JP2004195369A - 塗工シート加工装置および間欠塗工装置 - Google Patents

塗工シート加工装置および間欠塗工装置 Download PDF

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市郎太 宮木
Atsuko Hosoi
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Abstract

【課題】2種類以上の塗工液等の塗工物を混合することなく別々に重ねて塗工することができる塗工シート加工装置および間欠塗工装置を提供する。
【解決手段】長尺の第1シートを供給する第1シート供給装置と、長尺の第2シートを供給する第2シート供給装置と、第1シート上に第1塗工物を間欠的に塗工して第1塗工層を形成する第1塗工装置と、第1塗工装置に連続して配置され、第1シート上に間欠的に形成された第1塗工層上に第2塗工物を重ねて間欠的に塗工して第2塗工層を形成する第2塗工装置と、第1シート、第1塗工層および第2塗工層上を第2シートで被覆して塗工シートを形成する被覆装置とを有することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗工シートの加工装置に関するものであり、より具体的には、長尺の基材シートを保持し、この基材シートを引き出して供給する基材シート供給装置と、長尺のカバーフィルムを保持し、このカバーフィルムを引き出して供給するカバーフィルム供給装置と、基材シートまたはカバーフィルム上に薬剤を含む塗工液等の塗工物を間欠的に二重塗工する塗工装置と、この塗工物が塗工された基材シートまたはカバーフィルムの表面をそれぞれカバーフィルムまたは基材シートで被覆して塗工シートを形成する被覆装置とを有する塗工シート加工装置および間欠塗工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
布(織布、不織布)や紙や金属やプラスチックフィルムなどのシート状のマテリアルに各種の塗工液等の塗工物を塗工することは、各種の技術分野で広く行われている。特に、医薬品の分野では、消炎鎮痛剤などの薬剤を含む塗工物を不織布や織布などの基材シートまたはカバーフィルムに塗工してその表面にそれぞれカバーフィルムまたは基材シートが設けられたプラスターやパップ剤等の貼付剤や軟膏貼付剤が、筋肉の疲労や関節痛、腰痛、肩痛、膝痛、神経痛やなどを緩和するための湿布薬や、火傷や外傷や皮膚疾患等を治癒するための治療薬として広く使われている。
【0003】
このような貼付剤は、従来技術では、治療のために、2種類以上の薬剤、例え水溶性薬物および脂溶性薬物を同時に併用する必要があるときは、これらの2種以上の薬剤を混合して単一の塗工液とし、この塗工液を基材シートまたはカバーシートに塗工していた。しかし、水溶性薬物と脂溶性薬物などの2種類の薬剤を混合して使用する場合と、別々に併用して塗工して使用する場合とでは、薬効、例えば薬剤の放出性等に差が生じ、それらの薬物が持つ本来の効果を高めることができなかった。従って、これらの薬物の性質特徴を製剤的に工夫することにより、治療の場に新しい製剤設計を提供することが可能となるが、従来装置では、2種類の薬剤を混合することなく別々に重ねて塗工することができなかった。
【0004】
基材シートやカバーフィルムに塗工液を塗工するための塗工装置としては、各種の塗工装置が公知となっており、例えば、特許文献1に示された「吐出型塗工装置」などが知られている。この特許文献1に開示された塗工装置は、ダイコート装置とも称されるものであって、この発明には、ダイコート装置によって間欠塗工する際に、塗工区間の終了部分にかすれを生じさせないために、塗工区間の終了直前に、分岐配管に設けられた吸引用バルブを瞬間的に開いて負圧にし、塗工液を確実に切るものである。
【0005】
また、例えば特許文献2、特許文献3、特許文献4および特許文献5等にも、間欠的に塗工するダイコート装置やロールコート装置などの塗工装置の具体的な例が開示されている。しかし、これらの塗工装置は、いずれも、2種類以上の薬剤を併用する場合には、これらの2種類以上の薬剤を混合して単一の塗工液として基材シートまたはカバーシートに塗工するものであって、2種類以上の薬剤を重ねて塗工するものではなく、2種類以上の薬剤を多重塗工することは全く考えられていなかった。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−179156号公報
【特許文献2】
特許2917127号公報
【特許文献3】
特開平8−257463号公報
【特許文献4】
特開平8−257464号公報
【特許文献5】
特開2001−293411号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解消し、2種類以上の薬剤、例えば水溶性薬物および脂溶性薬物などや、粘着剤および軟膏等の薬剤などを混合することなく別々に重ねて塗工する場合のように、2種類以上の塗工液等の塗工物を混合することなく別々に重ねて間欠的に塗工することができる塗工シート加工装置を提供することにある。
【0008】
また、本発明の他の目的は、間欠的に塗工された塗工部の端部にかすれやダレを生じたり、塗工部と塗工部の間(非塗工部)に塗工液が垂れてしまう等の不良を生ずることなく、正確な形状および寸法の塗工部が得られる間欠塗工装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、長尺の第1シートを保持し、この第1シートを引き出して供給する第1シート供給装置と、長尺の第2シートを保持し、この第2シートを引き出して供給する第2シート供給装置と、前記第1シート上に第1塗工物を間欠的に塗工して第1塗工層を形成する第1塗工装置と、この第1塗工装置に連続して配置され、前記第1シート上に間欠的に形成された前記第1塗工層上に第2塗工物を重ねて間欠的に塗工して第2塗工層を形成する第2塗工装置と、前記第1シート、前記第1塗工層および前記第2塗工層上を前記第2シートで被覆して塗工シートを形成する被覆装置とを有することを特徴とする塗工シート加工装置を提供するものである。
【0010】
ここで、前記第1塗工装置は、前記第1シート上に前記第1塗工物を間欠的に塗工するロールコート装置、ナイフコート装置またはダイコート装置であり、前記第2塗工装置は、前記第1塗工物上に前記第2塗工物を間欠的に塗工するロールコート装置、ナイフコート装置またはダイコート装置であるのが好ましい。
また、前記第2塗工装置は、前記第1塗工層上に前記第2塗工物を間欠的に塗工するダイコート装置であるのが好ましい。
また、前記第1塗工装置および前記第2塗工装置は、いずれも、前記第1または第2塗工物を間欠的に塗工するダイコート装置であるのが好ましい。
【0011】
また、前記第1塗工装置は、前記第1シート上に前記第1塗工物を1つのヘッドから同時に複数列に間欠的に塗工して、複数列の間欠的に塗工された前記第1塗工層を形成し、前記第2塗工装置は、前記第1シート上に形成された前記第1塗工層上に前記第2塗工物を1つのヘッドから同時に複数列に間欠的に塗工して、複数列の間欠的に塗工された前記第2塗工層を形成するのが好ましい。
【0012】
また、前記第1シートは、ロール状または折り畳み式の長尺の基材シートであり、前記第1シート供給装置は、このロール状または折り畳み式の長尺の基材シートを保持し、この基材シートを巻き出しまたは引き出して供給し、前記第2シートは、ロール状の長尺のカバーフィルムであり、前記第2シート供給装置は、このロール状の長尺のカバーフィルムを保持し、このカバーフィルムを巻き出して供給するのが好ましい。
【0013】
また、前記第1シートは、ロール状の長尺のカバーフィルムであり、前記第1シート供給装置は、このロール状の長尺のカバーフィルムを保持し、このカバーフィルムを巻き出して供給し、前記第2シートは、ロール状または折り畳み式の長尺の基材シートであり、前記第2シート供給装置は、このロール状または折り畳み式の長尺の基材シートを保持し、この基材シートを巻き出しまたは引き出して供給するのが好ましい。
【0014】
また、前記塗工シートは、貼付剤シートであり、前記基材シートは、不織布、織布またはフィルムからなり、前記第1塗工物および前記第2塗工物の少なくとも一方には薬剤を含むのが好ましい。
【0015】
また、さらに、支持体シートを保持し、この支持体シートを引き出して供給する支持体シート供給装置を有し、前記塗工シートは、貼付剤シートであり、前記基材シートは、ベースフィルムであり、前記支持体シートは、不織布または織布からなり、前記第1塗工物および前記第2塗工物の少なくとも一方には薬剤を含み、前記被覆装置は、前記ベースフィルム上に間欠的に形成された前記第1塗工層上に重ねて間欠的に塗工された前記第2塗工層上を前記カバーフィルムで被覆して形成された被覆シートの前記ベースフィルムの非塗工面側に前記支持体シートを貼り合わせて、前記貼付剤シートを形成するのが好ましい。
また、前記第1塗工物は、第1の薬剤または粘着剤であり、前記第2塗工物は、第2の薬剤であることを特徴とするのが好ましい。
【0016】
また、上記の課題を解決するために、本発明は、塗工液を吐出する吐出口を備えるダイと、このダイに塗工液を供給するアプリケータと、前記ダイの前記吐出口を開閉するシャッタと、前記ダイの前記吐出口に対向する位置に配置され、前記吐出口と所定の間隔を保ちながら被塗工物を搬送する搬送手段と、前記アプリケータおよび前記シャッタを制御して、前記被塗工物への塗工液の間欠塗工を制御する制御手段とを有し、前記制御手段は、吐出開始信号を前記アプリケータおよび前記シャッタに伝送して、前記アプリケータによる前記ダイへの塗工液の供給を開始するとともに、前記シャッタによって前記ダイの前記吐出口を開放して、前記被塗工物ヘの前記ダイの前記吐出口から塗工液の吐出を開始させ、吐出停止信号を前記アプリケータおよび前記シャッタに伝送して、前記アプリケータによる前記ダイへの塗工液の供給を停止して、前記被塗工物ヘの前記ダイの前記吐出口から塗工液の吐出を停止させるとともに、前記シャッタによって前記ダイの前記吐出口を閉止して、前記ダイの前記吐出口から前記被塗工物ヘの塗工液の吐出を確実に遮断することにより、前記被塗工物への塗工液の間欠塗工を制御することを特徴とする間欠塗工装置を提供するものである。
【0017】
ここで、さらに、前記搬送手段による前記被塗工物の搬送速度または搬送長さを検出する第1検出手段を有し、前記制御手段は、前記第1検出手段によって検出された前記被塗工物の搬送速度または搬送長さに基づいて、前記吐出開始信号および前記吐出停止信号を前記アプリケータおよび前記シャッタに伝送して、前記被塗工物への塗工液の間欠塗工を制御するのが好ましい。
【0018】
また、さらに、前記被塗工物に間欠塗工された塗工液の層の前端および後端の少なくとも一方を検出する第2検出手段を有し、前記制御手段は、前記第2検出手段によって検出された前記塗工液の層の前端および後端の少なくとも一方に基づいて、前記吐出開始信号および前記吐出停止信号を前記アプリケータおよび前記シャッタに伝送して、前記被塗工物への塗工液の間欠塗工を制御するのが好ましい。
【0019】
また、さらに、前記搬送手段による前記被塗工物の搬送速度または搬送長さを検出する第1検出手段と、前記被塗工物に間欠塗工された塗工液の層の前端および後端の少なくとも一方を検出する第2検出手段とを有し、前記制御手段は、前記第1検出手段によって検出された前記被塗工物の搬送速度または搬送長さおよび前記第2検出手段によって検出された前記塗工液の層の前端および後端の少なくとも一方に基づいて、前記吐出開始信号および前記吐出停止信号を前記アプリケータおよび前記シャッタに伝送して、前記被塗工物への塗工液の間欠塗工を制御するのが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明に係る塗工シート加工装置および間欠塗工装置を添付の図面に示す好適実施形態に基づいて以下に詳細に説明する。
以下では、本発明の塗工シート加工装置について、不織布等の基材シート上に消炎剤などの薬剤の層を有し、その上に剥離シートとなるカバーフィルムを被覆してなる貼付剤シートを代表例として説明するが、本発明はこれに限定される訳でないことはいうまでもない。
【0021】
図1は、本発明の塗工シート加工装置の一実施形態の全体を線図的に示す正面図であり、図2は、塗工シート加工装置に用いられる塗工装置の一実施例を線図的に示す正面図である。
図1に示すように、本発明の塗工シート加工装置10は、図中左端に基材シート14を供給する基材シート供給装置12が配置されており、この基材シート供給装置12に配置されたロール状に巻回された基材シートロールから巻き出して供給された基材シート14に、塗工液である薬剤を塗工装置16で塗工して、カバーフィルム供給装置18に配置されたロール状に巻回された長尺のカバーフィルムから巻き出して供給されたカバーフィルム20で、薬剤が塗工された表面を被覆することにより、塗工シートである貼付剤シート22を形成するものである。
【0022】
基材シート供給装置12は、ロール状に巻回された長尺の基材シート14を保持して、このロール状の基材シート14を巻き出して供給するものであって、2個の基材シートロール14a、14bが左右に位置して配置されている。この2個の基材シートロール14a、14bは、一方の基材シートロール14aまたは14bから基材シート14の供給が終了すると、直ちに他方の基材シートロール14bまたは14aから基材シート14が供給できるように、交換用の予備として配置されているものであって、基材シートロール14aから基材シートロール14bまたは基材シートロール14bから基材シートロール14aへの交換は、基材シートロール14aまたは14bからの終端部に基材シートロール14bまたは14aの始端部を両面テープで接着するなどの任意の方法で行うことができる。
【0023】
カバーフィルム供給装置18は、基材シート供給装置12とほぼ同様の構造をしており、基材シート供給装置12と同様に、2個のカバーフィルムロール20a、20bが左右に位置して配置されている。このカバーフィルム供給装置18における2個のカバーフィルムロール20a、20bも、基材シート供給装置12の場合と同様に、一方のカバーフィルムロール20a(20b)からのカバーフィルム20の供給が終了すると、直ちに他方のカバーフィルムロール20b(20a)からカバーフィルム20を供給するための交換用の予備として配置されているものであって、交換も同様にして行うことができる。
【0024】
基材シート供給装置12とカバーフィルム供給装置18は、基材シート14またはカバーフィルム20を所定のテンションで巻き出すために、各種の制御機構を有している。これらの制御機構は、各種の制御方法が公知となっているので、ここでは、その詳細な説明は省略する。
なお、本実施例で適用可能な基材シート14は、伸びや変形が生じ難いものであれば、貼付剤の支持体となる織布または不織布であっても良い。しかし、貼付剤に用いる織布や不織布等の支持体が、非常に柔らかく容易に伸びたり変形したりする場合には、基材シート14としては、比較的伸びや変形が生じ難いベースフィルムを用い、基材シート14であるベースフィルムの非薬剤塗工側の表面に支持体シートを貼り付けるようにしても良い。この場合の実施例については、後述する。
【0025】
塗工装置16は、基材シート供給装置12から巻き出して供給された基材シート14に塗工液を二重塗工して、消炎剤などの薬剤を含む塗工液が塗工された塗工済シートを形成するものであって、基材シート供給装置12から巻き出された基材シート14は、バックアップロール24で支持されて、第1塗工装置である間欠塗工装置、図示例ではダイコート装置28で第1の薬剤が第1層として間欠的に塗工され、次いで、バックアップロール26で支持されて、第2塗工装置である間欠塗工装置、図示例ではダイコート装置30で第1層上に第2の薬剤が第2層として間欠的に塗工される。
【0026】
このダイコート装置28および30で薬剤(塗工液)が塗工された基材シート14は、その表面をカバーフィルム供給装置18から巻き出されたカバーフィルム20で被覆されて、塗工シートである貼付剤シート22が形成される。このカバーフィルム20による被覆は、薬剤が塗工された基材シート14がバックアップロール26に、カバーフィルム供給装置18から巻き出されたカバーフィルム20が被覆ロール32に巻回して送られることによって、バックアップロール26と被覆ロール32との間で基材シート14とカバーフィルム20とが重ね合わされることによって行われる。貼付剤シート22は、ベルト搬送装置34などの搬送装置によって、できるだけ伸びや変形が生じないように下方から支持して搬送される。
【0027】
この実施形態の塗工装置16は、上述したように、第1塗工装置および第2塗工装置をともに間欠塗工装置として用いられるダイコート装置としたものであって、図2に詳細に示すように、2個のダイコート装置28、30を2台連続して配置し、これに対応する2個のバックアップロール24、26を有している。
上流側のダイコート装置28は、制御手段36で制御され、基材シート14の一方の側の表面上に第1の薬剤40(第1塗工液)を均一な厚さになるように、基材シート14の搬送方向に間欠的に塗工して第1の薬剤層41を形成する。
この時、本実施例では、基材シート14の幅方向(搬送方向である長手方向と直交する方向)の両側の所定幅には第1の薬剤40が塗工されないようにしても良いし、基材シート14の全幅に第1の薬剤40を塗工するようにしても良い。
【0028】
一方、図2に示すように、下流側のダイコート装置30は、制御手段38で制御され、基材シート14上に間欠的に形成された第1の薬剤層41の上側表面に第2の薬剤42(第2塗工液)を均一な厚さに所定幅かつ所定の間隔で間欠的に塗工して第2の薬剤層43を形成する。この時、本実施例では、第2の薬剤層43は、基材シート14上の第1の薬剤層41上に、第1の薬剤層41の面積よりも小さい面積で、第1の薬剤層41の略中央に形成される。
【0029】
すなわち、図2に示すように、第1塗工装置である上流側のダイコート装置28では、基材シート14に第1の薬剤40(第1塗工液)を所定幅で、搬送方向に所定の長さ(塗工長さ)aだけ均一厚さで塗工し、所定の長さ(塗工間隔)bだけ塗工を中断するものであり、第2塗工装置である下流側のダイコート装置30は、基材シート14に塗工された第1の薬剤40上に、例えば、その第1の薬剤層41よりも短い所定幅で、第1の薬剤層41の前端部から所定の長さcだけ後方の位置から、第2の薬剤42(第2塗工液)を第1の薬剤層41上に重ねて所定の長さa−2cだけ塗工するものである。
【0030】
このような第1の薬剤40および第2の薬剤42の塗工量(厚さおよび長さ)の制御は、例えば、バックアップロール24およびバックアップロール26の一方または両方、あるいはバックアップロール24の上方に設けたメジャーロール(図示せず)に設けたエンコーダ(図示せず)によって基材シート14の搬送速度(または搬送長さ)を測定し、それに応じて制御手段36および制御手段38がダイコート装置28およびダイコート装置30の動作を制御することによって行われる。
なお、第1の薬剤40および第2の薬剤42の塗工幅(幅方向の長さ)は、それぞれダイコート装置28およびダイコート装置30の塗工ヘッドの構造、例えば吐出口の幅によって設定される。従って、第1の薬剤40および第2の薬剤42の塗工幅を変更する場合には、ダイコート装置28およびダイコート装置30の塗工ヘッド、例えば吐出口を取り換えるのが良い。
【0031】
ここで、特に、第1の薬剤層41の上に重ねて塗工される第2の薬剤42の塗工開始位置および塗工量(厚さおよび長さ)の制御は、ダイコート装置28とダイコート装置30の間に設けられたセンサ39によって、不織布14に塗工された第1の薬剤40の前端部を検出し、この結果と不織布14の搬送長さのデータ(好ましくはバックアップロール26に取り付けたエンコーダからのデータ)から、制御手段38が第2の薬剤42の塗工タイミングを算出してダイコート装置30を制御することで行うのが好ましい。
あるいは、センサ39をダイコート装置30の下流に設け、センサ39によって第1の薬剤40または第2の薬剤42の後端部を検出し、この検出結果により、塗工開始位置を制御し、基材シート14の搬送速度(長さ)のデータ(エンコーダからのデータ)で塗工量(厚さおよび長さ)を制御してもよい。
あるいは、センサ39を用いず、制御手段38によってダイコート装置30を基材シート14の搬送速度(長さ)のデータ(エンコーダからのデータ)に応じて作動させて、所定の塗工位置を得るようにしてもよい。
【0032】
第1の薬剤40と第2の薬剤42とが重ねて塗工された表面には、カバーフィルム20が被覆される。基材シート14が不織布や織布等の支持体である時には、こうして、基材シート14および第1の薬剤層41、第2の薬剤層43、カバーフィルム20が順に積層された貼付剤シート22が形成される。すなわち、第1の薬剤層41および第2の薬剤層43が塗布された基材シート14の表面にカバーフィルム20が被覆された、貼付剤として個々に切断される前の長尺の塗工シートが形成される。
この貼付剤シート22が切断されて得られた貼付剤は、図8(a)に示すように、基材シート14、第1の薬剤40、第2の薬剤42、カバーフィルム20の順に積層された構成となっている。
【0033】
また、幅広で長尺の基材シート14を用い、ダイコート装置28、30を基材シート14の幅方向に所定間隔で複数設けるか、ダイコート装置28、30として所定幅の吐出口を所定間隔で複数有するダイコート装置を用いることによって、上述した第1の薬剤40および第2の薬剤層43と同様の薬剤塗工部が幅方向に複数形成された幅広で長尺の塗工シートを得ることができる。なお、幅広で長尺の基材シート14をスリッタで複数列に切断し、各列の基材シート14毎にダイコート装置28、30を設けても良い。
【0034】
ここで、本発明の塗工シート加工装置10に用いられる塗工装置16について、さらに詳細に説明する。
本実施形態の塗工装置16であるダイコート装置28、30は、図2に示すように、それぞれ、ダイ44、46と、アプリケータ45、47を有しており、アプリケータ45、47から供給され、ダイ44、46内に貯留された第1の薬剤40、第2の薬剤42をアプリケータ45、47によって所定の時間間隔で加圧し、この加圧力によって第1の薬剤40、第2の薬剤42(以下、単に、薬剤40、42とする)をダイ44、46の吐出口から押し出すことによって塗工するものである。アプリケータ45、47はそれぞれ制御手段36、38によって制御されており、制御手段36、38からの吐出開始信号および吐出停止信号に従って、薬剤40、42の均一塗工のための加圧供給の制御および間欠塗工のための加圧供給のON/OFFの制御を行う。
【0035】
このように、本発明のダイコート装置28、30は、アプリケータ45、47による加圧供給のON/OFFの切り替えによって、ダイ44、46からの塗工液の吐出をON/OFFし、間欠的に塗工を行うものであるが、ダイ44、46からの薬剤40、42の吐出停止を、好ましくは吐出停止に加え吐出開始をも完全にするために、ダイ44、46には、その吐出口を開閉するシャッタ49、51(図3参照)が設けられている。
【0036】
すなわち、アプリケータ45、47が、薬剤40、42の加圧供給を停止しても、ダイ44、46の吐出口からは直前までに加圧供給された薬剤40、42の吐出がその慣性力により続いており、所望の塗工位置および塗工間隔bを得ることができない。また、アプリケータ45、47の加圧供給停止により薬剤40、42の吐出が停止しても、薬剤40、42の粘性により、塗工部の後端で薬剤40、42が完全に切れず、ダイ44、46の吐出口とつながった状態で基材シート14が搬送されてしまうことにより、薬剤40、42の糸引きやダレ、かすれ等を生じ、塗工部の後端形状が乱れるという問題が生じる。
【0037】
そこで、本発明のダイコート装置28、30に備えられたシャッタ49、51(図3参照)によって、吐出停止時にダイ44、46の吐出口からの薬剤40、42の流出を遮断するようにするものである。なお、本発明においては、シャッタ49、51は、吐出開始時にダイ44、46の吐出口からの薬剤40、42の吐出を量的にもタイミング的にも正確にするために用いるのが好ましい。
このような点においてダイコート装置28、30は同様の構成を有するので、以下、ダイコート装置30を例に説明する。
【0038】
図3は、ダイコート装置30の概略構成を示す模式図である。
同図に示すダイ46は、図中紙面に直行する方向に延在する吐出口46aと、塗工液である薬剤42をダイ46内部へ送るための供給口46dと、供給口46dと吐出口46aとに接続され、薬剤42を貯留する貯留部46cとを有する。また、吐出口46aは、吐出される薬剤42を被塗工部に案内する先端部材46bと、先端部材46bより僅かに後退している先端部材46cと、図中、紙面に平行な方向のダイ46の両面を構成する図示されない側面部材により構成される。
【0039】
ダイ46は、吐出口46a の延在する方向(図中、紙面に直交する方向)が、基材シート14の搬送方向に直交するように、かつ、先端部材46bが搬送方向下流側、先端部材46cが上流側になるように配置される。また、ダイ46は、先端部材46bの先端部(図中、最下部)とバックアップロール26との間隔が所定の値になるように、すなわち、先端部材46bと被塗工面(ここでは、基材シート14上に塗工された第1の薬剤40の表面)との間隔が所定値になるように配置される。先端部材46bは、吐出口46aから吐出された第2の薬剤42(塗工液)に接して、第2の薬剤層43の表面を均し、厚さを均一にする機能を有する。
【0040】
シャッタ51は、吐出時は、吐出口46aを遮らない位置、開放する位置にあり、吐出口46aからの吐出を停止する時は、先端部材46bに当接して吐出口46aを完全に遮断または閉塞するように移動するもので、吐出口46aの面積よりも大きい面積を有するシャッタプレート51aと、このシャッタプレート51aを移動する移動装置51bとを有する。移動装置51bは制御手段38に接続されており、制御手段38からの信号に従って、シャッタプレート51aを移動させる。移動装置51bとしては、エアシリンダやソレノイド式アクチュエータ等、公知の移動手段が利用される。
【0041】
シャッタプレート51aの取付け位置は、先端部材46bに当接して吐出口46aから吐出される塗工液(薬剤42)を遮断し、慣性によって流出する塗工液による塗工を完全に停止することができ、ダイ46によって基材シート14上に塗工された塗工液(ここでは基材シート14上の薬剤40に重ねて塗工された薬剤42)に接することがないように配置される。図4(a)および図4(b)は、シャッタプレート51aの配置例を説明する模式図であり、ダイ46の吐出口46a近傍を示している。
【0042】
図4(a)に示す例では、シャッタプレート51aは、シャッタプレート51aが先端部材46bと接するとき、シャッタプレート51aと先端部材46bとの間に間隙があるように配置している。この場合は、塗工停止時には、シャッタプレート51aによって吐出口46aからの薬剤42の流出を遮ることにより塗工を完全に停止し、アプリケータ47からの供給停止後に自身の慣性力によって吐出された薬剤42は、シャッタプレート51a上に排出される。塗工を開始するときは、シャッタプレート51aが移動して吐出口46aを開放する。なお、シャッタ51には、シャッタプレート51a上に排出された薬剤42を回収する手段を設けるのも好ましい。
【0043】
また、図4(b)に示すように、シャッタプレート51aが先端部材46bに接するとき、先端部材46cにも接して、吐出口46aを塞ぐように、シャッタプレート51aを配置してもよい。この場合は、塗工停止時に、アプリケータ47からの供給が停止されると共にシャッタプレート51aによって吐出口46aからの薬剤42の吐出を停止し、塗工開始時にシャッタプレート51aが吐出口46aを開放することによって、塗工が再開される。
【0044】
このように、制御手段38の制御により、アプリケータ47からの薬剤42の供給をON/OFFすると共に、シャッタ51によってダイ46の吐出口46aからの薬剤42の流出を完全に遮ることにより、薬剤42の糸引きや、間欠塗工部の後端の厚さや形状の乱れ等を防止できるので、間欠塗工により、正確な寸法の間欠塗工部を得ることができる。
【0045】
なお、ダイコート装置30のシャッタ51としては、例えば特許2917127号公報(特許文献2)に開示されたシャッターの構造を利用することも可能である。すなわち、シャッタプレート51aを先端部材46cに接してスライドするように配置し、これにより吐出口46aを開閉するようにしてもよい。
【0046】
本発明に用いられるダイコート装置は、上記のような特徴を有するものであるが、本発明はこれには限定されず、ダイコート装置としては、各種の公知のものも利用可能である。
なお、ダイコート装置28、30は、薬剤40、42を押し出す際に、薬剤の最後を確実に切断して塗工区間の終了部分にかすれやダレ、糸引き等の形状の乱れを生じさせないものであることが特に望ましく、このようなダイコート装置として、特開2001−179156号公報(特許文献1)あるいは特許2917127号公報(特許文献2)、特開平8−257464号公報(特許文献4)に開示されるものを利用することも可能である。
【0047】
なお、図示例の塗工シート加工装置10において、第1塗工装置および第2塗工装置として、いずれもダイコート装置を用いているが、本発明はこれに限定されず、第1の薬剤40の間欠塗工ができ、第1の薬剤40に重ねて第2の薬剤42の間欠塗工ができるものであれば、各種の公知の塗工装置も利用可能である。例えば、第1および第2塗工装置として、特に、第2塗工装置として、ロールコート装置やナイフコート装置等を用いることができる。
【0048】
図5には、本発明の塗工シート加工装置10に用いられる塗工装置の他の実施形態が示されている。この実施形態の塗工装置52は、第1塗工装置をロールコート装置54としている以外は、上述の塗工装置16と同様であり、同様の構成を有する部分には同じ参照符号を付して説明する。なお、本実施形態の塗工装置52においては、上述の塗工装置16と同様に、支持ロール68で支持された基材シート14上に、第1塗工装置であるロールコート装置54で第1の薬剤40が第1層として間欠的に塗工され、次いで、バックアップロール26で支持された基材シート14上の第1の薬剤に重ねて、第2塗工装置であるダイコート装置30で第2の薬剤42が第2層として間欠的に塗工される。
【0049】
図5に詳細に示すように、第1塗工装置であるロールコート装置54は、外周の1/4程度が薬剤タンク58に嵌入するように構成された薬剤塗布ロール60が矢印方向に回転することによって、薬剤タンク58に収納された第1の薬剤40を薬剤塗布ロール60に付着させて取り出すものであって、ゲートプレート64を上下方向に移動して開口幅を調整することによって、薬剤塗布ロール60に付着して流出する薬剤40の流出量を制御することができる。
【0050】
薬剤塗布ロール60に付着して取り出された薬剤40は、支持ロール68に巻回して支持された基材シート14に塗工される。このとき、薬剤塗布ロール60と支持ロール68とが、矢印で示すように互いに対向する方向に回転するので、支持ロール68に巻回して支持された基材シート14に、薬剤塗布ロール60に付着して取り出された薬剤40が塗工される。この実施形態のロールコート装置54は、図には明示されていないが、薬剤タンク58に収納された薬剤40を薬剤塗布ロール60に所定幅で円周方向に間欠的に付着させて、基材シート14に第1の薬剤40(第1の塗工液)を所定幅で搬送方向に所定の長さ(塗工長さ)aだけ塗工し、所定の長さ(塗工間隔)bだけ塗工を中断するように間欠的に塗工するものである。そして、ロールコート装置54で間欠的に塗工液を塗工する方法は、特開平8−257463号公報(特許文献3)および特開2001−293411号公報(特許文献5)に開示されているように公知となっており、この公知の間欠塗工手段を採用してロールコート装置54を間欠塗工装置にすることができる。
第2塗工装置であるダイコート装置30は、上述の実施例と同様なので、説明を省略する。
【0051】
第1の薬剤40および第2の薬剤42の塗工長さの制御は、上述の例と同様に、支持ロール68およびバックアップロール76の一方または両方に設けたエンコーダによって基材シート14の搬送長さを測定し、それに応じてロールコート装置54およびダイコート装置56の動作を制御して行えばよい。また、第2の薬剤42の塗工位置の制御は、ロールコート装置54とダイコート装置56の間に設けられたセンサ39によって、基材シート14に塗工された第1の薬剤40の前端部を検出し、この結果と基材シート14の搬送長さのデータ(好ましくはバックアップロール76に取り付けたエンコーダからのデータ)から、制御手段74が第2の薬剤42の塗工タイミングを算出してダイコート装置56を制御することで行えばよい。
【0052】
そして、第1の薬剤40と第2の薬剤42とが重ねて塗工された基材シート14の表面に、第1の実施形態と同様にしてカバーフィルム20が被覆されて、基材シート14、第1の薬剤40、第2の薬剤42、カバーフィルム20が順に積層された貼付剤シート22、すなわち、薬剤40と薬剤42とが塗布された基材シート14の表面にカバーフィルム20が被覆された、貼付剤として個々に切断される前の長尺の塗工シートが形成される。
【0053】
なお、幅広で長尺の基材シート14を用い、薬剤40、42の塗工部を基材シート14の幅方向にも複数形成する場合には、ロールコート装置54を基材シート14の幅方向に所定間隔で複数設けるか、1つのロールコート装置54に所定幅のゲートを所定間隔で複数設けたロールコート装置を用い、また、ダイコート装置30を基材シート14の幅方向に所定間隔で複数設けるか、ダイコート装置30として所定幅の吐出口を所定間隔で複数有するダイコート装置を用いて、薬剤40、42の塗工を行えば良い。
【0054】
以上の説明では、第1塗工装置としてダイコート装置またはロールコート装置を採用した例を実施形態として開示したが、この他にも、第1塗工装置として、薬剤塗布ロールに付着した薬剤をナイフエッジで掻き取って薬剤を間欠的に配置し、これを基材シートに間欠塗工するナイフコート装置などの各種のコート装置を採用することができる。一方、第2塗工装置は、第1の薬剤の端部から所定の長さcだけ後方の位置から第2の薬剤の塗工を開始するので、塗工開始の位置を正確に制御することが比較的容易で、かつ第1の薬剤の塗工部に影響を与えない、ダイコート装置を用いることが望ましい。
【0055】
塗工シート加工装置10では、この後に、幅広で長尺の帯状に形成された貼付剤シートを切断して個々の貼付剤を製造する貼付剤シート切断装置が配置されている。しかし、本発明に用いることのできる貼付剤シートの切断装置としては、特に制限的ではなく、各種の公知の貼付剤シート切断用切断装置を用いることができる。例えば、スリッター装置とロータリーカッター装置との組み合わせや、ダイロールまたはパンチングによる打ち抜き装置などを挙げることができる。
【0056】
上述の例では、基材シート14として、伸びや変形が生じ難い織布または不織布等を用い、これが支持体となった貼付剤シートを形成する場合について説明したが、貼付剤に用いる織布や不織布等の支持体には、非常に柔らかく容易に伸びたり変形したりするものも多く、このように伸びや変形が生じ易い不織布等の支持体は、本発明の二重塗工を行うための基材シートとしては、あまり適してない。
【0057】
このように非常に柔らかく容易に伸び、また変形する支持体を用いる貼付剤を製造する場合には、図6に示す塗工シート加工装置70のように、基材シート14として、比較的伸びや変形が生じ難いベースフィルムを用い、基材シート14であるベースフィルムの非薬剤塗工側の表面に織布や不織布等の支持体シートを貼り合わせて、貼付剤シートを得ることができる。このような貼付剤シートを形成する本発明の塗工シート加工装置について、図6を参照して説明する。
【0058】
図6は、本発明の塗工シート加工装置の他の実施形態の全体を線図的に示す正面図である。同図に示す塗工シート加工装置70は、図1の塗工シート加工装置10の各装置に加えて、さらに、支持体シート74を供給する支持体シート供給装置72を有している。図中では、基材シート供給装置12の左側に支持体シート供給装置72が配されている。また、塗工シート加工装置70において、基材シート14はベースフィルムであり、支持体シート74は貼付剤の支持体となる不織布である。
【0059】
塗工シート加工装置70は、図1の塗工シート加工装置10と同様にして、基材シート供給装置12から供給された基材シート14に、塗工液である薬剤を塗工装置16で間欠的に二重塗工して、カバーフィルム供給装置18から供給されたカバーフィルム20で、薬剤が塗工された表面を被覆し、さらに、支持体シート供給装置72に配置されたロール状に巻回された長尺の支持体シートから巻き出して供給された支持体シート74を、基材シート14の非薬剤塗工側の表面に貼り合わせて、塗工シートである貼付剤シート76を形成するものである。
【0060】
支持体シート供給装置72は、上述した基材シート供給装置12とほぼ同様の構造をしており、基材シート供給装置12と同様に、2個の支持体シートロール74a、74bが左右に位置して配置されている。この支持体シート供給装置72における2個の支持体シートロール74a、74bも、基材シート供給装置12の場合と同様に、一方の支持体シートロール74a(74b)からの支持体シート74の供給が終了すると、直ちに他方の支持体シートロール74b(74a)から支持体シート74を供給するための交換用の予備として配置されているものであって、交換も同様にして行うことができる。
【0061】
支持体シート供給装置72は、比較的伸縮性の高い支持体シート74を、形状寸法を大きく変化させない程度の所定のテンションで巻き出すために、各種の制御機構を有している。これらの制御機構は、各種の制御方法が公知となっているので、ここでは、その詳細な説明は省略する。
【0062】
支持体シートロール74a(74b)から巻き出された支持体シート74は、搬送ローラ対78によって搬送され、貼合ロール82に送られる。搬送ローラ対78としては、比較的伸縮性の高い支持体シート74を、形状寸法を大きく変化させず、所定のテンションおよび速度で搬送するための、所定間隔で設けられた複数のローラ対や搬送ベルト等、公知の搬送手段が用いられる。
【0063】
一方、貼合ロール82と対向して設けられた貼合ロール84へは、薬剤40と薬剤42とが塗布された基材シート14の表面にカバーフィルム20が被覆された薬剤シート86が送られる。支持体シート74は、貼合ロール82および貼合ロール84との間隙において、薬剤シート86の基材シート14側に貼り合わせられ、個々の貼付剤に切断される前の長尺の貼付剤シート76が形成される。
この貼付剤シート76が切断されて得られた貼付剤は、図8(b)に示すように、支持体シート74、基材シート14、第1の薬剤40、第2の薬剤42、カバーフィルム20の順に積層された構成となっている。
【0064】
なお、貼合ロール84と被覆ロール32とを共通のロールとし、42が塗工された基材シート14にカバーフィルム20を被覆すると同時に、基材シート14のカバーフィルム20と反対側の面に支持体シート74とを貼り合せるようにしても良い。
【0065】
また、支持体として、非常に柔らかく、伸びや変形が生じ易い織布または不織布等を用いる貼付剤を製造する場合には、伸びや変形が生じ難いカバーフィルムを用い、このカバーフィルムに薬剤を塗工した後に不織布等の支持体を被覆してもよい。このような塗工シート加工装置の一実施形態を図7に示す。
本実施形態では、基材シート14として、非常に柔らかく、伸びや変形が生じ易い織布または不織布等を用い、カバーフィルム20として、伸びや変形が生じ難いフィルムを用いている。
【0066】
図7は、本発明の塗工シート加工装置の他の実施形態の全体を線図的に示す正面図である。同図に示す塗工シート加工装置90は、図1の塗工シート加工装置10と基本的に同様の構成要素を有するが、その配置が逆順になっており、図中左端にカバーフィルム20を供給するカバーフィルム供給装置18が配置され、次に、塗工装置16として第2の薬剤42を塗工するダイコート装置30、第1の薬剤40を塗工するダイコート装置28が配置され、図中右端に基材シート14を供給する基材シート供給装置12が配置されている。
このような塗工シート加工装置90は、カバーフィルム供給装置18から供給されたカバーフィルム20に、塗工液である薬剤を塗工装置16で第2の薬剤42、第1の薬剤40の順に塗工して、基材シート供給装置12から供給された基材シート14で、薬剤が塗工された表面を被覆することにより、塗工シートである貼付剤シート92を形成するものである。
【0067】
ここで、貼付剤シート92を、塗工シート加工装置10によって形成された貼付剤シート22と同様の貼付剤シートとするためには、塗工装置16において、ダイコート装置30で基材シート14上に第2の薬剤42を間欠的に塗工し、次いで、第2の薬剤42よりも大きい所定面積で第1の薬剤40を間欠的に塗工する。本実施形態の塗工シート加工装置90において第1塗工装置となるダイコート装置30および第2塗工装置となるダイコート装置28に利用可能な塗工装置は、それぞれ、塗工シート加工装置10における第1塗工装置であるダイコート装置28および第2塗工装置であるダイコート装置30に利用可能な塗工装置と同様である。
また、第2の薬剤42および第1の薬剤40の塗工開始位置、塗工長さ、塗工厚さおよび塗工間隔の制御は、上述の例と同様の方法によって行えば良い。
【0068】
このようにして形成された長尺の貼付剤シート92は、貼付剤シート22と逆の順序で、カバーフィルム20、第2の薬剤42、第1の薬剤40、基材シート14が順に積層されたものであり、この貼付剤シート92を切断して得られる貼付剤は、塗工シート加工装置10で製造された貼付剤シート22を切断して得られる貼付剤と同様のものである。
【0069】
なお、上述の各実施形態における塗工装置16(52)として、第2塗工装置の下流にさらに1つ以上の間欠塗工装置を設け、3層以上の塗工液を塗工することも可能である。また、各塗工部の幅や長さは、他の塗工部の幅や長さと同一でも異なっていても良い。また、多層の塗工部の一つの層の塗工面積が、他の層の塗工面積と同じでも異なっていてもよく、どの層の面積が大きくても小さくてもよい。
【0070】
なお、本発明の塗工シート加工装置に用いられる貼付剤シートの支持体となる基材シート14および支持体シート74としては、特に制限的ではなく、通常、貼付剤に用いられる公知の支持体材料を用いることができる。例えば紙、ゴム、綿、セルロース、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリプロピレン、レーヨン、プラスチック、軟質塩化ビニル、ポリエチレン、ポリウレタン等のシートまたはフィルム、あるいは、紙、ゴム、綿、セルロース、スフ、化学繊維(ポリエステル、ポリオレフィン、ポリプロピレン、レーヨン)、プラスチック等の不織布または織布、あるいは軟質塩化ビニル、ポリエチレン、ポリウレタン等の発泡体シート等を挙げることができる。
【0071】
このような基材シート14および支持体シート74としては、伸びや変形が容易な伸縮性のある伸縮性シートが好ましく、例えば、上述した種々の材料の不織布または織布、あるいは発泡体シート等を挙げることができるが、より好ましくは、化学繊維の不織布または織布であり、特に好ましくは、通気性の高いもの、具体的にはメッシュ状もしくは網状の包材である。
なお、貼付剤の用途によっては、支持体として伸びや変形が少なく、伸縮性の少ないものを用いるものがある。このような用途の場合には、支持体として、上述した種々の材料のシートやフィルムを用いることができ、このようなシートやフィルムからなる支持体シートは、図1に示す本発明の塗工シート加工装置10に基材シート14として用いることができる。
【0072】
また、基材シート14としてベースフィルムを用いる場合のベースフィルムの素材は、特に制限されないが、通常ポリエチレン,ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエステル、ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、アルミフィルム、ポリ塩化ビニリデン等もしくはこれらの多層フィルム(積層物)、さらにそれらにシリコン加工したものが、好ましくはポリエチレンとポリエステルとからなる多層フィルム、ポリオレフィンフィルムが挙げられる。
【0073】
このような基材シート14の薬剤塗工面の少なくとも薬剤層41、43が塗工されない面は、カバーフィルム20と接着するための接着性を有するのが好ましく、カバーフィルム20の被覆時に圧接または加熱させることにより粘着性や接着性を生じる材料により構成するか、接着剤を塗布するか、接着層を介在させる等により、接着性を付与するのが好ましい。すなわち、基材シート14自体を粘着性シートとしても良いし、あるいは、基材シート14自体は、非粘着性シートとして、第1の薬剤層に粘着性を持たせても良いし、第1の薬剤層自体を粘着剤層としても良い。
また、基材シート14がベースフィルムとして用いられる場合には、基材シート14の非塗工面を、支持体シート74と接着するための接着性を有する面とするか、支持体シート74を粘着性のあるシートとするのが好ましく、基材シート14であるベースフィルムと支持体シート74と接着時に、どちらか一方の面を圧接または加熱させることにより粘着性や接着性を生じる材料により構成するか、接着剤を塗布するか、接着層を介在させる等により、接着性を付与するのが好ましい。
【0074】
なお、基材シート14の薬剤塗工面に付与される粘着性や接着性は、薬剤層41,43で患部を覆い、薬剤層41、43が形成されない粘着性を有する部分で直に皮膚に接着して、貼付剤を固定するためのものである。
なお、基材シート14または支持体シート74に粘着性や接着性を付与するため用いられる粘着剤としては、特に制限はないが、貼付剤として必要な粘着性を発揮するものであれば良いが、好ましくは、貼付剤を皮膚に密着させて、通常の動作および活動によっては剥がれる心配がなく、薬剤が貼付剤の周囲からはみ出ないように十分な接着力を有するようなものであることが良い。例えば、天然ゴム、合成ポリイソプレンゴム、ポリスチレン・ポリブタジエンゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロックポリマー系粘着剤等の合成ゴム、アクリル酸、アクリル酸エステルを始めとする各種モノマーの組み合わせによるアクリル系粘着剤、シリコーンと粘着付与剤樹脂等からなるシリコーン樹脂系粘着剤、好ましくは上記のアクリル系、合成ゴム系粘着剤を挙げることができる。
【0075】
次に、本発明に用いられるカバーフィルム20は、基材シート14上に間欠的に形成された薬剤層41、43を含めて、基材シート14を覆って保護するとともに、貼付剤の使用に際しては、薬剤層41、43を患部に当て、基材シート14で周辺の皮膚に接着させて貼付剤を固定するために剥離する剥離シートの機能を有するものである。カバーフィルム20は、特に、医薬品としての汚染防止および薬剤層41、43が外部の空気と接触して薬剤が乾燥することによる品質変化および不安定化を防止し、基材シート14の粘着面を保護するためのものである。
カバーフィルム20としては、良好に薬剤層41、43を保護し、薬剤クリームによって自身の性質が変成しないものであれば、通常貼付剤に使用される各種の公知のカバーフィルムを使用することができる。例えば、貼付剤やパップ剤等の剥離シート(ライナー)として広く用いられるフィルム状、シート状、一定形状の成形品などを使用することができるが、薬剤の形態や種類との関係で、剥離した際に薬剤のカバーフィルム20への残存が少ないものを選択するのが好ましい。
【0076】
カバーフィルム20の材質としては、例えば、紙(例えば、グラシン紙等)やこの紙にシリコンなどの分離剤をラミネートもしくはコートしたもの、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ナイロン、セロファン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、アルミフィルムなどまたはこれらの多層フィルム(積層物)等が挙げられる。また、第2の薬剤42(第2の薬剤層43)または第1の薬剤40(第1の薬剤層41)のカバーフィルムの付着を抑制するために、少なくとも第2の薬剤層43または第1の薬剤層41との接触表面をシリコン樹脂等でコーティング処理された剥離ライナーを使用することもできる。
なお、カバーフィルム20の厚みやサイズは、特に制限的ではなく、通常貼付剤に適用される厚みやサイズで良い。
カバーフィルム20は、基材シート14と略同等の大きさであり、薬剤層41、43を挟んで、これらを覆うようにして基材シート14に重ね合わせられて固定される。
【0077】
カバーフィルム20の基材シート14への固定方法は、特に制限的ではなく、通常貼付剤に使用される固定方法であれば、各種の公知の固定方法を適用することができる。例えば、使用時に薬剤層41、43を積層した基材シート14から剥離できるような態様であれば特に制限されることはなく、基材シート14の粘着面を介した貼り合わせ、各種シール法による融着もしくはかしめる方法などを単独もしくは組み合わせて使用することができる。好ましくは、基材シート14の粘着面を介した貼り合わせに加えて、シール法による固定化である。シール法とは、固定方法もしくは接着方法を広く意味するものである。
【0078】
また、第1の薬剤40および第2の薬剤42としては、特に制限はなく、塗布し患部に適用する用法の薬剤であればどのようなものでも良い。例えば、クリーム状、軟膏状、ゲル状、ゾル状、ローション状(液状、懸濁状等を含む)および乳液状などの薬剤が用いられる。あるいは、塗工時に液体であり、塗工後固形化するパップ剤やプラスターシートに用いられる形態の薬剤なども用いることができる。また、薬剤に用いられる基剤としては、水性基剤、油性基剤、乳剤性基剤などを挙げることができる。薬剤40、42としては、好ましくは、いわゆるクリーム剤または軟膏剤であるのが良い。
さらに、薬剤40、42には、液状成分の多い薬剤、剤型のものを適用することもできる。例えば、液状成分としては、常温で液体状態にあり、固形物(固体)を溶解させ得る成分であり、水、多価アルコール、高級アルコール、脂肪酸エステル、鉱物油、界面活性剤、不飽和脂肪酸等を挙げることができる。また、薬剤40、42は、水溶性薬物を含むものであっても、脂溶性薬物を含むものであっても良く、これらの水溶性薬物および脂溶性薬物を混合して含むものであっても、別々に含むものであっても良い。
なお、第1の薬剤40に水溶性薬物および脂溶性薬物の一方のみを含む場合には、その他方を第2の薬剤42に含めても良い。
【0079】
また、薬剤40、42に含まれる薬物、有効成分についても特に制限的ではなく、局所または全身への経皮吸収を目的とするものであればどのようなものでも良い。例えば、持続的な効果を期待して、経時的に通常、鎮痛剤、鎮痒剤、収れん剤、消炎剤、化膿性疾患用剤、熱傷治療剤、寄生性皮膚疾患用剤(例えば、水虫治療剤等)、抗腫瘍性抗生物質、外傷治療剤もしくは創傷治療剤、床ずれ等の局所治療剤、および血管拡張剤、狭心症治療剤、ホルモン製剤、解熱鎮痛消炎剤、高血圧剤、循環器用薬剤などの全身性治療剤等を挙げることができる。好ましくは副腎皮質ホルモン、サルファ剤、抗癌剤、消炎鎮痛剤、抗生物質、生理活性物質、ビタミン、好ましくはサリチル酸、ヘパリン類似物質、副腎エキスを挙げることができる。
【0080】
なお、薬剤40、42または薬剤層41、43中の薬物の含有量は、特に制限的ではなく、薬物の種類、適用症、症状などにより、公知の含有量を適用でき、また、種々変更することができる。
また、貼付剤シート22(76)から得られるの個々の貼付剤における薬剤層41、43のサイズ(長さ、幅、厚さ)または薬剤40、42の塗工量も、特に制限的ではなく、薬物の種類、適用症、症状などにより、公知の含有量を適用でき、また、種々変更することができる。
【0081】
なお、上述した各実施例では、基剤シート14上に塗工する第1塗工液および第2塗工液を、いずれも薬剤(第1の薬剤40および第2の薬剤42)とし、基材シート14上の第1塗工層を第1の薬剤層41、その上の第2塗工層を第2の薬剤層43としているが、本発明はこれに限定されない。
なお、この第1の薬剤40および第2の薬剤42としては、異なる薬物を含む薬剤とするのが好ましいが、同じ薬物を含む薬剤としても良く、この場合には、含有させる薬物の量を異ならしめるのが好ましい。例えば、互いに成分の異なる2種の薬剤とする場合、一方を水溶性薬物含有薬剤、その他方を脂溶性薬物含有薬剤としても良い。また、第1の薬剤40を接着剤、第2の薬剤42を薬剤クリームやパップ剤等の薬剤としても良いし、第1の薬剤40として粘着剤に薬剤を含めたものを用いても良い。
【0082】
さらに、第3塗工層を設けて、第1塗工層を粘着剤層、第2および第3塗工層を異なる薬物を含む薬剤層としても良い、例えばその一方を水溶性薬物含有薬剤層、その他方を脂溶性薬物含有薬剤層としても良い。第2の薬剤層43を2層構成として、その一方を水溶性薬物含有薬剤層、その他方を脂溶性薬物含有薬剤層としても良い。
この場合には、第3塗工装置が必要であることはもちろんである。
【0083】
また、上述した各実施例では、支持体やベースフィルムとなる基材シート14や支持体シート74として、ロール上に巻回された長尺の基材シート14や支持体シート74、すなわち長尺の基材シートロール14a、14bや長尺の支持体シートロール74a、74bを用いているが、本発明はこれに限定されず、リント布などのような折り畳み式の長尺の基材シートや折り畳み式の長尺の支持体シートを用いてもよい。
【0084】
以上に、本発明に係る塗工シート加工装置および間欠塗工装置について、種々の実施例を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において各種の改良や変更を行うことができることはいうまでもない。
【0085】
【発明の効果】
以上に詳細に説明したように、本発明によれば、2種類以上の薬剤、例えば水溶性薬物および脂溶性薬物などや、粘着剤および軟膏等のクリーム状の薬剤などを混合することなく別々に重ねて塗工する場合のように、2種類以上の塗工液等の塗工物を混合することなく別々に重ねて塗工することができる塗工シート加工装置を提供することができるという多大な効果を有するものである。
また、本発明によれば、間欠的に塗工された塗工部の端部にかすれやダレを生じたり、塗工部と塗工部の間(非塗工部)に塗工液が垂れてしまう等の不良を生ずることなく、正確な形状および寸法の塗工部が得られる間欠塗工装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗工シート加工装置の一実施形態の全体を示す正面図である。
【図2】本発明の塗工シート加工装置における塗工装置の一例を示す正面図である。
【図3】本発明のダイコート装置の概略構成を示す模式図である。
【図4】(a)および(b)は、シャッタプレート51aの配置の例を説明する模式図である。
【図5】本発明の塗工シート加工装置における塗工装置の他の一例を示す正面図である。
【図6】本発明の塗工シート加工装置の他の実施形態の全体を示す正面図である。
【図7】本発明の塗工シート加工装置の他の実施形態の全体を示す正面図である。
【図8】(a)および(b)は、本発明の塗工シート加工装置で製造された貼付剤の層構成を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
10,70,90 塗工シート加工装置
12 基材シート供給装置
14 基材シート
16,52 塗工装置
18 カバーフィルム供給装置
20 カバーフィルム
22,76,92 貼付剤シート
24,26 バックアップロール
28,30 ダイコート装置
32 被覆ロール
34 ベルト搬送装置
36,38 制御手段
39 センサ
40 第1の薬剤
41 第1の薬剤層
42 第2の薬剤
43 第2の薬剤層
44,46 ダイ
45,47 アプリケータ
49,51 シャッタ
54 ロールコート装置
58 薬剤タンク
60 薬剤塗布ロール
64 ゲートプレート
68 支持ロール
72 支持体シート供給装置
74 支持体シート
78 搬送ローラ対
82,84 貼合ロール
86 薬剤シート

Claims (14)

  1. 長尺の第1シートを保持し、この第1シートを引き出して供給する第1シート供給装置と、
    長尺の第2シートを保持し、この第2シートを引き出して供給する第2シート供給装置と、
    前記第1シート上に第1塗工物を間欠的に塗工して第1塗工層を形成する第1塗工装置と、
    この第1塗工装置に連続して配置され、前記第1シート上に間欠的に形成された前記第1塗工層上に第2塗工物を重ねて間欠的に塗工して第2塗工層を形成する第2塗工装置と、
    前記第1シート、前記第1塗工層および前記第2塗工層上を前記第2シートで被覆して塗工シートを形成する被覆装置とを有することを特徴とする塗工シート加工装置。
  2. 前記第1塗工装置は、前記第1シート上に前記第1塗工物を間欠的に塗工するロールコート装置、ナイフコート装置またはダイコート装置であり、
    前記第2塗工装置は、前記第1塗工物上に前記第2塗工物を間欠的に塗工するロールコート装置、ナイフコート装置またはダイコート装置であることを特徴とする請求項1に記載の塗工シート加工装置。
  3. 前記第2塗工装置は、前記第1塗工層上に前記第2塗工物を間欠的に塗工するダイコート装置であることを特徴とする請求項2に記載の塗工シート加工装置。
  4. 前記第1塗工装置および前記第2塗工装置は、いずれも、前記第1または第2塗工物を間欠的に塗工するダイコート装置であることを特徴とする請求項3に記載の塗工シート加工装置。
  5. 前記第1塗工装置は、前記第1シート上に前記第1塗工物を1つのヘッドから同時に複数列に間欠的に塗工して、複数列の間欠的に塗工された前記第1塗工層を形成し、
    前記第2塗工装置は、前記第1シート上に形成された前記第1塗工層上に前記第2塗工物を1つのヘッドから同時に複数列に間欠的に塗工して、複数列の間欠的に塗工された前記第2塗工層を形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の塗工シート加工装置。
  6. 前記第1シートは、ロール状または折り畳み式の長尺の基材シートであり、
    前記第1シート供給装置は、このロール状または折り畳み式の長尺の基材シートを保持し、この基材シートを巻き出しまたは引き出して供給し、
    前記第2シートは、ロール状の長尺のカバーフィルムであり、
    前記第2シート供給装置は、このロール状の長尺のカバーフィルムを保持し、このカバーフィルムを巻き出して供給することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の塗工シート加工装置。
  7. 前記第1シートは、ロール状の長尺のカバーフィルムであり、
    前記第1シート供給装置は、このロール状の長尺のカバーフィルムを保持し、このカバーフィルムを巻き出して供給し、
    前記第2シートは、ロール状または折り畳み式の長尺の基材シートであり、
    前記第2シート供給装置は、このロール状または折り畳み式の長尺の基材シートを保持し、この基材シートを巻き出しまたは引き出して供給することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の塗工シート加工装置。
  8. 前記塗工シートは、貼付剤シートであり、
    前記基材シートは、不織布、織布またはフィルムからなり、
    前記第1塗工物および前記第2塗工物の少なくとも一方には薬剤を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の塗工シート加工装置。
  9. さらに、支持体シートを保持し、この支持体シートを引き出して供給する支持体シート供給装置を有し、
    前記塗工シートは、貼付剤シートであり、
    前記基材シートは、ベースフィルムであり、
    前記支持体シートは、不織布または織布からなり、
    前記第1塗工物および前記第2塗工物の少なくとも一方には薬剤を含み、
    前記被覆装置は、前記ベースフィルム上に間欠的に形成された前記第1塗工層上に重ねて間欠的に塗工された前記第2塗工層上を前記カバーフィルムで被覆して形成された被覆シートの前記ベースフィルムの非塗工面側に前記支持体シートを貼り合わせて、前記貼付剤シートを形成することを特徴とする請求項6または7に記載の塗工シート加工装置。
  10. 前記第1塗工物は、第1の薬剤または粘着剤であり、前記第2塗工物は、第2の薬剤であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の塗工シート加工装置。
  11. 塗工液を吐出する吐出口を備えるダイと、
    このダイに塗工液を供給するアプリケータと、
    前記ダイの前記吐出口を開閉するシャッタと、
    前記ダイの前記吐出口に対向する位置に配置され、前記吐出口と所定の間隔を保ちながら被塗工物を搬送する搬送手段と、
    前記アプリケータおよび前記シャッタを制御して、前記被塗工物への塗工液の間欠塗工を制御する制御手段とを有し、
    前記制御手段は、吐出開始信号を前記アプリケータおよび前記シャッタに伝送して、前記アプリケータによる前記ダイへの塗工液の供給を開始するとともに、前記シャッタによって前記ダイの前記吐出口を開放して、前記被塗工物ヘの前記ダイの前記吐出口から塗工液の吐出を開始させ、
    吐出停止信号を前記アプリケータおよび前記シャッタに伝送して、前記アプリケータによる前記ダイへの塗工液の供給を停止して、前記被塗工物ヘの前記ダイの前記吐出口から塗工液の吐出を停止させるとともに、前記シャッタによって前記ダイの前記吐出口を閉止して、前記ダイの前記吐出口から前記被塗工物ヘの塗工液の吐出を確実に遮断することにより、前記被塗工物への塗工液の間欠塗工を制御することを特徴とする間欠塗工装置。
  12. さらに、前記搬送手段による前記被塗工物の搬送速度または搬送長さを検出する第1検出手段を有し、
    前記制御手段は、前記第1検出手段によって検出された前記被塗工物の搬送速度または搬送長さに基づいて、前記吐出開始信号および前記吐出停止信号を前記アプリケータおよび前記シャッタに伝送して、前記被塗工物への塗工液の間欠塗工を制御することを特徴とする請求項11に記載の間欠塗工装置。
  13. さらに、前記被塗工物に間欠塗工された塗工液の層の前端および後端の少なくとも一方を検出する第2検出手段を有し、
    前記制御手段は、前記第2検出手段によって検出された前記塗工液の層の前端および後端の少なくとも一方に基づいて、前記吐出開始信号および前記吐出停止信号を前記アプリケータおよび前記シャッタに伝送して、前記被塗工物への塗工液の間欠塗工を制御することを特徴とする請求項11または12に記載の間欠塗工装置。
  14. さらに、前記搬送手段による前記被塗工物の搬送速度または搬送長さを検出する第1検出手段と、
    前記被塗工物に間欠塗工された塗工液の層の前端および後端の少なくとも一方を検出する第2検出手段とを有し、
    前記制御手段は、前記第1検出手段によって検出された前記被塗工物の搬送速度または搬送長さおよび前記第2検出手段によって検出された前記塗工液の層の前端および後端の少なくとも一方に基づいて、前記吐出開始信号および前記吐出停止信号を前記アプリケータおよび前記シャッタに伝送して、前記被塗工物への塗工液の間欠塗工を制御することを特徴とする請求項11に記載の間欠塗工装置。
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