JP2004187095A - リモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールならびにそれを備えた携帯機器および携帯電話機 - Google Patents
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Abstract
【課題】赤外線通信用の信号を発生する発光素子と、リモコン信号を発生する発光素子とをそれぞれ備えながら、小型化を図ることができるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールを提供する。
【解決手段】リモコン信号用発光素子15と赤外線通信用発光素子14とを備えたリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュール1において、一つのレンズ23に対応する位置に、赤外線通信用発光素子14およびリモコン信号用発光素子15を配置する。
【選択図】 図1
【解決手段】リモコン信号用発光素子15と赤外線通信用発光素子14とを備えたリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュール1において、一つのレンズ23に対応する位置に、赤外線通信用発光素子14およびリモコン信号用発光素子15を配置する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、リモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュール、ならびにそれを備えた携帯機器および携帯電話機に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話機や携帯型情報端末(PDA:Personal Data Assistant)などの携帯機器相互の通信や、携帯機器とパソコン等との通信に赤外線通信が多く用いられる。
【0003】
従来からこの赤外線通信機能と、リモコン信号送信機能とを共に備えた携帯電話機などの携帯機器が提案されている。従来のものにあっては、赤外線通信を行なう赤外線通信用モジュールと、リモコン信号を送信するリモコン信号送信用モジュールとが別々に構成されており、二つのモジュールを搭載するために実装面積が大きくなる。その結果、機器の小型化を阻害しているという問題があった。
【0004】
赤外線通信用の信号とリモコン信号とを一つの発光素子から発光させることで、これらの信号を発光する素子を一つに集約して小型化を図ったものがある(特許文献1参照)。
【0005】
また、携帯電話機などの携帯機器に、赤外線通信機能と、リモコン信号送信機能の両方を持たせる場合には、これらの信号を発生させるモジュールを、携帯機器の先端部に取り付けているものがあった。そのモジュールは、そのレンズの中心軸が、携帯機器の表示部の表示面に沿うような長手方向と一致するように取り付けていた。従来のモジュールでは、レンズの中心軸の方向と、そのモジュールからレンズを介して照射される赤外線通信光およびリモコン信号送信光とは一致する。したがって従来の携帯機器では、その長手方向と、赤外線通信光およびリモコン信号送信光の方向とが同一方向であった。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−138640号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、赤外線通信光と、リモコン信号送信光とは、規格が大きく異なり、特に波長や通信距離が大きく異なる。そのため発せられたリモコン信号送信光や赤外線通信光を、受光素子がうまく受信できない可能性がある。それを回避するために、発光量を増加させることも考えられるが、その場合には消費電力が増加し、バッテリー寿命に悪影響を与える。これらの問題があり、特許文献1記載のモジュールのように単一の発光素子から赤外線通信光とリモコン信号送信光の両方を発光させることは容易ではない。
【0008】
また、従来のように赤外線通信光を発生する発光素子の方向と、リモコン信号送信光を発生する発光素子の方向とが同一方向となるようにモジュールを構成し、これらの光の方向が、それが搭載される機器の表示部の表示面に沿うような長手方向と一致するように搭載した場合には、次のような問題がある。
【0009】
携帯機器は、液晶表示装置などで構成された表示部で内容を確認しながら使用することにより利便性が増す。しかし、従来の携帯電話機51においては、上記のようにモジュールを取り付けているので、図18に示すように、表示部52を確認しながら赤外線通信光を発生させると、その赤外線通信光の方向と相手側の携帯電話機51の方向とが一致せず、うまく通信が行なえないという問題がある。一方、赤外線通信光の方向を相手側の携帯機器の方向に向けようとすると、図19に示すように、表示部52の表示面が略水平方向となり、表示部52が見にくくなるという問題がある。
【0010】
その携帯電話機51が、図19に示すような折りたたみ式の携帯電話機の場合、通常は、操作部を有する第1の本体53と、表示部を有する第2の本体54からなり、第1の本体53は第2の本体54に対して傾斜した状態で保持される。このような携帯電話機51において、第2の本体54の先端から発せられる赤外線通信光を相手方の機器の方向(水平方向)に向けようとすると、操作部を有する第1の本体53が、下向きに傾斜することとなり、不自然な態勢での操作を強いられることとなり、その操作性が悪いという問題があった。
【0011】
また、携帯電話機51をリモコンとして利用する場合も同様に、リモコン信号送信光の指向角が狭いため、操作対象のそれぞれの機器の方向に携帯機器の先端を向ける必要があり、その際上記の赤外線通信を行なう場合と同様の問題があった。
【0012】
したがって、この発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、赤外線通信光を発生する発光素子と、リモコン信号送信光を発生する発光素子とをそれぞれ備えながら、小型化を図ることができるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールを提供すること、ならびにそれを備えた携帯機器および携帯電話機を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明に基づいたリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールに従えば、リモコン信号用発光素子と赤外線通信用発光素子とを備えたリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールであって、一つのレンズに対応する位置に、上記赤外線通信用発光素子および上記リモコン信号用発光素子を配置している。
【0014】
上記モジュールによれば、一つのレンズに対応する位置に、二つの異なる発光素子を配置することで、一つのレンズを共用するので、レンズの配置スペースが削減され、モジュールの小型化を図ることができる。また、発光素子は別々に構成されているので、赤外線通信光やリモコン信号送信光に最適のものを選択することができるので、性能の悪化を招くこともない。
【0015】
上記モジュールにおいて好ましくは、上記リモコン信号用発光素子から上記レンズを介して照射されるリモコン信号送信光の中心軸と、上記赤外線通信用発光素子から上記レンズを介して照射される赤外線通信光の中心軸とは方向が異なっている。この構成によると、リモコン信号送信光と赤外線通信光の方向を、用途に応じた方向に調整することで利便性が向上する。
【0016】
上記モジュールにおいてさらに好ましくは、上記リモコン信号用発光素子を上記レンズの中心軸上に配置し、上記赤外線通信用発光素子を上記レンズの中心軸からずらした位置に配置したり、上記赤外線通信用発光素子を上記レンズの中心軸上に配置し、リモコン信号用発光素子を上記レンズの中心軸からずらした位置に配置するようにしてもよい。この構成によると、二つの信号のうち、一方をレンズの中心軸と一致する方向とし、他方を異なる方向にすることができる。
【0017】
上記モジュールにおいて、上記リモコン信号用発光素子を、一つのレンズに対応する位置に複数配置し、さらに、上記リモコン信号用発光素子は、上記レンズの中心軸に対して対称に配置してもよい。また、上記赤外線通信用発光素子は、IrDAデータ通信用の発光素子で構成しても良い。
【0018】
また、上記モジュールを携帯機器に搭載することも好ましい。この場合には、小型化されたモジュールを搭載することで、携帯機器の小型化を図ることができる。
【0019】
また、上記モジュールを表示部を備えた携帯電話機に搭載し、上記リモコン信号用発光素子から上記レンズを介して照射されるリモコン信号送信光の中心軸、および上記赤外線通信用発光素子から上記レンズを介して照射される赤外線通信光の中心軸の少なくともいずれか一方が、上記表示部の表示面に対して、所定の傾斜角をなすようにしても良い。この場合には、上記傾斜角を適当な角度に設定することで、表示部を見ながらリモコン操作や赤外線通信をすることが容易となる。
【0020】
たとえば、上記傾斜角は、ユーザーが通常使用する状態で携帯電話機を保持した場合に、リモコン信号送信光の中心軸および赤外線通信光の中心軸の少なくとも一方が、ユーザー略正面方向で、かつ略水平方向を向くような角度とすることが好ましい。また、その傾斜角は、10°以上90°未満であってもよい。
【0021】
また、操作部を有する第1の本体と、第1の本体に対し開閉可能に連結された、表示部を有する第2の本体とを備え、ユーザーが第1の本体を水平に保持しながら上記第2の本体を開いた状態において、上記表示部がユーザーに向かうように傾斜する折りたたみ式の携帯電話機に、上記モジュールを搭載し、第1の本体を水平に保持しながら第2の本体を開いた状態において、上記リモコン信号用発光素子から上記レンズを介して照射されるリモコン信号送信光の中心軸および上記赤外線通信用発光素子から上記レンズを介して照射される赤外線通信光の中心軸のいずれか一方が略水平方向を向くように構成しても良い。この場合には、表示部を見ながらの操作が容易となり、また、使用者は、信号光の方向を容易に認識することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本実施の形態におけるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールならびにそれを備えた携帯機器および携帯電話機について、図を参照しながら説明する。
【0023】
(実施の形態1)
以下、本実施の形態におけるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールについて、図1を参照して説明する。なお、図1は、本実施の形態におけるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールの構造を示し、(A)は(B)におけるA−A矢視断面を示す縦断面図であり、(B)は正面図、(C)は側面図、図2および図3は、発光素子の発する光の方向を示す説明図である。
【0024】
この実施の形態におけるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュール1は、PWB(Printed Wiring Board プリント配線基板)等の基板11の上に、PD(フォトダイオード)チップからなるIrDA用の赤外線通信用受光素子12、ICチップ13、LEDチップからなるIrDAデータ用の赤外線通信用発光素子14、および、LEDチップからなるリモコン信号用発光素子15を配設して構成されており、これらの赤外線通信用受光素子12、ICチップ13、赤外線通信用発光素子14、および、リモコン信号用発光素子15は、透明の封止樹脂21により覆われている。ICチップ13は、発光素子14,15および受光素子12のための制御回路を内蔵している。
【0025】
封止樹脂21により、一対のドーム状のレンズ22,23が形成されている。レンズ22の中心軸上には、赤外線通信用受光素子12が配置され、レンズ23の下方で、レンズ23の中心軸からずらされた位置には、赤外線通信用発光素子14およびリモコン信号用発光素子15が設けられている。
【0026】
この実施の形態においては、二つの発光素子14,15をレンズ23に対応する位置に配置し、共にレンズ23を介して発光するようにしている。このように構成することにより、発光素子14,15にそれぞれのレンズを設けて構成する場合に比べて、モジュール1を小型化することができる。これにより、モジュール1の実装面積を小さくすることができる。また、レンズ23を減らしたことにより、コストの低減を図ることができる。
【0027】
本実施の形態においては、図1(B)において、赤外線通信用発光素子14とリモコン信号用発光素子15とは、レンズ23の中心軸と同じ高さに設けられている。これらの発光素子14,15からレンズ23を介して照射されるリモコン信号送信光の中心軸Rおよび赤外線通信光の中心軸Iは共に、レンズ23により集光されてレンズ23の中心を通るように設定されている。
【0028】
ここで発光素子14,15から発せられる光は、実際には図2に示すように様々な方向に向かっている。そのため光は、たとえば図3のIbで示すようなレンズ23の中心を通る方向だけでなく、Ia,Icに例示的に示すような方向にも多少は照射されている。しかし、発光素子14,15から発せられた光は、レンズ23の効果により集光されて、レンズ23を介して照射される光の中心軸は、レンズ23の中心を通るIbで示す方向となる。
【0029】
図1(A)に示すように、たとえば赤外線通信用発光素子14が発する光は、レンズ23により集光され、光の中心軸Iはレンズ23の中心を通り屈折したのち、矢印の方向に進む。また、赤外線通信用発光素子14とリモコン信号用発光素子15とは、レンズ23の中心軸と同じ高さに設けられているので、発光素子14,15からレンズ23を介して照射された光の中心軸は、レンズ23の中心軸を含む同じ水平面内で異なる方向に向かう。
【0030】
後述する実施の形態の各図において、発光素子14,15が発する光は、レンズ23の中心に向かうもののみを代表的に記載している。
【0031】
なお発光素子14,15として、面発光型発光素子などを用いて、発光素子から発する光の方向をある程度限定するようにして、さらにレンズ23により集光することで、レンズ23から照射される光の中心軸の方向を所定の方向に向けるようにしてもよい。
【0032】
上記のIrDA(Infrared Data Association)は、赤外線通信の代表的な規格である。これは、変調された電気信号を光信号で伝送し、光信号を受けて電気信号を復調するものである。このIrDAの定めた規格の一つである、IrDA1.2 Low Powerの場合、赤外線通信光の通信距離は20cm、伝送速度最大は115.2bps、指向性は発光側、受光側ともに±15°、発光強度はMIN3.6mW/srであり、光の波長は850nm〜900nmである。
【0033】
これに対し、テレビ、エアコン、玩具などの操作に多く用いられるリモコン信号送信機に用いられるリモコン信号送信光は、通信距離が約8m、指向性は半値角(発光強度はピーク値の50%の値)で約15°〜20°、発光強度は約40mW/srのASK(Amplitude Shift Keying)方式の伝送信号であり、光の波長は約900〜1000nmである。
【0034】
このように、赤外線通信光とリモコン信号送信光とでは、特に波長や通信距離が大きく異なることから、単一の発光素子から赤外線通信光とリモコン信号送信光の両方を発光させることは容易ではない。しかし、本実施の形態のように、単一のレンズに対応する位置に二つの発光素子14,15を配置することで、従来の制御回路等をそのまま利用することができ、容易にモジュール1の小型化を図ることができる。
【0035】
本実施の形態では、IrDA規格に準拠した赤外線通信用発光素子14を用いたが、たとえば、ASK方式など他の規格に準拠したものを用いることもできる。
【0036】
(実施の形態2)
実施の形態2について、上記実施の形態と異なる構成のみを図4を参照して説明する。図4は、本実施の形態におけるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールの構造を示し、(A)は正面図、(B)は(A)におけるB−B矢視断面を示す縦断面図である。
【0037】
本実施の形態においては、リモコン信号用発光素子15をレンズ23の中心軸上に配置し、赤外線通信用発光素子14を、図4(A)においてリモコン信号用発光素子15の上方に配置している。これは発光素子14,15のそれぞれが発するリモコン信号送信光の中心軸Rおよび赤外線通信光の中心軸Iが、図4(B)に示す方向に向かうようにするためである。
【0038】
リモコン信号送信光の中心軸Rは、レンズ23の中心軸上を直進して、図4(B)において水平方向に向かう。一方、赤外線通信用発光素子14は、レンズ23の中心から上方にずらした位置に配置している。その結果、赤外線通信用発光素子14から発せられた赤外線通信光の中心軸Iは、レンズ23の中心を通り屈折して、図4(B)において水平方向よりやや下方に向かう。このときの赤外線通信光の指向角Cを、図4(A)に円で示す。赤外線通信光は、このように放射状に広がりながら、図4(B)で示す方向に向かって進む。本実施の形態におけるモジュール1の使用形態については後述する。
【0039】
本実施の形態を変形し、リモコン信号用発光素子15と赤外線通信用発光素子14とを逆に配置していも良い。すなわち赤外線通信用発光素子14をレンズ23の中心軸上に配置し、リモコン信号用発光素子15を赤外線通信用発光素子14の上方に配置するようにしてもよい。この実施の形態2の変形例の使用形態についても後述する。
【0040】
(実施の形態3)
本実施の形態について、上記実施の形態と異なる構成のみを、図5および図6を参照して説明する。なお、図5は、本実施の形態におけるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールの構造を示し、(A)は正面図、(B)は(A)におけるB−B矢視断面を示す縦断面図であり、図6は、一対のリモコン信号用発光素子からレンズ23を介して照射されたリモコン信号送信光が互いに強め合う状態を示すグラフである。
【0041】
図5(A)に示すように、本実施の形態では、レンズ23の中心に赤外線通信用発光素子14を配置し、その上下方向の、レンズ23の中心軸に対して対称の位置に、一対のリモコン信号用発光素子15a,15bを配置している。このように配置したのは、リモコン信号送信光の指向角を広げ、またレンズ23の中心軸の方向でも比較的強い放射強度のリモコン信号送信光を得るためてある。
【0042】
赤外線通信用発光素子14から発せられた赤外線通信光の中心軸Iは、レンズ23の中心軸上を直進する。リモコン信号用発光素子15a,15bからレンズ23を介して照射されたリモコン信号送信光の中心軸Ra,Rbはそれぞれ、レンズ23の中心を通り屈折して、レンズ23の中心軸より上または下の方向に向かう。リモコン信号送信光の指向角Ca,Cbを図5(A)に円で示す。
【0043】
このように上下方向に一対のリモコン信号用発光素子15a,15bを設け、このリモコン信号用発光素子15a,15bを同時に発光させることにより、その指向角が上下方向に広がり、上下に広い方向に対してリモコン信号送信光を発することができる。また、指向角Ca,Cbは、レンズ23の中心軸付近で重なる。この重なる部分では、互いに影響し合って補強される。その結果、レンズ23の中心軸方向においても、比較的強い放射強度のリモコン信号送信光を発生させることができる。
【0044】
図6は、一対のリモコン信号用発光素子15a,15bから発せられたリモコン信号送信光が互いに強め合う状態の一例である。図6に示すように、指向角が重なった0°付近で両者が補強し合い、単独で用いた場合に比べ強い放射強度となる。
【0045】
このように一対のリモコン信号用発光素子15a,15bをレンズ23の中心軸の上下に対称に設けることで、レンズ23の軸方向にも強い放射強度が得られ、さらに上下方向にも指向角を広げることができる。
【0046】
上下方向に広い指向角が得られることにより、例えば、天井付近に設けられたエアコン等の機器に対する操作や、床上に置かれたテレビや玩具に対する操作を行なう場合に好都合である。
【0047】
(実施の形態4)
実施の形態4について、実施の形態3と異なる構成のみを、図7および図8を用いて説明する。なお、図7は、本実施の形態のリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールの構造を示す正面図、図8は、モジュールを搭載した携帯機器の使用状態を示す説明図である。
【0048】
本実施の形態では、実施の形態3のリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュール1に加え、レンズ23の中心軸に対して左右に対称の位置に、リモコン信号用発光素子15c,15dを追加している。これにより発せられるリモコン信号送信光の指向角Cc,Cdを、図7に円で示す。このように4つのリモコン信号用発光素子15a,15b,15c,15dを設けた場合には、その指向角Ca,Cb,Cc,Cdがレンズ23の中心軸付近で重なり、中心軸付近ではさらに放射強度が強くなり、レンズ23の中心軸方向でさらに良好な性能が得られる。さらに、指向角が上下方向に加えて左右方向にも広がる。携帯機器51にこのモジュール1を搭載することにより、図8に示すように、この携帯機器51を水平に保持したままでも、天井付近に設けたエアコンや、床上に置かれた、テレビや玩具など、広い範囲に対するリモコン操作が可能となり、利便性が向上する。
【0049】
(実施の形態5)
実施の形態5について、上記実施の形態3と異なる構成のみを、図9を用いて説明する。なお、図9は本実施の形態におけるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールの構造を示す正面図である。
【0050】
図9に示すように、本実施の形態では、赤外線通信用発光素子14の上方にリモコン信号用発光素子15aを設け、斜め下方向にもリモコン信号用発光素子15bを設けている。この場合には、下方向と斜め上方向に向かって指向角Ca,Cbが広がる。リモコン操作対象の機器の方向が限定されている場合には、このような配置も有効である。
【0051】
上記実施の形態3乃至5においては、レンズ23の中心軸上に赤外線通信用発光素子14を配置し、その周囲にリモコン信号用発光素子15を複数配置して、指向角を広げるようにした。これを逆にして、レンズ23の中心軸上にリモコン信号用発光素子15を配置し、赤外線通信用発光素子14をその周囲に配置することも可能であるが、赤外線通信光の方向は、限定されている方がセキュリティー上好ましいので、一般的には適切ではない。ただし、このような状態が要求されるような特殊な用途の場合には有効である。
【0052】
上記実施の形態1乃至5に示したように、リモコン信号送信光と赤外線通信光の方向は、レンズに対する発光素子の位置を調整することで任意に設定できる。また、レンズの径、レンズと発光素子の距離を調整することでも任意に設定できる。このようにリモコン信号送信光と赤外線通信光とのピーク感度位置のずれを使用目的に合わせて調整することで、それぞれの用途に最適なリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールを提供することができる。
【0053】
以下に、上記のようなリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュール1を用いた機器に関する実施の形態について説明する。
【0054】
(実施の形態6)
本実施の形態について、図10乃至図12を参照して説明する。なお、図10は、本実施の形態の携帯電話機の構造を示す(A)は正面図、(B)は背面図、図11(A)は、通常の使用状態における携帯電話機を示す一部を切り欠いた側面図、(B)は、携帯電話機の先端部の縦断面の拡大図であり、図12は、本実施の形態の携帯電話機の使用状態を示す説明図である。
【0055】
本実施の形態の携帯電話機51は、図10に示すように、折りたたみ式の携帯電話機であり、図10は開いた状態を示している。図10および図11に示すように、操作部を有する第1の本体53と、液晶表示装置などで構成された表示部52を有する第2の本体54からなり、第1の本体53は第2の本体54に対して傾斜した状態で保持される。
【0056】
携帯電話機51の先端部55には、上記実施の形態2に示したリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュール1が内蔵されている。モジュール1は、そのレンズ23の中心軸が、携帯電話機51の第2の本体54の長手方向に向かっており、リモコン信号送信光の中心軸Rは、レンズ23の中心軸と同一方向となる。また、図11(B)に示すように、赤外線通信用発光素子14の取付位置が調節されており、携帯電話機51を、表示部52の表示面の傾斜角θ1が45°に保持した状態で、赤外線通信光の中心軸Iは水平方向となる。したがって、リモコン信号送信光の中心軸Rの方向と赤外線通信光の中心軸Iの方向とが成す角θ2も、45°となる。
【0057】
通常、表示部52を見ながら携帯電話機51を使用する場合には、その表示部52の表示面の傾斜角θ1は、10°以上90°未満である。したがって、θ2も、10°以上90°未満に設定することが好ましい。また、より使用頻度が高い傾斜角θ1は、45°以上60°未満であるので、θ2は、45°以上60°未満とすることがより好ましい。
【0058】
このように調整したモジュール1を、携帯機器である携帯電話機51に取り付けることで、図12に示すように、携帯電話機51の表示部52を確認しながらの赤外線通信の操作が容易となり利便性が向上する。また、携帯電話機51の先端部55にモジュール1を内蔵しているので、その送受信を行ないやすい。
【0059】
本実施の形態では、図4に示すように赤外線通信用受光素子12を、レンズ22の中心軸上に配置しているが、レンズ22の中心軸と角度θ2を成す方向からの赤外線通信光を受光し易くするため、赤外線通信用発光素子14と同様、レンズ22の上方にずらして取り付けるようにしても良い。
【0060】
本実施の形態で用いた、実施の形態2のモジュール1に代えて、実施の形態2の変形例を搭載するようにしても良い。この場合には、表示部52を確認しながら操作した場合、リモコン信号送信光の中心軸Rは水平方向に向かう。このように構成した場合には、水平方向にある機器に対するリモコン操作が容易となる。
【0061】
(実施の形態7)
本実施の形態について、図13および図14を参照して説明する。なお、図13は、通常の使用状態において携帯電話機の一部を切り欠いた側面図、図14は、携帯電話機の使用状態を示す説明図である。
【0062】
本実施の形態の携帯電話機51は、図13に示すように、折りたたみ式の携帯電話機であり、図13は開いた状態を示している。図13に示すように、第1の本体53は第2の本体54に対して、傾斜角θ3傾斜した状態で保持される。
【0063】
本実施の形態においては、第1の本体53を水平に保持した状態において、赤外線通信光の中心軸Iが水平方向となるように、モジュール1が取り付けられている。したがって第2の本体54の長手方向と同一方向となるリモコン信号送信光の中心軸Rと赤外線通信光の中心軸Iとの成す角θ4は、傾斜角θ3と同じ角度となる。このθ3およびθ4は、本実施の形態では、25°程度であるが、通常の携帯電話機においては、10°以上30°未満である。
【0064】
この場合には、図14に示すように、操作部を有する第1の本体を水平に保持した状態で、ユーザーは水平方向に赤外線通信光を発することができるので、操作部を操作しながら赤外線通信を行ないやすい。また、第1の本体53と同一方向に赤外線通信光が進むので、ユーザーは第1の本体53の長手方向を相手側の機器に向けることで、最も感度の良い通信が可能となる。このように本実施の形態においては、第1の本体53と赤外線通信光の中心軸Iの方向とが一致するので、赤外線通信時において、ユーザーが赤外線通信光の中心軸Iの方向を認識しやすいものとなる。
【0065】
(実施の形態8)
本実施の形態について、上記実施の形態6と異なる構成のみを、図15乃至17を用いて説明する。なお、図15は、本実施の形態の携帯電話機の構造を示す(A)は正面図、(B)は背面図、図16は、通常の使用状態において携帯電話機の切り欠いた側面図、図17は、本実施の形態の携帯電話機の使用状態を示す説明図である。
【0066】
図15に示すように、本実施の形態では、携帯電話機51の本体が縦長長方形のストレートタイプの携帯電話機51の先端部55に、実施の形態3で説明したモジュールを搭載している。
【0067】
本実施の形態では、図16に示すように、携帯電話機として通常使用される角度である傾斜角θ5に携帯電話機51を保持した場合に、赤外線通信光の中心軸Iが水平に発せられるように調整したモジュール1を搭載している。この場合にも、図17に示すように、携帯電話機として通常使用する状態で赤外線通信が可能であり、その操作性が向上する。
【0068】
上記実施の形態6乃至8では、携帯機器が携帯電話機の場合について説明したが、携帯機器はPDAなどの他の機器であっても良い。
【0069】
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施の形態のみによって解釈されるのではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に基づいた実施の形態1におけるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールの構造を示し、(A)は(B)におけるA−A矢視断面を示す縦断面図であり、(B)は正面図、(C)は側面図である。
【図2】この発明に基づいた実施の形態1におけるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールの発光素子が発する光の方向を説明する説明図である。
【図3】この発明に基づいた実施の形態1におけるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールの発光素子が発する光の方向を説明する説明図である。
【図4】この発明に基づいた実施の形態2におけるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールの構造を示し、(A)は正面図、(B)は(A)におけるB−B矢視断面を示す縦断面図である。
【図5】この発明に基づいた実施の形態3におけるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールの構造を示し、(A)は正面図、(B)は(A)におけるB−B矢視断面を示す縦断面図である。
【図6】一対のリモコン信号用発光素子からレンズを介して照射されたリモコン信号送信光が互いに強め合う状態を示すグラフである。
【図7】この発明に基づいた実施の形態4におけるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールの構造を示す正面図である。
【図8】この発明に基づいた実施の形態4におけるモジュールを搭載した携帯機器の使用状態を示す説明図である。
【図9】この発明に基づいた実施の形態5におけるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールの構造を示す正面図である。
【図10】この発明に基づいた実施の形態6における携帯電話機の構造を示す(A)は正面図、(B)は背面図である。
【図11】この発明に基づいた実施の形態6における携帯電話機の構造を示し、(A)は通常の使用状態において一部を切り欠いた側面図、(B)は携帯電話機の先端部の縦断面の拡大図である。
【図12】この発明に基づいた実施の形態6における携帯電話機の使用状態を示す説明図である。
【図13】この発明に基づいた実施の形態7における携帯電話機の構造を示し、通常の使用状態において一部を切り欠いた側面図である。
【図14】この発明に基づいた実施の形態7における携帯電話機の使用状態を示す説明図である。
【図15】この発明に基づいた実施の形態8における携帯電話機の構造を示す(A)は正面図、(B)は背面図である。
【図16】この発明に基づいた実施の形態8における携帯電話機の構造を示し、通常の使用状態において一部を切り欠いた側面図である。
【図17】この発明に基づいた実施の形態8における携帯電話機の使用状態を示す説明図である。
【図18】従来の携帯電話機による赤外線通信の状態を示す説明図である。
【図19】従来の携帯電話機による赤外線通信の状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 モジュール、12 赤外線通信用受光素子、14 赤外線通信用発光素子、15 リモコン信号用発光素子、21 封止樹脂、22,23 レンズ、51携帯機器(携帯電話機)、52 表示部、53 第1の本体、54 第2の本体、I 赤外線通信光の中心軸、R リモコン信号送信光の中心軸。
【発明の属する技術分野】
この発明は、リモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュール、ならびにそれを備えた携帯機器および携帯電話機に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話機や携帯型情報端末(PDA:Personal Data Assistant)などの携帯機器相互の通信や、携帯機器とパソコン等との通信に赤外線通信が多く用いられる。
【0003】
従来からこの赤外線通信機能と、リモコン信号送信機能とを共に備えた携帯電話機などの携帯機器が提案されている。従来のものにあっては、赤外線通信を行なう赤外線通信用モジュールと、リモコン信号を送信するリモコン信号送信用モジュールとが別々に構成されており、二つのモジュールを搭載するために実装面積が大きくなる。その結果、機器の小型化を阻害しているという問題があった。
【0004】
赤外線通信用の信号とリモコン信号とを一つの発光素子から発光させることで、これらの信号を発光する素子を一つに集約して小型化を図ったものがある(特許文献1参照)。
【0005】
また、携帯電話機などの携帯機器に、赤外線通信機能と、リモコン信号送信機能の両方を持たせる場合には、これらの信号を発生させるモジュールを、携帯機器の先端部に取り付けているものがあった。そのモジュールは、そのレンズの中心軸が、携帯機器の表示部の表示面に沿うような長手方向と一致するように取り付けていた。従来のモジュールでは、レンズの中心軸の方向と、そのモジュールからレンズを介して照射される赤外線通信光およびリモコン信号送信光とは一致する。したがって従来の携帯機器では、その長手方向と、赤外線通信光およびリモコン信号送信光の方向とが同一方向であった。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−138640号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、赤外線通信光と、リモコン信号送信光とは、規格が大きく異なり、特に波長や通信距離が大きく異なる。そのため発せられたリモコン信号送信光や赤外線通信光を、受光素子がうまく受信できない可能性がある。それを回避するために、発光量を増加させることも考えられるが、その場合には消費電力が増加し、バッテリー寿命に悪影響を与える。これらの問題があり、特許文献1記載のモジュールのように単一の発光素子から赤外線通信光とリモコン信号送信光の両方を発光させることは容易ではない。
【0008】
また、従来のように赤外線通信光を発生する発光素子の方向と、リモコン信号送信光を発生する発光素子の方向とが同一方向となるようにモジュールを構成し、これらの光の方向が、それが搭載される機器の表示部の表示面に沿うような長手方向と一致するように搭載した場合には、次のような問題がある。
【0009】
携帯機器は、液晶表示装置などで構成された表示部で内容を確認しながら使用することにより利便性が増す。しかし、従来の携帯電話機51においては、上記のようにモジュールを取り付けているので、図18に示すように、表示部52を確認しながら赤外線通信光を発生させると、その赤外線通信光の方向と相手側の携帯電話機51の方向とが一致せず、うまく通信が行なえないという問題がある。一方、赤外線通信光の方向を相手側の携帯機器の方向に向けようとすると、図19に示すように、表示部52の表示面が略水平方向となり、表示部52が見にくくなるという問題がある。
【0010】
その携帯電話機51が、図19に示すような折りたたみ式の携帯電話機の場合、通常は、操作部を有する第1の本体53と、表示部を有する第2の本体54からなり、第1の本体53は第2の本体54に対して傾斜した状態で保持される。このような携帯電話機51において、第2の本体54の先端から発せられる赤外線通信光を相手方の機器の方向(水平方向)に向けようとすると、操作部を有する第1の本体53が、下向きに傾斜することとなり、不自然な態勢での操作を強いられることとなり、その操作性が悪いという問題があった。
【0011】
また、携帯電話機51をリモコンとして利用する場合も同様に、リモコン信号送信光の指向角が狭いため、操作対象のそれぞれの機器の方向に携帯機器の先端を向ける必要があり、その際上記の赤外線通信を行なう場合と同様の問題があった。
【0012】
したがって、この発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、赤外線通信光を発生する発光素子と、リモコン信号送信光を発生する発光素子とをそれぞれ備えながら、小型化を図ることができるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールを提供すること、ならびにそれを備えた携帯機器および携帯電話機を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明に基づいたリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールに従えば、リモコン信号用発光素子と赤外線通信用発光素子とを備えたリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールであって、一つのレンズに対応する位置に、上記赤外線通信用発光素子および上記リモコン信号用発光素子を配置している。
【0014】
上記モジュールによれば、一つのレンズに対応する位置に、二つの異なる発光素子を配置することで、一つのレンズを共用するので、レンズの配置スペースが削減され、モジュールの小型化を図ることができる。また、発光素子は別々に構成されているので、赤外線通信光やリモコン信号送信光に最適のものを選択することができるので、性能の悪化を招くこともない。
【0015】
上記モジュールにおいて好ましくは、上記リモコン信号用発光素子から上記レンズを介して照射されるリモコン信号送信光の中心軸と、上記赤外線通信用発光素子から上記レンズを介して照射される赤外線通信光の中心軸とは方向が異なっている。この構成によると、リモコン信号送信光と赤外線通信光の方向を、用途に応じた方向に調整することで利便性が向上する。
【0016】
上記モジュールにおいてさらに好ましくは、上記リモコン信号用発光素子を上記レンズの中心軸上に配置し、上記赤外線通信用発光素子を上記レンズの中心軸からずらした位置に配置したり、上記赤外線通信用発光素子を上記レンズの中心軸上に配置し、リモコン信号用発光素子を上記レンズの中心軸からずらした位置に配置するようにしてもよい。この構成によると、二つの信号のうち、一方をレンズの中心軸と一致する方向とし、他方を異なる方向にすることができる。
【0017】
上記モジュールにおいて、上記リモコン信号用発光素子を、一つのレンズに対応する位置に複数配置し、さらに、上記リモコン信号用発光素子は、上記レンズの中心軸に対して対称に配置してもよい。また、上記赤外線通信用発光素子は、IrDAデータ通信用の発光素子で構成しても良い。
【0018】
また、上記モジュールを携帯機器に搭載することも好ましい。この場合には、小型化されたモジュールを搭載することで、携帯機器の小型化を図ることができる。
【0019】
また、上記モジュールを表示部を備えた携帯電話機に搭載し、上記リモコン信号用発光素子から上記レンズを介して照射されるリモコン信号送信光の中心軸、および上記赤外線通信用発光素子から上記レンズを介して照射される赤外線通信光の中心軸の少なくともいずれか一方が、上記表示部の表示面に対して、所定の傾斜角をなすようにしても良い。この場合には、上記傾斜角を適当な角度に設定することで、表示部を見ながらリモコン操作や赤外線通信をすることが容易となる。
【0020】
たとえば、上記傾斜角は、ユーザーが通常使用する状態で携帯電話機を保持した場合に、リモコン信号送信光の中心軸および赤外線通信光の中心軸の少なくとも一方が、ユーザー略正面方向で、かつ略水平方向を向くような角度とすることが好ましい。また、その傾斜角は、10°以上90°未満であってもよい。
【0021】
また、操作部を有する第1の本体と、第1の本体に対し開閉可能に連結された、表示部を有する第2の本体とを備え、ユーザーが第1の本体を水平に保持しながら上記第2の本体を開いた状態において、上記表示部がユーザーに向かうように傾斜する折りたたみ式の携帯電話機に、上記モジュールを搭載し、第1の本体を水平に保持しながら第2の本体を開いた状態において、上記リモコン信号用発光素子から上記レンズを介して照射されるリモコン信号送信光の中心軸および上記赤外線通信用発光素子から上記レンズを介して照射される赤外線通信光の中心軸のいずれか一方が略水平方向を向くように構成しても良い。この場合には、表示部を見ながらの操作が容易となり、また、使用者は、信号光の方向を容易に認識することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本実施の形態におけるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールならびにそれを備えた携帯機器および携帯電話機について、図を参照しながら説明する。
【0023】
(実施の形態1)
以下、本実施の形態におけるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールについて、図1を参照して説明する。なお、図1は、本実施の形態におけるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールの構造を示し、(A)は(B)におけるA−A矢視断面を示す縦断面図であり、(B)は正面図、(C)は側面図、図2および図3は、発光素子の発する光の方向を示す説明図である。
【0024】
この実施の形態におけるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュール1は、PWB(Printed Wiring Board プリント配線基板)等の基板11の上に、PD(フォトダイオード)チップからなるIrDA用の赤外線通信用受光素子12、ICチップ13、LEDチップからなるIrDAデータ用の赤外線通信用発光素子14、および、LEDチップからなるリモコン信号用発光素子15を配設して構成されており、これらの赤外線通信用受光素子12、ICチップ13、赤外線通信用発光素子14、および、リモコン信号用発光素子15は、透明の封止樹脂21により覆われている。ICチップ13は、発光素子14,15および受光素子12のための制御回路を内蔵している。
【0025】
封止樹脂21により、一対のドーム状のレンズ22,23が形成されている。レンズ22の中心軸上には、赤外線通信用受光素子12が配置され、レンズ23の下方で、レンズ23の中心軸からずらされた位置には、赤外線通信用発光素子14およびリモコン信号用発光素子15が設けられている。
【0026】
この実施の形態においては、二つの発光素子14,15をレンズ23に対応する位置に配置し、共にレンズ23を介して発光するようにしている。このように構成することにより、発光素子14,15にそれぞれのレンズを設けて構成する場合に比べて、モジュール1を小型化することができる。これにより、モジュール1の実装面積を小さくすることができる。また、レンズ23を減らしたことにより、コストの低減を図ることができる。
【0027】
本実施の形態においては、図1(B)において、赤外線通信用発光素子14とリモコン信号用発光素子15とは、レンズ23の中心軸と同じ高さに設けられている。これらの発光素子14,15からレンズ23を介して照射されるリモコン信号送信光の中心軸Rおよび赤外線通信光の中心軸Iは共に、レンズ23により集光されてレンズ23の中心を通るように設定されている。
【0028】
ここで発光素子14,15から発せられる光は、実際には図2に示すように様々な方向に向かっている。そのため光は、たとえば図3のIbで示すようなレンズ23の中心を通る方向だけでなく、Ia,Icに例示的に示すような方向にも多少は照射されている。しかし、発光素子14,15から発せられた光は、レンズ23の効果により集光されて、レンズ23を介して照射される光の中心軸は、レンズ23の中心を通るIbで示す方向となる。
【0029】
図1(A)に示すように、たとえば赤外線通信用発光素子14が発する光は、レンズ23により集光され、光の中心軸Iはレンズ23の中心を通り屈折したのち、矢印の方向に進む。また、赤外線通信用発光素子14とリモコン信号用発光素子15とは、レンズ23の中心軸と同じ高さに設けられているので、発光素子14,15からレンズ23を介して照射された光の中心軸は、レンズ23の中心軸を含む同じ水平面内で異なる方向に向かう。
【0030】
後述する実施の形態の各図において、発光素子14,15が発する光は、レンズ23の中心に向かうもののみを代表的に記載している。
【0031】
なお発光素子14,15として、面発光型発光素子などを用いて、発光素子から発する光の方向をある程度限定するようにして、さらにレンズ23により集光することで、レンズ23から照射される光の中心軸の方向を所定の方向に向けるようにしてもよい。
【0032】
上記のIrDA(Infrared Data Association)は、赤外線通信の代表的な規格である。これは、変調された電気信号を光信号で伝送し、光信号を受けて電気信号を復調するものである。このIrDAの定めた規格の一つである、IrDA1.2 Low Powerの場合、赤外線通信光の通信距離は20cm、伝送速度最大は115.2bps、指向性は発光側、受光側ともに±15°、発光強度はMIN3.6mW/srであり、光の波長は850nm〜900nmである。
【0033】
これに対し、テレビ、エアコン、玩具などの操作に多く用いられるリモコン信号送信機に用いられるリモコン信号送信光は、通信距離が約8m、指向性は半値角(発光強度はピーク値の50%の値)で約15°〜20°、発光強度は約40mW/srのASK(Amplitude Shift Keying)方式の伝送信号であり、光の波長は約900〜1000nmである。
【0034】
このように、赤外線通信光とリモコン信号送信光とでは、特に波長や通信距離が大きく異なることから、単一の発光素子から赤外線通信光とリモコン信号送信光の両方を発光させることは容易ではない。しかし、本実施の形態のように、単一のレンズに対応する位置に二つの発光素子14,15を配置することで、従来の制御回路等をそのまま利用することができ、容易にモジュール1の小型化を図ることができる。
【0035】
本実施の形態では、IrDA規格に準拠した赤外線通信用発光素子14を用いたが、たとえば、ASK方式など他の規格に準拠したものを用いることもできる。
【0036】
(実施の形態2)
実施の形態2について、上記実施の形態と異なる構成のみを図4を参照して説明する。図4は、本実施の形態におけるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールの構造を示し、(A)は正面図、(B)は(A)におけるB−B矢視断面を示す縦断面図である。
【0037】
本実施の形態においては、リモコン信号用発光素子15をレンズ23の中心軸上に配置し、赤外線通信用発光素子14を、図4(A)においてリモコン信号用発光素子15の上方に配置している。これは発光素子14,15のそれぞれが発するリモコン信号送信光の中心軸Rおよび赤外線通信光の中心軸Iが、図4(B)に示す方向に向かうようにするためである。
【0038】
リモコン信号送信光の中心軸Rは、レンズ23の中心軸上を直進して、図4(B)において水平方向に向かう。一方、赤外線通信用発光素子14は、レンズ23の中心から上方にずらした位置に配置している。その結果、赤外線通信用発光素子14から発せられた赤外線通信光の中心軸Iは、レンズ23の中心を通り屈折して、図4(B)において水平方向よりやや下方に向かう。このときの赤外線通信光の指向角Cを、図4(A)に円で示す。赤外線通信光は、このように放射状に広がりながら、図4(B)で示す方向に向かって進む。本実施の形態におけるモジュール1の使用形態については後述する。
【0039】
本実施の形態を変形し、リモコン信号用発光素子15と赤外線通信用発光素子14とを逆に配置していも良い。すなわち赤外線通信用発光素子14をレンズ23の中心軸上に配置し、リモコン信号用発光素子15を赤外線通信用発光素子14の上方に配置するようにしてもよい。この実施の形態2の変形例の使用形態についても後述する。
【0040】
(実施の形態3)
本実施の形態について、上記実施の形態と異なる構成のみを、図5および図6を参照して説明する。なお、図5は、本実施の形態におけるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールの構造を示し、(A)は正面図、(B)は(A)におけるB−B矢視断面を示す縦断面図であり、図6は、一対のリモコン信号用発光素子からレンズ23を介して照射されたリモコン信号送信光が互いに強め合う状態を示すグラフである。
【0041】
図5(A)に示すように、本実施の形態では、レンズ23の中心に赤外線通信用発光素子14を配置し、その上下方向の、レンズ23の中心軸に対して対称の位置に、一対のリモコン信号用発光素子15a,15bを配置している。このように配置したのは、リモコン信号送信光の指向角を広げ、またレンズ23の中心軸の方向でも比較的強い放射強度のリモコン信号送信光を得るためてある。
【0042】
赤外線通信用発光素子14から発せられた赤外線通信光の中心軸Iは、レンズ23の中心軸上を直進する。リモコン信号用発光素子15a,15bからレンズ23を介して照射されたリモコン信号送信光の中心軸Ra,Rbはそれぞれ、レンズ23の中心を通り屈折して、レンズ23の中心軸より上または下の方向に向かう。リモコン信号送信光の指向角Ca,Cbを図5(A)に円で示す。
【0043】
このように上下方向に一対のリモコン信号用発光素子15a,15bを設け、このリモコン信号用発光素子15a,15bを同時に発光させることにより、その指向角が上下方向に広がり、上下に広い方向に対してリモコン信号送信光を発することができる。また、指向角Ca,Cbは、レンズ23の中心軸付近で重なる。この重なる部分では、互いに影響し合って補強される。その結果、レンズ23の中心軸方向においても、比較的強い放射強度のリモコン信号送信光を発生させることができる。
【0044】
図6は、一対のリモコン信号用発光素子15a,15bから発せられたリモコン信号送信光が互いに強め合う状態の一例である。図6に示すように、指向角が重なった0°付近で両者が補強し合い、単独で用いた場合に比べ強い放射強度となる。
【0045】
このように一対のリモコン信号用発光素子15a,15bをレンズ23の中心軸の上下に対称に設けることで、レンズ23の軸方向にも強い放射強度が得られ、さらに上下方向にも指向角を広げることができる。
【0046】
上下方向に広い指向角が得られることにより、例えば、天井付近に設けられたエアコン等の機器に対する操作や、床上に置かれたテレビや玩具に対する操作を行なう場合に好都合である。
【0047】
(実施の形態4)
実施の形態4について、実施の形態3と異なる構成のみを、図7および図8を用いて説明する。なお、図7は、本実施の形態のリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールの構造を示す正面図、図8は、モジュールを搭載した携帯機器の使用状態を示す説明図である。
【0048】
本実施の形態では、実施の形態3のリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュール1に加え、レンズ23の中心軸に対して左右に対称の位置に、リモコン信号用発光素子15c,15dを追加している。これにより発せられるリモコン信号送信光の指向角Cc,Cdを、図7に円で示す。このように4つのリモコン信号用発光素子15a,15b,15c,15dを設けた場合には、その指向角Ca,Cb,Cc,Cdがレンズ23の中心軸付近で重なり、中心軸付近ではさらに放射強度が強くなり、レンズ23の中心軸方向でさらに良好な性能が得られる。さらに、指向角が上下方向に加えて左右方向にも広がる。携帯機器51にこのモジュール1を搭載することにより、図8に示すように、この携帯機器51を水平に保持したままでも、天井付近に設けたエアコンや、床上に置かれた、テレビや玩具など、広い範囲に対するリモコン操作が可能となり、利便性が向上する。
【0049】
(実施の形態5)
実施の形態5について、上記実施の形態3と異なる構成のみを、図9を用いて説明する。なお、図9は本実施の形態におけるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールの構造を示す正面図である。
【0050】
図9に示すように、本実施の形態では、赤外線通信用発光素子14の上方にリモコン信号用発光素子15aを設け、斜め下方向にもリモコン信号用発光素子15bを設けている。この場合には、下方向と斜め上方向に向かって指向角Ca,Cbが広がる。リモコン操作対象の機器の方向が限定されている場合には、このような配置も有効である。
【0051】
上記実施の形態3乃至5においては、レンズ23の中心軸上に赤外線通信用発光素子14を配置し、その周囲にリモコン信号用発光素子15を複数配置して、指向角を広げるようにした。これを逆にして、レンズ23の中心軸上にリモコン信号用発光素子15を配置し、赤外線通信用発光素子14をその周囲に配置することも可能であるが、赤外線通信光の方向は、限定されている方がセキュリティー上好ましいので、一般的には適切ではない。ただし、このような状態が要求されるような特殊な用途の場合には有効である。
【0052】
上記実施の形態1乃至5に示したように、リモコン信号送信光と赤外線通信光の方向は、レンズに対する発光素子の位置を調整することで任意に設定できる。また、レンズの径、レンズと発光素子の距離を調整することでも任意に設定できる。このようにリモコン信号送信光と赤外線通信光とのピーク感度位置のずれを使用目的に合わせて調整することで、それぞれの用途に最適なリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールを提供することができる。
【0053】
以下に、上記のようなリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュール1を用いた機器に関する実施の形態について説明する。
【0054】
(実施の形態6)
本実施の形態について、図10乃至図12を参照して説明する。なお、図10は、本実施の形態の携帯電話機の構造を示す(A)は正面図、(B)は背面図、図11(A)は、通常の使用状態における携帯電話機を示す一部を切り欠いた側面図、(B)は、携帯電話機の先端部の縦断面の拡大図であり、図12は、本実施の形態の携帯電話機の使用状態を示す説明図である。
【0055】
本実施の形態の携帯電話機51は、図10に示すように、折りたたみ式の携帯電話機であり、図10は開いた状態を示している。図10および図11に示すように、操作部を有する第1の本体53と、液晶表示装置などで構成された表示部52を有する第2の本体54からなり、第1の本体53は第2の本体54に対して傾斜した状態で保持される。
【0056】
携帯電話機51の先端部55には、上記実施の形態2に示したリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュール1が内蔵されている。モジュール1は、そのレンズ23の中心軸が、携帯電話機51の第2の本体54の長手方向に向かっており、リモコン信号送信光の中心軸Rは、レンズ23の中心軸と同一方向となる。また、図11(B)に示すように、赤外線通信用発光素子14の取付位置が調節されており、携帯電話機51を、表示部52の表示面の傾斜角θ1が45°に保持した状態で、赤外線通信光の中心軸Iは水平方向となる。したがって、リモコン信号送信光の中心軸Rの方向と赤外線通信光の中心軸Iの方向とが成す角θ2も、45°となる。
【0057】
通常、表示部52を見ながら携帯電話機51を使用する場合には、その表示部52の表示面の傾斜角θ1は、10°以上90°未満である。したがって、θ2も、10°以上90°未満に設定することが好ましい。また、より使用頻度が高い傾斜角θ1は、45°以上60°未満であるので、θ2は、45°以上60°未満とすることがより好ましい。
【0058】
このように調整したモジュール1を、携帯機器である携帯電話機51に取り付けることで、図12に示すように、携帯電話機51の表示部52を確認しながらの赤外線通信の操作が容易となり利便性が向上する。また、携帯電話機51の先端部55にモジュール1を内蔵しているので、その送受信を行ないやすい。
【0059】
本実施の形態では、図4に示すように赤外線通信用受光素子12を、レンズ22の中心軸上に配置しているが、レンズ22の中心軸と角度θ2を成す方向からの赤外線通信光を受光し易くするため、赤外線通信用発光素子14と同様、レンズ22の上方にずらして取り付けるようにしても良い。
【0060】
本実施の形態で用いた、実施の形態2のモジュール1に代えて、実施の形態2の変形例を搭載するようにしても良い。この場合には、表示部52を確認しながら操作した場合、リモコン信号送信光の中心軸Rは水平方向に向かう。このように構成した場合には、水平方向にある機器に対するリモコン操作が容易となる。
【0061】
(実施の形態7)
本実施の形態について、図13および図14を参照して説明する。なお、図13は、通常の使用状態において携帯電話機の一部を切り欠いた側面図、図14は、携帯電話機の使用状態を示す説明図である。
【0062】
本実施の形態の携帯電話機51は、図13に示すように、折りたたみ式の携帯電話機であり、図13は開いた状態を示している。図13に示すように、第1の本体53は第2の本体54に対して、傾斜角θ3傾斜した状態で保持される。
【0063】
本実施の形態においては、第1の本体53を水平に保持した状態において、赤外線通信光の中心軸Iが水平方向となるように、モジュール1が取り付けられている。したがって第2の本体54の長手方向と同一方向となるリモコン信号送信光の中心軸Rと赤外線通信光の中心軸Iとの成す角θ4は、傾斜角θ3と同じ角度となる。このθ3およびθ4は、本実施の形態では、25°程度であるが、通常の携帯電話機においては、10°以上30°未満である。
【0064】
この場合には、図14に示すように、操作部を有する第1の本体を水平に保持した状態で、ユーザーは水平方向に赤外線通信光を発することができるので、操作部を操作しながら赤外線通信を行ないやすい。また、第1の本体53と同一方向に赤外線通信光が進むので、ユーザーは第1の本体53の長手方向を相手側の機器に向けることで、最も感度の良い通信が可能となる。このように本実施の形態においては、第1の本体53と赤外線通信光の中心軸Iの方向とが一致するので、赤外線通信時において、ユーザーが赤外線通信光の中心軸Iの方向を認識しやすいものとなる。
【0065】
(実施の形態8)
本実施の形態について、上記実施の形態6と異なる構成のみを、図15乃至17を用いて説明する。なお、図15は、本実施の形態の携帯電話機の構造を示す(A)は正面図、(B)は背面図、図16は、通常の使用状態において携帯電話機の切り欠いた側面図、図17は、本実施の形態の携帯電話機の使用状態を示す説明図である。
【0066】
図15に示すように、本実施の形態では、携帯電話機51の本体が縦長長方形のストレートタイプの携帯電話機51の先端部55に、実施の形態3で説明したモジュールを搭載している。
【0067】
本実施の形態では、図16に示すように、携帯電話機として通常使用される角度である傾斜角θ5に携帯電話機51を保持した場合に、赤外線通信光の中心軸Iが水平に発せられるように調整したモジュール1を搭載している。この場合にも、図17に示すように、携帯電話機として通常使用する状態で赤外線通信が可能であり、その操作性が向上する。
【0068】
上記実施の形態6乃至8では、携帯機器が携帯電話機の場合について説明したが、携帯機器はPDAなどの他の機器であっても良い。
【0069】
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施の形態のみによって解釈されるのではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に基づいた実施の形態1におけるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールの構造を示し、(A)は(B)におけるA−A矢視断面を示す縦断面図であり、(B)は正面図、(C)は側面図である。
【図2】この発明に基づいた実施の形態1におけるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールの発光素子が発する光の方向を説明する説明図である。
【図3】この発明に基づいた実施の形態1におけるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールの発光素子が発する光の方向を説明する説明図である。
【図4】この発明に基づいた実施の形態2におけるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールの構造を示し、(A)は正面図、(B)は(A)におけるB−B矢視断面を示す縦断面図である。
【図5】この発明に基づいた実施の形態3におけるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールの構造を示し、(A)は正面図、(B)は(A)におけるB−B矢視断面を示す縦断面図である。
【図6】一対のリモコン信号用発光素子からレンズを介して照射されたリモコン信号送信光が互いに強め合う状態を示すグラフである。
【図7】この発明に基づいた実施の形態4におけるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールの構造を示す正面図である。
【図8】この発明に基づいた実施の形態4におけるモジュールを搭載した携帯機器の使用状態を示す説明図である。
【図9】この発明に基づいた実施の形態5におけるリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールの構造を示す正面図である。
【図10】この発明に基づいた実施の形態6における携帯電話機の構造を示す(A)は正面図、(B)は背面図である。
【図11】この発明に基づいた実施の形態6における携帯電話機の構造を示し、(A)は通常の使用状態において一部を切り欠いた側面図、(B)は携帯電話機の先端部の縦断面の拡大図である。
【図12】この発明に基づいた実施の形態6における携帯電話機の使用状態を示す説明図である。
【図13】この発明に基づいた実施の形態7における携帯電話機の構造を示し、通常の使用状態において一部を切り欠いた側面図である。
【図14】この発明に基づいた実施の形態7における携帯電話機の使用状態を示す説明図である。
【図15】この発明に基づいた実施の形態8における携帯電話機の構造を示す(A)は正面図、(B)は背面図である。
【図16】この発明に基づいた実施の形態8における携帯電話機の構造を示し、通常の使用状態において一部を切り欠いた側面図である。
【図17】この発明に基づいた実施の形態8における携帯電話機の使用状態を示す説明図である。
【図18】従来の携帯電話機による赤外線通信の状態を示す説明図である。
【図19】従来の携帯電話機による赤外線通信の状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 モジュール、12 赤外線通信用受光素子、14 赤外線通信用発光素子、15 リモコン信号用発光素子、21 封止樹脂、22,23 レンズ、51携帯機器(携帯電話機)、52 表示部、53 第1の本体、54 第2の本体、I 赤外線通信光の中心軸、R リモコン信号送信光の中心軸。
Claims (12)
- リモコン信号用発光素子と赤外線通信用発光素子とを備えたリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールであって、
一つのレンズに対応する位置に、前記赤外線通信用発光素子および前記リモコン信号用発光素子を配置した、リモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュール。 - 前記リモコン信号用発光素子から前記レンズを介して照射されるリモコン信号送信光の中心軸と、前記赤外線通信用発光素子から前記レンズを介して照射される赤外線通信光の中心軸とは方向が異なる、請求項1に記載のリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュール。
- 前記リモコン信号用発光素子を前記レンズの中心軸上に配置し、前記赤外線通信用発光素子を前記レンズの中心軸からずらした位置に配置した、請求項1または2に記載のリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュール。
- 前記赤外線通信用発光素子を前記レンズの中心軸上に配置し、前記リモコン信号用発光素子を前記レンズの中心軸からずらした位置に配置した、請求項1または2に記載のリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュール。
- 前記リモコン信号用発光素子を、一つのレンズに対応する位置に複数配置した、請求項4に記載のリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュール。
- 前記リモコン信号用発光素子は、前記レンズの中心軸に対して対称に配置した、請求項5に記載のリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュール。
- 前記赤外線通信用発光素子は、IrDAデータ通信用の発光素子である、請求項1〜6のいずれかに記載のリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュール。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールを備えた、携帯機器。
- 表示部を備えた携帯電話機であって、
請求項1〜7のいずれかに記載のリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールを備え、
前記リモコン信号用発光素子から前記レンズを介して照射されるリモコン信号送信光の中心軸および前記赤外線通信用発光素子から前記レンズを介して照射される赤外線通信光の中心軸の少なくともいずれか一方が、前記表示部の表示面に対して、所定の傾斜角をなしている、携帯電話機。 - 前記傾斜角は、ユーザーが通常使用する状態で携帯電話を保持した場合に、リモコン信号送信光の中心軸および赤外線通信光の中心軸の少なくとも一方が、ユーザーの略正面方向で、かつ略水平方向を向くような角度である、請求項9に記載の携帯電話機。
- 前記傾斜角は、10°以上90°未満である、請求項10に記載の携帯電話機。
- 操作部を有する第1の本体と、前記第1の本体に対し開閉可能に連結された、表示部を有する第2の本体とを備え、ユーザーが第1の本体を水平に保持しながら前記第2の本体を開いた状態において、前記表示部がユーザーに向かうように傾斜する折りたたみ式の携帯電話機であって、
請求項1〜7のいずれかに記載のリモコン信号送信機能付き赤外線通信用モジュールを備え、
第1の本体を水平に保持しながら第2の本体を開いた状態において、前記リモコン信号用発光素子から前記レンズを介して照射されるリモコン信号送信光の中心軸および前記赤外線通信用発光素子から前記レンズを介して照射される赤外線通信光の中心軸のいずれか一方が略水平方向を向くように構成されている、携帯電話機。
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