JP2004192802A - 光ピックアップ - Google Patents
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Abstract
【課題】数mW程度の短波長光源を用いて、記録再生可能な高密度・高転送レートの光ディスクシステムに必要な光ピックアップを実現する。
【解決手段】SHGブルーレーザ1から出射されたブルー光は、コリメートレンズ2により平行光に変換される。平行化されたブルー光は、偏光ビームスプリッタ3及びλ/4板4を透過後、対物レンズ5により光ディスク6上に導かれる。光ディスク6上での反射した信号光は、偏光ビームスプリッタ3で90度曲げられ、検出レンズ7とシリンドリカルレンズ8を透過し、アバランシェ・フォト・ダイオード(APD)から構成される受光素子9に導かれる。受光素子9は4分割構造になっている。
【選択図】図1
【解決手段】SHGブルーレーザ1から出射されたブルー光は、コリメートレンズ2により平行光に変換される。平行化されたブルー光は、偏光ビームスプリッタ3及びλ/4板4を透過後、対物レンズ5により光ディスク6上に導かれる。光ディスク6上での反射した信号光は、偏光ビームスプリッタ3で90度曲げられ、検出レンズ7とシリンドリカルレンズ8を透過し、アバランシェ・フォト・ダイオード(APD)から構成される受光素子9に導かれる。受光素子9は4分割構造になっている。
【選択図】図1
Description
本発明は、情報を記録再生する高密度光ディスクシステムに関するものである。
波長780nm帯の近赤外半導体レーザを用いた相変化型光ディスクシステム(以下、PC光ディスクと記す)や光磁気ディスクシステム(以下、MO光ディスクと記す)が広く普及している。また最近では、波長670nmの赤色半導体レーザを用いたディジタルビデオディスクシステム(以下、DVDと記す)の開発も活発であり、5Gバイトの記録容量を有するROM(読み出し専用)システムが今後普及すると思われる。
今後のマルチメディア時代に対して要望されていることは、光ディスクの高転送レート化及び高密度化である。高密度化を実現するためには、さらなる光源の短波長化が必要となる。短波長化技術として、近赤外半導体レーザと擬位相整合(以下、QPMと記す)方式の分極反転型導波路(非特許文献2参照))デバイスを用いた第2高調波発生(以下、SHGと記す)がある。
分極反転型導波路デバイスを用いたブルー光源の概略構成図をそれぞれ図8に示す。概略構成図8において15は0.85μm帯の100mW級AlGaAs系DBR(分布ブラッグ反射型)半導体レーザ、16はN.A.=0.5のコリメートレンズ、17はλ/2板、18はN.A.=0.5のフォーカシングレンズである。LiTaO3基板19上には光導波路20と周期的に分極反転領域21が形成されている。コリメートレンズ16で平行になったレーザ光は、λ/2板17で偏向方向を回転され、フォーカシングレンズ18で分極反転型導波路デバイス22の光導波路20の端面に集光され、分極反転領域21をもつ光導波路20を伝パンし、光導波路20の出射端面より高調波と変換されなかった基本波が出射される。DBR半導体レーザ15のDBR部を制御し、DBR半導体レーザ15の波長は分極反転型導波路デバイス22の位相整合波長許容度内に固定される。DBR半導体レーザ15の光導波路6内への入射光強度70mWに対し、波長425nmのブルー光が3mW程度得られている。
1994年、秋期応用物理学会、19a−S−7 山本他、Optics Letters Vol.16, No.15, 1156(1991)
1994年、秋期応用物理学会、19a−S−7 山本他、Optics Letters Vol.16, No.15, 1156(1991)
現在、普及している5インチのPCやMO光ディスクの記録容量は640Mバイト程度で、今後マルチメディア時代を迎えるにあたり、大容量の記録密度、高い転送レートを有する記録再生装置が必要不可欠になると思われる。記録密度を向上させる手段として、光源の短波長化、集光レンズの高NA(開口数)化などがある。高NAの集光レンズは量産化が難しく、またシステムの安定性の面においても不利である。それに対し、波長400nm帯の短波長ブルー光源を用いると、波長だけで現行の4倍の記録密度を達成できる。今後、さらなる高密度化が期待される。
波長400nm帯のブルー光源を実現できる手段として、半導体レーザを用いたSHG技術がある。現在のところ、出力数mWの波長430nmのブルー光が得られている。SHG技術の課題は、ブルー光への変換効率が数%程度と小さいことである。再生専用(ROM)光ディスクの再生では、光ディスク上で数百μW必要であり、1mW程度の光源出力で十分再生可能である。しかしながら、PC及びMO光ディスクの再生や、さらに高転送レートでの再生を行うためには、数mW〜10mW程度のブルー光出力が必要となる。また、受光素子の感度は量子効率の関係から、波長に比例して短波長光に対する感度は悪くなる。そのため、SHG光源において、基本波である半導体レーザの高出力動作や、波長変換素子の高効率化が必要となる。一方、光ディスクシステムの低コスト化や高い信頼性を図るためには、半導体レーザの出力をできるだけ低くすることが望まれる。
本発明は以上示した、高密度で高転送レートで作動する記録再生システムの課題を克服し、高密度・高転送レートの光ディスクシステムを提供するものである。
上記課題を解決するため本発明は、少なくとも光源と、光ディスクに光源からの光を導くための集光光学系と、光ディスクからの再生信号光を検出するための受光素子を有し、受光素子がアバランシェ・フォト・ダイオード(APD)から構成された光ピックアップを提供するものである。
以上のように、本発明は少なくとも光源と、光ディスクに光源からの光を導くための集光光学系と、光ディスクからの再生信号光を検出するための受光素子を有し、受光素子がアバランシェ・フォト・ダイオード(APD)から構成されることにより、高密度・高転送レートの光ディスク再生に必要な光ピックアップを実現するものである。
また、本発明は少なくとも光源と、光ディスクに光源からの光を導くための集光光学系と、光ディスクからの再生信号光を検出するためのAPDから構成される受光素子を有する光ピックアップにおいて、受光素子が多分割されていて、受光素子の印加電圧が異なることで、高密度の光ディスク再生に必要な光ピックアップを提供するものである。
また、本発明は少なくとも光源と、光ディスクに光源からの光を導くための集光光学系と、光ディスクからの再生信号光を検出するための受光素子を有し、受光素子の受光面積を再生信号光の受光素子上集光ビーム径よりも小さくすることで、高密度の光ディスク再生に必要な光ピックアップを提供するものである。
また、本発明は少なくとも光源と、光ディスクに光源からの光を導くための集光光学系と、光ディスクからの再生信号光を検出するための受光素子を有し、受光素子を100分割以上に多分割することで、調整の簡便な光ピックアップを実現するものである。
また、本発明は少なくとも光源と、光ディスクに光源からの光を導くための集光光学系と、光ディスクからの再生信号光を検出するための受光素子を有し、受光素子の感度特性が受光する再生信号光の強度に対して非線形を有することで、高密度の光ディスクシステムに必要な光ピックアップを実現するものである。
さらに、本発明は少なくとも光源と、光ディスクに光源からの光を導くための集光光学系と、光ディスクからの再生信号光を検出するための受光素子を有し、受光素子の感度特性が受光場所により異なることにより超解像を起こし、高密度の光ディスク再生に必要な光ピックアップを実現するものである。
(実施の形態1)
本実施の形態では、光ディスクからの再生信号光を検出するための受光素子が、アバランシェ・フォト・ダイオード(APD)から構成されている光ピックアップについて説明する。概略構成図を図1に示す。
本実施の形態では、光ディスクからの再生信号光を検出するための受光素子が、アバランシェ・フォト・ダイオード(APD)から構成されている光ピックアップについて説明する。概略構成図を図1に示す。
図1では、光源としてSHGブルーレーザ、光ディスクとしてPC光ディスクが用いられた。SHGブルーレーザ1は、50mW級の半導体レーザと、LiTaO3基板上に作製した擬似位相整合方式の分極反転型導波路デバイスから構成される。ブルー出力0.3mWのSHGブルーレーザ1から出射されたブルー光は、コリメートレンズ2により平行光に変換される。平行化されたブルー光は、偏光ビームスプリッタ3及びλ/4板4を透過後、NA=0.6の対物レンズ5により光ディスク6上に導かれる。光ディスク6上でのブルー出力は0.1mWであった。光ディスク6上での反射した信号光は、偏光ビームスプリッタ3で90度曲げられ、検出レンズ7とシリンドリカルレンズ8を透過し、受光素子9に導かれる。受光素子9は4分割構造になっており、光ディスク6からのフォーカスおよびトラッキング信号をサーボ検出し、制御を行っている。本実施の形態では、受光素子9として、アバランシェ・フォト・ダイオード(APD)から構成されている。APDは、PN接合に逆バイアスを加え、空乏層内に高電界を形成したものであり、これにより光キャリアが加速され、物質内の原子に次々と衝突し、2次キャリア生成を利用するものである。そのため、内部増幅機能と同時にPINフォトダイオードの高速性を有する受光素子である。
APDの逆印加電圧に対する出力感度特性を図2に示す。印加電圧100Vに対して、増倍率は10であり、受光感度として5A/Wが得られる。PINフォトダイオードの受光感度に対して(波長430nmに対して0.3A/W)、約1桁以上向上することができる。そのため、本実施の形態のように、光ディスク上のパワーが0.1mW程度の光ピックアップで、PC光ディスクを再生することができる。
本実施の形態では、光ディスク6として再生専用のディスクが用いられたが、記録・再生可能なPC光ディスクを用いても同様の効果が得られる。特に、PC光ディスクでは、記録層であるGeSbFeの組成比を変化させることで、ディスクの受光感度が異なる。しかしながら、ブルー光に対する記録感度を向上させると、低パワーの光で記録マークが消去されるため、再生パワーも低くする必要がある。例えば、光ディスク上のパワーが2mW程度の光に対し、記録マークが形成される場合、0.2mW程度の光で再生することが要求される。本実施の形態のように、受光素子としてAPDを用いた場合、再生専用ディスクを0.1mW程度の光ディスク上パワーで再生できるため、2mW程度のSHGブルーレーザによりPC光ディスクを用いた記録・再生システムを実現することができる。
また、本実施の形態のようにAPDを受光素子として用いた光ピックアップの場合、図2に示すように印加電圧により増倍率すなわち受光感度を調整することができるので、SHGブルーレーザの出力変化に対して、感度調整を行うことが可能であり、半導体レーザ自身のオート・パワー・コントロール(APC)などを必要とせず、光ピックアップを簡素化することができる。
本実施の形態のように、APDを受光素子として用いた場合、APDの印加電圧を高くすることで、受光感度をさらに向上することができる。この場合、ブルー出力をもう少し小さくすることができる。SHGブルー光源において、分極反転型導波路デバイスを用いた場合、半導体レーザ光を導波路に導くための光学調整が困難である。分極反転型導波路デバイスの代わりに、分極反転型のバルク型デバイスを用いた場合、得られるブルー光出力は数十μWであるが、光学調整は極端に簡便化される。本実施の形態のように受光素子としてAPDを用いた光ピックアップにおいては、印加電圧により受光感度を調整できるため、バルク型デバイスにより構成されるブルー光源を用いても、容易に光ディスクを再生することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、光ディスクからの再生信号光を検出するための受光素子が、APDから構成されていて、APDが電子冷却素子上に固定されている光ピックアップについて説明する。
本実施の形態では、光ディスクからの再生信号光を検出するための受光素子が、APDから構成されていて、APDが電子冷却素子上に固定されている光ピックアップについて説明する。
光ピックアップの温度は、使用環境の違いにより、0℃〜60℃まで変化する。APDの受光感度は、1桁程度大きく変化する。本実施の形態では、環境温度が変化しても受光素子であるAPDの温度が一定であるため、感度も一定に保たれている。図3に示すように、受光素子であるAPD10が電子冷却素子11上に固定されている。APD10にはサーミスタ12が取り付けられていて、APD10の温度が常にモニターされている。電子冷却素子11に電気的にフィードバックし、APD10の温度が一定に保持される。これにより、環境温度変化に対しても、一定の受光感度を維持できる。
図3では、APDのみを電子冷却素子上に固定したが、光ピックアップを電子冷却素子上に固定して、温度コントロールしても同様の効果が得られる。この場合、冷却容量の大きな電子冷却素子が必要となるが、光ピックアップ全体が温度一定であるため、環境温度変化による光学軸のずれなども生じないため、その効果は大きい。
また、図9に示すように、SHGブルーレーザとAPDを一体モジュール化し、そのモジュールを電子冷却素子により温度コントロールすることにより、電子冷却素子の容量の低減および光学調整の簡素化を行うことができる。図9では、半導体レーザチップ23と分極反転型導波路デバイス24が直接結合されている。分極反転型導波路デバイス24から得られたブルー光は、Siサブマウント26をエッチングして得られたミラーにより反射する。Siサブマウント上には、APD25も一体化されている。Siサブマウント26は電子冷却素子27上に固定されている。図9に示すモジュールを用いた光ピックアップにより、環境温度変化に対しても一定の受光感度が維持され、安定な再生特性が得られる。またこの場合、SHGブルーレーザの温度コントロールも同時に行えるため、さらに安定した再生特性を得ることが可能となる。
(実施の形態3)
実施の形態2では、電子冷却素子によりAPDの温度が一定に保持され、その受光感度が環境温度変化に対して一定であった。本実施の形態では、SHGブルーレーザより得られるブルー出力に対して、APDの受光感度を変化させ、一定の再生信号強度が得られる光ピックアップについて説明する。
実施の形態2では、電子冷却素子によりAPDの温度が一定に保持され、その受光感度が環境温度変化に対して一定であった。本実施の形態では、SHGブルーレーザより得られるブルー出力に対して、APDの受光感度を変化させ、一定の再生信号強度が得られる光ピックアップについて説明する。
SHGブルーレーザは、基本波となるDBR半導体レーザ光と波長変換素子である分極反転型導波路デバイスから構成される。半導体レーザの波長は、DBR部により分極反転型導波路デバイスの位相整合波長内に常にコントロールされているため、SHGブルーレーザからは常にピークのブルー出力が得られる。しかしながら、基本波であるDBR半導体レーザの出力は、環境温度変化に対して変化する。環境温度が高くなると、DBR半導体レーザの出力は低下し、これの2乗に比例してブルー出力も低下する。このとき、DBR半導体レーザの出力が一定になるように、DBR半導体レーザに電気的フィードバックを行うとDBR半導体レーザの波長が変化するため、安定な制御が困難となる。本実施の形態では、SHGブルーレーザから得られるピークのブルー出力を検出し、APDにフィードバックし、その印加電圧または温度をコントロールすることで、一定の再生信号強度が得られるようになっている。
図4は、図1とほぼ同じ構成になっている。コリメートレンズ2により平行光に変換されたブルー光は、反射率5%程度のミラー13により分離され、検出器14に導かれる。検出器14は、SHGブルーレーザのブルー光出力をモニターするものであり、PINフォトダイオードからなる。このブルー出力がピークになるように、SHGブルーレーザの半導体レーザのDBR部を制御する。次に、ブルー光のピーク出力の変化に対して、一定の信号強度が得られるようにAPD10の出力感度を電子冷却素子11により制御する。
本実施の形態のように受光素子の受光感度を制御することにより、SHGブルーレーザの出力安定化も半導体レーザの発振波長を制御するだけで行えるため、より安定な光ピックアップを実現することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、受光素子の受光面積を検出レンズにより集光された再生信号光の集光スポットサイズよりも小さくすることで、より高密度に記録された信号を再生できる光ピックアップについて説明する。
本実施の形態では、受光素子の受光面積を検出レンズにより集光された再生信号光の集光スポットサイズよりも小さくすることで、より高密度に記録された信号を再生できる光ピックアップについて説明する。
従来、色素を受光素子上に付加し、光強度に対する透過率の非線形性を利用した超解像による光ディスクを高密度化は提案されていた(非特許文献1参照)。この現象は、受光素子の受光面積を小さくしても同等の現象が得られる。この構成の課題は、受光面積が小さくなることによる信号強度の低下と、色素の信頼性である。実施の形態1のように、受光素子としてAPDを用いることにより、この課題は解決できる。
実施の形態1の光ピックアップにおいて、受光素子上での再生信号光のスポットは半値全幅で20μm程度である。本実施の形態では、4分割されたAPDの受光面積を図5に示すように、10μm角とした。
動作原理について説明する。光ピックアップにおいて、光ディスク面と受光素子面は共焦点になっているため、光ディスク面上の強度分布が対物レンズと検出レンズの焦点距離の比だけ拡大されて、受光素子上に結像される。図1では、対物レンズにNA=0.6を用いていて、光ディスク上の集光スポットサイズは半値全幅で0.4μmである。この光ピックアップを用いた場合、通常ではビット長0.25μm程度の記録マークを再生することは可能である。しかしながら、0.2μm以下の記録マークを再生する場合、レーザ光のスポット径よりも記録マークが小さいため、再生信号の振幅が小さくなる。本実施の形態のような10μm角の4分割フォトディテクタを用いると、記録マークのある部分のレーザ光だけ(図5(a))が、図5に示す受光素子上に結像するため、大きな振幅を得ることができる。このように、受光素子上での再生信号光のスポットサイズよりも小さな受光素子を用いることにより、より高密度の光ディスクを再生することが可能な光ピックアップを実現できる。受光素子に受光素子としてAPDを用いているため、感度的にも問題はなく、実用的な再生信号を得ることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、16分割以上に多分割された受光素子を用いた光ピックアップについて説明する。
本実施の形態では、16分割以上に多分割された受光素子を用いた光ピックアップについて説明する。
本実施の形態で用いられた受光素子を図6に示す。一つの受光素子の大きさは2μm角であり、縦横100個ずつ並んでいて、各受光素子の印加電圧は独立している。始めに調整方法について説明する。各受光素子の電圧を同じにしておき、再生信号光を受光する。このとき、信号強度がピークを示す受光素子の位置が、検出レンズにより集光された再生信号光のピークである。ここで、図6の受光素子aが最大の信号強度を示したとすると、a点が境界となるようにA、B、C、Dの4つの領域に分割し、4分割の受光素子が形成できるように結線すればよいことになる。本実施の形態では、受光素子を機械的に調整するのではなく、電気的に調整できるため、調整時間が大幅に短縮でき、量産性の高い光ピックアップが実現できる。
(実施の形態6)
受光素子としてAPDを用いた場合、実施の形態1で説明したように、APDは印加電圧により受光感度が異なる。また、SiのPINフォトダイオードにおいても、印加電圧により受光感度が多少変化する。そのため、実施の形態5で説明した各受光素子の印加電圧を調整することで、実施の形態4のように超解像により、高密度光ディスクを再生することができる。
受光素子としてAPDを用いた場合、実施の形態1で説明したように、APDは印加電圧により受光感度が異なる。また、SiのPINフォトダイオードにおいても、印加電圧により受光感度が多少変化する。そのため、実施の形態5で説明した各受光素子の印加電圧を調整することで、実施の形態4のように超解像により、高密度光ディスクを再生することができる。
本実施の形態においても、実施の形態5と同様の受光素子が用いられた。一つの受光素子の大きさは2μm角であり、縦横100個ずつ並んでいて、各受光素子の印加電圧は独立している。信号強度がピークを示す受光素子の位置が、検出レンズにより集光された再生信号光のピークである。図6の受光素子aが最大の信号強度を示したとすると、a点が境界となるようにA、B、C、Dの4つの領域に分割し、4分割の受光素子が形成できるように結線する。本実施の形態では、受光素子の大きさを再生信号光のスポットサイズよりも小さくするため、A、B、C、Dの各領域は4つの素子から構成され、全部で16の受光素子から4分割の受光素子が構成され、大きさは10μm角である。それ以外の受光素子には電圧が印加されていないので、受光感度が小さい。実施の形態4と同様に、0.2μm程度の記録マークを再生することができ、より高密度の光ディスクを再生できる光ピックアップを実現できた。
(実施の形態7)
本実施の形態では、光強度に対して、非線形な出力感度を有する受光素子を用いた光ピックアップについて説明する。
本実施の形態では、光強度に対して、非線形な出力感度を有する受光素子を用いた光ピックアップについて説明する。
Siのバンドギャップ(1.3μm)に対して、不純物レベル(0.65μm)を作ることにより、ある光強度までは受光感度をもたず、ある強度以上の光に対して受光感度を有するフォトディテクタを作製する。N型Si基板にGeを注入し、P層を作製する。次に、P(リン)をP層とN型基板の間の空乏層に注入し、Pの不純物レベルを形成する。光が照射されると電子が伝導体に励起される。通常のフォトダイオードでは、励起された電子はN型基板の方向に移動するため、電圧が発生する。本実施の形態のフォトダイオードでは、空乏層内の不純物レベルに電子がトラップされる。光の強度が増加し、励起される電子の数が多くなると、不純物レベルがいっぱいになるため、電子がN型基板の方向に移動するようになる。図7に、受光する光の強度とフォトダイオードで発生する電圧の関係を示す。ある光強度までは発生する電圧が小さいが、不純物レベルがいっぱいになる光強度以上では、光強度に比例して発生する電圧も増加する。本実施の形態のフォトダイオードを光ピックアップに用いることにより超解像特性を得ることができ、さらに高密度の光ディスクを再生できる。ガウス分布の光が、フォトディテクタに受光されると、光の中央部分は光強度が強いため光を受光することができるが、周辺部分の光は光強度が弱いため受光感度がほとんどない。そのため、実施の形態4と同様の効果により、小さなピットを再生しても、隣のピットの再生信号と重なることなく良好な再生特性を得ることができる。
なお、実施の形態1から8において、SHGブルーレーザを用いた光ピックアップについて説明したが、GaN系の半導体レーザを用いた光ピックアップにおいても発振波長が450nm以下であり、受光素子感度が低下しているため、本実施の形態のようにAPDを受光素子として用いることにより同様の効果が得られ、実用的な高密度光ディスクシステムが実現できる。
光ディスクシステムにおいて、現状では波長450nm以下において受光感度が小さいため、短波長光源を用いた高密度・高転送レートなシステムを実現することは困難である。しかしながら、本実施の形態のように、受光素子としてAPDを用いることにより、PINフォトダイオードよりも1桁以上の感度向上を図ることができ、現状の赤色半導体レーザ用の受光素子よりも高い受光感度を達成できる。これにより、数mWの短波長光源を用いて高密度・高転送レートの記録再生システムが実現できる。特に、波長変換素子を用いたブルー光源では、変換効率が小さいため、現状数mW程度の出力が限界である。そのため、APDを用いた光ピックアップは、特に実用的効果が大きい。また、波長変換素子を用いたブルー光源において、導波路型の波長変換素子よりもバルク型の波長変換素子は、光学調整などにおいて有利である。しかしながら、変換効率が小さいため、数十μWしか得ることができない。受光素子としてAPDを用いることにより、バルク型の波長変換素子を用いたブルー光源でも、光ディスクを再生することができる。
また、波長450nm以下のレーザ光を用いた光ディスクシステムをさらに高密度化するためには、超解像による高密度化が有利である。本実施の形態のように、受光素子上の再生信号光のスポットサイズよりも受光面積を小さくすることで、より高密度の光ディスクを再生できる光ピックアップを実現できる。
また、今後高密度だけでなく、さらに低コストの光ピックアップを実現するためには、簡便な調整方法が必要となる。本実施の形態のように、電気的に受光素子の調整を行うことで、短時間の調整が可能であり、低コストの光ピックアップを実現できる。
本発明にかかる光ピックアップは、高密度の光ディスク再生に必要な光ピックアップを実現し、情報を記録再生する高密度光ディスクシステムとして有用である。
1 SHGブルーレーザ
2 コリメートレンズ
3 偏光ビームスプリッタ
4 λ/4板
5 対物レンズ
6 光ディスク
7 検出レンズ
8 シリンドリカルレンズ
9 受光素子
10 APD
11 電子冷却素子
12 サーミスタ
13 フィン
14 検出器
15 DBR半導体レーザ
16 コリメートレンズ
17 λ/2板
18 フォーカシングレンズ
19 LiTaO3基板
20 光導波路
21 分極反転領域
22 分極反転型導波路デバイス
23 半導体レーザチップ
24 分極反転型導波路デバイス
25 APD
26 Siサブマウント
27 電子冷却素子
28 フィン
2 コリメートレンズ
3 偏光ビームスプリッタ
4 λ/4板
5 対物レンズ
6 光ディスク
7 検出レンズ
8 シリンドリカルレンズ
9 受光素子
10 APD
11 電子冷却素子
12 サーミスタ
13 フィン
14 検出器
15 DBR半導体レーザ
16 コリメートレンズ
17 λ/2板
18 フォーカシングレンズ
19 LiTaO3基板
20 光導波路
21 分極反転領域
22 分極反転型導波路デバイス
23 半導体レーザチップ
24 分極反転型導波路デバイス
25 APD
26 Siサブマウント
27 電子冷却素子
28 フィン
Claims (3)
- 光源と、光ディスクに前記光源からの光を導くための集光光学系と、前記光ディスクからの再生信号光を検出するための受光素子を有し、
前記受光素子がアバランシェ・フォト・ダイオード(APD)から構成され、
前記光源と、前記受光素子が一体モジュール化されており、
一体モジュール化されたモジュールが、電子冷却素子上に固定されていることを特徴とする光ピックアップ。 - 前記光源から得られる光の波長が450nm以下であることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ。
- 前記光源から得られる光が、記録再生可能な光ディスク上に集光されることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ。
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---|---|---|---|
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---|---|---|---|
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JP (1) | JP2004192802A (ja) |
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2004
- 2004-03-01 JP JP2004055950A patent/JP2004192802A/ja active Pending
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