JP2004193801A - 原稿読取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】閾値が容易に設定でき、搬送される原稿の端を確実に検出することができる原稿読取装置を提供することである。
【解決手段】原稿読取装置20は、照明手段23が原稿25の読取位置26付近に照明光を照射し、距離変化部分27が形成される第1搬送体21の表面にて、前記照明光が反射する。反射した光のうち、読取位置26を通過して導かれる光を、受光部28が受光する。第1搬送体に距離変化部分27が形成されることによって、受光部28が受光する受光量は第1搬送体21の幅方向に変化する。原稿25が読取位置26に搬送されるにしたがって、受光量は変化するので、受光量の時間変化に基づいて、原稿端25aの位置を確実に検出することができる。また受光量の時間変化を検出するように閾値を設定すればよいので、閾値を容易に設定することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】原稿読取装置20は、照明手段23が原稿25の読取位置26付近に照明光を照射し、距離変化部分27が形成される第1搬送体21の表面にて、前記照明光が反射する。反射した光のうち、読取位置26を通過して導かれる光を、受光部28が受光する。第1搬送体に距離変化部分27が形成されることによって、受光部28が受光する受光量は第1搬送体21の幅方向に変化する。原稿25が読取位置26に搬送されるにしたがって、受光量は変化するので、受光量の時間変化に基づいて、原稿端25aの位置を確実に検出することができる。また受光量の時間変化を検出するように閾値を設定すればよいので、閾値を容易に設定することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿に形成される原稿画像を読取る原稿読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術の原稿読取装置は、原稿の原稿端に起因する受光量の変化に基づいて、原稿端を検出し、原稿画像を読取っていた。この原稿読取装置は、平坦な背面板に向けて照射光を照射し、背面板からの反射光の受光量が、照射光を原稿が遮ることによって変化したときに、その光量の変化から原稿端を検出している。原稿読取装置は、原稿端を検出してから、原稿を予め定める距離だけ搬送した後、原稿画像の読取りを開始している(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
また他の従来の技術の原稿読取装置は、原稿を搬送する白色部材を有する。この白色部材の表面は白色であり、白色部材表面の一部分に検出部分が設けられ、光反射率が残余の部分よりも低く形成されている。検出部分は、たとえば黒色に着色された黒色着色部分または溝が形成される溝部である。この原稿読取装置は、検出部分と原稿の背景色である白色との反射光の光量の差に基づいて、原稿端を検出している(たとえば、特許文献2参照)。
【0004】
図6は、さらに他の従来の技術の原稿読取装置1を、簡略化して示す側面図である。原稿読取装置1は、搬送部材2、照射部3および受光部4を含んで構成される。搬送部材2は、原稿画像を読取る位置である読取位置5に臨んで設けられ、予め定める搬送経路に沿って原稿6を搬送する。照射部3は、搬送経路に関して搬送部材2とは反対側に設けられ、読取位置5近傍に照明光を照射する。受光部4は、搬送経路に関して搬送部材2とは反対側に設けられ、照明部3に対して原稿6の搬送方向7へずれた位置に設けられる。また受光部4は、複数の受光素子を有し、読取位置5を通過して導かれる光を受光し、受光した光量に基づく信号に変換する。原稿6が搬送方向7へ搬送され、照射部3と搬送部材の溝の底部とを結ぶ光軸のなかで、受光部と読取位置5とを結ぶ光軸と、溝の底部で交わる光軸を、原稿端6aが遮ることによって、溝の底部に影が生じ、その影を受光部が検出する。
【0005】
図7は原稿読取装置1を構成する搬送部材2を示す正面図である。搬送部材2はローラであって、搬送部材2の表面の一部分に原稿6の搬送方向7へ、略平行にのびて形成される深さが一様な溝が形成される溝部8が、設けられている。
【0006】
図8は、原稿端6aを検出することを説明するために用いられるグラフである。図8(a)は、原稿端6aが読取位置5近傍にない場合の、受光部4が受光した受光量に基づいて、電圧に変換された電圧値である受光電圧値と、搬送部材2の幅方向へ走査する時刻を示す走査時刻との関係を示すグラフである。また図8(c)は、原稿端6aが搬送部材2への照射光を遮った場合の、受光電圧値と走査時刻との関係を示すグラフである。図8(a)および図8(c)の横軸は走査時刻を示し、縦軸は受光電圧値を示す。
【0007】
図8(b)は、原稿端6aが読取位置5近傍にない場合の、受光電圧値と予め定められた閾値10とを、比較した結果を示すグラフである。また図8(d)は、原稿端6aが搬送部材2への照射光を遮った場合の、受光電圧値と閾値10とを、比較した結果を示すグラフである。図8(b)および図8(d)の横軸は走査時刻を示し、縦軸は受光電圧値と閾値10とを、比較した結果を示す検知信号の信号電圧値を示す。閾値10と受光電圧値とを比較し、受光電圧値の方が大きい場合、予め定められる電圧を信号電圧値とし、受光電圧値の方が小さい場合、信号電圧値をなしとする。閾値10は、原稿の読取濃度を調節するための値であり、この値を、原稿を検出するためにも用いている。閾値10は、図8(a)の受光電圧値が窪んでいる落込み部9の受光電圧値から、図8(c)の落込み部9の受光電圧値までの間に、予め定められる電圧値である。
【0008】
図8(a)の受光電圧値には、溝部8に起因する落込み部9が生じ、図8(c)の受光電圧値には、溝部8と原稿端6aとに起因して、図8(a)の落込み部9よりも受光電圧値が小さい落込み部9が生じている。
【0009】
図8(a)の落込み部9の受光電圧値と、図8(c)の落込み部9との受光電圧値とを、閾値10に基づいて比較し、信号電圧値によって原稿端6aを検出する(たとえば、特許文献3参照)。
【0010】
【特許文献1】
特開平5−153345号公報
【特許文献2】
特開平8−214108号公報
【特許文献3】
特開2001−77986号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1および特許文献2の原稿読取装置では、原稿画像の読取位置近傍に、原稿が搬送された時刻を検出しており、原稿端が読取位置に搬送された時刻を検出できるように、構成されておらず、不便であった。
【0012】
特許文献3の原稿読取装置では、最適な読取濃度のための閾値を設定した後、この閾値を用いて、原稿端を検出することができる搬送部材の溝部の深さを調整しなければならなかった。また搬送部材に形成されている溝部の深さが一定であるため、溝部の深さが浅くなると、溝部からの受光量と、残余の部分からの受光量との差が小さくなるので、最適な読取濃度のための閾値では、原稿端を検出できないおそれがあった。また、溝の深さが深くなると、溝からの受光量が小さくなり、原稿が読取位置近傍にない場合でも、原稿が読取位置近傍にある場合と同様の受光量となり、原稿を検出することができない。また、溝の深さに閾値を調整すると、原稿の読取濃度のための設定が変更されるので、読取精度が低くなる。
【0013】
したがって本発明の目的は、閾値が容易に設定でき、原稿端を確実に検出することができる原稿読取装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、予め定める搬送経路の幅方向に延びて設定される読取位置に臨んで設けられ、搬送経路に沿って原稿を搬送する搬送体であって、読取位置に臨む表面部に、搬送経路の幅方向に関して読取位置からの距離が変化する距離変化部分が形成される搬送体と、
搬送経路に関して搬送体とは反対側に設けられ、読取位置付近に照明光を照射する照明手段と、
搬送経路に関して搬送体とは反対側に、照明手段に対して原稿の搬送方向にずれた位置で設けられ、読取位置を通過して導かれる光を受光して、原稿画像を光学的に読取るとともに、原稿端が読取位置に到達したことを検出する読取手段とを含むことを特徴とする原稿読取装置である。
【0015】
本発明に従えば、照明手段からの照明光は、読取位置に原稿がある場合、原稿における読取位置に配置される部位で反射して読取手段に導かれ、読取位置に原稿がない場合、搬送体における読取位置に対向する部位(以下「対向部位」という場合がある)で反射し、読取位置を通過して読取手段に導かれる。読取手段は、原稿が搬送体によって搬送されるときに、原稿で反射して導かれる光に基づいて、原稿画像を読取ることができる。また読取手段は、搬送体で反射して導かれる光に基づいて、原稿端が読取位置に到達したことを検出する。
【0016】
原稿端が読取位置に到達したことを検出(以下「原稿端を検出」という場合がある)するにあたっては、読取手段による受光量を、原稿画像の読取に用いる濃度調整用の閾値を利用して2値化し、この2値化データに基づいて、検出している。具体的に述べると、原稿端が読取位置付近に到達すると、照明手段から搬送体における対向部位に導かれる照明光が原稿によって遮られるので、前記2値化データに変化が生じる。この2値化データの変化から、原稿端を検出している。搬送体への照明光が原稿によって遮られているか否かによって2値化データに変化が生じるためには、搬送体への照明光が遮られているときといないときの各受光量の間に、前記閾値が設定されていなければならず、逆に言えば、搬送体の対向部位に、搬送体への照明光が遮られているときといないときの各受光量が、濃度調整用の閾値の両側の値となるような原稿端検出可能領域が、存在しなければならない。本発明に従う搬送体では、読取位置からの距離が異なる距離変化部分が形成され、この部分では、読取手段に導かれる光が発散光であるので、読取位置からの距離に応じて受光量が異なる。このような距離変化部分を設けることによって、前記原稿端検出可能領域が存在する閾値の範囲が大きくなり、閾値の設定が容易になる。
【0017】
また原稿が読取位置に近づくとき、対向部位において、読取位置からの距離の大きい位置の照明光から順次遮られ、これに伴って前記2値化データが順次変化する。このような2値化データは、原稿の位置に高精度に対応するデータであり、これによって原稿端を高精度で検出することができる。
【0018】
また本発明は、搬送体に形成される距離変化部分は、その表面が読取位置に対して傾斜する傾斜面に形成されることを特徴とする。
【0019】
本発明に従えば、距離変化部分の表面が傾斜面に形成されているので、読取位置からの距離が、幅方向に関して無段階的に変化する。これによって距離変化部分からの受光量は幅方向に関して無段階的に変化する。原稿端が読取位置に近づくとき、距離変化部分における前記2値化データは、無段階的に変化し、原稿の位置にきわめて高い精度で対応する。したがって原稿端をきわめて高い精度で検出することができる。
【0020】
また本発明は、搬送体に形成される距離変化部分は、その表面が凹凸面に形成されることを特徴とする。
【0021】
本発明に従えば、距離変化部分は、その表面が凹凸面に形成されるので読取位置からの距離の幅方向に関する変化が顕著である。これによって原稿端が読取位置に近づくとき、距離変化部分からの受光量の変化が顕著となり、距離変化部分における前記2値化データの変化が顕著となる。したがって原稿端を確実に検出することができる。
【0022】
また本発明は、搬送体は、距離変化部分の表面における光の反射率と、距離変化部分を除く残余の部分の表面における光の反射率とが異なることを特徴とする。
【0023】
本発明に従えば、距離変化部分の表面と、距離変化部分を除く残余の部分の表面との、光の反射率が異なるので、読取手段が受光する受光量が、前記反射率に基づく差を有する。したがって距離変化部分からの受光量と、距離変化部分を除く残余の部分からの受光量とは、読取位置からの距離に起因する差異に加えて、反射率に起因する差異を有する。これによって、距離変化部分からの受光量と、距離変化部分を除く残余の部分からの受光量との差異を、明確にすることができ、原稿端を検出する精度を向上することができる。
【0024】
また本発明は、搬送体は、搬送ローラであって、距離変化部分は、周方向に全周にわたって延びて形成されることを特徴とする。
【0025】
本発明に従えば、搬送体は搬送ローラであって、距離変化部分は、周方向に全周にわたって延びて形成されるので、距離変化部分の幅方向の断面形状を、周方向に一定にすることができる。
【0026】
また本発明は、読取手段は、搬送経路の幅方向に配列される複数の受光素子を有する受光部を備え、各受光素子の受光量に基づいて、原稿端が読取位置に到達したことを検出することを特徴とする。
【0027】
本発明に従えば、読取手段の受光部は、搬送経路の幅方向に配列される複数の受光素子を有するので、幅方向の全域において、リアルタイムで受光することができる。したがって原稿端の検出精度を向上することができる。
【0028】
また本発明は、読取手段は、受光される光の分布状態が、予め定められる有効な分布状態である場合に、原稿端が読取位置に到達したことを検出することを特徴とする。
【0029】
本発明に従えば、読取手段は、受光される光の分布状態が、予め定める有効な分布状態である場合に、原稿端が読取位置に到達したことを検出するので、無効な分布状態である場合には、原稿端は検出されない。したがって適切な状態で搬送された原稿だけに関して原稿端を検出することができ、検出精度を向上することができる。
【0030】
また本発明は、読取手段は、原稿端が読取位置に到達したことを検出した時刻と、搬送体による原稿の搬送速度に基づいて、原稿の読取開始位置を決定することを特徴とする。
【0031】
本発明に従えば、原稿の読取開始位置は、原稿端が読取位置に到達したことを検出した時刻と、搬送体による原稿の搬送速度とに基づいて決定されるので、少なくとも原稿端が読取位置に到達した後に、原稿画像の読取りを開始することができる。また搬送速度だけでなく検出した時刻に基づくことによって、精度良く読取開始位置を決定することができる。
【0032】
また本発明は、読取手段は、原稿が読取開始位置に配置される状態での受光量に基づいて、原稿の画像濃度を示す濃度データを作成し、搬送体に照明手段による原稿の影が投影される状態での受光量に基づいて、濃度データを補正することを特徴とする。
【0033】
本発明に従えば、読取手段は、原稿が読取開始位置に配置される状態での受光量に基づいて、原稿の画像濃度を示す濃度データを作成する。幅方向の位置によって、読取手段の受光特性が異なるので、搬送体の照明手段による原稿の影が投影される状態での受光量に基づいて、濃度データが補正される。原稿の影が投影される状態での受光量に基づくことによって、読取手段の受光特性を検出することができる。したがって、受光特性の影響を、濃度データが受けないので、読取手段は原稿画像を高精度に読取ることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態である原稿読取装置20の概略的な構成を示す斜視図であり、第1搬送体21の幅方向の一部を省略して示す。原稿読取装置20は、第1搬送体21、筐体22、照明手段23および原稿読取手段24を含んで構成される。第1搬送体21は、予め定める原稿25の搬送経路に、その幅方向に延びて設定される原稿画像を読取る位置である読取位置26に臨んで設けられ、搬送経路に沿って原稿25を搬送する。第1搬送体21は、たとえば搬送経路の幅方向に平行な回転軸線まわりに回転可能なローラによって構成され、読取位置26に臨む表面部である対向部位に、搬送経路の幅方向に関して読取位置26からの距離が変化する距離変化部分27が形成される。前記対向部位は、第1搬送体21の外周部における周方向1カ所であるが、第1搬送体21は回転されるので、この回転に伴って、周方向に移動する。したがって第1搬送体21における外周部は、全周にわたって対向部位になる場合がある。距離変化部分27は、周方向全周に延びる溝を形成することによって、周方向全周にわたって一様に形成されている。
【0035】
筐体22は、照明手段23と原稿読取手段24とを収納し、照明手段23と原稿読取手段24とは、筐体22の内方の予め定める位置に固定される。筐体22は、搬送経路に関して第1搬送体21とは反対側に設けられ、筐体22の第1搬送体21に対向する側の一部分の表面によって、読取位置26を含む読取面が構成される。
【0036】
照明手段23は、搬送経路に関して第1搬送体21とは反対側に設けられ、読取位置26付近に照明光を照射する。照明手段23は、たとえば発光ダイオード(Light Emitting Diode:略称LED)およびエレクトロルルミセント(
Electroluminescent:略称EL)を用いて構成される。照明手段23がLEDを用いて構成される場合、複数のLEDが第1搬送体21の幅方向に配列されたLEDアレイを用いて、読取位置26付近に照明光を照射する。また照明手段23がELを用いて構成される場合、ELの発光層の長手方向が、第1搬送体21の幅方向に配列され、読取位置26付近に照明光を照射する。
【0037】
原稿読取手段24は、受光部28、集光レンズ29およびガラス板30を含んで構成される。受光部28は、搬送経路に関して第1搬送体21とは反対側に、照明手段23に対して原稿25の搬送方向にずれた位置で設けられる。読取位置26を通過して導かれる光を受光して、原稿画像を読取る。さらに受光部28は、読取手段としての機能を有し、搬送経路の幅方向に配列される複数の受光素子を有し、受光した各受光素子の受光量に基づいて、原稿端25aが読取位置26に到達したことを検出する。
【0038】
集光レンズ29は、第1搬送体21と受光部28との間に配置され、読取位置26から受光部28へ向かう光を集光して、受光部28上に結像させる。集光レンズ29は、たとえばロッドレンズアレイが用いられ、複数本の光ファイバが、第1搬送体21の幅方向に一列に並べられて構成される。ガラス板30は、搬送経路に関して第1搬送体21とは反対側であって、第1搬送体21によって搬送される原稿25に接するように、筐体22の読取面に配置される。ガラス板30は、光を透過可能に構成されている。
【0039】
図2は、原稿読取装置20を構成する第1搬送体21を示す正面図である。第1搬送体21に形成される距離変化部分27は、その表面が読取位置26に対して傾斜する傾斜面の部分である傾斜面部分31と、その表面が凹凸面に形成される部分である凹凸面部分32とがあり、周方向に全周にわたって延びて形成される。
【0040】
図3は、原稿読取装置20を簡略化して示す側面図である。第1搬送体21の一部分に形成される距離変化部分27である傾斜面部分31に関して、原稿25が搬送方向33へ搬送されると、照明手段23が第1搬送体21へ照射する照明光が、原稿25によって遮られる。照明手段23と第1搬送体21の表面を結ぶ光軸のなかで、受光部28と読取位置26とを結ぶ光軸と、第1搬送体21の表面とで交わる光軸である照射光軸34のうち、原稿25が搬送方向33へ搬送され、第1搬送体21における対向部位において、受光部28からの距離が大きい位置を結ぶ光軸である第1光軸34aを遮る位置である第1位置35に、原稿端25aが到達すると、原稿25によって第1光軸34aが遮られる。第1光軸34aが遮られることによって、遮られた距離変化部分27における領域に影が生じ、この影が生じた領域に対応する位置にある受光素子の受光量は減少する。さらに原稿25が搬送されると、第1搬送体21の距離変化部分27の受光部28からの距離が大きい位置に至る照射光軸34から、原稿25によって順次遮られ、遮られた領域は影が生じ、この影が生じた領域に対応する位置にある受光素子の受光量は減少する。原稿25が搬送されるに従って、原稿25に起因する影の領域は増加する。原稿端25aが読取位置26に到達すると、原稿25の表面にて照明光が反射し、その反射光を受光部28は受光する。
【0041】
図4は、原稿読取装置20の電気的構成を示すブロック図である。原稿読取装置20は、第1駆動手段36、第2搬送体37、第2駆動手段38、制御手段39、プログラムメモリ40、データメモリ41およびバス42を、さらに含んで構成される。第1駆動手段36は、原稿25を搬送するための回転を、制御手段39に与えられる制御信号に基づいて、第1搬送体21に与え、第1駆動手段36は、たとえばモータおよびプーリによって構成される。第2搬送体37は、搬送経路に沿って第1搬送体21へ、原稿25を搬送する。第2搬送体37は、たとえば樹脂ならびにアルミニウム合金などによって形成されるローラおよびウレタンによって形成されるベルトなどによって構成される。第2駆動手段38は、原稿25を搬送するための回転を、制御手段39に与えられる制御信号に基づいて、第2搬送体37に与え、第2駆動手段38は、たとえばモータおよびプーリによって構成される。
【0042】
制御手段39は、原稿端検出部43、検出レベル調整部4444および読取信号変換部45を含んで構成される。制御手段39は、プログラムメモリ40に記憶されている制御プログラムに基づいて動作し、原稿読取装置20の各構成部品がそれぞれ所定の機能を実現するように、各構成部品に制御信号を与えて制御する。制御手段39は、たとえば中央処理装置(Central Processing Unit:略称CPU)などを用いて実現される。原稿端検出部43は、原稿読取手段24から受光素子の受光量に基づく信号が与えられ、与えられて信号に基づいて原稿端25aを検出する。
【0043】
検出レベル調整部44は、受光素子の受光特性に基づいて、原稿端25aを検出および原稿25の画像濃度を示す濃度データを作成することに用いられる閾値を、いわば自動的に調整する。読取信号変換部45は、原稿画像を原稿読取手段24が読取ったアナログ信号が与えられ、与えられたアナログ信号をデジタル信号に変換して、濃度データを作成し、作成された濃度データを、データが記憶されるデータメモリ41に与える。
【0044】
プログラムメモリ40は、原稿読取装置20を制御するための制御プログラムが、記憶され、プログラムメモリ40は、予め記録される情報を再生することができる記録媒体によって構成され、たとえばロム(Read Only Memory:略称ROM)およびイーイーピーロム(Electrically Erasable and Programmable ReadOnly Memory:略称EEPROM)などによって実現される。プログラムメモリ40は、制御手段39から与えられた制御信号に従って、記憶される制御プログラムに基づく信号を、制御手段39に与える。
【0045】
データメモリ41は、制御手段39が原稿読取装置20を制御するための情報および読取信号変換部45から与えられるデジタル信号が、記憶される。データメモリ41は、情報の記録および情報の再生が可能な記録媒体によって構成され、たとえばラム(Random Access Memory:略称RAM)およびEEPROMなどによって実現される。バス42は、信号を伝達する信号線であって、制御手段39と各構成要素とはバス42を介して接続される。
【0046】
図5は、受光量に基づいて原稿端25aを検出することを説明するためのグラフである。図5(a)および図5(c)は、受光部28によって受光される光の分布状態に基づくグラフであり、一点鎖線によって示す波形は閾値47を示す波形である。図5(a)は、原稿端25aが読取位置26近傍にない場合の、受光部28が受光した受光量に基づいて、電圧に変換された電圧値である受光電圧値と、第1搬送体21の幅方向へ走査する時刻を示す走査時刻との関係を示すグラフである。また図5(c)は、原稿端25aが第1光軸34aを遮る第1位置35付近にある場合の、受光電圧値と走査時刻との関係を示すグラフである。
【0047】
図5(a)および図5(c)の横軸は走査時刻を示し、縦軸は受光電圧値を示す。受光素子の受光量は、集光レンズ29の特性に起因して、幅方向に配列される受光素子の列の端に近づくほど、減少する。したがって、第1搬送体21表面の光の反射率が幅方向にわたってほぼ等しくても、図5(a)および図5(c)に示すように受光電圧値の波形は円弧状になる。また受光素子の受光特性に起因して、受光素子の感度にばらつきがある場合、第1搬送体21表面の光の反射率が幅方向にわたってほぼ等しくても、受光電圧値は感度のばらつきに応じて変化する。図5(a)および図5(c)の受光電圧値には、第1搬送体21の距離変化部分27に起因して、受光電圧値が減少しているため図5(a)の受光電圧値の波形には落込み部46aがあり、図5(c)の受光電圧値の波形には落込み部46bがある。以下、不特定の落込み部を示す場合、添え字「a」、「b」を省略する。この落込み部46は、第1搬送体21の距離変化部分27の幅方向の位置に対応する走査時刻の時刻にある。この落込み部46は、図5(a)の受光電圧値の波形の落込み部46aよりも、図5(c)の受光電圧値の波形の落込み部46bの方が、原稿25が照射光軸34を遮ることによって、受光電圧値が減少している。
【0048】
図5(b)は、原稿端25aが読取位置26近傍にない場合の、受光電圧値と予め定められた閾値47とを、比較した結果を示すグラフである。また図5(d)は、原稿端25aが第1搬送体21への照射光を遮った場合の、受光電圧値と閾値47とを、比較した結果を示すグラフである。図5(b)および図5(d)の横軸は走査時刻を示し、縦軸を示す検知信号の信号電圧値を示す。閾値47と受光電圧値とを比較し、受光電圧値と閾値47とを、比較した結果、閾値47より受光電圧値の方が小さいときは、第1電圧値V0とし、その他のときは、第2電圧値V1とする。本実施の形態では、第1電圧値V0よりも第2電圧値V1の方が大きくなるよう、第1電圧値V0と第2電圧値V1は設定される。閾値47は、原稿25の画像濃度を調節するための値であり、この値を、原稿25を検出するためにも用いている。本実施の形態では、閾値47は、図5(a)の受光電圧値の波形の落込み部46aの受光電圧値よりも小さく、図5(c)の受光電圧値の波形の落込み部46bの受光電圧値よりも大きい値であって、図5(a)および図5(c)の受光電圧値の円弧状と同様に、円弧状に変化する値である。したがって、図5(a)および図5(c)との受光電圧値を、閾値47によって、図5(b)および図5(d)のように2値化して表すことができる。原稿25が読取位置26付近にない状態を表す図5(b)の波形と比較し、異なる波形になると、原稿25が読取位置26付近にある状態、たとえば図5(d)のような波形となり、原稿端25aが読取位置26付近に接近していることを、検出することができる。
【0049】
原稿読取装置20では、照明手段23からの照明光は、読取位置26に原稿25がある場合、原稿25における読取位置26に配置される部位で反射して受光部28に導かれ、読取位置26に原稿25がない場合、対向部位で反射し、読取位置26を通過して受光部28に導かれる。受光部28は、原稿25が第1搬送体21によって搬送されるときに、原稿25で反射して導かれる光に基づいて、原稿画像を読取ることができる。また受光部28は、第1搬送体21で反射して導かれる光に基づいて、原稿端25aが読取位置26に到達したことを検出する。
【0050】
原稿端25aを検出するにあたっては、受光部28による受光量を、原稿画像の読取に用いる濃度調整用の閾値を利用して2値化し、この2値化データに基づいて、検出している。具体的に述べると、原稿端25aが読取位置26付近に到達すると、照明手段23から第1搬送体21における対向部位に導かれる照明光が原稿25によって遮られるので、前記2値化データに変化が生じる。この2値化データの変化から、原稿端25aを検出している。第1搬送体21への照明光が原稿25によって遮られているか否かによって2値化データに変化が生じるためには、第1搬送体21への照明光が遮られているときといないときの各受光量の間に、前記閾値が設定されていなければならず、逆に言えば、第1搬送体21の対向部位に、第1搬送体21への照明光が遮られているときといないときの各受光量が、濃度調整用の閾値の両側の値となるような原稿端検出可能領域が、存在しなければならない。第1搬送体21では、読取位置26からの距離が異なる距離変化部分27が形成され、この部分では、受光部28に導かれる光が発散光であるので、読取位置26からの距離に応じて受光量が異なる。このような距離変化部分27を設けることによって、前記原稿端検出可能領域が存在する閾値の範囲が大きくなり、閾値の設定が容易になる。
【0051】
また原稿25が読取位置26に近づくとき、対向部位において、読取位置26の大きい位置の照明光から順次遮られ、これに伴って前記2値化データが順次変化する。このような2値化データは、原稿25の位置に高精度に対応するデータであり、これによって原稿端25aを高精度で検出することができる。
【0052】
また第1搬送体21には、距離変化部分27の表面が傾斜面に形成されているので、読取位置26からの距離が、幅方向に関して無段階的に変化する。これによって、距離変化部分27からの受光量は幅方向に関して無段階的に変化する。原稿端25aが読取位置26に近づくにとき、距離変化部分27における前記2値化データは、無段階的に変化するので、原稿25の位置をリアルタイムで検出することができる。
【0053】
また第1搬送体21には、距離変化部分27の表面が凹凸面に形成されるので、読取位置26からの距離の幅方向に関する変化が顕著である。これによって原稿端25aが読取位置26に近づくとき、距離変化部分27からの受光量の変化が顕著となり、距離変化部分27における前記2値化データの変化が顕著となる。したがって原稿端25aを確実に検出することができる。
【0054】
また原稿読取装置20の第1搬送体21は搬送ローラであって、距離変化部分27は、周方向に全周にわたって延びて形成されるので、距離変化部分27の幅方向の断面形状を、周方向に一定にすることができる。第1搬送体21の周方向の断面形状が一定にすることができるので、第1搬送体21と原稿25との接触部が、一定の接触面積を保ちながら、原稿25が搬送される。これによって、原稿読取手段24の検出精度は、第1搬送体21の断面形状が異なる場合よりも、第1搬送体21の断面形状が一定の場合の方が、第1搬送体21の形状による検出の誤差を小さくすることができる。
【0055】
また原稿読取手段24の受光部28は、搬送経路の幅方向に配列される複数の受光素子を有することによって、原稿25を幅方向の全域において、原稿端25aをリアルタイムで検出することができる。したがって、原稿端25aを高精度に検出することができる。このような構成は、たとえば密着イメージセンサを用いて容易に実現することができる。
【0056】
原稿25が読取位置26付近にない光の分布状態から、異なる波形になると原稿端25aが読取位置26付近に到達したことを検出するが、光の分布状態が、予め定められる有効な分布状態である場合に、原稿端25aが読取位置26付近に到達したことを検出するように、原稿読取装置20を構成してもよい。
【0057】
これによって、原稿読取手段24は、受光される光の分布状態が、予め定める有効な分布状態である場合に、原稿端25aが読取位置26に到達したことを検出するので、原稿端25aの検出精度を向上することができる。無効な分布状態である場合は、たとえば原稿25がスキューして搬送された場合がある。原稿25にスキューがあって搬送された場合、原稿25の幅方向の一端部は読取位置26に到達し、原稿25が読取位置26付近にない光の分布状態から、異なる波形になるが、原稿25の他端部は読取位置26に到達していないときがあり、このとき無効な分布状態となる。原稿25がさらに搬送され、読取位置26に全領域の原稿端25aが到達および通過したときは、有効な分布状態になり、原稿端25aが読取位置26に到達したことを検出することができる。
【0058】
また原稿読取手段24は、原稿端25aが読取位置26に到達したことを検出した時刻と、第1搬送体21による原稿25の搬送速度とを検出し、検出した信号を制御手段39に与え、制御手段39は原稿25の読取開始位置を決定するように、原稿読取装置20を構成してもよい。
【0059】
したがって少なくとも原稿端25aが読取位置26に到達した後に、原稿画像の読取りを開始することができる。また搬送速度だけでなく検出した時刻に基づくことによって、精度良く読取開始位置を決定することができる。また少なくとも原稿端25aが読取位置26に到達した後に、原稿画像の読取を開始することができるので、読取結果の画像に、原稿端25aに起因する画像部分が確実に除去することができる。
【0060】
また原稿読取手段24は、原稿25が読取開始位置に配置される状態での受光量に基づく信号を制御手段39に与える。制御手段39の読取信号変換部45は、与えられた信号に基づいて、原稿25の画像濃度を示す濃度データを作成する。原稿25が読取位置26にない場合の、第1搬送体21に照明手段23によって原稿25の影が生じ、第1搬送体21に生じる影の領域から読取位置26を通過して導かれる光に基づいて、この濃度データが補正されるように、原稿読取装置20を構成してもよい。
【0061】
したがって第1搬送体21に生じる影の領域から読取位置26を通過して導かれる光に基づくことによって、受光部28の受光特性を検出することができる。したがって、受光特性の影響を、濃度データが受けないので、原稿読取手段24は原稿画像を高精度に読取ることができる。これによって、受光特性の影響を原稿読取手段24に与えずに、原稿読取手段24は原稿画像を高精度に読取ることができる。
【0062】
また原稿読取装置20の第1搬送体21の距離変化部分27の表面と、距離変化部分27を除く残余の部分の表面との、光の反射率が異なる構成にしてもよい。たとえば、第1搬送体21の距離変化部分27の表面と、距離変化部分27を除く残余の部分の表面との着色が、相互に異なることによって実現できる。これによって、受光部28が受光する受光量が、前記反射率に基づいて差を有する。したがって、距離変化部分27からの受光量と、距離変化部分27を除く残余の部分からの受光量は、読取位置からの距離に起因する差異に加えて、反射率に起因する差異を有する。これによって、距離変化部分27からの受光量、距離変化部分27を除く残余の部分からの受光量との差異を、明確にすることができ、原稿端25aを検出する精度を向上することができる。
【0063】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、読取位置に近づいている原稿端の位置を求めることができ、原稿端を検出精度を向上することができる。また距離変化部分を設けることによって、原稿端検出可能領域が存在する閾値の範囲が大きくなり、閾値の設定が容易になる。
【0064】
また本発明によれば、受光量を閾値に基づいて変換した2値化データは、無段階的に変化するので、原稿端の位置をリアルタイムで検出することができる。
【0065】
また本発明によれば、受光量に基づく2値化データの変化が顕著に現れる。これによって、凹凸面がある場合の方が、原稿端を高精度に検出することができる。
【0066】
また本発明によれば、距離変化部分のからの受光量と、距離変化部分を除く残余の部分からの受光量との差異を、より明確にすることができる。したがって、読取手段が原稿端を検出する精度を向上することができる。
【0067】
また本発明によれば、搬送体の周方向の断面形状が一定にすることができるので、搬送体と原稿との接触部が、一定の接触面積を保ちながら、原稿が搬送される。これによって、読取手段の検出精度は、搬送体の断面形状が異なる場合よりも、搬送体の断面形状が一定の場合の方が、搬送体の形状による検出の誤差を小さくすることができる。
【0068】
また本発明によれば、幅方向の全域において、リアルタイムで受光することができ、原稿端の検出精度を向上することができる。このような構成は、たとえば密着イメージセンサを用いて容易に実現することができる。
【0069】
また本発明によれば、読取手段は、受光される光の分布状態が、予め定める有効な分布状態である場合に、原稿端が読取位置に到達したことを検出するので、原稿端を検出することができ検出精度を向上することができる。無効な分布状態である場合は、たとえば原稿がスキューして搬送された場合がある。原稿にスキューがあって搬送された場合、原稿の幅方向の一端部は読取位置に到達しているが、他端部は読取位置に到達していないときがあり、このとき無効な分布状態となる。さらに搬送され、読取位置に全領域の原稿端が到達および通過したときは、有効な分布状態になり、原稿端が読取位置に到達したことを検出することができる。
【0070】
また本発明によれば、少なくとも原稿端が読取位置に到達した後に、原稿画像の読取を開始することができるので、読取結果の画像に、原稿端に起因する画像部分が確実に除去することができる。
【0071】
また本発明によれば、原稿の影が投影される状態での受光量に基づくことによって、読取手段の受光特性を検出することができる。これによって、受光特性の影響を読取手段に与えずに、読取手段は原稿画像を高精度に読取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である原稿読取装置20の概略的な構成を示す斜視図である。
【図2】原稿読取装置20を構成する第1搬送体21を示す正面図である。
【図3】原稿読取装置20を簡略化して示す側面図である。
【図4】原稿読取装置20の電気的構成を示すブロック図である
【図5】受光量に基づいて原稿端25aを検出することを説明するためのグラフである。
【図6】従来の技術の原稿読取装置1を、簡略化して示す側面図である
【図7】原稿読取装置1を構成する搬送部材2を示す正面図である。
【図8】受光量に基づいて原稿端6aを検出することを説明するためのグラフである。
【符号の説明】
20 原稿読取装置
21 第1搬送体
23 照明手段
24 原稿読取手段
27 距離変化部分
28 受光部
31 傾斜面部分
32 凹凸面部分
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿に形成される原稿画像を読取る原稿読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術の原稿読取装置は、原稿の原稿端に起因する受光量の変化に基づいて、原稿端を検出し、原稿画像を読取っていた。この原稿読取装置は、平坦な背面板に向けて照射光を照射し、背面板からの反射光の受光量が、照射光を原稿が遮ることによって変化したときに、その光量の変化から原稿端を検出している。原稿読取装置は、原稿端を検出してから、原稿を予め定める距離だけ搬送した後、原稿画像の読取りを開始している(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
また他の従来の技術の原稿読取装置は、原稿を搬送する白色部材を有する。この白色部材の表面は白色であり、白色部材表面の一部分に検出部分が設けられ、光反射率が残余の部分よりも低く形成されている。検出部分は、たとえば黒色に着色された黒色着色部分または溝が形成される溝部である。この原稿読取装置は、検出部分と原稿の背景色である白色との反射光の光量の差に基づいて、原稿端を検出している(たとえば、特許文献2参照)。
【0004】
図6は、さらに他の従来の技術の原稿読取装置1を、簡略化して示す側面図である。原稿読取装置1は、搬送部材2、照射部3および受光部4を含んで構成される。搬送部材2は、原稿画像を読取る位置である読取位置5に臨んで設けられ、予め定める搬送経路に沿って原稿6を搬送する。照射部3は、搬送経路に関して搬送部材2とは反対側に設けられ、読取位置5近傍に照明光を照射する。受光部4は、搬送経路に関して搬送部材2とは反対側に設けられ、照明部3に対して原稿6の搬送方向7へずれた位置に設けられる。また受光部4は、複数の受光素子を有し、読取位置5を通過して導かれる光を受光し、受光した光量に基づく信号に変換する。原稿6が搬送方向7へ搬送され、照射部3と搬送部材の溝の底部とを結ぶ光軸のなかで、受光部と読取位置5とを結ぶ光軸と、溝の底部で交わる光軸を、原稿端6aが遮ることによって、溝の底部に影が生じ、その影を受光部が検出する。
【0005】
図7は原稿読取装置1を構成する搬送部材2を示す正面図である。搬送部材2はローラであって、搬送部材2の表面の一部分に原稿6の搬送方向7へ、略平行にのびて形成される深さが一様な溝が形成される溝部8が、設けられている。
【0006】
図8は、原稿端6aを検出することを説明するために用いられるグラフである。図8(a)は、原稿端6aが読取位置5近傍にない場合の、受光部4が受光した受光量に基づいて、電圧に変換された電圧値である受光電圧値と、搬送部材2の幅方向へ走査する時刻を示す走査時刻との関係を示すグラフである。また図8(c)は、原稿端6aが搬送部材2への照射光を遮った場合の、受光電圧値と走査時刻との関係を示すグラフである。図8(a)および図8(c)の横軸は走査時刻を示し、縦軸は受光電圧値を示す。
【0007】
図8(b)は、原稿端6aが読取位置5近傍にない場合の、受光電圧値と予め定められた閾値10とを、比較した結果を示すグラフである。また図8(d)は、原稿端6aが搬送部材2への照射光を遮った場合の、受光電圧値と閾値10とを、比較した結果を示すグラフである。図8(b)および図8(d)の横軸は走査時刻を示し、縦軸は受光電圧値と閾値10とを、比較した結果を示す検知信号の信号電圧値を示す。閾値10と受光電圧値とを比較し、受光電圧値の方が大きい場合、予め定められる電圧を信号電圧値とし、受光電圧値の方が小さい場合、信号電圧値をなしとする。閾値10は、原稿の読取濃度を調節するための値であり、この値を、原稿を検出するためにも用いている。閾値10は、図8(a)の受光電圧値が窪んでいる落込み部9の受光電圧値から、図8(c)の落込み部9の受光電圧値までの間に、予め定められる電圧値である。
【0008】
図8(a)の受光電圧値には、溝部8に起因する落込み部9が生じ、図8(c)の受光電圧値には、溝部8と原稿端6aとに起因して、図8(a)の落込み部9よりも受光電圧値が小さい落込み部9が生じている。
【0009】
図8(a)の落込み部9の受光電圧値と、図8(c)の落込み部9との受光電圧値とを、閾値10に基づいて比較し、信号電圧値によって原稿端6aを検出する(たとえば、特許文献3参照)。
【0010】
【特許文献1】
特開平5−153345号公報
【特許文献2】
特開平8−214108号公報
【特許文献3】
特開2001−77986号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1および特許文献2の原稿読取装置では、原稿画像の読取位置近傍に、原稿が搬送された時刻を検出しており、原稿端が読取位置に搬送された時刻を検出できるように、構成されておらず、不便であった。
【0012】
特許文献3の原稿読取装置では、最適な読取濃度のための閾値を設定した後、この閾値を用いて、原稿端を検出することができる搬送部材の溝部の深さを調整しなければならなかった。また搬送部材に形成されている溝部の深さが一定であるため、溝部の深さが浅くなると、溝部からの受光量と、残余の部分からの受光量との差が小さくなるので、最適な読取濃度のための閾値では、原稿端を検出できないおそれがあった。また、溝の深さが深くなると、溝からの受光量が小さくなり、原稿が読取位置近傍にない場合でも、原稿が読取位置近傍にある場合と同様の受光量となり、原稿を検出することができない。また、溝の深さに閾値を調整すると、原稿の読取濃度のための設定が変更されるので、読取精度が低くなる。
【0013】
したがって本発明の目的は、閾値が容易に設定でき、原稿端を確実に検出することができる原稿読取装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、予め定める搬送経路の幅方向に延びて設定される読取位置に臨んで設けられ、搬送経路に沿って原稿を搬送する搬送体であって、読取位置に臨む表面部に、搬送経路の幅方向に関して読取位置からの距離が変化する距離変化部分が形成される搬送体と、
搬送経路に関して搬送体とは反対側に設けられ、読取位置付近に照明光を照射する照明手段と、
搬送経路に関して搬送体とは反対側に、照明手段に対して原稿の搬送方向にずれた位置で設けられ、読取位置を通過して導かれる光を受光して、原稿画像を光学的に読取るとともに、原稿端が読取位置に到達したことを検出する読取手段とを含むことを特徴とする原稿読取装置である。
【0015】
本発明に従えば、照明手段からの照明光は、読取位置に原稿がある場合、原稿における読取位置に配置される部位で反射して読取手段に導かれ、読取位置に原稿がない場合、搬送体における読取位置に対向する部位(以下「対向部位」という場合がある)で反射し、読取位置を通過して読取手段に導かれる。読取手段は、原稿が搬送体によって搬送されるときに、原稿で反射して導かれる光に基づいて、原稿画像を読取ることができる。また読取手段は、搬送体で反射して導かれる光に基づいて、原稿端が読取位置に到達したことを検出する。
【0016】
原稿端が読取位置に到達したことを検出(以下「原稿端を検出」という場合がある)するにあたっては、読取手段による受光量を、原稿画像の読取に用いる濃度調整用の閾値を利用して2値化し、この2値化データに基づいて、検出している。具体的に述べると、原稿端が読取位置付近に到達すると、照明手段から搬送体における対向部位に導かれる照明光が原稿によって遮られるので、前記2値化データに変化が生じる。この2値化データの変化から、原稿端を検出している。搬送体への照明光が原稿によって遮られているか否かによって2値化データに変化が生じるためには、搬送体への照明光が遮られているときといないときの各受光量の間に、前記閾値が設定されていなければならず、逆に言えば、搬送体の対向部位に、搬送体への照明光が遮られているときといないときの各受光量が、濃度調整用の閾値の両側の値となるような原稿端検出可能領域が、存在しなければならない。本発明に従う搬送体では、読取位置からの距離が異なる距離変化部分が形成され、この部分では、読取手段に導かれる光が発散光であるので、読取位置からの距離に応じて受光量が異なる。このような距離変化部分を設けることによって、前記原稿端検出可能領域が存在する閾値の範囲が大きくなり、閾値の設定が容易になる。
【0017】
また原稿が読取位置に近づくとき、対向部位において、読取位置からの距離の大きい位置の照明光から順次遮られ、これに伴って前記2値化データが順次変化する。このような2値化データは、原稿の位置に高精度に対応するデータであり、これによって原稿端を高精度で検出することができる。
【0018】
また本発明は、搬送体に形成される距離変化部分は、その表面が読取位置に対して傾斜する傾斜面に形成されることを特徴とする。
【0019】
本発明に従えば、距離変化部分の表面が傾斜面に形成されているので、読取位置からの距離が、幅方向に関して無段階的に変化する。これによって距離変化部分からの受光量は幅方向に関して無段階的に変化する。原稿端が読取位置に近づくとき、距離変化部分における前記2値化データは、無段階的に変化し、原稿の位置にきわめて高い精度で対応する。したがって原稿端をきわめて高い精度で検出することができる。
【0020】
また本発明は、搬送体に形成される距離変化部分は、その表面が凹凸面に形成されることを特徴とする。
【0021】
本発明に従えば、距離変化部分は、その表面が凹凸面に形成されるので読取位置からの距離の幅方向に関する変化が顕著である。これによって原稿端が読取位置に近づくとき、距離変化部分からの受光量の変化が顕著となり、距離変化部分における前記2値化データの変化が顕著となる。したがって原稿端を確実に検出することができる。
【0022】
また本発明は、搬送体は、距離変化部分の表面における光の反射率と、距離変化部分を除く残余の部分の表面における光の反射率とが異なることを特徴とする。
【0023】
本発明に従えば、距離変化部分の表面と、距離変化部分を除く残余の部分の表面との、光の反射率が異なるので、読取手段が受光する受光量が、前記反射率に基づく差を有する。したがって距離変化部分からの受光量と、距離変化部分を除く残余の部分からの受光量とは、読取位置からの距離に起因する差異に加えて、反射率に起因する差異を有する。これによって、距離変化部分からの受光量と、距離変化部分を除く残余の部分からの受光量との差異を、明確にすることができ、原稿端を検出する精度を向上することができる。
【0024】
また本発明は、搬送体は、搬送ローラであって、距離変化部分は、周方向に全周にわたって延びて形成されることを特徴とする。
【0025】
本発明に従えば、搬送体は搬送ローラであって、距離変化部分は、周方向に全周にわたって延びて形成されるので、距離変化部分の幅方向の断面形状を、周方向に一定にすることができる。
【0026】
また本発明は、読取手段は、搬送経路の幅方向に配列される複数の受光素子を有する受光部を備え、各受光素子の受光量に基づいて、原稿端が読取位置に到達したことを検出することを特徴とする。
【0027】
本発明に従えば、読取手段の受光部は、搬送経路の幅方向に配列される複数の受光素子を有するので、幅方向の全域において、リアルタイムで受光することができる。したがって原稿端の検出精度を向上することができる。
【0028】
また本発明は、読取手段は、受光される光の分布状態が、予め定められる有効な分布状態である場合に、原稿端が読取位置に到達したことを検出することを特徴とする。
【0029】
本発明に従えば、読取手段は、受光される光の分布状態が、予め定める有効な分布状態である場合に、原稿端が読取位置に到達したことを検出するので、無効な分布状態である場合には、原稿端は検出されない。したがって適切な状態で搬送された原稿だけに関して原稿端を検出することができ、検出精度を向上することができる。
【0030】
また本発明は、読取手段は、原稿端が読取位置に到達したことを検出した時刻と、搬送体による原稿の搬送速度に基づいて、原稿の読取開始位置を決定することを特徴とする。
【0031】
本発明に従えば、原稿の読取開始位置は、原稿端が読取位置に到達したことを検出した時刻と、搬送体による原稿の搬送速度とに基づいて決定されるので、少なくとも原稿端が読取位置に到達した後に、原稿画像の読取りを開始することができる。また搬送速度だけでなく検出した時刻に基づくことによって、精度良く読取開始位置を決定することができる。
【0032】
また本発明は、読取手段は、原稿が読取開始位置に配置される状態での受光量に基づいて、原稿の画像濃度を示す濃度データを作成し、搬送体に照明手段による原稿の影が投影される状態での受光量に基づいて、濃度データを補正することを特徴とする。
【0033】
本発明に従えば、読取手段は、原稿が読取開始位置に配置される状態での受光量に基づいて、原稿の画像濃度を示す濃度データを作成する。幅方向の位置によって、読取手段の受光特性が異なるので、搬送体の照明手段による原稿の影が投影される状態での受光量に基づいて、濃度データが補正される。原稿の影が投影される状態での受光量に基づくことによって、読取手段の受光特性を検出することができる。したがって、受光特性の影響を、濃度データが受けないので、読取手段は原稿画像を高精度に読取ることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態である原稿読取装置20の概略的な構成を示す斜視図であり、第1搬送体21の幅方向の一部を省略して示す。原稿読取装置20は、第1搬送体21、筐体22、照明手段23および原稿読取手段24を含んで構成される。第1搬送体21は、予め定める原稿25の搬送経路に、その幅方向に延びて設定される原稿画像を読取る位置である読取位置26に臨んで設けられ、搬送経路に沿って原稿25を搬送する。第1搬送体21は、たとえば搬送経路の幅方向に平行な回転軸線まわりに回転可能なローラによって構成され、読取位置26に臨む表面部である対向部位に、搬送経路の幅方向に関して読取位置26からの距離が変化する距離変化部分27が形成される。前記対向部位は、第1搬送体21の外周部における周方向1カ所であるが、第1搬送体21は回転されるので、この回転に伴って、周方向に移動する。したがって第1搬送体21における外周部は、全周にわたって対向部位になる場合がある。距離変化部分27は、周方向全周に延びる溝を形成することによって、周方向全周にわたって一様に形成されている。
【0035】
筐体22は、照明手段23と原稿読取手段24とを収納し、照明手段23と原稿読取手段24とは、筐体22の内方の予め定める位置に固定される。筐体22は、搬送経路に関して第1搬送体21とは反対側に設けられ、筐体22の第1搬送体21に対向する側の一部分の表面によって、読取位置26を含む読取面が構成される。
【0036】
照明手段23は、搬送経路に関して第1搬送体21とは反対側に設けられ、読取位置26付近に照明光を照射する。照明手段23は、たとえば発光ダイオード(Light Emitting Diode:略称LED)およびエレクトロルルミセント(
Electroluminescent:略称EL)を用いて構成される。照明手段23がLEDを用いて構成される場合、複数のLEDが第1搬送体21の幅方向に配列されたLEDアレイを用いて、読取位置26付近に照明光を照射する。また照明手段23がELを用いて構成される場合、ELの発光層の長手方向が、第1搬送体21の幅方向に配列され、読取位置26付近に照明光を照射する。
【0037】
原稿読取手段24は、受光部28、集光レンズ29およびガラス板30を含んで構成される。受光部28は、搬送経路に関して第1搬送体21とは反対側に、照明手段23に対して原稿25の搬送方向にずれた位置で設けられる。読取位置26を通過して導かれる光を受光して、原稿画像を読取る。さらに受光部28は、読取手段としての機能を有し、搬送経路の幅方向に配列される複数の受光素子を有し、受光した各受光素子の受光量に基づいて、原稿端25aが読取位置26に到達したことを検出する。
【0038】
集光レンズ29は、第1搬送体21と受光部28との間に配置され、読取位置26から受光部28へ向かう光を集光して、受光部28上に結像させる。集光レンズ29は、たとえばロッドレンズアレイが用いられ、複数本の光ファイバが、第1搬送体21の幅方向に一列に並べられて構成される。ガラス板30は、搬送経路に関して第1搬送体21とは反対側であって、第1搬送体21によって搬送される原稿25に接するように、筐体22の読取面に配置される。ガラス板30は、光を透過可能に構成されている。
【0039】
図2は、原稿読取装置20を構成する第1搬送体21を示す正面図である。第1搬送体21に形成される距離変化部分27は、その表面が読取位置26に対して傾斜する傾斜面の部分である傾斜面部分31と、その表面が凹凸面に形成される部分である凹凸面部分32とがあり、周方向に全周にわたって延びて形成される。
【0040】
図3は、原稿読取装置20を簡略化して示す側面図である。第1搬送体21の一部分に形成される距離変化部分27である傾斜面部分31に関して、原稿25が搬送方向33へ搬送されると、照明手段23が第1搬送体21へ照射する照明光が、原稿25によって遮られる。照明手段23と第1搬送体21の表面を結ぶ光軸のなかで、受光部28と読取位置26とを結ぶ光軸と、第1搬送体21の表面とで交わる光軸である照射光軸34のうち、原稿25が搬送方向33へ搬送され、第1搬送体21における対向部位において、受光部28からの距離が大きい位置を結ぶ光軸である第1光軸34aを遮る位置である第1位置35に、原稿端25aが到達すると、原稿25によって第1光軸34aが遮られる。第1光軸34aが遮られることによって、遮られた距離変化部分27における領域に影が生じ、この影が生じた領域に対応する位置にある受光素子の受光量は減少する。さらに原稿25が搬送されると、第1搬送体21の距離変化部分27の受光部28からの距離が大きい位置に至る照射光軸34から、原稿25によって順次遮られ、遮られた領域は影が生じ、この影が生じた領域に対応する位置にある受光素子の受光量は減少する。原稿25が搬送されるに従って、原稿25に起因する影の領域は増加する。原稿端25aが読取位置26に到達すると、原稿25の表面にて照明光が反射し、その反射光を受光部28は受光する。
【0041】
図4は、原稿読取装置20の電気的構成を示すブロック図である。原稿読取装置20は、第1駆動手段36、第2搬送体37、第2駆動手段38、制御手段39、プログラムメモリ40、データメモリ41およびバス42を、さらに含んで構成される。第1駆動手段36は、原稿25を搬送するための回転を、制御手段39に与えられる制御信号に基づいて、第1搬送体21に与え、第1駆動手段36は、たとえばモータおよびプーリによって構成される。第2搬送体37は、搬送経路に沿って第1搬送体21へ、原稿25を搬送する。第2搬送体37は、たとえば樹脂ならびにアルミニウム合金などによって形成されるローラおよびウレタンによって形成されるベルトなどによって構成される。第2駆動手段38は、原稿25を搬送するための回転を、制御手段39に与えられる制御信号に基づいて、第2搬送体37に与え、第2駆動手段38は、たとえばモータおよびプーリによって構成される。
【0042】
制御手段39は、原稿端検出部43、検出レベル調整部4444および読取信号変換部45を含んで構成される。制御手段39は、プログラムメモリ40に記憶されている制御プログラムに基づいて動作し、原稿読取装置20の各構成部品がそれぞれ所定の機能を実現するように、各構成部品に制御信号を与えて制御する。制御手段39は、たとえば中央処理装置(Central Processing Unit:略称CPU)などを用いて実現される。原稿端検出部43は、原稿読取手段24から受光素子の受光量に基づく信号が与えられ、与えられて信号に基づいて原稿端25aを検出する。
【0043】
検出レベル調整部44は、受光素子の受光特性に基づいて、原稿端25aを検出および原稿25の画像濃度を示す濃度データを作成することに用いられる閾値を、いわば自動的に調整する。読取信号変換部45は、原稿画像を原稿読取手段24が読取ったアナログ信号が与えられ、与えられたアナログ信号をデジタル信号に変換して、濃度データを作成し、作成された濃度データを、データが記憶されるデータメモリ41に与える。
【0044】
プログラムメモリ40は、原稿読取装置20を制御するための制御プログラムが、記憶され、プログラムメモリ40は、予め記録される情報を再生することができる記録媒体によって構成され、たとえばロム(Read Only Memory:略称ROM)およびイーイーピーロム(Electrically Erasable and Programmable ReadOnly Memory:略称EEPROM)などによって実現される。プログラムメモリ40は、制御手段39から与えられた制御信号に従って、記憶される制御プログラムに基づく信号を、制御手段39に与える。
【0045】
データメモリ41は、制御手段39が原稿読取装置20を制御するための情報および読取信号変換部45から与えられるデジタル信号が、記憶される。データメモリ41は、情報の記録および情報の再生が可能な記録媒体によって構成され、たとえばラム(Random Access Memory:略称RAM)およびEEPROMなどによって実現される。バス42は、信号を伝達する信号線であって、制御手段39と各構成要素とはバス42を介して接続される。
【0046】
図5は、受光量に基づいて原稿端25aを検出することを説明するためのグラフである。図5(a)および図5(c)は、受光部28によって受光される光の分布状態に基づくグラフであり、一点鎖線によって示す波形は閾値47を示す波形である。図5(a)は、原稿端25aが読取位置26近傍にない場合の、受光部28が受光した受光量に基づいて、電圧に変換された電圧値である受光電圧値と、第1搬送体21の幅方向へ走査する時刻を示す走査時刻との関係を示すグラフである。また図5(c)は、原稿端25aが第1光軸34aを遮る第1位置35付近にある場合の、受光電圧値と走査時刻との関係を示すグラフである。
【0047】
図5(a)および図5(c)の横軸は走査時刻を示し、縦軸は受光電圧値を示す。受光素子の受光量は、集光レンズ29の特性に起因して、幅方向に配列される受光素子の列の端に近づくほど、減少する。したがって、第1搬送体21表面の光の反射率が幅方向にわたってほぼ等しくても、図5(a)および図5(c)に示すように受光電圧値の波形は円弧状になる。また受光素子の受光特性に起因して、受光素子の感度にばらつきがある場合、第1搬送体21表面の光の反射率が幅方向にわたってほぼ等しくても、受光電圧値は感度のばらつきに応じて変化する。図5(a)および図5(c)の受光電圧値には、第1搬送体21の距離変化部分27に起因して、受光電圧値が減少しているため図5(a)の受光電圧値の波形には落込み部46aがあり、図5(c)の受光電圧値の波形には落込み部46bがある。以下、不特定の落込み部を示す場合、添え字「a」、「b」を省略する。この落込み部46は、第1搬送体21の距離変化部分27の幅方向の位置に対応する走査時刻の時刻にある。この落込み部46は、図5(a)の受光電圧値の波形の落込み部46aよりも、図5(c)の受光電圧値の波形の落込み部46bの方が、原稿25が照射光軸34を遮ることによって、受光電圧値が減少している。
【0048】
図5(b)は、原稿端25aが読取位置26近傍にない場合の、受光電圧値と予め定められた閾値47とを、比較した結果を示すグラフである。また図5(d)は、原稿端25aが第1搬送体21への照射光を遮った場合の、受光電圧値と閾値47とを、比較した結果を示すグラフである。図5(b)および図5(d)の横軸は走査時刻を示し、縦軸を示す検知信号の信号電圧値を示す。閾値47と受光電圧値とを比較し、受光電圧値と閾値47とを、比較した結果、閾値47より受光電圧値の方が小さいときは、第1電圧値V0とし、その他のときは、第2電圧値V1とする。本実施の形態では、第1電圧値V0よりも第2電圧値V1の方が大きくなるよう、第1電圧値V0と第2電圧値V1は設定される。閾値47は、原稿25の画像濃度を調節するための値であり、この値を、原稿25を検出するためにも用いている。本実施の形態では、閾値47は、図5(a)の受光電圧値の波形の落込み部46aの受光電圧値よりも小さく、図5(c)の受光電圧値の波形の落込み部46bの受光電圧値よりも大きい値であって、図5(a)および図5(c)の受光電圧値の円弧状と同様に、円弧状に変化する値である。したがって、図5(a)および図5(c)との受光電圧値を、閾値47によって、図5(b)および図5(d)のように2値化して表すことができる。原稿25が読取位置26付近にない状態を表す図5(b)の波形と比較し、異なる波形になると、原稿25が読取位置26付近にある状態、たとえば図5(d)のような波形となり、原稿端25aが読取位置26付近に接近していることを、検出することができる。
【0049】
原稿読取装置20では、照明手段23からの照明光は、読取位置26に原稿25がある場合、原稿25における読取位置26に配置される部位で反射して受光部28に導かれ、読取位置26に原稿25がない場合、対向部位で反射し、読取位置26を通過して受光部28に導かれる。受光部28は、原稿25が第1搬送体21によって搬送されるときに、原稿25で反射して導かれる光に基づいて、原稿画像を読取ることができる。また受光部28は、第1搬送体21で反射して導かれる光に基づいて、原稿端25aが読取位置26に到達したことを検出する。
【0050】
原稿端25aを検出するにあたっては、受光部28による受光量を、原稿画像の読取に用いる濃度調整用の閾値を利用して2値化し、この2値化データに基づいて、検出している。具体的に述べると、原稿端25aが読取位置26付近に到達すると、照明手段23から第1搬送体21における対向部位に導かれる照明光が原稿25によって遮られるので、前記2値化データに変化が生じる。この2値化データの変化から、原稿端25aを検出している。第1搬送体21への照明光が原稿25によって遮られているか否かによって2値化データに変化が生じるためには、第1搬送体21への照明光が遮られているときといないときの各受光量の間に、前記閾値が設定されていなければならず、逆に言えば、第1搬送体21の対向部位に、第1搬送体21への照明光が遮られているときといないときの各受光量が、濃度調整用の閾値の両側の値となるような原稿端検出可能領域が、存在しなければならない。第1搬送体21では、読取位置26からの距離が異なる距離変化部分27が形成され、この部分では、受光部28に導かれる光が発散光であるので、読取位置26からの距離に応じて受光量が異なる。このような距離変化部分27を設けることによって、前記原稿端検出可能領域が存在する閾値の範囲が大きくなり、閾値の設定が容易になる。
【0051】
また原稿25が読取位置26に近づくとき、対向部位において、読取位置26の大きい位置の照明光から順次遮られ、これに伴って前記2値化データが順次変化する。このような2値化データは、原稿25の位置に高精度に対応するデータであり、これによって原稿端25aを高精度で検出することができる。
【0052】
また第1搬送体21には、距離変化部分27の表面が傾斜面に形成されているので、読取位置26からの距離が、幅方向に関して無段階的に変化する。これによって、距離変化部分27からの受光量は幅方向に関して無段階的に変化する。原稿端25aが読取位置26に近づくにとき、距離変化部分27における前記2値化データは、無段階的に変化するので、原稿25の位置をリアルタイムで検出することができる。
【0053】
また第1搬送体21には、距離変化部分27の表面が凹凸面に形成されるので、読取位置26からの距離の幅方向に関する変化が顕著である。これによって原稿端25aが読取位置26に近づくとき、距離変化部分27からの受光量の変化が顕著となり、距離変化部分27における前記2値化データの変化が顕著となる。したがって原稿端25aを確実に検出することができる。
【0054】
また原稿読取装置20の第1搬送体21は搬送ローラであって、距離変化部分27は、周方向に全周にわたって延びて形成されるので、距離変化部分27の幅方向の断面形状を、周方向に一定にすることができる。第1搬送体21の周方向の断面形状が一定にすることができるので、第1搬送体21と原稿25との接触部が、一定の接触面積を保ちながら、原稿25が搬送される。これによって、原稿読取手段24の検出精度は、第1搬送体21の断面形状が異なる場合よりも、第1搬送体21の断面形状が一定の場合の方が、第1搬送体21の形状による検出の誤差を小さくすることができる。
【0055】
また原稿読取手段24の受光部28は、搬送経路の幅方向に配列される複数の受光素子を有することによって、原稿25を幅方向の全域において、原稿端25aをリアルタイムで検出することができる。したがって、原稿端25aを高精度に検出することができる。このような構成は、たとえば密着イメージセンサを用いて容易に実現することができる。
【0056】
原稿25が読取位置26付近にない光の分布状態から、異なる波形になると原稿端25aが読取位置26付近に到達したことを検出するが、光の分布状態が、予め定められる有効な分布状態である場合に、原稿端25aが読取位置26付近に到達したことを検出するように、原稿読取装置20を構成してもよい。
【0057】
これによって、原稿読取手段24は、受光される光の分布状態が、予め定める有効な分布状態である場合に、原稿端25aが読取位置26に到達したことを検出するので、原稿端25aの検出精度を向上することができる。無効な分布状態である場合は、たとえば原稿25がスキューして搬送された場合がある。原稿25にスキューがあって搬送された場合、原稿25の幅方向の一端部は読取位置26に到達し、原稿25が読取位置26付近にない光の分布状態から、異なる波形になるが、原稿25の他端部は読取位置26に到達していないときがあり、このとき無効な分布状態となる。原稿25がさらに搬送され、読取位置26に全領域の原稿端25aが到達および通過したときは、有効な分布状態になり、原稿端25aが読取位置26に到達したことを検出することができる。
【0058】
また原稿読取手段24は、原稿端25aが読取位置26に到達したことを検出した時刻と、第1搬送体21による原稿25の搬送速度とを検出し、検出した信号を制御手段39に与え、制御手段39は原稿25の読取開始位置を決定するように、原稿読取装置20を構成してもよい。
【0059】
したがって少なくとも原稿端25aが読取位置26に到達した後に、原稿画像の読取りを開始することができる。また搬送速度だけでなく検出した時刻に基づくことによって、精度良く読取開始位置を決定することができる。また少なくとも原稿端25aが読取位置26に到達した後に、原稿画像の読取を開始することができるので、読取結果の画像に、原稿端25aに起因する画像部分が確実に除去することができる。
【0060】
また原稿読取手段24は、原稿25が読取開始位置に配置される状態での受光量に基づく信号を制御手段39に与える。制御手段39の読取信号変換部45は、与えられた信号に基づいて、原稿25の画像濃度を示す濃度データを作成する。原稿25が読取位置26にない場合の、第1搬送体21に照明手段23によって原稿25の影が生じ、第1搬送体21に生じる影の領域から読取位置26を通過して導かれる光に基づいて、この濃度データが補正されるように、原稿読取装置20を構成してもよい。
【0061】
したがって第1搬送体21に生じる影の領域から読取位置26を通過して導かれる光に基づくことによって、受光部28の受光特性を検出することができる。したがって、受光特性の影響を、濃度データが受けないので、原稿読取手段24は原稿画像を高精度に読取ることができる。これによって、受光特性の影響を原稿読取手段24に与えずに、原稿読取手段24は原稿画像を高精度に読取ることができる。
【0062】
また原稿読取装置20の第1搬送体21の距離変化部分27の表面と、距離変化部分27を除く残余の部分の表面との、光の反射率が異なる構成にしてもよい。たとえば、第1搬送体21の距離変化部分27の表面と、距離変化部分27を除く残余の部分の表面との着色が、相互に異なることによって実現できる。これによって、受光部28が受光する受光量が、前記反射率に基づいて差を有する。したがって、距離変化部分27からの受光量と、距離変化部分27を除く残余の部分からの受光量は、読取位置からの距離に起因する差異に加えて、反射率に起因する差異を有する。これによって、距離変化部分27からの受光量、距離変化部分27を除く残余の部分からの受光量との差異を、明確にすることができ、原稿端25aを検出する精度を向上することができる。
【0063】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、読取位置に近づいている原稿端の位置を求めることができ、原稿端を検出精度を向上することができる。また距離変化部分を設けることによって、原稿端検出可能領域が存在する閾値の範囲が大きくなり、閾値の設定が容易になる。
【0064】
また本発明によれば、受光量を閾値に基づいて変換した2値化データは、無段階的に変化するので、原稿端の位置をリアルタイムで検出することができる。
【0065】
また本発明によれば、受光量に基づく2値化データの変化が顕著に現れる。これによって、凹凸面がある場合の方が、原稿端を高精度に検出することができる。
【0066】
また本発明によれば、距離変化部分のからの受光量と、距離変化部分を除く残余の部分からの受光量との差異を、より明確にすることができる。したがって、読取手段が原稿端を検出する精度を向上することができる。
【0067】
また本発明によれば、搬送体の周方向の断面形状が一定にすることができるので、搬送体と原稿との接触部が、一定の接触面積を保ちながら、原稿が搬送される。これによって、読取手段の検出精度は、搬送体の断面形状が異なる場合よりも、搬送体の断面形状が一定の場合の方が、搬送体の形状による検出の誤差を小さくすることができる。
【0068】
また本発明によれば、幅方向の全域において、リアルタイムで受光することができ、原稿端の検出精度を向上することができる。このような構成は、たとえば密着イメージセンサを用いて容易に実現することができる。
【0069】
また本発明によれば、読取手段は、受光される光の分布状態が、予め定める有効な分布状態である場合に、原稿端が読取位置に到達したことを検出するので、原稿端を検出することができ検出精度を向上することができる。無効な分布状態である場合は、たとえば原稿がスキューして搬送された場合がある。原稿にスキューがあって搬送された場合、原稿の幅方向の一端部は読取位置に到達しているが、他端部は読取位置に到達していないときがあり、このとき無効な分布状態となる。さらに搬送され、読取位置に全領域の原稿端が到達および通過したときは、有効な分布状態になり、原稿端が読取位置に到達したことを検出することができる。
【0070】
また本発明によれば、少なくとも原稿端が読取位置に到達した後に、原稿画像の読取を開始することができるので、読取結果の画像に、原稿端に起因する画像部分が確実に除去することができる。
【0071】
また本発明によれば、原稿の影が投影される状態での受光量に基づくことによって、読取手段の受光特性を検出することができる。これによって、受光特性の影響を読取手段に与えずに、読取手段は原稿画像を高精度に読取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である原稿読取装置20の概略的な構成を示す斜視図である。
【図2】原稿読取装置20を構成する第1搬送体21を示す正面図である。
【図3】原稿読取装置20を簡略化して示す側面図である。
【図4】原稿読取装置20の電気的構成を示すブロック図である
【図5】受光量に基づいて原稿端25aを検出することを説明するためのグラフである。
【図6】従来の技術の原稿読取装置1を、簡略化して示す側面図である
【図7】原稿読取装置1を構成する搬送部材2を示す正面図である。
【図8】受光量に基づいて原稿端6aを検出することを説明するためのグラフである。
【符号の説明】
20 原稿読取装置
21 第1搬送体
23 照明手段
24 原稿読取手段
27 距離変化部分
28 受光部
31 傾斜面部分
32 凹凸面部分
Claims (9)
- 予め定める搬送経路の幅方向に延びて設定される読取位置に臨んで設けられ、搬送経路に沿って原稿を搬送する搬送体であって、読取位置に臨む表面部に、搬送経路の幅方向に関して読取位置からの距離が変化する距離変化部分が形成される搬送体と、
搬送経路に関して搬送体とは反対側に設けられ、読取位置付近に照明光を照射する照明手段と、
搬送経路に関して搬送体とは反対側に、照明手段に対して原稿の搬送方向にずれた位置で設けられ、読取位置を通過して導かれる光を受光して、原稿画像を光学的に読取るとともに、原稿端が読取位置に到達したことを検出する読取手段とを含むことを特徴とする原稿読取装置。 - 搬送体に形成される距離変化部分は、その表面が読取位置に対して傾斜する傾斜面に形成されることを特徴とする請求項1記載の原稿読取装置。
- 搬送体に形成される距離変化部分は、その表面が凹凸面に形成されることを特徴とする請求項1記載の原稿読取装置。
- 搬送体は、距離変化部分の表面における光の反射率と、距離変化部分を除く残余の部分の表面における光の反射率とが異なることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の原稿読取装置。
- 搬送体は、搬送ローラであって、距離変化部分は、周方向に全周にわたって延びて形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の原稿読取装置。
- 読取手段は、搬送経路の幅方向に配列される複数の受光素子を有する受光部を備え、各受光素子の受光量に基づいて、原稿端が読取位置に到達したことを検出することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の原稿読取装置。
- 読取手段は、受光される光の分布状態が、予め定められる有効な分布状態である場合に、原稿端が読取位置に到達したことを検出することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の原稿読取装置。
- 読取手段は、原稿端が読取位置に到達したことを検出した時刻と、搬送体による原稿の搬送速度に基づいて、原稿の読取開始位置を決定することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の原稿読取装置。
- 読取手段は、原稿が読取開始位置に配置される状態での受光量に基づいて、原稿の画像濃度を示す濃度データを作成し、搬送体に照明手段による原稿の影が投影される状態での受光量に基づいて、濃度データを補正することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の原稿読取装置。
Priority Applications (1)
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JP2002357261A JP2004193801A (ja) | 2002-12-09 | 2002-12-09 | 原稿読取装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002357261A JP2004193801A (ja) | 2002-12-09 | 2002-12-09 | 原稿読取装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004193801A true JP2004193801A (ja) | 2004-07-08 |
Family
ID=32757348
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004193801A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011166267A (ja) * | 2010-02-05 | 2011-08-25 | Seiko Epson Corp | 画像読取装置 |
JP2014165909A (ja) * | 2013-02-28 | 2014-09-08 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像読取装置及び画像形成装置 |
-
2002
- 2002-12-09 JP JP2002357261A patent/JP2004193801A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011166267A (ja) * | 2010-02-05 | 2011-08-25 | Seiko Epson Corp | 画像読取装置 |
JP2014165909A (ja) * | 2013-02-28 | 2014-09-08 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像読取装置及び画像形成装置 |
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