JP2004186257A - 半導体集積回路および遅延計算方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来と比べてクロストークノイズの影響を受けないレイアウト設計を行った機能ブロックを有する半導体集積回路を提供する。
【解決手段】レイアウト設計対象の機能ブロック1の境界周辺に最も近く位置する信号配線ネットである第1ネットN1および第2ネットN2と機能ブロック1の境界との間に、信号配線ネットの長さの一部または全部にわたって信号配線ネットと隣接しかつ並行に、接地電位に接続される第1グラウンド配線GL1および第2グラウンド配線GL2を敷設する。
【選択図】 図1A
【解決手段】レイアウト設計対象の機能ブロック1の境界周辺に最も近く位置する信号配線ネットである第1ネットN1および第2ネットN2と機能ブロック1の境界との間に、信号配線ネットの長さの一部または全部にわたって信号配線ネットと隣接しかつ並行に、接地電位に接続される第1グラウンド配線GL1および第2グラウンド配線GL2を敷設する。
【選択図】 図1A
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路を階層的に処理するときのレイアウト設計とクロストークを考慮した遅延解析に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の半導体LSI製造技術の向上により、システムLSIと呼ばれる大規模なLSI回路が設計されるようになってきている。その回路を設計するために、同期設計した機能ブロックを設計したあと、階層的に組み上げている設計スタイルをとることが多い。例えば、図3Aにその一例を示す。下位階層の機能ブロックのフリップフロップ回路間を省略し、機能ブロックのフリップフロップ回路から外部端子までの回路を上位階層に持ち上げて設計する。これは次の理由から可能である。
【0003】
同期設計であるので、フリップフロップ間のタイミングを満足していれば、回路の動作は保障できる。即ち、フリップフロップとの間で構成される全ての回路は、その機能ブロック内で回路動作の保障が可能となる。しかしながら、機能ブロックの外部端子を介して外部の回路と接続してはじめてフリップフロップの間で挟まれる回路を構成する部分については、機能ブロック内では回路動作を保障できない。
【0004】
図3Aにおいて、フリップフロップ(FF)である第1セル11とインバータ13とが第1ネットN1で接続され、同じくフリップフロップ(FF)である第2セル12とインバータ14とが第2ネットN2で接続されている。インバータ13、14を介して、第1セル11と第2セル12との間に挟まれた内部回路15については、その機能ブロック10内で回路動作の保障が可能であるが、第1セル11と外部端子Aに挟まれた回路についてはタイミングまで保障できないし、第2セル12と外部端子Bに挟まれた回路についても同様である。
【0005】
図3Bは、図3Aのレイアウトイメージ図である。ここでは、標準セル方式でレイアウト設計された例を示している。図3Bにおいて、複数のセル行CR1、CR2、…、CRnがあり、一番上のセル行CR1に第1セル11があり、第1セル11とインバータ13とを接続する第1ネットN1がある。同様に、一番下のセル行CRnに第2セル12があり、第2セル12とインバータ14とを接続する第2ネットN2がある。ここで、第1ネットN1と第2ネットN2は、機能ブロック10の境界(破線部分)の周辺に長い配線で敷設されていることに注意する。これは、レイアウト設計ではよくあることである。
【0006】
次に、図3Cは、図3Bの機能ブロック10(第1機能ブロック)を、第2機能ブロック20、第3機能ブロック30、および第4機能ブロック40と上位階層で配線して接続したときの模式図である。
【0007】
図3Cにおいて、第2機能ブロック20と第3機能ブロック30との間に第3ネットN3があり、第1機能ブロック10と第4機能ブロック40との間にも第4ネットN4がある。また、第3ネットN3は第1ネットN1と、第4ネットN4は第2ネットN2と長い配線で隣接関係にある。このような状態において、C1、C2の破線で囲んで示す部分で、クロストークノイズと呼ばれる信号干渉が起きる可能性が高い。この現象は、信号が変化するとき、配線間の容量を介して電流が流れると発生するものであり、結果として、電気信号の流れる時間を変化させることを引き起こす。即ち、回路のタイミングが少し変動することになる。例えば、既に設計済みの第1機能ブロック10において、第1ネットN1と第2ネットN2を流れる電気信号が、それぞれ、第3ネットN3と第4ネットN4とのクロストークノイズの干渉により、遅延が変化する。結果として、第1機能ブロック10のタイミング関係が満足できなくなり、誤動作を起こすことになるので、もう一度、第1機能ブロック10を設計し直すことになる。
【0008】
この原因は、明らかなように第3ネットN3と第4ネットN4が存在することである。しかしながら、第1機能ブロック10の設計時点では、第3ネットN3と第4ネットN4が存在するかどうかわからないし、その存在は上位階層の設計を行なって初めてわかる。
【0009】
従来では、例えば、機能ブロックの境界を内部回路に対して大きくとることによってクロストークノイズの干渉を低減していた。これは、クロストークが容量結合に起因することから、配線間隔を広げることによってカップリング容量を下げることができ、結果として干渉を低減する、という考えによるものである。
【0010】
【特許文献1】
特開平11−40677号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従来の方法では、クロストークノイズを低減するために、機能ブロックの境界と内部の信号配線との間を十分に間隔をとることが必要となるので、結果的に、配線ができないデッドスペースを生むことになっていた。結果として、面積の大きい半導体LSIを設計することになり、ウェーハ取りが悪くなってしまう。
【0012】
また、上位階層の設計において、第3ネットN3や第4ネットN4のような配線がなければ、第1機能ブロック10の境界近くに第1ネットN1や第2ネットN2を配線してもよく、レイアウトの敷き詰め率の低下を招くことになる。
【0013】
第1機能ブロック10の面積を最小に抑え、かつ上位階層の設計でも第3ネットN3や第4ネットN4のようなネットの存在の有無に関わらず、クロストークノイズの影響を無くすか、もしくはそれを考慮してタイミング設計することが望まれる。
【0014】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来と比べてクロストークノイズの影響を受けないレイアウト設計を行った機能ブロックを有する半導体集積回路を提供すること、また、もし影響があったとしても、それを機能ブロックのタイミング検証へ最小工数でフィードバックできる遅延計算方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、本発明に係る半導体集積回路は、基本素子と、基本素子間を接続する配線とから構成される半導体集積回路であって、レイアウト設計対象の機能ブロックの境界周辺に最も近い位置にある信号配線ネット(例えば、第1ネットN1、第2ネットN2)と機能ブロックの境界との間に、信号配線ネットの長さの一部または全部にわたって信号配線ネットと隣接しかつ並行に、接地電位に接続されるグラウンド配線(例えば、第1グラウンド配線GL1、第2グラウンド配線GL2)を敷設することを特徴とする。
【0016】
この構成によれば、機能ブロックの境界周辺の信号配線ネットに隣接しかつ並行にグラウンド配線を配置することで、最小面積のダメージで、上位階層でのレイアウト設計に影響されないで、クロストークノイズを抑えて下位階層の機能ブロックの回路動作を保障することができる。
【0017】
前記の目的を達成するため、本発明に係る第1の遅延計算方法は、基本素子、または基本素子を複数個用いて構成された論理セルとその間を接続する配線とから構成される半導体集積回路の設計を階層的に処理してタイミング設計を行なう際に用いる遅延計算方法であって、下位階層にある機能ブロックの外部端子から内部回路へ電気信号の流れ方向もしくは逆方向に辿って初めに到達する順序回路(例えば、フリップフロップ)のセルまでに存在する論理セル群の、寄生抵抗および寄生容量で表わした抵抗・容量ネットワークの情報と、機能ブロックの境界周辺に最も近い信号配線ネット(例えば、第1ネットN1、第2ネットN2)の、寄生抵抗および寄生容量で表わした抵抗・容量ネットワークの情報と、信号配線ネット(N1、N2)から電気信号の流れ方向もしくは逆方向に辿って初めに到達する順序回路のセルまでに存在する論理セル群の、寄生抵抗および寄生容量で表わした抵抗・容量ネットワークの情報とを抽出し、上位階層のタイミング設計時に、抽出された情報を用いて遅延計算を行うことを特徴とする。
【0018】
この構成によれば、クロストークノイズの影響で、例えば第1ネットN1や、第1ネットN1と上位階層で隣接する第3ネットN3の遅延時間が変化したとしても、それを反映させて上位階層のタイミング設計で検証することが可能である。また、最小工数でタイミングを再び確定することが可能になる。
【0019】
前記の目的を達成するため、本発明に係る第2の遅延計算方法は、基本素子、または基本素子を複数個用いて構成された論理セルとその間を接続する配線とから構成される半導体集積回路の設計を階層的に処理してタイミング設計を行なう際に用いる遅延計算方法であって、(a)下位階層で設計された機能ブロックから、ブロック境界に最も近い位置にある信号配線ネットNi(iは自然数)(例えば、第1ネットN1、第2ネットN2)を抽出するステップと、(b)上位階層にあり、ステップ(a)で抽出された信号配線ネットのそれぞれと隣接した位置にある信号配線ネットNj(jは自然数)(例えば、第3ネットN3、第4ネットN4)を抽出するステップと、(c)ステップ(a)で抽出された信号配線ネットNiとステップ(b)で抽出された信号配線ネットNjとの間でクロストークを考慮して遅延計算を行なうステップと、(d)ステップ(c)で遅延計算された信号配線ネットNiの遅延値を下位階層設計時に計算した遅延値と置き換えるステップとを備えたことを特徴とする。
【0020】
この構成によれば、クロストークノイズの影響を受ける最小のネット数だけを抽出して遅延計算を行って値を更新しているので、工数が少なくてすむ。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0022】
(第1の実施形態)
図1Aは、本発明の第1の実施形態に係る半導体集積回路における機能ブロック内のレイアウトを示す模式図である。なお、図1Aにおいて、図3Bに示す従来例と同じ構成および機能を有する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0023】
図1Aにおいて、本実施形態が従来例と異なるのは、機能ブロック1の境界に近い第1ネットN1と機能ブロック1の境界との間に、第1ネットN1と隣接しかつ平行に、接地電位に接続される第1グラウンド配線GL1を敷設し、また機能ブロック1の境界に近い第2ネットN2と機能ブロック1の境界との間に、第2ネットN2と隣接しかつ平行に、接地電位に接続される第2グラウンド配線GL2を敷設している点にある。
【0024】
ここで、第1ネットN1は、第1グラウンド配線GL1とその全てが隣接しかつ並行に敷設されているのに対して、第2ネットN2は、第2グラウンド配線GL2とその一部(この場合、約2/3程度)だけが隣接しかつ並行に敷設されている。これは、長く並行に配線が施されている場合、クロストークノイズの影響は大きいが、グラウンド配線を敷設するとしても、全長にわたってグラウンド配線を敷設しなくても影響がない状態がありえるからである。例えば、隣接しかつ並行な配線の長さは、他の信号配線を含めた配線混雑度の程度によって決めてもよい。
【0025】
図1Bは、図1Aの機能ブロック1(第1機能ブロック)を、第2機能ブロック2、第3機能ブロック3、および第4機能ブロック4と上位階層で配線して接続したときの模式図である。
【0026】
図1Bにおいて、第3ネットN3および第4ネットN4は、それぞれ、第1ネットN1および第2ネットN2の近くに敷設されているが、それらの間に第1グラウンド配線GL1および第2グラウンド配線GL2があるので、D1、D2の破線で囲んで示す部分で、クロストークノイズの干渉が起こることは殆どない。これにより、第1機能ブロック1の回路動作は保障されたままとなる。
【0027】
以上のように、本実施形態によれば、機能ブロックの境界周辺の信号配線ネットに隣接しかつ並行にグラウンド配線を配置することで、最小面積のダメージで、上位階層でのレイアウト設計に影響されないで、クロストークノイズを抑えて下位階層の機能ブロックの回路動作を保障することができる。
【0028】
(第2の実施形態)
図3Cに示すように、機能ブロック10の境界周辺にある第1ネットN1と第2ネットN2が、上位階層で設計したときにクロストークノイズの影響を受けやすいネットである。第1ネットN1と第2ネットN2を含んでフリップフロップ間に存在する回路は、これらのネットの影響によってタイミングの検証を行なう必要がある。
【0029】
そこで、本実施形態では、外部端子A(またはB)からフリップフロップ11(またはフリップフロップ12)までに存在する回路の、寄生抵抗及び寄生容量で表わした抵抗・容量ネットワーク情報以外に、クロストークノイズの影響を受けやすい、下位階層の機能ブロック1の境界周辺にある信号配線ネットである第1ネットN1と第2ネットN2の、寄生抵抗及び寄生容量で表わした抵抗・容量ネットワーク情報と、そのネットを含んでフリップフロップ11と12間に存在する回路全ての、寄生抵抗及び寄生容量で表わした抵抗・容量ネットワーク情報とを上位階層設計時に考慮して遅延計算を行うことにより、タイミング設計で検証する。
【0030】
以上のように、本実施形態によれば、もしクロストークノイズの影響で、第1ネットN1や第3ネットN3の遅延時間が変化したとしても、それを反映させて上位階層のタイミング設計で検証することが可能である。また、最小工数でタイミングを再び確定することが可能になる。
【0031】
(第3の実施形態)
図2は、本発明の第3の実施形態に係る遅延計算方法における処理手順を示すフローチャートである。
【0032】
まず、ステップ201で、機能ブロックからブロック境界にもっとも近い位置にある信号配線ネット群Ni(iは自然数)を抽出する。例えば、図3Bに示す機能ブロック10の内部レイアウトの場合、第1ネットN1と第2ネットN2が抽出される。
【0033】
次に、ステップ202で、上位階層にあり(ブロック境界の外側にあり)、Niとそれぞれと隣接した位置にある信号配線ネット群Nj(jは自然数)を抽出する。例えば、図3Cに示す上位階層でのレイアウトの場合、第3ネットN3と第4ネットN4が抽出される。
【0034】
次に、ステップ203で、ステップ201で抽出された信号配線ネットである第1ネットN1および第2ネットN2と、それぞれ、ステップ202で抽出された信号配線ネットである第3ネットN3および第4ネットN4との間のクロストークノイズを考慮して遅延計算を行なう。このとき、第1ネットN1と第2ネットN2についても遅延計算を行う。この遅延計算は任意の方法で実現可能である。
【0035】
もし、ステップ203で遅延計算された第1ネットN1と第2ネットN2の値が、下位階層の機能ブロック10だけで遅延計算したときの値と比較して、異なっていた場合、それらの遅延値を各々更新することにする。これを行なうのがステップ204である。図2に示すステップ204での判定は、全てのネットについて処理を行なうことを意味している。
【0036】
もし、更新された第1ネットN1と第2ネットN2の遅延値によって、機能ブロック10のタイミング仕様が満足できない場合、再設計が必要となる。そこで、2つの選択肢が存在する。一つは、機能ブロック10を再設計することであり、もう一つは、第3のネットN3と第4のネットN4を引き剥がして再配線することである。前者を選択した場合、工数がかかるが、遅延変動値が小さい場合、比較的容易に再設計可能である。また、後者を選択した場合、上位階層の配線ネットだけ考慮すればよいので比較的対処しやすい。本実施形態では、いずれの方法を用いたとしても実施可能である。
【0037】
以上のように、本実施形態によれば、クロストークノイズの影響を受ける最小のネット数だけを抽出して遅延計算を行って値を更新しているので、工数が少なくてすむ。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、機能ブロックの境界周辺に存在する信号配線ネットの外側(ブロック境界側)にグラウンド配線を隣接しかつ平行に敷設する回路設計を行なうことで、最小の面積ダメージで、確実にクロストークを回避することができる。また、下位階層の機能ブロックを中抜き状態にする場合、フリップフロップと外部端子間に存在する回路のみ抽出するだけでなく、ブロック境界に一番近い信号配線ネットとそれに関係するフリップフロップ間の回路も合わせて抽出しておくことで、上位階層時の遅延計算とデータの更新が容易になる。さらに、下位階層の機能ブロックで上位階層の配線ネットとクロストークを起こしやすいネットのみを計算するので、遅延計算工数が少なくてすむ。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本発明の第1の実施形態に係る半導体集積回路における機能ブロック内のレイアウトを示す模式図
【図1B】図1Aの機能ブロック1(第1機能ブロック)を、第2機能ブロック2、第3機能ブロック3、および第4機能ブロック4と上位階層で配線して接続したときの模式図
【図2】本発明の第3の実施形態に係る遅延計算方法における処理手順を示すフローチャート
【図3A】同期設計されたある機能ブロックの構成を概念的に示す回路図
【図3B】従来の半導体集積回路における機能ブロック内のレイアウトを示す模式図
【図3C】図3Bの機能ブロック10(第1機能ブロック)を、第2機能ブロック20、第3機能ブロック30、および第4機能ブロック40と上位階層で配線して接続したときの模式図
【符号の説明】
1 第1機能ブロック
2 第2機能ブロック
3 第3機能ブロック
4 第4機能ブロック
11、12 フリップフロップ
13、14 インバータ
15 内部回路
A、B 外部端子
CR1、CR2、CRn セル行
GL1 第1グラウンド配線
GL2 第2グラウンド配線
N1 第1機能ブロックの境界周辺にある第1ネット
N2 第1機能ブロックの境界周辺にある第2ネット
N3 上位階層で第1ネットN1と隣接した位置にある第3ネット
N4 上位階層で第2ネットN2と隣接した位置にある第4ネット
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路を階層的に処理するときのレイアウト設計とクロストークを考慮した遅延解析に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の半導体LSI製造技術の向上により、システムLSIと呼ばれる大規模なLSI回路が設計されるようになってきている。その回路を設計するために、同期設計した機能ブロックを設計したあと、階層的に組み上げている設計スタイルをとることが多い。例えば、図3Aにその一例を示す。下位階層の機能ブロックのフリップフロップ回路間を省略し、機能ブロックのフリップフロップ回路から外部端子までの回路を上位階層に持ち上げて設計する。これは次の理由から可能である。
【0003】
同期設計であるので、フリップフロップ間のタイミングを満足していれば、回路の動作は保障できる。即ち、フリップフロップとの間で構成される全ての回路は、その機能ブロック内で回路動作の保障が可能となる。しかしながら、機能ブロックの外部端子を介して外部の回路と接続してはじめてフリップフロップの間で挟まれる回路を構成する部分については、機能ブロック内では回路動作を保障できない。
【0004】
図3Aにおいて、フリップフロップ(FF)である第1セル11とインバータ13とが第1ネットN1で接続され、同じくフリップフロップ(FF)である第2セル12とインバータ14とが第2ネットN2で接続されている。インバータ13、14を介して、第1セル11と第2セル12との間に挟まれた内部回路15については、その機能ブロック10内で回路動作の保障が可能であるが、第1セル11と外部端子Aに挟まれた回路についてはタイミングまで保障できないし、第2セル12と外部端子Bに挟まれた回路についても同様である。
【0005】
図3Bは、図3Aのレイアウトイメージ図である。ここでは、標準セル方式でレイアウト設計された例を示している。図3Bにおいて、複数のセル行CR1、CR2、…、CRnがあり、一番上のセル行CR1に第1セル11があり、第1セル11とインバータ13とを接続する第1ネットN1がある。同様に、一番下のセル行CRnに第2セル12があり、第2セル12とインバータ14とを接続する第2ネットN2がある。ここで、第1ネットN1と第2ネットN2は、機能ブロック10の境界(破線部分)の周辺に長い配線で敷設されていることに注意する。これは、レイアウト設計ではよくあることである。
【0006】
次に、図3Cは、図3Bの機能ブロック10(第1機能ブロック)を、第2機能ブロック20、第3機能ブロック30、および第4機能ブロック40と上位階層で配線して接続したときの模式図である。
【0007】
図3Cにおいて、第2機能ブロック20と第3機能ブロック30との間に第3ネットN3があり、第1機能ブロック10と第4機能ブロック40との間にも第4ネットN4がある。また、第3ネットN3は第1ネットN1と、第4ネットN4は第2ネットN2と長い配線で隣接関係にある。このような状態において、C1、C2の破線で囲んで示す部分で、クロストークノイズと呼ばれる信号干渉が起きる可能性が高い。この現象は、信号が変化するとき、配線間の容量を介して電流が流れると発生するものであり、結果として、電気信号の流れる時間を変化させることを引き起こす。即ち、回路のタイミングが少し変動することになる。例えば、既に設計済みの第1機能ブロック10において、第1ネットN1と第2ネットN2を流れる電気信号が、それぞれ、第3ネットN3と第4ネットN4とのクロストークノイズの干渉により、遅延が変化する。結果として、第1機能ブロック10のタイミング関係が満足できなくなり、誤動作を起こすことになるので、もう一度、第1機能ブロック10を設計し直すことになる。
【0008】
この原因は、明らかなように第3ネットN3と第4ネットN4が存在することである。しかしながら、第1機能ブロック10の設計時点では、第3ネットN3と第4ネットN4が存在するかどうかわからないし、その存在は上位階層の設計を行なって初めてわかる。
【0009】
従来では、例えば、機能ブロックの境界を内部回路に対して大きくとることによってクロストークノイズの干渉を低減していた。これは、クロストークが容量結合に起因することから、配線間隔を広げることによってカップリング容量を下げることができ、結果として干渉を低減する、という考えによるものである。
【0010】
【特許文献1】
特開平11−40677号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従来の方法では、クロストークノイズを低減するために、機能ブロックの境界と内部の信号配線との間を十分に間隔をとることが必要となるので、結果的に、配線ができないデッドスペースを生むことになっていた。結果として、面積の大きい半導体LSIを設計することになり、ウェーハ取りが悪くなってしまう。
【0012】
また、上位階層の設計において、第3ネットN3や第4ネットN4のような配線がなければ、第1機能ブロック10の境界近くに第1ネットN1や第2ネットN2を配線してもよく、レイアウトの敷き詰め率の低下を招くことになる。
【0013】
第1機能ブロック10の面積を最小に抑え、かつ上位階層の設計でも第3ネットN3や第4ネットN4のようなネットの存在の有無に関わらず、クロストークノイズの影響を無くすか、もしくはそれを考慮してタイミング設計することが望まれる。
【0014】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来と比べてクロストークノイズの影響を受けないレイアウト設計を行った機能ブロックを有する半導体集積回路を提供すること、また、もし影響があったとしても、それを機能ブロックのタイミング検証へ最小工数でフィードバックできる遅延計算方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、本発明に係る半導体集積回路は、基本素子と、基本素子間を接続する配線とから構成される半導体集積回路であって、レイアウト設計対象の機能ブロックの境界周辺に最も近い位置にある信号配線ネット(例えば、第1ネットN1、第2ネットN2)と機能ブロックの境界との間に、信号配線ネットの長さの一部または全部にわたって信号配線ネットと隣接しかつ並行に、接地電位に接続されるグラウンド配線(例えば、第1グラウンド配線GL1、第2グラウンド配線GL2)を敷設することを特徴とする。
【0016】
この構成によれば、機能ブロックの境界周辺の信号配線ネットに隣接しかつ並行にグラウンド配線を配置することで、最小面積のダメージで、上位階層でのレイアウト設計に影響されないで、クロストークノイズを抑えて下位階層の機能ブロックの回路動作を保障することができる。
【0017】
前記の目的を達成するため、本発明に係る第1の遅延計算方法は、基本素子、または基本素子を複数個用いて構成された論理セルとその間を接続する配線とから構成される半導体集積回路の設計を階層的に処理してタイミング設計を行なう際に用いる遅延計算方法であって、下位階層にある機能ブロックの外部端子から内部回路へ電気信号の流れ方向もしくは逆方向に辿って初めに到達する順序回路(例えば、フリップフロップ)のセルまでに存在する論理セル群の、寄生抵抗および寄生容量で表わした抵抗・容量ネットワークの情報と、機能ブロックの境界周辺に最も近い信号配線ネット(例えば、第1ネットN1、第2ネットN2)の、寄生抵抗および寄生容量で表わした抵抗・容量ネットワークの情報と、信号配線ネット(N1、N2)から電気信号の流れ方向もしくは逆方向に辿って初めに到達する順序回路のセルまでに存在する論理セル群の、寄生抵抗および寄生容量で表わした抵抗・容量ネットワークの情報とを抽出し、上位階層のタイミング設計時に、抽出された情報を用いて遅延計算を行うことを特徴とする。
【0018】
この構成によれば、クロストークノイズの影響で、例えば第1ネットN1や、第1ネットN1と上位階層で隣接する第3ネットN3の遅延時間が変化したとしても、それを反映させて上位階層のタイミング設計で検証することが可能である。また、最小工数でタイミングを再び確定することが可能になる。
【0019】
前記の目的を達成するため、本発明に係る第2の遅延計算方法は、基本素子、または基本素子を複数個用いて構成された論理セルとその間を接続する配線とから構成される半導体集積回路の設計を階層的に処理してタイミング設計を行なう際に用いる遅延計算方法であって、(a)下位階層で設計された機能ブロックから、ブロック境界に最も近い位置にある信号配線ネットNi(iは自然数)(例えば、第1ネットN1、第2ネットN2)を抽出するステップと、(b)上位階層にあり、ステップ(a)で抽出された信号配線ネットのそれぞれと隣接した位置にある信号配線ネットNj(jは自然数)(例えば、第3ネットN3、第4ネットN4)を抽出するステップと、(c)ステップ(a)で抽出された信号配線ネットNiとステップ(b)で抽出された信号配線ネットNjとの間でクロストークを考慮して遅延計算を行なうステップと、(d)ステップ(c)で遅延計算された信号配線ネットNiの遅延値を下位階層設計時に計算した遅延値と置き換えるステップとを備えたことを特徴とする。
【0020】
この構成によれば、クロストークノイズの影響を受ける最小のネット数だけを抽出して遅延計算を行って値を更新しているので、工数が少なくてすむ。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0022】
(第1の実施形態)
図1Aは、本発明の第1の実施形態に係る半導体集積回路における機能ブロック内のレイアウトを示す模式図である。なお、図1Aにおいて、図3Bに示す従来例と同じ構成および機能を有する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0023】
図1Aにおいて、本実施形態が従来例と異なるのは、機能ブロック1の境界に近い第1ネットN1と機能ブロック1の境界との間に、第1ネットN1と隣接しかつ平行に、接地電位に接続される第1グラウンド配線GL1を敷設し、また機能ブロック1の境界に近い第2ネットN2と機能ブロック1の境界との間に、第2ネットN2と隣接しかつ平行に、接地電位に接続される第2グラウンド配線GL2を敷設している点にある。
【0024】
ここで、第1ネットN1は、第1グラウンド配線GL1とその全てが隣接しかつ並行に敷設されているのに対して、第2ネットN2は、第2グラウンド配線GL2とその一部(この場合、約2/3程度)だけが隣接しかつ並行に敷設されている。これは、長く並行に配線が施されている場合、クロストークノイズの影響は大きいが、グラウンド配線を敷設するとしても、全長にわたってグラウンド配線を敷設しなくても影響がない状態がありえるからである。例えば、隣接しかつ並行な配線の長さは、他の信号配線を含めた配線混雑度の程度によって決めてもよい。
【0025】
図1Bは、図1Aの機能ブロック1(第1機能ブロック)を、第2機能ブロック2、第3機能ブロック3、および第4機能ブロック4と上位階層で配線して接続したときの模式図である。
【0026】
図1Bにおいて、第3ネットN3および第4ネットN4は、それぞれ、第1ネットN1および第2ネットN2の近くに敷設されているが、それらの間に第1グラウンド配線GL1および第2グラウンド配線GL2があるので、D1、D2の破線で囲んで示す部分で、クロストークノイズの干渉が起こることは殆どない。これにより、第1機能ブロック1の回路動作は保障されたままとなる。
【0027】
以上のように、本実施形態によれば、機能ブロックの境界周辺の信号配線ネットに隣接しかつ並行にグラウンド配線を配置することで、最小面積のダメージで、上位階層でのレイアウト設計に影響されないで、クロストークノイズを抑えて下位階層の機能ブロックの回路動作を保障することができる。
【0028】
(第2の実施形態)
図3Cに示すように、機能ブロック10の境界周辺にある第1ネットN1と第2ネットN2が、上位階層で設計したときにクロストークノイズの影響を受けやすいネットである。第1ネットN1と第2ネットN2を含んでフリップフロップ間に存在する回路は、これらのネットの影響によってタイミングの検証を行なう必要がある。
【0029】
そこで、本実施形態では、外部端子A(またはB)からフリップフロップ11(またはフリップフロップ12)までに存在する回路の、寄生抵抗及び寄生容量で表わした抵抗・容量ネットワーク情報以外に、クロストークノイズの影響を受けやすい、下位階層の機能ブロック1の境界周辺にある信号配線ネットである第1ネットN1と第2ネットN2の、寄生抵抗及び寄生容量で表わした抵抗・容量ネットワーク情報と、そのネットを含んでフリップフロップ11と12間に存在する回路全ての、寄生抵抗及び寄生容量で表わした抵抗・容量ネットワーク情報とを上位階層設計時に考慮して遅延計算を行うことにより、タイミング設計で検証する。
【0030】
以上のように、本実施形態によれば、もしクロストークノイズの影響で、第1ネットN1や第3ネットN3の遅延時間が変化したとしても、それを反映させて上位階層のタイミング設計で検証することが可能である。また、最小工数でタイミングを再び確定することが可能になる。
【0031】
(第3の実施形態)
図2は、本発明の第3の実施形態に係る遅延計算方法における処理手順を示すフローチャートである。
【0032】
まず、ステップ201で、機能ブロックからブロック境界にもっとも近い位置にある信号配線ネット群Ni(iは自然数)を抽出する。例えば、図3Bに示す機能ブロック10の内部レイアウトの場合、第1ネットN1と第2ネットN2が抽出される。
【0033】
次に、ステップ202で、上位階層にあり(ブロック境界の外側にあり)、Niとそれぞれと隣接した位置にある信号配線ネット群Nj(jは自然数)を抽出する。例えば、図3Cに示す上位階層でのレイアウトの場合、第3ネットN3と第4ネットN4が抽出される。
【0034】
次に、ステップ203で、ステップ201で抽出された信号配線ネットである第1ネットN1および第2ネットN2と、それぞれ、ステップ202で抽出された信号配線ネットである第3ネットN3および第4ネットN4との間のクロストークノイズを考慮して遅延計算を行なう。このとき、第1ネットN1と第2ネットN2についても遅延計算を行う。この遅延計算は任意の方法で実現可能である。
【0035】
もし、ステップ203で遅延計算された第1ネットN1と第2ネットN2の値が、下位階層の機能ブロック10だけで遅延計算したときの値と比較して、異なっていた場合、それらの遅延値を各々更新することにする。これを行なうのがステップ204である。図2に示すステップ204での判定は、全てのネットについて処理を行なうことを意味している。
【0036】
もし、更新された第1ネットN1と第2ネットN2の遅延値によって、機能ブロック10のタイミング仕様が満足できない場合、再設計が必要となる。そこで、2つの選択肢が存在する。一つは、機能ブロック10を再設計することであり、もう一つは、第3のネットN3と第4のネットN4を引き剥がして再配線することである。前者を選択した場合、工数がかかるが、遅延変動値が小さい場合、比較的容易に再設計可能である。また、後者を選択した場合、上位階層の配線ネットだけ考慮すればよいので比較的対処しやすい。本実施形態では、いずれの方法を用いたとしても実施可能である。
【0037】
以上のように、本実施形態によれば、クロストークノイズの影響を受ける最小のネット数だけを抽出して遅延計算を行って値を更新しているので、工数が少なくてすむ。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、機能ブロックの境界周辺に存在する信号配線ネットの外側(ブロック境界側)にグラウンド配線を隣接しかつ平行に敷設する回路設計を行なうことで、最小の面積ダメージで、確実にクロストークを回避することができる。また、下位階層の機能ブロックを中抜き状態にする場合、フリップフロップと外部端子間に存在する回路のみ抽出するだけでなく、ブロック境界に一番近い信号配線ネットとそれに関係するフリップフロップ間の回路も合わせて抽出しておくことで、上位階層時の遅延計算とデータの更新が容易になる。さらに、下位階層の機能ブロックで上位階層の配線ネットとクロストークを起こしやすいネットのみを計算するので、遅延計算工数が少なくてすむ。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本発明の第1の実施形態に係る半導体集積回路における機能ブロック内のレイアウトを示す模式図
【図1B】図1Aの機能ブロック1(第1機能ブロック)を、第2機能ブロック2、第3機能ブロック3、および第4機能ブロック4と上位階層で配線して接続したときの模式図
【図2】本発明の第3の実施形態に係る遅延計算方法における処理手順を示すフローチャート
【図3A】同期設計されたある機能ブロックの構成を概念的に示す回路図
【図3B】従来の半導体集積回路における機能ブロック内のレイアウトを示す模式図
【図3C】図3Bの機能ブロック10(第1機能ブロック)を、第2機能ブロック20、第3機能ブロック30、および第4機能ブロック40と上位階層で配線して接続したときの模式図
【符号の説明】
1 第1機能ブロック
2 第2機能ブロック
3 第3機能ブロック
4 第4機能ブロック
11、12 フリップフロップ
13、14 インバータ
15 内部回路
A、B 外部端子
CR1、CR2、CRn セル行
GL1 第1グラウンド配線
GL2 第2グラウンド配線
N1 第1機能ブロックの境界周辺にある第1ネット
N2 第1機能ブロックの境界周辺にある第2ネット
N3 上位階層で第1ネットN1と隣接した位置にある第3ネット
N4 上位階層で第2ネットN2と隣接した位置にある第4ネット
Claims (3)
- 基本素子と、前記基本素子間を接続する配線とから構成される半導体集積回路であって、レイアウト設計対象の機能ブロックの境界周辺に最も近い位置にある信号配線ネットと前記機能ブロックの境界との間に、前記信号配線ネットの長さの一部または全部にわたって前記信号配線ネットと隣接しかつ並行に、接地電位に接続されるグラウンド配線を敷設することを特徴とする半導体集積回路。
- 基本素子、または前記基本素子を複数個用いて構成された論理セルとその間を接続する配線とから構成される半導体集積回路の設計を階層的に処理してタイミング設計を行なう際に用いる遅延計算方法であって、下位階層にある機能ブロックの外部端子から内部回路へ電気信号の流れ方向もしくは逆方向に辿って初めに到達する順序回路のセルまでに存在する論理セル群の、寄生抵抗および寄生容量で表わした抵抗・容量ネットワークの情報と、前記機能ブロックの境界周辺に最も近い信号配線ネットの、寄生抵抗および寄生容量で表わした抵抗・容量ネットワークの情報と、前記信号配線ネットから電気信号の流れ方向もしくは逆方向に辿って初めに到達する順序回路のセルまでに存在する論理セル群の、寄生抵抗および寄生容量で表わした抵抗・容量ネットワークの情報とを抽出し、上位階層のタイミング設計時に、抽出された情報を用いて遅延計算を行うことを特徴とする遅延計算方法。
- 基本素子、または前記基本素子を複数個用いて構成された論理セルとその間を接続する配線とから構成される半導体集積回路の設計を階層的に処理してタイミング設計を行なう際に用いる遅延計算方法であって、
(a)下位階層で設計された機能ブロックから、ブロック境界に最も近い位置にある信号配線ネットNi(iは自然数)を抽出するステップと、
(b)上位階層にあり、前記ステップ(a)で抽出された信号配線ネットのそれぞれと隣接した位置にある信号配線ネットNj(jは自然数)を抽出するステップと、
(c)前記ステップ(a)で抽出された信号配線ネットNiと前記ステップ(b)で抽出された信号配線ネットNjとの間でクロストークを考慮して遅延計算を行なうステップと、
(d)前記ステップ(c)で遅延計算された信号配線ネットNiの遅延値を下位階層設計時に計算した遅延値と置き換えるステップとを備えたことを特徴とする遅延計算方法。
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- 2002-11-29 JP JP2002348982A patent/JP2004186257A/ja not_active Withdrawn
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