JP2004184639A - 光学コード撮影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】鏡面体上に描かれかつ透明な薄膜が被着されたような情報コードであっても、ノイズの少ない鮮明な映像を取得することが可能な情報コード撮影装置を提供すること。
【解決手段】情報コード撮影装置は、イメージセンサ内蔵のカメラと、カメラの先端に装着される撮影補助具とを有する。撮影補助具が、外光を遮るフードと、カメラの光軸前方所定距離に位置する被写体を、カメラの光軸とは異なる方向から斜めに照らす照明器と、被写体表面で斜めに反射された正反射光をカメラへと迂回して案内する正反射光案内光学系とを含む。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば二次元コード読取装置(リーダ)の撮影手段等として使用される光学コード撮影装置に係り、特に、鏡面体上に描かれた光学コードの撮影に好適な光学コード撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶パネル、プラズマディスプレイパネル、ブラウン管等の工業製品の生産ラインにおいては、製品自体にレーザマーカを用いて直接に二次元コードを描くことが行われている。このようにして描かれた二次元コードは、ガラス板の表面に例えば金属クロム等よりなる二次元コードパターンを有するものであるから、所謂鏡面体を呈することとなり、拡散反射光を利用する従来の二次元コード撮影装置によっては、明瞭な映像を取得することが困難である。そこで、本出願人は先に、同軸落射型光学系を用いることによって、鏡面体表面で生ずる正反射光を利用した二次元コード撮影装置を提案している(特許文献1参照)。
【0003】
このように正反射光を利用した従来の二次元コード撮影装置の構成図が図10に示されている。同図に示されるように、二次元コード撮影装置7は、イメージセンサ内蔵のカメラ710と、カメラ710の先端に装着される撮影補助具720とを有する。尚、図において、符号2で示されるものは液晶パネル、プラズマディスプレイパネル、ブラウン管等のガラス板、2aはガラス板2の表面、2bはガラス板2の表面2aにレーザマーカ等を用いて金属クロムを付着してなる二次元コードである。
【0004】
カメラ710と撮影補助具720とは、図示しないスクリューマウントを介して、カメラの光軸726の周りに回転可能に結合される。フード727は、下面側が開放された有底角筒体であり、光導入孔を介して、カメラ710と光学的に結合される。レンズ723で代表されるカメラへの導入光学系の光軸は、カメラの光軸726と同軸に整合されている。レンズ723の光軸前方(図では下方)には、反射面を45度の角度に傾けて選択性光学部品(偏光ビームスプリッタ、ハーフミラー等)722が配置され、この選択性光学部品722の水平方向所定距離離れた位置には照明器721が配置されている。照明器721としては赤色発光ダイオード等の単色光源が使用され、これにより単色光が出射される。照明器721から水平方向へ出射された照明光724は、選択性光学部品722の下面で下向きに反射される。そのため、二次元コード2bは照明器721からの照明光724によって真上から照らされる。ガラス2の表面2a並びに二次元コード2bにより構成される鏡面で反射された正反射光725は、真上に向かって進んだ後、選択性光学部品722を透過して、レンズ723へと入射される。先に説明したように、レンズ723で代表される光学系の光軸とカメラ710の光軸726とは同軸整合されるため、カメラ710からは、二次元コード2bを真上から撮影して得られた映像が出力される。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−269490号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図10に示される従来の二次元コード撮影装置にあっては、液晶パネル、プラズマディスプレイパネル等の生産ラインにおいては、しばしばガラス2の表面2a並びに二次元コード2bの表面に、透明な薄膜(例えば、その材質はポリイミドである)が被着されることから、光の干渉作用によって、二次元コードの読取りに支障を来すという問題点が指摘されている。
【0007】
従来装置の光学系の作用説明図が図11に示されている。同図において、2はガラス板、21は透明な薄膜、721は照明器、L0は照明器721から出射された照射光、L1はガラス板2の表面2aによる反射光、L2は薄膜21の表面21aによる反射光、nは薄膜21の屈折率、dは薄膜21の厚さである。
【0008】
図から明らかなように、同軸落射型光学系を利用すると、照射光L0と反射光L1,L2とは同軸となるため、それらの光の位相差に基づいて、薄膜21の厚さの変化に伴い局部的な光の強めあいと弱めあいとが生じ、結果として所謂干渉作用によって二次元コード上に局部的な明暗が生じてしまい、そのような映像からでは二次元コードの解読に支障を来す。
【0009】
さらに、従来の二次元コード撮影装置にあっては、照明器721として例えば赤色発光ダイオードのような単色光源が採用されることに加え、照明器721からの照射光724は、ハーフミラーや偏光ビームスプリッタといった選択性光学部品722の反射時並びに透過時において減衰するため、カメラ710に対して十分な光量を有する正反射光725を導入することが困難とされている。
【0010】
この発明は、このような従来の光学コード(例えば、)二次元コード等)撮影装置における問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、鏡面体上に描かれかつ透明な薄膜が被着されたような光学コードであっても、干渉作用の起こりにくい、ノイズの少ない鮮明な映像を取得することが可能な光学コード撮影装置を提供することにある。
【0011】
また、この発明の他の目的とするところは、被写体である光学コード(例えば、バーコードや二次元コード等)に被着された薄膜の色濃度が濃いことにより、光の吸収が生ずる場合であっても、十分な光量を有する正反射光をカメラに導入して、明瞭なコントラストを有する映像を取得することが可能な光学コード撮影装置を提供することにある。
【0012】
また、この発明の他の目的とするところは、カメラに撮影補助具を装着する際に、回転締め付け位置がどの角度であろうとも、被写体上の特定点に正確に視野を合わせることができるようにした光学コード撮影装置を提供することにある。
【0013】
また、この発明の他の目的とするところは、簡単な切替操作を行うだけで、拡散反射光利用型と正反射光利用型とに任意に切り替えることが可能な光学コード撮影装置を提供することにある。
【0014】
本発明に係る光学コード撮影装置のさらに他の目的並びに作用効果については、以下の明細書の記述を参照することにより、当業者であれば容易に理解されるであろう。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明の光学コード撮影装置は、イメージセンサ内蔵のカメラと、カメラの先端に装着される撮影補助具とを有している。ここで、イメージセンサとしてはCCD素子を代表的に挙げることができる。
【0016】
撮影補助具は、外光を遮るフードと、カメラの前方所定距離に位置する被写体を、カメラの光軸とは異なる方向から斜めに照らす照明器と、カメラへの入射軸がカメラの光軸と同軸となるように、被写体からの正反射光をカメラへと迂回して案内する正反射光案内光学系とを含んでいる。
【0017】
このような構成によれば、カメラに導入される反射光は、被写体に対して斜めに光を照射しつつ得られた正反射光であるから、被写体としてガラス板上に金属クロムで二次元コードを描き、さらにその表面に二次元コードを覆って透明な薄膜を有するような場合であっても、ガラス板表面での反射光と薄膜表面での反射光とは同軸とならないため、位相差に基づく干渉作用が生ずることはなく、その結果干渉縞などの影響を受けない、ノイズの少ない鮮明な光学コードの映像が得られる。このような映像であれば、その後段の画像処理並びに解読処理を通じて、光学コードの意味内容を正確に解読することができる。加えて、ハーフミラー、ビームスプリッタが存在しないため、光の減衰が少なく、十分な光量を得ることができる。
【0018】
本発明の好ましい実施の形態においては、正反射光案内光学系が、カメラの光軸上にあって、迂回光路を経て到来する被写体からの正反射光をカメラに向けて反射する同軸整合ミラーを含む、ようにしても良い。このような構成によれば、カメラに入射される正反射光の光軸とカメラの光軸とが一致することにより、例えばカメラと撮影補助具との結合にスクリューマウントを採用したような場合、締め付け途中の回転中においても、カメラの視野は常に一定の被写体に狙いを定めた状態に維持されるから、被写体に対する照準が容易となる。
【0019】
本発明の好ましい実施の形態においては、同軸整合ミラーが、カメラの光軸上に出没可能とされているようにしても良い。このような構成によれば、同軸整合ミラーが存在する状態では、正反射光を利用して被写体を撮影できる一方、同軸整合ミラーが存在しない状態では、拡散反射光を利用して被写体を撮影することができるから、被写体の表面性状が鏡面体であるかそれとも拡散体であるかに応じ、常に最適な撮影環境を選択させることができる。
【0020】
別の一面から見た本発明は、鏡面体対応の光学コード読取装置として捉えることができる。この鏡面体対応の光学コード撮影装置は、被写体を斜め上から照らす照明器と、被写体からの正反射光を抽出する正反射光抽出光学系と、正反射光抽出光学系を介して抽出された正反射光を受光して電気信号に変換するイメージセンサとを有している。
【0021】
このような構成によれば、ガラス板の上に金属クロムを被着してなる二次元コードが存在し、さらにその上に、透明な薄膜が被着されているような状況にあっても、薄膜表面反射光の光軸とガラス板表面反射光の光軸とは僅かにずれて一致しないから、従前の同軸落射光学系を採用した光学コード撮影装置のように、光の干渉効果によって、映像に局部的な明暗が生ずることがない。
【0022】
以上述べた本発明の光学コード撮影装置において、照明器としては、白色光を照射するものを採用することが好ましい。このような構成によれば、白色光であるため、広い周波数成分を含んでいるため、光の干渉が生じにくい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の好適な実施の一形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。尚、以下に述べる実施形態はあくまでも本発明の一例に過ぎないものであり、本発明の及ぶ範囲は特許請求の範囲の規定の文言によってのみ定義されることは言うまでもない。
【0024】
本発明に係る二次元コード撮影装置の構成図が図1に示されている。この二次元コード撮影装置1は、イメージセンサ内蔵のカメラ110と、カメラ110の先端に装着される撮影補助具120とを有する。カメラ110と撮影補助具120とを結合するマウント部112としては、所謂スクリューマウントが使用される。このスクリューマウントは、カメラの光軸111の周りに回転可能で、所定の深さまでねじ込むことによって固定される。
【0025】
被写体としては、この例では、ガラス板2の表面2a上に、レーザマーカで描かれた二次元コード2bを有するものが採用される。二次元コード2bの材料としては金属クロムが使用されている。そのため、この被写体は、全体として鏡面として機能する。尚、ガラス板2としては、液晶パネル、プラズマディスプレイパネル等のガラス部分がこれに相当する。また、これら液晶パネル、プラズマディスプレイパネル等の製造ラインにおいては、さらにこの上に、透明な薄膜が被着される場合がある。薄膜の材質は例えばポリイミドである。先に図10を参照して説明したように、同軸落射型光学系を採用した二次元コード撮影装置の場合、この薄膜が災いして、光の干渉作用により、二次元コード2bの映像に局部的な明暗が生ずる。
【0026】
次に、撮影補助具120の構成について説明する。撮影補助具120は、外光を遮るフード128を有する。フード128は、下面が開放された有底角筒体である。フード128の図では上端面には、カメラ110側と撮影補助具120側とを連通する開口が形成されている。この開口を通じて、カメラ110内の光学系と撮影補助具120内の光学系とが光結合される。
【0027】
フード128内には、被写体である二次元コード2bを斜め上方から照らす照明器121が配置されている。照明器121の光源としては白色発光ダイオードが使用される。そのため、照明器121から発せられる照射光122は、広範なスペクトル成分を有する白色光となる。
【0028】
照明器121から発せられた照射光122は、被写体である二次元コード2b及びガラス板2の表面2aにおいて斜め上へと正反射される。こうして得られた正反射光123の光軸延長線上には、第1ミラー124が配置される。一方、カメラ110の光軸111の延長線上にはレンズ126及び第2ミラー125が配置されている。レンズ126の光軸127とカメラ110の光軸111とは同軸に整合されている。さらに、第1ミラー124で反射された正反射光123は、第2ミラー125へ向けて進み、しかる後、第2ミラー125で反射されて、レンズ126へ向けて進む。つまり、第2ミラー125において、二次元コード2bからの正反射光の光軸と、レンズ126の光軸127と、カメラ110の光軸111とが何れも同軸に整合される。換言すれば、第1ミラー124と、第2にミラー125と、レンズ126とにより、カメラ110への入射軸がカメラの光軸111と同軸となるように、被写体からの正反射光をカメラ110へと迂回して案内する正反射光案内光学系が構成される。
【0029】
この状態でカメラ110から得られる映像は、図2に示されるように、照射光122の光軸122aの被写体(二次元コード2a)上の入射点がカメラの光軸111の延長線上に位置する状態(換言すれば、被写体が予定の撮影距離に存在する状態)にあっては、カメラ110の真下に位置する被写体を、第1ミラー124の位置、すなわち斜め上から見た状態に相当する。そのため、カメラ110に撮影補助具120を装着するために、スクリューマウントを介して両者が回転したととしても、若干映像は回転するものの、映像位置は常にカメラ100の真下に位置する被写体に対応するから、視野が合わせやすい利点がある。
【0030】
加えて、照明器121からは広い周波数成分を含んだ白色光である照明光122が照射されるため、二次元コード2bの表面に薄膜が被着されていても、光の干渉が起こり難い利点がある。しかも、二次元コード2bの表面に被着された薄膜の色濃度が濃い場合であっても、照射光122には広いスペクトル成分が含まれているため、そのうちの僅かなスペクトル成分について光量の減少があったとしても、正反射光123の光量低下は僅かなものとなり、カメラ110には十分な光量をもった正反射光が導入されるから、カメラ110からはコントラストの高い明瞭な映像を得ることができる。
【0031】
次に、本発明装置の光学系の等価構成図が図2に示されている。図において、121は照明器、126はレンズ、113はカメラ110に内蔵されるイメージセンサである。照明器121から発せられる照射光の光軸122aとカメラ110の光軸111とがなす角度をθとすれば、正反射光の光軸123aとカメラ110の光軸111とのなす角度もθとなる。すなわち、照射光の光軸122aと正反射光の光軸123aとはカメラ110の光軸111に対して左右線対称の関係となる。また、正反射光の光軸123aとレンズ126の光軸127とも同軸に整合される。そのため、カメラ110に内蔵されるイメージセンサ113には、被写体である二次元コード2bを斜め右上から見た像が結像される。イメージセンサ113の受光面に生ずる像は、鏡面体からの正反射光に基づくものであるから、コントラストの高い明瞭な映像が得られることが理解されるであろう。
【0032】
次に、本発明装置の光学系の作用説明図が図3に示されている。同図において、2はガラス板、2aはガラス板の表面、2bはガラス板の表面に形成された二次元コード、21はガラス板2の表面に被着された薄膜、dは薄膜の厚さ、121は照明器、L0は照明器121から発せられた照射光、L1は薄膜21の表面で反射されて得られた反射光、L2はガラス板2上の二次元コード2bで反射して得られた反射光である。
【0033】
図から明らかなように、薄膜21の表面における反射光L1とガラス板2の上面に形成された二次元コード2bで反射された反射光L2とは同軸とはならないから、両者間に位相差があったとしても、光の干渉の影響は少なく、その結果干渉に基づく局部的な明暗が生ずる影響は低減される。
【0034】
つまり、先に、図11を参照して説明したように、同軸落射光学系を採用した二次元コード撮影装置にあっては、ガラス板の表面で反射された反射光L1と薄膜表面で反射された反射光L2とがほぼ同軸となることから両者の位相差によって光の強めあい又は弱めあいが生じ、干渉作用により、局部的な明暗が生ずるのに対し、本発明にあっては、照射光L0は被写体を斜めに照らすことから、これにより反射で生ずる2つの系統の反射光L1,L2は同軸とならず、その結果光の干渉を原因とする映像上の局部的な明暗が低減される。
【0035】
次に、ミラー出没動作の作用説明図が図4に示されている。先に図1を参照して説明したように、第2ミラー125は、被写体から得られた正反射光の光軸とカメラ110の光軸111とを同軸整合させる働きを有する。この実施形態においては、この第2ミラー125を出没自在とすることによって、第2ミラー125の機能を選択的に有効又は無効とすることを可能としている。
【0036】
より具体的には、同軸整合機能を有する第2ミラー125は、ミラー支持板125Aとして実現されている。このミラー支持板125Aは透明な長方形状のアクリル板で構成されており、ミラー領域125aと透明領域125bと操作部125cとを有する。そして、図4(b)に示されるように、フード128の側方に開口された斜めのスリットからミラー支持板125Aを挿入すると、ミラー領域125aがカメラの光軸111上に出現する。これに対して、図4(c)に示されるように、スリット128aからミラー支持板125Aを抜き去れば、カメラの光軸111上にはミラー領域125aが存在しない状態となる。
【0037】
ミラー支持板の他の実施形態を示す説明図が図5に示されている。この実施形態に示されるミラー支持板125Aにあっては、細長長方形状を有するアクリル板の両端部に操作部125g,125fを設ける一方、それらの中間領域には、ミラー領域125dと透明領域125eとを設けてなるものである。そして、これを先ほどと同様に、フード128の中心を挟んで対向する2ヶ所に設けたスリット128a間に掛け渡し、操作部125g又は125fの何れかの方向へとスライドさせることによって、ミラー領域125d又は透明領域125eをカメラ11の光軸上に出没させるのである。このような構成によっても、カメラ111の光軸の延長線上に、第2ミラー125を選択的に出没させて、第2ミラー125の機能を有効又は無効とすることができる。
【0038】
次に、ミラー支持板の挿抜に伴う作用の説明図が図6に示されている。同図(a)に示されるように、ミラー支持板の挿入状態にあっては、本発明の二次元コード撮影装置1は、正反射光利用型の光学系として機能する。そのため、被写体が鏡面体である場合に好適なものとなる。これに対して、同図(b)に示されるように、ミラー支持板の抜去状態においては、本発明の二次元コード撮影装置1は、第2ミラー125が機能しない状態となるため、拡散反射光利用型の光学系として機能することとなる。そのため、拡散反射型の被写体に好適なものとなる。加えて、両者を比較して明らかなように、同図(a)に示される正反射利用型の光学系として機能する場合と、同図(b)に示される拡散反射光利用型の光学系として機能する場合とでは、被写体までの距離がd2だけ変化する。そのため、被写体表面の性状のみならず被写体の大小等に応じて最適な光学系を選択することができる。
【0039】
次に、本発明装置を含む二次元コード読取システム全体の構成図が図7に示されている。図において1は本発明の二次元コード撮影装置、2は撮影された映像信号を処理する処理装置として機能するコントローラ、3は二次元コードの解読結果に基づいて動作するプログラマブルコントローラ、4はプログラマブルコントローラに対して様々な指示を与える上位装置(パソコン等)、5はコントローラ2に対し各種の操作をマニュアルで指示するためのハンディコンソール、6はコントローラ2の処理結果等が表示されるモニタである。
【0040】
このように、本発明の二次元コード撮影装置1を利用することによって、コントラストの高い明瞭な二次元コードの映像信号をつくり出し、これをコントローラ2が処理することによって、高精度のコード解読処理を行い、その解読結果によって、プログラマブルコントローラ3等を介して生産ラインを様々に制御できるのである。
【0041】
次に、撮影装置1と処理装置(コントローラ2)とを含む電気的構成を概略的に示すブロック図が図8に示されている。同図に示されるように、撮影装置1には、レンズ126と撮像素子113と照明器121とが設けられ、照明器121は適宜のトリガ信号によって駆動される。照明器121から発せられた照射光によって対象物130が照らされる。これにより生じた正反射光はレンズ126を介して撮像素子113に導かれる。撮像素子113としては例えばCCD等が利用される。撮像素子113から得られた映像信号は処理装置2(コントローラ)へと送られる。処理装置2内において、映像信号はA/D変換器21でAD変換された後、画像処理部22へと送られて適宜に画像処理された後、データ処理部23へ送られて、二次元コードの解読等の各種のデータ処理に供される。こうして、データ処理部23からは、データ出力24、パラレル出力25、モニタ出力26が外部へと送り出される。
【0042】
ところで、本発明の撮影装置1が採用する光学系は、被写体を斜め上から撮影するものであるから、その視野には当然にして透視図法的な歪みが存在する。本発明装置で取得される二次元コード画像の説明図が図9に示されている。同図(a)に示されるように、被写体である二次元コード2bの真上にカメラをその光軸を真下に向けて配置し、その状態でカメラ110と撮影補助具とを、図中矢印に示されるように回転させる。
【0043】
被写体である二次元コード2bを真上から撮影したものとすれば、同図(b)に示されるように、映像31は歪みのない正方形状の画像となるのに対し、本発明のように斜め上から撮影した場合には、同図(c)に示されるように、X,Yいずれかの軸方向の斜め上からの撮影であれば、映像32に示されるように、X,Yいずれかの軸方向へのみ画像は伸縮する。ここで、X,Y軸は、二次元コードの中心を通り、二次元コードの縦横各辺に平行な直交2軸のことである。
【0044】
一方、同図(d)に示されるように、X,Y軸の以外の方向の斜め上から撮影した場合には、映像33に示されるように二次元コード図形は菱形を模したような状態となる。しかし、図9(c)又は図9(d)のように、二次元コードが歪んでも、ファインダパターンを基準に二次元コードの白セル、黒セルの位置を認識して読み取り、デコードを行うため、問題が生ずることはない。尚、この種の処理は、当業者であれば容易に実現することができる。
【0045】
以上の説明で明らかなように、この実施形態における二次元コード撮影装置によれば、被写体に対して斜め上から照明を行う一方、その正反射光を反対側の向きの斜め上から撮影するものであるから、鏡面体の上に透明な薄膜を有する被写体に適用した場合にあっても、図3で説明したように、各層の反射光L1,L2が同軸とならないことから、光の干渉による局部的な明暗の発生を抑制して、ノイズの少ない鮮明な映像を得ることができる。
【0046】
また、光源として白色光を使用しているため、単色光の場合に比べて光の干渉を生じにくいことに加えて、二次元コードの色濃度が濃い(例えば黒っぽい)場合であっても、従来の単色光を利用した光源の場合のように、反射光量に大幅な減少を生ずることがなく、このことからもコントラストの高い明瞭な映像を得ることが可能となる。
【0047】
また、図1に示されるように、カメラ110と撮影補助具120とをスクリューマウントを介して同軸に回転可能に結合し、さらに被写体から得られた正反射光123を第1ミラー124で迂回させた後、カメラの光軸111上に設けた第2ミラー125で折り曲げて、レンズ127並びにカメラ111の光軸と同軸整合させれば、カメラ110と撮影補助具120とが相互に同軸に回転したとしても、カメラの視野は光軸111の真下に常に位置するため、回転はするものの視野が大きく移動することがなく、カメラの視野を正確に合わせやすいという利点がある。
【0048】
さらに、図4及び図5に示されるようにミラー支持板125Aとして同軸整合ミラー(第2ミラー)125を光軸111上から出没自在と構成すれば、正反射光利用型光学系と拡散反射光利用型光学系とを択一的に切り替えることができ、被写体に対する撮影条件の自由度を向上させることができる。
【0049】
なお、以上の実施形態においては、光源として白色発光ダイオードのみを含むものを採用したが、光源として、白色発光ダイオードと赤色発光ダイオードと青色発光ダイオードと緑色発光ダイオードとの4種類の発光ダイオードを含むものを採用し、それらの発光ダイオードの1つ又は複数を選択的に点灯させるようにすれば、様々な表面性状を有するワーク(又は光学コード)に広範に対応させることができる。
【0050】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、鏡面体上に二次元コードが描かれ、さらにその上に透明な薄膜を有するような被写体に対しても、光の干渉作用による明暗を低減でき、コントラストが高くしかも明瞭な映像信号を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る二次元コード撮影装置の構成図である。
【図2】本発明装置の光学系の等価構成図である。
【図3】本発明装置の光学系の作用説明図である。
【図4】ミラー出没動作の作用説明図である。
【図5】ミラー支持板の他の実施形態を示す説明図である。
【図6】ミラー支持板の挿抜に伴う作用説明図である。
【図7】本発明装置を含む二次元コード読取システム全体の構成図である。
【図8】撮影装置と処理装置とを含む電気的構成を概略的に示すブロック図である。
【図9】本発明装置で取得される二次元コード画像の説明図である。
【図10】従来の二次元コード撮影装置の構成図である。
【図11】従来装置の光学系の作用説明図である。
【符号の説明】
1 二次元コード撮影装置
2 ガラス板
2a 表面
2b 二次元コード
3 プログラマブルコントローラ
4 上位装置
5 ハンディコンソール
6 モニタ
7 二次元コード撮影装置
11 トリガ信号発生部
21 A/D変換部
22 画像処理部
23 データ処理部
24 データ出力
25 パラレル出力
26 モニタ出力
31 真上から撮影された二次元コード画像
32 X,Yいずれかの軸方向の斜め上から撮影した得られた二次元コード画像
33 X,Y軸の以外の方向の斜め上から撮影して得られた二次元コード画像
110,710 カメラ
110a 電気コード
120,720 撮影補助具
111,726 カメラの光軸
112 マウント部
121,721 照明器
122,724 照射光
122a 照射光の光軸
123,725 正反射光
123a 正反射光の光軸
124 第1ミラー
125 第2ミラー(同軸整合ミラー)
125A ミラー支持板
125a,125d ミラー領域
125b,125e 透明領域
125a スリット
125g,125f 操作部
126,723 レンズ
127 レンズの光軸
128,727 フード
722 選択性光学部品(ハーフミラー又は偏光ビームスプリッタ)
d 薄膜の厚さ
L0 照射光
L1 薄膜表面の反射光
L2 ガラス板表面の反射光

Claims (7)

  1. イメージセンサ内蔵のカメラと、カメラの先端に装着される撮影補助具とを有し、
    撮影補助具が、
    外光を遮るフードと、カメラの光軸前方所定距離に位置する被写体を、カメラの光軸とは異なる方向から斜めに照らす照明器と、被写体表面で斜めに反射された正反射光をカメラへと迂回して案内する正反射光案内光学系とを含む、ことを特徴とする光学コード撮影装置。
  2. 正反射光案内光学系が、カメラの光軸上にあって、迂回光路を経て到来する被写体からの正反射光をカメラに向けて反射する同軸整合ミラーを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の光学コード撮影装置。
  3. 正反射光案内光学系が、被写体表面で斜めに反射された正反射光の光軸延長上に設けられ、かつ正反射光の光軸を折り曲げて同軸整合ミラーへと進行させる正反射光迂回ミラーをさらに有する請求項2に記載の光学コード撮影装置。
  4. 同軸整合ミラーが、カメラの光軸上に出没可能とされている、ことを特徴とする請求項1に記載の光学コード撮影装置。
  5. 照明器が白色光を照射するものである、ことを特徴とする請求項1に記載の光学コード撮影装置。
  6. 被写体を斜め上から照らす照明器と、被写体からの正反射光を抽出する正反射光抽出光学系と、正反射光抽出光学系を介して抽出された正反射光を受光して電気信号に変換するイメージセンサとを有することを特徴とする鏡面体対応の光学コード撮影装置。
  7. 照明器が白色光を照射するものである、ことを特徴とする請求項6に記載の光学コード撮影装置。
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