JP2004206014A - 映像音声データ配信システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】通常は、配信サーバ2側のルータ5とカラオケ装置3側のルータ6を用い、インターネット7に設けたVPN8を経由して、配信サーバ2からカラオケ装置1へ所定のスケジュールで配信を行う。このスケジュール動作が異常となれば、カラオケ装置3は、その旨を開局サーバ1へ報告し、開局サーバ1から該当の配信サーバへの接続情報を問い合わせ、カラオケ装置3から配信サーバへ接続して最新の楽曲データをダウンロードする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ネットワークを介して楽曲データをダウンロードするカラオケ装置の楽曲データ配信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在普及しているカラオケ装置の多くは、配信サーバからカラオケ楽曲データの配信を受ける通信カラオケ装置である。従来の通信カラオケ装置は、交換回線(公衆電話回線)を介して配信サーバと通信することによって楽曲データの配信を受けるようになっていた(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−127964号公報(第3頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような楽曲データの配信はあらかじめ定めたスケジュールで行われ、カラオケ装置側に蓄積されている楽曲データが更新されていく。ところが、このような予め定めたスケジュールに従った処理が行われず、配信サーバから楽曲データが配信されてこない場合には、カラオケ装置の楽曲データが更新されないままになる、という問題があった。
【0005】
そこで、この発明の目的は、通常時にスケジュール動作で配信サーバからカラオケ装置へ楽曲データの配信を行えるようにし、且つ配信サーバのスケジュール動作が異常となってもカラオケ装置の楽曲データの更新を行えるようにした、カラオケ装置の楽曲データ配信システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、映像音声データを通信経路を経由して配信する配信サーバと、該配信サーバから前記映像音声データの配信を受ける端末装置と、前記端末装置に対する配信サーバの割り当てを行う開局サーバと、前記端末装置とを有する映像音声データ配信システムにおいて、通常時に、所定のタイムスケジュールで配信サーバ側から配信先の端末装置に対して接続を行って前記映像音声データを配信する配信手段と、前記タイムスケジュールでの配信が正常に行われなかったことを検知したとき、端末装置側から当該端末装置を担当する配信サーバへ接続を行って映像音声データを受信する受信手段と、を備えたことを特徴としている。
【0007】
また、この発明は、前記端末装置が、当該端末装置に割り当てられている配信サーバの接続先情報を前記開局サーバから取得する手段を備えたことを特徴としている。
【0008】
このように、通常は所定のタイムスケジュールにしたがって配信サーバが端末装置へ映像音声データの配信を行うので、配信サーバ側の負荷が小さくなり、限られた処理能力の下でより多数の端末装置に対する映像音声データの配信が行える。また、所定のタイムスケジュールでの配信が行われなかった場合に、端末装置側から配信サーバへ接続して、必要な映像音声データをダウンロードするので、このような異常時にも、端末装置側の映像音声データを所定のタイミングで最新のものに更新することができる。
【0009】
また、この発明は、前記映像音声データをカラオケの楽曲データとし、前記端末装置をカラオケ装置とすることを特徴としている。このことにより、通常は所定のタイムスケジュールにしたがって配信サーバがカラオケ装置へカラオケの楽曲データの配信を行うので、配信サーバ側の負荷が小さくなり、限られた処理能力の下でより多数のカラオケ装置に対する楽曲データの配信が行える。また、所定のタイムスケジュールでの配信が行われなかった場合に、カラオケ装置側から配信サーバへ接続して、必要な楽曲データをダウンロードするので、このような異常時にも、カラオケ装置側の楽曲データを所定のタイミングで最新のものに更新することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明が適用されたカラオケ装置の楽曲データ配信システムの構成図である。開局サーバ1はルータ4を介してインターネット7に接続している。また、複数の配信サーバ2(2−1〜2−n)は、ルータ5を介してインターネット7に接続している。複数の配信サーバ2はルータ5の下流側でローカル・エリア・ネットワーク(LAN)11に接続している。これら開局サーバ1、ルータ4、複数の配信サーバ2、ルータ5は、楽曲データを配信するセンタ施設に設置している。また、開局サーバ1と複数の配信サーバ2は、インターネットとは切り離したLAN10で接続していて、互いに通信可能としている。開局サーバ1は、インターネット7を介して通信するための通信手段20、開局処理やスケジュール動作異常時の処理を行うための制御手段21、および、開局したカラオケ装置を登録するデータベースを有する記憶手段22を有している。
【0011】
また、カラオケ店などのクライアント側では、ルータ6を介して複数台のカラオケ装置3(3−1〜3−m)をインターネット7に接続している。複数のカラオケ装置3はルータ6の下流側でLAN12に接続している。カラオケ装置3は、LAN12やインターネット7を介して通信するための通信手段23、開局処理、スケジュール動作異常時の処理、カラオケ曲の演奏処理などを実行する制御手段24および記憶手段25を有している。なお、この図では、説明を簡略化するため、ルータ6、カラオケ装置3からなるクライアントを1つのみ記載しているが、実際に実施される形態は、複数のクライアントを備えているのが一般的である。
【0012】
記憶手段には、図2(A)に示すように、開局サーバアドレス(IPアドレス)、ルータアドレス、配信サーバアドレス、開局データ(自己のプライベートIPアドレス、店舗コード、パスワード、識別コード、配信時間帯)、および、楽曲データ、演奏プログラムなどを記憶する。この開局サーバのIPアドレスは工場出荷時にプリセットしている。
【0013】
ルータアドレスおよび自己のプライベートIPアドレスは、カラオケ装置がLAN12に接続されたときルータ6から与えられる。配信サーバアドレスは、後述する開局処理によって取得する。店舗コードおよびパスワードは、このクライアントがセンタ施設を運営する者との契約によって与えられた番号であり、この店舗コードおよびパスワードの認証によって開局サーバ1へのアクセスが可能になる。識別コードは、クライアント内部でこのカラオケ装置を識別するコードであり、係員が任意に付けることができるものである。カラオケ店の場合、通常そのカラオケ装置が設置される部屋番号が付される。配信時間帯は、このカラオケ装置に対して楽曲データを配信するのに好ましい時間帯である。店舗コード、パスワード、識別コード、配信時間帯は、カラオケ装置の設置時に係員が入力する。
【0014】
配信サーバ2側のLAN11とカラオケ装置3側のLAN12は、ルータ5およびルータ6により、IPsec(IP Security Protocol)を用いたバーチャル・プライベート・ネットワーク(VPN:Virtual private network )8で接続していて、LAN11上の任意の配信サーバ2からLAN12上の任意のカラオケ装置3に対して、インターネット7上でのセキュリティを維持しながら、TCP/IPプロトコルによる通信を可能としている。
【0015】
LAN12にカラオケ装置3が設置されると、図3,図4,図8で説明する開局処理を行うためにインターネット7を介して開局サーバ1と通信する。この通信に用いるプロトコルは、秘匿性のあるプロトコルである。
【0016】
ここで、図3,図4,図8を参照してLAN12(ルータ6)に新たなカラオケ装置3が設置されたときの開局処理について説明する。図3はカラオケ装置3の開局処理動作を示すフローチャートである。図4は開局サーバ1の開局処理動作を示すフローチャートである。図8はカラオケ装置3、開局サーバ1、配信サーバ2の通信手順を示す図である。
【0017】
図3および図8において、カラオケ装置3が、LAN12に接続され電源が投入されると、この処理動作が実行される。電源の投入によって装置が起動し(s1)、通信手段23がルータ6と通信して、プライベートIPアドレスを取得する(s2)。ここで、仮に、ルータ6のプライベートIPアドレスを(10.2.20.1)とし、このカラオケ装置3が取得したプライベートIPアドレスを(10.2.20.5)とする。そして、係員がこのカラオケ装置の開局処理に必要なデータを入力する(s3)。ここで入力されるデータは、上述した店舗コード、パスワード、識別コード、配信時間帯などである。これらのデータが入力され、係員によって所定のアクセス操作が行われると、カラオケ装置は、インターネット7を経由して開局サーバ1にアクセスする(s4)。このアクセスにおいて、上記開局データ(店舗コード、パスワード、識別コード、配信時間帯、プライベートIPアドレス)を開局サーバ1に対して送信する。
【0018】
開局サーバ1は、受信したプライベートIPアドレスによってどのクライアントに設置されたカラオケ装置かを知り、そのクライアントを担当する配信サーバ2を割り当てて、その配信サーバ2のプライベートIPアドレスを返信する。すなわち、開局サーバ1は、複数のクライアントのIPアドレス(ネットワークアドレス)と、そのクライアントを担当する配信サーバ2(2−1〜2−n)とを対応づけて登録した図2(B)に示すようなテーブルを記憶している。このテーブルでは、プライベートIPアドレスの第9ビットから第24ビットの16ビット(8ビット×2)、すなわち10.2.20.5のうちの「2」と「20」によってクライアントを識別する。
【0019】
カラオケ装置3は、開局サーバ1から配信サーバ2のプライベートIPアドレスを受信すると(s5)、開局サーバ1との接続を切る(s6)。その後、そのプライベートIPアドレス宛にpingを送信する(s7)。このpingに対する応答を受信すれば(s8)、割り当てられた配信サーバ2とVPN8経由で接続されていると判断して、開局サーバ1と再び接続し(s9)、接続確認済メッセージを開局サーバ1に対して送信する(s10)。この接続確認済メッセージの送信により、開局手続きは完了し、こののち割り当てられた配信サーバ2から定期的に楽曲データが配信されてくるようになる。
【0020】
次に、図4および図8において、カラオケ装置3から開局処理のアクセスがあると、開局サーバ1は、このカラオケ装置3から店舗コード、パスワード、識別コード、プライベートIPアドレス、配信時間帯などからなる開局データを受信する(s11)。そして、クライアントのネットワークアドレスに基づいてこのカラオケ装置への楽曲データの配信を担当する配信サーバ2を割り当て(s12)、その配信サーバ2のプライベートIPアドレスをカラオケ装置3に対して返信する(s13)。こののち、このカラオケ装置3から接続確認済メッセージが送信されてくるまで待機する(s14)。カラオケ装置から接続確認済メッセージが送信されてくれば、カラオケ装置の開局処理は終了したとして、上記受信した開局データ(店舗コード、パスワード、識別コード、プライベートIPアドレス、配信時間帯など)をカラオケ装置のデータベースに登録するとともに(s15)、このカラオケ装置のプライベートIPアドレスおよび配信時間帯を担当の配信サーバ2に通知して(s16)、定期的なカラオケ曲の配信を開始させる。なお、この開局サーバ1から配信サーバ2への通知はLAN10を介して行う。
【0021】
以上の処理により、係員が手入力で配信サーバ2のプライベートIPアドレスの設定をしなくても、工場出荷時に予め入力されている開局サーバ1のアドレス(グローバルIPアドレス)を用いてオンラインで開局処理をすることによって、自動的に配信サーバ2のプライベートIPアドレスの設定をすることができる。
【0022】
図5 は、通常時における配信サーバの楽曲データの配信処理を示すフローチャートである。このように、配信サーバは、開局サーバから指示された、担当すべきカラオケ装置の配信時間帯データに基づいて、該当のカラオケ装置に対して楽曲データの配信(Push型配信)を順次行う。例えば2週間毎の指定時刻に楽曲データの配信を行う。
【0023】
さて、例えば配信サーバ側の予期せぬ過負荷等、何らかの原因で、配信サーバからの楽曲データの配信が所定期間経過しても行われなかった場合、カラオケ装置側から該当の配信サーバに対してアクセスし、必要な楽曲データのダウンロードを行う。
【0024】
図6はその処理手順を示すフローチャートである。このように、カラオケ装置から楽曲データのダウンロード要求があれば、その要求に応じて楽曲データをPull型で配信する。
【0025】
図7 は、カラオケ装置の処理手順を示すフローチャートである。
まず、配信サーバ2から楽曲データの配信を受ける時間帯は、開局データ中の「配信時間帯」データからあらかじめ分かっているので、その時間帯に配信サーバから楽曲データの配信を正常に受けられたか否かの判定を行う(s41)。配信の遅れが生じているものと見なした場合には、開局サーバ1へその異常通知を行うとともに、自己(カラオケ装置)を担当する配信サーバ側のIPアドレスを問い合わせる(s42→s43)。その後、その配信サーバ(2−1〜2−nのいずれか)へアクセスし、その配信サーバから最新の楽曲データをダウンロードする(s44→s45)。もし、このダウンロードができない状態であれば、所定時間(例えば12時間)後にダウンロードのリトライを行う(s46→s47→s48→s44)。所定回数(例えば4回)リトライを行ってもダウンロードが完了できない場合には、その旨を開局サーバへ通知する(s49)。この開局サーバへ通知した内容はセンタ側で管理されていて、その異常性の程度に応じた調査および復旧の対処を行う。
【0026】
なお、この実施形態では、開局サーバ1が、配信サーバ2のルータ5とは別のルータ4に接続しているが、配信サーバ2と同一のルータ5に接続してもよい。
【0027】
また、この実施形態では、配信サーバ2側のルータ5とカラオケ装置3側のルータ6とでVPN8を構築しているが、データのセキュリティが問題にならないのであれば、普通にインターネット7に接続してTCP/IPで通信するようにしてもよい。
【0028】
さらに、この実施形態では、配信サーバとカラオケ装置との間をインターネットを介して通信するようにしたが、この通信経路はインターネットに限らず、交換回線(公衆電話回線)であってもよい。
【0029】
なお、以上に示した実施形態では、カラオケ装置の楽曲データ配信システムについて示したが、一般的な映像音声データの配信システムにも同様にして適用できる。すなわち、カラオケ装置に代えて例えばパソコン等を端末装置として用い、カラオケ装置の楽曲データに代えて一般的な映像音声データを配信するように構成すればよい。
【0030】
【発明の効果】
この発明によれば、通常は所定のタイムスケジュールにしたがって配信サーバがカラオケ装置へ楽曲データの配信を行うので、配信サーバ側の負荷が小さくなり、限られた処理能力の下でより多数のカラオケ装置に対する楽曲データの配信が行える。また、所定のタイムスケジュールでの配信が行われなかった場合に、カラオケ装置側から配信サーバへ接続して、必要な楽曲データをダウンロードするので、このような異常時にも、カラオケ装置側の楽曲データを所定のタイミングで最新のものに更新することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用されたカラオケ装置の楽曲データ配信システムのブロック図
【図2】カラオケ装置の記憶手段の構成図
【図3】カラオケ装置の開局処理動作を示すフローチャート
【図4】開局サーバの開局処理動作を示すフローチャート
【図5】通常時に配信サーバが行う、カラオケ装置への配信処理動作を示すフローチャート
【図6】異常時に配信サーバが行う、カラオケ装置への配信処理動作を示すフローチャート
【図7】カラオケ装置の処理動作を示すフローチャート
【図8】カラオケ装置、開局サーバ、配信サーバの通信手順を示す図
【符号の説明】
1:開局サーバ、 2(2−1〜2−n):配信サーバ、 3(3−1〜3−m):カラオケ装置、 4,5,6:ルータ、 7:インターネット、 8:VPN、 10,11,12:LAN、 20:通信手段、21:制御手段、 22:記憶手段、 23:通信手段、 24:制御手段、 25:記憶手段
Claims (3)
- 映像音声データを通信経路を経由して配信する配信サーバと、該配信サーバから前記映像音声データの配信を受ける端末装置と、前記端末装置に対する配信サーバの割り当てを行う開局サーバと、前記端末装置とを有する映像音声データ配信システムにおいて、
通常時に、所定のタイムスケジュールで配信サーバ側から配信先の端末装置に対して接続を行って前記映像音声データを配信する配信手段と、
前記タイムスケジュールでの配信が正常に行われなかったことを検知したとき、端末装置側から当該端末装置を担当する配信サーバへ接続を行って映像音声データを受信する受信手段と、
を備えた映像音声データ配信システム。 - 前記端末装置が、当該端末装置に割り当てられている配信サーバの接続先情報を前記開局サーバから取得する手段を備えた請求項1に記載の映像音声データ配信システム。
- 前記映像音声データがカラオケの楽曲データであり、前記端末装置がカラオケ装置である請求項1または2に記載の映像音声データ配信システム。
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