JP2004203510A - 画像読取記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化及び低コスト化が可能で、且つ原稿及びシートを確実に搬送することのできる画像読取記録装置を提供する。
【解決手段】第1積載部11に積載された原稿12を第1給送手段15により給送すると共に、この第1給送手段15の給送方向下流に、第1積載部11の下方に位置する第2積載部8に積載されたシート2を給送する第2給送手段19を設ける。さらに、原稿12を画像読取部1Aに搬送する原稿搬送路R2とシート2を画像記録部28に搬送するシート搬送路R1の一部をそれぞれ形成する共通の搬送路49に原稿12又はシート2を画像読取部26又は画像記録部1Aに搬送する共通の搬送手段10を設ける。そして、この共通の搬送手段10と第1給送手段15との間に、第1給送手段15により送り出された原稿12を共通の搬送手段10に受け渡しする中間給送手段51を設けるようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】第1積載部11に積載された原稿12を第1給送手段15により給送すると共に、この第1給送手段15の給送方向下流に、第1積載部11の下方に位置する第2積載部8に積載されたシート2を給送する第2給送手段19を設ける。さらに、原稿12を画像読取部1Aに搬送する原稿搬送路R2とシート2を画像記録部28に搬送するシート搬送路R1の一部をそれぞれ形成する共通の搬送路49に原稿12又はシート2を画像読取部26又は画像記録部1Aに搬送する共通の搬送手段10を設ける。そして、この共通の搬送手段10と第1給送手段15との間に、第1給送手段15により送り出された原稿12を共通の搬送手段10に受け渡しする中間給送手段51を設けるようにする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿の画像を読み取る画像読取部と、シートに画像を記録する画像記録部とを一体的に備えた画像読取記録装置に関し、原稿を画像読取部に搬送する原稿搬送路と、シートを画像記録部に搬送するシート搬送路の一部を共通の搬送路により形成するようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、原稿の画像を読取る画像読取部とシートである記録紙に画像を記録(形成)する画像記録部とを一体的に備えた画像読取記録装置があり、このような画像読取記録装置としては、例えばファクシミリ装置がある。
【0003】
そして、このようなファクシミリ装置においては、例えば第1積載部に原稿を積載すると共に、第1積載部の下方に配された第2積載部に記録紙を積載し、さらに画像記録命令及び読取動作命令により第1及び第2積載部から原稿及び記録紙を画像読取部及び画像記録部に給送するようにしている。
【0004】
ところで、近年、装置の小型化という市場の要望が高まっており、この要求に応じるべくファクシミリ装置を小型化しようとする場合、その方策の一つとして記録紙搬送路及び原稿搬送路の一部を共通にすると共に、記録紙搬送に用いている搬送機構を原稿搬送機構としても兼ねることが考えられる。
【0005】
そして、このように記録紙搬送路及び原稿搬送路の一部を共通にすると共に、搬送機構を兼用とすることにより、第1積載部から第1給送手段により送り出された原稿を画像読取部に搬送する原稿搬送ローラ及び排紙ローラ、原稿駆動用モータ等が削除され、装置の小型化のみならず製造コストの低減を図ることができる。
【0006】
なお、記録紙搬送路及び原稿搬送路の一部を形成する共通の搬送路(以下、共通搬送路という)には、共通の搬送手段が設けられており、この共通の搬送手段により、記録紙搬送路及び原稿搬送路を通過した記録紙及び原稿はそれぞれ画像記録部及び画像読取部に搬送されるようになっている。
【0007】
ここで、記録紙を積載する第2積載部の角度、画像記録部へ記録紙をガイドするガイド部の形状等は、画像記録部での高精細な画像記録を実現するための最適な構成及び配置がなされている。また、原稿を積載する第1積載部は、ユーザが必要に応じて随時原稿を積載するが、このように原稿を積載する際、常時第2積載部に積載されている記録紙が邪魔とならぬよう、記録紙よりもユーザ寄りの前方で積載することができるようにした方が好ましい。
【0008】
そして、この構成において小型化をも実現しようとすると、第1積載部は記録紙との干渉を避けつつ、なるべく第2積載部の近傍に配置した方がよい。このため、従来は、第1積載部を、第2積載部の前方に、かつ第1積載部の鉛直方向と成す角度が、第2積載部の鉛直方向と成す角度に比べて小さくなるように配しているものがある(特許文献1参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開平7−183990号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来のファクシミリ装置(画像読取記録装置)において、第1積載部を第2積載部の近傍に配置した場合、第2積載部に積載されている記録紙を給送する第2給送手段が装置内部に入り込むようになり、ジャム処理が困難となる。
【0011】
一方、第2給送手段を装置の外装近辺に配置すると、ジャム処理は行い易くなるものの、第1及び第2積載部が装置から大きく突出してしまい、デザイン上好ましくなく、また小型化に反するという問題が生じる。
【0012】
さらに、第2給送手段の上流に位置する第1給送手段と共通の搬送手段との距離が離れるため、第1給送手段により給送された原稿を確実に共通の搬送手段に受け渡しすることができず、ジャムが起こりやすくなったり、また第1給送手段と共通の搬送手段との間で原稿にテンションが加わるようになって原稿と搬送ガイド部材との間に磨耗が生じ、原稿を安定して搬送することができなくなったりする。
【0013】
またさらに、原稿の搬送方向の長さが第1給送手段と共通の搬送手段との距離よりも短い場合には、この短尺の原稿を安定して搬送することができない。なお、これらは第1積載部に記録紙を積載した場合には、記録紙にも同様に発生する問題である。
【0014】
そこで、本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、小型化及び低コスト化が可能で、且つ原稿及び記録紙(シート)を確実に搬送することのできる画像読取記録装置を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、原稿の画像を読み取る画像読取部と、シートに画像を記録する画像記録部と、前記原稿を前記画像読取部に搬送する原稿搬送路と、前記シートを前記画像記録部に搬送するシート搬送路と、前記原稿搬送路と前記シート搬送路の一部をそれぞれ形成する共通の搬送路とを備え、前記共通の搬送路において原稿画像の読み取り及び前記シートへの画像記録を行う画像読取記録装置であって、前記原稿及びシートの一方を積載する第1積載部と、前記第1積載部に積載された原稿及びシートの一方を給送する第1給送手段と、前記第1積載部の下方に位置し、前記原稿及びシートの他方を積載する第2積載部と、前記第1給送手段の給送方向下流に設けられ、かつ前記第2積載部に積載された原稿及びシートの他方を給送する第2給送手段と、前記共通の搬送路に設けられ、前記原稿又はシートを前記画像読取部又は画像記録部に搬送する共通の搬送手段と、を備え、前記共通の搬送手段と前記第1給送手段との間に、前記第1給送手段により送り出された前記原稿及びシートの一方を前記共通の搬送手段に受け渡しする中間給送手段を設けたこと特徴とするものである。
【0016】
また本発明は、前記中間給送手段と前記共通の搬送手段の送り速度を同じにしたことを特徴とするものである。
【0017】
また本発明は、前記中間給送手段と前記共通の搬送手段との距離を該中間給送手段により受け渡しされる前記原稿及びシートの一方の長さよりも短くしたことを特徴とするものである。
【0018】
また本発明は、前記中間給送手段、前記共通の搬送手段、前記第1給送手段及び前記第2給送手段を同一の駆動源で駆動することを特徴とするものである。
【0019】
また本発明は、前記同一の駆動源はパルスモ−タであることを特徴とするものである。
【0020】
また本発明は、前記画像記録部は、インクを吐出しながらシート給送方向と直交する幅方向に移動して前記シートに画像を記録するインクジェット方式の画像記録手段を備えたものであることを特徴とするものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0022】
ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0023】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像読取記録装置の一例であるファクシミリ装置の構成を示す断面図である。
【0024】
同図において、100はファクシミリ装置であり、このファクシミリ装置100は、シートである記録紙2に画像を記録する画像記録部1Aを備えた画像記録装置部101と、原稿12の画像を読み取る画像読取部28を備えた画像読取装置部102と、記録紙2が通過する記録紙搬送路R1と、原稿12が通過する原稿搬送路R2と、記録紙搬送路R1と原稿搬送路R2の搬送方向下流側に設けられた共通の搬送路49とを備えている。なお、この共通の搬送路(以下、共通搬送路という)49には原稿12及び記録紙2を搬送する共通の給送手段である搬送ローラ10及び共通の排紙手段である排出ローラ17が配されている。
【0025】
次に、画像記録装置部101の構成について説明する。
【0026】
画像記録装置部101は、後述する画像記録部1Aの他、記録紙2を複数枚積載収納可能な第2積載部である記録紙給紙トレイ8と、図2に示すように矢印A方向に回転する記録紙分離ローラ19、記録紙分離ローラ19とベース部材35との間に位置し、かつベース部材35に回動自在に軸支された圧板9、分離爪31等を有する記録紙給紙部600とを備えている。
【0027】
ここで、圧板9は記録紙分離ローラ19に一体に形成された不図示のカムにより、記録紙分離ローラ19の回転に伴って上下方向に回動し、記録紙2を記録紙分離ローラ19の外周面に接触、或は離間させるように構成されたものである。
【0028】
また、分離爪31は、記録紙給紙トレイ8に積載された記録紙2をせき止めるものである。なお、記録紙分離ローラ19が回転すると、記録紙分離ローラ19に接触した最上位の記録紙2aは、記録紙分離ローラ19との摩擦により分離爪31を乗り越えて搬送されるようになっている。
【0029】
なお、第2給送手段である記録紙分離ローラ19はプラスチックで成型された軸部材に2箇所の軸より大径に形成された円筒部に摩擦弾性体である、例えばゴムを取付けて構成されると共に、図3に示すように軸部材19cの両端部はベース部材35の両側部35a,35bに軸支され、その一端は図4に示す記録駆動伝達手段603を経て同図に示す駆動モータ20に連結されている。
【0030】
また、この記録紙分離ローラ19は、待機状態のときには図5に示すようにD字状の切り欠き部19Aが記録紙2と対向するように停止し、後述する原稿12を共通搬送路49にガイドする原稿下ガイド部材23との間に原稿12を通過させるための隙間Gを形成するようになっている。なお、記録紙2を搬送する場合は、回転して円周部分19Bが、図6に示す原稿下ガイド部材23に形成された切り欠き50を超えて原稿下ガイド部材23の下方に突出し、圧板9に載置された記録紙束の最上位の記録紙2a(図5参照)に当接するようになっている。
【0031】
さらに、この記録紙分離ローラ19は1回転した後、再び切り欠き部19Aが記録紙2と対向し、かつカムによって圧板9を押し下げた図5に示す待機状態に戻る。これにより、搬送ローラ10が最上位の記録紙2aを搬送中に、2枚目以降の記録紙2が記録紙分離ローラ19と接することはなく、安定した記録紙2の搬送を行うことが可能となる。
【0032】
なお、記録紙分離ローラ19の下流には図1に示すように記録紙2(或は原稿12)の搬送を検知するためのPES(Paper・Edge・Sensor)レバー21が設けられており、給紙動作を開始してもPESレバー21を介してPES21Sが記録紙2(或は原稿12)の通過を検知しなければ再給紙動作を行い、それでもPES21が記録紙2(或は原稿12)の通過を検知しない場合には搬送動作はエラーストップし、表示部509にエラーが表示されるようになっている。
【0033】
一方、記録紙分離ローラ19により送り出された記録紙2が通過する記録搬送路R1の搬送方向下流側に設けられた共通搬送路49は、図7に示すように記録紙2を搬送するための支持面として機能するプラテン3と、プラテン3の下流に設けられ、プラテン3に続いて記録紙2の下側の支持面として機能する補助プラテン部材3aを備えている。
【0034】
ここで、プラテン3の記録紙支持面には、記録紙幅方向に複数のリブ38(図8参照)が形成されており、記録紙搬送の際には、これら複数のリブ38の上面を記録紙2が通過するようになっている。
【0035】
また、支持部材であるプラテン3と共に記録紙2を支持する支持部を構成する補助プラテン部材3aはプラテン3の記録紙支持面に形成された不図示の凹部に配置され、両側面の記録紙搬送方向上流側に形成された軸3a1を介してプラテン3に上下方向に回動自在に保持されると共に、通常は例えばバネ58により弾性的に付勢され、上面の記録紙支持面がプラテン3の上面にて構成される記録紙支持面と同一平面になる位置に保持されている。
【0036】
なお、この補助プラテン部材3aは、後述するようにCSホルダ26等によってバネ58の付勢力を超えて上方より押された場合は、プラテン3の記録紙支持面に対して5ミリ程度沈み込む方向に回動するようになっている。
【0037】
さらに、この共通搬送部49は、図7及び図8に示すように、プラテン3に軸支された搬送ローラ10と、プラスチックとエラストマーを一体で成型した排紙ローラ17の他、搬送ローラ10に当接している記録紙幅方向に併設された4つのピンチローラ16と、搬送ローラ10にピンチローラ16を圧接させるようにピンチローラ16を軸支するピンチローラガイド36と、排紙ローラ17に当接している複数の拍車18と、拍車18を排紙ローラ17に圧接するように軸支する図9に示す拍車ホルダ55とを備えている。
【0038】
ここで、搬送ローラ10とピンチローラ16による記録紙2の搬送方向は、ローラ上流側から下流側に向けて斜め下方向となるように設定されており、また排紙ローラ17と拍車18による記録紙2の搬送方向はローラ上流側から下流側に向けて斜め上方向となるように設定されている。これにより共通搬送部49において、記録紙2はプラテン3及び補助プラテン部材3aの上面に当接しながらP方向へ搬送されるようになる。
【0039】
なお、搬送ローラ10とピンチローラ16で発生する記録紙搬送力Fは、図5に示す原稿下ガイド部材23の裏面と記録紙2との摩擦抵抗力を無視できるほどの大きさであるが、記録紙送り精度に影響が出る場合は、原稿下ガイド部材23の裏面に高分子シート等の低摩擦部材を貼付してもよい。
【0040】
また、図8及び図9において、1は画像記録手段であるインクカートリッジであり、記録紙分離ローラ19、搬送ローラ10もしくは排紙ローラ17で搬送された被記録材にインク像を記録する画像記録部1Aは、このインクカートリッジ1からインクを吐出して記録するインクジェット記録方式のものである。なお、このインクカートリッジ1は微細な液体吐出口(オリフィス)、液路及びこの液路の一部に設けられるエネルギー作用部と、作用部にある液体に作用させる液滴形成エネルギーを発生するエネルギー発生手段とを備えたものである。
【0041】
4はインクカートリッジ1を搭載して記録紙2の搬送方向と直交する幅方向に走査するキャリッジであり、このキャリッジ4には、不図示の駆動プーリと、従動プーリ5に掛け渡された無端ベルト状のタイミングベルト6が連結しており、駆動プーリを図4に示すキャリッジ駆動モータ33によって回転駆動させることで、キャリッジ4をシャーシ24の上部に設けられたガイドレール7に沿って往復移動させることができるようになっている。そして、このようにキャリッジ4が往復移動する際、インクカートリッジ1から画像情報に応じてインクを吐出することにより記録紙2に画像が記録される。
【0042】
ところで、このキャリッジ4は通常、図8に示すガイドレール7の一端(右端)の待機位置で待機しており、このような待機位置にキャリッジ4があるとき、インクカートリッジ1の不図示の印字ヘッドは、乾燥しないよう不図示のゴム部材で保護されている。また、後述する原稿画像読取動作時においても、キャリッジ4は待機位置で留まっている。さらに、インクカートリッジ1のインクが無くなった場合にも、同図に示す位置でインクカートリッジ1を手前側に取り外すことで交換を行うようにしている。
【0043】
なお、インクジェット記録方式においては、インクカートリッジ1が微細な吐出口内方への気泡や塵埃の混入、あるいはインク溶剤の蒸発に伴う増粘等によってインクが吐出できない状態、或いは記録に適さない状態となることがあるが、この場合にはインクをリフレッシュするヘッド回復動作を行うことにより吐出不良要因を除去するようにしている。
【0044】
一方、図1及び図10において、500はシャーシ24の背面に取り付けられ、システム全体の制御を行う制御基板であり、この制御基板500は、図示しないケーブルによって駆動モータ20、キャリッジ駆動モータ33、不図示のスピーカ、操作部508、画像読取部28と接続されている。ここで、この制御基板500は、傾斜しているベース部材35とシャーシ24とで囲まれるV字状の空間に配置されているため、ファクシミリ装置100の空間が有効に利用され、装置全体の小型化が可能となる。
【0045】
さらに、この制御基板500は、図示しないケーブルによって図10及び図11に示す1次電圧(AC商用電源)を整流するための電源505、電話回線を接続すると共に降圧される前の1次電圧部を有するNCU基板504と接続されている。そして、これらNCU基板504及び電源505は、傾斜したベース部材35の後方の空間に配置されているため、ファクシミリ装置100の空間が有効に利用され、装置全体の小型化が可能となる。
【0046】
なお、503はベース部材35の後方の空間Sに配置された電源505とNCU基板504を覆うシールド板金であり、このシールド板金503により、制御基板500が電源505とNCU基板504から受けるノイズを軽減させることができる。ここで、このシールド板金503は、下カバー100Aに対してビス等で締結されているため、万が一装置が落下して下カバー100Aの上方に隙間が生じても、ユーザがNCU基板504及び電源505に触れることはない。
【0047】
図12は、本実施の形態に係るファクシミリ装置100の制御ブロック図である。同図において、500aは主に制御基板500上に実装される制御部であり、この制御部500aは、既述した電源505、電話機506及び回線を接続するNCU基板504、操作部508から入力した内容等を表示する表示部509、画像読取部28、駆動モータ20、キャリッジ駆動モータ33、記録紙2の先後端を検知するPES21Sと、記録紙分離ローラ19の回転位相を検出するRPS(Roller Position Sensor)119と、原稿12の有無を検知するDS(Document Sensor)120等と接続されている。なお、不図示のモジュラーは、NCU基板504に実装されている。
【0048】
またこの制御部500aは、装置全体の制御を行うCPU500n、各種プログラムや各種データ等を格納したROM500f、CPU500nのワークエリアとして使用されると共に、記録枚数等の各種データの一時保存を行うRAM500g、送受信された符号化画像データを格納するバッファメモリ500d、送信する画像情報をMH符号化等により符号化し、受信した符号化画像データを復合化してイメージデータに変換する符号化/復合化部500c、画像データの各ラインのイメージを格納するラインメモリ500b等を有する。
【0049】
ここで、このラインメモリ500bは、原稿の送信若しくはコピーの場合は画像読取部28からの1ライン分のイメージデータが格納され、画像データの受信の場合は復合された1ライン分のイメージデータが格納されるようになっており、このラインメモリ500bに格納された各種データを、画像記録部1Aに出力することにより画像記録が行われるようになっている。
【0050】
駆動モータ20は、本実施の形態においては定電流型のパルスモータが使用されており、この駆動モータ20の駆動は、CPU500nの出力ポートから出力された信号がモータドライバ500jを介して相信号に変換され、駆動モータ20に伝達されることによって行われる。
【0051】
ここで、本実施の形態においては、記録紙2の搬送動作と、既述したヘッド回復動作と、後述する原稿12を給紙搬送すると同時に画像読取部28を移動させる読取動作とを、この駆動モータ20により行うようにしており、これによりコストダウンを図っている。
【0052】
なお、このように一つの駆動モータ20によって記録紙2の搬送動作等を行うことができるよう制御部500aは、不図示の駆動切り替え手段を切替制御することにより、駆動モータ20の駆動を選択的に、読取駆動伝達手段604、記録駆動伝達手段603、ヘッド回復手段605のいずれかへ伝達するようしている。
【0053】
ただし後述するように、記録紙2の搬送は1ライン毎の送り精度を要し、また画像読取動作と、記録動作/回復動作とでは必要なトルクが異なる。そこで、制御部500aは、画像読取動作に入る際には、CPU500nのポートから切り替え回路500iに対してHigh信号(切り替え信号)を送り、ドライバ500jへのリファレンス電流値を変えることで、駆動モータ20のピーク電流を切り替えるようにしている。そして、このような必要トルクに合わせた電流コントロールにより、静音化が可能となる。
【0054】
次に、このように構成された画像記録装置部101の画像記録動作について説明する。
【0055】
不図示の外部機器から画像信号が入力されると、図9に示す矢印方向に記録紙分離ローラ19が回転し、これに伴い記録紙分離ローラ19に一体に形成された不図示のカムの作用により圧板9が上昇し、記録紙分離ローラ19の外周面に記録紙2が接触する。これにより、記録紙分離ローラ19に接触した記録紙給紙トレイ8の最上位の記録紙2aが、記録紙分離ローラ19との摩擦により分離爪31を乗り越えて共通搬送部49に搬送される。
【0056】
次に、このように共通搬送部49に搬送された記録紙2aは、図9に示すようにプラテン3に軸支された搬送ローラ10と4つのピンチローラ16とにより挟持され、プラテン3と補助プラテン部材3aとにより構成される支持部の上面である記録紙支持面を通過する。
【0057】
そして、このように記録紙支持面を通過する際、記録紙2aの幅方向に走査(往復移動)するキャリッジ4に搭載されたインクジェットカートリッジ1から画像情報に応じてインクが吐出されることにより記録紙上に画像が記録される。なお、このように画像が記録された後、記録紙2aは、排紙ローラ17により矢印Aに示すように装置外へ排出される。
【0058】
ところで、このように画像記録部1Aにおいて画像を記録する際、記録紙2上に1行分の記録が終了すると、記録動作(インク吐出)を中断して記録紙2をキャリッジ4の移動方向と直角の方向(副走査方向)に所定量送り、次いで再びキャリッジ4を移動(主走査)させながら次の行の画像を記録していく。
【0059】
ここで、記録紙2の紙送り(搬送)は、駆動モータ20に連結される搬送ローラ10を所定量回転させることにより行われるが、モータの単品不良等の原因により搬送ローラ10の回転量が不安定になり、例えば回転量がオーバーすると画像中に白抜け部ができ、回転量が不足すると前ラインとの重ね打ち(黒い筋)という不具合が生ずる。このため、既述したように搬送ローラ10の回転量は高い精度が必要となる。
【0060】
なお、本実施の形態において、記録紙2の印字動作は、図3におけるベース部材35の一側部(右側部)35bを記録基準としている。また、この一側部35bから近い、例えば一側部35bから約43mm離れた位置に記録紙分離ローラ19の第1の記録紙分離ローラ部19aを配置し、第2の記録紙分離ローラ部19bは原稿分離ローラ15を挟むように一側部35bより約189mm離れた位置に配置している。そして、このように第1及び第2の記録紙分離ローラ部19a,19bを配置することにより、ハガキからA4まで幅広いサイズの記録紙2に対応することが可能となっている。
【0061】
次に、画像読取装置部102について説明する。
【0062】
画像読取装置部102は、後述する画像読取部28の他、図1及び図10に示すように原稿12を複数枚収納可能な第2積載部である原稿トレイ11と、原稿トレイ11にセットされた原稿12を画像読取部28に搬送する原稿給紙部40とを備えており、この原稿給紙部40は、記録紙給紙部600よりも原稿搬送上流に配置されると共に、第1給送手段である原稿分離ローラ15、原稿分離ローラ15によって分離された原稿をさらに下流へ搬送するための原稿給送コロ52、原稿搬送ローラ51、原稿上ガイド14等を有している。
【0063】
なお、図10において、501は制御基板500と原稿給送部40の間に設けられ、原稿搬送ローラ51と当接して原稿給送部40によって分離された原稿12を更に下流へ搬送するための原稿給送コロ52を支持するためのコロ支持用板金であり、このコロ支持用板金501はベース部材35に両端を支持されるように配設されている。また、このコロ支持用板金501は、制御基板500から難燃性の低いゴムなどを有する原稿分離ローラ15と原稿搬送ローラ51を隠す働きもしている。
【0064】
ここで、原稿搬送ローラ51は原稿分離ローラ15と搬送ローラ10との間に配されると共に、金属で形成された軸部材に円筒状の摩擦弾性部材を取付けられて構成され、ベース部材35に回転自在に軸支され、かつ軸の一端は読取駆動伝達手段604(図12参照)に連結されている。また、原稿給送コロ52は不図示の原稿給送コロばねによって原稿搬送ローラ51に付勢されており、原稿の搬送力を生み出している。
【0065】
原稿給紙部40は、原稿12の片側を基準としたものであり、本実施の形態においては、図13に示すように原稿トレイ11の左側板11aの内壁が原稿基準となっている。
【0066】
ここで、この原稿分離ローラ15は金属で成形された軸部材15aに円筒状の摩擦弾性部材を取付けられて成形されたものであり、図3に示すようにベース部材35の両側部35a,35bに回転自在に軸支されている。そして、この原稿分離ローラ15の軸15aの一端は読取駆動伝達手段604(図12参照)及び不図示の駆動切替手段を介して駆動モータ20(図4参照)に連結されている。
【0067】
なお、この駆動切替手段は、既述したように制御部500a(図12参照)により切り替えられて、画像記録動作の場合には、駆動モータ20の駆動を記録駆動伝達手段603に伝達して記録紙分離ローラ19を駆動し、画像読取動作の場合には駆動モータ20の駆動を、読取駆動伝達手段604を介して原稿分離ローラ15及び画像読取部28に伝達するようになっている。
【0068】
さらに、この原稿分離ローラ15は、既述したように記録紙分離ローラ19(のローラ部19a,19b)の間(図3参照)、本実施の形態においては、原稿幅方向の略中央に配置しており、このような位置に原稿分離ローラ15を配置することにより、原稿12の斜行を軽減することができる。
【0069】
なお、図5において、13は分離バネ37aにより原稿分離ローラ15に圧接している分離片であり、この分離片13はゴムなどの摩擦係数の高い材料で形成されると共に、原稿分離ローラ15により送り出された原稿12を共通搬送部49に向わせるための原稿下ガイド部材23に回動可能に軸支される分離片支持部材37に保持されている。また、27は原稿分離ローラ15へ原稿12を押し付けることにより原稿分離の補助的動作を行う原稿搬送補助部材である。
【0070】
そして、このような分離片13等を備えた原稿トレイ11に原稿12がセットされると、原稿12は先端が分離片13と原稿分離ローラ15により構成されるくさび形状で留まるようになり、この後、原稿分離ローラ15が回転すると、くさび形状に留められた原稿12のうち、最も上部の原稿12aのみが原稿分離ローラ15との摩擦により搬送される。
【0071】
ところで、分離片13は分離バネ37aにより原稿分離ローラ15に対し付勢されているため、原稿2は原稿分離ローラ15と分離片13による負荷を受けつつ搬送される。そして、このように原稿12が負荷を受けつつ搬送されると、負荷トルクが増大して画伸びが発生するようになる。
【0072】
そこで、本実施の形態においては、中間給送手段である原稿搬送ローラ51を、図10に示すように原稿分離ローラ15と搬送ローラ10との間に配し、かつ既述したように画像記録動作時には駆動モータ20を、ピーク電流を切り替えることによって記録紙搬送時よりも高いモータトルクで駆動することにより、原稿搬送ローラ51の搬送力が負荷よりも大きくなるようにしている。
【0073】
そして、このように原稿搬送ローラ51を原稿分離ローラ15と搬送ローラ10との間に配置し、かつ搬送ローラ51の搬送力を負荷よりも大きくすることにより、画伸びを防ぐことができる。
【0074】
また、原稿搬送ローラ51を原稿分離ローラ15と搬送ローラ10との間に配置することにより、各ローラ間の距離を縮めることができ、原稿分離ローラ15により送り出された原稿12が短尺のものでも、確実に原稿12を搬送ローラ10に受け渡しすることができる。
【0075】
さらに、このように原稿搬送ローラ51を原稿分離ローラ15と搬送ローラ10との間に配置することにより、原稿分離ローラ15及び記録紙分離ローラ19をファクシミリ装置100の上部に配することができるので、ジャム処理が簡単に行うことができるようになる。
【0076】
原稿上ガイド14は、下ガイド部材である原稿下ガイド部材23の上方に配されて原稿搬送路R2の上面を構成するものであり、この上ガイド部材である原稿上ガイド14は、短冊状に成形され、その上端は図5に示すように、原稿分離ローラ15の軸部15aに回動自在に軸支されており、かつ原稿下ガイド23の上に自重で垂れ下がって原稿搬送路R2の上面を構成している。
【0077】
ここで、この原稿上ガイド14は摺動性の良い樹脂等で形成されると共に自重が軽く、分離ローラ15の軸部15aを中心に軽い力で回動可能となっており、このため原稿12が原稿搬送ローラ51もしくは搬送ローラ10により原稿上ガイド14と原稿下ガイド部材23との間を搬送されている時は、原稿12のこしと先端あるいは後端のバタツキにより、原稿分離ローラ15を回転中心として上方向に押し上げられるようになっている。そして、このように原稿上ガイド14が押し上げられることにより、原稿搬送路R2が確保される。
【0078】
ここで、このように原稿上ガイド14が押し上げられた時、原稿上ガイド14は、上方に撓み(変形し)、下部上面が記録紙分離ローラ19の軸部19cに当接するが、このように原稿上ガイド14が記録紙分離ローラ19の軸部19cに当接した状態であっても、記録紙分離ローラ19の切り欠き部19Aよりも、原稿上ガイド14のガイド面の方が原稿搬送路R2側に位置するように構成されている。
【0079】
つまり、原稿12が搬送される際、原稿12により押し上げられても、原稿上ガイド14は、記録紙分離ローラ19(の軸部19c)により、記録紙分離ローラ19が原稿12に当接することのない位置に位置決めされるようになる。これにより、原稿12を搬送する際、記録紙分離ローラ19が原稿12に当接することはなく、原稿12の搬送を妨げることはない。
【0080】
また、記録紙分離ローラ19は既述したように、その軸部19cがプラスチック等の可撓性材料で形成されていることから記録紙分離ローラ19が自重によって下方に撓む場合があるが、このような場合でも原稿上ガイド14が撓んだ状態の記録紙分離ローラ19の軸部19cに当接するので記録紙分離ローラ19と原稿上ガイド14との相対的位置関係は維持され、原稿搬送路R2に記録紙分離ローラ19の切り欠き部19Aが突出することはない。これにより、原稿12は記録紙分離ローラ19に接触することなく、確実に、かつ安定して給送される。
【0081】
さらには、既述したように記録紙分離ローラ19の切り欠き部19Aには低摩擦材からなるローラガイド63が取付けられているので、原稿12が記録紙分離ローラ19のローラ部19aに接触した場合でも、搬送不良となるのを防止できる。
【0082】
ところで、本実施の形態において、原稿12が原稿分離ローラ15と搬送ローラ10とに挟まれて搬送されている時には原稿搬送ローラ51と搬送ローラ10の送り速度(周速)は同じとなるように設定しており、これにより搬送ローラ10には、原稿12を介して原稿搬送ローラ51による負荷(バックテンション)がかからなくすることができる。
【0083】
そして、このようにバックテンションがかからなくすることにより、搬送中の原稿12と原稿上ガイド14との擦れを軽減させることができる。これにより、原稿12を安定して搬送することができる。
【0084】
なお、原稿搬送ローラ51と搬送ローラ10の直径の寸法公差等により搬送ローラ10の方が速い場合には、原稿12にはテンションがかかり、このテンションは原稿上ガイド14を上方向に押す力となり、これにより原稿上ガイド14が押し上げられる。
【0085】
しかし、このように原稿上ガイド14が搬送中の原稿12に加わったテンションによって押し上げられた場合でも、既述したように原稿上ガイド14は記録紙分離ローラ19(の軸部19c)により、記録紙分離ローラ19が原稿12に当接することのない位置に位置決めされるので原稿12の搬送を妨げることはない。
【0086】
原稿トレイ11には図14に示すように原稿12の原稿搬送(給送)方向と直交する幅方向の位置規制を行うと共に、原稿12の斜行を防止するための規制手段である原稿スライダ30が原稿の幅に合わせて移動可能に設けられている。また、同図において、11Aは原稿トレイ11の原稿載置部、11Bは原稿の上部を支持するため原稿トレイ11に設けられた原稿支持部であり、これら原稿載置部11A及び原稿支持部11Bにより原稿トレイ11の原稿載置面が構成される。
【0087】
画像読取部28は、図7に示すように搬送ローラ10と排紙ローラ17との間で、かつキャリッジ1の移動経路内においてプラテン3に対向するように配置され、搬送される原稿12の上面を読取るようになっており、このように画像読取部28をキャリッジ1の移動経路内に設けることによりファクシミリ装置100の小型化を図ることができる。
【0088】
ここで、この画像読取部28は、画像読取手段であるコンタクトイメージセンサ22と、コンタクトイメージセンサ(以下、CSという)22を保持する保持部材であるCSホルダ26と、CSホルダ26にCS22に対向した状態で保持される白基準部材25とを備えている。
【0089】
なお、CS22はCSホルダ26に成形された凹部にセンサ面が外側になるように収容され、不図示のネジ(締結部材)にて固定されている。また、白基準部材25は白色のシートを金属板に取付けて形成されたものであり、この金属板は白色シートを取付ける平面と、長手方向両端部に形成された折曲部とを備えている。
【0090】
そして、この両折曲部には穴が形成されており、この穴にCSホルダ26に形成された軸を係合することで、白基準部材25をCSホルダ26及びCS22に対して回動可能に支持している。なお、この白基準部材25は、不図示のねじりコイルバネによりCS側に付勢されている。
【0091】
また、この白基準部材25は原稿幅方向の外側に、CS22に対して付勢された状態でCS22に当接する不図示の突起を有しており、この突起によりCS22のセンサ面と白基準部材25の白色シートの間に、少なくとも1枚の原稿が通過できる隙間G1(読取搬送路)を形成するようにしている。
【0092】
ところで、このCS22と共に読取搬送路を形成する白基準部材25は、ねじりコイルバネによって付勢されて1枚の原稿が通過できる隙間G1を形成する通常ポジションと、ねじりコイルバネに抗して白基準部材25をCS22から離間させる方向に回動させた清掃ポジションを取ることが可能となっている。
【0093】
そして、画像記録部1Aのインクによって白基準部材25の白色シートあるいはCS22の読取面が汚れた場合には、この白基準部材25を清掃ポジションに移動させることにより、ユーザは汚れた部分を簡単に清掃することができる。
【0094】
なお、CSホルダ26の長手方向の一方の側壁面には中空のボス26aが、またCSホルダ26の他方の側壁面にはボス68bがそれぞれ形成されており、この一方の側壁面の中空のボス26aには図15に示すようにプラテン3に取付けられたCSホルダ支持部材68に成形されたボス68aが、他方の側壁面に成形されたボス68bにはプラテン3に成形された軸受部69が係合している。
【0095】
そして、これら左右の係合部は同軸上にあり、これによりCSホルダ26は図9に示す画像記録の際、キャリッジ4が走査方向に移動したとき、キャリッジ4に接触しない第1のポジション(待機位置)から、図2に示すキャリッジ4の移動空間内であってCS22の読取面と白基準部材25との隙間で形成される原稿読取搬送路と、プラテン3により構成される記録紙支持面とが同一面となる第2のポジション(読取位置)に移動できるようになっている。
【0096】
さらに、排出方向から見たときにインクカートリッジ1が、キャリッジ移動範囲内の一端(右端)のキャッピングポジション(図8参照)にある状態で、CSホルダ26が第2のポジションに移動できるようにCSホルダ26の左右方向の位置が設計されている。
【0097】
また、白基準部材25の金属板の原稿搬送方向上流側はくし歯形状になっており、くし歯の歯と歯の間にプラテンのリブ38が入るようになっており、また白基準部材25の金属板の原稿搬送方向下流側には、長手方向の強度を強くするための曲げ部が形成されている。
【0098】
そして、CSホルダ26が第2のポジションに移動する際、この曲げ部が既述したように回動可能に支持された補助プラテン部材3aを押し下げることにより、CSホルダ26は第2のポジションに移動することができるようになっている。これにより、原稿読取時、搬送ローラ10と排紙ローラ17の間の、白基準部材25とCS22により形成される読取搬送路とプラテン3により構成される記録紙支持面とが同一面となる。
【0099】
また、CSホルダ26の一端部(幅方向左側端部)には不図示の駆動切替手段及び図16に示すCS駆動伝達手段608を介して駆動モータ20に連結されたCS駆動手段609が配置されており、このCS駆動手段609を介して駆動モータ20の駆動によりCSホルダ26を第1のポジションあるいは第2のポジションへ移動させることができるようになっている。
【0100】
例えば、CSホルダ26は装置スタンバイ状態において不図示のCS押し上げバネ(弾性部材)によって第1のポジションに保持されるように図1における反時計方向に付勢されているが、画像読取動作が開始されると、駆動切り替え手段によって駆動モータ20の駆動が読取駆動伝達手段604に連結され、これにより原稿搬送駆動手段607が原稿分離ローラ15を回転させて原稿給紙動作を行うと共に、CS駆動伝達手段608がCS駆動手段609の軸上に設けられたCS押し下げバネ610を、図1における時計方向に回転させ、CS押し上げバネの反力に打ち勝つようなトルクで画像読取部28を第2のポジションに移動させる。
【0101】
ここで、CS駆動手段609は、バネクラッチのすべりトルクを利用しているので、ある位相に達するとクラッチが切れ一定のトルクで画像読取部28を図1における時計回転方向へ押し付けるようになっている。なお、原稿搬送駆動手段607とCS駆動伝達手段608のギア比およびローラ径を調節することで、原稿12が搬送ローラ10に到達する前にCSホルダがCSホルダ第2のポジション(読取位置)に移動するように設定されている。
【0102】
また図17に示すように、原稿分離ローラ15の軸15aの一端には円盤状のタイマー部材130が固定され、原稿分離ローラ15の軸15aのタイマー部材側端部には原稿搬送駆動手段607を構成する、突起形状131aが一体で成型された原稿分離ローラギア131が回転自在に設けられている。
【0103】
そして、この原稿分離ローラギア131が駆動モータ20の駆動により回転する際、原稿分離ローラギア131の突起形状131aが、タイマー部材130の外周に形成された不図示の突起形状に係合するようになっており、これにより分離ローラギア131の回転を、タイマー部材130を介して原稿分離ローラ15に伝達することができるようになっている。
【0104】
ここで、このように構成することにより、原稿分離ローラ15よりも原稿搬送ローラ51の周速を早く設定すると、搬送が進むに従って突起形状間に位相差が生まれ、これにより次ページの給送を開始する時、原稿分離ローラギア131の回転を所定の時間差を持って原稿分離ローラ15に伝達できるようになっている。
【0105】
次に、このように構成された画像読取装置部102の画像読取動作について説明する。
【0106】
原稿トレイ11に原稿12がセットされた状態で読取動作が開始されると、まず制御部(図12参照)手段により駆動切替手段を切り替えることによって駆動モータ20の駆動を読取駆動伝達手段604を介して原稿分離ローラ15及び原稿搬送ローラ51に伝達する。これにより、原稿分離ローラ15及び原稿搬送ローラ51が、図2に示す矢印方向に回転し、このように回転する原稿搬送ローラ51と、原稿分離ローラ15及び分離片13により、原稿トレイ11にセットされた原稿12が1枚ずつ分離して送り出される。
【0107】
なお、この時、既述したように原稿分離ローラ15の給送方向下流に配された記録紙分離ローラ19の回転方向の位相は初期状態となっており、記録分離ローラ19のローラ部19aの切り欠き部19Aと原稿下ガイド部材23の間には原稿1枚を通紙するために十分な間隙Gが生じている(図5参照)。
【0108】
また、このように原稿分離ローラ15を回転させると共にCS駆動伝達手段608を介してCS駆動手段609を作動させ、装置スタンバイ状態において図9に示すように第1のポジション(待機位置)に保持されているCSホルダ26を矢印方向に回動させる。
【0109】
そして、このようにCSホルダ26が第2のポジションに移動すると、CS駆動手段609とCS駆動伝達手段608を連結しているクラッチが切れてCSホルダ26は停止すると共に、CS押し下げバネ610によって、その位置で付勢される。また、同時にCSホルダ26が補助プラテン部材3aを押し下げることにより、搬送ローラ10と排紙ローラ17の間に、プラテン3により構成される記録紙支持面と同一面状の読取搬送路が形成される。
【0110】
次に、1枚ずつ分離して送り出された原稿12は、下面を原稿下ガイド部材23に支持されつつ、記録紙2と同様、プラテン3とピンチローラガイド36、上ガイド42にガイドされ、PEセンサレバー21を押し下げながら搬送ローラ10とピンチローラ16のニップに搬送される。
【0111】
ここで、このようにPEセンサレバー21を押し下げると、PEセンサ21Sから検知信号が制御部に入力され、制御部は、この検知信号に基づいて原稿12の先端を検知し、原稿12上での読取位置を求めるようにしている。
【0112】
次に、搬送ローラ10及びピンチローラ16に搬送された原稿12は、搬送ローラ10と4つのピンチローラ16とにより挟持され、CS22と白基準部材25とにより形成された読取搬送路を通過すると共に、この通過の際にCS22によって画像データを読み取られる。そして、原稿12の最後端が読取られると、排紙ローラ17により装置外に排出される。
【0113】
なお、このように原稿12が排出されると、駆動モータ20が逆転し、これによりCS駆動手段609とCS駆動伝達手段608がクラッチにより連結されると共に、既述したCS押し上げばねによってCSホルダ26は第1のポジションに移動する。
【0114】
また、このCSホルダ26の第1のポジションへの移動に伴い補助プラテン部材3aがバネ58の付勢力により上方に押し上げられ、これにより補助プラテン部材3aの記録紙支持面とプラテン3の記録紙支持面とにより同一平面状の記録紙支持面が形成される。最後に、駆動切り替え手段によって、駆動モータ20の駆動を記録モードに切り替え、装置はスタンバイ状態になる。
【0115】
ところで、本実施の形態において、原稿分離ローラ15と共に原稿トレイ11にセットされた原稿12を1枚ずつ分離して送り出す分離片13は、図1に示すように原稿下ガイド部材23、記録紙分離ローラ19、プリンタシャーシ裏面に固定された制御基板500との干渉を避けた空間内に配置される。
【0116】
しかも、原稿12が、なるべく装置から出張らないようにするには分離片13は、この空間のなるべく低い位置に配置するのが好ましい。そして、このような位置に配した場合、分離片13の角度は、図18に示すように積載された記録紙2と略平行に近づく。なお、本実施の形態では、分離片13は、水平面に対し約60°の角度となるように配置されている。
【0117】
一方、このような角度で分離片13を配置した場合、原稿12の重送等を防止するためには、原稿先端の突入角度は分離片13の角度から更に10°〜30°分立った角度、つまり水平面に対し70°〜90°とする必要がある。ここで、原稿先端の突入角度をこのような急な角度とした場合、原稿12の先端部に原稿自体の荷重が集中し、これにより原稿12が自重によって原稿トレイ11上で外方に撓んで座屈したり、上端部が前方(原稿分離ローラ側)に倒れるという恐れがある。
【0118】
そこで、本実施の形態においては、図14に示す原稿積載部11A及び原稿支持部11Bにより構成される原稿トレイ11の原稿積載面を、原稿積載面(原稿積載部11A)下端の鉛直方向と成す角度A2より、原稿積載面(原稿支持部11B)上端の鉛直方向と成す角度A1の方が大きくなるように形成している。
【0119】
そして、このように原稿トレイ11の原稿積載面を、下端部側よりも上端部側の方が鉛直方向と成す角度が大きくなるように、例えば角度が角度A2から徐々に角度A1となるようなラウンド(曲面)形状とすることにより、原稿12の先端部に原稿自体の荷重が集中することがなくなる。これにより、原稿12が座屈したり、前方に倒れたりする恐れが無くなり、この結果、原稿12の積載性能を維持することができ、確実に原稿12を給送することができる。
【0120】
ここで、この効果は、分離部近傍の原稿積載面下端の角度A1と原稿積載面上端の角度A2との角度差(A1−A2)が20°以上であれば生じるが、70°以上となると、原稿12の円滑な給送が困難になる。このため、本実施の形態においては、この角度差(A1−A2)を略50°としており、これにより原稿12を円滑に給送することができるようにしている。
【0121】
なお、このように分離片13を水平面に対し約60°の角度とし、角度差(A1−A2)を略50°なるように原稿トレイ11を配置した場合でも、図18に示すように原稿トレイ11の原稿積載面の下端部の鉛直方向と成す角度は、記録紙給紙トレイ8のシート積載面の下端部の鉛直方向と成す角度よりも小さくしている。これにより、原稿12を原稿トレイ11に、記録紙給紙トレイ8に積載されている記録紙2に邪魔されることなくセットすることができると共に、装置の小型化が可能となる。
【0122】
ところで、本実施の形態では、原稿トレイ11は透明材料で成型されており、これにより原稿トレイ11を取り外すことなく記録紙2の有無を確認することができる。なお、透明材料でなくとも、ワイヤ等で原稿トレイを形成しても同様の効果を得ることができる。
【0123】
また、この原稿トレイ11はファクシミリ装置100に着脱自在に装着されるものであり、原稿トレイ11の下端には図14に示すように装着用の突起301が設けられている。そして、この突起301を不図示の外装カバーに設けられた挿入口に対して挿入することにより、簡単に原稿トレイ11をファクシミリ装置100に装着することができる。
【0124】
さらに、このように簡単に原稿トレイ11をファクシミリ装置100に装着することができることにより、記録紙2が無くなったことを確認した場合、記録紙2の装填を容易に行うことができるようになる。
【0125】
ところで、図14及び図15に示すように原稿トレイ11には、原稿積載面に積載された原稿12が座屈するのを抑える抑え部である座屈防止部300aが原稿積載面に対向して設けられ、スライダ30には原稿12が座屈することを防ぐ抑え部である座屈防止部300bが原稿積載面に対向して設けられている。そして、これら座屈防止部300a,300bにより原稿12が座屈することを防ぐことにより、原稿12の積載性能を維持することができる。
【0126】
また、本実施の形態において、原稿積載面(原稿支持部11B)の上端部11aは、積載された原稿12の最下位の原稿の上端12a1の位置が、記録紙給紙トレイ8に最大積載枚数積載される記録紙2に干渉することがないよう十分な距離Lを確保できるように設計されており、これにより安定して原稿12及び記録紙2を分離給送することができる。
【0127】
なお、原稿積載面の上端部11a自体も、記録紙給紙トレイ8に最大積載枚数積載される記録紙2に干渉することがないよう十分な距離L1を確保できるように設計されており、これにより安定して原稿12及び記録紙2を分離給送することができる。
【0128】
このように、記録紙給紙トレイ8の上方に配された原稿トレイ11(の原稿積載面)の上端11a、或は原稿トレイ11に積載された原稿12を、記録紙給紙トレイ8に積載される記録紙2と干渉しないように位置させると共に、原稿トレイ11の原稿積載面を、原稿積載面の鉛直方向と成す角度が、下端部側よりも上端部側の方が大きくなるように形成することにより、確実に記録紙2及び原稿12を分離給送することができる。
【0129】
以上説明したように、本実施の形態のように、共通搬送路49に記録紙2を支持する支持部を構成する補助プラテン部材3aを退避可能に設け、原稿画像を読み取る際にはCSホルダ26(に保持されたCS22)を、補助プラテン部材3aを共通搬送路49から退避させながら、共通搬送路49に原稿搬送路を形成し、かつ原稿画像の読み取りが可能な位置に移動させるようにすることにより、装置の小型化と記録及び読取り精度を維持しながら、画像読取部28のインクによる汚れを防止することができる。
【0130】
また、既述したように分離された記録紙2及び原稿12を共通の搬送ローラ10及び排紙ローラ17により搬送することにより、読取用駆動モータや原稿搬送用機構を別途設ける必要がなく、コストダウンが実現されるとともに装置全体の小型化を図ることができる。
【0131】
さらに、小型化、ランニングコストなどの面で有利なインクジェット記録方式を用いた構成の画像記録部1Aを採用した場合でも、本実施の形態のように、画像記録動作時には、CS22を共通搬送路49から退避させるようにすることにより、記録動作時のインクミスト及びインク漏れによる汚れを防ぐことができると共に、レイアウト上の制限が少なくなり、設計時の自由度を増すことができる。
【0132】
またさらに、画像記録動作時には、CS22を共通搬送路49から退避させるようにすることにより、画像記録部1Aにおいて記録紙ジャム等が生じても未定着インクがCS22の読取面もしくは白基準部材25に付着するというトラブルの発生を防ぐことができる。また、CS22の読取面を白基準部材25により覆うようにすることにより、CS22の読取面のインクミストによる汚れを大幅に軽減することができる。
【0133】
また、原稿12を給送する際には、記録紙分離ローラ19を、切り欠き部19Aが原稿下ガイド部材23に臨む、原稿上ガイド14と原稿下ガイド部材23との間に進入しない位置で停止させることにより、例えば原稿12を給送中であっても記録紙2を適宜給送することが可能となる。
【0134】
また、原稿12を給送する際、原稿下ガイド部材23の上方に設けられた原稿上ガイド14が原稿12により押圧されて上方回動した場合でも、この原稿上ガイド14を記録紙分離ローラ19の軸部19cに当接させて原稿搬送路R2に記録紙分離ローラ19の切り欠き部19Aが突出することがないように位置決めすることにより、原稿12を、記録紙分離ローラ19に接触することなく、確実に、かつ安定して給送することができる。
【0135】
さらに本実施の形態のように、原稿分離ローラ15と搬送ローラ10との間に原稿搬送ローラ51を配置し、この原稿搬送ローラ51により原稿分離ローラ15によって送り出された原稿12を搬送ローラ10に受け渡しするようにすることにより、小型化及び低コスト化が可能で、且つ原稿12を確実に搬送することができる。
【0136】
なお、本実施の形態においては、原稿トレイ11を記録紙トレイ8の上方に配し、これに伴い原稿分離ローラ51を記録紙分離ローラ19の上流に設けた場合について述べてきたが、本発明はこれに限らず、記録紙トレイ8を原稿トレイ11の上方に配し、これに伴い記録紙分離ローラ19を原稿分離ローラ51の上流に設けるようにしても良い。この場合は、記録紙2を確実に、かつ安定して搬送することができる。
【0137】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のように、原稿及びシートの一方を送り出す第1給送手段と、共通の搬送路に設けられ、原稿又はシートを画像読取部又は画像記録部に搬送する共通の搬送手段との間に、第1給送手段により送り出された原稿及びシートの一方を共通の搬送手段に受け渡しする中間給送手段を設けることにより、小型化及び低コスト化が可能で、且つ原稿及びシートを確実に搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像読取記録装置の一例であるファクシミリ装置の構成を示す断面図。
【図2】上記ファクシミリ装置の記録紙及び原稿の給紙系の構成を説明する断面図。
【図3】上記ファクシミリ装置の原稿搬送状態を示す斜視図。
【図4】上記ファクシミリ装置におけるモータの配置及び離間状態の白基準部材を示す斜視図。
【図5】上記ファクシミリ装置の原稿搬送状態を示す断面図。
【図6】上記ファクシミリ装置の原稿下ガイド部材と記録紙分離ローラの位置関係を示す斜視図。
【図7】上記ファクシミリ装置における読取部を通過する原稿の搬送経路を示す図。
【図8】上記ファクシミリ装置の画像読取動作時における画像記録部の位置を示す斜視図。
【図9】上記ファクシミリ装置における画像記録動作時の全体構成を説明する断面図。
【図10】上記ファクシミリ装置における原稿搬送ローラ、原稿分離ローラ及び搬送ローラの位置関係を説明する図。
【図11】上記ファクシミリ装置における電源の配置及びシールド板金の位置関係を示す斜視図。
【図12】上記ファクシミリ装置の制御ブロック図。
【図13】上記ファクシミリ装置の記録紙及び原稿の給紙系の構成を説明する斜視図。
【図14】上記ファクシミリ装置の原稿トレイを説明する斜視図。
【図15】上記ファクシミリ装置における画像読取動作時の画像読取部の位置と原稿の流れを示す斜視図。
【図16】上記ファクシミリ装置におけるローラ及び駆動伝達手段の位置関係を示す斜視図。
【図17】上記ファクシミリ装置における読取駆動伝達手段の構成を説明する斜視図。
【図18】上記ファクシミリ装置の原稿トレイの詳細を説明する断面図。
【符号の説明】
1A 画像記録部
1 インクカートリッジ
2 記録紙
8 記録紙給紙トレイ
10 搬送ローラ
11 原稿トレイ
12 原稿
15 原稿分離ローラ
19 記録紙分離ローラ
28 画像読取部
49 共通搬送路
51 原稿搬送ローラ
100 ファクシミリ装置
R1 記録紙搬送路
R2 原稿搬送路
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿の画像を読み取る画像読取部と、シートに画像を記録する画像記録部とを一体的に備えた画像読取記録装置に関し、原稿を画像読取部に搬送する原稿搬送路と、シートを画像記録部に搬送するシート搬送路の一部を共通の搬送路により形成するようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、原稿の画像を読取る画像読取部とシートである記録紙に画像を記録(形成)する画像記録部とを一体的に備えた画像読取記録装置があり、このような画像読取記録装置としては、例えばファクシミリ装置がある。
【0003】
そして、このようなファクシミリ装置においては、例えば第1積載部に原稿を積載すると共に、第1積載部の下方に配された第2積載部に記録紙を積載し、さらに画像記録命令及び読取動作命令により第1及び第2積載部から原稿及び記録紙を画像読取部及び画像記録部に給送するようにしている。
【0004】
ところで、近年、装置の小型化という市場の要望が高まっており、この要求に応じるべくファクシミリ装置を小型化しようとする場合、その方策の一つとして記録紙搬送路及び原稿搬送路の一部を共通にすると共に、記録紙搬送に用いている搬送機構を原稿搬送機構としても兼ねることが考えられる。
【0005】
そして、このように記録紙搬送路及び原稿搬送路の一部を共通にすると共に、搬送機構を兼用とすることにより、第1積載部から第1給送手段により送り出された原稿を画像読取部に搬送する原稿搬送ローラ及び排紙ローラ、原稿駆動用モータ等が削除され、装置の小型化のみならず製造コストの低減を図ることができる。
【0006】
なお、記録紙搬送路及び原稿搬送路の一部を形成する共通の搬送路(以下、共通搬送路という)には、共通の搬送手段が設けられており、この共通の搬送手段により、記録紙搬送路及び原稿搬送路を通過した記録紙及び原稿はそれぞれ画像記録部及び画像読取部に搬送されるようになっている。
【0007】
ここで、記録紙を積載する第2積載部の角度、画像記録部へ記録紙をガイドするガイド部の形状等は、画像記録部での高精細な画像記録を実現するための最適な構成及び配置がなされている。また、原稿を積載する第1積載部は、ユーザが必要に応じて随時原稿を積載するが、このように原稿を積載する際、常時第2積載部に積載されている記録紙が邪魔とならぬよう、記録紙よりもユーザ寄りの前方で積載することができるようにした方が好ましい。
【0008】
そして、この構成において小型化をも実現しようとすると、第1積載部は記録紙との干渉を避けつつ、なるべく第2積載部の近傍に配置した方がよい。このため、従来は、第1積載部を、第2積載部の前方に、かつ第1積載部の鉛直方向と成す角度が、第2積載部の鉛直方向と成す角度に比べて小さくなるように配しているものがある(特許文献1参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開平7−183990号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来のファクシミリ装置(画像読取記録装置)において、第1積載部を第2積載部の近傍に配置した場合、第2積載部に積載されている記録紙を給送する第2給送手段が装置内部に入り込むようになり、ジャム処理が困難となる。
【0011】
一方、第2給送手段を装置の外装近辺に配置すると、ジャム処理は行い易くなるものの、第1及び第2積載部が装置から大きく突出してしまい、デザイン上好ましくなく、また小型化に反するという問題が生じる。
【0012】
さらに、第2給送手段の上流に位置する第1給送手段と共通の搬送手段との距離が離れるため、第1給送手段により給送された原稿を確実に共通の搬送手段に受け渡しすることができず、ジャムが起こりやすくなったり、また第1給送手段と共通の搬送手段との間で原稿にテンションが加わるようになって原稿と搬送ガイド部材との間に磨耗が生じ、原稿を安定して搬送することができなくなったりする。
【0013】
またさらに、原稿の搬送方向の長さが第1給送手段と共通の搬送手段との距離よりも短い場合には、この短尺の原稿を安定して搬送することができない。なお、これらは第1積載部に記録紙を積載した場合には、記録紙にも同様に発生する問題である。
【0014】
そこで、本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、小型化及び低コスト化が可能で、且つ原稿及び記録紙(シート)を確実に搬送することのできる画像読取記録装置を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、原稿の画像を読み取る画像読取部と、シートに画像を記録する画像記録部と、前記原稿を前記画像読取部に搬送する原稿搬送路と、前記シートを前記画像記録部に搬送するシート搬送路と、前記原稿搬送路と前記シート搬送路の一部をそれぞれ形成する共通の搬送路とを備え、前記共通の搬送路において原稿画像の読み取り及び前記シートへの画像記録を行う画像読取記録装置であって、前記原稿及びシートの一方を積載する第1積載部と、前記第1積載部に積載された原稿及びシートの一方を給送する第1給送手段と、前記第1積載部の下方に位置し、前記原稿及びシートの他方を積載する第2積載部と、前記第1給送手段の給送方向下流に設けられ、かつ前記第2積載部に積載された原稿及びシートの他方を給送する第2給送手段と、前記共通の搬送路に設けられ、前記原稿又はシートを前記画像読取部又は画像記録部に搬送する共通の搬送手段と、を備え、前記共通の搬送手段と前記第1給送手段との間に、前記第1給送手段により送り出された前記原稿及びシートの一方を前記共通の搬送手段に受け渡しする中間給送手段を設けたこと特徴とするものである。
【0016】
また本発明は、前記中間給送手段と前記共通の搬送手段の送り速度を同じにしたことを特徴とするものである。
【0017】
また本発明は、前記中間給送手段と前記共通の搬送手段との距離を該中間給送手段により受け渡しされる前記原稿及びシートの一方の長さよりも短くしたことを特徴とするものである。
【0018】
また本発明は、前記中間給送手段、前記共通の搬送手段、前記第1給送手段及び前記第2給送手段を同一の駆動源で駆動することを特徴とするものである。
【0019】
また本発明は、前記同一の駆動源はパルスモ−タであることを特徴とするものである。
【0020】
また本発明は、前記画像記録部は、インクを吐出しながらシート給送方向と直交する幅方向に移動して前記シートに画像を記録するインクジェット方式の画像記録手段を備えたものであることを特徴とするものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0022】
ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0023】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像読取記録装置の一例であるファクシミリ装置の構成を示す断面図である。
【0024】
同図において、100はファクシミリ装置であり、このファクシミリ装置100は、シートである記録紙2に画像を記録する画像記録部1Aを備えた画像記録装置部101と、原稿12の画像を読み取る画像読取部28を備えた画像読取装置部102と、記録紙2が通過する記録紙搬送路R1と、原稿12が通過する原稿搬送路R2と、記録紙搬送路R1と原稿搬送路R2の搬送方向下流側に設けられた共通の搬送路49とを備えている。なお、この共通の搬送路(以下、共通搬送路という)49には原稿12及び記録紙2を搬送する共通の給送手段である搬送ローラ10及び共通の排紙手段である排出ローラ17が配されている。
【0025】
次に、画像記録装置部101の構成について説明する。
【0026】
画像記録装置部101は、後述する画像記録部1Aの他、記録紙2を複数枚積載収納可能な第2積載部である記録紙給紙トレイ8と、図2に示すように矢印A方向に回転する記録紙分離ローラ19、記録紙分離ローラ19とベース部材35との間に位置し、かつベース部材35に回動自在に軸支された圧板9、分離爪31等を有する記録紙給紙部600とを備えている。
【0027】
ここで、圧板9は記録紙分離ローラ19に一体に形成された不図示のカムにより、記録紙分離ローラ19の回転に伴って上下方向に回動し、記録紙2を記録紙分離ローラ19の外周面に接触、或は離間させるように構成されたものである。
【0028】
また、分離爪31は、記録紙給紙トレイ8に積載された記録紙2をせき止めるものである。なお、記録紙分離ローラ19が回転すると、記録紙分離ローラ19に接触した最上位の記録紙2aは、記録紙分離ローラ19との摩擦により分離爪31を乗り越えて搬送されるようになっている。
【0029】
なお、第2給送手段である記録紙分離ローラ19はプラスチックで成型された軸部材に2箇所の軸より大径に形成された円筒部に摩擦弾性体である、例えばゴムを取付けて構成されると共に、図3に示すように軸部材19cの両端部はベース部材35の両側部35a,35bに軸支され、その一端は図4に示す記録駆動伝達手段603を経て同図に示す駆動モータ20に連結されている。
【0030】
また、この記録紙分離ローラ19は、待機状態のときには図5に示すようにD字状の切り欠き部19Aが記録紙2と対向するように停止し、後述する原稿12を共通搬送路49にガイドする原稿下ガイド部材23との間に原稿12を通過させるための隙間Gを形成するようになっている。なお、記録紙2を搬送する場合は、回転して円周部分19Bが、図6に示す原稿下ガイド部材23に形成された切り欠き50を超えて原稿下ガイド部材23の下方に突出し、圧板9に載置された記録紙束の最上位の記録紙2a(図5参照)に当接するようになっている。
【0031】
さらに、この記録紙分離ローラ19は1回転した後、再び切り欠き部19Aが記録紙2と対向し、かつカムによって圧板9を押し下げた図5に示す待機状態に戻る。これにより、搬送ローラ10が最上位の記録紙2aを搬送中に、2枚目以降の記録紙2が記録紙分離ローラ19と接することはなく、安定した記録紙2の搬送を行うことが可能となる。
【0032】
なお、記録紙分離ローラ19の下流には図1に示すように記録紙2(或は原稿12)の搬送を検知するためのPES(Paper・Edge・Sensor)レバー21が設けられており、給紙動作を開始してもPESレバー21を介してPES21Sが記録紙2(或は原稿12)の通過を検知しなければ再給紙動作を行い、それでもPES21が記録紙2(或は原稿12)の通過を検知しない場合には搬送動作はエラーストップし、表示部509にエラーが表示されるようになっている。
【0033】
一方、記録紙分離ローラ19により送り出された記録紙2が通過する記録搬送路R1の搬送方向下流側に設けられた共通搬送路49は、図7に示すように記録紙2を搬送するための支持面として機能するプラテン3と、プラテン3の下流に設けられ、プラテン3に続いて記録紙2の下側の支持面として機能する補助プラテン部材3aを備えている。
【0034】
ここで、プラテン3の記録紙支持面には、記録紙幅方向に複数のリブ38(図8参照)が形成されており、記録紙搬送の際には、これら複数のリブ38の上面を記録紙2が通過するようになっている。
【0035】
また、支持部材であるプラテン3と共に記録紙2を支持する支持部を構成する補助プラテン部材3aはプラテン3の記録紙支持面に形成された不図示の凹部に配置され、両側面の記録紙搬送方向上流側に形成された軸3a1を介してプラテン3に上下方向に回動自在に保持されると共に、通常は例えばバネ58により弾性的に付勢され、上面の記録紙支持面がプラテン3の上面にて構成される記録紙支持面と同一平面になる位置に保持されている。
【0036】
なお、この補助プラテン部材3aは、後述するようにCSホルダ26等によってバネ58の付勢力を超えて上方より押された場合は、プラテン3の記録紙支持面に対して5ミリ程度沈み込む方向に回動するようになっている。
【0037】
さらに、この共通搬送部49は、図7及び図8に示すように、プラテン3に軸支された搬送ローラ10と、プラスチックとエラストマーを一体で成型した排紙ローラ17の他、搬送ローラ10に当接している記録紙幅方向に併設された4つのピンチローラ16と、搬送ローラ10にピンチローラ16を圧接させるようにピンチローラ16を軸支するピンチローラガイド36と、排紙ローラ17に当接している複数の拍車18と、拍車18を排紙ローラ17に圧接するように軸支する図9に示す拍車ホルダ55とを備えている。
【0038】
ここで、搬送ローラ10とピンチローラ16による記録紙2の搬送方向は、ローラ上流側から下流側に向けて斜め下方向となるように設定されており、また排紙ローラ17と拍車18による記録紙2の搬送方向はローラ上流側から下流側に向けて斜め上方向となるように設定されている。これにより共通搬送部49において、記録紙2はプラテン3及び補助プラテン部材3aの上面に当接しながらP方向へ搬送されるようになる。
【0039】
なお、搬送ローラ10とピンチローラ16で発生する記録紙搬送力Fは、図5に示す原稿下ガイド部材23の裏面と記録紙2との摩擦抵抗力を無視できるほどの大きさであるが、記録紙送り精度に影響が出る場合は、原稿下ガイド部材23の裏面に高分子シート等の低摩擦部材を貼付してもよい。
【0040】
また、図8及び図9において、1は画像記録手段であるインクカートリッジであり、記録紙分離ローラ19、搬送ローラ10もしくは排紙ローラ17で搬送された被記録材にインク像を記録する画像記録部1Aは、このインクカートリッジ1からインクを吐出して記録するインクジェット記録方式のものである。なお、このインクカートリッジ1は微細な液体吐出口(オリフィス)、液路及びこの液路の一部に設けられるエネルギー作用部と、作用部にある液体に作用させる液滴形成エネルギーを発生するエネルギー発生手段とを備えたものである。
【0041】
4はインクカートリッジ1を搭載して記録紙2の搬送方向と直交する幅方向に走査するキャリッジであり、このキャリッジ4には、不図示の駆動プーリと、従動プーリ5に掛け渡された無端ベルト状のタイミングベルト6が連結しており、駆動プーリを図4に示すキャリッジ駆動モータ33によって回転駆動させることで、キャリッジ4をシャーシ24の上部に設けられたガイドレール7に沿って往復移動させることができるようになっている。そして、このようにキャリッジ4が往復移動する際、インクカートリッジ1から画像情報に応じてインクを吐出することにより記録紙2に画像が記録される。
【0042】
ところで、このキャリッジ4は通常、図8に示すガイドレール7の一端(右端)の待機位置で待機しており、このような待機位置にキャリッジ4があるとき、インクカートリッジ1の不図示の印字ヘッドは、乾燥しないよう不図示のゴム部材で保護されている。また、後述する原稿画像読取動作時においても、キャリッジ4は待機位置で留まっている。さらに、インクカートリッジ1のインクが無くなった場合にも、同図に示す位置でインクカートリッジ1を手前側に取り外すことで交換を行うようにしている。
【0043】
なお、インクジェット記録方式においては、インクカートリッジ1が微細な吐出口内方への気泡や塵埃の混入、あるいはインク溶剤の蒸発に伴う増粘等によってインクが吐出できない状態、或いは記録に適さない状態となることがあるが、この場合にはインクをリフレッシュするヘッド回復動作を行うことにより吐出不良要因を除去するようにしている。
【0044】
一方、図1及び図10において、500はシャーシ24の背面に取り付けられ、システム全体の制御を行う制御基板であり、この制御基板500は、図示しないケーブルによって駆動モータ20、キャリッジ駆動モータ33、不図示のスピーカ、操作部508、画像読取部28と接続されている。ここで、この制御基板500は、傾斜しているベース部材35とシャーシ24とで囲まれるV字状の空間に配置されているため、ファクシミリ装置100の空間が有効に利用され、装置全体の小型化が可能となる。
【0045】
さらに、この制御基板500は、図示しないケーブルによって図10及び図11に示す1次電圧(AC商用電源)を整流するための電源505、電話回線を接続すると共に降圧される前の1次電圧部を有するNCU基板504と接続されている。そして、これらNCU基板504及び電源505は、傾斜したベース部材35の後方の空間に配置されているため、ファクシミリ装置100の空間が有効に利用され、装置全体の小型化が可能となる。
【0046】
なお、503はベース部材35の後方の空間Sに配置された電源505とNCU基板504を覆うシールド板金であり、このシールド板金503により、制御基板500が電源505とNCU基板504から受けるノイズを軽減させることができる。ここで、このシールド板金503は、下カバー100Aに対してビス等で締結されているため、万が一装置が落下して下カバー100Aの上方に隙間が生じても、ユーザがNCU基板504及び電源505に触れることはない。
【0047】
図12は、本実施の形態に係るファクシミリ装置100の制御ブロック図である。同図において、500aは主に制御基板500上に実装される制御部であり、この制御部500aは、既述した電源505、電話機506及び回線を接続するNCU基板504、操作部508から入力した内容等を表示する表示部509、画像読取部28、駆動モータ20、キャリッジ駆動モータ33、記録紙2の先後端を検知するPES21Sと、記録紙分離ローラ19の回転位相を検出するRPS(Roller Position Sensor)119と、原稿12の有無を検知するDS(Document Sensor)120等と接続されている。なお、不図示のモジュラーは、NCU基板504に実装されている。
【0048】
またこの制御部500aは、装置全体の制御を行うCPU500n、各種プログラムや各種データ等を格納したROM500f、CPU500nのワークエリアとして使用されると共に、記録枚数等の各種データの一時保存を行うRAM500g、送受信された符号化画像データを格納するバッファメモリ500d、送信する画像情報をMH符号化等により符号化し、受信した符号化画像データを復合化してイメージデータに変換する符号化/復合化部500c、画像データの各ラインのイメージを格納するラインメモリ500b等を有する。
【0049】
ここで、このラインメモリ500bは、原稿の送信若しくはコピーの場合は画像読取部28からの1ライン分のイメージデータが格納され、画像データの受信の場合は復合された1ライン分のイメージデータが格納されるようになっており、このラインメモリ500bに格納された各種データを、画像記録部1Aに出力することにより画像記録が行われるようになっている。
【0050】
駆動モータ20は、本実施の形態においては定電流型のパルスモータが使用されており、この駆動モータ20の駆動は、CPU500nの出力ポートから出力された信号がモータドライバ500jを介して相信号に変換され、駆動モータ20に伝達されることによって行われる。
【0051】
ここで、本実施の形態においては、記録紙2の搬送動作と、既述したヘッド回復動作と、後述する原稿12を給紙搬送すると同時に画像読取部28を移動させる読取動作とを、この駆動モータ20により行うようにしており、これによりコストダウンを図っている。
【0052】
なお、このように一つの駆動モータ20によって記録紙2の搬送動作等を行うことができるよう制御部500aは、不図示の駆動切り替え手段を切替制御することにより、駆動モータ20の駆動を選択的に、読取駆動伝達手段604、記録駆動伝達手段603、ヘッド回復手段605のいずれかへ伝達するようしている。
【0053】
ただし後述するように、記録紙2の搬送は1ライン毎の送り精度を要し、また画像読取動作と、記録動作/回復動作とでは必要なトルクが異なる。そこで、制御部500aは、画像読取動作に入る際には、CPU500nのポートから切り替え回路500iに対してHigh信号(切り替え信号)を送り、ドライバ500jへのリファレンス電流値を変えることで、駆動モータ20のピーク電流を切り替えるようにしている。そして、このような必要トルクに合わせた電流コントロールにより、静音化が可能となる。
【0054】
次に、このように構成された画像記録装置部101の画像記録動作について説明する。
【0055】
不図示の外部機器から画像信号が入力されると、図9に示す矢印方向に記録紙分離ローラ19が回転し、これに伴い記録紙分離ローラ19に一体に形成された不図示のカムの作用により圧板9が上昇し、記録紙分離ローラ19の外周面に記録紙2が接触する。これにより、記録紙分離ローラ19に接触した記録紙給紙トレイ8の最上位の記録紙2aが、記録紙分離ローラ19との摩擦により分離爪31を乗り越えて共通搬送部49に搬送される。
【0056】
次に、このように共通搬送部49に搬送された記録紙2aは、図9に示すようにプラテン3に軸支された搬送ローラ10と4つのピンチローラ16とにより挟持され、プラテン3と補助プラテン部材3aとにより構成される支持部の上面である記録紙支持面を通過する。
【0057】
そして、このように記録紙支持面を通過する際、記録紙2aの幅方向に走査(往復移動)するキャリッジ4に搭載されたインクジェットカートリッジ1から画像情報に応じてインクが吐出されることにより記録紙上に画像が記録される。なお、このように画像が記録された後、記録紙2aは、排紙ローラ17により矢印Aに示すように装置外へ排出される。
【0058】
ところで、このように画像記録部1Aにおいて画像を記録する際、記録紙2上に1行分の記録が終了すると、記録動作(インク吐出)を中断して記録紙2をキャリッジ4の移動方向と直角の方向(副走査方向)に所定量送り、次いで再びキャリッジ4を移動(主走査)させながら次の行の画像を記録していく。
【0059】
ここで、記録紙2の紙送り(搬送)は、駆動モータ20に連結される搬送ローラ10を所定量回転させることにより行われるが、モータの単品不良等の原因により搬送ローラ10の回転量が不安定になり、例えば回転量がオーバーすると画像中に白抜け部ができ、回転量が不足すると前ラインとの重ね打ち(黒い筋)という不具合が生ずる。このため、既述したように搬送ローラ10の回転量は高い精度が必要となる。
【0060】
なお、本実施の形態において、記録紙2の印字動作は、図3におけるベース部材35の一側部(右側部)35bを記録基準としている。また、この一側部35bから近い、例えば一側部35bから約43mm離れた位置に記録紙分離ローラ19の第1の記録紙分離ローラ部19aを配置し、第2の記録紙分離ローラ部19bは原稿分離ローラ15を挟むように一側部35bより約189mm離れた位置に配置している。そして、このように第1及び第2の記録紙分離ローラ部19a,19bを配置することにより、ハガキからA4まで幅広いサイズの記録紙2に対応することが可能となっている。
【0061】
次に、画像読取装置部102について説明する。
【0062】
画像読取装置部102は、後述する画像読取部28の他、図1及び図10に示すように原稿12を複数枚収納可能な第2積載部である原稿トレイ11と、原稿トレイ11にセットされた原稿12を画像読取部28に搬送する原稿給紙部40とを備えており、この原稿給紙部40は、記録紙給紙部600よりも原稿搬送上流に配置されると共に、第1給送手段である原稿分離ローラ15、原稿分離ローラ15によって分離された原稿をさらに下流へ搬送するための原稿給送コロ52、原稿搬送ローラ51、原稿上ガイド14等を有している。
【0063】
なお、図10において、501は制御基板500と原稿給送部40の間に設けられ、原稿搬送ローラ51と当接して原稿給送部40によって分離された原稿12を更に下流へ搬送するための原稿給送コロ52を支持するためのコロ支持用板金であり、このコロ支持用板金501はベース部材35に両端を支持されるように配設されている。また、このコロ支持用板金501は、制御基板500から難燃性の低いゴムなどを有する原稿分離ローラ15と原稿搬送ローラ51を隠す働きもしている。
【0064】
ここで、原稿搬送ローラ51は原稿分離ローラ15と搬送ローラ10との間に配されると共に、金属で形成された軸部材に円筒状の摩擦弾性部材を取付けられて構成され、ベース部材35に回転自在に軸支され、かつ軸の一端は読取駆動伝達手段604(図12参照)に連結されている。また、原稿給送コロ52は不図示の原稿給送コロばねによって原稿搬送ローラ51に付勢されており、原稿の搬送力を生み出している。
【0065】
原稿給紙部40は、原稿12の片側を基準としたものであり、本実施の形態においては、図13に示すように原稿トレイ11の左側板11aの内壁が原稿基準となっている。
【0066】
ここで、この原稿分離ローラ15は金属で成形された軸部材15aに円筒状の摩擦弾性部材を取付けられて成形されたものであり、図3に示すようにベース部材35の両側部35a,35bに回転自在に軸支されている。そして、この原稿分離ローラ15の軸15aの一端は読取駆動伝達手段604(図12参照)及び不図示の駆動切替手段を介して駆動モータ20(図4参照)に連結されている。
【0067】
なお、この駆動切替手段は、既述したように制御部500a(図12参照)により切り替えられて、画像記録動作の場合には、駆動モータ20の駆動を記録駆動伝達手段603に伝達して記録紙分離ローラ19を駆動し、画像読取動作の場合には駆動モータ20の駆動を、読取駆動伝達手段604を介して原稿分離ローラ15及び画像読取部28に伝達するようになっている。
【0068】
さらに、この原稿分離ローラ15は、既述したように記録紙分離ローラ19(のローラ部19a,19b)の間(図3参照)、本実施の形態においては、原稿幅方向の略中央に配置しており、このような位置に原稿分離ローラ15を配置することにより、原稿12の斜行を軽減することができる。
【0069】
なお、図5において、13は分離バネ37aにより原稿分離ローラ15に圧接している分離片であり、この分離片13はゴムなどの摩擦係数の高い材料で形成されると共に、原稿分離ローラ15により送り出された原稿12を共通搬送部49に向わせるための原稿下ガイド部材23に回動可能に軸支される分離片支持部材37に保持されている。また、27は原稿分離ローラ15へ原稿12を押し付けることにより原稿分離の補助的動作を行う原稿搬送補助部材である。
【0070】
そして、このような分離片13等を備えた原稿トレイ11に原稿12がセットされると、原稿12は先端が分離片13と原稿分離ローラ15により構成されるくさび形状で留まるようになり、この後、原稿分離ローラ15が回転すると、くさび形状に留められた原稿12のうち、最も上部の原稿12aのみが原稿分離ローラ15との摩擦により搬送される。
【0071】
ところで、分離片13は分離バネ37aにより原稿分離ローラ15に対し付勢されているため、原稿2は原稿分離ローラ15と分離片13による負荷を受けつつ搬送される。そして、このように原稿12が負荷を受けつつ搬送されると、負荷トルクが増大して画伸びが発生するようになる。
【0072】
そこで、本実施の形態においては、中間給送手段である原稿搬送ローラ51を、図10に示すように原稿分離ローラ15と搬送ローラ10との間に配し、かつ既述したように画像記録動作時には駆動モータ20を、ピーク電流を切り替えることによって記録紙搬送時よりも高いモータトルクで駆動することにより、原稿搬送ローラ51の搬送力が負荷よりも大きくなるようにしている。
【0073】
そして、このように原稿搬送ローラ51を原稿分離ローラ15と搬送ローラ10との間に配置し、かつ搬送ローラ51の搬送力を負荷よりも大きくすることにより、画伸びを防ぐことができる。
【0074】
また、原稿搬送ローラ51を原稿分離ローラ15と搬送ローラ10との間に配置することにより、各ローラ間の距離を縮めることができ、原稿分離ローラ15により送り出された原稿12が短尺のものでも、確実に原稿12を搬送ローラ10に受け渡しすることができる。
【0075】
さらに、このように原稿搬送ローラ51を原稿分離ローラ15と搬送ローラ10との間に配置することにより、原稿分離ローラ15及び記録紙分離ローラ19をファクシミリ装置100の上部に配することができるので、ジャム処理が簡単に行うことができるようになる。
【0076】
原稿上ガイド14は、下ガイド部材である原稿下ガイド部材23の上方に配されて原稿搬送路R2の上面を構成するものであり、この上ガイド部材である原稿上ガイド14は、短冊状に成形され、その上端は図5に示すように、原稿分離ローラ15の軸部15aに回動自在に軸支されており、かつ原稿下ガイド23の上に自重で垂れ下がって原稿搬送路R2の上面を構成している。
【0077】
ここで、この原稿上ガイド14は摺動性の良い樹脂等で形成されると共に自重が軽く、分離ローラ15の軸部15aを中心に軽い力で回動可能となっており、このため原稿12が原稿搬送ローラ51もしくは搬送ローラ10により原稿上ガイド14と原稿下ガイド部材23との間を搬送されている時は、原稿12のこしと先端あるいは後端のバタツキにより、原稿分離ローラ15を回転中心として上方向に押し上げられるようになっている。そして、このように原稿上ガイド14が押し上げられることにより、原稿搬送路R2が確保される。
【0078】
ここで、このように原稿上ガイド14が押し上げられた時、原稿上ガイド14は、上方に撓み(変形し)、下部上面が記録紙分離ローラ19の軸部19cに当接するが、このように原稿上ガイド14が記録紙分離ローラ19の軸部19cに当接した状態であっても、記録紙分離ローラ19の切り欠き部19Aよりも、原稿上ガイド14のガイド面の方が原稿搬送路R2側に位置するように構成されている。
【0079】
つまり、原稿12が搬送される際、原稿12により押し上げられても、原稿上ガイド14は、記録紙分離ローラ19(の軸部19c)により、記録紙分離ローラ19が原稿12に当接することのない位置に位置決めされるようになる。これにより、原稿12を搬送する際、記録紙分離ローラ19が原稿12に当接することはなく、原稿12の搬送を妨げることはない。
【0080】
また、記録紙分離ローラ19は既述したように、その軸部19cがプラスチック等の可撓性材料で形成されていることから記録紙分離ローラ19が自重によって下方に撓む場合があるが、このような場合でも原稿上ガイド14が撓んだ状態の記録紙分離ローラ19の軸部19cに当接するので記録紙分離ローラ19と原稿上ガイド14との相対的位置関係は維持され、原稿搬送路R2に記録紙分離ローラ19の切り欠き部19Aが突出することはない。これにより、原稿12は記録紙分離ローラ19に接触することなく、確実に、かつ安定して給送される。
【0081】
さらには、既述したように記録紙分離ローラ19の切り欠き部19Aには低摩擦材からなるローラガイド63が取付けられているので、原稿12が記録紙分離ローラ19のローラ部19aに接触した場合でも、搬送不良となるのを防止できる。
【0082】
ところで、本実施の形態において、原稿12が原稿分離ローラ15と搬送ローラ10とに挟まれて搬送されている時には原稿搬送ローラ51と搬送ローラ10の送り速度(周速)は同じとなるように設定しており、これにより搬送ローラ10には、原稿12を介して原稿搬送ローラ51による負荷(バックテンション)がかからなくすることができる。
【0083】
そして、このようにバックテンションがかからなくすることにより、搬送中の原稿12と原稿上ガイド14との擦れを軽減させることができる。これにより、原稿12を安定して搬送することができる。
【0084】
なお、原稿搬送ローラ51と搬送ローラ10の直径の寸法公差等により搬送ローラ10の方が速い場合には、原稿12にはテンションがかかり、このテンションは原稿上ガイド14を上方向に押す力となり、これにより原稿上ガイド14が押し上げられる。
【0085】
しかし、このように原稿上ガイド14が搬送中の原稿12に加わったテンションによって押し上げられた場合でも、既述したように原稿上ガイド14は記録紙分離ローラ19(の軸部19c)により、記録紙分離ローラ19が原稿12に当接することのない位置に位置決めされるので原稿12の搬送を妨げることはない。
【0086】
原稿トレイ11には図14に示すように原稿12の原稿搬送(給送)方向と直交する幅方向の位置規制を行うと共に、原稿12の斜行を防止するための規制手段である原稿スライダ30が原稿の幅に合わせて移動可能に設けられている。また、同図において、11Aは原稿トレイ11の原稿載置部、11Bは原稿の上部を支持するため原稿トレイ11に設けられた原稿支持部であり、これら原稿載置部11A及び原稿支持部11Bにより原稿トレイ11の原稿載置面が構成される。
【0087】
画像読取部28は、図7に示すように搬送ローラ10と排紙ローラ17との間で、かつキャリッジ1の移動経路内においてプラテン3に対向するように配置され、搬送される原稿12の上面を読取るようになっており、このように画像読取部28をキャリッジ1の移動経路内に設けることによりファクシミリ装置100の小型化を図ることができる。
【0088】
ここで、この画像読取部28は、画像読取手段であるコンタクトイメージセンサ22と、コンタクトイメージセンサ(以下、CSという)22を保持する保持部材であるCSホルダ26と、CSホルダ26にCS22に対向した状態で保持される白基準部材25とを備えている。
【0089】
なお、CS22はCSホルダ26に成形された凹部にセンサ面が外側になるように収容され、不図示のネジ(締結部材)にて固定されている。また、白基準部材25は白色のシートを金属板に取付けて形成されたものであり、この金属板は白色シートを取付ける平面と、長手方向両端部に形成された折曲部とを備えている。
【0090】
そして、この両折曲部には穴が形成されており、この穴にCSホルダ26に形成された軸を係合することで、白基準部材25をCSホルダ26及びCS22に対して回動可能に支持している。なお、この白基準部材25は、不図示のねじりコイルバネによりCS側に付勢されている。
【0091】
また、この白基準部材25は原稿幅方向の外側に、CS22に対して付勢された状態でCS22に当接する不図示の突起を有しており、この突起によりCS22のセンサ面と白基準部材25の白色シートの間に、少なくとも1枚の原稿が通過できる隙間G1(読取搬送路)を形成するようにしている。
【0092】
ところで、このCS22と共に読取搬送路を形成する白基準部材25は、ねじりコイルバネによって付勢されて1枚の原稿が通過できる隙間G1を形成する通常ポジションと、ねじりコイルバネに抗して白基準部材25をCS22から離間させる方向に回動させた清掃ポジションを取ることが可能となっている。
【0093】
そして、画像記録部1Aのインクによって白基準部材25の白色シートあるいはCS22の読取面が汚れた場合には、この白基準部材25を清掃ポジションに移動させることにより、ユーザは汚れた部分を簡単に清掃することができる。
【0094】
なお、CSホルダ26の長手方向の一方の側壁面には中空のボス26aが、またCSホルダ26の他方の側壁面にはボス68bがそれぞれ形成されており、この一方の側壁面の中空のボス26aには図15に示すようにプラテン3に取付けられたCSホルダ支持部材68に成形されたボス68aが、他方の側壁面に成形されたボス68bにはプラテン3に成形された軸受部69が係合している。
【0095】
そして、これら左右の係合部は同軸上にあり、これによりCSホルダ26は図9に示す画像記録の際、キャリッジ4が走査方向に移動したとき、キャリッジ4に接触しない第1のポジション(待機位置)から、図2に示すキャリッジ4の移動空間内であってCS22の読取面と白基準部材25との隙間で形成される原稿読取搬送路と、プラテン3により構成される記録紙支持面とが同一面となる第2のポジション(読取位置)に移動できるようになっている。
【0096】
さらに、排出方向から見たときにインクカートリッジ1が、キャリッジ移動範囲内の一端(右端)のキャッピングポジション(図8参照)にある状態で、CSホルダ26が第2のポジションに移動できるようにCSホルダ26の左右方向の位置が設計されている。
【0097】
また、白基準部材25の金属板の原稿搬送方向上流側はくし歯形状になっており、くし歯の歯と歯の間にプラテンのリブ38が入るようになっており、また白基準部材25の金属板の原稿搬送方向下流側には、長手方向の強度を強くするための曲げ部が形成されている。
【0098】
そして、CSホルダ26が第2のポジションに移動する際、この曲げ部が既述したように回動可能に支持された補助プラテン部材3aを押し下げることにより、CSホルダ26は第2のポジションに移動することができるようになっている。これにより、原稿読取時、搬送ローラ10と排紙ローラ17の間の、白基準部材25とCS22により形成される読取搬送路とプラテン3により構成される記録紙支持面とが同一面となる。
【0099】
また、CSホルダ26の一端部(幅方向左側端部)には不図示の駆動切替手段及び図16に示すCS駆動伝達手段608を介して駆動モータ20に連結されたCS駆動手段609が配置されており、このCS駆動手段609を介して駆動モータ20の駆動によりCSホルダ26を第1のポジションあるいは第2のポジションへ移動させることができるようになっている。
【0100】
例えば、CSホルダ26は装置スタンバイ状態において不図示のCS押し上げバネ(弾性部材)によって第1のポジションに保持されるように図1における反時計方向に付勢されているが、画像読取動作が開始されると、駆動切り替え手段によって駆動モータ20の駆動が読取駆動伝達手段604に連結され、これにより原稿搬送駆動手段607が原稿分離ローラ15を回転させて原稿給紙動作を行うと共に、CS駆動伝達手段608がCS駆動手段609の軸上に設けられたCS押し下げバネ610を、図1における時計方向に回転させ、CS押し上げバネの反力に打ち勝つようなトルクで画像読取部28を第2のポジションに移動させる。
【0101】
ここで、CS駆動手段609は、バネクラッチのすべりトルクを利用しているので、ある位相に達するとクラッチが切れ一定のトルクで画像読取部28を図1における時計回転方向へ押し付けるようになっている。なお、原稿搬送駆動手段607とCS駆動伝達手段608のギア比およびローラ径を調節することで、原稿12が搬送ローラ10に到達する前にCSホルダがCSホルダ第2のポジション(読取位置)に移動するように設定されている。
【0102】
また図17に示すように、原稿分離ローラ15の軸15aの一端には円盤状のタイマー部材130が固定され、原稿分離ローラ15の軸15aのタイマー部材側端部には原稿搬送駆動手段607を構成する、突起形状131aが一体で成型された原稿分離ローラギア131が回転自在に設けられている。
【0103】
そして、この原稿分離ローラギア131が駆動モータ20の駆動により回転する際、原稿分離ローラギア131の突起形状131aが、タイマー部材130の外周に形成された不図示の突起形状に係合するようになっており、これにより分離ローラギア131の回転を、タイマー部材130を介して原稿分離ローラ15に伝達することができるようになっている。
【0104】
ここで、このように構成することにより、原稿分離ローラ15よりも原稿搬送ローラ51の周速を早く設定すると、搬送が進むに従って突起形状間に位相差が生まれ、これにより次ページの給送を開始する時、原稿分離ローラギア131の回転を所定の時間差を持って原稿分離ローラ15に伝達できるようになっている。
【0105】
次に、このように構成された画像読取装置部102の画像読取動作について説明する。
【0106】
原稿トレイ11に原稿12がセットされた状態で読取動作が開始されると、まず制御部(図12参照)手段により駆動切替手段を切り替えることによって駆動モータ20の駆動を読取駆動伝達手段604を介して原稿分離ローラ15及び原稿搬送ローラ51に伝達する。これにより、原稿分離ローラ15及び原稿搬送ローラ51が、図2に示す矢印方向に回転し、このように回転する原稿搬送ローラ51と、原稿分離ローラ15及び分離片13により、原稿トレイ11にセットされた原稿12が1枚ずつ分離して送り出される。
【0107】
なお、この時、既述したように原稿分離ローラ15の給送方向下流に配された記録紙分離ローラ19の回転方向の位相は初期状態となっており、記録分離ローラ19のローラ部19aの切り欠き部19Aと原稿下ガイド部材23の間には原稿1枚を通紙するために十分な間隙Gが生じている(図5参照)。
【0108】
また、このように原稿分離ローラ15を回転させると共にCS駆動伝達手段608を介してCS駆動手段609を作動させ、装置スタンバイ状態において図9に示すように第1のポジション(待機位置)に保持されているCSホルダ26を矢印方向に回動させる。
【0109】
そして、このようにCSホルダ26が第2のポジションに移動すると、CS駆動手段609とCS駆動伝達手段608を連結しているクラッチが切れてCSホルダ26は停止すると共に、CS押し下げバネ610によって、その位置で付勢される。また、同時にCSホルダ26が補助プラテン部材3aを押し下げることにより、搬送ローラ10と排紙ローラ17の間に、プラテン3により構成される記録紙支持面と同一面状の読取搬送路が形成される。
【0110】
次に、1枚ずつ分離して送り出された原稿12は、下面を原稿下ガイド部材23に支持されつつ、記録紙2と同様、プラテン3とピンチローラガイド36、上ガイド42にガイドされ、PEセンサレバー21を押し下げながら搬送ローラ10とピンチローラ16のニップに搬送される。
【0111】
ここで、このようにPEセンサレバー21を押し下げると、PEセンサ21Sから検知信号が制御部に入力され、制御部は、この検知信号に基づいて原稿12の先端を検知し、原稿12上での読取位置を求めるようにしている。
【0112】
次に、搬送ローラ10及びピンチローラ16に搬送された原稿12は、搬送ローラ10と4つのピンチローラ16とにより挟持され、CS22と白基準部材25とにより形成された読取搬送路を通過すると共に、この通過の際にCS22によって画像データを読み取られる。そして、原稿12の最後端が読取られると、排紙ローラ17により装置外に排出される。
【0113】
なお、このように原稿12が排出されると、駆動モータ20が逆転し、これによりCS駆動手段609とCS駆動伝達手段608がクラッチにより連結されると共に、既述したCS押し上げばねによってCSホルダ26は第1のポジションに移動する。
【0114】
また、このCSホルダ26の第1のポジションへの移動に伴い補助プラテン部材3aがバネ58の付勢力により上方に押し上げられ、これにより補助プラテン部材3aの記録紙支持面とプラテン3の記録紙支持面とにより同一平面状の記録紙支持面が形成される。最後に、駆動切り替え手段によって、駆動モータ20の駆動を記録モードに切り替え、装置はスタンバイ状態になる。
【0115】
ところで、本実施の形態において、原稿分離ローラ15と共に原稿トレイ11にセットされた原稿12を1枚ずつ分離して送り出す分離片13は、図1に示すように原稿下ガイド部材23、記録紙分離ローラ19、プリンタシャーシ裏面に固定された制御基板500との干渉を避けた空間内に配置される。
【0116】
しかも、原稿12が、なるべく装置から出張らないようにするには分離片13は、この空間のなるべく低い位置に配置するのが好ましい。そして、このような位置に配した場合、分離片13の角度は、図18に示すように積載された記録紙2と略平行に近づく。なお、本実施の形態では、分離片13は、水平面に対し約60°の角度となるように配置されている。
【0117】
一方、このような角度で分離片13を配置した場合、原稿12の重送等を防止するためには、原稿先端の突入角度は分離片13の角度から更に10°〜30°分立った角度、つまり水平面に対し70°〜90°とする必要がある。ここで、原稿先端の突入角度をこのような急な角度とした場合、原稿12の先端部に原稿自体の荷重が集中し、これにより原稿12が自重によって原稿トレイ11上で外方に撓んで座屈したり、上端部が前方(原稿分離ローラ側)に倒れるという恐れがある。
【0118】
そこで、本実施の形態においては、図14に示す原稿積載部11A及び原稿支持部11Bにより構成される原稿トレイ11の原稿積載面を、原稿積載面(原稿積載部11A)下端の鉛直方向と成す角度A2より、原稿積載面(原稿支持部11B)上端の鉛直方向と成す角度A1の方が大きくなるように形成している。
【0119】
そして、このように原稿トレイ11の原稿積載面を、下端部側よりも上端部側の方が鉛直方向と成す角度が大きくなるように、例えば角度が角度A2から徐々に角度A1となるようなラウンド(曲面)形状とすることにより、原稿12の先端部に原稿自体の荷重が集中することがなくなる。これにより、原稿12が座屈したり、前方に倒れたりする恐れが無くなり、この結果、原稿12の積載性能を維持することができ、確実に原稿12を給送することができる。
【0120】
ここで、この効果は、分離部近傍の原稿積載面下端の角度A1と原稿積載面上端の角度A2との角度差(A1−A2)が20°以上であれば生じるが、70°以上となると、原稿12の円滑な給送が困難になる。このため、本実施の形態においては、この角度差(A1−A2)を略50°としており、これにより原稿12を円滑に給送することができるようにしている。
【0121】
なお、このように分離片13を水平面に対し約60°の角度とし、角度差(A1−A2)を略50°なるように原稿トレイ11を配置した場合でも、図18に示すように原稿トレイ11の原稿積載面の下端部の鉛直方向と成す角度は、記録紙給紙トレイ8のシート積載面の下端部の鉛直方向と成す角度よりも小さくしている。これにより、原稿12を原稿トレイ11に、記録紙給紙トレイ8に積載されている記録紙2に邪魔されることなくセットすることができると共に、装置の小型化が可能となる。
【0122】
ところで、本実施の形態では、原稿トレイ11は透明材料で成型されており、これにより原稿トレイ11を取り外すことなく記録紙2の有無を確認することができる。なお、透明材料でなくとも、ワイヤ等で原稿トレイを形成しても同様の効果を得ることができる。
【0123】
また、この原稿トレイ11はファクシミリ装置100に着脱自在に装着されるものであり、原稿トレイ11の下端には図14に示すように装着用の突起301が設けられている。そして、この突起301を不図示の外装カバーに設けられた挿入口に対して挿入することにより、簡単に原稿トレイ11をファクシミリ装置100に装着することができる。
【0124】
さらに、このように簡単に原稿トレイ11をファクシミリ装置100に装着することができることにより、記録紙2が無くなったことを確認した場合、記録紙2の装填を容易に行うことができるようになる。
【0125】
ところで、図14及び図15に示すように原稿トレイ11には、原稿積載面に積載された原稿12が座屈するのを抑える抑え部である座屈防止部300aが原稿積載面に対向して設けられ、スライダ30には原稿12が座屈することを防ぐ抑え部である座屈防止部300bが原稿積載面に対向して設けられている。そして、これら座屈防止部300a,300bにより原稿12が座屈することを防ぐことにより、原稿12の積載性能を維持することができる。
【0126】
また、本実施の形態において、原稿積載面(原稿支持部11B)の上端部11aは、積載された原稿12の最下位の原稿の上端12a1の位置が、記録紙給紙トレイ8に最大積載枚数積載される記録紙2に干渉することがないよう十分な距離Lを確保できるように設計されており、これにより安定して原稿12及び記録紙2を分離給送することができる。
【0127】
なお、原稿積載面の上端部11a自体も、記録紙給紙トレイ8に最大積載枚数積載される記録紙2に干渉することがないよう十分な距離L1を確保できるように設計されており、これにより安定して原稿12及び記録紙2を分離給送することができる。
【0128】
このように、記録紙給紙トレイ8の上方に配された原稿トレイ11(の原稿積載面)の上端11a、或は原稿トレイ11に積載された原稿12を、記録紙給紙トレイ8に積載される記録紙2と干渉しないように位置させると共に、原稿トレイ11の原稿積載面を、原稿積載面の鉛直方向と成す角度が、下端部側よりも上端部側の方が大きくなるように形成することにより、確実に記録紙2及び原稿12を分離給送することができる。
【0129】
以上説明したように、本実施の形態のように、共通搬送路49に記録紙2を支持する支持部を構成する補助プラテン部材3aを退避可能に設け、原稿画像を読み取る際にはCSホルダ26(に保持されたCS22)を、補助プラテン部材3aを共通搬送路49から退避させながら、共通搬送路49に原稿搬送路を形成し、かつ原稿画像の読み取りが可能な位置に移動させるようにすることにより、装置の小型化と記録及び読取り精度を維持しながら、画像読取部28のインクによる汚れを防止することができる。
【0130】
また、既述したように分離された記録紙2及び原稿12を共通の搬送ローラ10及び排紙ローラ17により搬送することにより、読取用駆動モータや原稿搬送用機構を別途設ける必要がなく、コストダウンが実現されるとともに装置全体の小型化を図ることができる。
【0131】
さらに、小型化、ランニングコストなどの面で有利なインクジェット記録方式を用いた構成の画像記録部1Aを採用した場合でも、本実施の形態のように、画像記録動作時には、CS22を共通搬送路49から退避させるようにすることにより、記録動作時のインクミスト及びインク漏れによる汚れを防ぐことができると共に、レイアウト上の制限が少なくなり、設計時の自由度を増すことができる。
【0132】
またさらに、画像記録動作時には、CS22を共通搬送路49から退避させるようにすることにより、画像記録部1Aにおいて記録紙ジャム等が生じても未定着インクがCS22の読取面もしくは白基準部材25に付着するというトラブルの発生を防ぐことができる。また、CS22の読取面を白基準部材25により覆うようにすることにより、CS22の読取面のインクミストによる汚れを大幅に軽減することができる。
【0133】
また、原稿12を給送する際には、記録紙分離ローラ19を、切り欠き部19Aが原稿下ガイド部材23に臨む、原稿上ガイド14と原稿下ガイド部材23との間に進入しない位置で停止させることにより、例えば原稿12を給送中であっても記録紙2を適宜給送することが可能となる。
【0134】
また、原稿12を給送する際、原稿下ガイド部材23の上方に設けられた原稿上ガイド14が原稿12により押圧されて上方回動した場合でも、この原稿上ガイド14を記録紙分離ローラ19の軸部19cに当接させて原稿搬送路R2に記録紙分離ローラ19の切り欠き部19Aが突出することがないように位置決めすることにより、原稿12を、記録紙分離ローラ19に接触することなく、確実に、かつ安定して給送することができる。
【0135】
さらに本実施の形態のように、原稿分離ローラ15と搬送ローラ10との間に原稿搬送ローラ51を配置し、この原稿搬送ローラ51により原稿分離ローラ15によって送り出された原稿12を搬送ローラ10に受け渡しするようにすることにより、小型化及び低コスト化が可能で、且つ原稿12を確実に搬送することができる。
【0136】
なお、本実施の形態においては、原稿トレイ11を記録紙トレイ8の上方に配し、これに伴い原稿分離ローラ51を記録紙分離ローラ19の上流に設けた場合について述べてきたが、本発明はこれに限らず、記録紙トレイ8を原稿トレイ11の上方に配し、これに伴い記録紙分離ローラ19を原稿分離ローラ51の上流に設けるようにしても良い。この場合は、記録紙2を確実に、かつ安定して搬送することができる。
【0137】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のように、原稿及びシートの一方を送り出す第1給送手段と、共通の搬送路に設けられ、原稿又はシートを画像読取部又は画像記録部に搬送する共通の搬送手段との間に、第1給送手段により送り出された原稿及びシートの一方を共通の搬送手段に受け渡しする中間給送手段を設けることにより、小型化及び低コスト化が可能で、且つ原稿及びシートを確実に搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像読取記録装置の一例であるファクシミリ装置の構成を示す断面図。
【図2】上記ファクシミリ装置の記録紙及び原稿の給紙系の構成を説明する断面図。
【図3】上記ファクシミリ装置の原稿搬送状態を示す斜視図。
【図4】上記ファクシミリ装置におけるモータの配置及び離間状態の白基準部材を示す斜視図。
【図5】上記ファクシミリ装置の原稿搬送状態を示す断面図。
【図6】上記ファクシミリ装置の原稿下ガイド部材と記録紙分離ローラの位置関係を示す斜視図。
【図7】上記ファクシミリ装置における読取部を通過する原稿の搬送経路を示す図。
【図8】上記ファクシミリ装置の画像読取動作時における画像記録部の位置を示す斜視図。
【図9】上記ファクシミリ装置における画像記録動作時の全体構成を説明する断面図。
【図10】上記ファクシミリ装置における原稿搬送ローラ、原稿分離ローラ及び搬送ローラの位置関係を説明する図。
【図11】上記ファクシミリ装置における電源の配置及びシールド板金の位置関係を示す斜視図。
【図12】上記ファクシミリ装置の制御ブロック図。
【図13】上記ファクシミリ装置の記録紙及び原稿の給紙系の構成を説明する斜視図。
【図14】上記ファクシミリ装置の原稿トレイを説明する斜視図。
【図15】上記ファクシミリ装置における画像読取動作時の画像読取部の位置と原稿の流れを示す斜視図。
【図16】上記ファクシミリ装置におけるローラ及び駆動伝達手段の位置関係を示す斜視図。
【図17】上記ファクシミリ装置における読取駆動伝達手段の構成を説明する斜視図。
【図18】上記ファクシミリ装置の原稿トレイの詳細を説明する断面図。
【符号の説明】
1A 画像記録部
1 インクカートリッジ
2 記録紙
8 記録紙給紙トレイ
10 搬送ローラ
11 原稿トレイ
12 原稿
15 原稿分離ローラ
19 記録紙分離ローラ
28 画像読取部
49 共通搬送路
51 原稿搬送ローラ
100 ファクシミリ装置
R1 記録紙搬送路
R2 原稿搬送路
Claims (6)
- 原稿の画像を読み取る画像読取部と、シートに画像を記録する画像記録部と、前記原稿を前記画像読取部に搬送する原稿搬送路と、前記シートを前記画像記録部に搬送するシート搬送路と、前記原稿搬送路と前記シート搬送路の一部をそれぞれ形成する共通の搬送路とを備え、前記共通の搬送路において原稿画像の読み取り及び前記シートへの画像記録を行う画像読取記録装置であって、
前記原稿及びシートの一方を積載する第1積載部と、
前記第1積載部に積載された原稿及びシートの一方を給送する第1給送手段と、
前記第1積載部の下方に位置し、前記原稿及びシートの他方を積載する第2積載部と、
前記第1給送手段の給送方向下流に設けられ、かつ前記第2積載部に積載された原稿及びシートの他方を給送する第2給送手段と、
前記共通の搬送路に設けられ、前記原稿又はシートを前記画像読取部又は画像記録部に搬送する共通の搬送手段と、
を備え、
前記共通の搬送手段と前記第1給送手段との間に、前記第1給送手段により送り出された前記原稿及びシートの一方を前記共通の搬送手段に受け渡しする中間給送手段を設けたこと特徴とする画像読取記録装置。 - 前記中間給送手段と前記共通の搬送手段の送り速度を同じにしたことを特徴とする請求項1記載の画像読取記録装置。
- 前記中間給送手段と前記共通の搬送手段との距離を該中間給送手段により受け渡しされる前記原稿及びシートの一方の長さよりも短くしたことを特徴とする請求項1又は2記載の画像読取記録装置。
- 前記中間給送手段、前記共通の搬送手段、前記第1給送手段及び前記第2給送手段を同一の駆動源で駆動することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像読取記録装置。
- 前記同一の駆動源はパルスモ−タであることを特徴とする請求項4記載の画像読取記録装置。
- 前記画像記録部は、インクを吐出しながらシート給送方向と直交する幅方向に移動して前記シートに画像を記録するインクジェット方式の画像記録手段を備えたものであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像読取記録装置。
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-
2002
- 2002-12-24 JP JP2002371626A patent/JP2004203510A/ja active Pending
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JP4500727B2 (ja) * | 2005-04-28 | 2010-07-14 | キヤノン株式会社 | 画像読取記録装置 |
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