JP2004190601A - V型エンジンの排気系における排気管交流部構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】両エキゾーストマニホールド内およびフロントチューブ内を流れてきた両排気ガスが合流する部分における圧力損失を低減させることにより排気効率の向上を図ると共に、気流騒音や脈動音の低減を図ることができるV型エンジンの排気系における排気管交流部構造の提供。
【解決手段】V型エンジンにおける左右両エキゾーストマニホールドの後端部に触媒コンバータ1、1を介してフロントチューブ2、2が接続され、両フロントチューブ2、2はその後端部において1つのセンタチューブ5に統合する交流部4が設けられたV型エンジンの排気系において、交流部4における流入側付近の中空状本体部41の流路断面積が両フロントチューブ2、2の外径で囲まれた断面積の和より広く(3.0 : 4.5 )なるように拡大形成され、中空状本体部41の断面形状が、両フロントチューブ2、2の並設方向に沿って幅方向に長い楕円状に形成されている。
【選択図】 図2
【解決手段】V型エンジンにおける左右両エキゾーストマニホールドの後端部に触媒コンバータ1、1を介してフロントチューブ2、2が接続され、両フロントチューブ2、2はその後端部において1つのセンタチューブ5に統合する交流部4が設けられたV型エンジンの排気系において、交流部4における流入側付近の中空状本体部41の流路断面積が両フロントチューブ2、2の外径で囲まれた断面積の和より広く(3.0 : 4.5 )なるように拡大形成され、中空状本体部41の断面形状が、両フロントチューブ2、2の並設方向に沿って幅方向に長い楕円状に形成されている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、V型エンジンの排気管における排気管交流部構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のV型エンジンの排気系における排気管交流部構造は、図4(斜視図)、図5(横断平面図)に示すように、図示を省略したV型エンジンの左右に取り付けられたエキゾーストマニホールドにそれぞれフロントチューブ101、101が接続され、この両フロントチューブ101、101はその後端部から排出される排気ガスを合流させる二又状の交流部102が溶接により接続されると共に、この交流部102は、その後部側が1つのセンタチューブ103に統合されている。
そして、両フロントチューブ101、101、交流部102、および、センタチューブ103の外周を所定の空隙を形成して遮熱板104で覆った構成となっている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
実開平7−4814号公報 (第(4)頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来例のV型エンジンの排気系における排気管交流部構造にあっては、上述のように、両エキゾーストマニホールド内および両フロントチューブ101、101内を流れてきた両排気ガスが、交流部102内で合流する際に互いにぶつかり合うため、この部分で圧力損失が発生し、これにより、通気抵抗が大きくなって排気効率が低下し、エンジン出力を低下させるという問題点があった。
【0005】
また、前記交流部102内で排気ガスが互いにぶつかり合うことで気流騒音が発生する他に、V型エンジンからの排気ガスは脈動状態で排出されるため、脈動音も発生するという問題があった。この点の解決策として、従来では、図5に示すように、交流部102の部分の空隙内にグラスウール等の遮熱を兼ねた遮音材105を介装させることで、気流騒音や脈動音を低減させるようにしているが、部品点数および作業工程の増加により、コスト高になるという問題がある。
【0006】
本発明は、上述の従来の問題点に着目してなされたもので、両エキゾーストマニホールド内およびフロントチューブ内を流れてきた両排気ガスが合流する部分における圧力損失を低減させることにより排気効率の向上を図ると共に、気流騒音や脈動音の低減を図ることができるV型エンジンの排気系における排気管交流部構造を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明請求項1記載のV型エンジンの排気系における排気管交流部構造は、V型エンジンにおける左右両エキゾーストマニホールドの後端部にフロントチューブが接続され、該両フロントチューブはその後端部において1つのセンタチューブに統合する交流部が設けられたV型エンジンの排気系において、前記交流部における流入側付近の流路断面積が両フロントチューブの外径で囲まれた断面積の和より広くなるように拡大形成されていることを特徴とする手段とした。
【0008】
請求項2記載のV型エンジンの排気系における排気管交流部構造は、請求項1において、前記交流部における拡大形成された流入側付近の断面形状が、両フロントチューブの並設方向に沿って幅方向に長い略楕円状に形成されていることを特徴とする手段とした。
【0009】
【発明の作用および効果】
この発明請求項1記載のV型エンジンの排気系における排気管交流部構造では、上述のように構成されるため、V型エンジンの各気筒から排出された排気ガスは、両エキゾーストマニホールドおよび両フロントチューブ内を経由し、両フロントチューブの後端部に設けられた交流部に流れ込むが、該交流部における流入側付近の流路断面積が両フロントチューブの外径で囲まれた断面積の和より広くなるように拡大形成されているため、交流部に流入した排気ガスが拡散・膨張することで流速が低下した状態で合流することになり、これにより、交流部内において両排気ガスが互いにぶつかり合うことが防止される。
従って、交流部内で両排気ガスがぶつかり合うことに起因する圧力損失を低減することができるため、排気効率の向上が図れると共に、流速の低下により気流騒音や脈動音の低減を図ることができるようになるという効果が得られる。
また、背圧が低くなるため、エンジン出力を向上させることができるようになるという効果が得られる。
【0010】
請求項2記載のV型エンジンの排気系における排気管交流部構造では、上述のように、前記交流部における拡大形成された流入側付近の断面形状が、両フロントチューブの並設方向に沿って幅方向に長い略楕円状に形成されることで、両フロントチューブから交流部内に流入した両排気ガスが四方に均等に拡散・膨張されるようになり、これにより、圧力損失の低減効果および流速低下効果を高めることができるようになる。
また、幅方向に長い略楕円状に形成することにより、スペース的に制限のある高さ方向への張り出しを極力制限し、レイアウト性を高めることができるようになる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、本発明の実施の形態の構成を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施の形態のV型エンジンの排気系における排気管交流部構造を示す斜視図、図2は同要部拡大斜視図、図3は図2の横断平面図であり、これらの図において、1、1は左右一対の触媒コンバータ、2、2は左右一対のフロントチューブ、3、3は左右一対のフレキシブルチューブ、4は交流部、5はセンタチューブ、6はプリマフラ、7はメインマフラ、8、8は左右一対のテールチューブ、9はスポイラーを示す。
【0012】
さらに詳述すると、このV型エンジンの排気系は、図1に示すように、図示を省略したV型エンジンの左右に取り付けられた各エキゾーストマニホールドと各フロントチューブ2、2との間それぞれに触媒コンバータ1、1が接続され、各フロントチューブ2、2の中途部には取付誤差を吸収するためのフレキシブルチューブ3、3が介装されている。そして、両フロントチューブ2、2は、その後端部を互いに寄せて車幅方向に並設させた状態で前記交流部4に接続され、この交流部4の後端にセンタチューブ5が接続されている。
【0013】
この交流部4は、両フロントチューブ2、2をその後端部で1つのセンタチューブ5に統合する部分であり、図2、3にその詳細を示すように、その中空状本体部41における排気ガスの流れ方向と直交する方向の断面が両フロントチューブ2、2の並設方向である幅方向に長い楕円状に形成されている。
【0014】
即ち、この交流部4は、上下2分割された状態で形成され、各上下両分割部材4a、4bは、それぞれ板材をプレス成形することにより大径の中空状本体部41と、互いに並設された両フロントチューブ2、2の後端部を挿入接続する流入側接続部42と、センタチューブ5の前端部を挿入接続する流出側接続部43と、該流出側接続部43と大径の中空状本体部41との間をつなぐテーパ部44と、上下両分割部材4a、4bをその左右側縁部で接続一体化する溶接フランジ部45a、45bとで構成されている。
【0015】
そして、前記交流部4における流入部側の流路断面積が、両フロントチューブ2、2の外径で囲まれた断面積の和より広くなるように拡大形成されている。ちなみに、両フロントチューブ2、2の外径で囲まれた断面積の和を3.0 とすると、中空状本体部41の流路断面積が4.5 、センタチューブ5の流路断面積が2.0 となるような断面積比率に設定されている。
【0016】
また、前記センタチューブ5の途中には、プリマフラ6が接続され、後端部にはメインマフラ7が接続されている。このメインマフラ7は、車幅方向に長く形成されていて、その左右両端面より左右一対のテールチューブ8、8が接続されている。また、前記スポイラ9は、メインマフラ7の前に取付られることにより、風圧によるメインマフラ7の浮き上がりを防止する役目をなす。
【0017】
なお、図1において11、11は各エキゾーストマニホールド(図示せず)に各触媒コンバータ1、1を接続するフランジ、12は取付ブラケットであり、この取付ブラケット12は、各フランジ11、11をエキゾーストマニホールド側のフランジとボルト締結する際にその両端を同時に締結固定すると共に、その中央部をミッション(図示せず)に対しボルト12a、12aで締結固定することにより、触媒コンバータ1、1部分の車体側への取付が行われるようになっている。
また、図において13は排気系を車体に吊す状態で支持するマウントラバーである。
【0018】
次に、この発明の実施の形態の作用・効果を説明する。
この発明の実施の形態のV型エンジンの排気系における排気管交流部構造では、上述のように構成されるため、V型エンジンの各気筒から排出された排気ガスは、両エキゾーストマニホールド、両触媒コンバータ1、1、および、両フロントチューブ2、2内を経由し、両フロントチューブ2、2の後端部に接続された交流部4に流れ込むが、該交流部4における流入側付近である中空状本体部41の流路断面積が両フロントチューブ2、2の外径で囲まれた断面積の和より広く(3.0 : 4.5 )なるように拡大形成されているため、交流部4に流入した排気ガスが中空状本体部41内で拡散・膨張することで流速が低下した状態で合流することになり、これにより、交流部4内において両排気ガスが互いにぶつかり合うことが防止される。
従って、交流部4内で両排気ガスがぶつかり合うことに起因する圧力損失を低減することができるため、排気効率の向上が図れるようになると共に、流速の低下により気流騒音や脈動音の低減を図ることができるようになるという効果が得られる。
また、背圧が低くなるため、エンジン出力を向上させることができるようになるという効果が得られる。
【0019】
また、上述のように、前記交流部4における拡大形成された中空状本体部41の断面形状が、両フロントチューブ2、2の並設方向に沿って幅方向に長い楕円状に形成されることで、両フロントチューブ2、2から交流部4内に流入した両排気ガスが四方に均等に拡散・膨張されるようになり、これにより、拡散・膨張が無理なくスムーズに行われることで、圧力損失の低減効果および流速低下効果をさらに高めることができるようになる。
また、幅方向に長い楕円状に形成することにより、スペース的に制限のある高さ方向への張り出しを極力制限し、レイアウト性を高めることができるようになる。
【0020】
以上発明の実施の形態を図面により説明したが、具体的な構成はこれらの発明の実施の形態に限られるものではない。
例えば、発明の実施の形態では、中空状本体部41の断面形状を、両フロントチューブ2、2の並設方向に沿って幅方向に長い楕円状に形成したが、その形状は任意であり円形に形成してもよい。
【0021】
また、発明の実施の形態では、両フロントチューブ2、2の外径で囲まれた断面積の和と交流部4における流入側付近の中空状本体部41の流路断面積との比率を3.0 : 4.5 に設定したが、中空状本体部41の流路断面積の方が広ければその具体的比率は任意である。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態のV型エンジンの排気系における排気管交流部構造を示す斜視図である。
【図2】発明の実施の形態のV型エンジンの排気系における排気管交流部構造を示す要部拡大斜視図である。
【図3】図2の横断平面図である。
【図4】従来例のV型エンジンの排気系における排気管交流部構造を示す斜視図である。
【図5】従来例のV型エンジンの排気系における排気管交流部構造を示す横断平面図である。
【符号の説明】
1 触媒コンバータ
2 フロントチューブ
3 フレキシブルチューブ
4 交流部
4a 上側分割部材
4b 下側分割部材
41 中空状本体部
42 流入側接続部
43 流出側接続部
44 テーパ部
45a 溶接フランジ部
45b 溶接フランジ部
5 センタチューブ
6 プリマフラ
7 メインマフラ
8 テールチューブ
9 スポイラ
11 フランジ
12 取付ブラケット
12a ボルト
13 マウントラバー
【発明の属する技術分野】
本発明は、V型エンジンの排気管における排気管交流部構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のV型エンジンの排気系における排気管交流部構造は、図4(斜視図)、図5(横断平面図)に示すように、図示を省略したV型エンジンの左右に取り付けられたエキゾーストマニホールドにそれぞれフロントチューブ101、101が接続され、この両フロントチューブ101、101はその後端部から排出される排気ガスを合流させる二又状の交流部102が溶接により接続されると共に、この交流部102は、その後部側が1つのセンタチューブ103に統合されている。
そして、両フロントチューブ101、101、交流部102、および、センタチューブ103の外周を所定の空隙を形成して遮熱板104で覆った構成となっている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
実開平7−4814号公報 (第(4)頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来例のV型エンジンの排気系における排気管交流部構造にあっては、上述のように、両エキゾーストマニホールド内および両フロントチューブ101、101内を流れてきた両排気ガスが、交流部102内で合流する際に互いにぶつかり合うため、この部分で圧力損失が発生し、これにより、通気抵抗が大きくなって排気効率が低下し、エンジン出力を低下させるという問題点があった。
【0005】
また、前記交流部102内で排気ガスが互いにぶつかり合うことで気流騒音が発生する他に、V型エンジンからの排気ガスは脈動状態で排出されるため、脈動音も発生するという問題があった。この点の解決策として、従来では、図5に示すように、交流部102の部分の空隙内にグラスウール等の遮熱を兼ねた遮音材105を介装させることで、気流騒音や脈動音を低減させるようにしているが、部品点数および作業工程の増加により、コスト高になるという問題がある。
【0006】
本発明は、上述の従来の問題点に着目してなされたもので、両エキゾーストマニホールド内およびフロントチューブ内を流れてきた両排気ガスが合流する部分における圧力損失を低減させることにより排気効率の向上を図ると共に、気流騒音や脈動音の低減を図ることができるV型エンジンの排気系における排気管交流部構造を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明請求項1記載のV型エンジンの排気系における排気管交流部構造は、V型エンジンにおける左右両エキゾーストマニホールドの後端部にフロントチューブが接続され、該両フロントチューブはその後端部において1つのセンタチューブに統合する交流部が設けられたV型エンジンの排気系において、前記交流部における流入側付近の流路断面積が両フロントチューブの外径で囲まれた断面積の和より広くなるように拡大形成されていることを特徴とする手段とした。
【0008】
請求項2記載のV型エンジンの排気系における排気管交流部構造は、請求項1において、前記交流部における拡大形成された流入側付近の断面形状が、両フロントチューブの並設方向に沿って幅方向に長い略楕円状に形成されていることを特徴とする手段とした。
【0009】
【発明の作用および効果】
この発明請求項1記載のV型エンジンの排気系における排気管交流部構造では、上述のように構成されるため、V型エンジンの各気筒から排出された排気ガスは、両エキゾーストマニホールドおよび両フロントチューブ内を経由し、両フロントチューブの後端部に設けられた交流部に流れ込むが、該交流部における流入側付近の流路断面積が両フロントチューブの外径で囲まれた断面積の和より広くなるように拡大形成されているため、交流部に流入した排気ガスが拡散・膨張することで流速が低下した状態で合流することになり、これにより、交流部内において両排気ガスが互いにぶつかり合うことが防止される。
従って、交流部内で両排気ガスがぶつかり合うことに起因する圧力損失を低減することができるため、排気効率の向上が図れると共に、流速の低下により気流騒音や脈動音の低減を図ることができるようになるという効果が得られる。
また、背圧が低くなるため、エンジン出力を向上させることができるようになるという効果が得られる。
【0010】
請求項2記載のV型エンジンの排気系における排気管交流部構造では、上述のように、前記交流部における拡大形成された流入側付近の断面形状が、両フロントチューブの並設方向に沿って幅方向に長い略楕円状に形成されることで、両フロントチューブから交流部内に流入した両排気ガスが四方に均等に拡散・膨張されるようになり、これにより、圧力損失の低減効果および流速低下効果を高めることができるようになる。
また、幅方向に長い略楕円状に形成することにより、スペース的に制限のある高さ方向への張り出しを極力制限し、レイアウト性を高めることができるようになる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、本発明の実施の形態の構成を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施の形態のV型エンジンの排気系における排気管交流部構造を示す斜視図、図2は同要部拡大斜視図、図3は図2の横断平面図であり、これらの図において、1、1は左右一対の触媒コンバータ、2、2は左右一対のフロントチューブ、3、3は左右一対のフレキシブルチューブ、4は交流部、5はセンタチューブ、6はプリマフラ、7はメインマフラ、8、8は左右一対のテールチューブ、9はスポイラーを示す。
【0012】
さらに詳述すると、このV型エンジンの排気系は、図1に示すように、図示を省略したV型エンジンの左右に取り付けられた各エキゾーストマニホールドと各フロントチューブ2、2との間それぞれに触媒コンバータ1、1が接続され、各フロントチューブ2、2の中途部には取付誤差を吸収するためのフレキシブルチューブ3、3が介装されている。そして、両フロントチューブ2、2は、その後端部を互いに寄せて車幅方向に並設させた状態で前記交流部4に接続され、この交流部4の後端にセンタチューブ5が接続されている。
【0013】
この交流部4は、両フロントチューブ2、2をその後端部で1つのセンタチューブ5に統合する部分であり、図2、3にその詳細を示すように、その中空状本体部41における排気ガスの流れ方向と直交する方向の断面が両フロントチューブ2、2の並設方向である幅方向に長い楕円状に形成されている。
【0014】
即ち、この交流部4は、上下2分割された状態で形成され、各上下両分割部材4a、4bは、それぞれ板材をプレス成形することにより大径の中空状本体部41と、互いに並設された両フロントチューブ2、2の後端部を挿入接続する流入側接続部42と、センタチューブ5の前端部を挿入接続する流出側接続部43と、該流出側接続部43と大径の中空状本体部41との間をつなぐテーパ部44と、上下両分割部材4a、4bをその左右側縁部で接続一体化する溶接フランジ部45a、45bとで構成されている。
【0015】
そして、前記交流部4における流入部側の流路断面積が、両フロントチューブ2、2の外径で囲まれた断面積の和より広くなるように拡大形成されている。ちなみに、両フロントチューブ2、2の外径で囲まれた断面積の和を3.0 とすると、中空状本体部41の流路断面積が4.5 、センタチューブ5の流路断面積が2.0 となるような断面積比率に設定されている。
【0016】
また、前記センタチューブ5の途中には、プリマフラ6が接続され、後端部にはメインマフラ7が接続されている。このメインマフラ7は、車幅方向に長く形成されていて、その左右両端面より左右一対のテールチューブ8、8が接続されている。また、前記スポイラ9は、メインマフラ7の前に取付られることにより、風圧によるメインマフラ7の浮き上がりを防止する役目をなす。
【0017】
なお、図1において11、11は各エキゾーストマニホールド(図示せず)に各触媒コンバータ1、1を接続するフランジ、12は取付ブラケットであり、この取付ブラケット12は、各フランジ11、11をエキゾーストマニホールド側のフランジとボルト締結する際にその両端を同時に締結固定すると共に、その中央部をミッション(図示せず)に対しボルト12a、12aで締結固定することにより、触媒コンバータ1、1部分の車体側への取付が行われるようになっている。
また、図において13は排気系を車体に吊す状態で支持するマウントラバーである。
【0018】
次に、この発明の実施の形態の作用・効果を説明する。
この発明の実施の形態のV型エンジンの排気系における排気管交流部構造では、上述のように構成されるため、V型エンジンの各気筒から排出された排気ガスは、両エキゾーストマニホールド、両触媒コンバータ1、1、および、両フロントチューブ2、2内を経由し、両フロントチューブ2、2の後端部に接続された交流部4に流れ込むが、該交流部4における流入側付近である中空状本体部41の流路断面積が両フロントチューブ2、2の外径で囲まれた断面積の和より広く(3.0 : 4.5 )なるように拡大形成されているため、交流部4に流入した排気ガスが中空状本体部41内で拡散・膨張することで流速が低下した状態で合流することになり、これにより、交流部4内において両排気ガスが互いにぶつかり合うことが防止される。
従って、交流部4内で両排気ガスがぶつかり合うことに起因する圧力損失を低減することができるため、排気効率の向上が図れるようになると共に、流速の低下により気流騒音や脈動音の低減を図ることができるようになるという効果が得られる。
また、背圧が低くなるため、エンジン出力を向上させることができるようになるという効果が得られる。
【0019】
また、上述のように、前記交流部4における拡大形成された中空状本体部41の断面形状が、両フロントチューブ2、2の並設方向に沿って幅方向に長い楕円状に形成されることで、両フロントチューブ2、2から交流部4内に流入した両排気ガスが四方に均等に拡散・膨張されるようになり、これにより、拡散・膨張が無理なくスムーズに行われることで、圧力損失の低減効果および流速低下効果をさらに高めることができるようになる。
また、幅方向に長い楕円状に形成することにより、スペース的に制限のある高さ方向への張り出しを極力制限し、レイアウト性を高めることができるようになる。
【0020】
以上発明の実施の形態を図面により説明したが、具体的な構成はこれらの発明の実施の形態に限られるものではない。
例えば、発明の実施の形態では、中空状本体部41の断面形状を、両フロントチューブ2、2の並設方向に沿って幅方向に長い楕円状に形成したが、その形状は任意であり円形に形成してもよい。
【0021】
また、発明の実施の形態では、両フロントチューブ2、2の外径で囲まれた断面積の和と交流部4における流入側付近の中空状本体部41の流路断面積との比率を3.0 : 4.5 に設定したが、中空状本体部41の流路断面積の方が広ければその具体的比率は任意である。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態のV型エンジンの排気系における排気管交流部構造を示す斜視図である。
【図2】発明の実施の形態のV型エンジンの排気系における排気管交流部構造を示す要部拡大斜視図である。
【図3】図2の横断平面図である。
【図4】従来例のV型エンジンの排気系における排気管交流部構造を示す斜視図である。
【図5】従来例のV型エンジンの排気系における排気管交流部構造を示す横断平面図である。
【符号の説明】
1 触媒コンバータ
2 フロントチューブ
3 フレキシブルチューブ
4 交流部
4a 上側分割部材
4b 下側分割部材
41 中空状本体部
42 流入側接続部
43 流出側接続部
44 テーパ部
45a 溶接フランジ部
45b 溶接フランジ部
5 センタチューブ
6 プリマフラ
7 メインマフラ
8 テールチューブ
9 スポイラ
11 フランジ
12 取付ブラケット
12a ボルト
13 マウントラバー
Claims (2)
- V型エンジンにおける左右両エキゾーストマニホールドの後端部にフロントチューブが接続され、該両フロントチューブはその後端部において1つのセンタチューブに統合する交流部が設けられたV型エンジンの排気系において、
前記交流部における流入側付近の流路断面積が両フロントチューブの外径で囲まれた断面積の和より広くなるように拡大形成されていることを特徴とするV型エンジンの排気系における排気管交流部構造。 - 前記交流部における拡大形成された流入側付近の断面形状が、両フロントチューブの並設方向に沿って幅方向に長い略楕円状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のV型エンジンの排気系における排気管交流部構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002360973A JP2004190601A (ja) | 2002-12-12 | 2002-12-12 | V型エンジンの排気系における排気管交流部構造 |
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JP2002360973A JP2004190601A (ja) | 2002-12-12 | 2002-12-12 | V型エンジンの排気系における排気管交流部構造 |
Publications (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008169773A (ja) * | 2007-01-12 | 2008-07-24 | Calsonic Kansei Corp | エキゾーストマニホールドの集合部構造 |
-
2002
- 2002-12-12 JP JP2002360973A patent/JP2004190601A/ja active Pending
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JP2008169773A (ja) * | 2007-01-12 | 2008-07-24 | Calsonic Kansei Corp | エキゾーストマニホールドの集合部構造 |
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