JPH09265652A - 光ピックアップ - Google Patents

光ピックアップ

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JPH09265652A
JPH09265652A JP8069657A JP6965796A JPH09265652A JP H09265652 A JPH09265652 A JP H09265652A JP 8069657 A JP8069657 A JP 8069657A JP 6965796 A JP6965796 A JP 6965796A JP H09265652 A JPH09265652 A JP H09265652A
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JP
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light receiving
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optical pickup
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Application number
JP8069657A
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English (en)
Inventor
Yasuo Kitaoka
康夫 北岡
Kazuhisa Yamamoto
和久 山本
Makoto Kato
誠 加藤
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 数mW程度の短波長光源を用いて、記録再生
可能な高密度・高転送レートの光ディスクシステムに必
要な光ピックアップを実現する。 【解決手段】 SHGブルーレーザ1から出射されたブ
ルー光は、コリメートレンズ2により平行光に変換され
る。平行化されたブルー光は、偏光ビームスプリッタ3
及びλ/4板4を透過後、対物レンズ5により光ディス
ク6上に導かれる。光ディスク6上での反射した信号光
は、偏光ビームスプリッタ3で90度曲げられ、検出レ
ンズ7とシリンドリカルレンズ8を透過し、アバランシ
ェ・フォト・ダイオード(APD)から構成される受光
素子9に導かれる。受光素子9は4分割構造になってい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報を記録再生す
る高密度光ディスクシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】波長780nm帯の近赤外半導体レーザを用
いた相変化型光ディスクシステム(以下、PC光ディス
クと記す)や光磁気ディスクシステム(以下、MO光デ
ィスクと記す)が広く普及している。また最近では、波
長670nmの赤色半導体レーザを用いたディジタルビデオ
ディスクシステム(以下、DVDと記す)の開発も活発
であり、5Gバイトの記録容量を有するROM(読み出
し専用)システムが今後普及すると思われる。
【0003】今後のマルチメディア時代に対して要望さ
れていることは、光ディスクの高転送レート化及び高密
度化である。高密度化を実現するためには、さらなる光
源の短波長化が必要となる。短波長化技術として、近赤
外半導体レーザーと擬位相整合(以下、QPMと記す)
方式の分極反転型導波路(山本他、Optics Letters Vo
l.16, No.15, 1156(1991))デバイスを用いた第2高調
波発生(以下、SHGと記す)がある。
【0004】分極反転型導波路デバイスを用いたブルー
光源の概略構成図をそれぞれ図8に示す。概略構成図8
において15は0.85μm帯の100mW級AlGaAs系DBR(分
布ブラッグ反射型)半導体レーザー、16はN.A.=0.5の
コリメートレンズ、17はλ/2板、18はN.A.=0.5の
フォーカシングレンズである。LiTaO3基板19上には光
導波路20と周期的に分極反転領域21が形成されてい
る。コリメートレンズ16で平行になったレーザー光
は、λ/2板17で偏向方向を回転され、フォーカシン
グレンズ18で分極反転型導波路デバイス22の光導波
路20の端面に集光され、分極反転領域21をもつ光導
波路20を伝パンし、光導波路20の出射端面より高調
波と変換されなかった基本波が出射される。DBR半導
体レーザ15のDBR部を制御し、半導体レーザ15の
波長は分極反転型導波路デバイス22の位相整合波長許
容度内に固定される。半導体レーザー15の光導波路6
内への入射光強度70mWに対し、波長425nmのブルー光が3
mW程度得られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】現在、普及しているし
ている5インチのPCやMO光ディスクの記録容量は6
40Mバイト程度で、今後マルチメディア時代を迎える
にあたり、大容量の記録密度、高い転送レートを有する
記録再生装置が必要不可欠になると思われる。記録密度
を向上させる手段として、光源の短波長化、集光レンズ
の高NA(開口数)化などがある。高NAの集光レンズ
は量産化が難しく、またシステムの安定性の面において
も不利である。それに対し、波長400nm帯の短波長ブル
ー光源を用いると、波長だけで現行の4倍の記録密度を
達成できる。今後、さらなる高密度化が期待される。
【0006】波長400nm帯のブルー光源を実現できる手
段として、半導体レーザを用いたSHG技術がある。現
在のところ、出力数mWの波長430nmのブルー光が得られ
ている。SHG技術の課題は、ブルー光への変換効率が
数%程度と小さいことである。再生専用(ROM)光デ
ィスクの再生では、光ディスク上で数百μW必要であ
り、1mW程度の光源出力で十分再生可能である。しかし
ながら、PC及びMO光ディスクの再生や、さらに高転
送レートでの再生を行うためには、数mW〜10mW程度のブ
ルー光出力が必要となる。また、受光素子の感度は量子
効率の関係から、波長に比例して短波長光に対する感度
は悪くなる。そのため、SHG光源において、基本波で
ある半導体レーザの高出力動作や、波長変換素子の高効
率化が必要となる。一方、光ディスクシステムの低コス
ト化や高い信頼性を図るためには、半導体レーザの出力
をできるだけ低くすることが望まれる。
【0007】本発明は以上示した、高密度で高転送レー
トで作動する記録再生システムの課題を克服し、高密度
・高転送レートの光ディスクシステムを提供するもので
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、 (1)少なくとも光源と、光ディスクに光源からの光を
導くための集光光学系と、光ディスクからの再生信号光
を検出するための受光素子を有し、受光素子がアバラン
シェ・フォトダイオード(APD)から構成された光ピ
ックアップを提供するものである。
【0009】また、本発明は (2)少なくとも光源と、光ディスクに光源からの光を
導くための集光光学系と、光ディスクからの再生信号光
を検出するためのAPDから構成される受光素子を有す
る光ピックアップにおいて、受光素子が多分割されてい
て、受光素子の印加電圧が異なる光ピックアップを提供
するものである。
【0010】また、本発明は (3)少なくとも光源と、光ディスクに光源からの光を
導くための集光光学系と、光ディスクからの再生信号光
を検出するための受光素子を有し、受光素子の受光面積
が再生信号光の受光素子上集光ビーム径よりも小さい光
ピックアップを提供するものである。
【0011】また、本発明は (4)少なくとも光源と、光ディスクに光源からの光を
導くための集光光学系と、光ディスクからの再生信号光
を検出するための受光素子を有し、受光素子が16分割
以上に多分割された光ピックアップを提供するものであ
る。
【0012】また、本発明は (5)少なくとも光源と、光ディスクに光源からの光を
導くための集光光学系と、光ディスクからの再生信号光
を検出するための受光素子を有し、受光素子の出力感度
特性が受光する再生信号光の強度に対して非線形を示す
光ピックアップを提供するものである。
【0013】さらに、本発明は (6)少なくとも光源と、光ディスクに光源からの光を
導くための集光光学系と、光ディスクからの再生信号光
を検出するための受光素子を有し、受光素子の感度特性
が受光場所により異なることにより、超解像を起こす光
ピックアップを提供するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)本実施例では、光ディスクからの再生
信号光を検出するための受光素子が、アバランシェ・フ
ォトダイオード(APD)から構成されている光ピック
アップについて説明する。概略構成図を図1に示す。
【0015】概略構成図1では、光源としてSHGブル
ーレーザ、光ディスクとしてPC光ディスクが用いられ
た。SHGブルーレーザ1は、50mW級の半導体レーザ
と、LiTaO3基板上に作製した擬似位相整合方式の分極反
転型導波路デバイスから構成される。ブルー出力0.3mW
のSHGブルーレーザ1から出射されたブルー光は、コ
リメートレンズ2により平行光に変換される。平行化さ
れたブルー光は、偏光ビームスプリッタ3及びλ/4板
4を透過後、NA=0.6の対物レンズ5により光ディスク6
上に導かれる。光ディスク6上でのブルー出力は0.1mW
であった。光ディスク6上での反射した信号光は、偏光
ビームスプリッタ3で90度曲げられ、検出レンズ7と
シリンドリカルレンズ8を透過し、受光素子9に導かれ
る。受光素子9は4分割構造になっており、光ディスク
6からのフォーカスおよびトラッキング信号をサーボ検
出し、制御を行っている。本実施例では、受光素子9と
して、アバランシェ・フォト・ダイオード(APD)か
ら構成されている。APDは、PN接合に逆バイアスを
加え、空乏層内に高電界を形成したものであり、これに
より光キャリアが加速され、物質内の原子に次々と衝突
し、2次キャリア生成を利用するものである。そのた
め、内部増幅機能と同時にPINフォトダイオードの高
速性を有する受光素子である。
【0016】APDの逆印加電圧に対する出力感度特性
を図2に示す。印加電圧100Vに対して、増倍率は1
0であり、受光感度として5A/Wが得られる。PINフォ
ト・ダイオードの受光感度に対して(波長430nmに対し
て0.3A/W)、約1桁以上向上することができる。そのた
め、本実施例のように、光ディスク上のパワーが0.1mW
程度の光ピックアップで、PC光ディスクを再生するこ
とができる。
【0017】本実施例では、光ディスク6として再生専
用のディスクが用いられたが、記録・再生可能なPC光
ディスクを用いても同様の効果が得られる。特に、PC
光ディスクでは、記録層であるGeSbFeの組成比を変化さ
せることで、ディスクの受光感度が異なる。しかしなが
ら、ブルー光に対する記録感度を向上させると、低パワ
ーの光で記録マークが消去されるため、再生パワーも低
くする必要がある。例えば、光ディスク上のパワーが2
mW程度の光に対し、記録マークが形成される場合、0.
2mW程度の光で再生することが要求される。本実施例の
ように、受光素子としてAPDを用いた場合、再生専用
ディスクを0.1mW程度の光ディスク上パワーで再生でき
るため、2mW程度のSHGブルーレーザによりPC光
ディスクを用いた記録・再生システムを実現することが
できる。
【0018】また、本実施例のようにAPDを受光素子
として用いた光ピックアップの場合、図2に示すように
印加電圧により増倍率すなわち受光感度を調整すること
ができるので、SHGブルーレーザの出力変化に対し
て、感度調整を行うことが可能であり、半導体レーザ自
身のオート・パワー・コントロール(APC)などを必
要とせず、光ピックアップを簡素化することができる。
【0019】本実施例のように、APDを受光素子とし
て用いた場合、APDの印加電圧を高くすることで、受
光感度をさらに向上することができる。この場合、ブル
ー出力をもう少し小さくすることができる。SHGブル
ー光源において、分極反転型導波路デバイスを用いた場
合、半導体レーザ光を導波路に導くための光学調整が困
難である。分極反転型導波路デバイスの代わりに、分極
反転型のバルク型デバイスを用いた場合、得られるブル
ー光出力は数十μWであるが、光学調整は極端に簡便化
される。本実施例のように受光素子としてAPDを用い
た光ピックアップにおいては、印加電圧により受光感度
を調整できるため、バルク型デバイスにより構成される
ブルー光源を用いても、容易に光ディスクを再生するこ
とができる。
【0020】(実施の形態2)本実施例では、光ディス
クからの再生信号光を検出するための受光素子が、AP
Dから構成されていて、APDが電子冷却素子上に固定
されている光ピックアップについて説明する。
【0021】光ピックアップの温度は、使用環境の違い
により、0℃〜60℃まで変化する。APDの受光感度
は、1桁程度大きく変化する。本実施例では、環境温度
が変化しても受光素子であるAPDの温度が一定である
ため、感度も一定に保たれている。概略構成図3に示す
ように、受光素子であるAPD10が電子冷却素子11
上に固定されている。APD10にはサーミスタ12が
取り付けられていて、APD10の温度が常にモニター
されている。電子冷却素子11に電気的にフィードバッ
クし、APD10の温度が一定に保持される。これによ
り、環境温度変化に対しても、一定の受光感度を維持で
きる。
【0022】概略構成図3では、APDのみを電子冷却
素子上に固定したが、光ピックアップを電子冷却素子上
に固定して、温度コントロールしても同様の効果が得ら
れる。この場合、冷却容量の大きな電子冷却素子が必要
となるが、光ピックアップ全体が温度一定であるため、
環境温度変化による光学軸のずれなども生じないため、
その効果は大きい。
【0023】また、概略構成図9に示すように、SHG
ブルーレーザとAPDを一体モジュール化し、そのモジ
ュールを電子冷却素子により温度コントロールすること
により、電子冷却素子の容量の低減および光学調整の簡
素化を行うことができる。概略構成図9では、半導体レ
ーザチップ23と分極反転型導波路デバイス24が直接
結合されている。分極反転型導波路デバイス24から得
られたブルー光は、Siサブマウント26をエッチング
して得られたミラーにより反射する。Siサブマウント
上には、APD25も一体化されている。Siサブマウ
ント26は電子冷却素子27上に固定されている。概略
構成図9に示すモジュールを用いた光ピックアップによ
り、環境温度変化に対しても一定の受光感度が維持さ
れ、安定な再生特性が得られる。またこの場合、SHG
ブルーレーザの温度コントロールも同時に行えるため、
さらに安定した再生特性を得ることが可能となる。
【0024】(実施の形態3)実施例2では、電子冷却
素子によりAPDの温度が一定に保持され、その受光感
度が環境温度変化に対して一定であった。本実施例で
は、SHGブルーレーザより得られるブルー出力に対し
て、APDの受光感度を変化させ、一定の再生信号強度
が得られる光ピックアップについて説明する。
【0025】SHGブルーレーザは、基本波となるDB
R半導体レーザ光と波長変換素子である分極反転型導波
路デバイスから構成される。半導体レーザの波長は、D
BR部により分極反転型導波路デバイスの位相整合波長
内に常にコントロールされているため、SHGブルーレ
ーザからは常にピークのブルー出力が得られる。しかし
ながら、基本波であるDBR半導体レーザの出力は、環
境温度変化に対して変化する。環境温度が高くなると、
DBR半導体レーザの出力は低下し、これの2乗に比例
してブルー出力も低下する。このとき、DBR半導体レ
ーザの出力が一定になるように、DBR半導体レーザに
電気的フィードバックを行うとDBR半導体レーザの波
長が変化するため、安定な制御が困難となる。本実施例
では、SHGブルーレーザから得られるピークのブルー
出力を検出し、APDにフィードバックし、その印加電
圧または温度をコントロールすることで、一定の再生信
号強度が得られるようになっている。
【0026】概略構成図4は、概略構成図1とほぼ同じ
構成になっている。コリメートレンズ2により平行光に
変換されたブルー光は、反射率5%程度のミラー13に
より分離され、検出器14に導かれる。検出器14は、
SHGブルーレーザのブルー光出力をモニターするもの
であり、PINフォトダイオードからなる。このブルー
出力がピークになるように、SHGブルーレーザの半導
体レーザのDBR部を制御する。次に、ブルー光のピー
ク出力の変化に対して、一定の信号強度が得られるよう
にAPD10の出力感度を電子冷却素子11により制御
する。
【0027】本実施例のように受光素子の受光感度を制
御することにより、SHGブルーレーザの出力安定化も
半導体レーザの発振波長を制御するだけで行えるため、
より安定な光ピックアップを実現することができる。
【0028】(実施の形態4)本実施例では、受光素子
の受光面積を検出レンズにより集光された再生信号光の
集光スポットサイズよりも小さくすることで、より高密
度に記録された信号を再生できる光ピックアップについ
て説明する。
【0029】従来、色素を受光素子上に付加し、光強度
に対する透過率の非線形性を利用した超解像による光デ
ィスクを高密度化は提案されていた(1994年、秋期
応用物理学会、19a−S−7)。この現象は、受光素
子の受光面積を小さくしても同等の現象が得られる。こ
の構成の課題は、受光面積が小さくなることによる信号
強度の低下と、色素の信頼性である。実施例1のよう
に、受光素子としてAPDを用いることにより、この課
題は解決できる。
【0030】実施例1の光ピックアップにおいて、受光
素子上での再生信号光のスポットは半値全幅で20μm程
度である。本実施例では、4分割されたAPDの受光面
積を図5に示すように、10μm角とした。
【0031】動作原理について説明する。光ピックアッ
プにおいて、光ディスク面と受光素子面は共焦点になっ
ているため、光ディスク面上の強度分布が対物レンズと
検出レンズの焦点距離の比だけ拡大されて、受光素子上
に結像される。概略構成図1では、対物レンズにNA=0.6
を用いていて、光ディスク上の集光スポットサイズは半
値全幅で0.4μmである。この光ピックアップを用いた場
合、通常ではビット長0.25μm程度の記録マークを再生
することは可能である。しかしながら、0.2μm以下の記
録マークを再生する場合、レーザ光のスポット径よりも
記録マークが小さいため、再生信号の振幅が小さくな
る。本実施例のような10μm角の4分割フォトディテク
ターを用いると、記録マークのある部分のレーザ光だけ
(図5(a))が、図5に示す受光素子上に結像するた
め、大きな振幅を得ることができる。このように、受光
素子上での再生信号光のスポットサイズよりも小さな受
光素子を用いることにより、より高密度の光ディスクを
再生することが可能な光ピックアップを実現できる。受
光素子に受光素子としてAPDを用いているため、感度
的にも問題はなく、実用的な再生信号を得ることができ
る。
【0032】(実施の形態5)本実施例では、16分割
以上に多分割された受光素子を用いた光ピックアップに
ついて説明する。
【0033】本実施例で用いられた受光素子を図6に示
す。一つの受光素子の大きさは2μm角であり、縦横100
個ずつ並んでいて、各受光素子の印加電圧は独立してい
る。始めに調整方法について説明する。各受光素子の電
圧を同じにしておき、再生信号光を受光する。このと
き、信号強度がピークを示す受光素子の位置が、検出レ
ンズにより集光された再生信号光のピークである。ここ
で、図6の受光素子aが最大の信号強度を示したとする
と、a点が境界となるようにA、B、C、Dの4つの領
域に分割し、4分割の受光素子が形成できるように結線
すればよいことになる。本実施例では、受光素子を機械
的に調整するのではなく、電気的に調整できるため、調
整時間が大幅に短縮でき、量産性の高い光ピックアップ
が実現できる。
【0034】(実施の形態6)受光素子としてAPDを
用いた場合、実施例1で説明したように、APDは印加
電圧により受光感度が異なる。また、SiのPINフォ
トダイオードにおいても、印加電圧により受光感度が多
少変化する。そのため、実施例5で説明した各受光素子
の印加電圧を調整することで、実施例4のように超解像
により、高密度光ディスクを再生することができる。
【0035】本実施例においても、実施例5と同様の受
光素子が用いられた。一つの受光素子の大きさは2μm角
であり、縦横100個ずつ並んでいて、各受光素子の印加
電圧は独立している。信号強度がピークを示す受光素子
の位置が、検出レンズにより集光された再生信号光のピ
ークである。図6の受光素子aが最大の信号強度を示し
たとすると、a点が境界となるようにA、B、C、Dの
4つの領域に分割し、4分割の受光素子が形成できるよ
うに結線する。本実施例では、受光素子の大きさを再生
信号光のスポットサイズよりも小さくするため、A,
B,C,Dの各領域は4つの素子から構成され、全部で
16の受光素子から4分割の受光素子が構成され、大き
さは10μm角である。それ以外の受光素子には電圧が印
加されていないので、受光感度が小さい。実施例4と同
様に、0.2μm程度の記録マークを再生することができ、
より高密度の光ディスクを再生できる光ピックアップを
実現できた。
【0036】(実施の形態7)本実施例では、光強度に
対して、非線形な出力感度を有する受光素子を用いた光
ピックアップについて説明する。
【0037】Siのバンドギャップ(1.3μm)に対し
て、不純物レベル(0.65μm)を作ることにより、ある光
強度までは受光感度をもたず、ある強度以上の光に対し
て受光感度を有するフォトディテクタを作製する。N型
Si基板にGeを注入し、P層を作製する。次に、P
(リン)をP層とN型基板の間の空乏層に注入し、Pの
不純物レベルを形成さする。光が照射されると電子が伝
導体に励起される。通常のフォトダイオードでは、励起
された電子はN型基板の方向に移動するため、電圧が発
生する。本実施例のフォトダイオードでは、空乏層内の
不純物レベルに電子がトラップされる。光の強度が増加
し、励起される電子の数が多くなると、不純物レベルが
いっぱいになるため、電子がN型基板の方向に移動する
ようになる。図7に、受光する光の強度とフォトダイオ
ードで発生する電圧の関係を示す。ある光強度までは発
生する電圧が小さいが、不純物レベルがいっぱいになる
光強度以上では、光強度に比例して発生する電圧も増加
する。本実施例のフォトダイオードを光ピックアップに
用いることにより超解像特性を得ることができ、さらに
高密度の光ディスクを再生できる。ガウス分布の光が、
フォトディテクタに受光されると、光の中央部分は光強
度が強いため光を受光することができるが、周辺部分の
光は光強度が弱いため受光感度がほとんどない。そのた
め、実施例4と同様の効果により、小さなピットを再生
しても、隣のピットの再生信号と重なることなく良好な
再生特性を得ることができる。
【0038】なお、実施例1から8において、SHGブ
ルーレーザを用いた光ピックアップについて説明した
が、GaN系の半導体レーザを用いた光ピックアップにお
いても発振波長が450nm以下であり、受光素子感度が低
下しているため、本実施例のようにAPDを受光素子と
して用いることにより同様の効果が得られ、実用的な高
密度光ディスクシステムが実現できる。
【0039】光ディスクシステムにおいて、現状では波
長450nm以下において受光感度が小さいため、短波長光
源を用いた高密度・高転送レートなシステムを実現する
ことは困難である。しかしながら、本実施例のように、
受光素子としてAPDを用いることにより、PINフォ
トダイオードよりも1桁以上の感度向上を図ることがで
き、現状の赤色半導体レーザ用の受光素子よりも高い受
光感度を達成できる。これにより、数mWの短波長光源
を用いて高密度・高転送レートの記録再生システムが実
現できる。特に、波長変換素子を用いたブルー光源で
は、変換効率が小さいため、現状数mW程度の出力が限
界である。そのため、APDを用いた光ピックアップ
は、特に実用的効果が大きい。また、波長変換素子を用
いたブルー光源において、導波路型の波長変換素子より
もバルク型の波長変換素子は、光学調整などにおいて有
利である。しかしながら、変換効率が小さいため、数十
μWしか得ることができない。受光素子としてAPDを
用いることにより、バルク型の波長変換素子を用いたブ
ルー光源でも、光ディスクを再生することができる。
【0040】また、波長450nm以下ののレーザ光を用い
た光ディスクシステムをさらに高密度化するためには、
超解像による高密度化が有利である。本実施例のよう
に、受光素子上の再生信号光のスポットサイズよりも受
光面積を小さくすることで、より高密度の光ディスクを
再生できる光ピックアップを実現できる。
【0041】また、今後高密度だけでなく、さらに低コ
ストの光ピックアップを実現するためには、簡便な調整
方法が必要となる。本実施例のように、電気的に受光素
子の調整を行うことで、短時間の調整が可能であり、低
コストの光ピックアップを実現できる。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明は少なくとも光源
と、光ディスクに光源からの光を導くための集光光学系
と、光ディスクからの再生信号光を検出するための受光
素子を有し、受光素子がアバランシェ・フォトダイオー
ド(APD)から構成されることにより、高密度・高転
送レートの光ディスク再生に必要な光ピックアップを実
現するものである。
【0043】また、本発明は少なくとも光源と、光ディ
スクに光源からの光を導くための集光光学系と、光ディ
スクからの再生信号光を検出するためのAPDから構成
される受光素子を有する光ピックアップにおいて、受光
素子が多分割されていて、受光素子の印加電圧が異なる
ことで、高密度の光ディスク再生に必要な光ピックアッ
プを提供するものである。
【0044】また、本発明は少なくとも光源と、光ディ
スクに光源からの光を導くための集光光学系と、光ディ
スクからの再生信号光を検出するための受光素子を有
し、受光素子の受光面積を再生信号光の受光素子上集光
ビーム径よりも小さくすることで、高密度の光ディスク
再生に必要な光ピックアップを提供するものである。
【0045】また、本発明は少なくとも光源と、光ディ
スクに光源からの光を導くための集光光学系と、光ディ
スクからの再生信号光を検出するための受光素子を有
し、受光素子を100分割以上に多分割することで、調
整の簡便な光ピックアップを実現するものである。
【0046】また、本発明は少なくとも光源と、光ディ
スクに光源からの光を導くための集光光学系と、光ディ
スクからの再生信号光を検出するための受光素子を有
し、受光素子の感度特性が受光する再生信号光の強度に
対して非線形を有することで、高密度の光ディスクシス
テムに必要な光ピックアップを実現するものである。
【0047】さらに、本発明は少なくとも光源と、光デ
ィスクに光源からの光を導くための集光光学系と、光デ
ィスクからの再生信号光を検出するための受光素子を有
し、受光素子の感度特性が受光場所により異なることに
より超解像を起こし、高密度の光ディスク再生に必要な
光ピックアップを実現するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ピックアップの概略図を表す図
【図2】アバランシェ・フォトダイオードの印加電圧に
対する感度を表す図
【図3】本発明の光ピックアップの概略図を表す図
【図4】本発明の光ピックアップの概略図を表す図
【図5】本発明の受光素子の概略図を表す図
【図6】本発明の多分割された受光素子の概略図を表す
【図7】本発明の非線形な感度特性を示す受光素子の感
度特性を表す図
【図8】分極反転型導波路デバイスを用いたブルー光源
の概略構成図を表す図
【図9】本発明の光ピックアップの概略図を表す図
【符号の説明】
1 SHGブルーレーザ 2 コリメートレンズ 3 偏光ビームスプリッタ 4 λ/4板 5 対物レンズ 6 光ディスク 7 検出レンズ 8 シリンドリカルレンズ 9 受光素子 10 APD 11 電子冷却素子 12 サーミスタ 13 フィン 14 検出器 15 DBR半導体レーザ 16 コリメートレンズ 17 λ/2板 18 フォーカシングレンズ 19 LiTaO3基板 20 光導波路 21 分極反転領域 22 分極反転型導波路デバイス 23 半導体レーザチップ 24 分極反転型導波路デバイス 25 APD 26 Siサブマウント 27 電子冷却素子 28 フィン

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも光源と、光ディスクに前記光源
    からの光を導くための集光光学系と、前記光ディスクか
    らの再生信号光を検出するための受光素子を有し、前記
    受光素子がアバランシェ・フォト・ダイオード(AP
    D)から構成されることを特徴とする光ピックアップ。
  2. 【請求項2】前記受光素子が一定温度に保持されている
    ことを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ。
  3. 【請求項3】前記受光素子が電子冷却素子上に固定され
    ていることを特徴とする請求項1記載の光ピックアッ
    プ。
  4. 【請求項4】少なくとも光源と、光ディスクに前記光源
    からの光を導くための集光光学系と、前記光ディスクか
    らの再生信号光を検出するためのアバランシェ・フォト
    ダイオードから構成される受光素子を有する光ピックア
    ップにおいて、前記受光素子が多分割されていて、前記
    受光素子の印加電圧が異なることを特徴とする光ピック
    アップ。
  5. 【請求項5】分割された前記受光素子に異なる抵抗値の
    抵抗を接続することにより、前記受光素子の印加電圧が
    異なることを特徴とする請求項4記載の光ピックアッ
    プ。
  6. 【請求項6】少なくとも光源と、光ディスクに前記光源
    からの光を導くための集光光学系と、前記光ディスクか
    らの再生信号光を検出するための受光素子を有し、前記
    受光素子の受光面積が前記再生信号光の前記受光素子上
    集光ビーム径よりも小さいことを特徴とする光ピックア
    ップ。
  7. 【請求項7】少なくとも光源と、光ディスクに前記光源
    からの光を導くための集光光学系と、前記光ディスクか
    らの再生信号光を検出するための受光素子を有し、前記
    受光素子が16分割以上に多分割されていることを特徴
    とする光ピックアップ。
  8. 【請求項8】分割された前記受光素子を結線し4分割構
    造の検出系を構成する際、前記再生信号光が4分割構造
    の前記受光素子の中央になるように結線することによ
    り、前記受光素子の光学調整を行うことを特徴とする請
    求項7記載の光ピックアップ。
  9. 【請求項9】分割された前記受光素子の感度がそれぞれ
    異なることを特徴とする請求項7記載の光ピックアッ
    プ。
  10. 【請求項10】少なくとも光源と、光ディスクに前記光
    源からの光を導くための集光光学系と、前記光ディスク
    からの再生信号光を検出するための受光素子を有し、前
    記受光素子の出力感度特性が受光する前記再生信号光の
    強度に対して非線形を示すことを特徴とする光ピックア
    ップ。
  11. 【請求項11】少なくとも光源と、光ディスクに前記光
    源からの光を導くための集光光学系と、前記光ディスク
    からの再生信号光を検出するための受光素子を有し、前
    記受光素子の感度特性が受光場所により異なることによ
    り、超解像を起こすことを特徴とする光ピックアップ。
  12. 【請求項12】光源から得られる光の波長が450nm以下
    であることを特徴とする請求項1、4、6、10または
    11記載の光ピックアップ。
  13. 【請求項13】光源が半導体レーザと波長変換素子から
    構成されることを特徴とする請求項1、4、6、10ま
    たは11記載の光ピックアップ。
  14. 【請求項14】波長変換素子が擬似位相整合方式のバル
    ク型であることを特徴とする請求項13記載の光ピック
    アップ。
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