JP2004185192A - 健康情報の解析・研究及び健康維持・長寿実現のための総合支援システム - Google Patents
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Abstract
【課題】健康情報の解析・研究及び健康維持・長寿実現のための総合支援システムを提供する。
【解決手段】解析センター2に設置された解析センターサーバ2aとこれと接続可能なライフケアセンター1に設置された端末1a及び研究センター3に設置された研究センターサーバ3aから構成される。解析センターサーバ2aは、新規会員レコードを形成する手段と、新規会員レコードの所定の対応する箇所に会員データ中の個々のデータを保存蓄積する手段を有する。研究センターサーバ3aは、会員の生体試料から得られた細胞及びDNAの情報を蓄積する手段と、蓄積された細胞及びDNAの情報を前記解析センターサーバ3aに送信する手段を有する。
【選択図】 図1
【解決手段】解析センター2に設置された解析センターサーバ2aとこれと接続可能なライフケアセンター1に設置された端末1a及び研究センター3に設置された研究センターサーバ3aから構成される。解析センターサーバ2aは、新規会員レコードを形成する手段と、新規会員レコードの所定の対応する箇所に会員データ中の個々のデータを保存蓄積する手段を有する。研究センターサーバ3aは、会員の生体試料から得られた細胞及びDNAの情報を蓄積する手段と、蓄積された細胞及びDNAの情報を前記解析センターサーバ3aに送信する手段を有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、健康情報の解析・研究及び健康維持・長寿実現のための総合支援システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、身体に異常(病気)を感じた者或いは既に疾患を有する者は、病院を訪れ、医師の診断・治療を受けていた。一方、健康な人が病気の有無を検査するには、自ら進んで人間ドックや健康診断を受け、異常が認められれば、病院で治療を受けていた。これらは、病気になった又は異常が認められた際に医師の診断を受けるという治療医学の視点に立ったものであった。
【0003】
そして、この治療医学の視点に立ったネットワークシステムとして、例えば、従来、生体情報を取り扱うネットワークシステムとしては、特開2002−83066号公報に掲載されているようなシステムが考えられている。
【0004】
このネットワークシステムは、血圧、体温等の生体情報を測定する患者端末と、医師がその生体情報を閲覧して診断に供するための医師端末とを、双方の端末から転送された情報を蓄積するセンターサーバを介して通信ネットワークで接続するものである。
【0005】
また、従来、生体情報を取り扱うネットワークシステムとしては、患者の生体情報などを集め、簡単に閲覧できるシステムを提供することを目的とした、特開2002−32488号公報に掲載されているようなシステムも考えられている。
【0006】
このネットワークシステムは、患者用医療・研究機関端末、中央制御装置および、データ閲覧医療・研究機関端末を備え、前記患者用端末、前記中央制御装置および、前記データ閲覧医療・研究機関端末はネットワーク上で連結されており、前記患者用医療・研究機関端末は、患者の健康状態に関連する生体情報をネットワーク経由で前記中央制御装置に転送する手段、および前記中央制御装置からの制御情報を受け入れる手段を有し、前記中央制御装置は、前記患者用医療・研究機関端末から転送された前記生体情報を蓄積し、匿名性を有する情報に整理する手段を有し、前記データ閲覧医療・研究機関端末は、前記中央制御装置に蓄積・整理された前記生体情報の全部又は一部を閲覧できる手段を医療情報システムである。
【0007】
これらのシステムは、特定の患者の生体データを特定のサーバに蓄積し、それを医師が閲覧可能にするためのシステムであり、患者の生体情報を遠隔地にて閲覧し、迅速かつ効率的な医療行為を医師が患者に対して行えるようにしたり、患者の生体情報などを容易に閲覧できるようにしたものである。
【0008】
また、検査項目毎に受診者が将来検査異常を起こす危険率を予測する装置としては、受診者の性,年齢,生活習慣パターン,家族歴,最近の検査値から,将来検査異常を起こす危険率を求め,受診者の健康状態,生活習慣,家族等から将来発症のおそれのある疾病を予測できるようにする装置を提供することを目的とした、特開2002−183647号公報に掲載されているような装置も考えられている。
【0009】
この装置は検査項目毎に検査値ランク別,性別,年齢階級別,生活習慣パターン別に,またはさらに家族歴別に,検査異常の発生する危険率を保持する検査異常発生予測テーブルと,受診者の健診データを入力する手段と,入力した健診データから,前記検査異常発生予測テーブルを検索するための検査項目毎の検査値ランク,性,年齢階級,生活習慣パターン,またはさらに家族歴の検索情報を抽出または生成する手段と,前記検索情報を用いて前記検査異常発生予測テーブルを検索し、該当する検査項目に対して検査異常の発生する危険率を読み出す手段とを備えている。
【0010】
また、インターネット網を介して国内および世界各国に散在する会員に高度な健康管理サービスを提供することを目的とした、特開2002−230158号公報に掲載されているような方法も考えられている。
【0011】
この健康管理の方法はインターネット網を介して国内および世界中に散在する会員の生体データをホストコンピュータに集積し、解析するものであり、(a)世界共通仕様の小型測定端末機を使用して心電図・心拍数・血圧・脳波・体脂肪・体温等の生体データを一元的にまたは個別に測定し、(b)測定されたデジタルデータは専用プログラムソフト(自動FTPソフト他)によりインターネット網を介してホストコンピュータに自動伝送され、(c)伝送された個人の測定データはホストコンピュータに蓄積され、(d)測定データはホストコンピュータで稼動するプログラムにより自動的に表・グラフ化され、(e)ホストコンピュータに予め入力された医療・健康情報の最新データベースと比較参照することができる。
【0012】
ところで、個人的に健康維持・長寿実現を目指し、マスコミや出版物等から健康に関する情報を入手したり、自ら進んで病院等で自己の生体資料を採取してもらいベンチャーの健康産業で検査を行いその結果を自らの健康維持等に利用している者もいる。
【0013】
一方、研究者は、病院で採取された生体試料を基に解析を行い、これを病気の研究に利用したり、また、特定の地域での生体等に関する情報収集を行いこれを解析し健康の疫学研究に利用したりしていた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、個人が健康に関する助言を病院で受けられるものの、これまでの医療や医療システムは病気の診断、治療に重点がおかれ、健康維持や長寿実現に必要な情報は限られていた。また所謂予防医学(個人若しくは集団を対象として、健康保持・疾病予防の方策を研究・実践する医学の一分野)に貢献する人間ドックも現実には病気の発見が主な役割となっているため、健康維持・増進のための総合システムになっていないのが実情である。
【0015】
これは、現在のシステムでは検診者個人の経済的負担が大きく、そのため病気の発見のみに留まり、予防医学的なシステムや施設が構築されていないことに原因がある。また、このシステムから得られるデータの多くは、プライバシーの問題などから検診者個人にのみ還元され、社会に還元されていない。
【0016】
また、多数の人を対象とした国や民間レベルでの健康調査が行なわれているが、調べる項目が少ない、地域が限られている、期間限定であることが多い。それに加えて、調査対象の個人に対して、そのデータが直接還元されることが少ないなどの欠点がある。例えば、近年、インターネットを利用した健康相談も増加しているが、殆どの場合アンケート形式を取り1回限りで終了してしまうものであるため、長期間に亘る健康維持に利用する情報を得るには十分とは言えない。また、血液等を採取し、それを送付することにより診断を受けるサービスも始まっているが、血液採取するためには病院に出向く必要があるため、手続きが煩雑となってしまう。更に、これらのサービスはある限られたアンケート内容や血液や尿の成分の情報のみで行われるものであるため、健康維持・長寿実現のための総合的な助言を受けるシステムになっていないのが実情である。
【0017】
更に、国民の死因の多くが生活習慣病といわれている癌、心・血管疾患、脳血管疾患であるが、これらは栄養や生活態度で発症の抑制が可能であり、国民の関心も高いにも係らず発症率が減少に転じない。これは、普段の身体の健康状態を知るシステムがまだ構築されていないことから、健康な時の実際の身体の情報を得ることが困難なことや、生体情報に基づいた助言システムが構築されていないことが一因になっている。
【0018】
一方、研究者にとって研究に必要な生体試料を得ることは困難なことであり、多くは病院と研究者が個人的に提携して供与を受けている状況にあるため、多数の生体試料を得るのは困難で、研究は地域限定になりやすかった。また、病気の生体試料の入手は可能であっても、健康や長寿研究に必要な健康な人の生体試料を集めるのは困難を極めるため健康や長寿研究は、疫学的な研究が大部分となっている。このような研究は長い期間と多額な研究費が必要になるため、多くは地域限定的になりやすく、国レベルで総合的にされた研究は殆どないのが実情である。
【0019】
これら問題点を解決するために以下に挙げるシステムを提供することを目的とする。
【0020】
(1)検診者の経済的負担が少なく、気軽に検診できるシステム。
【0021】
(2)多数の検診者、多数の調査項目、全国レベル、長期間の調査を行うシステム。
【0022】
(3)検診者へのデータの直接還元と健康のための助言するシステム。
【0023】
(4)個人が特定されないデータを、国の国民健康調査、医療・研究機関による健康や疾患の研究、民間による健康産業などの発展・育成のために供与するシステム。
【0024】
(5)外部の医療・研究機関と協力して健康長寿に必要な環境・遺伝要因を発見し、国民の健康に貢献するシステム。
【0025】
(6)個人、あるいは医療・研究機関、民間企業、国の、それぞれが有する健康に関する情報を統合して、それぞれが必要とする情報を供与する相互システム。
【0026】
(7)個人に対して、個別の生活習慣、身体データに基づく生活習慣病予防のための警告や助言、指導を適切に行えるシステム。
【0027】
(8)医療・研究機関、企業、国に対しては、性別、年齢、地域別に分けた詳細な生体データを提供するシステム。
【0028】
(9)生体試料を使った研究による、長寿や健康に関わる遺伝子と環境因子の特定と、その成果を個人と社会へ還元するシステム。
【0029】
即ち、会員が生体情報を基に健康に関する適切な助言を身近な所で簡易・簡便に総合的に一生に亘って受けられる一方、研究者にとっては研究に必要な生体に関する情報や生体試料を簡易に得ることが可能であって、検診者により提供された身体データ等を国や医療・研究機関や民間企業がそれぞれの必要に応じて効率よく使用することが可能となるシステムが構築される。
【0030】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、一又は複数のライフケアセンターに夫々設置された一又は複数のライフケアセンター端末と、一又は複数の解析センターに夫々設置された一又は複数の解析センターサーバと、一又は複数の研究センターに夫々設置された一又は複数の研究センターサーバとからなり、前記ライフケアセンター端末と前記解析センターサーバとは接続可能であると共に前記解析センターサーバと前記研究センターサーバとは接続可能であることを特徴とする。
【0031】
請求項2記載の発明は、前記ライフケアセンター端末は、健康情報の解析・研究及び健康維持・長寿実現のための総合支援システムの会員(以下、会員という。)の氏名・住所のデータ(以下、名前データという。)及び/若しくは、会員の性別・年齢・生誕地等の個人履歴と健康に関するアンケート調査結果のデータ(以下、アンケートデータという。)及び/若しくは、会員の骨密度・肺活量等の生理的データ(以下、生理的データという。)と、を有する会員データをデータベースへ保存蓄積する手段と、蓄積された会員データを前記解析センターサーバへ送信する手段と、を備えることを特徴とする。
【0032】
請求項3記載の発明は、前記解析センターサーバは、ライフケアセンター端末から送信された会員データを新規に受信した場合には、新規会員データとしてデータベースのデータファイル上に新規会員レコードを形成する手段と、これらの新規会員レコードの所定の対応する箇所に、前記会員データ中の個々のデータを保存蓄積する手段と、会員の血液・尿等の生体試料を分析して得られたデータ(以下、生化学的データという。)を前記会員レコードの対応する所定の箇所に保存蓄積する手段と、全会員の会員データ・生化学的データから構成される個人総合データファイルを形成する手段と、全会員のアンケートデータ・生理的データ・生化学的データを基に性別・年齢別・地域別の解析を行う手段と、を備えることを特徴とする。
【0033】
請求項4記載の発明は、前記解析センターサーバは、会員レコードが既に形成されている会員の新たなアンケートデータ・生理的データ・生化学的データをライフケアセンター端末から受信した場合には、該当する会員レコードを検出し、会員レコードの所定の対応する箇所に、追加的に保存蓄積する手段と、会員レコードが既に形成されている会員の血液・尿等の生体試料を再度分析して得られた生化学的データを会員レコードの対応する所定の箇所に追加的に保存蓄積する手段と、この追加的に保存蓄積されたアンケートデータ・生理的データ・生化学的データを基に性別・年齢別・地域別の解析を行う手段と、を備えることを特徴とする。
【0034】
請求項5記載の発明は、前記研究センターサーバは、会員の生体試料から得られた細胞及びDNAの情報を保存蓄積する手段と、前記蓄積手段に蓄積された細胞及びDNAの情報を前記解析センターサーバに送信する手段と、前記解析センターサーバに保存蓄積された会員データを、性別・年齢別・地域別データとして前記解析センターサーバへ要求する手段と、前記解析センターサーバから送信された前記性別・年齢別・地域別データを受信する手段と、を備えてなることを特徴とする。
【0035】
請求項6記載の発明は、前記ライフケアセンター端末を介し前記解析センターサーバへ又は解析センターサーバへ直接に会員個人のデータを要求する手段と、会員個人のデータを要求する際に、全会員のアンケートデータ・生理的データ・生化学的データを基に性別・年齢別・地域別に統計分析されたデータのうち所望のデータとの比較を要求することが可能な手段と、このデータの比較を要求した場合には、統計分析されたデータから所望のデータが抽出され比較される比較手段と、を有することを特徴とする。
【0036】
請求項7記載の発明は、前記解析センターサーバは、前記研究センターサーバから送信された細胞とDNA情報データを、会員レコードの所定の対応する箇所に保存蓄積する手段を備えてなることを特徴とする。
【0037】
請求項8記載の発明は、前記解析センターサーバには、会員の血液・尿等の生体試料に基づき生化学検査をおこなう解析装置が接続され、前記解析センターサーバは、この解析装置により解析された解析データを所定の会員データファイルに蓄積保存する手段を備えることを特徴とする。
【0038】
請求項9記載の発明は、前記研究センターサーバには、会員の生体試料に基づき細胞解析と遺伝子解析をおこなう解析装置が接続され、前記研究センターサーバはこの解析装置により解析された解析データを解析センターサーバに送信する手段を備えることを特徴とする。
【0039】
請求項10記載の発明は、医療・研究機関、民間企業又は国(以下、医療・研究機関等という。)に設けられた一又は複数の医療・研究機関等端末が、一又は複数の前記解析センターサーバと接続可能であることを特徴とする。
【0040】
請求項11記載の発明は、前記解析センターサーバは複数のサーバより構成され、少なくとも個人を特定できるデータを蓄積するサーバと個人情報を特定できないデータを蓄積するサーバを備えることを特徴とする。
【0041】
請求項1乃至11の発明によれば、解析センターに会員データを保存蓄積することとしたので、個人情報のみならず、性、年齢、地域別の総合的な健康情報を得ることが可能となる。また、このデータを研究センターにおいて性別・年齢別・地域別データとして受信することができるため、このデータ等を基に健康や長寿に関する長期的な基礎研究が可能となり、研究者に長期間に亘る研究の機会を与えることとなる。更に、情報が解析センターに集中することとなるので、医療・研究機関がいままで個別に得ていた健康情報を効率よく、総合的に受け取ることが可能になる。
【0042】
【発明の実施の形態】
本発明に係る一実施例を図面に基づいて説明する。
【0043】
図1は、本発明に係る一実施例が適用された一例を示す全体構成を示す図である。図中1は、ライフケアセンターであり、1aは、ライフケアセンターに設けられたライフケアセンター端末である。図中2は、解析センターであり、2aは、解析センターに設けられた解析センターサーバである。図中3は、研究センターであり、3aは、研究センターに設けられた研究センターサーバである。図中4は、医療・研究機関や民間企業や国であり(以下、医療・研究機関等という。)、4aは、医療・研究機関等に設けられた医療・研究機関等端末である。
【0044】
ライフケアセンター端末1aは、電話回線等の一般公衆回線網5を介して、解析センターサーバ2aと接続可能となっており、解析センターサーバ2aは、同様に電話回線等の一般公衆回線網5を介して、研究センターサーバ3aと接続可能となっている。医療・研究機関端末4aは、同様に電話回線等の一般公衆回線網5を介して、解析センターサーバ2aと接続可能となっている。図中は、一般公衆回線網5を介して夫々のサーバが接続可能となっているが、専用回線を介して接続可能としてもよいことは勿論である。
【0045】
なお、図示しないが、各サーバ、端末等には、キーボード、マウス等の入力装置、ディスプレイ等の表示装置、プリンタ等の出力装置を備えたコンピュータなどで構成されている。
【0046】
ライフケアセンター1は、検診者個人である会員6を募集し、生体試料の採取、生活習慣に関するアンケート等の情報を収集する施設である。このライフケアセンター1は、各地域に設置され、会員6からの健康相談を受ける健康アドバイザーや医師が在中する施設である。このライフケアセンター1には、各々ライフケアセンター端末1aが設置される。
【0047】
解析センター2は、すべての情報を集めた総合センターとして、(1)会員情報の収集・解析・研究・保存・管理・配信、(2)提携企業や外部医療、研究機関との交流、(3)ライフケアセンター1や研究センター3の支援、(4)健康アドバイザーの養成、(5)その他、学会への発表、マスコミへの対応、一般業務などを行う施設である。この解析センター2には、解析センターサーバ2aが設置され、この解析センターサーバ2aには解析装置2bが接続されている。
【0048】
研究センター3は、生体試料から、健康や長寿に係る遺伝子や環境因子の解析・研究を行う施設である。このライフケア研究センター3には、研究センターサーバ3aが設置され、この研究センターサーバ3aには解析装置3bが接続されている。
【0049】
医療・研究機関等4は、医療行為を行ったり、医療に関する研究を行う機関である。この、医療・研究機関等に医療・研究機関等端末が設けられている。
【0050】
ここで、図面中、図2は、本システムの会員6とライフケアセンター1の関係を示した図であり、図3は、ライフケアセンター1と解析センター2の関係を示した図であり、図4は、解析センター2と研究センター3と医療・研究機関等4との関係を示した図であって、以下に本システムの動きをこれらの各関係に分けて夫々のサーバの動きを中心に図面に基づいて説明する。
【0051】
(1)まず、図2に示される本システムの会員6とライフケアセンター1の関係でのライフケアセンター端末1a等での処理等の動きを説明する。
【0052】
会員6の氏名・住所・身体・生活習慣に関するアンケート・生理機能解析結果などの会員データをキーボード等の入力装置により入力処理されるか又はリーダーで読み取り可能なデータシートとして作成し自動的に読み取らせライフケアセンター端末1aに入力処理される。
【0053】
すると、この入力処理された会員データは、一時的にライフケアセンター端末1aの記憶部に蓄積処理される。入力されたデータが、所定の量が蓄積されるか又は所定時間が経過すると、解析センターサーバ2aに電話回線等の一般公衆回線5又は専用回線により送信処理される。
【0054】
なお、ライフケアセンター1では、会員の生体試料となる血液、尿等を採取し解析センター2に搬送している。
【0055】
前記ライフケアセンター端末1aより送信された会員に関する種々の会員データを、解析センターサーバ2aは受信処理する。
【0056】
受信処理がされると、新規データとして解析センターサーバ2aのデータベースのデータファイル上に新規会員レコードが形成されそれぞれのデータが対応するフィールドに保存蓄積される。
【0057】
なお、既に会員として登録され会員レコードが形成された後、定期的に会員6生活習慣に関するアンケート・生理機能解析結果などの会員データが、追加的にライフケアセンター端末1aより解析センターサーバ2aへ送信される。解析センターサーバ2aはこれを受信処理し、該当する会員レコードの対応するフィールドにこのデータを保存蓄積する。
【0058】
(2)一方、図3に示されるようにライフケアセンター1から搬送された会員6の生体試料となる血液、尿等は、解析センターに設置された解析装置2bにより解析処理が行われる。即ち、この解析装置2bにより、検尿検査、血液検査や血液生化学検査等が行われ、検尿検査によって、尿中に含まれるタンパク質、糖、ケトン体等の生体物質の数値等や、血液検査によって白血球数等の血球測定や、血液生化学検査によって中性脂肪、ビタミン類、ミネラル類等の生体物質の数値等が解析処理される。この解析処理の際、解析装置2bには何れの会員の生体試料なのか明らかにするため、解析処理で得たデータに会員ナンバー等の識別符号を対応付けする。
【0059】
そして、解析処理が終了した解析結果データは、解析装置2bから解析センターサーバ2aに送られ会員のナンバー等の識別符号に基づいて会員レコードを検出し、対応するレコードの所定のフィールドに保存蓄積される。
【0060】
また、解析センター2において、ライフケアセンター1から搬送された会員の生体試料となる尿の一部と、血液の一部はそこに含まれる白血球をウイルスで不死化処理し増殖可能な細胞として保存、或いはDNA(Deoxyribo Nueleic Acid)として分離し、保存される。この保存データは管理データとして入力処理され、所定の蓄積処理により会員レコードの所定フィードに蓄積される。
【0061】
なお、解析センター2で保存された細胞、或いは分離されたDNA(Deoxyribo Nueleic Acid)は、研究センター3や希望に応じて外部の研究機関に搬送される。
【0062】
(3)図4に示される解析センター2と研究センター3と医療・研究機関等4との関係での解析センターサーバ2a、研究センターサーバ3a及び医療・研究機関等端末4aでの処理等の動きを説明する。
【0063】
医療・研究機関等に設置された医療・研究機関等端末4aから、解析センター2に設置された解析センターサーバ2aに電話回線等の一般公衆回線5又は専用回線を介しアクセスし、解析センターサーバ2aのデータベースに保存蓄積された会員データを性別・年齢別・地域別のデータとして閲覧することができる。
【0064】
この場合、データベースが個人を特定できるデータベースと個人を特定できないデータベースに分けられている場合には、個人情報を守るため、個人を特定できないデータベースにのみアクセス可能となっている。なお、その他、会員データが何れの個人のものであるか分からないように、氏名や住所などの個人を特定するデータには暗号化またはプロテクト等の処理を施してもよい。
【0065】
一方、研究センター3に設置された解析装置3bにより、解析センター2から搬送された細胞、或いはDNA(Deoxyribo Nueleic Acid)の解析処理が行われる。結果として得られた細胞のデータとDNA(Deoxyribo Nueleic Acid)の塩基配列は研究センターサーバ3aのデータベースに蓄積保存される。この塩基配列のデータと性別・年齢別・地域別や生化学・生理学・身体・生活習慣などのデータを解析し、健康や長寿に関わる遺伝子を決定または特定し、その遺伝子の塩基配列データを研究センターサーバ3aに入力する。
【0066】
そして、入力処理が行われたこれらの研究データは、電話回線等の一般公衆回線5又は専用回線を介して、解析センターサーバ2aに送信される。
【0067】
この健康や長寿に関わる細胞データや遺伝子の塩基配列の送信データ(DNA情報データ)を解析センターサーバ2aは、受信処理し、データベースの所定箇所に蓄積保存を行う。
【0068】
医療・研究機関等における医療・研究機関等端末4aは、会員6の求めに応じて、その会員6の個人データを解析センター2に設置された解析センターサーバ2aに受信あるいは発信することが可能とする。
【0069】
なお、更に、会員6又は会員6より承認された医師等は、インターネットなどを利用し、解析センター2に設置された解析センターサーバ2aにアクセスし、個人データを、パスワード等を利用することにより閲覧することが出来る。また、ライフケアセンター1では、会員6より承認を受けた医師等が会員のパスワードを利用し、解析センター2に設置された解析センターサーバ2aに蓄積されたデータベースにアクセスすることにより、会員の個人情報を閲覧し、会員に健康等についてのアドバイスが可能となっている。
【0070】
(4)次に、図5に示すように、検診者個人である会員6と、医療・研究機関4と、健康情報の解析・研究及び健康維持・長寿実現のための総合支援システムとの関係について説明する。ここで、100は健康情報の解析・研究及び健康維持・長寿実現のための総合支援システムである(以下、単に、総合支援システム100とする)。この総合支援システム100の構成は図1に示される総合支援システムを簡略化してある。
【0071】
会員は会員登録する際または登録後に与えられたID、パスワードを用いて、例えば、インターネット経由でライフケアセンター端末機1a又は会員6がアクセスするために専用に設けられたwebサーバなどを介して解析センター2aに検診者個人のデータ等を入手するためにアクセスすることができる。ここではライフケアセンター端末機1aを介して解析センター2aにアクセスした例で説明する。なお、説明は図6に基づいて行う。
【0072】
検診者個人である会員6は自宅などに設置したコンピュータや携帯電話などの端末装置から会員6が居住する地域に設置されたライフケアセンター端末1aにアクセスする(ステップS10)。
【0073】
ライフケアセンター端末1aは会員から送られてきた処理要求を受け取ると共に送られてきた会員のID、パスワードでアクセスしてきた会員が正規に登録された会員であるかを判断する(ステップS11)。
【0074】
正規の会員である場合は、処理要求を処理番号等の処理識別符号と共に解析センター2aに送信し、解析センターサーバ2aは処理要求を実行する(ステップS12)。
【0075】
処理後、処理データをライフケアセンター端末1aを介して会員に送信する(ステップS13)。
【0076】
会員の端末装置はライフケアセンター端末1aから処理データを受け取り表示する(ステップS14)。
【0077】
正規の会員でない場合は、アクセス不許可通知を返信する(ステップS15)。
【0078】
もし、要求されたDNA情報などのデータが解析センターサーバにない場合は、解析センターサーバ2aは研究センターサーバ3aに自動的に問い合わせをし、要求されたデータを取得するようにしても良い。
【0079】
同様に、医療・研究機関等4も上述の手順によりデータを入手することができる。医療・研究機関には図7に示すように専用のデータベースまたはサーバが用意されている。
【0080】
図8に基づき処理の流れを説明する。
医療・研究機関4に設置された端末からの処理要求とID、パスワードが総合支援システム100に送信される(ステップS21)。正規に登録された医療・研究機関等であることが判断された後、医療・研究機関等4に設置された端末に医療・研究機関等4向けに用意されたデータベースなどから一般データのリストが表示される(ステップS22)。表示された複数のリストから所望の項目を選択する(ステップS23)。選択された項目に応じて総合支援システム100は医療・研究機関4に設置された端末装置に表示のためのデータを送信する(ステップS24)。所望の項目の選択に関しては何段階か選択を繰り返す複数階層にしても良い。
【0081】
(個人データと一般データ)
次に、個人データと一般データについて説明する。ライフケアセンターを介して収集、蓄積されるデータは大きく分けて個人を特定することができる個人データと個人を特定することができない一般データとに分類される。
【0082】
個人データは個人のID、パスワードなどにより管理されていて、ID、パスワードを知らない第三者へこの個人データは提供されない。個人を特定する名前、住所などのデータを除いたデータは一般データとして扱われる。
個人が特定されないデータであっても、一般的なデータとしての解析、使用には会員本人の承認(インフォームドコンセント)を得たものだけに限られる。
【0083】
一般データは項目別に収集、蓄積されたデータと解析されたデータとがある、図7に示すように、個人向け一般データ、医療・研究機関向け一般データ、民間企業向け一般データ、国内向け一般データ等がある。
【0084】
その他、個人向けデータとして、本人と同姓、同年齢、同地域のデータと本人のデータを比較したデータのみを出力するようにデータベース等のシステムを構築するようにしても良い。
【0085】
そして、個人は個人向け一般データに、医療・研究機関は医療・研究機関向け一般データに、民間企業は民間企業向け一般データに、国は国内向け一般データにのみアクセスできるように構成するようにするのがデータ管理上望ましい。
【0086】
これらの一般データサーバDに蓄積されていないデータであっても既存のデータサーバCや研究センターのデータサーバEの一般データを共有できるようにしても良い。個人データは、図7に示されるように個人を特定できるデータサーバAまたは個人を特定できないデータサーバBに蓄積するようにしても良い。
【0087】
例えば、サーバAは氏名、住所等を蓄積したデータベースを有するデータサーバAであり、データサーバBは個人を特定できない本人のデータが記憶されている。
【0088】
(データの入力)
図9は上述の個人データと一般データとを入力及び蓄積するデータ入力システムを示す図であり、以下データの入力について説明する。
【0089】
検診者個人のすべてのデータ、生体試料には同一のIDが付与される。そして、解析センターサーバ1aには個人を特定できるデータ(氏名、住所)と個人を特定できないデータ(生活歴、身長、骨密度、などの物理的データ)が別のデータベースファイルとして作成される。また、個人を特定できるデータと個人を特定できないデータとを複数の別サーバにそれぞれ記憶しても良い。
【0090】
生体試料は個人を特定できない試料として解析センター2や研究センターでデータ化され、会員本人のデータとして記憶及び蓄積されていく。この生体資料の解析データは会員本人のデータとして図7のサーバBに記憶及び蓄積されていく。或いは一般データとして記憶及び蓄積されていく。
【0091】
その他、医療・研究機関、民間企業、国からの既存の研究情報をライフケアセンター1、解析センター2、研究センター3を介して解析センターサーバ2aに入力するようにしても良い。これらのデータの入力は一般公衆回線網5を介して行なわれる。
【0092】
(データの種類)
本システムで収集及び還元できる情報の種類を次に挙げる。具体的には、図13に示す。
【0093】
A:情報として得られるのも
1. 個人を特定できるデータ(サーバAに保存)
2. 個人を特定できないデータ(サーバBに保存)
3. 既存のデータ(サーバCに保存)
4.個人を特定できないデータと、既存のデータを統合して、性別、年齢別、地域別などに分類したデータ(サーバDで解析、保存)
5.個人データと性別、年齢別、地域別などに分類したデータと比較したデータ(サーバDで解析、保存)
6.データではないが、細胞やDNAなどの生体試料(解析センターで管理保存)
7.医療・研究機関、民間企業、国からの医療。健康情報(サーバCで保存、サーバDで解析)。
【0094】
B:情報として出せるもの
1. 会員個人が得ることができるデータ。
(1) 会員の名前や住所(サーバAから)。データを見れば個人が特定できる。
(2) 会員本人の全ての生データ(サーバBから)。データを見ただけでは個人を特定できず、サーバAのデータとつき合わせて始めて個人が特定できる。
(3) 解析データ(本人のデータと性別・年齢・地域別の総合データとの比較や、疾患のデータとの比較)。会員から許可を受けた、個人が特定できないデータとしてサーバBからサーバDに入力されたものを解析したデータ。
(4) 一般的な健康情報(様々な機関から発表された信頼ある研究結果や健康情報など)。
【0095】
2. 医療機関、研究機関、民間企業、国などの会員以外が得ることができるデータ。
(1) 個人が特定できないデータでサーバDに蓄積されたデータのうち、必要としている項目を組合わせたデータ。
(2) 一般的な健康情報(さまざまな機関から発表された信頼ある研究結果や健康情報など)
【0096】
(サーバ上の身体データの取り扱いの例)
例えば、図10に示すように、データの依頼者が、個人、医療機関、研究機関、民間機関、国のいずれかであることに従い、提供されるデータ種類や料金等が決定されるようにしても良い。また、依頼者が受けるメリットを考慮して構築したデータベースサーバを提供することができる。
【0097】
具体的に例示すると、依頼者が個人の場合は、依頼者本人に関する全データ、一般データとの比較データ、個人向け一般データ等を使用可能とし、最も安価な料金で提供する。これにより、依頼者は、健康度、老化度のチェックが可能となると共にこの情報を健康の維持、増進のために活用することができる。従って、個人の健康な長寿の実現を図ることができると共に、その結果として国は、医療費の削減を実現すること可能となる。
【0098】
また、依頼者が医療機関、研究機関である場合は、医療・研究機関向け一般データを使用可能とし、個人向けデータの次に安価な料金で提供する。これにより、この一般データを利用した健康、疾患研究を行うことが可能となり、更に進んだ研究成果を期待できる。
【0099】
更に、依頼者が民間企業である場合、民間企業向け一般データを使用可能とし、医療機関や研究機関が支払う料金よりも高額な料金で提供する。これにより、この一般データを利用した健康器具や医薬品等の開発が可能となり、その結果として健康産業の育成が図られる。
【0100】
なお、依頼者が国である場合は、一般データを使用可能とし、医療・研究機関向け一般データと同等の料金で提供する。これにより、国はこの一般データの解析による国民の健康度調査が可能となり、その結果として医療費の削減を実現すること可能となる。
【0101】
(個人情報の検診者個人への還元の具体例)
生活習慣病の中でも、特に癌、心臓血管障害、脳血管障害の3大疾患は誰にでも起こる病気ではないが、加齢と共に増加する。そのため、誰にでも生じ、避けることができない生理的老化と区別して病的老化として定義されている。この病的老化の進み具合を測定することで、将来の生活習慣病の発症を予測することが可能になる。
【0102】
更に、生活習慣病の中でもっとも影響のある因子が栄養であることが知られている。そのため、食生活や、生体内(主に血中と尿中)の栄養素の濃度を調べることで、やはり将来の生活習慣の発症を予測することが可能になる。
糖尿病などの疾患も、血液検査や尿検査により診断可能である。
【0103】
そこで、このシステムにより、依頼された個人に対して生活習慣病予防のための次のような情報を提供する。
【0104】
1. サーバDにて、年齢、性別、食習慣、生理学的及び生化学的情報により、老化度や栄養の状態などを知らせる。
【0105】
2. そこから病気の成り易さ因子を総合的に比較・分析し、サーバAの個人データと比較して、検査の結果に合わせて本人に自動的に異常値を表示して知らせる。
(1) 個人情報は各地の地域に設置したライフケアセンターの端末、あるいは解析センターから手紙にて取得可能にする。
(2) 個人情報以外の一般情報(医療・研究機関、民間企業、国より出された健康情報)は上記以外にホームページからも取得可能にする。
【0106】
3. 生活改善のためのステップを紹介する。
(1) 年齢や性格、個人レベルに合わせた栄養と運動の指導(端末から、あるいはライフケアセンターに常駐する医師や健康指導員による)
(2) すでに病気にかかっている可能性があると診断された人に対する医療機関の紹介
【0107】
(検診者個人への還元の手順)
次に、図11に示される情報の還元を示す図における検診者個人への比較情報の還元手順を図13及び図12に示すフローチャートを用いて説明する。
【0108】
ここで、図13に示すように、個人情報を一般データ(統計情報)と比較する際は、個人を特定できないサーバBを経由して、一般データサーバDにアクセスする。図11において、データの蓄積を行うサーバ20は一般データサーバDである。
【0109】
検診者個人である会員6は例えばライフケアセンター端末1aの端末装置等から個人情報を特定できないサーバBにアクセスする(ステップS30)。
【0110】
サーバBは会員から送られてきた処理要求を受け取ると共に送られてきた会員のID、パスワードでアクセスしてきた会員が正規に登録された会員であるかを判断する(ステップS31)。
【0111】
正規の会員である場合は、ライフケアセンター端末1aに認証の確認が完了したことを通知して、個人を特定できない個人情報の入力を促す(ステップS32)。検診者6、医師またはアドバイザーが検診者6の検査データを入力し、一般データとの比較要求と共に個人情報を特定できないサーバBに送信する(ステップS33、S34)。
【0112】
また、サーバBはサーバDへ新規のデータとして検査データを送信する。サーバDでは新規な一般データとして登録する。統計分析データは新規にデータの入力があった際または所定期間ごとに再度分析され更新される。
【0113】
サーバBは個人を特定できない情報として保存蓄積する(ステップS35)。次に、送信されたデータの比較要求があるかどうかを判断する(ステップS36)。
【0114】
比較要求がない場合は、ライフケアセンター端末1aにデータの蓄積保存が完了した旨を通知する(ステップS37)。
【0115】
比較要求がある場合は、入力された個人が特定できないデータに比較処理番号を付して、データサーバDに比較要求と共に入力された個人が特定できないデータをデータサーバDに送信する(ステップS38)。
【0116】
比較要求、比較処理番号及び個人が特定できないデータを受け取ったデータサーバDは一般データとの比較を実行する(ステップS39)。具体的には、受信したデータに含まれる性別データ、年齢データ、地域データなどを用いて、統計分析されたデータから所望のデータを抽出して比較をする。
【0117】
更に、データサーバDは図11に示されるように、比較結果から検診者に報告、助言指導、医療機関の紹介等の判断を行い比較結果に基づく報告などをデータサーバBを介して、ライフケアセンター端末1aに送信する(ステップS40〜S42)。比較対象としては、血糖値、骨密度、動脈硬化度、ビタミンなどの栄養素濃度が例として挙げられる。
【0118】
(一般情報の医療機関、研究機関、民間企業、国への還元の具体例)
医療機関:
(1) 性別や年齢を考慮に入れた、血中や尿中の構成成分の新しい基準値の獲得
(2) 生活習慣病に対する新しい判断値の獲得
(3) 生活習慣と生活習慣病の相関関係の研究・調査
【0119】
研究機関:
(1) 長寿や健康に関わる遺伝子や環境因子の研究
(2) 生活習慣と生活習慣病の相関関係の研究・調査
【0120】
民間企業:
(1) 長寿や健康のための栄養補助食品や器具など、これらに関わるビジネスのチャンス。
(2) 保険業界の医療保険の見直し
【0121】
国:
(1) 健康調査
(2) 医療費削減のための、データを基にした健康維持と促進の呼び掛け
【0122】
(一般情報の医療機関、研究機関、民間企業、国への還元の手順)
次に、図11に示される情報の還元を示す図における検診者個人への比較情報の還元手順を図14に示すフローチャートを用いて説明する。
【0123】
ここで、図13に示すように、医療機関、研究機関、民間企業、国に設置された通信端末は一般データサーバDに直接アクセスできる。図11において、データの蓄積を行うサーバ20は一般データサーバDである。
【0124】
該通信端末に利用者はID及びパスワードを入力して、一般データサーバDにアクセスする(ステップS50)。
【0125】
一般データサーバDは会員から送られてきた処理要求を受け取ると共に送られてきた会員のID、パスワードでアクセスしてきた会員が正規に登録された会員であるかを判断する(ステップS51)。
【0126】
正規の会員である場合は、送信されたIDに基づき会員がアクセス可能なデータを判断する(ステップS52)。正規の会員でない場合はアクセス不許可通知を送信する(ステップS53)。
【0127】
IDにより利用者の端末が医療機関及び研究機関であると判断された場合には、医療・研究機関向け一般データへのアクセスを許可する。民間企業の場合は民間企業向け一般データへのアクセスを許可する。また、国の場合は統計分析したデータへのアクセスを許可する。
【0128】
このようにアクセス可能なデータを判断した後に、通信端末にアクセス可能なデータリストを送信する(ステップS54)。
【0129】
通信端末は受け取ったリストを表示する(ステップS55)。続いて、表示されたリストの中から所望の項目を選択するか、リストにない場合は新規に検索式を入力するなどして、所望のデータの要求を行う(ステップS56)。
【0130】
一般サーバDは要求されたデータ存在するかを判断する(ステップS57)。検索式等に誤りがある場合は、通信端末にエラー通知をする(ステップS58)。
【0131】
要求されたデータが存在する場合は、データを抽出し、通信端末に送信する(ステップS60〜S61)。
【0132】
(個人データの収集例)
図16に個人データの収集例を示す。予め決められた複数の項目(A、B、C、D等)を多数の会員(A1、A2、A3、A4等)から収集して記憶させる。会員のデータは性別・年齢・地域別など種類別としても記憶できる。本実施例に係るデータベースはその中で自由な組合わせが可能なため、項目と会員数が増えていくにしたがって、その組合わせ方は指数関数的に増えていく。会員や医療・研究機関、企業、国に対して希望する項目と、性別、年齢、地域等の種類別の会員のデータを供与できる。
【0133】
本実施例によれば、以下の作用効果を奏する。
(1)本実施例に係るシステムにより、身体内部の情報を適格に伝え、健康に対する助言を行うことが可能となる。地元に密着したライフケアセンター1により、会員6は、気軽に長期間に亘る助言を受けることが出来る。従来の調査システムでは不可能であった各個人の将来の健康度・老化度の予想が可能となる。即ち、個人を長期間に亘って調査することが可能となるため、加齢による平均的な変化のみならず、各個人の健康度・老化度の予想も可能となる。
【0134】
(2)解析センターに設置されたサーバに会員データを集中して保存蓄積することとしたので、個人情報のみならず、性、年齢、地域別の総合的な健康情報を得ることが可能となる。従って、長期間に亘る解析・研究を行うことが出来るようになるため、国民がどのように老化し、その影響を与える遺伝子や環境因子を特定することに役立つこととなる。これにより健康維持や長寿が実現すれば、現在問題となっている医療費の削減に大きく貢献することが可能である。
【0135】
(3)性、年齢、地域別の総合的な健康情報のデータを研究センターに設置されたサーバにより受信することが出来るため、健康や長寿に関する長期的な基礎研究が可能となり、研究者に長期間に亘る研究の機会を与えることが出来る。これまでは基礎研究の成果が国民に還元されることは少なかったが、ここで得られた成果は、ライフケアセンターや解析センターあるいは学会、企業、国を通して国民のために提供することが可能となる。
【0136】
(4)情報がセンターに集中することとなるため、医療・研究機関等がいままで個別に得ていた健康情報を効率よく、総合的に受け取ることが可能になる。健康意識が高い人が本システムの会員になると思われるので、企業は製品情報を効率よく伝えることが出来る。健康の維持や長寿の実現には、食生活や住環境など、生活全般に渡る指導が必要となる。そのため、生活に関する全ての企業参加が可能となる。このシステムによる情報は、会員が増えるに従って、血中個々の要素などの、性別、年齢別、地域別の正確なデータが蓄積される。例えば、ビタミンCの血中濃度の基準値を性別や年齢を考慮して決めることができる。
【0137】
(5)このシステムによる情報は、会員が増えるに従って、血中個々の要素などの、性別、年齢別、地域別の正確なデータが蓄積される。例えば、ビタミンCの血中濃度の基準値を性別や年齢を考慮して決めることができる。従って、これまでは全国民の平均値を単に示しているに過ぎず、個体差は考慮されていなかったが、老化度や生活習慣病の発症率の個体差を考慮に入れた個人指導が可能になる。
【0138】
(6)本実施例に係るシステムが利用されることにより、予防医学の分野に関わる新しいビジネスが生ずるため、新しい雇用の機会が生ずる可能性がある。
【0139】
また、本実施例によれば、検診者個人に対して以下の作用効果を奏する。
【0140】
(1)検診者の居住地域にライフケアセンターを設置するので、気軽に訪れることができる。
【0141】
(2)健康状態を把握することが目的なので、健康診断のように気軽に受けることができる。
【0142】
(3)これまでの、単なる一般的な健康情報ではなく、個々の検診データから、実際に健康になるための助言と指導を個人レベルで受けることができる。
【0143】
(4)継続して受けることにより、自分の老化の進行度、生活習慣病の発症確率が分かるので、病気になる前に適切な対応をし、予防をすることができる。
【0144】
(5)常に自分の健康状態を知ることが可能になり、健康維持・増進や医療費の削減に役立つ。
【0145】
(6)膨大な個人データが蓄積するシステムは機密漏えい防止のため厳重なデータ管理を行う集中システムであるため、安心して検診を受けられるようになる。
【0146】
更に、このように蓄積されたデータから以下の作用効果を奏する。
【0147】
(1)医療・研究機関は健康に必要な環境や遺伝的な因子を探る研究に役立つこととなる。
【0148】
(2)民間企業は健康に必要な栄養補助食品などの開発や、保険会社の保険料算定など、企業の発展・育成に役立つこととなる。
【0149】
(3)国は国民の健康調査に利用したり、医療・研究機関や民間企業によってだされる健康実現のための情報から、医療面の改革、それに伴う国家医療削減に役立つこととなる。
【0150】
つまり、これまで個別に行ってきたデータの収集を集約し有益に共有することで、参加する個人、団体すべてが必要に応じてデータを取り出し、使用することを可能にする。
【0151】
更に、民間企業や国にとって大きなメリットがあるので、これらからの多額の財政援助が期待できる。それにより、検診者個人は安価で自分のデータを知ることができ、センターの発展も可能になる。
【0152】
本実施形態において対象となる検査項目の一例を以下に示す。
【0153】
(1)健康チェック
問診:生活調査(生活習慣、環境)、病歴調査(既住歴、家族歴)、服薬及び栄養補助食品摂取調査など。
検尿検査:試験紙法或いは生化学検査による尿中に含まれる生体物質(例、タンパク質、糖、ケトン体など)。
血液検査:血球測定(白血球数など)、血液生化学検査による生体物質(例、中性脂肪、ビタミン類、ミネラル類など)。
生理学的検査:測定器具を用いた検査(例、骨密度、視力や聴力測定、体力測定、神経系・循環器系・呼吸器系検査、形態測定、脂肪率や細胞内水分測定など)。
老化関連遺伝子及び疾患(癌など)のマーカー検査:細胞解析や遺伝子解析による検査(例、アルツハイマー病関連、骨粗鬆症関連、種々の癌など)。
【0154】
(2)精神面接調査
面接或いは質問紙による日常生活における生活活動能力、満足度などの調査。
【0155】
(3)酸化ストレスが老化の一因になっていることから、身体能力や血液から生理的或いは生化学的、遺伝学的検査による酸化ストレスの度合い(老化度)。
【0156】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、解析センターに会員データを保存蓄積することとしたので、個人情報のみならず、性、年齢、地域別の総合的な健康情報を得ることが可能となるため、会員が健康に関する適切な助言を身近な所で簡易・簡便に総合的に一生に亘って受けられることとなる。また、このデータを研究センターにおいて性別・年齢別・地域別データとして簡易に受信することができることとなる。従って、このデータ等を基に健康や長寿に関する長期的な基礎研究が可能となり、研究者に長期間に亘る研究の機会を与えることとなる。更に、情報が解析センターに集中することとなるので、医療・研究機関がいままで個別に得ていた健康情報を効率よく、総合的に受け取ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例の全体の構成を示す図である。
【図2】本発明に係る一実施例のシステムの会員とライフケアセンターの関係を示した図である。
【図3】本発明に係る一実施例のシステムのライフケアセンターと解析センターの関係を示した図である。
【図4】本発明に係る一実施例のシステムの解析センターと研究センターと医療・研究機関の関係を示した図である。
【図5】本発明に係る一実施例のシステムの概略図を示した図である。
【図6】本発明に係る一実施例のシステムの会員と総合支援システムとの処理手順を示したフローチャートである。
【図7】本発明に係る一実施例のデータ出力システムにおけるサーバの構成を示した図である。
【図8】本発明に係る一実施例のシステムにおける医療機関などのデータの抽出のフローチャートである。
【図9】本発明に係る一実施例のシステムにおけるデータ入力システムの構成を示した図である。
【図10】本発明に係る一実施例のシステムのサーバ上の身体データの取り扱いを説明するための図である。
【図11】本発明に係る一実施例のシステムにおける情報の還元を説明するための図である。
【図12】本発明に係る一実施例のシステムにおいて検診者とデータサーバB及びデータサーバDとにおけるデータ比較の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】本発明に係る一実施例のシステムにおける新規システムによる解析センターのコンピュータサーバ上のデータの流れを示す図である。
【図14】本発明に係る一実施例のシステムにおいて医療機関、研究機関、民間企業、国に設置された通信端末と一般データサーバDとの処理手順を示すフローチャートである。
【図15】本発明に係る一実施例のシステムにおいて、個人データの収集例を示す図である。
【符号の説明】
1 ライフケアセンター
1a ライフケアセンター端末
2 解析センター
2a 解析センターサーバ
2b 解析装置
3 研究センター
3a 研究センターサーバ
3b 解析装置
4 医療・研究機関等
4a 医療・研究機関等端末
5 一般公衆回線網
6 会員
100 総合支援システム
【発明が属する技術分野】
本発明は、健康情報の解析・研究及び健康維持・長寿実現のための総合支援システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、身体に異常(病気)を感じた者或いは既に疾患を有する者は、病院を訪れ、医師の診断・治療を受けていた。一方、健康な人が病気の有無を検査するには、自ら進んで人間ドックや健康診断を受け、異常が認められれば、病院で治療を受けていた。これらは、病気になった又は異常が認められた際に医師の診断を受けるという治療医学の視点に立ったものであった。
【0003】
そして、この治療医学の視点に立ったネットワークシステムとして、例えば、従来、生体情報を取り扱うネットワークシステムとしては、特開2002−83066号公報に掲載されているようなシステムが考えられている。
【0004】
このネットワークシステムは、血圧、体温等の生体情報を測定する患者端末と、医師がその生体情報を閲覧して診断に供するための医師端末とを、双方の端末から転送された情報を蓄積するセンターサーバを介して通信ネットワークで接続するものである。
【0005】
また、従来、生体情報を取り扱うネットワークシステムとしては、患者の生体情報などを集め、簡単に閲覧できるシステムを提供することを目的とした、特開2002−32488号公報に掲載されているようなシステムも考えられている。
【0006】
このネットワークシステムは、患者用医療・研究機関端末、中央制御装置および、データ閲覧医療・研究機関端末を備え、前記患者用端末、前記中央制御装置および、前記データ閲覧医療・研究機関端末はネットワーク上で連結されており、前記患者用医療・研究機関端末は、患者の健康状態に関連する生体情報をネットワーク経由で前記中央制御装置に転送する手段、および前記中央制御装置からの制御情報を受け入れる手段を有し、前記中央制御装置は、前記患者用医療・研究機関端末から転送された前記生体情報を蓄積し、匿名性を有する情報に整理する手段を有し、前記データ閲覧医療・研究機関端末は、前記中央制御装置に蓄積・整理された前記生体情報の全部又は一部を閲覧できる手段を医療情報システムである。
【0007】
これらのシステムは、特定の患者の生体データを特定のサーバに蓄積し、それを医師が閲覧可能にするためのシステムであり、患者の生体情報を遠隔地にて閲覧し、迅速かつ効率的な医療行為を医師が患者に対して行えるようにしたり、患者の生体情報などを容易に閲覧できるようにしたものである。
【0008】
また、検査項目毎に受診者が将来検査異常を起こす危険率を予測する装置としては、受診者の性,年齢,生活習慣パターン,家族歴,最近の検査値から,将来検査異常を起こす危険率を求め,受診者の健康状態,生活習慣,家族等から将来発症のおそれのある疾病を予測できるようにする装置を提供することを目的とした、特開2002−183647号公報に掲載されているような装置も考えられている。
【0009】
この装置は検査項目毎に検査値ランク別,性別,年齢階級別,生活習慣パターン別に,またはさらに家族歴別に,検査異常の発生する危険率を保持する検査異常発生予測テーブルと,受診者の健診データを入力する手段と,入力した健診データから,前記検査異常発生予測テーブルを検索するための検査項目毎の検査値ランク,性,年齢階級,生活習慣パターン,またはさらに家族歴の検索情報を抽出または生成する手段と,前記検索情報を用いて前記検査異常発生予測テーブルを検索し、該当する検査項目に対して検査異常の発生する危険率を読み出す手段とを備えている。
【0010】
また、インターネット網を介して国内および世界各国に散在する会員に高度な健康管理サービスを提供することを目的とした、特開2002−230158号公報に掲載されているような方法も考えられている。
【0011】
この健康管理の方法はインターネット網を介して国内および世界中に散在する会員の生体データをホストコンピュータに集積し、解析するものであり、(a)世界共通仕様の小型測定端末機を使用して心電図・心拍数・血圧・脳波・体脂肪・体温等の生体データを一元的にまたは個別に測定し、(b)測定されたデジタルデータは専用プログラムソフト(自動FTPソフト他)によりインターネット網を介してホストコンピュータに自動伝送され、(c)伝送された個人の測定データはホストコンピュータに蓄積され、(d)測定データはホストコンピュータで稼動するプログラムにより自動的に表・グラフ化され、(e)ホストコンピュータに予め入力された医療・健康情報の最新データベースと比較参照することができる。
【0012】
ところで、個人的に健康維持・長寿実現を目指し、マスコミや出版物等から健康に関する情報を入手したり、自ら進んで病院等で自己の生体資料を採取してもらいベンチャーの健康産業で検査を行いその結果を自らの健康維持等に利用している者もいる。
【0013】
一方、研究者は、病院で採取された生体試料を基に解析を行い、これを病気の研究に利用したり、また、特定の地域での生体等に関する情報収集を行いこれを解析し健康の疫学研究に利用したりしていた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、個人が健康に関する助言を病院で受けられるものの、これまでの医療や医療システムは病気の診断、治療に重点がおかれ、健康維持や長寿実現に必要な情報は限られていた。また所謂予防医学(個人若しくは集団を対象として、健康保持・疾病予防の方策を研究・実践する医学の一分野)に貢献する人間ドックも現実には病気の発見が主な役割となっているため、健康維持・増進のための総合システムになっていないのが実情である。
【0015】
これは、現在のシステムでは検診者個人の経済的負担が大きく、そのため病気の発見のみに留まり、予防医学的なシステムや施設が構築されていないことに原因がある。また、このシステムから得られるデータの多くは、プライバシーの問題などから検診者個人にのみ還元され、社会に還元されていない。
【0016】
また、多数の人を対象とした国や民間レベルでの健康調査が行なわれているが、調べる項目が少ない、地域が限られている、期間限定であることが多い。それに加えて、調査対象の個人に対して、そのデータが直接還元されることが少ないなどの欠点がある。例えば、近年、インターネットを利用した健康相談も増加しているが、殆どの場合アンケート形式を取り1回限りで終了してしまうものであるため、長期間に亘る健康維持に利用する情報を得るには十分とは言えない。また、血液等を採取し、それを送付することにより診断を受けるサービスも始まっているが、血液採取するためには病院に出向く必要があるため、手続きが煩雑となってしまう。更に、これらのサービスはある限られたアンケート内容や血液や尿の成分の情報のみで行われるものであるため、健康維持・長寿実現のための総合的な助言を受けるシステムになっていないのが実情である。
【0017】
更に、国民の死因の多くが生活習慣病といわれている癌、心・血管疾患、脳血管疾患であるが、これらは栄養や生活態度で発症の抑制が可能であり、国民の関心も高いにも係らず発症率が減少に転じない。これは、普段の身体の健康状態を知るシステムがまだ構築されていないことから、健康な時の実際の身体の情報を得ることが困難なことや、生体情報に基づいた助言システムが構築されていないことが一因になっている。
【0018】
一方、研究者にとって研究に必要な生体試料を得ることは困難なことであり、多くは病院と研究者が個人的に提携して供与を受けている状況にあるため、多数の生体試料を得るのは困難で、研究は地域限定になりやすかった。また、病気の生体試料の入手は可能であっても、健康や長寿研究に必要な健康な人の生体試料を集めるのは困難を極めるため健康や長寿研究は、疫学的な研究が大部分となっている。このような研究は長い期間と多額な研究費が必要になるため、多くは地域限定的になりやすく、国レベルで総合的にされた研究は殆どないのが実情である。
【0019】
これら問題点を解決するために以下に挙げるシステムを提供することを目的とする。
【0020】
(1)検診者の経済的負担が少なく、気軽に検診できるシステム。
【0021】
(2)多数の検診者、多数の調査項目、全国レベル、長期間の調査を行うシステム。
【0022】
(3)検診者へのデータの直接還元と健康のための助言するシステム。
【0023】
(4)個人が特定されないデータを、国の国民健康調査、医療・研究機関による健康や疾患の研究、民間による健康産業などの発展・育成のために供与するシステム。
【0024】
(5)外部の医療・研究機関と協力して健康長寿に必要な環境・遺伝要因を発見し、国民の健康に貢献するシステム。
【0025】
(6)個人、あるいは医療・研究機関、民間企業、国の、それぞれが有する健康に関する情報を統合して、それぞれが必要とする情報を供与する相互システム。
【0026】
(7)個人に対して、個別の生活習慣、身体データに基づく生活習慣病予防のための警告や助言、指導を適切に行えるシステム。
【0027】
(8)医療・研究機関、企業、国に対しては、性別、年齢、地域別に分けた詳細な生体データを提供するシステム。
【0028】
(9)生体試料を使った研究による、長寿や健康に関わる遺伝子と環境因子の特定と、その成果を個人と社会へ還元するシステム。
【0029】
即ち、会員が生体情報を基に健康に関する適切な助言を身近な所で簡易・簡便に総合的に一生に亘って受けられる一方、研究者にとっては研究に必要な生体に関する情報や生体試料を簡易に得ることが可能であって、検診者により提供された身体データ等を国や医療・研究機関や民間企業がそれぞれの必要に応じて効率よく使用することが可能となるシステムが構築される。
【0030】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、一又は複数のライフケアセンターに夫々設置された一又は複数のライフケアセンター端末と、一又は複数の解析センターに夫々設置された一又は複数の解析センターサーバと、一又は複数の研究センターに夫々設置された一又は複数の研究センターサーバとからなり、前記ライフケアセンター端末と前記解析センターサーバとは接続可能であると共に前記解析センターサーバと前記研究センターサーバとは接続可能であることを特徴とする。
【0031】
請求項2記載の発明は、前記ライフケアセンター端末は、健康情報の解析・研究及び健康維持・長寿実現のための総合支援システムの会員(以下、会員という。)の氏名・住所のデータ(以下、名前データという。)及び/若しくは、会員の性別・年齢・生誕地等の個人履歴と健康に関するアンケート調査結果のデータ(以下、アンケートデータという。)及び/若しくは、会員の骨密度・肺活量等の生理的データ(以下、生理的データという。)と、を有する会員データをデータベースへ保存蓄積する手段と、蓄積された会員データを前記解析センターサーバへ送信する手段と、を備えることを特徴とする。
【0032】
請求項3記載の発明は、前記解析センターサーバは、ライフケアセンター端末から送信された会員データを新規に受信した場合には、新規会員データとしてデータベースのデータファイル上に新規会員レコードを形成する手段と、これらの新規会員レコードの所定の対応する箇所に、前記会員データ中の個々のデータを保存蓄積する手段と、会員の血液・尿等の生体試料を分析して得られたデータ(以下、生化学的データという。)を前記会員レコードの対応する所定の箇所に保存蓄積する手段と、全会員の会員データ・生化学的データから構成される個人総合データファイルを形成する手段と、全会員のアンケートデータ・生理的データ・生化学的データを基に性別・年齢別・地域別の解析を行う手段と、を備えることを特徴とする。
【0033】
請求項4記載の発明は、前記解析センターサーバは、会員レコードが既に形成されている会員の新たなアンケートデータ・生理的データ・生化学的データをライフケアセンター端末から受信した場合には、該当する会員レコードを検出し、会員レコードの所定の対応する箇所に、追加的に保存蓄積する手段と、会員レコードが既に形成されている会員の血液・尿等の生体試料を再度分析して得られた生化学的データを会員レコードの対応する所定の箇所に追加的に保存蓄積する手段と、この追加的に保存蓄積されたアンケートデータ・生理的データ・生化学的データを基に性別・年齢別・地域別の解析を行う手段と、を備えることを特徴とする。
【0034】
請求項5記載の発明は、前記研究センターサーバは、会員の生体試料から得られた細胞及びDNAの情報を保存蓄積する手段と、前記蓄積手段に蓄積された細胞及びDNAの情報を前記解析センターサーバに送信する手段と、前記解析センターサーバに保存蓄積された会員データを、性別・年齢別・地域別データとして前記解析センターサーバへ要求する手段と、前記解析センターサーバから送信された前記性別・年齢別・地域別データを受信する手段と、を備えてなることを特徴とする。
【0035】
請求項6記載の発明は、前記ライフケアセンター端末を介し前記解析センターサーバへ又は解析センターサーバへ直接に会員個人のデータを要求する手段と、会員個人のデータを要求する際に、全会員のアンケートデータ・生理的データ・生化学的データを基に性別・年齢別・地域別に統計分析されたデータのうち所望のデータとの比較を要求することが可能な手段と、このデータの比較を要求した場合には、統計分析されたデータから所望のデータが抽出され比較される比較手段と、を有することを特徴とする。
【0036】
請求項7記載の発明は、前記解析センターサーバは、前記研究センターサーバから送信された細胞とDNA情報データを、会員レコードの所定の対応する箇所に保存蓄積する手段を備えてなることを特徴とする。
【0037】
請求項8記載の発明は、前記解析センターサーバには、会員の血液・尿等の生体試料に基づき生化学検査をおこなう解析装置が接続され、前記解析センターサーバは、この解析装置により解析された解析データを所定の会員データファイルに蓄積保存する手段を備えることを特徴とする。
【0038】
請求項9記載の発明は、前記研究センターサーバには、会員の生体試料に基づき細胞解析と遺伝子解析をおこなう解析装置が接続され、前記研究センターサーバはこの解析装置により解析された解析データを解析センターサーバに送信する手段を備えることを特徴とする。
【0039】
請求項10記載の発明は、医療・研究機関、民間企業又は国(以下、医療・研究機関等という。)に設けられた一又は複数の医療・研究機関等端末が、一又は複数の前記解析センターサーバと接続可能であることを特徴とする。
【0040】
請求項11記載の発明は、前記解析センターサーバは複数のサーバより構成され、少なくとも個人を特定できるデータを蓄積するサーバと個人情報を特定できないデータを蓄積するサーバを備えることを特徴とする。
【0041】
請求項1乃至11の発明によれば、解析センターに会員データを保存蓄積することとしたので、個人情報のみならず、性、年齢、地域別の総合的な健康情報を得ることが可能となる。また、このデータを研究センターにおいて性別・年齢別・地域別データとして受信することができるため、このデータ等を基に健康や長寿に関する長期的な基礎研究が可能となり、研究者に長期間に亘る研究の機会を与えることとなる。更に、情報が解析センターに集中することとなるので、医療・研究機関がいままで個別に得ていた健康情報を効率よく、総合的に受け取ることが可能になる。
【0042】
【発明の実施の形態】
本発明に係る一実施例を図面に基づいて説明する。
【0043】
図1は、本発明に係る一実施例が適用された一例を示す全体構成を示す図である。図中1は、ライフケアセンターであり、1aは、ライフケアセンターに設けられたライフケアセンター端末である。図中2は、解析センターであり、2aは、解析センターに設けられた解析センターサーバである。図中3は、研究センターであり、3aは、研究センターに設けられた研究センターサーバである。図中4は、医療・研究機関や民間企業や国であり(以下、医療・研究機関等という。)、4aは、医療・研究機関等に設けられた医療・研究機関等端末である。
【0044】
ライフケアセンター端末1aは、電話回線等の一般公衆回線網5を介して、解析センターサーバ2aと接続可能となっており、解析センターサーバ2aは、同様に電話回線等の一般公衆回線網5を介して、研究センターサーバ3aと接続可能となっている。医療・研究機関端末4aは、同様に電話回線等の一般公衆回線網5を介して、解析センターサーバ2aと接続可能となっている。図中は、一般公衆回線網5を介して夫々のサーバが接続可能となっているが、専用回線を介して接続可能としてもよいことは勿論である。
【0045】
なお、図示しないが、各サーバ、端末等には、キーボード、マウス等の入力装置、ディスプレイ等の表示装置、プリンタ等の出力装置を備えたコンピュータなどで構成されている。
【0046】
ライフケアセンター1は、検診者個人である会員6を募集し、生体試料の採取、生活習慣に関するアンケート等の情報を収集する施設である。このライフケアセンター1は、各地域に設置され、会員6からの健康相談を受ける健康アドバイザーや医師が在中する施設である。このライフケアセンター1には、各々ライフケアセンター端末1aが設置される。
【0047】
解析センター2は、すべての情報を集めた総合センターとして、(1)会員情報の収集・解析・研究・保存・管理・配信、(2)提携企業や外部医療、研究機関との交流、(3)ライフケアセンター1や研究センター3の支援、(4)健康アドバイザーの養成、(5)その他、学会への発表、マスコミへの対応、一般業務などを行う施設である。この解析センター2には、解析センターサーバ2aが設置され、この解析センターサーバ2aには解析装置2bが接続されている。
【0048】
研究センター3は、生体試料から、健康や長寿に係る遺伝子や環境因子の解析・研究を行う施設である。このライフケア研究センター3には、研究センターサーバ3aが設置され、この研究センターサーバ3aには解析装置3bが接続されている。
【0049】
医療・研究機関等4は、医療行為を行ったり、医療に関する研究を行う機関である。この、医療・研究機関等に医療・研究機関等端末が設けられている。
【0050】
ここで、図面中、図2は、本システムの会員6とライフケアセンター1の関係を示した図であり、図3は、ライフケアセンター1と解析センター2の関係を示した図であり、図4は、解析センター2と研究センター3と医療・研究機関等4との関係を示した図であって、以下に本システムの動きをこれらの各関係に分けて夫々のサーバの動きを中心に図面に基づいて説明する。
【0051】
(1)まず、図2に示される本システムの会員6とライフケアセンター1の関係でのライフケアセンター端末1a等での処理等の動きを説明する。
【0052】
会員6の氏名・住所・身体・生活習慣に関するアンケート・生理機能解析結果などの会員データをキーボード等の入力装置により入力処理されるか又はリーダーで読み取り可能なデータシートとして作成し自動的に読み取らせライフケアセンター端末1aに入力処理される。
【0053】
すると、この入力処理された会員データは、一時的にライフケアセンター端末1aの記憶部に蓄積処理される。入力されたデータが、所定の量が蓄積されるか又は所定時間が経過すると、解析センターサーバ2aに電話回線等の一般公衆回線5又は専用回線により送信処理される。
【0054】
なお、ライフケアセンター1では、会員の生体試料となる血液、尿等を採取し解析センター2に搬送している。
【0055】
前記ライフケアセンター端末1aより送信された会員に関する種々の会員データを、解析センターサーバ2aは受信処理する。
【0056】
受信処理がされると、新規データとして解析センターサーバ2aのデータベースのデータファイル上に新規会員レコードが形成されそれぞれのデータが対応するフィールドに保存蓄積される。
【0057】
なお、既に会員として登録され会員レコードが形成された後、定期的に会員6生活習慣に関するアンケート・生理機能解析結果などの会員データが、追加的にライフケアセンター端末1aより解析センターサーバ2aへ送信される。解析センターサーバ2aはこれを受信処理し、該当する会員レコードの対応するフィールドにこのデータを保存蓄積する。
【0058】
(2)一方、図3に示されるようにライフケアセンター1から搬送された会員6の生体試料となる血液、尿等は、解析センターに設置された解析装置2bにより解析処理が行われる。即ち、この解析装置2bにより、検尿検査、血液検査や血液生化学検査等が行われ、検尿検査によって、尿中に含まれるタンパク質、糖、ケトン体等の生体物質の数値等や、血液検査によって白血球数等の血球測定や、血液生化学検査によって中性脂肪、ビタミン類、ミネラル類等の生体物質の数値等が解析処理される。この解析処理の際、解析装置2bには何れの会員の生体試料なのか明らかにするため、解析処理で得たデータに会員ナンバー等の識別符号を対応付けする。
【0059】
そして、解析処理が終了した解析結果データは、解析装置2bから解析センターサーバ2aに送られ会員のナンバー等の識別符号に基づいて会員レコードを検出し、対応するレコードの所定のフィールドに保存蓄積される。
【0060】
また、解析センター2において、ライフケアセンター1から搬送された会員の生体試料となる尿の一部と、血液の一部はそこに含まれる白血球をウイルスで不死化処理し増殖可能な細胞として保存、或いはDNA(Deoxyribo Nueleic Acid)として分離し、保存される。この保存データは管理データとして入力処理され、所定の蓄積処理により会員レコードの所定フィードに蓄積される。
【0061】
なお、解析センター2で保存された細胞、或いは分離されたDNA(Deoxyribo Nueleic Acid)は、研究センター3や希望に応じて外部の研究機関に搬送される。
【0062】
(3)図4に示される解析センター2と研究センター3と医療・研究機関等4との関係での解析センターサーバ2a、研究センターサーバ3a及び医療・研究機関等端末4aでの処理等の動きを説明する。
【0063】
医療・研究機関等に設置された医療・研究機関等端末4aから、解析センター2に設置された解析センターサーバ2aに電話回線等の一般公衆回線5又は専用回線を介しアクセスし、解析センターサーバ2aのデータベースに保存蓄積された会員データを性別・年齢別・地域別のデータとして閲覧することができる。
【0064】
この場合、データベースが個人を特定できるデータベースと個人を特定できないデータベースに分けられている場合には、個人情報を守るため、個人を特定できないデータベースにのみアクセス可能となっている。なお、その他、会員データが何れの個人のものであるか分からないように、氏名や住所などの個人を特定するデータには暗号化またはプロテクト等の処理を施してもよい。
【0065】
一方、研究センター3に設置された解析装置3bにより、解析センター2から搬送された細胞、或いはDNA(Deoxyribo Nueleic Acid)の解析処理が行われる。結果として得られた細胞のデータとDNA(Deoxyribo Nueleic Acid)の塩基配列は研究センターサーバ3aのデータベースに蓄積保存される。この塩基配列のデータと性別・年齢別・地域別や生化学・生理学・身体・生活習慣などのデータを解析し、健康や長寿に関わる遺伝子を決定または特定し、その遺伝子の塩基配列データを研究センターサーバ3aに入力する。
【0066】
そして、入力処理が行われたこれらの研究データは、電話回線等の一般公衆回線5又は専用回線を介して、解析センターサーバ2aに送信される。
【0067】
この健康や長寿に関わる細胞データや遺伝子の塩基配列の送信データ(DNA情報データ)を解析センターサーバ2aは、受信処理し、データベースの所定箇所に蓄積保存を行う。
【0068】
医療・研究機関等における医療・研究機関等端末4aは、会員6の求めに応じて、その会員6の個人データを解析センター2に設置された解析センターサーバ2aに受信あるいは発信することが可能とする。
【0069】
なお、更に、会員6又は会員6より承認された医師等は、インターネットなどを利用し、解析センター2に設置された解析センターサーバ2aにアクセスし、個人データを、パスワード等を利用することにより閲覧することが出来る。また、ライフケアセンター1では、会員6より承認を受けた医師等が会員のパスワードを利用し、解析センター2に設置された解析センターサーバ2aに蓄積されたデータベースにアクセスすることにより、会員の個人情報を閲覧し、会員に健康等についてのアドバイスが可能となっている。
【0070】
(4)次に、図5に示すように、検診者個人である会員6と、医療・研究機関4と、健康情報の解析・研究及び健康維持・長寿実現のための総合支援システムとの関係について説明する。ここで、100は健康情報の解析・研究及び健康維持・長寿実現のための総合支援システムである(以下、単に、総合支援システム100とする)。この総合支援システム100の構成は図1に示される総合支援システムを簡略化してある。
【0071】
会員は会員登録する際または登録後に与えられたID、パスワードを用いて、例えば、インターネット経由でライフケアセンター端末機1a又は会員6がアクセスするために専用に設けられたwebサーバなどを介して解析センター2aに検診者個人のデータ等を入手するためにアクセスすることができる。ここではライフケアセンター端末機1aを介して解析センター2aにアクセスした例で説明する。なお、説明は図6に基づいて行う。
【0072】
検診者個人である会員6は自宅などに設置したコンピュータや携帯電話などの端末装置から会員6が居住する地域に設置されたライフケアセンター端末1aにアクセスする(ステップS10)。
【0073】
ライフケアセンター端末1aは会員から送られてきた処理要求を受け取ると共に送られてきた会員のID、パスワードでアクセスしてきた会員が正規に登録された会員であるかを判断する(ステップS11)。
【0074】
正規の会員である場合は、処理要求を処理番号等の処理識別符号と共に解析センター2aに送信し、解析センターサーバ2aは処理要求を実行する(ステップS12)。
【0075】
処理後、処理データをライフケアセンター端末1aを介して会員に送信する(ステップS13)。
【0076】
会員の端末装置はライフケアセンター端末1aから処理データを受け取り表示する(ステップS14)。
【0077】
正規の会員でない場合は、アクセス不許可通知を返信する(ステップS15)。
【0078】
もし、要求されたDNA情報などのデータが解析センターサーバにない場合は、解析センターサーバ2aは研究センターサーバ3aに自動的に問い合わせをし、要求されたデータを取得するようにしても良い。
【0079】
同様に、医療・研究機関等4も上述の手順によりデータを入手することができる。医療・研究機関には図7に示すように専用のデータベースまたはサーバが用意されている。
【0080】
図8に基づき処理の流れを説明する。
医療・研究機関4に設置された端末からの処理要求とID、パスワードが総合支援システム100に送信される(ステップS21)。正規に登録された医療・研究機関等であることが判断された後、医療・研究機関等4に設置された端末に医療・研究機関等4向けに用意されたデータベースなどから一般データのリストが表示される(ステップS22)。表示された複数のリストから所望の項目を選択する(ステップS23)。選択された項目に応じて総合支援システム100は医療・研究機関4に設置された端末装置に表示のためのデータを送信する(ステップS24)。所望の項目の選択に関しては何段階か選択を繰り返す複数階層にしても良い。
【0081】
(個人データと一般データ)
次に、個人データと一般データについて説明する。ライフケアセンターを介して収集、蓄積されるデータは大きく分けて個人を特定することができる個人データと個人を特定することができない一般データとに分類される。
【0082】
個人データは個人のID、パスワードなどにより管理されていて、ID、パスワードを知らない第三者へこの個人データは提供されない。個人を特定する名前、住所などのデータを除いたデータは一般データとして扱われる。
個人が特定されないデータであっても、一般的なデータとしての解析、使用には会員本人の承認(インフォームドコンセント)を得たものだけに限られる。
【0083】
一般データは項目別に収集、蓄積されたデータと解析されたデータとがある、図7に示すように、個人向け一般データ、医療・研究機関向け一般データ、民間企業向け一般データ、国内向け一般データ等がある。
【0084】
その他、個人向けデータとして、本人と同姓、同年齢、同地域のデータと本人のデータを比較したデータのみを出力するようにデータベース等のシステムを構築するようにしても良い。
【0085】
そして、個人は個人向け一般データに、医療・研究機関は医療・研究機関向け一般データに、民間企業は民間企業向け一般データに、国は国内向け一般データにのみアクセスできるように構成するようにするのがデータ管理上望ましい。
【0086】
これらの一般データサーバDに蓄積されていないデータであっても既存のデータサーバCや研究センターのデータサーバEの一般データを共有できるようにしても良い。個人データは、図7に示されるように個人を特定できるデータサーバAまたは個人を特定できないデータサーバBに蓄積するようにしても良い。
【0087】
例えば、サーバAは氏名、住所等を蓄積したデータベースを有するデータサーバAであり、データサーバBは個人を特定できない本人のデータが記憶されている。
【0088】
(データの入力)
図9は上述の個人データと一般データとを入力及び蓄積するデータ入力システムを示す図であり、以下データの入力について説明する。
【0089】
検診者個人のすべてのデータ、生体試料には同一のIDが付与される。そして、解析センターサーバ1aには個人を特定できるデータ(氏名、住所)と個人を特定できないデータ(生活歴、身長、骨密度、などの物理的データ)が別のデータベースファイルとして作成される。また、個人を特定できるデータと個人を特定できないデータとを複数の別サーバにそれぞれ記憶しても良い。
【0090】
生体試料は個人を特定できない試料として解析センター2や研究センターでデータ化され、会員本人のデータとして記憶及び蓄積されていく。この生体資料の解析データは会員本人のデータとして図7のサーバBに記憶及び蓄積されていく。或いは一般データとして記憶及び蓄積されていく。
【0091】
その他、医療・研究機関、民間企業、国からの既存の研究情報をライフケアセンター1、解析センター2、研究センター3を介して解析センターサーバ2aに入力するようにしても良い。これらのデータの入力は一般公衆回線網5を介して行なわれる。
【0092】
(データの種類)
本システムで収集及び還元できる情報の種類を次に挙げる。具体的には、図13に示す。
【0093】
A:情報として得られるのも
1. 個人を特定できるデータ(サーバAに保存)
2. 個人を特定できないデータ(サーバBに保存)
3. 既存のデータ(サーバCに保存)
4.個人を特定できないデータと、既存のデータを統合して、性別、年齢別、地域別などに分類したデータ(サーバDで解析、保存)
5.個人データと性別、年齢別、地域別などに分類したデータと比較したデータ(サーバDで解析、保存)
6.データではないが、細胞やDNAなどの生体試料(解析センターで管理保存)
7.医療・研究機関、民間企業、国からの医療。健康情報(サーバCで保存、サーバDで解析)。
【0094】
B:情報として出せるもの
1. 会員個人が得ることができるデータ。
(1) 会員の名前や住所(サーバAから)。データを見れば個人が特定できる。
(2) 会員本人の全ての生データ(サーバBから)。データを見ただけでは個人を特定できず、サーバAのデータとつき合わせて始めて個人が特定できる。
(3) 解析データ(本人のデータと性別・年齢・地域別の総合データとの比較や、疾患のデータとの比較)。会員から許可を受けた、個人が特定できないデータとしてサーバBからサーバDに入力されたものを解析したデータ。
(4) 一般的な健康情報(様々な機関から発表された信頼ある研究結果や健康情報など)。
【0095】
2. 医療機関、研究機関、民間企業、国などの会員以外が得ることができるデータ。
(1) 個人が特定できないデータでサーバDに蓄積されたデータのうち、必要としている項目を組合わせたデータ。
(2) 一般的な健康情報(さまざまな機関から発表された信頼ある研究結果や健康情報など)
【0096】
(サーバ上の身体データの取り扱いの例)
例えば、図10に示すように、データの依頼者が、個人、医療機関、研究機関、民間機関、国のいずれかであることに従い、提供されるデータ種類や料金等が決定されるようにしても良い。また、依頼者が受けるメリットを考慮して構築したデータベースサーバを提供することができる。
【0097】
具体的に例示すると、依頼者が個人の場合は、依頼者本人に関する全データ、一般データとの比較データ、個人向け一般データ等を使用可能とし、最も安価な料金で提供する。これにより、依頼者は、健康度、老化度のチェックが可能となると共にこの情報を健康の維持、増進のために活用することができる。従って、個人の健康な長寿の実現を図ることができると共に、その結果として国は、医療費の削減を実現すること可能となる。
【0098】
また、依頼者が医療機関、研究機関である場合は、医療・研究機関向け一般データを使用可能とし、個人向けデータの次に安価な料金で提供する。これにより、この一般データを利用した健康、疾患研究を行うことが可能となり、更に進んだ研究成果を期待できる。
【0099】
更に、依頼者が民間企業である場合、民間企業向け一般データを使用可能とし、医療機関や研究機関が支払う料金よりも高額な料金で提供する。これにより、この一般データを利用した健康器具や医薬品等の開発が可能となり、その結果として健康産業の育成が図られる。
【0100】
なお、依頼者が国である場合は、一般データを使用可能とし、医療・研究機関向け一般データと同等の料金で提供する。これにより、国はこの一般データの解析による国民の健康度調査が可能となり、その結果として医療費の削減を実現すること可能となる。
【0101】
(個人情報の検診者個人への還元の具体例)
生活習慣病の中でも、特に癌、心臓血管障害、脳血管障害の3大疾患は誰にでも起こる病気ではないが、加齢と共に増加する。そのため、誰にでも生じ、避けることができない生理的老化と区別して病的老化として定義されている。この病的老化の進み具合を測定することで、将来の生活習慣病の発症を予測することが可能になる。
【0102】
更に、生活習慣病の中でもっとも影響のある因子が栄養であることが知られている。そのため、食生活や、生体内(主に血中と尿中)の栄養素の濃度を調べることで、やはり将来の生活習慣の発症を予測することが可能になる。
糖尿病などの疾患も、血液検査や尿検査により診断可能である。
【0103】
そこで、このシステムにより、依頼された個人に対して生活習慣病予防のための次のような情報を提供する。
【0104】
1. サーバDにて、年齢、性別、食習慣、生理学的及び生化学的情報により、老化度や栄養の状態などを知らせる。
【0105】
2. そこから病気の成り易さ因子を総合的に比較・分析し、サーバAの個人データと比較して、検査の結果に合わせて本人に自動的に異常値を表示して知らせる。
(1) 個人情報は各地の地域に設置したライフケアセンターの端末、あるいは解析センターから手紙にて取得可能にする。
(2) 個人情報以外の一般情報(医療・研究機関、民間企業、国より出された健康情報)は上記以外にホームページからも取得可能にする。
【0106】
3. 生活改善のためのステップを紹介する。
(1) 年齢や性格、個人レベルに合わせた栄養と運動の指導(端末から、あるいはライフケアセンターに常駐する医師や健康指導員による)
(2) すでに病気にかかっている可能性があると診断された人に対する医療機関の紹介
【0107】
(検診者個人への還元の手順)
次に、図11に示される情報の還元を示す図における検診者個人への比較情報の還元手順を図13及び図12に示すフローチャートを用いて説明する。
【0108】
ここで、図13に示すように、個人情報を一般データ(統計情報)と比較する際は、個人を特定できないサーバBを経由して、一般データサーバDにアクセスする。図11において、データの蓄積を行うサーバ20は一般データサーバDである。
【0109】
検診者個人である会員6は例えばライフケアセンター端末1aの端末装置等から個人情報を特定できないサーバBにアクセスする(ステップS30)。
【0110】
サーバBは会員から送られてきた処理要求を受け取ると共に送られてきた会員のID、パスワードでアクセスしてきた会員が正規に登録された会員であるかを判断する(ステップS31)。
【0111】
正規の会員である場合は、ライフケアセンター端末1aに認証の確認が完了したことを通知して、個人を特定できない個人情報の入力を促す(ステップS32)。検診者6、医師またはアドバイザーが検診者6の検査データを入力し、一般データとの比較要求と共に個人情報を特定できないサーバBに送信する(ステップS33、S34)。
【0112】
また、サーバBはサーバDへ新規のデータとして検査データを送信する。サーバDでは新規な一般データとして登録する。統計分析データは新規にデータの入力があった際または所定期間ごとに再度分析され更新される。
【0113】
サーバBは個人を特定できない情報として保存蓄積する(ステップS35)。次に、送信されたデータの比較要求があるかどうかを判断する(ステップS36)。
【0114】
比較要求がない場合は、ライフケアセンター端末1aにデータの蓄積保存が完了した旨を通知する(ステップS37)。
【0115】
比較要求がある場合は、入力された個人が特定できないデータに比較処理番号を付して、データサーバDに比較要求と共に入力された個人が特定できないデータをデータサーバDに送信する(ステップS38)。
【0116】
比較要求、比較処理番号及び個人が特定できないデータを受け取ったデータサーバDは一般データとの比較を実行する(ステップS39)。具体的には、受信したデータに含まれる性別データ、年齢データ、地域データなどを用いて、統計分析されたデータから所望のデータを抽出して比較をする。
【0117】
更に、データサーバDは図11に示されるように、比較結果から検診者に報告、助言指導、医療機関の紹介等の判断を行い比較結果に基づく報告などをデータサーバBを介して、ライフケアセンター端末1aに送信する(ステップS40〜S42)。比較対象としては、血糖値、骨密度、動脈硬化度、ビタミンなどの栄養素濃度が例として挙げられる。
【0118】
(一般情報の医療機関、研究機関、民間企業、国への還元の具体例)
医療機関:
(1) 性別や年齢を考慮に入れた、血中や尿中の構成成分の新しい基準値の獲得
(2) 生活習慣病に対する新しい判断値の獲得
(3) 生活習慣と生活習慣病の相関関係の研究・調査
【0119】
研究機関:
(1) 長寿や健康に関わる遺伝子や環境因子の研究
(2) 生活習慣と生活習慣病の相関関係の研究・調査
【0120】
民間企業:
(1) 長寿や健康のための栄養補助食品や器具など、これらに関わるビジネスのチャンス。
(2) 保険業界の医療保険の見直し
【0121】
国:
(1) 健康調査
(2) 医療費削減のための、データを基にした健康維持と促進の呼び掛け
【0122】
(一般情報の医療機関、研究機関、民間企業、国への還元の手順)
次に、図11に示される情報の還元を示す図における検診者個人への比較情報の還元手順を図14に示すフローチャートを用いて説明する。
【0123】
ここで、図13に示すように、医療機関、研究機関、民間企業、国に設置された通信端末は一般データサーバDに直接アクセスできる。図11において、データの蓄積を行うサーバ20は一般データサーバDである。
【0124】
該通信端末に利用者はID及びパスワードを入力して、一般データサーバDにアクセスする(ステップS50)。
【0125】
一般データサーバDは会員から送られてきた処理要求を受け取ると共に送られてきた会員のID、パスワードでアクセスしてきた会員が正規に登録された会員であるかを判断する(ステップS51)。
【0126】
正規の会員である場合は、送信されたIDに基づき会員がアクセス可能なデータを判断する(ステップS52)。正規の会員でない場合はアクセス不許可通知を送信する(ステップS53)。
【0127】
IDにより利用者の端末が医療機関及び研究機関であると判断された場合には、医療・研究機関向け一般データへのアクセスを許可する。民間企業の場合は民間企業向け一般データへのアクセスを許可する。また、国の場合は統計分析したデータへのアクセスを許可する。
【0128】
このようにアクセス可能なデータを判断した後に、通信端末にアクセス可能なデータリストを送信する(ステップS54)。
【0129】
通信端末は受け取ったリストを表示する(ステップS55)。続いて、表示されたリストの中から所望の項目を選択するか、リストにない場合は新規に検索式を入力するなどして、所望のデータの要求を行う(ステップS56)。
【0130】
一般サーバDは要求されたデータ存在するかを判断する(ステップS57)。検索式等に誤りがある場合は、通信端末にエラー通知をする(ステップS58)。
【0131】
要求されたデータが存在する場合は、データを抽出し、通信端末に送信する(ステップS60〜S61)。
【0132】
(個人データの収集例)
図16に個人データの収集例を示す。予め決められた複数の項目(A、B、C、D等)を多数の会員(A1、A2、A3、A4等)から収集して記憶させる。会員のデータは性別・年齢・地域別など種類別としても記憶できる。本実施例に係るデータベースはその中で自由な組合わせが可能なため、項目と会員数が増えていくにしたがって、その組合わせ方は指数関数的に増えていく。会員や医療・研究機関、企業、国に対して希望する項目と、性別、年齢、地域等の種類別の会員のデータを供与できる。
【0133】
本実施例によれば、以下の作用効果を奏する。
(1)本実施例に係るシステムにより、身体内部の情報を適格に伝え、健康に対する助言を行うことが可能となる。地元に密着したライフケアセンター1により、会員6は、気軽に長期間に亘る助言を受けることが出来る。従来の調査システムでは不可能であった各個人の将来の健康度・老化度の予想が可能となる。即ち、個人を長期間に亘って調査することが可能となるため、加齢による平均的な変化のみならず、各個人の健康度・老化度の予想も可能となる。
【0134】
(2)解析センターに設置されたサーバに会員データを集中して保存蓄積することとしたので、個人情報のみならず、性、年齢、地域別の総合的な健康情報を得ることが可能となる。従って、長期間に亘る解析・研究を行うことが出来るようになるため、国民がどのように老化し、その影響を与える遺伝子や環境因子を特定することに役立つこととなる。これにより健康維持や長寿が実現すれば、現在問題となっている医療費の削減に大きく貢献することが可能である。
【0135】
(3)性、年齢、地域別の総合的な健康情報のデータを研究センターに設置されたサーバにより受信することが出来るため、健康や長寿に関する長期的な基礎研究が可能となり、研究者に長期間に亘る研究の機会を与えることが出来る。これまでは基礎研究の成果が国民に還元されることは少なかったが、ここで得られた成果は、ライフケアセンターや解析センターあるいは学会、企業、国を通して国民のために提供することが可能となる。
【0136】
(4)情報がセンターに集中することとなるため、医療・研究機関等がいままで個別に得ていた健康情報を効率よく、総合的に受け取ることが可能になる。健康意識が高い人が本システムの会員になると思われるので、企業は製品情報を効率よく伝えることが出来る。健康の維持や長寿の実現には、食生活や住環境など、生活全般に渡る指導が必要となる。そのため、生活に関する全ての企業参加が可能となる。このシステムによる情報は、会員が増えるに従って、血中個々の要素などの、性別、年齢別、地域別の正確なデータが蓄積される。例えば、ビタミンCの血中濃度の基準値を性別や年齢を考慮して決めることができる。
【0137】
(5)このシステムによる情報は、会員が増えるに従って、血中個々の要素などの、性別、年齢別、地域別の正確なデータが蓄積される。例えば、ビタミンCの血中濃度の基準値を性別や年齢を考慮して決めることができる。従って、これまでは全国民の平均値を単に示しているに過ぎず、個体差は考慮されていなかったが、老化度や生活習慣病の発症率の個体差を考慮に入れた個人指導が可能になる。
【0138】
(6)本実施例に係るシステムが利用されることにより、予防医学の分野に関わる新しいビジネスが生ずるため、新しい雇用の機会が生ずる可能性がある。
【0139】
また、本実施例によれば、検診者個人に対して以下の作用効果を奏する。
【0140】
(1)検診者の居住地域にライフケアセンターを設置するので、気軽に訪れることができる。
【0141】
(2)健康状態を把握することが目的なので、健康診断のように気軽に受けることができる。
【0142】
(3)これまでの、単なる一般的な健康情報ではなく、個々の検診データから、実際に健康になるための助言と指導を個人レベルで受けることができる。
【0143】
(4)継続して受けることにより、自分の老化の進行度、生活習慣病の発症確率が分かるので、病気になる前に適切な対応をし、予防をすることができる。
【0144】
(5)常に自分の健康状態を知ることが可能になり、健康維持・増進や医療費の削減に役立つ。
【0145】
(6)膨大な個人データが蓄積するシステムは機密漏えい防止のため厳重なデータ管理を行う集中システムであるため、安心して検診を受けられるようになる。
【0146】
更に、このように蓄積されたデータから以下の作用効果を奏する。
【0147】
(1)医療・研究機関は健康に必要な環境や遺伝的な因子を探る研究に役立つこととなる。
【0148】
(2)民間企業は健康に必要な栄養補助食品などの開発や、保険会社の保険料算定など、企業の発展・育成に役立つこととなる。
【0149】
(3)国は国民の健康調査に利用したり、医療・研究機関や民間企業によってだされる健康実現のための情報から、医療面の改革、それに伴う国家医療削減に役立つこととなる。
【0150】
つまり、これまで個別に行ってきたデータの収集を集約し有益に共有することで、参加する個人、団体すべてが必要に応じてデータを取り出し、使用することを可能にする。
【0151】
更に、民間企業や国にとって大きなメリットがあるので、これらからの多額の財政援助が期待できる。それにより、検診者個人は安価で自分のデータを知ることができ、センターの発展も可能になる。
【0152】
本実施形態において対象となる検査項目の一例を以下に示す。
【0153】
(1)健康チェック
問診:生活調査(生活習慣、環境)、病歴調査(既住歴、家族歴)、服薬及び栄養補助食品摂取調査など。
検尿検査:試験紙法或いは生化学検査による尿中に含まれる生体物質(例、タンパク質、糖、ケトン体など)。
血液検査:血球測定(白血球数など)、血液生化学検査による生体物質(例、中性脂肪、ビタミン類、ミネラル類など)。
生理学的検査:測定器具を用いた検査(例、骨密度、視力や聴力測定、体力測定、神経系・循環器系・呼吸器系検査、形態測定、脂肪率や細胞内水分測定など)。
老化関連遺伝子及び疾患(癌など)のマーカー検査:細胞解析や遺伝子解析による検査(例、アルツハイマー病関連、骨粗鬆症関連、種々の癌など)。
【0154】
(2)精神面接調査
面接或いは質問紙による日常生活における生活活動能力、満足度などの調査。
【0155】
(3)酸化ストレスが老化の一因になっていることから、身体能力や血液から生理的或いは生化学的、遺伝学的検査による酸化ストレスの度合い(老化度)。
【0156】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、解析センターに会員データを保存蓄積することとしたので、個人情報のみならず、性、年齢、地域別の総合的な健康情報を得ることが可能となるため、会員が健康に関する適切な助言を身近な所で簡易・簡便に総合的に一生に亘って受けられることとなる。また、このデータを研究センターにおいて性別・年齢別・地域別データとして簡易に受信することができることとなる。従って、このデータ等を基に健康や長寿に関する長期的な基礎研究が可能となり、研究者に長期間に亘る研究の機会を与えることとなる。更に、情報が解析センターに集中することとなるので、医療・研究機関がいままで個別に得ていた健康情報を効率よく、総合的に受け取ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例の全体の構成を示す図である。
【図2】本発明に係る一実施例のシステムの会員とライフケアセンターの関係を示した図である。
【図3】本発明に係る一実施例のシステムのライフケアセンターと解析センターの関係を示した図である。
【図4】本発明に係る一実施例のシステムの解析センターと研究センターと医療・研究機関の関係を示した図である。
【図5】本発明に係る一実施例のシステムの概略図を示した図である。
【図6】本発明に係る一実施例のシステムの会員と総合支援システムとの処理手順を示したフローチャートである。
【図7】本発明に係る一実施例のデータ出力システムにおけるサーバの構成を示した図である。
【図8】本発明に係る一実施例のシステムにおける医療機関などのデータの抽出のフローチャートである。
【図9】本発明に係る一実施例のシステムにおけるデータ入力システムの構成を示した図である。
【図10】本発明に係る一実施例のシステムのサーバ上の身体データの取り扱いを説明するための図である。
【図11】本発明に係る一実施例のシステムにおける情報の還元を説明するための図である。
【図12】本発明に係る一実施例のシステムにおいて検診者とデータサーバB及びデータサーバDとにおけるデータ比較の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】本発明に係る一実施例のシステムにおける新規システムによる解析センターのコンピュータサーバ上のデータの流れを示す図である。
【図14】本発明に係る一実施例のシステムにおいて医療機関、研究機関、民間企業、国に設置された通信端末と一般データサーバDとの処理手順を示すフローチャートである。
【図15】本発明に係る一実施例のシステムにおいて、個人データの収集例を示す図である。
【符号の説明】
1 ライフケアセンター
1a ライフケアセンター端末
2 解析センター
2a 解析センターサーバ
2b 解析装置
3 研究センター
3a 研究センターサーバ
3b 解析装置
4 医療・研究機関等
4a 医療・研究機関等端末
5 一般公衆回線網
6 会員
100 総合支援システム
Claims (11)
- 一又は複数のライフケアセンターに夫々設置された一又は複数のライフケアセンター端末と、一又は複数の解析センターに夫々設置された一又は複数の解析センターサーバと、一又は複数の研究センターに夫々設置された一又は複数の研究センターサーバとからなり、前記ライフケアセンター端末と前記解析センターサーバとは接続可能であると共に前記解析センターサーバと前記研究センターサーバとは接続可能であることを特徴とする健康情報の解析・研究及び健康維持・長寿実現のための総合支援システム。
- 前記ライフケアセンター端末は、健康情報の解析・研究及び健康維持・長寿実現のための総合支援システムの会員(以下、会員という。)の氏名・住所のデータ(以下、名前データという。)及び/若しくは、会員の性別・年齢・生誕地等の個人履歴と健康に関するアンケート調査結果のデータ(以下、アンケートデータという。)及び/若しくは、会員の骨密度・肺活量等の生理的データ(以下、生理的データという。)と、を有する会員データをデータベースへ保存蓄積する手段と、
蓄積された会員データを前記解析センターサーバへ送信する手段と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の健康情報の解析・研究及び健康維持・長寿実現のための総合支援システム。 - 前記解析センターサーバは、ライフケアセンター端末から送信された会員データを新規に受信した場合には、新規会員データとしてデータベースのデータファイル上に新規会員レコードを形成する手段と、
これらの新規会員レコードの所定の対応する箇所に、前記会員データ中の個々のデータを保存蓄積する手段と、
会員の血液・尿等の生体試料を分析して得られたデータ(以下、生化学的データという。)を前記会員レコードの対応する所定の箇所に保存蓄積する手段と、
全会員の会員データ・生化学的データから構成される個人総合データファイルを形成する手段と、
全会員のアンケートデータ・生理的データ・生化学的データを基に性別・年齢別・地域別の解析を行う手段と、を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の健康情報の解析・研究及び健康維持・長寿実現のための総合支援システム。 - 前記解析センターサーバは、会員レコードが既に形成されている会員の新たなアンケートデータ・生理的データ・生化学的データをライフケアセンター端末から受信した場合には、該当する会員レコードを検出し、会員レコードの所定の対応する箇所に、追加的に保存蓄積する手段と、
会員レコードが既に形成されている会員の血液・尿等の生体試料を再度分析して得られた生化学的データを会員レコードの対応する所定の箇所に追加的に保存蓄積する手段と、
この追加的に保存蓄積されたアンケートデータ・生理的データ・生化学的データを基に性別・年齢別・地域別の解析を行う手段と、を備えることを特徴とする請求項3に記載の健康情報の解析・研究及び健康維持・長寿実現のための総合支援システム。 - 前記研究センターサーバは、会員の生体試料から得られた細胞及びDNAの情報を保存蓄積する手段と、
前記蓄積手段に蓄積された細胞及びDNAの情報を前記解析センターサーバに送信する手段と、
前記解析センターサーバに保存蓄積された会員データを、性別・年齢別・地域別データとして前記解析センターサーバへ要求する手段と、
前記解析センターサーバから送信された前記性別・年齢別・地域別データを受信する手段と、を備えてなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の健康情報の解析・研究及び健康維持・長寿実現のための総合支援システム。 - 前記ライフケアセンター端末を介し前記解析センターサーバへ又は解析センターサーバへ直接に会員個人のデータを要求する手段と、
会員個人のデータを要求する際に、全会員のアンケートデータ・生理的データ・生化学的データを基に性別・年齢別・地域別に統計分析されたデータのうち所望のデータとの比較を要求することが可能な手段と、
このデータの比較を要求した場合には、統計分析されたデータから所望のデータが抽出され比較される比較手段と、を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の健康情報の解析・研究及び健康維持・長寿実現のための総合支援システム。 - 前記解析センターサーバは、前記研究センターサーバから送信された細胞とDNA情報データを、会員レコードの所定の対応する箇所に保存蓄積する手段を備えてなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の健康情報の解析・研究及び健康維持・長寿実現のための総合支援システム。
- 前記解析センターサーバには、会員の血液・尿等の生体試料に基づき生化学検査をおこなう解析装置が接続され、
前記解析センターサーバは、この解析装置により解析された解析データを所定の会員データファイルに蓄積保存する手段を備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の健康情報の解析・研究及び健康維持・長寿実現のための総合支援システム。 - 前記研究センターサーバには、会員の生体試料に基づき細胞解析と遺伝子解析をおこなう解析装置が接続され、前記研究センターサーバはこの解析装置により解析された解析データを解析センターサーバに送信する手段を備えることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の健康情報の解析・研究及び健康維持・長寿実現のための総合支援システム。
- 医療・研究機関、民間企業又は国(以下、医療・研究機関等という。)に設けられた一又は複数の医療・研究機関等端末が、一又は複数の前記解析センターサーバと接続可能であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の健康情報の解析・研究及び健康維持・長寿実現のための総合支援システム。
- 前記解析センターサーバは複数のサーバより構成され、少なくとも個人を特定できるデータを蓄積するサーバと個人情報を特定できないデータを蓄積するサーバを備えることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の健康情報の解析・研究及び健康維持・長寿実現のための総合支援システム。
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