JP2004201004A - 3次元映像表示装置、プログラム、及び記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】立体感のある文字や映像情報を、簡単な表現で行い、また、処理速度の比較的小さい携帯端末でも高速に処理可能な3次元映像表示装置を提供する。
【解決手段】2次元の画像パタンと奥行き情報から3次元映像を表現する3次元映像表示装置であり、DFD表示手段と、2次元の画像パタンと奥行きパタンを記憶する映像情報記憶手段と、前記奥行きパタンにより前記複数のディスプレイの輝度分配を行い、その輝度比で前記画像パタンを前記複数のディスプレイに表示する画像処理手段とを備える。これにより、従来のVRML等表現で必要であった複雑な座標計算が不要となり、演算速度の遅い低電力の端末装置でも高速に処理できる。
【選択図】 図1
【解決手段】2次元の画像パタンと奥行き情報から3次元映像を表現する3次元映像表示装置であり、DFD表示手段と、2次元の画像パタンと奥行きパタンを記憶する映像情報記憶手段と、前記奥行きパタンにより前記複数のディスプレイの輝度分配を行い、その輝度比で前記画像パタンを前記複数のディスプレイに表示する画像処理手段とを備える。これにより、従来のVRML等表現で必要であった複雑な座標計算が不要となり、演算速度の遅い低電力の端末装置でも高速に処理できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、3次元映像表示装置、プログラム、及び記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インターネットのWeb環境上で3Dによるグラフィックス環境を構築するために考案されたファイル・フォーマットとして、VRML(Virtual Reality Modeling Language)がある。例えば、非特許文献1にその記載事例が掲載されている。
また、最近のVRMLの後継規格として、X3D(Extensible 3D)(非特許文献2)が提案されている。
また、新たな立体表示方式として、前後2面の輝度比変化のみで連続的な奥行きを表現できるDFD(Depth Fused 3D)方式が提案されている(非特許文献3、4)。
【0003】
【非特許文献1】
WEB3D CONSORTIUM、“all aspects of 3D technologies on the Internet”、[online]、[平成14年12月6日検索]、インターネット<http://www.web3d.org/>
【非特許文献2】
Web3D CONSORTIUM、“Specifications X3D”、[online]、[平成14年12月6日検索]、インターネット<http://www.web3d.org/x3d.html>
【非特許文献3】
高田英明、陶山史朗、大塚作一、上平員丈、酒井重信、「新方式メガネなし3次元ディスプレイ」、3次元画像コンファレンス2000講演論文集、4−5、pp.99−102(2000)
【非特許文献4】
陶山史朗、高田英明、「新現象に基づく3Dディスプレイを開発」、NTT技術ジャーナル、2002.8、Vol.14 No.8、pp.74−77
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
非特許文献1に記載のVRMLを用いて表現した3次元画像やコンテンツをネットワークサービスで提供する際には、サーバと端末間で高速大容量なネットワークが必要となり、また、送信されたVRML情報を端末側で3次元画像(2次元画像への射影像)に再構築する際に、座標変換や表示のためのポリゴン処理など高速な演算処理が必要であった。このため、演算処理能力の比較的小さいPCや、消費電力が小さいことを要求する携帯端末への3次元映像の応用は非常に困難であった。
【0005】
最近提案された非特許文献2に記載のX3D(Extensible 3D)では、VRMLに比較すると3次元映像情報の表現にかかる情報量は少なくできるが、未だ規格の策定の段階で実応用された事例はない。
【0006】
また、従来のVRMLを用いた3次元映像では、CG映像などの3次元映像情報が主であり、3次元の立体文字を主体としたメール通信への応用への最適化は十分検討されていなかった。また、立体文字を強調したい場合に用いる動画効果もVRML表記では容易ではなかった。
【0007】
さらに、従来のVRMLを用いた3次元映像システムでは、端末の表示装置はCRTや液晶表示装置などの2次元の表示装置が用いられており、実際に3次元の立体映像を表現できるDFD表示装置(非特許文献3、4参照)を用いて3次元映像システムを構築した事例は無かった。
【0008】
本発明の目的は、3次元映像情報を通信及び処理する3次元映像システムにおいて、立体感のある文字や映像情報を、簡単な表現で行い、また、処理速度の比較的小さい携帯端末でも高速に処理可能な3次元映像情報の表現方式による3次元映像表示装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本特許は、従来の技術で課題であった立体文字のメール通信、あるいは、3次元映像の通信を実現する際に、なるべく表記が簡単でわかりやすく、さらに計算能力が比較的小さい、低消費電力を要求する携帯端末へも応用可能とする新たな3次元表示方式による3次元映像表示装置を提供することにある。
【0010】
上記課題を解決するために本発明では、3次元映像の表現として、2次元の文字のパタンすなわちテクスチヤ画像と、前記テクスチヤ画像の画素毎に付加した奥行き情報で表現することとした。
【0011】
これにより、特に非特許文献3、4記載のDFD方式で立体表示を行う場合、前面と後面のディスプレイの輝度分配処理を、奥行き情報をその重み係数としてそのまま利用することができ、従来のVRML等表現で必要であった複雑な座標計算が不要となり、演算速度の遅い低電力の端末装置でも高速に処理できるようになった。
【0012】
すなわち、第1の発明は、2次元の画像パタンと奥行き情報から3次元映像を表現する3次元映像表示装置であって、表示手段と、2次元の画像パタンと奥行き情報を記憶する映像情報記憶手段と、前記映像情報記憶手段に記憶された2次元の画像パタンと奥行き情報に基づいて前記表示手段に3次元映像を表示する画像処理手段とを備える3次元映像表示装置である。第2の発明は、前記表示手段は観察者によって重ね合わせて観察されるように配置された複数のディスプレイを有し、前記画像処理手段は、前記奥行き情報により前記複数のディスプレイの輝度分配を行い、その輝度比で前記画像パタンを前記複数のディスプレイに表示する3次元映像表示装置である。第3の発明は1文字毎に文字パタンと奥行き情報を指定して立体文字を表示し、第4の発明はユーザが予め複数の奥行きパタンを登録しておき、その奥行きパタンを指定して前記映像情報記憶手段に奥行き情報として記憶し、第5の発明はN(Nは自然数)文字の集合について、ある奥行き情報を付加し、N文字の集合で立体文字を表示し、第6の発明はテクスチヤ画像と、該テクスチヤ画像の画素毎の奥行き情報により立体画像を表示し、第7の発明は奥行き情報を時間的に変化させて、立体画像の動画を表示する。第8の発明は、2次元の画像パタンと奥行き情報から3次元映像を表現する3次元映像表示プログラムであって、コンピュータに、2次元の画像パタンと奥行き情報を映像情報記憶手段に記憶する機能、及び前記映像情報記憶手段に記憶された2次元の画像パタンと奥行き情報に基づいて表示手段に3次元映像を表示する画像処理機能、を実現させるための3次元映像表示プログラムであり、第9の発明は、前記画像処理機能は、前記映像情報記憶手段に記憶された奥行き情報により前記複数のディスプレイの輝度分配を行い、その輝度比で前記映像情報記憶手段に記憶された画像パタンを、観察者によって重ね合わせて観察されるように配置された複数のディスプレイを有する表示手段の複数のディスプレイに表示を行うことを含み、第10の発明は予め登録された動作パターンから動作パターンを選択して、または領域毎に奥行きを指定して、3次元動作の設定を行う。第11の発明は3次元映像表示プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0013】
【発明の実施の形態】
[実施形態1]
図1は本発明の実施形態1の3次元映像表示装置の基本構成図である。同図において、1は中央演算処理手段であり、2は記憶手段であり、3は画像処理手段である。記憶手段(2)は3次元の動作パタンの拡張データを記憶し、画像処理手段(3)は表示装置の制御及びDFDに表示する輝度分配機能を行うためのプログラムや3次元映像の動作パタンデータを記憶する。中央演算手段(1)、記憶手段(2)、及び画像処理手段(3)はバス(4)に接続されている。
【0014】
画像処理手段(3)には、映像情報記憶手段(5)及び表示手段(6)が接続されている。映像情報記憶手段(5)は、表示手段(6)に表示する3次元映像情報の元データである2次元(2D)テクスチャ又は文字パタンと、奥行き情報を記憶する。表示手段(6)は3次元(3D)DFD方式表示手段であり、2枚のディスプレイ面(前面、後面)を有している。図1では前面(Front)ディスプレイと後面(Rear)ディスプレイを左右に記載したが、実際には、図8(A)に示すように、観察者から見て、前面ディスプレイは手前にあり、後面ディスプレイは後方にあり、観察者は前面と後面のディスプレイ面を重ね合わせて観察する。
【0015】
画像処理手段(3)は映像情報記憶手段(5)に記憶されている元データである2次元テクスチャ又は文字パタンと、奥行き情報に基づいて、表示手段(6)に3次元映像を表示する。すなわち、画像処理手段(3)は、奥行き情報により前面ディスプレイと後面ディスプレイの輝度分配を行い、その輝度比で元データである2次元テクスチャ又は文字パタンを前面ディスプレイと後面ディスプレイに表示する。
【0016】
DFD方式の3次元表示は、非特許文献3、4に記載されているように、観察者が前面ディスプレイに表示された像と後面ディスプレイに表示された像を重ね合わせて観察すると、これらを奥行きの異なる2つの像としてではなく、奥行き方向に融合した1つの像として感じる現象を利用している。前面ディスプレイの輝度が高く後面ディスプレイの輝度が低い場合は観察者は像が前面ディスプレイの近くに位置しているように知覚し、前面ディスプレイと後面ディスプレイの輝度比が同等の場合は観察者は前面ディスプレイと後面ディスプレイの奥行きの中間の位置に像が位置しているように知覚し、前面ディスプレイの輝度が低く後面ディスプレイの輝度が高い場合は観察者は像が後面ディスプレイの近くに位置しているように知覚するというDFD知覚現象を利用した3次元表示である。
【0017】
[実施形態2]
図2は本発明の実施形態2の3次元(3D)コンテンツオーサリング機能を有する3次元映像表示装置の構成図である。同図において、1は演算手段であり、2は記憶手段であり、3は画像処理手段である。画像処理手段(3)には映像情報記憶手段(5)と表示手段(6)が接続されている。また、7は実写映像を撮影するカメラであり、8はカメラが撮影した信号をRGB画像とする画像処理手段2である。9はRGB画像及びZ画像のデータの入出力を行うI/O手段であり、I/O手段(9)にはキーボード、マウス、シリアル入出力端子、パラレル入出力端子が接続されている。10は通信手段である。演算手段(1)、記憶手段(2)、画像処理手段(3)、画像処理手段2(8)、I/O手段(9)、及び通信手段(10)はバス(4)に接続されている。20が本実施形態の3次元映像表示装置であり、通信手段(10)によりネットワーク上のセンタ・サーバ(11)と通信を行う。
【0018】
図3は本実施形態の3次元映像表示装置の機能及びデータフローを示す図である。同図に示すように、本実施形態の3次元映像表示装置は3次元(3D)コンテンツオーサリング機能(30)と通信機能(50)とDFD変換機能(60)と3次元(3D)表示機能(70)を有する。
【0019】
3次元(3D)コンテンツオーサリング機能(30)は次のようにして実現される。カメラ(7)及び画像処理手段2(8)により得られたRGB画像を入力し(31)、予め登録された動作パターンから動作パターンを選択するか、領域毎に奥行き(%)を指定して、3次元動作の設定を行い(32)、通信用3D情報表現方式へ変換し(33)、通信用3D情報表現データを保存する(34)。通信用3D情報表現データは通信機能(50)によりセンタ・サーバ11に送信することができ、また、センタ・サーバ11に蓄積されている通信用3D情報表現データを受信して保存することもできる。また、RGB画像とZ画像をI/O手段(9)から入力(35)し、それら複数のRGB画像とZ画像を画面合成・編集(36)し、RGB画像列、Z画像列を生成し、映像情報記憶手段5に記憶する(37)。さらに、前記RGB画像列及びZ画像列は通信機能(50)を介してセンタ・サーバ(11)に送信することができ、また、センタ・サーバ(11)からRGB画像列及びZ画像列を受信して映像情報記憶手段5に記憶することもできる。
【0020】
DFD変換機能(60)は、RGB画像列に対してZ画像列に基づいて前面/後面の輝度分配処理を行い(61)、前面(Front)画像列及び後面(Rear)画像列を記憶する(62)。
3次元(3D)表示機能は、実施形態1と同様に前面(Front)画像及び後面(Rear)画像をそれぞれ表示手段6の前面ディスプレイ、後面ディスプレイに表示する。
【0021】
[実施例1]
本実施例は、1文字毎に、文字のパタンとそれに対応した奥行き情報を付加し、立体文字を表現する方式による3次元映像表示装置に関する。装置の構成は実施形態1、2で説明したとおりである。まず、図4(a)は元となる文字のパタンである。同図に示すように文字パタンAはxy平面上の2次元パタンであり、映像情報記憶手段(5)に通常フォントとして記憶される。(b)は文字パタンの画像サイズと同じサイズを有した奥行きパタン(奥行き情報)である。同図に示すように奥行き情報はz=z0における文字パタンと同じサイズの平面である。この奥行き情報が映像情報記憶手段(6)にZ画像として記憶される。(c)は、(a)の文字パタンと(b)の奥行き情報から合成して再生した立体文字パタン(表示イメージ)である。画像処理手段3の輝度分配機能は表示手段(6)の前面ディスプレイと後面ディスプレイの輝度をz0の値により分配し、その輝度比で表示手段(6)の前面ディスプレイと後面ディスプレイに「A」を表示する。z軸方向にいる観察者がこれを見ると、DFD知覚現象により、文字Aがz0だけ浮き上がって見える。(d)はタグを用いて立体文字を表現した例であり、「A」をdepth=z0の位置に表示することを意味している。
【0022】
図5はzの値が変化する例である。図5(a)は元となる文字のパタンである。(b)は立体文字の奥行き情報について、複数のパタンで構成した事例であり、(b−1)の奥行き情報は文字パタンと同じサイズの傾いた平面であり(パタン番号j=1)、(b−2)の奥行き情報は文字パタンと同じサイズの底面を有する四角錐であり(パタン番号j=2)、(b−3)の奥行き情報は文字パタンと同じサイズの底面を有する曲面(パタン番号j=j0)である。図中に示した以外の任意の奥行きパタン(奥行き情報)も実現可能である。(c)は、(a)のパタンと(b)のパタンから合成して再生した立体文字パタン(表示イメージ)である。(c−1)では文字Aが傾いた平面上に位置しているように知覚され、(c−2)では文字Aが四角錐の表面上に位置しているように知覚され、(c−3)では文字Aが曲面の表面上に位置しているように知覚される。(d)はタグを用いて立体文字を表現した例であり、「A」をパタン番号jの奥行きパタンで表示することを意味している。jを1、2、j0と変化させることにより、それに合わせて文字Aが立体的に変化しているように知覚される。
【0023】
本実施例により、DFD表示装置で、立体文字を再生する場合、zの値を前面ディスプレイに表示する映像(文字パタン)と後面ディスプレイに表示する映像(文字パタン)との輝度分配係数に用いることで、計算量が少なく容易に立体文字を構成できる。
【0024】
[実施例2]
本実施例は複数の文字の集合について、奥行きパタン(奥行き情報)を付加し、複数の文字の集合の立体文字を表現するものである。装置の構成は実施形態1、2で説明したとおりである。図6(a)は元となるN文字の集合からなる文字パタンであり、(b)はN文字に対応する奥行きパタン(奥行き情報)である。これらが映像情報記憶手段(5)に記憶され、実施例1と同様に表示される。観察者は、「HAPPY BIRTHDAY」の文字列の中央部が手前に位置し、周辺に行くにしたがって奥に位置しているように知覚する。(c)はタグを用いて立体文字を表現した例である。
図6(d)は時刻t3→t2→t1→t2→t3と奥行き情報を変化させ、立体感を変化させる場合である。(e)はN文字集合の動画パタンをタグを用いて表現した例である。
【0025】
[実施例3]
本実施例は、サイズx1、y1のテクスチヤ画像の3次元表示を行うものである。装置の構成は実施形態1、2で説明したとおりである。図7(a)は元となる横x1、縦y1のテクスチャ画像であり、例えば、GIF形式で作成される。(b)は奥行き情報であり、z=z1に位置するサイズx1、y1の平面である。これらが映像情報記憶手段(5)に記憶され、画像処理手段(3)が(a)のテクスチャを(b)の奥行き情報に貼り合わせ、その輝度分配機能によって前面と後面の輝度を分配し、表示手段(6)にその輝度比で前面ディスプレイと後面ディスプレイにテクスチャを表示する。観察者は(a)のテクスチャ画像がz1の位置にあるように知覚する。(c)はタグを用いた表現例である。この例ではzが一定値であるが、図5に示す奥行きパタン(奥行き情報)を用いてもよい。
【0026】
図7(d)〜(f)は奥行き情報zをアニメ形式の表現とすることにより、テクスチャの動画(奥行き方向の変化)を実現する場合であり、(d)は元になるテクスチャ画像、(e)は時刻t1、t2、t3における奥行き情報である。この例では、観察者は(d)のテクスチャ画像が前後に動いているように知覚する。テクスチャ画像を前面ほどより大きくし、後面をより小さく表現することで、より一層の立体感を演出することも可能である。(f)はタグを用いた表現例である。奥行き情報であるZ画像をGIF Animation形式で表現することもできる。
【0027】
上記の実施例では、テクスチャ画像や奥行き画像のフォーマット例として、GIF形式を例として示したが、BMP形式、RAW形式、JPG形式、PICT形式、PNG形式、TIFF形式などの画像フォーマットも同様に利用することができる。
【0028】
[実施例4]
本実施例は、従来のHTMLの表現(HTMLタグ)を用いて記述するDFD方式の3次元映像表示装置に関する。装置の構成は実施形態1、2で説明したとおりである。図8(A)に前面ディスプレイ(Front Display)と後面ディスプレイ(Rear Display)と観察者の目の位置関係を示す。(B)は(a)前面ディスプレイ(b)後面ディスプレイに表示される画像であり、(C)は上が前面ディスプレイ用のHTML形式による表現例であり、下が後面ディスプレイ用のHTML形式による表現例である。なお、通常の2次元(2D)表示の時には、前面ディスプレイ用の表現部分だけを表示し、後面ディスプレイ用の表現部分は表示しない。図8の例では前面ディスプレイにも後面ディスプレイにもグレイ(gray)で「Hello!」が表示されるので、観測者にはこの文字が前面ディスプレイと後面ディスプレイの中間の位置にあるように知覚される。本実施例によれば、従来のHTML表現方式をそのまま活用でき、特殊ブラウザの開発が不要である。
【0029】
本発明の装置はコンピュータとプログラムによっても実現でき、プログラムを記録媒体に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施形態(実施例)に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施形態(実施例)に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。例えば、前記実施形態(実施例)の3次元映像表示装置は携帯電話、PDA等の携帯端末であってもよい。また、前記実施形態(実施例)においては2枚のディスプレイに表示しているが、3枚以上のディスプレイを使用して、それらの輝度比により立体映像を表示することもできる。
【0030】
【発明の効果】
従来のVRML等の3次元映像表現で必要であった複雑な座標計算が端末装置側で不要となり、演算速度の遅い低電力の端末装置でも高速に処理できるようになった。また、ネットワークで伝送する3次元映像情報もその情報量が従来より減少し、容易に通信可能となった。さらに、立体文字を用いたメール通信が簡単な表現で実現できるようになり、その3次元映像サービスの応用範囲を拡大することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の3次元映像表示装置の基本構成図である。
【図2】本発明の実施形態2の3次元映像表示装置の構成図である。
【図3】本発明の実施形態2の3次元映像表示装置の機能及びデータフローを示す図である。
【図4】1文字毎に奥行きパタンを指定する3D文字表現形式を示す図である。
【図5】1文字毎に奥行きパタンを指定するもう一つの3D文字表現方式を示す図である。
【図6】N文字の集合に奥行きパタンを指定する3D文字表現方式を示す図である。
【図7】テクスチャに奥行き情報を指定する3D文字表現方式を示す図である。
【図8】従来のHTMLタグを用いてDFD表示を行う3D文字表現方式を示す図である。
【符号の説明】
1…中央処理装置(演算手段)、2…記憶手段、3…画像処理手段、4…バス、5…映像情報記憶手段、6…表示手段、7…カメラ、8…画像処理手段2、9…I/O手段、10…通信手段、11…センタ・サーバ、30…3Dコンテンツオーサリング機能、50…通信機能、60…DFD変換機能、70…3D表示機能
【発明の属する技術分野】
本発明は、3次元映像表示装置、プログラム、及び記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インターネットのWeb環境上で3Dによるグラフィックス環境を構築するために考案されたファイル・フォーマットとして、VRML(Virtual Reality Modeling Language)がある。例えば、非特許文献1にその記載事例が掲載されている。
また、最近のVRMLの後継規格として、X3D(Extensible 3D)(非特許文献2)が提案されている。
また、新たな立体表示方式として、前後2面の輝度比変化のみで連続的な奥行きを表現できるDFD(Depth Fused 3D)方式が提案されている(非特許文献3、4)。
【0003】
【非特許文献1】
WEB3D CONSORTIUM、“all aspects of 3D technologies on the Internet”、[online]、[平成14年12月6日検索]、インターネット<http://www.web3d.org/>
【非特許文献2】
Web3D CONSORTIUM、“Specifications X3D”、[online]、[平成14年12月6日検索]、インターネット<http://www.web3d.org/x3d.html>
【非特許文献3】
高田英明、陶山史朗、大塚作一、上平員丈、酒井重信、「新方式メガネなし3次元ディスプレイ」、3次元画像コンファレンス2000講演論文集、4−5、pp.99−102(2000)
【非特許文献4】
陶山史朗、高田英明、「新現象に基づく3Dディスプレイを開発」、NTT技術ジャーナル、2002.8、Vol.14 No.8、pp.74−77
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
非特許文献1に記載のVRMLを用いて表現した3次元画像やコンテンツをネットワークサービスで提供する際には、サーバと端末間で高速大容量なネットワークが必要となり、また、送信されたVRML情報を端末側で3次元画像(2次元画像への射影像)に再構築する際に、座標変換や表示のためのポリゴン処理など高速な演算処理が必要であった。このため、演算処理能力の比較的小さいPCや、消費電力が小さいことを要求する携帯端末への3次元映像の応用は非常に困難であった。
【0005】
最近提案された非特許文献2に記載のX3D(Extensible 3D)では、VRMLに比較すると3次元映像情報の表現にかかる情報量は少なくできるが、未だ規格の策定の段階で実応用された事例はない。
【0006】
また、従来のVRMLを用いた3次元映像では、CG映像などの3次元映像情報が主であり、3次元の立体文字を主体としたメール通信への応用への最適化は十分検討されていなかった。また、立体文字を強調したい場合に用いる動画効果もVRML表記では容易ではなかった。
【0007】
さらに、従来のVRMLを用いた3次元映像システムでは、端末の表示装置はCRTや液晶表示装置などの2次元の表示装置が用いられており、実際に3次元の立体映像を表現できるDFD表示装置(非特許文献3、4参照)を用いて3次元映像システムを構築した事例は無かった。
【0008】
本発明の目的は、3次元映像情報を通信及び処理する3次元映像システムにおいて、立体感のある文字や映像情報を、簡単な表現で行い、また、処理速度の比較的小さい携帯端末でも高速に処理可能な3次元映像情報の表現方式による3次元映像表示装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本特許は、従来の技術で課題であった立体文字のメール通信、あるいは、3次元映像の通信を実現する際に、なるべく表記が簡単でわかりやすく、さらに計算能力が比較的小さい、低消費電力を要求する携帯端末へも応用可能とする新たな3次元表示方式による3次元映像表示装置を提供することにある。
【0010】
上記課題を解決するために本発明では、3次元映像の表現として、2次元の文字のパタンすなわちテクスチヤ画像と、前記テクスチヤ画像の画素毎に付加した奥行き情報で表現することとした。
【0011】
これにより、特に非特許文献3、4記載のDFD方式で立体表示を行う場合、前面と後面のディスプレイの輝度分配処理を、奥行き情報をその重み係数としてそのまま利用することができ、従来のVRML等表現で必要であった複雑な座標計算が不要となり、演算速度の遅い低電力の端末装置でも高速に処理できるようになった。
【0012】
すなわち、第1の発明は、2次元の画像パタンと奥行き情報から3次元映像を表現する3次元映像表示装置であって、表示手段と、2次元の画像パタンと奥行き情報を記憶する映像情報記憶手段と、前記映像情報記憶手段に記憶された2次元の画像パタンと奥行き情報に基づいて前記表示手段に3次元映像を表示する画像処理手段とを備える3次元映像表示装置である。第2の発明は、前記表示手段は観察者によって重ね合わせて観察されるように配置された複数のディスプレイを有し、前記画像処理手段は、前記奥行き情報により前記複数のディスプレイの輝度分配を行い、その輝度比で前記画像パタンを前記複数のディスプレイに表示する3次元映像表示装置である。第3の発明は1文字毎に文字パタンと奥行き情報を指定して立体文字を表示し、第4の発明はユーザが予め複数の奥行きパタンを登録しておき、その奥行きパタンを指定して前記映像情報記憶手段に奥行き情報として記憶し、第5の発明はN(Nは自然数)文字の集合について、ある奥行き情報を付加し、N文字の集合で立体文字を表示し、第6の発明はテクスチヤ画像と、該テクスチヤ画像の画素毎の奥行き情報により立体画像を表示し、第7の発明は奥行き情報を時間的に変化させて、立体画像の動画を表示する。第8の発明は、2次元の画像パタンと奥行き情報から3次元映像を表現する3次元映像表示プログラムであって、コンピュータに、2次元の画像パタンと奥行き情報を映像情報記憶手段に記憶する機能、及び前記映像情報記憶手段に記憶された2次元の画像パタンと奥行き情報に基づいて表示手段に3次元映像を表示する画像処理機能、を実現させるための3次元映像表示プログラムであり、第9の発明は、前記画像処理機能は、前記映像情報記憶手段に記憶された奥行き情報により前記複数のディスプレイの輝度分配を行い、その輝度比で前記映像情報記憶手段に記憶された画像パタンを、観察者によって重ね合わせて観察されるように配置された複数のディスプレイを有する表示手段の複数のディスプレイに表示を行うことを含み、第10の発明は予め登録された動作パターンから動作パターンを選択して、または領域毎に奥行きを指定して、3次元動作の設定を行う。第11の発明は3次元映像表示プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0013】
【発明の実施の形態】
[実施形態1]
図1は本発明の実施形態1の3次元映像表示装置の基本構成図である。同図において、1は中央演算処理手段であり、2は記憶手段であり、3は画像処理手段である。記憶手段(2)は3次元の動作パタンの拡張データを記憶し、画像処理手段(3)は表示装置の制御及びDFDに表示する輝度分配機能を行うためのプログラムや3次元映像の動作パタンデータを記憶する。中央演算手段(1)、記憶手段(2)、及び画像処理手段(3)はバス(4)に接続されている。
【0014】
画像処理手段(3)には、映像情報記憶手段(5)及び表示手段(6)が接続されている。映像情報記憶手段(5)は、表示手段(6)に表示する3次元映像情報の元データである2次元(2D)テクスチャ又は文字パタンと、奥行き情報を記憶する。表示手段(6)は3次元(3D)DFD方式表示手段であり、2枚のディスプレイ面(前面、後面)を有している。図1では前面(Front)ディスプレイと後面(Rear)ディスプレイを左右に記載したが、実際には、図8(A)に示すように、観察者から見て、前面ディスプレイは手前にあり、後面ディスプレイは後方にあり、観察者は前面と後面のディスプレイ面を重ね合わせて観察する。
【0015】
画像処理手段(3)は映像情報記憶手段(5)に記憶されている元データである2次元テクスチャ又は文字パタンと、奥行き情報に基づいて、表示手段(6)に3次元映像を表示する。すなわち、画像処理手段(3)は、奥行き情報により前面ディスプレイと後面ディスプレイの輝度分配を行い、その輝度比で元データである2次元テクスチャ又は文字パタンを前面ディスプレイと後面ディスプレイに表示する。
【0016】
DFD方式の3次元表示は、非特許文献3、4に記載されているように、観察者が前面ディスプレイに表示された像と後面ディスプレイに表示された像を重ね合わせて観察すると、これらを奥行きの異なる2つの像としてではなく、奥行き方向に融合した1つの像として感じる現象を利用している。前面ディスプレイの輝度が高く後面ディスプレイの輝度が低い場合は観察者は像が前面ディスプレイの近くに位置しているように知覚し、前面ディスプレイと後面ディスプレイの輝度比が同等の場合は観察者は前面ディスプレイと後面ディスプレイの奥行きの中間の位置に像が位置しているように知覚し、前面ディスプレイの輝度が低く後面ディスプレイの輝度が高い場合は観察者は像が後面ディスプレイの近くに位置しているように知覚するというDFD知覚現象を利用した3次元表示である。
【0017】
[実施形態2]
図2は本発明の実施形態2の3次元(3D)コンテンツオーサリング機能を有する3次元映像表示装置の構成図である。同図において、1は演算手段であり、2は記憶手段であり、3は画像処理手段である。画像処理手段(3)には映像情報記憶手段(5)と表示手段(6)が接続されている。また、7は実写映像を撮影するカメラであり、8はカメラが撮影した信号をRGB画像とする画像処理手段2である。9はRGB画像及びZ画像のデータの入出力を行うI/O手段であり、I/O手段(9)にはキーボード、マウス、シリアル入出力端子、パラレル入出力端子が接続されている。10は通信手段である。演算手段(1)、記憶手段(2)、画像処理手段(3)、画像処理手段2(8)、I/O手段(9)、及び通信手段(10)はバス(4)に接続されている。20が本実施形態の3次元映像表示装置であり、通信手段(10)によりネットワーク上のセンタ・サーバ(11)と通信を行う。
【0018】
図3は本実施形態の3次元映像表示装置の機能及びデータフローを示す図である。同図に示すように、本実施形態の3次元映像表示装置は3次元(3D)コンテンツオーサリング機能(30)と通信機能(50)とDFD変換機能(60)と3次元(3D)表示機能(70)を有する。
【0019】
3次元(3D)コンテンツオーサリング機能(30)は次のようにして実現される。カメラ(7)及び画像処理手段2(8)により得られたRGB画像を入力し(31)、予め登録された動作パターンから動作パターンを選択するか、領域毎に奥行き(%)を指定して、3次元動作の設定を行い(32)、通信用3D情報表現方式へ変換し(33)、通信用3D情報表現データを保存する(34)。通信用3D情報表現データは通信機能(50)によりセンタ・サーバ11に送信することができ、また、センタ・サーバ11に蓄積されている通信用3D情報表現データを受信して保存することもできる。また、RGB画像とZ画像をI/O手段(9)から入力(35)し、それら複数のRGB画像とZ画像を画面合成・編集(36)し、RGB画像列、Z画像列を生成し、映像情報記憶手段5に記憶する(37)。さらに、前記RGB画像列及びZ画像列は通信機能(50)を介してセンタ・サーバ(11)に送信することができ、また、センタ・サーバ(11)からRGB画像列及びZ画像列を受信して映像情報記憶手段5に記憶することもできる。
【0020】
DFD変換機能(60)は、RGB画像列に対してZ画像列に基づいて前面/後面の輝度分配処理を行い(61)、前面(Front)画像列及び後面(Rear)画像列を記憶する(62)。
3次元(3D)表示機能は、実施形態1と同様に前面(Front)画像及び後面(Rear)画像をそれぞれ表示手段6の前面ディスプレイ、後面ディスプレイに表示する。
【0021】
[実施例1]
本実施例は、1文字毎に、文字のパタンとそれに対応した奥行き情報を付加し、立体文字を表現する方式による3次元映像表示装置に関する。装置の構成は実施形態1、2で説明したとおりである。まず、図4(a)は元となる文字のパタンである。同図に示すように文字パタンAはxy平面上の2次元パタンであり、映像情報記憶手段(5)に通常フォントとして記憶される。(b)は文字パタンの画像サイズと同じサイズを有した奥行きパタン(奥行き情報)である。同図に示すように奥行き情報はz=z0における文字パタンと同じサイズの平面である。この奥行き情報が映像情報記憶手段(6)にZ画像として記憶される。(c)は、(a)の文字パタンと(b)の奥行き情報から合成して再生した立体文字パタン(表示イメージ)である。画像処理手段3の輝度分配機能は表示手段(6)の前面ディスプレイと後面ディスプレイの輝度をz0の値により分配し、その輝度比で表示手段(6)の前面ディスプレイと後面ディスプレイに「A」を表示する。z軸方向にいる観察者がこれを見ると、DFD知覚現象により、文字Aがz0だけ浮き上がって見える。(d)はタグを用いて立体文字を表現した例であり、「A」をdepth=z0の位置に表示することを意味している。
【0022】
図5はzの値が変化する例である。図5(a)は元となる文字のパタンである。(b)は立体文字の奥行き情報について、複数のパタンで構成した事例であり、(b−1)の奥行き情報は文字パタンと同じサイズの傾いた平面であり(パタン番号j=1)、(b−2)の奥行き情報は文字パタンと同じサイズの底面を有する四角錐であり(パタン番号j=2)、(b−3)の奥行き情報は文字パタンと同じサイズの底面を有する曲面(パタン番号j=j0)である。図中に示した以外の任意の奥行きパタン(奥行き情報)も実現可能である。(c)は、(a)のパタンと(b)のパタンから合成して再生した立体文字パタン(表示イメージ)である。(c−1)では文字Aが傾いた平面上に位置しているように知覚され、(c−2)では文字Aが四角錐の表面上に位置しているように知覚され、(c−3)では文字Aが曲面の表面上に位置しているように知覚される。(d)はタグを用いて立体文字を表現した例であり、「A」をパタン番号jの奥行きパタンで表示することを意味している。jを1、2、j0と変化させることにより、それに合わせて文字Aが立体的に変化しているように知覚される。
【0023】
本実施例により、DFD表示装置で、立体文字を再生する場合、zの値を前面ディスプレイに表示する映像(文字パタン)と後面ディスプレイに表示する映像(文字パタン)との輝度分配係数に用いることで、計算量が少なく容易に立体文字を構成できる。
【0024】
[実施例2]
本実施例は複数の文字の集合について、奥行きパタン(奥行き情報)を付加し、複数の文字の集合の立体文字を表現するものである。装置の構成は実施形態1、2で説明したとおりである。図6(a)は元となるN文字の集合からなる文字パタンであり、(b)はN文字に対応する奥行きパタン(奥行き情報)である。これらが映像情報記憶手段(5)に記憶され、実施例1と同様に表示される。観察者は、「HAPPY BIRTHDAY」の文字列の中央部が手前に位置し、周辺に行くにしたがって奥に位置しているように知覚する。(c)はタグを用いて立体文字を表現した例である。
図6(d)は時刻t3→t2→t1→t2→t3と奥行き情報を変化させ、立体感を変化させる場合である。(e)はN文字集合の動画パタンをタグを用いて表現した例である。
【0025】
[実施例3]
本実施例は、サイズx1、y1のテクスチヤ画像の3次元表示を行うものである。装置の構成は実施形態1、2で説明したとおりである。図7(a)は元となる横x1、縦y1のテクスチャ画像であり、例えば、GIF形式で作成される。(b)は奥行き情報であり、z=z1に位置するサイズx1、y1の平面である。これらが映像情報記憶手段(5)に記憶され、画像処理手段(3)が(a)のテクスチャを(b)の奥行き情報に貼り合わせ、その輝度分配機能によって前面と後面の輝度を分配し、表示手段(6)にその輝度比で前面ディスプレイと後面ディスプレイにテクスチャを表示する。観察者は(a)のテクスチャ画像がz1の位置にあるように知覚する。(c)はタグを用いた表現例である。この例ではzが一定値であるが、図5に示す奥行きパタン(奥行き情報)を用いてもよい。
【0026】
図7(d)〜(f)は奥行き情報zをアニメ形式の表現とすることにより、テクスチャの動画(奥行き方向の変化)を実現する場合であり、(d)は元になるテクスチャ画像、(e)は時刻t1、t2、t3における奥行き情報である。この例では、観察者は(d)のテクスチャ画像が前後に動いているように知覚する。テクスチャ画像を前面ほどより大きくし、後面をより小さく表現することで、より一層の立体感を演出することも可能である。(f)はタグを用いた表現例である。奥行き情報であるZ画像をGIF Animation形式で表現することもできる。
【0027】
上記の実施例では、テクスチャ画像や奥行き画像のフォーマット例として、GIF形式を例として示したが、BMP形式、RAW形式、JPG形式、PICT形式、PNG形式、TIFF形式などの画像フォーマットも同様に利用することができる。
【0028】
[実施例4]
本実施例は、従来のHTMLの表現(HTMLタグ)を用いて記述するDFD方式の3次元映像表示装置に関する。装置の構成は実施形態1、2で説明したとおりである。図8(A)に前面ディスプレイ(Front Display)と後面ディスプレイ(Rear Display)と観察者の目の位置関係を示す。(B)は(a)前面ディスプレイ(b)後面ディスプレイに表示される画像であり、(C)は上が前面ディスプレイ用のHTML形式による表現例であり、下が後面ディスプレイ用のHTML形式による表現例である。なお、通常の2次元(2D)表示の時には、前面ディスプレイ用の表現部分だけを表示し、後面ディスプレイ用の表現部分は表示しない。図8の例では前面ディスプレイにも後面ディスプレイにもグレイ(gray)で「Hello!」が表示されるので、観測者にはこの文字が前面ディスプレイと後面ディスプレイの中間の位置にあるように知覚される。本実施例によれば、従来のHTML表現方式をそのまま活用でき、特殊ブラウザの開発が不要である。
【0029】
本発明の装置はコンピュータとプログラムによっても実現でき、プログラムを記録媒体に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施形態(実施例)に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施形態(実施例)に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。例えば、前記実施形態(実施例)の3次元映像表示装置は携帯電話、PDA等の携帯端末であってもよい。また、前記実施形態(実施例)においては2枚のディスプレイに表示しているが、3枚以上のディスプレイを使用して、それらの輝度比により立体映像を表示することもできる。
【0030】
【発明の効果】
従来のVRML等の3次元映像表現で必要であった複雑な座標計算が端末装置側で不要となり、演算速度の遅い低電力の端末装置でも高速に処理できるようになった。また、ネットワークで伝送する3次元映像情報もその情報量が従来より減少し、容易に通信可能となった。さらに、立体文字を用いたメール通信が簡単な表現で実現できるようになり、その3次元映像サービスの応用範囲を拡大することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の3次元映像表示装置の基本構成図である。
【図2】本発明の実施形態2の3次元映像表示装置の構成図である。
【図3】本発明の実施形態2の3次元映像表示装置の機能及びデータフローを示す図である。
【図4】1文字毎に奥行きパタンを指定する3D文字表現形式を示す図である。
【図5】1文字毎に奥行きパタンを指定するもう一つの3D文字表現方式を示す図である。
【図6】N文字の集合に奥行きパタンを指定する3D文字表現方式を示す図である。
【図7】テクスチャに奥行き情報を指定する3D文字表現方式を示す図である。
【図8】従来のHTMLタグを用いてDFD表示を行う3D文字表現方式を示す図である。
【符号の説明】
1…中央処理装置(演算手段)、2…記憶手段、3…画像処理手段、4…バス、5…映像情報記憶手段、6…表示手段、7…カメラ、8…画像処理手段2、9…I/O手段、10…通信手段、11…センタ・サーバ、30…3Dコンテンツオーサリング機能、50…通信機能、60…DFD変換機能、70…3D表示機能
Claims (11)
- 2次元の画像パタンと奥行き情報から3次元映像を表現する3次元映像表示装置であって、
表示手段と、
2次元の画像パタンと奥行き情報を記憶する映像情報記憶手段と、
前記映像情報記憶手段に記憶された2次元の画像パタンと奥行き情報に基づいて前記表示手段に3次元映像を表示する画像処理手段と、
を備える3次元映像表示装置。 - 請求項1に記載の3次元映像表示装置であって、
前記表示手段は観察者によって重ね合わせて観察されるように配置された複数のディスプレイを有し、
前記画像処理手段は、前記奥行き情報により前記複数のディスプレイの輝度分配を行い、その輝度比で前記画像パタンを前記複数のディスプレイに表示する3次元映像表示装置。 - 請求項1または2に記載の3次元映像表示装置において、1文字毎に文字パタンと奥行き情報を指定して立体文字を表示する3次元映像表示装置。
- 請求項1または2に記載の3次元映像表示装置において、予め複数の奥行きパタンを登録しておき、その奥行きパタンを指定して前記映像情報記憶手段に奥行き情報として記憶する3次元映像表示装置。
- 請求項1または2に記載の3次元映像表示装置において、N(Nは自然数)文字の集合について、ある奥行き情報を付加し、N文字の集合で立体文字を表示する3次元映像表示装置。
- 請求項1または2に記載の3次元映像表示装置において、テクスチヤ画像と、該テクスチヤ画像の画素毎の奥行き情報により立体画像を表示する3次元映像表示装置。
- 請求項1から6に記載の3次元映像表示装置において、奥行き情報を時間的に変化させて、立体画像の動画を表示する3次元映像表示装置。
- 2次元の画像パタンと奥行き情報から3次元映像を表現する3次元映像表示プログラムであって、コンピュータに、
2次元の画像パタンと奥行き情報を映像情報記憶手段に記憶する機能、及び前記映像情報記憶手段に記憶された2次元の画像パタンと奥行き情報に基づいて表示手段に3次元映像を表示する画像処理機能、
を実現させるための3次元映像表示プログラム。 - 請求項8に記載の3次元映像表示プログラムであって、前記画像処理機能は、前記映像情報記憶手段に記憶された奥行き情報により前記複数のディスプレイの輝度分配を行い、その輝度比で前記映像情報記憶手段に記憶された画像パタンを、観察者によって重ね合わせて観察されるように配置された複数のディスプレイを有する表示手段の複数のディスプレイに表示を行うことを含む3次元映像表示プログラム。
- 請求項8または9に記載の3次元映像表示プログラムであって、予め登録された動作パターンから動作パターンを選択して、または領域毎に奥行きを指定して、3次元動作の設定を行う3次元映像表示プログラム。
- 請求項8から10に記載の3次元映像表示プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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