JP2004188250A - 重金属汚染土壌の浄化方法 - Google Patents

重金属汚染土壌の浄化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】重金属を高濃度で含有する土壌中の粒子を効率よく分離除去して、地盤への埋め戻しが可能な清浄物をより多く得ることができる重金属汚染土壌の浄化方法を提供する。
【解決手段】重金属によって汚染された土壌に還元剤、化学結合剤又は吸着剤を混合及び攪拌して土壌を不溶化処理し、その後粒径によって分級して重金属の含有量が多い部分と少ない部分とに分離する。含有量が少ない部分は簡単な処理後、地盤に埋め戻し、含有量が多い部分は粒径で区分された土壌毎に比重選別、溶脱処理、電解処理等を行ない、汚染濃度が高い部分を分離する。分級前に土壌を不溶化処理することによって、洗浄・分級の工程で重金属が水に溶出する量が抑制され、土壌の粒子から分離した重金属が再び粒子に付着するのが防止される。そして、その後の工程で重金属の含有量の多い部分と少ない部分とに効率良く分離することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、重金属汚染土壌を浄化して、重金属の含有量が多い部分を除去するとともに、原地盤等への埋め戻しが可能な清浄土を回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
市街地再開発に伴う調査で、工場跡地等の重金属汚染が判明する事例が増加している。これに対し、環境庁の重金属等に係る土壌汚染対策指針において、鉛汚染に対する1996年現在の対策範囲設定基準は、溶出量が0.01mg/l、含有量参考値が600mg/kgとなっている。また、東京都の汚染土壌対策基準では、鉛の溶出量が0.01mg/l、含有量参考値が300mg/kgとなっている。
【0003】
重金属汚染に対して、国内で現時点で行われている土壌汚染対策は、汚染物質の不溶化処理や遮水工事、覆土工事など、周辺環境から遮断する方法が一般的である。しかし、この方法は重金属そのものが現場に残り、前記工事などによる処置後も土地利用に制限がある。そこで、最近は、高濃度に汚染された土壌は廃棄して、汚染現場の土を入れ替える処置も行われている。しかし、産業廃棄物の最終処分場が近い将来不足することは明らかなため、欧米で実用化されてきている土壌洗浄法の導入が検討され始めている。
【0004】
土壌洗浄法とは、汚染物質を除去するために、水または適当な溶媒を用いて土壌から汚染物質を物理的・化学的に抽出分離する方法である。例えば、汚染された土壌の洗浄により、重金属を高濃度含有する粒子を除去し、それにより清浄となった土壌を汚染現場の埋め戻しに用いる。これによって、廃棄物となる汚染物を減容化することができる。この場合、得られる清浄物(清浄となった土壌)の量の、供給された汚染物(汚染された土壌)の量に対する割合が高いほど、効果的な浄化方法となる。
【0005】
重金属汚染粒状物、特に重金属汚染土壌の浄化方法として、従来より、次のようなものが提案されている。
特許文献1に記載の浄化方法では、重金属類による汚染土壌に、添加剤として酸、アルカリ又は鉄粉の少なくとも1種類を混合及び攪拌することによって、土壌のpHを重金属が溶出しない範囲に調整し、土壌中から重金属が溶出するのを抑制する。このような不溶化処理を行なった後、土壌を再び掘削箇所等に埋め戻すものである。
【0006】
また、特許文献2に記載の浄化方法では、先ず、重金属類による汚染土壌を分級し、汚染元素を吸着する能力が高い小径や中径の粒子を分離除去するとともに、汚染されていない大径の粒子を清浄物として取り出す。次に、分離除去された粒子に対し、粒度別に、比重選別により重金属高含有粒子を濃縮除去する処理、重金属を酸溶液やキレート剤溶液などの溶媒によって溶脱する処理等を行なう。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−244248号公報
【特許文献1】
特開平10−296230号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の技術には次のような課題が残されている。
特許文献1に記載の浄化方法では、処理後の土壌から溶出する重金属の量を低減するものであって、重金属を分離除去するものではない。このため、土壌の重金属含有量は処理前とほとんど変わらず、規定値以上となってしまう。そして、pHの調整によって重金属を不溶化しているため、長い期間中に土壌のpHが変化し、埋め戻した領域の外部や地下水中に多量の重金属が溶出してしまうおそれがある。
【0009】
特許文献2に記載の浄化方法では、それぞれの工程では多量の水が使用されており、洗浄、摩砕、分級等によって土壌に付着又は吸着されていた重金属の多くが、イオン又は固体の形態で水に取り込まれる。水中の重金属含有量が多いと、この水を再利用や排水のために浄化処理する際に複数の工程が必要となりコストが高くなってしまう。
【0010】
また、分離除去された中径及び小径の粒子は複数段のサイクロン等によってさらに分級されるが、後段の装置内では分別された粒子と重金属を取り込んだ水とが混合・攪拌される。このとき、水中に存在する重金属が再び粒子に付着したり、粒子内部に取り込まれたりするおそれがある。また、重金属を含む水が清浄物として取り出した粒子に付着することによって、乾燥後の土壌の重金属含有量が多くなるおそれがある。
【0011】
さらに、この浄化方法では、重金属を高比重物として除去する比重選別が用いられているが、メッキ排水などで汚染されている土壌は、汚染物質がイオンの形態で存在している可能性が高く、比重選別により重金属を濃縮除去することは困難である。
【0012】
一方、日本の工場・住居地盤を構成する沖積低地および段丘台地では、土壌の表層1〜2mは有機物の堆積、風化作用で有機物に富んだ細粒土となっていることが多い。汚染は一般に地表から進行するが、有機塩素系化合物に比べ、重金属等は移動性に欠け地表下5m程度の範囲内にとどまる傾向がある。しかも長期間の風化を受けて粘土化している場合が多い。
【0013】
上記特許文献2に記載の浄化方法では、極めて粒径の小さい部分については分級が困難であるため、この部分から清浄な部分を回収する工程において、かなりの量の土壌が汚染土壌として分離され、廃棄されることとなる。
【0014】
本願に係る発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、重金属を高濃度で含有する土壌中の粒子を効率よく分離除去して、より多くの清浄物を得ることができる重金属汚染土壌の浄化方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、 重金属で汚染された土壌から重金属が水とともに流出するのを抑制する不溶化処理工程と、 不溶化処理された土壌に加水し、土壌を洗浄するとともに、重金属を多く含む部分と重金属の含有量が少ない部分とに分離する工程と、 前記土壌を脱水し、分離された水に含まれる重金属を除去する工程とを含む重金属汚染土壌の浄化方法を提供する。
【0016】
この方法では、重金属で汚染された土壌に加水し、洗浄する前に不溶化処理が行われているので、加水して洗浄・分級を行う工程で重金属が水に溶出する量が抑制される。したがって、重金属の含有量が多い部分と少ない部分とを分離した後に脱水して取り出された土壌に、水に溶出していた重金属が多く残留するのを回避することができる。つまり、水に多くの重金属が溶出していると、脱水後の土壌に残る少量の水に多くの重金属が含まれ、これがその後に溶出することになるが、請求項1に係る発明ではこれを回避して、脱水後の溶出量を低減することができる。また、加水後の処理で土粒子から分離した重金属が土粒子に付着するという再汚染が生じるのが防止され、重金属の含有量の多い部分と少ない部分とに分離する効率が良好となる。このようにして、重金属の含有量及び溶出量が少なくなった土壌は、清浄土として原地盤等への埋め戻しが可能となる。一方、脱水によって取り出された水についても、含まれている重金属の除去が容易となり、この水を循環して土壌の浄化処理に再利用することが容易となる。
【0017】
なお、上記発明で、不溶化処理工程は、土壌汚染が生じている地盤から掘削採取した土壌に直接行うことができるが、不溶化の効率は土壌中の水分が5重量%から30重量%であるのが望ましく、水分の少ない土壌に対しては少量の水を加えてから不溶化処理を行うこともできる。また、粘土分の多い土壌では、少量の水を加えて土壌をほぐした後に処理を行うこともできる。
【0018】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の浄化方法において、 前記不溶化処理を行う工程は、 重金属イオンを還元する還元剤、重金属と結合して水に不溶性の物質を生成する化学結合剤、重金属を含む粒子もしくは重金属イオンを物理的に吸着する吸着剤、又は重金属のイオンを吸着するイオン交換樹脂のいずれか又は複数を土壌に混合し攪拌するものとする。
【0019】
上記還元剤は、2価鉄イオン等を用いることができ、例えば六価クロムは還元されて三価となる。これにより、不溶性の水酸化クロムとなって洗浄する水への溶出が抑制される。
また、化学結合剤は、リン酸塩、硫化塩、キレート剤等を用いることができる。リン酸塩としては、アパタイト(リン酸カルシウム)、リン酸マグネシウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸アルミニウム等を用いることができる。また、硫化塩としては、硫化ナトリウム、水硫化ナトリウム等を用いることができ、鉛等の重金属と反応して不溶性の硫化物を生成する。
キレート剤は、シ゛チオカルハ゛ミト゛酸基(R−NH−CS−)、チオール基(R−SH)、サ゛ンセート基(R−O−CS−)、アミノ酸基(R−NH−)等の官能基を持ち、重金属と反応して不溶性の物質を生成する。
【0020】
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の浄化方法において、 前記不溶化処理を行う工程は、 重金属を含む粒子もしくは重金属イオンを物理的に吸着する吸着剤として、ゼオライト・ベントナイト・シリカゲル・活性アルミナ・活性炭のいずれか又はこれらの内の複数を土壌に混合し攪拌するものとする。
【0021】
上記ゼオライト・ベントナイト・シリカゲル・活性アルミナ・活性炭は吸着性が強く、重金属を含む微粒子及び重金属イオンを吸着して保持する。このため、重金属が水に溶出するのが抑えられる。そして、その後の処理で重金属を吸着した上記材料の濃度を高め、除去することによって汚染土壌から埋め戻し可能な土壌を効率よく分離することができる。
【0022】
請求項4に係る発明は、請求項1に記載の浄化方法において、 前記不溶化処理を行う工程は、 重金属と結合して水に不溶性の物質を生成する化学結合剤として、アパタイトを土壌に混合し攪拌するものとする。
【0023】
アパタイト(Ca(POOH)は汚染土壌に含まれる鉛(Pb)、カドミウム(Cd)、砒素(As)、クロム(Cr)等の重金属類と接触することによって同形構造(Isomorphic Structure)の鉱物を生成する。この生成物は、酸・アルカリに強くしかも固く安定した物質であり、不溶化処理後の工程で水に溶出することが少なく、効率の良い処理が可能となる。また、上記物質は長期安定性があり、埋め戻した後も長期にわたって重金属の溶出が少なく維持される。
【0024】
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の浄化方法において、 前記アパタイトは、土壌中に0.5重量%〜1.5重量%を土壌中に混合するものとする。
【0025】
アパタイトは、土壌中に1重量%を混合して攪拌することによって良好な効果を得ることができ、1.5重量%以上としても効果の向上はわずかとなる。一方、アパタイトの混合量が、0.5重量%以下となると充分な不溶化の効果が得られなくなる。
【0026】
請求項6に係る発明は、請求項1に記載の浄化方法において、 前記重金属の含有量が多い部分と重金属の含有量が少ない部分とに分離する工程は、粒径で区分するものとし、 区分された土壌のそれぞれに又は一部に、比重選別、溶媒による溶脱処理、電気浸透又はイオン泳動による処理、浮選処理のいずれか又は複数を組み合わせて適用し、重金属の含有量が多い部分と重金属の含有量が少ない部分とに分離する工程を行うことものとする。
【0027】
重金属で汚染された土壌はその粒径によって分級すると、汚染濃度が高い粒径の範囲と汚染濃度の低い範囲とに顕著に区分することができる。そして、粒径によって区分された土壌の内、汚染濃度が低いものについては、そのまま埋め戻しが可能な場合もあるし、簡単な処理で地盤中に埋め戻しが可能な場合もある。また、汚染濃度が高い部分については、粒径で区分された土壌毎に、その汚染濃度及び重金属の溶出量等に応じてその後の処理を選択することができる。したがって、粒径で区分された土壌の内で汚染濃度が多い区分からも、汚染濃度及び汚染物質の溶出量が少ない土壌を効率よく取り出すことができる。
【0028】
請求項7に係る発明は、請求項1に記載の浄化方法において、 前記重金属を多く含む部分と重金属の含有量が少ない部分とに分離する工程は、粒径が0.010mmから0.060mmまでの範囲内の所定値より大きいものと小さいものに分離する工程を含み、 前記所定値より粒径が大きい部分に、溶媒による溶脱処理、電気浸透又はイオン泳動による処理、浮選処理のいずれか又は複数を組み合わせて適用し、重金属の含有量が多い部分と重金属の含有量が少ない部分とに分離する工程を行うものとする。
【0029】
重金属で汚染された土壌は、一般的に粒度が細かくなるほど、重金属を保持するする力が大きくなる。このため、粒径によって土壌を分級したときの最も細粒の部分は、汚染物質を取り出したり溶出量が小さくなるように処理するのが難しく、拡散や溶出が生じないように厳重に管理された処分場に廃棄される。しかし、処分場に廃棄する土壌は、処分場の収容能力等の観点からできるだけ少なく抑えることが望まれている。これに対し、日本の土壌は粘土化が進んでいるものが多く、その特性として粒径が0.040mm程度以下のものを多く含む。そして、粒度分布では、0.010mmから0.060mmあたりを境に、これより小さい粒径の範囲にピークを形成している場合が多い。したがって、0.010mmから0.060mmまでの範囲にある所定値を境に分級することによって、その後の処理が難しい細粒部分を限定して区分することが可能となる。これによって厳重な管理が行われる処分場に廃棄しなければならない土壌量を低減するとともに、効率の良い浄化処理が可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1及び図2は、本願発明の一実施形態である重金属汚染土壌の浄化方法を示すフロー図である。
この汚染土壌の浄化システムでは、先ず、重金属によって汚染された土壌から乾式篩によって粗大なれき21等を除去し(第1篩分け工程ST1)、この土壌に不溶化処理を施し(第1不溶化処理工程ST2)、続いてこの土壌と水とをドラムウォッシャー等で混合及び攪拌することによって疑似塊をほぐす(摩砕洗浄工程ST3)。次に、この土壌にさらに水を加え、湿式篩によって土壌から大径の粒子22を除去する(第2篩分け工程ST4)。除去された粗大なれき21や大径の粒子22は、水洗(水洗工程ST11)した後、大径の粒子22とともに清浄土として埋め戻す(埋戻し工程ST12)。
【0031】
湿式篩の篩目を通過してスラリー状となった土壌はスパイラル分級器に送りこまれ、粗粒部23と中粒部及び細粒部を含むスラリー24とに分級される(スパイラル分級工程ST5)。そして、スラリーはさらに加水されてサイクロンに投入され、中粒部25と細粒部26とに分級される(サイクロン分級工程ST7)。
【0032】
スパイラル分級器で分離された粗粒部23は、ジグ選別機に送り込まれ、比重によって重金属を多く含む高比重物23aと重金属の含有量が少ない低比重物23bとに分離される(ジグ選別工程ST6)。高比重物23aは、脱水(脱水工程ST14)後、厳重な管理が行われる処分場に廃棄処理される(廃棄処理工程ST13)。低比重物23bは、脱水後に不溶化処理(第2不溶化処理工程ST10)され、一般の用途の地盤に埋め戻される(埋戻し工程ST12)。
【0033】
サイクロンから排出された中粒部25は、粒子に付着した重金属を溶媒によって抽出する溶脱処理が施される(溶脱処理工程ST9)。その後、土壌粒子は洗浄及び脱水(脱水工程ST14)され、不溶化処理(第2不溶化処理工程ST10)が行われた後、清浄土として埋め戻される(埋戻し工程ST12)。
【0034】
サイクロンのアンダーフローとして取り出された細粒部は、電気浸透およびイオン泳動の作用によって電解処理され、高濃度汚染部分25aと低濃度汚染部分25bとに分離される(電解処理工程ST8)。高濃度汚染部分25aは、脱水(脱水工程ST14)後、処分場に廃棄処理される(廃棄処理工程ST13)。また、低濃度汚染部分25bは、粒子に付着した重金属を溶媒によって抽出する溶脱処理が施され(溶脱処理工程ST9)、その後洗浄及び脱水(脱水工程ST14)し、不溶化処理(第2不溶化処理工程ST10)を行った後、清浄土として埋め戻される(埋戻し工程ST12)。一方、脱水によって排出された水は、イオン交換処理又は沈降分離され(水浄化工程ST15)、清浄化した後、再利用される。
【0035】
上記のようなフローにおいて、分級処理に先立って行われる第1不溶化処理工程ST2では、還元剤、化学結合剤、吸着剤等のいずれか又は複数を土壌に混合し攪拌することによって、土壌から重金属が水とともに流出するのを抑制する、いわゆる不溶化処理を行なう。効率良く重金属を不溶化するには、土壌の水分含有率が5重量%から30重量%程度であるのが望ましく、水分の少ない土壌に対しては少量の水を加えてから不溶化処理を行うこともできる。また、粘土分の多い土壌では、少量の水を加えて土壌をほぐした後に処理を行うこともできる。
【0036】
還元剤は、2価鉄イオン等を用いることができ、例えば、式1に示すように平行状態で存在する六価クロムを不溶化する場合、式2及び式3に示すように、2価鉄イオンがeを供給し、六価クロムが三価クロムに還元される。そして、式4に示すように三価クロムが不溶性の水酸化クロムとなって洗浄する水への溶出が抑制される。
Cr(2−) ←→ CrO(2−) …(式1)
Fe(2+) → Fe(3+)+e …(式2)
Cr(2−)+14H(−)+6e → 2Cr(3+)+7HO …(式3)
Cr(3+) → Cr(OH)↓ …(式4)
【0037】
化学結合剤は、リン酸塩、硫化塩、キレート剤等を用いることができる。リン酸塩としては、アパタイト(リン酸カルシウム)、リン酸マグネシウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸アルミニウム等を用いることができる。特に、アパタイト(Ca(POOH)は、汚染土壌に含まれる鉛(Pb)、カドミウム(Cd)、砒素(As)、クロム(Cr)等の重金属と結合して、酸・アルカリに強くしかも固く安定した物質を生成する。例えば、アパタイトの一種であるヒドロキシアパタイトは、式5に示すように、鉛(Pb)と結合して不溶性のヒドロキシパイロモルファイトを生成する。なお、アパタイトを用いる場合には、アパタイトが0.5重量%〜1.5重量%となるように土壌中に混合することによって、十分な不溶化効果を得ることができる。
Ca(POOH+5Pb → Pb(POOH+5Ca …(式5)
【0038】
また、硫化塩としては、硫化ナトリウム、水硫化ナトリウム等を用いることができ、例えば式6及び式7に示すように、それぞれ重金属と反応して不溶性の物質を生成する。
NaS+PbSO → PbS↓ + NaSO …(式6)
2NaHS+2PbSO →2PbS↓ + NaSO + HSO …(式7)
【0039】
キレート剤は、ジチオカルバミド酸基(R−NH−CS−)、チオール基(R−SH)、ザンセート基(R−O−CS−)、アミノ酸基(R−NH−)などの官能基を持ち、炭化水素基Rを高分子としたものであり、例えば式8に示すように、重金属と反応して不溶性の物質を生成する。
2R−O−CS−Na+Pb(2+) → (R−O−CS)2−Pb ↓+2Na+ …(式8)
【0040】
吸着剤は、重金属を含む粒子もしくは重金属イオンを物理的に吸着する、ゼオライト・ベントナイト・シリカゲル・活性アルミナ・活性炭等、又は重金属のイオンを吸着するイオン交換樹脂を用いることができる。
【0041】
土壌に加水する前に不溶化処理を行なうことによって、摩砕洗浄工程ST3、第2篩分け工程ST4、スパイラル分級工程ST5、ジグ選別工程ST6及びサイクロン分級工程ST7において、重金属が水に溶出する量が抑制される。このため、脱水後の土壌に、水に溶出していた重金属が多く残留するのを回避することができる。また、これら洗浄・分級の工程で、土壌の粒子から分離した重金属が再び粒子に付着するのが防止され、重金属の含有量の多い部分(高比重物23a及び高濃度汚染部分25a)と少ない部分(細粒部16、低比重物23b及び低濃度汚染部分25b)とに効率良く分離することができる。一方、脱水によって取り出された水についても、含まれている重金属の除去が容易となり、この水を循環して土壌の浄化処理に再利用することが容易となる。
【0042】
上記ジグ選別工程ST6では、土壌の粗粒部23を比重によって高比重物23aと低比重物23bとに分離する。重金属は不溶化処理によって不溶性の固形物として存在しているため、効率良く高比重物23aとして選別される。なお、ジグ選別に代えて、重液選別、およびこれらの併用、テーブル選別、水力選別などが適応できる。なお、薬剤の使用を極力抑える観点からは、水のみを使用するジグ選別やテーブル選別、水力選別などが望ましい。また、洗浄に使用する水量を抑えるための比重選別手段としては、テーブル選別、水力選別よりジグ選別の方が望ましい。
【0043】
上記電解処理工程ST8では、電気浸透およびイオン泳動の作用によって、重金属をイオン化して移動力を与え、重金属を多く含む高濃度汚染部分25aと、あまり含まない低濃度汚染部分25bとに分別する。詳しくは以下に説明する。
粒子状の土壌中に電極を配置し、電極間に直流電圧を印加し、電極での水の電解反応により、アノードより水素イオンが生成し、土壌中のpHを低下させる。pHが低下すると、固形状で存在していた難溶性の重金属はイオンとなり、また、土壌中に吸着していた重金属イオンも脱離し、土壌中の溶媒に抽出される。そして、そのイオンの形態により溶媒に沿ってアノードあるいはカソードに集積され、土壌中から除去される。電解により生成される酸は、水素イオンにより構成されたものであり、2次汚染の心配はない。また、電気浸透効果により土中水の移動が発生し、汚染物を洗浄する。これは、同時に土壌を脱水することになる。この脱水効果は、機械的な手段を用いるより大きく、容易に処理土壌を再利用可能にできる。
【0044】
なお、電極の配置方法は、陽極と陰極を平行に並べる方法や、中心とその周辺に配置する方法等が考えられるが、どの方法も採用できる。電極材料も通電性の良いものなら何でも採用可能である。
【0045】
上記溶脱処理工程ST9では、硝酸溶液等の溶媒によって土壌粒子を洗浄し、粒子に付着した重金属を抽出した後、レパルプ洗浄、脱水及び乾燥を行なう。溶脱処理後の土壌及びジグ選別によって選別された低比重物23bは、第2不溶化処理工程ST10において、再び不溶化処理される。これにより、土壌を埋め戻した後も長期にわたって重金属の溶出が少なく維持される。
【0046】
次に、本願に係る発明の効果を確認するために行った実験について説明する。
この実験は、上記浄化システムを模した分級及び処理を実験室で行ったものであり、浄化処理の効果を従来から知られている方法による結果と対比する。
【0047】
[実験1]
この実験では、工場跡地から採取した鉛汚染土壌に対し、不溶化処理、摩砕洗浄、湿式分級を行い、粒径によって区分されたものにジグ選別、溶脱処理、電界処理等を行う。
採取した鉛汚染土壌から粒径が直径30mmを超える大塊を除いた試料にアパタイト粉末を1重量%添加し、充分に攪拌・混合した。なお、この汚染土壌試料には、Pbが約1000mg/kg含まれていた。
【0048】
上記汚染土壌試料5kgを1.5倍量の水と10分間撹拌混合して疑似塊を解かし、その後、粒径に基づき30mm、2mm、0.425mm、0.075mmを境として5段階に分級した。この分級は、先に説明した実施形態の浄化システムでは、篩分けの他に、スパイラル分級、サイクロンを用いた分級を併用しているが、この実験では全て篩分けによるものである。
【0049】
上記湿式の篩分け直後の状態で、粒径0.425mm〜2mmの部分0.5kgをジグ選別にかけ、低比重物と高比重物に分別した。また、粒径が0.075mm以下の部分0.6kgを直方体の容器に入れ、アノードに炭素電極、カソードにステンレス板を配置し、電流密度0.5mA/cmで48時間の電解処理を施した。この処理により、鉛がカソード側に集積しているのが認められたので、カソード付近の土壌を除去した。
【0050】
続いて、電解処理を施した後の土壌(カソード付近の土壌を除去した残りの土壌)に硫化ナトリウムを添加し、固液比1:2の条件下で15分間の撹拌を施して残留鉛の不溶化処理を行った。このとき硫化ナトリウムの添加量は、土壌中の鉛含有量(440mg/kg)を測定し、その5等量分とした。
【0051】
上記のように区分された土壌の乾燥重量比、鉛含有量及び鉛の溶出量をそれぞれ表1に示す。
【表1】
Figure 2004188250
【0052】
粒径によって分級された土壌は、粒径が0.425mm〜2mmのもの、0.075mm以下のものの鉛含有量が大きくなっている。しかし、粒径が0.425mm〜2mmのものについては、その後にジグ選別を行って区分した低比重物は鉛の含有量が小さく、そのまま又はその後に不溶化処理等を施すことによって原地盤に埋め戻すことが可能なものとなる。また、粒径が0.075mm以下のものについては、電解処理を施すと、区分した清浄土と汚染土とでは鉛の含有量にに顕著な差があり、清浄土はその後に不溶化処理等を施すことによって埋め戻しが可能となる。
以上の処理により、鉛含有量の基準を600mg/Kgとすると、この値以下となる土壌の比率は約95%に達する。
【0053】
また、鉛含有量のより厳格な基準に対しては、粒径によって区分された土壌に、硝酸溶液による溶脱処理を行うことが考えられる。
表2は、上記実験で粒径が0.425mm〜2mmとして区分された土壌に溶脱処理を施した場合の、処理前後における鉛含有量及び鉛の溶出量を示したものである。
溶脱処理は、土壌を、固液比1:2、pH3の条件下で15分硝酸洗浄した後、固液比1:2、15分のレパルプ洗浄と脱水、乾燥を行った。
【表2】
Figure 2004188250
【0054】
この表に示されるように、溶脱処理によって鉛含有量は顕著に低減されるが、鉛の溶出量が増加している。これは、最初に行った不溶化処理で不溶性となっていた汚染物質が溶出しやすい状態になり、溶出量が増加したものと考えることができる。
【0055】
このような現象に対処するためにさらに不溶化処理を行った。この処理は、溶脱処理後の土壌に鉛含有量の5等量分の硫化ナトリウムを添加し、固液比1:2の条件下で15分の撹拌を行うものである。この不溶化処理の結果は表3に示すとおりであり、鉛の溶出量が充分に(0.01mg/l以下)に低減されていることが解る。
【表3】
Figure 2004188250
【0056】
一方、上記のように区分された土壌を脱水して回収した水は、0.3から0.5mg/lの鉛を含んでおり、沈降分離又はイオン交換等によって回収が可能である。
【0057】
[比較例1]
この実験は、上記実験1の結果と比較を行うために、同じ汚染土壌を用いて分級工程までを実験1と同様の方法で行った。しかし、洗浄前の不溶化処理は行わず、また粒径が0.425mm〜2mmの土壌および粒径が0.075mm以下の土壌に対して、粒径による分級後には何の処理も行わなかった。各粒度範囲について、回収量(乾燥重量比)、鉛含有量及び鉛の溶出量は、表4に示すとおりである。
【表4】
Figure 2004188250
【0058】
この表に示されるとおり、この比較例では、各粒度範囲に区分される土壌の重量比は実験1とほとんど変わらず、各粒度範囲の土壌中の鉛含有量もほぼ同じである。しかし、その後の処理を行わないことで、鉛含有量600mg/kg以下を満たす土壌量は、約48%程度に留まった。したがって、上記実施例及び実験1に示すように、鉛で汚染した土壌について、0.425mm〜2mmの粒度範囲の土壌および0.075mm以下の粒度範囲の土壌に、比重選別又は電解処理を施すことによって、鉛含有量の小さい清浄な土壌の回収の効率を向上できることがわかる。
【0059】
また、この比較例1では、洗浄及び分級前の不溶化処理を行っていないので、鉛の溶出量は、各粒度範囲の土壌で著しく増加している。そして、各土壌から脱水によって取り出された水には、3〜20mg/lと実験1に比べて著しく高濃度の鉛が溶出していた。
【0060】
[比較例2]
この実験は、実験1、比較例1と同じ鉛汚染土壌に対し、洗浄前の不溶化処理を行うことなく、分級工程と硝酸溶液を用いた溶脱工程を行ったものである。
粒径による分級によって区分された、粒径0.425mm〜2mmの土壌と、粒径0.075mm以下の土壌とのそれぞれに対し、固液比1:2、pH3の条件下で1時間硝酸洗浄した後、固液比1:2のレパルプ洗浄と脱水、乾燥を行った。粒径0.075mm〜0.425mmの部分についても、硝酸洗浄時間を15分に短縮した以外は同じ条件下で処理した。いずれの部分でも、酸洗時の硝酸添加量は処理対象物1kg当たり約1molが必要であった。溶脱工程の前後における土壌の鉛含有量と鉛溶出量を表5に示す。
【表5】
Figure 2004188250
【0061】
この表に示されるように、粒径が0.425mm〜2mmの土壌と、粒径が0.075mmの土壌に対する硝酸溶脱処理は汚染除去率が悪く、処理物の鉛含有量はあまり低下していない。したがって、鉛含有量が1000mg/kgを超えるような汚染濃度の高い土壌に対しては硝酸溶脱処理を追加しても鉛含有量低下の効果が小さい言える。
【0062】
粒径が0.075mm〜0.425mmの土壌は、鉛含有量が環境庁の指針値である600mg/kgより低い鉛含有量であったが、これに対する硝酸溶脱処理には汚染をさらに除去する効果が認められた。しかし、鉛の溶出量は大幅に増加した。
【0063】
また、表6は、表5に示す粒径0.075mm〜0.425mmの土壌に対して、硝酸溶液による溶脱処理を行わず、硫化ナトリウムを用いた不溶化処理のみを行った結果を示すものである。なお、上記不溶化処理は、鉛含有量の5等量分の硫化ナトリウムを添加し、固液比1:2の条件下で15分撹拌するものである。
【表6】
Figure 2004188250
【0064】
この表に示すように、不溶化処理のみでは、鉛溶出量は有効に低減されるが、鉛含有量は変わらない。したがって、硝酸溶液による溶脱処理及び不溶化処理は単独で行っても、土壌を清浄土として埋め戻しに用いることは難しく、上記実施形態又は実験1に示すようにこれらを併用し、溶脱処理の後に不溶化処理を行うことによって有効な処理となることが解る。
【0065】
[実験2]
この実験は、実験1における粒径0.425mm〜2mmの部分に対し、ジグ選別に代えて重液選別を施したものである。
この重液選別は、四臭化エタンを用い、低比重物と高比重物とに選別するものである。その結果を、表7に示す。
【表7】
Figure 2004188250
この表に示すとおり、鉛を高濃度で含有する粒子を高比重物に選別することができた。
【0066】
[実験3]
この実験は、実験1における粒径が0.075mm以下の部分に対し、電解処理に代えてサイクロンによる分級を施したものである。
この分級は、0.040mmより粒径の大きいものと小さいものとを区分するように設定した。この結果は、表8に示すとおりであり、アンダーフローとして取り出された粒径が0.040mmより大きい部分と、オーバーフローとして取り出された粒径が0.040mmより小さい部分とでは、鉛の含有量に大きな差があり、0.040mmより粒径が大きい部分は鉛含有量が600mg/kg以下となっている。
【表8】
Figure 2004188250
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本願に係る発明では、従来の重金属汚染土壌および粒状物の浄化方法に比べて次のような効果が得られる。
(1)汚染土壌中の重金属を加水して洗浄及び分級等の処理をする前に不溶化処理を行うので、洗浄・分級を行う工程で重金属が水に溶出する量が抑制される。したがって、重金属の含有量が少ない部分として分離された土壌に重金属が多く残留するのを回避することができる。
(2)加水後の処理で土粒子から分離した重金属が土粒子に付着するという再汚染が生じるのが防止され、重金属の含有量の多い部分と少ない部分とに分離する効率が良好となる。
(3)脱水によって取り出された水についても、含まれている重金属の除去が容易となり、この水を循環して土壌の浄化処理に再利用することが容易となる。
(4)あらかじめ不溶化処理を行った汚染土壌に対して、その粒径によって分級する工程、比重によって土粒子を選別する工程、重金属を溶脱処理する工程、電気浸透/イオン泳動によって処理する工程等を組み合わせることにより、地盤に埋め戻すことができる土壌を効率よく分離し、拡散や溶出に対して厳重な管理が必要な処分場に廃棄する部分を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態である重金属汚染土壌の浄化方法を示すフロー図である。
【図2】本願発明の一実施形態である重金属汚染土壌の浄化方法を示すフロー図である。

Claims (7)

  1. 重金属で汚染された土壌から重金属が水とともに流出するのを抑制する不溶化処理工程と、
    不溶化処理された土壌に加水し、土壌を洗浄するとともに、重金属を多く含む部分と重金属の含有量が少ない部分とに分離する工程と、
    前記土壌を脱水し、分離された水に含まれる重金属を除去する工程とを含むことを特徴とする重金属汚染土壌の浄化方法。
  2. 前記不溶化処理を行う工程は、
    重金属イオンを還元する還元剤、重金属と結合して水に不溶性の物質を生成する化学結合剤、重金属を含む粒子もしくは重金属イオンを物理的に吸着する吸着剤、又は重金属のイオンを吸着するイオン交換樹脂のいずれか又は複数を土壌に混合し攪拌するものであることを特徴とする請求項1に記載の重金属汚染土壌の浄化方法。
  3. 前記不溶化処理を行う工程は、
    重金属を含む粒子もしくは重金属イオンを物理的に吸着する吸着剤として、ゼオライト・ベントナイト・シリカゲル・活性アルミナ・活性炭のいずれか又はこれらの内の複数を土壌に混合し攪拌するものであることを特徴とする請求項1に記載の重金属汚染土壌の浄化方法。
  4. 前記不溶化処理を行う工程は、
    重金属と結合して水に不溶性の物質を生成する化学結合剤として、アパタイトを土壌に混合し攪拌するものであることを特徴とする請求項1に記載の重金属汚染土壌の浄化方法。
  5. 前記アパタイトは、土壌中に0.5重量%〜1.5重量%を土壌中に混合することを特徴とする請求項4に記載の重金属汚染土壌の浄化方法。
  6. 前記重金属の含有量が多い部分と重金属の含有量が少ない部分とに分離する工程は、粒径で区分するものとし、
    区分された土壌のそれぞれに又は一部に、比重選別、溶媒による溶脱処理、電気浸透又はイオン泳動による処理、浮選処理のいずれか又は複数を組み合わせて適用し、さらに重金属の含有量が多い部分と重金属の含有量が少ない部分とに分離する工程を行うことを特徴とする請求項1に記載の重金属汚染土壌の浄化方法。
  7. 前記重金属を多く含む部分と重金属の含有量が少ない部分とに分離する工程は、粒径が0.010mmから0.060mmまでの範囲内の所定値より大きいものと小さいものに分離する工程を含み、
    前記所定値より粒径が大きい部分に、溶媒による溶脱処理、電気浸透又はイオン泳動による処理、浮選処理のいずれか又は複数を組み合わせて適用し、さらに重金属の含有量が多い部分と重金属の含有量が少ない部分とに分離する工程を行うことを特徴とする請求項1に記載の重金属汚染土壌の浄化方法。
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