JP2004201099A - 親局及び子局及び通信制御方法及び通信制御プログラム - Google Patents

親局及び子局及び通信制御方法及び通信制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ONT22に実装される論理ポート32の登録作業中に設けられるDiscoveryWindowが、上り帯域の一部を常に予約していた。
【解決手段】登録作業中にOLT20に設けられるDiscoveryWindowを、最大ファイバ長による伝播遅延時間f(L)、ONT22がRegisterRequestフレームを転送する時に加えるランダム遅延時間、RegisterRequestフレームの転送遅延時間Hを考慮して演算部27が動的に算出し、DiscoveryWindowの生成周期を動的に変化させる。また、ONT22の自MACADDRESSとDiscoveryGateフレームに含まれるGrantLengthからRegisterRequestフレームを送出するための遅延時間を算出遅延時間として算出する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、Ethernet(登録商標)技術を用いたPON(Passive Optical Network)システムにおけるONT(Optical Network Terminal)に実装されている論理ポートの登録方式に関する。
また、この発明は、IEEE802.3ahにおけるGEPONシステムのMPCP制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学スプリッタを用いた光伝送システムであるPONシステムは、局側装置OLT(Optical Line Terminal)と加入者側装置ONT(Optical Network Terminal)から構成される。このPONシステムを用いて通信を行なう際、局側装置であるOLTは接続されているONTに実装されている論理ポートごとに登録作業を行なう必要がある。
【0003】
ONTに実装されている論理ポートの登録方式は大別すると、2つの方式があると考えられる。
まず、一つ目は、ONTをPON区間に接続する際に、あらかじめ接続するONTの論理ポートを登録設定する方式である。もう一方は、OLTと接続されているONTの内で、そのONTに実装されている論理ポートの中に登録が必要な論理ポートが含まれていることを、OLTが自動的に認識し、論理ポートの登録を行なう方式である。
Ethernet(登録商標)技術を用いたPONシステムでは、MPCP(Multipoint Control Protocol)を用いて後者の登録が必要な論理ポートを自動的に認識し、その論理ポートを登録する方式が用いられている。
【0004】
OLTは登録を済ませていない論理ポートを持つONTを探索するためのMPCPフレームであるDiscoveryGateフレームを定期的にブロードキャスト送信している。
登録を済ませていない論理ポートを持つONTは、DiscoveryGateフレームを受信すると、新規に登録が必要な論理ポートがあるということを示す、MPCPフレームであるRegisterRequestフレームを送信する。
OLTは、このRegisterRequestフレームを受信することによって、登録が必要な論理ポートがあることを認識し、登録作業を継続する。
【0005】
OLTはDiscoveryGateフレームの送信時刻を表すタイムスタンプ、ONTから送信されるRegisterRequestフレーム送信開始時刻を表すGrantStartTime、RegisterRequestの送信開始時刻のランダム遅延幅を表すGrantLength等の記述を行ない送信する。
その後、DiscoveryGateフレームに記述したGrantStartTimeからRegisterRequestフレームを受信待ち状態となる。このRegisterRequestフレーム受信待ち状態の時間を、DiscoveryWindowとする。
【0006】
次に、ONTの論理ポート登録手順を示す。
ある時刻tにOLTよりDiscoveryGateフレームがブロードキャスト送信される。この際、DiscoveryGateフレームには、タイムスタンプ(T1)、GrantStartTime(GST)、GrantLengthが記述されている。
【0007】
DiscoveryGateフレームを受信した登録が必要な論理ポートを持つONTは、まず、受信したタイムスタンプ値を自身のタイマにロードする。
その後、ランダム遅延時間の計算を行なう。このランダム遅延時間は、OLTからONTのファイバ長が同距離にあるONTが同時刻に登録必要な論理ポートを持つ場合、GrantStartTimeから共にRegisterRequestフレームの送信を行なうと、RegisterRequestフレーム同士が光スプリッタで重なり、OLTでフレームの認識ができなくなってしまうことを防ぐために用いられる。ONTのタイマ値が(GrantStartTime+ランダム遅延時間)になると、RegisterRequestフレームの送信を行なう。RegisterRequestフレームには、フレーム送信時刻であるタイムスタンプ値(T2)、登録が必要な論理ポート数(N)が記述される。
【0008】
RegisterRequestフレームを受信したOLTは、登録が必要な論理ポートを持つONTのRound Trip Time(以下、RTTという。)を算出する。このRTTはフレーム送信許可フレームを生成する際に用いられる。
その後、登録に必要な論理ポートに割り当てる論理ポートの識別IDであるPHY IDを記述したRegisterフレームを登録に必要な論理ポート毎に送信する。また、ONTがRegisterフレームに対する応答であるRegister Ackフレームを送信するために、フレーム送信許可を表すGateフレームも、登録が必要な論理ポート毎に送信される。Gateフレームには、フレーム送信開始時刻であるGrantStartTimeと、Register ACKフレームの送信に必要なバイト数を示したGrantLengthが記述されている。
【0009】
Registerフレームを受信したONTは、記述されているPHY IDを登録が必要な論理ポートに割り当て、Register ACKフレームを送信するために、送信許可フレームであるGateフレームの受信待ち状態になる。その後、Gateフレームを受信すると、記述されているGrantStartTimeからRegister ACKフレームの送信を行なう。
【0010】
OLTがRegister ACKフレームを受信した時点で登録作業が終了となり、その後はユーザデータ転送許可フレームであるGateフレームをOLTが送信し、その内容に従いONTはユーザデータを送信することになる。
【0011】
このAuto Discovery方式は上述したシーケンスにてONTの登録を行う。すなわち、OLTは定周期でDiscoveryGateフレームを全ONTに対して送信する。ONTはDiscoveryGateフレーム内の情報に従って、RegisterRequestフレームをOLTに返信する。OLTはONTからのRegisterRequestフレームの情報に従って、Registerフレームを各ONTに個別に返送し、OLTでのONT登録情報を通知し、以降通常のGateフレーム、Register Ackフレームのシーケンスによりデータの授受を行う。
このように、Auto Discovery方式では、OLTは、制御端末から設定された、一定の間隔でAuto Discovery用のDiscoveryGateフレームを送出し、未登録ONTがこのDiscoveryGateフレームに応答することにより、未登録ONTを登録する。
また、Auto Discovery方式において、DiscoveryGateフレームのフォーマットは半固定であり、ONTは本内容に従ってRegisterRequestフレームを返送するが、まずベースとなるのがTimeStampの値でそれを起点として、GrantStartTimeの値を加算した時間の後、未登録のONTはRegisterRequestフレームを送信する。OLTは同様にTimeStampの値を起点として、GrantStartTimeから GrantLength分RegisterRequestフレーム受信用のDiscoveryWindowを開け、受信する。
以上、IEEE802.3ahで規定されるGEPONにおいては、OLTは上位との交換等を実施し、下位のONTに対しては1.25Gで伝送するが、その間にSplitterを介することで複数のONTとの伝送を可能とし、MPCPという制御プロトコルによりOLTおよびONT間の制御を行う。その中で特にいわゆるプラグ アンド プレイを実現するオートディスカバリ機能は本規格の特徴といえるものでこれまでのPONでは実現されていないものであった(例えば、特許文献1参照)。
【0012】
【特許文献1】
特開2000−165428号公報。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来においては、登録作業中にOLTに設けられるRegisterRequestフレーム受信待ち時間であるDiscoveryWindowは、GrantStartTimeより、ONTから送信されるRegisterRequestフレームを受信すると考えられる最大の転送遅延を考慮した時間が必要であった。そして、この最大の転送遅延は、最大ファイバ長による伝播遅延、ONTがRegisterRequestフレームを転送する時に加えるランダム遅延、RegisterRequestフレームの転送遅延を考慮しなければならなかった。
【0014】
そして、このDiscoveryWindow期間中は、未知のRTTとランダム遅延を持つONTからRegisterRequestフレームが送信されてくる可能性があり、登録済論理ポートからのユーザフレームの送信は許可されなかった。すなわち、ONTからOLTへの上り帯域の一部が論理ポート登録作業のために常に予約されるということになってしまっていた。
【0015】
この発明は、この登録作業に設けられるDiscoveryWindowが占有している予約帯域を動的に変化させることで伝送帯域の利用効率を上げることを目的とする。
【0016】
また、複数のONTが同時にRegisterRequestフレームをOLTに返信した場合、各ONT及びOLT間の伝送路遅延要因などで偶然にタイミングが合わない限り、複数のONTが同時に送信したRegisterRequestフレームのデータが衝突し、その結果、OLTは登録のためのRegisterRequestフレームを受け付けられないため再度シーケンスをやり直さなければならず、ONTの論理ポートの登録完了までに時間を要するという課題があった。
【0017】
この発明は、ONTがRegisterRequestフレームを送信開始する時間を、固有値をベースに各ONTがランダムに遅らせる事により、データの衝突を防ぎONTの登録完了時間の短縮を図ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の子局とネットワークによって接続された親局であって、
上記複数の子局の各子局との通信時のインタフェースとなる論理ポートの登録を各子局に促進する登録促進フレームを生成する親局生成部と、
上記親局生成部が生成した登録促進フレームを上記複数の子局に送信する親局送信部と、
上記親局送信部が送信した登録促進フレームに対応して、少なくともいずれかの子局から送信される論理ポートの登録を要求する登録要求フレームの受信を待つフレーム受信待ち時間を算出する演算部と、
上記演算部によって算出されたフレーム受信待ち時間をフレーム送受信のための通信帯域を占有する占有時間として設定することによって上記占有時間を変化させる親局制御部とを備える。
【0019】
また、本発明は、通信時のインタフェースとなる論理ポートの登録を子局に促進する登録促進フレームを親局から送信され、登録促進フレームを送信された親局に対し論理ポートの登録を要求する登録要求フレームを送信する子局であって、
上記子局は、
上記登録要求フレームを送信する送信開始基準時刻であるグラント・スタート・タイム(GST)と上記登録要求フレームの送信時刻をグラント・スタート・タイム(GST)から遅延させる時間の基準となるランダム遅延時間とを含んだ登録促進フレームを親局から受信する子局受信部と、
上記登録促進フレームに含まれたランダム遅延時間と自局に固有な固有値とを使用して演算する子局制御部と、
上記子局制御部が演算した結果得られた値を算出遅延時間として、グラント・スタート・タイム(GST)から上記算出遅延時間経過後に上記登録要求フレームを親局へ送信する子局送信部とを備える。
【0020】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、実施の形態1では、加入者側の装置であるONTと、光スプリッタを用いて複数のONTを収容する装置であるOLTを備えたPONシステムであって、自動的に論理ポートの登録のためや、ユーザデータの送信許可を与えるための機構でもあるMPCPを実装しており、受信したフレームを解釈し制御を行なうOLT制御部と、MPCPフレームの生成を司るOLT生成部を備え、論理ポート登録要求メッセージ応答待ち時間ウインドウであるDiscoveryWindowのウインドウ幅、生成周期を動的に変化させることができることを特徴とするPONシステムについて説明する。
【0021】
図1は、本実施の形態にかかわらず、すべての実施の形態のシステム全体を示す構成図である。
Ethernet(登録商標)等により構成されたLAN(Local Area Network)11、LAN12は、互いに遠く離れて配置され、これらの2つのLAN11、LAN12同士はWAN(Wide Area Network)13に相互接続される。WAN13は様々な通信方式が用いられ、接続されているLAN間の通信の確立を行なっている。
LAN11には、複数の端末14が接続され、LAN12には、複数の端末15が接続されている。
WAN13とLAN11との間には、LAN11の終端装置であるONT(Optical Network Terminal)16と、WAN13の終端装置であるOLT(Optical Line Terminal)17が設けられている。
WAN13とLAN12との間には、LAN12の終端装置であるONT18と、WAN13の終端装置であるOLT19が設けられている。
子局であるONT16、ONT18は、親局であるOLT17、OLT19とPON10により接続され、本実施の形態の発明のPONシステムとして機能する。
【0022】
図2は、図1の一部であるPONシステムを示す構成図であり、親局であるOLT20と複数の子局であるONT22がPON10で接続されている。
PONシステムはWAN13を構成する一員である加入者系の交換機であるOLT20と、このOLT20からの伝送路を複数(たとえば32本)に分岐させる光学スプリッタ21と、この光学スプリッタ21に分岐路を介して接続された複数のONT22とで構成される。
OLT20は、図1のOLT17、OLT19と同じものである。また、ONT22は、図1のONT16、ONT18と同じものである。
【0023】
このようなPONシステムでは、光学スプリッタ21を用いることによって、1台のOLT20が提供する信号帯域を複数のONT22で共用する。
OLT20からONT22に向かう方向の下り信号は全ONT22に同報され、各ONT22は各自に該当する情報のみを抽出する。
逆にONT22からOLT20に向かう方向の上り信号は、OLT20から与えられる送信許可信号に従って各ONT22が順次信号を送信する。
【0024】
図3は、本実施の形態におけるOLT20およびONT22の内部構成を示すブロック図である。
まず、OLT20の内部構成について説明する。
OLT20はPONシステムの制御を行なうMPCP(MultipointControl Protocol)部23を備えている。MPCP部23は、MPCP処理を制御するOLT制御部24(親局制御部)と、OLT20からONT22に向けて送出するMPCPフレームを生成するOLT生成部25(親局生成部)と、DiscoveryWindowの生成周期やウインドウ幅を決定する演算部27を備えている。
OLT20は、ONT22との通信インタフェースとして、OLT終端部26を備えている。OLT終端部26は、ONT22に向けてEthernet(登録商標)フレームを送信するOLT送信部57(親局送信部)および、ONT22からEthernet(登録商標)フレームを受信するOLT受信部56(親局受信部)、ONT22から受信したEthernet(登録商標)フレームを一時的に格納しておく受信バッファ58を備えている。
OLT終端部26が送信するEthernet(登録商標)フレームとしては、一般のデータを伝送するユーザフレームとPONシステムの制御を行うためにPONシステムの制御情報を伝送するMPCPフレームとの2種類がある。
【0025】
記憶部55は、複数のONT22が持つ論理ポート数の最大値Nと複数のONT22のうち既に論理ポートの登録を行った登録済論理ポート数mとPONシステムを構成する伝送路の最大長Lと転送遅延時間Hとを記憶している。記憶部55に記憶されたこれらの数値についての詳細は後述する。
タイマ60には、DiscoveryWindow期間を測るために所定時刻を記憶する。
【0026】
次に、ONT22の内部構成について説明する。
ONT22は、PONシステムの制御を行なうMPCP部28を備えている。MPCP部28は、MPCP処理を決定するONT制御部29(子局制御部)と、ONT22からOLT20に向けて送出するMPCPフレームを生成するONT生成部30(子局生成部)とから構成される。
また、ONT22は、OLT20との通信インタフェースとして、ONT終端部31を備えている。ONT終端部31はONT送信部34(子局送信部)とONT受信部37(子局受信部)と受信バッファ35とを有し、各部はOLT終端部26と同様な機能を持つ。
ONT22はOLT20との通信時のインタフェースとなるユーザインタフェースとして論理ポート32を備えている。この論理ポート32を用いてユーザが通信を行う場合、OLT20に論理ポート32の登録が必要となる。
タイマ36には、RegisterRequestフレームを送出するために所定時刻を記憶する。
【0027】
ONT終端部31が送信するEthernet(登録商標)フレームとしては、一般のデータを伝送するユーザフレームとPONシステムの制御を行なうためにPONシステムの制御情報を記憶したMPCPフレームとの2種類がある。
DiscoveryGateフレーム、RegisterRequestフレーム、Registerフレーム、Gateフレームは、MPCPフレームに属するフレームである。
OLT20は、DiscoveryGateフレームの送信時刻を表すタイムスタンプ(TimeStamp)と、ONT22から送信されるRegisterRequestフレームの送信開始基準時刻を表すグラント・スタート・タイム(GrantStartTime:GST)と、RegisterRequestフレームの送信時刻をGrantStartTimeからどれだけ遅延させるかの基準を示すランダム遅延時間(GrantLength(GL))の情報を含んだDiscoveryGateフレームをONT22に送信する。DiscoveryGateフレームは、OLT20からONT22へ通信時のインタフェースとなる論理ポート32の登録を促進する登録促進フレームである。
その後、DiscoveryGateフレームに記述したGrantStartTimeからRegisterRequestフレームを受信待ち状態となる。このRegisterRequestフレーム受信待ち時間がDiscoveryWindowである。また、RegisterRequestフレームは、OLT送信部57が送信したDiscoveryGateフレーム(登録促進フレーム)に対応して、少なくともいずれかのONT22から送信される論理ポート32の登録を要求する登録要求フレームをいう。
その後、登録に必要な論理ポート32に割り当てる論理ポートの識別情報を含んだRegisterフレームをOLT20から登録が必要なONT22毎に送信する。Registerフレームは、RegisterRequestフレームに応答してOLT20からONT22へ送信される応答フレームである。
【0028】
ONT22の論理ポート32がOLT20に未登録な場合、すなわち、ONT22が登録を必要とする論理ポート32を持つ場合、登録作業が必要となる。登録作業について図4の上段の図に基づいて以下に説明する。
ある周期でOLT生成部25にて生成されたMPCPフレームであるDiscoveryGateフレームは、OLT送信部57によって、OLT20に接続されている全てのONT22に対して送信される(S10)。DiscoveryGateフレームには、タイムスタンプ(T1)、GrantStartTime(GST1)、GrantLength(GL)の情報が含まれている。
【0029】
まず、DiscoveryGateフレームを受信した、登録が必要な論理ポートを持つONT22は、タイマ36に受信したタイムスタンプ値T1をセットする。
次に、ONT22のONT送信部34は、タイマ36がGrantStartTime(GST1)を示してからランダム遅延時間(GL)経過後、OLT20にMPCPフレームであるRegisterRequestフレームを送信する(S11)。
RegisterRequestフレームを受信したOLT20は、そのONT22に対して接続許可を表すMPCPフレームであるRegisterフレームを送信し(S12)、さらに、フレーム送信許可情報を含んだGateフレームを送信する(S13)。RegisterフレームとGateフレームを受信したONT22は、Registerフレームに記憶されているID番号(PHY ID)を論理ポート32にセットし、Gateフレームに含まれるフレーム送信許可情報をもとに、登録作業の完了を表すRegister ACKフレームの送信を行う(S14)。
OLT20がRegister ACKフレームを受信した時点で新たに接続されたONT22の登録作業が完了する。
【0030】
登録作業が行なわれる際、OLT20側のRegisterRequestフレームの受信待ち時間であるDiscoveryWindowのウインドウ幅(フレーム受信待ち時間)は演算部27によって最大ファイバ長と登録可能論理ポート数から動的に算出される。
また、Discovery Gateの送信周期、すなわちDiscoveryWindowの生成周期は、演算部27によって登録最大論理ポート数とその時点での登録済論理ポート数から動的に算出される。
以下に、上記演算部27でのDiscoveryWindowのウインドウ幅(フレーム受信待ち時間)及びDiscoveryWindowの生成周期の算出方法について説明する。
【0031】
まず、DiscoveryWindowのウインドウ幅(フレーム受信待ち時間)の算出方法について説明する。
演算部27は、DiscoveryWindow(フレーム受信待ち時間)の算出に、最大ファイバ長L、最大登録可能論理ポート数N(論理ポート数の最大値N)、登録済論理ポート数m、未登録論理ポート数(N−m)のパラメータを用いる。最大ファイバ長は、伝送路の最大長Lの一例であり、伝送路の最大長Lであれば媒体は光ファイバに限ることはない。
最大ファイバ長Lは、ファイバ敷設時に計測を行ない、機器管理者によって設定され、記憶部55に記憶される。最大登録可能論理ポート数N(論理ポート数の最大値N)も機器管理者から設定され、記憶部55に記憶される。登録済論理ポート数m、未登録論理ポート数(N−m)は機器の動作中にOLT20の記憶部55が常に管理するパラメータである。また、システムの固定値として、RegisterRequestフレームのフレームサイズをFL(bits)、PON10区間の転送帯域をB(bit/s)とする。
【0032】
図4の下段に、演算部27が算出するDiscoveryWindowのウインドウ幅(フレーム受信待ち時間)を示す。
DiscoveryWindowのウインドウ幅(フレーム受信待ち時間)には大別するとファイバ長による往復伝播遅延時間(=伝播遅延時間f(L))、ランダム遅延時間(=g(N−m,FL,B))、RegisterRequestフレームの転送遅延時間(=転送遅延時間H)の3つの要素が含まれている。
【0033】
本実施の形態に係る発明では、演算部27がファイバ長による往復伝播遅延時間(=伝播遅延時間f(L))をファイバ敷設時に測定された最大ファイバ長Lをパラメータに、f(L)で与えられる式で算出を行なうこととする。このf(L)はファイバの伝播特性を考慮した関数となる。
ランダム遅延時間は、登録可能な論理ポート数である未登録論理ポート数(N−m)、RegisterRequestフレームのフレームサイズFL(bits)、PON区間の転送帯域B(bit/s)を用いたg(N−m,FL,B)で与えられる式で、演算部27にて算出を行う。ランダム遅延時間(=g)は同距離上にある複数のONT22から送信されるRegisterRequestフレームが、ファイバ上で重なることを避けるための遅延時間である。
単純に登録可能な論理ポートが全て異なるONT22に実装されているものと想定すると、ランダム遅延時間=g(N−m,FL,B)={(N−m)−1}×(FL/B)で算出することができる。
OLT生成部25では、この式を用いて演算部27によって算出された値をDiscoveryGateフレームのGrantLengthにランダム遅延時間を記憶し、ONT22に向けて送出する。
【0034】
RegisterRequestフレームの転送遅延時間である転送遅延時間Hは、RegisterRequestフレームのフレームサイズFL(bits)と、PON区間の転送帯域B(bit/s)を用い、H=FL/B(定数)で与えられる。この定数である転送遅延時間Hは、記憶部55に記憶することができる。
【0035】
OLT制御部24は、ONT22から送信されるRegisterRequestフレームの受信のために通信帯域を占有(予約)する占有時間を、演算部27によって上記算出方法により動的に算出されたDiscoveryWindow(フレーム受信待ち時間)とするように制御を行う。この制御によって上記RegisterRequestフレームの受信のために通信帯域を占有(予約)する占有時間を動的に変化させることができる。
【0036】
次に、演算部27がDiscoveryWindow(フレーム受信待ち時間)の生成周期を動的に算出する方法について説明する。
図5にDiscoveryWindowの生成周期を示す。
DiscoveryWindowの生成周期は、演算部27にて未登録論理ポート数(N−m)を用いた関数I(N−m)によって算出される。このI(N−m)は、未登録論理ポート数(N−m)に比例する関数である。
この式で算出された値を基に、演算部27は、DiscoveryGateフレームに記憶するGrantStartTimeを前DiscoveryGateフレームのGrantStartTime(GST)+I(N−m)で算出された値に決定する。
演算部27にて上記のように決定されたGrantStartTime(GST)をもとに、OLT生成部25は、決定されたGrantStartTime(GST)と未登録論理ポート数(N−m)とをTimeStamp及びGrantLengthとともに記憶したDiscoveryGateフレームを生成し、OLT送信部57は生成したDiscoveryGateフレームの送信を行なう。
【0037】
DiscoveryGateフレームを受信した、登録が必要な論理ポートを持つONT22は、DiscoveryGateフレームに記憶されているGrantLength(GL)を基にランダム遅延時間(=g)の算出を行ない、DiscoveryGateフレームに記憶されているGrantStartTime(GST)とランダム遅延時間(=g)とを加算した時刻が経過した後、直ちにRegisterRequestフレームの送信を行なう。
【0038】
以上、上述した本実施の形態では、Ethernet(登録商標)技術を用いたPONシステムにおいて、OLT20にONT22の論理ポート32を登録する手法であって、登録が必要な論理ポート32を持つONT22を探索するためにOLT20よりブロードキャスト送信されるDiscoveryGateフレーム(登録促進フレーム)に対して、ONT22からの応答であるRegisterRequestフレーム(登録要求フレーム)の受信待ちウインドウであるDiscoveryWindow(フレーム受信待ち時間)を生成するにあたり、そのウインドウの予約(占有)帯域を動的に変化させる論理ポート32の登録手法について説明した。すなわち、複数の子局(複数のONT22)とネットワーク(PON10)によって接続された親局(OLT20)において、上記複数の子局(複数のONT22)の各子局(各ONT22)との通信時のインタフェースとなる論理ポート32の登録を各子局(各ONT22)に促進するための登録促進フレーム(DiscoveryGateフレーム)を生成する親局生成部(OLT生成部25)と、上記親局生成部(OLT生成部25)が生成した登録促進フレーム(DiscoveryGateフレーム)を上記複数の子局(複数のONT22)に送信する親局送信部(OLT送信部57)と、上記親局送信部(OLT送信部57)が送信した登録促進フレーム(DiscoveryGateフレーム)に対応して、少なくともいずれかの子局(ONT22)から送信される論理ポート32の登録を要求する登録要求フレーム(RegisterRequestフレーム)の受信を待つフレーム受信待ち時間(DiscoveryWindow)を動的に算出する演算部27と、上記演算部27によって動的に算出されたフレーム受信待ち時間(DiscoveryWindow)をフレーム送受信のための通信帯域を占有する占有時間として設定することによって上記占有時間を動的に変化させる親局制御部(OLT制御部24)とを備えた親局(OLT20)について説明した。このように、演算部27によってウインドウの幅(フレーム受信待ち時間)を動的に変化させることにより、ウインドウの予約(占有)帯域を動的に変化させることができる。
【0039】
また、本実施の形態では、上記複数の子局(複数のONT22)のうち既に論理ポート32の登録を行った登録済論理ポート数mを記憶する記憶部55を備え、上記演算部27は、上記記憶部55が記憶した登録済論理ポート数mをパラメータとして上記フレーム受信待ち時間(DiscoveryWindow)を動的に算出する親局(OLT20)について説明した。このように親局(OLT20)が機能することによって、本実施の形態のPONシステムは、登録済論理ポート数mによって論理ポート登録要求メッセージ応答待ち時間ウインドウであるDiscoveryWindowのウインドウ幅(フレーム受信待ち時間)を動的に変化させることができる。
【0040】
また、本実施の形態では、Ethernet(登録商標)技術を用いたPONシステムにおいて、DiscoveryGateフレーム送信時の登録可能な論理ポート数(未登録論理ポート数(N−m))をパラメータとしDiscoveryWindowの遅延時間に起因する部分のウインドウ幅(ランダム遅延時間)の算出を行なう論理ポート32登録手法について説明した。すなわち、親局(OLT20)では、上記記憶部55は、さらに、上記各子局(ONT22)に設定することが可能な論理ポート数の最大値Nを記憶し、上記演算部27は、上記記憶部55が記憶した論理ポート数の最大値Nと登録済論理ポート数mとから算出される未登録論理ポート数(N−m)をパラメータとして、上記複数の子局(複数のONT22)のいずれかの子局(ONT22)から上記登録要求フレーム(RegisterRequestフレーム)を送信させる送信時を遅延させるためのランダム遅延時間を動的に算出し、算出したランダム遅延時間に基づいて上記フレーム受信待ち時間(DiscoveryWindow)を動的に算出し、上記親局生成部(OLT生成部25)は、動的に算出された上記ランダム遅延時間の情報を含んだ上記登録促進フレーム(DiscoveryGateフレーム)を生成し、上記親局送信部(OLT送信部57)は、ランダム遅延時間の情報が含まれた上記登録促進フレーム(DiscoveryGateフレーム)を送信した結果、上記登録促進フレーム(DiscoveryGateフレーム)に対応した上記登録要求フレーム(RegisterRequestフレーム)を所定の時間からランダム遅延時間だけ遅延させて子局に送信させる。このように、本実施の形態のPONシステムでは、登録が必要な論理ポート32を持つONT22を探索するためにブロードキャスト送信を行なうDiscoveryGateフレームに記述されるGrantLength(GL)を登録可能最大論理ポート数(論理ポート数の最大値N)、登録済論理ポート数mにより変化させることができる。
【0041】
また、本実施の形態では、Ethernet(登録商標)技術を用いたPONシステムにおいて、最大のファイバ長Lをパラメータとし、DiscoveryWindowのファイバ長による往復伝播遅延に起因する部分のウインドウ幅(伝播遅延時間f(L))の算出を行なう論理ポート32登録手法について説明した。すなわち、上記親局(OLT20)は、記憶部55にネットワーク(PON10)を構成する伝送路の最大長(最大のファイバ長)Lを記憶し、上記演算部27は、上記記憶部55が記憶した伝送路の最大長(最大のファイバ長)Lをパラメータとして伝送路の伝播特性に基づいた伝播遅延時間f(L)(ファイバ長による往復伝播遅延時間)を算出し、算出した伝播遅延時間f(L)(ファイバ長による往復伝播遅延時間)から上記フレーム受信待ち時間(DiscoveryWindow)を動的に算出する。このように、本実施の形態のPONシステムでは、OLT20とONT22を接続する伝送路の最大長(最大のファイバ長)Lをファイバ敷設時に記憶部55等に設定することによって論理ポート登録要求メッセージ応答待ち時間ウインドウであるDiscoveryWindowのウインドウ幅を算出することができる。
【0042】
さらに、本実施の形態では、上記記憶部55は、ネットワーク(PON10)を構成する伝送路の最大長(最大のファイバ長)Lと上記登録要求フレーム(RegisterRequestフレーム)の転送時に発生する遅延時間を転送遅延時間Hとして記憶し、上記演算部27は、上記記憶部55が記憶した伝送路の最大長(最大のファイバ長)Lをパラメータとして伝送路の伝播特性に基づいた伝播遅延時間f(L)を算出し、算出した伝播遅延時間f(L)(ファイバ長による往復伝播遅延時間)と上記ランダム遅延時間と上記記憶部55が記憶した転送遅延時間(RegisterRequest転送遅延時間)Hとから上記フレーム受信待ち時間(DiscoveryWindow)を動的に算出する親局(OLT20)について説明した。このように、本実施の形態のPONシステムでは、OLT20とONT22を接続する最大のファイバ長Lとランダム遅延時間と転送遅延時間Hとに基づいて論理ポート登録要求メッセージ応答待ち時間ウインドウであるDiscoveryWindowのウインドウ幅を算出することができる。
【0043】
また、上記実施の形態では、演算部27によってウインドウの生成周期(DiscoveryGateフレーム(登録促進フレーム)の次回送信時)を動的に変化させることにより、ウインドウの予約(占有)帯域を動的に変化させる論理ポート32登録手法について説明した。すなわち、複数の子局(複数のONT22)とネットワーク(PON10)によって接続された親局(OLT20)において、上記複数の子局(複数のONT22)の各子局(各ONT22)との通信時のインタフェースとなる論理ポート32の登録を各子局(各ONT22)に促進するための登録促進フレーム(DiscoveryGateフレーム)を生成する親局生成部(OLT生成部25)と、上記親局生成部(OLT生成部25)が生成した登録促進フレーム(DiscoveryGateフレーム)を上記複数の子局(複数のONT22)に送信する親局送信部(OLT送信部57)と、上記親局生成部(OLT生成部25)によって生成された登録促進フレーム(DiscoveryGateフレーム)を次回子局(ONT22)に送信する次回送信時を動的に算出する演算部27と、上記演算部27によって動的に算出された登録促進フレーム(DiscoveryGateフレーム)の次回送信時に基づいて、上記登録促進フレーム(DiscoveryGateフレーム)に対応して少なくともいずれかの子局(ONT22)から送信される論理ポート32の登録を要求する登録要求フレーム(RegisterRequestフレーム)の受信のために通信帯域を占有する占有時間を動的に変化させる親局制御部(OLT制御部24)とを備えた親局(OLT20)について説明した。
【0044】
上記親局(OLT20)は、さらに、上記複数の子局(複数のONT22)のうち既に論理ポート32の登録を行った登録済論理ポート数mと上記各子局(ONT22)に設定することが可能な論理ポート数の最大値Nとを記憶する記憶部55を備え、上記演算部27は、上記記憶部55が記憶した登録済論理ポート数mと論理ポート数の最大値Nとから算出される未登録論理ポート数(N−m)をパラメータとして、上記登録促進フレーム(DiscoveryGateフレーム)の次回送信時を動的に算出する親局(OLT20)について説明した。このように、本実施の形態のPONシステムでは、登録が必要な論理ポート32を持つONT22を探索するためにブロードキャスト送信を行なうDiscoveryGateフレームの送信の周期を、登録可能最大論理ポート数(論理ポート数の最大値N)、登録済論理ポート数mにより変化させることができる。すなわち、Ethernet(登録商標)技術を用いたPONシステムにおいて、最大登録可能論理ポート数Nとその時刻の登録済論理ポート数mから算出される未登録論理ポート数(N−m)から、登録が必要な論理ポートを持つONT22を探索するためにブロードキャスト送信されるDiscoveryGateフレームの送信間隔とRegisterRequestの受信待ち時間であるDiscoveryWindowの生成周期を決定する論理ポート32の登録手法に基づいて、本実施の形態のPONシステムでは、登録可能最大論理ポート数(論理ポート数の最大値N)、登録済論理ポート数mによって論理ポート登録要求メッセージ応答待ち時間ウインドウであるDiscoveryWindowの生成周期を変化させることができる。
【0045】
また、本実施の形態のPONシステムでは、OLT20とONT22共にタイマ(タイマ60、タイマ36)をもち、ONT22はOLT20から受信したMPCPフレームのタイムスタンプ値を参照し、自身のタイムカウンタ(タイマ36)を参照した時刻にあわせることができ、OLT20は受信タイムスタンプ値によって、接続されているONT22のRTT(Round Trip
Time)を知ることができる。
【0046】
以上、本実施の形態の発明では、DiscoveryWindowのウインドウ幅、生成周期を最大ファイバ長L、最大登録可能論理ポート数N、登録済論理ポート数m、未登録論理ポート数(N−m)により動的に算出することでDiscoveryWindowが占有しているPON区間の上り帯域を減少させることができる。
【0047】
実施の形態2.
本実施の形態では、通信時のインタフェースとなる論理ポート32の登録を子局であるONT22に促進するためのDiscoveryGateフレーム(登録促進フレーム)が親局であるOLT20から送信され、ONT22がそのDiscoveryGateフレームに対応して論理ポート32の登録を要求するためにRegisterRequestフレーム(登録要求フレーム)を送出する場合、RegisterRequestフレーム(登録要求フレーム)をOLT20へ送出する送出時間を決定する方法について説明する。
まず、図6に実施の形態2及び実施の形態3におけるOLT20及びONT22の内部構成図を示す。本実施の形態のシステム構成では、ONT22に所定の情報を記憶するメモリ65と所定値を保持するカウンタ67を含んでいる。その他の構成は実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
また、本実施の形態の前提としてONT22は各ONT22が個別にMACADDRESS(マックアドレス)を有しており、それを利用する事とする。ここで、MACADDRESS(マックアドレス)は、OLT20に接続された複数のONT22に各々付けられたそれぞれに固有のアドレスである。従って、OLT20と接続された全てのONT22は、それぞれ固有なマックアドレスを持つ。
【0048】
マックアドレスは、自局を識別する識別情報の一例である。本実施の形態ではマックアドレスを用いて説明しているが、マックアドレスだけでなく、ONT22に固有な固有値であればどのような値を使用することもできる。例えば、自局に個別に付けられた個別番号等の自局を識別する識別情報やOLT20から送信されるDiscoveryGateフレームに含まれるランダム遅延時間(GrantLength:GL)を入力値として乱数計算した結果得られる値を自局(ONT22)に固有な固有値として後述するマックアドレスと同様に使用することができる。
【0049】
図7は、RegisterRequestフレームを送出するためのONT22の動作を示すフローチャートである。
OLT20から送信されるDiscoveryGateフレームには、DiscoveryGateフレームの送信時刻を示すタイムスタンプ(TimeStamp)とRegisterRequestフレームを送信する送信開始基準時刻を示すグラント・スタート・タイム(GrantStartTime:GST)とRegisterRequestフレームの送信時刻をGrantStartTime(GST)から遅延させる遅延時間の基準を示すランダム遅延時間(GrantLength:GL)との情報を含んでいる。
【0050】
まずS71において、子局受信部であるONT受信部37はDiscoveryGateフレームをOLT20から受信し、受信したDiscoveryGateフレームよりGrantStartTime(GST)およびランダム遅延時間であるGrantLength(GL)の各値を抽出し、メモリ65に格納する。
S72では、ONT制御部29(子局制御部)が自局(自ONT22)のマックアドレス(MACADDRESS)を取り出し、メモリ65に格納したGrantLength値を有効桁数として、GrantLength値と自局のマックアドレス(MACADDRESS)とをAND処理(論理加算)した値を算出/保持する。ただし、AND処理は、ONT制御部29が行う演算の一例であり、ONT制御部29はAND処理に限らず、OR処理、EXOR処理などの論理演算や所定の関数を用いた演算を行ってもよい。
次に、S73においてONT送信部34(子局送信部)は、S72で算出した算出遅延時間をGrantStartTime(GST)に基づいて決定されるフレーム送出時間に対する遅延時間と定義し、既にメモリ65に格納されているGrantStartTime(GST)に加算し、各ONT22の最終的なRegisterRequestフレーム送出時間とする。すなわち、本実施の形態では図4に示すようにONT22においてRegisterRequestフレームの送出を遅延させるランダム遅延時間が上記算出遅延時間となる。したがって、ONT22は、DiscoveryGateフレーム受信時に、DiscoveryGateフレームに含まれたタイムスタンプT1をタイマ36にセットし、タイマ36がGrantStartTimeを示す時刻から上記算出遅延時間経過後にONT送信部34(子局送信部)によってRegisterRequestフレームをOLT20へ送出する(S74)。
S74において、RegisterRequestフレームを送出した後、ONT22は、RegisterRequestフレームに応答してOLT20から送信されるRegisterフレーム(応答フレーム)を待つ通常の動作に入る。
S74の処理後、RegisterフレームをOLT20から受信した場合には、S77により論理ポート32の登録が完了となり、以後、ONT22は通常の動作を行う。
【0051】
このように、本実施の形態では、OLT20と接続された複数のONT22のうち論理ポート32の登録を要求する2以上のONT22は、上記S71〜S74の処理にて、各ONT制御部29で異なる算出遅延時間を算出するため、IEEE802.3ahにおけるGEPON(Gigabit Ethernet(登録商標) Passive Optical Network)システムのMPCP制御におけるオートディスカバリ機能において、ONT22(Optical Network Unit)の立ち上げ時において遅延時間の算出にMACADDRESSを使用することで輻輳を緩和しシステムの立ち上げ時間を短縮することができる。
すなわち、ONT22の子局受信部(ONT受信部37)は、登録要求フレーム(RegisterRequestフレーム)を送信する送信開始基準時刻であるグラント・スタート・タイム(GST)と上記登録要求フレームの送信時刻をグラント・スタート・タイム(GST)から遅延させる時間の基準となるランダム遅延時間(GrantLength)と登録促進フレーム(DiscoveryGateフレーム)の送信時刻を示すタイムスタンプ(TimeStamp)を含んだ登録促進フレーム(DiscoveryGateフレーム)をOLT20から受信する。
登録促進フレーム(DiscoveryGateフレーム)に含まれたタイムスタンプ(TimeStamp)はタイマ36にセットされ、タイムスタンプ(TimeStamp)をスタート時刻としてをタイマ36がスタートする。
子局制御部(ONT制御部29)は、登録促進フレーム(DiscoveryGateフレーム)に含まれたランダム遅延時間(GrantLength)と自局に固有な固有値(マックアドレス等)とを演算する。
子局送信部(ONT送信部34)は、子局制御部(ONT制御部29)が演算した結果得られた値を算出遅延時間として、タイムスタンプ(TimeStamp)をセットした上記タイマがグラント・スタート・タイム(GST)を示す時刻から上記算出遅延時間経過後に登録要求フレーム(RegisterRequestフレーム)を親局(OLT20)へ送信する。このように、複数のONT22の各ONT22が、異なるタイミングで登録要求フレーム(RegisterRequestフレーム)を送出することができるために、各ONT22から送出された複数の登録要求フレーム(RegisterRequestフレーム)の衝突を極力防ぐことが可能となる。
【0052】
しかしながら、各ONT22がRegisterRequestフレームのタイミングをずらしたとしても、偶然、算出遅延時間が一致する場合や、あるいは伝送路遅延等の影響で結局、各ONT22が送出したRegisterRequestフレーム同士が衝突し、OLT20がRegisterRequestフレームを認識できずRegisterフレームを送信できないケースが稀に生じる可能性も否定できない。
そこで、上記衝突が原因で登録が失敗した後の再登録シーケンス実施時に、以下の動作を行うことでさらに論理ポート登録の確率を上げることが可能となる。S72でマックアドレスとGrantLengthをAND処理する動作において、上述したように、最初の登録シーケンスにおいては自MACADDRESSをそのまま参照した。
一方、Registerフレームの受信がタイムアウトになった後、再登録シーケンス実施時に、S72の処理を行う場合には、S75、S76の処理後の値を自MACADDRESSに代えて使用する。
具体的には、S75においては、Registerフレーム受信タイムアウトが発生する毎にカウンタ67をカウントアップする。なお、カウンタ67のデフォルト値として0をセットしておく。S76においては、S75でカウントアップされたカウンタ67に記憶されたカウンタ値を所定値として自MACADDRESSをカウンタ値分、右又は左にビットシフトし、その結果得られた値をメモリ65に格納する。
再登録シーケンス時のS72の処理でS76でのメモリ65への格納値(シフトしたMACADDRESS)を使用し、メモリ65に格納したGrantLength値を有効桁数として、GrantLength値とシフトしたMACADDRESSとをAND処理(論理加算)した値を算出/保持する。
【0053】
このようにして、再登録シーケンスが必要な場合にも、自MACADDRESSの桁シフトを実施することにより登録確率を上げる効果を得ることができる。すなわち、カウンタ67に所定値を保持し、子局制御部(ONT制御部29)は、登録要求フレーム(RegisterRequestフレーム)に応答して親局(OLT20)から送信される応答フレーム(Registerフレーム)を所定時間内に受信しない場合には、カウンタ67に保持した所定値を1カウントアップし、カウントアップした所定値分、ビットデータである自局に固有な固有値(マックアドレス等)をビットシフトし、ビットシフトした固有値とビットデータであるランダム遅延時間(GrantLength)とを論理演算する。このため、登録要求フレーム(RegisterRequestフレーム)の送出時間が前回と異なる可能性が高く、その結果として、ONT22の論理ポート32の登録確率を高くすることが出来る。
【0054】
MACADDRESSは、各ONT22が自局を識別する識別情報の一例であり、RegisterRequestフレーム送出時間の算出に使用したMACADDRESSの代替として、シリアル番号や製造番号などのONT個別番号を使用することもできる。その場合にも上記と同様の効果が得られる。
すなわち、MACADDRESSの代替としてONT個別番号等を付与し、使用することにより上述した効果と同様の効果を得ることができる。
【0055】
実施の形態3.
実施の形態3においては、RegisterRequestフレーム送出時間の決定に際して、その遅延時間の算出にあたって乱数を使用する事で、上記と同様の結果を得る。
本実施の形態の動作フローを図8に示す。
S81の処理は図7のS71の処理と同様である。
S82では、GrantLength(GL)値のビット長を自MACADDRESSの有効桁数として自MACADDRESSのGrantLength(GL)値ビット長分をメモリ65に格納する。
S83では、ONT制御部29(子局制御部)がメモリ65に記憶した格納値をSEEDとして入力して乱数計算する。SEEDとする値は各ONT22固有のMACADDRESSや固有番号を使用することが可能である。
S84では、ONT送信部34(子局送信部)がONT制御部29(子局制御部)によって乱数計算された結果得られた値を算出遅延時間として、グラント・スタート・タイム(GST)に上記算出遅延時間を加算することによってRegisterRequestフレーム(登録要求フレーム)送出時間を決定する。S85では、タイマ36がグラント・スタート・タイム(GST)を示す時刻から上記算出遅延時間経過後、ONT送信部34(子局送信部)がRegisterRequestフレーム(登録要求フレーム)をOLT20へ送出する。ONT22は、OLT20から送信されるRegisterフレーム(応答フレーム)の待ち状態となる。
S88の処理は図7のS77の処理と同様である。
また、再登録シーケンス(S86,S87)については実施の形態2と同様の方法を使用する。
【0056】
以上のように、メモリ65にランダム遅延時間(GrantLength)のビット長を有効桁数として自局に固有な固有値(マックアドレス等)と上記ビットシフトした固有値との少なくともいずれかを記憶し、子局制御部(ONT制御部29)は、メモリ65に記憶した自局に固有な固有値かビットシフトした固有値かのいずれかを入力して乱数を計算し、子局送信部(ONT送信部34)は、子局制御部(ONT制御部29)が計算した結果得られた乱数を算出遅延時間として、タイマ36がグラント・スタート・タイム(GST)を示す時刻から上記算出遅延時間経過後に登録要求フレーム(RegisterRequestフレーム)を親局(OLT20)へ送信する。このように、登録要求フレーム(RegisterRequestフレーム)の送出時間の決定に際して、乱数を使用し、結果を使用することにより実施の形態2と同様の効果を得ることができる。本実施の形態を利用することにより、ONT22の登録完了時間の短縮を図ること可能であり、それは分岐数が増えるほど効果が出るためPON方式の目的の一つである帯域の有効活用が出来ると伴に、ユーザの満足度を得る事が出来る。
【0057】
図9は、OLT20及びONT22のコンピュータ基本構成図である。
図9において、プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)40は、バス38を介してモニタ41、キーボード42、マウス43、通信ポート44、磁気ディスク装置46等と接続されている。
磁気ディスク装置46には、OS47、プログラム群49、ファイル群50が記憶されている。ただし、プログラム群49、ファイル群50が一体となってオブジェクト指向のプログラム群49を形成する形態も一実施の形態として考えられる。記憶部55は、磁気ディスク装置46等の記憶媒体を用いて論理ポート数の最大値Nや登録済論理ポート数m等の情報を記憶する。メモリ65も、同様に磁気ディスク装置46等の記憶媒体を用いる。
MPCP部23及びMPCP部28による制御は、プログラム群49に制御を実行するためのプログラムを格納し、格納したプログラムをCPU40、OS47により実行することによって行われる。したがって、MPCP部23の演算部27やMPCP部28のONT制御部29による各値の算出もCPU40を使用して実行される。
上記各実施の形態では、OLT20は、通信ポート44の機能を使用して、論理ポート32を登録済みのONT22と通信を行うことが可能である。
【0058】
以上に記載した「記憶する」「格納する」「保持する」という用語は、記録媒体に保存することを意味する。
【0059】
すべての実施の形態では、各構成要素の各動作はお互いに関連しており、各構成要素の動作は、上記に示された動作の関連を考慮しながら、一連の動作として置き換えることができる。そして、このように置き換えることにより、方法の発明の実施形態とすることができる。
また、上記各構成要素の動作を、各構成要素の処理と置き換えることにより、プログラムの実施の形態とすることができる。
また、プログラムを、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶させることで、プログラムに記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施の形態とすることができる。
【0060】
プログラムの実施の形態及びプログラムに記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施の形態は、すべてコンピュータで動作可能なプログラムにより構成することができる。
プログラムの実施の形態およびプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の実施の形態における各処理はプログラムで実行されるが、このプログラムは、記録装置に記録されていて、記録装置から中央処理装置(CPU)に読み込まれ、中央処理装置によって、各フローチャートが実行されることになる。
また、各実施の形態のソフトウェアやプログラムは、ROM(READ ONLY MEMORY)に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。あるいは、ソフトウェアとファームウェアとハードウェアとの組み合わせで前述したプログラムの各機能を実現しても構わない。
【0061】
【発明の効果】
以上、本発明では、DiscoveryWindowのウインドウ幅、生成周期を最大ファイバ長、最大登録可能論理ポート数、登録済論理ポート数、未登録論理ポート数により動的に算出することにより上り帯域の有効活用を図ることができる。
【0062】
また、本発明では、子局の論理ポートの登録完了時間の短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1のシステム構成図である。
【図2】図1の一部を示す図である。
【図3】OLT20及びONT22の内部構成図である。
【図4】DiscoveryWindowのウインドウ幅を示す図である。
【図5】DiscoveryWindowの生成周期を示す図である。
【図6】実施の形態2のシステム構成図である。
【図7】実施の形態2のフローチャートである。
【図8】実施の形態3のフローチャートである。
【図9】OLT20のコンピュータ基本構成図である。
【符号の説明】
11,12 LAN、13 WAN、14,15 端末、16,18,22 ONT、17,19,20 OLT、21 光学スプリッタ、23,28 MPCP部、24 OLT制御部、25 OLT生成部、26 OLT終端部、27演算部、29 ONT制御部、30 ONT生成部、31 ONT終端部、32 論理ポート、34 ONT送信部、35,58 受信バッファ、36,60タイマ、37 ONT受信部、38 バス、40 CPU、41 モニタ、42 キーボード、43 マウス、44 通信ポート、46 磁気ディスク装置、47 OS、49 プログラム群、50 ファイル群、55 記憶部、56 OLT受信部、57 OLT送信部、65 メモリ、67 カウンタ。

Claims (18)

  1. 複数の子局とネットワークによって接続された親局であって、
    上記複数の子局の各子局との通信時のインタフェースとなる論理ポートの登録を各子局に促進する登録促進フレームを生成する親局生成部と、
    上記親局生成部が生成した登録促進フレームを上記複数の子局に送信する親局送信部と、
    上記親局送信部が送信した登録促進フレームに対応して、少なくともいずれかの子局から送信される論理ポートの登録を要求する登録要求フレームの受信を待つフレーム受信待ち時間を算出する演算部と、
    上記演算部によって算出されたフレーム受信待ち時間をフレーム送受信のための通信帯域を占有する占有時間として設定することによって上記占有時間を変化させる親局制御部とを備えた親局。
  2. 上記親局は、さらに、
    上記複数の子局のうち既に論理ポートの登録を行った登録済論理ポート数mを記憶する記憶部を備え、
    上記演算部は、上記記憶部が記憶した登録済論理ポート数mをパラメータとして上記フレーム受信待ち時間を動的に算出する請求項1に記載された親局。
  3. 上記記憶部は、さらに、上記各子局に設定することが可能な論理ポート数の最大値Nを記憶し、
    上記演算部は、上記記憶部が記憶した論理ポート数の最大値Nと登録済論理ポート数mとから算出される未登録論理ポート数(N−m)をパラメータとして、上記複数の子局のいずれかの子局から上記登録要求フレームを送信させる送信時を遅延させるランダム遅延時間を動的に算出し、算出したランダム遅延時間に基づいて上記フレーム受信待ち時間を動的に算出し、
    上記親局生成部は、動的に算出された上記ランダム遅延時間の情報を含んだ上記登録促進フレームを生成し、
    上記親局送信部は、ランダム遅延時間の情報が含まれた上記登録促進フレームを送信した結果、上記登録促進フレームに対応した上記登録要求フレームを所定の時間からランダム遅延時間だけ遅延させて子局に送信させる請求項2に記載された親局。
  4. 上記親局は、さらに、
    ネットワークを構成する伝送路の最大長Lを記憶する記憶部を備え、
    上記演算部は、上記記憶部が記憶した伝送路の最大長Lをパラメータとして伝送路の伝播特性に基づいた伝播遅延時間f(L)を算出し、算出した伝播遅延時間f(L)から上記フレーム受信待ち時間を動的に算出する請求項1に記載された親局。
  5. 上記記憶部は、さらに、ネットワークを構成する伝送路の最大長Lと上記登録要求フレームの転送時に発生する遅延時間を転送遅延時間Hとして記憶し、
    上記演算部は、上記記憶部が記憶した伝送路の最大長Lをパラメータとして伝送路の伝播特性に基づいた伝播遅延時間f(L)を算出し、算出した伝播遅延時間f(L)と上記ランダム遅延時間と上記記憶部が記憶した転送遅延時間Hとから上記フレーム受信待ち時間を動的に算出する請求項3に記載された親局。
  6. 複数の子局とネットワークによって接続された親局であって、
    上記複数の子局の各子局との通信時のインタフェースとなる論理ポートの登録を各子局に促進するための登録促進フレームを生成する親局生成部と、
    上記親局生成部が生成した登録促進フレームを上記複数の子局に送信する親局送信部と、
    上記親局生成部によって生成された登録促進フレームを子局に送信する送信周期を動的に算出する演算部と、
    上記演算部によって動的に算出された登録促進フレームの送信周期に基づいて、上記登録促進フレームに対応して少なくともいずれかの子局から送信される論理ポートの登録を要求する登録要求フレームの受信のために通信帯域を占有する占有時間を動的に変化させる親局制御部とを備えた親局。
  7. 上記親局は、さらに、
    上記複数の子局のうち既に論理ポートの登録を行った登録済論理ポート数mと上記各子局に設定することが可能な論理ポート数の最大値Nとを記憶する記憶部を備え、
    上記演算部は、上記記憶部が記憶した登録済論理ポート数mと論理ポート数の最大値Nとから算出される未登録論理ポート数(N−m)をパラメータとして、上記登録促進フレームの送信周期を動的に算出する請求項6に記載された親局。
  8. 親局がネットワークによって接続された複数の子局と通信する通信制御方法であって、
    上記複数の子局の各子局との通信時のインタフェースとなる論理ポートの登録を各子局に促進するための登録促進フレームを生成し、
    上記生成した登録促進フレームを上記複数の子局に送信し、
    上記送信した登録促進フレームに対応して、少なくともいずれかの子局から送信される論理ポートの登録を要求する登録要求フレームの受信を待つフレーム受信待ち時間を動的に算出し、
    上記動的に算出されたフレーム受信待ち時間をフレーム送受信のための通信帯域を占有する占有時間として設定することによって上記占有時間を動的に変化させる通信制御方法。
  9. 親局がネットワークによって接続された複数の子局と通信する通信制御プログラムであって、
    上記複数の子局の各子局との通信時のインタフェースとなる論理ポートの登録を各子局に促進するための登録促進フレームを生成する処理と、
    上記生成した登録促進フレームを上記複数の子局に送信する処理と、
    上記送信した登録促進フレームに対応して、少なくともいずれかの子局から送信される論理ポートの登録を要求する登録要求フレームの受信を待つフレーム受信待ち時間を動的に算出する処理と、
    上記動的に算出されたフレーム受信待ち時間をフレーム送受信のための通信帯域を占有する占有時間として設定することによって上記占有時間を動的に変化させる処理とをコンピュータに実行させる通信制御プログラム。
  10. 通信時のインタフェースとなる論理ポートの登録を子局に促進する登録促進フレームを親局から送信され、登録促進フレームを送信された親局に対し論理ポートの登録を要求する登録要求フレームを送信する子局であって、
    上記子局は、
    上記登録要求フレームを送信する送信開始基準時刻であるグラント・スタート・タイム(GST)と上記登録要求フレームの送信時刻をグラント・スタート・タイム(GST)から遅延させる時間の基準となるランダム遅延時間とを含んだ登録促進フレームを親局から受信する子局受信部と、
    上記登録促進フレームに含まれたランダム遅延時間と自局に固有な固有値とを使用して演算する子局制御部と、
    上記子局制御部が演算した結果得られた値を算出遅延時間として、グラント・スタート・タイム(GST)から上記算出遅延時間経過後に上記登録要求フレームを親局へ送信する子局送信部とを備えた子局。
  11. 上記子局受信部は、上記登録促進フレームの送信時刻を示すタイムスタンプ(TimeStamp)の情報を含んだ上記登録促進フレームを受信し、
    上記子局は、さらに、
    上記登録促進フレームに含まれたタイムスタンプ(TimeStamp)をセットしてスタートするタイマを備え、
    上記子局送信部は、タイムスタンプ(TimeStamp)をセットした上記タイマがグラント・スタート・タイム(GST)を示す時刻から上記算出遅延時間経過後に上記登録要求フレームを親局へ送信する請求項10に記載された子局。
  12. 上記子局は、さらに、
    所定値を保持するカウンタを備え、
    上記子局制御部は、上記登録要求フレームに応答して親局から送信される応答フレームを所定時間内に受信しない場合には、上記カウンタに保持した所定値を1カウントアップし、カウントアップした所定値分、ビットデータである上記自局に固有な固有値をビットシフトし、ビットシフトした固有値とビットデータであるランダム遅延時間とを論理演算する請求項10に記載された子局。
  13. 上記子局制御部は、自局に固有な固有値として自局を識別する識別情報または上記ランダム遅延時間から算出した乱数のいずれかを使用する請求項10に記載された子局。
  14. 上記子局は、さらに、
    上記ランダム遅延時間のビット長を有効桁数として上記自局に固有な固有値と上記ビットシフトした固有値との少なくともいずれかを記憶するメモリを備え、上記子局制御部は、上記メモリに記憶した上記自局に固有な固有値と上記ビットシフトした固有値とのいずれかを入力して乱数を計算し、
    上記子局送信部は、上記子局制御部が計算した結果得られた乱数を算出遅延時間として、上記タイマがグラント・スタート・タイム(GST)を示す時刻から上記算出遅延時間経過後に上記登録要求フレームを親局へ送信する請求項12に記載された子局。
  15. 通信時のインタフェースとなる論理ポートの登録を子局に促進する登録促進フレームを親局から送信され、登録促進フレームを送信された親局に対し論理ポートの登録を要求する登録要求フレームを送信する通信制御方法であって、
    上記通信制御方法は、
    上記登録要求フレームを送信する送信開始基準時刻であるグラント・スタート・タイム(GST)と上記登録要求フレームの送信時刻をグラント・スタート・タイム(GST)から遅延させる時間の基準となるランダム遅延時間とを含んだ登録促進フレームを親局から受信し、
    上記受信した登録促進フレームに含まれたランダム遅延時間と自局に固有な固有値とを演算し、
    上記演算した結果得られた値を算出遅延時間として、グラント・スタート・タイム(GST)から上記算出遅延時間経過後に上記登録要求フレームを親局へ送信する通信制御方法。
  16. 通信時のインタフェースとなる論理ポートの登録を子局に促進する登録促進フレームを親局から送信され、登録促進フレームを送信された親局に対し論理ポートの登録を要求する登録要求フレームを送信する通信制御プログラムであって、
    上記通信制御プログラムは、
    上記登録要求フレームを送信する送信開始基準時刻であるグラント・スタート・タイム(GST)と上記登録要求フレームの送信時刻をグラント・スタート・タイム(GST)から遅延させる時間の基準となるランダム遅延時間とを含んだ登録促進フレームを親局から受信する処理と、
    上記受信した登録促進フレームに含まれたランダム遅延時間と自局に固有な固有値とを演算する処理と、
    上記演算した結果得られた値を算出遅延時間として、グラント・スタート・タイム(GST)から上記算出遅延時間経過後に上記登録要求フレームを親局へ送信する処理とをコンピュータに実行させる通信制御プログラム。
  17. 上記親局は、子局とパッシブ・オプティカル・ネットワーク(PON)によって接続された請求項1または請求項6のいずれかに記載された親局。
  18. 上記子局は、親局とパッシブ・オプティカル・ネットワーク(PON)によって接続された請求項10に記載された子局。
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