JP2004193780A - 画像信号出力装置及び画像信号出力方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フレームエラー時であっても受信した符号化データのみから最適な復号画像データを出力する。
【解決手段】画像信号出力装置1は、符号化ビットストリームデータを受信する受信部11と、符号化ビットストリームを復号し画像データを得るデコーダ12と、デコーダの作業領域としてのフレームメモリ13と、復号された画像データを外部に出力する出力部14と、復号された画像データの出力とフレームメモリ13のメモリ管理とを制御するメモリコントローラ15とを備え、メモリコントローラ15にて、エラーフレームを割り当てたメモリ領域を直ちに解放し、エラーフレームのピクチャタイプに応じて出力する復号画像データを設定する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像信号出力装置及び画像信号出力方法に関し、特に、テレビ会議システム、テレビ電話システム、放送用機器、マルチメディアデータベース検索システム等のように伝送路を介して送信側から受信側に動画像データを伝送し、受信された動画像データを受信側で実時間再生(ストリーミング)する場合に用いて好適な画像信号出力装置及び画像信号出力方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、画像情報をディジタルデータとして取り扱う際に、画像情報特有の冗長性を利用して、効率の高い情報の伝送及び蓄積を実現した画像情報変換方法及び装置が放送局と一般家庭との間の情報配信等において普及しつつある。
【0003】
このような画像情報変換装置は、例えば、離散コサイン変換等の直交変換と動き補償により画像データを圧縮する方式に則っている。特に、MPEG(MovingPicture Experts Group:動画像符号化専門家会合)によって標準化されている画像符号化方式は、汎用画像符号化方式としてISO/IEC 13818に定義されており、プロフェッショナル用途からコンシューマ用途まで、広範なアプリケーションに今後とも用いられるものと予想される。
【0004】
このMPEG方式のように、動き補償及び離散コサイン変換によって画像データを圧縮する画像情報変換装置では、画像データにおける符号化単位としての各マクロブロックにおいて、画像内符号化画像(以下、イントラ符号化画像と記す。)を用いるか、画像間符号化画像(以下、インター符号化画像と記す。)を用いるかの判定、参照画像フレームとして、前方予測符号化画像を用いるか、後方予測符号化画像を用いるか、双方向予測符号化画像を用いるかの判定等を行っている。
【0005】
最近では、特に、インターネット等のネットワーク間データ伝送の普及と、マルチメディアデータを扱うことのできる携帯型端末の普及とともに、これらに対応した総合マルチメディア符号化方式が、MPEG4規格としてISO/IEC14496に定義されている。MPEG4規格では、MPEG1,MPEG2及びITU−T H.263等に使用されるツールを基本とするものの、伝送すべき三次元空間情報を、空間内に位置するヒトや建物などのオブジェクト毎に個別符号化することにより符号化効率を高めるとともに、各オブジェクトの加工編集を可能にしている。
【0006】
このMPEG4規格では、各予測符号化で得られた各ピクチャを、動画像データとしてディスプレイ等に表示したり、テレビ会議システム、テレビ電話システム、放送用機器、マルチメディアデータベース検索システム等の伝送路や、いわゆるインターネット等のネットワークを介して伝送して、送信先にて実時間再生する(以下、ストリーミングと記す。)ことを想定しており、このとき受信側では、伝送された符号化ビットストリームを受信した際に、誤り訂正処理、復号処理等を施しているが、伝送路のトラフィック状態等によっては、パケット喪失やデータエラーは避けられない。
【0007】
図11及び図12に符号化データにエラーが含まれる場合について説明する。図11は、受信した符号化データのB1ピクチャ、B3ピクチャ、B9ピクチャ、B10ピクチャがエラーフレームであった場合を示し、図12は、受信した符号化データのP5ピクチャがエラーフレームであった場合を示しており、図中斜線で示したフレームにエラーが含まれる。
【0008】
Bピクチャにエラーが含まれる場合、このエラーフレームのみがエラー画像として復号されるだけであるが、Pピクチャがエラーフレームであった場合、図12に示すように、P5ピクチャがエラーを含んで復号されるだけでなく、P5ピクチャを参照画像として予測符号化されるB3ピクチャ、B4ピクチャ、B6ピクチャ、B7ピクチャ、P8ピクチャもまたエラーを含んで復号される。また、P8ピクチャを参照画像とするB10ピクチャ、B11ピクチャ等にもエラーが波及し、復号画像の視覚的劣化が著しくなってしまう。
【0009】
このように、フレーム間相関を利用して圧縮・符号化して送信する画像データ送受信システムでは、受信側においてエラーデータをそのまま復号すると、エラー画像が出力されるだけでなく、このエラー画像を参照画像として復号したフレームが存在すると、正しく受信できたフレームにまでエラーが伝播してしまう。
【0010】
そこで、このような受信データエラーへの対処として、エラーが発生したとき、エラーフレームの情報を受信側から送信側へ通知し、データの再送を促すなどの手法がある(例えば、特許文献1参照。)。また、エラーが続く場合にはフレーム間予測による符号化データではなく、フレーム内予測による符号化データの送信に切り換えるなどの手法もある。
【0011】
【特許文献1】
特許第2848326号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した手法では、送信側でエラー通知を受けたときの処理を考慮しなくてはならない。また、フレーム内符号化は、画質低下の原因となる。更にデータの再送を待つような画像データ送受信システムでは、復号された画像データを出力するまでに、再送データを受信する間の遅延が生じるため、リアルタイム性を重視したデータ配信(ストリーミング)などには用いることが困難である。
【0013】
そこで本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、フレームエラー時であっても受信した符号化データのみから最適な復号画像を出力できる画像信号出力装置及び画像信号出力方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために、本発明に係る画像信号出力装置は、直交変換と動き補償を適用しフレーム間相関を利用して符号化された画像圧縮情報を受け取って画像データとして出力する画像信号出力装置において、画像圧縮情報を復号して画像データを得る画像信号復号手段と、画像データのエラーを検出するエラー検出手段と、画像信号復号手段にて復号された画像データを一時的に格納する記憶手段と、記憶手段の記憶領域のうちエラー検出手段からの通知に基づいてエラーを含む画像データが格納された記憶手段の領域を解放し、解放された領域に格納されていた画像データを出力すべきタイミングで他の画像データを出力画像データとして設定する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
ここで、制御手段は、エラーを含む画像データを参照画像として使用しないよう画像信号復号手段を制御する。また、エラーを含む画像データが双方向フレーム間予測画像であった場合、正常な前方向フレーム間予測画像又はフレーム内予測画像が入力されるまで、該エラーを含む画像データ以前に正常に復号できた画像データを出力画像データとして設定する。
【0016】
また、制御手段は、エラーを含む画像データが前方向フレーム間予測画像又はフレーム内予測画像であった場合、正常な前方向フレーム間予測画像又はフレーム内予測画像が入力されるまで、該エラーを含む画像データ以前に正常に復号できた前方向フレーム間予測画像又はフレーム内予測画像を出力画像データとして設定する。
【0017】
上述した目的を達成するために、本発明に係る画像信号出力方法は、直交変換と動き補償を適用しフレーム間相関を利用して符号化された画像圧縮情報を受け取って画像データとして出力する画像信号出力方法において、画像圧縮情報を復号して画像データを得る画像信号復号工程と、画像データのエラーを検出するエラー検出工程と、画像信号復号工程にて復号された画像データを一時的に記憶手段に格納する記憶工程と、記憶手段の記憶領域のうちエラー検出工程にて検出されたエラーを含む画像データが格納された記憶領域を解放し、解放された領域に格納されていた画像データを出力すべきタイミングで他の画像データを出力画像データとして設定する制御工程とを有することを特徴とする。
【0018】
ここで、制御工程では、画像信号復号工程にてエラーを含む画像データを参照画像として使用しないような制御が行われる。また、エラーを含む画像データが双方向フレーム間予測画像であった場合、正常な前方向フレーム間予測画像又はフレーム内予測画像が入力されるまで、該エラーを含む画像データ以前に正常に復号できた画像データが出力画像データとして設定される。
【0019】
また、制御工程では、画像信号復号工程にてエラーを含む画像データが前方向フレーム間予測画像又はフレーム内予測画像であった場合、正常な前方向フレーム間予測画像又はフレーム内予測画像が入力されるまで、該エラーを含む画像データ以前に正常に復号できた前方向フレーム間予測画像又はフレーム内予測画像が出力画像データとして設定される。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明は、フレーム間相関を利用して画像データを圧縮して画像圧縮情報を得る画像信号出力装置であって、動画像データを再生してディスプレイ等に表示したり、テレビ会議システム、テレビ電話システム、放送用機器、マルチメディアデータベース検索システム等のように、いわゆるインターネット等の伝送路を介して送信側から受信側に動画像データを伝送し受信側でこの動画像データを実時間再生するときに、エラーフレームを出力せず、代わりに最適な画像データを出力できるようにした装置である。
【0021】
以下、本発明の具体例について、図面を参照して詳細に説明する。この画像信号出力装置は、外部の画像信号処理装置によってエンコード(ビットストリーム化)された画像の符号化データ(画像圧縮情報)を復号するための装置であって、本具体例で示す画像信号出力装置1は、特に、MPEG4規格に対応したデコーダに適用した例である。
【0022】
画像信号出力装置1は、図1に示すように、外部から符号化ビットストリームデータを受信する受信部11と、符号化ビットストリームを復号し画像データを得るデコーダ12と、デコーダの作業領域としてのフレームメモリ13と、復号された画像データを外部に出力する出力部14と、復号された画像データの出力とフレームメモリ13のメモリ管理とを制御するメモリコントローラ15とを備えている。
【0023】
受信部11は、伝送路を介して伝送されたMPEG方式に基づく符号化ビットストリーム(画像圧縮情報)を受信する。また、記録媒体等に記録され、図示しない再生装置で再生された符号化ビットストリームを受信する。この受信部11は、バッファを有しており、受信した符号化ビットストリームが後段の処理のために一時記憶される。
【0024】
デコーダ12は、図2に例示するように、IVLC器21、逆量子化器22、IDCT器23、演算器24、動き補償器25等を備え、MPEG方式に対応した汎用デコーダである。IVLC器(逆VLC器(可変長復号器))21は、前処理部11のバッファに記憶された符号化データを読み出して可変長復号し、この符号化データをマクロブロック単位で動きベクトル、予測モード、量子化ステップ、及び量子化係数に分離する。これらデータのうち、動きベクトル及び予測モードは、動き補償器25に供給される。量子化ステップ及びマクロブロックの量子化係数は、逆量子化器22に供給される。
【0025】
逆量子化器22は、IVLC器21より供給されたマクロブロックの量子化係数を同じくIVLC器21より供給された量子化ステップにしたがって量子化し、この結果得られるDCT係数をIDCT器23に出力する。IDCT器23は、逆量子化器22からのマクロブロックのDCT係数を逆DCTし、演算器24に供給する。
【0026】
演算器24には、IDCT器23の出力データのほか動き補償器25の出力データも供給されている。すなわち動き補償器25は、フレームメモリ13に記憶された既に復号された画像データをIVLC器21からの動きベクトル及び予測モードにしたがって読み出し、予測画像データとして演算器24に供給する。演算器24は、IDCT器23の出力データ(予測残差(差分値))と、動き補償器25からの予測画像データとを加算することで、もとの画像データを復号する。この復号画像データは、再生画像データとして出力されるとともにフレームメモリ13に記憶され必要に応じて参照画像として用いられる。
【0027】
IDCT器23の出力データがイントラ符号化画像の場合、この出力データは、演算器24をスルーして、復号画像データとしてこのままフレームメモリ13に供給されて記憶される。フレームメモリ13に記憶された復号画像データは、その後に復号される画像データの参照画像データとして用いられる。復号画像データは、出力再生画像として出力部14に供給され、例えば、図示しないディスプレイ等に供給されて表示される。
【0028】
また、デコーダ12は、符号化データを復号した際に誤り訂正が追いつかず依然として所定量のエラーを含むフレームが発生した場合、そのフレームがエラーフレームであることをメモリコントローラ15に通知する。
【0029】
メモリコントローラ15は、デコーダ12にて復号された復号画像データをフレームメモリ13に書き込むための書き込み制御と、フレームメモリ13に書き込まれた復号画像データを出力画像データとして抽出する出力制御とを行っている。フレームメモリ13に記憶された復号画像データは、復号の際に必要に応じて参照画像データとして用いられる。MPEG方式では、Bピクチャに先行してIピクチャ及びPピクチャが符号化されるため、後方向予測符号化画像がある場合、復号処理もまた出力すべき順番には行われない。そのため、メモリコントローラ15は、これを考慮してメモリ管理処理を行う。
【0030】
メモリコントローラ15は、フレームメモリ13内を複数の領域に分割して管理している。例えば、メモリコントローラ13は、図7に示すように、フレームメモリ13内を4領域に分割して管理している。メモリの一領域には、1フレーム分の画像データが格納される。
【0031】
具体的には、メモリコントローラ15は、この4領域をリスト構造によって管理している。リストとは、復号画像データのメモリ領域への書き込みとこのメモリ領域に格納する復号画像データの更新とを指定するものであって、復号された画像データを格納してもよいメモリ領域を順番に指定したリストである。メモリコントローラ15は、リストの先頭に記録された領域番号に対応したメモリ領域から順番に使用してデコーダ12で復号された復号画像データを書き込む。
【0032】
デコーダ12により復号された画像がフレームメモリ13内の何れかの領域に書き込まれた際には、リストからこのメモリ領域の番号を削除し、フレームメモリ13に書き込まれているフレームのうち必要がなくなったフレームが書き込まれたメモリ領域がある場合には、この領域番号をリストに追加する。したがって、Iピクチャ又はPピクチャが格納されたメモリ領域の番号は、これらの画像データが参照画像として使用される期間を過ぎるとリストに加えられる。ここでは、領域番号をリストから削除する処理、すなわちメモリ領域への復号画像データの書き込み処理を「割り当て」と記し、領域番号をリストに追加する処理、すなわちメモリ領域に格納した復号画像データを更新する処理をメモリ領域の「解放」と記す。
【0033】
フレームメモリ13が4つのメモリ領域を有し、この各領域に対応してm1,m2,m3,m4の番号が付けられている場合、初期状態におけるリスト構造は、m1→m2→m3→m4である。メモリコントローラ15は、このリストに従ってIピクチャの復号画像データをm1に割り当てる。このときリストは、m2→m3→m4に更新される。続いてメモリコントローラ15は、復号画像データとして送られたBピクチャをm2に割り当てる。リストはm3→m4に更新される。
【0034】
例えば、図7に示すように、フレームメモリ13内でBピクチャが一時格納されたメモリ領域(m2)は、このBピクチャが出力されれば解放されて再びリストに加えられる。m2には、続いてB3ピクチャが格納される。Iピクチャ及びPピクチャは、参照画像として用いられるため、Iピクチャ又はPピクチャが格納されたメモリ領域は、これらのピクチャが参照画像として使用されている期間は解放されない。例えば、Iピクチャを格納したm1であればTの間、Pピクチャを格納したm4であればTの間は、保持される(解放されない)。メモリコントローラ15は、格納されたIピクチャ及び/又はPピクチャが使用されなくなった時点で、このメモリ領域を解放し、リストに加える。このようにメモリコントローラ15は、リスト構造にしたがってメモリ領域の割り当てと解放とを行っている。
【0035】
また、メモリコントローラ15は、出力するフレームが書き込まれているメモリ領域の番号を指定することによって出力画像データを抽出する出力制御を行う。メモリコントローラ15は、通常時(エラーがない場合)には、画像の表示順にしたがって順番にフレームが出力されるようにメモリ領域を指定する。すなわち、復号画像データのフレームコーディングタイプ(frame_coding_type)に応じた表示順番で出力画像データを設定する。
【0036】
例えば、メモリ領域にBピクチャが格納されていれば、この復号画像データを記録したメモリ領域を今回出力する出力画像データとして設定し、格納されたフレームがPピクチャの場合であれば、時間的に先に位置する前方向予測参照画像を出力画像データとする。格納されたフレームがIピクチャのときは、参照画像は存在しないが、IピクチャをPピクチャとみなした場合の前方向予測画像を出力画像データとして設定する。ここでは、出力設定された画像データは、次のフレームが復号される期間内に出力が終了されるものとする。
【0037】
エラーフレームが生じた場合は、復号画像データを格納するメモリ領域が通常時と異なる。一旦リスト構造に基づいてメモリ領域にエラーを含む復号画像データを格納するが、メモリコントローラ15は、デコーダ12からエラーフレーム通知を受け取ると、このフレームが格納されたメモリ領域を直ちに解放する。このとき、メモリコントローラ15は、エラーが含まれたフレームを本来出力すべきタイミングで出力することができない代わりに、最適な復号画像データを出力画像データとして設定する。
【0038】
メモリコントローラ15は、具体的に、次のような原則に基づいてメモリ管理と出力画像設定とを実行している。すなわち、(1)エラーフレームは出力しない。(2)エラーフレームは参照画像として使用しない。(3)Bピクチャエラー時は、正常なPピクチャ又はIピクチャが入力されるまで正常に復号できた復号画像データを出力し続ける。(4)Pピクチャ又はIピクチャのエラー時は、復号画像が数フレームに亘って連続表示されても以前に正常に復号できたPピクチャ又はIピクチャを選択する。
【0039】
以下に、画像信号出力装置1におけるメモリ管理処理及び出力画設定処理を図3及び図4を用いて説明する。この図3及び図4の処理が各フレーム毎に実行される。
【0040】
図3は、通常のメモリ管理に続いて実行されるエラーフレームに応じた出力画像データ設定の処理であって、実際には、通常のメモリ管理処理の後に実行される。以下の処理では、フレームコーディングタイプ(frame_coding_type)、デコードフリーズフラグ(dec_freeze_flag)、前回正常に復号できた画像データのタイプ(pre_pict_frame_coding_type)、アフターリフレッシュIフラグ(after_refresh_I)、アフターフリーズPフラグ(after_freeze_P)を変数として定義する。各変数の意味は、適宜説明する。
【0041】
画像信号出力装置1におけるメモリコントローラ15は、メモリ管理を通常通り行う。通常のメモリ管理とは、図7に示すように、通常のメモリ管理と出力画像データの設定を行うことである。MPEG方式では、後方向予測符号化が行われると、復号画像データの出力は受信の順番にはならない。そこで、復号画像データを上述したリスト構造によって管理するというものである。図7には、画像信号出力装置1が受信した符号化データと、フレームメモリ13のメモリ領域と、出力すべき画像データが格納されたメモリ領域の指定と、出力される復号画像データとが時間軸に沿って示されている。Bピクチャのメモリは、このBピクチャの出力が終われば解放されて再びリストに加えられる。Iピクチャ及びPピクチャは、一定期間、参照画像として必要であるが、使用しなくなると、これらのフレームが格納されたメモリ領域は解放されて再びリストに加えられる。
【0042】
図7に示すように、フレームメモリ13が4つのメモリ領域を有し、各メモリ領域に対応してm1,m2,m3,m4の番号が付けられているとき、初期状態のリストは、「m1→m2→m3→m4」となっている。メモリコントローラ15は、このリストにしたがってI2ピクチャの復号画像データをm1に格納すると、リストが「m2→m3→m4」に更新される。続いてB0ピクチャを領域m2に格納すると、リストは「m3→m4」に更新される。
【0043】
出力画像データの設定は、今回復号するフレームのフレームコーディングタイプによって行う。例えば、Bピクチャのときは、復号画像データを記録したメモリ領域を出力画像データの抽出先として指定する。Pピクチャのときは、前方向予測参照画像を出力画像データとして指定する。Iピクチャのときは、参照画像は存在しないが、内部的には、IピクチャをPピクチャとみなした場合の前方向予測画像を求めておき、このメモリを出力画像データの抽出先として指定する。
【0044】
この通常のメモリ管理のとき、ステップS1にてデコーダ12から送られるエラーフレーム通知によって、メモリ領域に格納した1つ前のフレームがエラーフレームか否か判別する。エラーフレームでなかった場合は、ステップS2にて出力画像データを設定して終了する。ここで、アフターフリーズPフラグ(after_freeze_P)の有無による分岐(ステップS23,ステップS24)があるが、このフラグは、エラーフレームが出現するまで立たないフラグであるため後述する。
【0045】
1つ前のフレームがエラーフレームであった場合、ステップS3に進み、このエラーフレームのフレームコーディングタイプを判別する。このエラーフレームのフレームコーディングタイプ(frame_coding_type)がI又はPのとき、すなわちエラーフレームがIピクチャ又はPピクチャのとき、ステップS4にてデコードフリーズフラグ(dec_freeze_flag)を1に設定する。また、Bピクチャのとき、ステップS5にてデコードフリーズフラグ(dec_freeze_flag)を2に設定する。
【0046】
デコードフリーズフラグ(dec_freeze_flag)は、前のフレームがエラーのとき、そのフレームがどのフレームタイプであったかを示すフラグである。
【0047】
ステップS3にてエラーフレームがBピクチャと判別されたときには、出力画像データの設定は行わず、ステップS9に進み、このエラーフレームを格納したメモリ領域を解放する。
【0048】
アフターリフレッシュIフラグ(after_refresh_I)は、Iピクチャ又はPピクチャにエラーが発生した後、Iピクチャが入力された場合に立てられるフラグであり、この入力されたIピクチャがエラーフレームであっても正常フレームであっても立てられる。Iピクチャ又はPピクチャにエラーが発生した後入力されたIピクチャが正常であればフラグは立てられたままで、エラーフレームであればリセット処理を実行する。
【0049】
ステップS6におけるアフターリフレッシュIフラグ(after_refresh_I)のリセット処理は、アフターリフレッシュIフラグを0に設定する工程である。このフレーム以前のフレーム(Iピクチャ又はPピクチャ)にエラーが発生してなければ、フラグは立たないため、この工程はスキップされる。
【0050】
ステップS3にてエラーフレームがIピクチャ又はPピクチャと判別された場合には、ステップS7にて、更に、前回正常に復号できた画像データのタイプ(pre_pict_frame_coding_type)を判別する。前回正常に復号できたフレームがBピクチャのときには、メモリコントローラ15は、ステップS8にて、出力フレームを設定し、すなわち、出力するフレームが格納されたメモリ領域を指定し、ステップS9にて、エラーフレームが格納されたメモリ領域を解放し、ステップS10にて、フレームメモリ13をメモリ管理する前の状態に戻す。前回正常に復号できたフレームがIピクチャ又はPピクチャのときは、出力するフレームが格納されたメモリ領域を指定しないでステップS9に進み、エラーフレームが格納されたメモリ領域を解放し、ステップS10にてフレームメモリ13をメモリ管理する前の状態に戻す。
【0051】
図4は、エラーが発生したときに実行される処理であって、実際は、通常のメモリ管理の前処理である。
【0052】
この処理では、まず、メモリコントローラ15は、ステップS11において、アフターフリーズPフラグ(after_freeze_P)を0にリセットする。図4に示す処理は、デコードフリーズフラグ(dec_freeze_flag)により処理が異なる。デコードフリーズフラグ(dec_freeze_flag)とは、前フレームがエラーフレームの場合、どのフレームコーディングタイプかを示すフラグである。すなわち、エラーフレームを格納するメモリ領域が解放された後、最も劣化がない復号画像データとしてどのフレームが格納されたメモリ領域を指定したか、すなわち、どのピクチャを出力画像データとしたかによってこの後の処理が分岐する。
【0053】
ステップS12において、このデコードフリーズフラグ(dec_freeze_flag)を判別する。デコードフリーズフラグが立っていなければ、ステップS22の通常のメモリ管理に進む。デコードフリーズフラグ(dec_freeze_flag)が2(Bピクチャでフリーズ)のとき、このエラーは、他のピクチャに波及しないため、ステップS13にてデコードフリーズフラグ(dec_freeze_flag)を0にし、ステップS22の通常のメモリ管理に移行する。
【0054】
また、デコードフリーズフラグ(dec_freeze_flag)が1(Iピクチャ又はPピクチャでフリーズ)のとき、ステップS14にて、ここでデコードするフレームのフレームコーディングタイプを判別する。
【0055】
ステップS14において、このフレームのフレームコーディングタイプ(frame_coding_type)がBのとき、ステップS20に進み、このフレームが前のGOP(Group Of Pictures)のフレームを参照画像データとして用いているか否か判別する。前GOPを参照していなければ、ステップS22に進み通常のメモリ管理を行う。このフレームが前GOPのフレームを参照画像データとして用いている場合、ステップS21において、アフターリフレッシュIフラグ(after_refresh_I)の有無を判別する。アフターリフレッシュIフラグ(after_refresh_I)は、上述したように、Iピクチャ又はPピクチャにエラーがあった後に、最初にIピクチャが現れたとき、このフレームのエラーの有無に関わらず立てられるフラグである。
【0056】
アフターリフレッシュIフラグが立っていれば、通常のメモリ管理に移行する。また、アフターリフレッシュIフラグが立っていなければ、正常なIピクチャが入力されてエラーフレームがリフレッシュされるまでは、符号化データの復号処理及びメモリ管理を実行しないで、符号化ビットストリームを次のピクチャヘッダまで進める(ステップS19)。
【0057】
ステップS14にて、ここでデコードするフレームのフレームコーディングタイプ(frame_coding_type)がPのとき、ステップS18に進み、アフターリフレッシュIフラグ(after_refresh_I)の有無を判別する。アフターリフレッシュIフラグが立っていれば、ステップS16にて、デコードフリーズフラグ(dec_freeze_flag)及びアフターリフレッシュIフラグ(after_refresh_I)を0にし、通常のメモリ管理(ステップS22)に移行する。また、アフターリフレッシュIフラグが立っていなければ、正常なIピクチャが入力されてエラーフレームがリフレッシュされるまでは、符号化データの復号処理及びメモリ管理を実行しないで、符号化ビットストリームを次のピクチャヘッダまで進める(ステップS19)。
【0058】
ステップS14にて、ここでデコードするフレームのフレームコーディングタイプ(frame_coding_type)がIであれば、ステップS15に進み、アフターリフレッシュIフラグ(after_refresh_I)の有無を判別する。入力されたフレームがエラーであると判別されたときは、図3に示した後処理のステップS6で、このフラグを落として同一のフレームを出力設定してフリーズ状態を継続する。
【0059】
アフターリフレッシュIフラグが立っていれば、ステップS16にて、デコードフリーズフラグ(dec_freeze_flag)及びアフターリフレッシュIフラグ(after_refresh_I)を0にし、通常のメモリ管理(ステップS22)に移行する。また、アフターリフレッシュIフラグが立っていなければ、ステップS17にて、アフターフリーズPフラグ(after_freeze_P)及びアフターリフレッシュIフラグ(after_refresh_I)を立て、通常のメモリ管理に移行する。アフターフリーズPフラグは、毎回0に初期化されるフラグであるが、今回のIピクチャのフレームでリフレッシュするときに出力画像データの設定を行うか否かを判別するために用意する。
【0060】
上述した図4に示す一連の処理後に、通常のメモリ管理を実行し、図3におけるステップS1のエラーフレームの判別によってエラーフレームが検出され、なおかつ、ステップS23においてアフターフリーズPフラグ(after_freeze_P)が立っていると判別された場合、ステップS24において、前回正常に復号できた画像データのタイプ(pre_pict_frame_coding_type)を判別する。前回正常に復号できたフレームがIピクチャ及びPピクチャのとき、出力する復号画像データを設定する(ステップS2)。
【0061】
上述した処理によれば、受信したフレームがBピクチャであってエラーがある場合、本来このフレームが出力されるタイミングに1フレーム前のフレーム(Bピクチャ)が出力される。また、Pピクチャがエラーフレームの場合、このエラーフレーム以前に正常に復号できた画像データが出力画像データとして設定される。
【0062】
図5及び図6は、本具体例に示す画像信号出力装置1が受信した符号化データにエラー(図中斜線)が含まれるときに出力される復号画像データを示している。上述した処理によれば、例えば、図5に示すように、受信データのうち、B1ピクチャ、B3ピクチャがエラーフレームだった場合、このB1ピクチャが出力されるタイミングでB0ピクチャが連続して出力され、B3ピクチャが出力されるべきタイミングでI2ピクチャが連続して出力される。また、B9ピクチャ及びB10ピクチャがエラーフレームであれば、P8ピクチャが連続して出力される。また、Pピクチャがエラーフレームの場合、例えば、図6に示すように、Iピクチャが出力画像データとして設定される。図6の場合、出力画像データを表示装置に表示すると、一定期間、I2ピクチャが連続して出力される(フリーズする)ことになるが、Iピクチャを連続して出力しているためフリーズ画像が高画質となる。
【0063】
続いて、上述したメモリ管理及び出力画像データ設定を、具体例を用いて説明する。
【0064】
まず、Bピクチャがエラーフレームのときのメモリ管理及び出力画像データ設定について、図3、図4、及び図8を用いて説明する。
【0065】
図8には、画像信号出力装置1が受信した符号化データと、フレームメモリ13のメモリ領域と、出力すべき画像データが格納されたメモリ領域の指定と、出力される復号画像データとが時間軸に沿って示されている。画像信号出力装置1は、順次受信した符号化データを復号し、フレームメモリ13に格納された復号画像データを適宜出力画像データとして指定している。斜線で示すフレームがエラーフレームである。
【0066】
メモリコントローラ15は、B1ピクチャをメモリ領域m3に格納する。B1ピクチャに対してメモリ領域m3が割り当てられた時点で、空きフレームのリストは、m4になる。続いてメモリコントローラ15は、デコーダ12からの信号に基づいてエラーフレームか否か判別する。ここでB1ピクチャがエラーフレームであると、B1ピクチャが格納されたメモリ領域m3を直ちに解放してリストをm4→m3にする。以上が図3におけるステップS1,S3,S5,S9,S10の工程による処理である。また、この場合、デコードフリーズフラグ(dec_freeze_flag)が2、すなわちBピクチャでフリーズしているため、図4におけるステップS11,S12,S13を通る処理を行い、通常のメモリ管理処理に戻る。
【0067】
次フレームのP5ピクチャは、通常のメモリ管理にてm4に割り当てられる。次のタイミングでB0を割り当てていたm2が解放できるため、リストをm3→m2とする。これにより、B3ピクチャがm3に割り当てられる。
【0068】
ここでB3ピクチャがエラーフレームであったとすると、メモリコントローラ15は、B3ピクチャが格納されたメモリ領域m3を直ちに解放してリストをm3→m2とする(図3のステップS1,S3,S5,ステップS9,S10)。この場合、B3ピクチャを出力するタイミングで出力画像データが格納されたメモリ領域を指定しないことにより、Iピクチャが連続して出力される。以上は、図4におけるステップS11,S12,S14,S15を通る処理である。
【0069】
続いてB4ピクチャをメモリ管理リストにしたがってメモリ領域m2に格納し、次の格納先をm3とする。更に、P8ピクチャを領域m3に格納する。このとき、リストがm1→m2に更新される。
【0070】
また、B9ピクチャ、B10ピクチャがエラーフレームであったとすると、メモリコントローラ15は、上述したようにB9ピクチャが格納されたメモリ領域m4を直ちに解放してリストをm4→m2とする(図3のステップS1,S3,S5,ステップS9,S10)。この場合、B3ピクチャを出力するタイミングで出力画像データが格納されたメモリ領域を指定しないことにより、P8ピクチャが出力される。以上は、図4におけるステップS11,S12,S14,S17,S18を通る処理である。
【0071】
上述のように、メモリコントローラ15は、エラーフレームが格納されたメモリ領域(既に解放されているため)を出力画像データとして設定しない。出力画像データの設定をしないと出力画像データが更新されず、前のピクチャが連続して出力される。Bピクチャエラー時には、メモリ領域を解放し、出力画像データが格納されたメモリ領域を指定しないことにより、エラーフレームが出力されないようにしている。Bピクチャは、参照画像として用いられないため、エラーが波及するおそれがない。そのため、上述のような単純なアルゴリズムにより対応できる。
【0072】
続いて、Pピクチャエラー時のメモリ管理及び出力画像データ設定について
図3、図4、図9及び図10を用いて具体的に説明する。
【0073】
図9には、図8で説明したGOPの次のGOPまでが示されている。図9に示す例は、B0′ピクチャ及びB1′ピクチャが前のGOPのフレームを参照画像として使用しない場合である。
【0074】
P5ピクチャフレームがエラーの場合、P5フレームを参照画像として復号された画像にもエラーが含まれることになり、復号しても画像劣化が顕著になる。そこで、以降、次のIピクチャが入力されるまで符号化ビットストリームを進める。以上は、図3におけるステップS1,S3,S4,S7,S8,S9,S10のパス、図4におけるステップS11,S12,S13,S14,S17,S19のパスによる処理である。このとき、Bピクチャが出力され続けることを防止するため、ステップS8にて、出力画像データの設定も制御する。ここでは、I2ピクチャが格納されたメモリ領域が指定され、I2ピクチャが出力される。このときの出力画像データの設定には、上述した通常時のアルゴリズムを用いる。入力される符号化ビットストリームが次のGOPになると、エラー復帰後のI2′から復号処理と通常のメモリ管理とを再開するが、ここではB0′ピクチャが格納されたメモリ領域を出力すべき画像データが格納されたメモリ領域として指定する。
【0075】
図9に対して、図10は、B0′ピクチャ及びB1′ピクチャが前のGOPのフレームを参照画像として使用している場合である。
【0076】
P5ピクチャフレームがエラーの場合、P5フレームを参照画像として復号された画像にもエラーが含まれることになるため、以降、次のIピクチャが入力されるまで符号化ビットストリームを進める。以上は、図3におけるステップS1,S3,S4,S7,S8,S9,S10のパス、図4におけるステップS11,S12,S13,S14,S17,S19のパスによる処理である。このとき、Bピクチャが出力され続けることを防止するため、ステップS8にて、出力画像データの設定も制御する。ここでは、I2ピクチャが設定され出力される。このときの出力画像データ設定には、上述した通常時のアルゴリズムを用いる。入力される符号化ビットストリームが次のGOPになると、エラー復帰後のI2′から復号処理と通常のメモリ管理とを再開するが、B0′ピクチャ及びB1′ピクチャが前のGOPのフレームを参照画像として使用している場合、B0′ピクチャ及びB1′ピクチャにまでエラーが伝播するため、I2′ピクチャで復号処理を再開した後も出力画像データの抽出先となるメモリ領域を指定しない。
【0077】
したがって、画像信号出力装置1によれば、エラーフレームを出力しない、又は参照画像として使用しないことにより、出力される画像データが多少連続(フリーズ)しても、最適な復号画像データを出力できる。特に、Bピクチャエラー時には、正常なPピクチャ又はIピクチャが入力されるまで正常に復号できた画像を復号画像として出力し続けることになり出力される画像がフリーズし一瞬停止したようにみられるが、正常に復号された画像が連続して抽出され出力されるため、この画像データを表示したとしてもユーザにとっての視覚的な劣化を抑止できる。また、万が一エラーが長期に及ぶ場合であっても、ユーザにとってみれば、伝播されたエラーを含んで復号された劣化画像が動画像として表示されるよりも視覚的な違和感が払拭される。
【0078】
なお、本発明は、上述した具体例に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。例えば、フレームレートを下げるなどの目的で使用する際などに受信した符号化データからフレームをドロップするような場合でも、ドロップしたいフレームをエラーフレームとして指定すれば、上述のアルゴリズムによって同様に最適な復号画像が得られる。
【0079】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係る画像信号出力装置は、制御手段において、エラー検出手段からの通知に基づいてエラーを含む画像データが格納された記憶手段の領域を解放し、解放された領域に格納されていた画像データを出力すべきタイミングで他の画像データを出力画像データとして設定することによって、エラーフレームを出力しない、又は参照画像として使用しないため、最適な復号画像データが出力できる。また、このとき出力画像データが多少連続(フリーズ)しても高画質が維持でき、受信した符号化データのみから最適な復号画像データが出力できる。また、エラーが長期に及んでも、ユーザからすれば、伝播されたエラーを含んで復号された劣化画像が表示されるよりも視覚的な違和感が払拭される。
【0080】
また、本発明に係る画像信号出力方法によれば、エラー検出工程にて検出されたエラーを含む画像データが格納された記憶領域を解放し、解放された領域に格納されていた画像データを出力すべきタイミングで他の画像データを出力画像として設定することによって、エラーフレームを出力しない、又は参照画像として使用しないため、最適な復号画像データが出力できる。また、このとき出力画像データが多少連続(フリーズ)しても高画質が維持でき、受信した符号化データのみから最適な復号画像データが出力できる。また、この方法によれば、エラーが長期に及んでも、ユーザからすれば、伝播されたエラーを含んで復号された劣化画像が表示されるよりも視覚的な違和感が払拭される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体例として示す画像信号出力装置を説明する構成図である。
【図2】上記画像信号出力装置におけるデコーダを説明する構成図である。
【図3】上記画像信号出力装置において通常のメモリ管理に続いて実行されるエラーフレームに応じた出力画像データ設定の処理を説明するフローチャートである。
【図4】上記画像信号出力装置において通常のメモリ管理前に実行されるフラグ設定の処理を説明するフローチャートである。
【図5】受信データのうちBピクチャがエラーフレームのときの出力画像データを示す模式図である。
【図6】受信データのうちPピクチャがエラーフレームのときの出力画像データを示す模式図である。
【図7】上記画像信号出力装置における通常のメモリ管理と出力画像データの設定を説明する模式図である。
【図8】上記画像信号出力装置に入力される符号化データと、フレームメモリのメモリ領域の割り当てと、出力画像データとの関係を時間軸に沿って示す図である。
【図9】上記画像信号出力装置に入力される符号化データと、フレームメモリのメモリ領域の割り当てと、出力画像データとの関係を時間軸に沿って示す図である。
【図10】上記画像信号出力装置に入力される符号化データと、フレームメモリのメモリ領域の割り当てと、出力画像データとの関係を時間軸に沿って示す図である。
【図11】従来の画像信号出力装置において、復号画像データのうちBピクチャフレームにエラーが含まれたときの出力画像データを説明する模式図である。
【図12】従来の画像信号出力装置において、復号画像データのうちPピクチャフレームにエラーが含まれたときの出力画像データを説明する模式図である。
【符号の説明】
1 画像信号出力装置、11 受信部、12 デコーダ、13 フレームメモリ、14 出力部、15 メモリコントローラ、21 IVLC器、22 逆量子化器、23 IDCT器、24 演算器、25 動き補償器

Claims (8)

  1. 直交変換と動き補償を適用しフレーム間相関を利用して符号化された画像圧縮情報を受け取って画像データとして出力する画像信号出力装置において、
    上記画像圧縮情報を復号して画像データを得る画像信号復号手段と、
    上記画像データのエラーを検出するエラー検出手段と、
    上記画像信号復号手段にて復号された画像データを一時的に格納する記憶手段と、
    上記記憶手段の記憶領域のうち上記エラー検出手段からの通知に基づいてエラーを含む画像データが格納された上記記憶手段の領域を解放し、上記解放された領域に格納されていた画像データを出力すべきタイミングで他の画像データを出力画像データとして設定する制御手段と
    を備えることを特徴とする画像信号出力装置。
  2. 上記制御手段は、上記エラーを含む画像データを参照画像として使用しないよう上記画像信号復号手段を制御することを特徴とする請求項1記載の画像信号出力装置。
  3. 上記制御手段は、上記エラーを含む画像データが双方向フレーム間予測画像であった場合、正常な前方向フレーム間予測画像又はフレーム内予測画像が入力されるまで、該エラーを含む画像データ以前に正常に復号できた画像データを出力画像データとして設定することを特徴とする請求項1記載の画像信号出力装置。
  4. 上記制御手段は、上記エラーを含む画像データが前方向フレーム間予測画像又はフレーム内予測画像であった場合、正常な前方向フレーム間予測画像又はフレーム内予測画像が入力されるまで、該エラーを含む画像データ以前に正常に復号できた前方向フレーム間予測画像又はフレーム内予測画像を出力画像データとして設定することを特徴とする請求項1記載の画像信号出力装置。
  5. 直交変換と動き補償を適用しフレーム間相関を利用して符号化された画像圧縮情報を受け取って画像データとして出力する画像信号出力方法において、
    上記画像圧縮情報を復号して画像データを得る画像信号復号工程と、
    上記画像データのエラーを検出するエラー検出工程と、
    上記画像信号復号工程にて復号された画像データを一時的に記憶手段に格納する記憶工程と、
    上記記憶手段の記憶領域のうち上記エラー検出工程にて検出されたエラーを含む画像データが格納された上記記憶領域を解放し、上記解放された領域に格納されていた画像データを出力すべきタイミングで他の画像データを出力画像データとして設定する制御工程と
    を有することを特徴とする画像信号出力方法。
  6. 上記制御工程では、上記画像信号復号工程にて上記エラーを含む画像データを参照画像として使用しないように制御することを特徴とする請求項5記載の画像信号出力方法。
  7. 上記制御工程では、上記エラーを含む画像データが双方向フレーム間予測画像であった場合、正常な前方向フレーム間予測画像又はフレーム内予測画像が入力されるまで、該エラーを含む画像データ以前に正常に復号できた画像データを出力画像データとして設定することを特徴とする請求項5記載の画像信号出力方法。
  8. 上記制御工程では、上記画像信号復号工程にて上記エラーを含む画像データが前方向フレーム間予測画像又はフレーム内予測画像であった場合、正常な前方向フレーム間予測画像又はフレーム内予測画像が入力されるまで、該エラーを含む画像データ以前に正常に復号できた前方向フレーム間予測画像又はフレーム内予測画像を出力画像データとして設定することを特徴とする請求項5記載の画像信号出力方法。
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