JP2004201465A - 回転電機の固定子 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転電機の固定子において、導体コイルを構成する複数の導体セグメントの、コアの端面から突出したターン部の変曲部での被膜の剥離等を防止することである。
【解決手段】コア32と導体コイル68とから成る固定子において、導体コイルは共に松葉形状の外導体セグメント40及び内導体セグメント50から成る。第k外導体セグメントの一方直線部41が第kスロット34aの最内層を、他方直線部42が第lスロット34bの最外層を形成している。コアの端面36から突出し最内層と最外層とを結合する第k外ターン部43がコアの端面視でS字形状に湾曲している。外湾曲部の変曲点44cを第k外ターン部の中間点44dよりも最内層側に位置させた。
【選択図】図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は回転電機の固定子、特にその導体コイルの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の交流発電機や電気自動車の発電電動機等の回転電機の固定子は、円筒形状で複数のスロットが円周方向に隔設されたコアと、スロットに収容された導体コイルとから成る。一本の継ぎ目のない連続線から成る導体コイルもあるが、複数の導体セグメントを接合して成る導体コイルが本願出願人により提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
例えば、松葉形状の外導体セグメントと、これに囲まれる松葉形状の内導体セグメントとを複数使用して、各スロット内に4つの層が構成されている場合を考える。図9において外導体セグメントの一方直線部151及び内導体セグメントの一方直線部161がコア170の第1スロット171内に収容され、最内層(第1層)及び内層(第2層)を形成している。また、外導体セグメントの他方直線部153及び内導体セグメントの他方直線部163が第1スロット171から所定磁極ピッチ離れた第2スロット173内に収容され、最外層(第4層)及び外層(第3層)を形成している。
【0004】
第1スロット171の最内層151と 第2スロット173の最外層153とがU字形状の外ターン部155で接続されている。また、第1スロット171の内層161と第2スロット173の外層163とがU字形状の内ターン部165で接続されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平2001−37132号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記導体セグメントは、所定厚さを持ち、U字形状の結合部と平行な一対の脚部とを含む素材(不図示)の両脚部を、板厚方向で離れる方向に変形させることにより製作されたものである。最内層159及び最外層153はその板厚方向が第1スロット171及び第2スロット173の半径方向と一致するように収容される。
【0007】
ここで、外ターン部155と最内層151との間の第1内接続部152と、外ターン部155と最外層153との間の第1外接続部154との相対位置関係に注目する。コア170の中心から最内層151までの半径と、最外層153までの半径との差は一定である。しかし、回転子の極数が少なく磁極ピッチが短い場合、第1内接続部152と第1外接続部154との円周方向の間隔が短くなる。その結果、外ターン部155は第1内接続部152と第1外接続部154との間で急激にS字形状に捻られ、最内層151側の内方部156aと最外層153側の外方部156bとの境界に、湾曲方向が反転する変曲点157が形成されることになる。
【0008】
また、外ターン部155のS字形状の捻りは、コア170の半径が大きい場合にも生ずる。大きな半径のコアでは、第1内接続部152と第1外接続部154との半径方向の間隔が大きくなるからである。そして、磁極ピッチが短い場合も、コアの半径が大きい場合も、変曲部及びその周辺の被膜が剥離したり、加工性や強度の信頼性及び巻線の信頼性が低下し易い。
【0009】
尚、内ターン部165と内層161との第2内接続部162と、外層163との間の第2外接続部164間の半径方向距離は、外ターン部155のそれに比べると短い。但し、磁極ピッチが短いとき等には内ターン部165がS字形状に捻られ、外ターン部155と同様の問題が生ずる。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、導体コイルを構成する複数の導体セグメントのターン部の変曲部に被膜の剥離等が生じ難い固定子を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願の発明者は、ターン部の被膜の剥離等は応力集中に起因し、応力集中は変曲部の位置に関連することを見い出して、両者の関係を調べた。上記図9において外導体セグメントの外ターン部155の中間点158と、第1内接続点152及び第1外接続点154との距離に注目する。中間点158と第1内接続点 152との間の半径方向距離と、中間点158と第2外接続点154とのそれとは等しい。
【0012】
しかし、円周方向において、中間点158と第1内接続点152との間の距離と中間点158と第1外接続点154との距離とは異なり、後者の方が前者よりも長い。そのため、中間点158を基準として外ターン部155を捻ると、外方部156bの方が内方部156aよりもより多く引っ張られ、これが中間点158での引張応力の集中の主な原因になっていることに気付いた。そこで、次に、外方部に引張応力が集中し難くするため、外方部の長さが内方部の長さよりも長くなるような変曲点の位置について検討した。
【0013】
以下、図8を参照しつつ説明する。図8はコアの端面から軸方向に突出した外ターン部の端面視である。尚、簡略化のため、外ターン部155の変曲点157から内側の内方部156aも外側の外方部156bも円弧状に変形すると仮定し、外方部156bの半径はR1で、内方部156aの半径はR2とする。また、スロット171及び173に収容された4つの層151,161,163及び153の厚さ(コアの半径方向の寸法)をaとする。更に、コアの内周面の半径をS1,スロットの外周縁(最奥部)の半径をS2とする。
【0014】
変曲点157が中間点158にある(変曲点157と中間点158とが一致している)場合、 S2−S1=R1+R2=4×a が成立する。これに対して、変曲点157を中間点158よりも最内層151側に移動させるためには、 R1>2aかつR2<2a とすれば良い。
【0015】
以上の検討に基づきなされた本願の第1発明による回転電機の固定子は、請求項1に記載したように、円筒形状を持ちm個のスロットが円周方向に隔設されたコアと、m個のセグメント組を有しスロットに収容された導体コイルと、から成り;m個のセグメント組は松葉形状のm個の外導体セグメントと松葉形状で外導体セグメントに囲まれたm個の内導体セグメントから成り;第k外導体セグメントの一方直線部が第kスロットの最内層を形成すると共に他方直線部が第kスロットから所定磁極ピッチ離れた第lスロットの最外層を形成し、コアの端面から突出し最内層と最外層とを結合する第k外ターン部がコアの端面視でS字形状に湾曲し、外湾曲部の変曲点が第k外ターン部の中間点よりも前記最内層側に位置している;ことを特徴とする。
【0016】
この回転電機の固定子において、最内層と最外層とを結合しコアの端面視でS字形状に湾曲した第k外ターン部の外湾曲部の変曲点が、第k外ターン部の中間点よりも最内層側に位置している。これにより、素材から外導体セグメントを製作しコアのスロットに収容する際、変形量の大きい外方部の長さが変形量の小さい内方部の長さよりも長くなる。
【0017】
請求項2の固定子は、請求項1において、外ターン部のうち、外湾曲部よりも最外層側の外方部の半径をR1、外湾曲部よりも最内層側の内方部の半径をR1とし、スロット内の最内層及び内層の板厚を2a、外層及び最外層の板厚2aとするとき、R1>2a、R2<2aである。
【0018】
請求項3の固定子は、請求項2において、更に、第k内導体セグメントの一方直線部が第kスロットの内層を形成すると共に他方直線部が第lスロットの外層を形成し、コアの端面から突出し内層と外層とを結合する第k内ターン部がコアの端面視でS字形状に湾曲し、内湾曲部の変曲点がk内ターン部の中間点よりも内層側に位置している。
【0019】
請求項4の固定子は、請求項3において、第k外ターン部及び第k内ターン部がコアの半径方向外向きに傾斜し、コアの端面からの突出量及び直線部に対する傾斜角度は所定値以下とされている。
【0020】
第2発明による回転電機の固定子は、請求項5に記載したように、円筒形状を持ちm個のスロットが円周方向に隔設されたコアと、m個の導体セグメントから成りスロットに収容された導体コイルと、から成り;第k導体セグメントの一方直線部が第kスロット内で内層を形成すると共に他方直線部が該第kスロットから第1円周方向に所定磁極ピッチ離れた第lスロット内で外層を形成し、コアの端面から突出し内層と外層とを結合する第kターン部がコアの端面視でS字形状に湾曲し、湾曲部の変曲点が第kターン部の中間点よりも最内層側に位置していることを特徴とする。
【0021】
この回転電機の固定子において、内層と外層とを結合しコアの端面視でS字形状に湾曲した第k外ターン部の湾曲部の変曲点が、第k外ターン部の中間点よりも内層側に位置している。これにより、素材から導体セグメントを製作しコアのスロットに収容する際、変形量の大きい外方部の長さが変形量の小さい内方部の長さよりも長くなる。
【0022】
【発明の実施の形態】
<回転電機、回転子>
回転電機は自動車やトラックの交流発電機、電気自動車の発電電動機(MG)、及び一般産業車両の電動機等を含む。ハウジングに固定された固定子(ステータ)と、固定子と対向する状態で回転軸に取り付けられた回転子(ロータ)とから成る。ロータは界磁巻線を備えたものでも、永久磁石を備えたものでも良い。<固定子>
固定子は鉄心(コア)と、導体コイルとから成る。
(1) コア
コアは複数枚の薄い後半を積層して成り、全体として円筒形状で、所定幅で半径方向及び軸方向に延びる多数のスロットを備えている。コアの内径及び外径や、スロットの個数は任意に選定できる。後述するように、各スロットには4の倍数又は2の倍数の直線部が収容され層を成している。
(2) 導体コイル
導体コイルは多数のセグメント組から成る第1タイプと、多数の導体セグメントから成る第2タイプとがある。
▲1▼第1タイプ(重ね巻き)
導体コイルを構成する各セグメント組は松葉形状の多数の外導体セグメントと、該外導体セグメントに取り囲まれた、外導体セグメントと同数の内導体セグメントとを含む。ある外導体セグメントの一方直線部及び他方直線部は所定の磁極ピッチ離れた第kスロット及び第lスロットにかけて(またがって)、収容される。一方直線部は第kスロットの最内層を形成し、他方直線部は第lスロットの最外層を形成する。
【0023】
最内層と最外層を結合する外ターン部はコアの端面から軸方向に突出し、コアの端面視においてS字形状に湾曲している。外ターン部の変曲点は外ターン部の中間点よりも最内層側にずれており、このずれ量は捻り部に形成されるR部(湾曲部)等を考慮して、0.1aから1.0aの範囲で選定することが望ましい。
【0024】
また、外導体セグメントに取り囲まれた内導体セグメントの一方直線部は外導体セグメントの一方直線部と同じスロットに収容され内層を形成し、他方直線部は外導体セグメントの他方直線部と同じスロットに収容され外層を形成する。内層と外層を結合する内ターン部はコアの端面から軸方向に突出し、コアの端面視においてS字形状に湾曲している。内ターン部の中間点よりも内層側にずれた変曲点のずれ量は捻り部に形成されるR部(湾曲部)等を考慮して、0.1aから1.0aの範囲で選定することが望ましい。
【0025】
尚、上記位置に変曲点を持つ外ターン部が、スロットの軸線に対して所定角度コアの半径方向外向きに押し倒されることがある。この場合、外ターン部及び内ターン部と周辺の機器との干渉を避ける等のため、外ターン部等のコアの端面からの突出量及びスロットに収容された直線部に対する傾斜角度を所定値以下に選定することが望ましい。
【0026】
第kスロットと第lスロットとにかけて、更に、上記セグメント組と同じ構成の少なくとも一周分(m個)の追加セグメント組を収容することができる。
▲2▼第2タイプ(波巻き)
導体コイルを構成する各導体セグメントの一方直線部が第kスロット内で内層を形成すると共に、他方直線部が第kスロットから所定磁極ピッチだけ円周方向に離れた第lスロットで外層を形成している。内層と外層を結合するターン部の変曲点は中間点よりも半径方向内方にずれている。ずれ量は捻り部に形成されるR部(湾曲部)等を考慮して、0.1aから1.0aの範囲で選定することが望ましい。
【0027】
第kスロットと第lスロットとにかけて、更に、上記導体セグメントと同形状の少なくとも一周分(m個)の追加導体セグメントを収容することができる。
【0028】
【実施例】
以下、本発明の実施例を添付図面を参照しつつ説明する。
(構成)
▲1▼回転電機
図1に示す電気自動車用電動機は、固定子30、回転子10及びフレーム18等を含んで構成されている。このうち、固定子30は、固定子鉄心(コア)32と、固定子巻線(導体コイル)68を構成する二種類の多数の導体セグメント40,50と、コア32と各導体セグメント40,50との間を電気絶縁する絶縁材28とを備えている。
【0029】
この電動機は固定子30のコア32のスロット34の個数が108、1磁極ピッチが9で、極数が12である。各スロット34の内には4つの層が形成されている。コア32の半径は比較的小さく、スロット34の磁極ピッチ間距離は比較的長い。固定子30の詳細については後述する。
【0030】
回転子10は、回転軸12と、該回転軸に固定された回転子鉄心(コア)14と、絶縁処理された導線を円筒状に巻いた界磁巻線16とを有する。界磁巻線はコア14を構成する一対のポールコアにより両側から挟持されている。
【0031】
フレーム18は、固定子30及び回転子10を収容し、回転子10の回転軸12を回転可能に支持するとともに、ポールコアの外周側に所定の隙間を介して固定子30が固定されている。
▲2▼固定子
図1及び図2に示すように、固定子30のコア32は円筒形状を持ち、軸方向及び半径方向に延びる複数(108個)のスロット34が円周方向に隔設されている。全てのスロット34は同形状で、各スロット34の横断面形状は半径方向に細長い矩形状であり、内周側が開口している。
【0032】
108個の外導体セグメント40等と108個の内導体セグメント50等とにより108個のセグメント組60等が構成されている。108個の外導体セグメント40等、及び108個の内導体セグメント50等は一部の異形線を除き同形状である。108個のセグメント組60等により導体コイル68が構成される。
【0033】
以下、第90セグメント組60を例にとって説明する。図3に示すように、第90外導体セグメント(以下実施例では「外セグメント」と略称する)40は長手方向で中間の横断面矩形状の一対の直線部41及び42と、一端のU字形状の外ターン部43と、他端の一対の接合片45及び47とから成り、捻れた松葉形状を持つ。
【0034】
この外セグメント40は図4(a)に示すように、一対の平行な脚部101及び104と、両方の脚部を結合するU字形状の結合部108とを含む外素材100から製作されたものである。一方の脚部101の中間部102を一方の治具115の挿入孔に挿入し、他方の脚部104の中間部を他方の治具117の挿入孔に挿入し、図4(b)に示すように、両方の治具115及び117を素材100の板厚方向で互いに離れる方向に移動させる。
【0035】
その際、図4(b)に二点鎖線で示すように、ピン状の変形規制部材125を結合部108の中間部109よりも一方治具側115において垂直方向に位置決めし、結合部108の変形を規制する。
【0036】
その結果、図3に示すように、結合部108は変形規制部材125を起点として変形し、比較的大きな半径を持つ円弧状の外方部44aと、比較的小さな半径を持つ円弧状の内方部44bとを含むターン部43が形成される。また、脚部101及び104の中間部102及び105が板厚方向及び幅方向で離れ互いに平行な一対の直線部41及び42となり、先端部103及び106は板厚方向に屈曲されて接合片45及び47になる。中間点44dよりも一方直線部41寄りに変曲点44cが位置している。
【0037】
内素材120が外素材100と同時に曲げ加工され、第90内導体セグメント(以下実施例では「内セグメント」と略称する)50が製作される。この内セグメント50も、外セグメント40と同様に中間の横断面矩形状の一対の直線部51及び52と、一端の内ターン部53、他端の一対の接合片55及び57とを含み、捻れた松葉形状を持つ。但し、内セグメント50は外セグメント40の内側に位置して取り囲まれている。よって、内ターン部53は外ターン部43よりも小さく、外ターン部と同様S字形状に捻られているが、捻れの程度は小さい。
【0038】
一方直線部51及び他方直線部53は上記一方直線部41及び他方直線部43と長さは同じであるが間隔は狭い。また、一方の接合片55及び他方接合片57は長手方向と直交する方向で互いに近づく方向に屈曲されている。
【0039】
各セグメント組のターン部43,53等が一端側コイルエンド群を形成している。
【0040】
この様にして製作された外導体セグメント40及び内導体セグメント50はコア32の所定のスロット34a、34b等に軸方向に挿入される。一方直線部41及び51がスロット34aに収容され、他方直線部42及び52がスロット34bに収容され、ターン部43及び53が一端面36から突出し、接合片45,55及び47,57が他端面33から突出する。
【0041】
次に、接合片45,55及び47,57の接合について図5を参照しつつ説明する。例えば、第90スロット(第lスロット)34bの最内層41に連続した第90外導体セグメント(実線で示す)40の一方接合片45は、コア32の他端面33側でコア32の湾曲に沿って反時計方向に延びている。一方、第99スロット(第kスロット)34aの内層51に連続した第99内導体セグメント50の他方接合片55は他端面33でコア32の湾曲に沿って反時計方向に延びている。そして、一方接合片45と他方接合片55とは接合部71で接合されている。
【0042】
また、第99スロット34bの外層52に連続しコア32の湾曲に沿って時計方向に延びた第90内導体セグメント(破線で示す)50の一方接合片57は、第90スロット34bの内層51に連続し反時計方向に延びた第90外導体セグメント40の他方接合片47と、接合部71で接合されている。
【0043】
多数の接合部71、72で接合された多数の一方接合片44,55及び多数の他方接合片47,57が他端側コイルエンド群を形成している。
【0044】
以上の構成は第91セグメント組62及び第89セグメント組64についても同様である。第90セグメント組60、第91グメント組62及び第89セグメント組64は直列に接続されU相を形成している。尚、V相及びW相はU相と同様に構成されている。
(作用効果)
電動機の作動自体は公知であり、また本発明に直接関係ないので、説明を割愛する。
【0045】
図4(b)に示すように、外素材100から外セグメント40を製作する際、中間点109よりも一方の脚部102(最内層41を形成する)側に変形規制部材125を位置決めし、結合部108の変形を規制する。その結果、コア33の端面36視である図7に示すように、外方部44aと内方部44bとの間で外ターン部43の湾曲方向が反転する変曲点44cは中間点44dよりも内方部44b側に位置している。これにより、外方部44aが内方部44bよりも長くなるので、外方部44aに加わる引張応力が緩和される。
【0046】
尚、外方部44aの半径を大きくしても、変曲点44cの位置が内方に移動するのみで、外方部44aの一部がスロット34aの外周縁(最奥部、コア32の中心からの半径S)よりも半径方向外側に位置することはない。但し、図6に示すように、コア32の端面36から突出した外ターン部43及び内ターン部53を、占有スペースを小さくする等の理由から、半径方向外向きに押し倒すことがある。この場合、外ターン部43の一部(中間点44d、変曲点44c付近)がスロット34aの外周縁よりも外側に位置する虞がある。余り大きく押し倒すと、コア32の端面36から突出した外ターン部43の被膜を傷付けたり、突出部分を変形させ応力集中を起こし、望ましくない。
【0047】
ここで、外ターン部43の軸方向突出量をAとし、外ターン部43がスロット34aの軸方向(図6で左右方向)に対してなす角度をθとすると、内層51と外層52との境界面即ちスロット34aの半径方向の中間部から外ターン部43の中間点43cまでの半径方向の距離dは、 d=A×tanθ+2a となる。また、スロット34aの外周縁から外ターン部43の中間点43cまでの半径方向の距離をXとすると、 d=X+R1 となる。
【0048】
以上より、外方部44aの半径や、外ターン部43及び内ターン部53の突出量A及び/又は傾斜角θを所定値との関係でdを所定値以下に選定することにより、上記不具合を解消している。
【0049】
【発明の効果】
以上述べてきたように、第1発明にかかる回転電機の固定子によれば、コアの各スロット内に4つの層が収容される場合、S字形状に湾曲した第k外ターン部の外湾曲部の変曲点が第k外ターン部の中間点よりも最内層側に位置し、外導体セグメントを製作時及びスロットへの収容時、変形量の大きい外方部の長さが変形量の小さい内方部の長さよりも長くなる。その結果、外方部に発生する引張応力が緩和され、変曲点において被膜の剥離等が発生し難くなる。
【0050】
請求項2の固定子によれば、外方部及び内方部の半径をスロット内の直線部の板厚との関係で選定したことにより、変曲点の移動がより確実になり、被膜の剥離等がより確実に防止される。請求項3の固定子によれば、第k外導体セグメントに加えて、第k内導体セグメントの内ターン部の変曲点における被膜の剥離等が防止される。請求項4の固定子によれば、第k外導体セグメントの外ターン部及び第k内導体セグメントの内ターン部での被膜の剥離等を防止しつつ、外ターン部及び内ターン部の配置スペースの増加を抑えることができる。
【0051】
第2発明に係る回転電機の固定子によれば、コアの各スロット内に2つの層が収容される場合において、コアの各スロット内に4つの層が収容される上記第1発明と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の全体を示す正面断面図である。
【図2】図1におけるコアの端面図である。
【図3】図1のコアに収容されたセグメント組の斜視図である。
【図4】(a)(b)は素材から外導体セグメント及び内導体セグメントを製作する工程を示す斜視図である。
【図5】複数のセグメント組から成る導体コイルの配線状態を示す説明図である。
【図6】セグメント組のターン部の押倒しを示す説明図である。
【図7】外ターン部における変曲点の位置を示す説明図である。
【図8】本発明の基本概念を説明する説明図である。
【図9】従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
10:回転子 30:固定子
32:コア 34a,34b:スロット
36:端面 40:外導体セグメント
41、51:一方直線部 42、52:他方直線部
43、53:ターン部 50:内導体セグメント
45,55:一方接合片 47,57:他方接合片
43a:外方部 43b:内方部
43c:変曲点 43d:中間点
60、62,64:セグメント組 68:導体コイル

Claims (5)

  1. 円筒形状を持ちm個のスロットが円周方向に隔設されたコアと、m個のセグメント組を有し該スロットに収容された導体コイルと、から成り、
    該m個のセグメント組は松葉形状のm個の外導体セグメントと松葉形状で外導体セグメントに囲まれたm個の内導体セグメントから成り、
    第k外導体セグメントの一方直線部が前記第kスロットの最内層を形成すると共に他方直線部が該第kスロットから所定磁極ピッチ離れた第lスロットの最外層を形成し、前記コアの端面から突出し該最内層と該最外層とを結合する第k外ターン部が該コアの端面視でS字形状に湾曲し、外湾曲部の変曲点が該第k外ターン部の中間点よりも前記最内層側に位置していることを特徴とする回転電機の固定子。
  2. 前記外ターン部のうち、前記外湾曲部よりも前記最外層側の外方部の半径をR1、外湾曲部よりも前記最内層側の内方部の半径をR2とし、スロット内の前記最内層及び内層の板厚を2a、外層及び最外層の板厚2aとするとき、R1>2a、R2<2aである請求項1に記載の固定子。
  3. 更に、前記第k内導体セグメントの一方直線部が第kスロットの内層を形成すると共に他方直線部が該第lスロットの外層を形成し、前記コアの端面から突出し該内層と該外層とを結合する第k内ターン部が該コアの端面視でS字形状に湾曲し、内湾曲部の変曲点が該k内ターン部の中間点よりも該内層側に位置している請求項2に記載の固定子。
  4. 前記第k外ターン部及び前記第k内ターン部が該コアの半径方向外向きに傾斜し、前記コアの端面からの突出量及び前記直線部に対する傾斜角度は所定値以下とされている請求項3に記載の固定子。
  5. 円筒形状を持ちm個のスロットが円周方向に隔設されたコアと、m個の導体セグメントから成りスロットに収容された導体コイルと、から成り、第k導体セグメントの一方直線部が第kスロット内で内層を形成すると共に他方直線部が該第kスロットから第1円周方向に所定磁極ピッチ離れた第lスロット内で外層を形成し、前記コアの端面から突出し該内層と該外層とを結合する第k外ターン部が該コアの端面視でS字形状に湾曲し、湾曲部の変曲点が該kターン部の中間点よりも前記最内層側に位置していることを特徴とする回転電機の固定子。
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