JP2004187125A - 監視装置および監視方法 - Google Patents

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Toshiji Takei
利治 武居
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Abstract

【課題】監視空間に位置する監視対象物の部分的な形状変化を判別し、その形状の経時的変化に対応した検出信号を生成する監視装置及び監視方法を提供する。
【解決手段】監視空間10に向けて設置され、経時的に変化をする監視対象物12を撮像する第1の撮像装置16と、第1の撮像装置16から所定の間隔だけ離して、監視空間10に向けて設置され、経時的に変化をする監視対象物12を撮像する第2の撮像装置18と、第1の撮像装置16による像の差画像と第2の撮像装置による像の差画像に基いて、監視対象物12の位置を演算すると共に、監視対象物12の位置と画像フレームの位置とを対応させて監視対象物12の動作を判定する演算部30と、演算部30の演算結果に基いて、監視対象物12のジェスチャを判定し検出信号を出力するジェスチャ判定部28と、を備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、監視装置に係り、特にCCDカメラやCMOSセンサ等の撮像装置を用いて監視空間内に位置する監視対象物を監視し、その形状変化に対応する検出信号を出力する監視装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ファイバーグレーティング素子の中心と撮像レンズの中心を平面に平行に所定の距離だけ離して設置し、撮像レンズから撮像装置の結像面までの距離と撮像レンズから平面までの距離に基づいて、撮像対象物の点から平面までの高さを演算処理し、撮像対象物が平面上に置かれたときに、結像面上の点が離れた点に移動したことを検知していた。このような距離又は高さの相互関係を演算処理して、トイレ内の人物などの姿勢を三次元的に監視をしていた(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−122417号公報(段落0016、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の監視装置は、上述の如く、撮像対象物の姿勢を三次元的に監視することができるが、監視対象物の静的部分と動的部分を区別して認識することが困難であった。
【0005】
そこで本発明は、監視空間に位置する監視対象物の部分的な形状変化を判別し、その形状の経時的変化に対応した検出信号を生成する監視装置及び監視方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明による監視装置1は、例えば図1に示すように、三次元の監視空間10を移動する監視対象物12を検出し検出信号を出力する監視装置1であって、監視空間10に向けて設置され、経時的に変化をする監視対象物12を撮像する第1の撮像装置16と、第1の撮像装置16から所定の間隔だけ離して、監視空間10に向けて設置され、経時的に変化をする監視対象物12を撮像する第2の撮像装置18と、第1の撮像装置16と第2の撮像装置18により同時刻に撮像された画像と所定時間遅れて撮像された画像との差画像を逐次形成する差画像形成部24、25と、差画像形成部24、25で形成された、第1の撮像装置16による像の差画像と第2の撮像装置による像の差画像に基いて、監視対象物12の位置を演算すると共に、監視対象物12の位置と画像フレームの位置とを対応させて監視対象物12の動作を判定する演算部30と、演算部30の演算結果に基いて、監視対象物12のジェスチャを判定し検出信号を出力するジェスチャ判定部28と、を備える。
【0007】
ここで、請求項1に記載の第1の撮像装置16と第2の撮像装置18は、典型的にはCCCDカメラやCMOSセンサのような撮像装置を2式備え三角法で距離を測定するパッシブ型距離検出装置を用いることができる。
【0008】
このように構成すると、第1の撮像装置16による像の差画像と第2の撮像装置による像の差画像に基いて、監視対象物12の位置を演算すると共に、監視対象物12の位置と画像フレームの位置とを対応させて監視対象物12の動作を判定する演算部30と、演算部30の演算結果に基いて、監視対象物12のジェスチャを判定し検出信号を出力するジェスチャ判定部28と、を備えるので、ジェスチャに対応する検出信号により所定の装置を制御することができる。
【0009】
上記目的を達成するために、請求項2に係る発明による請求項1に記載の監視装置1は、例えば図1に示すように、ジェスチャ判定部28は、経時的に変化をするジェスチャの速度或いは位置情報に応答し検出信号の値を増減させるように構成する。
【0010】
このように構成すると、経時的に変化をするジェスチャの速度或いは位置情報に応答し検出信号の値を増減させることができる。
【0011】
上記目的を達成するために、請求項3に係る発明による請求項1乃至請求項2の何れか1項に記載の監視装置1は、例えば図1に示すように、監視対象物12の動作を画像フレームの中央又は右側若しくは左側の位置に対応させて、監視対象物12のジェスチャを判定するジェスチャ判定部を備える。
【0012】
このように構成すると、監視対象物12の動作を画像フレームの中央又は右側若しくは左側の位置に対応させて、監視対象物12のジェスチャを判定することができる。
【0013】
上記目的を達成するために、請求項4に係る発明による監視方法は、例えば図3に示すように、三次元の監視空間を移動する監視対象物を検出し検出信号を出力する監視方法であって、監視空間の中で経時的に変化をする監視対象物を撮像し差画像を逐次形成する差画像生成工程S15、S19と、差画像に基いて、監視対象物の位置を演算S22すると共に、監視対象物の位置と画像フレームの位置とを対応させて監視対象物の動作を判定する動作判定工程S25と、動作判定に基いて、監視対象物のジェスチャを検知し検出信号を出力する報知工程S26と、を備える。
【0014】
このように構成すると、差画像に基いて、監視対象物の位置を演算S22すると共に、監視対象物の位置と画像フレームの位置とを対応させて監視対象物の動作を判定する動作判定工程S25と、動作判定に基いて、監視対象物のジェスチャを検知し検出信号を出力する報知工程S26と、を備えるので、監視対象物のジェスチャに対応した検出信号を出力することができる。
【0015】
上記目的を達成するために、請求項5に係る発明による請求項4に記載の監視方法は、例えば図3に示すように、報知工程S26は、経時的に変化をするジェスチャの速度或いは位置情報に応答し検出信号の値を増減させるように構成する。
【0016】
このように構成すると、ジェスチャの速度或いは位置情報に応答し検出信号の値を増減させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図において互いに同一あるいは相当する部材には同一符号または類似符号を付し、重複した説明は省略する。
【0018】
図1は、本発明による実施の形態である監視装置1の模式的な系統図である。監視装置1は、三次元の監視空間10に存在する監視対象物としての人物12を監視する。
【0019】
監視装置1は、監視空間10に向けて設置され、経時的に形状が変化する人物12を撮像する第1の撮像装置16と、第1の撮像装置16から所定の間隔Wだけ離して、監視空間10に向けて設置され、経時的に形状が変化する人物12を撮像する第2の撮像装置18とを備え、壁又は天井に据付けられた第1と第2の撮像装置は、例えば、直立した人物12を撮像している。
【0020】
上記第1と第2の撮像装置は、レンズの周囲に複数の赤外線発光素子17を有し、制御装置2に信号ケーブルで接続され、ステレオの画像信号を制御装置2のインターフェースI/F部19へ送信する。制御装置2は、内部にI/F部19と、I/F部19に接続する演算部30と、演算部30に接続する記憶部31と、演算部30に接続する照度測定部29と、演算部30に接続するデジタルアナログD/A変換器32とを備える。
【0021】
また、演算部30は、信号ライン41を介して赤外線発信器36に接続され、この赤外線発信器36を通じて赤外線方式のコントロール信号をテレビ受像機38の赤外線受信部37へ送信する。演算部30は、信号ライン42を介してD/A変換器32へデジタル信号を送り、D/A変換器32は、信号ライン43を通じてアナログ信号を照明制御装置40へ送信する。
【0022】
照明制御装置40は、商用のAC電源に接続され、可変抵抗を手動操作することにより照明39の照度や点灯及び消灯を制御する。同様に、演算部30から送信されるアナログ信号により照明39の照度や点灯及び消灯を制御することができる。
【0023】
上記記憶部31は、第1の撮像装置16で撮像した撮像信号を記憶する第1の時刻T0の撮像信号記憶部20と第2の時刻T1の撮像信号記憶部21、第2の撮像装置18で撮像した撮像信号を記憶する第1の時刻T0の撮像信号記憶部22と第2の時刻T1の撮像信号記憶部23と、複数のジェスチャパターンを記憶するジェスチャ情報記憶部34と、第1と第2の撮像装置から人物12までの距離を時系列的に記憶する距離情報記憶部35が設けられている。
【0024】
上記演算部30は、第1の撮像装置16による差画像を形成する第1の差画像形成部24、第2の撮像装置18による差画像を形成する第2の差画像形成部25、第1の撮像装置16による差画像と第2の撮像装置18による差画像を相関処理し、監視対象物としての人物12と第1と第2の撮像装置との距離を演算処理する距離演算部26、人物12の所定箇所が部分的に移動した方向と距離を演算処理する移動演算部27、2つの差画像を相関処理して得られた画像とジェスチャ情報記憶部34に予め記憶したジェスチャパターンとを比較するジェスチャ判定部28を備える。
【0025】
図1の系統図を参照して、監視装置1の動作について説明をする。第1の撮像装置16と第2の撮像装置16は、監視空間10に存在する人物12のステレオ画像を撮像する。例えば、監視空間10に直立する人物12や椅子に座っている人物12や寝台に横たわる人物12を被写体として撮像する。
【0026】
ここで、第1の撮像装置16は所定本数の走査線を有し、第2の撮像装置18は所定本数の走査線を有し、両撮像装置16、18は走査線方向を共通に並列に設置されている。また、本実施の形態では、第1の撮像装置16と第2の撮像装置18は、別体として説明するが一体として構成してもよい。
【0027】
また、第1と第2の撮像装置の走査線の本数は、典型的には同数であり、各撮像装置の走査線の本数は、例えば、約500本有し、各走査線には約500ピクセルの画素を備えている。また本実施の形態では、第1の撮像装置16と第2の撮像装置18は、天井又は壁に設置し、所定の角度をもたせて三次元の監視空間10に向けて設置することができる。
【0028】
制御装置2は、第1の撮像装置16と第2の撮像装置18から撮像信号を受信し、互いに対応する走査線上(水平方向)に形成された画像を同期させて抽出する。また、同期させる走査線は、各撮像装置が有する500本の走査線を抽出してもよく。撮像領域を所定の間隔に区切る本数でもよい。
【0029】
例えば、人物12の全体像を検出する場合は約100mm間隔の映像を撮像する走査線を抽出し、人物12の形状変化を詳細に検出する場合は約50mm間隔の映像を撮像する走査線を抽出し、その他、人物12の細部を検出する場合は約10mm間隔の映像を撮像する走査線を抽出するように個別に設定することもできる。例えば、人物12の左右何れかの部位(腕)が上下方向又は遠近方向に移動したことを検知するには、少なくとも各撮像装置の走査線が約500本としたときに、等間隔毎に1本を選択し約20本の走査線を抽出すればよい。
【0030】
さらに、同期させる走査線は、各走査線を時系列的に抽出するとよい。また、第1の撮像装置16と第2の撮像装置18から走査線を抽出する際には、外部からの同期信号で抽出処理を行うようにすると、対応する走査線を抽出して処理する回路を簡略化ができ、ソフトウエア的な処理も容易となる。
【0031】
監視装置1は、第1の撮像装置16が時刻T0に撮像した人物12の画像信号をI/F部19を通じて受信し、演算部30を介して記憶部31の第1の時刻T0の撮像信号記憶部20へ記憶する。並行して、第2の撮像装置18により時刻T0に撮像した人物12の画像信号をI/F部19を通じて受信し、演算部30を介して記憶部31の第1の時刻T0の撮像信号記憶部22へ記憶する。
【0032】
引き続き、第1の撮像装置16が時刻T0より所定時間遅れて撮像された時刻T1の人物12の画像信号をI/F部19を通じて受信し、演算部30を介して記憶部31の第2の時刻T1の撮像信号記憶部21へ記憶する。並行して、第2の撮像装置18により時刻T0より所定時間遅れて撮像された時刻T1の人物12の画像信号をI/F部19を通じて受信し、演算部30を介して記憶部31の第2の時刻T1の撮像信号記憶部23へ記憶する。
【0033】
演算部30は、各撮像信号に含まれる走査線上に形成される各画像の画像情報から差画像を形成する差画像形成手段としての機能を備えている。画像情報は、典型的には画像を構成する画素(ピクセル)の画素値である。
【0034】
演算部30は、第1の撮像装置16で撮像した時刻T0の人物12の画像と時刻T1の人物12の画像との差画像を逐次演算処理し、第1の撮像装置16の差画像形成部24に差画像を一時記憶する。並行して、第2の撮像装置18で撮像した時刻T0の人物12の画像と時刻T1の人物12の画像との差画像を逐次演算処理し、第2の撮像装置18の差画像形成部25に差画像を一時記憶する。この差画像は、人物12の動いた部分を抽出した人物12の輪郭(エッジ)を示す画像情報である。
【0035】
差画像を形成するための2つの画像は、撮像時刻T0から所定の時間だけ遅れた撮像時刻T1により各々取得するが、ずらす遅延時間は、人物12の部位の移動量が大きくなり過ぎず、実質的にはほぼ同位置とみなせる程度の時間、例えば0.1秒程度とすればよい。あるいはテレビ周期の1〜10周期(1/30秒〜1/3秒)とする。このような差画像を演算して取得すると人物12の背景が除去され動きのある人物12の像だけを抽出することができる。
【0036】
また、演算部30は、差画像を構成する各画素値の絶対値が、所定の閾値よりも大きな画素で区切られた領域の中で、最大の領域を抽出する領域抽出手段としての機能を備えている。
【0037】
各撮像装置の走査線上に各々形成された画像は、背景は動くことがないので、動いている人物12の境界部はその画素値が急激に変化する。そこで、演算部30は、第1の差画像形成部24と第2の差画像形成部25から各差画像を読み出し、差画像を構成する各画素値の絶対値が、所定の閾値よりも大きな画素で区切られた領域の中で、最大の領域を人物12の境界とみなすことができる。ここで、境界を最大の領域としたのは、人物12が身に付けている服装、手袋等の模様の動きにより、境界部以外にも区切られた領域の中で、閾値の小さい画素値が変化する場合があるからである。
【0038】
距離演算部26は、差画像形成部24と差画像形成部25で形成し一時記憶された、第1の撮像装置16による像の差画像と第2の撮像装置18による像の差画像に基いて、相関処理を施すことにより第1及び第2の撮像装置と人物12との距離を演算処理し、演算結果の距離情報を距離情報記憶部35へ時系列に記憶する。
【0039】
すなわち、距離演算部26は、第1の撮像装置16と第2の撮像装置18により撮像された各々の画像に対応する差画像から抽出された最大の領域同士の相関出力値を算出し、その最大相関出力値を得た位置を算出する相関出力算出手段としての機能を備えている。距離演算部26は、演算した相関出力値に基づき両撮像装置と人物12までの距離を算出する。
【0040】
距離演算部26は、例えば、走査線に形成された差画像から最大の領域の画像情報を抽出し、人物12の動きによって、コントラストの変化が激しかった点を特定する。また、第1の撮像装置16の走査線と同様に、第2の撮像装置18の走査線上に形成された差画像の最大領域の画像情報を抽出する。各々抽出された差画像の最大領域の画像情報を比較した場合、両撮像装置の視差の関係から僅かに差画像の最大領域の位置が異なる領域画像を抽出したことが判明する。
【0041】
引き続き、距離演算部26は、第1の撮像装置による差画像と第2の撮像装置による差画像との相関処理を施し、その相関ピークが最大になった位置を計測することにより、2つの差画像間の平均的な相関出力値、または、抽出された領域のほぼ中心の相関出力値を演算し距離情報記憶部35へ記憶させる。
【0042】
ここで相関出力値とは、第1の撮像装置16と第2の撮像装置18との視差により発生する相対的結像位置差のことであり、相関処理により、典型的には画素数で出力される値である。演算部30は、この相関出力値により第1の撮像装置の走査線と第2の撮像装置の走査線との視差に基づき、三角法を用いて撮像装置と人物12との距離を算出する。
【0043】
また、相関処理とは、第1の撮像装置の走査線と第2の撮像装置の走査線からそれぞれ得られた画像のどちらか一方を、2つの画像がほぼ一致するまで画素単位でずらして、そのずらした量を例えば画素数により示して算出する処理である。2つの差画像が一致するか否かの判定は、一方の差画像を固定し他方の差画像をずらしながら比較したときに重なり合う信号全体の強さに基いて実行する。信号がピークになった座標が一致点であり相関ピーク位置である。
【0044】
相関処理は、第1の撮像装置16、第2の撮像装置18により撮像された各々の画像に対応する差画像を適正な値で2値化し、そのエッジ部を抽出する事により、動きのある領域部分を抽出し、この抽出領域のみで相関処理を施すように構成してもよい。このように構成すると、相関処理は、2値化した差画像を用いるので、演算処理速度を向上させることができる。
【0045】
距離演算部26は、第1の撮像装置16と第2の撮像装置18により撮像された各々の画像に対応する差画像から抽出された最大の領域の中で、それぞれ所定の閾値より大きな画素の対応を求め、対応する画素の位置ずれに基づき、撮像装置と人物12までの距離を算出するようにしてもよい。この場合、演算部30は、前述のように差画像から抽出された最大の領域同士の相関出力値を算出せず、最大の領域の中で、それぞれ閾値より大きな画素の対応を求め、対応する画素の位置ずれを算出する。
【0046】
距離演算部26は、上述した三角法を用いて対応する画素の位置ずれ即ち撮像装置の視差に基づき撮像装置から人物12までの距離を算出する。これにより、距離演算部26は、例えば、閾値を超えた画素に対して、同じ方向から番号付けを行い、対応した番号の画素同士の位置ずれから視差を求めることができる。
【0047】
このように構成することで、距離演算部26は、相関処理を省略し、非常に簡単な処理で視差を算出することができる。また距離演算部26は、例えば、抽出した領域内の模様等によるコントラストの変化によって、閾値を超える画素が多く検出された場合には、上述したエッジ部以外には番号付けを行なわないように処理する。これにより、視差による影響で対応する番号の画素が、本来対応すべき画素とずれてしまうことにより、位置ずれの値に誤差が生じてしまう現象を低減することができる。これは、人物12までの距離が短いことで視差が大きくなった場合にも有効である。
【0048】
監視装置1は、例えば、第1の撮像装置16と第2の撮像装置18を水平方向に配置した場合に、人物12の頭部から足先までに対応する撮像装置の走査線に対応する画像が得られるため、複数の走査線の画像情報を平均化し監視精度を高めることができる。例えば、撮像装置の走査線の本数をαとした場合、このα値を平均化することで画像情報の標準偏差はルートα分の1の精度が得られ、監視装置の信頼性を向上させることができる。
【0049】
引き続き、監視装置1は、新たな時刻T0と時刻T1の撮像信号を第1の撮像装置16及び第2の撮像装置18から繰り返して取得し、各々の画像に対応する差画像から抽出された最大の領域同士の相関出力値を算出し、その最大相関出力値を得た位置を算出して数秒間のステレオ画像情報に基づく複数の相関出力値を時系列にバッファリングし距離情報記憶部35へ一時記憶する。このバッファリング処理は、距離情報記憶部35をファーストインファーストアウトFIFOメモリの画像フレームで構成し、5秒乃至10秒間の相関出力値の中から最大相関出力値を得た位置を算出して画像フレーム毎に記録しながら、演算部30へ先頭の相関出力値から順番に後続の相関出力値を時系列に出力させる。
【0050】
移動演算部27は、距離情報記憶部35に時系列に記憶した人物12の最大相関出力値を得た位置に基づき、人物12の所定箇所が部分的に移動した方向と距離を演算処理する。例えば、距離情報記憶部35から人物12の相関出力値を時系列に読み出しジェスチャ開始ポジションの画像フレームから人物12の部分的な動きを演算処理する。
【0051】
このジェスチャ開始ポジションは、人物12の移動状態から直立又は着席若しくは寝ている静的状態に変化した段階の画像フレームに設定し、静的状態にある人物12の画像を相関処理した人物全体の輪郭(エッジ)の距離と位置を抽出したX−Y−Z座標で示す距離情報として定めることができる。
【0052】
移動演算部27は、相関処理を施したジェスチャ開始ポジションの画像フレームの距離情報に基づき、人物12の中心(中心点又は中心線)を特定する。この中心は、撮像した走査線上に形成された少なくとも2点の輪郭(エッジ)の間に存在する中点として算出し、複数の走査線から得られた中点を平均化することにより人物12の鉛直方向の中心線を演算出力することができる。
【0053】
引き続き、移動演算部27は、距離情報記憶部35にバッファリングされ時系列に記憶した画像フレームの距離情報を順次読出し、中心線に重畳する映像の距離情報、中心線より右側の映像の距離情報、中心線より左側の映像の距離情報を各々右映像、左映像、若しくは中央映像に区別して各々の移動距離と移動方向を演算出力する。
【0054】
ジェスチャ判定部28は、移動演算部27の演算出力に基づきジェスチャ開始ポジションの画像フレームと逐次記憶した画像フレームとを比較し、上記右映像、左映像、中央映像に区別した人物12の部分的な移動距離と移動方向を算出する。例えば、図示した人物12の左手が腰高の位置から前方に弧を描きながら頭部上方に移動した場合、ジェスチャ判定部28はジェスチャ情報記憶部34に予め記憶した右映像のジェスチャパターンと人物12の左手の動きとの一致を検出し、左手ジェスチャと判定処理する。また、人物12の胴体や頭部や右手が静止又は微動の状態をも左映像のジェスチャパターンと中央映像のジェスチャパターンと比較することにより、左手だけのジェスチャと判定する。
【0055】
演算部30は、ジェスチャ判定部28による右映像のジェスチャパターン検出に応答して、人物12の動作に対応するデジタル制御信号を出力する。例えば、信号ライン41を介して赤外線発信器36に音量増加コードを送信し、この赤外線発信器36からコード化された赤外線信号をテレビ受像機38に向けて発信し、テレビ受像機38の赤外線受信部37で受信した赤外線信号に応答してテレビ受像機38の音量を増加させることができる。
【0056】
また、演算部30は、例えば1秒乃至2秒単位でジェスチャ判定部28の検出結果を処理するように構成し、人物12の左手上昇(又はステレオカメラ方向への接近)に応じた音量増加信号、又はこの左手降下(又はステレオカメラ方向から遠ざかる)に応じた音量低下信号を赤外線発信器36へ送信する。人物12がテレビ受像機38の音量を適量に調整した段階で、人物12の左手を1秒以内に下げて上記ジェスチャ開始ポジションに戻ったときに音量増減処理を完了させることができる。
【0057】
さらに、人物12が右手を上下(又はステレオカメラ方向への接近及び遠ざかる)ジェスチャをしたときは、演算部30からD/A変換器32へデジタル信号を送信し、D/A変換器32から信号ライン43を通じてアナログ信号を照明制御装置40へ送信することができる。例えば、人物12の右手上昇(ステレオカメラ方向への接近)ジェスチャに伴う照度上昇制御により照明39を明るくしたり、人物12の右手下降(ステレオカメラ方向から遠ざかる)ジェスチャに伴う照度降下制御により照明39を暗くすることができる。
【0058】
このように、演算部30は、1秒乃至2秒単位で人物12の部分的な移動方向と移動距離を逐次演算処理し、緩やかな動きのジェスチャに対応する制御信号を出力する。また、監視装置1は、人物12の距離を測定することができるため、1秒以下で変化をする急峻なジェスチャに対して、別の制御信号を生成することもできる。例えば、人物12がジェスチャ開始ポジションから左手を急に前方に突き出したときは、演算部30がテレビ受像機38の停止制御ジェスチャとして処理し、テレビ受像機38の電源を切る赤外線信号を赤外線発信器36から発信させる。
【0059】
同様に、人物12がジェスチャ開始ポジションから右手を急に前方に突き出したときは、演算部30が照明39の消灯制御ジェスチャとして処理し、照明39の電源を切るアナログ信号をD/A変換器32から照明制御装置40へ送信させる。
【0060】
制御装置2は、照明39の照度低下を照度測定部29で検知し、演算部30からI/F部19を介して第1の撮像装置16と第2の撮像装置18に設けた赤外線発光素子17を自動点灯させる。この赤外線発光素子17から照射される赤外線により暗闇又は可視光の照度不足状態でも人物12の状態を監視することができる。すなわち、暗闇状態で人物12が右手を前方に突き出したときは照明39を再点灯させことができ、人物12が左手を前方に突き出した場合はテレビ受像機38をオン状態にすることができる。
【0061】
上記実施の形態では、人物12の直立姿勢をジェスチャ開始ポジションとして説明をしたが、他の実施形態として、人物12が車椅子に座っている姿勢をジェスチャ開始ポジションとして設定してもよく。人物12が寝台で就寝している姿勢をジェスチャ開始ポジションとして設定してもよい。要は、一定時間に亘って人物12が静止している状態をジェスチャ開始ポジションに再設定することにより、1秒乃至2秒単位で緩やかな動きのジェスチャを検知させることができる。
【0062】
図2は、本発明の実施の形態である監視装置に用いる撮像装置の模式的な斜視図である。撮像装置16は、円筒形のケースに収納され前方にレンズ11と、このレンズ11の周囲を取り囲む複数の赤外線発光素子17を備え、ケーブルによりI/F部19に接続されている。
【0063】
この複数の赤外線発光素子17の自動点灯により、夜間又は暗闇でも人物12を撮像することができる。監視装置は可視光撮像でも赤外線撮像でもモノクロ画像を取得し、人物12のジェスチャを検出するように構成する。本実施の形態では、赤外線発光素子17は赤外線発光LEDを用いることができる。
【0064】
図3のフローチャートを参照して、監視装置の処理フローを例示する。ここで、左画像は第1の撮像装置16で撮像された画像であり、右画像は第2の撮像装置18で撮像された画像として説明する。処理はスタートステップS10から開始し、ステップS11で制御装置2は、第1の撮像装置16と第2の撮像装置18で撮像された左画像と右画像を、I/F部19を介してステレオ画像として取得する。また、取得したステレオ画像はマスク処理を施し人物の監視領域外の画像情報を除去することもできる。
【0065】
制御装置2は、監視領域内の人物12を時点tに撮像した第1の画像であるtフレームの左画像を取得する(ステップS13)。次に、所定時間のΔtが経過した時点t+Δtに撮像された第2の画像であるt+Δtフレームの左画像を取得する(ステップS14)。
【0066】
引き続き、tフレームの左画像とt+Δtフレームの左画像との差画像(左)を抽出する(ステップS15)。差画像はtフレームまたはt+Δtフレームの何れか一方のフレームに対応させて、抽出した差画像から背景を除去した動的領域の抽出処理(ステップS16)を施してから、後続のステップS21の相関処理に移行する。
【0067】
また、制御装置2は、監視領域内の人物12を時点tに撮像した第3の画像であるtフレームの右画像を取得する(ステップS17)。次に、所定時間のΔt経過した時点t+Δtに撮像した第4の画像であるt+Δtフレームの右画像を取得する(ステップS18)。
【0068】
引き続き、tフレームの右画像とt+Δtフレームの右画像との差画像(右)を抽出する(ステップS19)。差画像はtフレームまたはt+Δtフレームの何れか一方のフレームに対応させて、抽出した差画像から背景を除去した動的領域の抽出処理(ステップS20)を施してから、後続のステップS21の相関処理に移行する。
【0069】
本実施の形態では、第1の撮像装置と第2の撮像装置は同時並列的に各時点(t、t+Δt)で撮像を行う。この場合Δtは、計数装置の設定条件により適宜決めてよいが、あるフレームNが撮像されてから、次のフレームN+1が撮像されるまでの時間とすることが望ましい。
【0070】
次に、tフレームの左画像のコントラストが強い人物12の輪郭を用いてtフレームの右画像の対応点を探索し相関処理を実行する(ステップS21)。この相関処理により得られた対応点から、第1と第2の撮像装置と人物12までの位置に対応する距離情報を算出する(ステップS22)。例えば、左画像と右画像を一致させる画素数に基づき人物12の距離を三角法に基づき演算出力する。
【0071】
上記ステップS22により得られた距離情報を時間軸に対応させてバッファリングし、人物12の距離情報を含む時空間画像を作成し、輪郭で囲まれた人物12の距離情報を時系列に記憶する(ステップS23)。
【0072】
引き続き、ステップ24で、バッファリングした時空間画像の先頭から距離情報を順次読出し、1秒乃至2秒以上の静的状態に至った時空間画像を抽出しジェスチャ開始ポジションを特定する。このジェスチャ開始ポジションの時空間画像と1秒乃至2秒後の時空間画像とを比較し、時空間画像の中に存在する人物12またはその部位が上下左右若しくは前後に移動したか否かを人物12又はその部位の輪郭を示す画素アドレスの情報に基づいて判定する。
【0073】
例えば、移動した輪郭の画素アドレスがジェスチャ開始ポジションと対応させて、人物12の左映像、右映像、若しくは中央映像の中で変化したことを検出し、予め記憶したジェスチャパターンと比較する。ジェスチャーパターンと一致(ステップS25がYes)したときは、処理をステップS26へ分岐させ演算部30から制御信号としての検出信号を出力し、照明やテレビ受像機のON/OFF制御や、音量制御若しくは照度制御を実行する。
【0074】
また、制御装置2は、照明やテレビ受像機の制御処理を完了させてからステップS27へ移行し、照明及びテレビ受像機の電源が共にOFF状態か否かを判定する。例えば、人物12のジェスチャが両手を撮像装置に向かって急激に前方へ突き出した場合、照明とテレビ受像機は共に電源がOFF状態に移行しステップS28へ分岐して監視処理を終了させることができる。
【0075】
照明とテレビ受像機の少なくとも一方が電源ON状態のときは、判定結果は否(NO)であり、処理を節点N12へ分岐させ照明とテレビ受像機の全ての電源がOFF状態になるまでステップS13からステップS27の処理を繰り返すように制御する。
【0076】
図1に示すように制御装置2は、照度測定部29を備えているため、第1と第2の撮像装置16、18へ入射する可視光線の照度又は光量を測定し、所定の照度又は光量に低下した段階で照明とテレビ受像機の全ての電源がOFF状態になったと見做して、ステップS28へ分岐し処理を終了させることもできる。この照度測定機構により照明39の遠隔消灯やテレビ受像機38のスリープモードでの自動オフに対して有効である。
【0077】
さらに、ステップS25により人物12の移動(動作)がジェスチャパターンと不一致となり、ジェスチャと判定されないときはステップS25から節点N12へ処理を分岐させ、照明とテレビ受像機の全ての電源がOFF状態になるまで逐次ステレオ画像を取得しながらバッファリングをするステップS13からステップS27の処理を繰り返すように制御する。
【0078】
ここで、図4の模式的なブロック図を参照して、三角法を用いた撮像装置と人物12との距離の算出方法について説明をする。人物12を真上から観察し、第1の撮像装置16と第2の撮像装置18により略垂直方向から人物12を撮像したときの距離の測定原理を例示する。
【0079】
ここで、wは第1の撮像装置16と第2の撮像装置18との光軸間距離(基線長)、fは各撮像装置の受光レンズを単一レンズとしたときのレンズ焦点距離、dは第1の撮像装置16と第2の撮像装置18との結像面上の視差とする。ここでの焦点距離fは、一般に用いられている組み合わせレンズを使用する場合は、その組み合わせレンズの焦点距離fとする。これにより対象とする人物12と撮像装置との距離aは次式で算出できる。
a = w × f/d ………(1)
【0080】
このようにして、第1と第2の撮像装置16、18からステレオ画像を取得したセンサ制御部60は、内部の差画像形成部62により第1の撮像装置16の差画像と第2の撮像装置18の差画像を形成し、この2つの差画像を相関出力演算部64により相関処理し、相関処理信号として1つのライン同志における最大の相関出力値を得た視差情報を制御装置2へ出力することにより、撮像装置から人物12までの距離を算出する。
【0081】
また、予め測定した背景と撮像装置との基準距離hから人物12までの距離を減算して人物12の侵入距離値zを算出し、侵入距離値zを距離演算部26に一時記憶する。また、センサ制御部60を介さずに直接2台の撮像装置から映像信号を制御装置2へ送信するように構成することもできる。
【0082】
図5の概念図を参照して、本実施の形態による監視装置で撮像した人物12のジェスチャ検出方法を説明する。第1の撮像装置16と第2の撮像装置18を人物12が存在する監視空間へ向けて設置し、監視空間に光軸を略水平に設定する。図中左端部に示した人物12aは、ジェスチャ開始ポジションに入った状態を示し右方向に時間軸を設定して左端部に示した人物12fまでのジェスチャパターンを表示している。
【0083】
図中の左端部に示した時空間画像フレームは、実線で示すジェスチャ開始ポジションの人物12aのステレオ画像信号を相関処理した距離情報を表示している。相関処理を施した人物12aの映像は、所定の本数毎に抽出した水平方向の走査線により検出し、各走査線に少なくとも2箇所の輪郭を形成するエッジで構成されている。この時点では、人物12は数秒間動きを止めて演算部30にジェスチャ開始ポジションを認識させている。
【0084】
人物12aの下部に示した移動レベルメータには、ジェスチャ開始ポジションで静止状態の人物の移動距離Dを表示している。例えば、左映像(L)、中央映像(C)、右映像(R)の各移動距離は所定の閾値以下のレベルで示されている。ジェスチャ判定部は、これら3つの領域に区分けして人物12aの動作を距離情報に基づき判定する。
【0085】
次の時空間画像フレームは、上記ジェスチャ開始ポジションから1秒乃至2秒後に撮像された人物12bのステレオ画像信号を相関処理した距離情報を実線で示している。右映像(R)の区画で人物12bの腕が破線で示した前回の時空間画像フレームの腕より上昇移動するのに伴い、人物12bの下部に示した移動レベルメータの右画像(R)の距離情報Dが所定の閾値を超えて上昇している。
【0086】
この段階でジェスチャ判定部28は、ジェスチャーパターンと相関処理した距離情報から得た人物12bのパターンとを比較し、人物12bが所定のジェスチャを表現していることを判定する。この判定により、例えば、演算部30は、人物12bの左手の遥動に対応してテレビ受像機の音量ボリュームを増加させる。
【0087】
さらに次の時空間画像フレームは、上記ジェスチャ開始から1秒乃至2秒後に撮像された人物12cのステレオ画像信号を相関処理した距離情報を実線で示している。右映像(R)の区画で人物12cの腕が破線で示した前回の時空間画像フレームの腕より上昇移動するのに伴い、人物12cの下部に示した移動レベルメータの右画像(R)の距離情報Dがさらに上昇している。
【0088】
この段階でもジェスチャ判定部28は、ジェスチャーパターンと相関処理した距離情報から得られた人物12cのパターンとを比較し、人物12cが所定のジェスチャを継続していることを判定する。この判定により、例えば、演算部30は、人物12cの左手の遥動に対応してテレビ受像機の音量ボリュームをさらに増加させる。
【0089】
次の時空間画像フレームは、上記ジェスチャから1秒乃至2秒後に撮像された人物12dのステレオ画像信号を相関処理した距離情報を実線で示している。右映像(R)の区画で人物12dの腕が破線で示した前回の時空間画像フレームの腕より上昇移動するのに伴い、人物12dの下部に示した移動レベルメータの右画像(R)の距離情報Dが前回のジェスチャと同等のレベルで示されている。すなわち、前回の時空間画像フレームで得られた移動距離Dと同等の移動距離Dを示すものである。
【0090】
この段階でもジェスチャ判定部28は、ジェスチャーパターンと相関処理した距離情報から得られた人物12dのパターンとを比較し、人物12dが所定のジェスチャを継続していることを判定する。この判定により、例えば、演算部30は、人物12cの左手の遥動に対応してテレビ受像機の音量ボリュームをさらに増加させる。
【0091】
次の時空間画像フレームは、上記ジェスチャから1秒乃至2秒後に撮像された人物12eのステレオ画像信号を相関処理した距離情報を実線で示している。右映像(R)の区画で人物12eの腕が破線で示した前回の時空間画像フレームの腕より若干上昇移動するのに伴い、人物12eの下部に示した移動レベルメータの右画像(R)の距離情報Dが前回のジェスチャより低いレベルで示されている。すなわち、前回の時空間画像フレームで得られた移動距離Dより少ない移動距離Dを示すものである。
【0092】
この段階でジェスチャ判定部28は、ジェスチャーパターンと相関処理した距離情報から得られた人物12eのパターンとを比較し、人物12eが所定のジェスチャを継続しているが移動速度が前回に比して小さいことを判定する。この判定により、例えば、演算部30は、人物12cの左手の微動に対応してテレビ受像機の音量ボリュームを僅かに増加させる。
【0093】
図中右端部に示した次の時空間画像フレームは、上記ジェスチャから1秒乃至2秒後に撮像された人物12fのステレオ画像信号を相関処理した距離情報を実線で示している。右映像(R)の区画で人物12fの腕が破線で示した前回の時空間画像フレームの腕より急速に上昇移動するのに伴い、人物12fの下部に示した移動レベルメータの右画像(R)の距離情報Dが前回のジェスチャより高いレベルで示されている。すなわち、前回の時空間画像フレームで得られた移動距離Dより大きい移動距離Dを示すものである。
【0094】
この段階でジェスチャ判定部28は、ジェスチャーパターンと相関処理した距離情報から得られた人物12fのパターンとを比較し、人物12fが所定のジェスチャを継続し移動速度が前回に比して大きいことを判定する。この判定により、例えば、演算部30は、人物12cの左手の急峻な動きに対応してテレビ受像機の音量ボリュームをさらに増加させる。
【0095】
図6の概念図を参照して、本実施の形態による監視装置で撮像した人物12のジェスチャ検出方法を説明する。第1の撮像装置16と第2の撮像装置18を人物12が存在する監視空間へ向けて設置し、監視空間に光軸を略水平に設定する。
【0096】
各時空間画像フレームは、上述した実施の形態と同様に、1秒乃至2秒間隔で撮像した人物のジェスチャを示し、時間軸は右方向に示している。
【0097】
図中の左端部に示した時空間画像フレームは、実線で示すジェスチャ開始ポジションの人物12aのステレオ画像信号を相関処理した距離情報を表示している。相関処理を施した人物12aの映像は、所定の本数毎に抽出した水平方向の走査線により検出し、各走査線に少なくとも2箇所の輪郭を形成するエッジで構成されている。この時点では、人物12は数秒間動きを止めて演算部30にジェスチャ開始ポジションを認識させている。
【0098】
人物12aの下部に示した移動レベルメータには、ジェスチャ開始ポジションで静止状態の人物の移動距離Dを表示している。例えば、左映像(L)、中央映像(C)、右映像(R)の各移動距離は所定の閾値以下のレベルで示されている。ジェスチャ判定部は、これら3つの領域に区分けして人物12aの動作を距離情報に基づき判定する。
【0099】
上述した実施の形態と同様に、監視装置は人物を監視して距離情報を演算出力し人物のジェスチャを判定するように構成している。
【0100】
監視装置は、ジェスチャ開始ポジションの人物12a、逐次変化をする人物12b、人物12c、人物12d、人物12e、及び人物12fの時空間画像フレームに現れたジェスチャと予め記憶したジェスチャパターンとを比較し、人物のジェスチャを判定する。図示した人物のジェスチャは、左映像(L)の動きを中央映像(C)及び右映像(R)と区別して個別に判定することができる。
【0101】
演算部30は、人物12bから人物12fまでの右腕の上昇移動を検知し、例えば、照明のコントロールを遂行する。右腕が上昇するに伴い照明の照度を追随させて上昇させることができる。また、照度の増加は人物のジェスチャ動作の速度に連動させることができる。
【0102】
また、人物12bから人物12fまでの右腕の上昇移動に伴い、各人物の下部にしめしたレベルメータの左映像(L)のレベルが上昇する。演算部30は、このレベルメータのアナログ値に連動するアナログ制御信号を照度制御装置へ送信し、照明を制御する。
【0103】
上記第1の撮像装置16と第2の撮像装置18は、各々の走査線が対応するように設置することができ、または対応する走査線を選択するように構成することができる。また、予め2台の撮像装置16、18の各々の走査線が対応するように調整し、固定したものを監視装置に用いるようにしてもよい。このようにすると、2台の撮像装置16、18は、距離センサと同じような感覚で扱うことができるので、2台の撮像装置16、18の設置が非常に簡便になる。
【0104】
監視装置1は、人物12の左映像(L)、中央映像(C)、左映像(R)を区別し、人物12の状態がどの位置で、立っている、座っている、倒れているか、また、その人物12は動いているか、停止しているのか、退出したか、右手を上げているか下げているか、左手を上げているか下げているか、といった一連の動きを簡単な装置で追従することができる。この場合、背景の基準距離からの差異を取得していると、距離が比較的正確でなくても状態の判断に使うことができる。
【0105】
また、監視装置1は、差画像を用いるため、例えば、人物12に動きが無くなった場合には、領域の特定ができなくなるが、ジェスチャ開始パターンを記憶することにより人物12の所定の部位に動きがあったことを検知することができ、又は画像フレームの間隔を時間的に伸ばす等の方法で、一連の動きから総合的に人物12のジェスチャを判定することができる。
【0106】
したがって、静止しているまたは動きがゆっくりした人物12のジェスチャも自動的に監視できるため、監視領域内の人物12等が動きの少ない場合に有効である。
【0107】
さらに、監視領域の中に人物12が存在していない状態の場合の背景までの距離を基準距離として設定しておき、その状態からの監視対象物の変化を追うことで、人物12のジェスチャを判定することができる。
【0108】
以上のような本実施の形態によれば、監視領域の中の人物12のジェスチャを判断して、人物12の部位が所定方向に緩やかに移動していることや、急峻に移動しているといったジェスチャパターンの認識を正確かつ非常に容易に行うことができる。しかも、撮像装置より画像フレーム全体の情報を取得し処理することがないため、複雑かつ大容量の画像処理を必要とせず、比較的簡単なデジタル回路やアナログ回路、もしくはこれらの組み合わせで、非常に安価な装置を構築することができる。また、夜間又は暗闇の状態でも赤外線撮像により人物12のビデオ信号を得ることができるため、人物12を可視光線で刺激することもなく、照明やテレビ受像機等の家電製品を遠隔操作することができるシステムとしても非常に有効である。
【0109】
尚、本発明の監視装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、ジェスチャを人物の意思表示として説明したが、他に自律式ロボットのような機械の部位が動作して家電製品等をコントロールするように構成してもよい。
【0110】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、監視空間に位置する監視対象物の部分的な形状変化を判別し、その形状の経時的変化に対応した検出信号を生成する監視装置及び監視方法を提供する、という優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である監視装置の模式的な系統図である。
【図2】本発明の実施の形態に用いる撮像装置の模式的な斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態の撮像装置のフローチャート図である。
【図4】本発明の実施の形態の監視装置の模式的なブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態のジェスチャ判定の概念図である。
【図6】本発明の実施の形態のジェスチャ判定の概念図である。
【符号の説明】
1 監視装置
2 制御装置
10 監視空間
16 撮像装置
17 赤外線発光素子
18 撮像装置
20 撮像信号記憶部
21 撮像信号記憶部
22 撮像信号記憶部
23 撮像信号記憶部
24 差画像形成部
25 差画像形成部
26 距離演算部
27 移動演算部
28 ジェスチャ判定部
29 照度測定部
30 演算部
31 記憶部
32 D/A変換器
34 ジェスチャ情報記憶部
35 距離情報記憶部
36 赤外線発信器
37 赤外線受信部
38 テレビ受像機
39 照明
40 照明制御装置
60 センサ制御部
62 差画像形成部
64 相関出力演算部

Claims (5)

  1. 三次元の監視空間を移動する監視対象物を検出し検出信号を出力する監視装置であって;
    前記監視空間に向けて設置され、経時的に変化をする前記監視対象物を撮像する第1の撮像装置と;
    前記第1の撮像装置から所定の間隔だけ離して、前記監視空間に向けて設置され、経時的に変化をする前記監視対象物を撮像する第2の撮像装置と;
    前記第1の撮像装置と前記第2の撮像装置により同時刻に撮像された画像と所定時間遅れて撮像された画像との差画像を逐次形成する差画像形成部と;
    前記差画像形成部で形成された、前記第1の撮像装置による像の差画像と前記第2の撮像装置による像の差画像に基いて、前記監視対象物の位置を演算すると共に、当該監視対象物の位置と画像フレームの位置とを対応させて監視対象物の動作を判定する演算部と;
    前記演算部の演算結果に基いて、前記監視対象物のジェスチャを判定し前記検出信号を出力するジェスチャ判定部と;
    を備える監視装置。
  2. 前記ジェスチャ判定部は、経時的に変化をする前記ジェスチャの速度或いは位置情報に応答し前記検出信号の値を増減させる請求項1に記載の監視装置。
  3. 前記監視対象物の動作を前記画像フレームの中央又は右側若しくは左側の位置に対応させて、前記監視対象物のジェスチャを判定する前記ジェスチャ判定部を備える請求項1乃至請求項2の何れか1項に記載の監視装置。
  4. 三次元の監視空間を移動する監視対象物を検出し検出信号を出力する監視方法であって;
    前記監視空間の中で経時的に変化をする前記監視対象物を撮像し差画像を逐次形成する差画像生成工程と;
    前記差画像に基いて、前記監視対象物の位置を演算すると共に、当該監視対象物の位置と画像フレームの位置とを対応させて監視対象物の動作を判定する動作判定工程と;
    前記動作判定に基いて、前記監視対象物のジェスチャを検知し前記検出信号を出力する報知工程と;
    を備える監視対象物の監視方法。
  5. 前記報知工程は、経時的に変化をする前記ジェスチャの速度或いは位置情報に応答し前記検出信号の値を増減させる請求項4に記載の監視対象物の監視方法。
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