JP2004202112A - 注射針の廃棄処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】注射器を加熱することで滅菌処理を施すようにした廃棄処理装置において、注射針と針基とを分離して回収することで、容易かつ安全に注射針の廃棄処理を行って、廃棄処理コストを低減させることにある。
【解決手段】注射針と針基とを別体で構成し、前記注射針の基端に前記針基を接着し、前記注射針を前記針基を介して注射器本体に装着するようにした注射器であって、注射針を把持する把持手段を備え、該把持手段に設けられた電極を介して前記注射針に電流を流して加熱することにより、注射針と針基との接着部を溶かして、注射針と針基とを分離して回収するようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】注射針と針基とを別体で構成し、前記注射針の基端に前記針基を接着し、前記注射針を前記針基を介して注射器本体に装着するようにした注射器であって、注射針を把持する把持手段を備え、該把持手段に設けられた電極を介して前記注射針に電流を流して加熱することにより、注射針と針基との接着部を溶かして、注射針と針基とを分離して回収するようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、使用済みの注射針に滅菌処理を施した後に廃棄処理するための注射針の廃棄処理装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の注射針の廃棄処理装置として、例えば特許文献1などに開示されている。この廃棄処理装置の場合、図6に示すように、筐体51に、注射針52用の孔53が設けられ、該孔53を介して内部に、注射針52を把持するチャック電極54が設けられている。このチャック電極54は、ソレノイド駆動部55によって開閉自在になっていて、閉じた時に注射針52を掴んで固定するようになっている。なお、56は、補助電極で、57は、注射針が当接する主電極であり、58は、処理済の注射針52を受け止める引出しである。
【0003】
また、チャック電極54や補助電極56などの電源61は、図7に示すように、蓄電池62と充電器63からなり、+極をインダクタンス64を経て主電極57に接続するようになっている。また、−極は、チャック電極54に接続されるとともに、抵抗65を介して補助電極56に接続される。
【0004】
上記構成により、使用済みの注射器は、孔53内に挿入された後、注射針52を主電極57に押し当てるとともに、注射針52の根元を補助電極56に接触させる。そして、注射針52に電流が流れると、抵抗65に電圧降下が生じ、制御回路66は駆動部67をオンにし、チャック電極54により注射針52の根元を把持するようになっている。この状態で、注射器本体68を図6矢印方向に引き抜くと、注射針52だけが孔53内に残る。その後、制御回路66により駆動部67をオフにし、チャック電極54を開いて、注射針52を引出し58内に落とすようになっている。その際、チャック電極54が注射針52を掴むと、チャック電極54を介して注射針52に電流が流れ、発生するジュール熱によって注射針52を加熱して殺菌するようになっている。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−125945号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の廃棄処理装置では、注射器は、金属製の注射針52と、該注射針52を支持するプラスチック製の針基52aとから構成される。そのため、引出し58内には、金属製の注射針52とプラスチック製の針基52aとが混在した状態で収納されることになる。
【0007】
つまり、注射器本体68を引き抜く場合、注射針52とともに、針基52aも、チャック電極54によって把持された状態で筐体51内に残ることになる。よって、制御回路66によってチャック電極54を開くと、引出し58内には、金属製の注射針とプラスチック製の針基が落とされて混在することになる。そのため、注射針52の回収には、金属製の注射針52とプラスチック製の針基52aとを分離して処理する必要があり、廃棄処理工程が多くなって、注射針52の廃棄処理コストが上昇していた。
【0008】
そこで、本発明の目的は、注射器を加熱することで滅菌処理を施すようにした廃棄処理装置において、注射針と針基とを分離して回収することで、容易かつ安全に注射針の廃棄処理を行って、コストの低減を図ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、注射針と針基とを別体で構成し、前記注射針の基端に前記針基を接着し、前記注射針を前記針基を介して注射器本体に装着するようにした注射器であって、前記注射針を把持する把持手段を備え、該把持手段に設けられた電極を介して前記注射針に電流を流して加熱することにより、前記注射針と針基との接着部を溶かして、前記注射針と針基とを分離して回収するようにしたことにより、達成される。
【0010】
また、上記目的は、前記注射針を金属で形成するとともに、前記針基をプラスチックで形成することにより、達成される。
【0011】
また、上記目的は、前記把持手段によって前記注射針を把持した状態で該注射針を上下動させる上下動手段を備え、前記注射針を下降させることによって前記針基から前記注射針を分離させることにより、効果的に達成される。
【0012】
また、上記目的は、前記把持手段を一対のチャック部材で構成し、該各チャック部材にそれぞれ+極および−極の電極を形成し、該電極を介して前記注射針に電流を流すことによって該注射針を加熱するようにしたことにより、効果的に達成される。
【0013】
さらに、上記目的は、前記注射針を、前記把持手段の電極を介した通電による加熱によって、80度Cから130度Cまで温度上昇させるようにしたことにより、より効果的に達成される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0015】
図1は、本発明に係る注射針の廃棄処理装置を示し、同図において、ハウジング1の頂部には、枢軸2aを中心に回転自在に支持される回転テーブル2が配されている。この回転テーブル2には、図2に拡大詳示するように、90度ごとに4つの切欠き3が形成され、該切欠き3に、注射器回りに突出する鍔部4dを係止させるようになっている。この注射器4は、注射器本体4aからプラスチック製の針基4bを介して金属製の注射針4cが延びている。
【0016】
また、ハウジング1の頂部には、切欠き3に装着された注射器4を受けるための切欠溝5を有する受止部6が設けられている。これにより、切欠き3に装着された注射器4が切欠溝5内に収まった時点で回転テーブル2を停止させ、その位置で注射器4が保持されることになる。なお、図1において、7は、ハウジング1の上面を覆うための天蓋であり、該天蓋7には、回転テーブル2によって移動する注射器4のスライド溝8が形成されている。
【0017】
また、図3および図4は、ハウジング1を取り外した廃棄処理装置の内部構造を示す図であり、図3において、ハウジング1の底板1aに、断面コ字状の支持部材9が垂直に立設している。この支持部材9には、上下駆動用の上下ソレノイド10が固定され、該上下ソレノイド10は、コイル10aと、該コイル10a内を上下方向(図3矢印方向)に移動する可動鉄心10bとからなる。これにより、コイル10aへの通電を制御することにより、可動鉄心10bを上下動させるようになっている。
【0018】
また、可動鉄心10bは、図4に示すように、連結部材11を介して水平方向に延びるフランジ部材12に連結されていて、該フランジ部材12は、一対のスライド軸13に沿って上下方向に往復動するようになっている。また、フランジ部材12には、注射器4の把持ソレノイド14が取り付けられていて、該把持ソレノイド14は、コイル14aと、該コイル14a内を水平方向(図4矢印方向)に移動する可動鉄心14bとからなる。これにより、14aへの通電を制御することにより、可動鉄心14bを水平移動させるようになっている。
【0019】
また、可動鉄心14bは、連結部材15およびリンク機構17を介して一対のチャック部材16a,16bに連結している。このリンク機構17は、連結部材15からチャック部材16aまで延びる棒状リンク片17aと、支軸ピン17bを介してチャック部材16bに連結するL状リンク片17cとからなり、把持ソレノイド14の駆動によってリンク機構17を介してチャック部材16a,16bを制御するようになっている。
【0020】
これにより、把持ソレノイド14が非通電状態では、可動鉄心14bが反コイル14a側に位置し、リンク機構17を介して、チャック部材16a,16bは互いに離反した状態を保つ。一方、把持ソレノイド14が通電状態になると、可動鉄心14bがコイル14a側に移動し、リンク機構17を介して、チャック部材16a,16bは注射針4cを把持する方向に移動する。つまり、把持ソレノイド14への通電を制御することで、注射器4を把むことを制御するようになっている。
【0021】
また、上下動ソレノイド10が非通電状態では、可動鉄心10bは上方に位置し、チャック部材16a,16bは上方に位置する。一方、上下動ソレノイド10が通電状態になると、可動鉄心10bがコイル側(下方)に移動し、チャック部材16a,16bを下降させて、注射針4cを針基4bから分離させる。
【0022】
そして、チャック部材16a,16bは、それぞれケーブル18を介して電源に接続され、注射針4cの加熱用電極を構成している。すなわち、注射針4cを把持している間、電極間に把持される注射針4cを含む加熱回路が構成され、注射針4cを加熱することで滅菌処理を行うようになっている。その際、注射針4cの温度は、滅菌のため80度C以上で、130度C前後まで上昇するように、加熱するようになっていて、注射針4cの滅菌を十分に行うことができるようになっている。
【0023】
次に、上記装置の作動について説明する。
【0024】
図5は、装置のシーケンス回路図を示す。注射器4を切欠き3にセットし、注射器4が受止部6の位置に達するまで回転テーブル2を回転させる。そして、操作スイッチSWをONにすると、c1−c1間に配されたリレーX1のコイルが励磁され、c2−c2間およびc3−c3間のx1−1接点およびx1−2接点が閉路状態になる。
【0025】
その結果、c2−c2間に配されたタイマーリレーX2のコイルが励磁され、把持ソレノイド14が駆動して注射針4cを把持する。また、x2接点が閉路状態になって、自己保持回路が形成されるとともに、リレーX4のコイルが励磁され、x4接点が閉路状態になって、トランスT1を介して電極がONになり、注射針4cへの通電が開始される。
【0026】
また、タイマーリレーX3により、所定時間の経過後、コイルが励磁され、x3−1接点を開路状態にするとともに、リレーX4により、x4接点が開路状態になって電極をOFF状態にして、注射針4cへの通電を停止する。さらに、x3−2接点が閉路状態になって、上下ソレノイド10が駆動するとともに、タイマーリレーX5により、所定時間の経過後、コイルが励磁され、x5接点が開路状態になって、把持ソレノイド14の駆動が停止し、注射針4cを落下させる。
【0027】
よって、作業者は、回転テーブル2の切欠き3に注射器4をセットし、該注射器4を突起4dによって切欠き3に係止させる。また、回転テーブル2を90度だけ図2矢印方向に回転させ、受止部6の係止溝5に係止させることによって、回転テーブル2を所定位置に停止させる。
【0028】
この状態で、スイッチSWをONにすると、把持ソレノイド14の駆動により、注射針4cが把持される。そして、チャック部材16a,16bを介して、電源から注射針4cに電流が流れると、ジュール熱によって注射針4cは、80度Cから130度C前後まで加熱される。この加熱によって注射針4cの滅菌処理が行われるとともに、注射針4cと針基4bとの接着部、特に針基4bはプラスチックで形成されているため、針基4b側の接着部が溶解しはじめ、注射針4cと針基4bとの接合強度が劣化する。この状態で、上下ソレノイド10を駆動すると、チャック部材16a,16bを介して、注射針4cは、針基4bから離れて下降した後、チャック部材16a,16bを離反させ、注射針4cを引出し内に落下させる。さらに、針基4bは、回転テーブル2の回転によって別の位置まで移動させた後、落下させて別の引出し内に収納させるようになっている。
【0029】
従って、金属製の注射針4cと、プラスチック製の針基4bとを別々の容器内、すなわち引出し内に収納して回収するようにしたので、注射器4の廃棄処理が容易になって、コストの低減を図ることができる。また、注射器4は、回転テーブル2の切欠き3に装着するだけで、自動的に注射針4cや針基4bを廃棄することができ、作業員は、注射器4に触れることなく、簡単に廃棄処理を行うことができる。しかも、注射針4cは、廃棄前に加熱処理によって滅菌されるので、作業員は、安全に廃棄処理を行うことができる。
【0030】
なお、上記実施例では、回転テーブル2の回転を手動で行うようにしたが、ステップモータのシーケンス制御などによって、廃棄処理を自動的に行うことも可能である。また、注射針4cの滅菌は、電源からチャック部材16a,16bの電極を介して電流を流すことによって加熱したが、例えばコイルなどを用いて電磁誘導によって加熱するようにしてもよく、上記実施例と同様の作用および効果を奏することができる。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る注射針処理装置によると、注射針を把持するチャック部材などからなる把持手段を備え、該把持手段に設けられた電極を介して注射針を加熱し、注射針と針基を接合する接着剤を溶かして、注射針と針基とを分離して回収するようにした。これにより、注射針の通電を制御することで、注射針と針基との接着部を加熱によって溶解させ、注射針を針基から分離して回収するとともに、針基は別の場所に回収する。よって、注射針の廃棄処理が容易になって処理コストが低減する。また、注射針には、電極を介して電流が流され、そのジュール熱による加熱によって滅菌処理が施されるので、作業員は、注射針に手を触れることなく、安全に注射針の廃棄処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る注射針の廃棄処理装置を示す斜視図である。
【図2】図1の廃棄処理装置の天蓋を外した状態の拡大斜視図である。
【図3】注射針の廃棄処理装置の上下動手段を示す斜視図である。
【図4】注射針の廃棄処理装置の把持手段を示す斜視図である。
【図5】注射針の廃棄処理装置の作動を示すシーケンス回路図である。
【図6】従来の廃棄処理装置の内部構造を示す図である。
【図7】従来の廃棄処理装置の作動を説明する回路図である。
【符号の説明】
2 回転テーブル
3 切欠き
4 注射器
4a 注射針
4b 針基
4c 注射針
4d 鍔部
6 受止部
10 上下ソレノイド
14 把持ソレノイド
16a チャック部材
16b チャック部材
17 リンク機構
【発明の属する技術分野】
本発明は、使用済みの注射針に滅菌処理を施した後に廃棄処理するための注射針の廃棄処理装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の注射針の廃棄処理装置として、例えば特許文献1などに開示されている。この廃棄処理装置の場合、図6に示すように、筐体51に、注射針52用の孔53が設けられ、該孔53を介して内部に、注射針52を把持するチャック電極54が設けられている。このチャック電極54は、ソレノイド駆動部55によって開閉自在になっていて、閉じた時に注射針52を掴んで固定するようになっている。なお、56は、補助電極で、57は、注射針が当接する主電極であり、58は、処理済の注射針52を受け止める引出しである。
【0003】
また、チャック電極54や補助電極56などの電源61は、図7に示すように、蓄電池62と充電器63からなり、+極をインダクタンス64を経て主電極57に接続するようになっている。また、−極は、チャック電極54に接続されるとともに、抵抗65を介して補助電極56に接続される。
【0004】
上記構成により、使用済みの注射器は、孔53内に挿入された後、注射針52を主電極57に押し当てるとともに、注射針52の根元を補助電極56に接触させる。そして、注射針52に電流が流れると、抵抗65に電圧降下が生じ、制御回路66は駆動部67をオンにし、チャック電極54により注射針52の根元を把持するようになっている。この状態で、注射器本体68を図6矢印方向に引き抜くと、注射針52だけが孔53内に残る。その後、制御回路66により駆動部67をオフにし、チャック電極54を開いて、注射針52を引出し58内に落とすようになっている。その際、チャック電極54が注射針52を掴むと、チャック電極54を介して注射針52に電流が流れ、発生するジュール熱によって注射針52を加熱して殺菌するようになっている。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−125945号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の廃棄処理装置では、注射器は、金属製の注射針52と、該注射針52を支持するプラスチック製の針基52aとから構成される。そのため、引出し58内には、金属製の注射針52とプラスチック製の針基52aとが混在した状態で収納されることになる。
【0007】
つまり、注射器本体68を引き抜く場合、注射針52とともに、針基52aも、チャック電極54によって把持された状態で筐体51内に残ることになる。よって、制御回路66によってチャック電極54を開くと、引出し58内には、金属製の注射針とプラスチック製の針基が落とされて混在することになる。そのため、注射針52の回収には、金属製の注射針52とプラスチック製の針基52aとを分離して処理する必要があり、廃棄処理工程が多くなって、注射針52の廃棄処理コストが上昇していた。
【0008】
そこで、本発明の目的は、注射器を加熱することで滅菌処理を施すようにした廃棄処理装置において、注射針と針基とを分離して回収することで、容易かつ安全に注射針の廃棄処理を行って、コストの低減を図ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、注射針と針基とを別体で構成し、前記注射針の基端に前記針基を接着し、前記注射針を前記針基を介して注射器本体に装着するようにした注射器であって、前記注射針を把持する把持手段を備え、該把持手段に設けられた電極を介して前記注射針に電流を流して加熱することにより、前記注射針と針基との接着部を溶かして、前記注射針と針基とを分離して回収するようにしたことにより、達成される。
【0010】
また、上記目的は、前記注射針を金属で形成するとともに、前記針基をプラスチックで形成することにより、達成される。
【0011】
また、上記目的は、前記把持手段によって前記注射針を把持した状態で該注射針を上下動させる上下動手段を備え、前記注射針を下降させることによって前記針基から前記注射針を分離させることにより、効果的に達成される。
【0012】
また、上記目的は、前記把持手段を一対のチャック部材で構成し、該各チャック部材にそれぞれ+極および−極の電極を形成し、該電極を介して前記注射針に電流を流すことによって該注射針を加熱するようにしたことにより、効果的に達成される。
【0013】
さらに、上記目的は、前記注射針を、前記把持手段の電極を介した通電による加熱によって、80度Cから130度Cまで温度上昇させるようにしたことにより、より効果的に達成される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0015】
図1は、本発明に係る注射針の廃棄処理装置を示し、同図において、ハウジング1の頂部には、枢軸2aを中心に回転自在に支持される回転テーブル2が配されている。この回転テーブル2には、図2に拡大詳示するように、90度ごとに4つの切欠き3が形成され、該切欠き3に、注射器回りに突出する鍔部4dを係止させるようになっている。この注射器4は、注射器本体4aからプラスチック製の針基4bを介して金属製の注射針4cが延びている。
【0016】
また、ハウジング1の頂部には、切欠き3に装着された注射器4を受けるための切欠溝5を有する受止部6が設けられている。これにより、切欠き3に装着された注射器4が切欠溝5内に収まった時点で回転テーブル2を停止させ、その位置で注射器4が保持されることになる。なお、図1において、7は、ハウジング1の上面を覆うための天蓋であり、該天蓋7には、回転テーブル2によって移動する注射器4のスライド溝8が形成されている。
【0017】
また、図3および図4は、ハウジング1を取り外した廃棄処理装置の内部構造を示す図であり、図3において、ハウジング1の底板1aに、断面コ字状の支持部材9が垂直に立設している。この支持部材9には、上下駆動用の上下ソレノイド10が固定され、該上下ソレノイド10は、コイル10aと、該コイル10a内を上下方向(図3矢印方向)に移動する可動鉄心10bとからなる。これにより、コイル10aへの通電を制御することにより、可動鉄心10bを上下動させるようになっている。
【0018】
また、可動鉄心10bは、図4に示すように、連結部材11を介して水平方向に延びるフランジ部材12に連結されていて、該フランジ部材12は、一対のスライド軸13に沿って上下方向に往復動するようになっている。また、フランジ部材12には、注射器4の把持ソレノイド14が取り付けられていて、該把持ソレノイド14は、コイル14aと、該コイル14a内を水平方向(図4矢印方向)に移動する可動鉄心14bとからなる。これにより、14aへの通電を制御することにより、可動鉄心14bを水平移動させるようになっている。
【0019】
また、可動鉄心14bは、連結部材15およびリンク機構17を介して一対のチャック部材16a,16bに連結している。このリンク機構17は、連結部材15からチャック部材16aまで延びる棒状リンク片17aと、支軸ピン17bを介してチャック部材16bに連結するL状リンク片17cとからなり、把持ソレノイド14の駆動によってリンク機構17を介してチャック部材16a,16bを制御するようになっている。
【0020】
これにより、把持ソレノイド14が非通電状態では、可動鉄心14bが反コイル14a側に位置し、リンク機構17を介して、チャック部材16a,16bは互いに離反した状態を保つ。一方、把持ソレノイド14が通電状態になると、可動鉄心14bがコイル14a側に移動し、リンク機構17を介して、チャック部材16a,16bは注射針4cを把持する方向に移動する。つまり、把持ソレノイド14への通電を制御することで、注射器4を把むことを制御するようになっている。
【0021】
また、上下動ソレノイド10が非通電状態では、可動鉄心10bは上方に位置し、チャック部材16a,16bは上方に位置する。一方、上下動ソレノイド10が通電状態になると、可動鉄心10bがコイル側(下方)に移動し、チャック部材16a,16bを下降させて、注射針4cを針基4bから分離させる。
【0022】
そして、チャック部材16a,16bは、それぞれケーブル18を介して電源に接続され、注射針4cの加熱用電極を構成している。すなわち、注射針4cを把持している間、電極間に把持される注射針4cを含む加熱回路が構成され、注射針4cを加熱することで滅菌処理を行うようになっている。その際、注射針4cの温度は、滅菌のため80度C以上で、130度C前後まで上昇するように、加熱するようになっていて、注射針4cの滅菌を十分に行うことができるようになっている。
【0023】
次に、上記装置の作動について説明する。
【0024】
図5は、装置のシーケンス回路図を示す。注射器4を切欠き3にセットし、注射器4が受止部6の位置に達するまで回転テーブル2を回転させる。そして、操作スイッチSWをONにすると、c1−c1間に配されたリレーX1のコイルが励磁され、c2−c2間およびc3−c3間のx1−1接点およびx1−2接点が閉路状態になる。
【0025】
その結果、c2−c2間に配されたタイマーリレーX2のコイルが励磁され、把持ソレノイド14が駆動して注射針4cを把持する。また、x2接点が閉路状態になって、自己保持回路が形成されるとともに、リレーX4のコイルが励磁され、x4接点が閉路状態になって、トランスT1を介して電極がONになり、注射針4cへの通電が開始される。
【0026】
また、タイマーリレーX3により、所定時間の経過後、コイルが励磁され、x3−1接点を開路状態にするとともに、リレーX4により、x4接点が開路状態になって電極をOFF状態にして、注射針4cへの通電を停止する。さらに、x3−2接点が閉路状態になって、上下ソレノイド10が駆動するとともに、タイマーリレーX5により、所定時間の経過後、コイルが励磁され、x5接点が開路状態になって、把持ソレノイド14の駆動が停止し、注射針4cを落下させる。
【0027】
よって、作業者は、回転テーブル2の切欠き3に注射器4をセットし、該注射器4を突起4dによって切欠き3に係止させる。また、回転テーブル2を90度だけ図2矢印方向に回転させ、受止部6の係止溝5に係止させることによって、回転テーブル2を所定位置に停止させる。
【0028】
この状態で、スイッチSWをONにすると、把持ソレノイド14の駆動により、注射針4cが把持される。そして、チャック部材16a,16bを介して、電源から注射針4cに電流が流れると、ジュール熱によって注射針4cは、80度Cから130度C前後まで加熱される。この加熱によって注射針4cの滅菌処理が行われるとともに、注射針4cと針基4bとの接着部、特に針基4bはプラスチックで形成されているため、針基4b側の接着部が溶解しはじめ、注射針4cと針基4bとの接合強度が劣化する。この状態で、上下ソレノイド10を駆動すると、チャック部材16a,16bを介して、注射針4cは、針基4bから離れて下降した後、チャック部材16a,16bを離反させ、注射針4cを引出し内に落下させる。さらに、針基4bは、回転テーブル2の回転によって別の位置まで移動させた後、落下させて別の引出し内に収納させるようになっている。
【0029】
従って、金属製の注射針4cと、プラスチック製の針基4bとを別々の容器内、すなわち引出し内に収納して回収するようにしたので、注射器4の廃棄処理が容易になって、コストの低減を図ることができる。また、注射器4は、回転テーブル2の切欠き3に装着するだけで、自動的に注射針4cや針基4bを廃棄することができ、作業員は、注射器4に触れることなく、簡単に廃棄処理を行うことができる。しかも、注射針4cは、廃棄前に加熱処理によって滅菌されるので、作業員は、安全に廃棄処理を行うことができる。
【0030】
なお、上記実施例では、回転テーブル2の回転を手動で行うようにしたが、ステップモータのシーケンス制御などによって、廃棄処理を自動的に行うことも可能である。また、注射針4cの滅菌は、電源からチャック部材16a,16bの電極を介して電流を流すことによって加熱したが、例えばコイルなどを用いて電磁誘導によって加熱するようにしてもよく、上記実施例と同様の作用および効果を奏することができる。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る注射針処理装置によると、注射針を把持するチャック部材などからなる把持手段を備え、該把持手段に設けられた電極を介して注射針を加熱し、注射針と針基を接合する接着剤を溶かして、注射針と針基とを分離して回収するようにした。これにより、注射針の通電を制御することで、注射針と針基との接着部を加熱によって溶解させ、注射針を針基から分離して回収するとともに、針基は別の場所に回収する。よって、注射針の廃棄処理が容易になって処理コストが低減する。また、注射針には、電極を介して電流が流され、そのジュール熱による加熱によって滅菌処理が施されるので、作業員は、注射針に手を触れることなく、安全に注射針の廃棄処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る注射針の廃棄処理装置を示す斜視図である。
【図2】図1の廃棄処理装置の天蓋を外した状態の拡大斜視図である。
【図3】注射針の廃棄処理装置の上下動手段を示す斜視図である。
【図4】注射針の廃棄処理装置の把持手段を示す斜視図である。
【図5】注射針の廃棄処理装置の作動を示すシーケンス回路図である。
【図6】従来の廃棄処理装置の内部構造を示す図である。
【図7】従来の廃棄処理装置の作動を説明する回路図である。
【符号の説明】
2 回転テーブル
3 切欠き
4 注射器
4a 注射針
4b 針基
4c 注射針
4d 鍔部
6 受止部
10 上下ソレノイド
14 把持ソレノイド
16a チャック部材
16b チャック部材
17 リンク機構
Claims (5)
- 注射針と針基とを別体で構成し、前記注射針の基端に前記針基を接着し、前記注射針を前記針基を介して注射器本体に装着するようにした注射器であって、
前記注射針を把持する把持手段を備え、該把持手段に設けられた電極を介して前記注射針に電流を流して加熱することにより、前記注射針と針基との接着部を溶かして、前記注射針と針基とを分離して回収するようにした注射針の廃棄処理装置。 - 前記注射針は、金属で形成されるとともに、前記針基は、プラスチックで形成される請求項1に記載の注射針の廃棄処理装置。
- 前記把持手段によって前記注射針を把持した状態で該注射針を上下動させる上下動手段を備え、前記注射針を下降させることによって前記針基から前記注射針を分離させる請求項1又は2に記載の注射針の廃棄処理装置。
- 前記把持手段は、一対のチャック部材で構成し、該各チャック部材にそれぞれ+極および−極の電極を形成し、該電極を介して前記注射針に電流を流すことによって該注射針を加熱するようにした請求項3に記載の注射針の廃棄処理装置。
- 前記注射針は、前記把持手段の電極を介した通電による加熱によって、80度Cから130度Cまで温度上昇させるようにした請求項1から請求項4のいずれかに記載の注射針の廃棄処理装置。
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