JP2004184326A - 回転角度検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転角度検出装置としての異常状態の検出精度を向上させることを目的とする。
【解決手段】この目的を達成するために本発明は、回転検出体と、この回転検出体に係合する第1の回転体と、この第1の回転体に係合する第2の回転体と、前記第1の回転体の回転角度を検出する第1の検出手段と、前記第2の回転体の回転角度を検出する第2の検出手段と、自己診断部とを少なくとも備え、この自己診断部は、前記回転検出体が正常状態のときに第1および第2の検出手段が出力可能な、第1および第2信号の値の範囲を用いて演算により算出される範囲を正常状態範囲、非正常状態範囲を異常状態範囲とし、前記第1および第2の検出手段にて検出した第1および第2信号の値の少なくとも一つが前記異常状態範囲にある場合前記回転検出体が異常状態であると判定するとしたものである。
【選択図】 図1
【解決手段】この目的を達成するために本発明は、回転検出体と、この回転検出体に係合する第1の回転体と、この第1の回転体に係合する第2の回転体と、前記第1の回転体の回転角度を検出する第1の検出手段と、前記第2の回転体の回転角度を検出する第2の検出手段と、自己診断部とを少なくとも備え、この自己診断部は、前記回転検出体が正常状態のときに第1および第2の検出手段が出力可能な、第1および第2信号の値の範囲を用いて演算により算出される範囲を正常状態範囲、非正常状態範囲を異常状態範囲とし、前記第1および第2の検出手段にて検出した第1および第2信号の値の少なくとも一つが前記異常状態範囲にある場合前記回転検出体が異常状態であると判定するとしたものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の車体制御システム等に用いられる回転角度検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車のステアリングハンドルに代表される1回転以上に有限で回転するシャフト等の回転角度を検出する装置として、例えば、主軸に係合された位相差を有する2つの回転体の角度から主軸の絶対回転角度を検出する装置がある。
【0003】
前記2つの回転体の角度は磁気抵抗素子等を用いたセンサにより検出され、このセンサから出力された2つの電気信号を演算処理することにより最終的に主軸の絶対回転角度を算出している。
【0004】
次に前記検出装置において前記センサの異常出力や前記電気信号を増幅する増幅回路による異常出力など前記検出装置の異常状態を検出する方法について説明する。図6は前記2つの電気信号a,bの波形図の一例であり、図7は正常状態および異常状態の領域を示す前記2つの電気信号の出力図である。前記電気信号a,bはそれぞれ前記2つの回転体の回転角度に応じた値を示し、それぞれ最大値および最小値を有している。そして図7に示すように出力図においてそれらの最大値と最小値を用いて囲まれる領域、つまり、電気信号aの最小値以上最大値以下かつ電気信号bの最小値以上最大値以下に該当する領域を正常状態の範囲(正常領域)とし、それ以外の領域を異常状態の範囲とし、検出した電気信号の値が前記異常状態の範囲にある場合異常状態であると判定していた。
【0005】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
【0006】
【特許文献1】
特表平11−500828号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記方法を用いた場合前記検出装置が異常状態であるにもかかわらず正常状態と判断する可能性がある。この原因としては前記2つの回転体は位相差を有するため前記2つの電気信号a,bは相関関係を有するが、この相関関係を考慮せずただ単に前記2つの電気信号a,bを相関関係のない独立因子として扱い正常状態の範囲(正常領域)を規定しているためであり、その結果、回転角度検出装置として異常状態の検出精度が低いという問題があった。
【0008】
そこで本発明は、この異常状態の検出精度を向上させることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明の請求項1に記載の発明は、特に、自己診断部は、前記回転検出体が正常状態のときに第1および第2の検出手段が出力可能な、第1および第2信号の値の範囲を用いて演算により算出される最小値から最大値までの範囲を正常状態範囲、この正常状態範囲外を異常状態範囲とし、前記第1および第2の検出手段にて検出した第1および第2信号の値の少なくとも一つが前記異常状態範囲にある場合前記回転検出体が異常状態であると判定するとしたものであり、前記第1および第2信号の値の範囲を用いて演算により算出される範囲を正常状態範囲として規定するため、異常状態の検出精度を向上させることができるという作用効果を奏する。
【0010】
請求項3に記載の発明は、特に、自己診断部は、前記第1信号の2乗と前記第2信号の2乗との和、もしくはこの和の平方根を監視し、前記和もしくはこの和の平方根の単位時間当たりの変化量が規定値を超えた場合前記回転検出体が異常状態であると判定するとしたものであり、より精度良く異常状態を検出することができるという作用効果を奏する。
【0011】
請求項2および請求項4に記載の発明は、特に、第1の検出手段、第2の検出手段は、それぞれ磁石と磁気センサとからなり、前記磁石は第1の回転体、第2の回転体に固定されているものであり、これにより非接触にて第1および第2の回転体の角度をそれぞれ検出することができるので長期間の使用でも高い検出精度を維持することができるという作用効果を奏する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の回転角度検出装置について実施の形態および図面を用いて説明する。
【0013】
(実施の形態1)
本実施の形態1と図1〜図4を用いて特に、請求項1、2、4の発明について説明する。
【0014】
図1は、本実施の形態1の回転角度検出装置における正常状態および異常状態の範囲を示す出力図であり、図2は第1信号および第2信号の出力波形図、図3(a)は回転角度検出装置の構成を示す正面図、図3(b)は同上面図、図3(c)は同側面図である。図4は検出部の検出原理を示す斜視図である。
【0015】
まず、回転角度検出装置の構成について説明する。
【0016】
図3において、1はハンドルの回転検出体、2は外周に歯を有する第1の回転体、3は磁石4の磁界方向を検出する第1の検出手段であり、この磁石4は第1の回転体2の中央部に組み込まれており第1の回転体2とともに回転する。5は第1の回転体2に固定されたウオームギア、6は外周に歯を有する第2の回転体、7は磁石8の磁界方向を検出する第2の検出手段であり、この磁石8は第2の回転体6の中央部に組み込まれており第2の回転体6とともに回転する。前記第1の検出手段3および第2の検出手段7はそれぞれ磁石と異方性磁気検出素子とからなり、図4に示すように、第1の回転体2および第2の回転体6中央部に組み込まれて回転する磁石4および8の磁界方向をそれぞれの前記異方性磁気検出素子が検出する。その際の第1の検出手段3および第2の検出手段7からは180度周期で図2に示すようなsin信号、cos信号に相当する波形が出力される。
【0017】
前記ウオームギア5は第1の回転体2に対して一定の減速比で第2の回転体6に回転を伝達する。以上の構成で回転検出体1の回転が第1の回転体2を介して第2の回転体6まで伝達される。
【0018】
次に前記構成の回転角度検出装置の回転角度検出の方法について説明する。図3において、回転検出体1の外周にある歯と第1の回転体2の外周にある歯によって決まる回転比により第1の回転体2は回転検出体1のa倍回転する。この時第1の検出手段3では回転検出体1の回転に換算して180/a度の周期で回転角度を検出できる。また同様に回転検出体1の外周にある歯とウオームギア5と第2の回転体6の外周にある歯によって決まる回転比により第2の回転体6は回転検出体1の1/b倍回転(減速)する。この時第2の検出手段7では回転検出体1の回転に換算して180×b度の範囲で回転角度を検出できる。前記2つの回転角度検出値により、回転検出体1の広範囲の回転角度を第2の検出手段7で決定し、高精度の回転角度を第1の検出手段3で検出できる回転角度検出装置を提供できるのである。次に検出手段の角度検出方式について詳細に説明する。図4に示すように第1の検出手段3と第2の検出手段7はそれぞれ第1の回転体2と第2の回転体6に組み込まれている磁石4または8の真下に配置されており、第1の回転体2または第2の回転体6が回転すると第1の検出手段3または第2の検出手段7を貫く磁力の方向が変化し、その結果、第1の検出手段3または第2の検出手段7はsin信号とcos信号に相当する出力変化をする。この時の検出周期は180度であるため実際には図2に示すようにsin2θ、cos2θで表わされ、最終的な角度換算は(数1)から求められる。
【0019】
【数1】
【0020】
尚本実施の形態1においては、中央に対して2.5Vのオフセットを持たせた設定としている。異方性磁気検出素子である前記第1の検出手段3と第2の検出手段7はそれぞれ同じ増幅率を持った増幅回路(図示せず)を介して図2に示すような出力特性範囲でsin信号とcos信号を得る。その振幅は環境温度の変化に伴い同時に変化するが、検出角度換算はtanθを計算するので振幅が変化してAとなっても(数2)に示すようにキャンセルされるため問題無い。
【0021】
【数2】
【0022】
そこで本発明においては、図1に示すように、前記第1の検出手段3と第2の検出手段7はそれぞれ同じ増幅率を持った増幅回路を介して得られる図2に示す出力特性範囲でまずsin信号とcos信号を最大と最小それぞれ2次元軌跡により描く。結果としてその軌跡は2つの円周になり、前記2つの円周の間が正常な出力範囲と限定できる。
【0023】
具体的には以下の計算による。すなわち、(数3)、(数4)による信号出力範囲から、それぞれ2乗し、(数5)、(数6)を得る。
【0024】
【数3】
【0025】
【数4】
【0026】
【数5】
【0027】
【数6】
【0028】
この(数5)と(数6)の和をとり、(数7)を得る。
【0029】
【数7】
【0030】
前記(数7)は、Y軸にsin2θを、X軸にcos2θをそれぞれ取った場合の軌跡は原点を中心として半径が(数8)以上かつ半径が(数9)以下のドーナツ状の領域を示す。
【0031】
【数8】
【0032】
【数9】
【0033】
このドーナツ状の領域が正常状態を示す領域ということになる。なお、本実施の形態1の場合オフセットを2.5Vとしているので図1に示すような前記中心がX軸2.5V、Y軸2.5Vで半径が(数8)以上かつ半径が(数9)以下のドーナツ状の領域になる。したがって、配列または演算により正常状態を示す領域ではない領域のsin信号および/またはcos信号入力であれば即時に異常と判定でき、従来より異常状態の検出精度を向上させることが可能になる。
【0034】
(実施の形態2)
本実施の形態2および図5を用いて特に、請求項3に記載の発明について説明する。
【0035】
図5は本発明の実施の形態2における原理を示す図である。実施の形態1で説明したように前記第1の検出手段3と第2の検出手段7はそれぞれ同じ増幅率を持った増幅回路(図示せず)を介して得られる図2に示す出力特性範囲でsin信号とcos信号が出力される。
【0036】
本実施の形態2の場合前記実施の形態1と同様オフセットを2.5Vとしているので、図5に示すように、同じ環境状況下では(数10)に示すような半径Rの円周状の軌跡を示す。
【0037】
【数10】
【0038】
この(数10)の半径Rの値は温度変化等の環境の変化に伴い変動するが、数ミリ秒程度の時間内では大きな変動は見られないことから以下の判定法が有効となる。
【0039】
すなわち、ある時間内、例えば数ミリ秒内に予想される環境の変化、例えば環境温度の変動を5℃以内とした場合規定値dを設定し、単位時間当たりの実際の変動幅ΔRと前記規定値dを比較し前記変動幅ΔRが前記規定値dより大きい場合異常状態と判定する。
【0040】
この変動幅ΔRは前記半径Rの2乗の変動幅としてもよい。その場合前記規定値dは前記半径Rの2乗の変動幅に対応した値を設定すればよい。
【0041】
以上のような判定法を用いることにより変動後の半径Rの値が仮に正常状態の範囲にあったとしても異常状態であることを検出することができ、より精度良く異常状態を検出することができる。
【0042】
【発明の効果】
以上のように本発明は、特に、自己診断部は、前記回転検出体が正常状態のときに第1および第2の検出手段が出力可能な、第1および第2信号の値の範囲を用いて演算により算出される最小値から最大値までの範囲を正常状態範囲、この正常状態範囲外を異常状態範囲とし、前記第1および第2の検出手段にて検出した第1および第2信号の値の少なくとも一つが前記異常状態範囲にある場合前記回転検出体が異常状態であると判定するとしたものであり、前記第1および第2信号の値の範囲を用いて演算により算出される範囲を正常状態範囲として規定するため、異常状態の検出精度を向上させることができるという作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における回転角度検出装置の正常、異常状態を示す出力図
【図2】本発明の実施の形態1における回転角度検出装置の出力信号を説明する波形図
【図3】(a)〜(c)は同回転角度検出装置の構成を示す正面図、上面図、側面図
【図4】同回転角度検出装置の検出手段の原理図
【図5】本発明の実施の形態2における回転角度検出装置の正常、異常状態を示す出力図
【図6】従来の回転角度検出装置の出力信号を説明する波形図
【図7】従来の回転角度検出装置の正常、異常状態を示す出力図
【符号の説明】
1 回転検出体
2 第1の回転体
3 第1の検出手段
4 磁石
5 ウオームギア
6 第2の回転体
7 第2の検出手段
8 磁石
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の車体制御システム等に用いられる回転角度検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車のステアリングハンドルに代表される1回転以上に有限で回転するシャフト等の回転角度を検出する装置として、例えば、主軸に係合された位相差を有する2つの回転体の角度から主軸の絶対回転角度を検出する装置がある。
【0003】
前記2つの回転体の角度は磁気抵抗素子等を用いたセンサにより検出され、このセンサから出力された2つの電気信号を演算処理することにより最終的に主軸の絶対回転角度を算出している。
【0004】
次に前記検出装置において前記センサの異常出力や前記電気信号を増幅する増幅回路による異常出力など前記検出装置の異常状態を検出する方法について説明する。図6は前記2つの電気信号a,bの波形図の一例であり、図7は正常状態および異常状態の領域を示す前記2つの電気信号の出力図である。前記電気信号a,bはそれぞれ前記2つの回転体の回転角度に応じた値を示し、それぞれ最大値および最小値を有している。そして図7に示すように出力図においてそれらの最大値と最小値を用いて囲まれる領域、つまり、電気信号aの最小値以上最大値以下かつ電気信号bの最小値以上最大値以下に該当する領域を正常状態の範囲(正常領域)とし、それ以外の領域を異常状態の範囲とし、検出した電気信号の値が前記異常状態の範囲にある場合異常状態であると判定していた。
【0005】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
【0006】
【特許文献1】
特表平11−500828号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記方法を用いた場合前記検出装置が異常状態であるにもかかわらず正常状態と判断する可能性がある。この原因としては前記2つの回転体は位相差を有するため前記2つの電気信号a,bは相関関係を有するが、この相関関係を考慮せずただ単に前記2つの電気信号a,bを相関関係のない独立因子として扱い正常状態の範囲(正常領域)を規定しているためであり、その結果、回転角度検出装置として異常状態の検出精度が低いという問題があった。
【0008】
そこで本発明は、この異常状態の検出精度を向上させることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明の請求項1に記載の発明は、特に、自己診断部は、前記回転検出体が正常状態のときに第1および第2の検出手段が出力可能な、第1および第2信号の値の範囲を用いて演算により算出される最小値から最大値までの範囲を正常状態範囲、この正常状態範囲外を異常状態範囲とし、前記第1および第2の検出手段にて検出した第1および第2信号の値の少なくとも一つが前記異常状態範囲にある場合前記回転検出体が異常状態であると判定するとしたものであり、前記第1および第2信号の値の範囲を用いて演算により算出される範囲を正常状態範囲として規定するため、異常状態の検出精度を向上させることができるという作用効果を奏する。
【0010】
請求項3に記載の発明は、特に、自己診断部は、前記第1信号の2乗と前記第2信号の2乗との和、もしくはこの和の平方根を監視し、前記和もしくはこの和の平方根の単位時間当たりの変化量が規定値を超えた場合前記回転検出体が異常状態であると判定するとしたものであり、より精度良く異常状態を検出することができるという作用効果を奏する。
【0011】
請求項2および請求項4に記載の発明は、特に、第1の検出手段、第2の検出手段は、それぞれ磁石と磁気センサとからなり、前記磁石は第1の回転体、第2の回転体に固定されているものであり、これにより非接触にて第1および第2の回転体の角度をそれぞれ検出することができるので長期間の使用でも高い検出精度を維持することができるという作用効果を奏する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の回転角度検出装置について実施の形態および図面を用いて説明する。
【0013】
(実施の形態1)
本実施の形態1と図1〜図4を用いて特に、請求項1、2、4の発明について説明する。
【0014】
図1は、本実施の形態1の回転角度検出装置における正常状態および異常状態の範囲を示す出力図であり、図2は第1信号および第2信号の出力波形図、図3(a)は回転角度検出装置の構成を示す正面図、図3(b)は同上面図、図3(c)は同側面図である。図4は検出部の検出原理を示す斜視図である。
【0015】
まず、回転角度検出装置の構成について説明する。
【0016】
図3において、1はハンドルの回転検出体、2は外周に歯を有する第1の回転体、3は磁石4の磁界方向を検出する第1の検出手段であり、この磁石4は第1の回転体2の中央部に組み込まれており第1の回転体2とともに回転する。5は第1の回転体2に固定されたウオームギア、6は外周に歯を有する第2の回転体、7は磁石8の磁界方向を検出する第2の検出手段であり、この磁石8は第2の回転体6の中央部に組み込まれており第2の回転体6とともに回転する。前記第1の検出手段3および第2の検出手段7はそれぞれ磁石と異方性磁気検出素子とからなり、図4に示すように、第1の回転体2および第2の回転体6中央部に組み込まれて回転する磁石4および8の磁界方向をそれぞれの前記異方性磁気検出素子が検出する。その際の第1の検出手段3および第2の検出手段7からは180度周期で図2に示すようなsin信号、cos信号に相当する波形が出力される。
【0017】
前記ウオームギア5は第1の回転体2に対して一定の減速比で第2の回転体6に回転を伝達する。以上の構成で回転検出体1の回転が第1の回転体2を介して第2の回転体6まで伝達される。
【0018】
次に前記構成の回転角度検出装置の回転角度検出の方法について説明する。図3において、回転検出体1の外周にある歯と第1の回転体2の外周にある歯によって決まる回転比により第1の回転体2は回転検出体1のa倍回転する。この時第1の検出手段3では回転検出体1の回転に換算して180/a度の周期で回転角度を検出できる。また同様に回転検出体1の外周にある歯とウオームギア5と第2の回転体6の外周にある歯によって決まる回転比により第2の回転体6は回転検出体1の1/b倍回転(減速)する。この時第2の検出手段7では回転検出体1の回転に換算して180×b度の範囲で回転角度を検出できる。前記2つの回転角度検出値により、回転検出体1の広範囲の回転角度を第2の検出手段7で決定し、高精度の回転角度を第1の検出手段3で検出できる回転角度検出装置を提供できるのである。次に検出手段の角度検出方式について詳細に説明する。図4に示すように第1の検出手段3と第2の検出手段7はそれぞれ第1の回転体2と第2の回転体6に組み込まれている磁石4または8の真下に配置されており、第1の回転体2または第2の回転体6が回転すると第1の検出手段3または第2の検出手段7を貫く磁力の方向が変化し、その結果、第1の検出手段3または第2の検出手段7はsin信号とcos信号に相当する出力変化をする。この時の検出周期は180度であるため実際には図2に示すようにsin2θ、cos2θで表わされ、最終的な角度換算は(数1)から求められる。
【0019】
【数1】
【0020】
尚本実施の形態1においては、中央に対して2.5Vのオフセットを持たせた設定としている。異方性磁気検出素子である前記第1の検出手段3と第2の検出手段7はそれぞれ同じ増幅率を持った増幅回路(図示せず)を介して図2に示すような出力特性範囲でsin信号とcos信号を得る。その振幅は環境温度の変化に伴い同時に変化するが、検出角度換算はtanθを計算するので振幅が変化してAとなっても(数2)に示すようにキャンセルされるため問題無い。
【0021】
【数2】
【0022】
そこで本発明においては、図1に示すように、前記第1の検出手段3と第2の検出手段7はそれぞれ同じ増幅率を持った増幅回路を介して得られる図2に示す出力特性範囲でまずsin信号とcos信号を最大と最小それぞれ2次元軌跡により描く。結果としてその軌跡は2つの円周になり、前記2つの円周の間が正常な出力範囲と限定できる。
【0023】
具体的には以下の計算による。すなわち、(数3)、(数4)による信号出力範囲から、それぞれ2乗し、(数5)、(数6)を得る。
【0024】
【数3】
【0025】
【数4】
【0026】
【数5】
【0027】
【数6】
【0028】
この(数5)と(数6)の和をとり、(数7)を得る。
【0029】
【数7】
【0030】
前記(数7)は、Y軸にsin2θを、X軸にcos2θをそれぞれ取った場合の軌跡は原点を中心として半径が(数8)以上かつ半径が(数9)以下のドーナツ状の領域を示す。
【0031】
【数8】
【0032】
【数9】
【0033】
このドーナツ状の領域が正常状態を示す領域ということになる。なお、本実施の形態1の場合オフセットを2.5Vとしているので図1に示すような前記中心がX軸2.5V、Y軸2.5Vで半径が(数8)以上かつ半径が(数9)以下のドーナツ状の領域になる。したがって、配列または演算により正常状態を示す領域ではない領域のsin信号および/またはcos信号入力であれば即時に異常と判定でき、従来より異常状態の検出精度を向上させることが可能になる。
【0034】
(実施の形態2)
本実施の形態2および図5を用いて特に、請求項3に記載の発明について説明する。
【0035】
図5は本発明の実施の形態2における原理を示す図である。実施の形態1で説明したように前記第1の検出手段3と第2の検出手段7はそれぞれ同じ増幅率を持った増幅回路(図示せず)を介して得られる図2に示す出力特性範囲でsin信号とcos信号が出力される。
【0036】
本実施の形態2の場合前記実施の形態1と同様オフセットを2.5Vとしているので、図5に示すように、同じ環境状況下では(数10)に示すような半径Rの円周状の軌跡を示す。
【0037】
【数10】
【0038】
この(数10)の半径Rの値は温度変化等の環境の変化に伴い変動するが、数ミリ秒程度の時間内では大きな変動は見られないことから以下の判定法が有効となる。
【0039】
すなわち、ある時間内、例えば数ミリ秒内に予想される環境の変化、例えば環境温度の変動を5℃以内とした場合規定値dを設定し、単位時間当たりの実際の変動幅ΔRと前記規定値dを比較し前記変動幅ΔRが前記規定値dより大きい場合異常状態と判定する。
【0040】
この変動幅ΔRは前記半径Rの2乗の変動幅としてもよい。その場合前記規定値dは前記半径Rの2乗の変動幅に対応した値を設定すればよい。
【0041】
以上のような判定法を用いることにより変動後の半径Rの値が仮に正常状態の範囲にあったとしても異常状態であることを検出することができ、より精度良く異常状態を検出することができる。
【0042】
【発明の効果】
以上のように本発明は、特に、自己診断部は、前記回転検出体が正常状態のときに第1および第2の検出手段が出力可能な、第1および第2信号の値の範囲を用いて演算により算出される最小値から最大値までの範囲を正常状態範囲、この正常状態範囲外を異常状態範囲とし、前記第1および第2の検出手段にて検出した第1および第2信号の値の少なくとも一つが前記異常状態範囲にある場合前記回転検出体が異常状態であると判定するとしたものであり、前記第1および第2信号の値の範囲を用いて演算により算出される範囲を正常状態範囲として規定するため、異常状態の検出精度を向上させることができるという作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における回転角度検出装置の正常、異常状態を示す出力図
【図2】本発明の実施の形態1における回転角度検出装置の出力信号を説明する波形図
【図3】(a)〜(c)は同回転角度検出装置の構成を示す正面図、上面図、側面図
【図4】同回転角度検出装置の検出手段の原理図
【図5】本発明の実施の形態2における回転角度検出装置の正常、異常状態を示す出力図
【図6】従来の回転角度検出装置の出力信号を説明する波形図
【図7】従来の回転角度検出装置の正常、異常状態を示す出力図
【符号の説明】
1 回転検出体
2 第1の回転体
3 第1の検出手段
4 磁石
5 ウオームギア
6 第2の回転体
7 第2の検出手段
8 磁石
Claims (4)
- 外周に歯を有する多回転可能な回転検出体と、この回転検出体に係合する第1の回転体と、この第1の回転体に係合する第2の回転体と、前記第1の回転体の回転角度を検出する第1の検出手段と、前記第2の回転体の回転角度を検出する第2の検出手段と、前記第1の検出手段の第1信号および前記第2の検出手段の第2信号を用いて前記回転検出体が正常状態もしくは異常状態であることを判定する自己診断部とを少なくとも備え、この自己診断部は、前記回転検出体が正常状態のときに第1および第2の検出手段が出力可能な、第1および第2信号の値の範囲を用いて演算により算出される最小値から最大値までの範囲を正常状態範囲、この正常状態範囲外を異常状態範囲とし、前記第1および第2の検出手段にて検出した第1および第2信号の値の少なくとも一つが前記異常状態範囲にある場合前記回転検出体が異常状態であると判定する回転角度検出装置。
- 第1の検出手段、第2の検出手段は、それぞれ磁石と磁気センサとからなり、前記磁石は第1の回転体、第2の回転体に固定されている請求項1に記載の回転角度検出装置。
- 外周に歯を有する多回転可能な回転検出体と、この回転検出体に係合する第1の回転体と、この第1の回転体に係合する第2の回転体と、前記第1の回転体の回転角度を検出する第1の検出手段と、前記第2の回転体の回転角度を検出する第2の検出手段と、前記第1の検出手段の第1信号および前記第2の検出手段の第2信号を用いて前記回転検出体が正常状態もしくは異常状態であることを判定する自己診断部とを少なくとも備え、この自己診断部は、前記第1信号の値の2乗と前記第2信号の値の2乗との和、もしくはこの和の平方根を監視し、前記和もしくはこの和の平方根の単位時間当たりの変化量が規定値を超えた場合前記回転検出体が異常状態であると判定する回転角度検出装置。
- 第1の検出手段、第2の検出手段は、それぞれ磁石と磁気センサとからなり、前記磁石は第1の回転体、第2の回転体に固定されている請求項3に記載の回転角度検出装置。
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