JP2004192362A - 体動検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】使用者が自由に装着又は携帯することができ、且つ低コストに構成し得る体動検出装置を提供することである。
【解決手段】使用者が自由に装着又は携帯して体動を検出することのできる体動検出装置において、異なる方向の体動を検出する体動検出部14と、前記体動検出部14から得られる複数の体動信号の中から有効信号を演算処理により取り出す信号判定手段とを設けた。体動検出部14は、歩行または走行のいずれかを検出することができるようになっている。
【選択図】 図1
【解決手段】使用者が自由に装着又は携帯して体動を検出することのできる体動検出装置において、異なる方向の体動を検出する体動検出部14と、前記体動検出部14から得られる複数の体動信号の中から有効信号を演算処理により取り出す信号判定手段とを設けた。体動検出部14は、歩行または走行のいずれかを検出することができるようになっている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、体動検出手段から出力される体動に応じた複数の信号の中から、有効信号を選択して処理を行う体動検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
使用者の体動を検出する体動検出手段から出力される複数の出力信号の中から有効とされる信号(又はセンサ)を選択する体動検出装置としては、例えば、複数の加速度センサを設けた本体内に角度センサを設け、当該角度センサの出力信号によって有効となる加速度センサを選択し、選択された加速度センサの出力信号から歩数を検出する歩数計が特開平9−223214号に記載されている。
【0003】
また、既知の歩数計はベルト、衣類等の身体に固定された場所に装着し歩数の計測を行うのが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記、角度センサを設けて有効となる加速度センサを選択し歩数を検出する場合には、装置内に角度センサを設ける必要がありコストが高くなる要因となる。
【0005】
また、既知の歩数計は装着場所が特定されているため携帯性に問題があり、装着できる場所が限られてしまう。さらに、装着時の状態により検出感度が左右される傾向があるため、装着の仕方によっては正確に歩数を検出できない等の問題があった。
【0006】
本発明は、使用者が自由に装着又は携帯でき、且つ低コストにて構成し得る体動検出装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、使用者が自由に装着又は携帯して体動を検出する装置において、異なる方向の体動を検出する体動検出手段と、前記体動検出手段から得られる複数の出力信号の中から演算処理により有効信号を取り出す信号判定手段を具備することを特徴とする体動検出装置である。
【0008】
このようにすれば、使用者が自由に装着又は携帯して体動を検出する装置において、装置の装着方法に関わらず常に体動検出手段から有効信号を検出できるため、角度センサ等のような手段で装置の方向を別途検出する必要がなく低コストが実現可能となる。
【0009】
また、装置の装着方法又は方向に関わらず体動による信号を検出できるため、使用者の携帯の自由度を広げることが可能となり、ファッション性を損なうことがない。
【0010】
さらに、前記体動検出手段によって検出される体動は、少なくとも歩行及び走行のいずれかを含むことが好適である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態にかかる体動検出装置としての歩数計の実施例を図面を参照しながら説明する。
【0012】
歩数計には、推奨される取り付け場所及び取り付け方法があり、スラックスやスカート等のベルトにそれ自身の本体に付いているクリップにて装着するのが一般的である。本発明の歩数計は、スラックスのポケットにいれたり、シャツの胸ポケットの中に入れたり、あるいは、カバンの中に入れている場合などのようにどのような姿勢で装着又は携帯されているかわからない場合でも、歩数をカウントすることが可能である。
【0013】
図1は、本発明の歩数計の一実施例を示す内部配置図である(但し、回路を構成する部品等の本体内の他の構成は省略してある)。歩数計本体1の内部には基板4が配置され、この基板4に2個の体動センサ2、3が互いに垂直になるように配置されている。
【0014】
この体動センサ2,3は体動により生じる加速度に応じて変化する信号を出力する加速度センサで、基板4にネジにより固定される支持台に圧電素子を互いに垂直になるよう片持ちに固定し、先端に重りをつけた構造となっている。体動に起因して変化する加速度の変化を圧電素子の電圧信号に変換して取り出す。
【0015】
本実施例では、かかる体動センサ2,3の2個を使用して本体1に対して互いに直交するXY方向の体動を検出できるようにしたが、圧電素子の取り付けを支持台に対して水平に固定し、基板4に配置することで体動センサ2,3が配置された平面に直交するZ方向の体動を検出することが可能となる。
【0016】
また、本実施例では上記のような一方向ごとに体動センサを配置する構成としたが、XYZ方向の3軸の加速度を1素子にて検出可能なセンサの場合、各軸出力が個別に出力されるセンサ構造であれば使用可能である。
【0017】
図2は歩数計の内部構成を示すブロック図である。互いに直交するXY方向に配置された体動センサ2,3と、体動センサ2,3の出力信号を増幅する増幅回路5,6と、増幅された信号を整形するコンパレータ7,8とから成る体動センサ部14と、時刻・歩数・消費カロリー等を表示するLCD10と、表示切り替え・歩数及び消費カロリーのリセット・時計設定等を行うための操作スイッチ群11と、システムリセット12と、電池13と、表示制御及び演算回路をなすCPU9から構成される。
【0018】
図2中に示す体動を検出しCPU9に伝えるまでの体動センサ部14は、各体動センサごとに増幅回路・コンパレータがひとつずつの構成であり、XY方向以上の多軸を検出する際は、本実施例の前記体動センサ部の構成を軸ごとに増やしていけば実現できる。
【0019】
図3は、歩行による体動センサ2及び体動センサ3によって得られる加速度波形及びコンパレータ7,8の出力波形の例である。図3(a)は図3(e)に示すように歩行による体動の上下方向の加速度波形であり、図3(b)は体動センサ2により検出された上下動の加速度をコンパレータ7により任意の閾値で波形整形したものである。同様に図3(c)は図3(e)に示すように歩行による体動の左右方向の揺れの加速度波形であり、図3(d)は体動センサ3により検出された左右動の加速度をコンパレータ8により任意の閾値で波形整形したものである。
【0020】
歩数計は一般的に歩行時の上下動による加速度を検出して歩数としてカウントするため、前記図3の場合は体動センサ2の出力をカウントすることになるが、本発明の歩数計は本体1がどのような角度に装着又は携帯されていても、両信号から有効信号のみ取り出して歩数計測が可能である。また歩行中に本体1の装着又は携帯角度が変化しても歩数計測が可能である。
【0021】
体動センサの出力信号は同一加速度で歩行をしているとした場合、地面に対して体動センサが平行な位置のとき最大値を示す。しかし本体1の装着又は携帯の状態により図4に示すように必ずしも体動センサが地面に平行になっている訳ではなく、体動センサの出力信号はそれ自身の地面に対する感度軸の角度によって、出力の大きさが異なり、その出力の大きさは次式の通りである。
Va=Vm cosθ° (1)
Va:角度θ°で装着又は携帯した場合の体動センサの加速度に対する出力の大きさ
Vm:体動センサが地面と平行な場合の加速度に対する出力の大きさ
θ°:地面に対する体動センサの感度軸の角度
【0022】
複数の体動センサを使用する場合は、それぞれの体動センサが地面に対する角度によって(1)式にて定められる大きさの出力信号を発生する。
【0023】
つぎに、本実施例にかかる歩数計の歩数の計測について説明する。
【0024】
本実施例にかかる歩数計は、歩数を正確に計測するため最低歩行速度に対する時間幅Tmと、体動センサの揺れ返し信号とノイズ検出防止のために、信号を検出した後に信号検出不感時間帯Tiを設けてある。
従って、各センサの検出可能な時間帯Tsは次式で表される。
Ti<Ts<Tm (2)
Ti:信号検出不感時間帯
TS:信号検出可能時間帯
Tm:最低歩行速度に対する時間帯
【0025】
図5は、装着または携帯の方向が一定な場合のような、主軸の信号が必ずTm以内(Ts<Tm)で検出される場合を示す。歩数計測開始より、最初に入力のあった軸を主軸(本実施例では体動センサ2)とし歩数カウンタのカウント値を+1する(S1)。その後Ti以上で他軸(本実施例では体動センサ3)に信号があれば歩数カウンタを+1する(S2)。ただし、Tm以内に主軸以外の他軸に2個以上信号が検出された場合でも加算は+1とする(S5)。また複数の他軸にそれぞれ信号が検出された場合でも前記と同様に+1のみとする。他軸の信号を検出し、その後Tm以内に主軸に信号が検出されてもカウント値はすでに+1となっているため、カウント値はそのまま保持する(S3)。Ti<Ts<Tm間に他軸に信号が検出されず、主軸に信号が検出されれば歩数カウンタを+1する(S4)。以降、前述の方法を繰り返すことのより歩行による体動を検出し歩数をカウントする。
【0026】
また、図5中表示例1は他軸信号を検出後ただちに表示を+1する表示方法であり、表示例2は他軸で信号を検出しても歩数カウンタのみ+1し、主軸で信号を検出後もしくは主軸の信号がTm以上検出されなかった場合に、表示を+1する表示方法である。
【0027】
図6は、装着または携帯の方向が変化した場合のような、主軸の信号がTm以内で検出されず他軸に信号が検出された場合を示す。前記図5の場合の説明と同様に、歩数計測開始より最初に入力のあった軸を主軸(本実施例では体動センサ2)とし歩数カウンタのカウント値を+1する(S6)。その後Ti以上で他軸(本実施例では体動センサ3)に信号があれば歩数カウンタを+1する(S7)。つぎに、主軸である体動センサ2からの信号がTm以内に検出されないため(S8)、主軸を探す処理に移行し最初に入力のあった軸を主軸(本実施例では体動センサ3)とし、歩数カウンタのカウント値を+1する(S9)。以降、前述の方法を繰り返すことにより歩行による体動を検出し歩数をカウントする。
【0028】
また、図6中表示例3は図5中の表示例1、表示例4は表示例2とそれぞれ同じであるため、詳細な説明はここでは省略する。
【0029】
さらに、主軸を決める手段として本文に記した最初に入力のあった軸を主軸と判断する以外に、それぞれの軸の検出された信号が規定した数値に最も早く達した軸を主軸とする方法、もしくは規定した時間内に検出された信号の数が最も多い軸を主軸とする方法でも実現できる。
【0030】
実施例は、XY方向の2軸の歩数計について歩行動作時の体動センサの出力信号を歩数としてカウントする際のカウント方法について説明したが、XYZ方向の3軸又はそれ以上の多軸においても同様に前述の方法を用いれば検出可能である。
【0031】
このように、装着又は携帯の方向に関わらず複数の体動センサの体動による出力信号から、有効な信号のみを抽出して歩行のカウント及び体動検出信号の処理を行うことができる。従って、使用者は装着又は携帯の方向及び場所を特定されることなく、自由に装着又は携帯が可能となる。
【0032】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の体動検出装置によれば、使用者が自由に装着又は携帯して体動を検出する装置において、装置の装着又は携帯方法に関わらず常に複数の体動検出手段から有効信号を検出できる。また、複数の体動検出手段から有効信号を検出できることで、角度センサ等の装置のような本体がどのような方向に装着又は携帯されているかを判断する手段を別に設ける必要がなく、低コストな体動検出装置を提供することができる。さらに、使用者は装着又は携帯の方向及び場所を特定されることがないため、自由度を広げることが可能となり、ファッション性を損なうことがない体動検出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の体動検出装置としての歩数計の一実施例を示す内部配置図である。
【図2】図2は図1に示す体動検出装置としての歩数計の回路構成を示すブロック図である。
【図3】図3は図1に示す体動検出装置としての歩数計の体動による加速度の検出例を示す図である。
【図4】図4は体動センサが地面に平行でないときの出力の大きさを説明するための図である。
【図5】図5は図1に示す体動検出装置としての歩数計の装着方向が変化しない場合の歩数カウントを説明するための図である。
【図6】図6は図1に示す体動検出装置としての歩数計の装着方向が変化する場合の歩数カウントを説明するための図である。
【符号の説明】
1:歩数計本体 2:体動センサ
3:体動センサ 4:基板
5:増幅回路 6:増幅回路
7:コンパレータ 8:コンパレータ
9:CPU 10:LCD
11:操作スイッチ群 12:システムリセット
13:電池 14:体動センサ部
【発明の属する技術分野】
本発明は、体動検出手段から出力される体動に応じた複数の信号の中から、有効信号を選択して処理を行う体動検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
使用者の体動を検出する体動検出手段から出力される複数の出力信号の中から有効とされる信号(又はセンサ)を選択する体動検出装置としては、例えば、複数の加速度センサを設けた本体内に角度センサを設け、当該角度センサの出力信号によって有効となる加速度センサを選択し、選択された加速度センサの出力信号から歩数を検出する歩数計が特開平9−223214号に記載されている。
【0003】
また、既知の歩数計はベルト、衣類等の身体に固定された場所に装着し歩数の計測を行うのが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記、角度センサを設けて有効となる加速度センサを選択し歩数を検出する場合には、装置内に角度センサを設ける必要がありコストが高くなる要因となる。
【0005】
また、既知の歩数計は装着場所が特定されているため携帯性に問題があり、装着できる場所が限られてしまう。さらに、装着時の状態により検出感度が左右される傾向があるため、装着の仕方によっては正確に歩数を検出できない等の問題があった。
【0006】
本発明は、使用者が自由に装着又は携帯でき、且つ低コストにて構成し得る体動検出装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、使用者が自由に装着又は携帯して体動を検出する装置において、異なる方向の体動を検出する体動検出手段と、前記体動検出手段から得られる複数の出力信号の中から演算処理により有効信号を取り出す信号判定手段を具備することを特徴とする体動検出装置である。
【0008】
このようにすれば、使用者が自由に装着又は携帯して体動を検出する装置において、装置の装着方法に関わらず常に体動検出手段から有効信号を検出できるため、角度センサ等のような手段で装置の方向を別途検出する必要がなく低コストが実現可能となる。
【0009】
また、装置の装着方法又は方向に関わらず体動による信号を検出できるため、使用者の携帯の自由度を広げることが可能となり、ファッション性を損なうことがない。
【0010】
さらに、前記体動検出手段によって検出される体動は、少なくとも歩行及び走行のいずれかを含むことが好適である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態にかかる体動検出装置としての歩数計の実施例を図面を参照しながら説明する。
【0012】
歩数計には、推奨される取り付け場所及び取り付け方法があり、スラックスやスカート等のベルトにそれ自身の本体に付いているクリップにて装着するのが一般的である。本発明の歩数計は、スラックスのポケットにいれたり、シャツの胸ポケットの中に入れたり、あるいは、カバンの中に入れている場合などのようにどのような姿勢で装着又は携帯されているかわからない場合でも、歩数をカウントすることが可能である。
【0013】
図1は、本発明の歩数計の一実施例を示す内部配置図である(但し、回路を構成する部品等の本体内の他の構成は省略してある)。歩数計本体1の内部には基板4が配置され、この基板4に2個の体動センサ2、3が互いに垂直になるように配置されている。
【0014】
この体動センサ2,3は体動により生じる加速度に応じて変化する信号を出力する加速度センサで、基板4にネジにより固定される支持台に圧電素子を互いに垂直になるよう片持ちに固定し、先端に重りをつけた構造となっている。体動に起因して変化する加速度の変化を圧電素子の電圧信号に変換して取り出す。
【0015】
本実施例では、かかる体動センサ2,3の2個を使用して本体1に対して互いに直交するXY方向の体動を検出できるようにしたが、圧電素子の取り付けを支持台に対して水平に固定し、基板4に配置することで体動センサ2,3が配置された平面に直交するZ方向の体動を検出することが可能となる。
【0016】
また、本実施例では上記のような一方向ごとに体動センサを配置する構成としたが、XYZ方向の3軸の加速度を1素子にて検出可能なセンサの場合、各軸出力が個別に出力されるセンサ構造であれば使用可能である。
【0017】
図2は歩数計の内部構成を示すブロック図である。互いに直交するXY方向に配置された体動センサ2,3と、体動センサ2,3の出力信号を増幅する増幅回路5,6と、増幅された信号を整形するコンパレータ7,8とから成る体動センサ部14と、時刻・歩数・消費カロリー等を表示するLCD10と、表示切り替え・歩数及び消費カロリーのリセット・時計設定等を行うための操作スイッチ群11と、システムリセット12と、電池13と、表示制御及び演算回路をなすCPU9から構成される。
【0018】
図2中に示す体動を検出しCPU9に伝えるまでの体動センサ部14は、各体動センサごとに増幅回路・コンパレータがひとつずつの構成であり、XY方向以上の多軸を検出する際は、本実施例の前記体動センサ部の構成を軸ごとに増やしていけば実現できる。
【0019】
図3は、歩行による体動センサ2及び体動センサ3によって得られる加速度波形及びコンパレータ7,8の出力波形の例である。図3(a)は図3(e)に示すように歩行による体動の上下方向の加速度波形であり、図3(b)は体動センサ2により検出された上下動の加速度をコンパレータ7により任意の閾値で波形整形したものである。同様に図3(c)は図3(e)に示すように歩行による体動の左右方向の揺れの加速度波形であり、図3(d)は体動センサ3により検出された左右動の加速度をコンパレータ8により任意の閾値で波形整形したものである。
【0020】
歩数計は一般的に歩行時の上下動による加速度を検出して歩数としてカウントするため、前記図3の場合は体動センサ2の出力をカウントすることになるが、本発明の歩数計は本体1がどのような角度に装着又は携帯されていても、両信号から有効信号のみ取り出して歩数計測が可能である。また歩行中に本体1の装着又は携帯角度が変化しても歩数計測が可能である。
【0021】
体動センサの出力信号は同一加速度で歩行をしているとした場合、地面に対して体動センサが平行な位置のとき最大値を示す。しかし本体1の装着又は携帯の状態により図4に示すように必ずしも体動センサが地面に平行になっている訳ではなく、体動センサの出力信号はそれ自身の地面に対する感度軸の角度によって、出力の大きさが異なり、その出力の大きさは次式の通りである。
Va=Vm cosθ° (1)
Va:角度θ°で装着又は携帯した場合の体動センサの加速度に対する出力の大きさ
Vm:体動センサが地面と平行な場合の加速度に対する出力の大きさ
θ°:地面に対する体動センサの感度軸の角度
【0022】
複数の体動センサを使用する場合は、それぞれの体動センサが地面に対する角度によって(1)式にて定められる大きさの出力信号を発生する。
【0023】
つぎに、本実施例にかかる歩数計の歩数の計測について説明する。
【0024】
本実施例にかかる歩数計は、歩数を正確に計測するため最低歩行速度に対する時間幅Tmと、体動センサの揺れ返し信号とノイズ検出防止のために、信号を検出した後に信号検出不感時間帯Tiを設けてある。
従って、各センサの検出可能な時間帯Tsは次式で表される。
Ti<Ts<Tm (2)
Ti:信号検出不感時間帯
TS:信号検出可能時間帯
Tm:最低歩行速度に対する時間帯
【0025】
図5は、装着または携帯の方向が一定な場合のような、主軸の信号が必ずTm以内(Ts<Tm)で検出される場合を示す。歩数計測開始より、最初に入力のあった軸を主軸(本実施例では体動センサ2)とし歩数カウンタのカウント値を+1する(S1)。その後Ti以上で他軸(本実施例では体動センサ3)に信号があれば歩数カウンタを+1する(S2)。ただし、Tm以内に主軸以外の他軸に2個以上信号が検出された場合でも加算は+1とする(S5)。また複数の他軸にそれぞれ信号が検出された場合でも前記と同様に+1のみとする。他軸の信号を検出し、その後Tm以内に主軸に信号が検出されてもカウント値はすでに+1となっているため、カウント値はそのまま保持する(S3)。Ti<Ts<Tm間に他軸に信号が検出されず、主軸に信号が検出されれば歩数カウンタを+1する(S4)。以降、前述の方法を繰り返すことのより歩行による体動を検出し歩数をカウントする。
【0026】
また、図5中表示例1は他軸信号を検出後ただちに表示を+1する表示方法であり、表示例2は他軸で信号を検出しても歩数カウンタのみ+1し、主軸で信号を検出後もしくは主軸の信号がTm以上検出されなかった場合に、表示を+1する表示方法である。
【0027】
図6は、装着または携帯の方向が変化した場合のような、主軸の信号がTm以内で検出されず他軸に信号が検出された場合を示す。前記図5の場合の説明と同様に、歩数計測開始より最初に入力のあった軸を主軸(本実施例では体動センサ2)とし歩数カウンタのカウント値を+1する(S6)。その後Ti以上で他軸(本実施例では体動センサ3)に信号があれば歩数カウンタを+1する(S7)。つぎに、主軸である体動センサ2からの信号がTm以内に検出されないため(S8)、主軸を探す処理に移行し最初に入力のあった軸を主軸(本実施例では体動センサ3)とし、歩数カウンタのカウント値を+1する(S9)。以降、前述の方法を繰り返すことにより歩行による体動を検出し歩数をカウントする。
【0028】
また、図6中表示例3は図5中の表示例1、表示例4は表示例2とそれぞれ同じであるため、詳細な説明はここでは省略する。
【0029】
さらに、主軸を決める手段として本文に記した最初に入力のあった軸を主軸と判断する以外に、それぞれの軸の検出された信号が規定した数値に最も早く達した軸を主軸とする方法、もしくは規定した時間内に検出された信号の数が最も多い軸を主軸とする方法でも実現できる。
【0030】
実施例は、XY方向の2軸の歩数計について歩行動作時の体動センサの出力信号を歩数としてカウントする際のカウント方法について説明したが、XYZ方向の3軸又はそれ以上の多軸においても同様に前述の方法を用いれば検出可能である。
【0031】
このように、装着又は携帯の方向に関わらず複数の体動センサの体動による出力信号から、有効な信号のみを抽出して歩行のカウント及び体動検出信号の処理を行うことができる。従って、使用者は装着又は携帯の方向及び場所を特定されることなく、自由に装着又は携帯が可能となる。
【0032】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の体動検出装置によれば、使用者が自由に装着又は携帯して体動を検出する装置において、装置の装着又は携帯方法に関わらず常に複数の体動検出手段から有効信号を検出できる。また、複数の体動検出手段から有効信号を検出できることで、角度センサ等の装置のような本体がどのような方向に装着又は携帯されているかを判断する手段を別に設ける必要がなく、低コストな体動検出装置を提供することができる。さらに、使用者は装着又は携帯の方向及び場所を特定されることがないため、自由度を広げることが可能となり、ファッション性を損なうことがない体動検出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の体動検出装置としての歩数計の一実施例を示す内部配置図である。
【図2】図2は図1に示す体動検出装置としての歩数計の回路構成を示すブロック図である。
【図3】図3は図1に示す体動検出装置としての歩数計の体動による加速度の検出例を示す図である。
【図4】図4は体動センサが地面に平行でないときの出力の大きさを説明するための図である。
【図5】図5は図1に示す体動検出装置としての歩数計の装着方向が変化しない場合の歩数カウントを説明するための図である。
【図6】図6は図1に示す体動検出装置としての歩数計の装着方向が変化する場合の歩数カウントを説明するための図である。
【符号の説明】
1:歩数計本体 2:体動センサ
3:体動センサ 4:基板
5:増幅回路 6:増幅回路
7:コンパレータ 8:コンパレータ
9:CPU 10:LCD
11:操作スイッチ群 12:システムリセット
13:電池 14:体動センサ部
Claims (2)
- 使用者が自由に装着又は携帯して体動を検出する装置において、異なる方向の体動を検出する体動検出手段と、前記体動検出手段から得られる複数の出力信号の中から演算処理により有効信号を取り出す信号判定手段を具備することを特徴とする体動検出装置。
- 前記体動検出手段は、歩行ないし走行のいずれかを検出することが可能なことを特徴とする請求項1記載の体動検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002360050A JP2004192362A (ja) | 2002-12-12 | 2002-12-12 | 体動検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002360050A JP2004192362A (ja) | 2002-12-12 | 2002-12-12 | 体動検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004192362A true JP2004192362A (ja) | 2004-07-08 |
Family
ID=32759234
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002360050A Withdrawn JP2004192362A (ja) | 2002-12-12 | 2002-12-12 | 体動検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004192362A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2007075428A (ja) * | 2005-09-15 | 2007-03-29 | Sharp Corp | 運動測定装置 |
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