JP2004204596A - サムターンユニット及びその規制具 - Google Patents
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Abstract
【課題】操作性を損なうことなく不正な解錠を防止し得るサムターンユニットを合理的に構成する。
【解決手段】錠ケースに対して着脱自在にサムターンユニットTを支持すると共に、このサムターンユニットTを、バネ48の付勢力によって中立位置Nに保持されるサムターン41と、このサムターン41を押し込み操作した場合に伝動状態に達するクラッチ機構Aと、このクラッチ機構Aが伝動状態にある場合にサムターン41からの回転力を、テールピース43を介して錠ケースのデッドボルトに伝えて施錠・解錠を実現する嵌合式の連係手段とを備えて構成した。
【選択図】 図5
【解決手段】錠ケースに対して着脱自在にサムターンユニットTを支持すると共に、このサムターンユニットTを、バネ48の付勢力によって中立位置Nに保持されるサムターン41と、このサムターン41を押し込み操作した場合に伝動状態に達するクラッチ機構Aと、このクラッチ機構Aが伝動状態にある場合にサムターン41からの回転力を、テールピース43を介して錠ケースのデッドボルトに伝えて施錠・解錠を実現する嵌合式の連係手段とを備えて構成した。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、錠ケースに支持され、かつ、回転操作により前記錠ケースに備えられたデッドボルトの突出と引退との切り換えを行うよう連係手段を介して連係されるサムターンを備えているサムターンユニット及びその規制具に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明に関連する従来の技術としてサムターンを備えた扉錠を例に挙げると、錠前ケースの室外側にシリンダを備え、該錠前ケースの室内側にサムターンを備え、シリンダに挿入したキーからの操作力、あるいは、サムターンに対する人為操作力によって錠前ケースに備えたデッドボルトの突出、及び、引退を行うよう構成したものが存在する。(例えば、特許文献1参照)。
又、本発明の関連する従来の技術として、サムターンの摘み部の不正な操作を防止するために、サムターンの摘み部に備えた伝達解除ネジ、又は、伝達解除ピンを操作することによってコア部材を錠箱(本発明の錠ケース)の入力部から離間させ、摘み部の回転操作による解錠を不能にするよう構成したものもある(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平7‐113366号公報 (段落番号〔0024〕〜〔0062〕、図2、図3)
【特許文献2】
特開2001‐295515号公報 (段落番号〔0013〕〜〔0035〕、図1、図2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来からの錠前は、特許文献1にも記載されるように、屋内側からサムターンの操作によって簡単に解錠を行える構造であるので、扉に形成された郵便物受け用の開口から針金や棒を挿入することや、扉の一部を破壊して針金や棒を挿入してサムターンを操作し解錠を行う犯罪も発生している。この種の犯罪を防止する観点から、特許文献2に記載されるように、サムターンの不正な操作を防止する技術も提案されているのである。
【0005】
この種の犯罪を防止する観点から、サムターンの回転を阻止するロック機構を備えることや、特許文献2に記載されるもののようにサムターンの回転操作力を遮断する構造を採用することも考えられる。サムターンは本来、室内側から簡便な操作で解錠を行えるようにするために備えられたものである。従って、特許文献2のようにサムターンを操作して施錠を行った後に、このサムターンによる解錠を不能にするためにロック操作等の特別な操作を必要とするものでは、この操作に手間が掛かるばかりでなく、この解錠を不能にする操作を行った後においてサムターンによる解錠を必要とする際にも特別の操作を必要とするため、手間が掛かり不便となる点において改善が望まれていたのである。
【0006】
又、サムターンの不正な操作による解錠を防止するためにサムターンを改良すること等を考えた場合、既存の錠前の全てを交換するものでは、手間やコストが掛かり過ぎるものとなり、錠前の全てを交換することなく、サムターンの不正な操作による解錠を防止し得る技術も求められている。
【0007】
本発明の目的は、操作性を損なうことなく、不正な解錠を防止し得るサムターンユニットを合理的に構成する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係るサムターンユニットの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
錠ケースに支持され、かつ、回転操作により前記錠ケースに備えられたデッドボルトの突出と引退との切り換えを行うよう連係手段を介して連係されるサムターンを備えているサムターンユニットにおいて、前記サムターンが、中立位置を基準にして回転軸芯に沿う方向に押し込み操作自在、又は、中立位置を基準にして回転軸芯に沿う方向に引き出し操作自在に支持されると共に、このサムターンが中立位置にある状態では回転操作力を伝えず、この中立位置から押し込み操作した場合、又は、引き出し操作した場合に回転動力を伝えるクラッチ機構を備えている点にある。
【0009】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、サムターンを中立位置から押し込み操作することでクラッチ機構が回転操作力を伝える状態に達するよう構成したものでは、サムターンを押し込みながら回転操作することで解錠を行え、押し込み操作しない状態ではサムターンを操作しても解錠できない。これと同様にサムターンを中立位置から引き出し操作することでクラッチ機構が回転操作力を伝える状態に達するよう構成したものでは、サムターンを引き出しながら回転操作することで解錠を行え、引き出し操作しない状態ではサムターンを操作しても解錠できない。つまり、本発明では、郵便受け用の開口から針金や棒を挿入してサムターンを回転操作した場合でも不正な開錠を行えないものとなる。従って、サムターンの押し込み操作、又は、引き出し操作といった極めて単純な操作を回転操作との組み合わせで施錠・解錠を行えるものでありながら、不正な解錠を確実に防止し得るサムターンユニットが構成された。
【0010】
本発明の請求項2に係るサムターンユニットの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項1記載のサムターンユニットにおいて、該サムターンユニットが前記サムターンを回転軸芯に沿う方向に移動自在に支持し、かつ、前記クラッチ機構を内蔵したユニット本体を有して成り、前記連係手段が前記デッドボルトの突出と引退との切り換えを行う被回転操作軸を備えて構成され、前記クラッチ機構の反サムターン側の伝動軸を前記被回転操作軸に対して嵌合連結自在な形状に成形してある点にある。
【0011】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、サムターンユニットに対してサムターンと、クラッチ機構と、被回転操作時に対して嵌合連結自在な伝動軸とを備えているので、このサムターンユニットを既存の錠前に備えられたサムターンユニットに代えて錠前に取り付けることで、既存の錠前の全てを交換すること無く、サムターンを用いた不正な解錠を防止できる。その結果、不正な解錠を防止するために必要とする作業を簡便にし、しかも、コストを低く抑えることが可能となる。
【0012】
本発明の請求項3に係るサムターンユニットの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項1又は2記載のサムターンユニットにおいて、前記サムターンが中立位置にある場合には、前記サムターンの回転を阻止し、前記サムターンが前記クラッチ機構の連結位置まで操作された場合には、前記サムターンの回転を許すストッパーを備えている点にある。
【0013】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、サムターンが中立位置にある場合にはストッパーがサムターンの回転を阻止するので、例えば、クラッチ機構がドッグクラッチのように噛み合う位相が決まったものでは、押し込み操作した際や引き出し操作した際に確実にクラッチ機構を連結状態に設定することが可能となる。又、ストッパーを備えないものと比較すると、ストッパーを備えたものは中立位置でサムターンを回転できないのでサムターンを回転させるために押し込み操作や引き出し操作等の操作が必要であることを認識させることも可能となる。その結果、クラッチ機構の連結を迅速確実に行うことや、押し込み等の操作を容易に認識させ得るものとなる。
【0014】
本発明の請求項4に係るサムターンユニットの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項1〜3のいずれか1項に記載のサムターンユニットにおいて、前記サムターンの押し込み操作で前記クラッチ機構を連結状態に設定するよう該サムターンユニットが構成されると共に、前記サムターンと、このサムターンを支持する支持ブロックとの間の空間に挿入してサムターンの押し込み操作を規制する規制状態と、サムターンと支持ブロックとの間の空間から分離する分離状態とに設定変更自在な規制具を備えている点にある。
【0015】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、規制具をサムターンと支持ブロックとの間の空間に配置することにより、サムターンの押し込み操作によるクラッチ機構の連結状態への切り換えを規制し、このサムターンの操作による解錠を阻止するものとなる。又、解錠を行う場合には、この規制具をサムターンと支持ブロックと間の空間から分離することで済む。その結果、就寝時のように比較的長時間に亘りサムターンの操作による解錠の必要がない場合には規制具を使用することで不正な解錠を防止して確実に施錠状態を維持することが可能となった。
【0016】
本発明の請求項5に係るサムターンユニットの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項4記載のサムターンユニットにおいて、前記規制具が、前記サムターンの通過を許す開口を有し、かつ、前記サムターンと支持ブロックとの間の空間に挿入した際に前記クラッチ機構の連結位置への操作を規制する厚みを有するリング状部材と、このリング状部材の開口の中心側に向けて突出付勢された脱落防止片とを備えている点にある。
【0017】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、規制具のリング状部材の開口にサムターン通過させる形態で該規制具をサムターンと支持ブロックとの間の空間に挿入する形態でセットすることにより、サムターンを用いた不正な解錠を阻止できる。又、このセット状態では脱落防止片が突出することによりサムターンに接触して規制具が脱落する不都合を防止し、このセットの後に突出付勢力に抗して脱落防止片を操作することにより規制具の取り外しも実現する。その結果、リング状部材と脱落防止片とを備えると云う比較的簡単な構造により着脱が容易でサムターンを用いた不正な解錠を確実に阻止し得るものとなった。
【0018】
本発明の請求項6に係るサムターンユニットの規制具の特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
錠ケースに支持され、かつ、回転操作により前記錠ケースに備えられたデッドボルトの突出と引退との切り換えを行うよう連係手段を介して連係されるサムターンを有すると共に、このサムターンが支持ブロックに対して、中立位置から回転軸芯に沿う方向に押し込み操作自在に支持され、かつ、このサムターンが中立位置にある状態では回転操作力を伝えず、この中立位置から押し込み操作した場合に回転動力を伝えるクラッチ機構を有してサムターンユニットが構成され、前記サムターンが中立位置にある状態で、このサムターンと前記支持ブロックとの間の空間に挿入してサムターンの押し込み操作を規制する規制状態と、サムターン支持ブロックとの間から離間する分離状態とに設定変更自在に構成されている点にある。
【0019】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、サムターンを中立位置から押し込んだ状態で回転操作することで施錠と解錠とを実現するサムターンユニットを錠ケースに備えた場合でも、該規制具をサムターンと支持ブロックとの間の空間に挿入することによってサムターンの押し込み操作によるクラッチ機構の連結状態への切り換えを規制し、このサムターンの操作による解錠を阻止するものとなり、解錠を行う場合には、この規制具をサムターンと支持ブロックと間の空間から分離することで済む。その結果、就寝時のように比較的長時間に亘りサムターンの操作による解錠の必要がない場合には規制具を使用することで不正な解錠を防止して確実に施錠状態を維持する規制具が合理的に構成された。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図3に示すように、プレス成形された板金材の組み合わせにより箱状に成型された錠ケース1と、この錠ケース1の端面に着脱自在に備えられるフロントプレート2と、この錠ケース1の端面に出退自在に支持したデッドボルト3と、このデッドボルト3と平行して出退自在に支持したラッチボルト4とを備えると共に、錠ケース1の側面にデッドボルト3を出退操作するシリンダユニットCと、サムターンユニットTとを備え、更に、錠ケース1の両側面にラッチボルト4を操作するレバーハンドル5を備えて扉用の錠前が構成されている。
【0021】
この錠前は、扉の内部に埋設し、端面側にフロントプレート2を配置する形態で使用されるものであり、シリンダユニットCのシリンダバレル30にキーKを挿入して回転操作した場合、及び、サムターンユニットTのサムターン41を回転操作した場合に前記デッドボルト3を突出位置(施錠状態)と、引退位置(解錠状態)とに切り換え、又、レバーハンドル5を操作した場合にラッチボルト4を引退位置に操作できるよう構成されたものである。
【0022】
このデッドボルト3の出退操作、及び、ラッチボルト4の操作は従来からの錠前と基本的に変わるものではないが、デッドボルト3の操作系、及び、ラッチボルト4の操作系の一般的な構造を図2のように示すことが可能である。
【0023】
つまり、錠ケース1の上部位置には両側面に露出し、かつ、軸芯方向に貫通する嵌合孔部10Aを形成したデッドボルト軸10(連係手段・被回転操作軸の一例)を備え、錠ケース1の下部位置には両側面に露出し、かつ、軸芯方向に貫通する嵌合孔部11Aを形成したラッチボルト軸11を備えている。デッドボルト軸10は一体回転するアーム12を備え、このデッドボルト軸10の回転範囲を角度90度に設定するようアーム12に接当する一対のストッパー片13を備えて回動域を規制している。前記デッドボルト3は錠ケース1に対してスライド移動自在に支持されると共に、突出位置と引退位置との2位置に保持されるようトグルバネ14の付勢力を作用させている。
【0024】
前記アーム12の揺動端を前記デッドボルト3の切り欠き部3Aに係入させ、デッドボルト軸10の回動操作に伴うアーム12の作動によりデッドボルト3を突出位置と引退位置とに切り換え作動させる。前記デッドボルト3は突出位置と引退位置との2位置に保持されるので、デッドボルト軸10は90度の範囲内で回転し、図2(イ)、(ロ)に示す何れかの回転姿勢に保持される。
【0025】
前記ラッチボルト軸11は一体回転するカム16を備え、このカム16の突片16Aを錠ケース1の内部の規制片17に接当させて回転限界を設定し、又、カム16の突片16Aと規制片17とが接当する方向に付勢力を作用させるトーションバネ18を備えている。前記ラッチボルト4は、軸体19の端部に備えられ、この軸体19を錠ケース1に対して出退方向にスライド移動自在に支持し、かつ、常に突出させるよう圧縮コイルバネ20の付勢力を作用させている。前記カム16の揺動端を軸体19に形成した鍔状部19Aに接当する位置に配置し、ラッチボルト軸11を回転操作した場合にラッチボルト4を引退位置まで変位させるよう構成してある。
【0026】
前記ラッチボルト軸11の嵌合孔部11Aは、軸芯に沿う方向視で正方形に成形され、この嵌合孔部11Aに内嵌するよう前記レバーハンドル5のハンドル軸5Aの断面形状を正方形に成形してある。そして、ハンドル軸5Aをラッチボルト軸11の嵌合孔部11Aに挿通した状態において、レバーハンドル5が非操作状態にある場合にはラッチボルト4が突出位置に維持され、レバーハンドル5を操作することにより、カム16が揺動作動してラッチボルト4を引退位置に操作するよう構成されている。
【0027】
前記シリンダユニットCとサムターンユニットTとは、錠ケース1の何れの側壁側にも備え得るよう共通の支持構造を介して着脱自在に支持されている。つまり、図1及び図4に示すように、前記デッドボルト軸10の軸端部位が露出する錠ケース1の側壁のうち、側面視においてデッドボルト3の上部側と下部側との一部を打ち抜いて一対の係合部25を形成し、この係合部25の近傍位置をプレス成形により支持凹部26を形成し、又、デッドボルト3の出退方向と平行する方向にロックロッド27の挿入空間を形成している。
【0028】
前記シリンダユニットCは、図3に示すように、挿入されたキーKと一体回転するシリンダバレル30を収納したシリンダブロック31と、このシリンダブロック31の外端部に備えるカバー32と、シリンダブロック31の外部に配置されるカラー33と、カラー33を扉の外壁面に押し付ける圧縮コイルバネ34とを有し、支持ブロック31の内端側には前記シリンダバレル30と一体的に回転し、かつ、デッドボルト軸10の嵌合孔部10Aに嵌合するテールピース35を備えている。更に、前記シリンダブロック31には前記係合部25と係合する一対の係合片31Aを一体形成し、この係合片31Aに対して前記ロックロッド27が挿通する貫通孔31Bを形成している。
【0029】
前記サムターンユニットTは、図3〜図6に示すように、支軸40と一体形成されたサムターン41と、この支軸41を回転自在、かつ、軸芯方向にスライド移動自在に支持する支持ブロック42(ユニット本体の一例)と、この支持ブロック42に内蔵されたクラッチ機構Aと、クラッチ機構Aからの回転力で回転するテールピース43(伝動軸の一例)と、支持ブロック42の外端部に備えるカバー44と、支持ブロック42の外部に配置されるカラー45と、カラー45を扉の外壁面に押し付ける圧縮コイルバネ46とを有している。更に、支持ブロック42には前記係合部25と係合する一対の係合片42Aを一体形成し、この係合片42Aに対して前記ロックロッド27が挿通する貫通孔42Bを形成している。
【0030】
尚、前記デッドボルト軸10の嵌合孔部10Aはの両端側の何れに対しても、シリンダユニットCのテールピース35と、サムターンユニットTのテールピース43とが嵌合連結できるよう構成されている。
【0031】
これらの構成から、シリンダユニットCを錠ケース1に取り付ける場合には、錠ケース1の支持凹部26に対してシリンダブロック31を嵌め込み、前記係合部25に係合片31Aを係合させ、テールピース35をデッドボルト軸10の嵌合孔部10Aに嵌合させた状態で錠ケース1の端部側から挿入したロックロッド27を、シリンダブロック31の貫通孔31Bに挿通することになる。又、サムターンユニットTを錠ケース1に支持する場合には、前記シリンダブロック31と同様に、錠ケース1の支持凹部26に対して支持ブロック42を嵌め込み、前記係合部25に係合片42Aを係合させ、テールピース43をデッドボルト軸10の嵌合孔部10Aに嵌合させた状態で錠ケース1の端部側から挿入したロックロッド27を、シリンダブロック42の貫通孔42Bに挿通することになる。
【0032】
前記サムターンユニットTが本発明の第1の特徴部分であり、このサムターンユニットTは、錠前に含まれる形態で提供されるものであっても、既に扉に備えられている錠前のサムターンと交換するために提供されるものであっても良く、以下に、本発明の第1の特徴部分を詳述する。
【0033】
つまり、前記クラッチ機構Aはサムターン41の支軸40の端部に形成した複数の爪部40Tと、テールピース43と一体回転する回転部材47の端部に形成した複数の爪部47Tとで成り、夫々の爪部40T、47Tを対向する位置に配置してドッグクラッチとして構成し、かつ、この爪部40T、47Tを互い離間させる方向に付勢する圧縮コイルバネ48を備えている。前記支軸40の中間部の全周に溝部Gを形成してあり、この溝部Gの一部に対して、軸芯に沿う方向視で全周を4分割する位置に係合凹部GSを形成し、この係合凹部GSに係入する一対のストッパーピン49(ストッパーの一例)を支持ブロック42の内面側に向けて突出する状態で備えている(図6を参照)。前記テールピース43と一体回転する回転部材47は、ピン50によりテールピース43と連結され、更に、スナップリング51により支持ブロック42に対して支持されている。
【0034】
この構成により、サムターンユニットTは、サムターン41に外力を加えない自然状態では図5(イ)に示す如く、サムターン41は中立位置Nにあり、クラッチ機構Aの爪部40T、47Tも離間状態にある。従って、サムターン41を回転操作しても、その回転力はデッドボルト軸10には伝えられない。そして、サムターン41を中立位置Nから図5(ロ)に示す如く、軸芯に沿う方向に押し込んだ状態で回転操作した場合には、クラッチ機構Aの爪部40T、47Tが咬み合う(クラッチ機構Aが連結する)結果、サムターン41からの回転力がテールピース43等を介してデッドボルト軸10に伝えられ、デッドボルト3の出退操作、即ち、施錠及び解錠を行えるのである。
【0035】
又、サムターン41に外力を加えない状態においては(中立位置Nでは)、ストッパーピン49が溝部Gの係合凹部GSに係入して回転不能な状態にあり、しかも、サムターン41を押し込んで回転操作した後には、爪部40T、47Tが咬み合う相対姿勢にあるので、この状態からサムターン41を再び押し込み操作した場合には、爪部40T、47Tが即座に咬み合って施錠、解錠を迅速に行えるものとなるのである。
【0036】
このように本発明のサムターンユニットTは、押し込み操作を行った場合にのみ(別実施の形態の構造では引き出し操作を行った場合にのみ)サムターン41の回転力をデッドボルト軸10からデッドボルト3に伝えて施錠、及び、解錠を実現するので、例えば、扉の一部を悪意で破壊し、破壊した箇所から針金類を挿入してサムターン41を回転操作できる状況であっても、不正な解錠を行えず施錠状態を確実に維持できるものとなっている。特に、本発明のサムターンユニットTは、既存の錠前に備えられている従来からのサムターンユニットに代えて取付けることも可能であり、このように取り換えて使用することによって錠前全体を交換するための作業を不要にし、しかも、コスト上昇を招くことなく不正な解錠を防止できるのである。
【0037】
前述したサムターンユニットTにおいては、サムターン41を押し込み操作した場合にのみクラッチ機構Aを連結状態に設定して施錠と解錠とを実現するものであるが、不正な解錠を確実に阻止する観点から図1、図7、図8に示す規制具Sを併用することも可能である。この規制具Sが本発明の第2の特徴であり、以下に、本発明の第2の特徴を詳述する。
【0038】
つまり、規制具Sはサムターン41の通過を許す開口径に設定された開口70Aを有し、かつ、サムターン41の押し込み操作でクラッチ機構Aが連結状態に達する操作を阻止する厚みLに設定したリング状部材70と、このリング状部材70の周部において対向する位置に形成した一対の張り出し部70Bに支持した脱落防止片SAとを備えている。前記張り出し部70Bはリング状部材70の内周の一部を切り開いた形状に形成してあり、この張り出し部70Bに対して径方向に向かう姿勢(開口の中心に向かう姿勢)の貫通孔70Cを形成している。
【0039】
前記脱落防止片SAは内端側に頭部71を有するロッド72と、このロッド72の外端に備えたノブ73と、頭部71に対して付勢力を作用させる圧縮コイルバネ74とを有して成り、ロッド72を前記貫通孔70Cに対してスライド作動自在に挿通し、このロッド72をリング状部材70の開口70Aの内方に突出させるよう圧縮バネ74の付勢力を該ロッド72の頭部71に作用させている。
【0040】
このように構成したことにより、錠前を施錠した後において、前記一対のノブ73を外方に引き出し操作した状態で、その開口70Aにサムターン41を通過させる状態で該規制具Sのリング状部材70を、サムターン41と支持ブロック42との間の空間に挿入し、ノブ73に対する操作力を解除することで、リング状部材70Aがサムターン41の支軸41に吊り下げる状態で支持される。この支持状態においては一対の脱落防止片SAを構成するロッド72の頭部71同士がサムターン41の直径より短い距離まで接近する状態となり、この規制具Sの脱落を防止する状態となる。この状態において不正な解錠を行う目的でサムターン41を押し込む力が作用した場合でもクラッチ機構Aが連結状態に達することがなく、解錠されることはない。そして、このセットの後に規制具Sを取り外す場合には、圧縮コイルバネ74の付勢力に抗して一対のノブ73を外方に引き操作することにより、サムターン41に妨げられることなく規制具Sを抜き出せるのである。
【0041】
〔別実施の形態〕
本発明のサムターンユニットは上記実施の形態以外に、例えば、以下のように構成することも可能である(この別実施の形態では前記実施の形態と同じ機能を有するものには、実施の形態と共通の番号、符号を付している)。
【0042】
図9に示すように、サムターンユニットTは、端部にサムターン41を備えた支軸40を支持ブロック42に対してブッシュ60を介して回転自在、かつ、軸芯方向に移動自在に支持し、支持ブロック42の内部にクラッチ機構Aを配置し、このクラッチ機構Aからの回転力が伝えられるテールピース43を支持ブロック42の内端側に配置している。前記クラッチ機構Aは前記支軸40の内端側に軸部材61を介して備えたディスク部材62と、前記テールピース43と一体回転する筒状部材63の端部内面のリング部63Aとの間に爪部61Tと63Tとを形成することによりドッグクラッチ型に構成し、爪部61Tと63Tと離間させる方向に付勢力を作用させる圧縮コイルバネ64を支軸40に備えている。
【0043】
前記ブッシュ60はスナップリング65を介して支持ブロック42に支持され、前記軸部材61は直径方向に貫通するピン66によって支軸40に固定され、前記筒状部材63は直径方向に貫通するピン67によりテールピース43に連結され、更に、このテールピース43はスナップリング68により支持ブロック42に対して支持されている。
【0044】
この構成により、この別実施の形態のサムターンユニットTでは、サムターン41に外力を加えない自然状態ではサムターン41が中立位置Nにあり、クラッチ機構Aの爪部61T、63Tも離間状態にある。従って、サムターン41を回転操作しても、その回転力はデッドボルト軸10には伝えられない。又、サムターン41を中立位置Nから同図に示す矢印の方向に力を作用させて軸芯に沿う方向に引き出した状態で回転操作した場合には、クラッチ機構Aの爪部61T、63Tが咬み合い(クラッチ機構Aが連結し)サムターン41からの回転力がテールピース43等を介してデッドボルト軸10に伝えられ、デッドボルト3の出退操作、即ち、施錠及び解錠を行えるのである。
【0045】
この別実施の形態においても、前記実施の形態と同様に不正な解錠を防止できるばかりか、本発明のサムターンユニットTを、既存の錠前に備えられている従来からのサムターンユニットに代えて取付けることにより、錠前全体を交換する作業を不要にし、しかも、コスト上昇を招くことなく不正な解錠を防止できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】錠前の分解斜視図
【図2】デッドボルト軸を操作した2状態を示す錠ケースの断面図
【図3】シリンダユニットとサムターンユニットとの配置を示す断面図
【図4】サムターンユニットの分解斜視図
【図5】中立位置と押し込み位置とにサムターンが位置する状態におけるサムターンユニットの断面図
【図6】ストッパーピンと係合凹部との位置関係を示す断面図
【図7】サムターンユニットに規制具を支持した状態を示す一部切り欠き側面図
【図8】ノブの操作状態と非操作状態とにおける規制具を示す一部切り欠き正面図
【図9】別実施の形態のサムターンユニットを示す断面図
【符号の説明】
1 錠ケース
3 デッドボルト
10 連係手段・被回転操作軸
41 サムターン
42 ユニット本体
49 ストッパー
70 リング状部材
70A 開口
A クラッチ機構
N 中立位置
S 規制具
SA 脱落防止片
T サムターンユニット
【発明の属する技術分野】
本発明は、錠ケースに支持され、かつ、回転操作により前記錠ケースに備えられたデッドボルトの突出と引退との切り換えを行うよう連係手段を介して連係されるサムターンを備えているサムターンユニット及びその規制具に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明に関連する従来の技術としてサムターンを備えた扉錠を例に挙げると、錠前ケースの室外側にシリンダを備え、該錠前ケースの室内側にサムターンを備え、シリンダに挿入したキーからの操作力、あるいは、サムターンに対する人為操作力によって錠前ケースに備えたデッドボルトの突出、及び、引退を行うよう構成したものが存在する。(例えば、特許文献1参照)。
又、本発明の関連する従来の技術として、サムターンの摘み部の不正な操作を防止するために、サムターンの摘み部に備えた伝達解除ネジ、又は、伝達解除ピンを操作することによってコア部材を錠箱(本発明の錠ケース)の入力部から離間させ、摘み部の回転操作による解錠を不能にするよう構成したものもある(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平7‐113366号公報 (段落番号〔0024〕〜〔0062〕、図2、図3)
【特許文献2】
特開2001‐295515号公報 (段落番号〔0013〕〜〔0035〕、図1、図2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来からの錠前は、特許文献1にも記載されるように、屋内側からサムターンの操作によって簡単に解錠を行える構造であるので、扉に形成された郵便物受け用の開口から針金や棒を挿入することや、扉の一部を破壊して針金や棒を挿入してサムターンを操作し解錠を行う犯罪も発生している。この種の犯罪を防止する観点から、特許文献2に記載されるように、サムターンの不正な操作を防止する技術も提案されているのである。
【0005】
この種の犯罪を防止する観点から、サムターンの回転を阻止するロック機構を備えることや、特許文献2に記載されるもののようにサムターンの回転操作力を遮断する構造を採用することも考えられる。サムターンは本来、室内側から簡便な操作で解錠を行えるようにするために備えられたものである。従って、特許文献2のようにサムターンを操作して施錠を行った後に、このサムターンによる解錠を不能にするためにロック操作等の特別な操作を必要とするものでは、この操作に手間が掛かるばかりでなく、この解錠を不能にする操作を行った後においてサムターンによる解錠を必要とする際にも特別の操作を必要とするため、手間が掛かり不便となる点において改善が望まれていたのである。
【0006】
又、サムターンの不正な操作による解錠を防止するためにサムターンを改良すること等を考えた場合、既存の錠前の全てを交換するものでは、手間やコストが掛かり過ぎるものとなり、錠前の全てを交換することなく、サムターンの不正な操作による解錠を防止し得る技術も求められている。
【0007】
本発明の目的は、操作性を損なうことなく、不正な解錠を防止し得るサムターンユニットを合理的に構成する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係るサムターンユニットの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
錠ケースに支持され、かつ、回転操作により前記錠ケースに備えられたデッドボルトの突出と引退との切り換えを行うよう連係手段を介して連係されるサムターンを備えているサムターンユニットにおいて、前記サムターンが、中立位置を基準にして回転軸芯に沿う方向に押し込み操作自在、又は、中立位置を基準にして回転軸芯に沿う方向に引き出し操作自在に支持されると共に、このサムターンが中立位置にある状態では回転操作力を伝えず、この中立位置から押し込み操作した場合、又は、引き出し操作した場合に回転動力を伝えるクラッチ機構を備えている点にある。
【0009】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、サムターンを中立位置から押し込み操作することでクラッチ機構が回転操作力を伝える状態に達するよう構成したものでは、サムターンを押し込みながら回転操作することで解錠を行え、押し込み操作しない状態ではサムターンを操作しても解錠できない。これと同様にサムターンを中立位置から引き出し操作することでクラッチ機構が回転操作力を伝える状態に達するよう構成したものでは、サムターンを引き出しながら回転操作することで解錠を行え、引き出し操作しない状態ではサムターンを操作しても解錠できない。つまり、本発明では、郵便受け用の開口から針金や棒を挿入してサムターンを回転操作した場合でも不正な開錠を行えないものとなる。従って、サムターンの押し込み操作、又は、引き出し操作といった極めて単純な操作を回転操作との組み合わせで施錠・解錠を行えるものでありながら、不正な解錠を確実に防止し得るサムターンユニットが構成された。
【0010】
本発明の請求項2に係るサムターンユニットの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項1記載のサムターンユニットにおいて、該サムターンユニットが前記サムターンを回転軸芯に沿う方向に移動自在に支持し、かつ、前記クラッチ機構を内蔵したユニット本体を有して成り、前記連係手段が前記デッドボルトの突出と引退との切り換えを行う被回転操作軸を備えて構成され、前記クラッチ機構の反サムターン側の伝動軸を前記被回転操作軸に対して嵌合連結自在な形状に成形してある点にある。
【0011】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、サムターンユニットに対してサムターンと、クラッチ機構と、被回転操作時に対して嵌合連結自在な伝動軸とを備えているので、このサムターンユニットを既存の錠前に備えられたサムターンユニットに代えて錠前に取り付けることで、既存の錠前の全てを交換すること無く、サムターンを用いた不正な解錠を防止できる。その結果、不正な解錠を防止するために必要とする作業を簡便にし、しかも、コストを低く抑えることが可能となる。
【0012】
本発明の請求項3に係るサムターンユニットの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項1又は2記載のサムターンユニットにおいて、前記サムターンが中立位置にある場合には、前記サムターンの回転を阻止し、前記サムターンが前記クラッチ機構の連結位置まで操作された場合には、前記サムターンの回転を許すストッパーを備えている点にある。
【0013】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、サムターンが中立位置にある場合にはストッパーがサムターンの回転を阻止するので、例えば、クラッチ機構がドッグクラッチのように噛み合う位相が決まったものでは、押し込み操作した際や引き出し操作した際に確実にクラッチ機構を連結状態に設定することが可能となる。又、ストッパーを備えないものと比較すると、ストッパーを備えたものは中立位置でサムターンを回転できないのでサムターンを回転させるために押し込み操作や引き出し操作等の操作が必要であることを認識させることも可能となる。その結果、クラッチ機構の連結を迅速確実に行うことや、押し込み等の操作を容易に認識させ得るものとなる。
【0014】
本発明の請求項4に係るサムターンユニットの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項1〜3のいずれか1項に記載のサムターンユニットにおいて、前記サムターンの押し込み操作で前記クラッチ機構を連結状態に設定するよう該サムターンユニットが構成されると共に、前記サムターンと、このサムターンを支持する支持ブロックとの間の空間に挿入してサムターンの押し込み操作を規制する規制状態と、サムターンと支持ブロックとの間の空間から分離する分離状態とに設定変更自在な規制具を備えている点にある。
【0015】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、規制具をサムターンと支持ブロックとの間の空間に配置することにより、サムターンの押し込み操作によるクラッチ機構の連結状態への切り換えを規制し、このサムターンの操作による解錠を阻止するものとなる。又、解錠を行う場合には、この規制具をサムターンと支持ブロックと間の空間から分離することで済む。その結果、就寝時のように比較的長時間に亘りサムターンの操作による解錠の必要がない場合には規制具を使用することで不正な解錠を防止して確実に施錠状態を維持することが可能となった。
【0016】
本発明の請求項5に係るサムターンユニットの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項4記載のサムターンユニットにおいて、前記規制具が、前記サムターンの通過を許す開口を有し、かつ、前記サムターンと支持ブロックとの間の空間に挿入した際に前記クラッチ機構の連結位置への操作を規制する厚みを有するリング状部材と、このリング状部材の開口の中心側に向けて突出付勢された脱落防止片とを備えている点にある。
【0017】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、規制具のリング状部材の開口にサムターン通過させる形態で該規制具をサムターンと支持ブロックとの間の空間に挿入する形態でセットすることにより、サムターンを用いた不正な解錠を阻止できる。又、このセット状態では脱落防止片が突出することによりサムターンに接触して規制具が脱落する不都合を防止し、このセットの後に突出付勢力に抗して脱落防止片を操作することにより規制具の取り外しも実現する。その結果、リング状部材と脱落防止片とを備えると云う比較的簡単な構造により着脱が容易でサムターンを用いた不正な解錠を確実に阻止し得るものとなった。
【0018】
本発明の請求項6に係るサムターンユニットの規制具の特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
錠ケースに支持され、かつ、回転操作により前記錠ケースに備えられたデッドボルトの突出と引退との切り換えを行うよう連係手段を介して連係されるサムターンを有すると共に、このサムターンが支持ブロックに対して、中立位置から回転軸芯に沿う方向に押し込み操作自在に支持され、かつ、このサムターンが中立位置にある状態では回転操作力を伝えず、この中立位置から押し込み操作した場合に回転動力を伝えるクラッチ機構を有してサムターンユニットが構成され、前記サムターンが中立位置にある状態で、このサムターンと前記支持ブロックとの間の空間に挿入してサムターンの押し込み操作を規制する規制状態と、サムターン支持ブロックとの間から離間する分離状態とに設定変更自在に構成されている点にある。
【0019】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、サムターンを中立位置から押し込んだ状態で回転操作することで施錠と解錠とを実現するサムターンユニットを錠ケースに備えた場合でも、該規制具をサムターンと支持ブロックとの間の空間に挿入することによってサムターンの押し込み操作によるクラッチ機構の連結状態への切り換えを規制し、このサムターンの操作による解錠を阻止するものとなり、解錠を行う場合には、この規制具をサムターンと支持ブロックと間の空間から分離することで済む。その結果、就寝時のように比較的長時間に亘りサムターンの操作による解錠の必要がない場合には規制具を使用することで不正な解錠を防止して確実に施錠状態を維持する規制具が合理的に構成された。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図3に示すように、プレス成形された板金材の組み合わせにより箱状に成型された錠ケース1と、この錠ケース1の端面に着脱自在に備えられるフロントプレート2と、この錠ケース1の端面に出退自在に支持したデッドボルト3と、このデッドボルト3と平行して出退自在に支持したラッチボルト4とを備えると共に、錠ケース1の側面にデッドボルト3を出退操作するシリンダユニットCと、サムターンユニットTとを備え、更に、錠ケース1の両側面にラッチボルト4を操作するレバーハンドル5を備えて扉用の錠前が構成されている。
【0021】
この錠前は、扉の内部に埋設し、端面側にフロントプレート2を配置する形態で使用されるものであり、シリンダユニットCのシリンダバレル30にキーKを挿入して回転操作した場合、及び、サムターンユニットTのサムターン41を回転操作した場合に前記デッドボルト3を突出位置(施錠状態)と、引退位置(解錠状態)とに切り換え、又、レバーハンドル5を操作した場合にラッチボルト4を引退位置に操作できるよう構成されたものである。
【0022】
このデッドボルト3の出退操作、及び、ラッチボルト4の操作は従来からの錠前と基本的に変わるものではないが、デッドボルト3の操作系、及び、ラッチボルト4の操作系の一般的な構造を図2のように示すことが可能である。
【0023】
つまり、錠ケース1の上部位置には両側面に露出し、かつ、軸芯方向に貫通する嵌合孔部10Aを形成したデッドボルト軸10(連係手段・被回転操作軸の一例)を備え、錠ケース1の下部位置には両側面に露出し、かつ、軸芯方向に貫通する嵌合孔部11Aを形成したラッチボルト軸11を備えている。デッドボルト軸10は一体回転するアーム12を備え、このデッドボルト軸10の回転範囲を角度90度に設定するようアーム12に接当する一対のストッパー片13を備えて回動域を規制している。前記デッドボルト3は錠ケース1に対してスライド移動自在に支持されると共に、突出位置と引退位置との2位置に保持されるようトグルバネ14の付勢力を作用させている。
【0024】
前記アーム12の揺動端を前記デッドボルト3の切り欠き部3Aに係入させ、デッドボルト軸10の回動操作に伴うアーム12の作動によりデッドボルト3を突出位置と引退位置とに切り換え作動させる。前記デッドボルト3は突出位置と引退位置との2位置に保持されるので、デッドボルト軸10は90度の範囲内で回転し、図2(イ)、(ロ)に示す何れかの回転姿勢に保持される。
【0025】
前記ラッチボルト軸11は一体回転するカム16を備え、このカム16の突片16Aを錠ケース1の内部の規制片17に接当させて回転限界を設定し、又、カム16の突片16Aと規制片17とが接当する方向に付勢力を作用させるトーションバネ18を備えている。前記ラッチボルト4は、軸体19の端部に備えられ、この軸体19を錠ケース1に対して出退方向にスライド移動自在に支持し、かつ、常に突出させるよう圧縮コイルバネ20の付勢力を作用させている。前記カム16の揺動端を軸体19に形成した鍔状部19Aに接当する位置に配置し、ラッチボルト軸11を回転操作した場合にラッチボルト4を引退位置まで変位させるよう構成してある。
【0026】
前記ラッチボルト軸11の嵌合孔部11Aは、軸芯に沿う方向視で正方形に成形され、この嵌合孔部11Aに内嵌するよう前記レバーハンドル5のハンドル軸5Aの断面形状を正方形に成形してある。そして、ハンドル軸5Aをラッチボルト軸11の嵌合孔部11Aに挿通した状態において、レバーハンドル5が非操作状態にある場合にはラッチボルト4が突出位置に維持され、レバーハンドル5を操作することにより、カム16が揺動作動してラッチボルト4を引退位置に操作するよう構成されている。
【0027】
前記シリンダユニットCとサムターンユニットTとは、錠ケース1の何れの側壁側にも備え得るよう共通の支持構造を介して着脱自在に支持されている。つまり、図1及び図4に示すように、前記デッドボルト軸10の軸端部位が露出する錠ケース1の側壁のうち、側面視においてデッドボルト3の上部側と下部側との一部を打ち抜いて一対の係合部25を形成し、この係合部25の近傍位置をプレス成形により支持凹部26を形成し、又、デッドボルト3の出退方向と平行する方向にロックロッド27の挿入空間を形成している。
【0028】
前記シリンダユニットCは、図3に示すように、挿入されたキーKと一体回転するシリンダバレル30を収納したシリンダブロック31と、このシリンダブロック31の外端部に備えるカバー32と、シリンダブロック31の外部に配置されるカラー33と、カラー33を扉の外壁面に押し付ける圧縮コイルバネ34とを有し、支持ブロック31の内端側には前記シリンダバレル30と一体的に回転し、かつ、デッドボルト軸10の嵌合孔部10Aに嵌合するテールピース35を備えている。更に、前記シリンダブロック31には前記係合部25と係合する一対の係合片31Aを一体形成し、この係合片31Aに対して前記ロックロッド27が挿通する貫通孔31Bを形成している。
【0029】
前記サムターンユニットTは、図3〜図6に示すように、支軸40と一体形成されたサムターン41と、この支軸41を回転自在、かつ、軸芯方向にスライド移動自在に支持する支持ブロック42(ユニット本体の一例)と、この支持ブロック42に内蔵されたクラッチ機構Aと、クラッチ機構Aからの回転力で回転するテールピース43(伝動軸の一例)と、支持ブロック42の外端部に備えるカバー44と、支持ブロック42の外部に配置されるカラー45と、カラー45を扉の外壁面に押し付ける圧縮コイルバネ46とを有している。更に、支持ブロック42には前記係合部25と係合する一対の係合片42Aを一体形成し、この係合片42Aに対して前記ロックロッド27が挿通する貫通孔42Bを形成している。
【0030】
尚、前記デッドボルト軸10の嵌合孔部10Aはの両端側の何れに対しても、シリンダユニットCのテールピース35と、サムターンユニットTのテールピース43とが嵌合連結できるよう構成されている。
【0031】
これらの構成から、シリンダユニットCを錠ケース1に取り付ける場合には、錠ケース1の支持凹部26に対してシリンダブロック31を嵌め込み、前記係合部25に係合片31Aを係合させ、テールピース35をデッドボルト軸10の嵌合孔部10Aに嵌合させた状態で錠ケース1の端部側から挿入したロックロッド27を、シリンダブロック31の貫通孔31Bに挿通することになる。又、サムターンユニットTを錠ケース1に支持する場合には、前記シリンダブロック31と同様に、錠ケース1の支持凹部26に対して支持ブロック42を嵌め込み、前記係合部25に係合片42Aを係合させ、テールピース43をデッドボルト軸10の嵌合孔部10Aに嵌合させた状態で錠ケース1の端部側から挿入したロックロッド27を、シリンダブロック42の貫通孔42Bに挿通することになる。
【0032】
前記サムターンユニットTが本発明の第1の特徴部分であり、このサムターンユニットTは、錠前に含まれる形態で提供されるものであっても、既に扉に備えられている錠前のサムターンと交換するために提供されるものであっても良く、以下に、本発明の第1の特徴部分を詳述する。
【0033】
つまり、前記クラッチ機構Aはサムターン41の支軸40の端部に形成した複数の爪部40Tと、テールピース43と一体回転する回転部材47の端部に形成した複数の爪部47Tとで成り、夫々の爪部40T、47Tを対向する位置に配置してドッグクラッチとして構成し、かつ、この爪部40T、47Tを互い離間させる方向に付勢する圧縮コイルバネ48を備えている。前記支軸40の中間部の全周に溝部Gを形成してあり、この溝部Gの一部に対して、軸芯に沿う方向視で全周を4分割する位置に係合凹部GSを形成し、この係合凹部GSに係入する一対のストッパーピン49(ストッパーの一例)を支持ブロック42の内面側に向けて突出する状態で備えている(図6を参照)。前記テールピース43と一体回転する回転部材47は、ピン50によりテールピース43と連結され、更に、スナップリング51により支持ブロック42に対して支持されている。
【0034】
この構成により、サムターンユニットTは、サムターン41に外力を加えない自然状態では図5(イ)に示す如く、サムターン41は中立位置Nにあり、クラッチ機構Aの爪部40T、47Tも離間状態にある。従って、サムターン41を回転操作しても、その回転力はデッドボルト軸10には伝えられない。そして、サムターン41を中立位置Nから図5(ロ)に示す如く、軸芯に沿う方向に押し込んだ状態で回転操作した場合には、クラッチ機構Aの爪部40T、47Tが咬み合う(クラッチ機構Aが連結する)結果、サムターン41からの回転力がテールピース43等を介してデッドボルト軸10に伝えられ、デッドボルト3の出退操作、即ち、施錠及び解錠を行えるのである。
【0035】
又、サムターン41に外力を加えない状態においては(中立位置Nでは)、ストッパーピン49が溝部Gの係合凹部GSに係入して回転不能な状態にあり、しかも、サムターン41を押し込んで回転操作した後には、爪部40T、47Tが咬み合う相対姿勢にあるので、この状態からサムターン41を再び押し込み操作した場合には、爪部40T、47Tが即座に咬み合って施錠、解錠を迅速に行えるものとなるのである。
【0036】
このように本発明のサムターンユニットTは、押し込み操作を行った場合にのみ(別実施の形態の構造では引き出し操作を行った場合にのみ)サムターン41の回転力をデッドボルト軸10からデッドボルト3に伝えて施錠、及び、解錠を実現するので、例えば、扉の一部を悪意で破壊し、破壊した箇所から針金類を挿入してサムターン41を回転操作できる状況であっても、不正な解錠を行えず施錠状態を確実に維持できるものとなっている。特に、本発明のサムターンユニットTは、既存の錠前に備えられている従来からのサムターンユニットに代えて取付けることも可能であり、このように取り換えて使用することによって錠前全体を交換するための作業を不要にし、しかも、コスト上昇を招くことなく不正な解錠を防止できるのである。
【0037】
前述したサムターンユニットTにおいては、サムターン41を押し込み操作した場合にのみクラッチ機構Aを連結状態に設定して施錠と解錠とを実現するものであるが、不正な解錠を確実に阻止する観点から図1、図7、図8に示す規制具Sを併用することも可能である。この規制具Sが本発明の第2の特徴であり、以下に、本発明の第2の特徴を詳述する。
【0038】
つまり、規制具Sはサムターン41の通過を許す開口径に設定された開口70Aを有し、かつ、サムターン41の押し込み操作でクラッチ機構Aが連結状態に達する操作を阻止する厚みLに設定したリング状部材70と、このリング状部材70の周部において対向する位置に形成した一対の張り出し部70Bに支持した脱落防止片SAとを備えている。前記張り出し部70Bはリング状部材70の内周の一部を切り開いた形状に形成してあり、この張り出し部70Bに対して径方向に向かう姿勢(開口の中心に向かう姿勢)の貫通孔70Cを形成している。
【0039】
前記脱落防止片SAは内端側に頭部71を有するロッド72と、このロッド72の外端に備えたノブ73と、頭部71に対して付勢力を作用させる圧縮コイルバネ74とを有して成り、ロッド72を前記貫通孔70Cに対してスライド作動自在に挿通し、このロッド72をリング状部材70の開口70Aの内方に突出させるよう圧縮バネ74の付勢力を該ロッド72の頭部71に作用させている。
【0040】
このように構成したことにより、錠前を施錠した後において、前記一対のノブ73を外方に引き出し操作した状態で、その開口70Aにサムターン41を通過させる状態で該規制具Sのリング状部材70を、サムターン41と支持ブロック42との間の空間に挿入し、ノブ73に対する操作力を解除することで、リング状部材70Aがサムターン41の支軸41に吊り下げる状態で支持される。この支持状態においては一対の脱落防止片SAを構成するロッド72の頭部71同士がサムターン41の直径より短い距離まで接近する状態となり、この規制具Sの脱落を防止する状態となる。この状態において不正な解錠を行う目的でサムターン41を押し込む力が作用した場合でもクラッチ機構Aが連結状態に達することがなく、解錠されることはない。そして、このセットの後に規制具Sを取り外す場合には、圧縮コイルバネ74の付勢力に抗して一対のノブ73を外方に引き操作することにより、サムターン41に妨げられることなく規制具Sを抜き出せるのである。
【0041】
〔別実施の形態〕
本発明のサムターンユニットは上記実施の形態以外に、例えば、以下のように構成することも可能である(この別実施の形態では前記実施の形態と同じ機能を有するものには、実施の形態と共通の番号、符号を付している)。
【0042】
図9に示すように、サムターンユニットTは、端部にサムターン41を備えた支軸40を支持ブロック42に対してブッシュ60を介して回転自在、かつ、軸芯方向に移動自在に支持し、支持ブロック42の内部にクラッチ機構Aを配置し、このクラッチ機構Aからの回転力が伝えられるテールピース43を支持ブロック42の内端側に配置している。前記クラッチ機構Aは前記支軸40の内端側に軸部材61を介して備えたディスク部材62と、前記テールピース43と一体回転する筒状部材63の端部内面のリング部63Aとの間に爪部61Tと63Tとを形成することによりドッグクラッチ型に構成し、爪部61Tと63Tと離間させる方向に付勢力を作用させる圧縮コイルバネ64を支軸40に備えている。
【0043】
前記ブッシュ60はスナップリング65を介して支持ブロック42に支持され、前記軸部材61は直径方向に貫通するピン66によって支軸40に固定され、前記筒状部材63は直径方向に貫通するピン67によりテールピース43に連結され、更に、このテールピース43はスナップリング68により支持ブロック42に対して支持されている。
【0044】
この構成により、この別実施の形態のサムターンユニットTでは、サムターン41に外力を加えない自然状態ではサムターン41が中立位置Nにあり、クラッチ機構Aの爪部61T、63Tも離間状態にある。従って、サムターン41を回転操作しても、その回転力はデッドボルト軸10には伝えられない。又、サムターン41を中立位置Nから同図に示す矢印の方向に力を作用させて軸芯に沿う方向に引き出した状態で回転操作した場合には、クラッチ機構Aの爪部61T、63Tが咬み合い(クラッチ機構Aが連結し)サムターン41からの回転力がテールピース43等を介してデッドボルト軸10に伝えられ、デッドボルト3の出退操作、即ち、施錠及び解錠を行えるのである。
【0045】
この別実施の形態においても、前記実施の形態と同様に不正な解錠を防止できるばかりか、本発明のサムターンユニットTを、既存の錠前に備えられている従来からのサムターンユニットに代えて取付けることにより、錠前全体を交換する作業を不要にし、しかも、コスト上昇を招くことなく不正な解錠を防止できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】錠前の分解斜視図
【図2】デッドボルト軸を操作した2状態を示す錠ケースの断面図
【図3】シリンダユニットとサムターンユニットとの配置を示す断面図
【図4】サムターンユニットの分解斜視図
【図5】中立位置と押し込み位置とにサムターンが位置する状態におけるサムターンユニットの断面図
【図6】ストッパーピンと係合凹部との位置関係を示す断面図
【図7】サムターンユニットに規制具を支持した状態を示す一部切り欠き側面図
【図8】ノブの操作状態と非操作状態とにおける規制具を示す一部切り欠き正面図
【図9】別実施の形態のサムターンユニットを示す断面図
【符号の説明】
1 錠ケース
3 デッドボルト
10 連係手段・被回転操作軸
41 サムターン
42 ユニット本体
49 ストッパー
70 リング状部材
70A 開口
A クラッチ機構
N 中立位置
S 規制具
SA 脱落防止片
T サムターンユニット
Claims (6)
- 錠ケースに支持され、かつ、回転操作により前記錠ケースに備えられたデッドボルトの突出と引退との切り換えを行うよう連係手段を介して連係されるサムターンを備えているサムターンユニットであって、
前記サムターンが、中立位置を基準にして回転軸芯に沿う方向に押し込み操作自在、又は、中立位置を基準にして回転軸芯に沿う方向に引き出し操作自在に支持されると共に、このサムターンが中立位置にある状態では回転操作力を伝えず、この中立位置から押し込み操作した場合、又は、引き出し操作した場合に回転動力を伝えるクラッチ機構を備えているサムターンユニット。 - 該サムターンユニットが前記サムターンを回転軸芯に沿う方向に移動自在に支持し、かつ、前記クラッチ機構を内蔵したユニット本体を有して成り、前記連係手段が前記デッドボルトの突出と引退との切り換えを行う被回転操作軸を備えて構成され、前記クラッチ機構の反サムターン側の伝動軸を前記被回転操作軸に対して嵌合連結自在な形状に成形してある請求項1記載のサムターンユニット。
- 前記サムターンが中立位置にある場合には、前記サムターンの回転を阻止し、前記サムターンが前記クラッチ機構の連結位置まで操作された場合には、前記サムターンの回転を許すストッパーを備えている請求項1又は2記載のサムターンユニット。
- 前記サムターンの押し込み操作で前記クラッチ機構を連結状態に設定するよう該サムターンユニットが構成されると共に、前記サムターンと、このサムターンを支持する支持ブロックとの間の空間に挿入してサムターンの押し込み操作を規制する規制状態と、サムターンと支持ブロックとの間の空間から分離する分離状態とに設定変更自在な規制具を備えている請求項1〜3のいずれか1項に記載のサムターンユニット。
- 前記規制具が、前記サムターンの通過を許す開口を有し、かつ、前記サムターンと支持ブロックとの間の空間に挿入した際に前記クラッチ機構の連結位置への操作を規制する厚みを有するリング状部材と、このリング状部材の開口の中心側に向けて突出付勢された脱落防止片とを備えている請求項4記載のサムターンユニット。
- 錠ケースに支持され、かつ、回転操作により前記錠ケースに備えられたデッドボルトの突出と引退との切り換えを行うよう連係手段を介して連係されるサムターンを有すると共に、このサムターンが支持ブロックに対して、中立位置から回転軸芯に沿う方向に押し込み操作自在に支持され、かつ、このサムターンが中立位置にある状態では回転操作力を伝えず、この中立位置から押し込み操作した場合に回転動力を伝えるクラッチ機構を有してサムターンユニットが構成され、
前記サムターンが中立位置にある状態で、このサムターンと前記支持ブロックとの間の空間に挿入してサムターンの押し込み操作を規制する規制状態と、サムターン支持ブロックとの間から離間する分離状態とに設定変更自在に構成されているサムターンユニットの規制具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002376276A JP2004204596A (ja) | 2002-12-26 | 2002-12-26 | サムターンユニット及びその規制具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002376276A JP2004204596A (ja) | 2002-12-26 | 2002-12-26 | サムターンユニット及びその規制具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004204596A true JP2004204596A (ja) | 2004-07-22 |
Family
ID=32813774
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002376276A Pending JP2004204596A (ja) | 2002-12-26 | 2002-12-26 | サムターンユニット及びその規制具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004204596A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006046052A (ja) * | 2004-07-09 | 2006-02-16 | Goal Co Ltd | サムターン装置 |
GB2515729A (en) * | 2013-06-03 | 2015-01-07 | Uap Ltd | Improvements to cylinder locks with thumb-turns |
KR102433748B1 (ko) * | 2021-12-14 | 2022-08-18 | (주)솔리티 | 푸쉬풀 도어락의 핸들 조립체 |
-
2002
- 2002-12-26 JP JP2002376276A patent/JP2004204596A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006046052A (ja) * | 2004-07-09 | 2006-02-16 | Goal Co Ltd | サムターン装置 |
GB2515729A (en) * | 2013-06-03 | 2015-01-07 | Uap Ltd | Improvements to cylinder locks with thumb-turns |
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