JP2004201053A - 蓄積再生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】例えば受信した放送番組をハードディスクなどに蓄積し、受信した又は蓄積した番組を出力する蓄積再生装置の電源を投入したときに、サッカーの試合中継の番組が蓄積されているにもかかわらず、受信されたスポーツニュースがテレビジョンに表示されてしまうと、サッカーの試合中継の番組を視聴するユーザーの楽しみは大きく損なわれてしまう。
【解決手段】本発明の蓄積再生装置では、判定部は、受信部からの番組の出力が開始される場合に、EITや番組が視聴済みか否かを表すフラグに基づいて、受信部からの番組よりも前に出力する番組が蓄積されているか否かの判定を行い、制御部は、蓄積されていないと判定された場合に、受信された番組を再生部に出力させる。これによって、蓄積された番組を視聴するユーザーの楽しみが損なわれる危険性が大幅に減少する。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の蓄積再生装置では、判定部は、受信部からの番組の出力が開始される場合に、EITや番組が視聴済みか否かを表すフラグに基づいて、受信部からの番組よりも前に出力する番組が蓄積されているか否かの判定を行い、制御部は、蓄積されていないと判定された場合に、受信された番組を再生部に出力させる。これによって、蓄積された番組を視聴するユーザーの楽しみが損なわれる危険性が大幅に減少する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、受信した放送番組を蓄積し、受信した放送番組、その他のコンテンツ、又は蓄積した番組を出力する蓄積再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
有料放送でその対価が支払われていなかったり、未成年者などに対する視聴制限がされていたりしなければ、テレビジョン受像機は、受信チャンネルの映像を表示する。表示される番組やシーンを選局の度に短時間視聴することによって、ユーザーは、番組表を参照して予め視聴する番組を決めておかなくても、そのとき視聴する番組を探すことができる。
【0003】
ユーザーが、受信チャンネルの番組をその放送の後で視聴したければ、ビデオテープやDVD、ハードディスクなどにその番組を記録しておけばよい。
【0004】
また、受信した放送番組をハードディスクなどの記録媒体に自動的に蓄積し、受信又は蓄積した番組を再生する蓄積再生装置を用いた蓄積放送サービスも提供されている。蓄積された番組については、番組編成とは関係なく、ユーザーが好きな時間に視聴することができる。
【0005】
さらに、特許文献1のように、番組に関連する情報を随時蓄積する装置を用いれば、ユーザーは、必要に応じて、蓄積された番組に関連する情報を容易に参照することができる。
【0006】
【特許文献1】
特開平7−87038号公報(第2−3頁、第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、テレビジョン受像機の電源を投入したときや、番組表を見ずに選局を行っているような場合には、ユーザーは、視聴するつもりのない番組を視聴することがある。
【0008】
例えば受像機の電源を投入したときに放送されていたスポーツニュースの番組を意図せず視聴することによって、ユーザーは、録画されていたサッカーの試合の番組を視聴する前にその試合の結果を知ってしまうことがある。ユーザーが、スポーツニュースの番組を視聴するまでその試合の経過を楽しむつもりでいたとしても、録画された番組の視聴前にその試合の結果を知ってしまえば、その楽しみは大きく損なわれてしまう。
【0009】
番組に関連する情報を必要に応じて参照することができても、ユーザーが事前にその情報を参照するとは限らない。
【0010】
本発明は、このような従来の技術における課題を鑑みてなされたものであり、蓄積された番組を視聴するユーザーの楽しみを損ねないように放送や通信回線を通じて受信された番組又はコンテンツの出力を制御する装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明は、以下の手段を採用している。
【0012】
本発明の蓄積再生装置において、受信部は、放送された番組を受信し、蓄積部は、番組を蓄積する。再生部は、受信部からの番組又は蓄積部に蓄積された番組を出力する。出力管理部は、番組が出力されたか否かを表す出力情報を管理する。判定部は、受信部からの番組に関する情報と蓄積された番組に関する情報との比較結果及び出力情報に基づいて、受信部からの番組よりも前に出力する番組が蓄積部に蓄積されているか否かを判定する。この判定は、通常番組又は番組に関する情報が受信された際に行われる。例えば電源の投入やチャンネルの切り替え、蓄積部からの切り替えがあったとき、番組の編成に従って受信部からの番組が変わったときなどである。また、受信部からの番組よりも前に出力する番組は、通常そのときまだ出力されておらず、その番組に関連する情報を含む番組である。既に出力されている番組、又は関連のない番組を、ユーザーが視聴しても、蓄積された番組を視聴するユーザーの楽しみが損なわれる可能性はほとんどない。制御部は、受信部からの番組よりも前に出力する番組が蓄積されていないと判定された場合に、受信された番組を再生部に出力させる制御を行う。
【0013】
この制御によれば、その番組に関連する情報を含むような番組があると判定された場合に、受信された番組が出力されないことになるから、ユーザーの番組への楽しみが損なわれる危険性は大幅に減少する。
【0014】
受信部からの番組よりも前に出力する番組が蓄積されていると判定された場合には、制御部は、例えばその番組を出力せず、受信部からの番組よりも前に出力する番組が蓄積されていることをユーザーに知らせる制御を行う。
【0015】
これによって、ユーザーは、受信されている番組が出力されない原因を把握することができる。
【0016】
また、制御部は、受信部からの番組よりも前に出力する番組が蓄積されていると判定された場合に、受信された番組を出力する代わりに、蓄積されているその番組を出力する制御を行うようにしてもよい。
【0017】
これによって、自動的に蓄積された番組が出力されるため、その番組を視聴しようとするユーザーの手間が省かれる。
【0018】
さらに、制御部は、受信部からの番組よりも前に出力する番組が蓄積されていると判定された場合に、受信された番組を出力せず、受信されたその番組を蓄積部に蓄積する制御を行うようにしてもよい。
【0019】
これによって、蓄積された番組を視聴するユーザーの楽しみが損なわれる危険性は大幅に減少し、しかもユーザーは受信された番組を後から視聴することができる。
【0020】
さらに、制御部は、受信部からの番組よりも前に出力する番組が蓄積部に蓄積されていないと判定された場合でも、受信部からの番組よりも前に出力する番組が取得されたときには、受信された番組を出力せず、取得された番組を出力する制御を行うようにしてもよい。
【0021】
これによって、蓄積部に蓄積されていても、蓄積されていなくても、ユーザーは、受信された番組によって視聴する楽しみが損なわれる可能性のある番組を先に視聴しておくことができる。
【0022】
また、制御部は、受信部からの番組よりも前に出力する番組が蓄積されていると判定された場合に、受信された番組を出力せず、蓄積されているその番組のダイジェストを出力する制御を行うようにしてもよい。
【0023】
これによって、蓄積された番組だけでなく受信された番組の視聴もユーザーが望む場合に、蓄積された番組を視聴する楽しみが損なわれるのをできるだけ抑えながら、ユーザーは受信された番組をより早く視聴することができる。
【0024】
また、制御部は、受信部からの番組よりも前に出力する番組が蓄積されていると判定された場合に、受信部からの番組と蓄積部に蓄積されているその番組とが一連の番組を構成するときには、受信された番組を出力する代わりに、例えばその一連の番組のうち受信部からの番組よりも順序が前の番組を出力する制御を行うようにしてもよい。このとき、既に出力された番組を再度出力する必要はない。また、各番組のダイジェストを順番通りに出力してもよいし、その一連の番組をまとめたダイジェストを出力するようにしてもよい。
【0025】
さらに、制御部は、その一連の番組のうち受信部からの番組よりも順序が前の番組に、蓄積されていない番組が含まれている場合に、蓄積されていないその番組が取得されたときには、取得された番組についても出力の制御を行うようにしてもよい。
【0026】
このような制御によって、例えばドラマなどを視聴するユーザーの楽しみが損なわれる可能性をより確実に抑えることができる。
【0027】
また、受信部からの番組よりも前に出力する番組は制御部が判定を行ったものであり、ユーザーにとっては、受信部からの番組よりも前に出力すべき番組ということができる。ユーザーがこの判定に必ずしも従う必要はない。
【0028】
そこで、制御部は、受信部からの番組よりも前に出力する番組が蓄積部に蓄積されていると判定された場合に、ユーザーからの指示に従って、受信された番組及び蓄積されているその番組の一方を出力する制御を行ってもよい。
【0029】
これによって、ユーザーは、蓄積された番組を視聴する楽しみが損なわれる危険性を承知した上で、どちらの番組を視聴するかを自身で選択することが可能になる。
【0030】
なお、判定部は、ユーザーにより設定が行われている場合にのみ判定を行い、制御部は、判定部が判定を行わない場合、受信された番組を出力する制御を行うようにしてもよい。
【0031】
また、受信部が番組ではなくコンテンツを受信した場合にも、上述のような制御を行うようにしてもよい。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態につき説明する。
【0033】
(実施の形態1) 以下の実施の形態では、本発明は、受信したデジタル放送の番組を蓄積し、受信又は蓄積した番組を再生する蓄積再生装置として具現化される。
【0034】
図1に示すように、その蓄積再生装置1は、テレビジョン100に接続されており、受信又は蓄積した番組をテレビジョン100に出力する。
【0035】
この蓄積再生装置1において、受信部2は、デジタル放送波を受信するアンテナから入力される信号のうち、一つの放送チャンネルの信号を選択し、その信号を復調する。デジタル放送の場合、この復調によって、MPEG-2 TS(Moving Picture Experts Group-2 Transport Stream)が得られる。さらに、この受信部2は、そのトランスポートストリームから番組の映像及び音声、並びに制御信号などを分離し、そのうち番組の映像及び音声信号を記憶装置3及び再生部4の少なくとも一方に転送する。
【0036】
記憶装置3は、蓄積部5を備えており、入力された番組の映像及び音声信号をこの蓄積部5に蓄積する。記憶装置3の記録媒体には、ハードディスクを用いることができる。蓄積部5には、ユーザーの指示に従って番組が蓄積される場合もあれば、自動的に蓄積される場合もある。
【0037】
再生部4は、受信部2又は蓄積部5から入力された番組の映像及び音声信号について復号化を行う。復号化には、AVデコーダを用いることができる。その復号化によって得られた番組の映像及び音声や、メニューの画像などが再生部4からテレビジョン100に出力される。また、この実施の形態では、再生部4は、制御信号に含まれる各種のデータに基づく出力、記憶装置3に記憶されたメニュー画面などの出力も行う。これらの出力は、マイクロプロセッサ、揮発性メモリなどの蓄積再生装置1に搭載されたハードウェアと組み込まれたプログラムとを用いて実現することができる。揮発性メモリは、制御信号に含まれるデータを格納するのに用いられる。組み込みプログラムは、マイクロプロセッサ上で動作し、格納されたデータに基づき画像生成処理を行う。
【0038】
ユーザーの番組選択に用いられるEPG(Electronic Program Guide)も、その処理によって生成され、再生部4からテレビジョン100に出力される。この実施の形態では、EPGは、ARIB(Association of Radio Industries and Business)規格B10で規定されたEIT(Event Information Table)に基づいて作成される。EITは、制御信号中のSI(Service Information)に含まれた番組配列情報である。その番組配列情報は、図2に示すように、番組名、放送開始時刻、放送時間(duration)、番組の内容説明などから構成される。EITの記述子領域には、コンテンツ記述子やシリーズ記述子が含まれる。図3に示すように、コンテンツ記述子は、番組のジャンルの記述に用いられる。また、図4に示すように、シリーズ記述子は、連続番組についての記述に用いられる。シリーズ記述子には、シリーズ識別子、番組の話数や連続番組の総話数、シリーズ名などが記述される。
【0039】
番組が蓄積部5に蓄積される場合、このような情報は、番組自体のデータと関連付けられる管理情報として記憶装置3に記憶される。
【0040】
さらに、この蓄積再生装置1は、出力制御装置6を備える。出力制御装置6も、マイクロプロセッサやメモリなどのハードウェアと組み込みプログラムとを用いて実現することができる。
【0041】
出力制御装置6において、出力管理部7は、再生部4から番組が出力されたか否かを表す出力情報を管理する。ここでは、出力情報として視聴フラグが用いられる。視聴フラグは、図5に示すように、記憶装置3に記憶された管理情報に含まれ、番組が出力されたか否かを2値で表す。図5には、3つの番組について管理情報が示されている。各番組の視聴フラグは、いずれもオフであり、各番組が視聴されていないことを表している。
【0042】
この管理情報において、視聴フラグや先頭アドレスは、蓄積再生装置1が定めるものであるが、番組に関する情報、ここでは番組名、キーワード、ジャンル及びシリーズ記述子は、EITから取得されたものである。連続番組の場合、管理情報の番組名にシリーズ名を記述してもよい。
【0043】
判定部8は、この実施の形態では、受信部2により受信されたEITに含まれる番組の情報と管理情報の番組に関する情報との比較結果、及び管理情報の視聴フラグに基づいて、受信部2により受信された番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されているか否かを判定し、その判定結果を制御部9に通知する。
【0044】
この判定は、通常番組又は番組に関する情報が受信された際に行われる。例えば蓄積再生装置1の電源が投入されたときや、再生部4が蓄積部5から入力された番組を出力する状態から受信部2から入力された番組を出力する状態に移ったとき、判定が行われる。番組の出力が開始される時と番組の開始時とは一致するとは限らない。判定は、番組の途中で行われることもあれば、番組の間で行われることもある。また、再生部4が出力する受信部2からの番組が変わるときにもその判定は行われる。ユーザーがチャンネルを切り替えると、多くの場合、再生部4が出力する受信部2からの番組は変わるし、同じチャンネルでも番組編成に従って受信部2により受信される番組は変わる。このようなときにも、判定部8は、受信部2により受信された番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されているか否かの判定を行う。
【0045】
制御部9は、この実施の形態では、受信部2により受信された番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていないと判定された場合に、受信部2により受信された番組を再生部4に出力させる制御を行う。
【0046】
このような蓄積再生装置1では、受信部2により受信された番組の出力が開始される場合に、その出力が無条件で実行されないようにすることができる。
【0047】
例えば蓄積再生装置1の電源投入やユーザーのチャンネル切り替え操作によって、受信部2により受信された番組の出力が開始される場合、図6に示す手順の通り、判定部8は、視聴制御モードがオンかオフかを判定する(S101)。ユーザーは、操作部10を通じて、視聴制御モードをオンにするかオフにするかを設定することができる。操作部10には、蓄積再生装置1本体やそのリモコンに設けられたボタンを利用することができる。ユーザーによって設定された値は、記憶装置3や不揮発性のメモリなどに記憶しておけばよい。判定部8は、その設定値に基づいて視聴制御モードの判定を行い、視聴制御モードがオンであると判定した場合にのみ、その他の判定を行う。視聴制御モードがオフであると判定された場合、図7に示す手順の通り、ユーザーからの指示が特になくても、制御部9の制御に従って、受信された番組は、再生部4からテレビジョン100に出力される(S201)。
【0048】
視聴制御モードがオンである場合、判定部8は、受信されたEITに含まれる番組の情報と管理情報の番組に関する情報とを比較し(S102)、特定の項目で両者が一致するか否かを判定する(S103)。特定の項目として、管理情報を構成するキーワード、ジャンル、シリーズ記述子、番組名(シリーズ名)などを用いることができる。例えば図5に管理情報が示された3つの番組のうち、サッカー中継の番組については、判定部8は、「サッカー」、「○○対××戦」といったキーワードを、受信されたEITの記述子領域から検索する。これらのキーワードが検索されなかった場合、判定部8は、特定の項目で両者が一致しないと判定し、これらのキーワードが検索された場合、特定の項目で両者が一致すると判定する。
【0049】
特定の項目で両者が一致しないと判定された場合、受信された番組と蓄積部5に蓄積された番組とは関連がないため、ユーザーからの指示が特になくても、制御部9の制御に従って、受信された番組が再生部4からテレビジョン100に出力される(S201)。
【0050】
一方、特定の項目で両者が一致すると判定した場合、判定部8は、受信された番組と一致する特定の項目があった管理情報に含まれる視聴フラグに基づいて、その管理情報に対応する番組が既に出力されているか否かを判定する(S104)。
【0051】
その視聴フラグがオンである場合、判定部8は、その番組が既に出力されていると判定する。この場合、受信された番組と蓄積部5に蓄積された番組とに関連があっても蓄積部5に蓄積された番組をユーザーは既に視聴していると推定できる。このため、ユーザーからの指示が特になくても、制御部9の制御に従って、受信された番組が再生部4からテレビジョン100に出力される(S201)。
【0052】
また、その視聴フラグがオフである場合、判定部8は、その番組がまだ出力されていないと判定する。この場合、受信された番組と蓄積部5に蓄積された番組とに関連があり、しかもユーザーは蓄積部5に蓄積されたその番組を視聴していないと推定することができる。受信された番組が出力されると、蓄積部5に蓄積されたその番組についてユーザーの楽しみが損なわれる危険性が高い。このため、制御部9は、受信された番組を出力せず、その番組が出力されると楽しみが損なわれる危険性があることをユーザーに知らせる制御を行う(S202)。制御部9の制御に従って、再生部4は、受信部2から入力された信号を再生せず、例えば「受信された番組は録画された番組の楽しみを損ねる可能性があります。」というメッセージを含む画面を記憶装置3から読み出し、その画面をテレビジョン100に出力する。
【0053】
これによって、例えばまだユーザーが視聴していないサッカーの試合中継の番組が蓄積部5に蓄積されていると、意図せず視聴した「スポーツニュース」のような番組でその試合の結果をユーザーが知ってしまう危険性を抑えることができる。
【0054】
なお、この例では、受信部2からの番組について番組単位で出力の判定および制御を行ったが、受信部2からの番組の一部について出力の判定および制御を行うようにしてもよい。
【0055】
この場合、判定部8は、再生部4が受信部2からの番組の出力を開始する場合に、その番組の一部に関する情報と蓄積された番組に関する情報との比較結果および出力情報に基づいて、受信部2からの番組の一部よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されているか否かを判定し、その結果を制御部9に通知する。制御部9は、受信部2からの番組の一部よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていると判定された場合に、その一部を除いて受信部2からの番組を出力する制御を行う。
【0056】
例えば番組の一部に関する情報として、特開2000−013755号公報に記載されているようなタグ情報を利用することができる。このタグ情報は、番組中のシーンを選択的に出力するシーンコレクションに利用される。シーンを特定するタグ情報にはキーワードなどを含めておくことができ、シーンの選択はタグ情報に基づいて行われる。このシーンコレクションを行うための手法の一つに、番組を階層構造化する手法がある。ある階層に用意された区分は、その階層よりも下層で細分化される。例えばある階層でスポーツという区分があれば、下層において、その区分は野球、サッカーといった区分に細分化される。各区分についてタグ情報を付すことによって、特定の区分についてシーンコレクションが行われる。スポーツニュースの例であれば、サッカーというキーワードによって、そのキーワードに対応するシーンのみが選択されることになる。
【0057】
制御部9は、このようにして選択されたシーンを除いて受信部2からの番組を出力する制御を行う。
【0058】
これによって、蓄積された番組を視聴する楽しみが損なわれることなく、ユーザーは、受信された番組を視聴することができる。
【0059】
また、上述の例において、受信されたEITに含まれる番組の情報との比較は、視聴フラグがオフの管理情報についてのみ行うようにしてもよい。
【0060】
また、上述の例では、既に受信された番組の出力について制御を行ったが、これから受信される番組の出力について制御を行うこともできる。
【0061】
ユーザーは、ある番組を視聴した後、単にチャンネルを切り替えたり電源を切断したりしなかったために、次の番組を視聴する場合がある。このような場合、次の番組がどのような番組かをユーザーが事前に確認していないことも多く、蓄積部5に蓄積された番組を視聴するユーザーの楽しみを損ねる危険性は小さくない。このため、受信部2により次の番組が受信される以前に、その番組の出力について制御を行う。
【0062】
EITには、現在放送されている番組の情報の他、次に放送される番組の情報が少なくとも含まれるため、判定部8は、次に受信される番組について上述の通り判定を行うことができる。また、制御部9は、受信されたEITから取得した次に放送される番組の放送開始時刻と現在時刻とに基づいてその番組の出力について制御を行うことができる。番組編成が頻繁に行われないのであれば、その判定又は制御に、現在放送されている番組と次に放送される番組の情報を含むEITに代えて、数日分の番組の情報を含むEITを用いるようにしてもよい。
【0063】
次に受信される番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていると判定された場合、制御部9は、現在時刻が次に受信される番組の放送開始時刻になる前に、その番組が出力されると楽しみが損なわれる危険性があることをユーザーに知らせる制御を行う。再生部4は、制御部9の制御に従って、例えば「次に受信される番組は録画された番組の楽しみを損ねる可能性があります。」というメッセージを含む画面を記憶装置3から読み出し、その画面をテレビジョン100に出力する。そして、現在時刻が次に放送される番組の放送開始時刻になるかその所定時間前になると、次に放送される番組の放送終了時刻になるまで、制御部9は、それまでと同じチャンネルの番組の出力をしない制御を行う。この場合に、制御部9は、事前のメッセージの出力を継続したり、チャンネルを切り替えたり、電源を切断したりする制御を行ってもよい。チャンネルを切り替える制御の場合、元のチャンネルから自動的に切り替えられるチャンネルは、そのチャンネルで放送される番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていないと判定されたチャンネルである。
【0064】
また、上述の例では、受信された番組は蓄積部5に蓄積された番組と全てが同じ番組ではないが、蓄積部5に蓄積された番組は再放送されることもある。再放送された番組は、通常蓄積部5に蓄積された番組とほぼ同じ番組であり、ユーザーが再放送された番組を意図せず視聴したとしても、放送開始直後からその視聴が行われていれば、蓄積部5に蓄積された番組を視聴する楽しみが損なわれる可能性は低い。
【0065】
このため、判定部8は、再生部4が受信部2からの番組の出力を開始する場合に、受信部2からの番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されているか否かの判定の前に、受信部2からの番組が蓄積部5に蓄積された番組の再放送されたものであるか否かの判定を行うようにしてもよい。判定部8は、受信部2からの番組が蓄積部5に蓄積された番組の再放送されたものであると判定した場合、その時点で既に番組の放送が開始されているか、放送が開始されてから所定時間経過しているときのみ、受信部2からの番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されているとの判定を行う。受信部2からの番組が蓄積部5に蓄積された番組の再放送されたものであるか否かは、受信されたEITに基づいて判定を行えばよい。例えばEITに含まれる番組の情報と管理情報の番組に関する情報とが、放送開始時刻を除いて一致する場合には、受信された番組は蓄積部5に蓄積された番組の再放送されたものであると判定することができる。既に番組の放送が開始されているか否か、又は放送が開始されてから所定時間経過しているか否かは、EITに含まれる放送開始時刻と現在時刻とに基づいて判定することができる。さらに、所定時間には予め設定された時間を用いてもよいし、EITに含まれる番組の放送時間に基づいて定めたものを用いてもよい。例えば番組の放送時間に予め設定された比率を乗算することによって番組毎に所定時間を求めることができる。
【0066】
また、上述の例では、蓄積部5に蓄積されたサッカーの試合中継の番組と受信された番組とについて判定が行われ、受信されたその番組の出力について制御が行われたが、もちろん他の番組について判定及び制御を行うことは可能である。
【0067】
図5には、蓄積部5に蓄積された番組として、サッカーの試合中継の番組以外に、プロ野球の試合中継の番組とドラマとが示されている。
【0068】
このうち、プロ野球の試合中継の番組については、サッカーの試合中継の番組と同様に、判定及び制御を行えばよい。
【0069】
また、ドラマについては、サッカーの試合中継の番組と同様、キーワードを用いて判定を行うことができるが、番組名(シリーズ名)を用いて判定を行うこともできる。
【0070】
図5に示すように、ドラマAの管理情報には、シリーズ記述子が含まれている。管理情報のシリーズ記述子には、シリーズ名、シリーズ識別子、話数、総話数が含まれる。判定部8は、受信されたEITに含まれる番組の情報にシリーズ記述子がある場合には、例えば管理情報に含まれるシリーズ名及びシリーズ識別子をEITのシリーズ記述子から検索する。管理情報に含まれるシリーズ名及びシリーズ識別子がEITのシリーズ記述子から検索されなかった場合、判定部8は、特定の項目でEITに含まれる番組の情報と管理情報の番組に関する情報とが一致しないと判定する。
【0071】
これに対し、管理情報に含まれるシリーズ名及びシリーズ識別子がEITのシリーズ記述子から検索された場合、特定の項目で両者が一致すると判定する。特定の項目で両者が一致すると判定した場合、判定部8は、EITのシリーズ記述子に含まれる話数と管理情報のシリーズ記述子に含まれる話数とを比較してもよい。ドラマのような連続番組の場合、一つのストーリーが複数の番組に分割して放送される。受信された番組が、蓄積部5に蓄積された番組よりもそのストーリーの始まり側の番組であれば、その番組をユーザーが意図せず視聴したとしても、蓄積部5に蓄積された番組を視聴する楽しみが損なわれる可能性は少ない。
【0072】
このため、判定部8が、EITのシリーズ記述子に含まれる話数が管理情報のシリーズ記述子に含まれる話数よりも小さいと判定した場合、ユーザーからの指示が特になくても、制御部9の制御に従って、受信された番組が再生部4からテレビジョン100に出力される。
【0073】
もっとも、そのドラマが再放送されたのでなければ、そのドラマを構成する各回の番組はストーリーの順番に放送されるため、通常このような場合は生じない。ドラマが再放送された場合に、受信された番組が蓄積部5に蓄積された番組と同じ回の番組であれば、上述の再放送についての説明の通り判定及び制御を行えばよい。
【0074】
EITのシリーズ記述子に含まれる話数が管理情報のシリーズ記述子に含まれる話数よりも大きいと判定した場合、又は話数についての判定を行わない場合、上述の例の通り、判定部8は、視聴フラグに基づく判定を行う。
【0075】
このように多様な種類の番組の出力について制御を行うことが可能である。
【0076】
また、蓄積部5に蓄積された番組を視聴する楽しみが損なわれることをユーザーは望まないが、予めその危険性を知らされていれば、ユーザーは、受信した番組を視聴するか否かを自身で判断することができる。
【0077】
そこで、制御部9は、受信された番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていると判定された場合に、ユーザーからの指示に従って、受信された番組及び蓄積されているその番組の一方を出力する制御を行うようにしてもよい。
【0078】
受信された番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていると判定された場合、図8に示す手順の通り、制御部9の制御に従って、再生部4は、受信部2から入力された信号を再生しない。また、制御部9の制御に従って、例えば図9に示すような問い合わせダイアログを含む画面を記憶装置3から読み出し、その画面をテレビジョン100に出力する(S301)。
【0079】
この問い合わせダイアログは、それが出力されることによって、受信された番組よりも前に出力する番組が蓄積部5にされていることをユーザーに通知し、さらにユーザーに対して問い合わせを行うものである。図9に示すように、このダイアログには、「受信番組を見る」と「録画番組を再生する」との2つの選択肢が用意されている。ユーザーは、操作部10を用いて選択肢のいずれかを選択することができる。
【0080】
また、このダイアログ上には、図9に示すように、蓄積部5に蓄積された番組のうち、受信された番組よりも前に出力すると判定された番組の一覧を配置するようにしてもよい。ユーザーは、その一覧を参考にして、受信された番組を視聴するか蓄積された番組を視聴するかを判断することができる。さらに、そのダイアログ上に、受信された番組の情報を配置するようにしてもよい。受信された番組の情報を知ることによって、ユーザーは蓄積部5に蓄積された番組を視聴する楽しみがどの程度損なわれるか評価することができる。
【0081】
制御部9は、操作部10からの情報に基づいて、蓄積された番組を視聴することがユーザーによって選択されたか否かを判定する(S302)。
【0082】
蓄積された番組を視聴することがユーザーによって選択されなかったと判定した場合、制御部9の制御に従って、受信された番組が再生部4からテレビジョンに出力される(S201)。
【0083】
これに対し、蓄積された番組を視聴することがユーザーによって選択されたと判定した場合、制御部9の制御に従って、蓄積部5に蓄積されたその番組が再生部4からテレビジョン100に出力される(S303)。
【0084】
出力管理部7は、ここでは、蓄積部5に蓄積されたその番組の出力が終了したか否かを監視し(S304)、その出力が終了すると、視聴フラグをオンに設定する(S305)。
【0085】
視聴フラグをオンに設定することによって、以降、蓄積されたその番組の情報とEITに含まれる番組の情報とが特定の項目で一致すると判定されても、受信された番組が出力されることになる。
【0086】
蓄積部5に蓄積されたその番組が途中までしか出力されなければ、その番組の視聴フラグをオフのままにしておいてもよい。出力管理部7がその番組の出力開始から中断までの時間を監視しておけば、その番組の視聴された部分についてはオン、その番組の視聴された部分についてはオフというように、一つの番組について複数の視聴フラグを関連づけることもできる。出力管理部7は、出力開始から中断までの時間も管理情報として記録する。判定部8は、受信されたEITに含まれる番組の放送開始時刻及び現在時刻と、管理情報に含まれる出力開始から中断までの時間に基づいて、いずれの視聴フラグを参照するかを決定すればよい。
【0087】
また、蓄積部5に蓄積された番組を視聴する楽しみが損なわれる可能性があることを通知されたのを機会に、ユーザーは、蓄積されたその番組を視聴しようとするかもしれない。
【0088】
そこで、受信された番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていると判定された場合に、制御部9は、受信された番組を出力する代わりに、蓄積部5に蓄積されたその番組を出力する制御を行うようにしてもよい。
【0089】
図10に示す手順の通り、その判定が行われると、特にユーザーからの指示がなくとも、蓄積されたその番組が自動的に出力される(S401)。このとき、再生部4は、制御部9の制御に従って、蓄積されたその番組の映像に重ねてメッセージを表示するようにしてもよい。そのメッセージによって、受信された番組の代わりに蓄積されたその番組が出力されている理由をユーザーは理解することができる。蓄積されたその番組の出力が開始された後は、上述の手順S304及びS305が行われる。
【0090】
このように受信された番組を出力する代わりに、蓄積部5に蓄積された番組を自動的に出力することによって、蓄積されたその番組を視聴しようとするユーザーの手間を省くことができる。
【0091】
また、蓄積された番組を視聴する楽しみが損なわれる可能性が通知された後、受信された番組の情報を確認することによって、ユーザーは、蓄積された番組を視聴する楽しみが損なわれないことだけでなく、受信された番組を視聴することも望むかもしれない。
【0092】
そこで、受信された番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていると判定された場合に、制御部9は、受信された番組を出力せず、受信された番組を蓄積部5に蓄積するようにしてもよい。
【0093】
図11に示す手順の通り、その判定が行われると、特にユーザーからの指示がなくとも、制御部9の制御に従って、受信された番組が蓄積部5に蓄積される(S501)。このとき、再生部4は、制御部9の制御に従って、メッセージを表示するようにしてもよい。そのメッセージによって、受信された番組が出力されると、蓄積された番組を視聴する楽しみが損なわれる可能性があるため、その番組は出力されず、自動的に蓄積されることを、ユーザーは理解することができる。
【0094】
受信された番組の蓄積部5への蓄積が開始されると、ここでは、出力管理部7は、その蓄積が終了したか否かを監視し(S502)、その蓄積が終了すると、その番組に対する視聴フラグをオフに設定する(S503)。
【0095】
このように、受信された番組を出力せず、その番組を蓄積することによって、蓄積された番組を視聴するユーザーの楽しみが損なわれる危険性は大幅に減少し、しかもユーザーは受信された番組を後から視聴することができる。
【0096】
なお、受信された番組が蓄積部5に蓄積されているとき、制御部9の制御に従って、再生部4は、受信された番組よりも前に出力すると判定された番組をテレビジョン100に出力するようにしてもよい。さらに、受信された番組が蓄積部5に蓄積されると、その番組を、受信された番組よりも前に出力すると判定された番組の出力が終了してから、続けてテレビジョン100に出力するようにしてもよい。
【0097】
(実施の形態2) デジタル放送の場合、番組の放送の他、多重化によってデータの放送も行われる。データ放送を通じて、番組に関連するコンテンツ、又はニュース、天気予報など番組とは独立したコンテンツが視聴者に提供される。そのコンテンツは、例えばARIBで規格化されたBML(Broadcast Markup Language)で記述される。BMLは、XHTML(eXtensible HyperText Markup Language)を放送用に拡張したマークアップ言語である。BMLブラウザは、BMLで記述されたコンテンツを解釈し、その解釈結果に従って表示用データを作成する。蓄積再生装置1において、BMLで記述されたコンテンツの再生部4による出力を実現するには、このBMLブラウザを用いればよい。
【0098】
また、蓄積再生装置1にネットワークインターフェイスや無線インターフェイス、モデムなどの通信回路を備え、図12に示すように、公衆電気通信回線11を通じて他の機器12と蓄積再生装置1を接続するようにしてもよい。蓄積再生装置1の組み込みプログラムは、通信回路を制御し、通信回線11を通じて機器12から各種のコンテンツを取得する。例えばその組み込みプログラムにアプリケーションとしてウェブブラウザが含まれていれば、そのウェブブラウザは、インターネット上のウェブサーバからウェブページを取得することができる。そのブラウザやその他のアプリケーションによって、HTML(HyperText Markup Language)及びBMLとは別のマークアップ言語で記述されたコンテンツや、テキストデータ、静止画データ、動画データ、音声データなどのコンテンツを取得してもよい。
【0099】
ここでは、受信部2は、放送された番組及びコンテンツだけでなく、通信回線11からのコンテンツも受信する。通信回線11を通じたコンテンツの受信部2による取得は、放送された番組及びコンテンツの受信に用いられるチューナやトランスポートデコーダの代わりに、通信回路、マイクロプロセッサ、不揮発性メモリなどのハードウェアと通信プログラムとを用いて実現する。
【0100】
再生部4は、受信部2からのコンテンツ又は蓄積部5に蓄積された番組を出力する。通信回線11を通じて受信したコンテンツの出力を実現するために、ウェブブラウザや再生プログラムなどを利用することができる。通信プログラムや再生プログラムには、コンテンツと同様に通信回線11を通じて取得したものを用いるようにしてもよい。
【0101】
この実施の形態2では、受信部2からのコンテンツの出力についても、蓄積部5に蓄積された番組を視聴するユーザーの楽しみを損なう危険性が考慮される。
【0102】
受信された番組の出力と同様、受信コンテンツの出力によっても、ユーザーの楽しみは損なわれる可能性がある。例えば蓄積部5に蓄積されたサッカー中継の番組を視聴する前に、スポーツの結果を速報するウェブページをユーザーが閲覧しても、意図せずスポーツニュースの番組を視聴したときと同様、通常ユーザーの楽しみは損なわれる。
【0103】
ユーザーの楽しみが損なわれる可能性は小さくない。ウェブブラウザのスタートページとして登録されているために自動的にそのページが出力されることもあるし、ウェブページの閲覧自体はユーザーが意図して行っても、ウェブサイトのホームページが変わったためにそのページがユーザーの予想していない情報を含むこともある。
【0104】
そこで、判定部8は、再生部4が受信部2からのコンテンツの出力を開始する場合に、受信部2からのコンテンツよりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されているか否かを判定する。
【0105】
この判定は、受信部2からのコンテンツに関する情報と蓄積された番組に関する情報との比較結果及び出力情報に基づいて行うことができる。コンテンツがウェブページであれば、判定部8は、そのコンテンツに関する情報として、ウェブページに記述されたテキストを利用すればよい。例えば判定部8は蓄積された番組の管理情報に含まれるキーワードをウェブページから検索する。そのキーワードが検索された場合、判定部8は、特定の項目で両者が一致すると判定し、そのキーワードが検索されなかった場合、特定の項目で両者が一致しないと判定する。
【0106】
このように、放送番組だけでなく受信されたコンテンツについても判定は可能であり、その結果に従い、受信されたコンテンツの出力を制御することによって、蓄積された番組を視聴するユーザーの楽しみが損なわれる危険性は大幅に減少する。
【0107】
なお、上述の例では、蓄積再生装置1は、通信回線11を通じて他の機器12と接続されていたが、コンテンツを保持する機器と蓄積再生装置1とを接続する通信回線は公衆回線でなくともよい。
【0108】
(実施の形態3) ユーザーの指示に従って蓄積された番組や、削除されずに蓄積部5に残っている番組は、ユーザーによって視聴される可能性が高い。また、ユーザーの意図に関係なく自動的に蓄積された番組や、単に削除されずに蓄積部5に残っている番組であっても、ユーザーによって視聴される可能性は小さくない。蓄積部5に蓄積された番組であれば、ユーザーは好きな時間に好きな分だけその番組を楽しむことができる。
【0109】
このため、受信部2からの放送番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていると判定された場合には、蓄積再生装置1以外の機器に保持されている番組についてまで判定を行う必要性はほとんどない。蓄積部5に蓄積された番組を視聴するユーザーの楽しみを守れば十分である。
【0110】
また、受信部2からの放送番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていないと判定された場合でも、基本的には蓄積再生装置1以外の機器に保持されている番組についてまで判定を行う必要性はない。
【0111】
ただし、過去に放送された番組やそのダイジェストは、ウェブページなどのコンテンツと異なり、改変される可能性はほとんどない。このため、ユーザーが予めその番組の概要を把握していれば、蓄積部5に蓄積されていなくても、その番組を視聴することによって、蓄積部5に蓄積された番組を視聴するユーザーの楽しみが損なわれる可能性は少ない。
【0112】
従って、受信部2からの放送番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていないと判定された場合でも、受信部2からの放送番組を出力せず、取得された番組を出力する制御を行うようにしてもよい。
【0113】
この実施の形態3では、制御部9は、受信部2からの放送番組が蓄積部5に蓄積されていると判定された場合に、受信部2からの放送番組よりも前に出力する番組が取得されたときには、受信部2からの放送番組よりも前に出力する番組を出力せず、取得された番組を出力する制御を行う。
【0114】
ここでは、受信部2からの放送番組よりも前に出力する番組の取得もまた受信部2が行う。実施の形態2において他の機器12からコンテンツを取得するのと同様、受信部2は通信回線11を通じて番組を取得する。受信部2からの放送番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていないと判定された場合、受信部2は、その番組の取得を他の機器12に要求し、その要求に対し肯定の応答があったか否定の応答があったかを制御部9に通知する。
【0115】
他の機器12に対する要求には、受信部2からの放送番組よりも前に出力する番組を特定するためのデータが含まれる。データの形式は、例えば他の機器12上で動作するプログラムによって定める。そのデータは、番組名やシリーズ名などの具体的な番組を指定するデータであってもよいし、判定部8が検索に用いたキーワードであってもよい。
【0116】
他の機器12からの応答を待つ間、制御部9は、受信部2からの放送番組を出力しない制御を行い、さらにその間他の機器12からの応答を待っていることをユーザーに知らせる制御を行ってもよい。この制御が行われると、再生部4は、受信部2から入力された放送番組の信号を再生せず、例えば「ネットワークを通じて番組を取得できるか否かについてサーバーの応答を待っています。取得された番組を視聴する楽しみは、受信された番組を先に視聴することによって損ねられる可能性があります。」というメッセージを含む画面を記憶装置3から読み出し、その画面をテレビジョン100に出力する。
【0117】
他の機器12から否定の応答があり、受信部2からの放送番組よりも前に出力する番組が取得されなければ、受信部2からの放送番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていないと判定された場合の制御が実施の形態1と同様に行われる。
【0118】
他の機器12から肯定の応答があった場合、受信部2は、要求した番組を他の機器12から取得する。肯定の応答があったことの通知を受けた制御部9の制御に従って、再生部4は、受信部2からの放送番組の信号を再生せず、通信回線11を通じて取得された番組の信号を再生する。
【0119】
上述のような制御によって、蓄積部に蓄積されていても、蓄積されていなくても、ユーザーは、受信部からの番組によって視聴する楽しみが損なわれる可能性のある番組を先に視聴しておくことができる。
【0120】
なお、受信部2からの放送番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていないと判定された場合に、受信部2からの放送番組よりも前に出力する番組を取得する要求を行うか否かを、ユーザーの指示又は設定に従って定めるようにしてもよい。
【0121】
また、番組ではなくそのダイジェストが、又は番組だけでなくそのダイジェストも他の機器12に保持されていれば、制御部9は、通信回線11を通じて取得された番組に代えてそのダイジェストを出力する制御を行うようにしてもよい。
【0122】
さらに、番組のダイジェストが他の機器12に保持されていれば、受信部2からの番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていると判定された場合でも、制御部9は、受信部2からの放送番組を出力せず、蓄積部5に蓄積されているその番組のダイジェストを出力する制御を行うこともできる。
【0123】
蓄積再生装置1が他の機器12に接続されていなくても、例えば蓄積部5に蓄積されたその番組の一部を出力しないことによって一時的に生成されたその番組のダイジェストをテレビジョン100に出力することも可能である。一部の選択にタグ情報を用いてもよいし、番組の特定箇所のみを選択するようにしてもよい。
【0124】
(実施の形態4) 様々な番組のうちでも、ドラマのような連続番組を構成する各番組を視聴する順序がその連続番組に対するユーザーの楽しみに与える影響は大きい。さらに、連続番組を構成する番組の数は10以上になることが多く、受信部2からの番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に複数蓄積されている可能性は小さくない。
【0125】
複数蓄積されている場合に、蓄積された複数の番組がストーリーとは異なる順序で出力されてしまうと、蓄積部5に蓄積された番組を出力したために、ユーザーの連続番組を視聴する楽しみが損なわれてしまうかもしれない。
【0126】
そこで、この実施の形態4では、判定部8は、受信部2からの番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていると判定した場合に、受信部2からの番組と蓄積部5に蓄積されているその番組とが連続番組を構成するか否かを制御部9に通知する。
【0127】
受信部2からの番組と蓄積部5に蓄積されているその番組とが連続番組を構成しないとの通知を判定部8から受けたときに制御部9が行う制御は、上述の実施の形態で説明した制御と変わらない。
【0128】
一方、受信部2からの番組と蓄積部5に蓄積されているその番組とが連続番組を構成するとの通知を判定部8から受けたときには、制御部9は、受信部2からの番組を出力せず、その連続番組のうち受信部2からの番組よりも順序が前の番組を順番通りに出力する制御を行う。
【0129】
例えばドラマの5回目の番組が受信部2により受信されたとき、既に蓄積部5にそのドラマの2回目、3回目および4回目の番組が蓄積されており、蓄積された両方の番組をユーザーがまだ視聴していなければ、制御部9の制御に従って、2回目の番組、3回目の番組、4回目の番組がこの順に再生部4からテレビジョン100に出力される。
【0130】
受信部2からの番組および蓄積部5に蓄積された番組の順序は、受信されたEIT又は管理情報に含まれるシリーズ記述子の話数に従えばよい。
【0131】
このような制御を行うことによって、連続番組を視聴するユーザーの楽しみが損なわれる可能性をより確実に抑えることができる。
【0132】
なお、蓄積部5に蓄積された番組が受信部2からの番組と同じ連続番組を構成する番組であっても、ユーザーが既にその番組を視聴していれば、その番組は出力される番組から除かれる。上述の例で、ユーザーが既に2回目の番組を視聴していたとすれば、視聴フラグに基づいて3回目および4回目の番組が出力される。同様の制御によれば、ユーザーが3回目の番組を既に視聴していれば、2回目および4回目の番組が出力されることになるが、2回目の番組は出力せず4回目の番組のみを出力するようにしてもよい。この場合、制御部9は、その連続番組のうち受信部2からの番組よりも順序が前で、既に出力された番組のうち順序が最も後の番組より順序が後の蓄積番組を順番通りに出力する制御を行う。
【0133】
また、受信部2からの番組と同じ連続番組を構成し、受信部2からの番組よりも順序が前の番組が蓄積部5に複数蓄積されている場合に、ユーザーがその一部の番組を既に視聴していても、制御部9は、それら全ての番組を順番通りに出力する制御を行うようにしてもよい。
【0134】
また、連続番組のうち受信部2からの番組よりも順序が前の番組に、蓄積されていない番組が含まれている場合に、実施の形態3と同様、受信部2がその番組の取得を他の機器12に要求するようにしてもよい。制御部9は、肯定応答があったことの通知を受信部2から受けたときには、取得された番組も含めて出力の制御を行う。
【0135】
また、番組を順番通りに出力する代わりに、各番組のダイジェストを番組の順番通りに出力するようにしてもよい。さらに、番組を順番通りに出力する代わりに、連続番組のダイジェストを出力するようにしてもよい。
【0136】
上述の実施の形態で記述した通り、上述の判定及び制御は、組み込み機器におけるマイクロプロセッサやメモリなどのハードウェアとプログラムとを協働させることによって実現することができた。このプログラムをCD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された状態で市場に流通させたり、インターネットを通じて流通させたりすることによって、コンピュータや本発明の機能を元々有していなかった組み込み機器において、上述のような判定及び制御の機能を実現することも可能である。
【0137】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明では、受信部からの番組よりも前に出力する番組が蓄積されていないと判定された場合に、受信された番組の出力が行われるため、蓄積された番組を視聴するユーザーの楽しみが損なわれる危険性を大幅に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1における蓄積再生装置の概略構成を示す図
【図2】EITの構造を示す図
【図3】コンテンツ記述子の構造を示す図
【図4】シリーズ記述子の構造を示す図
【図5】蓄積された番組の管理情報を説明するための図
【図6】受信された番組の出力についての判定を説明するためのフローチャート
【図7】受信された番組の出力についての制御の一例を説明するためのフローチャート
【図8】受信された番組の出力についての制御の他の例を説明するためのフローチャート
【図9】問い合わせダイアログの具体例を示す図
【図10】受信された番組の出力についての制御のさらに他の例を説明するためのフローチャート
【図11】受信された番組の出力についての制御のさらに他の例を説明するためのフローチャート
【図12】実施の形態2における蓄積再生装置の概略構成を示す図
【符号の説明】
1 蓄積再生装置
2 受信部
3 記憶装置
4 再生部
5 蓄積部
7 出力管理部
8 判定部
9 制御部
10 操作部
11 電気通信回線
12 機器
100 テレビジョン
【発明の属する技術分野】
本発明は、受信した放送番組を蓄積し、受信した放送番組、その他のコンテンツ、又は蓄積した番組を出力する蓄積再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
有料放送でその対価が支払われていなかったり、未成年者などに対する視聴制限がされていたりしなければ、テレビジョン受像機は、受信チャンネルの映像を表示する。表示される番組やシーンを選局の度に短時間視聴することによって、ユーザーは、番組表を参照して予め視聴する番組を決めておかなくても、そのとき視聴する番組を探すことができる。
【0003】
ユーザーが、受信チャンネルの番組をその放送の後で視聴したければ、ビデオテープやDVD、ハードディスクなどにその番組を記録しておけばよい。
【0004】
また、受信した放送番組をハードディスクなどの記録媒体に自動的に蓄積し、受信又は蓄積した番組を再生する蓄積再生装置を用いた蓄積放送サービスも提供されている。蓄積された番組については、番組編成とは関係なく、ユーザーが好きな時間に視聴することができる。
【0005】
さらに、特許文献1のように、番組に関連する情報を随時蓄積する装置を用いれば、ユーザーは、必要に応じて、蓄積された番組に関連する情報を容易に参照することができる。
【0006】
【特許文献1】
特開平7−87038号公報(第2−3頁、第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、テレビジョン受像機の電源を投入したときや、番組表を見ずに選局を行っているような場合には、ユーザーは、視聴するつもりのない番組を視聴することがある。
【0008】
例えば受像機の電源を投入したときに放送されていたスポーツニュースの番組を意図せず視聴することによって、ユーザーは、録画されていたサッカーの試合の番組を視聴する前にその試合の結果を知ってしまうことがある。ユーザーが、スポーツニュースの番組を視聴するまでその試合の経過を楽しむつもりでいたとしても、録画された番組の視聴前にその試合の結果を知ってしまえば、その楽しみは大きく損なわれてしまう。
【0009】
番組に関連する情報を必要に応じて参照することができても、ユーザーが事前にその情報を参照するとは限らない。
【0010】
本発明は、このような従来の技術における課題を鑑みてなされたものであり、蓄積された番組を視聴するユーザーの楽しみを損ねないように放送や通信回線を通じて受信された番組又はコンテンツの出力を制御する装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明は、以下の手段を採用している。
【0012】
本発明の蓄積再生装置において、受信部は、放送された番組を受信し、蓄積部は、番組を蓄積する。再生部は、受信部からの番組又は蓄積部に蓄積された番組を出力する。出力管理部は、番組が出力されたか否かを表す出力情報を管理する。判定部は、受信部からの番組に関する情報と蓄積された番組に関する情報との比較結果及び出力情報に基づいて、受信部からの番組よりも前に出力する番組が蓄積部に蓄積されているか否かを判定する。この判定は、通常番組又は番組に関する情報が受信された際に行われる。例えば電源の投入やチャンネルの切り替え、蓄積部からの切り替えがあったとき、番組の編成に従って受信部からの番組が変わったときなどである。また、受信部からの番組よりも前に出力する番組は、通常そのときまだ出力されておらず、その番組に関連する情報を含む番組である。既に出力されている番組、又は関連のない番組を、ユーザーが視聴しても、蓄積された番組を視聴するユーザーの楽しみが損なわれる可能性はほとんどない。制御部は、受信部からの番組よりも前に出力する番組が蓄積されていないと判定された場合に、受信された番組を再生部に出力させる制御を行う。
【0013】
この制御によれば、その番組に関連する情報を含むような番組があると判定された場合に、受信された番組が出力されないことになるから、ユーザーの番組への楽しみが損なわれる危険性は大幅に減少する。
【0014】
受信部からの番組よりも前に出力する番組が蓄積されていると判定された場合には、制御部は、例えばその番組を出力せず、受信部からの番組よりも前に出力する番組が蓄積されていることをユーザーに知らせる制御を行う。
【0015】
これによって、ユーザーは、受信されている番組が出力されない原因を把握することができる。
【0016】
また、制御部は、受信部からの番組よりも前に出力する番組が蓄積されていると判定された場合に、受信された番組を出力する代わりに、蓄積されているその番組を出力する制御を行うようにしてもよい。
【0017】
これによって、自動的に蓄積された番組が出力されるため、その番組を視聴しようとするユーザーの手間が省かれる。
【0018】
さらに、制御部は、受信部からの番組よりも前に出力する番組が蓄積されていると判定された場合に、受信された番組を出力せず、受信されたその番組を蓄積部に蓄積する制御を行うようにしてもよい。
【0019】
これによって、蓄積された番組を視聴するユーザーの楽しみが損なわれる危険性は大幅に減少し、しかもユーザーは受信された番組を後から視聴することができる。
【0020】
さらに、制御部は、受信部からの番組よりも前に出力する番組が蓄積部に蓄積されていないと判定された場合でも、受信部からの番組よりも前に出力する番組が取得されたときには、受信された番組を出力せず、取得された番組を出力する制御を行うようにしてもよい。
【0021】
これによって、蓄積部に蓄積されていても、蓄積されていなくても、ユーザーは、受信された番組によって視聴する楽しみが損なわれる可能性のある番組を先に視聴しておくことができる。
【0022】
また、制御部は、受信部からの番組よりも前に出力する番組が蓄積されていると判定された場合に、受信された番組を出力せず、蓄積されているその番組のダイジェストを出力する制御を行うようにしてもよい。
【0023】
これによって、蓄積された番組だけでなく受信された番組の視聴もユーザーが望む場合に、蓄積された番組を視聴する楽しみが損なわれるのをできるだけ抑えながら、ユーザーは受信された番組をより早く視聴することができる。
【0024】
また、制御部は、受信部からの番組よりも前に出力する番組が蓄積されていると判定された場合に、受信部からの番組と蓄積部に蓄積されているその番組とが一連の番組を構成するときには、受信された番組を出力する代わりに、例えばその一連の番組のうち受信部からの番組よりも順序が前の番組を出力する制御を行うようにしてもよい。このとき、既に出力された番組を再度出力する必要はない。また、各番組のダイジェストを順番通りに出力してもよいし、その一連の番組をまとめたダイジェストを出力するようにしてもよい。
【0025】
さらに、制御部は、その一連の番組のうち受信部からの番組よりも順序が前の番組に、蓄積されていない番組が含まれている場合に、蓄積されていないその番組が取得されたときには、取得された番組についても出力の制御を行うようにしてもよい。
【0026】
このような制御によって、例えばドラマなどを視聴するユーザーの楽しみが損なわれる可能性をより確実に抑えることができる。
【0027】
また、受信部からの番組よりも前に出力する番組は制御部が判定を行ったものであり、ユーザーにとっては、受信部からの番組よりも前に出力すべき番組ということができる。ユーザーがこの判定に必ずしも従う必要はない。
【0028】
そこで、制御部は、受信部からの番組よりも前に出力する番組が蓄積部に蓄積されていると判定された場合に、ユーザーからの指示に従って、受信された番組及び蓄積されているその番組の一方を出力する制御を行ってもよい。
【0029】
これによって、ユーザーは、蓄積された番組を視聴する楽しみが損なわれる危険性を承知した上で、どちらの番組を視聴するかを自身で選択することが可能になる。
【0030】
なお、判定部は、ユーザーにより設定が行われている場合にのみ判定を行い、制御部は、判定部が判定を行わない場合、受信された番組を出力する制御を行うようにしてもよい。
【0031】
また、受信部が番組ではなくコンテンツを受信した場合にも、上述のような制御を行うようにしてもよい。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態につき説明する。
【0033】
(実施の形態1) 以下の実施の形態では、本発明は、受信したデジタル放送の番組を蓄積し、受信又は蓄積した番組を再生する蓄積再生装置として具現化される。
【0034】
図1に示すように、その蓄積再生装置1は、テレビジョン100に接続されており、受信又は蓄積した番組をテレビジョン100に出力する。
【0035】
この蓄積再生装置1において、受信部2は、デジタル放送波を受信するアンテナから入力される信号のうち、一つの放送チャンネルの信号を選択し、その信号を復調する。デジタル放送の場合、この復調によって、MPEG-2 TS(Moving Picture Experts Group-2 Transport Stream)が得られる。さらに、この受信部2は、そのトランスポートストリームから番組の映像及び音声、並びに制御信号などを分離し、そのうち番組の映像及び音声信号を記憶装置3及び再生部4の少なくとも一方に転送する。
【0036】
記憶装置3は、蓄積部5を備えており、入力された番組の映像及び音声信号をこの蓄積部5に蓄積する。記憶装置3の記録媒体には、ハードディスクを用いることができる。蓄積部5には、ユーザーの指示に従って番組が蓄積される場合もあれば、自動的に蓄積される場合もある。
【0037】
再生部4は、受信部2又は蓄積部5から入力された番組の映像及び音声信号について復号化を行う。復号化には、AVデコーダを用いることができる。その復号化によって得られた番組の映像及び音声や、メニューの画像などが再生部4からテレビジョン100に出力される。また、この実施の形態では、再生部4は、制御信号に含まれる各種のデータに基づく出力、記憶装置3に記憶されたメニュー画面などの出力も行う。これらの出力は、マイクロプロセッサ、揮発性メモリなどの蓄積再生装置1に搭載されたハードウェアと組み込まれたプログラムとを用いて実現することができる。揮発性メモリは、制御信号に含まれるデータを格納するのに用いられる。組み込みプログラムは、マイクロプロセッサ上で動作し、格納されたデータに基づき画像生成処理を行う。
【0038】
ユーザーの番組選択に用いられるEPG(Electronic Program Guide)も、その処理によって生成され、再生部4からテレビジョン100に出力される。この実施の形態では、EPGは、ARIB(Association of Radio Industries and Business)規格B10で規定されたEIT(Event Information Table)に基づいて作成される。EITは、制御信号中のSI(Service Information)に含まれた番組配列情報である。その番組配列情報は、図2に示すように、番組名、放送開始時刻、放送時間(duration)、番組の内容説明などから構成される。EITの記述子領域には、コンテンツ記述子やシリーズ記述子が含まれる。図3に示すように、コンテンツ記述子は、番組のジャンルの記述に用いられる。また、図4に示すように、シリーズ記述子は、連続番組についての記述に用いられる。シリーズ記述子には、シリーズ識別子、番組の話数や連続番組の総話数、シリーズ名などが記述される。
【0039】
番組が蓄積部5に蓄積される場合、このような情報は、番組自体のデータと関連付けられる管理情報として記憶装置3に記憶される。
【0040】
さらに、この蓄積再生装置1は、出力制御装置6を備える。出力制御装置6も、マイクロプロセッサやメモリなどのハードウェアと組み込みプログラムとを用いて実現することができる。
【0041】
出力制御装置6において、出力管理部7は、再生部4から番組が出力されたか否かを表す出力情報を管理する。ここでは、出力情報として視聴フラグが用いられる。視聴フラグは、図5に示すように、記憶装置3に記憶された管理情報に含まれ、番組が出力されたか否かを2値で表す。図5には、3つの番組について管理情報が示されている。各番組の視聴フラグは、いずれもオフであり、各番組が視聴されていないことを表している。
【0042】
この管理情報において、視聴フラグや先頭アドレスは、蓄積再生装置1が定めるものであるが、番組に関する情報、ここでは番組名、キーワード、ジャンル及びシリーズ記述子は、EITから取得されたものである。連続番組の場合、管理情報の番組名にシリーズ名を記述してもよい。
【0043】
判定部8は、この実施の形態では、受信部2により受信されたEITに含まれる番組の情報と管理情報の番組に関する情報との比較結果、及び管理情報の視聴フラグに基づいて、受信部2により受信された番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されているか否かを判定し、その判定結果を制御部9に通知する。
【0044】
この判定は、通常番組又は番組に関する情報が受信された際に行われる。例えば蓄積再生装置1の電源が投入されたときや、再生部4が蓄積部5から入力された番組を出力する状態から受信部2から入力された番組を出力する状態に移ったとき、判定が行われる。番組の出力が開始される時と番組の開始時とは一致するとは限らない。判定は、番組の途中で行われることもあれば、番組の間で行われることもある。また、再生部4が出力する受信部2からの番組が変わるときにもその判定は行われる。ユーザーがチャンネルを切り替えると、多くの場合、再生部4が出力する受信部2からの番組は変わるし、同じチャンネルでも番組編成に従って受信部2により受信される番組は変わる。このようなときにも、判定部8は、受信部2により受信された番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されているか否かの判定を行う。
【0045】
制御部9は、この実施の形態では、受信部2により受信された番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていないと判定された場合に、受信部2により受信された番組を再生部4に出力させる制御を行う。
【0046】
このような蓄積再生装置1では、受信部2により受信された番組の出力が開始される場合に、その出力が無条件で実行されないようにすることができる。
【0047】
例えば蓄積再生装置1の電源投入やユーザーのチャンネル切り替え操作によって、受信部2により受信された番組の出力が開始される場合、図6に示す手順の通り、判定部8は、視聴制御モードがオンかオフかを判定する(S101)。ユーザーは、操作部10を通じて、視聴制御モードをオンにするかオフにするかを設定することができる。操作部10には、蓄積再生装置1本体やそのリモコンに設けられたボタンを利用することができる。ユーザーによって設定された値は、記憶装置3や不揮発性のメモリなどに記憶しておけばよい。判定部8は、その設定値に基づいて視聴制御モードの判定を行い、視聴制御モードがオンであると判定した場合にのみ、その他の判定を行う。視聴制御モードがオフであると判定された場合、図7に示す手順の通り、ユーザーからの指示が特になくても、制御部9の制御に従って、受信された番組は、再生部4からテレビジョン100に出力される(S201)。
【0048】
視聴制御モードがオンである場合、判定部8は、受信されたEITに含まれる番組の情報と管理情報の番組に関する情報とを比較し(S102)、特定の項目で両者が一致するか否かを判定する(S103)。特定の項目として、管理情報を構成するキーワード、ジャンル、シリーズ記述子、番組名(シリーズ名)などを用いることができる。例えば図5に管理情報が示された3つの番組のうち、サッカー中継の番組については、判定部8は、「サッカー」、「○○対××戦」といったキーワードを、受信されたEITの記述子領域から検索する。これらのキーワードが検索されなかった場合、判定部8は、特定の項目で両者が一致しないと判定し、これらのキーワードが検索された場合、特定の項目で両者が一致すると判定する。
【0049】
特定の項目で両者が一致しないと判定された場合、受信された番組と蓄積部5に蓄積された番組とは関連がないため、ユーザーからの指示が特になくても、制御部9の制御に従って、受信された番組が再生部4からテレビジョン100に出力される(S201)。
【0050】
一方、特定の項目で両者が一致すると判定した場合、判定部8は、受信された番組と一致する特定の項目があった管理情報に含まれる視聴フラグに基づいて、その管理情報に対応する番組が既に出力されているか否かを判定する(S104)。
【0051】
その視聴フラグがオンである場合、判定部8は、その番組が既に出力されていると判定する。この場合、受信された番組と蓄積部5に蓄積された番組とに関連があっても蓄積部5に蓄積された番組をユーザーは既に視聴していると推定できる。このため、ユーザーからの指示が特になくても、制御部9の制御に従って、受信された番組が再生部4からテレビジョン100に出力される(S201)。
【0052】
また、その視聴フラグがオフである場合、判定部8は、その番組がまだ出力されていないと判定する。この場合、受信された番組と蓄積部5に蓄積された番組とに関連があり、しかもユーザーは蓄積部5に蓄積されたその番組を視聴していないと推定することができる。受信された番組が出力されると、蓄積部5に蓄積されたその番組についてユーザーの楽しみが損なわれる危険性が高い。このため、制御部9は、受信された番組を出力せず、その番組が出力されると楽しみが損なわれる危険性があることをユーザーに知らせる制御を行う(S202)。制御部9の制御に従って、再生部4は、受信部2から入力された信号を再生せず、例えば「受信された番組は録画された番組の楽しみを損ねる可能性があります。」というメッセージを含む画面を記憶装置3から読み出し、その画面をテレビジョン100に出力する。
【0053】
これによって、例えばまだユーザーが視聴していないサッカーの試合中継の番組が蓄積部5に蓄積されていると、意図せず視聴した「スポーツニュース」のような番組でその試合の結果をユーザーが知ってしまう危険性を抑えることができる。
【0054】
なお、この例では、受信部2からの番組について番組単位で出力の判定および制御を行ったが、受信部2からの番組の一部について出力の判定および制御を行うようにしてもよい。
【0055】
この場合、判定部8は、再生部4が受信部2からの番組の出力を開始する場合に、その番組の一部に関する情報と蓄積された番組に関する情報との比較結果および出力情報に基づいて、受信部2からの番組の一部よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されているか否かを判定し、その結果を制御部9に通知する。制御部9は、受信部2からの番組の一部よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていると判定された場合に、その一部を除いて受信部2からの番組を出力する制御を行う。
【0056】
例えば番組の一部に関する情報として、特開2000−013755号公報に記載されているようなタグ情報を利用することができる。このタグ情報は、番組中のシーンを選択的に出力するシーンコレクションに利用される。シーンを特定するタグ情報にはキーワードなどを含めておくことができ、シーンの選択はタグ情報に基づいて行われる。このシーンコレクションを行うための手法の一つに、番組を階層構造化する手法がある。ある階層に用意された区分は、その階層よりも下層で細分化される。例えばある階層でスポーツという区分があれば、下層において、その区分は野球、サッカーといった区分に細分化される。各区分についてタグ情報を付すことによって、特定の区分についてシーンコレクションが行われる。スポーツニュースの例であれば、サッカーというキーワードによって、そのキーワードに対応するシーンのみが選択されることになる。
【0057】
制御部9は、このようにして選択されたシーンを除いて受信部2からの番組を出力する制御を行う。
【0058】
これによって、蓄積された番組を視聴する楽しみが損なわれることなく、ユーザーは、受信された番組を視聴することができる。
【0059】
また、上述の例において、受信されたEITに含まれる番組の情報との比較は、視聴フラグがオフの管理情報についてのみ行うようにしてもよい。
【0060】
また、上述の例では、既に受信された番組の出力について制御を行ったが、これから受信される番組の出力について制御を行うこともできる。
【0061】
ユーザーは、ある番組を視聴した後、単にチャンネルを切り替えたり電源を切断したりしなかったために、次の番組を視聴する場合がある。このような場合、次の番組がどのような番組かをユーザーが事前に確認していないことも多く、蓄積部5に蓄積された番組を視聴するユーザーの楽しみを損ねる危険性は小さくない。このため、受信部2により次の番組が受信される以前に、その番組の出力について制御を行う。
【0062】
EITには、現在放送されている番組の情報の他、次に放送される番組の情報が少なくとも含まれるため、判定部8は、次に受信される番組について上述の通り判定を行うことができる。また、制御部9は、受信されたEITから取得した次に放送される番組の放送開始時刻と現在時刻とに基づいてその番組の出力について制御を行うことができる。番組編成が頻繁に行われないのであれば、その判定又は制御に、現在放送されている番組と次に放送される番組の情報を含むEITに代えて、数日分の番組の情報を含むEITを用いるようにしてもよい。
【0063】
次に受信される番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていると判定された場合、制御部9は、現在時刻が次に受信される番組の放送開始時刻になる前に、その番組が出力されると楽しみが損なわれる危険性があることをユーザーに知らせる制御を行う。再生部4は、制御部9の制御に従って、例えば「次に受信される番組は録画された番組の楽しみを損ねる可能性があります。」というメッセージを含む画面を記憶装置3から読み出し、その画面をテレビジョン100に出力する。そして、現在時刻が次に放送される番組の放送開始時刻になるかその所定時間前になると、次に放送される番組の放送終了時刻になるまで、制御部9は、それまでと同じチャンネルの番組の出力をしない制御を行う。この場合に、制御部9は、事前のメッセージの出力を継続したり、チャンネルを切り替えたり、電源を切断したりする制御を行ってもよい。チャンネルを切り替える制御の場合、元のチャンネルから自動的に切り替えられるチャンネルは、そのチャンネルで放送される番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていないと判定されたチャンネルである。
【0064】
また、上述の例では、受信された番組は蓄積部5に蓄積された番組と全てが同じ番組ではないが、蓄積部5に蓄積された番組は再放送されることもある。再放送された番組は、通常蓄積部5に蓄積された番組とほぼ同じ番組であり、ユーザーが再放送された番組を意図せず視聴したとしても、放送開始直後からその視聴が行われていれば、蓄積部5に蓄積された番組を視聴する楽しみが損なわれる可能性は低い。
【0065】
このため、判定部8は、再生部4が受信部2からの番組の出力を開始する場合に、受信部2からの番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されているか否かの判定の前に、受信部2からの番組が蓄積部5に蓄積された番組の再放送されたものであるか否かの判定を行うようにしてもよい。判定部8は、受信部2からの番組が蓄積部5に蓄積された番組の再放送されたものであると判定した場合、その時点で既に番組の放送が開始されているか、放送が開始されてから所定時間経過しているときのみ、受信部2からの番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されているとの判定を行う。受信部2からの番組が蓄積部5に蓄積された番組の再放送されたものであるか否かは、受信されたEITに基づいて判定を行えばよい。例えばEITに含まれる番組の情報と管理情報の番組に関する情報とが、放送開始時刻を除いて一致する場合には、受信された番組は蓄積部5に蓄積された番組の再放送されたものであると判定することができる。既に番組の放送が開始されているか否か、又は放送が開始されてから所定時間経過しているか否かは、EITに含まれる放送開始時刻と現在時刻とに基づいて判定することができる。さらに、所定時間には予め設定された時間を用いてもよいし、EITに含まれる番組の放送時間に基づいて定めたものを用いてもよい。例えば番組の放送時間に予め設定された比率を乗算することによって番組毎に所定時間を求めることができる。
【0066】
また、上述の例では、蓄積部5に蓄積されたサッカーの試合中継の番組と受信された番組とについて判定が行われ、受信されたその番組の出力について制御が行われたが、もちろん他の番組について判定及び制御を行うことは可能である。
【0067】
図5には、蓄積部5に蓄積された番組として、サッカーの試合中継の番組以外に、プロ野球の試合中継の番組とドラマとが示されている。
【0068】
このうち、プロ野球の試合中継の番組については、サッカーの試合中継の番組と同様に、判定及び制御を行えばよい。
【0069】
また、ドラマについては、サッカーの試合中継の番組と同様、キーワードを用いて判定を行うことができるが、番組名(シリーズ名)を用いて判定を行うこともできる。
【0070】
図5に示すように、ドラマAの管理情報には、シリーズ記述子が含まれている。管理情報のシリーズ記述子には、シリーズ名、シリーズ識別子、話数、総話数が含まれる。判定部8は、受信されたEITに含まれる番組の情報にシリーズ記述子がある場合には、例えば管理情報に含まれるシリーズ名及びシリーズ識別子をEITのシリーズ記述子から検索する。管理情報に含まれるシリーズ名及びシリーズ識別子がEITのシリーズ記述子から検索されなかった場合、判定部8は、特定の項目でEITに含まれる番組の情報と管理情報の番組に関する情報とが一致しないと判定する。
【0071】
これに対し、管理情報に含まれるシリーズ名及びシリーズ識別子がEITのシリーズ記述子から検索された場合、特定の項目で両者が一致すると判定する。特定の項目で両者が一致すると判定した場合、判定部8は、EITのシリーズ記述子に含まれる話数と管理情報のシリーズ記述子に含まれる話数とを比較してもよい。ドラマのような連続番組の場合、一つのストーリーが複数の番組に分割して放送される。受信された番組が、蓄積部5に蓄積された番組よりもそのストーリーの始まり側の番組であれば、その番組をユーザーが意図せず視聴したとしても、蓄積部5に蓄積された番組を視聴する楽しみが損なわれる可能性は少ない。
【0072】
このため、判定部8が、EITのシリーズ記述子に含まれる話数が管理情報のシリーズ記述子に含まれる話数よりも小さいと判定した場合、ユーザーからの指示が特になくても、制御部9の制御に従って、受信された番組が再生部4からテレビジョン100に出力される。
【0073】
もっとも、そのドラマが再放送されたのでなければ、そのドラマを構成する各回の番組はストーリーの順番に放送されるため、通常このような場合は生じない。ドラマが再放送された場合に、受信された番組が蓄積部5に蓄積された番組と同じ回の番組であれば、上述の再放送についての説明の通り判定及び制御を行えばよい。
【0074】
EITのシリーズ記述子に含まれる話数が管理情報のシリーズ記述子に含まれる話数よりも大きいと判定した場合、又は話数についての判定を行わない場合、上述の例の通り、判定部8は、視聴フラグに基づく判定を行う。
【0075】
このように多様な種類の番組の出力について制御を行うことが可能である。
【0076】
また、蓄積部5に蓄積された番組を視聴する楽しみが損なわれることをユーザーは望まないが、予めその危険性を知らされていれば、ユーザーは、受信した番組を視聴するか否かを自身で判断することができる。
【0077】
そこで、制御部9は、受信された番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていると判定された場合に、ユーザーからの指示に従って、受信された番組及び蓄積されているその番組の一方を出力する制御を行うようにしてもよい。
【0078】
受信された番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていると判定された場合、図8に示す手順の通り、制御部9の制御に従って、再生部4は、受信部2から入力された信号を再生しない。また、制御部9の制御に従って、例えば図9に示すような問い合わせダイアログを含む画面を記憶装置3から読み出し、その画面をテレビジョン100に出力する(S301)。
【0079】
この問い合わせダイアログは、それが出力されることによって、受信された番組よりも前に出力する番組が蓄積部5にされていることをユーザーに通知し、さらにユーザーに対して問い合わせを行うものである。図9に示すように、このダイアログには、「受信番組を見る」と「録画番組を再生する」との2つの選択肢が用意されている。ユーザーは、操作部10を用いて選択肢のいずれかを選択することができる。
【0080】
また、このダイアログ上には、図9に示すように、蓄積部5に蓄積された番組のうち、受信された番組よりも前に出力すると判定された番組の一覧を配置するようにしてもよい。ユーザーは、その一覧を参考にして、受信された番組を視聴するか蓄積された番組を視聴するかを判断することができる。さらに、そのダイアログ上に、受信された番組の情報を配置するようにしてもよい。受信された番組の情報を知ることによって、ユーザーは蓄積部5に蓄積された番組を視聴する楽しみがどの程度損なわれるか評価することができる。
【0081】
制御部9は、操作部10からの情報に基づいて、蓄積された番組を視聴することがユーザーによって選択されたか否かを判定する(S302)。
【0082】
蓄積された番組を視聴することがユーザーによって選択されなかったと判定した場合、制御部9の制御に従って、受信された番組が再生部4からテレビジョンに出力される(S201)。
【0083】
これに対し、蓄積された番組を視聴することがユーザーによって選択されたと判定した場合、制御部9の制御に従って、蓄積部5に蓄積されたその番組が再生部4からテレビジョン100に出力される(S303)。
【0084】
出力管理部7は、ここでは、蓄積部5に蓄積されたその番組の出力が終了したか否かを監視し(S304)、その出力が終了すると、視聴フラグをオンに設定する(S305)。
【0085】
視聴フラグをオンに設定することによって、以降、蓄積されたその番組の情報とEITに含まれる番組の情報とが特定の項目で一致すると判定されても、受信された番組が出力されることになる。
【0086】
蓄積部5に蓄積されたその番組が途中までしか出力されなければ、その番組の視聴フラグをオフのままにしておいてもよい。出力管理部7がその番組の出力開始から中断までの時間を監視しておけば、その番組の視聴された部分についてはオン、その番組の視聴された部分についてはオフというように、一つの番組について複数の視聴フラグを関連づけることもできる。出力管理部7は、出力開始から中断までの時間も管理情報として記録する。判定部8は、受信されたEITに含まれる番組の放送開始時刻及び現在時刻と、管理情報に含まれる出力開始から中断までの時間に基づいて、いずれの視聴フラグを参照するかを決定すればよい。
【0087】
また、蓄積部5に蓄積された番組を視聴する楽しみが損なわれる可能性があることを通知されたのを機会に、ユーザーは、蓄積されたその番組を視聴しようとするかもしれない。
【0088】
そこで、受信された番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていると判定された場合に、制御部9は、受信された番組を出力する代わりに、蓄積部5に蓄積されたその番組を出力する制御を行うようにしてもよい。
【0089】
図10に示す手順の通り、その判定が行われると、特にユーザーからの指示がなくとも、蓄積されたその番組が自動的に出力される(S401)。このとき、再生部4は、制御部9の制御に従って、蓄積されたその番組の映像に重ねてメッセージを表示するようにしてもよい。そのメッセージによって、受信された番組の代わりに蓄積されたその番組が出力されている理由をユーザーは理解することができる。蓄積されたその番組の出力が開始された後は、上述の手順S304及びS305が行われる。
【0090】
このように受信された番組を出力する代わりに、蓄積部5に蓄積された番組を自動的に出力することによって、蓄積されたその番組を視聴しようとするユーザーの手間を省くことができる。
【0091】
また、蓄積された番組を視聴する楽しみが損なわれる可能性が通知された後、受信された番組の情報を確認することによって、ユーザーは、蓄積された番組を視聴する楽しみが損なわれないことだけでなく、受信された番組を視聴することも望むかもしれない。
【0092】
そこで、受信された番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていると判定された場合に、制御部9は、受信された番組を出力せず、受信された番組を蓄積部5に蓄積するようにしてもよい。
【0093】
図11に示す手順の通り、その判定が行われると、特にユーザーからの指示がなくとも、制御部9の制御に従って、受信された番組が蓄積部5に蓄積される(S501)。このとき、再生部4は、制御部9の制御に従って、メッセージを表示するようにしてもよい。そのメッセージによって、受信された番組が出力されると、蓄積された番組を視聴する楽しみが損なわれる可能性があるため、その番組は出力されず、自動的に蓄積されることを、ユーザーは理解することができる。
【0094】
受信された番組の蓄積部5への蓄積が開始されると、ここでは、出力管理部7は、その蓄積が終了したか否かを監視し(S502)、その蓄積が終了すると、その番組に対する視聴フラグをオフに設定する(S503)。
【0095】
このように、受信された番組を出力せず、その番組を蓄積することによって、蓄積された番組を視聴するユーザーの楽しみが損なわれる危険性は大幅に減少し、しかもユーザーは受信された番組を後から視聴することができる。
【0096】
なお、受信された番組が蓄積部5に蓄積されているとき、制御部9の制御に従って、再生部4は、受信された番組よりも前に出力すると判定された番組をテレビジョン100に出力するようにしてもよい。さらに、受信された番組が蓄積部5に蓄積されると、その番組を、受信された番組よりも前に出力すると判定された番組の出力が終了してから、続けてテレビジョン100に出力するようにしてもよい。
【0097】
(実施の形態2) デジタル放送の場合、番組の放送の他、多重化によってデータの放送も行われる。データ放送を通じて、番組に関連するコンテンツ、又はニュース、天気予報など番組とは独立したコンテンツが視聴者に提供される。そのコンテンツは、例えばARIBで規格化されたBML(Broadcast Markup Language)で記述される。BMLは、XHTML(eXtensible HyperText Markup Language)を放送用に拡張したマークアップ言語である。BMLブラウザは、BMLで記述されたコンテンツを解釈し、その解釈結果に従って表示用データを作成する。蓄積再生装置1において、BMLで記述されたコンテンツの再生部4による出力を実現するには、このBMLブラウザを用いればよい。
【0098】
また、蓄積再生装置1にネットワークインターフェイスや無線インターフェイス、モデムなどの通信回路を備え、図12に示すように、公衆電気通信回線11を通じて他の機器12と蓄積再生装置1を接続するようにしてもよい。蓄積再生装置1の組み込みプログラムは、通信回路を制御し、通信回線11を通じて機器12から各種のコンテンツを取得する。例えばその組み込みプログラムにアプリケーションとしてウェブブラウザが含まれていれば、そのウェブブラウザは、インターネット上のウェブサーバからウェブページを取得することができる。そのブラウザやその他のアプリケーションによって、HTML(HyperText Markup Language)及びBMLとは別のマークアップ言語で記述されたコンテンツや、テキストデータ、静止画データ、動画データ、音声データなどのコンテンツを取得してもよい。
【0099】
ここでは、受信部2は、放送された番組及びコンテンツだけでなく、通信回線11からのコンテンツも受信する。通信回線11を通じたコンテンツの受信部2による取得は、放送された番組及びコンテンツの受信に用いられるチューナやトランスポートデコーダの代わりに、通信回路、マイクロプロセッサ、不揮発性メモリなどのハードウェアと通信プログラムとを用いて実現する。
【0100】
再生部4は、受信部2からのコンテンツ又は蓄積部5に蓄積された番組を出力する。通信回線11を通じて受信したコンテンツの出力を実現するために、ウェブブラウザや再生プログラムなどを利用することができる。通信プログラムや再生プログラムには、コンテンツと同様に通信回線11を通じて取得したものを用いるようにしてもよい。
【0101】
この実施の形態2では、受信部2からのコンテンツの出力についても、蓄積部5に蓄積された番組を視聴するユーザーの楽しみを損なう危険性が考慮される。
【0102】
受信された番組の出力と同様、受信コンテンツの出力によっても、ユーザーの楽しみは損なわれる可能性がある。例えば蓄積部5に蓄積されたサッカー中継の番組を視聴する前に、スポーツの結果を速報するウェブページをユーザーが閲覧しても、意図せずスポーツニュースの番組を視聴したときと同様、通常ユーザーの楽しみは損なわれる。
【0103】
ユーザーの楽しみが損なわれる可能性は小さくない。ウェブブラウザのスタートページとして登録されているために自動的にそのページが出力されることもあるし、ウェブページの閲覧自体はユーザーが意図して行っても、ウェブサイトのホームページが変わったためにそのページがユーザーの予想していない情報を含むこともある。
【0104】
そこで、判定部8は、再生部4が受信部2からのコンテンツの出力を開始する場合に、受信部2からのコンテンツよりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されているか否かを判定する。
【0105】
この判定は、受信部2からのコンテンツに関する情報と蓄積された番組に関する情報との比較結果及び出力情報に基づいて行うことができる。コンテンツがウェブページであれば、判定部8は、そのコンテンツに関する情報として、ウェブページに記述されたテキストを利用すればよい。例えば判定部8は蓄積された番組の管理情報に含まれるキーワードをウェブページから検索する。そのキーワードが検索された場合、判定部8は、特定の項目で両者が一致すると判定し、そのキーワードが検索されなかった場合、特定の項目で両者が一致しないと判定する。
【0106】
このように、放送番組だけでなく受信されたコンテンツについても判定は可能であり、その結果に従い、受信されたコンテンツの出力を制御することによって、蓄積された番組を視聴するユーザーの楽しみが損なわれる危険性は大幅に減少する。
【0107】
なお、上述の例では、蓄積再生装置1は、通信回線11を通じて他の機器12と接続されていたが、コンテンツを保持する機器と蓄積再生装置1とを接続する通信回線は公衆回線でなくともよい。
【0108】
(実施の形態3) ユーザーの指示に従って蓄積された番組や、削除されずに蓄積部5に残っている番組は、ユーザーによって視聴される可能性が高い。また、ユーザーの意図に関係なく自動的に蓄積された番組や、単に削除されずに蓄積部5に残っている番組であっても、ユーザーによって視聴される可能性は小さくない。蓄積部5に蓄積された番組であれば、ユーザーは好きな時間に好きな分だけその番組を楽しむことができる。
【0109】
このため、受信部2からの放送番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていると判定された場合には、蓄積再生装置1以外の機器に保持されている番組についてまで判定を行う必要性はほとんどない。蓄積部5に蓄積された番組を視聴するユーザーの楽しみを守れば十分である。
【0110】
また、受信部2からの放送番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていないと判定された場合でも、基本的には蓄積再生装置1以外の機器に保持されている番組についてまで判定を行う必要性はない。
【0111】
ただし、過去に放送された番組やそのダイジェストは、ウェブページなどのコンテンツと異なり、改変される可能性はほとんどない。このため、ユーザーが予めその番組の概要を把握していれば、蓄積部5に蓄積されていなくても、その番組を視聴することによって、蓄積部5に蓄積された番組を視聴するユーザーの楽しみが損なわれる可能性は少ない。
【0112】
従って、受信部2からの放送番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていないと判定された場合でも、受信部2からの放送番組を出力せず、取得された番組を出力する制御を行うようにしてもよい。
【0113】
この実施の形態3では、制御部9は、受信部2からの放送番組が蓄積部5に蓄積されていると判定された場合に、受信部2からの放送番組よりも前に出力する番組が取得されたときには、受信部2からの放送番組よりも前に出力する番組を出力せず、取得された番組を出力する制御を行う。
【0114】
ここでは、受信部2からの放送番組よりも前に出力する番組の取得もまた受信部2が行う。実施の形態2において他の機器12からコンテンツを取得するのと同様、受信部2は通信回線11を通じて番組を取得する。受信部2からの放送番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていないと判定された場合、受信部2は、その番組の取得を他の機器12に要求し、その要求に対し肯定の応答があったか否定の応答があったかを制御部9に通知する。
【0115】
他の機器12に対する要求には、受信部2からの放送番組よりも前に出力する番組を特定するためのデータが含まれる。データの形式は、例えば他の機器12上で動作するプログラムによって定める。そのデータは、番組名やシリーズ名などの具体的な番組を指定するデータであってもよいし、判定部8が検索に用いたキーワードであってもよい。
【0116】
他の機器12からの応答を待つ間、制御部9は、受信部2からの放送番組を出力しない制御を行い、さらにその間他の機器12からの応答を待っていることをユーザーに知らせる制御を行ってもよい。この制御が行われると、再生部4は、受信部2から入力された放送番組の信号を再生せず、例えば「ネットワークを通じて番組を取得できるか否かについてサーバーの応答を待っています。取得された番組を視聴する楽しみは、受信された番組を先に視聴することによって損ねられる可能性があります。」というメッセージを含む画面を記憶装置3から読み出し、その画面をテレビジョン100に出力する。
【0117】
他の機器12から否定の応答があり、受信部2からの放送番組よりも前に出力する番組が取得されなければ、受信部2からの放送番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていないと判定された場合の制御が実施の形態1と同様に行われる。
【0118】
他の機器12から肯定の応答があった場合、受信部2は、要求した番組を他の機器12から取得する。肯定の応答があったことの通知を受けた制御部9の制御に従って、再生部4は、受信部2からの放送番組の信号を再生せず、通信回線11を通じて取得された番組の信号を再生する。
【0119】
上述のような制御によって、蓄積部に蓄積されていても、蓄積されていなくても、ユーザーは、受信部からの番組によって視聴する楽しみが損なわれる可能性のある番組を先に視聴しておくことができる。
【0120】
なお、受信部2からの放送番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていないと判定された場合に、受信部2からの放送番組よりも前に出力する番組を取得する要求を行うか否かを、ユーザーの指示又は設定に従って定めるようにしてもよい。
【0121】
また、番組ではなくそのダイジェストが、又は番組だけでなくそのダイジェストも他の機器12に保持されていれば、制御部9は、通信回線11を通じて取得された番組に代えてそのダイジェストを出力する制御を行うようにしてもよい。
【0122】
さらに、番組のダイジェストが他の機器12に保持されていれば、受信部2からの番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていると判定された場合でも、制御部9は、受信部2からの放送番組を出力せず、蓄積部5に蓄積されているその番組のダイジェストを出力する制御を行うこともできる。
【0123】
蓄積再生装置1が他の機器12に接続されていなくても、例えば蓄積部5に蓄積されたその番組の一部を出力しないことによって一時的に生成されたその番組のダイジェストをテレビジョン100に出力することも可能である。一部の選択にタグ情報を用いてもよいし、番組の特定箇所のみを選択するようにしてもよい。
【0124】
(実施の形態4) 様々な番組のうちでも、ドラマのような連続番組を構成する各番組を視聴する順序がその連続番組に対するユーザーの楽しみに与える影響は大きい。さらに、連続番組を構成する番組の数は10以上になることが多く、受信部2からの番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に複数蓄積されている可能性は小さくない。
【0125】
複数蓄積されている場合に、蓄積された複数の番組がストーリーとは異なる順序で出力されてしまうと、蓄積部5に蓄積された番組を出力したために、ユーザーの連続番組を視聴する楽しみが損なわれてしまうかもしれない。
【0126】
そこで、この実施の形態4では、判定部8は、受信部2からの番組よりも前に出力する番組が蓄積部5に蓄積されていると判定した場合に、受信部2からの番組と蓄積部5に蓄積されているその番組とが連続番組を構成するか否かを制御部9に通知する。
【0127】
受信部2からの番組と蓄積部5に蓄積されているその番組とが連続番組を構成しないとの通知を判定部8から受けたときに制御部9が行う制御は、上述の実施の形態で説明した制御と変わらない。
【0128】
一方、受信部2からの番組と蓄積部5に蓄積されているその番組とが連続番組を構成するとの通知を判定部8から受けたときには、制御部9は、受信部2からの番組を出力せず、その連続番組のうち受信部2からの番組よりも順序が前の番組を順番通りに出力する制御を行う。
【0129】
例えばドラマの5回目の番組が受信部2により受信されたとき、既に蓄積部5にそのドラマの2回目、3回目および4回目の番組が蓄積されており、蓄積された両方の番組をユーザーがまだ視聴していなければ、制御部9の制御に従って、2回目の番組、3回目の番組、4回目の番組がこの順に再生部4からテレビジョン100に出力される。
【0130】
受信部2からの番組および蓄積部5に蓄積された番組の順序は、受信されたEIT又は管理情報に含まれるシリーズ記述子の話数に従えばよい。
【0131】
このような制御を行うことによって、連続番組を視聴するユーザーの楽しみが損なわれる可能性をより確実に抑えることができる。
【0132】
なお、蓄積部5に蓄積された番組が受信部2からの番組と同じ連続番組を構成する番組であっても、ユーザーが既にその番組を視聴していれば、その番組は出力される番組から除かれる。上述の例で、ユーザーが既に2回目の番組を視聴していたとすれば、視聴フラグに基づいて3回目および4回目の番組が出力される。同様の制御によれば、ユーザーが3回目の番組を既に視聴していれば、2回目および4回目の番組が出力されることになるが、2回目の番組は出力せず4回目の番組のみを出力するようにしてもよい。この場合、制御部9は、その連続番組のうち受信部2からの番組よりも順序が前で、既に出力された番組のうち順序が最も後の番組より順序が後の蓄積番組を順番通りに出力する制御を行う。
【0133】
また、受信部2からの番組と同じ連続番組を構成し、受信部2からの番組よりも順序が前の番組が蓄積部5に複数蓄積されている場合に、ユーザーがその一部の番組を既に視聴していても、制御部9は、それら全ての番組を順番通りに出力する制御を行うようにしてもよい。
【0134】
また、連続番組のうち受信部2からの番組よりも順序が前の番組に、蓄積されていない番組が含まれている場合に、実施の形態3と同様、受信部2がその番組の取得を他の機器12に要求するようにしてもよい。制御部9は、肯定応答があったことの通知を受信部2から受けたときには、取得された番組も含めて出力の制御を行う。
【0135】
また、番組を順番通りに出力する代わりに、各番組のダイジェストを番組の順番通りに出力するようにしてもよい。さらに、番組を順番通りに出力する代わりに、連続番組のダイジェストを出力するようにしてもよい。
【0136】
上述の実施の形態で記述した通り、上述の判定及び制御は、組み込み機器におけるマイクロプロセッサやメモリなどのハードウェアとプログラムとを協働させることによって実現することができた。このプログラムをCD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された状態で市場に流通させたり、インターネットを通じて流通させたりすることによって、コンピュータや本発明の機能を元々有していなかった組み込み機器において、上述のような判定及び制御の機能を実現することも可能である。
【0137】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明では、受信部からの番組よりも前に出力する番組が蓄積されていないと判定された場合に、受信された番組の出力が行われるため、蓄積された番組を視聴するユーザーの楽しみが損なわれる危険性を大幅に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1における蓄積再生装置の概略構成を示す図
【図2】EITの構造を示す図
【図3】コンテンツ記述子の構造を示す図
【図4】シリーズ記述子の構造を示す図
【図5】蓄積された番組の管理情報を説明するための図
【図6】受信された番組の出力についての判定を説明するためのフローチャート
【図7】受信された番組の出力についての制御の一例を説明するためのフローチャート
【図8】受信された番組の出力についての制御の他の例を説明するためのフローチャート
【図9】問い合わせダイアログの具体例を示す図
【図10】受信された番組の出力についての制御のさらに他の例を説明するためのフローチャート
【図11】受信された番組の出力についての制御のさらに他の例を説明するためのフローチャート
【図12】実施の形態2における蓄積再生装置の概略構成を示す図
【符号の説明】
1 蓄積再生装置
2 受信部
3 記憶装置
4 再生部
5 蓄積部
7 出力管理部
8 判定部
9 制御部
10 操作部
11 電気通信回線
12 機器
100 テレビジョン
Claims (12)
- 放送された番組を受信する受信部と、
番組を蓄積する蓄積部と、
前記受信部からの番組又は前記蓄積部に蓄積された番組を出力する再生部と、
番組が出力されたか否かを表す出力情報を管理する出力管理部と、
前記受信部からの番組に関する情報と蓄積された番組に関する情報との比較結果及び前記出力情報に基づいて、前記受信部からの番組よりも前に出力する番組が前記蓄積部に蓄積されているか否かを判定する判定部と、
前記受信部からの番組よりも前に出力する番組が前記蓄積部に蓄積されていないと判定された場合に、受信された番組を前記再生部に出力させる制御部と
を備えた蓄積再生装置。 - 前記制御部は、前記受信部からの番組よりも前に出力する番組が前記蓄積部に蓄積されていると判定された場合に、受信された番組を出力せず、前記受信部からの番組よりも前に出力する番組が前記蓄積部に蓄積されていることをユーザーに通知する制御を行う請求項1記載の蓄積再生装置。
- 前記制御部は、前記受信部からの番組よりも前に出力する番組が前記蓄積部に蓄積されていると判定された場合に、受信された番組を出力する代わりに、蓄積されているその番組を出力する制御を行う請求項1記載の蓄積再生装置。
- 前記制御部は、前記受信部からの番組よりも前に出力する番組が前記蓄積部に蓄積されていると判定された場合に、受信された番組を出力せず、受信された番組を前記蓄積部に蓄積する制御を行う請求項1記載の蓄積再生装置。
- 前記制御部は、前記受信部からの番組よりも前に出力する番組が前記蓄積部に蓄積されていないと判定された場合でも、前記受信部からの番組よりも前に出力する番組が取得されたときには、受信された番組を出力せず、取得された番組を出力する制御を行う請求項1記載の蓄積再生装置。
- 前記制御部は、前記受信部からの番組よりも前に出力する番組が前記蓄積部に蓄積されていると判定された場合に、受信された番組を出力せず、蓄積されているその番組のダイジェストを出力する制御を行う請求項1記載の蓄積再生装置。
- 前記制御部は、前記受信部からの番組よりも前に出力する番組が前記蓄積部に蓄積されていると判定された場合に、前記受信部からの番組と前記蓄積部に蓄積されているその番組とが一連の番組を構成するときには、受信された番組を出力する代わりに、その一連の番組のうち前記受信部からの番組よりも順序が前の番組若しくはそれぞれのダイジェストを順番通りに、又はその一連の番組のダイジェストを出力する制御を行う請求項1記載の蓄積再生装置。
- 前記制御部は、既に出力された番組を除く番組について前記出力の制御を行う請求項7記載の蓄積再生装置。
- 前記制御部は、その一連の番組のうち前記受信部からの番組よりも順序が前の番組に、蓄積されていない番組が含まれている場合に、蓄積されていないその番組が取得されたときには、取得された番組についても前記出力の制御を行う請求項7記載の蓄積再生装置。
- 前記制御部は、前記受信部からの番組よりも前に出力する番組が前記蓄積部に蓄積されていると判定された場合に、ユーザーからの指示に従って、前記受信部からの番組及び蓄積されているその番組の一方を出力する制御を行う請求項1記載の蓄積再生装置。
- 前記判定部は、ユーザーにより設定が行われている場合にのみ判定を行い、
前記制御部は、前記判定部が判定を行わない場合、受信された番組を出力する制御を行う請求項1記載の蓄積再生装置。 - コンテンツを受信する受信部と、
番組を蓄積する蓄積部と、
前記受信部からのコンテンツ又は前記蓄積部に蓄積された番組を出力する再生部と、
番組が出力されたか否かを表す出力情報を管理する出力管理部と、
前記受信部からのコンテンツに関する情報と蓄積された番組に関する情報との比較結果及び前記出力情報に基づいて、前記受信部からのコンテンツよりも前に出力する番組が前記蓄積部に蓄積されているか否かを判定する判定部と、
前記受信部からのコンテンツよりも前に出力する番組が前記蓄積部に蓄積されていないと判定された場合に、受信されたコンテンツを前記再生部に出力させる制御部と
を備えた蓄積再生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002367585A JP2004201053A (ja) | 2002-12-19 | 2002-12-19 | 蓄積再生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002367585A JP2004201053A (ja) | 2002-12-19 | 2002-12-19 | 蓄積再生装置 |
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Family Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007053523A (ja) * | 2005-08-17 | 2007-03-01 | Sony Corp | 情報処理システム,情報処理装置,情報処理方法及びコンピュータプログラム |
JP2009522855A (ja) * | 2005-12-29 | 2009-06-11 | ユナイテッド ビデオ プロパティーズ, インコーポレイテッド | シリーズ番組のエピソードの集約を順序通りに形成するためのシステムおよび方法 |
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2002
- 2002-12-19 JP JP2002367585A patent/JP2004201053A/ja active Pending
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JP2016103836A (ja) * | 2005-12-29 | 2016-06-02 | ロヴィ ガイズ, インコーポレイテッド | シリーズ番組のエピソードの集約を順序通りに形成するためのシステムおよび方法 |
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