JP2004188754A - 認証カードの更新発行システム及びその更新発行方法並びに認証カード - Google Patents

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Nobuyuki Ishii
信行 石井
Shigehiro Kitamura
繁寛 北村
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Abstract

【課題】認証カードの記載事項の追加や変更があった場合には、認証カードの備考欄に人の介在なしにデータベースの記録内容を更新した後の個人情報に基づいて記録でき、及び耐久性の優れる情報が記録される。
【解決手段】カード利用者の個人情報に追加及び/又は変更が生じた場合に、追加及び/又は変更の申請書に基づいてデータベースの個人情報の記録内容を書き換え、その書き換え後の個人情報に基づいて認証カードの備考欄に前記追加又は変更された情報を記録する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、顔写真の入った、キャッシュカード、従業者証、社員証、会員証、学生証、身分証明書、外国人登録証及び各種運転免許証などの認証カードの更新発行システム及びその更新発行方法並びに認証カードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、キャッシュカード、顔写真の入った従業者証、社員証、会員証、学生証、外国人登録証及び各種運転免許証などの認証カードの更新発行システムが使用される場合が多くなってきた。例えば、従業者数の多い企業では従業者証の更新発行システムが採用される場合が多い。
【0003】
例えば認証カードの更新発行システム及びその更新発行方法では、認証カードの利用者の住所、本籍地及び氏名などの個人情報に変更がある場合には更新登録手段によってデータベースの記録内容を更新した後の個人情報に基づいて認証カードを作成するようになされるものが提案されている(例えば特許文献1)。
【0004】
ところで、認証カードの記載事項の追加や変更があった場合には、認証カードの備考欄にその変更後の住所・氏名や追加情報を記録することが知られている(例えば特許文献2)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−311213号公報(第1〜第22頁、図1〜図16)
【0006】
【特許文献2】
特開2002−298086号公報(第1〜第20頁、図1〜図18)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような場合には、データベースの記録内容を更新した後の個人情報に基づいて認証カードの備考欄に記録されるが、人が記入する場合が多いため入力ミスや判別しにくいなどの問題がある。
【0008】
また、財布やポケットなどに長期間携帯された認証カードの筆記層に設けた備考欄は、汚れや印字部がかけたり、にじんだりして情報がわからなくなる問題があった。
【0009】
この発明は、このような問題点について鑑み発明にいたった。すなわち、認証カードの記載事項の追加や変更があった場合には、認証カードの備考欄に人の介在なしにデータベースの記録内容を更新した後の個人情報に基づいて記録でき、及び耐久性の優れる情報が記録される認証カードの更新発行システム及びその更新発行方法並びに認証カードを提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成した。
【0011】
請求項1に記載の発明は、認証カードの備考欄に利用者の追加及び/又は変更情報を記録する認証カードの発行システムにおいて、
追加及び/又は変更情報を前記備考欄に書き込むカード作成手段と、
認証カードの利用者の個人情報を記録するデータベースと、
前記データベースの記録内容を書き換える更新登録手段とを備え、
前記追加及び/又は変更情報に基づいて前記更新登録手段によって前記データベースの記録内容を更新すると共に、前記認証カードの備考欄へ前記追加及び/又は変更情報を前記カード作成手段によって記録することを特徴とする認証カードの更新発行システムである。
【0012】
この請求項1に記載の発明によれば、認証カードの利用者の追加及び/又は変更情報に基づいて、データベースを更新し、その更新情報をもとに追加及び/又は変更情報を認証カードの備考欄に記録し、人の介在なしにデータベースの記録内容を更新した後の個人情報に基づいて記録できる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、カード利用者の個人情報に追加及び/又は変更が生じた場合に、
前記追加及び/又は変更の申請書に基づいてデータベースの個人情報の記録内容を書き換え、
その書き換え後の個人情報に基づいて認証カードの備考欄に前記追加又は変更された情報を記録することを特徴とする認証カードの更新発行方法である。
【0014】
この請求項2に記載の発明によれば、認証カードの記載事項の追加や変更があった場合には、認証カードの備考欄に人の介在なしにデータベースの記録内容を更新した後の個人情報に基づいて記録できる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、前記認証カードの備考欄へ変更情報を記録する方法が、溶融熱転写方式で情報が追記されることを特徴とする請求項2に記載の認証カードの更新発行方法である。
【0016】
この請求項3に記載の発明によれば、溶融熱転写方式で情報が追記され、汚れや、汗などが付着した認証カードの筆記層面の備考欄への印字性に優れる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、前記認証カードの備考欄へ変更情報を記録する方法が、UV硬化インクジェット方式で情報が追記されることを特徴とする請求項2に記載の認証カードの更新発行方法である。
【0018】
この請求項4に記載の発明によれば、UV硬化インクジェット方式で情報が追記され、汚れや、汗などが付着した認証カードの筆記層面の備考欄への印字性に優れる。
【0019】
請求項5に記載の発明は、前記認証カードの備考欄へ変更情報を追記する方法が、中間転写媒体に一度インクを熱転写した後、前記認証カードの備考欄へ再転写することを特徴とする請求項2に記載の認証カードの更新発行方法である。
【0020】
この請求項5に記載の発明によれば、中間転写媒体に一度インクを熱転写した後、認証カードの備考欄へ再転写し、汚れや、汗などが付着した認証カードの筆記層面の備考欄への印字性に優れる。
【0021】
請求項6に記載の発明は、認証カードが、対向する2つの支持体間の所定の位置にICチップ、ICチップに隣接した補強構造物、アンテナからなるICモジュールを含む部品が載置され、接着剤を介在してなるICカードであり、
この認証カードの対向する前記2つの支持体のすくなくとも一方の備考欄に、前記請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載の認証カードの更新発行方法により情報を記録したことを特徴とする認証カードである。
【0022】
この請求項6に記載の発明によれば、認証カードの対向する2つの支持体のすくなくとも一方の備考欄に、請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載の認証カードの更新発行方法により情報を記録し、汚れや、汗などが付着した認証カードの筆記層面の備考欄への印字性に優れる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の認証カードの更新発行システム及びその更新発行方法並びに認証カードの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明するが、この発明は、この実施の形態に限定されない。
【0024】
図1は、この発明の実施の形態としての認証カードの更新発行システムの構成例を示すブロック図である。この実施の形態では、カード変更・追加情報要求者の個人情報の変更の有無に基づいてそのカード更新要求者の前回登録時及び/又は更新登録後の個人情報に基づいて認証カードの備考欄へ追加又は変更情報を情報印字手段によって記録する。認証カードとして、IDカードやICカード等がある。
【0025】
図1に示す認証カードの更新発行システムはデータバス8を有している。この例ではデータバス8にデータベース15が接続され、少なくとも、認証カード30の発行に関して得たカード利用者の個人情報D2が記録される。このデータベース15の記録内容はデータバス8に接続された更新登録手段16によって書き換えられる。この個人情報D2に変更がある場合には更新登録手段16によってデータベース15の記録内容を更新した後の個人情報D2に基づいて認証カード30が作成される。
【0026】
この制御手段13にはデータバス8を介在してカード作成手段14が接続され、制御手段13からの比較照合結果が入力されると、更新要求者20の個人情報D2に変更が有る場合には、更新登録手段16を使用してデータベース15内の前回登録時の個人情報D2が書き換えられると共に、データベース15内で更新日及び有効期限等を自動記録した後に、カード更新要求者の変更・追加情報などの個人情報D2が認証カードの備考欄に記録形成される。
【0027】
更新要求者20からの個人情報D2の追加及び/又は変更情報の入力は、更新申請書40の情報をスキャナ等の入力手段17で読み取り、この読み取り情報をデータバス8からデータベース15に入力される。
【0028】
図2に示す更新申請書40は、例えばA4サイズの上質紙からなる。その右上端には顔写真貼付領域P1が設けられ、カード更新要求者20の顔写真を貼付するようになされている。この更新手続きの案内欄の下方領域には、「住所」及び「氏名」に関して「変更事項」を記載する欄P2が設けられ、転職、転居及び婚姻等により「住所」や、「氏名」が変わった場合にID情報のデータベース15の登録内容を変更できるようになされている。
【0029】
この更新手続きに際して、更新申請書40の様式を記載事項の変更がある場合と、その記載事項の変更がない場合とに分けておき、カード更新要求者20にて、そのどちらの様式の更新申請書40を選ぶかを判断させてから個人情報D2を記入させるようにしてもよい。更新申請書40の様式の区分は用紙の色分けによって行ってもよい。例えば、記載事項に変更がない場合には白色の更新申請書40を配布し、記載事項に変更がある場合にはピンク色の更新申請書40を配布するなどの色差を設けてもよい。
【0030】
続いて、この実施の形態としての認証カードの更新発行方法について、認証カード更新発行システムの処理例を説明する。図3は認証カードの更新発行システムの処理例を示すフローチャートである。
【0031】
この例では、カード利用者の住所、本籍地及び氏名などの個人情報D2に変更あるいは追加情報をカード更新要求者20が認証カード発行機関に出向いて、認証カード30を発行してもらう場合を想定する。もちろん、前回の認証カード30の発行に関して得られたカード利用者の個人情報D2は予めカード発行機関のID情報のデータベース15などに登録されているものとする。また、個人情報D2の変更に関する変更内容は、予めカード変更・追加などの要求者はその変更内容を更新申請書40に記入するものとする。
【0032】
これらを前提にして、まず、図3に示すフローチャートのステップA1で、カード発行機関はカード変更要求者20が持参した更新申請書40を受理する。この際の更新申請書40には、転職、転居及び婚姻等により住所、氏名、本籍地、生年月日(誤記によるもの)等の変更事項の欄にその内容が記載される。従って、変更を伴う場合には、今回の認証カード30の発行に関してカード更新要求者20の個人情報D2の変更登録が必要になる。
【0033】
ID情報のデータベース15に対して個人情報D2の書き換え要求情報が出力される。登録者は更新登録手段16を使用して前回登録時の個人情報D2を書き換える(ステップA2)。この際の書き換えは、更新申請書40の「変更事項」の欄の記載に基づいて、登録者によりID情報のデータベース15の住所又は氏名を書き換えるようになされる。その後、ステップA3に移行してカード更新要求者20の更新後の個人情報D2を認証カードの備考欄に記録する。そして、認証カード30を発行する(ステップA4)。
【0034】
その後、上記処理が全部終了したか否かが判断される(ステップA5)。この際の判断は更新発行システムの存否判断と等価であり、当該システムが廃止にならない限り上記処理が繰り返される。このように、カード利用者の住所、氏名、本籍地及び生年月日などの個人情報D2の変更・追加情報がID情報のデータベース15の記録内容を書き換えた後に、その書き換え後の個人情報D2に基づいて認証カード30が作成される。
【0035】
この実施例により、住所、本籍地及び氏名などの個人情報D2の変更更新発行システムの自動化が図れる。従って、認証カードの備考欄への変更情報などの記入に人が介在することがなく発行することができるので、記載ミスや、誤字脱字などのトラブルを解消することができる。
【0036】
次に、認証カード及び記録方式について説明する。
【0037】
認証カード30の表面には、図4に示すように、カード利用者の氏名、有効期限、発行日等の情報P10、写真画像P11等が記録され、裏面には、図5に示すように、カード更新要求者の更新後の個人情報が備考欄P12が記録される。
【0038】
この認証カード30は、図6に示すように、対向する2つの支持体41,42間の所定の位置にICチップ43、ICチップ43に隣接した補強構造物44、アンテナ45からなるICモジュール46を含む部品が載置され、接着剤47を介在してなるICカードである。
【0039】
この認証カード30の支持体41の受像層48に、カード利用者の氏名、有効期限、発行日等の情報P10、写真画像P11等が記録され、支持体42の筆記層49に設けた備考欄P12にカード更新要求者の更新後の個人情報が記録される。
【0040】
この認証カード30の備考欄P12へ変更情報を記録する方法は、溶融熱転写方式で情報が追記され、また、UV硬化インクジェット方式で情報が追記され、あるいは、中間転写媒体に一度インクを熱転写した後、認証カードの備考欄へ再転写する。
【0041】
このように、個人情報D2の変更情報を以下に説明する記録方式で備考欄へ記録することにより、財布やポケットなどに長期間携帯した場合でも、汚れたり、印字部がかけたり、にじんだりすることがなくなり耐久性も向上する。
[認証カード]
備考欄P12が設けられた筆記層を有する認証カードであれば、特に限定はしないが、顔画像などの情報を受容する受像層を有するカードが好ましい。例えば熱拡散性色素を受容して画像情報を形成する受像層、基材層、筆記層とをこの順に積層したカードなどが好ましい。基材としては、たとえば紙、コート紙、および合成紙(ポリプロピレン、ポリスチレンもしくは、それらを紙とはり合せた複合材料)等の各種紙類、白色または透明の塩化ビニル系樹脂シート、白色のポリエチレンテレフタレートベースフィルム、透明のポリエチレンテレフタレートベースフィルム、ポリエチレンナフタレートベースフィルム等の各種プラスチックフィルムないしシート、各種の金属で形成されたフィルムないしシート、各種のセラミックス類で形成されたフィルムないしシート等を挙げることができる。
【0042】
この発明のICカードの場合には、例えば予め、受像層を有する第1のシート材と、筆記層を有する第2のシート材を重ね合わせ、平板上のプレス等により加圧加熱し、第1のシート材と第2のシート材の間に介在される接着剤層内にICチップ及びアンテナを有するICユニットを封入するものがある。
[筆記層]
認証カードの表あるいは備考欄の一部あるいは全面に筆記をすることができるようにした層である。このような筆記層としては、例えば炭酸カルシウム、タルク、ケイソウ土、酸化チタン、硫酸バリウム等の無機微細粉末を熱可塑性樹脂(ポリエチレン等のポリオレフィン類や、各種共重合体等)のフィルムに含有せしめて形成することができる。特開平1−205155号公報に記載の「書き込み層」をもって形成することができる。前記筆記層は支持体における、複数の層が積層されていない方の面に形成される。
「UV硬化インクジェット方式」
UVインクジェット方式は、ソルベント系インクジェット方式に比べ比較的低臭気であり、速乾性、インク吸収性の無い記録媒体への記録ができる点で、近年注目されつつあり、例えば、活性光線硬化型インクジェット用インク組成物およびその記録方法としては、特開2000−186242、特開2000−336295、特表2001−512777、特開2000−44857、特開平10−250052号、特開平10−324836号、特開2001−220526等に記載されている。
[中間転写媒体に転写後に再転写する方式]
この発明のカードへ画像を記録するのに最良の方法の1つとしては、中間転写媒体を採用した方法が挙げられる。具体的には、鏡面対象情報を中間転写媒体に形成し、該中間転写媒体をカードに再転写して記録する工程を経た後、前記中間転写媒体を剥離する、即ち中間転写媒体を構成する支持体を剥離する工程を経ることで情報を記録するという方法である。
【0043】
ここで使用する中間転写媒体としては、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂からなる支持体上に剥離層を設け、その上に染料染着性の樹脂からなる転写性受像層を設けてなるものが好ましい。前記剥離層はゼラチン等の親水性樹脂や天然ワックス等の熱溶融性物質からなるものが好ましい。また、転写性受像層を構成する樹脂としては後述の受像層の好ましい樹脂として挙げるものと同様のものを好適に使用できる。
【0044】
中間転写媒体への記録方式は特に限定はしないが、好ましくは溶融熱転写記録、電子写真方式、UV硬化インクジェット方式である。
[筆記を有する転写箔]
この発明の筆記層を有する転写箔は、離型層、透明樹脂層を有する支持体からなることが好ましく、より好ましくは離型層、筆記層、中間層、バリヤー層、プライマー層、接着層を少なくとも1つから成る層で構成されていることが好ましい。場合に後述するクッション層を含んでいても良い。
【0045】
筆記層転写箔は、筆記層以外は従来転写箔と同様な材料を用いることができる。
【0046】
筆記層とは、書き込み可能にした層である。このような筆記層としては、例えば炭酸カルシウム、タルク、ケイソウ土、酸化チタン、硫酸バリウム等の無機微細粉末を熱可塑性樹脂(ポリエチレン等のポリオレフィン類や、各種共重合体等)に含有せしめて形成することができる。特開平1−205155号公報に記載の「書き込み層」をもって形成することができる。また、帝国インキ社製のUVSP筆記性インキ、WR HAS筆記性インキも用いることができる。この発明では特に上記した無機微細粉末を含有することが好ましい。無機顔料の含有量は、熱可塑性樹脂に対し、10〜90%であることが好ましく、更に好ましくは10〜80%であることが好ましい。筆記層の膜厚は1〜50μmが好ましく、より好ましくは1〜40μm、更に好ましくは2μ〜40μmである。膜厚が1μm以下であるとか転写後の引っ掻き強度が低いため問題となる。また、膜厚が厚いと転写性不良が発生し問題となる。
【0047】
以下、実施例について説明する。
[実施例1]
個人情報の変更あるいは追加要求者が持参したICカードとして、ICチップ部、外形が縦3mm、横3mm、厚さ0.2mmのICチップを用い、PETシート間にホットメルト接着剤を充填させることでICチップ及び通信用アンテナコイルを内包し、表面に顔画像を昇華型熱転写方式により形成した、厚み0.76mmの非接触式のICカードを使用した。
【0048】
なお、前記ICカードには備考欄があり、下記組成の第1筆記層形成用塗工液、第2筆記層形成用塗工液及び第3筆記層形成用塗工液をこの順に塗布乾燥して、それぞれの厚みが5μm、15μm、0.2μmになるように積層することにより筆記層(備考欄)が形成されている。
〈第1筆記層形成用塗工液〉
ポリエステル樹脂〔東洋紡績(株)製:バイロン200〕 8部
イソシアネート 1部
〔日本ポリウレタン工業(株)製:コロネートHX〕
カーボンブラック 微量
二酸化チタン粒子〔石原産業(株)製:CR80〕 1部
メチルエチルケトン 80部
酢酸ブチル 10部
〈第2筆記層形成用塗工液〉
ポリエステル樹脂 4部
〔東洋紡績(株)製:バイロナールMD1200〕
シリカ 5部
二酸化チタン粒子〔石原産業(株)製:CR80〕 1部
水 90部
〈第3筆記層形成用塗工液〉
ポリアミド樹脂〔三和化学工業(株)製:サンマイド55〕 5部
メタノール 95部
次いで、実施例1のシステムにおいて、ICカードの個人情報の変更情報を溶融型感熱転写記録用の以下組成のインクシートのインク側と備考欄を合わせインクシート側からサーマルヘッドを用いて出力0.5W/ドット、パルス幅1.0m秒、ドット密度16ドット/mmの条件で加熱することにより文字情報を備考欄上に形成した。
〈インク層形成用塗工液〉
カルナバワックス 1部
エチレン酢酸ビニル共重合体 1部
〔三井デュポンケミカル社製:EV40Y〕
カーボンブラック 3部
フェノール樹脂〔荒川化学工業(株)製:タマノル521〕 5部
メチルエチルケトン 90部
このように仕上がったカードの印字情報の耐久性テストとして、以下耐薬品性と耐水性の評価を実施した。結果を表1に示す。
<耐薬品性評価>
仕上がったカードをIPA50%溶液、液温25℃の1日浸積し、カード裏面を観察した。評価は目視で下記のような評価項目で評価した。
×;画像情報が消滅している。
△;50%以上の画像情報がかすれている。
○;初期のカードと変化がない。
<耐水性評価>
仕上がったカードを水に7日浸積し、カード裏面を観察した。評価は目視で下記のような評価項目で評価した。
×;裏面の情報記録層の判別が不可能。
△;50%以上の画像情報が判別できる。
○;初期のカードと変化がない。
[実施例2]
ICカードの個人情報の変更情報を記録する方法を以下のUV硬化インクジェット方式に変更した以外は実施例2同様の方法でカードを作成し評価した。
【0049】
インクジェット式記録装置に用い、光硬化用の光源には、可視光光源である300Wハロゲン電球を用いた。
【0050】
インクの製造方法について説明する。まず、ポリアミド樹脂、脂肪酸ワックスおよびケトンワックスを100℃〜200℃程度の温度で加熱溶解する。これに上記顔料を加えて回転数500〜5000rpm程度のディゾルバーにより攪拌混合した後、冷却固化してインクベースを作製した。続いて感光性組成物を調整した。具体的には、上記の重合性物質、光重合開始剤、光重合増感剤および波長増感色素を暗室内の赤色安全光のもとで秤量し、70℃に加熱して混合した。次にカーボンブラックと上記感光性組成物とを約120℃に加熱して混合することにより、熱溶融性インクを得た。このようにして得られたUV硬化性熱溶融性インクは、融点は110℃、110℃における粘度は16mPa・Sであり、感光波長領域は400〜600nmであってとくに450nm付近の可視光に対して強い硬化感度を示した。
[実施例3]
ICカードの個人情報の変更情報を記録する方法を以下の再転写方式に変更した以外は実施例2同様の方法でカードを作成し評価した。
【0051】
鏡面対象情報を実施例1同様の溶融熱転写記録で中間転写媒体に形成し、該中間転写媒体として、ポリエチレンテレフタレート支持体上に天然ワックスの剥離層を設け、その上に粘着性樹脂の転写性受像層を設けた。次いでカードに再転写して記録する工程を経た後、前記中間転写媒体を剥離する、即ち中間転写媒体を構成する支持体を剥離する工程を経ることで個人情報を記録した。
[比較例]
ICカードの個人情報の変更情報を記録する方法として、変更後のデータベース情報を人がボールペンで記載した。次いで、実施例2同様の耐久性テストを実施した。
表1
Figure 2004188754
【0052】
【発明の効果】
前記したように、請求項1に記載の発明では、認証カードの利用者の追加及び/又は変更情報に基づいて、データベースを更新し、その更新情報をもとに追加及び/又は変更情報を認証カードの備考欄に記録し、人の介在なしにデータベースの記録内容を更新した後の個人情報に基づいて記録でき、住所、本籍地及び氏名などの個人情報の変更更新発行システムの自動化が図れる。従って、認証カードの備考欄への変更情報などの記入に人が介在することがなく発行することができるので、記載ミスや、誤字脱字などのトラブルを解消することができる。
【0053】
請求項2に記載の発明では、認証カードの記載事項の追加や変更があった場合には、認証カードの備考欄に人の介在なしにデータベースの記録内容を更新した後の個人情報に基づいて記録でき、個人情報の変更更新発行システムの自動化が図れる。
【0054】
請求項3に記載の発明では、溶融熱転写方式で情報が追記され、汚れや、汗などが付着した認証カードの筆記層面の備考欄への印字性に優れ、財布やポケットなどに長期間携帯した場合でも、汚れたり印字部がかけたり、にじんだりすることがなくなり耐久性も向上する。
【0055】
請求項4に記載の発明では、UV硬化インクジェット方式で情報が追記され、汚れや、汗などが付着した認証カードの筆記層面の備考欄への印字性に優れ、財布やポケットなどに長期間携帯した場合でも、汚れたり印字部がかけたり、にじんだりすることがなくなり耐久性も向上する。
【0056】
請求項5に記載の発明では、中間転写媒体に一度インクを熱転写した後、認証カードの備考欄へ再転写し、汚れや、汗などが付着した認証カードの筆記層面の備考欄への印字性に優れ、財布やポケットなどに長期間携帯した場合でも、汚れたり印字部がかけたり、にじんだりすることがなくなり耐久性も向上する。
【0057】
請求項6に記載の発明では、認証カードの対向する2つの支持体のすくなくとも一方の備考欄に、請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載の認証カードの更新発行方法により情報を記録し、汚れや、汗などが付着した認証カードの筆記層面の備考欄への印字性に優れ、財布やポケットなどに長期間携帯した場合でも、汚れたり印字部がかけたり、にじんだりすることがなくなり耐久性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】認証カードの更新発行システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】更新申請書を示す図である。
【図3】認証カードの更新発行システムの処理例を示すフローチャートである。
【図4】認証カードの表面を示す図である。
【図5】認証カードの裏面を示す図である。
【図6】認証カードの断面図である。
【符号の説明】
8 データバス
13 制御手段
14 カード作成手段
15 データベース
16 更新登録手段
17 入力手段
20 更新要求者
30 認証カード
40 更新申請書

Claims (6)

  1. 認証カードの備考欄に利用者の追加及び/又は変更情報を記録する認証カードの更新発行システムにおいて、
    追加及び/又は変更情報を前記備考欄に書き込むカード作成手段と、
    認証カードの利用者の個人情報を記録するデータベースと、
    前記データベースの記録内容を書き換える更新登録手段とを備え、
    前記追加及び/又は変更情報に基づいて前記更新登録手段によって前記データベースの記録内容を更新すると共に、前記認証カードの備考欄へ前記追加及び/又は変更情報を前記カード作成手段によって記録することを特徴とする認証カードの更新発行システム。
  2. カード利用者の個人情報に追加及び/又は変更が生じた場合に、
    前記追加及び/又は変更の申請書に基づいてデータベースの個人情報の記録内容を書き換え、
    その書き換え後の個人情報に基づいて認証カードの備考欄に前記追加又は変更された情報を記録することを特徴とする認証カードの更新発行方法。
  3. 前記認証カードの備考欄へ変更情報を記録する方法が、溶融熱転写方式で情報が追記されることを特徴とする請求項2に記載の認証カードの更新発行方法。
  4. 前記認証カードの備考欄へ変更情報を記録する方法が、UV硬化インクジェット方式で情報が追記されることを特徴とする請求項2に記載の認証カードの更新発行方法。
  5. 前記認証カードの備考欄へ変更情報を追記する方法が、中間転写媒体に一度インクを熱転写した後、前記認証カードの備考欄へ再転写することを特徴とする請求項2に記載の認証カードの更新発行方法。
  6. 認証カードが、対向する2つの支持体間の所定の位置にICチップ、ICチップに隣接した補強構造物、アンテナからなるICモジュールを含む部品が載置され、接着剤を介在してなるICカードであり、
    この認証カードの対向する前記2つの支持体のすくなくとも一方の備考欄に、前記請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載の認証カードの更新発行方法により情報を記録したことを特徴とする認証カード。
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