JP2004205090A - 空気調和機のドレン水の加温方法およびその装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】空気調和機の空気対冷媒の熱交換器1によって凝集したドレン水を貯留するドレン受皿2を設け、空気対冷媒の熱交換器1に対して被冷却吸い込み空気の上流側の吸い込み域側にドレン水昇温熱交換器5を配設する。ドレン受皿2のドレン水をポンプ4にてドレン排水管3に流動させる。ドレン排水管3はドレン水昇温熱交換器5の加温フィン13を貫通する。ドレン水はドレン水昇温熱交換器5にて被冷却吸い込み空気と熱交換して加温する。ドレン水は結露発生温度より高温になり、ドレン排水管3の外周面は断熱材を巻装しなくても結露が生じない。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に屋内の空気を冷却するための空気調和機のドレン水の加温方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、空気調和機においては、冷却運転時に室内の空気中に含まれる水分が空気対冷媒の熱交換器の表面に凝集され、この凝集されたドレン水をドレン受皿に滴下貯留し、この貯留されたドレン水はポンプまたは自然流下によってドレン排水管を経て排出させる。このドレン水は10℃程度で温度が低いため、ドレン排水管を流れると、ドレン排水管の外周面に大気中の水分が結露して水滴となり、この水滴が屋内に滴下する。そして、ドレン排水管の外周面の結露の発生を防止するためには、通常、ドレン排水管の外周面を断熱材によって被覆する方法が採られているが、この方法ではドレン排水管を被覆するためには大量の断熱材を要し、また、被覆工事に手数がかかり、空気調和機の設置工事時のコストが増大するという問題がある。
【0003】
さらに、ドレン排水管に断熱材を巻装すると、ドレン排水管を外部から目視できなくなるので、ドレン排水管の接合部分の施工不良など不良個所を発見することが難しくなるという問題がある。
【0004】
このような問題を解決するために、ドレン受皿に空気対冷媒の熱交換器の高圧冷媒液管の一部を配設し、または、ドレン受皿に電気ヒータを配設する構成が知られている(特許文献1、特許文献2参照)。
【0005】
この従来の構成によれば、空気対冷媒の熱交換器の表面に凝集しドレン受皿に滴下した低温のドレン水は、ドレン受皿に一部を配設した高圧冷媒液管またはドレン受皿に配設した電気ヒータにて加温されてドレン排水管から排出される。
【0006】
【特許文献1】
特開平4−263713号公報(第2頁、図1、図2)
【0007】
【特許文献2】
実開昭56−63922号公報(第5頁)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記特許文献1、特許文献2に記載された空気調和機は、ドレン受皿に高圧冷媒液管の一部を配設しなければならないため、配管が複雑になり、空気調和機の構造が複雑化するという問題がある。
【0009】
また、電気ヒータの電源を必要とし、空気調和機の運転コストが増大するという問題もある。
【0010】
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、構造を複雑化させることがないとともに、運転コストを増大させることなく低温のドレン水を加温し、空気調和機のドレン排水管に断熱材を巻装する必要をなくし、ドレン排水管の外周面における結露を防止でき、施工費用を低減するとともに施工不良を確認しやすい空気調和機のドレン水の加温方法およびその装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の空気調和機のドレン水の加温方法は、被冷却吸い込み空気を冷却する空気対冷媒の熱交換器によって冷却された被冷却吸い込み空気中の凝縮したドレン水をドレン受皿に貯留し、前記ドレン受皿に貯留されたドレン水をポンプにてドレン排水管に移送し、このドレン排水管を流動するドレン水を、前記被冷却吸い込み空気の吸い込み域に配設したドレン水昇温熱交換器にて被冷却吸い込み空気と熱交換してドレン水を加温するものである。
【0012】
そして、空気調和機の冷却運転によって空気対冷媒の熱交換器の冷却フィンの外面に凝集してドレン受皿に貯留されたドレン水は、ポンプの吸引によってドレン水昇温熱交換器に移送され、加温フィンを貫通したドレン水排水管を流動するドレン水と被冷却吸い込み空気との間で熱交換が行われ、水温が結露発生温度よりも高い温度になるまで加温されるので、空気調和機の構造を複雑化させることがないとともに、空気調和機の運転コストを増大させることなく低温のドレン水を加温して水温を上昇させることができ、ドレン排水管の外周面に断熱材を巻装する必要がない。
【0013】
請求項2記載の発明の空気調和機のドレン水の加温装置は、空気流動間隔をおいて並列に配設した複数の冷却フィンとこの各冷却フィンを貫通した冷媒管とを有し前記冷却フィン間を通過する被冷却吸い込み空気と前記冷媒管を流動する冷媒とを熱交換してこの被冷却吸い込み空気を冷却する空気対冷媒の熱交換器と、この空気対冷媒の熱交換器によって前記冷却フィン間を通過する空気中の水分が凝縮されたドレン水を貯留するドレン受皿と、前記空気対冷媒の熱交換器に近接して前記被冷却吸い込み空気の吸い込み域に配設されかつ複数の加温フィンを有しこの各加温フィンに前記ドレン排水管を貫通させ前記加温フィン間を通過する被冷却吸い込み空気とドレン排水管を流動するドレン水とを熱交換してドレン水を加温するドレン水昇温熱交換器と、前記ドレン排水管に接続され前記ドレン受皿に貯留されたドレン水を前記ドレン排水管に移送するポンプとを備えたものである。
【0014】
そして、空気調和機の冷却運転によって空気対冷媒の熱交換器の冷却フィンの外面に凝集したドレン水はドレン受皿に貯留されたのちにポンプの吸引によって排出されるときにドレン水昇温熱交換器を通過し、このドレン水昇温熱交換器の加温フィンは被冷却吸い込み空気に接触し、この加温フィンを貫通したドレン排水管を流動するドレン水と被冷却吸い込み空気との間で熱交換が行われ、空気調和機の構造を複雑化させることも運転コストを増大させることもなく低温のドレン水を加温することができる。また、ドレン水昇温熱交換器において加温されて水温が結露発生温度よりも高くなったドレン水がドレン排水管の外周面を結露発生温度以下の温度に低下させることはないので、ドレン排水管の外周面に断熱材を巻装する必要がない。
【0015】
請求項3記載の発明の空気調和機のドレン水の加温装置は、請求項2記載の空気調和機のドレン水の加温装置において、ドレン水昇温熱交換器は、空気対冷媒の熱交換器に対してこの熱交換器を通過する被冷却吸い込み空気の上流側に配設したものである。
【0016】
そして、ドレン水昇温熱交換器において低温のドレン水と被冷却吸い込み空気との間で熱交換が行われるとき、空気対冷媒の熱交換器に対して被冷却吸い込み空気の上流側に配設されたドレン水昇温熱交換器の加温フィンには、冷却前の被冷却吸い込み空気とほぼ同じ温度の被冷却吸い込み空気が接触するため、ドレン水昇温熱交換器におけるドレン水の昇温効率が高くなるとともに、被冷却吸い込み空気はドレン水と熱交換して温度が低下してから下流側の空気対冷媒の熱交換器を通過するため、被冷却吸い込み空気の冷却効率が高められる。
【0017】
請求項4記載の発明の空気調和機のドレン水の加温装置は、請求項2記載の空気調和機のドレン水の加温装置において、空気対冷媒の熱交換器の一部に切欠部を形成し、この熱交換器の切欠部と略同一形状に形成したドレン水昇温熱交換器を前記切欠部に熱絶縁間隙を介在して配設したものである。
【0018】
そして、ドレン水昇温熱交換器を、略矩形の板状の部材の一部を切断して一方を冷却フィンに形成するとともに他方を加温フィンに形成し、冷却フィンと加温フィンとを材料の無駄を出すことなく製造することができる。また、この空気対冷媒の熱交換器とドレン水昇温熱交換器とは熱絶縁間隙によって互いに熱干渉されることがなく、ドレン水昇温熱交換器は効率よく熱交換を行うので、ドレン水昇温熱交換器の表面積を小さく形成することができる。
【0019】
請求項5記載の発明の空気調和機のドレン水の加温装置は、請求項2ないし4のいずれか一つに記載の空気調和機のドレン水の加温装置において、ドレン水昇温熱交換器の下部をドレン受皿内に配設したものである。
【0020】
そして、ドレン水昇温熱交換器に被冷却吸い込み空気が接触すると、ドレン水昇温熱交換器の下部がドレン受皿内に配設され加温フィンがドレン受皿内に貯留された低温のドレン水に接触しているため、被冷却吸い込み空気で加温された加温フィンとドレン受皿内に貯留した低温のドレン水との間でも熱交換が行われてドレン受皿内のドレン水も加温されるので、ドレン水を効率よく加温することができ、ドレン水昇温熱交換器の表面積を小さく形成して空気調和機の外形をコンパクトに形成することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の空気調和機のドレン水の加温方法およびその装置の一実施の形態の構成を図1を参照して説明する。
【0022】
図1において、空気調和機の空気対冷媒の熱交換器1は、冷媒を流動させる冷媒管7を、空気流動間隔をおいて複数並列に配設された各冷却フィン6に蛇行状に貫通させて構成されている。この空気対冷媒の熱交換器1の下方には、この空気対冷媒の熱交換器1によって前記冷却フィン6間を通過する空気中の水分が凝縮されたドレン水を貯留するためのドレン受皿2が配設されている。
【0023】
また、ドレン排水管3には、ポンプ4が接続され、このポンプ4にはドレン排水管3に形成した空気吸入口15からドレン水と混合する空気を吸入できるようになっている。
【0024】
また、前記空気対冷媒の熱交換器1に近接してこの熱交換器1に対し前記被冷却吸い込み空気の上流側の吸い込み域側には、ドレン水昇温熱交換器5が配設されている。このドレン水昇温熱交換器5は、略矩形の板状の加温フィン13を空気流動間隔をおいて複数並列に配設し、前記加温フィン13には、前記ドレン排水管3が蛇行状に貫通している。また、前記加温フィン13の下部は前記ドレン受皿2内に配設されている。
【0025】
そして、このドレン受皿2の側縁部には、上方位置から下方位置に順次、異常水位検知センサ8、上部水位検知センサ9、中央部水位検知センサ10、下部水位検知センサ11が配設されている。この異常水位検知センサ8、上部水位検知センサ9、中央部水位検知センサ10、下部水位検知センサ11は、それぞれ前記ポンプ4の運転および停止を制御するための制御機構12に接続されている。
【0026】
次に、上記実施の形態の作用について、図1を参照して説明する。
【0027】
空気調和機を冷却運転すると、空気対冷媒の熱交換器1において、冷却フィン6,6の間を通過する被冷却吸い込み空気と冷媒管7の内部を流れる冷媒(図示せず)との熱交換が冷却フィン6を介して行われ、このとき冷却フィン6の外面には空気中の水蒸気が冷却され低温たとえば10℃前後の水滴となって凝集したドレン水が付着し、このドレン水はドレン受皿2に滴下してドレン受皿2に貯留される。
【0028】
そして、ドレン受皿2に貯留されたドレン水は、ポンプ4の駆動によってドレン受皿2の開口部14からドレン排水管3を流動してドレン水昇温熱交換器5を経て排出される。また、ポンプ4の吸引によって、ドレン排水管3に形成した空気吸入口15からは空気がドレン排水管3に吸入され、このドレン水と空気とはドレン排水管3の中で混合されてドレン排水管3を流動する。
【0029】
また、ドレン水昇温熱交換器5は前記空気対冷媒の熱交換器1に近接し、この空気対冷媒の熱交換器1に対して前記被冷却吸い込み空気の吸い込み域の上流側に配設されており、このドレン水昇温熱交換器5の加温フィン13は、屋外または屋内から空気対冷媒の熱交換器1に流れる冷却前と略同一温度の被冷却吸い込み空気に接触するため、ドレン水と被冷却吸い込み空気との間では熱交換が行われ、空気調和機の構造を複雑化させることも運転コストを増大させることもなく低温のドレン水を加温することができる。そして、低温の前記ドレン水はドレン水昇温熱交換器5において加温されて屋外の気温と略同一の水温に上昇し、ドレン水昇温熱交換器5を通過した後のドレン水の水温は結露発生温度よりも高くなっているため、ドレン水昇温熱交換器5を通過したドレン水が流れるドレン排水管3の外周面に断熱材を巻装しなくてもドレン排水管3の外周面に結露が生じない。また、被冷却吸い込み空気は前記ドレン水昇温熱交換器5を通過するときにドレン水と熱交換して温度が低下し、さらに、下流側の空気対冷媒の熱交換器1にて熱交換するため、被冷却吸い込み空気の冷却効率が高められる。
【0030】
また、ドレン受皿2内にドレン水が貯留されると、ドレン水昇温熱交換器5の加温フィン13の下部がドレン受皿2内に貯留された低温のドレン水に接触しているため、加温フィン13を介して被冷却吸い込み空気とドレン受皿2内に貯留した低温のドレン水との間でも熱交換が行われ、ドレン受皿2内のドレン水も加温されるので、ドレン水を効率よく加温することができ、ドレン水昇温熱交換器5を小さく形成することができる。
【0031】
そして、ポンプ4の吸引によってドレン受皿2からドレン排水管3に吸入されたドレン水に空気吸入口15から吸入された空気がドレン排水管3の中で混合されてドレン水昇温熱交換器5のドレン排水管17を流動し、ドレン排水管17を流れるドレン水は気泡を多く含んだ状態になるため、ドレン水は高い熱交換効率で加温される。
【0032】
次に、ポンプ4の駆動の制御を、図3を参照して説明する。
【0033】
空気調和機を冷却運転すると(ステップ1)、ドレン水はドレン受皿2に滴下して貯留され、ドレン受皿2の水位が上昇する(ステップ2)。
【0034】
そして、上部水位検知センサ9がドレン受皿2内に貯留したドレン水の水位が上部水位検知センサ9の検出位置まで上昇したことを検知すると(ステップ3)、上部水位検知センサ9から制御機構12に信号が出力され、制御機構12からポンプ4に対し駆動を指示する信号が出力されてポンプ4が駆動する(ステップ4)。そして、ドレン受皿2の開口部14からはドレン水がドレン排水管3に流動され(ステップ5)、ドレン受皿2の水位は低下する(ステップ6)。
【0035】
次に、前記ポンプ4の吸引によってドレン受皿2内のドレン水の水位が低下してドレン水の水位が中央部水位検知センサ10の検出位置よりも下になったことを検知し(ステップ7)、空気調和機が冷却運転を停止していなければ(ステップ8)中央部水位検知センサ10から制御機構12に信号が出力され、制御機構12からポンプ4に対し停止を指示する信号が出力されてポンプ4が停止し(ステップ9)、ドレン受皿2内にドレン水が貯留されてドレン受皿2の水位は再び上昇する過程(ステップ2)に戻る。そして、空気調和機の冷却運転中、ドレン受皿2内に貯留したドレン水の水位の上昇および低下に基づいてポンプ4の駆動(ステップ4)と停止(ステップ9)とが繰り返される。そして、空気調和機の冷却運転中、ドレン受皿2中に貯留されるドレン水の水位を中央部水位検知センサ10の検出位置よりも上に保つことによりドレン水昇温熱交換器5の加温フィン13の下部がドレン受皿2内に貯留するドレン水に常時接触するため、前記被冷却吸い込み空気とドレン受皿2内に貯留した低温のドレン水との間での熱交換が連続的に行われ、ドレン水を効率よく加温することができる。
【0036】
次に、空気調和機の冷却運転が停止すると(ステップ8)、ポンプ4は駆動継続しドレン受皿2の水位は低下を続け(ステップ10)、ドレン受皿2に貯留されたドレン水の水位が下部水位検知センサ11の検出位置よりも下になったことを下部水位検知センサ11が検知すると(ステップ11)下部水位検知センサ11から制御機構12に信号が出力され、制御機構12からポンプ4に駆動を停止させる信号が出力されてポンプ4が停止する(ステップ12)。そして、空気調和機の冷却運転停止後にドレン受皿2に貯留されたドレンの水位を低下させることにより、ドレン受皿2内の乾燥を促進して空気調和機の内部でバクテリアが発生することを防止できる。
【0037】
次に、ポンプ4が駆動(ステップ4)したにもかかわらずドレン受皿2内のドレン水の水位が下がらなければ(ステップ5)、ドレン受皿2の水位は上昇し(ステップ13)、ドレン受皿2の水位が異常水位検知センサ8の検出位置まで上昇すると、異常水位検知センサ8が作動してこの異常水位検知センサ8から制御機構12に信号が出力され(ステップ14)、制御機構12からポンプ4の駆動および空気調和機の運転を停止させる信号が出力されてポンプ4および空気調和機が停止する(ステップ15)。
【0038】
次に、本発明の空気調和機のドレン水の加温方法およびその装置における他の実施の形態を、図2を参照して説明する。
【0039】
図2における空気調和機の空気対冷媒の熱交換器1の各冷却フィン6は、例えば図1に示す空気対冷媒の熱交換器1において一側下部を略矩形に切り欠いて切欠部16に形成する。
【0040】
また、前記空気対冷媒の熱交換器1は前記切欠部16を前記被冷却吸い込み空気の上流側の吸い込み域側に臨ませ、この冷却フィン6の切欠部16には、この切欠部16を形成するために切断した各フィン片にて形成した前記冷却フィン6の切欠部16と略同一の略矩形となる加温フィン13を空気流動間隔をおいて複数並列に設けたドレン水昇温熱交換器5を配設する。また、前記加温フィン13の下部は前記ドレン受皿2内に配設されている。そして、前記冷却フィン6の切欠部16に位置して前記冷却フィン6と前記加温フィン13との間には、熱絶縁間隙17が介在している。
【0041】
なお、ドレン水を結露発生温度よりも上昇させるためには、前記加温フィン13の表面積は、計算上、前記冷却フィン6の表面積に比して1/12から1/15程度である。
【0042】
そして、その他の構成は図1に示す実施の形態の構成と同じである。
【0043】
次に、図2に示す実施の形態の作用について説明する。
【0044】
空気調和機の冷却フィン6と加温フィン13とを製造する際は、1枚の略矩形の板状の部材の一隅を略矩形に切断し、一隅を切り欠いて切欠部16を形成した部材を冷却フィン6に形成し、また、この切欠部16を形成するために切断した各フィン片を加温フィン13に形成する。そして、冷却フィン6と加温フィン13とを材料の無駄を出すことなく製造することができる。
【0045】
また、前記冷却フィン6と前記加温フィン13との間には、熱絶縁間隙17が介在するために冷却フィン6と加温フィン13とは熱絶縁間隙17によって互いに熱干渉されることがなく、ドレン水昇温熱交換器5は効率よく熱交換を行うので、ドレン水昇温熱交換器5の表面積を小さく形成することができる。
【0046】
そして、その他の作用は図1および図3に示す実施の形態の作用と同じである。
【0047】
なお、図1および図2に示す各実施の形態においては、ドレン水昇温熱交換器5の加温フィン13の下部を前記ドレン受皿2内に配設し、ドレン受皿2に貯留したドレン水と加温フィン13との間で熱交換が行われる構成としたが、これに限られるものではなく、ドレン水昇温熱交換器5の加温フィン13の下部をドレン受皿2から離間して配設した構成とすることもできる。
【0048】
また、図1および図2に示す各実施の形態においては、ドレン水昇温熱交換器5を空気対冷媒の熱交換器1に近接して被冷却吸い込み空気の上流側の吸い込み域側に配設する構成としたが、これに限られるものではなく、ドレン水昇温熱交換器5を空気対冷媒の熱交換器1の側方に配設する構成とすることもできる。
【0049】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、空気調和機の冷却運転によって空気対冷媒の熱交換器の冷却フィンの外面に凝集したドレン水は、ドレン水と被冷却吸い込み空気との間で熱交換が行われて排出され、水温が結露発生温度よりも高い温度になるまで加温されるので、空気調和機の構造を複雑化させることがないとともに、空気調和機の運転コストを増大させることなく低温のドレン水を加温して水温を上昇させることができ、ドレン排水管の外周面に断熱材を巻装する必要がなくなり、空気調和機の施工費用を低減でき、また、施工不良を防止することができる。
【0050】
請求項2記載の発明によれば、空気調和機の冷却運転によって空気対冷媒の熱交換器の冷却フィンの外面に凝集したドレン水はドレン受皿に貯留されたのちにポンプの吸引によって排出されるときにドレン水昇温熱交換器にて被冷却吸い込み空気と熱交換が行われて加温され、温度が結露発生温度よりも高くなったドレン水がドレン排水管の外周面を結露発生温度以下の温度に低下させることはないので、ドレン排水管の外周面に断熱材を巻装する必要がなくなり、空気調和機の施工費用を低減するとともに施工不良を防止することができる。
【0051】
請求項3記載の発明によれば、ドレン水は、冷却前の被冷却吸い込み空気とほぼ同じ温度の被冷却吸い込み空気と熱交換するため、ドレン水の昇温効率が高くなって、ドレン排水管における結露を確実に防止する。また、被冷却吸い込み空気はドレン水と熱交換して温度が低下してから下流側の空気対冷媒の熱交換器を通過するため、被冷却吸い込み空気の冷却効率が高められる。
【0052】
請求項4記載の発明によれば、ドレン水昇温熱交換器の空気対冷媒の熱交換器の冷却フィンの一部を切断して加温フィンに形成し、加温フィンを材料の無駄を出すことなく製造することができる。また、この空気対冷媒の熱交換器とドレン水昇温熱交換器とは熱絶縁間隙によって互いに熱干渉されることがなく、ドレン水昇温熱交換器は効率よく熱交換を行うことができるので、ドレン水昇温熱交換器の表面積を小さく形成することができ、空気調和機の外形をコンパクトに形成することができて、空気調和機の省スペース化を図ることができる。
【0053】
請求項5記載の発明によれば、ドレン水昇温熱交換器の加温フィンとドレン受皿内に貯留した低温のドレン水との間でも熱交換が行われてドレン受皿内のドレン水も加温されるので、ドレン水を効率よく加温することができ、ドレン水昇温熱交換器の表面積を小さく形成して空気調和機の外形をコンパクトに形成することができて、空気調和機の省スペース化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気調和機の一の実施の形態を示す一部を拡大した斜視図である。
【図2】本発明の空気調和機の他の実施の形態を示す斜視図である。
【図3】本発明の空気調和機の一の実施の形態を示すポンプ駆動の制御フローチャートである。
【符号の説明】
1 空気対冷媒の熱交換器
2 ドレン受皿
3 ドレン排水管
4 ポンプ
5 ドレン水昇温熱交換器
6 冷却フィン
7 冷媒管
13 加温フィン
16 切欠部
17 熱絶縁間隙
Claims (5)
- 被冷却吸い込み空気を冷却する空気対冷媒の熱交換器によって冷却された被冷却吸い込み空気中の凝縮したドレン水をドレン受皿に貯留し、
前記ドレン受皿に貯留されたドレン水をポンプにてドレン排水管に移送し、
このドレン排水管を流動するドレン水を、前記被冷却吸い込み空気の吸い込み域に配設したドレン水昇温熱交換器にて被冷却吸い込み空気と熱交換してドレン水を加温する
ことを特徴とする空気調和機のドレン水の加温方法。 - 空気流動間隔をおいて並列に配設した複数の冷却フィンとこの各冷却フィンを貫通した冷媒管とを有し前記冷却フィン間を通過する被冷却吸い込み空気と前記冷媒管を流動する冷媒とを熱交換してこの被冷却吸い込み空気を冷却する空気対冷媒の熱交換器と、
この空気対冷媒の熱交換器によって前記冷却フィン間を通過する空気中の水分が凝縮されたドレン水を貯留するドレン受皿と、
前記空気対冷媒の熱交換器に近接して前記被冷却吸い込み空気の吸い込み域に配設されかつ複数の加温フィンを有しこの各加温フィンに前記ドレン排水管を貫通させ前記加温フィン間を通過する被冷却吸い込み空気とドレン排水管を流動するドレン水とを熱交換してドレン水を加温するドレン水昇温熱交換器と、
前記ドレン排水管に接続され前記ドレン受皿に貯留されたドレン水を前記ドレン排水管に移送するポンプと
を備えたことを特徴とする空気調和機のドレン水の加温装置。 - ドレン水昇温熱交換器は、空気対冷媒の熱交換器に対してこの熱交換器を通過する被冷却吸い込み空気の上流側に配設した
ことを特徴とする請求項2記載の空気調和機のドレン水の加温装置。 - 空気対冷媒の熱交換器の一部に切欠部を形成し、この熱交換器の切欠部と略同一形状に形成したドレン水昇温熱交換器を前記切欠部に熱絶縁間隙を介在して配設した
ことを特徴とする請求項2記載の空気調和機のドレン水の加温装置。 - ドレン水昇温熱交換器の下部をドレン受皿内に配設した
ことを特徴とする請求項2ないし4のいずれか一つに記載の空気調和機のドレン水の加温装置。
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