記憶されていない場合には、前記IPアドレスを記憶する。
【0117】
続いて、前記パワーセーブモード移行処理D34は、記憶されている前記ARPパケットの送信元としての上位装置12のIPアドレスと、印刷枚数履歴情報から、現在アクティブな状態の上位装置12のプライオリティポイントを計算し、アクティブ上位装置数カウンタCNT5に代入する。ここでは、記憶されているIPアドレスをプライオリティポイントに変換して合計する。続いて、前記パワーセーブモード移行処理D34は、ARPパケットに対するARP応答処理を実行し、パケット受信処理を終了する。
【0118】
また、自分宛てのARPパケットであるか否かを判定して、自分宛のARPパケットでない場合、前記パワーセーブモード移行処理D34は、他パケット応答処理を実行し、パケット受信処理を終了する。
【0119】
次に、一定時間内に受信したARPパケットからポイント計算を行った結果に応じて、定着器83の温度コントロールを変更する処理について説明する。ここで、前記上位装置12の常駐プログラムC20からのパケット送信間隔を5秒としているので、パワーセーブモード移行処理D34は、5秒以上であれば、前記上位装置12からのパケットを逃すことがない。そこで、ARPパケットチェックタイマーが6秒であるとして説明する。すなわち、一定時間内にARPパケットを受信したかをチェックする処理は6秒間隔で実施されるものとする。
【0120】
まず、パワーセーブモード移行処理D34は、現在パワーセーブモード中であるか否かを判定する。これは、最終印刷後に一定時間経過するとパワーセーブへ移行する場合があり、この場合、既にパワーセーブモード中となっているので、判定する必要があるためである。
【0121】
そして、パワーセーブモードでない場合、前記パワーセーブモード移行処理D34はアクティブ上位装置数カウンタCNT5が0か否かを判定する。ここで、CNT5が0の場合、プリンタ10を印刷先にしている上位装置12のすべてが非アクティブ状態であることを意味する。そして、アクティブ上位装置数カウンタCNT5が0である場合、前記パワーセーブモード移行処理D34はパワーセーブモードへ移行する。すなわち、定着器83の温度コントロールをオフにする。
【0122】
続いて、前記パワーセーブモード移行処理D34は、アクティブ上位装置数カウンタCNT5をリセットし、記憶されたARPパケットの送信元としての上位装置12のIPアドレスを消去して、処理を終了する。そして、再び、印刷データを受信した場合におけるパワーセーブモードから復帰した後の処理に備える。
【0123】
なお、アクティブ上位装置数カウンタCNT5が0か否かを判定して、0でない場合、前記パワーセーブモード移行処理D34は、アクティブ上位装置数カウンタCNT5の値に応じて、定着器83の温度制御を実施する。この場合、例えば、図23におけるステップ96に示されるように、十台以上の上位装置12がアクティブであるとき、定着器83の待機温度が定着温度Tf(180℃)となるように温度制御を実施する。そして、アクティブな状態の上位装置12の数が一台減る毎に、10〔℃〕ずつ待機温度を下げていく。また、パワーセーブモードでない場合、一旦アクティブな状態の上位装置12の数が減った後に再び増加するときは、待機温度を上昇させる。その後、前記パワーセーブモード移行処理D34は、アクティブ上位装置数カウンタCNT5をリセットし、記憶されたARPパケット送信元IPアドレスを消去して、処理を終了する。
【0124】
次に、フローチャートについて説明する。まず、上位装置12から送信されるパケットの受信処理を示すフローチャートについて説明する。
ステップS81 自分宛のARRパケットであるか否かを判定する。自分宛のARPパケットである場合はステップS82に進み、自分宛のARPパケットでない場合はステップS86に進む。
ステップS82 ARPパケット送信元IPアドレスが記憶されているか否かを判定する。ARPパケット送信元IPアドレスが記憶されていない場合はステップS83に進み、ARPパケット送信元IPアドレスが記憶されている場合はステップS84に進む。
ステップS83 ARPパケット送信元IPアドレスを記憶する。
ステップS84 記憶されているARPパケット送信元IPアドレスと印刷枚数履歴情報からアクティブな状態の上位装置12のプライオリティポイントを計算して、アクティブ上位装置数カウンタCNT5に代入する。。
ステップS85 APP応答処理を実行して、処理を終了する。
ステップS86 他パケット応答処理を実行して、処理を終了する。
【0125】
次に、一定時間内に受信したARPパケットからポイント計算を行った結果に応じて、定着器83の温度コントロールを変更する処理を示すフローチャートについて説明する。
ステップS91 現在パワーセーブモード中であるか否かを判定する。パワーセーブモード中でない場合はステップS92に進み、パワーセーブモード中である場合はステップS94に進む。
ステップS92 アクティブ上位装置数カウンタCNT5が0であるか否かを判定する。アクティブ上位装置数カウンタCNT5が0である場合はステップS93に進み、アクティブ上位装置数カウンタCNT5が0でない場合はステップS96に進む。
ステップS93 パワーセーブモードへ移行する。
ステップS94 アクティブ上位装置数カウンタCNT5をリセットする。
ステップS95 ARPパケット送信元IPアドレスを消去して、パワーセーブモード復帰後の処理に備える。
ステップS96 アクティブ上位装置数カウンタCNT5の値に応じて定着器83の温度コントロールを実施する。
【0126】
このように、本実施の形態において、プリンタ10は、一定時間、自分宛ての特定パケットの数を数え、該特定パケットを送信した上位装置12の識別を行う。そして、印刷枚数履歴に基づいて、前記上位装置12に与えられるプライオリティを判定し、該プライオリティを考慮し、消費電力レベルを決定して、定着器83の待機温度を制御する。
【0127】
そのため、アクティブな上位装置12の数が少なくなった場合も、頻繁に印刷データを送信する上位装置12がアクティブである限り、消費電力は犠牲にしても、印刷までの時間を短縮することができる。また、アクティブな上位装置12の数が多くても、頻繁に印刷データを送信する上位装置12が非アクティブな状態のときは、定着器83の待機温度を低くすることで、消費電力を削減することができる。
【0128】
また、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0129】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の画像形成装置の節電制御方法においては、上位装置は、印刷先のプリンタを指定し、一定時間間隔で特定パケットを印刷先へ送信し、画像形成装置は、前記特定パケットが一定時間検出されない場合、通常モードより消費電力を削減可能なパワーセーブモードに移行する。
【0130】
この場合、印刷データを生成する上位装置の稼働状況を反映して、画像形成装置をパワーセーブモードに移行させるので、上位装置を操作して印刷指示を出してから印刷結果が得られるまで、長時間に亘り待たされることがない。
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における印刷システムの構成を示す図である。
【図2】従来の印刷システムの構成を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの構成を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるARPパケットのフォーマットを示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるARPパケットの動作を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における上位装置の常駐プログラムの動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第1のフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第2のフローチャートである。
【図9】本発明の第2の実施の形態における印刷システムの構成を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態における上位装置の常駐プログラムの動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第3の実施の形態における印刷システムの構成を示す図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第1のフローチャートである。
【図13】本発明の第3の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第2のフローチャートである。
【図14】本発明の第4の実施の形態における印刷システムの構成を示す図である。
【図15】本発明の第4の実施の形態におけるIPアドレス及び設定ポイントの例を示す図である。
【図16】本発明の第4の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第1のフローチャートである。
【図17】本発明の第4の実施の形態におけるアクティブな上位装置とポイントとの関係を示す図である。
【図18】本発明の第4の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第2のフローチャートである。
【図19】本発明の第5の実施の形態における印刷システムの構成を示す図である。
【図20】本発明の第5の実施の形態における印刷履歴情報の記憶例を示す図である。
【図21】本発明の第5の実施の形態における上位装置毎のIPアドレス、印刷枚数、及び、該印刷枚数をプライオリティポイントへ換算した例を示す図である。
【図22】本発明の第5の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第1のフローチャートである。
【図23】本発明の第5の実施の形態におけるプリンタの搭載プログラムの動作を示す第2のフローチャートである
【符号の説明】
10 プリンタ
12、12a、12b、12c、12d、12e、12f 上位装置
18 印刷システム
83 定着器
Claims (10)
- (a)上位装置は、印刷先のプリンタを指定し、一定時間間隔で特定パケットを印刷先へ送信し、
(b)画像形成装置は、前記特定パケットが一定時間検出されない場合、通常モードより消費電力を削減可能なパワーセーブモードに移行することを特徴とする画像形成装置の節電制御方法。 - 前記上位装置は、該上位装置に対するオペレーションの有無を監視し、一定時間オペレーションが無いとき前記特定パケットの送信を止める請求項1に記載の画像形成装置の節電制御方法。
- (a)前記上位装置は、アクティブ状態の場合に特定パケットを送信し、
(b)前記画像形成装置は、一定時間中に受け取った特定パケットの数を数え、前記特定パケットの数に応じて待機時の温度設定を変更する請求項1に記載の画像形成装置の節電制御方法。 - 前記画像形成装置は、受信した特定パケットを送信した上位装置を識別し、前記上位装置に対し優先順位を与え、受信した特定パケットの数及び優先順位に応じて待機時の温度設定を変更する請求項3に記載の画像形成装置の節電制御方法。
- 前記プリンタは、印刷枚数履歴を把握して記憶する請求項4に記載の画像形成装置の節電制御方法。
- (a)印刷先のプリンタを指定することによって、一定時間間隔で特定パケットを印刷先へ送信する手段を備える上位装置と、
(b)前記特定パケットを受信する手段、前記特定パケットが一定時間検出されないことを監視するタイマー手段、及び、通常モードより消費電力を削減可能なパワーセーブモードに移行するモード移行手段を備えるプリンタとを有することを特徴とする印刷システム。 - 前記上位装置は、該上位装置に対するオペレーションの有無を監視する手段、及び、一定時間オペレーションが無いとき前記特定パケットの送信を止める手段を備える請求項6に記載の印刷システム。
- (a)前記上位装置は、アクティブ状態の場合に特定パケットを送信する手段を備え、
(b)前記プリンタは、一定時間を計測するためのタイマー手段、前記一定時間中に受信した特定パケットの数を数えるカウンタ手段、及び、定着器の対比温度を複数設定できる手段を備え、受信した特定パケットの数に応じて待機時の温度設定を変更する請求項6又は7に記載の印刷システム。 - 前記プリンタは、受信した特定パケットを送信した上位装置を識別する手段、及び、前記上位装置に対し優先順位を与える手段を備え、受信した特定パケットの数及び優先順位に応じて待機時の温度設定を変更する請求項8に記載の印刷システム。
- 前記プリンタは、印刷枚数履歴を把握する手段、及び、前記印刷枚数履歴を記憶する手段を備える請求項8に記載の印刷システム。
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---|---|---|---|
JP2002373855A JP2004206354A (ja) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | 画像形成装置の節電制御方法及び印刷システム |
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JP2002373855A Withdrawn JP2004206354A (ja) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | 画像形成装置の節電制御方法及び印刷システム |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100691709B1 (ko) * | 2004-11-04 | 2007-03-09 | 후지제롯쿠스 가부시끼가이샤 | 화상 형성 장치, 조작 화면 표시 제어 방법 및 조작 화면 표시 제어 프로그램을 기록한 기록 매체 |
JP2010198486A (ja) * | 2009-02-26 | 2010-09-09 | Canon Inc | ネットワーク装置、ネットワーク装置の制御方法、及び、プログラム |
-
2002
- 2002-12-25 JP JP2002373855A patent/JP2004206354A/ja not_active Withdrawn
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