JP2004202319A - 分離装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】浮遊物と沈降物との分離性の向上を図る。
【解決手段】略鉛直方向に延びる内側隔壁2及び外側隔壁3により、分離部5を挟んで浮遊部4及び沈降部6を区画形成し、分離部5に、浮遊部4に向かって鉛直上方に傾斜する傾斜板5Aを所定間隔を隔てつつ略平行に積層すると共に、隣接する傾斜板5Aの異なる位置に液体流通口を開設してラビリンス通路7を形成する。また、内側隔壁2であって傾斜板5Aとの接続部直下、及び、外側隔壁3であって傾斜板5Aとの接続部直上に、分離部5と浮遊部4及び沈降部6とを連通させる開口部8及び9を夫々形成し、ラビリンス通路7の入口部7A付近に、浮遊物及び沈降物を含んだ液体を供給する液体供給部10を設ける。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体から浮遊物と沈降物とを分離する分離装置に関し、特に、分離性の向上を図った技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、浮遊物と沈降物とを含んだ工場廃水などの液体から、浮遊物と沈降物とを分離する分離装置が知られている。かかる分離装置として、複数の傾斜板を間隔を隔てて略平行に列設し、傾斜板間を液体が通過する際に、傾斜板の下面に沿って浮遊物を上昇させる一方、その上面に沿って沈降物を下降させるようにして、両者を分離するようにしたものが種々ある。
【0003】
例えば、特許文献1に開示されたものは、液体流通方向に沿って多数の中空部を形成した中空板を流体流路内に傾斜して複数配設し、中空板の各中空部と中空板相互の間隔とにより、浮遊沈降作用が奏されるようにしたものである。特許文献2に開示されたものは、波状傾斜板と有孔平板とを交互に積層してなる積層板を液体流路に傾斜配設したものである。特許文献3に開示されたものは、処理槽内に隔壁をもって区画された原水流入部及び処理水流出部のうち処理水流出部に、複数の傾斜管の管状部材或いは複数の傾斜板の板状部材を間隔をおいて重ね合わせたモジュールを配設して沈降分離部材を設けたものである。その他には、傾斜板を利用した分離装置としては、特許文献4および特許文献5に開示されたものがある。
【0004】
【特許文献1】
特開昭52−11473号公報(第2−3頁,図1−3)
【特許文献2】
特開昭55−124504号公報(第2頁,図1−2)
【特許文献3】
特開昭61−257295号公報(第2−3頁,図1−2)
【特許文献4】
特開平11−300109号公報(図4)
【特許文献5】
特開2002−159990号公報(図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術の分離装置は、単純に複数の傾斜板を間隙をもって略平行に配設し、ここに供給された液体が傾斜板間を流れる間に、傾斜板の下面に沿って浮遊物を上昇させる一方、その上面に沿って沈降物を下降させるようにして、浮遊物と沈降物とを分離する構成であるため、供給された液体の分離通路が直線的であり、液体が勢い良く分離通路を流れ易い。この結果、液体が短絡的に排出部に向かってしまい、浮遊物と沈降物とが一緒に外部に排出されたり、浮遊部にて沈降物が回収されたり、沈降部にて浮遊物が回収されるなどして、浮遊物と沈降物とが効果的に分離できず、分離性に劣るものであった。
【0006】
そこで、本発明は以上のような従来の問題点に鑑み、供給された液体の分離通路が蛇行したラビリンス通路になるようにして、液体が短絡的に排出部に向かうのを防止して、分離性の向上を図った分離装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1記載の発明では、略鉛直方向に延びる隔壁により、分離部を挟んで浮遊部及び沈降部を区画形成し、前記分離部に、前記浮遊部に向かって鉛直上方に傾斜する傾斜板を所定間隔を隔てつつ略平行に積層すると共に、隣接する傾斜板の異なる位置に液体流通口を開設してラビリンス通路を形成する一方、前記浮遊部を区画する隔壁であって前記傾斜板との接続部直下、及び、前記沈降部を区画する隔壁であって前記傾斜板との接続部直上に、前記分離部と浮遊部及び沈降部とを連通させる開口部を夫々形成し、前記ラビリンス通路の入口部付近に、浮遊物及び沈降物を含んだ液体を供給する液体供給部を設けたことを特徴とする。
【0008】
かかる構成によれば、液体供給部からラビリンス通路の入口部付近に供給された液体は、ラビリンス通路内を上向流又は下向流にて流通する。とのとき、液体の流路が蛇行するため、液体が分離部を短絡的に通過せず、液体中の浮遊物は傾斜板の下面に沿って上昇し、開口部を通って浮遊部へと移行される。浮遊部に移行した浮遊物は、液体より比重が軽いことから、鉛直上方に上昇して浮遊部の上部に収容される。浮遊部の上部に収容された浮遊物は、例えば、スカム除去装置により処理される。一方、液体中の沈降物は傾斜板の上面に沿って下降し、開口部を通って沈降部へと移行される。沈降部に移行した沈降物は、液体より比重が重いことから、鉛直下方に下降して沈降部の下部に収容される。沈降部の下部に収容された沈降物は、例えば、沈殿物処理装置により処理される。
【0009】
請求項2記載の発明では、前記傾斜板の複数位置に液体流通口を開設して、複数のラビリンス通路を形成したことを特徴とする。
かかる構成によれば、分離部に複数のラビリンス通路が形成されるため、分離部を流通する単位時間当たりの液体流量を同一にした場合、液体流通速度が低下される。このため、液体がラビリンス通路をゆっくりと通過し、液体の流れに乗って未分離の浮遊物及び沈降物が外部に排出されてしまうことが抑制され、その分離性が一層向上する。
【0010】
請求項3記載の発明では、前記液体供給部により供給された液体、及び、前記浮遊部を上昇した浮遊物又は沈降部を下降した沈降物が混合することを抑制する混合抑制部材が設けられたことを特徴とする。
【0011】
かかる構成によれば、浮遊部を上昇した浮遊物又は沈降部を下降した沈降物が、液体供給部からの液流により分離部に再度供給されることが防止され、浮遊物又は沈降物の分離性の低下が抑制される。
【0012】
請求項4記載の発明では、前記傾斜板は、栽頭錐体形状の薄板により形成されたことを特徴とする。
かかる構成によれば、分離部の体積が増大し、単位時間当たりの浮遊物及び沈降物の分離能力が向上する。
【0013】
請求項5記載の発明では、前記栽頭錐体形状の略中央部に浮遊部が筒状に設けられ、その外周部に沈降部が環状に設けられたことを特徴とする。
かかる構成によれば、浮遊物及び沈降物の分離性能を確保しつつ、装置のコンパクト化が促進される。
【0014】
請求項6記載の発明では、前記液体供給部は下部から鉛直上方に向けて液体を供給し、かつ、有機物をメタン及び二酸化炭素に分解する嫌気性微生物が自己造粒した担体の必要最小保有量を静置する担体静置保有層を底部に設けたことを特徴とする。
【0015】
かかる構成によれば、担体静置保有層内に供給された液体は、ここを上昇するときに、嫌気性微生物により含有する有機物がメタン及び二酸化炭素に分解される。そして、メタン及び二酸化炭素は、液体に付随してラビリンス通路を蛇行しつつ流通するときに、液体から分離され、傾斜板の下面に沿って上昇し、開口部を通って浮遊部へと移行される。一方、液体に付随して分離部に供給された嫌気性微生物は、液体より比重が重いことから、傾斜板の上面に沿って下降し、開口部を通って沈降部へと移行される。このため、嫌気性微生物,メタン及び二酸化炭素が液体と共に外部に排出されることを抑制しつつ、有機物の分解性能が向上される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付された図面を参照して本発明を詳述する。
図1は、本発明に係る分離装置の第1実施形態として、工場廃水などの液体から浮遊物及び沈降物を分離する分離槽の全体構成を示す。
【0017】
分離槽1の槽本体1Aは、天板1aと、側板1bと、鉛直下方が小に形成された栽頭錐体形状の底板1cと、を含んで構成される。ここで、槽本体1Aの横断面形状は、敷地面積当たりの容積を確保するときには略四角形、耐圧能力を向上させるときには略円形とすることが望ましい。
【0018】
槽本体1A内部には、略鉛直方向に延びつつ略同心に配置される筒形状の内側隔壁2及び外側隔壁3により、横断面の中心から外方に向けて略同心に3つの領域、具体的には、浮遊部4,分離部5及び沈降部6が夫々形成される。即ち、内側隔壁2及び外側隔壁3により、分離部5を挟んで浮遊部4及び沈降部6が区画形成される。
【0019】
浮遊部4は、内側隔壁2により区画された筒状領域から形成され、液体から分離された浮遊物を鉛直上方に浮遊上昇させて収容する。また、沈降部6は、外側隔壁3と槽本体1Aの側板1bとにより区画された環状領域から形成され、液体から分離された沈降物を鉛直下方に沈降下降させて収容する。
【0020】
分離部5は、鉛直上方が小に形成された栽頭錐体形状の薄板部材を鉛直方向に複数列設することで、図示するように、軸心を通る縦断面において、浮遊部4に向かって鉛直上方に傾斜した傾斜板5Aが所定間隔を隔てつつ略平行に複数積層された形状に形成される。また、隣接する傾斜板5Aの異なる位置、図示の例では、隣接する傾斜板5Aの一方の外端部、及び、他方の内端部を夫々切り欠いて液体流通口を開設することで、傾斜板5Aにより蛇行するラビリンス通路7が形成される。なお、傾斜板5Aの一部を切り欠く代わりに、内径及び外径が異なる大小2種類の栽頭錐体形状の薄板部材を互い違いに積層して液体流通口が開設するようにしてもよい。さらに、傾斜板5Aが接続される内側隔壁2の直下には、傾斜板5Aの下面に沿って浮遊上昇した浮遊物を浮遊部4に移行させるべく、分離部5と浮遊部4とを連通させる開口部8が形成される。一方、傾斜板5Aが接続される外側隔壁3の直上には、傾斜板5Aの上面に沿って沈降下降した沈降物を沈降部6に移行させるべく、分離部5と沈降部6とを連通させる開口部9が形成される。
【0021】
また、槽本体1Aの下部には、ラビリンス通路7の入口部7A付近に向けて、浮遊物及び沈降物を含んだ液体を供給する液体供給部10が配設される。液体供給部10は、上面に液体供給孔11Aが複数形成された環状管11と、環状管11に液体を導入する液体導入管12と、を含んで構成される。
【0022】
さらに、最下部に位置する傾斜板5Aの外端部には、液体供給部10から供給された液体と沈降部6を下降した沈降物とが混合することを抑制するため、槽本体1Aの底板1cと略平行に延びる、鉛直下方が小に形成された栽頭錐体形状の混合抑制部材13が接続される。このように、混合抑制部材13を設けることで、沈降部6を沈降下降した沈降物が、液体供給部10からの液流により分離部5に再度供給されることが防止され、沈降物の分離性の低下を防止することができる。
【0023】
その他、槽本体1Aの側板1bの上部内周面には、分離部5により浮遊物及び沈降物が分離された液体(処理水)を外部に排出する処理水排出部14が取り付けられる。即ち、断面が略L字形状の樋状部材15が、側板1bの上部内周面全体に亘り固定され、処理水排出管16を介して、その縦部材を越えて流入した処理水が外部に排出される。
【0024】
次に、かかる構成からなる分離槽1の作用について説明する。
液体供給部10からラビリンス通路7の入口部7Aに向けて供給された液体は、ラビリンス通路7内を上向流にて流通して槽本体1Aの上部に至り、処理水排出部14から外部に排出される。液体がラビリンス通路7内を流通するときに、その流路が蛇行するため、液体が分離部5を短絡的に通過せず、液体中の浮遊物は傾斜板5Aの下面に沿って浮遊上昇し、内側隔壁2の開口部8を通って浮遊部4に移行される。浮遊部4に移行した浮遊物は、液体より比重が軽いことから、鉛直上方に上昇して浮遊部4の上部に収容される。浮遊部4の上部に収容された浮遊物は、例えば、スカム除去装置により処理される。
【0025】
一方、液体中の沈降物は傾斜板5Aの上面に沿って沈降下降し、外側隔壁3の開口部9を通って沈降部6に移行される。沈降部6に移行した沈降物は、液体より比重が重いことから、鉛直下方に下降して混合抑制部材13と底板1cとの間隙を通って、槽本体1Aの下部に収容される。槽本体1Aの下部に収容された沈降物は、例えば、沈殿物処理装置により処理される。
【0026】
従って、液体から浮遊物及び沈降部を分離する分離部5は、積層された傾斜板5Aによりラビリンス通路7が形成されるため、液体が分離部5を短絡的に通過して外部に排出されることが防止される。このとき、液体が蛇行しつつラビリンス通路7内を流通するため、液体中の浮遊物は傾斜板5Aの下面に沿って上昇し、内側隔壁2の開口部8を通って浮遊部4へと移行される。一方、液体中の沈降物は、傾斜板5Aの上面に沿って下降し、外側隔壁3の開口部9を通って沈降部6へと移行される。このため、浮遊物及び沈降物が未分離である液体が、処理水排出部14から外部に排出されることが極力抑制され、分離性を向上させることができる。
【0027】
図2は、本発明の第2実施形態を示す。
本実施形態は、傾斜板5Aの異なる2位置に液体流通口を形成することで、2経路のラビリンス通路17及び18を形成したものである。即ち、隣接する傾斜板5Aの一方には、その中間部に2つの液体流通口が形成され、傾斜板5Aの他方には、その内端部及び外端部を切り欠くことで、2つの液体流通口が形成される。このようにすると、隣接する傾斜板5Aの液体流通口が略一直線上に配置されないことから、分離部5には蛇行する2つのラビリンス通路17及び18が形成されることとなる。なお、傾斜板5Aに形成する液体流通口を3つ以上形成し、ラビリンス通路が複数形成されるようにしてもよい。また、先の第1実施形態と同様に、最下部に位置する傾斜板5Aの外端部に、混合抑制部材13を接続するようにしてもよい。
【0028】
かかる構成によれば、分離部5を流通する単位時間当たりの液体流量を同一にした場合、ラビリンス通路が複数形成されることから、先の第1実施形態と比較して液体流通速度を低下させることができる。このため、液体がラビリンス通路17及び18をゆっくりと流通するから、液体の流れに乗って未分離の浮遊物及び沈降物が分離部5から処理水排出部14に導入されてしまうことが抑制される。従って、浮遊物及び沈降物の分離性を一層向上させることができる。
【0029】
なお、以上説明した各実施形態では、栽頭錐体形状の薄板部材により傾斜板5Aを形成したが、槽本体1Aを2つの平板形状の隔壁により3つの領域に区画し、中央部に位置する領域に平板,波板又は梯形板形状の傾斜板5Aを略平行に複数積層して分離部5を形成するようにしてもよい。また、浮遊物及び沈降物を供給する液体供給部10は、槽本体1Aの上部から下方に向けて、ラビリンス通路の入口部付近に供給するようにしてもよい。この場合には、分離部5のラビリンス通路を液体が下向流で蛇行しながら流通するときに、同様な作用により、浮遊物及び沈降物が分離される。そして、槽本体1Aの上部から下方に向けて液体を供給する構成においては、混合抑制部材13により、浮遊部4を上昇した浮遊物と液体との混合が抑制される。
【0030】
さらに、槽本体1Aの下部から上方に向けて液体を供給する構成において、その底部に、嫌気性微生物が自己造粒した担体の必要最小量を静置する担体静置保有層を設け、液体中の有機物を嫌気性微生物の作用で浮遊物としてのメタン及び二酸化炭素に分解するようにしてもよい。
【0031】
この場合、担体静置保有層内に供給された液体は、ここを上昇するときに、嫌気性微生物によって含有する有機物がメタン及び二酸化炭素に分解される。そして、メタン及び二酸化炭素は、液体に付随して分離部5のラビリンス通路を蛇行しつつ流通するときに、液体から分離され、傾斜板5Aの下面に沿って上昇し、内側隔壁2の開口部8を通って浮遊部4へと移行される。このため、メタン及び二酸化炭素が未分離の処理水が、処理水排出部14から外部に排出されることが抑制される。一方、液体に付随して分離部5に供給された嫌気性微生物は、液体より比重が重いことから沈降性を有するため、傾斜板5Aの上面に沿って下降し、外側隔壁3の開口部9を通って沈降部6へと移行される。沈降部6へと移行した嫌気性微生物は、底板1cの内面に沿って槽本体1Aの下部に集められ、担体静置保有層へと戻される。
【0032】
かかる構成によれば、嫌気性微生物,メタン及び二酸化炭素が液体と共に外部に排出されることを抑制しつつ、有機物の分解性能を向上させることができる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、液体から浮遊物及び沈降物を分離する分離部は、積層された傾斜板によりラビリンス通路が形成されるため、液体が分離部を短絡的に通過して外部に排出されることが防止される。このとき、液体が蛇行しつつラビリンス通路内を流通するため、液体中の浮遊物は傾斜板の下面に沿って上昇し、開口部を通って浮遊部へと移行される。一方、液体中の沈降物は、傾斜板の上面に沿って下降し、開口部を通って沈降部へと移行される。このため、浮遊物及び沈降物が未分離である液体が、そのまま外部に排出されることが極力抑制され、分離性を向上させることができる。
【0034】
請求項2記載の発明によれば、液体がラビリンス通路をゆっくりと通過するから、液体の流れに乗って未分離の浮遊物及び沈降物が外部に排出されてしまうことが抑制され、その分離性を一層向上させることができる。
【0035】
請求項3記載の発明によれば、浮遊部を上昇した浮遊物又は沈降部を下降した沈降物が、液体供給部からの液流により分離部に再度供給されることが防止され、浮遊物又は沈降物の分離性の低下を抑制することができる。
【0036】
請求項4記載の発明によれば、分離部の体積が増大し、単位時間当たりの浮遊物及び沈降物の分離能力を向上させることができる。
請求項5記載の発明によれば、浮遊物及び沈降物の分離性能を確保しつつ、装置のコンパクト化を促進することができる。
【0037】
請求項6記載の発明によれば、嫌気性微生物,メタン及び二酸化炭素が液体と共に外部に排出されることを抑制しつつ、有機物の分解性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す分離槽の縦断面図
【図2】本発明の第2実施形態を示す分離槽の縦断面図
【符号の説明】
2 内側隔壁
3 外側隔壁
4 浮遊部
5 分離部
5A 傾斜板
6 沈降部
7 ラビリンス通路
7A 入口部
8 開口部
9 開口部
10 液体供給部
13 混合抑制部材
17 ラビリンス通路
18 ラビリンス通路

Claims (6)

  1. 略鉛直方向に延びる隔壁により、分離部を挟んで浮遊部及び沈降部を区画形成し、前記分離部に、前記浮遊部に向かって鉛直上方に傾斜する傾斜板を所定間隔を隔てつつ略平行に積層すると共に、隣接する傾斜板の異なる位置に液体流通口を開設してラビリンス通路を形成する一方、
    前記浮遊部を区画する隔壁であって前記傾斜板との接続部直下、及び、前記沈降部を区画する隔壁であって前記傾斜板との接続部直上に、前記分離部と浮遊部及び沈降部とを連通させる開口部を夫々形成し、
    前記ラビリンス通路の入口部付近に、浮遊物及び沈降物を含んだ液体を供給する液体供給部を設けたこと
    を特徴とする分離装置。
  2. 前記傾斜板の複数位置に液体流通口を開設して、複数のラビリンス通路を形成したことを特徴とする請求項1記載の分離装置。
  3. 前記液体供給部により供給された液体、及び、前記浮遊部を上昇した浮遊物又は沈降部を下降した沈降物が混合することを抑制する混合抑制部材が設けられたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の分離装置。
  4. 前記傾斜板は、栽頭錐体形状の薄板により形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の分離装置。
  5. 前記栽頭錐体形状の略中央部に浮遊部が筒状に設けられ、その外周部に沈降部が環状に設けられたことを特徴とする請求項4記載の分離装置。
  6. 前記液体供給部は下部から鉛直上方に向けて液体を供給し、かつ、有機物をメタン及び二酸化炭素に分解する嫌気性微生物が自己造粒した担体の必要最小保有量を静置する担体静置保有層を底部に設けたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の分離装置。
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