JP2004192401A - 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム Download PDF

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Toshiya Koyama
俊哉 小山
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Abstract

【課題】画像オブジェクトの領域を判別し、各画像オブジェクトの領域に応じた画像処理を行うことができる画像処理装置を提供する。
【解決手段】画像処理装置1は、画像入力部3と、入力画像を構成する画素の画素値の出現度合いに基づいて、画像オブジェクトの領域を判別する領域判別部5と、判別された各画像オブジェクトの領域に応じて入力画像を処理する手段とを有する。また、画像処理装置1は、出現度合い算出部31により算出された画素値の出現度合い及び所定の閾値に基づいて、画像オブジェクトに使用される使用色を特定する使用色特定部33と、特定された使用色に基づいて、処理対象画素の属性を特定する属性特定部34とを有する。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、グラフィックス処理により人工的に生成された文字やイラストなどのグラフィックス画像と、静止画カメラあるいは動画カメラなどの撮影装置により撮影して得られた写真画像などの撮影画像とが混在した画像を取り扱う画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
今日では、パソコンやデジタルカメラ(スチルおよびムービーの何れをも含む)の普及に伴い、カメラの撮影により得られた撮影画像(自然画像)に対し、たとえば市販の画像編集ソフトを使用して編集処理を施したり、あるいはコンピュータグラフィックス(CG)処理で人工的に生成したロゴ文字やイラストなどのグラフィックス画像(CG画像・人工画像)と撮影画像とを合成して新たな画像を生成したりすることが簡単になっている。
【0003】
一方、たとえば、年賀用の文字やイラストと、撮影画像の一例である写真を挿入するための空白領域とからなるテンプレートを利用して写真入り年賀用ポストカードを作成するといった加工プリントサービスが古くから行なわれている。従来、このサービスを行なうためには、メーカによって予め作成された文字や図形などを適当に配置したテンプレート(デザインパターン)をラボの店頭などで提供し、ユーザが提示する写真(ユーザ写真)のネガフィルムから読み取った写真画像に対し、色、階調あるいは明るさなどに関する各種補正処理を施してから、ユーザにより選択されたテンプレートと補正処理がされた写真画像とを合成する画像編集をラボのオペレータが行なっていた。
【0004】
補正処理は、たとえば露出の過不足など撮影条件が不適当で、そのまま再生しても高画質な再生画像が得られない場合や、撮影者の好みに応じて、画質を向上する目的で行なわれている。さらに、最近では、画質に拘わらず、たとえばセピア調にしたり、あるいは夕日の雰囲気を強調するためにオレンジがかった仕上がりにするというように、撮影者の希望に応じて必要な補正処理を施すこともある。
【0005】
ところが、今日では、前述のように、テンプレートなどのCG画像と写真画像とを混在させた画像を生成することが簡単になっているので、CG画像と写真画像とを合成してポストカードサイズのビットマップ画像を作成し、このビットマップ画像が記録されたFDやCD−Rをラボに持ち込むという方法が採られることもある。また、インターネットなどのネットワークを利用したフォトフィニッシングシステム(ネットワークフォトサービス)を利用して、ユーザが管理者側の画像サーバにアクセスして、印刷注文するという方法が採られることもある。
【0006】
ここで、ポストカードは、たとえば写真を自然の状態で美しく、文字を読み易くすることができるかのように、いかに見栄えがよく、美しく仕上がるのか、また、イラスト部分は鮮やかに、印画紙に焼き付けることができるのかが重要なポイントとなる。
【0007】
従来、たとえばネガフィルムなどに記録された原画像を顧客が写真店に持ち込み、原画像に住所、氏名などの文字データやテンプレート画像を組み込んで印画紙に焼き付け、ポストカードを作成していたので、写真部分とCG画像部分とをポストカードの紙面上で明瞭に分離でき、それぞれ別の工程で焼き付けることができた。たとえば前述のように、ネガフィルムを利用して、写真部分だけを、たとえば、色、階調、明るさなどの補正処理のほか、白黒仕上げ、セピア仕上げ、赤目補正などの画像処理ができた。
【0008】
しかしながら、たとえばCG画像と写真画像とが合成されたビットマップ画像がユーザより提供された場合には、写真画像とCG画像とがポストカードの紙面上で分離されていないので、そのままでは、写真画像とCG画像とに対して、それぞれ異なるパラメータで画像処理をすることはできない。
【0009】
この場合、たとえば、以下の特許文献に提案されているように、2値画像で表現される文字部分(主に黒文字)と階調画像で表現される絵画像(写真や網点)とを自動判別する手法を採用して、写真画像とCG画像との領域を切り分けることが考えられる。特開平7−099581号公報(特許文献1)は、連続階調画像などの構成要素の領域の境界を抽出し、抽出した境界が生成する部分領域内の画像種類を判定することにより、各種画像種類に適した画像処理を行うというものである。
【0010】
また、特開平7−074966号公報(特許文献2)は、DCT変換から得られたDCT変換係数のAC成分の低周波数域に属する5つの変換係数の絶対値和(AS)を求め、その和を比較回路に入力して所定の2つ閾値(TH1、TH2)と比べる。その結果、ASがTH1より大きいか、或は、TH2より小さければそのブロックは文字領域と判定し、それ以外ならば写真ブロックと判定するというものである。
【0011】
また、特開平7−038761号公報(特許文献3)は、画像データを分割し、第1処理ブロックの画像が文字画像、網点画像、写真画像の何れの画像であるのかを判別し、判別結果に基づき適当な量子化テーブルで第1係数データを量子化し、量子化データを可変長符号化するというものである。また、特開平5−328143号公報(特許文献4)は、カラー画像信号R、G、Bをブロック判定部においてブロック単位に分割した後エッジの存在を判定し、また限定色の存在を判定するというものである。
【0012】
【特許文献1】
特開平7−099581号公報
【特許文献2】
特開平7−074966号公報
【特許文献3】
特開平7−038761号公報
【特許文献4】
特開平5−328143号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の領域判別の手法は、専ら、文字部分と絵画像とを分別するものであって、個々のCG画像部分(グラフィクス画像オブジェクト)と個々の写真画像部分(写真画像オブジェクト)とは何れも階調画像を表す絵画像であるため、CG画像部分と写真画像部分とを分別することはできない。このため、従来の領域判別の手法を採用した場合、CG画像と撮影画像とが合成された画像中の撮影画像部分だけ、またはCG画像部分だけを画像編集することは難しい。たとえば、文字やイラストと写真画像とが混在したポストカードを表すCG/写真混在画像中の、写真部分だけを自然の状態で美しくなるように画像編集することはできない。
【0013】
このため、たとえばCG/写真混在画像がユーザから提供された場合において、たとえば写真部分だけを色調や明るさ補正をしようとする場合、ラボのオペレータは、端末画面上で画像を確認しながら、手作業でCG画像と写真画像とを切り分けなければならなかった。CG画像と写真画像とがそれぞれ別のエリアにレイアウトされているときにはこの作業は比較的簡単であるが、CG画像と写真画像とが重なっているときには、たとえば写真画像オブジェクトとグラフィクス画像オブジェクトとの境界をなぞって写真部分を特定しなければならず、その作業が非常に大変である。
【0014】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、画像オブジェクトの領域を判別し、各画像オブジェクトの領域に応じた画像処理を行うことができる画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラムを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の画像処理装置は、複数の種類の画像オブジェクトで構成される画像を入力する画像入力部と、該画像入力部により入力された入力画像を構成する画素の画素値の出現度合いに基づいて、前記画像オブジェクトの領域を判別する領域判別部と、該領域判別部により判別された各画像オブジェクトの領域に応じて前記入力画像を処理する手段と、を有することを特徴とする。
【0016】
請求項1記載の発明によれば、入力された入力画像を構成する画素の画素値の出現度合いに基づいて、画像オブジェクトの領域を判別して、判別された各画像オブジェクトの領域に応じて入力画像を処理するようにしたので、例えば、グラフィックス処理により生成されたグラフィックス画像オブジェクトと撮影装置により撮影された写真画像オブジェクトなどのように、何れも階調画像を表す絵画像であっても、画像オブジェクトの領域を判別できる。従って、各画像オブジェクトの領域に応じて独立のパラメータを用いて画像処理を行うことができる。
【0017】
また、請求項2のように、請求項1記載の画像処理装置において、前記領域判別部は更に、前記画素値の出現度合いを算出する出現度合い算出部と、該出現度合い算出部により算出された前記画素値の出現度合い及び所定の閾値に基づいて、前記入力画像に使用される使用色を特定する使用色特定部と、該使用色特定部により特定された該使用色に基づいて、前記入力画像に含まれる処理対象画素の属性を特定する属性特定部と、を有することを特徴とする。
【0018】
請求項2記載の発明によれば、画素値の出現度合い及び所定の閾値に基づいて、入力画像に使用される使用色を特定し、特定した使用色に基づいて、入力画像に含まれる画素の属性を特定するようにしたので、例えば、比較的使用色の少ないグラフィックス画像オブジェクトと比較的使用色の多い写真画像オブジェクトとを判別することができ、何れも階調画像を表す絵画像であっても、画像オブジェクトの領域を判別できる。
【0019】
また、請求項3記載のように、請求項2記載の画像処理装置において、前記領域判別部は更に、前記処理対象画素の近傍に存在する近傍画素の属性、及び該近傍画素と前記処理対象画素との連続性に基づいて、前記属性特定部により特定された前記処理対象画素の属性を補正する第1の属性補正部を有することを特徴とする。
【0020】
請求項3記載の発明によれば、処理対象画素の近傍に存在する画素の属性及び処理対象画素との連続性に基づいて、画素の属性を補正するようにしたので、画像オブジェクトの境界部分も精度よく領域を判別することができる。例えば、後述する図6(b)に示すように、領域R84は、領域85と連続しているため、図6(c)に示すような領域86に補正される。
【0021】
また、請求項4記載のように、請求項2又は3記載の画像処理装置において、前記領域判別部は更に、孤立領域の画素数及び所定の閾値に基づいて、前記属性特定部により特定された前記対象画素の属性を補正する第2の属性補正部を有すること特徴とする。請求項4記載の発明によれば、孤立領域の画素数及び所定の閾値に基づいて、属性特定部により特定された処理対象画素の属性を補正するようにしたので、画像オブジェクトの境界部分も精度よく領域確定することができる。例えば、後述する図6(c)に示すように、孤立領域R81、R83の画素数が所定の閾値以上の場合には、図6(d)に示すように領域R88に補正される。
【0022】
また、請求項5記載のように、請求項2から5のいずれか一項に記載の画像処理装置において、前記領域判別部は更に、前記入力画像を所定の画像オブジェクトの領域に仮設定する仮領域設定部を有し、前記出現度合い算出部は、該仮領域設定部により仮設定された前記所定の画像オブジェクトの領域内に含まれる画素の画素値の出現度合いを算出することを特徴とする。
【0023】
請求項5記載の発明によれば、入力画像を所定の領域、例えば、グラフィックス画像の領域に仮設定して、仮設定された領域について、画素値の出現度合いを算出する。例えば、グラフィックス画像オブジェクトは使用画素値や使用色が少ないため、画像処理装置の処理量を少なくすることができる。
【0024】
また、請求項6記載のように、請求項5記載の画像処理装置において、前記仮領域設定部は、所定の特徴量をもつ領域を前記所定の画像オブジェクトの領域に仮設定することを特徴とする。請求項6記載の発明によれば、所定の特徴量をもつ領域、例えば、均一な色で構成された領域、画素値が何らかの周期性を持つ領域、又は画素値が何からの変化を持つ領域を所定の画像オブジェクトの領域に仮設定することができる。
【0025】
また、請求項7記載のように、請求項5記載の画像処理装置において、前記仮領域設定部は、同じ画素値を持つ画素が連続する領域を前記所定の画像オブジェクトの領域に仮設定することを特徴とする。請求項7記載の発明によれば、同じ画素値を持つ画素が連続する領域を所定の画像オブジェクトの領域に仮設定しているので、画素値の均一性に基づいて、領域を仮設定することができる。
【0026】
また、請求項8記載のように、請求項5記載の画像処理装置において、前記仮領域設定部は、画素値が周期的に変化する領域、又は画素値が一定の変化を持つ領域を前記所定の画像オブジェクトの領域に仮設定することを特徴とする。請求項8記載の発明によれば、画素値が周期的に変化する領域、又は画素値が一定の変化を持つ領域を所定の画像オブジェクトの領域に仮設定することができる。
【0027】
また、請求項9記載のように、請求項5から8のいずれか一項に記載の画像処理装置において、前記出現度合い算出部は、前記仮領域設定部により前記所定画像オブジェクトの領域に仮設定された領域以外の領域に含まれる画素値の出現度合いを算出することを特徴とする。請求項9記載の発明によれば、出現度合い算出部は、仮領域設定部により、所定の画像オブジェクトの領域、例えば写真画像オブジェクトの領域に仮設定された領域以外の領域、例えばグラフィックス画像オブジェクトの領域に含まれる画素値の出現度合いを算出するようにしたので、画像処理装置における処理量を少なくすることができる。
【0028】
また、請求項10記載の画像処理装置は、請求項1から9にいずれか一項に記載の画像処理装置において、更に、前記領域判別部により領域判別された結果を外部に出力する判別結果出力部を有することを特徴とする。
【0029】
請求項10記載の発明によれば、領域判別部の判別結果を、外部、例えばディスプレイ装置やプリンタ装置に出力するようにしたので、自動処理により画像を各領域に分離し、つづいてユーザは領域分離結果を確認し、領域分離結果の不都合の存在を確認することができるようにしている。これにより、確実に、画像オブジェクトの領域を確定することができる。また、画像オブジェクトと境界部分や複雑に入り組んだ部分などの個々の画素についても、自動処理の結果を出力できるようにしているので、誤判定が発生しやすい境界部分や複雑に入り組んだ部分なども精度よく領域を確定できる。
【0030】
また、請求項11記載の画像処理装置は、請求項1から10のいずれか一項に記載の画像処理装置において、更に、前記領域判別部により領域判別された結果を修正する領域修正部を有することを特徴とする。
【0031】
請求項11記載の発明によれば、領域修正部により、領域判別部の判別結果の修正することができるようにしたので、自動処理により画像を各領域に分離し、つづいて領域分離結果を確認し、領域分離結果に不都合が存在する場合には、領域分離結果に修正を加えるようにしているので、複数の画像オブジェクトが混在した画像であっても、簡単かつ確実に、画像オブジェクトの領域を確定することができる。また、画像オブジェクトの境界部分や複雑に入り組んだ部分などの個々の画素についても、自動処理の結果を確認して、修正することが可能になるので、誤判定が発生しやすい境界部分や複雑に入り組んだ部分なども精度よく領域を確定できる。
【0032】
また、請求項12記載の画像処理装置は、請求項1から11のいずれか一項に記載の画像処理装置において、更に、前記領域判別部により領域判別された画像に対し新規に画像オブジェクトの領域を設定する領域設定部を有することを特徴とする。
【0033】
請求項12記載の発明によれば、領域判別部により領域判別された画像に対し新規に画像オブジェクトの領域を設定できるようにしたので、自動処理により画像を領域に分離し、つづいて領域分離結果を確認し、領域分離結果に不都合が存在する場合には、入力画像に新規に領域を設定できるようにしているので、複数の画像オブジェクトが混在した画像であっても、簡単かつ確実に、画像オブジェクトの領域を確定することができる。また、誤判定が発生しやすい境界部分や複雑に入り組んだ部分なども精度よく領域確定することができる。
【0034】
また、請求項13記載の画像処理装置は、請求項1から12のいずれか一項に記載の画像処理装置において、更に、前記領域判別部、前記領域修正部、又は前記領域設定部からの結果の中からいずれかの結果を選択する分離結果選択部を有することを特徴とする。
【0035】
請求項13記載の発明によれば、分離結果選択部により、領域判別部、領域修正部、又は領域設定部からの結果の中からいずれかの結果を選択できるようにしたので、自動処理により画像を領域に分離し、つづいて領域分離結果を確認し、領域分離結果に不都合が存在する場合には、領域分離結果に修正を修正を加える、あるいは、入力画像に新規に領域を設定して、領域分離結果あるいは修正結果あるいは新規領域設定結果を領域分離結果としてとしているので、複数の画像オブジェクトが混在した画像であっても、簡単かつ確実に、画像オブジェクトの領域を確定することができる。
【0036】
また、請求項14記載のように、請求項1から13のいずれか一項に記載の画像処理装置において、前記画像オブジェクトは、撮影装置により撮影された写真画像オブジェクト又はグラフィックス処理により生成されたグラフィック画像オブジェクトであることを特徴とする。
【0037】
請求項14記載の発明によれば、グラフィックス画像オブジェクトと写真画像オブジェクトなどのように、何れも階調画像を表す絵画像であっても、画像オブジェクトの領域を判別できる。グラフィックス処理としての使用可能色数が、64万色あるいはそれ以上であって略写真画像並の再現性を有していたとしても、グラフィクス画像オブジェクトのそれぞれは通常使用色数が少ないこれに対して、撮影画像オブジェクトは、使用画素値や使用色が多くなる。したがって、画像を表す個々の画素の画素値の使用度合いを参照することで、画像オブジェクトが、例えば、写真画像オブジェクトおよびグラフィクス画像オブジェクトの何れであるかを判別できる。
【0038】
また、請求項15記載の画像処理方法は、複数の種類の画像オブジェクトで構成される画像を入力する画像入力段階と、該画像入力段階により入力された入力画像を構成する画素の画素値の出現度合いに基づいて、前記画像オブジェクトの領域を判別する領域判別段階と、該領域判別段階により判別された各画像オブジェクトの領域に応じて前記入力画像を処理する段階とを有することを特徴とする。
【0039】
請求項15記載の発明によれば、入力された入力画像を構成する画素の画素値の出現度合いに基づいて、画像オブジェクトの領域を判別して、判別された各画像オブジェクトの領域に応じて入力画像を処理するようにしたので、例えば、グラフィックス処理により生成されたグラフィックス画像オブジェクトと撮影装置により撮影された写真画像オブジェクトなどのように、何れも階調画像を表す絵画像であっても、画像オブジェクトの領域を判別できる。これにより、各画像オブジェクトの領域に応じて独立のパラメータを用いて画像処理を行うことができる。
【0040】
また、請求項16記載のように、請求項15記載の画像処理方法において、前記領域判別段階は更に、前記画素値の出現度合いを算出する出現度合い算出段階と、該出現度合い算出段階により算出された前記画素値の出現度合い及び所定の閾値に基づいて、前記入力画像に使用される使用色を特定する使用色特定段階と、該使用色特定段階により特定された該使用色に基づいて、前記入力画像に含まれる処理対象画素の属性を特定する属性特定段階と、を有することを特徴とする。
【0041】
請求項16記載の発明によれば、画素値の出現度合い及び所定の閾値に基づいて、入力画像に使用される使用色を特定し、特定した使用色に基づいて、入力画像に含まれる画素の属性を特定するようにしたので、例えば、比較的使用色の少ないグラフィックス画像オブジェクトと、比較的使用色の多い写真画像オブジェクトとを判別することができ、何れも階調画像を表す絵画像であっても、画像オブジェクトの領域を判別できる。これにより、各画像オブジェクトの領域に応じて独立のパラメータを用いて画像処理を行うことができる。
【0042】
また、請求項17記載のように、請求項16記載の画像処理方法において、前記領域判別段階は更に、前記処理対象画素の近傍に存在する近傍画素の属性及び該近傍画素と前記処理対象画素との連続性に基づいて、前記属性特定段階により特定された前記処理対象画素の属性を補正する第1の属性補正段階を有することを特徴とする。請求項17記載の発明によれば、処理対象画素の近傍に存在する画素の属性及び処理対象画素との連続性に基づいて、処理対象画素の属性を補正するようにしたので、画像オブジェクトの境界部分も精度よく領域を判別することができる。
【0043】
また、請求項18記載のように、請求項16又は17記載の画像処理方法において、前記領域判別段階は更に、孤立領域の画素数及び所定の閾値に基づいて、前記属性特定段階により特定された前記処理対象画素の属性を補正する第2の属性補正段階を有すること特徴とする。請求項18記載の発明によれば、孤立領域の画素数及び所定の閾値に基づいて、属性特定段階により特定された画素の属性を補正するようにしたので、画像オブジェクトの境界部分も精度よく領域確定することができる。
【0044】
また、請求項19記載のように、請求項16から18のいずれか一項に記載の画像処理方法において、前記領域判別部は更に、前記入力画像を所定の画像オブジェクトの領域に仮設定する仮領域設定段階を有し、前記出現度合い算出段階は、該仮領域設定段階により仮設定された前記所定の画像オブジェクトの領域内に含まれる画素値の出現度合いを算出することを特徴とする。請求項19記載の発明によれば、入力画像を所定の画像オブジェクトの領域、例えば、グラフィックス画像の領域に仮設定して、仮設定された領域について、画素値の出現度合いを算出する。例えば、グラフィックス画像オブジェクトは使用画素値や使用色が少ないため、画像処理装置の処理量を少なくすることができる。
【0045】
また、請求項20記載の画像処理プログラムは、入力画像を処理するためにコンピュータを、複数の種類の画像オブジェクトで構成される画像を入力する画像入力手段、該画像入力手段により入力された入力画像を構成する画素の画素値の出現度合いに基づいて、前記画像オブジェクトの領域を判別する領域判別手段、該領域判別手段により判別された各画像オブジェクトの領域に応じて前記入力画像を処理する手段として機能させる。
【0046】
請求項20記載の発明によれば、入力された入力画像を構成する画素の画素値の出現度合いに基づいて、画像オブジェクトの領域を判別して、判別された各画像オブジェクトの領域に応じて入力画像を処理するようにしたので、例えば、グラフィックス処理により生成されたグラフィックス画像オブジェクトと撮影装置により撮影された写真画像オブジェクトなどのように、何れも階調画像を表す絵画像であっても、画像オブジェクトの領域を判別できる。これにより、各画像オブジェクトの領域に応じて独立のパラメータを用いて画像処理を行うことができる。
【0047】
また、請求項21記載のように、請求項20記載の画像処理プログラムにおいて、前記領域判別段階は更に、前記画素値の出現度合いを算出する出現度合い算出手段と、該出現度合い算出手段により算出された前記画素値の出現度合い及び所定の閾値に基づいて、前記入力画像に使用される使用色を特定する使用色特定手段と、該使用色特定手段により特定された該使用色に基づいて、前記入力画像に含まれる処理対象画素の属性を特定する属性特定手段と、を有することを特徴とする。
【0048】
請求項21記載の発明によれば、画素値の出現度合い及び所定の閾値に基づいて、入力画像に使用される使用色を特定し、特定した使用色に基づいて、入力画像に含まれる画素の属性を特定するようにしたので、例えば、比較的使用色の少ないグラフィックス画像オブジェクトと、比較的使用色の多い写真画像オブジェクトとを判別することができ、何れも階調画像を表す絵画像であっても、画像オブジェクトの領域を判別できる。これにより、各画像オブジェクトの領域に応じて独立のパラメータを用いて画像処理を行うことができる。
【0049】
また、請求項22記載のように、請求項21記載の画像処理プログラムにおいて、前記領域判別手段は更に、前記処理対象画素の近傍に存在する近傍画素の属性、及び該近傍画素と前記処理対象画素との連続性に基づいて、前記属性特定手段により特定された前記処理対象画素の属性を補正する第1の属性補正手段を有することを特徴とする。請求項22記載の発明によれば、処理対象画素の近傍に存在する画素の属性、及び処理対象画素との連続性に基づいて、処理対象画素の属性を補正するようにしたので、画像オブジェクトの境界部分も精度よく領域を判別することができる。
【0050】
また、請求項23記載のように、請求項21又は22記載の画像処理プログラムにおいて、前記領域判別手段は更に、孤立領域の画素数及び所定の閾値に基づいて、前記属性特定手段により特定された前記処理対象画素の属性を補正する第2の属性補正手段を有すること特徴とする。請求項23記載の発明によれば、孤立領域の画素数及び所定の閾値に基づいて、属性特定段階により特定された処理対象画素の属性を補正するようにしたので、画像オブジェクトの境界部分も精度よく領域確定することができる。
【0051】
また、請求項24記載のように、請求項21から23のいずれか一項に記載の画像処理プログラムにおいて、前記領域判別手段は更に、前記入力画像を所定の画像オブジェクトの領域に仮設定する仮領域設定手段を有し、前記出現度合い算出手段は、該仮領域設定段階により仮設定された前記所定の画像オブジェクトの領域内に含まれる画素値の出現度合いを算出することを特徴とする。
【0052】
請求項24記載の発明によれば、入力画像を所定の画像オブジェクトの領域、例えば、グラフィックス画像の領域に仮設定して、仮設定された領域について、画素値の出現度合いを算出する。例えば、グラフィックス画像オブジェクトは使用画素値や使用色が少ないため、画像処理装置の処理量を少なくすることができる。
【0053】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。まず、本実施の形態に係る画像処理装置を利用するラボを備えたネットワークフォトサービスシステムについて説明する。図1は、本実施の形態に係る画像処理装置を利用するラボを備えたネットワークフォトサービスシステムの一例を示す図である。このネットワークフォトサービスシステム(以下単にフォトシステムともいう)300は、顧客301と、注文を受け付けるサービスセンタ302と、ミニラボ303と、特殊設備を備える特殊ラボ304とを有する。
【0054】
これらは、全てインターネットなどのネットワーク305を介して通信できるようになっている。また、サービスセンタ302や特殊ラボ304は特に多くの通信を行う必要があるため、高速回線を使用するようにして、より多くの注文を迅速に処理できるようにしている。また、ミニラボ303及び特殊ラボ304は、本実施の形態に係る画像処理装置1を備える。
【0055】
本実施の形態では、撮影により得られた撮影画像を表すデジタル画像データの入力は、ミニラボ303において行なわれる。顧客301がミニラボ303に同時プリントを依頼すると、ミニラボ303では、スキャナ307によりフィルムを読み取り、プリンタ309により同時プリントを作成する。スキャナ307により読み取られたデジタル画像データは、同時プリント作成後もラボサーバ308に保管される。
【0056】
また、この際、それらのデジタル画像データの解像度を落とした低解像度画像データ(たとえばサムネイル画像)が作成され、サービスセンタ302のセンタサーバ312に転送される。また、ラボサーバ308は、顧客301のデジタル画像データのみならずテンプレートも保管する。
【0057】
サービスセンタ302のセンタサーバ312は、各ラボ303、304から転送されたサムネイル画像をそのサムネイル画像が送られてきたラボ303、304と対応づけて保管するとともに、そのサムネイル画像をネットワーク305上でアクセスできるようにしている。また、センタサーバ312は、ラボサーバ308が保管しているテンプレートのサムネイルも保管しており、顧客がネットワークを介してアクセスできるようにしている。
【0058】
デジタル画像データをアクセス可能にするにあたっては、顧客301は自分の写真のみ確認できればよいため、パスワードによる認証を行って各顧客301のみが見ることができるデータを制限する。パスワードは、たとえば同時プリントの申し込み時に顧客からの指定により、あるいはミニラボ側で適当なパスワードを割り当てることにより決定する。
【0059】
センタサーバ312へのアクセスは、インターネットの場合には上記サービスをホームページの形態で提供し、顧客が所定のWebブラウザを利用してアクセスするようにする。また、その他の独自の通信サービスとして提供する場合には、顧客に専用ソフトウェアを配布するなどして行ってもよい。
【0060】
何れの場合も、顧客301は自宅あるいはオフィスのパーソナルコンピュータ(以下、パソコンという)306から、ネットワーク305を介してセンタサーバ312に保管されている自分の写真のサムネイル画像を確認したり、サービスセンタ302が提供するテンプレートを選択したりして、写真画像とテンプレートとを合成して、たとえばポストカードなどの注文画像を生成し、さらに注文画面に対して所定の入力をすることにより、あるいは所定のフォーマットの注文データを作成して電子メールでセンタサーバ312宛に送信することにより、ミニラボ303に出向かずに、たとえばプリント出力サービスを要求することができる。
【0061】
センタサーバ312は、注文データを受信すると、プリント出力先を振り分ける。たとえば、特殊な設備を必要とする処理の場合にはプリント出力先として特殊ラボ304を選択し、注文データに基づいて所定のフォーマットの指示情報を作成して、デジタル画像データが保管されているラボを示す情報も指示情報に含め、特殊ラボ304のラボサーバ308に転送する。
【0062】
一方、たとえば普通の焼増しプリントなどが要求された場合など特殊な設備を必要としないときには、たとえばシステムとして最も効率のよいラボ、すなわちプリントが要求された写真のプリント出力用の高解像度画像データが保管されているラボ(店頭受け取りを希望していない場合)、あるいは受取希望ラボをプリント出力先として選択する。指示情報を受信したラボサーバ308は、指示情報に含まれる注文内容に従って焼増しプリント出力などの処理を行い、顧客301への受け渡しや郵送手配などを行う。
【0063】
図2は、顧客301側にて、写真入りポストカード画像を合成して注文するときの概念図である。顧客301のパソコン306には、フォトシステム300を利用するための専用プログラムが組み込まれる。たとえば、Webブラウザを組み込み、そのブラウザのプラグインとして注文処理を行うプログラムを提供する。また、注文処理の一部を行う機能のみをプラグインとして組み込み、その他の機能をブラウザとは独立したアプリケーションソフトとして組み込むようにしてもよい。
【0064】
また、パソコン306は、周辺機器や外部インタフェースとして、現像済フィルム402を読み取るためのフィルムスキャナ(図示省略)、デジタルカメラ403のメモリカードを読み取るためのカードリーダ、又はデジタルカメラ403に直接接続するためのケーブルインタフェースなどを備えている。また、FD(フレキシブルディスク)、CD−R(CD−Recordable)、Zipなどのメディアドライブを内蔵、又は外付けにより備えている。
【0065】
顧客301は、サービスセンタ302や画像編集アプリケーションソフトなどから提供されるテンプレート画像、ロゴ、クリップアートなどを表すCG画像を利用して、合成画像を生成する。たとえば、ラボサーバ308には顧客301が予め撮影しておいた写真の高解像度画像データD21と、サービスセンタ302が提供する高解像度CG画像が保管されている。また、センタサーバ312には高解像度CG画像に対応する低解像度CG画像が保管されているが、これはラボにおいて新しいテンプレートが作成される度にセンタサーバ312に登録されるものである。
【0066】
一方、高解像度画像データD21に対応する低解像度画像データD22もまた、顧客301の要求に応じてセンタサーバ312に登録される。顧客301は、デジタルカメラ403で撮影した、サービスセンタ302に未登録の写真画像を使用することもできる。
【0067】
顧客301は、たとえばセンタサーバ312上で公開された写真画像を表す低解像度画像データD22や、テンプレート画像D47、ロゴD48、クリップアート(イラスト)D49などを表す低解像度CG画像をネットワーク305を介してセンタサーバ312からパソコン306に取り込む(必要に応じてダウンロードも可能)。
【0068】
次に、パソコン306の端末画面上で、編集加工ソフトウェアなどを利用して写真画像とCG画像とを合成したりテキスト文字を追加するなどの加工を施すことにより、写真画像とテンプレート、ロゴ、又はクリップアートなどのCG画像が合成された写真入りポストカード画像D40(CG/写真混在画像・加工済画像)を生成する。合成確認指令が顧客301からセンタサーバ312に送信されると、高解像度画像データD21や高解像度CG画像を用いた写真入りポストカード画像(以下合成画像ともいう)D40の最終確認画像がパソコン306の端末画面に提示される。
【0069】
また、顧客301は、たとえば現像済フィルム402をフィルムスキャナで読み取ったデジタル画像、又はデジタルカメラ403で撮影されメモリカードに記録されたデジタル画像など、サービスセンタ302に未登録の写真画像を取り込み、画像編集アプリケーションソフトなどから提供されるテンプレート画像D47、ロゴD48、クリップアートD49などのCG画像を利用して写真入りポストカード画像D40を合成する。
【0070】
写真入りポストカード画像D40の合成が完了したら、その合成画像D40と注文データなどを対応付けてセンタサーバ312にアップロードする。センタサーバ312は、ユーザからの注文を受け取ると、所定のラボに合成画像D40および注文データを対応付けて、プリント出力指令を発する。
【0071】
なお、顧客301は、写真画像とテンプレートやクリップアートなどのCG画像が合成された合成画像D40と注文データとを対応付けて、FDやMO(Magneto Optical Disk)などの記憶媒体404に記録して、記憶媒体404を写真受取窓口などに持ち込んでもよい。この場合、写真受取窓口などでは、受け取った記憶媒体404を所定のラボに配送し、又は写真受取窓口に設けられた読取装置で読み取った合成画像D40および注文データを転送することで、所定のラボにてプリント出力できるようにする。
【0072】
図3は、上述のようにして生成された写真入りポストカード画像D40の一例を示す図である。合成画像(写真入りポストカード)D40aは、写真画像を表すデジタル画像D21、D22と、ロゴD48やクリップアートD49などのCG画像とはそれぞれ別の場所にレイアウトされ、写真部分とCG画像部分とが明確に分かれている。
【0073】
このため、たとえば、文字/絵柄(網点や写真を含む)を分離する特開平7−099581号公報に記載の方法、ブロック分割→DCT低周波成分の絶対値和を閾値と比較により、文字/写真を分離する特開平7−074966号公報や特開平7−038761号公報に記載の方法、又はブロック分割→エッジ判定→限定色存在判定により文字/写真を分離する特開平5−328143号公報に記載の方法など、文字部分と絵画像とを自動判別する手法を採用することにより、写真画像とCG画像との領域を切り分けることはでき得る。また、端末画面を確認しながら手作業でCG画像と写真画像とを切り分けることも比較的簡単である。
【0074】
しかしながら、合成画像D40bは、デジタル画像(写真画像)D21、D22とロゴ(CG画像)D48とが重なっているので、前述の文字部分と絵画像とを自動判別する手法を採用したのでは、ロゴ部分と写真部分とを自動的に切り分ける(領域判別)することはできない。また、端末画面を確認しながら手作業で行う場合には、写真部分とロゴ部分との境界(輪郭)をなぞって写真部分とロゴ部分を特定しなければならず、その作業が非常に大変である。また、図示していないが、イラストが全面に描かれたテンプレート上に写真が嵌め込まれ、さらにイラストと写真との境界部に別の微小イラストが重ねられた画像の場合には、一層その分別が難しくなる。
【0075】
本実施の形態に係る画像処理装置1は、たとえば前述のような合成画像D40bのように、グラフィックス処理で人工的に生成されたCG画像とカメラなどで撮影された撮影画像とが混在した画像であっても、自動的かつ間単に、CG画像部分や撮影画像部分の領域を確定できる。従って、CG画像と撮影画像とに対して、それぞれ独立のパラメータで画像処理することが簡単にできる。
【0076】
次に、本実施の形態に係る画像処理装置1について具体的に説明する。図4は、ラボ303、304側に設けた画像処理装置のブロック図である。図4に示すように、画像処理装置1は、画像入力部3と、領域判別部5と、分離結果出力部7とを備える。
【0077】
画像入力部3は、複数の種類の画像オブジェクトで構成される画像を入力する。領域判別部5は、画像入力部3から入力された入力画像を構成する画素の画素値の出現度合いに基づいて、入力画像を構成する各画素の属性を判定することで画像オブジェクトの領域を判別する。分離結果出力部7は、領域判別部5により判別された画像オブジェクトの領域を示す情報を出力する。なお、図示は省略するが、画像処理装置1は、領域判別部5により判別された各画像オブジェクトの領域に応じて入力画像を処理する手段を備えている。
【0078】
詳細には、領域判別部5は、処理対象の画素の画素値、処理対象の画素の周辺に存在する画素(近傍画素)の画素値、及びそれぞれの連続性に基づいて、処理対象の画素が、自然画像をほぼ再現可能な処理により生成された、すなわちカメラなどにより撮影された撮影画像の一例である写真画像オブジェクト、又はグラフィクス処理により人工的に生成されたグラフィクス画像オブジェクトのうちの何れに属するのかを表す属性を判定することで前記2種類の画像オブジェクトの領域を判別する。
【0079】
このため、領域判別部5は、仮領域設定部10と、領域特定部30と、領域補正部50とを備える。仮領域設定部10は、コンピュータグラフィックス(CG)処理にて作成されたCG領域や、カメラなどにより撮影された撮影画像が張り込まれた写真領域などを仮設定する。
【0080】
領域特定部30は、仮領域設定部10で設定された領域で使用されている画素値及びその画素値の使用頻度に基づいて、CG色を抽出し、抽出されたCG色の画素値と同じか否かに基づいて、画素の属性を判定することでCG/写真の領域を特定する。領域補正部50は、領域特定部30により判定された各画素の属性をその連続の度合いに基づいて補正する。
【0081】
なお、ここで、「画素の属性を判定する」とは、自然画像を実質的に再現可能な処理により生成された写真画像オブジェクト、あるいは自然画像を実質的に再現可能な処理において使用し得る画素値の数よりも少ない数の画素値を使用したCG処理により生成されたグラフィクス画像オブジェクトのうちの何れに属するのかを判定するという意味である。
【0082】
また、仮領域設定部10は、仮CG領域設定部11と、仮写真領域設定部12とを備える。仮CG領域設定部11は、CG領域を仮設定する。仮写真領域設定部12は、写真領域などを仮設定する。次に、図5を用いて、仮領域設定部10、仮CG領域設定部11及び仮写真領域設定部12について、詳細に説明する。
【0083】
仮領域設定部10は、入力画像の所定領域を所定の画像オブジェクトの領域に仮設定する。また、仮領域設定部10は、図5(a)に示すような合成画像(写真入りポストカード)D40bを、非図示のディスプレイなどに表示する。
図5(a)に示すように、合成画像(写真入りポストカード)D40bは、領域判別をおこなう画像であり、CG領域であるクリップアートD45、D46、D49、ロゴD48、追加テキストD44、及び写真領域であるデジタル画像(写真画像)D22を含んでいる。
【0084】
ここで、追加テキストD44は、人工的に作成されたものであるのでCG領域に分離するのが望ましい。また、クリップアートD45、D46は、テンプレート画像D47(図2参照)に含まれているものであり、これもCG領域に分離するのが望ましい。
【0085】
仮CG領域設定部11は、まず画像全体を一旦仮CG設定領域にする。次に、ユーザは、合成画像D40bが表示されたディスプレイに対し、非図示のマウスなどのポインティングデバイスなどで写真の領域を指示する。仮写真領域設定部12は、写真領域と指示された領域を仮写真設定領域にする。その結果、図5(b)に示すように、全体の仮CG設定領域R61の内部に仮写真設定領域R62が存在する様に領域が設定される。なお、上記で写真領域を指示する際には、領域の境界を厳密に指示する必要は無く、写真領域を含むように大まかに指示すればよい。次に、ユーザは、合成画像D40bが表示されたディスプレイに対し、図5(c)に示すように、上記で仮写真設定領域R62と設定された領域に含まれるCG領域を指示する。
【0086】
仮CG領域設定部11は、CG領域と指示された領域を仮CG設定領域にする。ここでもCG領域を指示する際には、領域の境界を厳密に指示する必要は無く、CG領域の内部を大まかに指示すればよい。この結果、仮領域設定部10では、図5(d)に示すように、画像全体が仮CG設定領域R61で、仮CG設定領域R61に含まれるように仮写真設定領域R62が存在し、さらに仮写真設定領域R62に含まれるように仮CG設定領域R63が存在するように、領域が仮設定される。
【0087】
次に、領域特定部30について説明する。領域特定部30は、出現度合い算出部31と、頻度閾値設定部32と、領域使用色特定部33と、属性特定部34とを有する。出現度合い算出部31は、仮領域設定部10にて仮設定された所定の画像オブジェクトの領域に含まれる各画素の画素値および画素値の出現度合い(頻度)を算出する。
【0088】
詳細には、出現度合い算出部31は、画像入力部3から入力される入力画像を用いて、仮領域設定部10において仮CG設定領域と設定された領域に含まれる画素値の出現度合い(頻度)を求め、ヒストグラムを作成する。例えば、入力される画像がRGB表色系、各成分8bitで表された画像であった場合、R・G・B各軸が0から255の値を持つ3次元ヒストグラムが生成される。
【0089】
なお、入力される画像データには制限がなく、どのようなものであってもよい。たとえばRGB表色系、L*a*b*表色系、L*u*v*表色系などの何れのデータであってもよい。また、本実施の形態が取り扱い得る画像は、カラー画像に限らず、白黒などのモノクロ画像(単色画像)であってもよい。また、カラーデータを輝度や濃度を示すモノクロデータに変換して使用してもよい。
【0090】
また、出現度合い算出部31は、仮領域設定部10により、所定の画像オブジェクトの領域、例えば写真画像オブジェクトの領域に仮設定された領域以外の領域、例えばグラフィックス画像オブジェクトの領域に含まれる画素値の出現度合いを算出するようにしてもよい。これにより、画像処理装置における処理量を少なくすることができる。
【0091】
頻度閾値設定部32は、判定基準のための閾値TH0を設定する。詳細には、頻度閾値設定部32は、あらかじめ定められたCG色判定用の閾値TH0、入力画像サイズに応じて可変のCG色判定用の閾値TH0、又は仮領域設定部10にて仮設定された領域サイズに応じて可変のCG色判定用の閾値TH0を、領域使用色特定部33に設定する。
【0092】
領域使用色特定部33は、頻度閾値設定部32により設定された所定の閾値TH0と、出現度合い算出部31により算出された各画素値の出現度合いに基づいて入力画像に含まれる各領域の使用色を特定したり、入力画像に使用される使用色を特定する。詳細には、領域使用色特定部33は、出現度合い算出部31で作成されたヒストグラムを基に、頻度閾値設定部32によって設定されたCG色判定用の閾値TH0を用いてCG色を判定する。すなわち、ヒストグラム上の頻度がTH0以上である色(画素値)をCG色と判定する。
【0093】
属性特定部34は、領域使用色特定部33により特定された使用色に基づいて、入力画像を構成する処理対象画素の属性を特定する。詳細には、属性特定部34は、仮領域設定部10で仮設定された領域の画素属性、及び領域使用色特定部33で特定された色を用いて、入力画像に含まれる全画素の属性を特定する。例えば、仮領域設定部10において、仮CG設定領域に仮設定された領域に含まれる画素の属性は、全て確定CG画素とする。
【0094】
また、仮写真設定領域に含まれる画素で、その色(画素値)が領域使用色特定部33においてCG色と判定された色と同一色又は近似色であれば、その画素属性を仮CG画素とする。上記以外の画素の属性は、仮写真画素とする。たとえば、RGB表色系のデータを用いるときには、対象画素のR、G、Bの各値と同じもの又は近似しているものが、CG色と判定された色の中にあるかどうかを判断して処理対象画素の属性を判定する。
【0095】
たとえば、入力画像がRGB表色系で表されているときには、たとえばR=100、G=100、B=100である画素とR=100、G=100、B=101である画素とは色が異なるというように、R、G、Bの各画素値が1つでも異なるときには同一色ではないとする。また、C1=(R1、G1、B1)とC2=(R2、G2、B2)の近似色か否かの判定は、例えばC1とC2の距離を求め、その距離が所定の閾値未満の時、又は与えられた閾値未満の時は近似色であると判定する。一方、それ以上の時は近似色ではないと判定する。
【0096】
上記距離としては、ユークリッド距離=((R1−R2)+(G1−G2)+(B1−B2)1/2や、シティブロック距離=|R1−R2|+|G1−G2|+|B1−B2|などがある。又は、|R1−R2|<TH10かつ|G1−G2|<TH11かつ|B1−B2|<TH12(TH10・TH11・Th12は所定のあるいは与えられた閾値)が成り立つ時は近似色とするなど色成分ごとの判定で近似色か否かを決定しても良い。
【0097】
次に、領域補正部について説明する。領域補正部50は、第1属性補正部51と、孤立閾値設定部52と、第2属性補正部53とを有する。第1属性補正部51は、前記領域特定部30において属性が特定された各画素に対して、その属性を補正する。孤立閾値設定部52は、画素属性補正基準のための閾値TH1・TH2を設定する。第2属性補正部53は、第1属性補正部51においてその属性が第1次補正された各画素に対して、閾値TH1・TH2に基づきさらにその属性を補正する。
【0098】
次に、図6を用いて、領域補正部50、第1属性補正部51、孤立閾値設定部52および第2属性補正部53について、詳細に説明する。領域特定部30において属性が特定された画像に対し、図6(a)中の領域R69に相当する領域の画素属性を拡大した図の例を図6(b)に示す。図6(b)に示すように、領域特定部30から領域補正部50に入力される画素属性情報には、画素属性が仮CG画素と特定された領域R81、R84、仮写真画素と特定された領域R82、R83、確定CG画素と特定された領域R85が含まれている。
【0099】
第1属性補正部51は、処理対象画素の近傍に存在する近傍画素の属性、及び近傍画素と処理対象画素との連続性(連結性)に基づいて、属性特定部34により特定された処理対象画素の属性情報を補正する。例えば、確定CG画素に連結している仮CG画素群を確定CG画素に属性を変更する。
【0100】
図6を例では、図6(b)において、仮CG画素で形成されている領域R84は、確定CG画素で形成されている領域R85に連結しているため、属性情報を確定CG画素に変更する。その結果、図6(c)に示すように、領域R84と領域R85をあわせた確定CG画素で形成される領域R86が生成される。一方、同じ仮CG画素で形成されている領域R81は、確定CG画素に連結していないため、属性情報は変更されない。
【0101】
孤立閾値設定部52は、孤立している仮CG画素で形成されている領域の属性情報を変更するための孤立画素数に対する閾値TH1を、また孤立している仮写真画素で形成されている領域の属性情報を変更するための孤立画素数に対する閾値TH2を、第2属性補正部53に設定する。
【0102】
第2属性補正部53は、孤立領域の画素数及び所定の閾値に基づいて、属性特定部34により特定された対象画素の属性情報を補正する。ここで、所定の閾値とは、孤立閾値設定部52により設定された閾値TH1のことである。第2属性補正部53は、仮CG画素で形成された1つの連続している領域の画素数が、閾値TH1未満の場合には、属性情報を確定写真画素に変更し、逆に閾値TH1以上の場合には、属性情報を確定CG画素に変更する。
【0103】
また、第2属性補正部53は、仮写真画素で形成された1つの連続している領域の画素数が、閾値TH2未満の場合には、属性情報を確定CG画素に変更し、逆に閾値TH1以上の場合には、属性情報を確定写真画素に変更する。図6の例では、例えば閾値TH1=5、閾値TH2=5とすると、図6(c)に示す仮CG画素で形成されている領域R81は、画素数が4個で閾値TH1未満であるため、その属性情報が確定写真画素に変更される。また、仮写真画素で形成されている領域R83は画素数が3個で閾値TH2未満のため、その属性情報が確定CG画素に変更される。
【0104】
一方、仮写真画素で形成されている領域R82は、画素数が閾値TH2以上であるため、その属性情報が確定写真画素に変更される。その結果、図6(d)に示すように、領域R81と領域R82をあわせた確定写真画素で形成される領域R87が生成される。一方、領域R83と領域R86をあわせた確定CG画素で形成される領域R88が生成される。第2属性補正部53の結果は、領域補正部50、すなわち領域判別部5での領域判別結果として分離結果出力部7に出力される。
【0105】
次に、本実施の形態に係る領域判別処理について説明する。図7は、第1実施形態の画像処理装置1における領域判別にかかる処理手順の概要を示すフローチャートである。まず、仮領域設定部10は、入力画像に対して仮CG領域や仮写真領域を仮設定する(S101)。出現度合い算出部31は、仮領域設定部10が仮設定した仮CG領域の画素値の出現度合い(頻度)を求め、ヒストグラムを作成する(S102)。
【0106】
頻度閾値設定部32は、CG色判定用の閾値TH0を領域使用色特定部33に設定する(S103)。領域使用色特定部33は、出現度合い算出部31で作成されたヒストグラムの頻度と、閾値TH0を比較することによりCG色を判定する(S104)。具体的には、領域使用色特定部33は、閾値TH0を参照し、画素値の出現度合い<閾値TH0ならば、非CG色と判定し、一方、画素値の出現度合い≧閾値TH0ならば、CG色と判定する。
【0107】
次に、属性特定部34は、仮領域設定部10によって設定された仮領域、および領域使用色特定部33によって判定されたCG色をもとに入力画像各画素の属性を特定する(S105)。具体的には、属性特定部34は、仮CG領域の場合には確定GG画素へ、また、CG色と同一又は近似する場合には仮CG画素へ、それ以外である場合には、仮写真画素に特定する。
【0108】
第1属性補正部51は、確定CG画素領域に連続した仮CG画素領域を確定CG画素領域に変更する(S106)。孤立閾値設定部52は、画素属性補正用の閾値TH1・TH2を第2属性補正部53に設定する(S107)。第2属性補正部53は、閾値TH1・TH2を用いて孤立画素領域の属性を補正する(S108)。具体的には、第2属性補正部53は、仮CG画素孤立領域の画素数<閾値TH1の場合には、確定写真画素領域に補正し、仮CG画素孤立領域の画素数≧閾値TH1の場合には、確定CG画素領域に補正し、仮写真画素孤立領域の画素数<閾値TH2の場合には、確定CG画素領域に補正し、仮写真画素孤立領域の画素数≧閾値TH2の場合には、確定写真画素領域に補正する。
【0109】
なお、第1実施形態の説明の中で、仮領域設定部10に仮写真領域設定部12を設けて仮写真領域を設定したが、仮写真領域設定部12を無くし、仮CG領域設定部11で設定した以外の領域を仮写真領域としても構わない。また同様に、仮領域設定部10に仮CG領域設定部12を設けて仮CG領域を設定したが、仮CG領域設定部11を無くし、仮写真領域設定部11で設定した以外の領域を仮CG領域としても構わない。
【0110】
このように第1実施形態の画像処理装置1によれば、画像を仮CG領域と仮写真領域に仮分離し、仮CG領域の色頻度からCG色を特定し、この特定色からCG画素を特定し、つづいて領域の連続性や孤立領域の画素数から補正して画素の属性を決定したので、分離結果出力部7から出力される情報に基づいて領域判別をすることにより、グラフィックス処理で人工的に生成されたグラフィクス画像オブジェクトとカメラで撮影された写真画像オブジェクトとが混在した画像であっても、簡単に、グラフィクス画像オブジェクトと写真画像オブジェクトの領域を確定することができる。
【0111】
また、グラフィクス画像オブジェクトと写真画像オブジェクトとの境界部分の個々の画素については、上記したように領域の連続性や孤立領域の画素数から補正して画素の属性を決定するようにしたので、境界部分も精度よく領域確定することができる。
【0112】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について説明する。図8は、本発明の第2実施形態の画像処理装置のブロック図である。この第2実施形態の画像処理装置101は、仮領域設定部が異なる点を除いて、第1実施形態の画像処理装置とその構成は共通する。従って、仮領域設定部についてのみ説明する。
【0113】
仮領域設定部110は、均一色領域検知部13と、周期的領域検知部14とを備える。仮領域設定部110は、所定の特徴量をもつ領域を所定の画像オブジェクトの領域に仮設定する。すなわち、所定の特徴量をもつ領域、例えば、均一な色で構成された領域、画素値が何らかの周期性を持つ領域、又は画素値が何らかの変化を持つ領域を所定の画像オブジェクトの領域に仮設定する。
【0114】
均一色領域検知部13は、均一な色で構成された領域を検知する。均一色領域検知部13は、均一な色で構成された領域を検知する。言い換えれば同一な色が連続している領域を検知する。このため、均一色領域検知13は、均一な色で構成された領域、すなわち同じ画素値を持つ画素が連続する領域を検知し、この検知した領域を仮領域設定部110は所定の画像オブジェクトの領域に仮設定する。
【0115】
具体的には、均一色領域検知部13は、上下左右あるいは斜め方向に隣接する画素の画素値を比較し、画素値が等しい場合に順次それらを抽出していく。ただし、1つの均一な色で構成された領域の画素数が少ない場合(あらかじめ設定されたあるいは外部から指定した値より小さい場合)、その領域は均一色領域としては検知しない。
【0116】
後述するように、均一色領域検知部13によって検知された領域は、仮CG領域として設定される。しかしながら、カメラなどにより撮影された撮影画像が張り込まれた写真領域中にも、髪や雪景色、あるいは曇り空などのように、均一色領域が存在する。このような領域が仮CG領域として設定されると不都合が発生するため、このような領域は検知領域から除外する必要がある。
【0117】
上記した髪や雪景色、あるいは曇り空などのような写真領域中の均一色領域は通常画素値が非常に偏っている。すなわち、入力画像が各色成分8bitで構成されたRGB表色系のデータであった場合、RGB各成分ともに0から255までの値を取るが、髪ならRGB全ての成分が0付近の、雪景色や曇り空などはRGB全ての成分が255付近の非常に偏った値となる。従って、このように非常に偏った値で構成された領域は、均一色領域検知部13での検知からは除外する。
【0118】
周期的領域検知部14は、画素値が周期的に変化する領域、又は画素値が一定の変化を持つ領域を検知する。そして、仮領域設定部110は、周期的領域検知部14が検知した画素値が周期的に変化する領域、又は画素値が一定の変化を持つ領域を所定の画像オブジェクトの領域に仮設定する。ここで、画素値が周期的に変化する領域とは、一定の周期性を持ってなだらかに画素値が変化するような領域をいう。また、画素値が一定の変化を持つ領域とは、グラデーションなどのように画素値が一定の割合で変化するような領域をいう。
【0119】
詳細には、周期的領域検知部14は、入力された画像から、画素値が何らかの周期性を持つ(周期的に画素値が変化する)領域または一定の変化を持つ領域を検知する。周期的領域検知部14の処理については言及しないが、例えば共起行列のエネルギーを用いる方法、フーリエ変換やDCT変換など周波数成分を用いる方法、統計的特徴量を用いる方法など、あるいはそれらを組み合わせた方法などがある。
【0120】
周期的領域検知部14により、なだらかに画素値が変化するグラデーション領域(一定の変化を持つ領域)、テクスチャ領域などCG領域を抽出することができる。なお、均一な色で構成された領域も周期性を持った領域ということもできるので、その場合には、均一色領域検知部13は不要である。
【0121】
仮領域設定部110は、均一色領域検知部13または周期的領域検知部14の少なくとも何れか一方で検知した領域を仮CG領域、それ以外の領域を仮写真領域に仮分離する。
【0122】
このように第2実施形態の画像処理装置101によれば、画像を画素値の均一性や周期性あるいは変化率に基づき仮CG領域と仮写真領域に仮分離し、仮CG領域の色頻度からCG色を特定し、この特定色からCG画素を特定し、つづいて領域の連続性や孤立領域の画素数から補正して画素の属性を決定したので、分離結果出力部7から出力される情報に基づいて領域判別を行うことにより、グラフィックス処理で人工的に生成されたグラフィクス画像オブジェクトとカメラで撮影された写真画像オブジェクトとが混在した画像であっても、自動的かつ簡単に、グラフィクス画像オブジェクトと写真画像オブジェクトの領域を確定することができる。
【0123】
また、グラフィクス画像オブジェクトと写真画像オブジェクトとの境界部分の個々の画素については、上記したように領域の連続性や孤立領域の画素数から補正して画素の属性を決定するので、境界部分も精度よく領域確定することができる。
【0124】
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態に係る画像処理装置について説明する。図9は、本発明の第3実施形態の画像処理装置のブロック図である。図9に示すように、画像処理装置201は、画像入力部3と、領域分離部9と、分離結果出力部7とを備える。画像入力部3は、画像データを取り込む。領域分離部9は、画像を構成する各画素の属性を判定することで画像オブジェクトの領域を判別する。分離結果出力部7は、領域分離部9により分離された画像オブジェクトの領域を示す情報を出力する。
【0125】
詳細には、領域分離部9は、処理対象の画素の画素値と、処理対象の画素の周辺に存在する画素(近傍画素)の画素値、及びそれぞれの連続性とに基づいて、処理対象の画素が、自然画像をほぼ再現可能な処理により生成された、すなわちカメラなどにより撮影された撮影画像の一例である写真画像オブジェクト又はグラフィクス処理により人工的に生成されたグラフィクス画像オブジェクトのうちの何れに属するのかを表す属性を判定することで前記2種類の画像オブジェクトの領域を分離する。
【0126】
このため、領域分離部9は、領域判別部5(105)と、判別結果出力部71と、領域修正部72と、領域設定部73と、分離結果選択部74とを備える。領域判別部5(105)は、コンピュータグラフィックス(CG)処理にて作成されたCG領域や、カメラなどにより撮影された撮影画像が張り込まれた写真領域など領域の属性を判別する。
【0127】
次に、領域分離部9を構成する各処理部について説明していくが、領域判別部5(105)に関しては第1実施形態・第2実施形態を説明する際に既にその詳細について説明したので、ここではその説明は省略する。
【0128】
判別結果出力部71は、領域判別部5(105)において領域判別された結果を出力する。詳細には、判別結果出力部71は、領域判別部5(105)において領域判別された結果を、例えば図示しないディスプレイ装置に出力したり、図示しないプリンタなどに出力したりすることにより、操作者に領域判別結果の確認を求める。なお、ディスプレイ装置、プリンタが外部に相当する。
【0129】
表示あるいは出力の仕方は、例えば領域判別結果を画素ごとに白黒で表し、入力画像と横に並べて表示・出力する。また、領域判別結果をシェードやハッチングなどのテクスチャパターンで表し、入力画像に重畳して表示・出力する。また、入力画像のある色成分を領域判別結果に応じて特定の値に置き換えて表示・出力する。例えば、入力画像が各色成分8bitで構成されたRGB表色系のデータであった場合、領域判別結果がCG領域の時にはR信号を255に、写真領域の時にはR信号を0に置き換える。
【0130】
領域修正部72は、領域判別部5(105)において領域判別された結果を修正する。領域修正部72は、判別結果出力部71において領域判別結果の確認をした際、その領域判別結果に不具合があった場合に、領域判別結果の修正をおこなう。修正の方法は、例えば、判別結果出力部71においてディスプレイに表示された領域判別結果に対し、マウスなどで指示する。
【0131】
具体的には、マウス左ボタンを押下した場合には、ポインティング個所をCG領域に変更する。また、マウス右ボタンを押下した場合には、ポインティング個所を写真領域に変更する。また、マウス左ボタンを押下しながら領域を囲った場合には囲われた領域がCG領域に変更するなどの方法がある。
【0132】
領域設定部73は、領域判別部5により領域判別された画像に対し新規に画像オブジェクトの領域を設定する。すなわち、領域設定部73は、入力画像に対してCG領域や写真領域など領域の属性を設定する。詳細には、領域設定部73は、入力画像に対して手動でCG領域や写真領域など領域の属性を設定する。
【0133】
たとえば、判別結果出力部71において領域判別結果の確認をした際、領域判別結果の不具合を修正するよりも新たに領域を手動設定したほうが良いと考えられた場合、あるいは入力画像でCG領域の特性が写真領域に非常に近似しており、領域判別部5(105)において自動で領域判別をおこなうよりも最初から手動で領域設定をした方が良いと想像できる場合などに、領域設定部73において領域設定がおこなわれる。設定方法は、領域修正部72と同様に、マウス指示などで行う。
【0134】
分離結果選択部74は、領域判別部5(105)、領域修正部72、又は領域設定部73の領域分離結果の中からいずれか1つの結果を選択する。すなわち、判別結果出力部71において領域判別部5(105)の領域判別結果を出力した後、修正が不要な場合には、領域判別部5の領域判別結果を選択し、領域修正部72において領域判別結果の修正をおこなった場合には、領域修正部72の領域修正結果を選択し、領域設定部73において新規に領域を設定した場合には、領域設定部73の領域設定結果を選択する。分離結果選択部74で選択された領域分離結果は、領域分離部9の領域分離結果として分離結果出力部7に出力される。
【0135】
次に、第3の実施の形態に係る画像処理装置の領域分離に係る処理手順について説明する。図10は、第3実施形態の画像処理装置1における領域分離にかかる処理手順の概要を示すフローチャートである。まず、非図示の手段により自動領域判別処理を実施するか否かを選択する(S201)。
【0136】
自動領域判別処理を実施する場合には(S202)へ、実施しない場合には(S206)へ進む。領域判別部5(105)は、自動あるいは半自動処理によりCG領域か写真領域かの領域判別処理を実施する(S202)。判別結果出力部71は、領域判別部5(105)で実施した領域判別処理の結果をディスプレイ等へ出力する(S203)。また、ユーザは、確認した領域判別処理の結果を採用するか、修正するか、あるいは新規に領域設定するかを選択する(S204)。
【0137】
確認した領域判別処理の結果を採用する場合には(S207)へ、修正する場合には(S205)へ、新規に領域設定する場合には(S206)へ進む。領域修正部72は、領域判別部5(105)で実施した領域判別処理の結果を修正する(S205)。領域設定部73は、入力画像に対してCG領域か写真領域かの領域設定を新規に行う(S206)。分離結果選択部74は、(S201)又は(S204)での処理選択結果を用いて、領域判別部5(105)、領域修正部72、又は領域設定部73からの領域分離結果のいずれかを選択する(S207)。
【0138】
このように第3実施形態の画像処理装置201によれば、(半)自動処理により画像をCG領域または写真領域に分離し、つづいて領域分離結果を確認し、領域分離結果に不具合が存在する場合には、領域分離結果に修正を加える、あるいは入力画像に新規に領域を設定して、領域分離結果あるいは修正結果あるいは新規領域設定結果を領域分離結果としているので、分離結果出力部7から出力される情報に基づいて領域判別をすることにより、グラフィックス処理で人工的に生成されたグラフィクス画像オブジェクトとカメラで撮影された写真画像オブジェクトとが混在した画像であっても、簡単にかつ確実に、グラフィクス画像オブジェクトと写真画像オブジェクトの領域を確定することができる。
【0139】
また、グラフィクス画像オブジェクトと写真画像オブジェクトとの境界部分や複雑に入り組んだ部分などの個々の画素についても、(半)自動処理の結果を確認、必要があれば修正することが可能であるので、上記したような誤判定が発生しやすい境界部分や複雑に入り組んだ部分なども精度よく領域確定することができる。
【0140】
図11は、CPUやメモリを利用して、ソフトウェア的に画像処理装置1、101、201を構成した例を示している。すなわち電子計算機(コンピュータ)を用いて構成する場合のハードウェア構成の一例を示した図である。この画像処理装置1、101、201は、CPU902、ROM904、RAM906、および通信I/F(インタフェース)908を備える。また、たとえばハードディスク装置914、FDドライブ916、又はCD−ROMドライブ918などの、記憶媒体からデータを読み出したり記録したりするための記録・読取装置を備えてもよい。
【0141】
また、処理結果や途中結果を表示したり出力したりするディプレイ926やプリンタ928などの表示・出力装置を備えてもよい。ハードディスク装置914、FDドライブ916、又はCD−ROMドライブ918は、たとえば、CPU902にソフトウェア処理をさせるためのプログラムデータを記憶するなどのために利用される。通信I/F908は、インターネットなどの通信網との間の通信データの受け渡しを仲介する。
【0142】
このような構成の画像処理装置1、101、201は、第1〜第3実施形態に示した基本的な構成および動作と同様とすることができる。また、上述した処理手順をコンピュータに実行させるプログラムは、CD−ROM922などの記録媒体を通じて配布される。又はプログラムは、CD−ROM922ではなくFD920に格納されてもよい。また、図示は省略するが、MOドライブを設け、MOに前記プログラムを格納してもよく、またフラッシュメモリなどの不揮発性の半導体メモリカード924などのその他の記録媒体に前記プログラムを格納してもよい。さらに、他のサーバなどからインターネットなどの通信網を経由して前記プログラムをダウンロードして取得したり、あるいは更新したりしてもよい。
【0143】
なお、記録媒体としては、FD920やCD−ROM922などの他にも、DVD(Digital Versatile Disk)などの光学記録媒体、MD(Mini Disc)などの磁気記録媒体、PDなどの光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、ICカードやミニチュアーカードなどの半導体メモリを用いることができる。
【0144】
記録媒体の一例としてのFD920やCD−ROM922などには、上記各実施形態で説明した画像処理装置1における処理手順を示したフローチャートの一部または全ての機能を格納することができる。したがって、以下のプログラムや当該プログラムを格納した記憶媒体を提供することができる。
【0145】
たとえば、画像処理装置用のプログラム、すなわちRAM906などにインストールされるソフトウェアは、上記各実施形態に示された画像処理装置1、101、201と同様に、領域判別部5、105、領域分離部9、仮領域設定部10、110、領域特定部30、領域補正部50、仮CG領域設定部11、仮写真領域設定部12、均一色領域検知部13、周期的領域検知部14、出現度合い算出部31、頻度閾値設定部32、領域使用色特定部33、属性特定部34、第1属性補正部51、孤立閾値設定部52、第2属性補正部53、判別結果出力部71、領域修正部72、領域設定部73、又は分離結果選択部74などの各機能部を手段に置き換え、ソフトウェアとして備える。
【0146】
なお、このソフトウェアは、ラボ側だけに限らず、たとえばフォトフィニッシングシステムを利用するためのWebアプリケーションプログラムとしてユーザ側に提供されてもよい。この場合、ユーザ側にても、グラフィクス画像オブジェクトと写真画像オブジェクトとが混在した画像から、写真画像オブジェクトだけ、又はグラフィクス画像オブジェクト部分だけを抽出して、個別の画像処理を施すことができる。
【0147】
そして、たとえば画像処理装置1、101、201をコンピュータにより構成する場合、CD−ROMドライブ918は、CD−ROM922からデータまたはプログラムを読み取ってCPU902に渡す。そして、ソフトウェアは、CD−ROM922からハードディスク装置914にインストールされる。ハードディスク装置914は、FDドライブ916またはCD−ROMドライブ918によって読み出されたデータまたはプログラムや、CPU902がプログラムを実行することにより作成されたデータを記憶するとともに、記憶したデータまたはプログラムを読み取ってCPU902に渡す。
【0148】
ハードディスク装置914に格納されたソフトウェアは、RAM906に読み出された後にCPU902により実行される。たとえばCPU902は、記録媒体の一例であるROM904およびRAM906に格納されたプログラムに基づいて上記の処理手順を実行することにより、上記処理手順における画素属性特定処理およびそれに基づく領域特定処理のための機能をソフトウェア的に実現することができる。
【0149】
以上説明したように、上記各実施形態によれば、画像処理装置は、多数の画素で表現されるとともに個々の画像オブジェクトにより構成される画像における、個々の画像オブジェクトの領域を判別可能にする画像処理装置であって、画像を表す個々の画素の画素値の使用度合いに基づいて、処理対象の画素が、撮影装置により撮影された撮影画像オブジェクトおよびグラフィクス処理により生成されたグラフィクス画像オブジェクトのうちの何れに属するのかを表す属性を判定することで2種類の画像オブジェクトの領域を判別する領域判別部を備えている。
【0150】
このため、領域判別部は、画像を表す個々の画素の画素値の使用度合いに基づいて、処理対象の画素が、撮影画像オブジェクト又はグラフィクス画像オブジェクトのうちの何れに属するのかを判定できる。グラフィックス処理としての使用可能色数が、64万色あるいはそれ以上であって略写真画像並の再現性を有していたとしても、グラフィクス画像オブジェクトのそれぞれは通常使用色数が少ない。つまり、個々のグラフィクス画像オブジェクトは、使用画素値や使用色が少ない。
【0151】
これに対して、撮影画像オブジェクトは、カメラなどで撮影されたものであり、被写体には微妙な色調ムラや濃度ムラがあり、またカメラの撮像部の画素も、感度ムラがあるので、どんなに均一な被写体を撮影したとしても、多少の画素値のムラが生じる。つまり、個々の撮像画像オブジェクトは、使用画素値や使用色が多くなる。したがって、画像を表す個々の画素の画素値の使用度合いを参照することで、画像オブジェクトが、撮影画像オブジェクトおよびグラフィクス画像オブジェクトの何れであるのかが分かる。
【0152】
また、上記各実施形態の画像処理装置1、101、201によれば、グラフィックス処理で人工的に生成されたCG画像とカメラなどで撮影された自然画像を表す撮影画像とが混在した画像であっても、意図的に少しずつ値が異なるように(略自然画像を表すように)グラフィックス処理されていない限り、画素属性を精度よく特定することができる。したがって、分離結果出力部7から出力される各画素又はブロックの属性に基づいて領域判別すれば、グラフィクス画像オブジェクト部分と写真画像オブジェクトと精度よく領域判別することができる。なお、仮CG領域やCG色を特定するための閾値を画像の特徴などに応じてダイナミックに調整すれば、一層精度のよい領域確定をすることができる。
【0153】
これにより、たとえば、写真画像オブジェクト部分を抽出(トリミング)し、たとえば、色、階調、明るさなどの補正処理や、白黒仕上げ、セピア仕上げ、赤目補正など、グラフィクス画像オブジェクトに対するのとは異なる画像処理パラメータで抽出した写真画像オブジェクトを処理することで、写真部分だけを自然の状態で美しくなるように画像編集することができる。
【0154】
また、逆にグラフィクス画像オブジェクトを抽出(トリミング)し、この抽出したグラフィクス画像オブジェクトに対して、たとえば、色、階調、明るさなどの補正処理など、写真画像オブジェクトに対するのとは異なる画像処理パラメータで処理することもできる。
【0155】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることができ、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記の実施形態は、特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0156】
たとえば、上記各実施形態では、写真画像オブジェクト(写真画像)を撮影画像オブジェクト(撮影画像)の一例として説明したが、撮影装置による撮影により得られる画像と実質的に等価な画像であればよく、必ずしも写真画像である必要はない。
【0157】
また、写真画像オブジェクトとグラフィクス画像オブジェクトとを合成して写真入りポストカードを作成した場合における領域判別について説明したが、これに限らず、グラフィックス処理で人工的に生成されたCG画像とカメラなどで撮影された撮影画像とが混在した画像である限り、どのような混在画像であってもよい。また、フォトシステムに適用されることに限らない。
【0158】
なお、撮影画像は、撮影装置による撮影により得られる画像と実質的に等価な画像であればよく、たとえば、グラフィックス処理で生成されたCG画像のうち、たとえば使用可能色数が64万色あるいはそれ以上であって略写真画像並の再現性を呈するCG画像も含む。本願発明の画像処理装置は、グラフィクス画像オブジェクトのそれぞれは通常使用色数が少ない点に着目してCG画像と写真画像などの撮影画像とを自動的に領域判別するものであるから、前述のように、CG画像のうち、略写真画像並の再現性を呈するCG画像を撮像画像に含めても何ら問題がないからである。
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、画像オブジェクトの領域を判別し、各画像オブジェクトの領域に応じた画像処理を行うことができる画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る画像処理装置を利用するラボを備えたネットワークフォトサービスシステムの一例を示す図である。
【図2】顧客側にて、写真入りポストカード画像を合成して注文するときの概念図である。
【図3】生成された写真入りポストカード画像の一例を示す図である。
【図4】第1実施形態の画像処理装置のブロック図である。
【図5】第1実施形態の画像処理装置における仮領域設定処理の詳細を説明する図である。
【図6】第1実施形態の画像処理装置における領域補正処理の詳細を説明する図である。
【図7】第1実施形態の画像処理装置における領域判別にかかる処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】第2実施形態の画像処理装置のブロック図である。
【図9】第3実施形態の画像処理装置のブロック図である。
【図10】第3実施形態の画像処理装置における領域分離にかかる処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図11】CPUやメモリを利用してソフトウェア的に画像処理装置を構成する場合のハードウェア構成の一例を示した図である。
【符号の説明】
1、101、201 画像処理装置 32 頻度閾値設定部
3 画像入力部 33 領域使用色特定部
5、105 領域判別部 34 属性特定部
7 分離結果出力部 50 領域補正部
9 領域分離部 51 第1属性補正部
10、110 仮領域設定部 52 孤立閾値設定部
11 仮CG領域設定部 53 第2属性補正部
12 仮写真領域設定部 71 判別結果出力部
13 均一色領域検知部 72 領域修正部
14 周期的領域検知部 73 領域設定部
30 領域特定部 74 分離結果選択部
31 出現度合い算出部

Claims (24)

  1. 複数の種類の画像オブジェクトで構成される画像を入力する画像入力部と、
    該画像入力部により入力された入力画像を構成する画素の画素値の出現度合いに基づいて、前記画像オブジェクトの領域を判別する領域判別部と、
    該領域判別部により判別された各画像オブジェクトの領域に応じて前記入力画像を処理する手段と、を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記領域判別部は更に、
    前記画素値の出現度合いを算出する出現度合い算出部と、
    該出現度合い算出部により算出された前記画素値の出現度合い及び所定の閾値に基づいて、前記入力画像に使用される使用色を特定する使用色特定部と、
    該使用色特定部により特定された該使用色に基づいて、前記入力画像に含まれる処理対象画素の属性を特定する属性特定部と、を有することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記領域判別部は更に、前記処理対象画素の近傍に存在する近傍画素の属性、及び該近傍画素と前記処理対象画素との連続性に基づいて、前記属性特定部により特定された前記処理対象画素の属性を補正する第1の属性補正部を有することを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記領域判別部は更に、孤立領域の画素数及び所定の閾値に基づいて、前記属性特定部により特定された前記対象画素の属性を補正する第2の属性補正部を有すること特徴とする請求項2又は3記載の画像処理装置。
  5. 前記領域判別部は更に、前記入力画像を所定の画像オブジェクトの領域に仮設定する仮領域設定部を有し、
    前記出現度合い算出部は、該仮領域設定部により仮設定された前記所定の画像オブジェクトの領域内に含まれる画素の画素値の出現度合いを算出することを特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  6. 前記仮領域設定部は、所定の特徴量をもつ領域を前記所定の画像オブジェクトの領域に仮設定することを特徴とする請求項5記載の画像処理装置。
  7. 前記仮領域設定部は、同じ画素値を持つ画素が連続する領域を前記所定の画像オブジェクトの領域に仮設定することを特徴とする請求項5記載の画像処理装置。
  8. 前記仮領域設定部は、画素値が周期的に変化する領域、又は画素値が一定の変化を持つ領域を前記所定の画像オブジェクトの領域に仮設定することを特徴とする請求項5記載の画像処理装置。
  9. 前記出現度合い算出部は、前記仮領域設定部により前記所定画像オブジェクトの領域に仮設定された領域以外の領域に含まれる画素値の出現度合いを算出することを特徴とする請求項5から8のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  10. 前記画像処理装置は更に、前記領域判別部により領域判別された結果を外部に出力する判別結果出力部を有することを特徴とする請求項1から9にいずれか一項に記載の画像処理装置。
  11. 前記画像処理装置は更に、前記領域判別部により領域判別された結果を修正する領域修正部を有することを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  12. 前記画像処理装置は更に、前記領域判別部により領域判別された画像に対し新規に画像オブジェクトの領域を設定する領域設定部を有することを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  13. 前記画像処理装置は更に、前記領域判別部、前記領域修正部、又は前記領域設定部からの結果の中からいずれかの結果を選択する分離結果選択部を有することを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  14. 前記画像オブジェクトは、撮影装置により撮影された写真画像オブジェクト又はグラフィックス処理により生成されたグラフィック画像オブジェクトであることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  15. 複数の種類の画像オブジェクトで構成される画像を入力する画像入力段階と、
    該画像入力段階により入力された入力画像を構成する画素の画素値の出現度合いに基づいて、前記画像オブジェクトの領域を判別する領域判別段階と、
    該領域判別段階により判別された各画像オブジェクトの領域に応じて前記入力画像を処理する段階とを有することを特徴とする画像処理方法。
  16. 前記領域判別段階は更に、
    前記画素値の出現度合いを算出する出現度合い算出段階と、
    該出現度合い算出段階により算出された前記画素値の出現度合い及び所定の閾値に基づいて、前記入力画像に使用される使用色を特定する使用色特定段階と、該使用色特定段階により特定された該使用色に基づいて、前記入力画像に含まれる処理対象画素の属性を特定する属性特定段階と、を有することを特徴とする請求項15記載の画像処理方法。
  17. 前記領域判別段階は更に、前記処理対象画素の近傍に存在する近傍画素の属性及び該近傍画素と前記処理対象画素との連続性に基づいて、前記属性特定段階により特定された前記処理対象画素の属性を補正する第1の属性補正段階を有することを特徴とする請求項16記載の画像処理方法。
  18. 前記領域判別段階は更に、孤立領域の画素数及び所定の閾値に基づいて、前記属性特定段階により特定された前記処理対象画素の属性を補正する第2の属性補正段階を有すること特徴とする請求項16又は17記載の画像処理方法。
  19. 前記領域判別部は更に、前記入力画像を所定の画像オブジェクトの領域に仮設定する仮領域設定段階を有し、
    前記出現度合い算出段階は、該仮領域設定段階により仮設定された前記所定の画像オブジェクトの領域内に含まれる画素値の出現度合いを算出することを特徴とする請求項16から18のいずれか一項に記載の画像処理方法。
  20. 入力画像を処理するためにコンピュータを、
    複数の種類の画像オブジェクトで構成される画像を入力する画像入力手段、
    該画像入力手段により入力された入力画像を構成する画素の画素値の出現度合いに基づいて、前記画像オブジェクトの領域を判別する領域判別手段、
    該領域判別手段により判別された各画像オブジェクトの領域に応じて前記入力画像を処理する手段として機能させるための画像処理プログラム。
  21. 前記領域判別段階は更に、
    前記画素値の出現度合いを算出する出現度合い算出手段と、
    該出現度合い算出手段により算出された前記画素値の出現度合い及び所定の閾値に基づいて、前記入力画像に使用される使用色を特定する使用色特定手段と、該使用色特定手段により特定された該使用色に基づいて、前記入力画像に含まれる処理対象画素の属性を特定する属性特定手段と、を有することを特徴とする請求項20記載の画像処理プログラム。
  22. 前記領域判別手段は更に、前記処理対象画素の近傍に存在する近傍画素の属性、及び該近傍画素と前記処理対象画素との連続性に基づいて、前記属性特定手段により特定された前記処理対象画素の属性を補正する第1の属性補正手段を有することを特徴とする請求項21記載の画像処理プログラム。
  23. 前記領域判別手段は更に、孤立領域の画素数及び所定の閾値に基づいて、前記属性特定手段により特定された前記処理対象画素の属性を補正する第2の属性補正手段を有すること特徴とする請求項21又は22記載の画像処理プログラム。
  24. 前記領域判別手段は更に、前記入力画像を所定の画像オブジェクトの領域に仮設定する仮領域設定手段を有し、
    前記出現度合い算出手段は、該仮領域設定段階により仮設定された前記所定の画像オブジェクトの領域内に含まれる画素値の出現度合いを算出することを特徴とする請求項21から23のいずれか一項に記載の画像処理プログラム。
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