JP2004196020A - ヘッドアップディスプレイ装置の車両搭載構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】インストルメントパネルのデザイン上の制約を低減可能なヘッドアップディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】インストルメントパネル20の内側に配置され、フロントウインドシールド30へ向けて表示光K1を出射することにより、フロントウインドシールド30に反射した表示光K2を運転者に虚像mとして視認させるヘッドアップディスプレイ装置10を備え、インストルメントパネル20の上面部21に、表示光K1を透過させる開口部21aを形成し、フロントウインドシールド30に向かう表示光K1の進行方向には透光性を有し、運転者の視線方向K3には遮光性を有する指向性透光カバー22を、開口部21aに配置する。
【選択図】 図2
【解決手段】インストルメントパネル20の内側に配置され、フロントウインドシールド30へ向けて表示光K1を出射することにより、フロントウインドシールド30に反射した表示光K2を運転者に虚像mとして視認させるヘッドアップディスプレイ装置10を備え、インストルメントパネル20の上面部21に、表示光K1を透過させる開口部21aを形成し、フロントウインドシールド30に向かう表示光K1の進行方向には透光性を有し、運転者の視線方向K3には遮光性を有する指向性透光カバー22を、開口部21aに配置する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フロントウインドシールドに反射した表示光を運転者に虚像として視認させるヘッドアップディスプレイ装置の、車両搭載構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、インストルメントパネルの内側に配置され、フロントウインドシールドへ向けて表示光を出射することにより、フロントウインドシールドに反射した表示光を運転者に虚像として視認させるヘッドアップディスプレイ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1では、インストルメントパネルの上面部に、表示光を透過させる開口部を形成している。そして、この開口部からインストルメントパネルの内側に塵、埃等の異物が混入してしまうことを防止するために、開口部に透光性のカバーを配置している。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−23997号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、上記特許文献1には特に記載されていないが、単純な板形状の部材を透光カバーに適用すると、インストルメントパネルの内側が透光カバーを通して運転者から見えてしまい、インストルメントパネルの見栄えを著しく損なわせてしまう。これに対し、図6に示すように、インストルメントパネル20の上面部21に、目隠しとしての機能を有する装飾部材26を設けることが、従来より一般的である。
【0006】
しかしながら、このように装飾部材26を設けると、インストルメントパネル20のデザイン上の制約が大きくなってしまう。しかも、近年では表示画像の大画面化のニーズが高まってきており、それにともなって、開口部21aおよび透光カバー220が大型化してきている。よって、装飾部材26が大きくなってしまうことにより、上述したデザイン上の制約の問題がより一層顕著になってきている。
【0007】
本発明は、上記点に鑑み、インストルメントパネルのデザイン上の制約を低減可能なヘッドアップディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、インストルメントパネル(20)の内側に配置され、フロントウインドシールド(30)へ向けて表示光を出射することにより、フロントウインドシールド(30)に反射した表示光を運転者に虚像として視認させるヘッドアップディスプレイ装置(10)を備え、インストルメントパネル(20)の上面部(21)に、表示光を透過させる開口部(21a)を形成し、フロントウインドシールド(30)に向かう表示光の進行方向には透光性を有し、運転者の視線方向には遮光性を有する指向性透光カバー(22、25)を、開口部(21a)に配置したことを特徴とする。
【0009】
これにより、指向性透光カバー(22、25)自体に、インストルメントパネル(20)の内側を乗員に対して目隠しする機能を備えさせることとなるので、従来の装飾部材26を廃止でき、インストルメントパネル(20)のデザイン上の制約を低減できる。
【0010】
請求項1に記載の指向性透光カバー(22)の具体的一例としては、請求項2に記載の発明のように、指向性透光カバーにフレネルレンズ(25)を適用し、フレネルレンズ(25)のうち視線方向に対して略垂直に拡がる傾斜面(25a)に、遮光性塗料を塗布することや、請求項4に記載の発明のように、指向性透光カバー(22)を、フロントウインドシールド(30)に向かう表示光の進行方向かつ車両左右方向に拡がる遮光性膜状部(22a)および透光性膜状部(22b)を車両前後方向に積層して構成することが挙げられる。
【0011】
請求項3に記載の発明では、インストルメントパネル(20)の内側に配置され、フロントウインドシールド(30)へ向けて表示光を出射することにより、フロントウインドシールド(30)に反射した表示光を運転者に虚像として視認させるヘッドアップディスプレイ装置(10)を備え、インストルメントパネル(20)の上面部(21)に、フロントウインドシールド(30)に向かう方向に表示光を透過する指向性透光カバー(24)を、インストルメントパネル(20)とともに樹脂により一体に形成し、指向性透光カバー(24)を、運転者の視線方向には遮光性を有するように形成したことを特徴とする。
【0012】
これにより、指向性透光カバー(24)自体に、インストルメントパネル(20)の内側を乗員に対して目隠しする機能を備えさせることとなるので、従来の装飾部材26を廃止でき、インストルメントパネル(20)のデザイン上の制約を低減できる。
【0013】
また、指向性透光カバー(24)をインストルメントパネル(20)とともに樹脂により一体に形成するので、指向性透光カバー(22)をインストルメントパネル(20)とは別体に形成した場合に比べて、部品点数の低減および組付工数の低減を図ることができる。
【0014】
なお、請求項3に記載の指向性透光カバー(24)の具体的一例としては、請求項4に記載の発明のように、指向性透光カバー(24)を、フロントウインドシールド(30)に向かう表示光の進行方向かつ車両左右方向に拡がる遮光性膜状部(24a)および透光性膜状部(24b)を車両前後方向に積層して構成することが挙げられる。
【0015】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態を図に基づいて説明する。
【0017】
(第1実施形態)
図1は、ヘッドアップディスプレイ装置10およびインストルメントパネル20を上方から見た平面図、図2は図1のA−A断面図であり、図中の前後左右上下方向を示す矢印は、ヘッドアップディスプレイ装置10およびインストルメントパネル20を車両に搭載した状態における向きを示している。
【0018】
ヘッドアップディスプレイ装置10は、インストルメントパネル20の内側のうち運転席の車両前方部分に配置され、フロントウインドシールド30へ向けて表示光K1を出射することにより、フロントウインドシールド30に反射した表示光K2を運転者に虚像mとして視認させる。なお、表示光K1、K2による虚像mの表示内容には、車速や、車両の各種異常を警告する表示、車両前方の夜間映像、車速等が挙げられる。
【0019】
インストルメントパネル20は樹脂により形成されており、インストルメントパネル20の上面部21のうちヘッドアップディスプレイ装置10に対向する部分には、表示光を透過させる開口部21aが形成されている。
【0020】
開口部21aには指向性透光カバー22が配置されている。この指向性透光カバー22は、フロントウインドシールド30に向かう表示光K1の進行方向には透光性を有し、運転者の視線方向K3には遮光性を有する。
【0021】
図3は、指向性透光カバー22単体を示す拡大図であり、指向性透光カバー22は、フロントウインドシールド30に向かう表示光K1の進行方向かつ車両左右方向に拡がる複数枚の遮光性膜状部22aと、フロントウインドシールド30に向かう表示光K1の進行方向かつ車両左右方向に拡がる複数枚の透光性膜状部22bとを、車両前後方向に交互に積層して構成されている。
【0022】
遮光性膜状部22aはカーボン製であり、透光性膜状部22bは透明の樹脂製である。そして、指向性透光カバー22はフィルム状に形成され、指向性透光カバー22の具体例としては、住友スリーエム株式会社製の商品名:LCF(Light Cut Film)が挙げられる。
【0023】
これにより、指向性透光カバー22に運転者が視線K3を移した場合であっても、遮光性膜状部22aにより、開口部21aからインストルメントパネル20の内部が見えてしまうことを防止でき、指向性透光カバー22に目隠しとしての機能を備えさせることができる。よって、従来の装飾部材26を廃止でき、インストルメントパネル20のデザイン上の制約を低減できる。
【0024】
しかも、透光性膜状部22bによりフロントウインドシールド30に向かう表示光K1は確実に透過させることができ、虚像mの表示に影響を与えることはない。
【0025】
また、開口部21aに指向性透光カバー22を配置するので、インストルメントパネル20の内側に開口部21aから塵、埃等の異物が混入してしまうことを防止できる。
【0026】
因みに、図1中の符号23は、フロントウインドシールド30に向けて空調風を吹き出すデフロスタ吹出グリルを示している。
【0027】
また、図2中の符号40は、インストルメントパネル20内側のうちヘッドアップディスプレイ装置10の下方に配置され、車両左右方向に延びて少なくともステアリングを支持する機能を有するステアリング支持部材を示している。
【0028】
また、図2中の符号50は、インストルメントパネル20内側のうちヘッドアップディスプレイ装置10の下方に配置され、デフロスタ吹出グリル23等に向けて空調風を流通させる空調ダクトを示している。
【0029】
また、図2中の符号60は、インストルメントパネル20内側のうちヘッドアップディスプレイ装置10の下方に配置された、ワイヤーハーネスを示している。
【0030】
また、図2中の符号70は、インストルメントパネル20内側のうちヘッドアップディスプレイ装置10の車両後方に配置されたメータユニットを示しており、メータユニット70は、インストルメントパネル20の開口部20aから運転者に視認されるように配置されている。
【0031】
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、インストルメントパネル20の開口部20aに、インストルメントパネル20とは別体の指向性透光カバー22を配置しているが、本実施形態では、図4に示すように、インストルメントパネル20の上面部21に、フロントウインドシールド30に向かう方向に表示光K1を透過する指向性透光カバー24を、インストルメントパネル20とともに樹脂により一体に形成している。そして、指向性透光カバー24を、運転者の視線方向K3には遮光性を有するように形成している。
【0032】
指向性透光カバー24は、フロントウインドシールド30に向かう表示光K1の進行方向かつ車両左右方向に拡がる複数枚の遮光性膜状部24aと、フロントウインドシールド30に向かう表示光K1の進行方向かつ車両左右方向に拡がる複数枚の透光性膜状部24bとを、車両前後方向に交互に積層して構成されている。そして、このように構成された指向性透光カバー24をインストルメントパネル20とともに周知の2色成形工法により一体に樹脂で形成している。
【0033】
指向性透光カバー24は、上記第1実施形態の指向性透光カバー22と同様の材質にして好適である。
【0034】
以上により、本実施形態によれば、指向性透光カバー24をインストルメントパネル20とともに樹脂により一体に形成するので、上記第1実施形態と同様の効果に加え、指向性透光カバー22をインストルメントパネル20とは別体に形成した場合に比べて、部品点数の低減および組付工数の低減を図ることができる。
【0035】
(第3実施形態)
上記第1実施形態では、指向性透光カバー22に、複数枚の遮光性膜状部22aおよび透光性膜状部22bを積層して構成されたフィルム部材を適用しているが、本実施形態では図5に示すように、指向性透光カバーにフレネルレンズ25を適用している。
【0036】
フレネルレンズ25のうち視線方向K3に対して略垂直に拡がる傾斜面25aには、遮光性塗料を塗布することによるマスキングが施されている。なお、複数の傾斜面25aの間に位置する透光部25bを表示光K1が透過することにより、表示光K2を虚像mとして運転者に視認させることができる。
【0037】
ところで、運転者に対して虚像mを遠方に視認させるほど、運転中に虚像mを視認することによる運転者の焦点移動距離を短くでき、好適である。従って、ヘッドアップディスプレイ装置10を開口部21aから下方側にできるだけ離して配置することが考えられるが、下方側に離すほど、インストルメントパネル20内側におけるヘッドアップディスプレイ装置10の搭載スペースが大きくなってしまう。
【0038】
そこで、フレネルレンズ25により表示光K1の光軸を屈折させるようにすれば、ヘッドアップディスプレイ装置10から出射してからフロントウインドシールド30に到達するまでの光学距離を長くすることができるので、ヘッドアップディスプレイ装置10の搭載スペースが大きくなることを抑制しつつ、運転者に対して虚像mを遠方に視認させることができ、好適である。
【0039】
さらにまた、フレネルレンズ25により表示光K1を拡大させるようにすれば、ヘッドアップディスプレイ装置10の大型化を抑制しつつ、虚像mの大画面化を図ることができ、好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る、ヘッドアップディスプレイ装置およびインストルメントパネルを上方から見た平面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1および図2の指向性透光カバー単体を示す拡大図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る、指向性透光カバーを示す模式図である。
【図5】本発明の第3実施形態に係る、指向性透光カバー単体を示す模式図である。
【図6】従来の、ヘッドアップディスプレイ装置の車両搭載構造を示す断面図である。
【符号の説明】
10…ヘッドアップディスプレイ装置、20…インストルメントパネル、21…上面部、22…指向性透光カバー、30…フロントウインドシールド。
【発明の属する技術分野】
本発明は、フロントウインドシールドに反射した表示光を運転者に虚像として視認させるヘッドアップディスプレイ装置の、車両搭載構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、インストルメントパネルの内側に配置され、フロントウインドシールドへ向けて表示光を出射することにより、フロントウインドシールドに反射した表示光を運転者に虚像として視認させるヘッドアップディスプレイ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1では、インストルメントパネルの上面部に、表示光を透過させる開口部を形成している。そして、この開口部からインストルメントパネルの内側に塵、埃等の異物が混入してしまうことを防止するために、開口部に透光性のカバーを配置している。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−23997号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、上記特許文献1には特に記載されていないが、単純な板形状の部材を透光カバーに適用すると、インストルメントパネルの内側が透光カバーを通して運転者から見えてしまい、インストルメントパネルの見栄えを著しく損なわせてしまう。これに対し、図6に示すように、インストルメントパネル20の上面部21に、目隠しとしての機能を有する装飾部材26を設けることが、従来より一般的である。
【0006】
しかしながら、このように装飾部材26を設けると、インストルメントパネル20のデザイン上の制約が大きくなってしまう。しかも、近年では表示画像の大画面化のニーズが高まってきており、それにともなって、開口部21aおよび透光カバー220が大型化してきている。よって、装飾部材26が大きくなってしまうことにより、上述したデザイン上の制約の問題がより一層顕著になってきている。
【0007】
本発明は、上記点に鑑み、インストルメントパネルのデザイン上の制約を低減可能なヘッドアップディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、インストルメントパネル(20)の内側に配置され、フロントウインドシールド(30)へ向けて表示光を出射することにより、フロントウインドシールド(30)に反射した表示光を運転者に虚像として視認させるヘッドアップディスプレイ装置(10)を備え、インストルメントパネル(20)の上面部(21)に、表示光を透過させる開口部(21a)を形成し、フロントウインドシールド(30)に向かう表示光の進行方向には透光性を有し、運転者の視線方向には遮光性を有する指向性透光カバー(22、25)を、開口部(21a)に配置したことを特徴とする。
【0009】
これにより、指向性透光カバー(22、25)自体に、インストルメントパネル(20)の内側を乗員に対して目隠しする機能を備えさせることとなるので、従来の装飾部材26を廃止でき、インストルメントパネル(20)のデザイン上の制約を低減できる。
【0010】
請求項1に記載の指向性透光カバー(22)の具体的一例としては、請求項2に記載の発明のように、指向性透光カバーにフレネルレンズ(25)を適用し、フレネルレンズ(25)のうち視線方向に対して略垂直に拡がる傾斜面(25a)に、遮光性塗料を塗布することや、請求項4に記載の発明のように、指向性透光カバー(22)を、フロントウインドシールド(30)に向かう表示光の進行方向かつ車両左右方向に拡がる遮光性膜状部(22a)および透光性膜状部(22b)を車両前後方向に積層して構成することが挙げられる。
【0011】
請求項3に記載の発明では、インストルメントパネル(20)の内側に配置され、フロントウインドシールド(30)へ向けて表示光を出射することにより、フロントウインドシールド(30)に反射した表示光を運転者に虚像として視認させるヘッドアップディスプレイ装置(10)を備え、インストルメントパネル(20)の上面部(21)に、フロントウインドシールド(30)に向かう方向に表示光を透過する指向性透光カバー(24)を、インストルメントパネル(20)とともに樹脂により一体に形成し、指向性透光カバー(24)を、運転者の視線方向には遮光性を有するように形成したことを特徴とする。
【0012】
これにより、指向性透光カバー(24)自体に、インストルメントパネル(20)の内側を乗員に対して目隠しする機能を備えさせることとなるので、従来の装飾部材26を廃止でき、インストルメントパネル(20)のデザイン上の制約を低減できる。
【0013】
また、指向性透光カバー(24)をインストルメントパネル(20)とともに樹脂により一体に形成するので、指向性透光カバー(22)をインストルメントパネル(20)とは別体に形成した場合に比べて、部品点数の低減および組付工数の低減を図ることができる。
【0014】
なお、請求項3に記載の指向性透光カバー(24)の具体的一例としては、請求項4に記載の発明のように、指向性透光カバー(24)を、フロントウインドシールド(30)に向かう表示光の進行方向かつ車両左右方向に拡がる遮光性膜状部(24a)および透光性膜状部(24b)を車両前後方向に積層して構成することが挙げられる。
【0015】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態を図に基づいて説明する。
【0017】
(第1実施形態)
図1は、ヘッドアップディスプレイ装置10およびインストルメントパネル20を上方から見た平面図、図2は図1のA−A断面図であり、図中の前後左右上下方向を示す矢印は、ヘッドアップディスプレイ装置10およびインストルメントパネル20を車両に搭載した状態における向きを示している。
【0018】
ヘッドアップディスプレイ装置10は、インストルメントパネル20の内側のうち運転席の車両前方部分に配置され、フロントウインドシールド30へ向けて表示光K1を出射することにより、フロントウインドシールド30に反射した表示光K2を運転者に虚像mとして視認させる。なお、表示光K1、K2による虚像mの表示内容には、車速や、車両の各種異常を警告する表示、車両前方の夜間映像、車速等が挙げられる。
【0019】
インストルメントパネル20は樹脂により形成されており、インストルメントパネル20の上面部21のうちヘッドアップディスプレイ装置10に対向する部分には、表示光を透過させる開口部21aが形成されている。
【0020】
開口部21aには指向性透光カバー22が配置されている。この指向性透光カバー22は、フロントウインドシールド30に向かう表示光K1の進行方向には透光性を有し、運転者の視線方向K3には遮光性を有する。
【0021】
図3は、指向性透光カバー22単体を示す拡大図であり、指向性透光カバー22は、フロントウインドシールド30に向かう表示光K1の進行方向かつ車両左右方向に拡がる複数枚の遮光性膜状部22aと、フロントウインドシールド30に向かう表示光K1の進行方向かつ車両左右方向に拡がる複数枚の透光性膜状部22bとを、車両前後方向に交互に積層して構成されている。
【0022】
遮光性膜状部22aはカーボン製であり、透光性膜状部22bは透明の樹脂製である。そして、指向性透光カバー22はフィルム状に形成され、指向性透光カバー22の具体例としては、住友スリーエム株式会社製の商品名:LCF(Light Cut Film)が挙げられる。
【0023】
これにより、指向性透光カバー22に運転者が視線K3を移した場合であっても、遮光性膜状部22aにより、開口部21aからインストルメントパネル20の内部が見えてしまうことを防止でき、指向性透光カバー22に目隠しとしての機能を備えさせることができる。よって、従来の装飾部材26を廃止でき、インストルメントパネル20のデザイン上の制約を低減できる。
【0024】
しかも、透光性膜状部22bによりフロントウインドシールド30に向かう表示光K1は確実に透過させることができ、虚像mの表示に影響を与えることはない。
【0025】
また、開口部21aに指向性透光カバー22を配置するので、インストルメントパネル20の内側に開口部21aから塵、埃等の異物が混入してしまうことを防止できる。
【0026】
因みに、図1中の符号23は、フロントウインドシールド30に向けて空調風を吹き出すデフロスタ吹出グリルを示している。
【0027】
また、図2中の符号40は、インストルメントパネル20内側のうちヘッドアップディスプレイ装置10の下方に配置され、車両左右方向に延びて少なくともステアリングを支持する機能を有するステアリング支持部材を示している。
【0028】
また、図2中の符号50は、インストルメントパネル20内側のうちヘッドアップディスプレイ装置10の下方に配置され、デフロスタ吹出グリル23等に向けて空調風を流通させる空調ダクトを示している。
【0029】
また、図2中の符号60は、インストルメントパネル20内側のうちヘッドアップディスプレイ装置10の下方に配置された、ワイヤーハーネスを示している。
【0030】
また、図2中の符号70は、インストルメントパネル20内側のうちヘッドアップディスプレイ装置10の車両後方に配置されたメータユニットを示しており、メータユニット70は、インストルメントパネル20の開口部20aから運転者に視認されるように配置されている。
【0031】
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、インストルメントパネル20の開口部20aに、インストルメントパネル20とは別体の指向性透光カバー22を配置しているが、本実施形態では、図4に示すように、インストルメントパネル20の上面部21に、フロントウインドシールド30に向かう方向に表示光K1を透過する指向性透光カバー24を、インストルメントパネル20とともに樹脂により一体に形成している。そして、指向性透光カバー24を、運転者の視線方向K3には遮光性を有するように形成している。
【0032】
指向性透光カバー24は、フロントウインドシールド30に向かう表示光K1の進行方向かつ車両左右方向に拡がる複数枚の遮光性膜状部24aと、フロントウインドシールド30に向かう表示光K1の進行方向かつ車両左右方向に拡がる複数枚の透光性膜状部24bとを、車両前後方向に交互に積層して構成されている。そして、このように構成された指向性透光カバー24をインストルメントパネル20とともに周知の2色成形工法により一体に樹脂で形成している。
【0033】
指向性透光カバー24は、上記第1実施形態の指向性透光カバー22と同様の材質にして好適である。
【0034】
以上により、本実施形態によれば、指向性透光カバー24をインストルメントパネル20とともに樹脂により一体に形成するので、上記第1実施形態と同様の効果に加え、指向性透光カバー22をインストルメントパネル20とは別体に形成した場合に比べて、部品点数の低減および組付工数の低減を図ることができる。
【0035】
(第3実施形態)
上記第1実施形態では、指向性透光カバー22に、複数枚の遮光性膜状部22aおよび透光性膜状部22bを積層して構成されたフィルム部材を適用しているが、本実施形態では図5に示すように、指向性透光カバーにフレネルレンズ25を適用している。
【0036】
フレネルレンズ25のうち視線方向K3に対して略垂直に拡がる傾斜面25aには、遮光性塗料を塗布することによるマスキングが施されている。なお、複数の傾斜面25aの間に位置する透光部25bを表示光K1が透過することにより、表示光K2を虚像mとして運転者に視認させることができる。
【0037】
ところで、運転者に対して虚像mを遠方に視認させるほど、運転中に虚像mを視認することによる運転者の焦点移動距離を短くでき、好適である。従って、ヘッドアップディスプレイ装置10を開口部21aから下方側にできるだけ離して配置することが考えられるが、下方側に離すほど、インストルメントパネル20内側におけるヘッドアップディスプレイ装置10の搭載スペースが大きくなってしまう。
【0038】
そこで、フレネルレンズ25により表示光K1の光軸を屈折させるようにすれば、ヘッドアップディスプレイ装置10から出射してからフロントウインドシールド30に到達するまでの光学距離を長くすることができるので、ヘッドアップディスプレイ装置10の搭載スペースが大きくなることを抑制しつつ、運転者に対して虚像mを遠方に視認させることができ、好適である。
【0039】
さらにまた、フレネルレンズ25により表示光K1を拡大させるようにすれば、ヘッドアップディスプレイ装置10の大型化を抑制しつつ、虚像mの大画面化を図ることができ、好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る、ヘッドアップディスプレイ装置およびインストルメントパネルを上方から見た平面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1および図2の指向性透光カバー単体を示す拡大図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る、指向性透光カバーを示す模式図である。
【図5】本発明の第3実施形態に係る、指向性透光カバー単体を示す模式図である。
【図6】従来の、ヘッドアップディスプレイ装置の車両搭載構造を示す断面図である。
【符号の説明】
10…ヘッドアップディスプレイ装置、20…インストルメントパネル、21…上面部、22…指向性透光カバー、30…フロントウインドシールド。
Claims (4)
- インストルメントパネル(20)の内側に配置され、フロントウインドシールド(30)へ向けて表示光を出射することにより、前記フロントウインドシールド(30)に反射した表示光を運転者に虚像として視認させるヘッドアップディスプレイ装置(10)を備え、
前記インストルメントパネル(20)の上面部(21)に、前記表示光を透過させる開口部(21a)を形成し、
前記フロントウインドシールド(30)に向かう表示光の進行方向には透光性を有し、運転者の視線方向には遮光性を有する指向性透光カバー(22、25)を、前記開口部(21a)に配置したことを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置の車両搭載構造。 - 前記指向性透光カバーにフレネルレンズ(25)を適用し、
前記フレネルレンズ(25)のうち前記視線方向に対して略垂直に拡がる傾斜面(25a)には、遮光性塗料が塗布されていることを特徴とする請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ装置の車両搭載構造。 - インストルメントパネル(20)の内側に配置され、フロントウインドシールド(30)へ向けて表示光を出射することにより、前記フロントウインドシールド(30)に反射した表示光を運転者に虚像として視認させるヘッドアップディスプレイ装置(10)を備え、
前記インストルメントパネル(20)の上面部(21)に、前記フロントウインドシールド(30)に向かう方向に前記表示光を透過する指向性透光カバー(24)を、前記インストルメントパネル(20)とともに樹脂により一体に形成し、
前記指向性透光カバー(24)を、運転者の視線方向には遮光性を有するように形成したことを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置の車両搭載構造。 - 前記指向性透光カバー(22、24)は、前記フロントウインドシールド(30)に向かう表示光の進行方向かつ車両左右方向に拡がる遮光性膜状部(22a、24a)および透光性膜状部(22b、24a)を、車両前後方向に積層して構成されていることを特徴とする請求項1または3に記載のヘッドアップディスプレイ装置の車両搭載構造。
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-
2002
- 2002-12-16 JP JP2002363929A patent/JP2004196020A/ja active Pending
Cited By (3)
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JPWO2016158100A1 (ja) * | 2015-04-01 | 2017-08-03 | 株式会社デンソー | ヘッドアップディスプレイ装置 |
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