JP2004197168A - 金属保護膜の形成方法 - Google Patents

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寛二 大野
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Abstract

【課題】埋め込み配線構造を有する電子回路用基板に形成された銅又は銅合金配線の表面に対して、パラジウム等を用いた触媒化処理を必要とせずに、無電解めっきにより選択的に金属保護膜を形成する方法を提供すること。
【解決手段】電子回路用基板に形成された銅又は銅合金配線の表面に選択的に金属保護膜を形成する方法であって、遷移金属イオン、高融点金属を含む化合物、還元剤及び錯化剤を含有するめっき浴を用いた無電解めっきを2段階で行い、かつ、第1段の無電解めっきを第2段の無電解めっきより相対的に反応性が高い条件で行うことを特徴とする金属保護膜の形成方法。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属保護膜の形成方法に関する。さらに詳しくは、埋め込み配線構造を有する電子回路用基板に形成された銅又は銅合金配線の表面に対して、パラジウム等を用いた触媒化処理を必要とせずに、無電解めっきにより選択的に金属保護膜を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、半導体ウェハなどの微細な回路パターンを有する電子回路用基板の銅や銅合金の配線形成手段として、基板上にあらかじめ形成された配線溝等に、めっき等の手段を用いて金属銅や銅合金を埋め込んだ後、表面の余分な銅等を化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing:CMP)等により除去するという手段が用いられている。
【0003】
このCMP等による基板表面の平坦化後には、銅等の配線の表面が外部に露出しており、この上に更に埋め込み配線を形成する際、例えば次工程の層間絶縁膜形成プロセスにおけるSiO形成時の表面酸化やビアホールを形成するためのSiOエッチング等に際して、ビアホール底に露出した配線のエッチャントやレジスト剥離等による表面汚染が懸念されていた。従って、上記のように銅等の埋め込みにより配線を形成した電子回路用基板上に、更に配線形成手段を実施するにあたっては、一般には、既に配線が形成された配線形成部の表面のみならず、電子回路用基板の表面全体に対して、SiN等の配線保護膜を形成して、配線のエッチャント等による汚染の防止がなされていた。
【0004】
一方、埋め込み配線構造を有する電子回路用基板においては、回路配線が形成された電子回路基板の全表面に対してSiN等の保護膜を形成してしまうと、層間絶縁膜の誘電率が上昇して配線遅延を誘発しまうため、配線材料として銅のような低抵抗の材料を使用したとしても、電子回路用基板としての能力向上を阻害してしまうことになってしまうことになる。このため、銅等の配線材料との接合が強く、しかも比抵抗が低い合金膜を、例えば無電解めっきによって形成せしめ、当該めっき皮膜で露出配線の表面を選択的に覆って配線を保護することが提案されていた。
【0005】
ところで、無電解めっき浴には、一般に、還元剤として次亜りん酸ナトリウム塩が使用されているが、露出した銅等の配線の保護を行うためにかかる還元剤を含む無電解めっき浴を使用した場合、銅等に対して酸化電流を流せないことになり、金属が析出しないため、配線上にパラジウム等の触媒を付与して触媒化処理を行う必要があった。
【0006】
しかしながら、このような触媒化処理を行うと、原理的に下地の銅等からなる配線がパラジウム等で置換され、銅等の配線中にボイドが生成されて配線の信頼性が損なわれてしまうという問題があった。また、触媒のパラジウムも、銅等への拡散元素でもあるため、配線の抵抗が上昇してしまうという問題もあった。このように、銅に対するパラジウム等による触媒化処理は、銅等の配線の電気的信頼性に悪影響を与えるものであるため、好ましいものではなかった。
【0007】
さらに、上記したような従来から使用されている無電解めっき方法は、配線形成領域に限らず、絶縁膜上にもめっき膜が析出し易いため、配線の表面のみに選択的にめっきを施すことが困難であるというのが現状であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従って、埋め込み配線構造を有する電子回路用基板に形成された、銅等の金属配線に対して、パラジウム等を用いた触媒化処理を必要とせずに無電解めっきを行なうことができ、当該配線の表面のみを選択的に覆って露出配線を保護するめっき膜(金属保護膜)を形成することができる技術の提供が求められていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定成分を含有するめっき浴を用いた無電解めっきで、通常の条件より反応性を高めた場合には、選択的に銅等の配線上に金属が析出することを知った。そして、引き続き通常の条件、すなわち反応性が相対的に低い条件で無電解めっきを施すことにより、最初の無電解めっきが析出した表面上にのみ金属皮膜が析出し、当該配線の表面上にのみ保護めっき皮膜が形成できることを見出し、本発明を完成した。
【0010】
すなわち、本発明は、電子回路用基板に形成された銅又は銅合金配線の表面に選択的に金属保護膜を形成する方法であって、遷移金属イオン、高融点金属を含む化合物、還元剤及び錯化剤を含有するめっき浴を用いた無電解めっきを2段階で行い、かつ、第1段の無電解めっきを第2段の無電解めっきより相対的に反応性が高い条件で行うことを特徴とする金属保護膜の形成方法を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の金属保護膜の形成方法の対象となる電子回路用基板は、その表面に、微細な溝(以下「配線溝」ということもある)等の埋め込み配線構造が設けられ、かかる配線溝内に金属銅や銅合金が埋められることにより回路配線が形成されるシリコンウェハ等の半導体基板等である。
【0012】
この電子回路用基板としては、例えば、幅が0.01〜1.0μm程度、深さが0.1〜2.0μm程度(アスペクト比として1〜5程度)の配線溝を有しているものが挙げられる。
【0013】
上記電子回路基板に銅配線を形成するにあたっては、まず、上記のような仕様の電子回路用基板の配線溝に対して、Ti、TiN、Ta、TaN、WN、TiSiN等からなるバリア層、更にその上に電解めっきの給電層としての銅シード層を、スパッタリング、化学気相蒸着法(Chemical Vapor Deposition:CVD)等の手段により形成する。
【0014】
次に、当該基板に金属のめっき等を施すことにより、電子回路用基板の配線溝内に金属を充填させる。配線内に充填される金属は銅のほか、銅と鉄、(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)等との二元あるいはそれ以上の合金とすることができる。
【0015】
その後、CMP等により、絶縁膜上に析出した金属を除去するとともに、配線溝に充填させた銅層の表面と絶縁膜の表面とをほぼ同一平面にする。これにより、電子回路基板上に銅シード層と銅又は銅合金層からなる銅配線が形成されることになる。
【0016】
なお、電子回路用基板の配線溝内に銅等を充填させるには、当該基板に銅等のめっきを実施することにより達成することができるが、その他の手段、例えば、スパッタリングやCVD等の実施により達成されてもよい。
【0017】
以上のようにして配線溝内に銅又は銅合金の配線が形成された電子回路用基板に対し、本発明の金属保護膜の形成方法が実施され、当該配線の表面に選択的に金属保護膜が形成されることになる。
【0018】
本発明の金属保護膜の形成方法で用いられる無電解めっき浴(以下、「本発明無電解めっき浴」という)としては、基本成分として遷移金属イオン、高融点金属を含む化合物、還元剤及び錯化剤を含有する無電解めっき浴を用いる必要がある。
【0019】
これらの必須成分のうち、遷移金属イオンとしては、コバルトイオン、ニッケルイオン、パラジウムイオン、銀イオン、金イオン、白金イオン、スズイオン等の各種イオンを使用することができるが、この中でも、コバルトイオンやニッケルイオンを用いることが好ましい。
【0020】
これらの遷移金属イオンの濃度は、本発明無電解めっき浴の組成において0.001〜1mol/Lであることが好ましく、0.01〜0.5mol/Lであることがより好ましい。
【0021】
また、高融点金属を含有する化合物としては、タングステン、モリブデン等の高融点金属を含有する化合物が例示され、具体的には、例えば、タングステン酸ナトリウム、タングステン酸アンモニウム 、パラタングステン酸アンモニウム、タングステン酸、三酸化タングステン等の含タングステン化合物や、モリブデン酸ナトリウム、パラモリブデン酸アンモニウム、モリブデン酸アンモニウム、モリブデン酸、三酸化モリブデン等の含モリブデン化合物、又はタングストリン酸やモリブドリン酸等のヘテロポリ酸及びそれらの塩等を使用することができる。
【0022】
これらの高融点金属を含有する化合物の濃度は、本発明無電解めっき浴の組成において、浴中に含まれる高融点金属元素の濃度として0.001〜1mol/Lであることが好ましく、0.01〜0.1mol/Lであることがより好ましい。
【0023】
更に、本発明無電解めっき浴に添加する還元剤としては、アルキルアミンボラン、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、ヒドラジン等が挙げられるが、半導体基板のアルカリ金属による汚染の防止という点で、例えば、ナトリウム等のアルカリ金属を含まないアルキルアミンボランを使用することが好ましい。このアルキルアミンボランとしては、例えばジメチルアミンボラン(DMAB)、ジエチルアミンボラン等が挙げられ、これらの一種を単独で用いてもよく、または二種以上を組み合わせて用いてもよい。このように、還元剤としてアルキルアミンボランを用いることにより、銅に対して酸化電流を流しやすくなるほか、電子回路用基板のアルカリ金属による汚染を防止することができるので好ましい。
【0024】
これらの還元剤の濃度は、本発明無電解めっき浴の組成において0.001〜1mol/Lであることが好ましく、0.01〜0.5mol/Lであることがより好ましい。
【0025】
本発明無電解めっき浴によるめっき皮膜は、上記した遷移金属と高融点金属とを含有する合金となる。このような合金のうち、例えば、コバルトと高融点金属との合金としては、Co−W合金、Co−Mo合金が、ニッケルと高融点金属との合金としては、Ni−W合金、Ni−Mo合金がそれぞれ挙げられる。また、本発明無電解めっき浴の還元剤として、ボラン系化合物を使用した場合の合金としては、Co−W−B合金、Co−Mo−B合金、Ni−W−B合金、Ni−Mo−B合金が挙げられる。
【0026】
更にまた、本発明無電解めっき浴に添加する錯化剤は、遷移金属化合物の沈殿防止、高融点金属化合物の可溶化等を目的として添加され、具体的には、例えばクエン酸等のヒドロキシカルボン酸及びそれらの塩、酢酸、シュウ酸等のカルボン酸及びそれらの塩、グリシン、アラニン等ノアミノカルボン酸及びそれらの塩、エチレンジアミン等のアミン及びそれらの塩、アンモニア等の一種または二種以上を使用することができる。これらの錯化剤の濃度は、めっき浴の組成において0.001〜1.5mol/Lであることが好ましく、0.01〜1mol/Lであることがより好ましい。
【0027】
本発明無電解めっき浴は、上記基本構成成分の他、必要に応じてさらに、pH調整剤、界面活性剤、浴安定化剤、pH緩衝剤等を添加することができる。
【0028】
本発明の金属保護膜の形成方法は、上記した成分を含有するめっき浴を用いて無電解めっきを行うのであるが、かかるめっきを実施するに際しては、無電解めっきを2段階で行い、かつ、第1段のめっき(第1めっき)を、第2段のめっき(第2めっき)より反応性を高くした条件で行う必要がある。
【0029】
この第1めっきの反応性を高くする手段としては、例えば、以下に示す手段を用いることができる。すなわち、第1めっきで使用するめっき浴を、第2めっきで使用するめっき浴より温度が高くすることにより、第1めっきの反応性を、第2めっき条件より高くすることができる。具体的には、第1めっきおよび第2めっきの両者に、硫酸コバルト、(NH101241、クエン酸、ジメチルアミンボランからなる組成のめっき浴を用いる場合、第1めっきで使用するめっき浴の温度を、好ましくは5℃以上、より好ましくは10℃以上、第2めっきで使用するめっき浴より高くすればよい。
【0030】
また、第1めっきで使用するめっき浴を、第2めっきで使用するめっき浴よりpHを大きくすることによっても、第1めっきの反応性を、第2めっきより高くすることができる。具体的には、上記組成のめっき浴を使用した場合、第1めっきで使用するめっき浴のpHを、好ましくは0.5以上、より好ましくは1.0以上、第2めっきで使用するめっき浴より大きくすればよい。
【0031】
さらに、第1めっきで使用するめっき浴の還元剤の濃度を、第2めっきで使用するめっき浴のそれより高くすることにより、第1めっきの反応性を、第2めっきより高くすることができる。具体的には、第1めっきで使用する還元剤の濃度を、好ましくは、第2めっき条件で使用するめっき浴の還元剤の濃度の1.1倍以上、より好ましくは1.5倍以上高くすればよい。
【0032】
更にまた、第2めっき浴に対して、第1めっき浴の錯化剤の濃度を低くしたり。高融点金属を含む化合物の濃度を低くしたり、遷移金属イオン濃度を高くするという手段によっても、第1めっきの反応性を、第2めっきより高くすることができる。
【0033】
上記の第1めっきの反応性を、第2めっきより高くする手段は、それぞれの手段を単独で用いてもよく、複数の手段を組み合わせて用いてもよい。
【0034】
また、上記した第1めっきについて反応性を高めるために選択された以外の条件は、通常の無電解めっき浴で使用される条件を基本条件とすれば良い。すなわち、上記しためっき浴を第1めっきおよび第2めっきに用いた場合、浴温を40〜80℃程度、浴のpHを10程度として、5秒〜1分程度無電解めっきを行えばよい。
【0035】
なお、第1めっきによる金属皮膜は、シード層ともいえるものであり、その厚さは、極めて薄いもので良く、例えば、1nmであっても良い。これに対し、第2めっきによる金属皮膜は、銅等の配線の保護を達成できる厚さが必要であり、5〜100nm程度の厚さとするべきである。従って、これらの厚さの割合は、第1めっきによる金属皮膜の厚さを1とした場合、第2めっきによる金属皮膜の厚さを1から100とすることが好ましく、特に、1から20とすることが好ましい。
【0036】
また、第1めっきと第2めっきの浴組成は、基本的に同一であることが望ましいが、特に問題が生じないのであれば、異なる組成の無電解めっき浴を使用し、第1めっきの反応性が高くなるように調整してもかまわない。
【0037】
以上説明した本発明の方法において、好ましい態様の一つとしては、例えば、あらかじめ幅0.1ないし0.5μm、深さ0.5ないし2μmの配線溝が形成されたシリコンウェハに銅めっきにより銅配線を形成した後、CMPにより基板表面処理することにより製造された電子回路用基板の金属保護膜の形成が挙げられる。すなわち、上記の電子回路基板に対して、下記組成の無電解めっき浴を使用し、第1めっきとして液温が80℃、pHを10として、10秒程度浸漬し、その後、同じ組成のめっき浴の、浴温80℃、pHを9とし、1分間程度浸漬して銅配線上に、Co−W−B合金の金属保護膜を形成する方法が挙げられる。この方法によれば、第1めっきにより、10nmのCo−W−B合金の金属保護膜が、第2めっきにより20nmの金属保護膜が形成され、トータルとして、30nmの金属保護膜が、銅配線の表面部に形成されることになる。
【0038】
( 無電解めっき浴組成 )
硫酸コバルト 0.1mol/L
(NH)W1241 0.002mol/L
DMAB(還元剤) 0.1mol/L
クエン酸(錯化剤) 0.2mol/L
【0039】
【作用】
本発明の金属保護膜の形成方法は、特定成分を含むめっき浴を用いて、無電解めっきを2段階で行うことにより、パラジウム等の触媒を用いた触媒化処理を行わずに、銅や銅合金の配線の表面に対して選択的に金属保護膜を形成することを可能とする方法であるが、このような方法が可能となるのは、以下の理由による。
【0040】
まず、第1めっきは、反応性が高い条件で行われるため、パラジウム等の触媒化処理を行わなくとも、銅に対して酸化電流を流すことができ、無電解めっきの実施を可能とする。また、この第1めっきは、比較的短い時間で行われるため、銅等の配線の表面に対して薄い金属保護膜を形成させるに留まり、銅配線が形成されていない絶縁層等の他の部分にはめっきがなされない。
【0041】
次に、かかる状態で第2めっきを行うと、第1めっきで形成された薄い金属保護膜に対してのみ金属がめっきされていくこととなるため、銅等の配線の表面に対して選択的に金属保護膜を形成することが可能となるのである。
【0042】
【実施例】
次に、実施例および参考例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例等になんら制約されるものではない
【0043】
参 考 例 1
微細回路基板サンプルの調製:
微細回路基板サンプルとして、幅0.25μm、深さ1μmの配線溝が存在する直径200mmのシリコンウェハを用意した。この基板サンプルに対し、まず、TaNのバリア層を30nmの厚さで形成し、さらに、スパッリタングにて、銅シード層を50nmの厚さで形成した。
【0044】
銅シード層を形成した上記サンプルに対し、常法を用いて銅めっきを施し、配線溝に対して銅を埋め込んで回路配線を形成した後、CMPにより基板表面を研磨して、微細回路基板サンプルを得た。
【0045】
実 施 例 1
参考例1で得た基板サンプルに対して、下記組成のめっき浴を用い、下記の第1めっき条件により、基板サンプルを無電解めっきし、金属保護膜を5nmの厚さで形成した。
【0046】
( 無電解めっき浴の組成 )
Figure 2004197168
【0047】
( 第1めっき条件 )
めっき浴温度 : 80℃
めっき時間 : 5秒間
【0048】
上記の第1めっき条件で無電解めっきを施した後、組成は上記の無電解めっき浴と同一であるが、pHが9.0である無電解めっき浴を用いて、下記の第2めっき条件により、基板サンプルを再度無電解めっきし、10nm(第1めっきと合わせて15nm)の金属保護膜を形成した。
【0049】
( 第2めっき条件 )
めっき浴温度 : 80℃
めっき時間 : 60秒間
【0050】
実施例1で得た基板サンプルについて、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察したところ、本発明の2段階めっきを行ったサンプル基板には、銅配線の表面部にのみ選択的に金属保護膜が形成されていることが確認できた。
【0051】
また、形成された金属保護膜を硝酸/クエン酸の混酸に溶解させ、ICP−MS(Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry)法を用いて、Co、WおよびBを定量し、また、形成された保護膜の厚みを測定した。この結果、Coは93%、Wは7%、Bは検出限界以下であった。また、形成された保護膜の概算厚みは約13nmであった。
【0052】
実 施 例 2
参考例1で得た基板サンプルに対して、下記組成の第1めっき浴(実施例1で使用しためっき浴と同組成)を用い、上記した第1めっき条件により、基板サンプルを無電解めっきし、金属保護膜を5nmの厚さで形成した。
【0053】
( 第1めっき浴の組成 )
Figure 2004197168
【0054】
上記の第1めっき条件で無電解めっきを施した後、下記組成の第2めっき浴((NH101241のの濃度を0.002mol/Lから0.01mol/Lとしたもの)を用いて、上記した第2めっき条件により、基板サンプルを再度無電解めっきし、20nm(第1めっきと合わせて25nm)の金属保護膜を形成した。
【0055】
( 第2めっき浴の組成 )
Figure 2004197168
【0056】
実施例2で得た基板サンプルについて、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察したところ、実施例1と同様に、銅配線の表面部にのみ選択的に金属保護膜が形成されていることが確認できた。
【0057】
また、形成された金属保護膜を硝酸/クエン酸の混酸に溶解させ、ICP−MS(Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry)法を用いて、Co、WおよびBを定量し、また、形成された保護膜の厚みを測定した。この結果、Coは91%、Wは9%、Bは検出限界以下であった。また、形成された保護膜の概算厚みは約23nmであった。
【0058】
【発明の効果】
本発明の金属保護膜の形成方法は、パラジウム等の触媒を用いた触媒化処理を行わずに、銅又は銅合金の配線の表面のみに選択的にめっきを施すことを可能とするものである。そして、触媒化処理を行わないため、パラジウムによる銅配線中のボイドの生成や銅等の配線の抵抗が上昇する等の問題もなく、当該配線の電気的信頼性に悪影響を与えることもない優れたものである。
【0059】
さらに、基板の製造の上でも、かかる触媒化処理を不要とするため、工程を短縮化により生産性を向上させることとなるほか、還元剤としてアルカリ金属を含まないものを使用すれば、基板のアルカリ金属による汚染も防止することができる。
以 上

Claims (6)

  1. 電子回路用基板に形成された銅又は銅合金配線の表面に選択的に金属保護膜を形成する方法であって、遷移金属イオン、高融点金属を含む化合物、還元剤及び錯化剤を含有するめっき浴を用いた無電解めっきを2段階で行い、かつ、第1段の無電解めっきを第2段の無電解めっきより相対的に反応性が高い条件で行うことを特徴とする金属保護膜の形成方法。
  2. 第1段の無電解めっきで使用するめっき浴の温度が、第2段の無電解めっきで使用するめっき浴の温度より高いことを特徴とする請求項第1項記載の金属保護膜の形成方法。
  3. 第1段の無電解めっきで使用するめっき浴のpHが、第2段の無電解めっきで使用するめっき浴のpHより大きいことを特徴とする請求項第1項記載の金属保護膜の形成方法。
  4. 第1段の無電解めっきで使用するめっき浴中の還元剤の濃度が、第2段の無電解めっきで使用するめっき浴の還元剤の濃度より高いことを特徴とする請求項第1項記載の金属保護膜の形成方法。
  5. 還元剤がアルキルアミンボランである請求項第1項ないし第4項の何れかの項記載の金属保護膜の形成方法。
  6. 遷移金属イオンがコバルトイオンまたはニッケルイオンである請求項第1項ないし第5項の何れかの項記載の金属保護膜の形成方法。
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