JP2004204725A - 車両用コンプレッサ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧縮空気に含まれる水分を効果的に除去しドライヤ装置内の乾燥剤の寿命を延ばすことが可能となる車両用コンプレッサ装置を提供すること。
【解決手段】駆動源としてのモータ装置と、モータ装置の出力軸に連結されて往復動するピストンにより圧縮空気を供給するピストンクランク装置と、ピストンクランク装置と内部に乾燥剤が充填されたドライヤ装置とを連通し、ドライヤ装置にピストンクランク装置から圧縮空気を供給する流路とを有する車両用コンプレッサ装置において、流路の一部をピストンの可動方向に並列に配設した。
【選択図】 図1
【解決手段】駆動源としてのモータ装置と、モータ装置の出力軸に連結されて往復動するピストンにより圧縮空気を供給するピストンクランク装置と、ピストンクランク装置と内部に乾燥剤が充填されたドライヤ装置とを連通し、ドライヤ装置にピストンクランク装置から圧縮空気を供給する流路とを有する車両用コンプレッサ装置において、流路の一部をピストンの可動方向に並列に配設した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用エアサスペンション装置に用いられる車両用コンプレッサ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両のエアサスペンション装置に圧縮空気を供給する装置に関して、駆動源としてのモータ部と、モータ部の出力軸とクランクシャフトを介して結合されるピストンクランク部と、ピストンクランク部からの圧縮空気から水分を除去するドライヤ部で構成されている。
【0003】
モータ部とドライヤ部とは車両搭載上で側面視、並列に配置され、ピストンクランク部がその両端部を連結するように、いわゆるモータ部、ドライヤ部およびピストンクランク部がコの字状に配置されて、ひとつのユニットを形成して車両用コンプレッサ装置としている。
【0004】
である。(例えば、特許文献1、特許文献2参照)
【0005】
【特許文献1】
特開平11−82306号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平11−264375号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記する従来技術の構成では以下の問題点を生ずる。従来の構成のエアサスペンション装置のドライヤ装置においては、モータ部とドライヤ部とが横に並列に配置されており、そのため、車両用コンプレッサ装置から送り出された圧縮空気をドライヤ装置に供給する配管は、ピストンの可動方向に対して略垂直に配置されていた。そのため、配管の長さ方向に部品が配置されない、いわゆる無駄な遊び空間(デッドスペース)が必要となるため、車両用コンプレッサ装置全体の容積を縮小することが難しかった。そしてさらに、ピストンクランク部から圧縮された圧縮空気が、即ドライヤ装置に入る構造になっていた。このため、ドライヤ装置に送られる圧縮空気に含まれる水蒸気や水滴が、直接、ドライヤ装置内に装着された乾燥剤が吸着される構成となっていたため、乾燥剤の寿命が短くなってしまうという課題が生じていた。ドライヤ装置の手前の配管内で水滴となった水を効果的に除去することが可能となれば、ドライヤ装置の乾燥剤の寿命を延ばすことが可能となる。
【0008】
したがって、本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、車両用コンプレッサ装置全体の容積を小さくでき、かつドライヤ装置に供給される圧縮空気に含まれる水滴を、エアドライヤ装置の手前で除去可能な車両用コンプレッサ装置を提供することを技術的課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために講じた技術的手段は、駆動源としてのモータ装置と、モータ装置の出力軸に連結されて往復動するピストンにより圧縮空気を供給するピストンクランク装置と、ピストンクランク装置と内部に乾燥剤が充填されたドライヤ装置とを連通し、ドライヤ装置にピストンクランク装置から圧縮空気を供給する流路とを有する車両用コンプレッサ装置において、流路の一部をピストンの可動方向に並列に配設したことである。
【0010】
上記した手段によれば、流路の一部がピストンの可動方向に並列に配設されるので、たとえば、ピストンクランク装置に併設して流路を設ければ、あそび空間(デッドスペース)が減り、3次元的に密な空間で車両用コンプレッサ装置を構成できる。また同時に流路を従来技術の構成に対して長く形成できる。そのため、圧縮空気がドライヤ装置の流入口に到達するまでに冷却され、今まではドライヤ装置内の乾燥剤に吸着されていた圧縮空気の水蒸気の一部は液化される。よって以上の流路を構成することで、ドライヤ装置内で吸着される水分を相対的に減少できるので、ドライヤ装置内の乾燥剤の寿命を延ばすことが可能となる。
【0011】
そして請求項2に講じた技術的手段のように、流路の途中あるいは流路の終端付近に圧縮空気が当たる壁を設けたことである。
【0012】
上記した手段によれば、請求項1の内容に加え、さらに効果的に水分を分離するために、ドライヤ装置に送られる圧縮空気が流路内あるいは流路の終端付近に配置される壁に当たるように流路を構成する。
【0013】
さらに、請求項3において講じた技術的手段は、流路を金属で形成するようにしたことである。
【0014】
上記した手段によれば、車両用コンプレッサ装置で加熱された圧縮空気を速やかに流路内を通る間に冷却するために、流路は金属で形成されるのが好ましい。そして、さらに好ましくは、外気に触れる部位から放熱されるように工夫されるとよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1には本発明の実施の形態を説明する車両用コンプレッサ装置の断面図示す。図に示されるように、コンプレッサ装置10は、外周面にコンプレッションリング11aが遊嵌される環状溝が形成されたピストン11と、ピストン11を収容する内孔13が形成されたシリンダ12を有している。またピストン11は、モータ15により駆動されるコンロッド16が連結ピン18によって連結されており、コンプレッションリング11aを介して、内孔13に摺動自在に収容されている。
【0016】
シリンダ12の開口端には、バルブボディとして一体化されたシリンダ12の1端面とピストン11の端面とシリンダ12の内孔13とで圧縮空間14が形成され、このシリンダ12の他端面には、大気と連通する空気吸入口19が形成されている。
【0017】
ピストン12には、圧縮空間14とを連通すると空気吸入口19が形成され、吸入弁20により開閉が行なわれる。また、圧縮空間14と後述するエアドライヤ装置1とを連通する吐出口が形成され、吐出バルブ23により開閉が行なわれる。
【0018】
シリンダ12内の圧縮空間14は、ピストン11によりシリンダ12に形成された空気吸入口19および吸入弁20を介して、大気と連通可能とされるとともに、吐出バルブ23を介してドライヤ装置1に連通可能とされている。
【0019】
ドライヤ装置1のハウジング3は、一端がモータ15側でコンプレッサ装置10の筐体とOリングを介して連結されている。ハウジング3の他端には開口部が形成されている。通気ポート5の開口部には、図示しないフィルタエレメントを介して、同コンプレッサ装置10の外部で図示しない弁部材が一体的に配設されており、この弁部材は、ドライヤ装置1内の残圧を所定値以上に保つために配設されている。また、ハウジング3内の両端(図示上下方向)には、それぞれ有孔板が配設され、有孔板によって吸着室2が区画される。また、吸着室2内の有孔板の対向面には、乾燥剤4が図示しない弁部材に流出しないように、水分付着作用を有するフィルタエレメントが配設されている。そして吸着室2内には乾燥剤(シリカゲルなど)4が充填されている。
【0020】
つぎに本実施例の作動について説明する。本実施例では、エアサスペンション装置に適応する例として説明するが、本発明の構成を満足するシステムにおいてはこれに限定されない。
【0021】
車高を上昇させる場合には、空気吸入口19から吸入弁20を開弁してシリンダ12内の圧縮空間に空気を導く。そして導入された空気をモータ15で駆動されるピストン11で圧縮し、発生した圧縮空気をドライヤ装置1内に導く。吸着室2内では送られた空気に含まれる水分の吸収と乾燥を行なう。ドライヤ装置1で乾燥された圧縮空気は、吸着室の図示上部に設けられた通気ポート5を通って、図示されない切替弁を経て、図示されないアクチュエータのシリンダ内のエアチャンバーに送り込まれ、車高を上昇させることができる。
【0022】
車高を下降させる場合には、逆に図示しない切替弁を開弁すると、エアサスペンション装置10のドライヤ装置1に通気ポート5を介して、圧縮空気が車高を上昇させた場合とは逆方向から流入する。そして冷却通路7を経た圧縮空気は、この冷却通路7の端部に設置された排気バルブ8を開弁する。そして圧縮空気はこの排気バルブ8に配設されている排気口9から外部に放出されることで車高が下降する。
【0023】
以上の圧縮空気が冷却通路を流れる際、ピストン11で圧縮された圧縮空気は湿度を有して高温になっている。この圧縮空気は、冷却通路7を流動するあいだに、冷却通路7内の配管内表面および冷却通路7内に設置された壁21に当たり冷却通路7を構成する部材から熱を奪われるため、存在する水蒸気の一部は水滴となり冷却通路の下部に滞留する。一方、圧縮空気はそのまま空間を通り抜けて、ドライヤ装置1に送り込まれる。冷却通路7は冷却効果を増すために、上記形状以外に略J字状、略L字状、略S字状、略コの字状、あるいはつづら折れ状で、所定の長さを有するように配置されてもよい。コンプレッサ装置10の要求される特性に応じて形状を構成すれば、ピストンクランク装置に隣接して、無駄な遊び空間(デッドスペース)を設けずに冷却通路7の長さを形成できるので、冷却に必要とされる配管長さを構成することが可能となる。以上の結果、ドライヤ装置1に装着された乾燥剤4の量を低減できるか、もしくは同乾燥剤4の寿命を延ばすことが可能となる。このように、冷却通路7内で、水滴となった水分はドライヤ装置1に直接送られることはないため、この冷却通路7内に滞留する水滴の量に相当する水分を除去する乾燥剤4の負担が軽減される。
【0024】
図3には別の実施の形態における構成を示す。図3示されるようにこの実施の形態においては、冷却通路7はドライヤ装置1の図示下部の右端近くまで開放端14が延出しており、図1の壁21に相当する機能は壁211で作用するように構成している。図4では、以上の概要をB−B断面で示す。
【0025】
図5には別の実施の形態における構成を示す。図示されるように、ピストン11を駆動するモータ15とドライヤ装置1が並列して配設される場合の冷却通路7の様子を示す。
【0026】
【発明の効果】
以上本発明によれば、流路の一部がピストンの可動方向に並列して流路の一部はピストンの可動方向に並列に配設されるので、たとえば、ピストンクランク装置に併設して流路を設ければ、あそび空間が減り、3次元的に密な空間で車両用コンプレッサ装置を構成できる。また同時に流路を従来技術の構成に対して長く形成できる。そのため、圧縮空気がドライヤ装置の流入口に到達するまでに冷却され、今まではドライヤ装置内の乾燥剤に吸着されていた圧縮空気の水蒸気の一部は(水滴となり)液化される。よって以上の流路を構成することで、ドライヤ装置内で吸着される水分を相対的に減少できるので、ドライヤ装置内の乾燥剤の寿命を延ばすことが可能となる。
【0027】
さらに効果的に水分を分離するために、ドライヤ装置に送られる圧縮空気が流路内あるいは流路の終端付近に配置される壁に当たるように流路を構成する。車両用コンプレッサ装置で加熱された圧縮空気を速やかに流路内を通る間に冷却するために、流路は金属で形成される。そして、さらに好ましくは、外気に触れる部位から放熱されるように工夫されるとよい。以上の結果、ドライヤ装置に装着された乾燥剤の量を低減できるか、もしくは同乾燥剤の寿命を延ばすことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における車両用コンプレッサ装置の構成を示す概略図である。
【図2】図1におけるA−A断面を示す。
【図3】別の実施の形態における車両用コンプレッサ装置の構成を示す概略図である。
【図4】図2におけるB−B断面を示す。
【図5】別の実施の形態における車両用コンプレッサ装置の構成を示す概略図である。
【符号の説明】
1:ドライヤ装置
2:吸着室
3:ハウジング
4:乾燥剤
5:通気ポート
6:ドライヤカバー
7:冷却通路(流路)
8:排気バルブ
9:排気口
10:コンプレッサ装置
11:ピストン
12:シリンダ
13:内孔
14:圧縮空間
15:モータ
16:コンロッド
17:ピストンクランク
18:連結ピン
19:吸入口
20:吸入弁
21:壁
23:吐出弁
24:開放端
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用エアサスペンション装置に用いられる車両用コンプレッサ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両のエアサスペンション装置に圧縮空気を供給する装置に関して、駆動源としてのモータ部と、モータ部の出力軸とクランクシャフトを介して結合されるピストンクランク部と、ピストンクランク部からの圧縮空気から水分を除去するドライヤ部で構成されている。
【0003】
モータ部とドライヤ部とは車両搭載上で側面視、並列に配置され、ピストンクランク部がその両端部を連結するように、いわゆるモータ部、ドライヤ部およびピストンクランク部がコの字状に配置されて、ひとつのユニットを形成して車両用コンプレッサ装置としている。
【0004】
である。(例えば、特許文献1、特許文献2参照)
【0005】
【特許文献1】
特開平11−82306号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平11−264375号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記する従来技術の構成では以下の問題点を生ずる。従来の構成のエアサスペンション装置のドライヤ装置においては、モータ部とドライヤ部とが横に並列に配置されており、そのため、車両用コンプレッサ装置から送り出された圧縮空気をドライヤ装置に供給する配管は、ピストンの可動方向に対して略垂直に配置されていた。そのため、配管の長さ方向に部品が配置されない、いわゆる無駄な遊び空間(デッドスペース)が必要となるため、車両用コンプレッサ装置全体の容積を縮小することが難しかった。そしてさらに、ピストンクランク部から圧縮された圧縮空気が、即ドライヤ装置に入る構造になっていた。このため、ドライヤ装置に送られる圧縮空気に含まれる水蒸気や水滴が、直接、ドライヤ装置内に装着された乾燥剤が吸着される構成となっていたため、乾燥剤の寿命が短くなってしまうという課題が生じていた。ドライヤ装置の手前の配管内で水滴となった水を効果的に除去することが可能となれば、ドライヤ装置の乾燥剤の寿命を延ばすことが可能となる。
【0008】
したがって、本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、車両用コンプレッサ装置全体の容積を小さくでき、かつドライヤ装置に供給される圧縮空気に含まれる水滴を、エアドライヤ装置の手前で除去可能な車両用コンプレッサ装置を提供することを技術的課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために講じた技術的手段は、駆動源としてのモータ装置と、モータ装置の出力軸に連結されて往復動するピストンにより圧縮空気を供給するピストンクランク装置と、ピストンクランク装置と内部に乾燥剤が充填されたドライヤ装置とを連通し、ドライヤ装置にピストンクランク装置から圧縮空気を供給する流路とを有する車両用コンプレッサ装置において、流路の一部をピストンの可動方向に並列に配設したことである。
【0010】
上記した手段によれば、流路の一部がピストンの可動方向に並列に配設されるので、たとえば、ピストンクランク装置に併設して流路を設ければ、あそび空間(デッドスペース)が減り、3次元的に密な空間で車両用コンプレッサ装置を構成できる。また同時に流路を従来技術の構成に対して長く形成できる。そのため、圧縮空気がドライヤ装置の流入口に到達するまでに冷却され、今まではドライヤ装置内の乾燥剤に吸着されていた圧縮空気の水蒸気の一部は液化される。よって以上の流路を構成することで、ドライヤ装置内で吸着される水分を相対的に減少できるので、ドライヤ装置内の乾燥剤の寿命を延ばすことが可能となる。
【0011】
そして請求項2に講じた技術的手段のように、流路の途中あるいは流路の終端付近に圧縮空気が当たる壁を設けたことである。
【0012】
上記した手段によれば、請求項1の内容に加え、さらに効果的に水分を分離するために、ドライヤ装置に送られる圧縮空気が流路内あるいは流路の終端付近に配置される壁に当たるように流路を構成する。
【0013】
さらに、請求項3において講じた技術的手段は、流路を金属で形成するようにしたことである。
【0014】
上記した手段によれば、車両用コンプレッサ装置で加熱された圧縮空気を速やかに流路内を通る間に冷却するために、流路は金属で形成されるのが好ましい。そして、さらに好ましくは、外気に触れる部位から放熱されるように工夫されるとよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1には本発明の実施の形態を説明する車両用コンプレッサ装置の断面図示す。図に示されるように、コンプレッサ装置10は、外周面にコンプレッションリング11aが遊嵌される環状溝が形成されたピストン11と、ピストン11を収容する内孔13が形成されたシリンダ12を有している。またピストン11は、モータ15により駆動されるコンロッド16が連結ピン18によって連結されており、コンプレッションリング11aを介して、内孔13に摺動自在に収容されている。
【0016】
シリンダ12の開口端には、バルブボディとして一体化されたシリンダ12の1端面とピストン11の端面とシリンダ12の内孔13とで圧縮空間14が形成され、このシリンダ12の他端面には、大気と連通する空気吸入口19が形成されている。
【0017】
ピストン12には、圧縮空間14とを連通すると空気吸入口19が形成され、吸入弁20により開閉が行なわれる。また、圧縮空間14と後述するエアドライヤ装置1とを連通する吐出口が形成され、吐出バルブ23により開閉が行なわれる。
【0018】
シリンダ12内の圧縮空間14は、ピストン11によりシリンダ12に形成された空気吸入口19および吸入弁20を介して、大気と連通可能とされるとともに、吐出バルブ23を介してドライヤ装置1に連通可能とされている。
【0019】
ドライヤ装置1のハウジング3は、一端がモータ15側でコンプレッサ装置10の筐体とOリングを介して連結されている。ハウジング3の他端には開口部が形成されている。通気ポート5の開口部には、図示しないフィルタエレメントを介して、同コンプレッサ装置10の外部で図示しない弁部材が一体的に配設されており、この弁部材は、ドライヤ装置1内の残圧を所定値以上に保つために配設されている。また、ハウジング3内の両端(図示上下方向)には、それぞれ有孔板が配設され、有孔板によって吸着室2が区画される。また、吸着室2内の有孔板の対向面には、乾燥剤4が図示しない弁部材に流出しないように、水分付着作用を有するフィルタエレメントが配設されている。そして吸着室2内には乾燥剤(シリカゲルなど)4が充填されている。
【0020】
つぎに本実施例の作動について説明する。本実施例では、エアサスペンション装置に適応する例として説明するが、本発明の構成を満足するシステムにおいてはこれに限定されない。
【0021】
車高を上昇させる場合には、空気吸入口19から吸入弁20を開弁してシリンダ12内の圧縮空間に空気を導く。そして導入された空気をモータ15で駆動されるピストン11で圧縮し、発生した圧縮空気をドライヤ装置1内に導く。吸着室2内では送られた空気に含まれる水分の吸収と乾燥を行なう。ドライヤ装置1で乾燥された圧縮空気は、吸着室の図示上部に設けられた通気ポート5を通って、図示されない切替弁を経て、図示されないアクチュエータのシリンダ内のエアチャンバーに送り込まれ、車高を上昇させることができる。
【0022】
車高を下降させる場合には、逆に図示しない切替弁を開弁すると、エアサスペンション装置10のドライヤ装置1に通気ポート5を介して、圧縮空気が車高を上昇させた場合とは逆方向から流入する。そして冷却通路7を経た圧縮空気は、この冷却通路7の端部に設置された排気バルブ8を開弁する。そして圧縮空気はこの排気バルブ8に配設されている排気口9から外部に放出されることで車高が下降する。
【0023】
以上の圧縮空気が冷却通路を流れる際、ピストン11で圧縮された圧縮空気は湿度を有して高温になっている。この圧縮空気は、冷却通路7を流動するあいだに、冷却通路7内の配管内表面および冷却通路7内に設置された壁21に当たり冷却通路7を構成する部材から熱を奪われるため、存在する水蒸気の一部は水滴となり冷却通路の下部に滞留する。一方、圧縮空気はそのまま空間を通り抜けて、ドライヤ装置1に送り込まれる。冷却通路7は冷却効果を増すために、上記形状以外に略J字状、略L字状、略S字状、略コの字状、あるいはつづら折れ状で、所定の長さを有するように配置されてもよい。コンプレッサ装置10の要求される特性に応じて形状を構成すれば、ピストンクランク装置に隣接して、無駄な遊び空間(デッドスペース)を設けずに冷却通路7の長さを形成できるので、冷却に必要とされる配管長さを構成することが可能となる。以上の結果、ドライヤ装置1に装着された乾燥剤4の量を低減できるか、もしくは同乾燥剤4の寿命を延ばすことが可能となる。このように、冷却通路7内で、水滴となった水分はドライヤ装置1に直接送られることはないため、この冷却通路7内に滞留する水滴の量に相当する水分を除去する乾燥剤4の負担が軽減される。
【0024】
図3には別の実施の形態における構成を示す。図3示されるようにこの実施の形態においては、冷却通路7はドライヤ装置1の図示下部の右端近くまで開放端14が延出しており、図1の壁21に相当する機能は壁211で作用するように構成している。図4では、以上の概要をB−B断面で示す。
【0025】
図5には別の実施の形態における構成を示す。図示されるように、ピストン11を駆動するモータ15とドライヤ装置1が並列して配設される場合の冷却通路7の様子を示す。
【0026】
【発明の効果】
以上本発明によれば、流路の一部がピストンの可動方向に並列して流路の一部はピストンの可動方向に並列に配設されるので、たとえば、ピストンクランク装置に併設して流路を設ければ、あそび空間が減り、3次元的に密な空間で車両用コンプレッサ装置を構成できる。また同時に流路を従来技術の構成に対して長く形成できる。そのため、圧縮空気がドライヤ装置の流入口に到達するまでに冷却され、今まではドライヤ装置内の乾燥剤に吸着されていた圧縮空気の水蒸気の一部は(水滴となり)液化される。よって以上の流路を構成することで、ドライヤ装置内で吸着される水分を相対的に減少できるので、ドライヤ装置内の乾燥剤の寿命を延ばすことが可能となる。
【0027】
さらに効果的に水分を分離するために、ドライヤ装置に送られる圧縮空気が流路内あるいは流路の終端付近に配置される壁に当たるように流路を構成する。車両用コンプレッサ装置で加熱された圧縮空気を速やかに流路内を通る間に冷却するために、流路は金属で形成される。そして、さらに好ましくは、外気に触れる部位から放熱されるように工夫されるとよい。以上の結果、ドライヤ装置に装着された乾燥剤の量を低減できるか、もしくは同乾燥剤の寿命を延ばすことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における車両用コンプレッサ装置の構成を示す概略図である。
【図2】図1におけるA−A断面を示す。
【図3】別の実施の形態における車両用コンプレッサ装置の構成を示す概略図である。
【図4】図2におけるB−B断面を示す。
【図5】別の実施の形態における車両用コンプレッサ装置の構成を示す概略図である。
【符号の説明】
1:ドライヤ装置
2:吸着室
3:ハウジング
4:乾燥剤
5:通気ポート
6:ドライヤカバー
7:冷却通路(流路)
8:排気バルブ
9:排気口
10:コンプレッサ装置
11:ピストン
12:シリンダ
13:内孔
14:圧縮空間
15:モータ
16:コンロッド
17:ピストンクランク
18:連結ピン
19:吸入口
20:吸入弁
21:壁
23:吐出弁
24:開放端
Claims (3)
- 駆動源としてのモータ装置と、該モータ装置の出力軸に連結されて往復動するピストンにより圧縮空気を供給するピストンクランク装置と、該ピストンクランク装置と内部に乾燥剤が充填されたドライヤ装置とを連通し、該ドライヤ装置に前記ピストンクランク装置から前記圧縮空気を供給する流路とを有する車両用コンプレッサ装置において、前記流路の一部が前記ピストンの可動方向に並列に配設されること、を特徴とする車両用コンプレッサ装置。
- 前記流路の途中あるいは前記流路の終端付近に前記圧縮空気が当たる壁を有すること、を特徴とする請求項1に記載の車両用コンプレッサ装置。
- 前記流路は金属で形成されること、を特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の車両用コンプレッサ装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002372407A JP2004204725A (ja) | 2002-12-24 | 2002-12-24 | 車両用コンプレッサ装置 |
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JP2002372407A JP2004204725A (ja) | 2002-12-24 | 2002-12-24 | 車両用コンプレッサ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004204725A true JP2004204725A (ja) | 2004-07-22 |
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JP (1) | JP2004204725A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8216350B2 (en) | 2009-02-17 | 2012-07-10 | Aisin Seiki Kabushiki Kaisha | Dryer for air suspension for vehicle |
-
2002
- 2002-12-24 JP JP2002372407A patent/JP2004204725A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8216350B2 (en) | 2009-02-17 | 2012-07-10 | Aisin Seiki Kabushiki Kaisha | Dryer for air suspension for vehicle |
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