JP2004203168A - 車両用シート装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】セパレートタイプの前列シートと、ベンチシートタイプの後列シートとを備えたものにおいて、後列シートが前列シートの下方に格納された時、前列シートを構成する複数のシート間の間隙に位置して収納部を形成する補助収納部を備えることで、後列シートのアレンジによって簡単な構成でありながら収納部の追加が可能となり、限られた前後空間の車両において乗車間隔に大きな影響を与えることなく、乗車定員の変更が可能な車両用シート装置の提供を目的とする。
【解決手段】複数のシートからなる前列シート1と、上記前列シート1の後方に配設される車幅方向に延設されたベンチシートタイプの後列シート2とを備えた車両用シート装置であって、上記前列シート1とフロアパネルとの間の空間に上記後列シート2を移動し格納された時、前列シート1を構成する複数のシート間の間隙G1に位置して収納部を形成する補助収納部50を備えたことを特徴とする。
【選択図】 図10
【解決手段】複数のシートからなる前列シート1と、上記前列シート1の後方に配設される車幅方向に延設されたベンチシートタイプの後列シート2とを備えた車両用シート装置であって、上記前列シート1とフロアパネルとの間の空間に上記後列シート2を移動し格納された時、前列シート1を構成する複数のシート間の間隙G1に位置して収納部を形成する補助収納部50を備えたことを特徴とする。
【選択図】 図10
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、前列シートの下方に後列シートを移動させて格納するような車両用シート装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上述例の車両用シート装置としては次のような構造のものがある。
すなわち、シートクッションとシートバックとを備えたベンチシートタイプの前列シートと、シートクッションとシートバックとを備えたベンチシートタイプの後列シートとを設け、後列シートはフロアパネルに固定されたロアレールと、このロアレールに沿って車両の前後方向に移動し得るアッパレールと、アッパレールに設けられた平行リンク機構とを介してフロアパネル上部に配設し、前列シートのシートクッション下面とフロアパネル上面との間の空間に、後列シートを折り畳むことなく、該後列シートの平行リンク機構を前傾させて、後列シートのシートクッションを格納するように構成したものである(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−264695号公報
【発明が解決しようとする課題】
この従来公報に開示された車両用シート装置は、前列シートがベンチシートタイプのもので、ベンチシートにおいてはセパレートシートのような左右のシート間に間隙が存在しないものであるから、後列シートを前列シートの下方に格納した時、前列シートのシート間の間隙に後列シート側の補助収納部を位置させることは不可能である。
【0004】
このため上記従来構造の車両用シート装置においては後列シートの格納時にユーティリティ性つまり実用性の充分な向上を図ることができない問題点があった。
そこで、この発明はセパレートタイプの前列シートと、ベンチシートタイプの後列シートとを備えたものにおいて、後列シートが前列シートの下方に格納された時、前列シートを構成する複数のシート間の間隙に位置して収納部を形成する補助収納部を備えることで、後列シートのアレンジによって簡単な構成でありながら収納部の追加が可能となり、ユーティリティ性の向上を図ることができ、しかも、多人数乗車をコンパクトな前後長の車両において可能とすることができ、また限られた前後空間の車両において乗車間隔に大きな影響を与えることなく、乗車定員の変更が可能な車両用シート装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明による車両用シート装置は、車両のフロアパネルの上部に配設され、所定間隔を隔てて車幅方向に配設された複数のシートからなる前列シートと、上記前列シートの後方に配設される車幅方向に延設されたベンチシートタイプの後列シートとを備えた車両用シート装置であって、上記前列シートとフロアパネルとの間の空間に上記後列シートを移動して格納可能に支持する支持部材が設けられ、上記後列シートが前列シートの下方に格納された時、前列シートを構成する複数のシート間の間隙に位置して収納部を形成する補助収納部を備えたものである。
【0006】
上記構成の後列シートは、2列目シート等の中間列シートに設定してもよい。
上記構成によれば、後列シートを前列シートの下方に格納した時、前列シートを構成する複数のシート間の間隙に補助収納部が位置して収納部を形成する。
【0007】
このため、後列シートのアレンジによって簡単な構成でありながら収納部の追加設定が可能となり、ユーティリティ性の向上を図ることができ、しかも、多人数乗車をコンパクトな前後長の車両において可能とすることができ、また後列シートの格納、非格納により限られた前後空間の車両において乗車感覚に大きな影響を与えることなく、乗車定員の変更が可能となる。
【0008】
この発明の一実施態様においては、上記前列シートはシートクッションとシートバックとを備え、上記補助収納部は前列シートの各シートクッション間に配設されるものである。
上記構成によれば、シートクッション間に位置する補助収納部により、実用性の向上を図ることができる。
【0009】
この発明の一実施態様においては、上記前列シートはシートクッションとシートバックとを備え、上記補助収納部は前列シートの各シートバック間に配設されるものである。
上記構成によれば、シートバック間に位置する補助収納部により、実用性の向上を図ることができる。
【0010】
この発明の一実施態様においては、上記後列シートの後方には第2の後列シートが配設され、後列シートの格納後の空間部に上記第2の後列シートが格納可能に構成されたものである。
【0011】
上記構成の第2の後列シートは3列目シートに設定してもよい。
上記構成によれば、後列シートの格納後の空間部に第2の後列シートが格納されるので、広い荷室スペースを確保することができる。
【0012】
この発明の一実施態様においては、上記前列シートは前方へ跳ね上げ可能に構成され、前列シートの跳ね上げにより形成された下部空間に後列シートを折り畳んで格納するものである。
【0013】
上記構成によれば、前列シートを一旦前方へ跳ね上げて、この跳ね上げにより形成された下部空間に後列シートを格納するので、格納時の操作性向上を図ることができる。
【0014】
この発明の一実施態様においては、上記下部空間に格納された後列シートで前列シートを支持するものである。
上記構成によれば、前列シートの支持が安定する。
【0015】
この発明の一実施態様においては、上記後列シートのシートバック背面部には前列シートを上載支持する支持部材が設けられたものである。
上記構成によれば、後列シートのシートバック背面部の支持部材で、格納時において前列シートを支持するので、前列シートの支持がより一層安定する。
【0016】
この発明の一実施態様においては、上記前列シートは少なくとも運転席シートを含むものである。
上記構成によれば、運転席シートの下部におけるデッドスペースを有効利用して後列シートを格納することができる。
【0017】
この発明の一実施態様においては、上記後列シートはシートバックとシートクッションとを備え、上記シートバックとシートクッションとの両方が上記前列シートの下方に格納されるものである。
上記構成によれば、後列シートのシートバックとシートクッションとの双方が前列シートの下方に格納されるので、格納時に荷室スペースの拡大を図ることができる。
【0018】
この発明の一実施態様においては、車両のフロアパネル上部には前後方向に並ぶ4列のシートが配設され、4列シートの形態と、1列目シートの下方に2列目シートが格納された3列シートの形態とに択一的に選定すべく構成したものである。
【0019】
上記構成によれば、シートアレンジの多様化を図ることができ、4列シートの形態を選定した際には乗車乗員の増加を図ることができ、3列シートの形態を選定した際には前後のシート間が広くなるので、リラックスした姿勢での着座が可能となる。
【0020】
【実施例】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両用シート装置を示し、図1において、車両のフロアパネル5の上部には前後方向に並ぶ4列のシート1,2,3,4を配設している。
【0021】
1列目シートとしての前列シート1はシートクッション1Cとシートバック1Bとを備え、運転席シートと助手席シートとが所定間隔を隔てて車幅方向に配設されている。この実施例では運転席シートを車幅方向の右側に配設し、助手席シートを車幅方向の左側に配設している。
【0022】
2列目シートとしての後列シート2は、シートクッション2Cとシートバック2Bとを備え、前列シート1の後方に配設されて車幅方向に延設されたベンチシートタイプに構成されている。
第2の後列シートとしての3列目シート3は後列シート2の後方に配設され、この3列目シート3はシートクッション3Cとシートバック3Bとを備えている。
【0023】
4列目シート4は3列目シート3の後方に配設され、この4列目シート4はシートクッション4Cとシートバック4Bとを備えている。
前列シート1とフロアパネル5との間には空間6が存在し、この空間6に後列シート2を折り畳んで図2に示すように格納して、3列シートの形態を得るように構成している。
【0024】
つまり、図1に示す4列シートの形態と、1列目シート1の下方に2列目シート2が格納された3列シートの形態(図2参照)とに択一的に選定すべく構成したものである。
【0025】
図1に示す4列シートの形態を選定した際には乗車乗員の増加を図ることができ、図2に示す3列シートの形態を選定する場合には、後列シート2で前列シート1を支持し、かつ3列目シート3を図1の状態から図2に示すように車両前後方向の前方に所定量移動させて、各シート1,3,4間の前後間隔を広くして、リラックスした姿勢での着座が可能となるように構成している。
【0026】
一方、図1に示すように後列シート2のシートクッション2Cとフロアパネル5上面との間には空間7が存在し、同様に3列目シート3のシートクッション3Cとフロアパネル5上面との間には空間8が存在し、図3に示すように、後列シート2の格納後の空間部7に第2の後列シートとしての3列目シート3を折り畳んで格納可能に構成すると共に、3列目シート3の下部空間8に4列目シート4を折り畳んで格納可能に構成し、各シート3,4の折り畳まれたシートバック3B,4B上面と、リヤフロア9とが略面一状になるように構成している。
【0027】
上述の前列シート1は図4、図5に示す支持機構により前後スライド可能で、かつ前方へ跳ね上げ可能に構成されている。但し、この支持機構は運転席シートのそれと、助手席シートのそれとが車両前後方向に延びる仮想中心線に対してほぼ左右対称に形成されており、図4では運転席シートの支持機構を斜視図にて示し、図5では助手席シートの支持機構を車外側から見た状態の側面図に示している。
【0028】
下面に合計4個のブラケット10…を有するシートベースフレーム11を設け、このシートベースフレーム11上には前後方向に延び、車幅方向に離間するロアレール12、アッパレール13、シートフレーム14を介してシートクッションし1Cを取付けている。
【0029】
上述の各要素12,13,14およびシートクッション1Cは支軸15を中心として起伏可能に構成されている。この支軸15は図示しない軸受を介してシートベースフレーム11に支持される一方、ロアレール12,12の前端延長部を該支軸15に取付けることで、上述の各要素12〜14をともなって前列シート1の全体が前方へ跳ね上げられるように形成されている。なお、上述の一対のロアレール12,12間は車幅方向に延びる図示しない連結部材にて互に連結されている。
【0030】
シートクッション1Cの後部側面に設けたナックル16の支軸17にはシートバック1Bがリクライニング可能に連結されている。
一方、上述の各ブラケット10に対応してフロアパネル5の上面にはベース片18を介して門形状のリンク支軸19を取付け、これらの各リンク支軸19とブラケット10との間には支持リンク20をそれぞれ取付けて、平行リンク機構による前列シート1の支持機構を構成している。
【0031】
前側の支持リンク20の上端はリンクピン21を介してブラケット10に枢着されているが、後側の支持リンク20の上端はリンクピン22の上載および該リンク20の後方への回動が可能となるようにL字状に形成されると共に、該支持リンク20には支軸23を介してフック24が取付けられ、このフック24は常時リンクピン22を係止する方向へバネ付勢されている。なお25はフック24のストッパである。
【0032】
また車外側に位置する前後の支持リンク20,20間には平面視でコの字のブラケット26,27を介してダンパ28を斜交状に張架している。
なお、上記後側の支持リンク20,20のうちの車外側に位置する支持リンク20については前側の支持リンク20と同等の支持構造であってもよい。
【0033】
このように構成することにより、前列シート1を支軸15を中心として前方へ跳ね上げ可能に構成することができると共に、後列シート2の格納に先立って後側かつ車幅方向内方の支持リンク20を後方へ回動可能に構成することができる。
【0034】
図6、図7は後列シート2の支持部材30、つまり前列シート1とフロアパネル5との間の空間6に後列シート2を移動して格納可能に支持する支持部材30の構成を示すものである。図面では左側の支持部材30のみを示すが、右側の支持部材は左側のそれと左右ほぼ対称に構成されている。
【0035】
フロアパネル5の上面には車両の前後方向に延びるロアレール31を取付け、このロアレール31に対して前後に2分割された前部アップレール32と後部アッパレール33とを摺動可能に配設すると共に、これら各アッパレール32,33は図示しないシートスライドロック機構によりロックおよびアンロック可能に構成されている。
【0036】
また上述の各アッパレール32,33には上方へ突出する突片32a,33aを一体形成する一方、シートクッション2Cを支持するシートフレーム34を設けて、前側のアッパレール32の突片32aとシートフレーム34の前部とをピン35,36を介して前部リンク37で連結している。
さらに、後側のアッパレール33の突片33aとシートフレーム34の後部とをピン38,39を介して後部リンク40で連結している。
【0037】
上述の後部リンク40は側面視でL字状に形成されており、ピン39から後方に向けて延びる該後部リンク40のリヤ側には支軸41を介してシートバック2Bが前倒可能に支持されている。
【0038】
このシートバック2Bの背面部には後列シート2の格納時に、前列シート1を上載支持する支持ブラケット42,42が設けられている。
この支持ブラケット42は車幅方向に延設されたベンチシートタイプの後列シート2において、前列シート1,1のシートクッション1C,1Cと対応する部位にのみ設けられており、さらに詳しくはシートバック2Bを支持するシートバックフレームに固定されたものである。
【0039】
またシートフレーム34側の前後のピン36,39間には後側のピン39を支点として、その前側が同側のピン36に係合および離脱可能な支持アーム43を設けている。
【0040】
さらに図7に示すように後部リンク40のピン38近傍にはレバー軸44を介してロックレバー45を枢着し、このロックレバー45のロック部45aが後部アッパレール33の突出部33bに形成されたロック孔46に常時係入されるように該ロックレバー45をロック方向にバネ付勢している。
【0041】
このロックレバー45は図7に実線で示すロック状態から該レバー45の操作部45bを下方へ押し下げると、ロック部45aによるロックが解除されて、図7に仮想線で示すアンロック状態となる。
【0042】
図8〜図10は後列シート2に設けられた補助収納部50を示し、この補助収納部50は本体部51と、この本体部51に対して開閉可能な蓋部52とを有し、後列シート2におけるシートバック2Bの車幅方向中間部の前後の凹部53,54の何れか一方に着脱されるように構成している。
【0043】
すなわち、後列シート2の使用時(非格納時)には、補助収納部50の本体部51は図9、図11に示すように左右一対の取付けピン55,55にて前側の凹部53の下部におけるシートバック2Bに着脱可能に取付けられており、図8に示す状態と、図9に示す状態との選択ができるように構成されている。
【0044】
ここで、補助収納部50を図9に示すようにシートクッション2C上に位置させた際には該補助収納部50をアームレストとして用いることができ、蓋部52の開閉により、その内部を物入れに用いることができる。
【0045】
図11に示すように、上述の取付けピン55は本体部51の凹部56にピン軸57を介して出没可能に枢支されると共に、スプリング58等の付勢手段により常時シートバック2Bに対する取付け方向に付勢されていて、この付勢力に抗して取付けピン55を凹部56内方へ押圧すると、取付けピン55がシートバック2Bの係止孔などの取付け部から外れるので、この補助収納部50を図10に示すように後列シート2格納後のシートバック2Bにおける後側の凹部54に付け換えることができる。
【0046】
すなわち、シートクッション1Cとシートバック1Bとを有する左右の前列シート1,1のシートクッション1C,1C間の間隙G1に上述の補助収納部50を位置させるこどできる。
【0047】
次に図12〜図14を参照して、後列シート2を前列シート1の下方に格納する作用について説明する。
図12は前列シート1、後列シート2が図1で示した4列シートの形態に位置する状態を示しており、この図12に示す状態から図2に示す3列シートの形態になす場合、図13に示すように、まず、補助収納部50を一旦取外した後に、後列シート2のシートバック2Bをシートクッション2C側に前倒させる。
【0048】
一方、前列シート1側においてはシートバック1Bをシートクッション1C上に前倒させた後に、この前列シート1を軸支15を中心として前方へ跳ね上げると共に、車両前後方向の後側で、かつ車幅方向の内側に位置する運転席シート側および助手席シート側の支持リンク20,20をフック24を外してリンク支軸19を支点として後方へ回動操作する。この場合、後方へ回動操作した上記支持リンク20,20がフロアパネル5上に敷設されたフロアマットの凹部に収納されることが望ましい。
【0049】
次に図13に示す状態から図14に示す格納状態と成すが、この場合、まず図7で示したロックレバー45をアンロック状態と成すと共に、支持アーム43をピン36から外して後方へ回動し、この状態下において前後のリンク37,40をピン35,38を支点として前倒させつつ後列シート2をアッパレール32,33により前方へ移動させる。
【0050】
その後、支軸15を中心として一旦前方へ跳ね上げた前列シート1を図14に示すように着座状態に復動させつつ、平行リンク機構を介して前列シート1を後方かつ下方へ移動させて、この前列シート1のシートクッション1Cを折り畳まれた後列シート2のシートバック2Bにおける支持ブラケット42,42に上載する。
【0051】
この前列シート1の支持ブラケット42への上載後または上載前の何れかにおいて、補助収納部50が左右の前列シート1,1のシートクッション1C,1C間の間隙G1に位置するように、折り畳まれた後列シート2のシートバック2Bにおける後側の凹部54に該補助収納部50を取付ける。
【0052】
このように上記実施例の車両用シート装置は、車両のフロアパネル5の上部に配設され、所定間隔を隔てて車幅方向に配設された複数のシートからなる前列シート1,1と、上記前列シート1の後方に配設される車幅方向に延設されたベンチシートタイプの後列シート2とを備えた車両用シート装置であって、上記前列シート1とフロアパネル5との間の空間6に上記後列シート2を移動して格納可能に支持する支持部材30が設けられ、上記後列シート2が前列シート1の下方に格納された時、前列シート1を構成する複数のシート間の間隙G1に位置して収納部を形成する補助収納部50を備えたものである。
【0053】
この構成によれば、後列シート2を前列シート1の下方に格納した時、前列シート1を構成する複数のシート間の間隙G1に補助収納部50が位置して収納部を形成する。
【0054】
このため、後列シート2のアレンジによって簡単な構成でありながら収納部50の追加設定が可能となり、ユーティリティ性の向上を図ることができ、しかも、多人数乗車をコンパクトな前後長の車両において可能とすることができ、また後列シート2の格納、非格納により限られた前後空間の車両において乗車感覚に大きな影響を与えることなく、乗車定員の変更が可能となる。
【0055】
さらに、上記前列シート1はシートクッション1Cとシートバック1Bとを備え、上記補助収納部50は図10で示したように前列シート1の各シートクッション1C,1C間に配設されるものである。
この構成によれば、シートクッション1C,1C間に位置する補助収納部50により、実用性の向上を図ることができる。
【0056】
しかも、上記後列シート2の後方には第2の後列シート(3列目シート3参照)が配設され、後列シート2の格納後の空間部7に図3で示したように上記第2の後列シート(3列目シート3参照)が格納可能に構成されたものである。
この構成によれば、後列シート2の格納後の空間部7に第2の後列シート(3列目シート3参照)が格納されるので、広い荷室スペースを確保することができる。
【0057】
加えて、上記前列シート1は図13で示したように、前方へ跳ね上げ可能に構成され、前列シート1の跳ね上げにより形成された下部空間6に後列シート2を折り畳んで格納するものである。
【0058】
この構成によれば、前列シート1を一旦前方へ跳ね上げて、この跳ね上げにより形成された下部空間6に後列シート2を格納するので、格納時の操作性向上を図ることができる。
【0059】
また、上記下部空間6に格納された後列シート2で前列シート1を支持するものである。
この構成によれば、前列シートの支持が安定する。
【0060】
さらに、上記後列シート2のシートバック2B背面部には前列シート1を上載支持する支持部材としての支持ブラケット42が設けられたものである。
この構成によれば、後列シート2のシートバック2B背面部の支持ブラケット42で、格納時において前列シート1を支持するので、前列シート1の支持がより一層安定する。
【0061】
加えて、上記前列シート1は少なくとも運転席シートを含むものである。
この構成によれば、運転席シートの下部におけるデッドスペースを有効利用して後列シートを格納することができる。
【0062】
しかも、上記後列シート2はシートバック2Bとシートクッション2Cとを備え、上記シートバック2Bとシートクッション2Cとの両方が上記前列シート1の下方に格納されるものである。
この構成によれば、後列シート2のシートバック2Bとシートクッション2Cとの双方が前列シート1の下方に格納されるので、格納時に荷室スペースの拡大を図ることができる。
【0063】
さらに、車両のフロアパネル5上部には前後方向に並ぶ4列のシート1,2,3,4が配設され、4列シートの形態(図1参照)と、1列目シート1の下方に2列目シート2が格納された3列シートの形態(図2参照)とに択一的に選定すべく構成したものである。
【0064】
この構成によれば、シートアレンジの多様化を図ることができ、4列シートの形態(図1参照)を選定した際には乗車乗員の増加を図ることができ、3列シートの形態(図2参照)を選定した際には前後のシート間が広くなるので、リラックスした姿勢での着座が可能となる。
【0065】
図15は後列シート2における後部リンク40のロック機構の他の実施例を示し、図15に示すこの実施例ではフロアパネル5にブラケット60を立設固定し、このブラケット60に取付けたロックアクチュエータ61のロックピン62を、後部リンク40のロック孔40aに着脱可能に係入することで、後部リンク40をロックおよびアンロックすべく構成したものである。
【0066】
このように構成しても、その他の構成、作用、効果については先の実施例とほぼ同様であるから、図15において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0067】
図16〜図18は補助収納部50の他の実施例を示し、後列シート2のシートバック2Bのみを左右2分割して、左右のシートバック2B間のスペースに両開き構造の補助収納部50を設けたものである。
【0068】
この補助収納部50は本体部51と蓋部52とを有し、図16、図17に示すようにシートバック2B間に位置する蓋部52に対して本体部51が開閉すると共に、図16、図18に示すようにシートバック2B間に位置する本体部51に対して蓋部52が開閉するように構成されている。
【0069】
そして、図17の状態下における補助収納部50は物入れとして用いることができ、この図17の本体部51に対して蓋部52を閉成すると、アームレストとして用いることができ、図18に示すように後列シート2の格納時に上述の補助収納部50を、前列シート1のシートクッション1C,1C間の間隙G1およびシートバック1B,1B間の間隙G2に位置させると、この補助収納部50をセンタコンソールとして用いることができる。
したがって上述の補助収納部50により実用性のさらなる向上を図ることができる。
【0070】
図16〜図18で示したこの実施例においても、その他の構成、作用、効果については先の実施例とほぼ同様であるから、図16〜図18において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0071】
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の第2の後列シートは、実施例の3列目シート3に対応し、
以下同様に、
前列シートを上載支持する支持部材は、支持ブラケット42に対応し、
1列目シートは、前列シート1に対応し、
2列目シートは、後列シート2に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
【0072】
【発明の効果】
この発明によれば、セパレートタイプの前列シートと、ベンチシートタイプの後列シートとを備えたものにおいて、後列シートが前列シートの下方に格納された時、前列シートを構成する複数のシート間の間隙に位置して収納部を形成する補助収納部を備えたので、後列シートのアレンジによって簡単な構成でありながら収納部の追加が可能となり、ユーティリティ性の向上を図ることができ、しかも、多人数乗車をコンパクトな前後長の車両において可能とすることができ、また限られた前後空間の車両において乗車間隔に大きな影響を与えることなく、乗車定員の変更が可能となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用シート装置を4列シート形態で示す側面図。
【図2】車両用シート装置を3列シート形態で示す側面図。
【図3】3列目および4列目シートの格納状態を示す側面図。
【図4】前列シートの斜視図。
【図5】前列シートの側面図。
【図6】後列シートの要部斜視図。
【図7】ロック機構を示す断面図。
【図8】後列シートの補助収納部を示す斜視図。
【図9】アームレスト態様を示す斜視図。
【図10】前列シート間に補助収納部が位置した状態を示す斜視図。
【図11】補助収納部の断面図。
【図12】前列シートと後列シートの側面図。
【図13】後列シートの格納中途状態を示す側面図。
【図14】後列シートの格納状態を示す側面図。
【図15】ロック機構の他の実施例を示す断面図。
【図16】後列シートの補助収納部の他の実施例を示す斜視図。
【図17】補助収納部の開成状態を示す斜視図。
【図18】前列シート間に補助収納部か位置した状態を示す斜視図。
【符号の説明】
1…前列シート(1列目シート)
1B…シートバック
1C…シートクッション
2…後列シート(2列目シート)
2B…シートバック
2C…シートクッション
3…3列目シート(第2の後列シート)
4…4列目シート
5…フロアパネル
6…空間
7…空間部
30…支持部材
42…支持ブラケット
50…補助収納部
G1,G2…間隙
【発明の属する技術分野】
この発明は、前列シートの下方に後列シートを移動させて格納するような車両用シート装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上述例の車両用シート装置としては次のような構造のものがある。
すなわち、シートクッションとシートバックとを備えたベンチシートタイプの前列シートと、シートクッションとシートバックとを備えたベンチシートタイプの後列シートとを設け、後列シートはフロアパネルに固定されたロアレールと、このロアレールに沿って車両の前後方向に移動し得るアッパレールと、アッパレールに設けられた平行リンク機構とを介してフロアパネル上部に配設し、前列シートのシートクッション下面とフロアパネル上面との間の空間に、後列シートを折り畳むことなく、該後列シートの平行リンク機構を前傾させて、後列シートのシートクッションを格納するように構成したものである(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−264695号公報
【発明が解決しようとする課題】
この従来公報に開示された車両用シート装置は、前列シートがベンチシートタイプのもので、ベンチシートにおいてはセパレートシートのような左右のシート間に間隙が存在しないものであるから、後列シートを前列シートの下方に格納した時、前列シートのシート間の間隙に後列シート側の補助収納部を位置させることは不可能である。
【0004】
このため上記従来構造の車両用シート装置においては後列シートの格納時にユーティリティ性つまり実用性の充分な向上を図ることができない問題点があった。
そこで、この発明はセパレートタイプの前列シートと、ベンチシートタイプの後列シートとを備えたものにおいて、後列シートが前列シートの下方に格納された時、前列シートを構成する複数のシート間の間隙に位置して収納部を形成する補助収納部を備えることで、後列シートのアレンジによって簡単な構成でありながら収納部の追加が可能となり、ユーティリティ性の向上を図ることができ、しかも、多人数乗車をコンパクトな前後長の車両において可能とすることができ、また限られた前後空間の車両において乗車間隔に大きな影響を与えることなく、乗車定員の変更が可能な車両用シート装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明による車両用シート装置は、車両のフロアパネルの上部に配設され、所定間隔を隔てて車幅方向に配設された複数のシートからなる前列シートと、上記前列シートの後方に配設される車幅方向に延設されたベンチシートタイプの後列シートとを備えた車両用シート装置であって、上記前列シートとフロアパネルとの間の空間に上記後列シートを移動して格納可能に支持する支持部材が設けられ、上記後列シートが前列シートの下方に格納された時、前列シートを構成する複数のシート間の間隙に位置して収納部を形成する補助収納部を備えたものである。
【0006】
上記構成の後列シートは、2列目シート等の中間列シートに設定してもよい。
上記構成によれば、後列シートを前列シートの下方に格納した時、前列シートを構成する複数のシート間の間隙に補助収納部が位置して収納部を形成する。
【0007】
このため、後列シートのアレンジによって簡単な構成でありながら収納部の追加設定が可能となり、ユーティリティ性の向上を図ることができ、しかも、多人数乗車をコンパクトな前後長の車両において可能とすることができ、また後列シートの格納、非格納により限られた前後空間の車両において乗車感覚に大きな影響を与えることなく、乗車定員の変更が可能となる。
【0008】
この発明の一実施態様においては、上記前列シートはシートクッションとシートバックとを備え、上記補助収納部は前列シートの各シートクッション間に配設されるものである。
上記構成によれば、シートクッション間に位置する補助収納部により、実用性の向上を図ることができる。
【0009】
この発明の一実施態様においては、上記前列シートはシートクッションとシートバックとを備え、上記補助収納部は前列シートの各シートバック間に配設されるものである。
上記構成によれば、シートバック間に位置する補助収納部により、実用性の向上を図ることができる。
【0010】
この発明の一実施態様においては、上記後列シートの後方には第2の後列シートが配設され、後列シートの格納後の空間部に上記第2の後列シートが格納可能に構成されたものである。
【0011】
上記構成の第2の後列シートは3列目シートに設定してもよい。
上記構成によれば、後列シートの格納後の空間部に第2の後列シートが格納されるので、広い荷室スペースを確保することができる。
【0012】
この発明の一実施態様においては、上記前列シートは前方へ跳ね上げ可能に構成され、前列シートの跳ね上げにより形成された下部空間に後列シートを折り畳んで格納するものである。
【0013】
上記構成によれば、前列シートを一旦前方へ跳ね上げて、この跳ね上げにより形成された下部空間に後列シートを格納するので、格納時の操作性向上を図ることができる。
【0014】
この発明の一実施態様においては、上記下部空間に格納された後列シートで前列シートを支持するものである。
上記構成によれば、前列シートの支持が安定する。
【0015】
この発明の一実施態様においては、上記後列シートのシートバック背面部には前列シートを上載支持する支持部材が設けられたものである。
上記構成によれば、後列シートのシートバック背面部の支持部材で、格納時において前列シートを支持するので、前列シートの支持がより一層安定する。
【0016】
この発明の一実施態様においては、上記前列シートは少なくとも運転席シートを含むものである。
上記構成によれば、運転席シートの下部におけるデッドスペースを有効利用して後列シートを格納することができる。
【0017】
この発明の一実施態様においては、上記後列シートはシートバックとシートクッションとを備え、上記シートバックとシートクッションとの両方が上記前列シートの下方に格納されるものである。
上記構成によれば、後列シートのシートバックとシートクッションとの双方が前列シートの下方に格納されるので、格納時に荷室スペースの拡大を図ることができる。
【0018】
この発明の一実施態様においては、車両のフロアパネル上部には前後方向に並ぶ4列のシートが配設され、4列シートの形態と、1列目シートの下方に2列目シートが格納された3列シートの形態とに択一的に選定すべく構成したものである。
【0019】
上記構成によれば、シートアレンジの多様化を図ることができ、4列シートの形態を選定した際には乗車乗員の増加を図ることができ、3列シートの形態を選定した際には前後のシート間が広くなるので、リラックスした姿勢での着座が可能となる。
【0020】
【実施例】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両用シート装置を示し、図1において、車両のフロアパネル5の上部には前後方向に並ぶ4列のシート1,2,3,4を配設している。
【0021】
1列目シートとしての前列シート1はシートクッション1Cとシートバック1Bとを備え、運転席シートと助手席シートとが所定間隔を隔てて車幅方向に配設されている。この実施例では運転席シートを車幅方向の右側に配設し、助手席シートを車幅方向の左側に配設している。
【0022】
2列目シートとしての後列シート2は、シートクッション2Cとシートバック2Bとを備え、前列シート1の後方に配設されて車幅方向に延設されたベンチシートタイプに構成されている。
第2の後列シートとしての3列目シート3は後列シート2の後方に配設され、この3列目シート3はシートクッション3Cとシートバック3Bとを備えている。
【0023】
4列目シート4は3列目シート3の後方に配設され、この4列目シート4はシートクッション4Cとシートバック4Bとを備えている。
前列シート1とフロアパネル5との間には空間6が存在し、この空間6に後列シート2を折り畳んで図2に示すように格納して、3列シートの形態を得るように構成している。
【0024】
つまり、図1に示す4列シートの形態と、1列目シート1の下方に2列目シート2が格納された3列シートの形態(図2参照)とに択一的に選定すべく構成したものである。
【0025】
図1に示す4列シートの形態を選定した際には乗車乗員の増加を図ることができ、図2に示す3列シートの形態を選定する場合には、後列シート2で前列シート1を支持し、かつ3列目シート3を図1の状態から図2に示すように車両前後方向の前方に所定量移動させて、各シート1,3,4間の前後間隔を広くして、リラックスした姿勢での着座が可能となるように構成している。
【0026】
一方、図1に示すように後列シート2のシートクッション2Cとフロアパネル5上面との間には空間7が存在し、同様に3列目シート3のシートクッション3Cとフロアパネル5上面との間には空間8が存在し、図3に示すように、後列シート2の格納後の空間部7に第2の後列シートとしての3列目シート3を折り畳んで格納可能に構成すると共に、3列目シート3の下部空間8に4列目シート4を折り畳んで格納可能に構成し、各シート3,4の折り畳まれたシートバック3B,4B上面と、リヤフロア9とが略面一状になるように構成している。
【0027】
上述の前列シート1は図4、図5に示す支持機構により前後スライド可能で、かつ前方へ跳ね上げ可能に構成されている。但し、この支持機構は運転席シートのそれと、助手席シートのそれとが車両前後方向に延びる仮想中心線に対してほぼ左右対称に形成されており、図4では運転席シートの支持機構を斜視図にて示し、図5では助手席シートの支持機構を車外側から見た状態の側面図に示している。
【0028】
下面に合計4個のブラケット10…を有するシートベースフレーム11を設け、このシートベースフレーム11上には前後方向に延び、車幅方向に離間するロアレール12、アッパレール13、シートフレーム14を介してシートクッションし1Cを取付けている。
【0029】
上述の各要素12,13,14およびシートクッション1Cは支軸15を中心として起伏可能に構成されている。この支軸15は図示しない軸受を介してシートベースフレーム11に支持される一方、ロアレール12,12の前端延長部を該支軸15に取付けることで、上述の各要素12〜14をともなって前列シート1の全体が前方へ跳ね上げられるように形成されている。なお、上述の一対のロアレール12,12間は車幅方向に延びる図示しない連結部材にて互に連結されている。
【0030】
シートクッション1Cの後部側面に設けたナックル16の支軸17にはシートバック1Bがリクライニング可能に連結されている。
一方、上述の各ブラケット10に対応してフロアパネル5の上面にはベース片18を介して門形状のリンク支軸19を取付け、これらの各リンク支軸19とブラケット10との間には支持リンク20をそれぞれ取付けて、平行リンク機構による前列シート1の支持機構を構成している。
【0031】
前側の支持リンク20の上端はリンクピン21を介してブラケット10に枢着されているが、後側の支持リンク20の上端はリンクピン22の上載および該リンク20の後方への回動が可能となるようにL字状に形成されると共に、該支持リンク20には支軸23を介してフック24が取付けられ、このフック24は常時リンクピン22を係止する方向へバネ付勢されている。なお25はフック24のストッパである。
【0032】
また車外側に位置する前後の支持リンク20,20間には平面視でコの字のブラケット26,27を介してダンパ28を斜交状に張架している。
なお、上記後側の支持リンク20,20のうちの車外側に位置する支持リンク20については前側の支持リンク20と同等の支持構造であってもよい。
【0033】
このように構成することにより、前列シート1を支軸15を中心として前方へ跳ね上げ可能に構成することができると共に、後列シート2の格納に先立って後側かつ車幅方向内方の支持リンク20を後方へ回動可能に構成することができる。
【0034】
図6、図7は後列シート2の支持部材30、つまり前列シート1とフロアパネル5との間の空間6に後列シート2を移動して格納可能に支持する支持部材30の構成を示すものである。図面では左側の支持部材30のみを示すが、右側の支持部材は左側のそれと左右ほぼ対称に構成されている。
【0035】
フロアパネル5の上面には車両の前後方向に延びるロアレール31を取付け、このロアレール31に対して前後に2分割された前部アップレール32と後部アッパレール33とを摺動可能に配設すると共に、これら各アッパレール32,33は図示しないシートスライドロック機構によりロックおよびアンロック可能に構成されている。
【0036】
また上述の各アッパレール32,33には上方へ突出する突片32a,33aを一体形成する一方、シートクッション2Cを支持するシートフレーム34を設けて、前側のアッパレール32の突片32aとシートフレーム34の前部とをピン35,36を介して前部リンク37で連結している。
さらに、後側のアッパレール33の突片33aとシートフレーム34の後部とをピン38,39を介して後部リンク40で連結している。
【0037】
上述の後部リンク40は側面視でL字状に形成されており、ピン39から後方に向けて延びる該後部リンク40のリヤ側には支軸41を介してシートバック2Bが前倒可能に支持されている。
【0038】
このシートバック2Bの背面部には後列シート2の格納時に、前列シート1を上載支持する支持ブラケット42,42が設けられている。
この支持ブラケット42は車幅方向に延設されたベンチシートタイプの後列シート2において、前列シート1,1のシートクッション1C,1Cと対応する部位にのみ設けられており、さらに詳しくはシートバック2Bを支持するシートバックフレームに固定されたものである。
【0039】
またシートフレーム34側の前後のピン36,39間には後側のピン39を支点として、その前側が同側のピン36に係合および離脱可能な支持アーム43を設けている。
【0040】
さらに図7に示すように後部リンク40のピン38近傍にはレバー軸44を介してロックレバー45を枢着し、このロックレバー45のロック部45aが後部アッパレール33の突出部33bに形成されたロック孔46に常時係入されるように該ロックレバー45をロック方向にバネ付勢している。
【0041】
このロックレバー45は図7に実線で示すロック状態から該レバー45の操作部45bを下方へ押し下げると、ロック部45aによるロックが解除されて、図7に仮想線で示すアンロック状態となる。
【0042】
図8〜図10は後列シート2に設けられた補助収納部50を示し、この補助収納部50は本体部51と、この本体部51に対して開閉可能な蓋部52とを有し、後列シート2におけるシートバック2Bの車幅方向中間部の前後の凹部53,54の何れか一方に着脱されるように構成している。
【0043】
すなわち、後列シート2の使用時(非格納時)には、補助収納部50の本体部51は図9、図11に示すように左右一対の取付けピン55,55にて前側の凹部53の下部におけるシートバック2Bに着脱可能に取付けられており、図8に示す状態と、図9に示す状態との選択ができるように構成されている。
【0044】
ここで、補助収納部50を図9に示すようにシートクッション2C上に位置させた際には該補助収納部50をアームレストとして用いることができ、蓋部52の開閉により、その内部を物入れに用いることができる。
【0045】
図11に示すように、上述の取付けピン55は本体部51の凹部56にピン軸57を介して出没可能に枢支されると共に、スプリング58等の付勢手段により常時シートバック2Bに対する取付け方向に付勢されていて、この付勢力に抗して取付けピン55を凹部56内方へ押圧すると、取付けピン55がシートバック2Bの係止孔などの取付け部から外れるので、この補助収納部50を図10に示すように後列シート2格納後のシートバック2Bにおける後側の凹部54に付け換えることができる。
【0046】
すなわち、シートクッション1Cとシートバック1Bとを有する左右の前列シート1,1のシートクッション1C,1C間の間隙G1に上述の補助収納部50を位置させるこどできる。
【0047】
次に図12〜図14を参照して、後列シート2を前列シート1の下方に格納する作用について説明する。
図12は前列シート1、後列シート2が図1で示した4列シートの形態に位置する状態を示しており、この図12に示す状態から図2に示す3列シートの形態になす場合、図13に示すように、まず、補助収納部50を一旦取外した後に、後列シート2のシートバック2Bをシートクッション2C側に前倒させる。
【0048】
一方、前列シート1側においてはシートバック1Bをシートクッション1C上に前倒させた後に、この前列シート1を軸支15を中心として前方へ跳ね上げると共に、車両前後方向の後側で、かつ車幅方向の内側に位置する運転席シート側および助手席シート側の支持リンク20,20をフック24を外してリンク支軸19を支点として後方へ回動操作する。この場合、後方へ回動操作した上記支持リンク20,20がフロアパネル5上に敷設されたフロアマットの凹部に収納されることが望ましい。
【0049】
次に図13に示す状態から図14に示す格納状態と成すが、この場合、まず図7で示したロックレバー45をアンロック状態と成すと共に、支持アーム43をピン36から外して後方へ回動し、この状態下において前後のリンク37,40をピン35,38を支点として前倒させつつ後列シート2をアッパレール32,33により前方へ移動させる。
【0050】
その後、支軸15を中心として一旦前方へ跳ね上げた前列シート1を図14に示すように着座状態に復動させつつ、平行リンク機構を介して前列シート1を後方かつ下方へ移動させて、この前列シート1のシートクッション1Cを折り畳まれた後列シート2のシートバック2Bにおける支持ブラケット42,42に上載する。
【0051】
この前列シート1の支持ブラケット42への上載後または上載前の何れかにおいて、補助収納部50が左右の前列シート1,1のシートクッション1C,1C間の間隙G1に位置するように、折り畳まれた後列シート2のシートバック2Bにおける後側の凹部54に該補助収納部50を取付ける。
【0052】
このように上記実施例の車両用シート装置は、車両のフロアパネル5の上部に配設され、所定間隔を隔てて車幅方向に配設された複数のシートからなる前列シート1,1と、上記前列シート1の後方に配設される車幅方向に延設されたベンチシートタイプの後列シート2とを備えた車両用シート装置であって、上記前列シート1とフロアパネル5との間の空間6に上記後列シート2を移動して格納可能に支持する支持部材30が設けられ、上記後列シート2が前列シート1の下方に格納された時、前列シート1を構成する複数のシート間の間隙G1に位置して収納部を形成する補助収納部50を備えたものである。
【0053】
この構成によれば、後列シート2を前列シート1の下方に格納した時、前列シート1を構成する複数のシート間の間隙G1に補助収納部50が位置して収納部を形成する。
【0054】
このため、後列シート2のアレンジによって簡単な構成でありながら収納部50の追加設定が可能となり、ユーティリティ性の向上を図ることができ、しかも、多人数乗車をコンパクトな前後長の車両において可能とすることができ、また後列シート2の格納、非格納により限られた前後空間の車両において乗車感覚に大きな影響を与えることなく、乗車定員の変更が可能となる。
【0055】
さらに、上記前列シート1はシートクッション1Cとシートバック1Bとを備え、上記補助収納部50は図10で示したように前列シート1の各シートクッション1C,1C間に配設されるものである。
この構成によれば、シートクッション1C,1C間に位置する補助収納部50により、実用性の向上を図ることができる。
【0056】
しかも、上記後列シート2の後方には第2の後列シート(3列目シート3参照)が配設され、後列シート2の格納後の空間部7に図3で示したように上記第2の後列シート(3列目シート3参照)が格納可能に構成されたものである。
この構成によれば、後列シート2の格納後の空間部7に第2の後列シート(3列目シート3参照)が格納されるので、広い荷室スペースを確保することができる。
【0057】
加えて、上記前列シート1は図13で示したように、前方へ跳ね上げ可能に構成され、前列シート1の跳ね上げにより形成された下部空間6に後列シート2を折り畳んで格納するものである。
【0058】
この構成によれば、前列シート1を一旦前方へ跳ね上げて、この跳ね上げにより形成された下部空間6に後列シート2を格納するので、格納時の操作性向上を図ることができる。
【0059】
また、上記下部空間6に格納された後列シート2で前列シート1を支持するものである。
この構成によれば、前列シートの支持が安定する。
【0060】
さらに、上記後列シート2のシートバック2B背面部には前列シート1を上載支持する支持部材としての支持ブラケット42が設けられたものである。
この構成によれば、後列シート2のシートバック2B背面部の支持ブラケット42で、格納時において前列シート1を支持するので、前列シート1の支持がより一層安定する。
【0061】
加えて、上記前列シート1は少なくとも運転席シートを含むものである。
この構成によれば、運転席シートの下部におけるデッドスペースを有効利用して後列シートを格納することができる。
【0062】
しかも、上記後列シート2はシートバック2Bとシートクッション2Cとを備え、上記シートバック2Bとシートクッション2Cとの両方が上記前列シート1の下方に格納されるものである。
この構成によれば、後列シート2のシートバック2Bとシートクッション2Cとの双方が前列シート1の下方に格納されるので、格納時に荷室スペースの拡大を図ることができる。
【0063】
さらに、車両のフロアパネル5上部には前後方向に並ぶ4列のシート1,2,3,4が配設され、4列シートの形態(図1参照)と、1列目シート1の下方に2列目シート2が格納された3列シートの形態(図2参照)とに択一的に選定すべく構成したものである。
【0064】
この構成によれば、シートアレンジの多様化を図ることができ、4列シートの形態(図1参照)を選定した際には乗車乗員の増加を図ることができ、3列シートの形態(図2参照)を選定した際には前後のシート間が広くなるので、リラックスした姿勢での着座が可能となる。
【0065】
図15は後列シート2における後部リンク40のロック機構の他の実施例を示し、図15に示すこの実施例ではフロアパネル5にブラケット60を立設固定し、このブラケット60に取付けたロックアクチュエータ61のロックピン62を、後部リンク40のロック孔40aに着脱可能に係入することで、後部リンク40をロックおよびアンロックすべく構成したものである。
【0066】
このように構成しても、その他の構成、作用、効果については先の実施例とほぼ同様であるから、図15において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0067】
図16〜図18は補助収納部50の他の実施例を示し、後列シート2のシートバック2Bのみを左右2分割して、左右のシートバック2B間のスペースに両開き構造の補助収納部50を設けたものである。
【0068】
この補助収納部50は本体部51と蓋部52とを有し、図16、図17に示すようにシートバック2B間に位置する蓋部52に対して本体部51が開閉すると共に、図16、図18に示すようにシートバック2B間に位置する本体部51に対して蓋部52が開閉するように構成されている。
【0069】
そして、図17の状態下における補助収納部50は物入れとして用いることができ、この図17の本体部51に対して蓋部52を閉成すると、アームレストとして用いることができ、図18に示すように後列シート2の格納時に上述の補助収納部50を、前列シート1のシートクッション1C,1C間の間隙G1およびシートバック1B,1B間の間隙G2に位置させると、この補助収納部50をセンタコンソールとして用いることができる。
したがって上述の補助収納部50により実用性のさらなる向上を図ることができる。
【0070】
図16〜図18で示したこの実施例においても、その他の構成、作用、効果については先の実施例とほぼ同様であるから、図16〜図18において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0071】
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の第2の後列シートは、実施例の3列目シート3に対応し、
以下同様に、
前列シートを上載支持する支持部材は、支持ブラケット42に対応し、
1列目シートは、前列シート1に対応し、
2列目シートは、後列シート2に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
【0072】
【発明の効果】
この発明によれば、セパレートタイプの前列シートと、ベンチシートタイプの後列シートとを備えたものにおいて、後列シートが前列シートの下方に格納された時、前列シートを構成する複数のシート間の間隙に位置して収納部を形成する補助収納部を備えたので、後列シートのアレンジによって簡単な構成でありながら収納部の追加が可能となり、ユーティリティ性の向上を図ることができ、しかも、多人数乗車をコンパクトな前後長の車両において可能とすることができ、また限られた前後空間の車両において乗車間隔に大きな影響を与えることなく、乗車定員の変更が可能となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用シート装置を4列シート形態で示す側面図。
【図2】車両用シート装置を3列シート形態で示す側面図。
【図3】3列目および4列目シートの格納状態を示す側面図。
【図4】前列シートの斜視図。
【図5】前列シートの側面図。
【図6】後列シートの要部斜視図。
【図7】ロック機構を示す断面図。
【図8】後列シートの補助収納部を示す斜視図。
【図9】アームレスト態様を示す斜視図。
【図10】前列シート間に補助収納部が位置した状態を示す斜視図。
【図11】補助収納部の断面図。
【図12】前列シートと後列シートの側面図。
【図13】後列シートの格納中途状態を示す側面図。
【図14】後列シートの格納状態を示す側面図。
【図15】ロック機構の他の実施例を示す断面図。
【図16】後列シートの補助収納部の他の実施例を示す斜視図。
【図17】補助収納部の開成状態を示す斜視図。
【図18】前列シート間に補助収納部か位置した状態を示す斜視図。
【符号の説明】
1…前列シート(1列目シート)
1B…シートバック
1C…シートクッション
2…後列シート(2列目シート)
2B…シートバック
2C…シートクッション
3…3列目シート(第2の後列シート)
4…4列目シート
5…フロアパネル
6…空間
7…空間部
30…支持部材
42…支持ブラケット
50…補助収納部
G1,G2…間隙
Claims (10)
- 車両のフロアパネルの上部に配設され、所定間隔を隔てて車幅方向に配設された複数のシートからなる前列シートと、
上記前列シートの後方に配設される車幅方向に延設されたベンチシートタイプの後列シートとを備えた車両用シート装置であって、
上記前列シートとフロアパネルとの間の空間に上記後列シートを移動して格納可能に支持する支持部材が設けられ、
上記後列シートが前列シートの下方に格納された時、前列シートを構成する複数のシート間の間隙に位置して収納部を形成する補助収納部を備えた
車両用シート装置。 - 上記前列シートはシートクッションとシートバックとを備え、上記補助収納部は前列シートの各シートクッション間に配設される
請求項1記載の車両用シート装置。 - 上記前列シートはシートクッションとシートバックとを備え、上記補助収納部は前列シートの各シートバック間に配設される
請求項1または2記載の車両用シート装置。 - 上記後列シートの後方には第2の後列シートが配設され、後列シートの格納後の空間部に上記第2の後列シートが格納可能に構成された
請求項1〜3の何れか1に記載の車両用シート装置。 - 上記前列シートは前方へ跳ね上げ可能に構成され、
前列シートの跳ね上げにより形成された下部空間に後列シートを折り畳んで格納する
請求項1〜4の何れか1に記載の車両用シート装置。 - 上記下部空間に格納された後列シートで前列シートを支持する
請求項5記載の車両用シート装置。 - 上記後列シートのシートバック背面部には前列シートを上載支持する支持部材が設けられた
請求項6記載の車両用シート装置。 - 上記前列シートは少なくとも運転席シートを含む
請求項1〜7の何れか1に記載の車両用シート装置。 - 上記後列シートはシートバックとシートクッションとを備え
上記シートバックとシートクッションとの両方が上記前列シートの下方に格納される
請求項1〜8の何れか1に記載の車両用シート装置。 - 車両のフロアパネル上部には前後方向に並ぶ4列のシートが配設され、
4列シートの形態と、
1列目シートの下方に2列目シートが格納された3列シートの形態とに択一的に選定すべく構成した
請求項1〜9の何れか1に記載の車両用シート装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002373627A JP2004203168A (ja) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | 車両用シート装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002373627A JP2004203168A (ja) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | 車両用シート装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004203168A true JP2004203168A (ja) | 2004-07-22 |
Family
ID=32811855
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002373627A Abandoned JP2004203168A (ja) | 2002-12-25 | 2002-12-25 | 車両用シート装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004203168A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110217137A (zh) * | 2019-07-15 | 2019-09-10 | 江苏九龙汽车制造有限公司 | 一种乘用车11座座椅系统 |
-
2002
- 2002-12-25 JP JP2002373627A patent/JP2004203168A/ja not_active Abandoned
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN110217137A (zh) * | 2019-07-15 | 2019-09-10 | 江苏九龙汽车制造有限公司 | 一种乘用车11座座椅系统 |
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A621 | Written request for application examination |
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A762 | Written abandonment of application |
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