JP2004202425A - 炭化水素改質用触媒、炭化水素分解装置、及び燃料電池用改質器 - Google Patents
炭化水素改質用触媒、炭化水素分解装置、及び燃料電池用改質器 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】炭化水素の改質反応において経済性が高く、且つ取り扱いの容易な触媒を提供することを目的とする。
【解決手段】三種の異なる金属からなるスピネル化合物であることを特徴とする炭化水素改質用触媒及び該三種の異なる金属が、(A)リチウム、IIa族、及びIIb族からなる群から選ばれる1種以上の金属、(B)二価金属から選ばれる1種以上の金属、並びに(C)アルミニウムであることを特徴とする炭化水素改質用触媒、該触媒を用いることを特徴と炭化水素分解装置、並びに燃料電池用改質器。
【選択図】 図1
【解決手段】三種の異なる金属からなるスピネル化合物であることを特徴とする炭化水素改質用触媒及び該三種の異なる金属が、(A)リチウム、IIa族、及びIIb族からなる群から選ばれる1種以上の金属、(B)二価金属から選ばれる1種以上の金属、並びに(C)アルミニウムであることを特徴とする炭化水素改質用触媒、該触媒を用いることを特徴と炭化水素分解装置、並びに燃料電池用改質器。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭化水素改質用触媒、その触媒を用いた炭化水素分解装置、及び燃料電池用改質器に関する。
【0002】
【従来の技術】
炭化水素を水素と一酸化炭素を含むガスへ変換する改質反応には、水蒸気改質、炭酸ガス改質、部分酸化改質、オートサーマル改質など種々の反応形式が知られている。本発明における触媒は、改質反応の形式で特に限定されるものではないが、部分酸化改質、オートサーマル改質のような分子状酸素を導入しての改質反応に有用に用いるものである。
【0003】
炭化水素改質反応において触媒に要求される基本的な性能は、活性が高いこと、さらに触媒寿命が長いことである。改質反応では、触媒上で炭素質の析出、触媒種のシンタリング、担体種の変化などにより触媒活性が低下することがあるため、長寿命触媒の開発は特に大きな課題でもある。また、触媒調製の容易さ、触媒の取り扱い易さも実用面からは重要なポイントである。さらに触媒そのもののコストもより安価であることが要求される。
【0004】
このため、種々のタイプの触媒が開発されたり提案されている(例えば、Applied Catalysis A:General221(2001)p.459(非特許文献1)、 触媒学会編 触媒講座第8巻p.263〜273(講談社1986年発行)(非特許文献2) 、特開平2001−348207号公報(特許文献1))。これら公知の改質反応の触媒は、基本的には、触媒活性成分と触媒担体から構成されている。すなわち触媒活性成分である金属の粒子が担体表面或いは担体の細孔内上に担持されている。特に、触媒活性成分としては、ニッケル粒子が活性もあり広く用いられている。そのようなニッケル担持触媒はコストも比較的安価であり実用性の高い触媒である。また貴金属が担持した触媒にも活性が高いものがあることは知られているが、触媒のコストが高いという問題点がある。
【0005】
改質触媒は実用的には長寿命であることが不可欠であり、ニッケル担持触媒についても、長寿命の触媒を開発する方向で種々検討されている。改質反応が高温であるため、耐熱性無機材料担体にNiを担持した触媒が提案されている。例えば、Catalysis Letters,74,No.1-2,p.31(非特許文献3)にはアルミナ、マグネシア、ジルコニア、Mgスピネルなどを担体としNi粒子を担持したNi/Al2O3、Ni/Mg、Ni/ZrO2、Ni/MgAl2O4など各種担持型のNi触媒が報告されている。
【0006】
また、例えば、特開平5−161848号公報(特許文献2)にも、特殊なマグネシア担体を用いてのNi/MgO触媒の調製が報告されている。なお、これらニッケル担持触媒は触媒調製時にニッケルが酸化物粒子として担持されるため、使用前に水素還元し活性化して使用される。
【0007】
また、特公昭49−9312号公報(特許文献3)やJ.Catal. vol.204,(2001),p.89(非特許文献4)には、触媒組成として、先ず、Ni−耐火性酸化物−アルカリ化合物系触媒が記載されている。これら文献では、触媒にアルカリ化合物を含むことによって、炭化水素の水蒸気改質反応や炭酸ガス改質反応において触媒失活の一因である炭素析出が抑制される触媒になることを教えている。このように、Ni系改質触媒には、炭素の析出を防止するためアルカリ成分が添加されていることが多い。
【0008】
しかしながら、カリウムなどアルカリ成分の種類によっては、反応中に触媒のアルカリ成分が飛散して反応装置、配管その他に腐蝕を引き起こすなど別の問題を引き起こす可能性もある。また、触媒は使用前には水素還元して活性化される。
【0009】
また、Chemistry Letter, 2001,p.88(非特許文献5)には、Ni/Ce-ZrO2系触媒が示されている。すなわち、Ceで修飾されたZrO2担体上に、Ni化合物を担持し還元処理することによって、Ni担持触媒としている。炭化水素の部分酸化改質反応において活性低下が少ない安定な性能の触媒となることが示されている。
【0010】
特開2000−79340号公報(特許文献4)には、炭素含有Ni/α‐Al2O3と炭素含有NiAl2O4とからなる触媒系が炭化水素の水蒸気改質に安定な触媒系であると報告している。担持されたNi金属粒子の結晶の格子定数を大きくしたことを特徴にしている。
【0011】
触媒誌vol.44,(2002),p.131(非特許文献6)には、Ni置換ハイドロタルサイト([NixMg3-xAl(OH)8]1/2CO3 2-・2H2O, x=0.25-1.0)を調製し、焼成、還元処理により高活性、高安定性の改質触媒が得られることが示されている。すなわち、この系の触媒は、Ni置換ハイドロタルサイト前駆体を用い、さらに還元処理して高分散のNi金属微粒子を形成させ、高活性改質触媒としている。なお、還元処理をしないと活性が発現しないとされている。
【0012】
上記の従来の改質触媒は、担体に金属微粒子が担持されているものであるため、ある種の貴金属担持触媒を除き、触媒調製時に、或いは触媒使用前に、水素還元のような特別な活性化処理を必要とする。水素還元された多くの金属担持触媒は、空気に触れると劣化するため、実質的には反応器中で使用直前に還元する。このことは、水素のような還元ガスの使用を必要とし、しかも安全性が確保できない限り触媒として使用出来ないことにもなり、実用にあたって制約のある触媒でもある。従って、水素還元処理を施さなくても安定的に活性で、しかも空気中でも失活しない触媒が望まれる。例えば、Niのような経済性の高い卑金属を構成成分とする酸化物を触媒物質として用いることが望まれ、従来のNi担持型触媒において不可避とされている水素還元処理を行なわなくても高い活性を長時間安定的に発現する炭化水素改質触媒を提供しようすることが望まれている。
【0013】
【特許文献1】
特開平2001−348207号公報
【特許文献2】
特開平5−161848号公報
【特許文献3】
特公昭49−9312号公報
【特許文献4】
特開2000−79340号公報
【非特許文献1】
Applied Catalysis A:General221(2001)p.459
【非特許文献2】
触媒学会編 触媒講座第8巻p.263〜273(講談社1986年発行)
【非特許文献3】
Catalysis Letters,74,No.1-2,p.31
【非特許文献4】
J.Catal. vol.204,(2001),p.89(非特許文献4)
【非特許文献5】
Chemistry Letter, 2001,p.88
【非特許文献6】
触媒誌vol.44,(2002),p.131
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、炭化水素の改質反応において、高価な貴金属を含むことなく経済性が高く、且つ取り扱いの容易な触媒を提供することを目的とする。従来より知られているNiが担体に担持されている触媒では、通常、炭素析出による活性低下が起こり易いため、高活性で、しかも活性低下の起こり難い長寿命触媒を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、三種の異なる金属からなるスピネル化合物であることを特徴とする炭化水素改質用触媒に関する。
【0016】
また、本発明は、該三種の異なる金属が、(A)リチウム、IIa族、及びIIb族からなる群から選ばれる1種以上の金属、(B)二価金属から選ばれる1種以上の金属、並びに(C)アルミニウムであることを特徴とする上記の炭化水素改質用触媒に関する。
【0017】
また、本発明は、該二価金属がコバルト、鉄、ニッケルであることを特徴とする上記の炭化水素改質用触媒に関する。
【0018】
また、本発明は、該触媒として、該(A)リチウム、IIa族、IIb族から選ばれる1種以上の金属を該(C)アルミニウム(Al)に対して原子比で0.01/2〜1.5/2の比率で含む多孔質のスピネル結晶構造体であることを特徴とする上記の炭化水素改質用触媒に関する。
【0019】
また、本発明は、該(B)二価金属から選ばれる1種以上の金属が、該(C)アルミニウム(Al)に対して原子比で0.01/2〜1/2の比率で含む多孔質のスピネル結晶構造体であることを特徴とする上記の炭化水素改質用触媒に関する。
【0020】
また、本発明は、該(B)二価金属から選ばれる1種以上の金属としてニッケルが含まれることを特徴とする上記の触媒に関する。
【0021】
また、本発明は、上記の触媒を用いることを特徴とする炭化水素分解装置に関する。
【0022】
上記の炭化水素分解装置を用いることを特徴とする燃料電池用改質器に関する。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の炭化水素改質用触媒は、三種の異なる金属からなるスピネル化合物である。三種の異なる金属は、(A)リチウム、IIa族、及びIIb族からなる群から選ばれる1種以上の金属、(B)二価金属から選ばれる1種以上の金属、並びに(C)アルミニウムであることが好ましい。
【0024】
(A)リチウム、IIa族、及びIIb族からなる群から選ばれる1種以上の金属としては、リチウム、マグネシウムやカルシウムなどのIIa族金属、及び亜鉛やカドミウムなどのIIb族金属が挙げれられる。中でも、リチウムが好ましい。
【0025】
(B)二価金属から選ばれる1種以上の金属としては、ニッケル、コバルト、鉄などが挙げられる。中でも、ニッケルが好ましい。
【0026】
各金属の比率としては、該(A)リチウム、IIa族、IIb族から選ばれる1種以上の金属を該(C)アルミニウム(Al)に対して原子比で0.01/2〜1.5/2、特に0.1/2〜1/2であることが好ましい。
該(B)二価金属から選ばれる1種以上の金属が、該(C)アルミニウム(Al)に対して原子比で0.01/2〜1/2の特に0.05/2〜0.5/2であることが好ましい。
【0027】
該(B)二価金属から選ばれる1種以上の金属には、ニッケルが含まれることが好ましい。
【0028】
触媒の構造としては、多孔質の欠損型スピネル結晶構造体であることが好ましい。本発明での触媒はスピネル結晶化合物そのものであるが、スピネル結晶構造を有していれば欠損型或いは非欠損型のどちらでもよい。
【0029】
また、多孔質であること特徴とする。例えば細孔容積としては0.1〜1.5mL/gである多孔質のスピネル結晶化合物である。
【0030】
スピネルとは、例えば、化学式MgAl2O4 (あるいはMgO・Al2 O3 )で表わされるマグネシウムとアルミニウムの複合酸化物(マグネシウムアルミネート)であり、センショウ石とも呼ばれていて、従来より耐火物の材料として多く用いられているものである。一方、スピネル型結晶構造とは、代表的にはAB2O4型の化合物(AとBとは2価または3価の金属元素)として表記される代表的な結晶構造型であって、正八面体もしくは略正八面体の外形を呈する結晶であって、立方格子に属し、酸素原子がほぼ立方最密パッキングに詰まった形の構造を意味する。ただし、必ずしもAB2O4(AとBとは2価または3価の金属元素)と表記されなくても、同様な結晶構造をとるものはスピネル型結晶構造物であり、種々の価数の金属によって構成されたり、また欠損がある場合もある。
【0031】
本発明のリチウム、IIa族、IIb族から選ばれる1種以上の金属およびコバルト、鉄、ニッケルから選ばれる1種以上の金属およびアルミニウムからなる化合物は、リチウム、IIa族、IIb族から選ばれる1種以上の金属の量、コバルト、鉄、ニッケルから選ばれる1種以上の金属の量をアルミニウムに対して適量とすることにより、複数の金属種を含んだスピネル結晶構造物とすることができる。スピネル型構造をとる物質にはγ‐Al2O3に代表されるように、結晶構造は基本的にはMgAl2O4と同様なスピネル型構造であるが欠損型のものもある。このような欠損型の物質もX線回折において、非欠損型のスピネル型構造の場合と同様な回折ピークを与える。本発明の触媒においても、スピネル化合物を構成する金属の量によっては、理想的な非欠損型のスピネル型結晶構造となったり、或いは欠損型のスピネル型構造をとりうる。欠損があっても何ら問題ない。
【0032】
本発明の複数種の金属より構成される多孔質のスピネル結晶構造体とは、それら金属の含有比によって、欠損型のスピネル型構造になったり、非欠損型のスピネル型構造になる。本発明では、このどちらであるかを特定するものではない。すなわち、本発明の触媒の原子配列において完全なスピネル構造のものであっても、また欠陥型のスピネル構造のものであっても何ら問題はない。また過剰の金属が存在していても、触媒のスピネル結晶構造の形成を阻害しなく反応に悪い影響を与えない限り何ら問題はない。
【0033】
また本発明のように複数種の金属より構成されるスピネル結晶構造体は、調製法によっては、単相のスピネル結晶構造であったり、多相のスピネル結晶構造体となる場合がある。本発明では、このどちらであるかを特定するものではない。すなわち、本発明の触媒は単相であっても多相であってもスピネル結晶構造をとっていれば何ら問題はない。
【0034】
また、本発明のスピネル結晶構造である触媒は、多孔質の粉末あるいは成型体であるが、反応に供する実触媒としては反応の関与する表面部分のみにスピネル構造を持つものであってもよい。すなわち、たとえば、表面部分がスピネル構造を持ち、反応に関与しない内部は他の結晶構造のものであってもよい。また、本発明のスピネル型結晶構造を有する触媒の内部の化学組成は、表面部分と同一である必要はなく、たとえば、内部はアルミナなどの他の物質から構成されていてもよい。
【0035】
さらに、本発明では触媒の成分については上記に示したとおりであるが、改質反応に悪い効果を与えない限り、他の金属、例えば、アルカリ土類、希土類などの金属を共存させてもよい。その場合、スピネル型構造をとりうる金属を添加しても良いし、またスピネル型構造をとらない金属を加えてもよい。
【0036】
本発明のスピネル型結晶構造を有する触媒は、その形状において限定されるものではない。粉末であっても、成形体であっても、また、別の基材、例えば、ハニカム基材の上に形成されていてもよい。ハニカム基材はスピネル結晶構造をとっている必要はまったくない。
【0037】
本発明におけるスピネル型結晶構造触媒は多孔質であることが望ましく、通常、細孔容積が0.1〜1.5mL/g、好ましくは0.3〜1.3mL/gの範囲のものを用いることができる。
【0038】
本発明における多孔質スピネル触媒は種々の方法で調製することができるが、以下に亜鉛ニッケルアルミネートを例にとって、基本的な調製法を述べる。
【0039】
本発明の多孔質のリチウムニッケルアルミネートスピネル結晶構造触媒は、アルミナゾルとリチウム塩、ニッケル塩水溶液とから製造することもできる。すなわち、アルミナゾルとリチウム塩とニッケル塩を含む水溶液を、アルミナゾル中のアルミニウム成分に対して、リチウムとニッケルが所定量の原子比となるような量で混合したのち、ロータリーエバポレータなどを用いて水を蒸発させ、次に、たとえば110℃で10時間乾燥する。そして、得られた金属塩とアルミナゾルからの混合物を700℃以上(好ましくは700〜1300℃)の温度で焼成することにより、塩分解を経て、本発明のスピネル型結晶構造を有する多孔質リチウムニッケルアルミネート触媒を製造することができる。このようなスピネル結晶構造触媒は、使用法に応じて、その製造途中あるいは製造後にふるいなどを用いて適宜整粒したり或いは成形を行なうこともできる。例えば、上記の乾燥の前にアルミナゾルと金属塩から混合物を押し出し成形してペレット状としたのち、その後の乾燥と焼成を行なうことができる。または、アルミナゾルと複数種の塩との混合物の乾燥品を打錠成形などで成形体とした後、焼成してもよい。
【0040】
また、アルミニウム源として、活性アルミナ又はγ‐アルミナの成形体を用いてリチウムニッケルアルミネート触媒を調製することができる。
【0041】
即ち、活性アルミナ又はγ‐アルミナの成形体から触媒を調製する場合、多孔質アルミナ成形体のアルミニウムの対して所定の比率になるように、所定濃度のリチウム塩とニッケル塩から成るの水溶液を調製し、多孔質アルミナ成形体に含浸する。次いでロータリーエバポレータなどの蒸発用器具を用いて蒸発乾固させて、その後、たとえば400℃で塩分解させる。そして、得られたリチウム、ニッケル含有アルミナ成形体を、700℃以上(好ましくは700〜1300℃)の温度で焼成することにより、スピネル型結晶構造を有する多孔質リチウムニッケルアルミネート触媒を製造することができる。なお、このような触媒は、その製造途中にて、あるいは製造後に、必要に応じてふるいなどを用いて適宜整粒を行なうこともできる。
【0042】
上記の方法は複数種の金属塩をアルミナに同時に含浸する方法であるが、必ずしも同時に含浸する必要はない。スピネル結晶構造物が得られるなら、方法は限定されるものではなく、例えば、異種の金属塩を逐次的に含浸、焼成して触媒を調製しても何ら問題はない。
【0043】
例えば、先ずアルミナとリチウム塩から欠損型の多孔質リチウムアルミネート成形体を調製し、次にそれに、所定濃度のニッケル塩を溶液から、ニッケルを含浸させ上記と同様な方法で乾燥、塩分解、焼成を経てスピネル型結晶構造を有する多孔質リチウムニッケルアルミネート触媒を製造することができる。
【0044】
本発明のスピネル結晶構造の触媒は、炭化水素を水素、一酸化炭素を含むガスに改質するための触媒として用いられることができる。
【0045】
すなわち、水蒸気改質、炭酸ガス改質、オートサーマル法、部分酸化法など公知の改質反応での触媒として用いることができる。反応温度は500−900℃が適している。
【0046】
炭化水素としては、パラフィン類、シクロパラフィン類、オレフィン類、シクロオレフィン類などを挙げることができる。具体的には、例えば、イソオクタン、メタン、プロパンなどをあげることができる。中でも、イソオクタンが好適である。これら炭化水素は単独でも良いし、また混合物でも良い。このため、例えばガソリン成分や天然ガス成分の炭化水素類を水素、一酸化炭素を主成分とするガスに改質するのに適用できる。中でもイソオクタンの酸化的水蒸気改質、メタンの部分酸化改質に好適である。
【0047】
また、一酸化炭素の高温改質触媒としても使用することができる。
また、燃料電池用の水素製造触媒としても用いることができる。
【0048】
【実施例】
実施例1 〔触媒(a)の調製〕
スピネル結晶構造を有する、所定の比率のLi、Ni、Al及びOから成るの触媒を以下のようにして調製した。すなわち、硝酸リチウム0.22gを量り取り、メタノール5.0mlに溶解した。次いで、20〜40メッシュに整粒した多孔質のγ−アルミナ(比表面積150m2/g)1.0gをこの溶液に浸漬し、これを減圧下70℃で乾燥させ、さらに400℃で1時間空気中熱処理を行い、その後電気炉にて空気中800℃で焼成した。次にこれに、硝酸ニッケル6水和物0.41gをメタノール5.0mlに溶解した液を含浸させた。これを減圧下70℃で乾燥させ、さらに400℃で1時間空気中熱処理を行い、その後電気炉にて空気中900℃で焼成し触媒とした。
【0049】
なお、この触媒のX線回折を図1に示すが、回折ピークより単相のスピネル結晶構造物であった。なお、酸化ニッケル或いはニッケル金属粒子による回折ピークは存在しなかった。さらに、触媒の電子顕微鏡測定でもニッケルなど特定の金属粒子の存在は確認されなかった。EDS測定で点分析よりAl,Li,Niは均一に分布していることが確認された。またEPMAによる元素分析からLiおよびNi含有量はそれぞれ1.8wt%、6.7wt%(原子比Li/Al=0.32/2、Ni/Al=0.14/2)であった。したがって、この触媒は欠損型のスピネル化合物Li0.32Ni0. 14Al2O3. 6と同定された。
実施例2 〔イソオクタンの酸化的水蒸気改質反応〕
実施例1で調製された触媒(a)0.50gを反応器に充填し、反応温度750℃で窒素ガスを50ml/minで、酸素ガスを90ml/min.で流しながら、イソオクタンを10 g/h、水を0.25g/hの速さで導入し、反応を行った。なお、この場合はS/C=2に相当する。
反応開始5時間後の結果は、イソオクタン転化率は100%であり、水分と窒素、酸素を除く反応ガス組成はH263 vol%,CO 19 vol%,CO2 17 vol%、CH4 1 vol%であった。即ち、H2/CO比は3.3であり、また水素生成速度は48.1 Nm3/kghであった。この反応中の数時間では活性の低下はまったく見られなかった。
【0050】
比較例1 〔触媒(b)の調製〕
硝酸ニッケル6水和物0.50gを量り取り、メタノール6mlに溶解した。次いで、30%シリカゾル3.30gをこの溶液と混合し、ロータリエバポレーターで乾燥させた。これを200℃で乾燥させ、さらに500℃で1時間空気中熱処理を行った。次にこれを雰囲気炉にて水素中450℃で還元し触媒(b)とした。
【0051】
この触媒のX線回折を図1に示すが、回折ピークより、ニッケルに関わる物質としてはニッケル金属粒子と酸化ニッケルの2種が同定された。EDS測定で点分析でも粒子がNi種でことが確認された。また、元素分析からNi含有量は9.8wt%であった。したがって、この触媒はNi金属粒子と酸化ニッケル粒子が担体に担持されたNi-NiO/シリカ触媒であった。
【0052】
比較例2 〔イソオクタンの酸化的水蒸気改質反応〕
この触媒を用いて、反応温度を800℃とした以外は実施例2と同じ条件で、イソオクタンの酸化的水蒸気改質反応を行った。反応開始2時間後の結果は、イソオクタン転化率は100%であり、水分と窒素、酸素を除く反応ガス組成はH268 vol%,CO 14 vol%,CO2 16 vol%、CH4 2 vol%であった。即ち、H2/CO比は4.8であり、また水素生成速度は38.2Nm3/kghであった。なお、この触媒の活性は数時間で初期活性の1/2以下に低下した。
【0053】
実施例 3 〔触媒(c)の調製〕
Ni,Mg,Al及びOから成るスピネル結晶構造物を以下のようにして調製した。すなわち硝酸ニッケル6水和物 0.66 gと硝酸マグネシウム6水和物5.28gを量り取り、これらを水に溶解させ、 5.5 mlの水溶液を調製した。この溶液に、20−40メッシュに整粒した多孔質のγ−アルミナ 1.0 gを浸漬し硝酸ニッケルおよび硝酸マグネシウムを含浸させた。ろ別後、減圧下70℃で乾燥させ、次いで400℃で1時間空気中熱処理を行った。このようにして得られた多孔体は、同じ溶液による含浸、ろ別、乾燥、400℃熱処理のサイクルをさらに2回繰り返した。最後に電気炉にて空気中900℃で焼成し触媒とした。
【0054】
この触媒のX線回折は図1と同様なパターンであり、単相のスピネル結晶構造物と同定された。すなわち、例えば、酸化ニッケル、ニッケル金属粒子、酸化マグネシウムなどスピネル結晶以外の回折ピークは存在しなかった。さらに、触媒を透過型電子顕微鏡観察でも酸化ニッケル粒子やニッケル金属粒子は存在しなかった。酸化マグネシウム粒子も存在しなかった。またEDS測定で点分析よりNi,Mg,Alは均一に分布していることが確認された。元素分析からNi含有量は3.1重量%、Mg含有量は11.4重量%、Al含有量は40.8重量%であった。これは原子比でMg/Al=0.63/2、Ni/Al=0.07/2である。したがって、この触媒はMg0.63Ni0.07 Al2O3.7と同定される欠損型のスピネル化合物である。
【0055】
実施例 4 〔イソオクタンの酸化的水蒸気改質反応〕
実施例 3の触媒0.50gを用いて、反応温度を700℃とした以外は実施例3と同じ条件で、イソオクタンのオートサーマル改質反応を行った。反応開始5時間後での結果は、イソオクタン転化率は100%であり、水分と窒素、酸素を除く反応ガス組成は、H2 65%、CO 15、CO2 18、CH4 1.7であった。即ち、H2/CO比は 4.3であり、水素生成速度は 46.1 Nm3/kghであった。
【0056】
実施例5 〔触媒(d)の調製〕
Zn,Ni, Al及びOから成るスピネル結晶構造物を以下のようにして調製した。すなわち硝酸亜鉛6水和物 3.43 gと硝酸ニッケル6水和物3.45 gを量り取り、これらを水に溶解させ、 5.5 mlの水溶液を調製した。この溶液に、20−40メッシュに整粒した多孔質のγ−アルミナ 1.0 gを浸漬し硝酸亜鉛および硝酸ニッケルを含浸させた。ろ別後、減圧下70℃で乾燥させ、次いで400℃で1時間空気中熱処理を行った。さらに最後に電気炉にて空気中900℃で焼成し触媒とした。
【0057】
この触媒のX線回折は図1と同様なパターンであり、単相のスピネル結晶構造物と同定された。すなわち、例えば、酸化ニッケル、ニッケル金属粒子、酸化亜鉛などスピネル結晶以外の回折ピークは存在しなかった。さらに、触媒を透過型電子顕微鏡観察でも酸化ニッケル粒子やニッケル金属粒子は存在しなかった。酸化亜鉛の粒子も存在しなかった。またEDS測定で点分析よりZn,Ni, Alは均一に分布していることが確認された。元素分析からNi含有量は6.5重量%、Zn含有量は7.3重量%、Al含有量は44重量%であった。これは原子比でZn/Al=0.14/2、Ni/Al=0.14/2である。したがって、この触媒はZn0.14Ni0.14Al2O3.28と同定される欠損型のスピネル化合物と同定さてた。
【0058】
実施例 6 〔イソオクタンの酸化的水蒸気改質〕
実施例 5の触媒0.50gを用いて、反応温度を700℃とした以外は実施例3と同じ条件で、イソオクタンのオートサーマル改質反応を行った。反応開始5時間後での結果は、イソオクタン転化率は100%であり、H2 65%、CO 18、CO2 16、CH4 1.0、の速度で反応ガスが得られた。即ち、H2/CO比は 3.6であり、水素生成速度は 50.9 Nm3/kghであった。
【0059】
(実施例7) 〔触媒(a) 寿命試験−イソオクタンの酸化的水蒸気改質〕
触媒(a)を用い、実施例2と同条件で触媒の寿命試験を行った結果を図3に示す。イソオクタンの酸化的水蒸気改質において安定した触媒活性が示された。使用後触媒の炭素沈着量は1wt%以下と僅少であった。
【0060】
【発明の効果】
炭化水素の改質反応を行なうにあたって、本発明のスピネル結晶構造の触媒を用いることによって、高い改質反応性が示され、かつ触媒活性の長期安定になるなどの活性や耐久性などの特性が示され、また触媒そのものも安価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の触媒(a)のX線回折図を示す。
【図2】比較例2の触媒(b)のX線回折図を示す。
【図3】実施例7の触媒寿命試験を示す。
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭化水素改質用触媒、その触媒を用いた炭化水素分解装置、及び燃料電池用改質器に関する。
【0002】
【従来の技術】
炭化水素を水素と一酸化炭素を含むガスへ変換する改質反応には、水蒸気改質、炭酸ガス改質、部分酸化改質、オートサーマル改質など種々の反応形式が知られている。本発明における触媒は、改質反応の形式で特に限定されるものではないが、部分酸化改質、オートサーマル改質のような分子状酸素を導入しての改質反応に有用に用いるものである。
【0003】
炭化水素改質反応において触媒に要求される基本的な性能は、活性が高いこと、さらに触媒寿命が長いことである。改質反応では、触媒上で炭素質の析出、触媒種のシンタリング、担体種の変化などにより触媒活性が低下することがあるため、長寿命触媒の開発は特に大きな課題でもある。また、触媒調製の容易さ、触媒の取り扱い易さも実用面からは重要なポイントである。さらに触媒そのもののコストもより安価であることが要求される。
【0004】
このため、種々のタイプの触媒が開発されたり提案されている(例えば、Applied Catalysis A:General221(2001)p.459(非特許文献1)、 触媒学会編 触媒講座第8巻p.263〜273(講談社1986年発行)(非特許文献2) 、特開平2001−348207号公報(特許文献1))。これら公知の改質反応の触媒は、基本的には、触媒活性成分と触媒担体から構成されている。すなわち触媒活性成分である金属の粒子が担体表面或いは担体の細孔内上に担持されている。特に、触媒活性成分としては、ニッケル粒子が活性もあり広く用いられている。そのようなニッケル担持触媒はコストも比較的安価であり実用性の高い触媒である。また貴金属が担持した触媒にも活性が高いものがあることは知られているが、触媒のコストが高いという問題点がある。
【0005】
改質触媒は実用的には長寿命であることが不可欠であり、ニッケル担持触媒についても、長寿命の触媒を開発する方向で種々検討されている。改質反応が高温であるため、耐熱性無機材料担体にNiを担持した触媒が提案されている。例えば、Catalysis Letters,74,No.1-2,p.31(非特許文献3)にはアルミナ、マグネシア、ジルコニア、Mgスピネルなどを担体としNi粒子を担持したNi/Al2O3、Ni/Mg、Ni/ZrO2、Ni/MgAl2O4など各種担持型のNi触媒が報告されている。
【0006】
また、例えば、特開平5−161848号公報(特許文献2)にも、特殊なマグネシア担体を用いてのNi/MgO触媒の調製が報告されている。なお、これらニッケル担持触媒は触媒調製時にニッケルが酸化物粒子として担持されるため、使用前に水素還元し活性化して使用される。
【0007】
また、特公昭49−9312号公報(特許文献3)やJ.Catal. vol.204,(2001),p.89(非特許文献4)には、触媒組成として、先ず、Ni−耐火性酸化物−アルカリ化合物系触媒が記載されている。これら文献では、触媒にアルカリ化合物を含むことによって、炭化水素の水蒸気改質反応や炭酸ガス改質反応において触媒失活の一因である炭素析出が抑制される触媒になることを教えている。このように、Ni系改質触媒には、炭素の析出を防止するためアルカリ成分が添加されていることが多い。
【0008】
しかしながら、カリウムなどアルカリ成分の種類によっては、反応中に触媒のアルカリ成分が飛散して反応装置、配管その他に腐蝕を引き起こすなど別の問題を引き起こす可能性もある。また、触媒は使用前には水素還元して活性化される。
【0009】
また、Chemistry Letter, 2001,p.88(非特許文献5)には、Ni/Ce-ZrO2系触媒が示されている。すなわち、Ceで修飾されたZrO2担体上に、Ni化合物を担持し還元処理することによって、Ni担持触媒としている。炭化水素の部分酸化改質反応において活性低下が少ない安定な性能の触媒となることが示されている。
【0010】
特開2000−79340号公報(特許文献4)には、炭素含有Ni/α‐Al2O3と炭素含有NiAl2O4とからなる触媒系が炭化水素の水蒸気改質に安定な触媒系であると報告している。担持されたNi金属粒子の結晶の格子定数を大きくしたことを特徴にしている。
【0011】
触媒誌vol.44,(2002),p.131(非特許文献6)には、Ni置換ハイドロタルサイト([NixMg3-xAl(OH)8]1/2CO3 2-・2H2O, x=0.25-1.0)を調製し、焼成、還元処理により高活性、高安定性の改質触媒が得られることが示されている。すなわち、この系の触媒は、Ni置換ハイドロタルサイト前駆体を用い、さらに還元処理して高分散のNi金属微粒子を形成させ、高活性改質触媒としている。なお、還元処理をしないと活性が発現しないとされている。
【0012】
上記の従来の改質触媒は、担体に金属微粒子が担持されているものであるため、ある種の貴金属担持触媒を除き、触媒調製時に、或いは触媒使用前に、水素還元のような特別な活性化処理を必要とする。水素還元された多くの金属担持触媒は、空気に触れると劣化するため、実質的には反応器中で使用直前に還元する。このことは、水素のような還元ガスの使用を必要とし、しかも安全性が確保できない限り触媒として使用出来ないことにもなり、実用にあたって制約のある触媒でもある。従って、水素還元処理を施さなくても安定的に活性で、しかも空気中でも失活しない触媒が望まれる。例えば、Niのような経済性の高い卑金属を構成成分とする酸化物を触媒物質として用いることが望まれ、従来のNi担持型触媒において不可避とされている水素還元処理を行なわなくても高い活性を長時間安定的に発現する炭化水素改質触媒を提供しようすることが望まれている。
【0013】
【特許文献1】
特開平2001−348207号公報
【特許文献2】
特開平5−161848号公報
【特許文献3】
特公昭49−9312号公報
【特許文献4】
特開2000−79340号公報
【非特許文献1】
Applied Catalysis A:General221(2001)p.459
【非特許文献2】
触媒学会編 触媒講座第8巻p.263〜273(講談社1986年発行)
【非特許文献3】
Catalysis Letters,74,No.1-2,p.31
【非特許文献4】
J.Catal. vol.204,(2001),p.89(非特許文献4)
【非特許文献5】
Chemistry Letter, 2001,p.88
【非特許文献6】
触媒誌vol.44,(2002),p.131
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、炭化水素の改質反応において、高価な貴金属を含むことなく経済性が高く、且つ取り扱いの容易な触媒を提供することを目的とする。従来より知られているNiが担体に担持されている触媒では、通常、炭素析出による活性低下が起こり易いため、高活性で、しかも活性低下の起こり難い長寿命触媒を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、三種の異なる金属からなるスピネル化合物であることを特徴とする炭化水素改質用触媒に関する。
【0016】
また、本発明は、該三種の異なる金属が、(A)リチウム、IIa族、及びIIb族からなる群から選ばれる1種以上の金属、(B)二価金属から選ばれる1種以上の金属、並びに(C)アルミニウムであることを特徴とする上記の炭化水素改質用触媒に関する。
【0017】
また、本発明は、該二価金属がコバルト、鉄、ニッケルであることを特徴とする上記の炭化水素改質用触媒に関する。
【0018】
また、本発明は、該触媒として、該(A)リチウム、IIa族、IIb族から選ばれる1種以上の金属を該(C)アルミニウム(Al)に対して原子比で0.01/2〜1.5/2の比率で含む多孔質のスピネル結晶構造体であることを特徴とする上記の炭化水素改質用触媒に関する。
【0019】
また、本発明は、該(B)二価金属から選ばれる1種以上の金属が、該(C)アルミニウム(Al)に対して原子比で0.01/2〜1/2の比率で含む多孔質のスピネル結晶構造体であることを特徴とする上記の炭化水素改質用触媒に関する。
【0020】
また、本発明は、該(B)二価金属から選ばれる1種以上の金属としてニッケルが含まれることを特徴とする上記の触媒に関する。
【0021】
また、本発明は、上記の触媒を用いることを特徴とする炭化水素分解装置に関する。
【0022】
上記の炭化水素分解装置を用いることを特徴とする燃料電池用改質器に関する。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の炭化水素改質用触媒は、三種の異なる金属からなるスピネル化合物である。三種の異なる金属は、(A)リチウム、IIa族、及びIIb族からなる群から選ばれる1種以上の金属、(B)二価金属から選ばれる1種以上の金属、並びに(C)アルミニウムであることが好ましい。
【0024】
(A)リチウム、IIa族、及びIIb族からなる群から選ばれる1種以上の金属としては、リチウム、マグネシウムやカルシウムなどのIIa族金属、及び亜鉛やカドミウムなどのIIb族金属が挙げれられる。中でも、リチウムが好ましい。
【0025】
(B)二価金属から選ばれる1種以上の金属としては、ニッケル、コバルト、鉄などが挙げられる。中でも、ニッケルが好ましい。
【0026】
各金属の比率としては、該(A)リチウム、IIa族、IIb族から選ばれる1種以上の金属を該(C)アルミニウム(Al)に対して原子比で0.01/2〜1.5/2、特に0.1/2〜1/2であることが好ましい。
該(B)二価金属から選ばれる1種以上の金属が、該(C)アルミニウム(Al)に対して原子比で0.01/2〜1/2の特に0.05/2〜0.5/2であることが好ましい。
【0027】
該(B)二価金属から選ばれる1種以上の金属には、ニッケルが含まれることが好ましい。
【0028】
触媒の構造としては、多孔質の欠損型スピネル結晶構造体であることが好ましい。本発明での触媒はスピネル結晶化合物そのものであるが、スピネル結晶構造を有していれば欠損型或いは非欠損型のどちらでもよい。
【0029】
また、多孔質であること特徴とする。例えば細孔容積としては0.1〜1.5mL/gである多孔質のスピネル結晶化合物である。
【0030】
スピネルとは、例えば、化学式MgAl2O4 (あるいはMgO・Al2 O3 )で表わされるマグネシウムとアルミニウムの複合酸化物(マグネシウムアルミネート)であり、センショウ石とも呼ばれていて、従来より耐火物の材料として多く用いられているものである。一方、スピネル型結晶構造とは、代表的にはAB2O4型の化合物(AとBとは2価または3価の金属元素)として表記される代表的な結晶構造型であって、正八面体もしくは略正八面体の外形を呈する結晶であって、立方格子に属し、酸素原子がほぼ立方最密パッキングに詰まった形の構造を意味する。ただし、必ずしもAB2O4(AとBとは2価または3価の金属元素)と表記されなくても、同様な結晶構造をとるものはスピネル型結晶構造物であり、種々の価数の金属によって構成されたり、また欠損がある場合もある。
【0031】
本発明のリチウム、IIa族、IIb族から選ばれる1種以上の金属およびコバルト、鉄、ニッケルから選ばれる1種以上の金属およびアルミニウムからなる化合物は、リチウム、IIa族、IIb族から選ばれる1種以上の金属の量、コバルト、鉄、ニッケルから選ばれる1種以上の金属の量をアルミニウムに対して適量とすることにより、複数の金属種を含んだスピネル結晶構造物とすることができる。スピネル型構造をとる物質にはγ‐Al2O3に代表されるように、結晶構造は基本的にはMgAl2O4と同様なスピネル型構造であるが欠損型のものもある。このような欠損型の物質もX線回折において、非欠損型のスピネル型構造の場合と同様な回折ピークを与える。本発明の触媒においても、スピネル化合物を構成する金属の量によっては、理想的な非欠損型のスピネル型結晶構造となったり、或いは欠損型のスピネル型構造をとりうる。欠損があっても何ら問題ない。
【0032】
本発明の複数種の金属より構成される多孔質のスピネル結晶構造体とは、それら金属の含有比によって、欠損型のスピネル型構造になったり、非欠損型のスピネル型構造になる。本発明では、このどちらであるかを特定するものではない。すなわち、本発明の触媒の原子配列において完全なスピネル構造のものであっても、また欠陥型のスピネル構造のものであっても何ら問題はない。また過剰の金属が存在していても、触媒のスピネル結晶構造の形成を阻害しなく反応に悪い影響を与えない限り何ら問題はない。
【0033】
また本発明のように複数種の金属より構成されるスピネル結晶構造体は、調製法によっては、単相のスピネル結晶構造であったり、多相のスピネル結晶構造体となる場合がある。本発明では、このどちらであるかを特定するものではない。すなわち、本発明の触媒は単相であっても多相であってもスピネル結晶構造をとっていれば何ら問題はない。
【0034】
また、本発明のスピネル結晶構造である触媒は、多孔質の粉末あるいは成型体であるが、反応に供する実触媒としては反応の関与する表面部分のみにスピネル構造を持つものであってもよい。すなわち、たとえば、表面部分がスピネル構造を持ち、反応に関与しない内部は他の結晶構造のものであってもよい。また、本発明のスピネル型結晶構造を有する触媒の内部の化学組成は、表面部分と同一である必要はなく、たとえば、内部はアルミナなどの他の物質から構成されていてもよい。
【0035】
さらに、本発明では触媒の成分については上記に示したとおりであるが、改質反応に悪い効果を与えない限り、他の金属、例えば、アルカリ土類、希土類などの金属を共存させてもよい。その場合、スピネル型構造をとりうる金属を添加しても良いし、またスピネル型構造をとらない金属を加えてもよい。
【0036】
本発明のスピネル型結晶構造を有する触媒は、その形状において限定されるものではない。粉末であっても、成形体であっても、また、別の基材、例えば、ハニカム基材の上に形成されていてもよい。ハニカム基材はスピネル結晶構造をとっている必要はまったくない。
【0037】
本発明におけるスピネル型結晶構造触媒は多孔質であることが望ましく、通常、細孔容積が0.1〜1.5mL/g、好ましくは0.3〜1.3mL/gの範囲のものを用いることができる。
【0038】
本発明における多孔質スピネル触媒は種々の方法で調製することができるが、以下に亜鉛ニッケルアルミネートを例にとって、基本的な調製法を述べる。
【0039】
本発明の多孔質のリチウムニッケルアルミネートスピネル結晶構造触媒は、アルミナゾルとリチウム塩、ニッケル塩水溶液とから製造することもできる。すなわち、アルミナゾルとリチウム塩とニッケル塩を含む水溶液を、アルミナゾル中のアルミニウム成分に対して、リチウムとニッケルが所定量の原子比となるような量で混合したのち、ロータリーエバポレータなどを用いて水を蒸発させ、次に、たとえば110℃で10時間乾燥する。そして、得られた金属塩とアルミナゾルからの混合物を700℃以上(好ましくは700〜1300℃)の温度で焼成することにより、塩分解を経て、本発明のスピネル型結晶構造を有する多孔質リチウムニッケルアルミネート触媒を製造することができる。このようなスピネル結晶構造触媒は、使用法に応じて、その製造途中あるいは製造後にふるいなどを用いて適宜整粒したり或いは成形を行なうこともできる。例えば、上記の乾燥の前にアルミナゾルと金属塩から混合物を押し出し成形してペレット状としたのち、その後の乾燥と焼成を行なうことができる。または、アルミナゾルと複数種の塩との混合物の乾燥品を打錠成形などで成形体とした後、焼成してもよい。
【0040】
また、アルミニウム源として、活性アルミナ又はγ‐アルミナの成形体を用いてリチウムニッケルアルミネート触媒を調製することができる。
【0041】
即ち、活性アルミナ又はγ‐アルミナの成形体から触媒を調製する場合、多孔質アルミナ成形体のアルミニウムの対して所定の比率になるように、所定濃度のリチウム塩とニッケル塩から成るの水溶液を調製し、多孔質アルミナ成形体に含浸する。次いでロータリーエバポレータなどの蒸発用器具を用いて蒸発乾固させて、その後、たとえば400℃で塩分解させる。そして、得られたリチウム、ニッケル含有アルミナ成形体を、700℃以上(好ましくは700〜1300℃)の温度で焼成することにより、スピネル型結晶構造を有する多孔質リチウムニッケルアルミネート触媒を製造することができる。なお、このような触媒は、その製造途中にて、あるいは製造後に、必要に応じてふるいなどを用いて適宜整粒を行なうこともできる。
【0042】
上記の方法は複数種の金属塩をアルミナに同時に含浸する方法であるが、必ずしも同時に含浸する必要はない。スピネル結晶構造物が得られるなら、方法は限定されるものではなく、例えば、異種の金属塩を逐次的に含浸、焼成して触媒を調製しても何ら問題はない。
【0043】
例えば、先ずアルミナとリチウム塩から欠損型の多孔質リチウムアルミネート成形体を調製し、次にそれに、所定濃度のニッケル塩を溶液から、ニッケルを含浸させ上記と同様な方法で乾燥、塩分解、焼成を経てスピネル型結晶構造を有する多孔質リチウムニッケルアルミネート触媒を製造することができる。
【0044】
本発明のスピネル結晶構造の触媒は、炭化水素を水素、一酸化炭素を含むガスに改質するための触媒として用いられることができる。
【0045】
すなわち、水蒸気改質、炭酸ガス改質、オートサーマル法、部分酸化法など公知の改質反応での触媒として用いることができる。反応温度は500−900℃が適している。
【0046】
炭化水素としては、パラフィン類、シクロパラフィン類、オレフィン類、シクロオレフィン類などを挙げることができる。具体的には、例えば、イソオクタン、メタン、プロパンなどをあげることができる。中でも、イソオクタンが好適である。これら炭化水素は単独でも良いし、また混合物でも良い。このため、例えばガソリン成分や天然ガス成分の炭化水素類を水素、一酸化炭素を主成分とするガスに改質するのに適用できる。中でもイソオクタンの酸化的水蒸気改質、メタンの部分酸化改質に好適である。
【0047】
また、一酸化炭素の高温改質触媒としても使用することができる。
また、燃料電池用の水素製造触媒としても用いることができる。
【0048】
【実施例】
実施例1 〔触媒(a)の調製〕
スピネル結晶構造を有する、所定の比率のLi、Ni、Al及びOから成るの触媒を以下のようにして調製した。すなわち、硝酸リチウム0.22gを量り取り、メタノール5.0mlに溶解した。次いで、20〜40メッシュに整粒した多孔質のγ−アルミナ(比表面積150m2/g)1.0gをこの溶液に浸漬し、これを減圧下70℃で乾燥させ、さらに400℃で1時間空気中熱処理を行い、その後電気炉にて空気中800℃で焼成した。次にこれに、硝酸ニッケル6水和物0.41gをメタノール5.0mlに溶解した液を含浸させた。これを減圧下70℃で乾燥させ、さらに400℃で1時間空気中熱処理を行い、その後電気炉にて空気中900℃で焼成し触媒とした。
【0049】
なお、この触媒のX線回折を図1に示すが、回折ピークより単相のスピネル結晶構造物であった。なお、酸化ニッケル或いはニッケル金属粒子による回折ピークは存在しなかった。さらに、触媒の電子顕微鏡測定でもニッケルなど特定の金属粒子の存在は確認されなかった。EDS測定で点分析よりAl,Li,Niは均一に分布していることが確認された。またEPMAによる元素分析からLiおよびNi含有量はそれぞれ1.8wt%、6.7wt%(原子比Li/Al=0.32/2、Ni/Al=0.14/2)であった。したがって、この触媒は欠損型のスピネル化合物Li0.32Ni0. 14Al2O3. 6と同定された。
実施例2 〔イソオクタンの酸化的水蒸気改質反応〕
実施例1で調製された触媒(a)0.50gを反応器に充填し、反応温度750℃で窒素ガスを50ml/minで、酸素ガスを90ml/min.で流しながら、イソオクタンを10 g/h、水を0.25g/hの速さで導入し、反応を行った。なお、この場合はS/C=2に相当する。
反応開始5時間後の結果は、イソオクタン転化率は100%であり、水分と窒素、酸素を除く反応ガス組成はH263 vol%,CO 19 vol%,CO2 17 vol%、CH4 1 vol%であった。即ち、H2/CO比は3.3であり、また水素生成速度は48.1 Nm3/kghであった。この反応中の数時間では活性の低下はまったく見られなかった。
【0050】
比較例1 〔触媒(b)の調製〕
硝酸ニッケル6水和物0.50gを量り取り、メタノール6mlに溶解した。次いで、30%シリカゾル3.30gをこの溶液と混合し、ロータリエバポレーターで乾燥させた。これを200℃で乾燥させ、さらに500℃で1時間空気中熱処理を行った。次にこれを雰囲気炉にて水素中450℃で還元し触媒(b)とした。
【0051】
この触媒のX線回折を図1に示すが、回折ピークより、ニッケルに関わる物質としてはニッケル金属粒子と酸化ニッケルの2種が同定された。EDS測定で点分析でも粒子がNi種でことが確認された。また、元素分析からNi含有量は9.8wt%であった。したがって、この触媒はNi金属粒子と酸化ニッケル粒子が担体に担持されたNi-NiO/シリカ触媒であった。
【0052】
比較例2 〔イソオクタンの酸化的水蒸気改質反応〕
この触媒を用いて、反応温度を800℃とした以外は実施例2と同じ条件で、イソオクタンの酸化的水蒸気改質反応を行った。反応開始2時間後の結果は、イソオクタン転化率は100%であり、水分と窒素、酸素を除く反応ガス組成はH268 vol%,CO 14 vol%,CO2 16 vol%、CH4 2 vol%であった。即ち、H2/CO比は4.8であり、また水素生成速度は38.2Nm3/kghであった。なお、この触媒の活性は数時間で初期活性の1/2以下に低下した。
【0053】
実施例 3 〔触媒(c)の調製〕
Ni,Mg,Al及びOから成るスピネル結晶構造物を以下のようにして調製した。すなわち硝酸ニッケル6水和物 0.66 gと硝酸マグネシウム6水和物5.28gを量り取り、これらを水に溶解させ、 5.5 mlの水溶液を調製した。この溶液に、20−40メッシュに整粒した多孔質のγ−アルミナ 1.0 gを浸漬し硝酸ニッケルおよび硝酸マグネシウムを含浸させた。ろ別後、減圧下70℃で乾燥させ、次いで400℃で1時間空気中熱処理を行った。このようにして得られた多孔体は、同じ溶液による含浸、ろ別、乾燥、400℃熱処理のサイクルをさらに2回繰り返した。最後に電気炉にて空気中900℃で焼成し触媒とした。
【0054】
この触媒のX線回折は図1と同様なパターンであり、単相のスピネル結晶構造物と同定された。すなわち、例えば、酸化ニッケル、ニッケル金属粒子、酸化マグネシウムなどスピネル結晶以外の回折ピークは存在しなかった。さらに、触媒を透過型電子顕微鏡観察でも酸化ニッケル粒子やニッケル金属粒子は存在しなかった。酸化マグネシウム粒子も存在しなかった。またEDS測定で点分析よりNi,Mg,Alは均一に分布していることが確認された。元素分析からNi含有量は3.1重量%、Mg含有量は11.4重量%、Al含有量は40.8重量%であった。これは原子比でMg/Al=0.63/2、Ni/Al=0.07/2である。したがって、この触媒はMg0.63Ni0.07 Al2O3.7と同定される欠損型のスピネル化合物である。
【0055】
実施例 4 〔イソオクタンの酸化的水蒸気改質反応〕
実施例 3の触媒0.50gを用いて、反応温度を700℃とした以外は実施例3と同じ条件で、イソオクタンのオートサーマル改質反応を行った。反応開始5時間後での結果は、イソオクタン転化率は100%であり、水分と窒素、酸素を除く反応ガス組成は、H2 65%、CO 15、CO2 18、CH4 1.7であった。即ち、H2/CO比は 4.3であり、水素生成速度は 46.1 Nm3/kghであった。
【0056】
実施例5 〔触媒(d)の調製〕
Zn,Ni, Al及びOから成るスピネル結晶構造物を以下のようにして調製した。すなわち硝酸亜鉛6水和物 3.43 gと硝酸ニッケル6水和物3.45 gを量り取り、これらを水に溶解させ、 5.5 mlの水溶液を調製した。この溶液に、20−40メッシュに整粒した多孔質のγ−アルミナ 1.0 gを浸漬し硝酸亜鉛および硝酸ニッケルを含浸させた。ろ別後、減圧下70℃で乾燥させ、次いで400℃で1時間空気中熱処理を行った。さらに最後に電気炉にて空気中900℃で焼成し触媒とした。
【0057】
この触媒のX線回折は図1と同様なパターンであり、単相のスピネル結晶構造物と同定された。すなわち、例えば、酸化ニッケル、ニッケル金属粒子、酸化亜鉛などスピネル結晶以外の回折ピークは存在しなかった。さらに、触媒を透過型電子顕微鏡観察でも酸化ニッケル粒子やニッケル金属粒子は存在しなかった。酸化亜鉛の粒子も存在しなかった。またEDS測定で点分析よりZn,Ni, Alは均一に分布していることが確認された。元素分析からNi含有量は6.5重量%、Zn含有量は7.3重量%、Al含有量は44重量%であった。これは原子比でZn/Al=0.14/2、Ni/Al=0.14/2である。したがって、この触媒はZn0.14Ni0.14Al2O3.28と同定される欠損型のスピネル化合物と同定さてた。
【0058】
実施例 6 〔イソオクタンの酸化的水蒸気改質〕
実施例 5の触媒0.50gを用いて、反応温度を700℃とした以外は実施例3と同じ条件で、イソオクタンのオートサーマル改質反応を行った。反応開始5時間後での結果は、イソオクタン転化率は100%であり、H2 65%、CO 18、CO2 16、CH4 1.0、の速度で反応ガスが得られた。即ち、H2/CO比は 3.6であり、水素生成速度は 50.9 Nm3/kghであった。
【0059】
(実施例7) 〔触媒(a) 寿命試験−イソオクタンの酸化的水蒸気改質〕
触媒(a)を用い、実施例2と同条件で触媒の寿命試験を行った結果を図3に示す。イソオクタンの酸化的水蒸気改質において安定した触媒活性が示された。使用後触媒の炭素沈着量は1wt%以下と僅少であった。
【0060】
【発明の効果】
炭化水素の改質反応を行なうにあたって、本発明のスピネル結晶構造の触媒を用いることによって、高い改質反応性が示され、かつ触媒活性の長期安定になるなどの活性や耐久性などの特性が示され、また触媒そのものも安価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の触媒(a)のX線回折図を示す。
【図2】比較例2の触媒(b)のX線回折図を示す。
【図3】実施例7の触媒寿命試験を示す。
Claims (8)
- 三種の異なる金属からなるスピネル化合物であることを特徴とする炭化水素改質用触媒。
- 該三種の異なる金属が、(A)リチウム、IIa族、及びIIb族からなる群から選ばれる1種以上の金属、(B)二価金属から選ばれる1種以上の金属、並びに(C)アルミニウムであることを特徴とする請求項1に記載の炭化水素改質用触媒。
- 該二価金属がコバルト、鉄、ニッケルであることを特徴とする請求項1〜2に記載の炭化水素改質用触媒。
- 該触媒として、該(A)リチウム、IIa族、IIb族から選ばれる1種以上の金属を該(C)アルミニウム(Al)に対して原子比で0.01/2〜1.5/2の比率で含む多孔質のスピネル結晶構造体であることを特徴とする請求項1〜3に記載の炭化水素改質用触媒。
- 該(B)二価金属から選ばれる1種以上の金属が、該(C)アルミニウム(Al)に対して原子比で0.01/2〜1/2の比率で含む多孔質のスピネル結晶構造体であることを特徴とする請求項1〜4に記載の炭化水素改質用触媒。
- 該(B)二価金属から選ばれる1種以上の金属としてニッケルが含まれることを特徴とする請求項1〜5に記載の触媒。
- 請求項1〜6に記載の触媒を用いることを特徴とする炭化水素分解装置。
- 請求項7に記載の炭化水素分解装置を用いることを特徴とする燃料電池用改質器。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002376595A JP2004202425A (ja) | 2002-12-26 | 2002-12-26 | 炭化水素改質用触媒、炭化水素分解装置、及び燃料電池用改質器 |
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|---|---|
| JP2004202425A true JP2004202425A (ja) | 2004-07-22 |
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ID=32814019
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| JP2002376595A Pending JP2004202425A (ja) | 2002-12-26 | 2002-12-26 | 炭化水素改質用触媒、炭化水素分解装置、及び燃料電池用改質器 |
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|---|---|
| JP (1) | JP2004202425A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006061760A (ja) * | 2004-08-24 | 2006-03-09 | Toda Kogyo Corp | 炭化水素分解用触媒及び該炭化水素分解用触媒を用いた水素の製造方法 |
| JP2007275756A (ja) * | 2006-04-06 | 2007-10-25 | Nippon Steel Corp | 炭化水素の改質用触媒 |
-
2002
- 2002-12-26 JP JP2002376595A patent/JP2004202425A/ja active Pending
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