JP2004193683A - 電子カメラシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】小型かつ高機能な電子カメラを使用できる電子カメラシステムを提供すること。
【解決手段】電子カメラシステム1は、撮像データを得る電子カメラ2と、電子カメラ2からの撮像データに所定の画像処理を施して画像データを作成する画像処理装置3と、画像処理装置3により作成された画像データを格納する画像格納装置4とがネットワーク5を介して接続されている。画像格納装置4は、撮像データから当該撮像データを外部表示機器にて参照可能にするための参照画像データにする画像処理を施す手段と、画像格納装置4に格納するために、前記撮像データから所望のフォーマットに変換した画像データにする画像処理を施す手段からなる。
【選択図】 図1
【解決手段】電子カメラシステム1は、撮像データを得る電子カメラ2と、電子カメラ2からの撮像データに所定の画像処理を施して画像データを作成する画像処理装置3と、画像処理装置3により作成された画像データを格納する画像格納装置4とがネットワーク5を介して接続されている。画像格納装置4は、撮像データから当該撮像データを外部表示機器にて参照可能にするための参照画像データにする画像処理を施す手段と、画像格納装置4に格納するために、前記撮像データから所望のフォーマットに変換した画像データにする画像処理を施す手段からなる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、操作者が携帯する電子カメラとネットワーク上に配置された画像処理装置及び画像格納装置とで構成され、電子カメラからの撮像データを取込みこれを画像処理装置で画像処理し、必要に応じて画像格納装置に記憶格納する電子カメラシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電子カメラシステムは、特開平4−170881号公報(特許文献1参照)や特開2000−184324号公報(特許文献2参照)に記載されているように、電子カメラで撮像した撮像データを無線にて送出可能とし、当該電子カメラとは別な場所に置かれたデータ蓄積装置に無線を介して送られてきた撮像データを蓄積できるようにしたものである。
【0003】
このような従来の電子カメラシステムによれば、前記電子カメラにおいて、着脱可能に構成されているメモリーカード部分に書き込まれていた画像データファイルを、無線を用いて大容量メディアに転送して、そこに蓄積するようにしているので、メモリーカードを削減することを可能としている。
【0004】
【特許文献1】
特開平4−170881号公報(第596頁左上欄上から3行目以降、図1及び図2)。
【0005】
【特許文献2】
特開2000−184324号公報(段落番号[0006]以降、図1〜図12)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の電子カメラシステムでは、近年の撮像素子の高画素化による画像データ量の増大に伴う画像処理用の回路規模や作業用メモリの容量の増大が原因のコストアップや消費電力の増大に対処できないという欠点があった。
【0007】
また、上記従来の電子カメラシステムによれば、近年の画質を向上させるための画像処理の高度化の要求に対応することができないという欠点があった。特に、高度な画像処理を施そうとした場合に、画像処理時間に長時間かかり撮像間隔も延びてしまって操作性が悪くなるという問題にも上記電子カメラシステムでは対処できないという欠点があった。
【0008】
さらに、上記従来の電子カメラシステムでは、次の点については対処できない恐れがある。すなわち、近年、電子カメラの処理をソフトウェアで行う方式が増えてきているが、このソフトウェアはバージョンアップが頻繁に行われるため、その対応を行う販売店やサービスセンターの負担も大きい。このようなバージョンアップを、インターネット上のホームページからユーザーに行わせることも可能であるが、ドライバレベルのソフトウェアを更新する場合、操作ミスや転送エラーが発生すると、回復不可能なダメージになる虞がある。
【0009】
本発明は、前記課題を解決するためになされるものであり、小型かつ高機能な電子カメラを使用できる電子カメラシステムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る請求項1に記載の電子カメラシステムは、被写体を撮像して撮像データとする少なくとも一つの電子カメラと、前記電子カメラからの撮像データに対して所定の画像処理を施して画像データを作成する少なくとも1つの画像処理装置と、前記画像処理装置により作成された画像データを格納する画像格納装置とがネットワークを介して接続された電子カメラシステムであって、前記画像処理装置は、前記撮像データから当該撮像データを外部表示機器にて参照可能にするための参照画像データを作成するにする手段と、前記画像格納装置に格納するために、前記撮像データから所望のフォーマットに変換した画像データを作成する手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0011】
この構成によれば、電子カメラの撮像データは、ネットワーク上の画像処理装置に転送されて所定の画像処理が施され、その一部は画像格納装置に格納されることとなる。
【0012】
本発明に係る請求項2に記載の電子カメラシステムは、請求項1に記載の電子カメラシステムにおいて、前記電子カメラは、撮像データをパケット単位に分割して前記ネットワークに送信し、記画像処理装置は、前記ネットワークを介して送られてくるパケット単位の撮像データを受信し、パケット単位で処理することを特徴とするものである。
【0013】
この構成によれば、ネットワーク上の画像処理装置に対して、電子カメラの撮像データは、パケット単位に分割されてネットワークを介して送信され、パケット単位で画像処理が行われることになる。
【0014】
また、本発明に係る請求項3に記載の電子カメラシステムは、請求項1に記載の電子カメラシステムにおいて、前記電子カメラは、前記ネットワークに接続されている機器を制御するための指示信号を生成し、前記ネットワークに送信することを特徴とするものである。
【0015】
この構成によれば、ネットワークに接続されている機器を制御するための指示信号が電子カメラからネットワーク上に送信されることとなる。
【0016】
さらに、本発明に係る請求項4に記載の電子カメラシステムは、請求項3に記載の電子カメラシステムにおいて、前記画像処理装置は、前記ネットワーク上に接続される前記電子カメラに係るプログラム、設定データ、及び前記参照画像データを含む固有データを格納し、前記電子カメラからの指示信号に応じて、前記固有データを前記ネットワークを介して対応する前記電子カメラに転送することを特徴とするものである。
【0017】
この構成によれば、電子カメラに係るプログラム、設定データ等の固有データが画像処理装置に格納されており、電子カメラからの指示信号に応じて動作プログラムや初期設定がネットワークを介して、電子カメラに転送されることとなる。
【0018】
また、本発明に係る請求項5に記載の電子カメラシステムは、請求項3に記載の電子カメラシステムにおいて、前記電子カメラは、前記外部表示機器としての電子ファインダをさらに備え、前記指示信号に応じて、前記ネットワークを介して前記画像処理装置から前記参照画像データが転送されることを特徴とする。
【0019】
この構成によれば、電子カメラからの指示信号に応じて、参照画像データが画像処理装置からネットワークを介して転送され、電子ファインダに表示されることとなる。
【0020】
さらに、本発明に係る請求項6に記載の電子カメラシステムは、請求項5に記載の電子カメラシステムにおいて、前記参照画像データは、前記画像格納装置への格納が予定される撮像データに係るものであることを特徴とするものである。
【0021】
この構成によれば、画像格納装置への格納が予定される撮像データに係る参照画像データが電子ファインダに表示されることとなる。
【0022】
また、本発明に係る請求項7に記載の電子カメラシステムは、請求項1に記載の電子カメラシステムにおいて、前記画像処理装置は、前記電子カメラからの撮像データに基づき、撮像時の条件を設定するためのパラメータを求め、前記ネットワークを介して求めたパラメータを前記電子カメラに転送することを特徴とするものである。
【0023】
この構成によれば、パラメータに係る、例えば、AE、AF、AWB処理用の演算が、電子カメラから送られた撮像データに基づいて画像処理装置にて行われ、結果として得られたパラメータが電子カメラに転送されることとなる。
【0024】
さらに、本発明に係る請求項8に記載の電子カメラシステムは、請求項1に記載の電子カメラシステムにおいて、前記電子カメラは、複数の無線通信方式をさらに備え、前記ネットワークとの通信状態に応じて使用する無線通信方式を前記複数の無線通信方式の内から適宜選択して設定し、前記ネットワークとの接続を行うことを特徴とする。
【0025】
この構成によれば、電子カメラは、複数の無線通信方式を備えており、ネットワークとの通信状態に応じて適宜、無線方式が選択されてネットワークとの接続が行われることとなる。
【0026】
また、本発明に係る請求項9に記載の電子カメラシステムは、請求項1に記載の電子カメラシステムにおいて、前記ネットワークを介さずに、前記電子カメラからの撮像データに対して前記画像処理装置が行う処理に対応する画像処理を行うローカル処理装置をさらに有することを特徴とする。
【0027】
この構成によれば、ネットワークを介することなく、ネットワーク上の画像処理装置に対応する画像処理が、ローカル処理装置で行われることとなる。
【0028】
さらに、本発明に係る請求項10に記載の電子カメラシステムは、請求項1に記載の電子カメラシステムにおいて、前記電子カメラは、前記ネットワークとの接続状態の良否を判定する手段と、無線通信を用いてデータ転送を行う無線通信手段と、前記ネットワークを介さずに、前記電子カメラからの撮像データに対して前記画像処理装置が行う処理に対応する画像処理を行うローカル処理装置とを備え、前記判定手段が接続状態が良好であると判定したときには前記ネットワークに、不良であると判定した時には前記ローカル処理装置に接続し、前記撮像データを接続先に送信することを特徴とするものである。
【0029】
この構成によれば、ネットワークを介することなく、ネットワーク上の画像処理装置に対応する画像処理を行うローカル処理装置を備えており、判定手段により、接続状態の良否が判定され、その判定結果に応じて撮像データが処理される先が変更されることとなる。
【0030】
また、本発明に係る請求項11に記載の無線通信手段は、請求項10に記載の電子カメラシステムにおいて、複数の無線通信方式を備え、前記判定手段は、前記通信状態の良好さを複数のグレードに分けて判断し、グレードに応じた無線通信方式を選択するようにしたことを特徴とするものである。
【0031】
この構成によれば、電子カメラは複数の無線通信方式を備えており、判定手段により、通信状態の良好さが複数のグレードに分けて判断され、グレードに応じた無線通信方式が選択されて接続が行われることとなる。
【0032】
さらに、本発明に係る請求項12に記載の電子カメラシステムは、請求項1に記載の電子カメラシステムにおいて、前記電子カメラは、前記ネットワークとの接続状態の良否を判定する手段と、前記判定手段による判定結果を表示する手段と、前記判定手段により不良と判定されたときに、撮像枚数や機能を削減した単独撮像を実行する手段とを有することを特徴とするものである。
【0033】
この構成によれば、判定手段によりネットワークとの接続状態が判定され、不良との判定結果のときには、撮影枚数や機能を削減した単独撮像が実行されることとなる。
【0034】
また、本発明に係る請求項13に記載の電子カメラシステムは、請求項1に記載の電子カメラシステムにおいて、前記画像処理装置は、前記電子カメラからの撮像データから撮影上の不具合を検出し、対応する前記電子カメラに対してその検出結果を前記ネットワークを介して送信する手段をさらに備え、前記電子カメラは、前記画像装置からの前記検出結果を操作者に通知する手段をさらに備えたことを特徴とするものである。
【0035】
この構成によれば、画像処理装置からネットワークを介して、電子カメラからの撮像データから検出された撮影上の不具合が、対応する電子カメラに対して送信され、電子カメラの操作者に通知されることとなる。
【0036】
さらに、本発明に係る請求項14に記載の電子カメラシステムは、請求項1に記載の電子カメラシステムにおいて、前記電子カメラは、固有のプロファイル情報を前記画像処理装置に転送し、前記画像処理装置は、前記プロファイル情報に基づいて、前記電子カメラからの撮像データに対して画像処理を行う手段を備えたことを特徴とするものである。
【0037】
この構成によれば、プロファイル情報、例えば、レンズの収差情報等が電子カメラからネットワークを介して画像処理装置に転送され、このプロファイル情報に基づいて、画像処理装置により撮像データに対する画像処理が行われることとなる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0039】
<第1の実施の形態>
ネットワーク上に、複数のカメラヘッドと画像処理装置と及び格納装置が配置されている。
【0040】
図1乃至図14は、本発明の第1の実施の形態に係る電子カメラシステムを説明するための図である。ここで、図面の関連付けについて説明すると、図1乃至図3が、本発明の第1の実施の形態に係る電子カメラシステムの構成に関係する図を示したものである。また、図4乃至図14が、本発明の第1の実施の形態に係る電子カメラシステムの動作に関係する図を示したものである。
【0041】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る電子カメラシステムを示すブロック 図である。この図1において、第1の実施の形態に係る電子カメラシステム1は、大略すると、被写体を撮像して撮像データとする電子カメラであるカメラヘッド2a,2b,2c,2dと、前記カメラヘッド2a,2b,2c,2dからの撮像データに対して所定の画像処理を施して画像データを作成する第1,第2の画像処理装置3a,3bと、前記第1,第2の画像処理装置3a,3bにより作成された画像データを格納する画像格納装置4とがネットワーク5を介して接続された構成となっている。
【0042】
前記ネットワーク5は、図1に示すように、第1,第2,第3のネットワーク5a,5b,5cが相互に連結されて構成されている。ここで、第1のネットワーク5aには、第1,第2のアクセスポイント(第1,第2のAP)5p,5q、第2のネットワーク5bには、第3のAP5rがそれぞれ設けられている。これら第1のAP5p、第2のAP5q及び第3のAP5rはそれぞれ無線通信装置を備えており、第1,第2,第3のネットワーク5a,5b,5cの内部とネットワーク外部とを無線回線で接続できるようになっている。
【0043】
前記各カメラヘッド2a,2b,2c,2dはそれぞれ無線通信装置を搭載し、前記各AP5p,5q,AP5rと無線で接続可能になっており、かつ、それぞれ撮像データをパケット単位に分割して前記第1,第2,第3のネットワーク5a,5b,5cに送信できるようになっている。
【0044】
前記各カメラヘッド2a,2b,2c,2dはそれぞれ外部表示機器が設けられており、当該カメラヘッド2a,2b,2cまたは2dが参照画像データを受信すると、当該カメラヘッド2a,2b,2cまたは2dの外部表示機器に参照画像が表示されるようになっている。
【0045】
また、前記第1、第2の画像処理装置3a,3bは、それぞれ前記撮像データから当該撮像データを外部表示機器にて参照可能にするための参照画像データにする画像処理を施す手段と、前記画像格納装置に格納するために、前記撮像データから所望のフォーマットに変換した画像データにする画像処理を施す手段とを備えている。さらにまた、前記第1,第2の画像処理装置3a,3bは、前記ネットワーク5を介して送られてくるパケット単位の撮像データを受信しパケット単位で処理する手段を備えている。
【0046】
さらに詳細に説明すると、第1のネットワーク5a上に対して第1のカメラヘッド2a〜第3のカメラヘッド3cが第1のAP5p、第2のAP5qを介して無線通信可能に接続され、また、第1の画像処理装置3aも接続されている。また、第2のAP7には、無線通信装置を搭載したプリンタ6が接続されている。
【0047】
第2のネットワーク5b上には、第3のAP5cと第2の画像処理装置10が接続されており、第3のAP5cには、第4のカメラヘッド2dが無線通信可能に接続されている。第3のネットワーク5cには、画像格納装置4が接続されている。
【0048】
また、各カメラヘッド2a,2b,2cまたは2dには、電源投入時、カメラヘッドの種類に応じた動作プログラムとカメラヘッド単体毎の初期設定がネットワーク5上から各カメラヘッド2a,2b,2cまたは2dにダウンロードされるようになっている。
【0049】
前記各カメラヘッド2a,2b,2cまたは2dにダウンロードされる動作プログラムが第1、第2の画像処理装置3a,3bに、初期設定値が画像格納装置4にそれぞれ格納されている。初期設定値は、必要に応じて対象とするカメラヘッド2a,2b,2cまたはカメラヘッド2dに一番近い位置にある第1の画像処理装置3aまたは第2の画像処理装置3bからAP5を介してカメラヘッド2a,2b,2cまたはカメラヘッド2dに転送される。
【0050】
例えば、第1のカメラヘッド2aは、電源投入後、第1のAP5pを介してカメラヘッド固有のIDを第1の画像処理装置3aに送出する。前記第1の画像処理装置3aは、転送されたIDを基に画像格納装置4から初期設定値を入手し、第1の画像処理装置3a内に格納されているカメラヘッドの種類別の動作プログラムと共に第1のカメラヘッド2aに転送する。
【0051】
前記第1のカメラヘッド2aは、動作プログラム及び初期設定値の受信した後後に、転送されたプログラムと初期設定値によりカメラの動作が開始する。
【0052】
ここで、第1のカメラヘッド2aが動作開始後、当該カメラヘッド2aが撮像モードになった場合には、カメラヘッド2aから未処理の画像データが第1の画像処理装置3aに転送されてファインダ動作やレックビュー用としての表示画像データに変換された後、表示画像データは、転送元の第1のカメラヘッド2aに転送されて、第1のカメラヘッド2aで表示される。
【0053】
また、シャッタが押されてキャプチャされた画像データは、第1のカメラヘッド2aから未処理の状態で第1の画像処理装置3aに送られる。第1の画像処理装置3aは、各種の画像処理を施した後、指定されたフォーマットに変換して画像格納装置4に転送され保管される。この時、第1の画像処理装置3aは、画像データに付属するサムネール画像データやEXIF情報用の付加データも作成し、画像格納装置4に送られ保管される。
【0054】
第1のカメラヘッド2aが再生モードとなった場合、第1のカメラヘッド2aからの指示に応じて第1の画像処理装置3aは、画像格納装置4に保管されている画像データやサムネール画像データから再生画面用の表示画像を作成し、当該表示画像を第1のカメラヘッド2aに転送する。また、第1のカメラヘッド2aを操作することにより指令された削除等のファイル操作処理も、その処理内容が第1のカメラヘッド2aから第1の画像処理装置3aを介して画像格納装置4に伝えられ、画像格納装置4において当該処理を実施する。
【0055】
図2は、本第1の実施の形態に係る電子カメラシステムで使用する第1のカメラヘッドを示す構成図である。なお、第1,第2,第3,第4のカメラヘッド2a,2b,2c,2dは、基本的には、ほぼ同一の構成をしているので、第1のカメラヘッド2aの構成を代表して説明し、他のカメラヘッドの構成の説明を省略する。
【0056】
この図2において、第1のカメラヘッド2aの撮像素子に結像させる画像の制御系は、凸レンズ21、凹レンズ22及びズーム制御機構23から成るズームレンズ24と、前記ズーム制御機構23に連動する光学ファインダ25と、前記ズームレンズ24に内蔵される絞り26と、前記絞り26を絞り制御する絞り制御機構27と、CMOSセンサ等により構成された撮像素子28と、ズームレンズ24と撮像素子28の間に配置されたシャッタユニット29と、このシャッタユニット29を制御するシャッタ制御機構30とから構成されている。この光学ファインダ25は、外部表示機器としての電子ファインダとしても使用できる。
【0057】
前記撮像素子28は、対応する色信号成分(RGB)毎に別の増幅率に設定されたアンプ31に接続されており、前記アンプ31は、前記撮像素子28からの画像信号を、WB(ホワイトバランス)調整しかつ所定の増幅率で増幅した後、AD変換回路(ADC)32に供給する。ADC32は、アンプ31からのアナログデータをデジタルデータに変換する回路であって、その出力は、バス33を介してSDRAM35に格納される。
【0058】
前記バス33には、パラレル入出力(I/O)回路36、第1の無線ユニット37、TFT表示制御回路38、ROM39、CPU40が接続されている。
【0059】
パラレルI/O回路36には、前記ズーム制御機構23、絞り制御機構27、シャッタ制御機構30が接続されており、CPU40からの制御信号が伝えられるようになっている。
【0060】
また、パラレルI/O回路36には、前記撮像素子28を駆動制御するタイミングジェネレータ(TG)41と、前記アンプ31の増幅率を制御するゲイン制御回路42も接続されており、CPU40により制御されるようになっている。
【0061】
さらに、パラレルI/O回路36には、操作ボタン43が接続されており、操作ボタン43を操作することによるカメラヘッドに対する操作内容がCPU40に伝えられるようになっている。
【0062】
第1の無線ユニット37には、第1のアンテナ45が接続されており、外部との無線通信を行うことができるようになっている。
【0063】
TFT表示制御回路38には、表示用のTFT表示パネル44が接続されており、SDRAM35上に設定した表示エリアに書かれたデータがTFT表示パネル44に表示されるようになっている。
【0064】
前記SDRAM35は、画像データや初期値等のデータ以外に、ダウンロードされたプログラムも一時記憶されるようになっている。
【0065】
ROM39には、カメラIDや撮像素子28の先発欠陥画素アドレスデータ等のカメラヘッド個別データ、各種レジスタに設定するデフォルト値、電源投入時に走るダウンロード処理用のプログラムや通信不良時用のバックアッププログラムが格納されている。
【0066】
図3は、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムで使用する第1の画像処理装置を示す構成図である。なお、第1の画像処理装置3aと第2の画像処理装置3bは、ほぼ同様な構成であるので、第1の画像処理装置3aを代表させて説明し、第2の画像処理装置3bの説明を省略する。
【0067】
第1の画像処理装置3aは、各種処理や所定の演算を行うとともに各種制御を実行するCPU50と、特殊の演算を実行する演算処理回路51と、CPU50が処理するプログラムやデータやその他一時的に記憶されるデータ等を格納するSDRAM52と、フラッシュメモリ53と、画像データを伸長したり圧縮する圧縮伸張回路54と、各種プログラムやデータを格納するHDD(ハードディスクドライブ)55と、光ファイバ通信ユニット56と、これらが接続されるバス57とから構成されている。
【0068】
また、第1の画像処理装置3aは、光ファイバ通信ユニット56に接続された光ファイバー58を介してネットワーク5に接続されており、ネットワーク5との間でデータ通信を行なえるようになっている。
【0069】
この第1の画像処理装置3aは、第1のAP5p、第1のネットワーク5a、光ファイバー58、光ファイバ通信ユニット56を介した第1のカメラヘッド2aからの画像データを、SDRAM52上に格納する。また、第1の画像処理装置3aは、必要に応じてCPU50からの指示により、SDRAM52から画像データを取り出し演算処理回路51や圧縮伸張回路54に与えて処理を行わせる。
【0070】
また、第1の画像処理装置3aは、光ファイバー58、第1のネットワーク5a及び第3のネットワーク5cを介して画像格納装置4に接続されるようになっており、第1の画像処理装置3aと画像格納装置4との間の通信ができるようになっている。
【0071】
第1の画像処理装置3a内のフラッシュメモリ53には、第1の画像処理装置3aの動作プログラムが格納されている。HDD55には、カメラヘッドの種類別のプログラムやデフォルトの設定値、最近接続されていたカメラヘッドの初期値等が格納されている。
【0072】
カメラヘッドの種類によっては、第1の画像処理装置3aに無い場合もあるが、その場合には、動作プログラムが要求された時点で、前記画像格納装置4、若しくは図示しないネットワーク上のサイトから動作プログラムをダウンロードし格納する。前記動作プログラムのサイトからのダウンロードは公知の技術であるので説明を略す。
【0073】
このような構成る電子カメラシステムについて、まず、ファインダーモード時の全体的な動作を図4に示すシーケンス図を用いて説明し、ついで、キャプチャモード時の全体的な動作を図5に示すシーケンス図を用いて説明することにする。
【0074】
まず、図4を用いファインダーモード時の全体的な動作を説明する。
【0075】
ここに、図4は、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、カメラヘッドが電源投入から撮像モードのファインダ表示を実行するまでの動作の概要を示すシーケンス図である。この図4において、縦軸には第1のカメラヘッド2a、第1のネットワーク5a、第1の画像処理装置3a及び画像格納装置4の動作が示されており、横軸には時刻と動作内容とが示されている。
【0076】
第1のカメラヘッド2aが電源投入されると(Ta点)、一番近いアクセスポイントである第1のAP5pとの接続処理を開始する。接続処理が完了すると、第1のカメラヘッド2aのIDが、第1のAP5pから最も近い画像処理装置である第1の画像処理装置3aに転送される。第1の画像処理装置3aは受信したIDから、カメラヘッドの種類を判定し、HDD55から対応する動作プログラムをSDRAM52上に読み出す。また、カメラヘッドの個別の初期値を得るため、画像格納装置4にIDを転送する。画像格納装置4には登録されているカメラヘッド個別の初期設定値と過去に撮像されたデータが格納されており、転送されたIDから該当する初期設定値を検索し、第1の画像処理装置3aに転送する。第1の画像処理装置3aは、転送されてきた初期設定値とSDRAM52上の動作プログラムを第1のカメラヘッド2aに転送する。
【0077】
第1のカメラヘッド2aは、転送された動作プログラムと初期値をSDRAM35上に展開した後、動作プログラムによる処理に動作を切り替える。切り替え後、本実施の形態では、第1のカメラヘッド2aは撮像モードを実行する(Tb点)。
【0078】
撮像モードにて(Tb点〜Tc点)、初期設定値がファインダ表示ONになっている場合、カメラヘッドは、TFT表示パネル44上に動画像を表示する。その場合、シャッタは開放され、撮像素子28は電子シャッタモードで連続的に駆動されている。また、その時の露光量は、絞り26と撮像素子28の電子シャッタ設定時間により決定される。
【0079】
撮像素子28は、間引きモードで走査されるので、出力データは全画素の数分の一になっている。CMOSセンサ等の撮像素子の電子シャッタ動作については公知であるので説明を略す。また、ファインダ表示動作での撮像素子28の出力と表示データの関係及び間引きモードについては、後で説明を行う。
【0080】
撮像素子28からの画像信号は前記の如くデジタル化されて画像データとして第1のAP5pを通って第1の画像処理装置3aに転送される。図4では、通信処理に係わる時間を四角(横方向の長さ)で示している。第1のAP5pでの第1のカメラヘッド2aとの通信処理時間が、第1の画像処理装置3aとの通信時間に対して長いのは、第1のカメラヘッド2aとの無線通信の転送レートが、第1の画像処理装置3aとの光ファイバ通信の転送レートに対して低いためである。
【0081】
第1の画像処理装置3aでは、第1のカメラヘッド2aから転送されてきた画像データから、ファインダ表示用の画像作成とAE、AF、AWB処理用の演算処理を演算処理回路51を用いて行う。
【0082】
AE用の演算は、撮像動作でのシャッタ時間及び絞り量の演算と、ファインダ表示での電子シャッタ時間と絞り量を求めるものである。
【0083】
ファインダ表示での電子シャッタ時間と絞り量は、第1のカメラヘッド2aに転送後、すぐに設定されて次のファインダ表示に反映される。また、キャプチャ動作用のシャッタ時間及び絞り量は、随時更新され、直近の値がシャッタトリガ時に使用される。
【0084】
AF用の演算は、画像データ中の周波数成分の変化を用いる方法等、数多くの方法が既に提案されているのでここでは説明を省略する。演算によって得られたパラメータは、カメラヘッドに転送された後、ズーム制御回路23に書き込まれ凸レンズ21、凹レンズ22の位置にフィードバックされる。
【0085】
AWB用の演算は、色温度を求めて白に対するRGBの比率を決めるもので、演算結果はゲイン制御回路42を通ってAMP回路のRGB各々に対するゲインにフィードバックされる。AWB処理自体のアルゴリズムは公知であるので、説明を略す。
【0086】
以後、Td点〜Te点の期間も、上記Td点〜Tcの間で処理された内容と 同様に処理される。
【0087】
次に、図5を用いキャプチャモード時の全体的な動作を説明する。
図5は、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、キャプチャ動作での内容を示すシーケンス図である。この図5において、縦軸には第1のカメラヘッド2a、第1のネットワーク5a、第1の画像処理装置3a及び画像格納装置4の動作が示されており、横軸には時刻と動作内容とが示されている。
【0088】
撮像モードで操作ボタン43中のシャッタボタンが押された場合、キャプチャ(本撮像)動作が開始される。キャプチャ動作時、カメラヘッドはキャプチャ動作に移行する。
【0089】
図5に示すように、シャッタボタンが押されシャッタトリガON(Tf点)となった時点から、キャプチャ動作が開始される。予めファインダ動作が実行されていてAE、AF、AWB用のパラメータが書き込まれている場合、図5に示すように、キャプチャ用の撮像処理が即座に開始される。キャプチャ用の撮像処理では、一旦シャッタユニット29が閉じた後、撮像素子28が電荷を排出した後、所望の露光期間シャッタユニット29が開放された後、再度閉じられ、その後、撮像素子28から画像データが読出され、画像データがSDRAM35上に格納される。SDRAM35上に格納された画像データは、第1の無線ユニット37、第1のAP5p、第1のネットワーク5aを介して、第1の画像処理装置3aに転送される。第1の画像処理装置3aでは、画像データを第1のネットワーク5aから光ファイバ通信ユニット56を通して受け取りSDRAM52上に格納する。第1のカメラヘッド2aがレックビュー表示ONの状態の場合、第1の画像処理装置3aは、格納した画像データからレックビュー表示用の画像を、演算処理回路51を用いて作成し、第1のカメラヘッド2aに転送する。第1のカメラヘッド2aは、レックビュー表示用データを受け取ると一定時間レックビュー表示を実行する(Tg点)。
【0090】
レックビュー表示中に再度シャッタボタンが押された場合、レックビュー表示を中止し、前記キャプチャ動作を繰り返す。
【0091】
図5では、レックビュー表示中に別の動作モード(再生モードまたは電源OFF)への移行を指示された例を示している(Th点)。
【0092】
この場合、第1のカメラヘッド2aでは、必要に応じて後発画素欠陥検出用の画像データを作成して、第1の画像処理装置3aに転送する。
【0093】
また、第1の画像処理装置3aでは、それまでにカメラヘッドから転送されてきた未処理の画像データに対して画像処理を行い、格納可能な画像データに変換した後、画像格納装置4に転送する。
【0094】
本例では、前記後発画素欠陥検出用の画像データを作成する場合を示している。後発画素欠陥とは、カメラヘッド中の撮像素子中の画素が、製品出荷後に放射線等の影響により不良となるものである。製品出荷前の不良画素の位置を示す先発欠陥画素情報は各カメラヘッド毎に検査され、ROM39に書き込まれており、イニシャル処理にて前記IDの後に画像処理装置に転送される。後発画素欠陥は、その性格上時間と共に増加するので、所望の時期に検査を行う必要がある。本実施の形態では、後発欠陥情報は検出後画像格納装置に転送して初期設定情報の一部として保管している。
【0095】
後発欠陥検出は、撮像終了時に毎回行うものでは無く、前回の更新時期との兼ね合いから判断して実行している。
【0096】
後発の画素欠陥は、暗い画面を撮影した場合、白点として現れるので、本実施の形態では、シャッタを閉じた状態で一定時間露光し、その状態で画像データを作成し、データ中の白点の位置から、先発欠陥の部分と前回の後発画素欠陥に無い物を探して、新規追加の後発画素欠陥として、前回の後発画素欠陥データに書き足すことにより更新作業を行っている。欠陥画素検出用の画像データはカメラヘッドで作成し、画像データから後発画素欠陥を検出するのは、第1の画像処理装置3aで行っている。
【0097】
図5に示した如く、第1のカメラヘッド2aで別の動作モードへの移行を指示された場合(Th点)、第1のカメラヘッド2aは、シャッタを閉じた状態で一定時間露光し、その状態で画像データを第1の画像処理装置3aに転送している。転送終了後、第1のカメラヘッド2aは、撮像モードを終了し指定されたモードへ移行する。(Ti点)
第1の画像処理装置3aでは、後発欠陥画素検出を行った後、前記先発画素欠陥情報と後発画素欠陥情報から作成した欠陥画素テーブルを更新し、それを用いて今回撮影した画像データに対して画素欠陥補正処理を行った後、各種の画像処理とフォーマット変換を行い、画像格納装置4に変換後の画像データを転送する。
【0098】
第1の画像処理装置3aで実行される画像処理の内容は、通常の電子カメラで行われている画像処理やパーソナルコンピュータ上の画像処理ソフトウェアとして行われているアルゴリズムを高性能化したもので、通常の電子カメラでは、実装上実現できない精度の演算を専用装置である第1の画像処理装置3aにより実行している。具体的には、欠陥画素補正、YC生成、輝度/彩度調整、構造強調、ノイズ除去、レンズ歪補正、光量補正 等である。画像処理個々の具体的手法は各種提案があり、公知であるので説明を省略する。
【0099】
フォーマット変換は、操作者の要求に応じて画像データのフォーマットを変更するもので、JPEGやTIFF、及びRAWのいずれかが選択される。JPEGは圧縮率に応じて何段階かに分けて選択される。またRAWの場合カメラヘッドからの画像データをそのまま格納することになる。
【0100】
第1の画像処理装置3aからはフォーマット変換後の画像データと撮像条件等の情報データが画像格納装置4に送られ(Tj点)、所定のファイル形式に変換され格納される(Tk点)。
【0101】
次に、図6乃至図8を用いて第1のカメラヘッド2aの動作をさらに詳細に説明することにする。
【0102】
図6は、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、第1のカメラヘッドに格納されるソフトウェアを示す構成図である。
【0103】
この図6において、第1のカメラヘッド2aのSDRAM35には、カメラヘッドのソフトウェアとして、各タスクに対してメモリエリアの管理や同期処理等のサービスを提供するリアルタイムオペレーティングシステム(RTOS)201と、カメラヘッドの動作モードを決定し対応するタスクを起動するモードコントロールタスク202と、撮像処理を担当する撮像タスク203と、再生処理を担当する再生タスク204と、電源投入時の処理を担当するイニシャル処理タスク205と、TFT表示パネル44への表示を担当する表示タスク206と、無線通信処理を担当する通信タスク207と、撮像素子を制御するTG41をパラレルI/O回路36を通して制御するTGドライバ208と、パラレルI/O回路36の管理下のTG41以外のハードウエアを管理するPIOドライバ209と、TFT表示制御回路38を制御する表示ドライバ210と、第1の無線ユニット37を制御する無線ドライバ211とが格納されている。
【0104】
上述したとおり、電源投入後、カメラヘッドの動作プログラムの一部はネットワーク経由で例えば第1の画像処理装置3aからダウンロードされる。具体的には、ダウンロード処理に必要なRTOS201、イニシャル処理タスク205、通信タスク207、無線ドライバ211、以外のタスクがダウンロードされる。
【0105】
表示処理のプログラムは、ネットワークとの接続が不調の場合に画面表示を行うための限定されたプログラムがROM39に格納されており、ダウンロード後には、表示タスク206及び表示ドライバ210が使用される。
【0106】
図7は、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、カメラヘッドで処理されるイニシャル処理タスクを示すフローチャートである。なお、カメラヘッドとしては、第1のカメラヘッド2aを代表して説明し他のカメラヘッドの説明を省略する。また、第1のカメラヘッド2aの近くのAP及び画像処理装置は、第1のAP5p及び第1の画像処理装置3aであるものとして説明する。
【0107】
第1のカメラヘッド2aの電源スイッチを投入すると、直後に、イニシャル処理タスク205が起動されて、図7に示すフローチャートが第1のカメラヘッド2aのCPU40で処理されることになる。
【0108】
CPU40は、起動後、通信タスク207を処理し、無線ドライバ211を使用して、先ずアクセスポイント(AP)との通信が可能かを調査する(ステップ(以下「S」で表す)1)、通信タスク207からの情報によって接続ができないと判定された場合(S2;不可能)、TFT表示パネル44へ通信不可能の表示を行い(S3)、再度接続チェックの処理を行う(S1)。
【0109】
CPU40は、通信タスク207からの情報から通信可能と判断した場合(S2;可能)、カメラヘッド中のROM39に書き込まれているカメラヘッド毎のID(固有のプロファイル情報)や欠陥画素データ等の内部パラメータを読み出し、通信タスク207及び無線ドライバ211を介して第1の画像処理装置3aに送信する(S4)。
【0110】
CPU40は、通信タスク207及び無線ドライバ211を介して、第1の画像処理装置3aからの初期設定値を受信処理し(S5)、その後プログラムを受信する(S6)。ついで、CPU40は、カメラヘッド内部の初期設定を行い (S7)、その後処理を終了する。
【0111】
CPU40は、上記イニシャル処理タスク205の処理を終了すると、ダウンロードされたモードコントロールタスク202に制御が移り、その後、操作ボタン43からの指示に応じて、各種カメラ操作が行われる。
【0112】
第1のカメラヘッド2aにおいて、プログラムダウンロード後、モードコントロールタスク202を処理しているCPU40は、操作ボタン43の操作により、指示された動作モードが撮像であった場合、撮像タスク203を起動する。
【0113】
図8は、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、第1のカメラヘッドの撮像モードの動作を説明するためのフローチャートである。なお、カメラヘッドとしては、第1のカメラヘッド2aを代表して説明し他のカメラヘッドの説明を省略する。また、第1のカメラヘッド2aの近くのAP及び画像処理装置は、第1のAP5p及び第1の画像処理装置3aであるものとして説明する。
【0114】
第1のカメラヘッド2aにおいて、モードコントロールタスク202を処理しているCPU40は、動作モードが撮像であると判断した場合には、図8に示すフローチャートの処理を開始する。
【0115】
この撮像モードでは、シャッタトリガボタン押し下げ前のファインダ動作と、シャッタトリガボタン押し下げ直後のキャプチャ動作と、撮像モードを終了する終了動作がある。
【0116】
各種動作は、操作ボタン43の状態からモードコントロールタスク202により切り替えられる.
撮像タスクを処理するCPU40は、動作内容をチェックし(S20)、ファインダ動作の場合、通信状態をチェックする(S21)。これは、CPU40が通信タスク207及び無線ドライバ211を作動させてAPとの通信を行うことにより、通信タスク207からの情報を得ることにより行っている。
【0117】
APが近くに無い場合や、混み合ってつながらない場合等でつながらない場合には、CPU40は通信タスク207からの情報により通信不良と判断し(S21;不良)、表示タスク206及び表示ドライバ210を動作させてTFT表示パネル44に”通信不能”を表示して(S30)、前記モードチェックに戻り (S20)、再び通信状態のチェックをし(S21)、通信不良(S21;不良)であれば、この通信状態のチェックを繰り返す。
【0118】
CPU40は、通信タスク207からの情報により通信状態が良いと判断した場合には(S21;良好)、第1のAP5p経由で第1の画像処理装置3aと接続される。本実施の形態では第1のカメラヘッド2aが第1のAP5p経由で第1の画像処理装置3aと接続されるものとする。この場合、第1の画像処理装置3aは画像格納装置4とも接続されている。
【0119】
ファインダ動作では、前記の如くシャッタが開かれ、撮像素子28から連続的に画像信号が取り出されている。CPU40は、通信状態のチェックが終わって画像データの処理が可能になったら、繰り返し出力される間引き画像データの先頭を待つ(S22)。CPU40は、画像データを先頭から取り込んでSDRAM上に書き込むと共に順次第1の無線ユニット37を介して第1の画像処理装置3aに転送する(S23)。
【0120】
CPU40は、第1の画像処理装置3aへの転送が終了したら、第1の画像処理装置3aからのパラメータと表示画像の転送が開始されるのを待つ(S24)。転送が開始されると、先ずパラメータが転送されてくるので、CPU40はそれを受け取りSDRAM35に格納する(S25)。また、第1のカメラヘッド2aのCPU40は、SDRAM35に格納したデータに基づき撮像条件の変更も行う(S26)。
【0121】
CPU40は、ファインダ表示がONの場合(S27;ON)、ファインダ表示の条件は予め第1の画像処理装置3aに伝えられており、表示用の画像が転送されてくるので、CPU40は、それを受け取りSDRAM35に格納する(S28)。第1のカメラヘッド2aのCPU40は、受け取りが終了したら表示タスク206に表示開始を指示し(S29)、動作内容チェック(S20)に戻る。
【0122】
なお、CPU40は、ファインダ表示がOFFの場合は(S27;OFF)、表示用画像データは転送されてこないので直ぐにモードチェック(S20)に戻る。
【0123】
次に、キャプチャ動作の説明をする。第1のカメラヘッド2aにおいて、シャッタトリガスイッチが押されると、キャプチャ動作の開始となる。
【0124】
まず、CPU40は、動作内容チェックでシャッタトリガスイッチが押されたことを検出すると(S20)、キャプチャ動作に移る(S20;キャプチャ動作)。
【0125】
CPU40は、上述したように通信タスク207及び無線ドライバ211を起動して通信可能状態にし、通信状態をチェックする (S31)。
【0126】
CPU40は、通信状態が不良な場合(S31;不良)、ファインダ動作と同じくTFT表示パネル44に”通信不能”を表示し(S32)、その後、通信状態が良好な場合と同じく撮像処理を実行する。
【0127】
本第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、第1のカメラヘッド2aのキャプチャ用の撮像処理では、前記の如く、CPU40は、一旦シャッタユニット29を閉させた後、撮像素子28が電荷を排出するイニシャル処理を行わせる(S33)。その後、所望の露光期間シャッタユニット29が開放された後、再度閉じられて露光待ちとなる(S34)。その後、CPU40は、撮像素子28から画像信号を読出し、画像データをSDRAM35上にフル画素取り込みを行わせる(S35)。
【0128】
ついで、CPU40は、再び通信状態のチェックを行い(S36)、通信状態が良好と判断した場合(S36;良好)、画像を第1の画像処理装置3aに送信させる(S37)。
【0129】
なお、CPU40は通信状態が不良と判断した場合(S36;不良)、通信状態の回復を待つ(S38)。
【0130】
撮像後の画像をTFT表示パネル44で確認するレックビュー機能を有効にしている場合、レックビューの条件は予め第1の画像処理装置3aに伝えられており、その条件と受信済の画像データに基づいて第1の画像処理装置3aが作成した表示用の画像が送られてくる。
【0131】
そこで、CPU40は、レックビュー機能がONか否かをチェックし(S39)、ONにしていない場合(S39;OFF)、そのまま動作内容チェック(S20)に戻る。動作内容チェックの時点では既にモードコントロールタスク202により撮像動作はファインダ動作に切り替えられている。CPU40は、レックビュー機能がONになっていると判断した場合(S39;ON)、CPU40は第1の画像処理装置3aからの表示用画像の転送開始を待ち(S40)、転送された表示用画像データを受信して、表示用エリアに格納する(S41)。格納が終了し表示可能になった時点で、表示タスク206に表示開始を指示し(S42)、その後、再び動作内容チェック(S20)に戻る。
【0132】
尚、動作モードを撮像から変更する場合や操作をしない状態が長くてタイマにかかってスリープモード等への移行をする場合、または電源OFFとなった場合、モードコントロールタスク202は、カメラヘッドヘッドの動作モードを撮像モードから終了動作に切り替える。終了動作では、状況に応じて、前記後発画素欠陥検出用の画像データの撮影を実行させる。
【0133】
図8において、CPU40は、終了動作になった場合(S20;終了動作)、後発画素欠陥検出用の画像データの撮影を実行するか否かを検出し(S43)、実行しない場合は(S43;不要)、そのまま動作内容チェック(S20)に戻る。
【0134】
CPU40は、後発画素欠陥検出用の画像データの撮影実行を検出したときには(S43;実行)、前記の如く、撮像イニシャル処理(S44)、露光待ち(S45)、フル画素取り込み(S46)の順に動作を行わせて後発画素欠陥検出用の画像データを取得し、その結果をSDRAM35上に格納する。その後、CPU40は、通信状態を確認して(S47)、通信状態が良好と判断した場合(S47;良好)、画像データを第1の画像処理装置3aに向けて送信する(S48)。一方、CPU40は、通信状態が不良と判断した場合(S47;不良)、取り込んだ画像データを廃棄し (S49、動作内容チェック(S20)に戻る。
【0135】
さらに、図9及び図10を用いて画像処理装置の動作をさらに詳細に説明することにする。
【0136】
図9は、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、画像処理装置に格納されるソフトウェアを示す構成図である。なお、ここにおいても、画像処理装置は、第1の画像処理装置3aを代表して説明し他の画像処理装置の説明を省略し、また、第1の画像処理装置3aは第1のAP5pを介して第1のカメラヘッド2aと通信しているものとして説明する。
【0137】
第1の画像処理装置3aは、リアルタイムオペレーティングシステム(RTOS)310と、接続中のカメラヘッド毎に処理用のカメラヘッド処理タスクを生成、管理するカメラ接続コントロールタスク320と、カメラ接続コントロールタスク320によって第1の画像処理装置3aに接続中のカメラヘッドの数だけ生成され、接続中のカメラヘッドの種類に対応して作成されるカメラヘッド処理タスク330,331,…33nと、画像データをファイルとして管理するためのファイルシステム340と、光ファイバ通信ユニット56のハードウエアを制御する通信ドライバ350とを備えている。なお、これらはHDD55に格納されており、電源投入後にSDRAM52に展開記憶されて動作に供される。
【0138】
図10は、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、第1の画像処理装置3aで処理される前記第1のカメラヘッド処理タスク330のフローチャートである。
【0139】
第1のカメラヘッド2aから接続要求がくると、第1の画像処理装置3aは、接続中のカメラヘッドの数を調査し、新規接続可能であれば、新規に第1のカメラヘッド処理タスク330を立ち上げる。不可能な場合、別の画像処理装置にカメラヘッドを接続する処理を依頼する。
【0140】
本第1の実施の形態では、接続要求発生時に他のカメラヘッドが接続していない場合について示している。その場合、第1のカメラヘッド処理タスク330が生成されて図10のフローチャートが第1の画像処理装置3aで処理される。第1の画像処理装置3aは、接続したカメラヘッドを第1のカメラヘッドとして認識する。
【0141】
第1のカメラヘッド処理タスク330の処理を実行する第1の画像処理装置3aのCPU50は、接続中のカメラヘッドの動作モードを認識し、対応する処理に分岐する(S60)。
【0142】
CPU50は、接続開始時点では、第1のカメラヘッド2aはイニシャルモードであると判断し(S60;イニシャル)、前記カメラヘッドイニシャル処理タスクのカメラID・内部パラメータ送信(図7のS4)に対応して、カメラID・内部パラメータ受信が実行される(S61)。
【0143】
CPU50は、受信したカメラヘッドのIDを、通信ドライバ350を動作させて光ファイバ通信ユニット56を使用し、画像格納装置4に転送する(S62)。CPU50は、転送したIDに対応するカメラヘッドの初期設定値が画像格納装置4から返されるので、これを受信処理する(S63)。また、前記IDからカメラヘッドの種類が特定されるので、CPU50は、対応する動作プログラムをHDD55から取り出し、更に画像格納装置4からの初期設定値により第1のカメラヘッド用の各種テーブルを更新する(S64)。また、CPU50は、必要な初期値と前記動作プログラムを、第1のカメラヘッド2aに転送させ(S65)、イニシャル処理を終了する。
【0144】
次に、CPU50は、接続しているカメラヘッドの動作モードが撮像モードで(S60;撮像)、ファインダ動作と判断した場合には(S66;ファインダ)、第1のカメラヘッド2aから間引き画像データが送られてくるので、それを受信し(S67)、AE,AF,AWB用のパラメータを求め(S68)、ファインダ表示ONであれば(S69;ON)、表示用の画像を作成し (S70)、第1のカメラヘッド2aに表示画像とパラメータを転送する(S71)。
【0145】
また、CPU50は、ファインダ表示OFFと判断したのであれば(S69;OFF)、パラメータのみを送信する(S71)。ファインダ動作中は第1のカメラヘッド2aから間引き画像データが送られてくる度に前記処理を繰り返す(S60;撮像−S66;ファインダ−S67〜S71)。
【0146】
CPU40は、第1のカメラヘッド2aがキャプチャ動作となったと判断した場合(S60;撮像−S66;キャプチャ)、フル画像データが送られてくるので、それを受信し(S72)、サムネール画像の生成を行う(S73)。ここで作成されたサムネール画像は、レックビュー表示用に使われるだけでなく、ファイルデータとして格納され、カメラヘッドでの再生表示等に使用される。サムネール画像の生成方法については公知であるので説明を略す。
【0147】
CPU50は、第1のカメラヘッド2aがレックビュー表示ONと判断した場合(S74;Y)、サムネール画像を転送し(S75)、第1のカメラヘッド2aでのレックビュー表示処理を可能にする。
【0148】
その後、CPU50は、SDRAM52に格納されている画像データやサムネールデータ、プロファイルデータ等をまとめてHDD55上に保管処理を実行する(S76)。CPU50は、第1のカメラヘッド2aがレックビュー表示OFFと判断した場合(S74;N)、保管処理のみを実行する。(S76)
CPU50は、カメラヘッドが撮像終了動作と判断した場合(S60;撮像−S66;撮像終了)、第1のカメラヘッド2aから画素欠陥補正用の画像データが転送されてきたら(S77;有り)、通常のキャプチャ時と同様にフル画素構成の画像データを受信し(S78)、受信したデータにより欠陥画素検出処理を行い(S79)、欠陥画素テーブルを更新した後(S80)、ついで画像格納装置4に後発画素欠陥データを転送して内容を更新させる(S81)。
【0149】
その後、CPU50は、HDD55上に未処理の画像データ(RAWデータ)が残されているかを判定し(S82)、残っている場合(S80;有り)、前記の如く、画像データに欠陥画素補正、YC生成、輝度/彩度調整、構造強調、ノイズ除去、レンズ歪補正、光量補正等の処理を行う画像処理(S83)と、JPEGやTIFF等への変換を行うフォーマット変換(S84)を行った後、画像格納装置4に画像データを転送し(S85)、S82に戻る。
【0150】
CPU50は、その後再度未処理画像データのチェックを行い(S82)、未処理画像データが無くなるまで前記処理を繰り返す(S82;有り−S83,S84,S85)。CPU50は、未処理画像データが無くなったところで(S82;無し)、第1のカメラヘッド2aの電源がOFFであるかを判定して(S94)、OFFの場合タスク動作を終了し、ONの場合カメラヘッドの動作モード判定(S60)に戻る。
【0151】
次に、第1の画像処理装置3aの再生処理の動作を説明する。
【0152】
CPU50は、第1のカメラヘッド2aが再生モードに入ったことを検出すると(S60;再生)、第1のカメラヘッド2aからの再生要求の内容を受信して(S86)、再生要求の内容を解析し画像格納装置4内に記憶している画像ファイルに対する操作(消去、移動等)のときには(S87;Y)、画像格納装置4に操作内容を指示する(S88)。
【0153】
次に、CPU50は、要求内容が画面更新を伴うものかを判断し(S89)、更新を伴う場合(89;Y)、更新に必要な画像データが第1の画像処理装置3a内にあるか否かを判断し(S90)、第1の画像処理装置3a内に無い場合 (S90;無し)、画像格納装置4に転送を要求して入手する(S91)。CPU50は、必要な画像が揃ったら表示用画像データを作成し(S92)、作成した表示用画像データをカメラヘッドに転送する(S93)。なお、CPU50は、ファイル操作しない場合には(S87;N)、S88をスキップし、また、画面更新しない場合には(S89;N)、処理を抜け、また、更新用画像データがある場合(S90;有り)、S91をスキップする。
【0154】
また、全てのルーチンは、カメラヘッドの電源ON/OFFのチェックを通り(S94)、電源ONの場合(S94;ON)、カメラヘッドの動作モードチェック(S60)に移る。電源OFFの場合(S94;OFF)、処理を終了する。
【0155】
第1のカメラヘッド2aは、前記の如く操作に応じて第1の画像処理装置3aに転送された画像を表示し、その結果行われる操作内容を第1の画像処理装置3aに転送して、再度表示画像を得る処理を繰り返すことにより、再生処理が実行される。
【0156】
ここで、図11、12を用いて撮像素子28でのフル画像読出しと間引き画像読出しについて説明する。
【0157】
図11は、本第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、第1のカメラヘッド2aのフル画像と間引き画像の画素構成説明するための図である。第1のカメラヘッド2aの撮像素子28は有効画素として1280×960の画素を持っており、その構成の画像をフル画像90と呼んでいる。そこから縦横各々1/4にした320×240の画素構成の間引き画像を間引き画像91と呼んでいる。
【0158】
図12は、本第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、間引き画像の画素構成を説明するための図である。図12に示すように、間引き画像91は、RGBのベイヤ配列である撮像素子28に対応したフル画像90からRG/GBの4画素93を一組として、縦横1/4毎にサンプリングして得ている。この第1のカメラヘッド2aでは撮像素子28にCMOSセンサを用いており、同センサは、図12の如き間引き読出しを容易に実現できることがよく知られており、ここではこれ以上の説明は省略する。
【0159】
図13は、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、ファインダ動作での表示画像の作成方法を説明するためのシーケンス図である。この図13において、縦軸には、第1のカメラヘッド2aの撮像素子28の出力、TFT表示パネル44への表示内容、SDRAM35、第1の無線ユニット37の動作、及び第1のAP5p、第1の画像処理装置3aの動作を、横軸には、時刻を、それぞれ示したものである。
【0160】
図中VDは、第1のカメラヘッド2aの撮像素子28及びTFT表示パネル44の走査での先頭を示す垂直同期信号である。撮像素子28とTFT表示パネル44の走査は同期している必要性は無いが、説明を簡単にするために同じ同期信号を使用して説明する。
【0161】
図中Tl点から撮像素子の走査が開始されることとする。その場合、第1の間引き画像として示した期間(Tl〜Tm)、撮像素子28から画像信号が出力され、前記の如くデジタル化された画像データがSDRAM35上に書き込まれる。SDRAM35に書き込まれた画像データは、書き込みと並行して先頭から読み出され、第1の無線ユニット32を通り、第1のAP5pを介して第1の画像処理装置3aに転送される。第1の画像処理装置3aに転送された間引き画像データから第1パラメータと第1表示用画像データが作成され、第1のAP5pを介して第1のカメラヘッド2aに転送される。
【0162】
図13に示すように、第1の画像処理装置3aからパラメータが転送されるまでの間に第1のカメラヘッド2aの撮像素子28からは第2の間引き画像が出力されているが、この第2の間引き画像の画像データは、撮像時にパラメータ設定が更新されていないので利用されない。
【0163】
第1のカメラヘッド2aがパラメータを受信するとすぐに設定変更を行うが (Tm点:第2の間引き画像の出力中)、変更後の設定が有効となるのはVDの先頭(Tn点)からであり、その条件で露光するのに1VD期間必要となるので、データとして出力されてくるのは、時刻(To点)の第4の間引き画像のデータの出力時点からになるのである。
【0164】
また、表示画像の更新も、第2の間引き画像の出力期間に行われるが表示が切り替えられるのは、VDの先頭(Tn点)となる。
【0165】
第4の間引き画像の画像データも第1の間引き画像と同様に処理され、次のパラメータセットは第5の間引き画像の出力中となり、表示の切り替えは、第6の間引き画像の先頭になる。すなわち表示画像は、出力の1/3のフレームレートになる。
【0166】
また、通信状況によっては通信時間が延びる場合があるが、その場合は、前記シーケンスからも明らかなように、パラメータと表示画像の更新が遅くなるが、動作不能にはならない。
【0167】
次に、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいては、複数のカメラヘッドが同時に同一のAPと接続状態になっての並行処理が可能であるので、その内容を図14を参照しながら以下に説明する。
【0168】
図14は、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムおいて、第1のカメラヘッド2aと第2のカメラヘッド2bが共にファインダ動作となった場合のデータの流れを説明するための図である。図14において、縦軸には、第1のカメラヘッド2a、第2のカメラヘッド2b、第1のAP5p、第1の画像処理装置3aの動作を、横軸には時刻を、それぞれ示したものである。また、図14では、第1のカメラヘッド2aと第2のカメラヘッド2bが共にファインダ動作で、表示ONの状態であるものとして説明する。
【0169】
ファインダ動作においては、間引き画像D11またはD21が第1のカメラヘッド2aまたは第2のカメラヘッド2bから第1の画像処理装置3aに転送され、第1の画像処理装置3aにて撮像用のパラメータ演算とファインダ表示用の画像生成が行われ、パラメータと表示画像H11,H12がカメラヘッドに戻される。
【0170】
この時、第1のカメラヘッド2aのSDRAM35には撮像素子28からの第1間引き画像データD11が格納され、順次第1の無線ユニット37を介して第1のAP5pに画像データが送られてくる。この場合、間引き画像データD11は、パケット化されて送られる。図14においては、第1間引き画像D11は3個のデータパケット(P11a,P11b,P11c)に分割され、時間圧縮されて転送されている。
【0171】
第2のカメラヘッド2bの場合も同様に第2間引き画像データD21が3個のデータパケット(P21a,P21b,P21c)に分割され、時間圧縮されて転送されている。
【0172】
そのため、第1のAP5pと、第1のカメラヘッド2a及び第2のカメラヘッド2bの更新は同一のチャンネルで実現されている。
【0173】
ここで、説明を簡単にするため、間引き画像のデータ量に対して、第1のカメラヘッド2a及び第2のカメラヘッド2bと第1のAP5pと間の通信容量が3倍程度の場合を示している。その場合、図中、第1のAP5pの通信状態の部分で無線の所に示したように、同一チャンネルでの通信状態は、第1のカメラヘッド2a及び第2のカメラヘッド2bからのパケット(P11a,P21a,P11b,P21b,P11c,P21c)の転送と1台分のパケット転送の空きとなる。
【0174】
カメラヘッドが4台以上第1のAP5pにつながった場合には、パケットの転送待ちが発生し、レスポンスが悪くなるが、動作不能になるカメラヘッドは発生しない。
【0175】
第1のAP5pから第1の画像処理装置3aへの転送は、光ファイバであり、通信容量が大きいので、第1のAP5pからの各パケットは短時間の内に転送され(F1〜F6で示したパケット)、第1の画像処理装置3aで、パラメータ演算、表示画像の作成が行われ、転送用のパケット(第1のカメラヘッド用にF7、第2のカメラヘッド用にF8)が作成され第1のAP5pに転送される。
【0176】
第1のAP5pでは各パケットを各カメラヘッドに転送するが、ほぼ同時に2個のカメラヘッド2a,2bへのデータ転送要求が発生するので、パケットを交互に通信することとして、図示の如くパケットF7から作成した第1のカメラヘッド2aへのパケットP12a,P12b,P12cと、パケットF8から作成した第2のカメラヘッド2bへのパケットP22a,P22b,P22cが交互に転送される。そのため、同時に転送しているカメラヘッド2が多くなるほど、表示用画像の転送は遅くなることになる。
【0177】
パケット化を伴う無線通信方式の具体例については、種々の提案がなされており公知であるので説明は省略する。
【0178】
カメラヘッドが再生モードの場合、画像格納装置に保管されている画像データの表示と操作を行う。
【0179】
操作内容は、通常の電子カメラに於いてカードメディア等の交換可能な記録媒体に対するものと同様である。
【0180】
本発明においては、画像データは画像格納装置に記録されているので、再生動作においては、操作内容がAPを経由して画像処理装置に伝えられ、カメラヘッドでの表示に必要な表示用画像データの作成が行われ、操作内容で格納されている画像データに対するもの(消去、属性変更等)は画像格納装置に伝えられ対応する操作が行われる。前記表示用画像データの作成に必要なデータが画像処理装置に無い場合、画像処理装置が画像格納装置から読み出して対応する。
【0181】
以上説明したように、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムによれば 、画像処理機能や画像保管機能をネット側に持っていくことにより、カメラ側に必要な機能は、撮像素子からの画像データを、そのままネットワーク上の処理ユニットに転送する機能だけとなるので、カメラ側の処理回路やメモリの構成を小さくすることが可能となる。また、画像処理機能や画像保管機能がカメラヘッドから独立するので、最新のアルゴリズムや高度なアルゴリズムでの画像処理が可能となる。
【0182】
また、上記第1の実施の形態に係る電子カメラシステムによれば、前記カメラヘッド2は、撮像データをパケット単位に分割して前記ネットワークに送信し、画像処理装置3は、前記カメラヘッド2からの撮像データをパケット単位で処理するようにし、かつ、ネットワーク5に上の画像処理装置に複数のカメラヘッド2,…が接続された状況においても、複数のカメラヘッド2,…とのデータ転送を、パケット単位の処理で行うため、複数のカメラヘッド2,…に対しての並行処理が可能になる。
【0183】
さらに、上記第1の実施の形態に係る電子カメラシステムによれば、前記電子カメラ2は、前記ネットワーク5に接続されている機器を制御するための指示信号を生成し、前記ネットワーク5に送信できるようにしたので、カメラヘッド2側で必要とする、ネットワーク5に接続されている機器の制御が可能となる。
【0184】
加えて、上記第1の実施の形態に係る電子カメラシステムによれば、前記画像処理装置3は、前記ネットワーク5上に接続される前記カメラヘッド2に係るプログラム、設定データ、及び前記参照画像データを含む固有データを格納し、前記カメラヘッド2からの指示信号に応じて、前記固有値データを前記ネットワーク5を介して対応する前記カメラヘッド2に転送できるようにしたので、カメラヘッド2の動作プログラムやカメラの初期設定をネットワーク5からダウンロードすることにより、カメラヘッド2側のメモリの削減とユーザーに意識させない形での動作プログラムのアップデートが可能になる。
【0185】
また、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムによれば、前記カメラヘッド2は、前記外部表示機器としての光学ファインダ25を備え、前記指示信号に応じて、前記ネットワーク5を介して前記画像処理装置3から前記参照画像データなどを表示できるようにしたので、ファインダ表示画像も、カメラヘッド2から送られた画像データから画像処理装置3で作成してカメラヘッド2に再転送して表示することができ、ファインダ表示画像を作成する回路を電子カメラから省略でき、回路を削減できる。
【0186】
また、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムによれば、前記参照画像データが前記画像格納装置への格納が予定される撮像データであるので、画像格納装置への格納が予定される撮像データとしてのレックビュー表示画像も、電子カメラから送られた画像データから画像処理装置で作成して電子カメラに再転送して表示することにより、レックビュー表示画像を作成する回路を電子カメラから省略でき、回路を削減できる。
【0187】
また、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムによれば、前記電子カメラは、固有のプロファイル情報を前記画像処理装置に転送し、前記画像処理装置は、前記プロファイル情報に基づいて、前記電子カメラからの撮像データに対して画像処理を行う手段を備えているので、プロファイル情報、例えば、レンズの収差情報等を用いることにより、通常の電子カメラでは実現できなかった、レンズの収差補正のような高度な画像処理を実施することが可能となる。
【0188】
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態を図15〜図20を用いて以下に説明する。
【0189】
それでは、本第2の実施の形態におけるカメラヘッドの構成を図15を参照して説明する。ここに、図15は、本発明の第2の実施の形態に係る電子カメラシステムで使用するカメラヘッドの構成を説明するためのブロック図である。
【0190】
この第2の実施の形態におけるカメラヘッド2において、第1の実施の形態と同一の部品には同一の符号を付し、その構成の説明を省略し、第1の実施の形態と異なる部分のみ説明することにする。
【0191】
図15において、第2の実施の形態におけるカメラヘッド2Aは、大略、次のように構成されている。まず、カメラヘッド2Aには、ファインダ動作での表示画像作成処理を行う動画処理回路46が追加されている。また、カメラヘッド2Aの第2の無線ユニット37Aには、複数の周波数帯域での通信が可能なようにその周辺回路、及び、第2、第3のアンテナ47,48が設けられており、及び、異なる周波数帯域を使用するAP並びに本システム専用の処理装置であるローカル処理装置60との接続が可能な構成になっている点に特徴がある。
【0192】
第2の実施の形態に係るカメラヘッド2Aは、ファインダ動作をする場合、第1の実施の形態の場合とは異なり、ADC32からの画像データを動画処理回路46によりTFT表示に適した画像データに変換した後、データバス33を通り、SDRAM35に格納されるようになっている。また、カメラヘッド2Aは、格納されたデータを、TFT表示制御回路38に読み出してTFT表示パネル44に表示させるように構成されている。
【0193】
さらに、カメラヘッド2Aは、ネットワーク5の接続の良否を判定する手段が設けられており、この判定手段の判定結果に応じて第2の無線ユニット37Aを前記ネットワーク5またはローカル処理装置60に接続できるように構成されている。
【0194】
また、第2の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、カメラヘッド2Aは、光学ファインダが省かれている。
【0195】
次に、ローカル処理装置60を、図16を参照して説明する。このローカル処理装置60は、近くにアクセスポイント(AP)が無く、ネットワークと接続ができない場合への対策として設けるものである。
【0196】
図16は、ローカル処理装置60の構成図である。
【0197】
ローカル処理装置60は、CPU61と、演算処理回路62と、SDRAM63と、ROM64と、HDD65と、第3の無線ユニット66と、これらを接続するバス67とから構成されている。
【0198】
また、ローカル処理装置60には第4のアンテナ68が設けられている。この第4のアンテナ68は、例えば5[GHz]に対応したアンテナであって、第3の無線ユニット66によりドライブされるようになっている。
【0199】
このローカル処理装置60の前記各ブロックの機能は、第1の実施の形態の図3に示した画像処理装置3での各ブロックの機能とほぼ同じであり、カメラヘッド2Aがネットワークと接続できない場合、キャプチャ動作でのカメラヘッド用表示画像の作成と撮像データ(RAWデータ)一時保管を行う。画像データは、HDD65の中に一時保管され、ネットワークとの接続が可能になった時点でネットワークとの接続を行い、一時保管していた画像データを、画像処理装置3で処理を行い、画像格納装置4に格納するようになっている。
【0200】
カメラヘッド用表示画像の作成は、撮像データ(RAWデータ)がSDRAM63に書き込まれた後、主に演算処理回路62にて行われ、結果が第3の無線ユニット66を通って、カメラヘッド2Aに転送される。
【0201】
また、SDRAM63上の画像データは、HDD65に書き込まれて一時保管される。
【0202】
次に、表示データへの変換の例を図17を参照して説明する。
【0203】
図17は、第2の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、カメラヘッド2Aで処理される表示画像作成方法について説明するための説明図である。
【0204】
撮像素子28上に配列されRGB画素95は、図示の如くRGB毎に分かれた間引き画像データ96R,96G,96Bに形成されてSDRAM35上に展開記憶される(SDRAM35上に配列される)。このとき、TFT表示パネル44の表示用の画素配列に合わせた処理が実施されて展開されている。具体的な展開方法は、各TFT毎に方法が定められており公知であるので説明を略す。
【0205】
また、TFT表示パネル44をドライブするモジュールによっては、表示用のデータ構成がRGBではなくY,Cr,Cb のものもあるが、その場合には、動画処理回路46がRGBデータからY,Cr,Cb データへ展開した後、SDRAM35に格納することにより対応する。この場合のRGBデータからY,Cr,Cb データへの変換も公知であるので説明を略す。
【0206】
前記動画処理回路46は、間引き画像データから、AE、AF、AWB処理用の演算処理を行う。演算結果はSDRAM35上の所定の場所に書き込まれた後、CPU40により読み出されて、第1の実施の形態の場合と同じく撮像条件の変更が行われる。
【0207】
第2の無線ユニット37Aには、既に説明したが、複数の周波数帯での接続が可能なように、第2、第3のアンテナ47、48及びその周辺回路が設けられている。本第2の実施の形態の場合、第1の周波数帯として例えば5[GHz]帯を使い、第2の周波数帯として例えば2.4[GHz]帯を使っている。これは、通常は高速転送が可能な5[GHz]帯でネットワーク5との接続を行うが、混み合っていたり電波状態が悪い場合、2.4[GHz]帯を使ってネットワーク5との接続を行うためである。
【0208】
次に、ローカル処理装置60とカメラヘッド2Aとの接続について図18を参照して説明する。
【0209】
図18は、本発明の第2の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、ローカル処理装置とカメラヘッドとの接続を説明するための図である。
【0210】
カメラヘッド2Aとローカル処理装置60は、図18に示すように、1対1接続であるため、近くに配置されることが多い。そのため、ローカル接続時のカメラヘッド2Aからの無線出力は、微弱電波のレベルにまで落とされる。これにより、他の機器への影響を抑えている。
【0211】
次に、カメラヘッド2Aの撮影タスクの動作を図19を参照して説明する。ここに、図19は、本発明の第2の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、カメラヘッドが処理する撮像タスクを示すフローチャートである。
【0212】
本第2の実施の形態においては、ファインダ動作時には、第1の実施の形態とは異なり、撮像用のパラメータ演算と表示用画像の作成をカメラヘッド2Aで行っている。
【0213】
そのため、撮像タスク203を処理しているCPU40は、図19に示した如く、まず、動作内容を検出する(S100)。CPU40は、ファインダ動作であることを検出すると(S100;ファインダ動作)、パラメータ演算とファインダ表示用の画像データを作成するため、露光待ち処理を実行し(S101)、さらに間引き画像取り込み処理を実行する(S102)。これにより、前記の如く間引き画像データ(95)を表示用画像データ(96R,96G,96B)に変換してSDRAM35上に格納する。次いで、CPU40によりSDRAM35上に格納された表示用画像データからAF、AE、AWB用のパラメータが求められる(S103)。
【0214】
得られたパラメータ値に基づいて、前記の如くレンズ21,22の位置、絞り26の設定値、ファインダ撮像時の電子シャッタ速度、キャプチャ動作時のシャッタ速度、AMP回路31でのRGB毎のゲイン設定値、が設定される(S104)。
【0215】
ファインダ表示のON/OFFがチェックされ(S105)、ファインダ表示ONの場合(S105;ON)、第1の実施の形態と同じく、表示開始が表示タスク206に指示される(S106)。なお、ファインダ表示OFFの場合(S105;OFF)、動作内容のチェック(S100)に戻る。
【0216】
シャッタボタンが押され、CPU40によってキャプチャ動作を検出すると (S100;キャプチャ動作)、第1の実施の形態と同じく、シャッタユニット29のクローズ処理や撮像素子28の不要電荷掃き出し処理等の撮像イニシャル処理を実行し(S107)、その後シャッタが所望の時間オープンされ露光待ちが実施される(S108)。その後シャッタユニット29はクローズされ、撮像素子28から画像信号が全有効画素分読み出され、画像データとしてSDRAM35上に格納される(S109)。
【0217】
次いで、通信状態が調べられ、先ず第1チャンネルである5[GHz]帯でAPとの接続が確認される(S110)。接続状態が不良な場合(S104;不良)、第2チャンネルである2.4[GHz]帯での接続が確認される(S111)。いずれかの接続状態が良好な場合(S110;良好またはS111;良好)、画像データがAPを通って画像処理装置3に転送される(S115)。どちらの帯域でもAPとの接続が不調な場合(S110;不良及びS111;不良)、ローカル処理装置60との通信が可能かをチェックする(S112)。動作可能な状態にあるローカル処理装置60が近くにあって、通信良好であれば(S112;良好)、第1の画像処理装置3aの代わりにローカル処理装置60に画像データを送信する(S116)。
【0218】
ローカル処理装置60との通信もできない場合(S112;不良)、”通信不良”を表示し(S113)、その後、APとの接続が可能になるまで待って(S114)、第1の画像処理装置3aに画像データを転送する(S115)。
【0219】
画像データ転送後、レックビュー表示のON/OFFが確認され(S117)、レックビュー表示がONの場合(S117;ON)、第1の画像処理装置3aまたはローカル処理装置60から表示用画像データの転送が開始されるのを待って(S118)、表示用画像データを受信して、SDRAM35上に格納し(S119)、表示タスク206に表示開始を指示する(S120)。その後、撮像モードの動作内容のチェック(S100)に戻る。
【0220】
次に、動作終了のフローチャートについて説明する。
【0221】
カメラヘッド2AのCPU40は、終了動作を検出した場合(S100;終了動作)、後発画素欠陥検出用の画像データの撮影を実行するか否かを検出し(S121)、実行しない場合は(S121;不要)、そのまま動作内容チェック (S100)に戻る。
【0222】
また、CPU40は、後発画素欠陥検出用の画像データの撮影を実行すると検出したときには(S121;実行)、前記の如く、撮像イニシャル処理(S122)、露光待ち(S123)、フル画素取り込み(S124)の順に動作を行なわせて後発画素欠陥検出用の画像データを取得し、その結果をSDRAM35上に格納する。その後、CPU40は、通信状態を確認して(S125)、通信状態が良好と判断した場合(S125;良好)、画像データを画像処理装置、またはローカル処理装置60に送信する(S126)。一方、CPU40は、通信状態が不良と判断した場合(S125;不良)、取り込んだ画像データを廃棄し(S127)、動作内容チェック(S100)に戻る。
【0223】
図20は、画像処理装置3aに接続しているカメラヘッドが本実施の形態に示す種類のカメラヘッド2Aの場合に、第1の画像処理装置3aのソフトウェアであって、カメラの接続コントロールタスク320により、カメラヘッド2Aに対するカメラヘッド処理タスクとして起動される第1のカメラヘッド処理タスク330の内容を示したものである。
【0224】
なお、本第2の実施の形態においては、カメラヘッド2Aがファインダ動作時には、カメラヘッド2A内部でパラメータ計算と表示画像の作成を行うので、第1の画像処理装置3aでは何も行わない。そのため、第1のカメラヘッド処理タスク330を実行しているCPU50は、ファインダ動作の場合(S136)、処理を行わずに、接続中のカメラヘッド2Aのモードチェックに移行する(S130)。
【0225】
カメラヘッド2Aがキャプチャ動作に移行すると(S130;キャプチャ)、フル画像受信(S137)の後、受信した画像データから、手振れや露光異常等の撮影した画像の異常を検出する、撮影異常検出処理を行う(S138)。撮影した画像から手振れや露光異常等の異常検出を行うアルゴリズムは種々の提案が成されており公知であるので説明を省略する。
【0226】
CPU40は、撮影異常検出処理で異常が検出された場合(S139;有り)、異常内容を画像情報(EXIFデータ)として記録する(S140)。
【0227】
その後、サムネール画像の作成が行われ(S141)、レックビュー表示がONの場合(S142;ON)、カメラヘッド2Aにサムネール画像が転送される(S143)。この時、撮影異常検出処理の結果も送られるので、カメラヘッド2A側で撮影異常を認識し、レックビュー表示画像中に撮像異常に関する表示を付加する。
【0228】
サムネール画像の転送後、送られてきた画像データ(RAW)データと画像情報をSDRAM52上、若しくはHDD55上に保管する(S144)。その後、接続中のカメラヘッドのモードチェック(S130)に移行する。
【0229】
なお、図20におけるイニシャル処理(S131〜S135)は、第1の実施の形態における第1の画像処理装置3aのイニシャル処理(図10のS61〜S65)と同じであるので説明を省略する。また、図20において、第2の実施の形態における第1の画像処理装置3aにおいては、第1の実施の形態の第1の画像処理装置3aとは異なりファインダ処理は一切行わない。
【0230】
さらに、図20における撮像終了処理(S145〜S153)は、第1の実施の形態の第1の画像処理装置3aの撮像終了処理(S77〜S85)と同じであり、かつ、図20における再生処理(S154〜S161)は、第1の実施の形態の第1の画像処理装置3aの再生処理(S86〜S93)と全く同一であるので、それぞれ説明を省略する。
【0231】
以上説明したように本発明の第2の実施の形態に係る電子カメラシステムでは、前記電子カメラは、複数の無線通信方式をさらに備え、前記ネットワークとの通信状態に応じて使用する無線通信方式を前記複数の無線通信方式の内から適宜選択して設定し、前記ネットワークとの接続を行うようにしたので、通信が混雑している方式を避けて別の通信方式でネットワーク上の処理装置への接続が可能になり、電子カメラと処理装置間の安定した接続が可能となる。
【0232】
また、本発明の第2の実施の形態に係る電子カメラシステムによれば、前記ネットワークを介さずに、前記電子カメラからの画像データに対して前記画像処理装置が行う処理に対応する画像処理を行うローカル処理装置を有しているので、無線が混雑していたり、つながらない場所で電子カメラを使用しなければならない状況であっても、ローカル処理装置が画像処理装置の代わりに処理を行うことにより、電子カメラの撮影が可能となる。
【0233】
さらに、本発明の第2の実施の係る電子カメラシステムによれば、前記電子カメラは、前記ネットワークとの接続状態の良否を判定する手段と、無線通信を用いて前記ネットワークとの間でデータ転送を行う無線通信手段と、前記ネットワークを介さずに、前記電子カメラからの画像データに対して前記画像処理装置が行う処理に対応する画像処理を行うローカル処理装置と、前記判定手段が良好であると判定したときには、前記ネットワークを、不良であると判定した時には、前記ローカル処理装置を選択して、前記画像データを送信するようにしたので、接続状態の良否を判定し、その判定結果によって画像データを処理する先を変更することができ、例えば、無線が混雑していたり、無線がつながらない場所で電子カメラを使用しなければならない状況になっていても、ローカル処理装置が選択されて画像処理装置の代わりに処理が行われることとなり、ユーザーが接続状態を意識することなく電子カメラの撮影が可能となる。
【0234】
また、第2の実施の形態に係る電子カメラシステムによれば、電子カメラシステムは、複数の無線通信方式を有した無線通信手段と、前記通信状態の良好さを複数のグレードに分けて判断し、グレードに応じた無線通信方式を選択するための選択信号を生成する判定手段とを備え、かつ、通信状態の良好さを複数のグレードに分けて判断してグレードに応じた無線通信方式を選択するので、通信が混雑している方式を避けて別の通信方式でネットワーク上の処理装置への接続が可能になり、電子カメラと処理装置間の安定した接続が可能となる。
【0235】
<第3の実施の形態>
次に、図21〜23を用いて、本発明の第3の実施の形態に係る電子カメラシステムの説明を行う。
【0236】
図21は、本発明の第3の実施の形態に係る電子カメラシステムで使用する電子カメラの構成を示すブロック図である。
【0237】
図21に示す第3の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、このカメラヘッド2Bは、光学系を簡略化している点に特徴があり、絞り・シャッタ・TFT表示パネルを無くして最小構成のハードウエア構成にしたものであり、第1の実施の形態における第1のカメラヘッド2aと同一構成要素には同一符号を付して、その部分の説明を省略し、それ以外の部分のみを説明する。
【0238】
このカメラヘッド2Bでは、光学系は、レンズ70のみの固定焦点であるため、AF機能は不要となっている。また、絞り・シャッタを省略したので、露光調整はCMOSセンサで作られた撮像素子71の電子シャッタ機能のみで行うようにしている。
【0239】
また、このカメラヘッド2Bでは、TFT表示パネルが無いので、TFT表示パネルを用いたファインダ表示や再生機能も省略されている。
【0240】
加えて、このカメラヘッド2Bは、TFT表示パネルが無いため、撮影状況を通知するための状態表示LED72が配置されており、前記状態表示LED72により、撮像画像の異常やネットワーク5との通信不通を通知する。
【0241】
このカメラヘッド2Bにおいて、 撮像素子71は、CMOSセンサで構成されており、素子内にタイミングジェネレータ(TG)やAD変換回路を内蔵している。また、撮像素子71の動作は、CPU40によりI/O制御回路73が操作され、撮像素子71の内部のシリアルインターフェースを介して対応するレジスタ値を更新することにより制御されている。
【0242】
撮像素子71からは、RGB画素配列をそのまま順次読み出したフル画像データ(RAWデータ)と任意の場所を任意の間隔で読み出した間引き画像データが、前記レジスタの設定に応じて読み出される。
【0243】
この第3の実施の形態におけるカメラヘッド2Bは、CPU40が所定のプログラムを実行することにより、ネットワークとの接続状態の良否を判定する判定手段と、前記判定手段により接続状態が不良と判断されたときに、撮像枚数や機能を削減して単独撮影を実行させる手段とを実現し、かつ、前記判断手段の判定結果を表示する手段としての状態表示LED72を備えたものである。
【0244】
図22は、本発明の第3の実施の形態に係る電子カメラシステムで使用するカメラヘッドの撮像タスクのフローチャートである。
【0245】
第3の実施の形態におけるカメラヘッド2Bには、TFT表示パネルが搭載されていないため、ファインダ動作時は撮像素子71の電子シャッタ速度を求める処理だけが行われる。
【0246】
具体的には、撮像素子71からの画像データをSDRAM35上に展開して、CPU40により処理に必要な画像データの値を読み込んで演算し結果を求め、その結果に応じて、撮像素子71内の電子シャッタ速度を決めているレジスタ値を更新する処理が行われる。
【0247】
処理内容としては、例えば指定領域のRGBの内のGデータ値の平均値を求め、その平均値が指定範囲内に入るようにレジスタ値を変更するような処理である。かくの如き処理は単純であるので、専用のハードウエアを持たずとも高速での処理が可能なため、本第3の実施の形態では専用ハードウエアを設けず、CPU40により実行されるソフトウェアで処理を行っている。
【0248】
第1の画像処理装置3a(または、第2の画像処理装置3b)は、カメラヘッド2Bからの画像データから撮影上の不具合を検出し、カメラヘッド2Bに対してその検出結果をネットワークを介して送信する手段を備えている。この検出結果を受信したカメラヘッド2Bは、当該検出結果を状態表示LED72に表示して操作者に通知するようになっている。
【0249】
図22において、CPU40は動作内容がファインダ動作だと判断すると(S170;ファインダ動作)、ファインダ動作の検出以降の処理に以降する。すなわち、CPU40は、露光待ち(S171)、間引き画像取り込み(S172)、露光時間演算(S173)、撮像条件更新(S174)の一連の処理をし、前記電子シャッタ速度調整による露光調整が実行された後、動作内容チェック(S170)に戻る。
【0250】
また、CPU40は動作内容がキャプチャ動作だと判断すると(S170;キャプチャ動作)、撮像イニシャル処理を実行し(S175)、ついでファインダ動作で決定された電子シャッタ速度により露光された後(S176)、フル画像を取込みSDRAM35上に格納する(S177)。その後、CPU40は、APとの通信状態をチェックし(S178)、通信状態が良好な場合(S178;良好)、撮像情報と画像データが送信される(S183)。
【0251】
CPU40は通信状態が不良と判断した場合(S178;不良)、SDRAM35上の空きエリアの確認を実行し(S179)、次の撮像による画像データ・画像情報も格納可能な場合(S179;あり)、撮像可能と判断して、”単独撮影中”を示すLED72の点灯処理を実行し(180)、動作内容のチェック(S170)に戻る。この動作を繰り返すことにより、SDRAM35上に空きエリアがある限り(S179;あり)、キャプチャ動作を行うことができる。
【0252】
通信状態が不良な状態でキャプチャ動作を繰り返すと、SDRAM35上の空きエリアが無くなり(S179;なし)、撮像が不可能になる。その場合(S179;なし)、CPU40は、”撮像不可能”を示すLED72の点灯処理をして(S181)、ネットワークとの接続回復を待って(S182)、格納した撮像情報と画像データを送信する(S183)。
【0253】
次いで、CPU40は、撮像画像に対しての異常チェックがONかOFFかを判断し(S184)、ONの場合(S184;ON)、通信状態良好でデータ送信したか否かを判断する(S185)。CPU40は、通信状態良好でデータ送信したと判断すると(S185;Y)、第1の画像処理装置3aからの判定を待ち(S186)、その結果を示すLED72を点灯処理し(S187)、動作内容チェック(S170)に戻る。
【0254】
ここで、異常チェックは、通信状態が正常な場合のキャプチャ処理で行われ、前記の如く通信が不可能な状態で撮像された画像に対しては、撮像時のカメラヘッド2Bの設定で異常チェックがONであっても、回復後に送られた画像に対しては、異常チェックは行われない。これは異常チェックが、カメラヘッド操作者に撮り直しを促すためのものであるため、撮像後、時間が経過してから警告を行っても意味が無いためである。
【0255】
なお、図22における動作終了ステップ(S188〜S194)は、前記第1の実施の形態や第2の形態と同様であるので説明を省略する。
【0256】
第1の画像処理装置3a側の動作を、図23を参照して説明する。
図23は、本発明の第3の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、第1の画像処理装置3aの動作を説明するためのフローチャートである。
【0257】
第1の画像処理装置3aにカメラヘッド2Bが接続し、かつ、カメラヘッド2Bがその時点で最初に接続するカメラヘッドであった場合、第1のカメラヘッド処理タスク330として、カメラヘッド2Bの機種に対応した図23に示した如き処理用のプログラムが起動される。
【0258】
上述したように、カメラヘッド2Bの機種では、表示用のTFT表示パネルが無いので、再生動作及び撮像時のファインダ画像表示とレックビュー画像表示動作が行われない。
【0259】
また、イニシャル処理も、カメラヘッド2Bからは、IDのみが送信され、動作プログラムの送信やカメラヘッド内部パラメータの受信の処理は実行しない。
【0260】
そのため、第1のカメラヘッド処理タスク330は、図23に示した如きものになる。
【0261】
すなわち、CPU50は、接続中のカメラヘッド2Bの動作モードを解析し(S200)、イニシャルモードの場合(S200;イニシャル動作)、IDを受信し(S201)、これを画像格納装置4に格納する(S202)。
【0262】
カメラヘッド2Bの動作モードが撮像モード(S200;撮像)であって、ファインダ動作時には(S203;ファインダ)、CPU50は何も行わない。
【0263】
カメラヘッドの動作モードが撮像モードで(S200;撮像)、かつ、キャプチャ動作の場合(S203;キャプチャ)、CPU50は、先ずフル画像データを受信する(S204)。その時点でのカメラヘッドの設定で撮影異常チェックONになっていた場合(S205;ON)、CPU50は、受信した画像データから手振れや光量異常を検出し(S206)、異常があった場合(207;有り)、その内容を記録する(S208)。その後、その検出結果をカメラヘッド2Bに送信し(S209)、サムネール画像の作成とSDRAM52またはHDD55への保管を行う(S210)。サムネール画像は、撮像されたフル画像データと共に画像格納装置4で格納するので、この時点で作成・保管しておく。
【0264】
カメラヘッド2Bの設定で撮影異常チェックOFFになっていた場合(S205;OFF)、CPU50は、すぐにサムネール画像の作成とSDRAM52またはHDD55への保管を行う(S210)。
【0265】
最後に、CPU50は、受信したフル画像をSDRAM52若しくはHDD55上に保管し(S211)、カメラヘッド2Bの電源ON/OFFを確認し(S212)、再度カメラヘッド2Bのモードチェック(S200)に戻る。
【0266】
カメラヘッド2Bの動作モードが撮像で(S200;撮像)、撮像終了動作の場合(S203;撮像終了)、CPU50は、接続中のカメラヘッド2Bからの未処理のフル画像データ(RAWデータ)があるかを確認し(S213)、ある場合は(S213;有り)、第1の実施の形態の場合と同様に画像処理(S214)、フォーマット変換を行い(S215)、その後に画像格納装置4にフォーマット変換後の画像データとサムネール画像データ及び付加情報を転送する(S216)。転送後、CPU50は、再度、残っている未処理の画像データの確認を行い、未処理データが無くなるまで繰り返す(S213〜S216)。
【0267】
未処理データが無くなると(S213;無し)、CPU50は、カメラヘッド2Bの電源ON/OFFを確認し(S212)、電源ONの場合(S212;ON)、再度カメラヘッド2Bのモードチェック(S200)に戻る。
【0268】
カメラヘッド2Bのカメラ電源がOFFになった時点で(S212;OFF)、CPU50は、その対応していたカメラヘッド処理タスク330を終了する。
【0269】
以上説明したように本発明の第3の実施の形態に係る電子カメラシステムによれば、電子カメラシステムは、前記ネットワークとの接続状態の良否を判定する手段と、前記判定手段により不良と判定されたときに、撮像枚数や機能を削減した単独撮像を実行する手段と、前記判定手段による判定を表示する手段とを有し、接続状態を判定し、不良との判定結果のときには、撮像枚数や機能を削減した単独撮像を実行するので、例えば、ネットワーク5への接続ができず、かつローカル処理装置60が無い状態でも、撮像が可能となる。具体的には、少なくとも、1枚分の撮像データを保持するだけのメモリは電子カメラに確保されているので、単独撮像状態になった後、1枚分だけは撮像時可能とし、撮像後取り込んだデータを確保して、ネットワークとの接続が回復してデータを画像処理装置3aまたは3bに転送するまでは、新たな処理を行わないことにより、前記処理が可能となる。
【0270】
また、本発明の第3の実施の形態に係る電子カメラのシステムによれば、撮像用及び記録用の画像処理や画像格納機能等をネットワーク上に移動させることにより、カメラ部分を簡易な構成にし、低価格化と小型化を図ることが可能となる。
【0271】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載の本発明によれば、電子カメラ側に必要な機能は、撮像素子からの画像データを、そのままネットワーク上の処理ユニットに転送する機能だけとすることができ、カメラ側の処理回路やメモリの構成を小さくすることが可能となる。また、画像処理機能や画像保管機能がカメラから独立するので、最新のアルゴリズムや高度なアルゴリズムでの画像処理が可能となって、カメラ部分を簡易な構成にし、低価格化と小型化を図ることが可能となる。
【0272】
また、請求項2に記載の本発明によれば、ネットワーク上の画像処理装置に複数の電子カメラが接続された状況に於いても、電子カメラとのデータ転送を、パケット単位の処理で行うため、複数の電子カメラに対しての並行処理が可能になる。
【0273】
また、請求項3に記載の本発明によれば、電子カメラ側で必要とする、ネットワークに接続されている機器の制御が可能となる。
【0274】
また、請求項4に記載の本発明によれば、カメラ側のメモリの削減とユーザーに意識させない形での動作プログラムのアップデートが可能になる。
【0275】
また、請求項5に記載の本発明によれば、ファインダ表示画像を作成する回路を電子カメラから省略でき、回路を削減できる。
【0276】
また、請求項6に記載の本発明によれば、レックビュー表示画像を作成する回路を電子カメラから省略でき、回路を削減できる。
【0277】
また、請求項7に記載の本発明によれば、演算用回路が省略でき、更に高度な処理を行うことにより、更に正確なAE、AF、AWB処理を行うことが可能となる。
【0278】
また、請求項8に記載の本発明によれば、通信が混雑している方式を避けて別の通信方式でネットワーク上の処理装置への接続が可能になり、電子カメラと処理装置間の安定した接続が可能となる。
【0279】
さらに、請求項9に記載の本発明によれば、ローカル処理装置が画像処理装置の代わりに処理を行うことにより、電子カメラの撮影が可能となる。
【0280】
また、請求項10に記載の本発明によれば、無線が混雑していたり、無線がつながらない場所で電子カメラを使用しなければならない状況になっていても、ローカル処理装置が選択されて画像処理装置の代わりに処理が行われることとなり、ユーザーが接続状態を意識することなく電子カメラの撮影が可能となる。
【0281】
また、請求項11に記載の本発明によれば、通信が混雑している方式を避けて別の通信方式でネットワーク上の処理装置への接続が可能になり、電子カメラと処理装置間の安定した接続が可能となる。
【0282】
また、請求項12に記載の本発明によれば、単独撮像状態になった後、1枚分だけは撮影時可能とし、撮影後取り込んだデータを確保して、ネットワークとの接続が回復してデータを処理装置に転送するまでは、新たな処理を行わないことにより、前記処理が可能となる。
【0283】
また、請求項13に記載の本発明によれば、再撮像がすばやく行われることになり、電子カメラの操作性が向上する。
【0284】
また、請求項14に記載の本発明によれば、通常の電子カメラでは実現できなかった、レンズの収差補正のような高度な画像処理を実施することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電子カメラシステムを示すブロック図である。
【図2】本第1の実施の形態に係る電子カメラシステムで使用する第1のカメラヘッド2aを示す構成図である。
【図3】第1の実施の形態に係る電子カメラシステムで使用する第1の画像処理装置3aを示す構成図である。
【図4】第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、第1のカメラヘッド2aが電源投入から撮像モードのファインダ表示を実行するまでの動作の概要を示すシーケンス図である。
【図5】第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、キャプチャ動作での内容を示すシーケンス図である。
【図6】第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、第1のカメラヘッド2aに格納されるソフトウェアを示す構成図である。
【図7】第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、第1のカメラヘッド2aで処理されるイニシャル処理タスクを示すフローチャートである。
【図8】第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、第1のカメラヘッド2aの撮像モードの動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、第1の画像処理装置3aに格納されるソフトウェアを示す構成図である。
【図10】第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、第1の画像処理装置3aで処理される前記第1のカメラヘッド処理タスクのフローチャートである。
【図11】本第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、第1のカメラヘッド2aのフル画像と間引き画像の画素構成説明するための図である。
【図12】本第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、間引き画像の画素構成を説明するための図である。
【図13】第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、ファインダ動作での表示画像の作成方法を説明するためのシーケンス図である。
【図14】第1の実施の形態に係る電子カメラシステムおいて、第1のカメラヘッド2aと第2のカメラヘッド2bが共にファインダ動作となった場合のデータの流れを説明するための図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態に係る電子カメラシステムで使用するカメラヘッド2Aの構成を説明するためのブロック図である。
【図16】第2の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、ローカル処理装置60の構成を説明するために示す構成図である。
【図17】第2の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、カメラヘッド2Aで処理される表示画像作成方法について説明するための説明図である。
【図18】本発明の第2の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、ローカル処理装置60とカメラヘッド2Aとの接続を説明するための図である。
【図19】本発明の第2の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、カメラヘッド2Aが処理する撮像タスクを示すフローチャートである。
【図20】本発明の第2の実施の形態において,第1の画像処理装置3aがカメラヘッド2Aを接続した際の第1の画像処理装置3aの動作を説明するためのフローチャートである。
【図21】本発明の第3の実施の形態に係る電子カメラシステムで使用するカメラヘッド2Bの構成を示すブロック図である。
【図22】本発明の第3の実施の形態に係る電子カメラシステムで使用するカメラヘッド2Bの撮像タスクのフローチャートである。
【図23】本発明の第3の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、第1の画像処理装置3aの動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1…電子カメラシステム
2,2A,2B…カメラヘッド(電子カメラ)
2a,2b,2c,2d…第1,第2,第3,第4のカメラヘッド(電子カメラ)
3…画像処理装置
3a,3b…第1、第2の画像処理装置
4…画像格納装置
5…ネットワーク
5a,5b,5c…第1、第2、第3のネットワーク
5p,5q,5r…第1、第2、第3のAP
21…凸レンズ
22…凹レンズ
23…ズーム制御機構
24…ズームレンズ
37…第1の無線ユニット
37A…第2の無線ユニット
【発明の属する技術分野】
本発明は、操作者が携帯する電子カメラとネットワーク上に配置された画像処理装置及び画像格納装置とで構成され、電子カメラからの撮像データを取込みこれを画像処理装置で画像処理し、必要に応じて画像格納装置に記憶格納する電子カメラシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電子カメラシステムは、特開平4−170881号公報(特許文献1参照)や特開2000−184324号公報(特許文献2参照)に記載されているように、電子カメラで撮像した撮像データを無線にて送出可能とし、当該電子カメラとは別な場所に置かれたデータ蓄積装置に無線を介して送られてきた撮像データを蓄積できるようにしたものである。
【0003】
このような従来の電子カメラシステムによれば、前記電子カメラにおいて、着脱可能に構成されているメモリーカード部分に書き込まれていた画像データファイルを、無線を用いて大容量メディアに転送して、そこに蓄積するようにしているので、メモリーカードを削減することを可能としている。
【0004】
【特許文献1】
特開平4−170881号公報(第596頁左上欄上から3行目以降、図1及び図2)。
【0005】
【特許文献2】
特開2000−184324号公報(段落番号[0006]以降、図1〜図12)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の電子カメラシステムでは、近年の撮像素子の高画素化による画像データ量の増大に伴う画像処理用の回路規模や作業用メモリの容量の増大が原因のコストアップや消費電力の増大に対処できないという欠点があった。
【0007】
また、上記従来の電子カメラシステムによれば、近年の画質を向上させるための画像処理の高度化の要求に対応することができないという欠点があった。特に、高度な画像処理を施そうとした場合に、画像処理時間に長時間かかり撮像間隔も延びてしまって操作性が悪くなるという問題にも上記電子カメラシステムでは対処できないという欠点があった。
【0008】
さらに、上記従来の電子カメラシステムでは、次の点については対処できない恐れがある。すなわち、近年、電子カメラの処理をソフトウェアで行う方式が増えてきているが、このソフトウェアはバージョンアップが頻繁に行われるため、その対応を行う販売店やサービスセンターの負担も大きい。このようなバージョンアップを、インターネット上のホームページからユーザーに行わせることも可能であるが、ドライバレベルのソフトウェアを更新する場合、操作ミスや転送エラーが発生すると、回復不可能なダメージになる虞がある。
【0009】
本発明は、前記課題を解決するためになされるものであり、小型かつ高機能な電子カメラを使用できる電子カメラシステムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る請求項1に記載の電子カメラシステムは、被写体を撮像して撮像データとする少なくとも一つの電子カメラと、前記電子カメラからの撮像データに対して所定の画像処理を施して画像データを作成する少なくとも1つの画像処理装置と、前記画像処理装置により作成された画像データを格納する画像格納装置とがネットワークを介して接続された電子カメラシステムであって、前記画像処理装置は、前記撮像データから当該撮像データを外部表示機器にて参照可能にするための参照画像データを作成するにする手段と、前記画像格納装置に格納するために、前記撮像データから所望のフォーマットに変換した画像データを作成する手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0011】
この構成によれば、電子カメラの撮像データは、ネットワーク上の画像処理装置に転送されて所定の画像処理が施され、その一部は画像格納装置に格納されることとなる。
【0012】
本発明に係る請求項2に記載の電子カメラシステムは、請求項1に記載の電子カメラシステムにおいて、前記電子カメラは、撮像データをパケット単位に分割して前記ネットワークに送信し、記画像処理装置は、前記ネットワークを介して送られてくるパケット単位の撮像データを受信し、パケット単位で処理することを特徴とするものである。
【0013】
この構成によれば、ネットワーク上の画像処理装置に対して、電子カメラの撮像データは、パケット単位に分割されてネットワークを介して送信され、パケット単位で画像処理が行われることになる。
【0014】
また、本発明に係る請求項3に記載の電子カメラシステムは、請求項1に記載の電子カメラシステムにおいて、前記電子カメラは、前記ネットワークに接続されている機器を制御するための指示信号を生成し、前記ネットワークに送信することを特徴とするものである。
【0015】
この構成によれば、ネットワークに接続されている機器を制御するための指示信号が電子カメラからネットワーク上に送信されることとなる。
【0016】
さらに、本発明に係る請求項4に記載の電子カメラシステムは、請求項3に記載の電子カメラシステムにおいて、前記画像処理装置は、前記ネットワーク上に接続される前記電子カメラに係るプログラム、設定データ、及び前記参照画像データを含む固有データを格納し、前記電子カメラからの指示信号に応じて、前記固有データを前記ネットワークを介して対応する前記電子カメラに転送することを特徴とするものである。
【0017】
この構成によれば、電子カメラに係るプログラム、設定データ等の固有データが画像処理装置に格納されており、電子カメラからの指示信号に応じて動作プログラムや初期設定がネットワークを介して、電子カメラに転送されることとなる。
【0018】
また、本発明に係る請求項5に記載の電子カメラシステムは、請求項3に記載の電子カメラシステムにおいて、前記電子カメラは、前記外部表示機器としての電子ファインダをさらに備え、前記指示信号に応じて、前記ネットワークを介して前記画像処理装置から前記参照画像データが転送されることを特徴とする。
【0019】
この構成によれば、電子カメラからの指示信号に応じて、参照画像データが画像処理装置からネットワークを介して転送され、電子ファインダに表示されることとなる。
【0020】
さらに、本発明に係る請求項6に記載の電子カメラシステムは、請求項5に記載の電子カメラシステムにおいて、前記参照画像データは、前記画像格納装置への格納が予定される撮像データに係るものであることを特徴とするものである。
【0021】
この構成によれば、画像格納装置への格納が予定される撮像データに係る参照画像データが電子ファインダに表示されることとなる。
【0022】
また、本発明に係る請求項7に記載の電子カメラシステムは、請求項1に記載の電子カメラシステムにおいて、前記画像処理装置は、前記電子カメラからの撮像データに基づき、撮像時の条件を設定するためのパラメータを求め、前記ネットワークを介して求めたパラメータを前記電子カメラに転送することを特徴とするものである。
【0023】
この構成によれば、パラメータに係る、例えば、AE、AF、AWB処理用の演算が、電子カメラから送られた撮像データに基づいて画像処理装置にて行われ、結果として得られたパラメータが電子カメラに転送されることとなる。
【0024】
さらに、本発明に係る請求項8に記載の電子カメラシステムは、請求項1に記載の電子カメラシステムにおいて、前記電子カメラは、複数の無線通信方式をさらに備え、前記ネットワークとの通信状態に応じて使用する無線通信方式を前記複数の無線通信方式の内から適宜選択して設定し、前記ネットワークとの接続を行うことを特徴とする。
【0025】
この構成によれば、電子カメラは、複数の無線通信方式を備えており、ネットワークとの通信状態に応じて適宜、無線方式が選択されてネットワークとの接続が行われることとなる。
【0026】
また、本発明に係る請求項9に記載の電子カメラシステムは、請求項1に記載の電子カメラシステムにおいて、前記ネットワークを介さずに、前記電子カメラからの撮像データに対して前記画像処理装置が行う処理に対応する画像処理を行うローカル処理装置をさらに有することを特徴とする。
【0027】
この構成によれば、ネットワークを介することなく、ネットワーク上の画像処理装置に対応する画像処理が、ローカル処理装置で行われることとなる。
【0028】
さらに、本発明に係る請求項10に記載の電子カメラシステムは、請求項1に記載の電子カメラシステムにおいて、前記電子カメラは、前記ネットワークとの接続状態の良否を判定する手段と、無線通信を用いてデータ転送を行う無線通信手段と、前記ネットワークを介さずに、前記電子カメラからの撮像データに対して前記画像処理装置が行う処理に対応する画像処理を行うローカル処理装置とを備え、前記判定手段が接続状態が良好であると判定したときには前記ネットワークに、不良であると判定した時には前記ローカル処理装置に接続し、前記撮像データを接続先に送信することを特徴とするものである。
【0029】
この構成によれば、ネットワークを介することなく、ネットワーク上の画像処理装置に対応する画像処理を行うローカル処理装置を備えており、判定手段により、接続状態の良否が判定され、その判定結果に応じて撮像データが処理される先が変更されることとなる。
【0030】
また、本発明に係る請求項11に記載の無線通信手段は、請求項10に記載の電子カメラシステムにおいて、複数の無線通信方式を備え、前記判定手段は、前記通信状態の良好さを複数のグレードに分けて判断し、グレードに応じた無線通信方式を選択するようにしたことを特徴とするものである。
【0031】
この構成によれば、電子カメラは複数の無線通信方式を備えており、判定手段により、通信状態の良好さが複数のグレードに分けて判断され、グレードに応じた無線通信方式が選択されて接続が行われることとなる。
【0032】
さらに、本発明に係る請求項12に記載の電子カメラシステムは、請求項1に記載の電子カメラシステムにおいて、前記電子カメラは、前記ネットワークとの接続状態の良否を判定する手段と、前記判定手段による判定結果を表示する手段と、前記判定手段により不良と判定されたときに、撮像枚数や機能を削減した単独撮像を実行する手段とを有することを特徴とするものである。
【0033】
この構成によれば、判定手段によりネットワークとの接続状態が判定され、不良との判定結果のときには、撮影枚数や機能を削減した単独撮像が実行されることとなる。
【0034】
また、本発明に係る請求項13に記載の電子カメラシステムは、請求項1に記載の電子カメラシステムにおいて、前記画像処理装置は、前記電子カメラからの撮像データから撮影上の不具合を検出し、対応する前記電子カメラに対してその検出結果を前記ネットワークを介して送信する手段をさらに備え、前記電子カメラは、前記画像装置からの前記検出結果を操作者に通知する手段をさらに備えたことを特徴とするものである。
【0035】
この構成によれば、画像処理装置からネットワークを介して、電子カメラからの撮像データから検出された撮影上の不具合が、対応する電子カメラに対して送信され、電子カメラの操作者に通知されることとなる。
【0036】
さらに、本発明に係る請求項14に記載の電子カメラシステムは、請求項1に記載の電子カメラシステムにおいて、前記電子カメラは、固有のプロファイル情報を前記画像処理装置に転送し、前記画像処理装置は、前記プロファイル情報に基づいて、前記電子カメラからの撮像データに対して画像処理を行う手段を備えたことを特徴とするものである。
【0037】
この構成によれば、プロファイル情報、例えば、レンズの収差情報等が電子カメラからネットワークを介して画像処理装置に転送され、このプロファイル情報に基づいて、画像処理装置により撮像データに対する画像処理が行われることとなる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0039】
<第1の実施の形態>
ネットワーク上に、複数のカメラヘッドと画像処理装置と及び格納装置が配置されている。
【0040】
図1乃至図14は、本発明の第1の実施の形態に係る電子カメラシステムを説明するための図である。ここで、図面の関連付けについて説明すると、図1乃至図3が、本発明の第1の実施の形態に係る電子カメラシステムの構成に関係する図を示したものである。また、図4乃至図14が、本発明の第1の実施の形態に係る電子カメラシステムの動作に関係する図を示したものである。
【0041】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る電子カメラシステムを示すブロック 図である。この図1において、第1の実施の形態に係る電子カメラシステム1は、大略すると、被写体を撮像して撮像データとする電子カメラであるカメラヘッド2a,2b,2c,2dと、前記カメラヘッド2a,2b,2c,2dからの撮像データに対して所定の画像処理を施して画像データを作成する第1,第2の画像処理装置3a,3bと、前記第1,第2の画像処理装置3a,3bにより作成された画像データを格納する画像格納装置4とがネットワーク5を介して接続された構成となっている。
【0042】
前記ネットワーク5は、図1に示すように、第1,第2,第3のネットワーク5a,5b,5cが相互に連結されて構成されている。ここで、第1のネットワーク5aには、第1,第2のアクセスポイント(第1,第2のAP)5p,5q、第2のネットワーク5bには、第3のAP5rがそれぞれ設けられている。これら第1のAP5p、第2のAP5q及び第3のAP5rはそれぞれ無線通信装置を備えており、第1,第2,第3のネットワーク5a,5b,5cの内部とネットワーク外部とを無線回線で接続できるようになっている。
【0043】
前記各カメラヘッド2a,2b,2c,2dはそれぞれ無線通信装置を搭載し、前記各AP5p,5q,AP5rと無線で接続可能になっており、かつ、それぞれ撮像データをパケット単位に分割して前記第1,第2,第3のネットワーク5a,5b,5cに送信できるようになっている。
【0044】
前記各カメラヘッド2a,2b,2c,2dはそれぞれ外部表示機器が設けられており、当該カメラヘッド2a,2b,2cまたは2dが参照画像データを受信すると、当該カメラヘッド2a,2b,2cまたは2dの外部表示機器に参照画像が表示されるようになっている。
【0045】
また、前記第1、第2の画像処理装置3a,3bは、それぞれ前記撮像データから当該撮像データを外部表示機器にて参照可能にするための参照画像データにする画像処理を施す手段と、前記画像格納装置に格納するために、前記撮像データから所望のフォーマットに変換した画像データにする画像処理を施す手段とを備えている。さらにまた、前記第1,第2の画像処理装置3a,3bは、前記ネットワーク5を介して送られてくるパケット単位の撮像データを受信しパケット単位で処理する手段を備えている。
【0046】
さらに詳細に説明すると、第1のネットワーク5a上に対して第1のカメラヘッド2a〜第3のカメラヘッド3cが第1のAP5p、第2のAP5qを介して無線通信可能に接続され、また、第1の画像処理装置3aも接続されている。また、第2のAP7には、無線通信装置を搭載したプリンタ6が接続されている。
【0047】
第2のネットワーク5b上には、第3のAP5cと第2の画像処理装置10が接続されており、第3のAP5cには、第4のカメラヘッド2dが無線通信可能に接続されている。第3のネットワーク5cには、画像格納装置4が接続されている。
【0048】
また、各カメラヘッド2a,2b,2cまたは2dには、電源投入時、カメラヘッドの種類に応じた動作プログラムとカメラヘッド単体毎の初期設定がネットワーク5上から各カメラヘッド2a,2b,2cまたは2dにダウンロードされるようになっている。
【0049】
前記各カメラヘッド2a,2b,2cまたは2dにダウンロードされる動作プログラムが第1、第2の画像処理装置3a,3bに、初期設定値が画像格納装置4にそれぞれ格納されている。初期設定値は、必要に応じて対象とするカメラヘッド2a,2b,2cまたはカメラヘッド2dに一番近い位置にある第1の画像処理装置3aまたは第2の画像処理装置3bからAP5を介してカメラヘッド2a,2b,2cまたはカメラヘッド2dに転送される。
【0050】
例えば、第1のカメラヘッド2aは、電源投入後、第1のAP5pを介してカメラヘッド固有のIDを第1の画像処理装置3aに送出する。前記第1の画像処理装置3aは、転送されたIDを基に画像格納装置4から初期設定値を入手し、第1の画像処理装置3a内に格納されているカメラヘッドの種類別の動作プログラムと共に第1のカメラヘッド2aに転送する。
【0051】
前記第1のカメラヘッド2aは、動作プログラム及び初期設定値の受信した後後に、転送されたプログラムと初期設定値によりカメラの動作が開始する。
【0052】
ここで、第1のカメラヘッド2aが動作開始後、当該カメラヘッド2aが撮像モードになった場合には、カメラヘッド2aから未処理の画像データが第1の画像処理装置3aに転送されてファインダ動作やレックビュー用としての表示画像データに変換された後、表示画像データは、転送元の第1のカメラヘッド2aに転送されて、第1のカメラヘッド2aで表示される。
【0053】
また、シャッタが押されてキャプチャされた画像データは、第1のカメラヘッド2aから未処理の状態で第1の画像処理装置3aに送られる。第1の画像処理装置3aは、各種の画像処理を施した後、指定されたフォーマットに変換して画像格納装置4に転送され保管される。この時、第1の画像処理装置3aは、画像データに付属するサムネール画像データやEXIF情報用の付加データも作成し、画像格納装置4に送られ保管される。
【0054】
第1のカメラヘッド2aが再生モードとなった場合、第1のカメラヘッド2aからの指示に応じて第1の画像処理装置3aは、画像格納装置4に保管されている画像データやサムネール画像データから再生画面用の表示画像を作成し、当該表示画像を第1のカメラヘッド2aに転送する。また、第1のカメラヘッド2aを操作することにより指令された削除等のファイル操作処理も、その処理内容が第1のカメラヘッド2aから第1の画像処理装置3aを介して画像格納装置4に伝えられ、画像格納装置4において当該処理を実施する。
【0055】
図2は、本第1の実施の形態に係る電子カメラシステムで使用する第1のカメラヘッドを示す構成図である。なお、第1,第2,第3,第4のカメラヘッド2a,2b,2c,2dは、基本的には、ほぼ同一の構成をしているので、第1のカメラヘッド2aの構成を代表して説明し、他のカメラヘッドの構成の説明を省略する。
【0056】
この図2において、第1のカメラヘッド2aの撮像素子に結像させる画像の制御系は、凸レンズ21、凹レンズ22及びズーム制御機構23から成るズームレンズ24と、前記ズーム制御機構23に連動する光学ファインダ25と、前記ズームレンズ24に内蔵される絞り26と、前記絞り26を絞り制御する絞り制御機構27と、CMOSセンサ等により構成された撮像素子28と、ズームレンズ24と撮像素子28の間に配置されたシャッタユニット29と、このシャッタユニット29を制御するシャッタ制御機構30とから構成されている。この光学ファインダ25は、外部表示機器としての電子ファインダとしても使用できる。
【0057】
前記撮像素子28は、対応する色信号成分(RGB)毎に別の増幅率に設定されたアンプ31に接続されており、前記アンプ31は、前記撮像素子28からの画像信号を、WB(ホワイトバランス)調整しかつ所定の増幅率で増幅した後、AD変換回路(ADC)32に供給する。ADC32は、アンプ31からのアナログデータをデジタルデータに変換する回路であって、その出力は、バス33を介してSDRAM35に格納される。
【0058】
前記バス33には、パラレル入出力(I/O)回路36、第1の無線ユニット37、TFT表示制御回路38、ROM39、CPU40が接続されている。
【0059】
パラレルI/O回路36には、前記ズーム制御機構23、絞り制御機構27、シャッタ制御機構30が接続されており、CPU40からの制御信号が伝えられるようになっている。
【0060】
また、パラレルI/O回路36には、前記撮像素子28を駆動制御するタイミングジェネレータ(TG)41と、前記アンプ31の増幅率を制御するゲイン制御回路42も接続されており、CPU40により制御されるようになっている。
【0061】
さらに、パラレルI/O回路36には、操作ボタン43が接続されており、操作ボタン43を操作することによるカメラヘッドに対する操作内容がCPU40に伝えられるようになっている。
【0062】
第1の無線ユニット37には、第1のアンテナ45が接続されており、外部との無線通信を行うことができるようになっている。
【0063】
TFT表示制御回路38には、表示用のTFT表示パネル44が接続されており、SDRAM35上に設定した表示エリアに書かれたデータがTFT表示パネル44に表示されるようになっている。
【0064】
前記SDRAM35は、画像データや初期値等のデータ以外に、ダウンロードされたプログラムも一時記憶されるようになっている。
【0065】
ROM39には、カメラIDや撮像素子28の先発欠陥画素アドレスデータ等のカメラヘッド個別データ、各種レジスタに設定するデフォルト値、電源投入時に走るダウンロード処理用のプログラムや通信不良時用のバックアッププログラムが格納されている。
【0066】
図3は、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムで使用する第1の画像処理装置を示す構成図である。なお、第1の画像処理装置3aと第2の画像処理装置3bは、ほぼ同様な構成であるので、第1の画像処理装置3aを代表させて説明し、第2の画像処理装置3bの説明を省略する。
【0067】
第1の画像処理装置3aは、各種処理や所定の演算を行うとともに各種制御を実行するCPU50と、特殊の演算を実行する演算処理回路51と、CPU50が処理するプログラムやデータやその他一時的に記憶されるデータ等を格納するSDRAM52と、フラッシュメモリ53と、画像データを伸長したり圧縮する圧縮伸張回路54と、各種プログラムやデータを格納するHDD(ハードディスクドライブ)55と、光ファイバ通信ユニット56と、これらが接続されるバス57とから構成されている。
【0068】
また、第1の画像処理装置3aは、光ファイバ通信ユニット56に接続された光ファイバー58を介してネットワーク5に接続されており、ネットワーク5との間でデータ通信を行なえるようになっている。
【0069】
この第1の画像処理装置3aは、第1のAP5p、第1のネットワーク5a、光ファイバー58、光ファイバ通信ユニット56を介した第1のカメラヘッド2aからの画像データを、SDRAM52上に格納する。また、第1の画像処理装置3aは、必要に応じてCPU50からの指示により、SDRAM52から画像データを取り出し演算処理回路51や圧縮伸張回路54に与えて処理を行わせる。
【0070】
また、第1の画像処理装置3aは、光ファイバー58、第1のネットワーク5a及び第3のネットワーク5cを介して画像格納装置4に接続されるようになっており、第1の画像処理装置3aと画像格納装置4との間の通信ができるようになっている。
【0071】
第1の画像処理装置3a内のフラッシュメモリ53には、第1の画像処理装置3aの動作プログラムが格納されている。HDD55には、カメラヘッドの種類別のプログラムやデフォルトの設定値、最近接続されていたカメラヘッドの初期値等が格納されている。
【0072】
カメラヘッドの種類によっては、第1の画像処理装置3aに無い場合もあるが、その場合には、動作プログラムが要求された時点で、前記画像格納装置4、若しくは図示しないネットワーク上のサイトから動作プログラムをダウンロードし格納する。前記動作プログラムのサイトからのダウンロードは公知の技術であるので説明を略す。
【0073】
このような構成る電子カメラシステムについて、まず、ファインダーモード時の全体的な動作を図4に示すシーケンス図を用いて説明し、ついで、キャプチャモード時の全体的な動作を図5に示すシーケンス図を用いて説明することにする。
【0074】
まず、図4を用いファインダーモード時の全体的な動作を説明する。
【0075】
ここに、図4は、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、カメラヘッドが電源投入から撮像モードのファインダ表示を実行するまでの動作の概要を示すシーケンス図である。この図4において、縦軸には第1のカメラヘッド2a、第1のネットワーク5a、第1の画像処理装置3a及び画像格納装置4の動作が示されており、横軸には時刻と動作内容とが示されている。
【0076】
第1のカメラヘッド2aが電源投入されると(Ta点)、一番近いアクセスポイントである第1のAP5pとの接続処理を開始する。接続処理が完了すると、第1のカメラヘッド2aのIDが、第1のAP5pから最も近い画像処理装置である第1の画像処理装置3aに転送される。第1の画像処理装置3aは受信したIDから、カメラヘッドの種類を判定し、HDD55から対応する動作プログラムをSDRAM52上に読み出す。また、カメラヘッドの個別の初期値を得るため、画像格納装置4にIDを転送する。画像格納装置4には登録されているカメラヘッド個別の初期設定値と過去に撮像されたデータが格納されており、転送されたIDから該当する初期設定値を検索し、第1の画像処理装置3aに転送する。第1の画像処理装置3aは、転送されてきた初期設定値とSDRAM52上の動作プログラムを第1のカメラヘッド2aに転送する。
【0077】
第1のカメラヘッド2aは、転送された動作プログラムと初期値をSDRAM35上に展開した後、動作プログラムによる処理に動作を切り替える。切り替え後、本実施の形態では、第1のカメラヘッド2aは撮像モードを実行する(Tb点)。
【0078】
撮像モードにて(Tb点〜Tc点)、初期設定値がファインダ表示ONになっている場合、カメラヘッドは、TFT表示パネル44上に動画像を表示する。その場合、シャッタは開放され、撮像素子28は電子シャッタモードで連続的に駆動されている。また、その時の露光量は、絞り26と撮像素子28の電子シャッタ設定時間により決定される。
【0079】
撮像素子28は、間引きモードで走査されるので、出力データは全画素の数分の一になっている。CMOSセンサ等の撮像素子の電子シャッタ動作については公知であるので説明を略す。また、ファインダ表示動作での撮像素子28の出力と表示データの関係及び間引きモードについては、後で説明を行う。
【0080】
撮像素子28からの画像信号は前記の如くデジタル化されて画像データとして第1のAP5pを通って第1の画像処理装置3aに転送される。図4では、通信処理に係わる時間を四角(横方向の長さ)で示している。第1のAP5pでの第1のカメラヘッド2aとの通信処理時間が、第1の画像処理装置3aとの通信時間に対して長いのは、第1のカメラヘッド2aとの無線通信の転送レートが、第1の画像処理装置3aとの光ファイバ通信の転送レートに対して低いためである。
【0081】
第1の画像処理装置3aでは、第1のカメラヘッド2aから転送されてきた画像データから、ファインダ表示用の画像作成とAE、AF、AWB処理用の演算処理を演算処理回路51を用いて行う。
【0082】
AE用の演算は、撮像動作でのシャッタ時間及び絞り量の演算と、ファインダ表示での電子シャッタ時間と絞り量を求めるものである。
【0083】
ファインダ表示での電子シャッタ時間と絞り量は、第1のカメラヘッド2aに転送後、すぐに設定されて次のファインダ表示に反映される。また、キャプチャ動作用のシャッタ時間及び絞り量は、随時更新され、直近の値がシャッタトリガ時に使用される。
【0084】
AF用の演算は、画像データ中の周波数成分の変化を用いる方法等、数多くの方法が既に提案されているのでここでは説明を省略する。演算によって得られたパラメータは、カメラヘッドに転送された後、ズーム制御回路23に書き込まれ凸レンズ21、凹レンズ22の位置にフィードバックされる。
【0085】
AWB用の演算は、色温度を求めて白に対するRGBの比率を決めるもので、演算結果はゲイン制御回路42を通ってAMP回路のRGB各々に対するゲインにフィードバックされる。AWB処理自体のアルゴリズムは公知であるので、説明を略す。
【0086】
以後、Td点〜Te点の期間も、上記Td点〜Tcの間で処理された内容と 同様に処理される。
【0087】
次に、図5を用いキャプチャモード時の全体的な動作を説明する。
図5は、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、キャプチャ動作での内容を示すシーケンス図である。この図5において、縦軸には第1のカメラヘッド2a、第1のネットワーク5a、第1の画像処理装置3a及び画像格納装置4の動作が示されており、横軸には時刻と動作内容とが示されている。
【0088】
撮像モードで操作ボタン43中のシャッタボタンが押された場合、キャプチャ(本撮像)動作が開始される。キャプチャ動作時、カメラヘッドはキャプチャ動作に移行する。
【0089】
図5に示すように、シャッタボタンが押されシャッタトリガON(Tf点)となった時点から、キャプチャ動作が開始される。予めファインダ動作が実行されていてAE、AF、AWB用のパラメータが書き込まれている場合、図5に示すように、キャプチャ用の撮像処理が即座に開始される。キャプチャ用の撮像処理では、一旦シャッタユニット29が閉じた後、撮像素子28が電荷を排出した後、所望の露光期間シャッタユニット29が開放された後、再度閉じられ、その後、撮像素子28から画像データが読出され、画像データがSDRAM35上に格納される。SDRAM35上に格納された画像データは、第1の無線ユニット37、第1のAP5p、第1のネットワーク5aを介して、第1の画像処理装置3aに転送される。第1の画像処理装置3aでは、画像データを第1のネットワーク5aから光ファイバ通信ユニット56を通して受け取りSDRAM52上に格納する。第1のカメラヘッド2aがレックビュー表示ONの状態の場合、第1の画像処理装置3aは、格納した画像データからレックビュー表示用の画像を、演算処理回路51を用いて作成し、第1のカメラヘッド2aに転送する。第1のカメラヘッド2aは、レックビュー表示用データを受け取ると一定時間レックビュー表示を実行する(Tg点)。
【0090】
レックビュー表示中に再度シャッタボタンが押された場合、レックビュー表示を中止し、前記キャプチャ動作を繰り返す。
【0091】
図5では、レックビュー表示中に別の動作モード(再生モードまたは電源OFF)への移行を指示された例を示している(Th点)。
【0092】
この場合、第1のカメラヘッド2aでは、必要に応じて後発画素欠陥検出用の画像データを作成して、第1の画像処理装置3aに転送する。
【0093】
また、第1の画像処理装置3aでは、それまでにカメラヘッドから転送されてきた未処理の画像データに対して画像処理を行い、格納可能な画像データに変換した後、画像格納装置4に転送する。
【0094】
本例では、前記後発画素欠陥検出用の画像データを作成する場合を示している。後発画素欠陥とは、カメラヘッド中の撮像素子中の画素が、製品出荷後に放射線等の影響により不良となるものである。製品出荷前の不良画素の位置を示す先発欠陥画素情報は各カメラヘッド毎に検査され、ROM39に書き込まれており、イニシャル処理にて前記IDの後に画像処理装置に転送される。後発画素欠陥は、その性格上時間と共に増加するので、所望の時期に検査を行う必要がある。本実施の形態では、後発欠陥情報は検出後画像格納装置に転送して初期設定情報の一部として保管している。
【0095】
後発欠陥検出は、撮像終了時に毎回行うものでは無く、前回の更新時期との兼ね合いから判断して実行している。
【0096】
後発の画素欠陥は、暗い画面を撮影した場合、白点として現れるので、本実施の形態では、シャッタを閉じた状態で一定時間露光し、その状態で画像データを作成し、データ中の白点の位置から、先発欠陥の部分と前回の後発画素欠陥に無い物を探して、新規追加の後発画素欠陥として、前回の後発画素欠陥データに書き足すことにより更新作業を行っている。欠陥画素検出用の画像データはカメラヘッドで作成し、画像データから後発画素欠陥を検出するのは、第1の画像処理装置3aで行っている。
【0097】
図5に示した如く、第1のカメラヘッド2aで別の動作モードへの移行を指示された場合(Th点)、第1のカメラヘッド2aは、シャッタを閉じた状態で一定時間露光し、その状態で画像データを第1の画像処理装置3aに転送している。転送終了後、第1のカメラヘッド2aは、撮像モードを終了し指定されたモードへ移行する。(Ti点)
第1の画像処理装置3aでは、後発欠陥画素検出を行った後、前記先発画素欠陥情報と後発画素欠陥情報から作成した欠陥画素テーブルを更新し、それを用いて今回撮影した画像データに対して画素欠陥補正処理を行った後、各種の画像処理とフォーマット変換を行い、画像格納装置4に変換後の画像データを転送する。
【0098】
第1の画像処理装置3aで実行される画像処理の内容は、通常の電子カメラで行われている画像処理やパーソナルコンピュータ上の画像処理ソフトウェアとして行われているアルゴリズムを高性能化したもので、通常の電子カメラでは、実装上実現できない精度の演算を専用装置である第1の画像処理装置3aにより実行している。具体的には、欠陥画素補正、YC生成、輝度/彩度調整、構造強調、ノイズ除去、レンズ歪補正、光量補正 等である。画像処理個々の具体的手法は各種提案があり、公知であるので説明を省略する。
【0099】
フォーマット変換は、操作者の要求に応じて画像データのフォーマットを変更するもので、JPEGやTIFF、及びRAWのいずれかが選択される。JPEGは圧縮率に応じて何段階かに分けて選択される。またRAWの場合カメラヘッドからの画像データをそのまま格納することになる。
【0100】
第1の画像処理装置3aからはフォーマット変換後の画像データと撮像条件等の情報データが画像格納装置4に送られ(Tj点)、所定のファイル形式に変換され格納される(Tk点)。
【0101】
次に、図6乃至図8を用いて第1のカメラヘッド2aの動作をさらに詳細に説明することにする。
【0102】
図6は、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、第1のカメラヘッドに格納されるソフトウェアを示す構成図である。
【0103】
この図6において、第1のカメラヘッド2aのSDRAM35には、カメラヘッドのソフトウェアとして、各タスクに対してメモリエリアの管理や同期処理等のサービスを提供するリアルタイムオペレーティングシステム(RTOS)201と、カメラヘッドの動作モードを決定し対応するタスクを起動するモードコントロールタスク202と、撮像処理を担当する撮像タスク203と、再生処理を担当する再生タスク204と、電源投入時の処理を担当するイニシャル処理タスク205と、TFT表示パネル44への表示を担当する表示タスク206と、無線通信処理を担当する通信タスク207と、撮像素子を制御するTG41をパラレルI/O回路36を通して制御するTGドライバ208と、パラレルI/O回路36の管理下のTG41以外のハードウエアを管理するPIOドライバ209と、TFT表示制御回路38を制御する表示ドライバ210と、第1の無線ユニット37を制御する無線ドライバ211とが格納されている。
【0104】
上述したとおり、電源投入後、カメラヘッドの動作プログラムの一部はネットワーク経由で例えば第1の画像処理装置3aからダウンロードされる。具体的には、ダウンロード処理に必要なRTOS201、イニシャル処理タスク205、通信タスク207、無線ドライバ211、以外のタスクがダウンロードされる。
【0105】
表示処理のプログラムは、ネットワークとの接続が不調の場合に画面表示を行うための限定されたプログラムがROM39に格納されており、ダウンロード後には、表示タスク206及び表示ドライバ210が使用される。
【0106】
図7は、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、カメラヘッドで処理されるイニシャル処理タスクを示すフローチャートである。なお、カメラヘッドとしては、第1のカメラヘッド2aを代表して説明し他のカメラヘッドの説明を省略する。また、第1のカメラヘッド2aの近くのAP及び画像処理装置は、第1のAP5p及び第1の画像処理装置3aであるものとして説明する。
【0107】
第1のカメラヘッド2aの電源スイッチを投入すると、直後に、イニシャル処理タスク205が起動されて、図7に示すフローチャートが第1のカメラヘッド2aのCPU40で処理されることになる。
【0108】
CPU40は、起動後、通信タスク207を処理し、無線ドライバ211を使用して、先ずアクセスポイント(AP)との通信が可能かを調査する(ステップ(以下「S」で表す)1)、通信タスク207からの情報によって接続ができないと判定された場合(S2;不可能)、TFT表示パネル44へ通信不可能の表示を行い(S3)、再度接続チェックの処理を行う(S1)。
【0109】
CPU40は、通信タスク207からの情報から通信可能と判断した場合(S2;可能)、カメラヘッド中のROM39に書き込まれているカメラヘッド毎のID(固有のプロファイル情報)や欠陥画素データ等の内部パラメータを読み出し、通信タスク207及び無線ドライバ211を介して第1の画像処理装置3aに送信する(S4)。
【0110】
CPU40は、通信タスク207及び無線ドライバ211を介して、第1の画像処理装置3aからの初期設定値を受信処理し(S5)、その後プログラムを受信する(S6)。ついで、CPU40は、カメラヘッド内部の初期設定を行い (S7)、その後処理を終了する。
【0111】
CPU40は、上記イニシャル処理タスク205の処理を終了すると、ダウンロードされたモードコントロールタスク202に制御が移り、その後、操作ボタン43からの指示に応じて、各種カメラ操作が行われる。
【0112】
第1のカメラヘッド2aにおいて、プログラムダウンロード後、モードコントロールタスク202を処理しているCPU40は、操作ボタン43の操作により、指示された動作モードが撮像であった場合、撮像タスク203を起動する。
【0113】
図8は、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、第1のカメラヘッドの撮像モードの動作を説明するためのフローチャートである。なお、カメラヘッドとしては、第1のカメラヘッド2aを代表して説明し他のカメラヘッドの説明を省略する。また、第1のカメラヘッド2aの近くのAP及び画像処理装置は、第1のAP5p及び第1の画像処理装置3aであるものとして説明する。
【0114】
第1のカメラヘッド2aにおいて、モードコントロールタスク202を処理しているCPU40は、動作モードが撮像であると判断した場合には、図8に示すフローチャートの処理を開始する。
【0115】
この撮像モードでは、シャッタトリガボタン押し下げ前のファインダ動作と、シャッタトリガボタン押し下げ直後のキャプチャ動作と、撮像モードを終了する終了動作がある。
【0116】
各種動作は、操作ボタン43の状態からモードコントロールタスク202により切り替えられる.
撮像タスクを処理するCPU40は、動作内容をチェックし(S20)、ファインダ動作の場合、通信状態をチェックする(S21)。これは、CPU40が通信タスク207及び無線ドライバ211を作動させてAPとの通信を行うことにより、通信タスク207からの情報を得ることにより行っている。
【0117】
APが近くに無い場合や、混み合ってつながらない場合等でつながらない場合には、CPU40は通信タスク207からの情報により通信不良と判断し(S21;不良)、表示タスク206及び表示ドライバ210を動作させてTFT表示パネル44に”通信不能”を表示して(S30)、前記モードチェックに戻り (S20)、再び通信状態のチェックをし(S21)、通信不良(S21;不良)であれば、この通信状態のチェックを繰り返す。
【0118】
CPU40は、通信タスク207からの情報により通信状態が良いと判断した場合には(S21;良好)、第1のAP5p経由で第1の画像処理装置3aと接続される。本実施の形態では第1のカメラヘッド2aが第1のAP5p経由で第1の画像処理装置3aと接続されるものとする。この場合、第1の画像処理装置3aは画像格納装置4とも接続されている。
【0119】
ファインダ動作では、前記の如くシャッタが開かれ、撮像素子28から連続的に画像信号が取り出されている。CPU40は、通信状態のチェックが終わって画像データの処理が可能になったら、繰り返し出力される間引き画像データの先頭を待つ(S22)。CPU40は、画像データを先頭から取り込んでSDRAM上に書き込むと共に順次第1の無線ユニット37を介して第1の画像処理装置3aに転送する(S23)。
【0120】
CPU40は、第1の画像処理装置3aへの転送が終了したら、第1の画像処理装置3aからのパラメータと表示画像の転送が開始されるのを待つ(S24)。転送が開始されると、先ずパラメータが転送されてくるので、CPU40はそれを受け取りSDRAM35に格納する(S25)。また、第1のカメラヘッド2aのCPU40は、SDRAM35に格納したデータに基づき撮像条件の変更も行う(S26)。
【0121】
CPU40は、ファインダ表示がONの場合(S27;ON)、ファインダ表示の条件は予め第1の画像処理装置3aに伝えられており、表示用の画像が転送されてくるので、CPU40は、それを受け取りSDRAM35に格納する(S28)。第1のカメラヘッド2aのCPU40は、受け取りが終了したら表示タスク206に表示開始を指示し(S29)、動作内容チェック(S20)に戻る。
【0122】
なお、CPU40は、ファインダ表示がOFFの場合は(S27;OFF)、表示用画像データは転送されてこないので直ぐにモードチェック(S20)に戻る。
【0123】
次に、キャプチャ動作の説明をする。第1のカメラヘッド2aにおいて、シャッタトリガスイッチが押されると、キャプチャ動作の開始となる。
【0124】
まず、CPU40は、動作内容チェックでシャッタトリガスイッチが押されたことを検出すると(S20)、キャプチャ動作に移る(S20;キャプチャ動作)。
【0125】
CPU40は、上述したように通信タスク207及び無線ドライバ211を起動して通信可能状態にし、通信状態をチェックする (S31)。
【0126】
CPU40は、通信状態が不良な場合(S31;不良)、ファインダ動作と同じくTFT表示パネル44に”通信不能”を表示し(S32)、その後、通信状態が良好な場合と同じく撮像処理を実行する。
【0127】
本第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、第1のカメラヘッド2aのキャプチャ用の撮像処理では、前記の如く、CPU40は、一旦シャッタユニット29を閉させた後、撮像素子28が電荷を排出するイニシャル処理を行わせる(S33)。その後、所望の露光期間シャッタユニット29が開放された後、再度閉じられて露光待ちとなる(S34)。その後、CPU40は、撮像素子28から画像信号を読出し、画像データをSDRAM35上にフル画素取り込みを行わせる(S35)。
【0128】
ついで、CPU40は、再び通信状態のチェックを行い(S36)、通信状態が良好と判断した場合(S36;良好)、画像を第1の画像処理装置3aに送信させる(S37)。
【0129】
なお、CPU40は通信状態が不良と判断した場合(S36;不良)、通信状態の回復を待つ(S38)。
【0130】
撮像後の画像をTFT表示パネル44で確認するレックビュー機能を有効にしている場合、レックビューの条件は予め第1の画像処理装置3aに伝えられており、その条件と受信済の画像データに基づいて第1の画像処理装置3aが作成した表示用の画像が送られてくる。
【0131】
そこで、CPU40は、レックビュー機能がONか否かをチェックし(S39)、ONにしていない場合(S39;OFF)、そのまま動作内容チェック(S20)に戻る。動作内容チェックの時点では既にモードコントロールタスク202により撮像動作はファインダ動作に切り替えられている。CPU40は、レックビュー機能がONになっていると判断した場合(S39;ON)、CPU40は第1の画像処理装置3aからの表示用画像の転送開始を待ち(S40)、転送された表示用画像データを受信して、表示用エリアに格納する(S41)。格納が終了し表示可能になった時点で、表示タスク206に表示開始を指示し(S42)、その後、再び動作内容チェック(S20)に戻る。
【0132】
尚、動作モードを撮像から変更する場合や操作をしない状態が長くてタイマにかかってスリープモード等への移行をする場合、または電源OFFとなった場合、モードコントロールタスク202は、カメラヘッドヘッドの動作モードを撮像モードから終了動作に切り替える。終了動作では、状況に応じて、前記後発画素欠陥検出用の画像データの撮影を実行させる。
【0133】
図8において、CPU40は、終了動作になった場合(S20;終了動作)、後発画素欠陥検出用の画像データの撮影を実行するか否かを検出し(S43)、実行しない場合は(S43;不要)、そのまま動作内容チェック(S20)に戻る。
【0134】
CPU40は、後発画素欠陥検出用の画像データの撮影実行を検出したときには(S43;実行)、前記の如く、撮像イニシャル処理(S44)、露光待ち(S45)、フル画素取り込み(S46)の順に動作を行わせて後発画素欠陥検出用の画像データを取得し、その結果をSDRAM35上に格納する。その後、CPU40は、通信状態を確認して(S47)、通信状態が良好と判断した場合(S47;良好)、画像データを第1の画像処理装置3aに向けて送信する(S48)。一方、CPU40は、通信状態が不良と判断した場合(S47;不良)、取り込んだ画像データを廃棄し (S49、動作内容チェック(S20)に戻る。
【0135】
さらに、図9及び図10を用いて画像処理装置の動作をさらに詳細に説明することにする。
【0136】
図9は、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、画像処理装置に格納されるソフトウェアを示す構成図である。なお、ここにおいても、画像処理装置は、第1の画像処理装置3aを代表して説明し他の画像処理装置の説明を省略し、また、第1の画像処理装置3aは第1のAP5pを介して第1のカメラヘッド2aと通信しているものとして説明する。
【0137】
第1の画像処理装置3aは、リアルタイムオペレーティングシステム(RTOS)310と、接続中のカメラヘッド毎に処理用のカメラヘッド処理タスクを生成、管理するカメラ接続コントロールタスク320と、カメラ接続コントロールタスク320によって第1の画像処理装置3aに接続中のカメラヘッドの数だけ生成され、接続中のカメラヘッドの種類に対応して作成されるカメラヘッド処理タスク330,331,…33nと、画像データをファイルとして管理するためのファイルシステム340と、光ファイバ通信ユニット56のハードウエアを制御する通信ドライバ350とを備えている。なお、これらはHDD55に格納されており、電源投入後にSDRAM52に展開記憶されて動作に供される。
【0138】
図10は、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、第1の画像処理装置3aで処理される前記第1のカメラヘッド処理タスク330のフローチャートである。
【0139】
第1のカメラヘッド2aから接続要求がくると、第1の画像処理装置3aは、接続中のカメラヘッドの数を調査し、新規接続可能であれば、新規に第1のカメラヘッド処理タスク330を立ち上げる。不可能な場合、別の画像処理装置にカメラヘッドを接続する処理を依頼する。
【0140】
本第1の実施の形態では、接続要求発生時に他のカメラヘッドが接続していない場合について示している。その場合、第1のカメラヘッド処理タスク330が生成されて図10のフローチャートが第1の画像処理装置3aで処理される。第1の画像処理装置3aは、接続したカメラヘッドを第1のカメラヘッドとして認識する。
【0141】
第1のカメラヘッド処理タスク330の処理を実行する第1の画像処理装置3aのCPU50は、接続中のカメラヘッドの動作モードを認識し、対応する処理に分岐する(S60)。
【0142】
CPU50は、接続開始時点では、第1のカメラヘッド2aはイニシャルモードであると判断し(S60;イニシャル)、前記カメラヘッドイニシャル処理タスクのカメラID・内部パラメータ送信(図7のS4)に対応して、カメラID・内部パラメータ受信が実行される(S61)。
【0143】
CPU50は、受信したカメラヘッドのIDを、通信ドライバ350を動作させて光ファイバ通信ユニット56を使用し、画像格納装置4に転送する(S62)。CPU50は、転送したIDに対応するカメラヘッドの初期設定値が画像格納装置4から返されるので、これを受信処理する(S63)。また、前記IDからカメラヘッドの種類が特定されるので、CPU50は、対応する動作プログラムをHDD55から取り出し、更に画像格納装置4からの初期設定値により第1のカメラヘッド用の各種テーブルを更新する(S64)。また、CPU50は、必要な初期値と前記動作プログラムを、第1のカメラヘッド2aに転送させ(S65)、イニシャル処理を終了する。
【0144】
次に、CPU50は、接続しているカメラヘッドの動作モードが撮像モードで(S60;撮像)、ファインダ動作と判断した場合には(S66;ファインダ)、第1のカメラヘッド2aから間引き画像データが送られてくるので、それを受信し(S67)、AE,AF,AWB用のパラメータを求め(S68)、ファインダ表示ONであれば(S69;ON)、表示用の画像を作成し (S70)、第1のカメラヘッド2aに表示画像とパラメータを転送する(S71)。
【0145】
また、CPU50は、ファインダ表示OFFと判断したのであれば(S69;OFF)、パラメータのみを送信する(S71)。ファインダ動作中は第1のカメラヘッド2aから間引き画像データが送られてくる度に前記処理を繰り返す(S60;撮像−S66;ファインダ−S67〜S71)。
【0146】
CPU40は、第1のカメラヘッド2aがキャプチャ動作となったと判断した場合(S60;撮像−S66;キャプチャ)、フル画像データが送られてくるので、それを受信し(S72)、サムネール画像の生成を行う(S73)。ここで作成されたサムネール画像は、レックビュー表示用に使われるだけでなく、ファイルデータとして格納され、カメラヘッドでの再生表示等に使用される。サムネール画像の生成方法については公知であるので説明を略す。
【0147】
CPU50は、第1のカメラヘッド2aがレックビュー表示ONと判断した場合(S74;Y)、サムネール画像を転送し(S75)、第1のカメラヘッド2aでのレックビュー表示処理を可能にする。
【0148】
その後、CPU50は、SDRAM52に格納されている画像データやサムネールデータ、プロファイルデータ等をまとめてHDD55上に保管処理を実行する(S76)。CPU50は、第1のカメラヘッド2aがレックビュー表示OFFと判断した場合(S74;N)、保管処理のみを実行する。(S76)
CPU50は、カメラヘッドが撮像終了動作と判断した場合(S60;撮像−S66;撮像終了)、第1のカメラヘッド2aから画素欠陥補正用の画像データが転送されてきたら(S77;有り)、通常のキャプチャ時と同様にフル画素構成の画像データを受信し(S78)、受信したデータにより欠陥画素検出処理を行い(S79)、欠陥画素テーブルを更新した後(S80)、ついで画像格納装置4に後発画素欠陥データを転送して内容を更新させる(S81)。
【0149】
その後、CPU50は、HDD55上に未処理の画像データ(RAWデータ)が残されているかを判定し(S82)、残っている場合(S80;有り)、前記の如く、画像データに欠陥画素補正、YC生成、輝度/彩度調整、構造強調、ノイズ除去、レンズ歪補正、光量補正等の処理を行う画像処理(S83)と、JPEGやTIFF等への変換を行うフォーマット変換(S84)を行った後、画像格納装置4に画像データを転送し(S85)、S82に戻る。
【0150】
CPU50は、その後再度未処理画像データのチェックを行い(S82)、未処理画像データが無くなるまで前記処理を繰り返す(S82;有り−S83,S84,S85)。CPU50は、未処理画像データが無くなったところで(S82;無し)、第1のカメラヘッド2aの電源がOFFであるかを判定して(S94)、OFFの場合タスク動作を終了し、ONの場合カメラヘッドの動作モード判定(S60)に戻る。
【0151】
次に、第1の画像処理装置3aの再生処理の動作を説明する。
【0152】
CPU50は、第1のカメラヘッド2aが再生モードに入ったことを検出すると(S60;再生)、第1のカメラヘッド2aからの再生要求の内容を受信して(S86)、再生要求の内容を解析し画像格納装置4内に記憶している画像ファイルに対する操作(消去、移動等)のときには(S87;Y)、画像格納装置4に操作内容を指示する(S88)。
【0153】
次に、CPU50は、要求内容が画面更新を伴うものかを判断し(S89)、更新を伴う場合(89;Y)、更新に必要な画像データが第1の画像処理装置3a内にあるか否かを判断し(S90)、第1の画像処理装置3a内に無い場合 (S90;無し)、画像格納装置4に転送を要求して入手する(S91)。CPU50は、必要な画像が揃ったら表示用画像データを作成し(S92)、作成した表示用画像データをカメラヘッドに転送する(S93)。なお、CPU50は、ファイル操作しない場合には(S87;N)、S88をスキップし、また、画面更新しない場合には(S89;N)、処理を抜け、また、更新用画像データがある場合(S90;有り)、S91をスキップする。
【0154】
また、全てのルーチンは、カメラヘッドの電源ON/OFFのチェックを通り(S94)、電源ONの場合(S94;ON)、カメラヘッドの動作モードチェック(S60)に移る。電源OFFの場合(S94;OFF)、処理を終了する。
【0155】
第1のカメラヘッド2aは、前記の如く操作に応じて第1の画像処理装置3aに転送された画像を表示し、その結果行われる操作内容を第1の画像処理装置3aに転送して、再度表示画像を得る処理を繰り返すことにより、再生処理が実行される。
【0156】
ここで、図11、12を用いて撮像素子28でのフル画像読出しと間引き画像読出しについて説明する。
【0157】
図11は、本第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、第1のカメラヘッド2aのフル画像と間引き画像の画素構成説明するための図である。第1のカメラヘッド2aの撮像素子28は有効画素として1280×960の画素を持っており、その構成の画像をフル画像90と呼んでいる。そこから縦横各々1/4にした320×240の画素構成の間引き画像を間引き画像91と呼んでいる。
【0158】
図12は、本第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、間引き画像の画素構成を説明するための図である。図12に示すように、間引き画像91は、RGBのベイヤ配列である撮像素子28に対応したフル画像90からRG/GBの4画素93を一組として、縦横1/4毎にサンプリングして得ている。この第1のカメラヘッド2aでは撮像素子28にCMOSセンサを用いており、同センサは、図12の如き間引き読出しを容易に実現できることがよく知られており、ここではこれ以上の説明は省略する。
【0159】
図13は、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、ファインダ動作での表示画像の作成方法を説明するためのシーケンス図である。この図13において、縦軸には、第1のカメラヘッド2aの撮像素子28の出力、TFT表示パネル44への表示内容、SDRAM35、第1の無線ユニット37の動作、及び第1のAP5p、第1の画像処理装置3aの動作を、横軸には、時刻を、それぞれ示したものである。
【0160】
図中VDは、第1のカメラヘッド2aの撮像素子28及びTFT表示パネル44の走査での先頭を示す垂直同期信号である。撮像素子28とTFT表示パネル44の走査は同期している必要性は無いが、説明を簡単にするために同じ同期信号を使用して説明する。
【0161】
図中Tl点から撮像素子の走査が開始されることとする。その場合、第1の間引き画像として示した期間(Tl〜Tm)、撮像素子28から画像信号が出力され、前記の如くデジタル化された画像データがSDRAM35上に書き込まれる。SDRAM35に書き込まれた画像データは、書き込みと並行して先頭から読み出され、第1の無線ユニット32を通り、第1のAP5pを介して第1の画像処理装置3aに転送される。第1の画像処理装置3aに転送された間引き画像データから第1パラメータと第1表示用画像データが作成され、第1のAP5pを介して第1のカメラヘッド2aに転送される。
【0162】
図13に示すように、第1の画像処理装置3aからパラメータが転送されるまでの間に第1のカメラヘッド2aの撮像素子28からは第2の間引き画像が出力されているが、この第2の間引き画像の画像データは、撮像時にパラメータ設定が更新されていないので利用されない。
【0163】
第1のカメラヘッド2aがパラメータを受信するとすぐに設定変更を行うが (Tm点:第2の間引き画像の出力中)、変更後の設定が有効となるのはVDの先頭(Tn点)からであり、その条件で露光するのに1VD期間必要となるので、データとして出力されてくるのは、時刻(To点)の第4の間引き画像のデータの出力時点からになるのである。
【0164】
また、表示画像の更新も、第2の間引き画像の出力期間に行われるが表示が切り替えられるのは、VDの先頭(Tn点)となる。
【0165】
第4の間引き画像の画像データも第1の間引き画像と同様に処理され、次のパラメータセットは第5の間引き画像の出力中となり、表示の切り替えは、第6の間引き画像の先頭になる。すなわち表示画像は、出力の1/3のフレームレートになる。
【0166】
また、通信状況によっては通信時間が延びる場合があるが、その場合は、前記シーケンスからも明らかなように、パラメータと表示画像の更新が遅くなるが、動作不能にはならない。
【0167】
次に、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいては、複数のカメラヘッドが同時に同一のAPと接続状態になっての並行処理が可能であるので、その内容を図14を参照しながら以下に説明する。
【0168】
図14は、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムおいて、第1のカメラヘッド2aと第2のカメラヘッド2bが共にファインダ動作となった場合のデータの流れを説明するための図である。図14において、縦軸には、第1のカメラヘッド2a、第2のカメラヘッド2b、第1のAP5p、第1の画像処理装置3aの動作を、横軸には時刻を、それぞれ示したものである。また、図14では、第1のカメラヘッド2aと第2のカメラヘッド2bが共にファインダ動作で、表示ONの状態であるものとして説明する。
【0169】
ファインダ動作においては、間引き画像D11またはD21が第1のカメラヘッド2aまたは第2のカメラヘッド2bから第1の画像処理装置3aに転送され、第1の画像処理装置3aにて撮像用のパラメータ演算とファインダ表示用の画像生成が行われ、パラメータと表示画像H11,H12がカメラヘッドに戻される。
【0170】
この時、第1のカメラヘッド2aのSDRAM35には撮像素子28からの第1間引き画像データD11が格納され、順次第1の無線ユニット37を介して第1のAP5pに画像データが送られてくる。この場合、間引き画像データD11は、パケット化されて送られる。図14においては、第1間引き画像D11は3個のデータパケット(P11a,P11b,P11c)に分割され、時間圧縮されて転送されている。
【0171】
第2のカメラヘッド2bの場合も同様に第2間引き画像データD21が3個のデータパケット(P21a,P21b,P21c)に分割され、時間圧縮されて転送されている。
【0172】
そのため、第1のAP5pと、第1のカメラヘッド2a及び第2のカメラヘッド2bの更新は同一のチャンネルで実現されている。
【0173】
ここで、説明を簡単にするため、間引き画像のデータ量に対して、第1のカメラヘッド2a及び第2のカメラヘッド2bと第1のAP5pと間の通信容量が3倍程度の場合を示している。その場合、図中、第1のAP5pの通信状態の部分で無線の所に示したように、同一チャンネルでの通信状態は、第1のカメラヘッド2a及び第2のカメラヘッド2bからのパケット(P11a,P21a,P11b,P21b,P11c,P21c)の転送と1台分のパケット転送の空きとなる。
【0174】
カメラヘッドが4台以上第1のAP5pにつながった場合には、パケットの転送待ちが発生し、レスポンスが悪くなるが、動作不能になるカメラヘッドは発生しない。
【0175】
第1のAP5pから第1の画像処理装置3aへの転送は、光ファイバであり、通信容量が大きいので、第1のAP5pからの各パケットは短時間の内に転送され(F1〜F6で示したパケット)、第1の画像処理装置3aで、パラメータ演算、表示画像の作成が行われ、転送用のパケット(第1のカメラヘッド用にF7、第2のカメラヘッド用にF8)が作成され第1のAP5pに転送される。
【0176】
第1のAP5pでは各パケットを各カメラヘッドに転送するが、ほぼ同時に2個のカメラヘッド2a,2bへのデータ転送要求が発生するので、パケットを交互に通信することとして、図示の如くパケットF7から作成した第1のカメラヘッド2aへのパケットP12a,P12b,P12cと、パケットF8から作成した第2のカメラヘッド2bへのパケットP22a,P22b,P22cが交互に転送される。そのため、同時に転送しているカメラヘッド2が多くなるほど、表示用画像の転送は遅くなることになる。
【0177】
パケット化を伴う無線通信方式の具体例については、種々の提案がなされており公知であるので説明は省略する。
【0178】
カメラヘッドが再生モードの場合、画像格納装置に保管されている画像データの表示と操作を行う。
【0179】
操作内容は、通常の電子カメラに於いてカードメディア等の交換可能な記録媒体に対するものと同様である。
【0180】
本発明においては、画像データは画像格納装置に記録されているので、再生動作においては、操作内容がAPを経由して画像処理装置に伝えられ、カメラヘッドでの表示に必要な表示用画像データの作成が行われ、操作内容で格納されている画像データに対するもの(消去、属性変更等)は画像格納装置に伝えられ対応する操作が行われる。前記表示用画像データの作成に必要なデータが画像処理装置に無い場合、画像処理装置が画像格納装置から読み出して対応する。
【0181】
以上説明したように、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムによれば 、画像処理機能や画像保管機能をネット側に持っていくことにより、カメラ側に必要な機能は、撮像素子からの画像データを、そのままネットワーク上の処理ユニットに転送する機能だけとなるので、カメラ側の処理回路やメモリの構成を小さくすることが可能となる。また、画像処理機能や画像保管機能がカメラヘッドから独立するので、最新のアルゴリズムや高度なアルゴリズムでの画像処理が可能となる。
【0182】
また、上記第1の実施の形態に係る電子カメラシステムによれば、前記カメラヘッド2は、撮像データをパケット単位に分割して前記ネットワークに送信し、画像処理装置3は、前記カメラヘッド2からの撮像データをパケット単位で処理するようにし、かつ、ネットワーク5に上の画像処理装置に複数のカメラヘッド2,…が接続された状況においても、複数のカメラヘッド2,…とのデータ転送を、パケット単位の処理で行うため、複数のカメラヘッド2,…に対しての並行処理が可能になる。
【0183】
さらに、上記第1の実施の形態に係る電子カメラシステムによれば、前記電子カメラ2は、前記ネットワーク5に接続されている機器を制御するための指示信号を生成し、前記ネットワーク5に送信できるようにしたので、カメラヘッド2側で必要とする、ネットワーク5に接続されている機器の制御が可能となる。
【0184】
加えて、上記第1の実施の形態に係る電子カメラシステムによれば、前記画像処理装置3は、前記ネットワーク5上に接続される前記カメラヘッド2に係るプログラム、設定データ、及び前記参照画像データを含む固有データを格納し、前記カメラヘッド2からの指示信号に応じて、前記固有値データを前記ネットワーク5を介して対応する前記カメラヘッド2に転送できるようにしたので、カメラヘッド2の動作プログラムやカメラの初期設定をネットワーク5からダウンロードすることにより、カメラヘッド2側のメモリの削減とユーザーに意識させない形での動作プログラムのアップデートが可能になる。
【0185】
また、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムによれば、前記カメラヘッド2は、前記外部表示機器としての光学ファインダ25を備え、前記指示信号に応じて、前記ネットワーク5を介して前記画像処理装置3から前記参照画像データなどを表示できるようにしたので、ファインダ表示画像も、カメラヘッド2から送られた画像データから画像処理装置3で作成してカメラヘッド2に再転送して表示することができ、ファインダ表示画像を作成する回路を電子カメラから省略でき、回路を削減できる。
【0186】
また、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムによれば、前記参照画像データが前記画像格納装置への格納が予定される撮像データであるので、画像格納装置への格納が予定される撮像データとしてのレックビュー表示画像も、電子カメラから送られた画像データから画像処理装置で作成して電子カメラに再転送して表示することにより、レックビュー表示画像を作成する回路を電子カメラから省略でき、回路を削減できる。
【0187】
また、第1の実施の形態に係る電子カメラシステムによれば、前記電子カメラは、固有のプロファイル情報を前記画像処理装置に転送し、前記画像処理装置は、前記プロファイル情報に基づいて、前記電子カメラからの撮像データに対して画像処理を行う手段を備えているので、プロファイル情報、例えば、レンズの収差情報等を用いることにより、通常の電子カメラでは実現できなかった、レンズの収差補正のような高度な画像処理を実施することが可能となる。
【0188】
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態を図15〜図20を用いて以下に説明する。
【0189】
それでは、本第2の実施の形態におけるカメラヘッドの構成を図15を参照して説明する。ここに、図15は、本発明の第2の実施の形態に係る電子カメラシステムで使用するカメラヘッドの構成を説明するためのブロック図である。
【0190】
この第2の実施の形態におけるカメラヘッド2において、第1の実施の形態と同一の部品には同一の符号を付し、その構成の説明を省略し、第1の実施の形態と異なる部分のみ説明することにする。
【0191】
図15において、第2の実施の形態におけるカメラヘッド2Aは、大略、次のように構成されている。まず、カメラヘッド2Aには、ファインダ動作での表示画像作成処理を行う動画処理回路46が追加されている。また、カメラヘッド2Aの第2の無線ユニット37Aには、複数の周波数帯域での通信が可能なようにその周辺回路、及び、第2、第3のアンテナ47,48が設けられており、及び、異なる周波数帯域を使用するAP並びに本システム専用の処理装置であるローカル処理装置60との接続が可能な構成になっている点に特徴がある。
【0192】
第2の実施の形態に係るカメラヘッド2Aは、ファインダ動作をする場合、第1の実施の形態の場合とは異なり、ADC32からの画像データを動画処理回路46によりTFT表示に適した画像データに変換した後、データバス33を通り、SDRAM35に格納されるようになっている。また、カメラヘッド2Aは、格納されたデータを、TFT表示制御回路38に読み出してTFT表示パネル44に表示させるように構成されている。
【0193】
さらに、カメラヘッド2Aは、ネットワーク5の接続の良否を判定する手段が設けられており、この判定手段の判定結果に応じて第2の無線ユニット37Aを前記ネットワーク5またはローカル処理装置60に接続できるように構成されている。
【0194】
また、第2の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、カメラヘッド2Aは、光学ファインダが省かれている。
【0195】
次に、ローカル処理装置60を、図16を参照して説明する。このローカル処理装置60は、近くにアクセスポイント(AP)が無く、ネットワークと接続ができない場合への対策として設けるものである。
【0196】
図16は、ローカル処理装置60の構成図である。
【0197】
ローカル処理装置60は、CPU61と、演算処理回路62と、SDRAM63と、ROM64と、HDD65と、第3の無線ユニット66と、これらを接続するバス67とから構成されている。
【0198】
また、ローカル処理装置60には第4のアンテナ68が設けられている。この第4のアンテナ68は、例えば5[GHz]に対応したアンテナであって、第3の無線ユニット66によりドライブされるようになっている。
【0199】
このローカル処理装置60の前記各ブロックの機能は、第1の実施の形態の図3に示した画像処理装置3での各ブロックの機能とほぼ同じであり、カメラヘッド2Aがネットワークと接続できない場合、キャプチャ動作でのカメラヘッド用表示画像の作成と撮像データ(RAWデータ)一時保管を行う。画像データは、HDD65の中に一時保管され、ネットワークとの接続が可能になった時点でネットワークとの接続を行い、一時保管していた画像データを、画像処理装置3で処理を行い、画像格納装置4に格納するようになっている。
【0200】
カメラヘッド用表示画像の作成は、撮像データ(RAWデータ)がSDRAM63に書き込まれた後、主に演算処理回路62にて行われ、結果が第3の無線ユニット66を通って、カメラヘッド2Aに転送される。
【0201】
また、SDRAM63上の画像データは、HDD65に書き込まれて一時保管される。
【0202】
次に、表示データへの変換の例を図17を参照して説明する。
【0203】
図17は、第2の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、カメラヘッド2Aで処理される表示画像作成方法について説明するための説明図である。
【0204】
撮像素子28上に配列されRGB画素95は、図示の如くRGB毎に分かれた間引き画像データ96R,96G,96Bに形成されてSDRAM35上に展開記憶される(SDRAM35上に配列される)。このとき、TFT表示パネル44の表示用の画素配列に合わせた処理が実施されて展開されている。具体的な展開方法は、各TFT毎に方法が定められており公知であるので説明を略す。
【0205】
また、TFT表示パネル44をドライブするモジュールによっては、表示用のデータ構成がRGBではなくY,Cr,Cb のものもあるが、その場合には、動画処理回路46がRGBデータからY,Cr,Cb データへ展開した後、SDRAM35に格納することにより対応する。この場合のRGBデータからY,Cr,Cb データへの変換も公知であるので説明を略す。
【0206】
前記動画処理回路46は、間引き画像データから、AE、AF、AWB処理用の演算処理を行う。演算結果はSDRAM35上の所定の場所に書き込まれた後、CPU40により読み出されて、第1の実施の形態の場合と同じく撮像条件の変更が行われる。
【0207】
第2の無線ユニット37Aには、既に説明したが、複数の周波数帯での接続が可能なように、第2、第3のアンテナ47、48及びその周辺回路が設けられている。本第2の実施の形態の場合、第1の周波数帯として例えば5[GHz]帯を使い、第2の周波数帯として例えば2.4[GHz]帯を使っている。これは、通常は高速転送が可能な5[GHz]帯でネットワーク5との接続を行うが、混み合っていたり電波状態が悪い場合、2.4[GHz]帯を使ってネットワーク5との接続を行うためである。
【0208】
次に、ローカル処理装置60とカメラヘッド2Aとの接続について図18を参照して説明する。
【0209】
図18は、本発明の第2の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、ローカル処理装置とカメラヘッドとの接続を説明するための図である。
【0210】
カメラヘッド2Aとローカル処理装置60は、図18に示すように、1対1接続であるため、近くに配置されることが多い。そのため、ローカル接続時のカメラヘッド2Aからの無線出力は、微弱電波のレベルにまで落とされる。これにより、他の機器への影響を抑えている。
【0211】
次に、カメラヘッド2Aの撮影タスクの動作を図19を参照して説明する。ここに、図19は、本発明の第2の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、カメラヘッドが処理する撮像タスクを示すフローチャートである。
【0212】
本第2の実施の形態においては、ファインダ動作時には、第1の実施の形態とは異なり、撮像用のパラメータ演算と表示用画像の作成をカメラヘッド2Aで行っている。
【0213】
そのため、撮像タスク203を処理しているCPU40は、図19に示した如く、まず、動作内容を検出する(S100)。CPU40は、ファインダ動作であることを検出すると(S100;ファインダ動作)、パラメータ演算とファインダ表示用の画像データを作成するため、露光待ち処理を実行し(S101)、さらに間引き画像取り込み処理を実行する(S102)。これにより、前記の如く間引き画像データ(95)を表示用画像データ(96R,96G,96B)に変換してSDRAM35上に格納する。次いで、CPU40によりSDRAM35上に格納された表示用画像データからAF、AE、AWB用のパラメータが求められる(S103)。
【0214】
得られたパラメータ値に基づいて、前記の如くレンズ21,22の位置、絞り26の設定値、ファインダ撮像時の電子シャッタ速度、キャプチャ動作時のシャッタ速度、AMP回路31でのRGB毎のゲイン設定値、が設定される(S104)。
【0215】
ファインダ表示のON/OFFがチェックされ(S105)、ファインダ表示ONの場合(S105;ON)、第1の実施の形態と同じく、表示開始が表示タスク206に指示される(S106)。なお、ファインダ表示OFFの場合(S105;OFF)、動作内容のチェック(S100)に戻る。
【0216】
シャッタボタンが押され、CPU40によってキャプチャ動作を検出すると (S100;キャプチャ動作)、第1の実施の形態と同じく、シャッタユニット29のクローズ処理や撮像素子28の不要電荷掃き出し処理等の撮像イニシャル処理を実行し(S107)、その後シャッタが所望の時間オープンされ露光待ちが実施される(S108)。その後シャッタユニット29はクローズされ、撮像素子28から画像信号が全有効画素分読み出され、画像データとしてSDRAM35上に格納される(S109)。
【0217】
次いで、通信状態が調べられ、先ず第1チャンネルである5[GHz]帯でAPとの接続が確認される(S110)。接続状態が不良な場合(S104;不良)、第2チャンネルである2.4[GHz]帯での接続が確認される(S111)。いずれかの接続状態が良好な場合(S110;良好またはS111;良好)、画像データがAPを通って画像処理装置3に転送される(S115)。どちらの帯域でもAPとの接続が不調な場合(S110;不良及びS111;不良)、ローカル処理装置60との通信が可能かをチェックする(S112)。動作可能な状態にあるローカル処理装置60が近くにあって、通信良好であれば(S112;良好)、第1の画像処理装置3aの代わりにローカル処理装置60に画像データを送信する(S116)。
【0218】
ローカル処理装置60との通信もできない場合(S112;不良)、”通信不良”を表示し(S113)、その後、APとの接続が可能になるまで待って(S114)、第1の画像処理装置3aに画像データを転送する(S115)。
【0219】
画像データ転送後、レックビュー表示のON/OFFが確認され(S117)、レックビュー表示がONの場合(S117;ON)、第1の画像処理装置3aまたはローカル処理装置60から表示用画像データの転送が開始されるのを待って(S118)、表示用画像データを受信して、SDRAM35上に格納し(S119)、表示タスク206に表示開始を指示する(S120)。その後、撮像モードの動作内容のチェック(S100)に戻る。
【0220】
次に、動作終了のフローチャートについて説明する。
【0221】
カメラヘッド2AのCPU40は、終了動作を検出した場合(S100;終了動作)、後発画素欠陥検出用の画像データの撮影を実行するか否かを検出し(S121)、実行しない場合は(S121;不要)、そのまま動作内容チェック (S100)に戻る。
【0222】
また、CPU40は、後発画素欠陥検出用の画像データの撮影を実行すると検出したときには(S121;実行)、前記の如く、撮像イニシャル処理(S122)、露光待ち(S123)、フル画素取り込み(S124)の順に動作を行なわせて後発画素欠陥検出用の画像データを取得し、その結果をSDRAM35上に格納する。その後、CPU40は、通信状態を確認して(S125)、通信状態が良好と判断した場合(S125;良好)、画像データを画像処理装置、またはローカル処理装置60に送信する(S126)。一方、CPU40は、通信状態が不良と判断した場合(S125;不良)、取り込んだ画像データを廃棄し(S127)、動作内容チェック(S100)に戻る。
【0223】
図20は、画像処理装置3aに接続しているカメラヘッドが本実施の形態に示す種類のカメラヘッド2Aの場合に、第1の画像処理装置3aのソフトウェアであって、カメラの接続コントロールタスク320により、カメラヘッド2Aに対するカメラヘッド処理タスクとして起動される第1のカメラヘッド処理タスク330の内容を示したものである。
【0224】
なお、本第2の実施の形態においては、カメラヘッド2Aがファインダ動作時には、カメラヘッド2A内部でパラメータ計算と表示画像の作成を行うので、第1の画像処理装置3aでは何も行わない。そのため、第1のカメラヘッド処理タスク330を実行しているCPU50は、ファインダ動作の場合(S136)、処理を行わずに、接続中のカメラヘッド2Aのモードチェックに移行する(S130)。
【0225】
カメラヘッド2Aがキャプチャ動作に移行すると(S130;キャプチャ)、フル画像受信(S137)の後、受信した画像データから、手振れや露光異常等の撮影した画像の異常を検出する、撮影異常検出処理を行う(S138)。撮影した画像から手振れや露光異常等の異常検出を行うアルゴリズムは種々の提案が成されており公知であるので説明を省略する。
【0226】
CPU40は、撮影異常検出処理で異常が検出された場合(S139;有り)、異常内容を画像情報(EXIFデータ)として記録する(S140)。
【0227】
その後、サムネール画像の作成が行われ(S141)、レックビュー表示がONの場合(S142;ON)、カメラヘッド2Aにサムネール画像が転送される(S143)。この時、撮影異常検出処理の結果も送られるので、カメラヘッド2A側で撮影異常を認識し、レックビュー表示画像中に撮像異常に関する表示を付加する。
【0228】
サムネール画像の転送後、送られてきた画像データ(RAW)データと画像情報をSDRAM52上、若しくはHDD55上に保管する(S144)。その後、接続中のカメラヘッドのモードチェック(S130)に移行する。
【0229】
なお、図20におけるイニシャル処理(S131〜S135)は、第1の実施の形態における第1の画像処理装置3aのイニシャル処理(図10のS61〜S65)と同じであるので説明を省略する。また、図20において、第2の実施の形態における第1の画像処理装置3aにおいては、第1の実施の形態の第1の画像処理装置3aとは異なりファインダ処理は一切行わない。
【0230】
さらに、図20における撮像終了処理(S145〜S153)は、第1の実施の形態の第1の画像処理装置3aの撮像終了処理(S77〜S85)と同じであり、かつ、図20における再生処理(S154〜S161)は、第1の実施の形態の第1の画像処理装置3aの再生処理(S86〜S93)と全く同一であるので、それぞれ説明を省略する。
【0231】
以上説明したように本発明の第2の実施の形態に係る電子カメラシステムでは、前記電子カメラは、複数の無線通信方式をさらに備え、前記ネットワークとの通信状態に応じて使用する無線通信方式を前記複数の無線通信方式の内から適宜選択して設定し、前記ネットワークとの接続を行うようにしたので、通信が混雑している方式を避けて別の通信方式でネットワーク上の処理装置への接続が可能になり、電子カメラと処理装置間の安定した接続が可能となる。
【0232】
また、本発明の第2の実施の形態に係る電子カメラシステムによれば、前記ネットワークを介さずに、前記電子カメラからの画像データに対して前記画像処理装置が行う処理に対応する画像処理を行うローカル処理装置を有しているので、無線が混雑していたり、つながらない場所で電子カメラを使用しなければならない状況であっても、ローカル処理装置が画像処理装置の代わりに処理を行うことにより、電子カメラの撮影が可能となる。
【0233】
さらに、本発明の第2の実施の係る電子カメラシステムによれば、前記電子カメラは、前記ネットワークとの接続状態の良否を判定する手段と、無線通信を用いて前記ネットワークとの間でデータ転送を行う無線通信手段と、前記ネットワークを介さずに、前記電子カメラからの画像データに対して前記画像処理装置が行う処理に対応する画像処理を行うローカル処理装置と、前記判定手段が良好であると判定したときには、前記ネットワークを、不良であると判定した時には、前記ローカル処理装置を選択して、前記画像データを送信するようにしたので、接続状態の良否を判定し、その判定結果によって画像データを処理する先を変更することができ、例えば、無線が混雑していたり、無線がつながらない場所で電子カメラを使用しなければならない状況になっていても、ローカル処理装置が選択されて画像処理装置の代わりに処理が行われることとなり、ユーザーが接続状態を意識することなく電子カメラの撮影が可能となる。
【0234】
また、第2の実施の形態に係る電子カメラシステムによれば、電子カメラシステムは、複数の無線通信方式を有した無線通信手段と、前記通信状態の良好さを複数のグレードに分けて判断し、グレードに応じた無線通信方式を選択するための選択信号を生成する判定手段とを備え、かつ、通信状態の良好さを複数のグレードに分けて判断してグレードに応じた無線通信方式を選択するので、通信が混雑している方式を避けて別の通信方式でネットワーク上の処理装置への接続が可能になり、電子カメラと処理装置間の安定した接続が可能となる。
【0235】
<第3の実施の形態>
次に、図21〜23を用いて、本発明の第3の実施の形態に係る電子カメラシステムの説明を行う。
【0236】
図21は、本発明の第3の実施の形態に係る電子カメラシステムで使用する電子カメラの構成を示すブロック図である。
【0237】
図21に示す第3の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、このカメラヘッド2Bは、光学系を簡略化している点に特徴があり、絞り・シャッタ・TFT表示パネルを無くして最小構成のハードウエア構成にしたものであり、第1の実施の形態における第1のカメラヘッド2aと同一構成要素には同一符号を付して、その部分の説明を省略し、それ以外の部分のみを説明する。
【0238】
このカメラヘッド2Bでは、光学系は、レンズ70のみの固定焦点であるため、AF機能は不要となっている。また、絞り・シャッタを省略したので、露光調整はCMOSセンサで作られた撮像素子71の電子シャッタ機能のみで行うようにしている。
【0239】
また、このカメラヘッド2Bでは、TFT表示パネルが無いので、TFT表示パネルを用いたファインダ表示や再生機能も省略されている。
【0240】
加えて、このカメラヘッド2Bは、TFT表示パネルが無いため、撮影状況を通知するための状態表示LED72が配置されており、前記状態表示LED72により、撮像画像の異常やネットワーク5との通信不通を通知する。
【0241】
このカメラヘッド2Bにおいて、 撮像素子71は、CMOSセンサで構成されており、素子内にタイミングジェネレータ(TG)やAD変換回路を内蔵している。また、撮像素子71の動作は、CPU40によりI/O制御回路73が操作され、撮像素子71の内部のシリアルインターフェースを介して対応するレジスタ値を更新することにより制御されている。
【0242】
撮像素子71からは、RGB画素配列をそのまま順次読み出したフル画像データ(RAWデータ)と任意の場所を任意の間隔で読み出した間引き画像データが、前記レジスタの設定に応じて読み出される。
【0243】
この第3の実施の形態におけるカメラヘッド2Bは、CPU40が所定のプログラムを実行することにより、ネットワークとの接続状態の良否を判定する判定手段と、前記判定手段により接続状態が不良と判断されたときに、撮像枚数や機能を削減して単独撮影を実行させる手段とを実現し、かつ、前記判断手段の判定結果を表示する手段としての状態表示LED72を備えたものである。
【0244】
図22は、本発明の第3の実施の形態に係る電子カメラシステムで使用するカメラヘッドの撮像タスクのフローチャートである。
【0245】
第3の実施の形態におけるカメラヘッド2Bには、TFT表示パネルが搭載されていないため、ファインダ動作時は撮像素子71の電子シャッタ速度を求める処理だけが行われる。
【0246】
具体的には、撮像素子71からの画像データをSDRAM35上に展開して、CPU40により処理に必要な画像データの値を読み込んで演算し結果を求め、その結果に応じて、撮像素子71内の電子シャッタ速度を決めているレジスタ値を更新する処理が行われる。
【0247】
処理内容としては、例えば指定領域のRGBの内のGデータ値の平均値を求め、その平均値が指定範囲内に入るようにレジスタ値を変更するような処理である。かくの如き処理は単純であるので、専用のハードウエアを持たずとも高速での処理が可能なため、本第3の実施の形態では専用ハードウエアを設けず、CPU40により実行されるソフトウェアで処理を行っている。
【0248】
第1の画像処理装置3a(または、第2の画像処理装置3b)は、カメラヘッド2Bからの画像データから撮影上の不具合を検出し、カメラヘッド2Bに対してその検出結果をネットワークを介して送信する手段を備えている。この検出結果を受信したカメラヘッド2Bは、当該検出結果を状態表示LED72に表示して操作者に通知するようになっている。
【0249】
図22において、CPU40は動作内容がファインダ動作だと判断すると(S170;ファインダ動作)、ファインダ動作の検出以降の処理に以降する。すなわち、CPU40は、露光待ち(S171)、間引き画像取り込み(S172)、露光時間演算(S173)、撮像条件更新(S174)の一連の処理をし、前記電子シャッタ速度調整による露光調整が実行された後、動作内容チェック(S170)に戻る。
【0250】
また、CPU40は動作内容がキャプチャ動作だと判断すると(S170;キャプチャ動作)、撮像イニシャル処理を実行し(S175)、ついでファインダ動作で決定された電子シャッタ速度により露光された後(S176)、フル画像を取込みSDRAM35上に格納する(S177)。その後、CPU40は、APとの通信状態をチェックし(S178)、通信状態が良好な場合(S178;良好)、撮像情報と画像データが送信される(S183)。
【0251】
CPU40は通信状態が不良と判断した場合(S178;不良)、SDRAM35上の空きエリアの確認を実行し(S179)、次の撮像による画像データ・画像情報も格納可能な場合(S179;あり)、撮像可能と判断して、”単独撮影中”を示すLED72の点灯処理を実行し(180)、動作内容のチェック(S170)に戻る。この動作を繰り返すことにより、SDRAM35上に空きエリアがある限り(S179;あり)、キャプチャ動作を行うことができる。
【0252】
通信状態が不良な状態でキャプチャ動作を繰り返すと、SDRAM35上の空きエリアが無くなり(S179;なし)、撮像が不可能になる。その場合(S179;なし)、CPU40は、”撮像不可能”を示すLED72の点灯処理をして(S181)、ネットワークとの接続回復を待って(S182)、格納した撮像情報と画像データを送信する(S183)。
【0253】
次いで、CPU40は、撮像画像に対しての異常チェックがONかOFFかを判断し(S184)、ONの場合(S184;ON)、通信状態良好でデータ送信したか否かを判断する(S185)。CPU40は、通信状態良好でデータ送信したと判断すると(S185;Y)、第1の画像処理装置3aからの判定を待ち(S186)、その結果を示すLED72を点灯処理し(S187)、動作内容チェック(S170)に戻る。
【0254】
ここで、異常チェックは、通信状態が正常な場合のキャプチャ処理で行われ、前記の如く通信が不可能な状態で撮像された画像に対しては、撮像時のカメラヘッド2Bの設定で異常チェックがONであっても、回復後に送られた画像に対しては、異常チェックは行われない。これは異常チェックが、カメラヘッド操作者に撮り直しを促すためのものであるため、撮像後、時間が経過してから警告を行っても意味が無いためである。
【0255】
なお、図22における動作終了ステップ(S188〜S194)は、前記第1の実施の形態や第2の形態と同様であるので説明を省略する。
【0256】
第1の画像処理装置3a側の動作を、図23を参照して説明する。
図23は、本発明の第3の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、第1の画像処理装置3aの動作を説明するためのフローチャートである。
【0257】
第1の画像処理装置3aにカメラヘッド2Bが接続し、かつ、カメラヘッド2Bがその時点で最初に接続するカメラヘッドであった場合、第1のカメラヘッド処理タスク330として、カメラヘッド2Bの機種に対応した図23に示した如き処理用のプログラムが起動される。
【0258】
上述したように、カメラヘッド2Bの機種では、表示用のTFT表示パネルが無いので、再生動作及び撮像時のファインダ画像表示とレックビュー画像表示動作が行われない。
【0259】
また、イニシャル処理も、カメラヘッド2Bからは、IDのみが送信され、動作プログラムの送信やカメラヘッド内部パラメータの受信の処理は実行しない。
【0260】
そのため、第1のカメラヘッド処理タスク330は、図23に示した如きものになる。
【0261】
すなわち、CPU50は、接続中のカメラヘッド2Bの動作モードを解析し(S200)、イニシャルモードの場合(S200;イニシャル動作)、IDを受信し(S201)、これを画像格納装置4に格納する(S202)。
【0262】
カメラヘッド2Bの動作モードが撮像モード(S200;撮像)であって、ファインダ動作時には(S203;ファインダ)、CPU50は何も行わない。
【0263】
カメラヘッドの動作モードが撮像モードで(S200;撮像)、かつ、キャプチャ動作の場合(S203;キャプチャ)、CPU50は、先ずフル画像データを受信する(S204)。その時点でのカメラヘッドの設定で撮影異常チェックONになっていた場合(S205;ON)、CPU50は、受信した画像データから手振れや光量異常を検出し(S206)、異常があった場合(207;有り)、その内容を記録する(S208)。その後、その検出結果をカメラヘッド2Bに送信し(S209)、サムネール画像の作成とSDRAM52またはHDD55への保管を行う(S210)。サムネール画像は、撮像されたフル画像データと共に画像格納装置4で格納するので、この時点で作成・保管しておく。
【0264】
カメラヘッド2Bの設定で撮影異常チェックOFFになっていた場合(S205;OFF)、CPU50は、すぐにサムネール画像の作成とSDRAM52またはHDD55への保管を行う(S210)。
【0265】
最後に、CPU50は、受信したフル画像をSDRAM52若しくはHDD55上に保管し(S211)、カメラヘッド2Bの電源ON/OFFを確認し(S212)、再度カメラヘッド2Bのモードチェック(S200)に戻る。
【0266】
カメラヘッド2Bの動作モードが撮像で(S200;撮像)、撮像終了動作の場合(S203;撮像終了)、CPU50は、接続中のカメラヘッド2Bからの未処理のフル画像データ(RAWデータ)があるかを確認し(S213)、ある場合は(S213;有り)、第1の実施の形態の場合と同様に画像処理(S214)、フォーマット変換を行い(S215)、その後に画像格納装置4にフォーマット変換後の画像データとサムネール画像データ及び付加情報を転送する(S216)。転送後、CPU50は、再度、残っている未処理の画像データの確認を行い、未処理データが無くなるまで繰り返す(S213〜S216)。
【0267】
未処理データが無くなると(S213;無し)、CPU50は、カメラヘッド2Bの電源ON/OFFを確認し(S212)、電源ONの場合(S212;ON)、再度カメラヘッド2Bのモードチェック(S200)に戻る。
【0268】
カメラヘッド2Bのカメラ電源がOFFになった時点で(S212;OFF)、CPU50は、その対応していたカメラヘッド処理タスク330を終了する。
【0269】
以上説明したように本発明の第3の実施の形態に係る電子カメラシステムによれば、電子カメラシステムは、前記ネットワークとの接続状態の良否を判定する手段と、前記判定手段により不良と判定されたときに、撮像枚数や機能を削減した単独撮像を実行する手段と、前記判定手段による判定を表示する手段とを有し、接続状態を判定し、不良との判定結果のときには、撮像枚数や機能を削減した単独撮像を実行するので、例えば、ネットワーク5への接続ができず、かつローカル処理装置60が無い状態でも、撮像が可能となる。具体的には、少なくとも、1枚分の撮像データを保持するだけのメモリは電子カメラに確保されているので、単独撮像状態になった後、1枚分だけは撮像時可能とし、撮像後取り込んだデータを確保して、ネットワークとの接続が回復してデータを画像処理装置3aまたは3bに転送するまでは、新たな処理を行わないことにより、前記処理が可能となる。
【0270】
また、本発明の第3の実施の形態に係る電子カメラのシステムによれば、撮像用及び記録用の画像処理や画像格納機能等をネットワーク上に移動させることにより、カメラ部分を簡易な構成にし、低価格化と小型化を図ることが可能となる。
【0271】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載の本発明によれば、電子カメラ側に必要な機能は、撮像素子からの画像データを、そのままネットワーク上の処理ユニットに転送する機能だけとすることができ、カメラ側の処理回路やメモリの構成を小さくすることが可能となる。また、画像処理機能や画像保管機能がカメラから独立するので、最新のアルゴリズムや高度なアルゴリズムでの画像処理が可能となって、カメラ部分を簡易な構成にし、低価格化と小型化を図ることが可能となる。
【0272】
また、請求項2に記載の本発明によれば、ネットワーク上の画像処理装置に複数の電子カメラが接続された状況に於いても、電子カメラとのデータ転送を、パケット単位の処理で行うため、複数の電子カメラに対しての並行処理が可能になる。
【0273】
また、請求項3に記載の本発明によれば、電子カメラ側で必要とする、ネットワークに接続されている機器の制御が可能となる。
【0274】
また、請求項4に記載の本発明によれば、カメラ側のメモリの削減とユーザーに意識させない形での動作プログラムのアップデートが可能になる。
【0275】
また、請求項5に記載の本発明によれば、ファインダ表示画像を作成する回路を電子カメラから省略でき、回路を削減できる。
【0276】
また、請求項6に記載の本発明によれば、レックビュー表示画像を作成する回路を電子カメラから省略でき、回路を削減できる。
【0277】
また、請求項7に記載の本発明によれば、演算用回路が省略でき、更に高度な処理を行うことにより、更に正確なAE、AF、AWB処理を行うことが可能となる。
【0278】
また、請求項8に記載の本発明によれば、通信が混雑している方式を避けて別の通信方式でネットワーク上の処理装置への接続が可能になり、電子カメラと処理装置間の安定した接続が可能となる。
【0279】
さらに、請求項9に記載の本発明によれば、ローカル処理装置が画像処理装置の代わりに処理を行うことにより、電子カメラの撮影が可能となる。
【0280】
また、請求項10に記載の本発明によれば、無線が混雑していたり、無線がつながらない場所で電子カメラを使用しなければならない状況になっていても、ローカル処理装置が選択されて画像処理装置の代わりに処理が行われることとなり、ユーザーが接続状態を意識することなく電子カメラの撮影が可能となる。
【0281】
また、請求項11に記載の本発明によれば、通信が混雑している方式を避けて別の通信方式でネットワーク上の処理装置への接続が可能になり、電子カメラと処理装置間の安定した接続が可能となる。
【0282】
また、請求項12に記載の本発明によれば、単独撮像状態になった後、1枚分だけは撮影時可能とし、撮影後取り込んだデータを確保して、ネットワークとの接続が回復してデータを処理装置に転送するまでは、新たな処理を行わないことにより、前記処理が可能となる。
【0283】
また、請求項13に記載の本発明によれば、再撮像がすばやく行われることになり、電子カメラの操作性が向上する。
【0284】
また、請求項14に記載の本発明によれば、通常の電子カメラでは実現できなかった、レンズの収差補正のような高度な画像処理を実施することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電子カメラシステムを示すブロック図である。
【図2】本第1の実施の形態に係る電子カメラシステムで使用する第1のカメラヘッド2aを示す構成図である。
【図3】第1の実施の形態に係る電子カメラシステムで使用する第1の画像処理装置3aを示す構成図である。
【図4】第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、第1のカメラヘッド2aが電源投入から撮像モードのファインダ表示を実行するまでの動作の概要を示すシーケンス図である。
【図5】第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、キャプチャ動作での内容を示すシーケンス図である。
【図6】第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、第1のカメラヘッド2aに格納されるソフトウェアを示す構成図である。
【図7】第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、第1のカメラヘッド2aで処理されるイニシャル処理タスクを示すフローチャートである。
【図8】第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、第1のカメラヘッド2aの撮像モードの動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、第1の画像処理装置3aに格納されるソフトウェアを示す構成図である。
【図10】第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、第1の画像処理装置3aで処理される前記第1のカメラヘッド処理タスクのフローチャートである。
【図11】本第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、第1のカメラヘッド2aのフル画像と間引き画像の画素構成説明するための図である。
【図12】本第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、間引き画像の画素構成を説明するための図である。
【図13】第1の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、ファインダ動作での表示画像の作成方法を説明するためのシーケンス図である。
【図14】第1の実施の形態に係る電子カメラシステムおいて、第1のカメラヘッド2aと第2のカメラヘッド2bが共にファインダ動作となった場合のデータの流れを説明するための図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態に係る電子カメラシステムで使用するカメラヘッド2Aの構成を説明するためのブロック図である。
【図16】第2の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、ローカル処理装置60の構成を説明するために示す構成図である。
【図17】第2の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、カメラヘッド2Aで処理される表示画像作成方法について説明するための説明図である。
【図18】本発明の第2の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、ローカル処理装置60とカメラヘッド2Aとの接続を説明するための図である。
【図19】本発明の第2の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、カメラヘッド2Aが処理する撮像タスクを示すフローチャートである。
【図20】本発明の第2の実施の形態において,第1の画像処理装置3aがカメラヘッド2Aを接続した際の第1の画像処理装置3aの動作を説明するためのフローチャートである。
【図21】本発明の第3の実施の形態に係る電子カメラシステムで使用するカメラヘッド2Bの構成を示すブロック図である。
【図22】本発明の第3の実施の形態に係る電子カメラシステムで使用するカメラヘッド2Bの撮像タスクのフローチャートである。
【図23】本発明の第3の実施の形態に係る電子カメラシステムにおいて、第1の画像処理装置3aの動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1…電子カメラシステム
2,2A,2B…カメラヘッド(電子カメラ)
2a,2b,2c,2d…第1,第2,第3,第4のカメラヘッド(電子カメラ)
3…画像処理装置
3a,3b…第1、第2の画像処理装置
4…画像格納装置
5…ネットワーク
5a,5b,5c…第1、第2、第3のネットワーク
5p,5q,5r…第1、第2、第3のAP
21…凸レンズ
22…凹レンズ
23…ズーム制御機構
24…ズームレンズ
37…第1の無線ユニット
37A…第2の無線ユニット
Claims (14)
- 被写体を撮像して撮像データとする少なくとも一つの電子カメラと、前記電子カメラからの撮像データに対して所定の画像処理を施して画像データを作成する少なくとも1つの画像処理装置と、前記画像処理装置により作成された画像データを格納する画像格納装置とがネットワークを介して接続された電子カメラシステムであって、
前記画像処理装置は、前記撮像データから当該撮像データを外部表示機器にて参照可能にするための参照画像データを作成する手段と、前記画像格納装置に格納するために、前記撮像データから所望のフォーマットに変換した画像データを作成する手段と、
を備えたことを特徴とする電子カメラシステム。 - 前記電子カメラは、撮像データをパケット単位に分割して前記ネットワークに送信し、
前記画像処理装置は、前記ネットワークを介して送られてくるパケット単位の撮像データを受信し、パケット単位で処理することを特徴とする請求項1に記載の電子カメラシステム。 - 前記電子カメラは、前記ネットワークに接続されている機器を制御するための指示信号を生成し、前記ネットワークに送信することを特徴とする請求項1に記載の電子カメラシステム。
- 前記画像処理装置は、前記ネットワーク上に接続される前記電子カメラに係るプログラム、設定データ、及び前記参照画像データを含む固有データを格納し、前記電子カメラからの指示信号に応じて、前記固有データを前記ネットワークを介して対応する前記電子カメラに転送することを特徴とする請求項3に記載の電子カメラシステム。
- 前記電子カメラは、前記外部表示機器としての電子ファインダをさらに備え、前記指示信号に応じて、前記ネットワークを介して前記画像処理装置から前記参照画像データが転送されることを特徴とする請求項3に記載の電子カメラシステム。
- 前記参照画像データは、前記画像格納装置への格納が予定される撮像データに係るものであることを特徴とする請求項5に記載の電子カメラシステム。
- 前記画像処理装置は、前記電子カメラからの撮像データに基づき、撮像時の条件を設定するためのパラメータを求め、前記ネットワークを介して求めたパラメータを前記電子カメラに転送することを特徴とする請求項1に記載の電子カメラシステム。
- 前記電子カメラは、複数の無線通信方式を備え、前記ネットワークとの通信状態に応じて使用する無線通信方式を前記複数の無線通信方式の内から適宜選択して設定し、前記ネットワークとの接続を行うことを特徴とする請求項1に記載の電子カメラシステム。
- 前記ネットワークを介さずに、前記電子カメラからの撮像データに対して前記画像処理装置が行う処理に対応する画像処理を行うローカル処理装置をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の電子カメラシステム。
- 前記電子カメラは、前記ネットワークとの接続状態の良否を判定する手段と、無線通信を用いてデータ転送を行う無線通信手段と、前記ネットワークを介さずに、前記電子カメラからの撮像データに対して前記画像処理装置が行う処理に対応する画像処理を行うローカル処理装置とを備え、前記判定手段が接続状態が良好であると判定したときには前記ネットワークに、不良であると判定した時には前記ローカル処理装置に接続し、前記撮像データを接続先に送信することを特徴とする請求項1に記載の電子カメラシステム。
- 前記無線通信手段は、複数の無線通信方式を備え、
前記判定手段は、前記通信状態の良好さを複数のグレードに分けて判断し、グレードに応じた無線通信方式を選択するようにしたことを特徴とする請求項10に記載の電子カメラシステム。 - 前記電子カメラは、前記ネットワークとの接続状態の良否を判定する手段と、前記判定手段による判定結果を表示する手段と、前記判定手段により不良と判定されたときに、撮像枚数や機能を削減した単独撮像を実行する手段とを有することを特徴とする請求項1に記載の電子カメラシステム。
- 前記画像処理装置は、前記電子カメラからの撮像データから撮影上の不具合を検出し、対応する前記電子カメラに対してその検出結果を前記ネットワークを介して送信する手段をさらに備え、前記電子カメラは、前記画像装置からの前記検出結果を操作者に通知する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の電子カメラシステム。
- 前記電子カメラは、固有のプロファイル情報を前記画像処理装置に転送し、前記画像処理装置は、前記プロファイル情報に基づいて、前記電子カメラからの撮像データに対して画像処理を行う手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の電子カメラシステム。
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