JP2004202466A - 浴槽及び水槽の電解殺菌装置 - Google Patents
浴槽及び水槽の電解殺菌装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004202466A JP2004202466A JP2002383501A JP2002383501A JP2004202466A JP 2004202466 A JP2004202466 A JP 2004202466A JP 2002383501 A JP2002383501 A JP 2002383501A JP 2002383501 A JP2002383501 A JP 2002383501A JP 2004202466 A JP2004202466 A JP 2004202466A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrolytic
- water
- water tank
- hypochlorous acid
- electrode
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
- Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)
Abstract
【解決手段】本発明浴槽及び水槽の電解殺菌装置は、(a)筒型に形成された槽体に内接する櫛歯状の電極受台に互いに極性の向かい合った対の電極板を挿着して左右端を蓋体で閉塞し、(b)極性変換調整装置にて極性を交互に変換して金属イオンの付着を防ぎながら、大腸菌、レジオネラ菌等の殺菌に有効な次亜塩素酸を連続生成する電解槽を有し、該電解槽で浴槽または水槽から取り出した用水を殺菌処理して戻すことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として、カルシウムイオンやマグネシウムイオンなど金属イオンを含む浴槽または水槽から取り出した用水を循環経路の一部に取り込んで、隔膜を備えることなく、用水の直接の電気分解で次亜塩素酸を発生させことにより該用水の殺菌作用を施す装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、温泉やプールでのレジオネラ菌の集団感染が問題となっているが、この菌は、温泉水や浴槽水だけでなく、自然界の土壌や淡水にも存在する自然生活菌であり、人の皮膚や粘膜に寄生したり、あるいは感染しなくても生存できるグラム陰性の桿菌である。更に、冷却設備の循環冷却水などにも存在することが知られており、この菌に対して、薬品を使用しない減菌処理が望まれているのが現状である。
【0003】
従来、浴槽または水槽から取り出した用水等の電解処理については、例えば、
特許文献1には温水の循環殺菌方法及び装置が提案されている。しかしその内容は、温水を経路の一部に直接引き込んで電解する方式が示されているが、殺菌装置の組立、分解、清掃、メンテナンスなどに考えが及んでいないものである。
【0004】
また、特許文献2には、電解イオン水処理装置が提案されている。しかしその内容は、対向配置した電極間を電解用隔膜で仕切り、極性切替スイッチと流路切替弁装置を設置してなるイオン水処理装置であるが、構造が繁雑なものである。
【0005】
更に、特許文献3には、殺菌水の生成方法が提案されているが、これは、次亜塩素酸を含む殺菌水を作って、温水の中に生成された殺菌水を注入することは知られているが、電解槽の構造に考えが及んでいないものである。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−232395号公報
【特許文献2】
特開2000−185286号公報
【特許文献3】
特開H10−328667号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、浴槽または水槽中の大腸菌、レジオネラ菌などの細菌を効果的に殺菌するために、温泉水中など自然界に存在する塩素イオンを利用し、新たに塩化ナトリウムを添加しないで次亜塩素酸を生成・循環させる電解殺菌装置であって、且つ、該電解殺菌装置の組立、分解、清掃、メンテナンスなどを容易にし、カルシウムイオンやマグネシウムイオンなど金属イオンを含む温泉水・水道水特有の電極への金属付着の問題を解決する浴槽または水槽水の循環殺菌装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の浴槽及び水槽の電解殺菌装置は、
(a)筒型に形成された槽体に内接する櫛歯状の電極受台に互いに極性の向かい合った対の電極板を挿着して左右端を蓋体で閉塞し、(b)極性変換調整装置にて極性を交互に変換して金属イオンの付着を防ぎながら、大腸菌、レジオネラ菌等の殺菌に有効な次亜塩素酸を連続生成する電解槽を有し、該電解槽で浴槽または水槽から取り出した用水を殺菌処理して戻すことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、電解槽の電極の極性変換を、白金族金属酸化物コーティングされたチタン電極を陽極として作動させるときは通電時間を15分から60分程度とし、陰極として作動させるときは、陽極としての通電時間の50%から100%として、金属イオンの付着を可及的に抑制すると共に有効に次亜塩素酸を発生させることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、浴槽または水槽の次亜塩素酸濃度を検知機にて検知し、断続的に電解殺菌運転を行って、次亜塩素酸濃度を管理することを特徴とする。
【0011】
【実施の形態】
この発明の実施の形態を、図1、図2、図3、図4および図5に基づいて説明する。
図1は、殺菌水の生成方法を適用し、浴槽または水槽から取り出した用水の循環浄化殺菌システムの一例である。殺菌システムは、通常の濾過・昇温循環経路から用水を取り出し、電解槽で殺菌処理を行った後に循環経路へ戻す構成である。
更に図1は、電解槽に付設する極性変換調整装置を表す。用水にはカルシウムイオンやマグネシウムイオンなど金属イオンが多量に含まれるが、該金属イオンは負電極に引き付けられ、金属単体として付着するので、電極表面は徐々に金属単体による不純物で覆われ、殺菌効率が低下する。これを解消するため、通電を止め、人為的に該付着物を取り除くことは構造上容易であるが、しかし、この間、用水を利用することができない。
【0012】
そこで金属分の電極への付着を予防する方法として、電極の極性を自動で変換させる手段を創設した。即ち、用水に含まれるカルシウムイオンやマグネシウムイオンなど金属イオンは負電極に引き付けられ、電極表面を徐々に覆うが、電極の極性を変換させると、自動的に金属分の付着を予防し、他方で電解が進行する。このとき、電解槽の電極を陽極として作動させるときは通電時間を15分から60分程度とし、陰極として作動させるときは、陽極としての通電時間の50%から100%とすれば、白金族金属酸化物がコーティングされたチタン電極への金属分の付着を予防することができる。そのため、該電極極性の交互変換装置(極性変換調整装置)を付設し、極性の交互変換により、陰極での金属分の付着を防止し、陽極で殺菌に有効な次亜塩素酸を連続且つ多量生成する。
【0013】
図2は、電解槽の外観斜視図を表す。本体1は筒型で、中に電極板3を挿入した後、筒の両端を板状フランジ2で覆い、ボルト締めを行い、水漏れを防ぐと共に、水圧に耐え、変形し難く、且つ耐熱性、耐細菌性、耐錆性のあるナイロン、FRP、塩ビなどの樹脂を使用する。電極板3は、電極板受台4に付設する櫛状ガイド部5の溝に挿置される。電極板3の対岸も櫛状ガイド部5と電極板受台4によって挟まれる形式とし、ユニットとして本体1に挿入される。
【0014】
また図3は、電解槽の外観正面図を表す。更に図4は、電解槽の断面図を表す。電解槽への用水の入り側は本体1筒の下側とし、出側は本体1筒の上側とすることを意図し、殺菌処理する際に発生するガスを、管中に残留させないで、用水と共に管外に排出することを目的としている。
このとき、発生ガスを管中に残留させない方法は、用水の流速を上げることである。循環経路にポンプを設置し、ポンプの圧力を上げ、用水の流速を調整してガスの残留を抑制する。電極への印加電流もその流速に対応させて大きくすると、発生ガス量も多くなり、管中にガスが残留する可能性が高くなる。管中のガスの溜まりを無くすことは、電解殺菌の効率低下を抑制するものである。
【0015】
図5は、電極板受台4と櫛状ガイド部5を表す。電解槽への電極板の出し入れを容易とし、組立、分解、清掃、メンテが簡潔であり、部品点数を最小限に留めたユニットを構成する。また櫛状ガイド部5は電極板3を平行状態に挟み込み、電極板受台4は、本体1の曲率半径に沿って嵌合し、筒内で相乗効果で突っ張り合うので電極板3などユニットとして揺れがない。更に、電極板3と接続される配線は、漏電を避けるための防水性を施すと共に、電解中に発生する振動によって防水性が無くなる事を防ぐ構造を形成している。
【0016】
【試験例1】
電解処理による減菌処理の有効性を確認することを目的とし、浴槽水の減菌処理試験を行った。殺菌装置滞留時間を2分として、処理回数に対する一般細菌数、大腸菌数、レジオネラ菌数について比較検討を行った。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】
【0020】
【発明の効果】
本発明は、電解処理装置にて次亜塩素酸を連続生成するので、循環経路にて大腸菌、レジオネラ菌や一般細菌などを殺菌することができると共に、その電解殺菌装置の組立、分解、清掃、メンテナンスなどにあってその作業を容易とする。更に、極性変換調整装置を付設して、電極への不純物の付着を抑制させながら、電極面を用水に接触させるので、次亜塩素酸を連続生成することができる。また断続運転装置を付設して、湯水の濃度検知しているので、濃度を管理することができる等の優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示す浴槽または水槽の電解殺菌装置の模式図である。
【図2】電解槽の外観斜視図である。
【図3】電解槽の外観正面図である。
【図4】電解槽の断面図である。
【図5】電極板受台を示す平面図及び側面図である。
【符号の説明】
1 電解槽本体
2 板状フランジ
3 電極板
4 電極板受台
5 櫛状ガイド部
Claims (3)
- (a)筒型に形成された槽体に内接する櫛歯状の電極受台に互いに極性の向かい合った対の電極板を挿着して左右端を蓋体で閉塞し、(b)極性変換調整装置にて極性を交互に変換して金属イオンの付着を防ぎながら、大腸菌、レジオネラ菌等の殺菌に有効な次亜塩素酸を連続生成する電解槽を有し、
該電解槽で浴槽または水槽から取り出した用水を殺菌処理して戻すことを特徴とする浴槽及び水槽の電解殺菌装置。 - 電解槽の電極の極性変換を、白金族金属酸化物コーティングされたチタン電極を陽極として作動させるときは通電時間を15分から60分程度とし、陰極として作動させるときは陽極としての通電時間の50%から100%として、金属イオンの付着を可及的に抑制すると共に有効に次亜塩素酸を発生させる請求1記載の浴槽及び水槽の電解殺菌装置。
- 浴槽または水槽の次亜塩素酸濃度を検知機にて検知し、断続的に電解殺菌運転を行って、次亜塩素酸濃度を管理する請求項1または2記載の浴槽及び水槽の電解殺菌装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002383501A JP4084659B2 (ja) | 2002-12-21 | 2002-12-21 | 浴槽及び水槽の電解殺菌装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002383501A JP4084659B2 (ja) | 2002-12-21 | 2002-12-21 | 浴槽及び水槽の電解殺菌装置 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007317948A Division JP2008119689A (ja) | 2007-12-10 | 2007-12-10 | 浴槽及び水槽の電解殺菌装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004202466A true JP2004202466A (ja) | 2004-07-22 |
JP4084659B2 JP4084659B2 (ja) | 2008-04-30 |
Family
ID=32818196
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002383501A Expired - Lifetime JP4084659B2 (ja) | 2002-12-21 | 2002-12-21 | 浴槽及び水槽の電解殺菌装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4084659B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006263679A (ja) * | 2005-03-25 | 2006-10-05 | Takenaka Komuten Co Ltd | 流水式電気分解装置及びこの装置に使用する電解ユニット |
JP2010069440A (ja) * | 2008-09-19 | 2010-04-02 | Sanyo Electric Co Ltd | 電解水生成装置、及び、除菌システム |
-
2002
- 2002-12-21 JP JP2002383501A patent/JP4084659B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006263679A (ja) * | 2005-03-25 | 2006-10-05 | Takenaka Komuten Co Ltd | 流水式電気分解装置及びこの装置に使用する電解ユニット |
JP2010069440A (ja) * | 2008-09-19 | 2010-04-02 | Sanyo Electric Co Ltd | 電解水生成装置、及び、除菌システム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4084659B2 (ja) | 2008-04-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5595213B2 (ja) | 殺菌水製造装置および殺菌水の製造方法 | |
US20070000790A1 (en) | Method and device for electrochemical disinfection of water | |
JP2004202466A (ja) | 浴槽及び水槽の電解殺菌装置 | |
US6800207B2 (en) | Method and apparatus for controlling water system fouling | |
US20170036926A1 (en) | Water Sanitizing System | |
JP3843365B2 (ja) | 水質浄化方法及びその機構 | |
JP3802888B2 (ja) | 電解式滅菌装置と方法 | |
JP2008119689A (ja) | 浴槽及び水槽の電解殺菌装置 | |
JP2005350716A (ja) | 水槽の電解殺菌装置 | |
JP2007160196A (ja) | 水槽の電解殺菌装置 | |
JP2002219463A (ja) | 水の電解殺菌方法 | |
KR101063572B1 (ko) | 음전극판 보호부재를 설치한 전기분해장치 | |
JP2005013520A (ja) | 浴槽装置および浴槽運用方法 | |
JP3398103B2 (ja) | 水処理装置 | |
JP3068364U (ja) | 金属イオン及び塩素による液体の殺菌殺藻装置 | |
RU2139956C1 (ru) | Установка для получения растворов гипохлоритов электролизом | |
JP4771396B2 (ja) | 浴湯の殺菌浄化方法および殺菌浄化装置 | |
JP2751404B2 (ja) | 浴槽水殺菌浄化装置 | |
KR101934837B1 (ko) | 티타늄 전극 표면에 생성된 석회질 피막을 제거할 수 있는 자동 양방향 전원장치 해수전해설비 | |
JP2003225671A (ja) | 殺菌洗浄水の生成方法と其の装置 | |
EP1342696B1 (en) | Method and apparatus for controlling water system fouling | |
JP2001232395A (ja) | 温水の循環殺菌方法及び装置 | |
JP2000246252A (ja) | 金属イオン及び塩素による液体の殺菌殺藻装置 | |
WO2001017908A1 (en) | Device for electrolysis | |
WO2002072481A1 (fr) | Procede et appareil pour produire de l'ozone par electrolyse |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051202 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070927 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071009 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071210 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080115 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080215 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4084659 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110222 Year of fee payment: 3 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110222 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140222 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |