JP2004204287A - 還元金属の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転炉を用いて銑滓分離を行うプロセスにおいて、鉄鉱石などの原料の投入から銑滓分離までに要する時間を短くして、生産性を向上する。
【解決手段】移動型炉床炉の水平移動する炉床上に、金属含有物および固体還元剤を含む混合原料を積載して、この混合原料が炉内を移動する間に加熱して還元すると共に、少なくとも一度は溶融した状態とすることにより、メタルとスラグとを分離して還元金属を製造するに当たり、前記加熱の前に、混合原料を加圧して圧密化する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動型炉床炉の炉内を水平方向に移動する炉床上において積置物(装入物)の加熱・還元を行い、この装入物、即ち原料を少なくとも一度は完全に一旦溶融した状態とすることにより、金属(メタル)とスラグとに分離させて還元金属を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、還元鉄製造プロセスとして注目を集めているものに、石炭などの炭素系固体還元剤と鉄鉱石などの鉄含有物とを混合して、移動型炉床炉にて加熱還元して還元鉄を得るプロセスがある。
例えば、INMETOCO法は、鉱石炭材混合物(混合原料)をペレット化して炉内に投入する方式であり、MAUMEE法は、混合原料を高圧下にて成形を行いブリケットとしてから、炉内に投入する方式である(特許文献1参照)。
【0003】
これらの他に、特許文献2に示されるように、水平方向に移動する炉床上に、鉄鉱石と固体還元剤とを積載し、上方から輻射伝熱によって鉄鉱石を加熱・還元した後、炉床上で溶融させ、スラグとメタルとを分離して還元鉄とする回転炉床炉法がある。
【0004】
この方法に用いられる回転炉床炉は、図1に示すように、予熱帯1Oa、還元帯10b、溶融帯10cおよび冷却帯10dに区画された炉体10にて、水平に回転移動する炉床1を覆ってなるものである。この回転炉床1の上には、例えば鉄鉱石と固体還元剤からなる混合原料2を積載している。従来、その混合原料としては、炭材内装ペレットが用いられている。
【0005】
ここで、移動する炉床1は、耐火物が張られた炉体10によって覆われているが、特許文献2に示されているように、さらに炉床耐火物の保護のために、混合物の層とは異なる層で覆われている場合もある。
【0006】
また、炉体1の上部にはバーナー11が設置されており、このバーナー11を熱源として、炉床1上の鉄鉱石を加熱して還元する。なお、この図1において、符号12は原料を炉床1上に装入する装入装置、13は還元物を排出する排出装置および14は還元物の冷却装置である。また、炉体10内の雰囲気温度は1300℃前後に保持されているが、溶融帯では1500℃前後の高温に制御されるのが普通である。
【0007】
特許文献1に代表されるような従来技術において、前記金属含有物、例えば鉄鉱石等の金属酸化物は脈石成分を含み、一方固体還元剤の代表例である石炭、石炭チヤー、コークスには灰分が含まれている。そのために、還元操作のみを行う従来の移動型炉床炉法では、製品である還元鉄に脈石が不可避に混入し、また固体還元剤中の灰分が製品に付着するという問題があった。
【0008】
こうした問題を解決するには、特許文献2に示されるように、前記回転炉床炉の炉床上において、還元後の原料を炉床上で完全に溶融させることによって、スラグとメタル(還元鉄)との分離(銑滓分離)させることが重要である。それは、原料の一部のみを溶融させる場合と全体を完全に溶融させる場合とでは、生成する還元鉄の性状が大きく異なり、脈石分の混入がほとんどない。なお、これ以降、銑滓分離によって、スラグ分を除去された小粒の還元鉄を「粒鉄」と呼ぶ。
【0009】
【特許文献1】特表2001−522405号公報
【特許文献2】特開2000−292069号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、回転炉床炉を用いて銑滓分離を行うプロセスにおいて、鉄鉱石などの原料の投入から銑滓分離までに要する時間を短くできれば、単位時間当たりに、より多くの銑鉄が製造できるようになり、生産性の向上が期待できる。しかしながら、前記従来技術の場合、還元後の生成金属鉄が浸炭したり、溶融したり、または脈石分の滓化が不十分になったり、さらには滓化に時間がかかり、結局は生産性を向上させることができなかった。
そこで、本発明の目的は、生産性や歩留まりの向上に有効な還元金属の製造方法を提案することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
従来技術が抱えている上述した問題を解決するために、本発明は、移動型炉床炉の水平移動する炉床上に、金属含有物および固体還元剤を含む混合原料を積載して、この混合原料が炉内を移動する間に加熱して還元すると共に、少なくとも一度は溶融した状態とすることにより、メタルとスラグとを分離して還元金属を製造するに当たり、前記加熱の前に、混合原料を加圧して圧密化することを特徴とする還元金属の製造方法を提案する。
【0012】
本発明を実施するに当たっては、炉床上に固体還元剤を積載し、その固体還元剤層の上に混合原料を積載すること、固体還元剤層に凹部を設けること、そして前記混合原料に造滓剤を混合することが、より高い生産性の操業を可能にするのに有効である。
【0013】
ここで、混合原料中の金属含有酸化物としては、鉄化合物の他高炉ダストなどを用いることができ、固体還元剤としては、石炭、黒鉛、コークス、チヤーまたはピッチを用いることができる。特に、鉄化合物としては、鉄鉱石、金属ダスト、スラッジ、ミルスケールなどを用いることができ、その際、固体還元剤には、石炭、コークス粉、黒鉛粉、クリンカー、チヤー、タールなどが使用できる。
また、造滓剤としては、石灰、脱硫スラグ、転炉スラグ、ドロマイト、蛇紋岩または螢石などを用いることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を導くに到った背景について実験結果に基づき説明する。
発明者らは、図2に示す小型の実験設備を用いて、鉄含有酸化物(鉄鉱石)および固体還元剤(炭材)を含む混合原料の還元溶融状況について観察を行った。図示の実験設備は、プロパンバーナー加熱により加熱を行う炉を中心に据えた設備であり、公称加熱能力が838 MJ/h(プロパンガス流量で約10 m3 (標準状態)/h,20 kg/h)、使用温度が常用1500 ℃、最高1550 ℃(炉体内耐火物表面温度)のものである。実機と同様の鉄鉱石と炭材との混合原料をバッチ式にて装入可能であり、炉床形状は500 mm×500 mmの矩形である。また、炉頂部には水冷式のカメラを備え、炉内の状況を常に観察することができる。
【0015】
表1〜3に使用した鉱石(表1)、炭材(表2)および石灰石(表3)の各組成を、そして表4にそれらの配合比を示す。鉱石、炭材および石灰の平均粒径は、加重平均径で1mmとなるように整粒されており、V型ブレンダーを用いて均一に混合した。以下、このような鉱石、炭材および石灰石を混合した、還元鉄製造用の原料を混合原料という。
【0016】
【表1】
Figure 2004204287
【0017】
【表2】
Figure 2004204287
【0018】
【表3】
Figure 2004204287
【0019】
【表4】
Figure 2004204287
【0020】
上記混合原料は、特許文献2に開示されている方法と同様に、移動する炉床1上に敷かれた固体還元剤層(炭材)に凹部を設け、その上から積みつけた。また、炉体上部には覗き窓を設置し、混合原料が溶融し、銑滓分離する様子を観察した。また混合原料内には熱電対を設置し、混合原料の温度変化を測定した。
【0021】
そして、1500℃となった回転炉床炉内へ試料容器を装入して、還元溶融実験を開始した。実験開始後5分、10分、13分、15分、17分、18分経過した時点で試料容器を炉外に排出し、その中に含まれる混合原料の還元率と金属鉄中の炭素濃度とを分析測定した。
ここで、前記還元率は、回収したサンプルを粉砕した後に、全鉄分濃度(At-Fe)、金属鉄分濃度(Am-Fe)を分析測定し、次式(1)を適用して算出した。金属鉄中の炭素濃度は還元率60%以上のサンプルに対して、粉砕後に磁選を行い脈石分を取り除いてから分析を行い、金属鉄中の炭素濃度を測定した。
還元率(%)=(Am-Fe)/(At-Fe)×100 …(1)
【0022】
各時刻での還元率、炭素濃度および混合原料の温度を、図3に示す。なお、同図において、期間1は混合原料の一部が溶融している期間、期間2は混合原料全体が溶融し、銑滓が分離した期間である。この期間の決定は炉上部のCCDカメラの画像にて行った。
図3からわかるように、原料の装入後約10分で、還元率は95%以上で還元反応はほぼ終了している。これに対して、メタル中の炭素濃度は1mass%程度であり、浸炭反応が進行していないことがわかる。ここで、鉄−炭素の状態図によれば、鉄中に2.1mass%以上の炭素が存在し温度が1150℃以上であれば、金属鉄は溶解することが知られている。炉温1500 ℃の炉内において13分後まで、還元により生成した金属鉄が溶融しなかったのは、浸炭反応が遅いために、金属鉄中の炭素濃度が低いことが原因である。
【0023】
そこで、発明者らは、金属間の浸炭反応のメカニズムについて検討した。金属鉄への浸炭過程として、1)COガスによるガス浸炭、2)固体炭素−金属鉄直接接触による固体浸炭が知られている。ガス浸炭は炭素分と金属鉄の接触がなくても起るが、反応が遅い。これに対して、固体浸炭は金属鉄と炭素分が接触していれば速やかに起こる。
このことから、発明者らは炭素−金属鉄間の接触面積を拡大し、固体浸炭反応を促進することが、浸炭反応を促進するために最も重要であるとの結論に達した。
【0024】
前述の原料物質である混合原料は粉状であるために、その内部に空気を多く含んでおり、このように空気が存在すると、鉄鉱石などの金属含有酸化物、とりわけ還元によって生成した金属鉄と炭材とは接触面積が小さくなることがわかった。
【0025】
そこで、発明者らは、上述した接触面積が小さくなるのを防ぐための解決策として、混合原料を圧密化し、内部の空気を排出することによって、接触面積を増加させることを考えた。このような処理により、金属鉄と炭材とは互いの接触面積が増加する結果、浸炭反応が早まり、早期に金属鉄(還元鉄)中の炭素濃度を上昇させることが可能になった。
【0026】
次に、こうした効果を確認するために、図4に示す金属製の金型に混合原料を入れ、0.1Mpaの圧力で圧縮することにより体積を約2vol%減少させた混合原料を、前述の方法に従って、加熱、還元、溶融し、得られたサンプルの還元率、炭素濃度および混合原料の温度について測定を行った。その結果を図5に示す。
【0027】
図3に示した場合と同様に、約10分で還元率が95%以上となり、還元が終了していることがわかる。これに対して、炭素濃度は実験初期から高く、原料投入の15分後には2mass%を超えた。また、投入後15分までには混合原料の全体が溶融し、銑滓分離が生じた。このように、混合原料の圧密化することにより、金属鉄と炭材との接触面積が増加して浸炭反応が促進され、早期に溶融することが判明した。
【0028】
図9は、前述の金型において、鉄鉱石と石炭、石灰石を混合したものの圧密化のために印加した圧力と体積の減少量との関係を示す図である。この図に示すように、上記圧密処理は、体積率で2〜35%の減少、好ましくは5〜25%減少する程度とする。下限は前述したように、2%の体積減少においても、効果が確認されるためである。ただし、好ましくは5%以上の体積減少が見られる場合の方が、効果が大きい。一方、上限は加圧時の体積減少特性による限定であり、加圧により、鉱石炭材粒の再配列が行われ空気が抜けて体積が減少し、再配列が精密充填構造となったところである。それ以上の体積減少は望むことができないからである。なお、体積減少を大きくするために印加圧を上げると、装置の耐久性が低下するため、体積減少は25%以下に押えることが望ましい。なお、図9に示す印加圧力と体積減少率の関係は、混合物の種類により異なるが、体積減少率の好適値はほぼ同じである。
【0029】
ここで、混合原料とくに混合原料層の圧密化は、該混合原料層を上から1〜複数のハンマープレスを用いて加圧して圧密化する方法、ローラーを用いる方法、原料貯蔵槽に一対のドラムフィーダーを設けて、その一対のドラムにて加圧して予め圧密化した混合原料を炉床上に積載する方法などにて行うことが好ましい。例えば、図6に示す装置は、炉床1上に積まれた混合原料2をハンマー型プレス20にて、圧密化を行うものである。図7は、炉床1上に設置されたローラー21により、混合原料2を圧密化する装置である。また、図8は、炉床1上辺の貯蔵槽切出し口に設けた一対のフィーダー用ドラム22により、左右から圧力をかけながらプレスすることによって圧密化する装置であり、この場合、所定の長さに切断し成形した状態のものを炉床1上に積載したり(a)、シューター23を介して積載する形式(b)でもよい。
【0030】
また、回転炉床炉にて還元鉄を得る際に、メタルおよびスラグからなる溶融物が生成するが、この溶融したメタルおよびスラグが炉床耐火物を損傷することがある。これは混合原料直下に固体還元剤を敷くことによって、炉床の溶融スラグによる損傷を防止することができ、本発明にこのような工夫を用いることは有効である。
また、下層に敷いた固体還元剤には凹部を設けることが望ましい。凹部を設けることにより凹部に金属鉄が凝集する。この凹部の大きさや単位面積当たりの数を変えることにより、生成する粒鉄の大きさを変更することが可能になる。できた粒鉄を電気炉などへ投入して、利用する場合においては、適当な粒径とすることにより、コンベアーによる搬送性が向上する。
【0031】
さらに、混合原料中に造滓剤を混合することも有効である。これは圧密化により、鉄鉱石および炭材のみならず鉄鉱石中の脈石と造滓剤との間の接触面積が増大し、両者の混合と滓化の反応が促進される。これによって、メタルのみならず脈石の溶融が迅速に行われるため、銑滓分離に必要な時間が短くなる。
【0032】
【実施例】
本発明方法を図1に示した回転炉床炉に適用し、その有効性を確認する操業を行った。
ここで、炉の回転炉床の外縁直径は10mで炉幅は2mであり、加熱源にはLNGで酸素濃度が約35%になるように酸素富化された送風を用いた。加熱面積は、炉体の中で全周の1/4の部分が給鉱部および還元鉄排出部となっているため、その有効面積は全体の75%である。また、この有効面積の1/3は予熱帯とし、炉内温度を1000 ℃として、続く同1/3を還元帯として内部温度を1350 ℃に調整し、続く1/6を溶融帯として内部温度を1500℃に、次の同1/6を冷却帯として100 ℃に温度制御した。
【0033】
この実施例では、圧密化の処理を、炉内において図7のローラー21によって行う方法と、図8(a)に示すフィーダードラム22による圧密を炉外において行う方法を採用して行った。
なお、混合原料としては、表1〜3に示した組成の鉄鉱石、炭材および石灰石を混合したものを炉床1上に供給し、温度および単位面積当たりに装入される鉱石量を一定として、炉床1の回転速度を変更して操業した。回転数を増やすと、炉内での滞在時間が減り、還元溶融が間に合わず、スラグ中に残存する鉄分が増えた。そのため、回収されるメタル量を随時測定し、メタル量が投入した鉱石中の鉄分の95%になるように回転速度を制御した。
【0034】
表5に、発明例1〜8および比較例1〜4の操業条件と生産性についての評価結果を示す。なお、発明例1〜8および比較例1〜4の詳細は、下記のとおりである。

比較例1:圧密を行わず、ベッド炭材を使用せず、石灰石を使用した従来操業の例
比較例2:圧密を行わず、ベッド炭材を使用して、石灰石を使用した従来操業の例
比較例3:圧密を行わず、ベッド炭材を使用せず、石灰石を使用しない従来操業の例
比較例4:圧密を行わず、ベッド炭材を使用して、石灰石は使用しない従来操業の例
発明例1:炉外圧密を行い、ベッド炭材を使用せず、石灰石を使用した発明法の例
発明例2:炉内圧密を行い、ベッド炭材を使用せず、石灰石を使用した発明法の例
発明例3:炉外圧密を行い、ベッド炭材を使用し、石灰石を使用した発明法の例
発明例4:炉内圧密を行い、ベッド炭材を使用し、石灰石を使用した発明法の例
発明例5:炉外圧密を行い、ベッド炭材を使用せず、石灰石を使用しない発明法の例
発明例6:炉内圧密を行い、ベッド炭材を使用せず、石灰石を使用しない発明法の例
発明例7:炉外圧密を行い、ベッド炭材を使用し、石灰石を使用しない発明法の例
発明例8:炉内圧密を行い、ベッド炭材を使用し、石灰石を使用しない発明法の例
【0035】
【表5】
Figure 2004204287
【0036】
表5に示すように、加圧して圧密化した混合原料を用いた発明例1〜8の生産量は、比較例1〜4の生産量に比べて多く、生産性が向上していることがわかる。すなわち、発明例1および発明例3は、比較例1よりも生産性が高く、その上に固体還元剤としてベット炭材を使用した発明例3では、さらに生産性が向上されている。
また、原料積載前に炉外において圧密を行った発明例1は、同じ条件で圧密化しない比較例1に比べて生産性が高い。また、原料積載後に炉内において圧密を行った発明例2もまた比較例1に比べて生産性は高い。さらに、発明例1および発明例5は比較例1よりも生産性が高く、造滓剤である石灰石を使用した発明例1の方が発明例5に比べて、生産性向上効果が高いという結果が得られた。
【0037】
さらに、発明例3の実施条件と同じようにしてベッド炭材を敷いた後に、このベッド炭材層の表面に直径50 mm、深さ25 mmの凹部を1m2あたり100個の割合で凹部を設け、その上に混合原料を図8(a)に示すフィーダードラムによる外部圧密を行って積層した。この例を発明例9とする。
その結果、この発明例9について、生成した粒鉄の質量分布を、発明例3の場合と比較すると、表6に示すように、70〜30gの質量のものの割合が多く、ベッド炭材層の表面に凹部を設けることで生成する粒鉄の大きさを制御可能であることがわかった。
【0038】
【表6】
Figure 2004204287
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明法を用いることによって、生産性の向上、還元鉄歩留まりの向上、さらには燃料使用量の低下が図れるとともに、生産設備をコンパクト化することができる。また、混合原料の圧密化処理により、粒子間の接触面積のみならず、混合原料層内の伝導伝熱係数を増加させることができ、これにより、混合原料の昇温が早まり、より一層溶融しやすくなる効果も得ることができる。
ちなみに、本発明法は還元鉄製造にとどまらず、製鉄ダスト・スラッジの再資源化にも使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】回転炉床炉の構成を示す図である。
【図2】小型実験炉の構成を示した図である。
【図3】小型実験炉での混合原料の還元率、浸炭状況および原料の温度を表す図である。
【図4】実験に用いた圧密方法を示す図である。
【図5】圧密した混合原料を用いた場合の、小型実験炉での混合原料の還元率、浸炭状況および原料の温度を表す図である。
【図6】混合原料の加圧に用いる装置を示す模式図である。
【図7】混合原料の加圧に用いる装置を示す模式図である。
【図8】混合原料の加圧に用いる装置を示す模式図である。
【図9】印加した圧力と体積の減少量の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 炉床
2 混合原料
10 炉体
10a 予熱帯
10b 還元帯
10c 溶融帯
10d 冷却帯
11 バーナー
12 装入装置
13 排出装置
14 冷却装置

Claims (5)

  1. 移動型炉床炉の水平移動する炉床上に、金属含有物および固体還元剤を含む混合原料を積載して、この混合原料が炉内を移動する間に加熱して還元すると共に、少なくとも一度は溶融した状態とすることにより、メタルとスラグとを分離して還元金属を製造するに当たり、前記加熱の前に、混合原料を加圧して圧密化することを特徴とする還元金属の製造方法。
  2. 炉床上に固体還元剤を積載し、その固体還元剤の層の上に前記混合原料を積載することを特徴とする請求項1に記載の還元金属の製造方法。
  3. 炉床上の固体還元剤の層に凹部を設けることを特徴とする請求項2に記載の還元金属の製造方法。
  4. 前記混合原料に造滓剤を混合することを特徴とする請求項1、2または3に記載の還元金属の製造方法。
  5. 前記金属含有物が鉱石もしくは高炉ダストであり、固体還元剤が石炭、黒鉛、コークス、チヤーまたはピッチであることを特徴とする請求項1、2、3または4に記載の還元金属の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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