JP2004204817A - エンジンの可変動弁制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジン再始動時の始動性がよく、アイドル回転の安定化を図れる内燃機関の可変動弁制御装置を提供する。
【解決手段】動弁機構13,14によって開閉駆動される内燃機関10の吸気弁11の開弁タイミング及び排気弁12の閉弁タイミングの少なくとも一方を、可変タイミング機構15により変更して吸気弁と排気弁のバルブオーバーラップ量を可変し、内燃機関の運転状態に応じてバルブオーバーラップ量の目標値を設定し、バルブオーバーラップ量がこの目標値となるように制御手段20で可変タイミング機構を作動してバルブオーバーラップ量を制御する。この場合において、エンジンの始動を始動検出手段37,38で検出し、エンジン始動が検出されたときのバルブオーバーラップ量が目標値よりも大きい場合にエンジン回転数を増大させる。
【選択図】 図1
【解決手段】動弁機構13,14によって開閉駆動される内燃機関10の吸気弁11の開弁タイミング及び排気弁12の閉弁タイミングの少なくとも一方を、可変タイミング機構15により変更して吸気弁と排気弁のバルブオーバーラップ量を可変し、内燃機関の運転状態に応じてバルブオーバーラップ量の目標値を設定し、バルブオーバーラップ量がこの目標値となるように制御手段20で可変タイミング機構を作動してバルブオーバーラップ量を制御する。この場合において、エンジンの始動を始動検出手段37,38で検出し、エンジン始動が検出されたときのバルブオーバーラップ量が目標値よりも大きい場合にエンジン回転数を増大させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸気弁や排気弁の開閉タイミングを変更して吸気弁と排気弁とのバルブオーバーラップ量を可変し得る可変タイミング機構の作動を制御する内燃機関の可変動弁制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
動弁機構によって開閉駆動される内燃機関の吸気弁や排気弁の開閉タイミングを変更して吸気弁と排気弁のバルブオーバーラップ量を可変し得る可変タイミング機構と、内燃機関の運転状態に応じてこの可変タイミング機構を作動させ、バルブオーバーラップ量を制御する制御手段とを備えた可変動弁制御装置が知られている。
可変タイミング機構は、カムシャフトと一体化されたベーンと、このベーンをその内部に形成された油室内に収納するとともに、クランク軸からの回転をカムシャフトに伝達するスプロケットと一体化されたハウジングとを備えていて、油室内に供給するオイル量をエンジンの運転状態に応じて変化させてカムの位相を進角側や遅角側に変位させて開閉タイミングを変更している。
【0003】
排気側のカム位相が遅角側だと吸気弁とのバルブオーバーラップ量が多くなって所謂内部EGRが増え、進角側だとバルブオーバーラップ量が少なく内部EGRが減少する。始動時等の極低回転では、内部EGRが増えると新気量が減り、内部EGRが減ると新気量が増える。吸気弁側のカムの場合には、排気弁とは逆に、遅角側だと吸気弁とのバルブオーバーラップ量が少なくなり、進角側だとバルブオーバーラップ量が増えることになる。また、吸気カムや排気カムには、各弁をそれぞれ閉弁方向に付勢するバルブスプリングのバネ力が作用している。油室内へ供給されるオイルの圧力を吐出するオイルポンプは、エンジンによって駆動されるため、油圧室へ供給されるオイルの圧力は、アイドル時には低い状態である。特にエンジン始動時には、応答遅れによって油圧室へ供給されるオイルの圧力を適正に調整できないので、エンジン始動直後やアイドル時には、クランク軸からの回転力がスプロケットに伝わりスプロケットが回転しようとするが、各カムには回転を阻止する方向への力が作用するので、各カムは相対的に遅角側に持っていかれてしまう。
【0004】
このため、エンジン始動時において排気カムの位相が遅角側になると、排気弁の閉弁タイミングも遅角側に変位して始動性に影響を与えることから、可変タイミング機構には、最進角時にカムの位相を最進角に規制するための規制手段としてのロックピンが設けられたものが提案されている。このロックピンは、最進角時に油圧制御によって作動され、最進角時に排気カムを最進角位置で保持するように構成されている。したがって、エンジン停止時やエンジン停止直前のアイドル時の排気カム位相を最進角にして保持すれば、最進角位置を保持して停止することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような油圧制御で作動するロックピンにより排気カムを最進角側に保持する構成においては、ロックピンにより排気カムを最進角側に保持できない場合がある。すなわち、ドライバーがイグニッションキーをオフしてエンジンを停止するのは、停車時で一般にアイドル状態の時である。しかし、停車状態において空ぶかして排気カムの位相が進角側に位置していない状態でイグニッションキーをオフすると、排気カムの位相を進角側でロックすることができず、エンジン再始動時の始動性不良の要因や始動後のアイドル回転が不安定となる。
本発明は、エンジン再始動時の始動性の向上を図れる内燃機関の可変動弁制御装置を提供することをその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1では、動弁機構で開閉駆動されるエンジンの吸気弁の開弁タイミングと排気弁の閉弁タイミングの内の少なくとも一方を変更して吸気弁と排気弁のバルブオーバーラップ量を可変し得る可変タイミング機構と、エンジンの運転状態に応じてバルブオーバーラップ量の目標値を設定し、バルブオーバーラップ量がこの目標値となるように可変タイミング機構の作動を制御する制御手段とを備えたエンジンの可変動弁制御装置において、制御手段が、エンジンの始動を検出する始動検出手段と、始動検出手段によってエンジンの始動が検出されたときのバルブオーバーラップ量が目標値よりも大きいと判断するとエンジン回転数を増大させるエンジン回転増大手段とを有している。このため、エンジン始動時のバルブオーバーラップ量が目標値よりも大きい場合には、エンジン回転数が増大される。
【0007】
可変タイミング機構は、少なくとも排気弁の閉弁タイミングを変更し得るように構成され、制御手段でバルブオーバーラップの目標値を設定する際に排気弁の閉弁タイミングの目標タイミングを設定し、エンジン回転増大手段で、エンジン始動時における排気弁の閉弁タイミングが目標タイミングよりも遅角側であるときにバルブオーバーラップ量が目標値よりも大きいと判断して、エンジン回転数を増大させるので、始動性がよくなるとともに、始動直後のアイドル回転が安定する。また、回転数増大により油圧も上昇するため、早期に目標のバルブタイミングにすることができる。エンジン始動時における排気弁の閉弁タイミングの目標タイミングとしては、排気弁の最進角位置に設定するのが好ましい。
【0008】
可変タイミング機構が排気弁の閉弁タイミングを最進角位置に規制する規制手段を有し、エンジン回転数増大手段が、エンジン始動時に排気弁の閉弁タイミングが規制手段によって最進角位置に規制されていないときに、バルブオーバーラップ量が上記目標値よりも大きいと判断してエンジン回転数を増大させると、排気弁が最進角位置で固定手段により固定されていない場合でも、始動性がよくなるとともに、始動直後のアイドル回転が安定する。また、回転数増大により油圧も上昇するため、早期に目標のバルブタイミングにすることができる。
【0009】
エンジン回転数増大手段としては、エンジンへの吸入空気量を調整可能な吸入空気量調整手段の作動を制御する。吸入空気量調整手段としては、スロットル弁の開度を調整したり、スロットル弁を迂回して形成したバイパス路に配置した開閉弁の開閉制御が挙げられる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1に示す内燃機関であるエンジン10の可変動弁制御装置は、複数の吸気弁11及び排気弁12を開閉駆動する動弁機構13,14と、排気弁12の開閉タイミングを変更して図3に示す吸気弁11と排気弁12のバルブオーバーラップ量を可変し得る可変タイミング機構15と、エンジン10の運転状態に応じてバルブオーバーラップ量の目標値Mを設定し、バルブオーバーラップ量がこの目標値Mとなるように可変タイミング機構15の作動を制御する制御手段20と、エンジン10の始動を検出する始動検出手段としてのクランク角センサ37とイグニッションスイッチ38と、エンジンへの吸入空気量を調整可能な吸入空気量調整手段50とを備えている。吸入空気量調整手段50は、吸気路17に設けられたスロットル弁51と、このスロットル弁51を開閉するステッピングモータ21とから構成されている。
【0011】
吸気弁11及び排気弁12は、エンジン10のシリンダー16の上部に設けられるシリンダーヘッド19に配設されている。動弁機構13は、吸気弁11の上端に図示しないロッカーアームを介して当接する吸気カム21が形成された吸気カムシャフト22と、吸気弁11を閉弁方向に付勢する周知のバルブスプリングとから構成されている。動弁機構14は、排気弁12の上端に図示しないロッカーアームを介して当接する排気カム23が形成された排気カムシャフト24と、排気弁12を閉弁方向に付勢する周知のバルブスプリングとから構成されている。吸気カムシャフト22の端部にはクランク軸25からの回転が伝達されるスプロケット26が装着され、排気カムシャフト24の端部にはクランク軸25からの回転が伝達されるスプロケット27が装着されている。
【0012】
可変タイミング機構15には、図2に示すように既に周知の構成を採用している。その概略を説明すると、エンジン10のクランク軸25に同期して回転するハウジング1と、排気カムシャフト25に連結されたロータ2とが同軸状に配置されている。ハウジング1に形成された流体室3は、ロータ2に設けられたベーン4により駆動用のオイルが供給される油室となる進角室5と遅角室6とに区画されている。進角室5と遅角室6には、図1に示すオイルタンク30内のオイル31がエンジン10によって駆動されるホイルポンプ32によってオイル流路33、制御弁34を介して供給され、ハウジング1とロータ2(ベーン4)とを相対回転させることで、クランク軸25に対する排気カムシャフト27の回転位相(カム軸位相)、すなわち、閉弁タイミングを進角側と遅角側とへ変更するように変化させている。
【0013】
この可変タイミング機構15には、図2に示すように、排気弁12の閉弁タイミングを最も進角させた最進角位置に規制する規制手段としてのロックピン7を有している。ロックピン7は、オイル流路33に設けられたロックピンへの油圧を制御する制御弁35を制御してオイル量を調整することで、その位置がロック位置と開放位置とに移動するように構成されており、ロック位置を占めるとハウジング1とロータ2(ベーン4)との相対回動を固定する。
【0014】
制御手段20は、周知のコンピュータからその主要部が構成されている。制御手段20には、排気カムシャフト27の位相を検出するカム位相センサ36、クランク軸25の回転を検出するクランク角センサ37、イグニッションスイッチ38、吸入空気量を検出するエアフローセンサ39がそれぞれ入力側に接続されている。制御手段20の出力側には、オイルポンプ32と制御弁34,35と、ステッピングモータ21が接続されている。
【0015】
制御手段20には、図4に示す排気カムの位相マップが記憶されている。このマップは、縦軸を吸入空気量、横軸をエンジン回転数としており、クランク角センサ37からの回転情報とエアフローセンサ39からの信号により排気弁12の閉弁タイミングの目標タイミングTを設定するものである。このマップでは、エンジン回転数が所定回転以下の場合には排気カム23の位相が最進角とするようにマッピングされている。すなわち、制御手段20では、バルブオーバーラップ量の目標値Mを設定する際に、エンジン始動時における排気弁12の閉弁タイミングの目標タイミングTを最進角位置に設定している。
【0016】
制御手段20は、エンジン10の始動が検出されたときのバルブオーバーラップ量が目標値Mよりも大きいと判断すると、エンジン回転数を増大させるエンジン回転増大手段40を有している。エンジン回転増大手段40は、エンジン始動時における排気弁12の閉弁タイミングを排気カムセンサ36からの出力で検出し、この検出値が目標タイミングTよりも遅角側であるときにバルブオーバーラップ量が目標値Mよりも大きいと判断して、エンジン回転数を増大させる。また、エンジン回転数増大手段40は、エンジン始動時に排気弁12の閉弁タイミングがロックピン7によって最進角位置に規制されていないときに、バルブオーバーラップ量が目標値Mよりも大きいと判断して、エンジン回転数を増大させる。エンジン回転数増大手段40によるエンジン回転数の増大は、スロットル弁51の開度を大きくする事で達成される。
【0017】
このような構成の可変動弁制御装置による制御の一例を図5に示すフローチャートを用いて説明する。制御手段20による可変タイミング機構15の制御は、ステップS1においてエンジン10が始動あるいは始動後アイドルであるか否かを判断する。具体的には、イグニッションキー38がオンしてクランク角センサ37から出力がある場合には、エンジン始動と見做す。始動後アイドルとはイグニッションキー38がオンしてから所定時間内のアイドル回転を指す。本形態において所定時間とは10秒であり、この時間は図示しないタイマによって計測すればよい。アイドル回転とはエンジン回転数が600rpm以下を指す。
【0018】
ステップS1において、始動または始動後アイドルであると判断された場合には、ステップS2に進んで現在の排気位相と目標値Mとが比較され、現在の排気位相が目標値より遅角か否かが判断される。そして、現在の排気位相が目標値Mよりも遅角側の場合にはステップS3に進んで、エンジン回転数を目標エンジン回転数まで増大すべく、スロットル弁51の開度を開く。あるいはスロットル弁51を迂回するバイパス路を形成し、パイパス路に開閉弁を設けた所謂アイドル回転制御装置ISCが装着されている場合には、この制御弁の開度を調整してエンジン回転数を目標回転数まで増大する。あるいは所定量のスロットル開度を上乗せする。ここでいう目標回転数とは、エンジン10がエンストしない程度の回転を維持するための回転数であり、クランク角センサ37からの回転信号が目標回転数相当の信号となるまでこの制御は継続される。
【0019】
つまり、エンジン10が停止しそうなバルブオーバーラップ量、すなわち排気弁12の閉弁タイミングの場合には、排気カム23(排気弁12の閉弁タイミング)、エンジン回転数を増大させることで、始動性の向上を図り、排気カム23の位相が目標の位相になるのを待つ。目標の位相となれば、回転上昇を停止する。また、制御弁35を制御してロックピン7をロック位置へと移動させても、排気カム23の位相が遅角に位置していけば排気カム23を進角側で固定することができない。このため、制御弁35の制御後においても排気カムセンサ36からの出力に変動がある場合には、排気弁12の閉弁タイミングが最進角位置で規制されていないものと判断し、エンジン回転数を増大することで、始動性の向上を図りつつ始動直後のアイドル回転の安定化を図ることができる。
【0020】
本形態では、可変タイミング機構15により排気弁12の閉弁タイミングを制御してバルブオーバーラップ量を調整しているが、可変タイミング機構15を吸気弁11側に装着し、吸気弁11の開弁タイミングを変更しても良い。この場合には、エンジン始動時に吸気弁11の開弁タイミングが目標値よりも進角側にある場合、すなわちバルブオーバーラップ量が目標値よりも大きい場合には、エンジン回転数を増大させるようにすればよい。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、エンジンの始動が検出されたときのバルブオーバーラップ量が目標値よりも大きいと判断されるとエンジン回転数を増大するので、エンジン再始動時の始動性がよく、アイドル回転の安定化を図り、早期に目標位相角度にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すエンジンの可変動弁制御装置の構成を示す図ある。
【図2】可変タイミング機構の一構成例を示す断面図である。
【図3】吸気弁と排気弁の開閉タイミングと排気カムの位相変化を示す図である。
【図4】排気カム(排気弁)の位相特性を示すマップである。
【図5】可変タイミング機構に対する制御手段の制御の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
9 規制手段
10 内燃機関
11 吸気弁
12 排気弁
13,14 動弁機構
15 可変タイミング機構
20 制御手段
37,38 始動検出手段
40 エンジン回転数増大手段
50 吸入空気量調整手段
M 目標値
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸気弁や排気弁の開閉タイミングを変更して吸気弁と排気弁とのバルブオーバーラップ量を可変し得る可変タイミング機構の作動を制御する内燃機関の可変動弁制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
動弁機構によって開閉駆動される内燃機関の吸気弁や排気弁の開閉タイミングを変更して吸気弁と排気弁のバルブオーバーラップ量を可変し得る可変タイミング機構と、内燃機関の運転状態に応じてこの可変タイミング機構を作動させ、バルブオーバーラップ量を制御する制御手段とを備えた可変動弁制御装置が知られている。
可変タイミング機構は、カムシャフトと一体化されたベーンと、このベーンをその内部に形成された油室内に収納するとともに、クランク軸からの回転をカムシャフトに伝達するスプロケットと一体化されたハウジングとを備えていて、油室内に供給するオイル量をエンジンの運転状態に応じて変化させてカムの位相を進角側や遅角側に変位させて開閉タイミングを変更している。
【0003】
排気側のカム位相が遅角側だと吸気弁とのバルブオーバーラップ量が多くなって所謂内部EGRが増え、進角側だとバルブオーバーラップ量が少なく内部EGRが減少する。始動時等の極低回転では、内部EGRが増えると新気量が減り、内部EGRが減ると新気量が増える。吸気弁側のカムの場合には、排気弁とは逆に、遅角側だと吸気弁とのバルブオーバーラップ量が少なくなり、進角側だとバルブオーバーラップ量が増えることになる。また、吸気カムや排気カムには、各弁をそれぞれ閉弁方向に付勢するバルブスプリングのバネ力が作用している。油室内へ供給されるオイルの圧力を吐出するオイルポンプは、エンジンによって駆動されるため、油圧室へ供給されるオイルの圧力は、アイドル時には低い状態である。特にエンジン始動時には、応答遅れによって油圧室へ供給されるオイルの圧力を適正に調整できないので、エンジン始動直後やアイドル時には、クランク軸からの回転力がスプロケットに伝わりスプロケットが回転しようとするが、各カムには回転を阻止する方向への力が作用するので、各カムは相対的に遅角側に持っていかれてしまう。
【0004】
このため、エンジン始動時において排気カムの位相が遅角側になると、排気弁の閉弁タイミングも遅角側に変位して始動性に影響を与えることから、可変タイミング機構には、最進角時にカムの位相を最進角に規制するための規制手段としてのロックピンが設けられたものが提案されている。このロックピンは、最進角時に油圧制御によって作動され、最進角時に排気カムを最進角位置で保持するように構成されている。したがって、エンジン停止時やエンジン停止直前のアイドル時の排気カム位相を最進角にして保持すれば、最進角位置を保持して停止することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような油圧制御で作動するロックピンにより排気カムを最進角側に保持する構成においては、ロックピンにより排気カムを最進角側に保持できない場合がある。すなわち、ドライバーがイグニッションキーをオフしてエンジンを停止するのは、停車時で一般にアイドル状態の時である。しかし、停車状態において空ぶかして排気カムの位相が進角側に位置していない状態でイグニッションキーをオフすると、排気カムの位相を進角側でロックすることができず、エンジン再始動時の始動性不良の要因や始動後のアイドル回転が不安定となる。
本発明は、エンジン再始動時の始動性の向上を図れる内燃機関の可変動弁制御装置を提供することをその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1では、動弁機構で開閉駆動されるエンジンの吸気弁の開弁タイミングと排気弁の閉弁タイミングの内の少なくとも一方を変更して吸気弁と排気弁のバルブオーバーラップ量を可変し得る可変タイミング機構と、エンジンの運転状態に応じてバルブオーバーラップ量の目標値を設定し、バルブオーバーラップ量がこの目標値となるように可変タイミング機構の作動を制御する制御手段とを備えたエンジンの可変動弁制御装置において、制御手段が、エンジンの始動を検出する始動検出手段と、始動検出手段によってエンジンの始動が検出されたときのバルブオーバーラップ量が目標値よりも大きいと判断するとエンジン回転数を増大させるエンジン回転増大手段とを有している。このため、エンジン始動時のバルブオーバーラップ量が目標値よりも大きい場合には、エンジン回転数が増大される。
【0007】
可変タイミング機構は、少なくとも排気弁の閉弁タイミングを変更し得るように構成され、制御手段でバルブオーバーラップの目標値を設定する際に排気弁の閉弁タイミングの目標タイミングを設定し、エンジン回転増大手段で、エンジン始動時における排気弁の閉弁タイミングが目標タイミングよりも遅角側であるときにバルブオーバーラップ量が目標値よりも大きいと判断して、エンジン回転数を増大させるので、始動性がよくなるとともに、始動直後のアイドル回転が安定する。また、回転数増大により油圧も上昇するため、早期に目標のバルブタイミングにすることができる。エンジン始動時における排気弁の閉弁タイミングの目標タイミングとしては、排気弁の最進角位置に設定するのが好ましい。
【0008】
可変タイミング機構が排気弁の閉弁タイミングを最進角位置に規制する規制手段を有し、エンジン回転数増大手段が、エンジン始動時に排気弁の閉弁タイミングが規制手段によって最進角位置に規制されていないときに、バルブオーバーラップ量が上記目標値よりも大きいと判断してエンジン回転数を増大させると、排気弁が最進角位置で固定手段により固定されていない場合でも、始動性がよくなるとともに、始動直後のアイドル回転が安定する。また、回転数増大により油圧も上昇するため、早期に目標のバルブタイミングにすることができる。
【0009】
エンジン回転数増大手段としては、エンジンへの吸入空気量を調整可能な吸入空気量調整手段の作動を制御する。吸入空気量調整手段としては、スロットル弁の開度を調整したり、スロットル弁を迂回して形成したバイパス路に配置した開閉弁の開閉制御が挙げられる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1に示す内燃機関であるエンジン10の可変動弁制御装置は、複数の吸気弁11及び排気弁12を開閉駆動する動弁機構13,14と、排気弁12の開閉タイミングを変更して図3に示す吸気弁11と排気弁12のバルブオーバーラップ量を可変し得る可変タイミング機構15と、エンジン10の運転状態に応じてバルブオーバーラップ量の目標値Mを設定し、バルブオーバーラップ量がこの目標値Mとなるように可変タイミング機構15の作動を制御する制御手段20と、エンジン10の始動を検出する始動検出手段としてのクランク角センサ37とイグニッションスイッチ38と、エンジンへの吸入空気量を調整可能な吸入空気量調整手段50とを備えている。吸入空気量調整手段50は、吸気路17に設けられたスロットル弁51と、このスロットル弁51を開閉するステッピングモータ21とから構成されている。
【0011】
吸気弁11及び排気弁12は、エンジン10のシリンダー16の上部に設けられるシリンダーヘッド19に配設されている。動弁機構13は、吸気弁11の上端に図示しないロッカーアームを介して当接する吸気カム21が形成された吸気カムシャフト22と、吸気弁11を閉弁方向に付勢する周知のバルブスプリングとから構成されている。動弁機構14は、排気弁12の上端に図示しないロッカーアームを介して当接する排気カム23が形成された排気カムシャフト24と、排気弁12を閉弁方向に付勢する周知のバルブスプリングとから構成されている。吸気カムシャフト22の端部にはクランク軸25からの回転が伝達されるスプロケット26が装着され、排気カムシャフト24の端部にはクランク軸25からの回転が伝達されるスプロケット27が装着されている。
【0012】
可変タイミング機構15には、図2に示すように既に周知の構成を採用している。その概略を説明すると、エンジン10のクランク軸25に同期して回転するハウジング1と、排気カムシャフト25に連結されたロータ2とが同軸状に配置されている。ハウジング1に形成された流体室3は、ロータ2に設けられたベーン4により駆動用のオイルが供給される油室となる進角室5と遅角室6とに区画されている。進角室5と遅角室6には、図1に示すオイルタンク30内のオイル31がエンジン10によって駆動されるホイルポンプ32によってオイル流路33、制御弁34を介して供給され、ハウジング1とロータ2(ベーン4)とを相対回転させることで、クランク軸25に対する排気カムシャフト27の回転位相(カム軸位相)、すなわち、閉弁タイミングを進角側と遅角側とへ変更するように変化させている。
【0013】
この可変タイミング機構15には、図2に示すように、排気弁12の閉弁タイミングを最も進角させた最進角位置に規制する規制手段としてのロックピン7を有している。ロックピン7は、オイル流路33に設けられたロックピンへの油圧を制御する制御弁35を制御してオイル量を調整することで、その位置がロック位置と開放位置とに移動するように構成されており、ロック位置を占めるとハウジング1とロータ2(ベーン4)との相対回動を固定する。
【0014】
制御手段20は、周知のコンピュータからその主要部が構成されている。制御手段20には、排気カムシャフト27の位相を検出するカム位相センサ36、クランク軸25の回転を検出するクランク角センサ37、イグニッションスイッチ38、吸入空気量を検出するエアフローセンサ39がそれぞれ入力側に接続されている。制御手段20の出力側には、オイルポンプ32と制御弁34,35と、ステッピングモータ21が接続されている。
【0015】
制御手段20には、図4に示す排気カムの位相マップが記憶されている。このマップは、縦軸を吸入空気量、横軸をエンジン回転数としており、クランク角センサ37からの回転情報とエアフローセンサ39からの信号により排気弁12の閉弁タイミングの目標タイミングTを設定するものである。このマップでは、エンジン回転数が所定回転以下の場合には排気カム23の位相が最進角とするようにマッピングされている。すなわち、制御手段20では、バルブオーバーラップ量の目標値Mを設定する際に、エンジン始動時における排気弁12の閉弁タイミングの目標タイミングTを最進角位置に設定している。
【0016】
制御手段20は、エンジン10の始動が検出されたときのバルブオーバーラップ量が目標値Mよりも大きいと判断すると、エンジン回転数を増大させるエンジン回転増大手段40を有している。エンジン回転増大手段40は、エンジン始動時における排気弁12の閉弁タイミングを排気カムセンサ36からの出力で検出し、この検出値が目標タイミングTよりも遅角側であるときにバルブオーバーラップ量が目標値Mよりも大きいと判断して、エンジン回転数を増大させる。また、エンジン回転数増大手段40は、エンジン始動時に排気弁12の閉弁タイミングがロックピン7によって最進角位置に規制されていないときに、バルブオーバーラップ量が目標値Mよりも大きいと判断して、エンジン回転数を増大させる。エンジン回転数増大手段40によるエンジン回転数の増大は、スロットル弁51の開度を大きくする事で達成される。
【0017】
このような構成の可変動弁制御装置による制御の一例を図5に示すフローチャートを用いて説明する。制御手段20による可変タイミング機構15の制御は、ステップS1においてエンジン10が始動あるいは始動後アイドルであるか否かを判断する。具体的には、イグニッションキー38がオンしてクランク角センサ37から出力がある場合には、エンジン始動と見做す。始動後アイドルとはイグニッションキー38がオンしてから所定時間内のアイドル回転を指す。本形態において所定時間とは10秒であり、この時間は図示しないタイマによって計測すればよい。アイドル回転とはエンジン回転数が600rpm以下を指す。
【0018】
ステップS1において、始動または始動後アイドルであると判断された場合には、ステップS2に進んで現在の排気位相と目標値Mとが比較され、現在の排気位相が目標値より遅角か否かが判断される。そして、現在の排気位相が目標値Mよりも遅角側の場合にはステップS3に進んで、エンジン回転数を目標エンジン回転数まで増大すべく、スロットル弁51の開度を開く。あるいはスロットル弁51を迂回するバイパス路を形成し、パイパス路に開閉弁を設けた所謂アイドル回転制御装置ISCが装着されている場合には、この制御弁の開度を調整してエンジン回転数を目標回転数まで増大する。あるいは所定量のスロットル開度を上乗せする。ここでいう目標回転数とは、エンジン10がエンストしない程度の回転を維持するための回転数であり、クランク角センサ37からの回転信号が目標回転数相当の信号となるまでこの制御は継続される。
【0019】
つまり、エンジン10が停止しそうなバルブオーバーラップ量、すなわち排気弁12の閉弁タイミングの場合には、排気カム23(排気弁12の閉弁タイミング)、エンジン回転数を増大させることで、始動性の向上を図り、排気カム23の位相が目標の位相になるのを待つ。目標の位相となれば、回転上昇を停止する。また、制御弁35を制御してロックピン7をロック位置へと移動させても、排気カム23の位相が遅角に位置していけば排気カム23を進角側で固定することができない。このため、制御弁35の制御後においても排気カムセンサ36からの出力に変動がある場合には、排気弁12の閉弁タイミングが最進角位置で規制されていないものと判断し、エンジン回転数を増大することで、始動性の向上を図りつつ始動直後のアイドル回転の安定化を図ることができる。
【0020】
本形態では、可変タイミング機構15により排気弁12の閉弁タイミングを制御してバルブオーバーラップ量を調整しているが、可変タイミング機構15を吸気弁11側に装着し、吸気弁11の開弁タイミングを変更しても良い。この場合には、エンジン始動時に吸気弁11の開弁タイミングが目標値よりも進角側にある場合、すなわちバルブオーバーラップ量が目標値よりも大きい場合には、エンジン回転数を増大させるようにすればよい。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、エンジンの始動が検出されたときのバルブオーバーラップ量が目標値よりも大きいと判断されるとエンジン回転数を増大するので、エンジン再始動時の始動性がよく、アイドル回転の安定化を図り、早期に目標位相角度にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すエンジンの可変動弁制御装置の構成を示す図ある。
【図2】可変タイミング機構の一構成例を示す断面図である。
【図3】吸気弁と排気弁の開閉タイミングと排気カムの位相変化を示す図である。
【図4】排気カム(排気弁)の位相特性を示すマップである。
【図5】可変タイミング機構に対する制御手段の制御の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
9 規制手段
10 内燃機関
11 吸気弁
12 排気弁
13,14 動弁機構
15 可変タイミング機構
20 制御手段
37,38 始動検出手段
40 エンジン回転数増大手段
50 吸入空気量調整手段
M 目標値
Claims (5)
- エンジンの吸気弁及び排気弁を開閉駆動する動弁機構と、
上記吸気弁の開弁タイミングと上記排気弁の閉弁タイミングの少なくとも一方を変更して上記吸気弁と上記排気弁のバルブオーバーラップ量を可変し得る可変タイミング機構と、
上記エンジンの運転状態に応じて上記バルブオーバーラップ量の目標値を設定し、バルブオーバーラップ量がこの目標値となるように上記可変タイミング機構の作動を制御する制御手段とを備えたエンジンの可変動弁制御装置において、
上記制御手段は、上記エンジンの始動を検出する始動検出手段と、
上記始動検出手段によって上記エンジンの始動が検出されたときの上記バルブオーバーラップ量が上記目標値よりも大きいと判断すると、上記エンジン回転数を増大させるエンジン回転増大手段とを有することを特徴とするエンジンの可変動弁制御装置。 - 請求項1記載のエンジンの可変動弁制御装置において、
上記可変タイミング機構は、少なくとも上記排気弁の閉弁タイミングを変更し得るように構成され、
上記制御手段は、上記バルブオーバーラップの目標値を設定する際に、上記排気弁の閉弁タイミングの目標タイミングを設定し、
上記エンジン回転増大手段は、上記エンジン始動時における上記排気弁の閉弁タイミングが上記目標タイミングよりも遅角側であるときに上記バルブオーバーラップ量が上記目標値よりも大きいと判断して、上記エンジン回転数を増大させることを特徴とするエンジンの可変動弁制御装置。 - 請求項2記載のエンジンの可変動弁制御装置において、
上記制御手段は、上記エンジン始動時における上記排気弁の閉弁タイミングの上記目標タイミングを最進角位置に設定することを特徴とするエンジンの可変動弁制御装置 - 請求項3記載のエンジンの可変動弁制御装置において、
上記可変タイミング機構は、上記排気弁の閉弁タイミングを上記最進角位置に規制する規制手段を有し、
上記エンジン回転数増大手段は、上記エンジン始動時に上記排気弁の閉弁タイミングが上記規制手段によって上記最進角位置に規制されていないときに、上記バルブオーバーラップ量が上記目標値よりも大きいと判断して、上記エンジン回転数を増大させることを特徴とするエンジンの可変動弁制御装置。 - 請求項1乃至4の何れか1つに記載のエンジンの可変動弁制御装置において、
上記エンジン回転数増大手段は、上記エンジンへの吸入空気量を調整可能な吸入空気量調整手段の作動を制御することを特徴とするエンジンの可変動弁制御装置動。
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JP (1) | JP2004204817A (ja) |
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2002
- 2002-12-26 JP JP2002377503A patent/JP2004204817A/ja active Pending
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