JP2004196693A - コンドロシンの製造方法 - Google Patents

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康一 奥谷
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Abstract

【課題】コンドロイチン原料から、簡便な方法によりコンドロシンを高純度で、しかも大量、かつ安価に効率よく製造する方法の提供。
【解決手段】コンドロイチン原料を加水分解後、電気透析することを特徴とするコンドロシンの製造方法;コンドロイチン原料が、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸およびコンドロイチン基本骨格を有するものから選ばれたものであることを特徴とする上記製造方法;加水分解が、酸加水分解または酵素分解であることを特徴とする上記製造方法;電気透析が、分画分子量200〜400である膜を用いて行われることを特徴とする上記製造方法。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
コンドロシンは、β(1,3)−D−グルクロノシル−D−ガラクトサミンとも称される既知物質であり、コンドロイチン硫酸などのコンドロイチンモチーフ(基本骨格)、すなわち →4)−β−D−グルクロン酸(1→3)−β−N−アセチル−D−ガラクトサミン(1→ を含む酸性ムコ多糖を酸で加水分解することにより得られる二糖である。ここで、→は糖残基間のグリコシド結合を示す。コンドロシンは、機能性食品、栄養補助食品や医薬品などとしての利用が期待される。
本発明は、コンドロシンの製造方法に関し、詳しくは生体内においてコンドロイチン硫酸等の酸性ムコ多糖合成の前駆体となることが知られているコンドロシンを、食品、医薬品、試薬等として使用する際に十分な程度に高純度で、しかも大量に、かつ安価に効率よく製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンドロシンは、前記したように、D−ガラクトサミンとD−グルクロン酸の結合した二糖である。コンドロシン及びその硫酸化物は、生体内において上記コンドロイチンなどの酸性ムコ多糖合成の前駆体となることが知られている(例えば、非特許文献1及び特許文献1参照。)。
【0003】
【非特許文献1】
International Journal of Clinical Pharmacology Research, 13, 27〜34, 1993
【特許文献1】
特開平5−262783号公報
【0004】
コンドロイチン硫酸は、人体において軟骨、角膜、血管壁などの結合組織に含まれている。これまで、ガン細胞の増殖抑制等の免疫抑制や皮膚の弾力性向上のため、美容食品等に利用した例があるが、最近になり、変形性関節炎対応素材としての需要が急増している。
しかしながら、コンドロチン硫酸は高分子成分であるため、経口から摂取した場合には、消化が弱く、非常に吸収されにくく、体内に吸収されるのは摂取した量のおよそ10%程度であることが報告されている。一方、予め低分子に分解されたものを摂取すると、そのままのコンドロイチン硫酸に比べて、血中への移行が速やかであること示されている。特に、コンドロイチンの最小単位であるコンドロシンは、上述のように、摂取された後、体内でコンドロイチンに再合成されると言われているため、関節炎や美容食品等の利用の際には、コンドロシンの状態で摂取することが最も効率がよいと考えられる。
【0005】
これまでの報告では、コンドロイチン原料から高純度のコンドロシンを取得する方法に関しては、高純度コンドロイチン硫酸を酸加水分解後、脱塩のため、イオン交換樹脂に一度吸着させた後、一定濃度の酸で遊離させて回収する方法が一般的であるが、その収率は低く、不純物も混ざっているため、高純度にするためには、さらに、いくつかのカラムクロマトグラフィーによる精製が必要である。したがって、コンドロシンは非常に高価となり、機能性食品、栄養補助食品としての利用は全く困難であり、同様に医薬品として用いることも難しい。しかるに、コンドロシンを安価に、かつ効率よく精製するためのプロセスが検討された例は全くない。すなわち、関節炎等の機能性食品素材としては、高分子のコンドロイチン硫酸に比べ、非常に有効性が高いと考えられるコンドロシンの利用が、高価であることを理由に、これまでなされていないというのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、変形性関節症や老化防止のために、コンドロシンの健康食品素材、医薬品素材としての利用が切望されているが、コンドロシンの安価な製造法は見出されてはおらず、現状ではその利用が難しい。そのため、コンドロイチン原料から高純度のコンドロシンを効率よく分離、精製する方法の開発が求められていた。
したがって、本発明の目的は、コンドロイチン原料からコンドロシンを高純度で、しかも容易に大量、かつ安価に、効率よく製造する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、コンドロイチン原料を加水分解後、電気透析することにより、上記の目的を達成できることを見出した。
また、本発明者は、コンドロイチン原料として、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸およびコンドロイチン基本骨格を有する糖鎖を含むものを用いることができること、すなわち、市販品のような高純度コンドロイチン、高純度コンドロイチン硫酸等のほかに、軟骨等のコンドロイチンを含有する材料もアルカリ抽出等の簡便な前処理を行うことにより、原料として使用できることを見出した。
【0008】
請求項1記載の本発明は、コンドロイチン原料を加水分解後、電気透析することを特徴とするコンドロシンの製造方法である。
請求項2記載の本発明は、コンドロイチン原料が、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸およびコンドロイチン基本骨格を有する糖鎖を含むものから選ばれたものである請求項1記載のコンドロシンの製造方法である。
請求項3記載の本発明は、加水分解が、酸加水分解であることを特徴とする請求項1記載のコンドロシンの製造方法である。
請求項4記載の本発明は、電気透析が、分画分子量200〜400である膜を用いて行われることを特徴とする請求項1記載のコンドロシンの製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】
請求項1記載のコンドロシンの製造方法は、上記したように、コンドロイチン原料を加水分解後、電気透析することを特徴とするものである。
本発明において、コンドロイチン原料としては、請求項2記載の本発明のように、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸およびコンドロイチン基本骨格を有する糖鎖を含むものを用いることができる。
このようなコンドロイチン原料としては、市販品のような高純度コンドロイチン、高純度コンドロイチン硫酸のほかに、前記したように、コンドロイチン硫酸等を含む動物組織のような未精製原料を用いることができる。動物組織としては、例えば軟骨、骨、靱帯、角膜、血管、皮膚、血清、その他の結合組織等を挙げることができるが、中でもコンドロイチン硫酸の含量が多く、量的にも容易に入手が可能な軟骨等が利用しやすい。
動物組織としては、例えばサメ、サケ、エイ、ウシ等由来の組織を用いることができる。これらのほかに、海洋微生物の培養物より分離、精製された酸性ムコ多糖[M.Matsudaら:Fisheries Science, 63, 983-988(1997)]なども使用することができる。
【0010】
ここで、市販のコンドロイチン、コンドロイチン硫酸等の高純度のものは、そのままコンドロイチン原料として使用することができるが、軟骨等のコンドロイチン、コンドロイチン硫酸等を含む未精製の原料を用いる場合は、予め微粉砕後、アルカリ処理を行い、コンドロイチン硫酸等を抽出してから用いることが望ましい。また、必要に応じて、アルカリ抽出物に含まれる蛋白質を蛋白分解酵素で処理してから、加水分解に供する。
なお、原料の粉砕は、粉砕機を用い、予め所定の粒径まで微紛化することにより行い、これによって次のアルカリ処理による抽出効率を増大させることができる。微粉化に用いる粉砕機としては、コンドロイチン含有原料を微紛化可能なものであれば特に制限はないが、一般的には、ジェットミル、高速回転ミル、ボールミルなどが挙げられる。微粉化は、平均粒径が40〜150μm程度になるまで行うことが好ましい。それ以下の粒径とした場合、コンドイチン硫酸等の抽出効率はほとんど変化なく、一方、これ以上の粒径とした場合は、コンドロイチン硫酸等の抽出率が低下する。
次いで、コンドロイチン硫酸等を抽出するためにアルカリ処理を行う。さらに、必要に応じて、同時に抽出される蛋白質を酸処理により除くか、もしくはプロテアーゼ等の酵素処理により蛋白部分を分解、除去した後、加水分解に用いられる。
【0011】
アルカリ処理は、例えば水酸化ナトリウム0.2〜0.6N濃度、30〜50℃で1〜8時間行う。一方、蛋白質の酵素分解は、プロテアーゼ(例えば商品名:アクチナーゼAS、プロテアーゼA等)の酵素を用いて、酵素の活性が発揮される条件下に行うことができる。使用する酵素の活性により、その添加量は一定ではないが、例えばコンドロイチン原料として軟骨を用い、酵素として上記のプロテアーゼを使用する場合は、原料に対して0.05〜0.5%を添加し、30〜40℃で1〜5時間程度とすることができる。
【0012】
本発明のコンドロシンの製造方法では、上記のコンドロイチン原料を、加水分解に供する。加水分解は、請求項3に記載したように、酸加水分解により行うことができる。
コンドロイチン原料の酸加水分解は、一般的には塩酸あるいは硫酸による加水分解により行われる。この酸加水分解は、0.1〜1.0N程度の酸溶液中にて、80〜120℃、好ましくは100℃で4〜30時間、好ましくは6〜15時間行うことが適当である。例えば、0.2N酸溶液を用いた酸加水分解を、100℃で24時間程度行うことにより、コンドロイチン原料は十分コンドロシンに分解される。酸溶液の濃度が0.1N以下であると、加水分解が不十分となる場合があり、一方、酸溶液の濃度が2N以上であると、コンドロシンが分解する場合があるので、著しくコンドロシンの収量が低下する。なお、温度条件が変化すると、酸の最適規定度も変化するので、温度条件は上記範囲で一定に保持することが好ましい。
【0013】
本発明のコンドロシンの製造方法においては、上述の加水分解の後、電気透析を行う。なお、電気透析の前に、加水分解により得られたコンドロシン含有混合物、特に酸加水分解により得られた混合物は中和する必要がある。
電気透析の条件については、上記の混合物に含まれるコンドロシン濃度によっても異なるが、通常は電気透析により低下する電気伝導度が平衡状態となり、変化しなくなるまで行う。具体的には、電気伝導度の値が5mS/cm付近にまで低下し、少なくとも30分以上平衡状態となり、変化が見られなくなった時点を終点とする。このような操作により、コンドロシン約95%以上を含む高純度コンドロシン溶液を得ることができる。
【0014】
また、電気透析は、請求項4に記載したように、分画分子量200〜400である膜を用いて行う。好ましくは分画分子量270〜330、より好ましくは300程度の膜を用いる。具体的には、電気透析機に用いるカートリッジとして、分画分子量200〜400程度、好ましくは270〜330程度のものを用いる。上記分画分子量の範囲を下回る場合、コンドロシンの純度が著しく低下する。また、上記分画分子量の範囲を上回る場合は、コンドロシンの効果的な回収ができなくなるので好ましくない。
【0015】
こうして得られたコンドロシン溶液は高純度のコンドロシンを含むものである。このコンドロシン溶液は、目的に応じてそのまま用いることもできるし、濃縮して、凍結乾燥、スプレードライ等で粉末化することも可能である、さらに、必要ならば、着色成分を除くために、陰イオン交換樹脂(Cl−形)、ODS、合成吸着剤等にそのまま流して着色成分のみを除き、白色粉末を調製することもできる。
かくして本発明の方法により得られたコンドロシンは、食品、医薬品、試薬等として使用する際に十分な程度に極めて高純度であり、再結晶等の操作を行わずに、例えば医薬品原料等としても使用できる。
【0016】
【実施例】
以下に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
市販のコンドロイチン硫酸(三栄源エフ・エフ・アイ製のサメ軟骨抽出物)20gを水に溶解させた後、0.5N塩酸で500ml溶液とした。これを100℃で12時間加熱して酸加水分解を行った。反応終了後、反応液を直ちに冷却してから水酸化ナトリウムで中和した。
得られたコンドロシン含有混合液を、AC−220−550(分画分子量300)カートリッジを装着した電気透析装置(マイクロアシアライザー、旭化成製、S3型)を用いて、電気伝導度が平衡状態となるまで透析を行った。得られた溶液を合成吸着剤(商品名:HP20)に通して脱色した後、減圧下濃縮して、凍結乾燥を行って、高純度コンドロシン粉末8.9gを得た。
【0017】
実施例2
サメ骨破砕物100gに対して0.4N NaOH溶液70mlを加えて、室温で1夜放置した後、10% NaOHにより中和し、プロテアーゼ(アクチナーゼAS、科研ファルマ製)100mgを添加し、酵素処理を37℃で2時間行った。反応終了後、タンパク分解物を透析して除去したのち、透析内容物に塩酸を終濃度0.2Nとなるように添加した。100℃で7時間加熱、保温して酸加水分解を行った。反応終了後、反応液を直ちに冷却してから水酸化ナトリウムで中和した。
得られたコンドロシン含有混合液を、AC−220−550(分画分子量300)カートリッジを装着した電気透析装置(マイクロアシアライザー、旭化成製、S3型)を用いて、電気伝導度が平衡状態である2ms/cm付近となるまで電気透析を行った。得られた溶液を陰イオン交換樹脂(商品名:IRA67)に流して脱色したのち、ロータリーエバポレータにより減圧下濃縮し、凍結乾燥を行って、高純度コンドロシン粉末8.5gを得た。
【0018】
実施例3
ペプトン0.5%及び酵母エキス0.1%を含む海水を滅菌処理して得た培地(基本培地)10mlにシュードモナス・エスピーWAK−1(FERM P−18988)を1白金耳接種し、28℃で72時間振盪培養して得た前培養液を上記基本培地に3%ショ糖と寒天を添加した培地250mlに接種し、28℃で72時間培養して得た菌体を含む粘質物を、1%フェノール溶液に懸濁し、遠心分離して菌体を除いた。得られた上清に2倍量のエタノールを加え、白色沈殿を得た。
この沈殿物を採取し、水に溶解したのち、再び2倍量のエタノールを加えて多糖を沈殿させた。これを水に溶解し、水に対して透析後、凍結乾燥して多糖を得た。
この酸性ムコ多糖1.5gを、1N 塩酸400mlに溶解した。この溶液を100℃で8時間加熱、保温して酸加水分解を行った。反応終了後、実施例1と同様に水酸化ナトリウムで中和した。
得られたコンドロシン含有溶液を、実施例1と同じ電気透析装置(AC−220−550カートリッジ装着)を用いて電気伝導度が平衡状態となるまで電気透析を行った。得られた溶液をロータリーエバポレータにより減圧下濃縮した後、凍結乾燥を行って、高純度コンドロシン粉末0.45gを得た。
【0019】
実施例4
実施例1〜3で得られた高純度コンドロシン粉末の分析を、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により行った。
Mightysil RP-18GPカラム(4.6×250mm,関東化学製)を用いて10mM ヘキサンスルホン酸ナトリウム, 20mM リン酸二水素カリウムpH3.3を移動相とし、流速0.5ml/min,温度40℃の条件で分析した。その結果を図1〜3に示す。
図1〜3の結果から、実施例1〜3の高純度コンドロシン粉末はいずれも高純度のコンドロシンを含むことが明らかである。実施例1〜3のそれぞれのコンドロシン純度は95%、93%、87%であった。
【0020】
実施例5
実施例2と同じサメ骨破砕物1kgに対して0.5N NaOH溶液8lを加えて、室温で1夜放置した後、中和し、次いで塩酸を終濃度1Nとなるように添加した。白濁物を濾過して除いた後、濾液を100℃で10時間加熱、保温して酸加水分解を行った。反応終了後、実施例1と同様に水酸化ナトリウムで中和した。
得られたコンドロシン含有混合液を、実施例1と同じ電気透析装置(AC−220−550カートリッジ装着)を用いて、電気伝導度が平衡状態の2ms/cm付近となるまで電気透析を行った。得られた溶液をロータリーエバポレータにより減圧下濃縮して、凍結乾燥を行って、高純度コンドロシン粉末105gを得た。
【0021】
実施例6
実施例1と同じ市販のコンドロイチン硫酸40gを水に溶解させた後、0.2N 硫酸で500ml溶液とした。これを100℃で7時間加熱して酸加水分解を行った。反応終了後、実施例1と同様に水酸化ナトリウムで中和した。
得られたコンドロシン含有混合液を、実施例1と同じ電気透析装置(AC−220−550カートリッジ装着)を用いて電気伝導度が平衡状態となるまで電気透析を行った。得られた溶液をロータリーエバポレータにより減圧下濃縮し、凍結乾燥を行って、高純度コンドロシン粉末16.2gを得た。
【0022】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、市販のコンドロイチン硫酸等や軟骨等の動物組織などのコンドロイチン原料から、簡便な方法によってコンドロシンを高純度で、しかも大量、かつ安価に効率よく製造することができる。
したがって、本発明は高純度コンドロシンを機能性食品素材、医薬品、試薬等へ利用するための経済的な製造方法として極めて有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の高純度コンドロシン粉末のHPLC分析の結果である。
【図2】実施例2の高純度コンドロシン粉末のHPLC分析の結果である。
【図3】実施例3の高純度コンドロシン粉末のHPLC分析の結果である。
【符号の説明】VはVoltsを示す。

Claims (4)

  1. コンドロイチン原料を加水分解後、電気透析することを特徴とするコンドロシンの製造方法。
  2. コンドロイチン原料が、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸およびコンドロイチン基本骨格を有する糖鎖を含むものから選ばれたものである請求項1記載のコンドロシンの製造方法。
  3. 加水分解が、酸加水分解であることを特徴とする請求項1記載のコンドロシンの製造方法。
  4. 電気透析が、分画分子量200〜400である膜を用いて行われることを特徴とする請求項1記載のコンドロシンの製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006052188A (ja) * 2004-08-16 2006-02-23 Shiibaion:Kk Il−12産生誘導活性を有するマクロファージ活性化剤
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WO2024085395A1 (ko) * 2022-10-17 2024-04-25 주식회사 엘지화학 하이드록시알카노익산 및 락트산 제조 방법

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