JP2004202416A - 殺菌水の製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】塩素ガスの発生を抑制しつつ、塩素系水溶液の殺菌力を十分に発揮させるとともに、簡易な構造の殺菌水の製造装置を提供する。
【解決手段】十分に制御された濃度で殺菌水を製造する殺菌水製造装置100〜900を提供する。本発明のある態様の殺菌水製造装置においては、混入器26,36において、酸水溶液と塩素系水溶液の両者を水で希釈してから互いに混合するようにすることができる。このとき、混入器26,36は、蛇口等で流量が変化してしまう部分にはなく、それぞれの希釈された溶液は、タンク27,37等に一度蓄えられる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、食品加工、畜産、医療等において用いられる殺菌水の製造装置に関する。特に、次亜塩素酸ナトリウム水溶液や二酸化塩素水溶液によって塩素殺菌・塩素消毒を行う殺菌水の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、漂白剤やカビ取り剤として、殺菌・消毒性を有する次亜塩素酸ナトリウム水溶液が用いられている。また、二酸化塩素は水道水の殺菌・消毒への使用が検討されている。殺菌力をより高めるために塩素の濃度を水道水等に比べて高くしたこういった殺菌水が、HACCPに準拠した食品加工現場や、SPF豚の飼育等を行う畜産、医療といった殺菌や消毒を必要とする現場で用いられている。
【0003】
ここで、上述の塩素系化合物による殺菌作用は、水溶液中の塩素系化合物の状態によって大きく変化し、酸性度(pH)に大きく依存することが知られている。特に次亜塩素酸ナトリウムの場合には、pHの範囲によって、強酸性、弱酸性〜中性、アルカリ性の三者で大きくその作用が異なっている。
【0004】
強酸性(pHが3.8を下回る場合)では、次亜塩素酸ナトリウム水溶液から塩素ガスが遊離する。この塩素ガスは有毒であり、殺菌水に殺菌・消毒作用はあるものの、製造された殺菌水の用途が非常に限定されてしまい、望ましくない。また、アルカリ性(pHが7.5を超える場合)とすると、溶液中での塩素は次亜塩素酸イオン(OCl)の形に電離する割合が増える。この次亜塩素酸イオンは殺菌力が弱く、同じ塩素濃度の次亜塩素酸(HOCl)の約1/80の殺菌力しか示さない。このために、殺菌力を高めるためには塩素濃度を大きくせざるを得ない。ここで、次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、それ自身がアルカリ性となるために、濃度を大きくして殺菌力を高めようとしても、殺菌力が高まるものの、それ以上に濃度を高める必要が生じてしまう。
【0005】
これらに対して、弱酸性から中性(pH4.8〜7.5)の液性の場合には、多くの塩素は次亜塩素酸(HOCl)の状態となるために、塩素ガスを発生させずに殺菌力が強くできて望ましい。例えば、特許文献1に「次亜塩素酸ナトリウムの殺菌力増強装置」として開示されている。この開示によれば、酸と塩素系水溶液の何れかを希釈して、別々の混入器によって水流に混入させることが開示されている。この開示では、酸水溶液や塩素系水溶液はポンプによって流路に注入される構成となっている。また、水流中にポンプによって塩素系水溶液タンクから次亜塩素酸を混入させ、その後に酸をポンプによって混入させる構成が主に開示されている。さらに、混合において攪拌子などからなる混合手段を用いている。
【0006】
しかし、これらの開示による殺菌水の製造装置や方法では、なお、以下の問題点が存在する。
(1)この公知の構成では、液性を弱酸性にするために酸を用いるが、酸や次亜塩素酸の濃度の不均質などにより、最終的に製造した殺菌水においては、塩素ガスが発生しやすい。
【0007】
(2)次亜塩素酸ナトリウム水溶液を混入させる酸性水を適切な酸性度に制御するために、精密な制御系が必要であり、また、混入器が複数必要であるなど、装置が大掛かりになり、設置場所が限定され、高価なものとなっている。
(3)また、酸や次亜塩素酸ナトリウムの混入にポンプを用いているために、精密にポンプを制御する必要がある。
【0008】
また、混合器において攪拌子等を使用することが考えられるが、これには以下の問題がある。
(4)攪拌子などからなる混合器は、効率よく混合するためには一定の形状を有することが望ましいが、混合器それ自体が混合される溶液が酸性からアルカリ性までの広い液性の範囲にわたって用いられるために、その材質が限定される。特に、耐酸性、耐アルカリ性の点から樹脂を用いて混合器を作ろうとしても、適切な混合器が知られていない。
(5)混合器を流路に配置するときに、流路が直線でなくてはならないものなどでは、装置全体の設計に大きな制約が生じ、機器の小型化等に支障を来たす。
【0009】
さらに、このような殺菌水の単位時間あたりの製造量に応じて酸や次亜塩素酸の混入を行なうために、負圧を利用するいわゆるベンチュリー型の混入方法が考えられるが、これには以下の問題がある。
(6)水流を作るポンプを混入器より上流に配置して、ベンチュリー型の混入器によって酸性水を作り、更にベンチュリー型の混入器で次亜塩素酸ナトリウム水溶液を混入し、更にその下流に殺菌水の出口として蛇口等をつける場合を考える。このときは、蛇口の開度が任意に調整できるために、その蛇口の開度に応じてその時々の流量に比例させて酸水溶液や次亜塩素酸ナトリウム水溶液を混入しなければならない。
【0010】
(7)この方法では、混入される薬液に関しては非常に少ない流量を精密に制御する必要がある。この流量の制御を、ニードル型の流量調整器を用いて行なうと、流量制限をする開口部の形状が非常に狭い断面を有するドーナツ型等となり、環境温度の変化による流量調整器の材質の熱膨張などによる流量調整器の変形のために流量が変動してしまう。特にこれは、耐薬品性を確保するために樹脂で流量調整器を作製すると顕著である。また、流れる液体に少しでもゴミ等が含まれていると、たちまちその流路がふさがれてしまう。
【0011】
(8)また、装置全体を実際に使用する際には、酸の混入量や次亜塩素酸の混入量を適宜モニターして、その流量が一定量を超える際に、殺菌水の供給を停止させるような安全装置を備えることが望ましい。この場合、安全装置として電磁弁等による殺菌水製造経路の遮断を行なうことが出来るが、その判断基準を酸や次亜塩素酸の供給経路の流量に求めることとすると、酸や次亜塩素酸の供給経路での流量を検知するフローセンサーが必要となる。しかし、十分な耐薬品性を備えて、微小な流量を感度良く検出でき、安価なフローセンサーはこれまで知られていない。
【0012】
【特許文献1】
特開平10−182325号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこれら課題を解決するためになされたものであり、塩素ガスの発生を抑制しつつ、塩素系水溶液の殺菌力を十分に発揮させるとともに、簡易な構造の殺菌水の製造装置を提供する。これらに、本発明で提供される、安価で良好に混合できる混合器と、微小な流量でも安定して流量を制限できる流量調整器と、微小な流量を適切に検知でき、安価なフローセンサーとを用いることにより、さらに安全性が高く使いやすい殺菌水製造装置となる。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、水、酸、塩素系水溶液の3液を十分に制御された濃度で適切に混入・混合することによって、所望の殺菌水を製造する殺菌水製造装置を提供する。水は酸や塩素水溶液に比べて大量に用いられる。
本発明のある態様の殺菌水製造装置においては、混入器において、酸と塩素系水溶液の両者を水で希釈してから互いに混合するようにすることができる。このとき、混入器は、蛇口等で流量が変化する位置には無く、それぞれの希釈された溶液は、タンクに一度蓄えられる。このタンクは、圧力を開放する作用を有する。
【0015】
つまり、本発明のある態様では、塩酸もしくは酢酸、またはこれらの混合物の酸水溶液と、次亜塩素酸ナトリウムもしくは二酸化塩素、またはこれらの混合物の塩素系水溶液とを水に混入させて製造する殺菌水の製造装置であって、水流の一部に前記酸水溶液を混入させて希釈酸水溶液を作る酸水溶液混入器と、該希釈酸水溶液を蓄え、前記水流の一部の送水圧を開放するようになされた希釈酸水溶液タンクと、水流の別の一部に前記塩素系水溶液を混入させて希釈塩素系水溶液を作る塩素系水溶液混入器と、該希釈塩素系水溶液を蓄え、前記水流の別の一部の送水圧を開放するようになされた希釈塩素系水溶液タンクと、二つの吸引口を有するとともに、前記希釈酸水溶液タンクの前記希釈酸水溶液と、前記希釈塩素系水溶液タンクの前記希釈塩素系水溶液とを該二つの吸引口から吸引して前記希釈酸水溶液と前記希釈塩素系水溶液を互いに合流させる合流部を有する吸引水路と、該吸引水路に接続されて、合流された該吸引水路を介して前記希釈酸水溶液と前記希釈塩素系水溶液を吸引して吐出するポンプと、前記酸水溶液混入器から前記ポンプまでの水路のいずれかの位置に備えられて希釈酸水溶液を混合する酸水溶液混合器と、前記塩素系水溶液混入器から前記ポンプまでの水路のいずれかの位置に備えられて希釈塩素系水溶液を混合する塩素系水溶液混合器とを含む殺菌水製造装置が提供される。
【0016】
このように構成することにより、圧力が開放されるタンクまでの位置においては、殺菌水の使用量に依存しないで酸水溶液や塩素系水溶液の混入に適した流量が確保できる。例えば、水道は水圧が変動して水流に変動が起こり得るが、殺菌水を使用するために殺菌水を取り出す蛇口を開閉するほうがはるかに大きな範囲で水流を変化させる。したがって、殺菌水の使用状況によって水流が変動し得る位置では酸水溶液や塩素系水溶液の混入を行なわないこととし、中間にタンクを用いて、殺菌水の使用状況による水流の変化が酸水溶液や塩素系水溶液の混入に影響しないようにすることが可能となる。タンクは、上流からの送水圧が下流に伝わらないようにするとともに、下流の殺菌水の使用状況が上流の水流に影響しないようにもしている。
【0017】
この態様において、原水タンクと、該原水タンクから原水を吸引して水流とする少なくとも一つの原水ポンプとをさらに備え、前記水流の前記一部と前記水流の前記別の一部とが該原水ポンプによって形成される殺菌水製造装置も好適である。原水タンクは、水道水やその他の水源からの水を蓄えているタンクである。原水ポンプは、この原水タンクの水を水流にするものであればよい。原水ポンプという名称を便宜上用いているが、原水のみならず、例えば、酸性水を混入した後の希釈酸性水を吸引することにより、酸性水を混入する前の原水を吸引するものもこの原水ポンプとして機能する。原水タンクを用いることにより、原水が、例えば水道である場合のように、圧力変動を伴うものであっても、その圧力変動が酸水溶液や塩素系水溶液の混入時の水流圧力や流速に影響することを防止することができる。
【0018】
また、この態様では、前記原水ポンプは、酸水溶液を混入する前記水流の前記一部を形成する第1の原水ポンプと、塩素系水溶液を混入する前記水流の前記別の一部を形成する第2の原水ポンプとを含むものとすることも好適である。第1の原水ポンプと第2の原水ポンプとを用いれば、酸水溶液を混入する水流の一部と、塩素系水溶液を混入する水流の別の一部とをそれぞれ独立に制御することが可能となる。このため、希釈がより安定して行なわれ、殺菌水を安定して製造することができる。
【0019】
さらにこの態様においては、前記吸引水路は、前記二つの吸引口のそれぞれから該合流部までに水路を有しており、前記酸水溶液混合器は、前記希釈酸水溶液タンクから希釈酸水溶液を吸引する前記吸引口から前記合流部までの間の水路に設けられ、前記塩素系水溶液混合器は、前記希釈塩素系水溶液タンクから希釈塩素系水溶液を吸引する前記吸引口から前記合流部までの間の水路に設けられ、前記合流部と前記ポンプの間に合流混合器を更に備えているものとすることができる。混合器をこのように配置すると、十分に混合されて均一な混合が実現した殺菌水が成される。
【0020】
さらに、上述の殺菌水製造装置において、前記酸水溶液混合器は、前記酸水溶液混入器と前記希釈酸水溶液タンクとの間に設けられ、前記塩素系水溶液混合器は、前記塩素系水溶液混入器と前記希釈塩素系水溶液タンクとの間に設けられているものとすることができる。混合器をこのように配置する場合であっても、十分に混合されて均一な混合が実現した殺菌水が生成される。
【0021】
本発明の別の態様では、塩酸もしくは酢酸、またはこれらの混合物の酸水溶液と、次亜塩素酸ナトリウムもしくは二酸化塩素、またはこれらの混合物の塩素系水溶液とを水に混入させて製造する殺菌水の製造装置であって、水流に前記酸水溶液を混入させて希釈酸水溶液を作る酸水溶液混入器と、該希釈酸水溶液を蓄え、前記水流の一部の送水圧を開放するようになされた希釈酸水溶液タンクと、前記希釈酸水溶液タンクから前記希釈酸水溶液を吸引するポンプと、該ポンプが作る該希釈酸水溶液タンクからの水流へ前記塩素系水溶液を混入させる塩素系水溶液混入器と、前記酸水溶液混入器から前記塩素系水溶液混入器までの水路のいずれかの位置に備えられて希釈酸水溶液を混合する酸水溶液混合器と、前記塩素系水溶液混入器から前記ポンプまでの水路のいずれかの位置に備えられて塩素系水溶液を混合する塩素系水溶液混合器とを含む殺菌水製造装置が提供される。このようにタンクを用いて一旦希釈酸水溶液を蓄えることにより、pHを左右する酸水溶液の混入量が、殺菌水の使用状況に影響されること無く定まる。
【0022】
この態様において、原水タンクと、該原水タンクから原水を吸引して水流とする原水ポンプと、製造された殺菌水を蓄える殺菌水タンクとをさらに備え、前記水流の前記一部と前記水流の前記別の一部とが該原水ポンプによって形成されるものとすることも好適である。原水タンクや原水ポンプを用いることにより、原水が水道水等であるときにも、原水の圧力変動によらずに安定した殺菌水の製造が可能となる。
【0023】
この構成においては、前記酸水溶液混合器は、前記希釈酸水溶液タンクと前記塩素系水溶液混入器との間に設けられているものとすることができる。混合器をこのように配置すると、十分に混合されて均一な混合が実現した殺菌水が生成される。
【0024】
また、前記酸水溶液混合器は、前記酸水溶液混入器と前記希釈酸水溶液タンクとの間に設けられているものとすることができる。混合器をこのように配置する場合であっても、十分に混合されて均一な混合が実現した殺菌水が生成される。
【0025】
本発明の別の態様では、塩酸もしくは酢酸、またはこれらの混合物の酸水溶液と、次亜塩素酸ナトリウムもしくは二酸化塩素、またはこれらの混合物の塩素系水溶液とを水に混入させて製造する殺菌水の製造装置であって、水流の一部に前記酸水溶液を混入させて希釈酸水溶液を作る酸水溶液混入器と、前記酸水溶液混入器の下流にある酸水溶液混合器と、水流の別の一部に前記塩素系水溶液を混入させて希釈塩素系水溶液を作る塩素系水溶液混入器と、前記塩素系水溶液混入器の下流にある塩素系水溶液混合器と、前記酸水溶液混合器からの前記希釈酸水溶液と前記塩素系水溶液混合器からの前記希釈塩素系水溶液とを合流させる合流部と、該合流部の下流で前記希釈酸水溶液と前記希釈塩素系水溶液とを混合する合流混合器と、前記合流混合器の下流で混合された溶液を吸引して吐出するポンプと、ポンプの吐出する殺菌水を蓄えるタンクとを含む殺菌水製造装置が提供される。殺菌水を蓄えるタンクまでは、殺菌水の使用状況とは関係なく殺菌水を製造することが出来るので、殺菌水の使用状況により、水流を大きく変化させる必要はない。
【0026】
本発明の別の態様としては、塩酸もしくは酢酸、またはこれらの混合物の酸水溶液と、次亜塩素酸ナトリウムもしくは二酸化塩素、またはこれらの混合物の塩素系水溶液とを水に混入させて製造する殺菌水の製造装置であって、原水タンクと、該原水タンクから原水を吸引して水流とする原水ポンプと、該水流に前記酸水溶液を混入させて希釈酸水溶液を作る酸水溶液混入器と、該水流に前記塩素系水溶液をさらに混入させる塩素系水溶液混入器と、前記酸水溶液混入器から前記塩素系水溶液混入器までの水路のいずれかの位置に備えられて希釈酸水溶液を混合する酸水溶液混合器と、前記塩素系水溶液混入器の下流に備えられて塩素系水溶液を混合する塩素系水溶液混合器と、該塩素系水量液混合器の下流に備えられ、製造された殺菌水を蓄える殺菌水タンクとを含んでなる殺菌水製造装置が提供される。このように構成することにより、原水タンクや原水ポンプを用いることにより、原水が水道水等であるときにも、原水の圧力変動によらずに安定した殺菌水の製造が可能となる。
【0027】
本発明の別の態様では、塩酸もしくは酢酸、またはこれらの混合物の酸水溶液と、次亜塩素酸ナトリウムもしくは二酸化塩素、またはこれらの混合物の塩素系水溶液とを水に混入させて製造する殺菌水の製造装置であって、原水を吐出して水流を作るポンプと、該水流の一部に前記酸水溶液を混入させて希釈酸水溶液を作る酸水溶液混入器と、前記酸水溶液混入器の下流にある酸水溶液混合器と、該水流の別の一部に前記塩素系水溶液を混入させて希釈塩素系水溶液を作る塩素系水溶液混入器と、前記塩素系水溶液混入器の下流にある塩素系水溶液混合器と、前記酸水溶液混合器からの希釈酸水溶液と前記塩素系水溶液混合器からの希釈塩素系水溶液とを合流させる合流部と、該合流部の下流で前記希釈酸水溶液と前記希釈塩素系水溶液とを混合する合流混合器と、合流して製造された殺菌水を蓄えるタンクとを含む殺菌水製造装置が提供される。この場合も同様に、殺菌水を蓄えるタンクまでは、殺菌水の使用状況とは関係なく殺菌水を製造することが出来るので、製造状況により水流を大きく変化させる必要はない。
【0028】
上記本発明の各態様では、前記酸水溶液混入器か、前記塩素系水溶液混入器かの少なくともいずれかの混入器が、前記酸水溶液または前記塩素系水溶液を水流に生じる負圧によって吸込み混入させる混入器であって、ポンプによる混入を行わないものとすることが出来る。タンクを用いて殺菌水の使用状況と水流との関係が無いので、吸い込み混入させる混入器を用い、ポンプによる混合を行なわなくても安定した混入が実現する。
【0029】
また、上記本発明の各態様では、前記酸水溶液混合器、前記塩素系水溶液混合器、または前記合流混合器の少なくともいずれかの混合器が、水流を実質的な乱流にして混合する静止型混合器とすることができる。静止型混合器も、タンクを用いて殺菌水の使用状況と水流との関係が無いので、安定して動作する。実質的な乱流とは、カルマン渦や、十分に乱流と考えられる程度になった定常渦なども含む。混合や攪拌の作用が十分あればよい。このような乱流は、静止型混合器では水流の速度と密接に関係しているために、本発明のように、殺菌水の使用状況と水流が関係しない場合には特に良好に動作させることが出来る。
【0030】
本発明では、水路となる管と、該管の内部に該管の内部の流れの方向に多数配置された混合素子とを備えてなる静止型混合器であって、該混合素子は、隣接する混合素子との該管の軸周りの角度差を保つためのジョイントを備えており、該ジョイントは、断面が多角形となる形状を有し、多数の混合素子が管の曲がりに沿って配置されてその混合素子の配列方向が曲げられるときに該角度差を保ち該曲がりに沿うことのできる自在構造をもたらすものである、静止型混合器が提供される。静止型混合器を耐薬品性の良い樹脂等で作る際に、上記のようにジョイントを用いて配管の曲部に対応し得るように作為すると、混合器が曲がった配管においても実現できる。また、可撓性のあるパイプを用いても混合器を作製することが出来る。
【0031】
この静止型混合器は、水流を実質的な乱流にして混合する静止型混合器を用いる殺菌水製造装置に用いることが出来る。このような静止型混合器であっても、実質的な乱流を発生させることが出来る。
【0032】
本発明では、異なる内径を有する複数の流量制限オリフィスを備え、該流量制限オリフィスのいずれを用いるかを選択するために回転可能にされているターレット部と、該ターレット部を回転可能に保持し、該複数の流量制限オリフィスのいずれかと整列する流路を有するターレット受け部とを備えてなるレギュレーターが提供される。ターレット部にある流量制限オリフィスは、円形の開口とすることが出来る。オリフィスは同じ流量制限効果をもたらすスリットなどに比べて目詰まりが起こりにくく、温度変化による材料の歪み等が流量変化となって悪影響をもたらしにくい。
【0033】
このレギュレーターは、本発明のいずれかの混入器において混入される前記酸水溶液または前記塩素系水溶液の少なくともいずれかの流路に挿入されて、殺菌水製造装置が構成されてもよい。本発明の殺菌水の各態様のように、微小な流量の酸水溶液や塩素系水溶液の混入を調整するには上記レギュレーターが適する。
【0034】
本発明では、透光性を有する材質により作製され、軸方向に移動する円柱形のピストン部材と、該ピストン部材の円柱軸方向をほぼ鉛直方向に向けつつ移動可能に保持し、円柱形状の内側面を有するとともに、該ピストン部材の該円柱軸方向の変位に応じて順次流路となるよう、該内側面に配列された複数の微細孔が設けられたシリンダー部と、該シリンダー部と該ピストン部材で互いに隔離され、該複数の微細孔で互いに接続されている前室および後室と、該ピストン部材とともに移動する遮光部材と、紫外光、可視光、赤外光のいずれかの光を発し、該光を検出光として該遮光部材の移動範囲に光路を作るように配置された発光素子と、該光路に該遮光部材が位置していることを検出できるように、該発光素子の該光を受光するように配置された受光素子とを備えるフローセンサーであって、重力に応じて前記ピストン部材が下向きに変位したときに該複数の微細孔が塞がる向きで用いられるとともに、該遮光部材と該ピストン部材からなる可動部材は、該前室内の動作液体の圧力から該後室内の動作液体の圧力を除いた差圧が所定の動作圧以下の場合には、該複数の微細孔の少なくともいくつかを塞ぎ、該差圧が所定の動作圧より大きくなった場合には、該差圧に応じて上向きに変位して、該複数の微細孔の塞いでいたものを順次開放してより多量の動作液体を該前室から該後室へと流出させるように動作するものであり、前記差圧の変化によって変位する前記可動部材の前記遮光部が前記光路を遮ることによって生じる該検出光量の変動を前記受光素子で検知し、前記出力信号の変化に基づき前記動作液体の流量を検知するフローセンサーが提供される。このようなフローセンサーは、安価に作製可能である。特に液体に触れる部分を樹脂で作製しても、安定した動作が可能であり、また、微小な流量に対しても感度良く流れを検知する。
【0035】
本発明の上記殺菌水製造装置では、少なくともいずれかの水路に殺菌水の流出を遮断し得る電磁弁を更に備え、このフローセンサーをいずれかの混入器において混入される薬液の流路に使用して、該出力信号に応じて該電磁弁を制御することができる。耐薬品性が良く、安価で敏感なフローセンサーによって、本発明の殺菌水製造装置は、少ないコストで高い実用性を獲得することができる。
【0036】
本発明の全ての態様において、ポンプの形式は任意のもの、例えば渦流ポンプなどが使用できる。
【0037】
また、前記塩素系水溶液が次亜塩素酸ナトリウムとし、前記殺菌水のpHが4.8以上7.5以下となるようにすることができる。次亜塩素酸の場合に酸性度(pH)を上記の範囲に設定すれば、良好な殺菌水が実現できる。また、本発明の何れの殺菌水製造装置においても、上記殺菌水が安定して製造可能となる。
【0038】
また、塩酸もしくは酢酸、またはこれらの混合物の酸水溶液と、次亜塩素酸ナトリウムもしくは二酸化塩素、またはこれらの混合物の塩素系水溶液とを水に混入させて製造する殺菌水の製造方法であって、水流を第1の流路と第2の流路に分離する分流ステップと、該分流ステップに次いで、前記酸を第1の流路に混入させて希釈酸水溶液を作る酸希釈ステップと、前記塩素系水溶液を第2の流路に混入させて希釈塩素系水溶液を作る塩素系水溶液希釈ステップと、該酸希釈ステップと該塩素系水溶液希釈ステップの後において、前記希釈酸水溶液と前記希釈塩素系水溶液とを混合するステップとを備える殺菌水の製造方法も有効である。
【0039】
また、塩酸もしくは酢酸、またはこれらの混合物の酸水溶液と、次亜塩素酸ナトリウムもしくは二酸化塩素、またはこれらの混合物の塩素系水溶液とを水に混入させて製造する殺菌水の製造方法であって、水流に前記酸を混入させて希釈酸水溶液を作る酸希釈ステップと、該酸希釈ステップに次いで、前記塩素系水溶液を混入させる塩素系水溶液混入ステップと、該塩素系水溶液混入ステップの後において該水流を混合するステップとを備える殺菌水の製造方法も有効である。
【0040】
これらの製造方法において、塩素系水溶液の濃度は10ppmから400ppmとすることができる。さらに好ましくは100ppmから300ppmとすることができる。この範囲の濃度にある殺菌水を上記製造方法で製造すると、殺菌力が高く、装置構成も簡単なために実用性が高い。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0042】
[実施の形態1]
本発明の実施の形態に関して説明する。図1に本発明の実施の形態の一つである殺菌水製造装置100の概略の系統図を示す。
殺菌水製造装置100において、原水10を適当な手段により加圧送水する。その水流を分岐させて、その一方に酸水溶液タンク20から酸水溶液混合器26により酸水溶液21を混入させて希釈酸水溶液(酸性水)として希釈酸水溶液タンク27に蓄え、水流の他方には、塩素系水溶液タンク30から塩素系水溶液混合器36により塩素系水溶液31を混入させて希釈塩素系水溶液として、希釈塩素系水溶液タンク37に蓄える。ポンプ44の吸引側には、吸引水路46が取り付けられている。この吸引水路46には、吸引口が二つ有り、それぞれが希釈酸水溶液タンク27と希釈塩素系水溶液タンク37に配置される。さらに吸引口のそれぞれから、希釈酸水溶液、希釈塩素系水溶液を吸引させて、合流部40で合流させる。酸水溶液混合器29と塩素系水溶液混合器39とが、それぞれ、ポンプと酸水溶液混入器26の間、および、ポンプと塩素系水溶液混入器36の間に配置されている。
【0043】
このような配置の一例を図1に示す、図1における吸引水路46においては、二つの吸引口のそれぞれから合流部40までの水路に、酸水溶液混合器29と塩素系水溶液混合器39とが配置され、合流部40とポンプ44の間に合流混合器42が備えられている。合流させて製造した殺菌水は、例えば、ポンプの下流の水路に取り付けられた蛇口(図示しない)などから取り出される。
【0044】
また、図9及び図10に本実施の形態における他の構成を有する殺菌水製造装置400、500及び600について説明する。図9(a)は、本実施の形態に原水タンク11を用いて、酸水溶液の混入用および塩素系水溶液の混入用の水流を原水ポンプ13と14を用いて供給する殺菌水製造装置400である。殺菌水製造装置をこのように構成すると、酸水溶液21と塩素系水溶液31の混入が行なわれる水流が、ポンプ13、15によって制御される。これにより、原水が水道水等の送水圧が変動するような場合であっても、安定して酸水溶液21や塩素系水溶液31が混入され、殺菌水の製造工程が安定したものとなる。また、図9(b)の殺菌水製造装置500に示したように、原水ポンプ13,15の位置は、酸水溶液や塩素系水溶液の混入器26、36の下流であっても良い。原水ポンプを複数用いれば、酸水溶液や塩素系水溶液の性質に合わせた混入が可能となる。さらに、図10の殺菌水製造装置600に示したように、原水ポンプを複数用いず、原水ポンプ13ただ一つで、原水の水流10を分岐するものであっても良い。
【0045】
本実施の形態では、図1の酸水溶液混合器29と塩素系水溶液混合器39の配置以外にも、酸水溶液混合器29を酸水溶液混入器26と希釈酸水溶液タンク27との間に設けることができ、塩素系水溶液混合器39を塩素系水溶液混入器36と希釈塩素系水溶液タンク37との間に設けることもできる。一例として、図9(a)の殺菌水製造装置400における酸水溶液混合器29と塩素系水溶液混合器39は、希釈酸水溶液タンク27と希釈塩素系水溶液37の下流に配置されているが、図9(b)の殺菌水製造装置500においては、これらは上流に配置されている。
【0046】
酸水溶液21は、酸水溶液混入器26内の水流によって生み出される負圧と、レギュレーター22の流量制限オリフィスによる流量の制限によって、水流中への混入量が制御される。酸水溶液21の混入量は、フローセンサー24によってモニターされている。このフローセンサー24の出力は、コンピュータ(図示しない)に接続されて、混入量がある上限値以下であるかどうかが監視されている。塩素系水溶液31についても、同様に、レギュレーター32で混入量が制限され、フローセンサー34で混入量が監視されて、塩素系水溶液混入器36の内部の水流による負圧とレギュレーター32によって制御されて混入される。
【0047】
図1に示した構造では、希釈酸水溶液タンク27と希釈塩素系水溶液タンク37は、そこより上流で作られた希釈水溶液を蓄えるため、上流の水流を生じさせる圧力は一旦ここで開放される。このため、酸水溶液の混入量や塩素系水溶液の混入量は原水10の水圧に依存する。また、ポンプ44によって生み出される吸引による水流は、酸水溶液混合器29と塩素系水溶液混合器39の混合の程度は、ポンプ44による水流に依存する。したがって、例えば、ポンプ44の下流の蛇口の開閉により殺菌水の使用量が変動しても、酸水溶液の混入や塩素系水溶液の混入に伴う希釈酸水溶液の濃度や、希釈塩素系水溶液の濃度は変化しない。
【0048】
希釈酸水溶液タンク27や希釈塩素系水溶液タンク37には、図示しないが、適当な液面センサーを用い、原水10が分岐した後の、酸水溶液混入器26や塩素系水溶液混入器36までに電磁弁などを用いることができ、適当な制御により液面センサーの位置に応じて希釈酸水溶液や希釈塩素系水溶液の量を制御することができる。この制御は、混入を適切に行なうことのできる流量の状態と、全く水流の無い状態とを切り換える、といったようにすることができる。つまり、必ずしも蛇口からの殺菌水の使用量を直接反映させる必要は無く、ON/OFFのみの単純な制御とすることが出来る。この電磁弁は、例えば、フローセンサー24、34による混入量によってさらに制限されているものとすることもできる。
【0049】
原水10は、特段限定されないが、状況に応じて、純水、水道水、河川水、地下水等を用いることができる。酸水溶液21は、適当な濃度(例えば8.5%)の塩酸(塩化水素水溶液)や、酢酸などである。また、塩素系水溶液31は適当な濃度(例えば12%)の次亜塩素酸ナトリウム水溶液や、二酸化塩素などである。
【0050】
[実施の形態2]
本発明の他の実施の形態に関して説明する。図2に本発明のある実施の形態である殺菌水製造装置200の概略の系統図を示す。図1等と同様の要素には同様の参照符号を付している。
【0051】
殺菌水製造装置200においても、原水10を適当な手段により加圧送水する。その水流は分岐させることはない。酸水溶液タンク20から酸水溶液混合器26により酸21が混入されて希釈酸水溶液とされて希釈酸水溶液タンク27に蓄えられる。その希釈酸水溶液は、ポンプ44に吸引されて水流となる。この水流には、さらに、塩素系水溶液31が、塩素系水溶液混入器36により混入されて、塩素系水溶液混合器39により均一に混合されて殺菌水が製造される。ポンプ44の下流には、図示しない蛇口等が備えられ、殺菌水として使用される。酸水溶液混合器29は、酸水溶液昆誘起26から塩素系水溶液36までの水路のいずれかに配置されるが、図2では希釈酸水溶液27と塩素系水溶液混入器36との間に設けられている。
【0052】
図2の構造に示した構造では、希釈酸水溶液タンク27は、そこより上流で作られた希釈水溶液を蓄えるため、上流の水流が生じる圧力は一旦ここで開放される。それにより、酸水溶液の混入量は原水10の水圧に依存する。また、ポンプ44によって生み出される吸引による水流は、塩素系水溶液31の混入量や、酸水溶液混合器29と塩素系水溶液混合器39の混合の程度に影響する。したがって、例えば、ポンプ44の下流の蛇口が開閉されて殺菌水の使用量が変動しても、酸水溶液の混入の混入に伴う希釈酸水溶液の濃度は変化しない。
【0053】
また、図11を参照して、本実施の形態の別の構造を有する殺菌水製造装置700および800について説明する。これらの殺菌水製造装置700、800は、原水タンク11を用いる2つの例を示している。図11(a)に示した殺菌水製造装置700は、原水タンク11から原水ポンプ13が原水を吸引して水流とし、この水流に対して酸水溶液21が混入されているものである。希釈酸水溶液は、希釈酸水溶液タンク27に蓄えられる。このように、酸水溶液の混入が、原水ポンプ13によって制御された水流において行なわれるため、原水の水源が水道等(図示しない)であっても、安定した酸水溶液の混入が実現する。そして、製造された殺菌水は殺菌水タンク50に蓄えられ、必要に応じて例えばポンプ52によってその殺菌水タンクから取り出される。図11(b)に示した殺菌水製造装置800は、原水ポンプ13が、酸水溶液混入器26より下流にあるものを示している。この場合についても、図11(a)と同様の効果がある。
【0054】
希釈酸水溶液タンク27に液面センサー等を用い、酸水溶液混入器26の上流に電磁弁などを用いて、適当な制御によって希釈酸水溶液の量を制御出来る。必ずしも蛇口からの殺菌水の使用量をこの制御に直接反映させる必要も無い。レギュレーター22、32や、フローセンサー24、34、電磁弁やその制御方法などについては、実施の形態1の場合と同様である。
【0055】
[実施の形態3]
図12を参照することにより、本発明の別の実施の形態に関して、殺菌水製造装置900を説明する。この殺菌水製造装置900では、希釈酸水溶液タンク27を用いず、原水タンク11を使用する。原水ポンプ13は、特にその位置が限定されるものではなく、原水タンクのすぐ下流であったり、図12のように酸水溶液混合器29の下流であったり、塩素系水溶液混合器39の下流であっても良い。希釈酸水溶液タンク27を用いなくても、原水タンクを用いれば、原水が水道水等(図示しない)で圧力変動等が合っても、酸水溶液や塩素系水溶液の安定した混入が実現し、安定した殺菌水製造が可能となる。このようにして製造した殺菌水は、殺菌水タンク50に貯め、必要に応じてポンプ52などで取り出して使用する。
【0056】
[実施の形態4]
本発明の別の実施の形態に関して説明する。図3に本発明のある実施の形態である殺菌水製造装置300の概略の系統図を示す。本実施の形態は、実施の形態1における殺菌水製造装置100から、希釈酸水溶液タンク27および希釈塩素系水溶液37を除き、殺菌水製造後に殺菌水タンク50を用いるものである。
【0057】
殺菌水製造装置300を殺菌水製造装置100と比較した利点は、必ずしも原水10を上流から加圧送水する必要が無い点、および、殺菌水の使用状況と、殺菌水の製造に伴う、酸水溶液や塩素系水溶液の水流への混入、あるいは、希釈後の混合とが殺菌水タンク50により切り離されているために、製造条件が殺菌水の使用状況に影響されない点である。
【0058】
殺菌水タンク50に液面センサー等を用い、原水10の経路の分岐前に電磁弁などを用いて、適当な制御によって希釈酸水溶液の量を制御することが出来る。必ずしも蛇口からの殺菌水の使用量がこの制御に直接反映させる必要も無い。レギュレーター22、32や、フローセンサー24、34、電磁弁やその制御方法などについては、実施の形態1、2の場合と同様である。
【0059】
[実施例]
実施の形態3に記載した殺菌水製造装置300のより詳細な実施例を、図4〜図8に基づいて以下に説明する。
図4は、殺菌水製造装置300の実施例において、水路12から合流混合器42までの部分の構造を表示した、部分的に断面を表わす平面図である。図5は、同じ部分の側面図である。本実施例の構成により、原水10に薬液(図5では塩素系水溶液31のみが表わされている)が混入され、混合されて殺菌水105が製造される。
【0060】
水路12は、分岐して、それぞれ水流101と102となって酸性水溶液混入器26と塩素系水溶液混入器36とに流れ込む。各混入器の下流には、酸性水混合器29および塩素系水溶液混合器39が接続されており、両者は合流部40で合流する。その下流には、合流混合器42が接続されている。
【0061】
酸性水混合器29と塩素系水溶液混合器39には、水路となる管291、391が有り、その管の内部には、管の内部にほぼ内接するように配置された混合素子292がある。混合素子292は、流れを作る管291、391の中心軸の方向に多数配置されている。
【0062】
(混入器の構造)
図5に一部の断面が示されているように、混入器は水流の流速を利用する混入器である。水流を一旦絞り、絞られて速さを増した水流がもたらす負圧により、水流に応じた量の薬液(図5では塩素系水溶液31)を混入する。この混入用の水路には、逆止弁331が備えられている。逆止弁331は、何らかの理由により薬液側より水流側の圧力が高くなっても、原水が薬液側に流れ込むことを防止する。
【0063】
(混合素子の構造)
図6に示すように、混合素子292のそれぞれは、六角形断面を有するジョイントの凸部296と凹部298とを備えている。隣接する混合素子は、互いの凸部296と凹部98とが嵌合しており(図4、図5)、互いの軸周りの角度差が保たれている。六角形断面であるので、本実施例では隣接する混合素子同士の角度差は60度の倍数となる。
【0064】
このジョイントの凹部298は、六角柱状の凹部となっているが、凸部296の断面は六角形であるが、柱状ではなく、凹部298と嵌合したまま管291、391の曲がりにあわせてある程度自在に方向を変化させることの出来る自在構造となっている。本実施例では、ボールポイント型の六角レンチの先端部のような形状となっている。これにより、混合素子292の配列方向が管の曲がりに沿って曲げられるときにも、隣接した混合素子同士の角度差が、曲がっていない場合と同様に保たれるような自在構造が得られる。本実施例の混合素子のジョイントは六角形の断面となるように作製されているが、例えば、三角形、四角形等の他の形状を断面として有する形状でも構わない。特に、任意の数の辺を有する正多角形であれば、好ましい。
【0065】
混合素子292には流れにほぼ突き出すように邪魔棒294が備えられている。図6ではこの邪魔棒294は円断面の円柱となっている。この邪魔棒294は、管の内部の流れにカルマン渦を発生させて、実質的な乱流を発生させる作用を有する。円柱以外の他の形状を用いることも可能であるが、好ましくは乱流を効率よく発生させ、抵抗が少ない円柱が望ましい。
【0066】
邪魔棒294は、本実施例の混合素子292では4方向に突き出しているが、必ずしも4方向である必要は無い。より強い混合が得られるためには、より多く用いることもできる。また、より少なく、例えば3方向とすることも出来る。邪魔棒294が4方向に突出していて、ジョイントが六角形であるから、隣接した混合素子292同士が60度ずれて嵌合すれば、隣り合った混合素子の邪魔棒292同士も60度ずれて配置される。これにより、管291,391の内部の流れは、複数の混合素子を通過するにつれて、その流れの様々な部分に邪魔棒292が作用して、良好な混合が実現する。図4、図5には、この混合素子294が様々な角度で配列された様子が記されている。
【0067】
(レギュレーターの構造)
また、レギュレーター32(図5、図7)は、回転中心321周りに回転可能にされ、異なる内径(図7bでは、0.3〜1.0mmφ)を有する複数の流量制限オリフィス326を備えているターレット部324と、流量制限のリフィス326のいずれかと整列する流路323を有するターレット受け部322とを備えている。ターレット受け部322には塩素系水溶液タンク30(図5〜図8では図示していない)に接続される流路327があり、そこから塩素系水溶液が流入し、ターレット部の凹部328に入り、流量制限オリフィスのうち、流路323と整列しているものを通じて、流路323へと流出する。
【0068】
ターレット部324の周囲にはOリング用溝325が設けられ、Oリング(図示しない)がはめ込まれて、ターレット受け部322に挿入される。ターレット部324は、スプリング329(図5)によってターレット受け部322に押し付けられて気密が保たれているが、ターレット部324は、Oリングに大きな負担をかけずに回転中心321回りに回転させることが可能である。ターレット部324を回転させることにより、流量制限オリフィスのいずれを用いるかを適宜選択できる。
【0069】
図5において、流路330がレギュレーター32と塩素系水溶液混入器36との間に挿入されている。この流路330の代わりに、本実施例の変形例では、フローセンサー34を用いることができる。そのフローセンサー34は、例えば、図8に示すフローセンサーとすることが出来る。
【0070】
図8のフローセンサー34は、透光性を有する材質で作製された円柱形のピストン部材340が、図の上下方向に移動出来るように作製されている。ピストン部材340は図の下方向を重力方向とするように配置されている。これを保持するのはピストン部材の円柱の直径より僅かに大きな内径の円柱状の内側側面を有するシリンダー部341であり、そのシリンダー部341には、複数の微細孔342が設けられている。微細孔342は、図では直線状に配列されている一列の構成であるが、他の配列であっても良い。
【0071】
シリンダー部341とピストン部材340は、前室343と後室344を仕切っているが、その前室343と後室344は、複数の微細孔342で接続されている。
【0072】
ピストン部材340には、遮光部材345が取り付けられていて、ピストン部材340の移動に伴ってともに移動する。
【0073】
発光素子346は、例えば赤色発光ダイオードのように、適当な光を発する発光素子であり、発光した光が遮光部材がピストン部材340とともに移動する範囲に光路348を作るように配置されている。
【0074】
受光素子347は、発光素子348の光を受光するように配置され、遮光部材345が光路348を遮るように位置していることが検出できるように配置されている。
【0075】
後室344は透光性の外部シリンダー部材349によって覆われ、光による遮光部材の345の位置検出が妨げられないものとなっている。
【0076】
このフローセンサー34は、重力に応じて可動部材が下向きに移動したときに、複数の微細孔342が塞がるような向きで用いられる。
【0077】
遮光部材345とピストン部材340からなる可動部材は、前室343の内部の動作液体の圧力から後室344の動作液体の圧力を減算して得られる差圧が、所定の圧力(動作圧)以下であれば、複数の微細孔342の少なくともいくつかを塞ぐ。微細孔342の配列によって、微細孔342の全てを塞ぐようにされても良く、一部のみを塞ぐようにされていても良い。
【0078】
可動部材が動く動作圧は、例えば、可動部材の質量を力から該動作液体の浮力を除いて得られる可動部材の液体中での下向きの力と同じだけの上向きの力を与えるような、前室343の圧力と後室344の圧力の差(差圧)として定義される。本実施例では、好ましくは、該動作液体の浮力が作用しても重力に応じて下向きの力が残るように、可動部材が動作液体より大きな比重となるようにピストン部材340や遮光部材345の材質が選択される。
【0079】
また、該差圧がその動作圧より大きくなると、移動部材は、差圧に応じて上向きに変位して、複数の微細孔342の塞いでいたものを順次開放して、より多量の動作液体を該前室から該後室へと流出させるように動作する。微細孔は前室343と後室344を接続するので、これがより多く開放されると、差圧を解消するよう微細孔を通じて動作液体が流れる。これにより、前室343と後室344の間の液体のコンダクタンスが大きくなり、差圧は解消される方向に変動する。この差圧が、例えば、可動部材の移動をもたらす動作圧と等しくなれば、それより上に可動部材は移動しない。このように本実施例のフローセンサー34は、差圧による可動部材の変位を介して、動作液体の流量を検知することができる。
【0080】
差圧の変化によって変位する可動部材の遮光部345が光路348を遮ると、それによって受光素子が受ける検出光量が変化し、この変化を受光素子が出力信号として出力する。この出力信号は、例えばコンピュータ(図示しない)に入力されて監視される。これにより、例えば、塩素系水溶液の混入量が所定の値を超えると、それに応じて、適当な位置に備えられた電磁弁(図示しない)を制御して殺菌水の製造を停止させることが出来る。
【0081】
なお、微細孔342の配列や大きさを適宜調整することや、発光素子346と受光素子347の位置を図8の矢印352,353のように適宜調整することにより、フローセンサーの感度や適応範囲を適切に設定し得ることは言うまでも無い。また、図8bには、フローセンサー34の入口350、出口351がフローセンサー34の側方に設けられているが、流路330(図5)に適合するように、入口が350が底面に設けられ、出口351が上面に設けられるように構成することも可能である。また、塩素系水溶液の混入、混合について説明したが、酸水溶液の混入、混合についても、同様の混入器、レギュレーター、フローセンサー等が使用可能である。
【0082】
【発明の効果】
以上の開示により、本発明においては、次亜塩素酸ナトリウムもしくは二酸化塩素、またはこれらの組み合わせからなる塩素系化合物と、塩酸からなる酸とを水に混入させて製造する殺菌水の製造装置において、塩素ガスを発生させたり溶存させること無く塩素系化合物の水溶液を弱酸性から中性にすることができる。本発明の殺菌水製造装置は、圧力を適宜開放させるタンクを用いているので、殺菌水の使用状況がその製造条件に与える影響を小さくできて、安定した品質の殺菌水を製造することができる。
【0083】
本発明においては、水流自体を用いて水流に応じて薬液を混入したり、静止型混合器を用いたりすることが可能となり、殺菌水を簡易な装置で製造することができる。また、原水タンクや原水ポンプを用いることにより、この水流を安定させることが可能となり、より安定した薬液の混入が可能となる。
【0084】
また、一つの形状の混合素子で、管の内部の様々な位置の流れを乱流にすることができ、管が曲がっている場所に対応することができる。
【0085】
さらに、安定した流量制限動作をするレギュレーターが実現できるので、濃度の高い酸性水や塩素系水溶液を少しずつ水に混入する場合であっても、適切に流量を制御することができる。
【0086】
加えて、微小な流れに対しても安定して流れを検知することができるので、殺菌水の製造の際にも酸性水や塩素系水溶液の混入量を検知して適宜装置を停止させたりすることができ、殺菌水を安全に製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のある実施の形態に係る殺菌水製造装置の構成を示す系統図である。
【図2】本発明の他の実施の形態に係る殺菌水製造装置の構成を示す系統図である。
【図3】本発明の別の実施の形態に係る殺菌水製造装置の構成を示す系統図である。
【図4】本発明の実施例に係るアセンブリの構造を示す一部断面構造を示す平面図である。
【図5】本発明の実施例に係るアセンブリの構造を示す一部断面構造を示す側面図である。
【図6】本発明の実施例で用いる混合素子の構造を示す図である。
【図7】本発明の実施例で用いるレギュレーターの主要部品の構造を表わす断面図である。
【図8】本発明の実施例で用いるフローセンサーの構造を表わす断面図である。
【図9】本発明のある実施の形態に係る殺菌水製造装置の構成を示す系統図である。
【図10】本発明のある実施の形態に係る殺菌水製造装置の構成を示す系統図である。
【図11】本発明の他の別の実施の形態に係る殺菌水製造装置の構成を示す系統図である。
【図12】本発明のさらに他の実施の形態に係る殺菌水製造装置の構成を示す系統図である。
【符号の説明】
100、200、300、400〜900 殺菌水製造装置
10、14 原水
11 原水タンク
13 原水ポンプ
20 希釈酸水溶液タンク
21 酸水溶液
22、32 レギュレーター
24、34 フローセンサー
26 酸水溶液混入器
27 希釈酸水溶液タンク
29 酸水溶液混合器
292 混合素子
30 塩素系水溶液タンク
31 塩素系水溶液
321 回転中心
322 ターレット受け部
323 流路
324 ターレット部
326 流量制限オリフィス
340 ピストン部
345 遮光部
346 発光素子
347 受光素子
343 前室
344 後室
36 塩素系水溶液混入器
37 希釈塩素系水溶液タンク
39 塩素系水溶液混合器
42 合流混合器
44、52 ポンプ
50 殺菌水タンク

Claims (20)

  1. 塩酸もしくは酢酸、またはこれらの混合物の酸水溶液と、次亜塩素酸ナトリウムもしくは二酸化塩素、またはこれらの混合物の塩素系水溶液とを水に混入させて製造する殺菌水の製造装置であって、
    水流の一部に前記酸水溶液を混入させて希釈酸水溶液を作る酸水溶液混入器と、
    該希釈酸水溶液を蓄え、前記水流の一部の送水圧を開放するようになされた希釈酸水溶液タンクと、
    水流の別の一部に前記塩素系水溶液を混入させて希釈塩素系水溶液を作る塩素系水溶液混入器と、
    該希釈塩素系水溶液を蓄え、前記水流の別の一部の送水圧を開放するようになされた希釈塩素系水溶液タンクと、
    二つの吸引口を有するとともに、前記希釈酸水溶液タンクの前記希釈酸水溶液と、前記希釈塩素系水溶液タンクの前記希釈塩素系水溶液とを該二つの吸引口から吸引して前記希釈酸水溶液と前記希釈塩素系水溶液を互いに合流させる合流部を有する吸引水路と、
    該吸引水路に接続されて、合流された該吸引水路を介して前記希釈酸水溶液と前記希釈塩素系水溶液を吸引して吐出するポンプと、
    前記酸水溶液混入器から前記ポンプまでの水路のいずれかの位置に備えられて希釈酸水溶液を混合する酸水溶液混合器と、
    前記塩素系水溶液混入器から前記ポンプまでの水路のいずれかの位置に備えられて希釈塩素系水溶液を混合する塩素系水溶液混合器と
    を含む殺菌水製造装置。
  2. 原水タンクと、
    該原水タンクから原水を吸引して水流とする少なくとも一つの原水ポンプと
    をさらに備え、前記水流の前記一部と前記水流の前記別の一部とが該原水ポンプによって形成される請求項1に記載の殺菌水製造装置。
  3. 前記原水ポンプは、酸水溶液を混入する前記水流の前記一部を形成する第1の原水ポンプと、塩素系水溶液を混入する前記水流の前記別の一部を形成する第2の原水ポンプとを含むものである、請求項2に記載の殺菌水製造装置。
  4. 前記吸引水路は、前記二つの吸引口のそれぞれから該合流部までに水路を有しており、
    前記酸水溶液混合器は、前記希釈酸水溶液タンクから希釈酸水溶液を吸引する前記吸引口から前記合流部までの間の水路に設けられ、
    前記塩素系水溶液混合器は、前記希釈塩素系水溶液タンクから希釈塩素系水溶液を吸引する前記吸引口から前記合流部までの間の水路に設けられ、
    前記合流部と前記ポンプの間に合流混合器を更に備えている、請求項1〜3のいずれかに記載の殺菌水製造装置。
  5. 前記酸水溶液混合器は、前記酸水溶液混入器と前記希釈酸水溶液タンクとの間に設けられ、前記塩素系水溶液混合器は、前記塩素系水溶液混入器と前記希釈塩素系水溶液タンクとの間に設けられている、請求項1〜3のいずれかに記載の殺菌水製造装置。
  6. 塩酸もしくは酢酸、またはこれらの混合物の酸水溶液と、次亜塩素酸ナトリウムもしくは二酸化塩素、またはこれらの混合物の塩素系水溶液とを水に混入させて製造する殺菌水の製造装置であって、
    水流に前記酸水溶液を混入させて希釈酸水溶液を作る酸水溶液混入器と、
    該希釈酸水溶液を蓄え、前記水流の一部の送水圧を開放するようになされた希釈酸水溶液タンクと、
    前記希釈酸水溶液タンクから前記希釈酸水溶液を吸引するポンプと、
    該ポンプが作る該希釈酸水溶液タンクからの水流へ前記塩素系水溶液を混入させる塩素系水溶液混入器と、
    前記酸水溶液混入器から前記塩素系水溶液混入器までの水路のいずれかの位置に備えられて希釈酸水溶液を混合する酸水溶液混合器と、
    前記塩素系水溶液混入器から前記ポンプまでの水路のいずれかの位置に備えられて塩素系水溶液を混合する塩素系水溶液混合器と
    を含む殺菌水製造装置。
  7. 原水タンクと、
    該原水タンクから原水を吸引して水流とする原水ポンプと、
    製造された殺菌水を蓄える殺菌水タンクと
    をさらに備え、前記水流の前記一部と前記水流の前記別の一部とが該原水ポンプによって形成される請求項6に記載の殺菌水製造装置。
  8. 前記酸水溶液混合器は、前記希釈酸水溶液タンクと前記塩素系水溶液混入器との間に設けられている、請求項6または7に記載の殺菌水製造装置。
  9. 前記酸水溶液混合器は、前記酸水溶液混入器と前記希釈酸水溶液タンクとの間に設けられている、請求項6または7に記載の殺菌水製造装置。
  10. 塩酸もしくは酢酸、またはこれらの混合物の酸水溶液と、次亜塩素酸ナトリウムもしくは二酸化塩素、またはこれらの混合物の塩素系水溶液とを水に混入させて製造する殺菌水の製造装置であって、
    水流の一部に前記酸水溶液を混入させて希釈酸水溶液を作る酸水溶液混入器と、
    前記酸水溶液混入器の下流にある酸水溶液混合器と、
    水流の別の一部に前記塩素系水溶液を混入させて希釈塩素系水溶液を作る塩素系水溶液混入器と、
    前記塩素系水溶液混入器の下流にある塩素系水溶液混合器と、
    前記酸水溶液混合器からの前記希釈酸水溶液と前記塩素系水溶液混合器からの前記希釈塩素系水溶液とを合流させる合流部と、
    該合流部の下流で前記希釈酸水溶液と前記希釈塩素系水溶液とを混合する合流混合器と、
    前記合流混合器の下流で混合された溶液を吸引して吐出するポンプと、
    ポンプの吐出する殺菌水を蓄えるタンクと
    を含む殺菌水製造装置。
  11. 塩酸もしくは酢酸、またはこれらの混合物の酸水溶液と、次亜塩素酸ナトリウムもしくは二酸化塩素、またはこれらの混合物の塩素系水溶液とを水に混入させて製造する殺菌水の製造装置であって、
    原水タンクと、
    該原水タンクから原水を吸引して水流とする原水ポンプと、
    該水流に前記酸水溶液を混入させて希釈酸水溶液を作る酸水溶液混入器と、
    該水流に前記塩素系水溶液をさらに混入させる塩素系水溶液混入器と、
    前記酸水溶液混入器から前記塩素系水溶液混入器までの水路のいずれかの位置に備えられて希釈酸水溶液を混合する酸水溶液混合器と、
    前記塩素系水溶液混入器の下流に備えられて塩素系水溶液を混合する塩素系水溶液混合器と、
    該塩素系水量液混合器の下流に備えられ、製造された殺菌水を蓄える殺菌水タンクと
    を含んでなる殺菌水製造装置。
  12. 塩酸もしくは酢酸、またはこれらの混合物の酸水溶液と、次亜塩素酸ナトリウムもしくは二酸化塩素、またはこれらの混合物の塩素系水溶液とを水に混入させて製造する殺菌水の製造装置であって、
    原水を吐出して水流を作るポンプと、
    該水流の一部に前記酸水溶液を混入させて希釈酸水溶液を作る酸水溶液混入器と、
    前記酸水溶液混入器の下流にある酸水溶液混合器と、
    該水流の別の一部に前記塩素系水溶液を混入させて希釈塩素系水溶液を作る塩素系水溶液混入器と、
    前記塩素系水溶液混入器の下流にある塩素系水溶液混合器と、
    前記酸水溶液混合器からの希釈酸水溶液と前記塩素系水溶液混合器からの希釈塩素系水溶液とを合流させる合流部と、
    該合流部の下流で前記希釈酸水溶液と前記希釈塩素系水溶液とを混合する合流混合器と、
    合流して製造された殺菌水を蓄えるタンクと
    を含む殺菌水製造装置。
  13. 前記酸水溶液混入器か、前記塩素系水溶液混入器かの少なくともいずれかの混入器が、前記酸水溶液または前記塩素系水溶液を水流に生じる負圧によって吸込み混入させる混入器であって、ポンプによる混入を行わないことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の殺菌水製造装置。
  14. 前記酸水溶液混合器、前記塩素系水溶液混合器、または前記合流混合器の少なくともいずれかの混合器が、水流を実質的な乱流にして混合する静止型混合器である請求項1〜12のいずれかに記載の殺菌水製造装置。
  15. 水路となる管と、該管の内部に該管の内部の流れの方向に多数配置された混合素子とを備えてなる静止型混合器であって、
    該混合素子は、隣接する混合素子との該管の軸周りの角度差を保つためのジョイントを備えており、
    該ジョイントは、断面が多角形となる形状を有し、多数の混合素子が管の曲がりに沿って配置されてその混合素子の配列方向が曲げられるときに該角度差を保ち該曲がりに沿うことのできる自在構造をもたらすものである、静止型混合器。
  16. 請求項15に記載した静止型混合器を用いる請求項14に記載の殺菌水製造装置。
  17. 異なる内径を有する複数の流量制限オリフィスを備え、該流量制限オリフィスのいずれを用いるかを選択するために回転可能にされているターレット部と、
    該ターレット部を回転可能に保持し、該複数の流量制限オリフィスのいずれかと整列する流路を有するターレット受け部と
    を備えてなるレギュレーター。
  18. 請求項17に記載したレギュレーターが、いずれかの混入器において混入される前記酸水溶液または前記塩素系水溶液の少なくともいずれかの流路に挿入されてなる、請求項1〜12のいずれかに記載の殺菌水製造装置。
  19. 透光性を有する材質により作製され、軸方向に移動する円柱形のピストン部材と、
    該ピストン部材の円柱軸方向をほぼ鉛直方向に向けつつ移動可能に保持し、円柱形状の内側面を有するとともに、該ピストン部材の該円柱軸方向の変位に応じて順次流路となるよう、該内側面に配列された複数の微細孔が設けられたシリンダー部と、
    該シリンダー部と該ピストン部材で互いに隔離され、該複数の微細孔で互いに接続されている前室および後室と、
    該ピストン部材とともに移動する遮光部材と、
    紫外光、可視光、赤外光のいずれかの光を発し、該光を検出光として該遮光部材の移動範囲に光路を作るように配置された発光素子と、
    該光路に該遮光部材が位置していることを検出できるように、該発光素子の該光を受光するように配置された受光素子と
    を備えるフローセンサーであって、
    重力に応じて前記ピストン部材が下向きに変位したときに該複数の微細孔が塞がる向きで用いられるとともに、
    該遮光部材と該ピストン部材からなる可動部材は、
    該前室内の動作液体の圧力から該後室内の動作液体の圧力を除いた差圧が所定の動作圧以下の場合には、該複数の微細孔の少なくともいくつかを塞ぎ、
    該差圧が所定の動作圧より大きくなった場合には、該差圧に応じて上向きに変位して、該複数の微細孔の塞いでいたものを順次開放してより多量の動作液体を該前室から該後室へと流出させるように動作するものであり、
    前記差圧の変化によって変位する前記可動部材の前記遮光部が前記光路を遮ることによって生じる該検出光量の変動を前記受光素子で検知し、前記出力信号の変化に基づき前記動作液体の流量を検知するフローセンサー。
  20. 少なくともいずれかの水路に殺菌水の流出を遮断し得る電磁弁を更に備え、
    請求項19に記載のフローセンサーをいずれかの混入器において混入される薬液の流路に使用して、該出力信号に応じて該電磁弁を制御する、請求項1〜12のいずれかに記載の殺菌水製造装置。
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