JP2004183961A - 除湿機 - Google Patents

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JP2004183961A
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Takayuki Yoshida
孝行 吉田
Shigeki Onishi
茂樹 大西
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

【課題】冷風と温風の混合をある程度防止でき、また、風量の低下や騒音の増大を招くことなく、十分に局所空調ができる機能を有する除湿機を得る。また、吹出空気の方向を可変にして、除湿領域や空調領域が選択できる除湿機を得る。
【解決手段】凝縮器側吸込口と蒸発器側吸込口を除湿器本体の相対する側面に配置し、その中間部に凝縮器側風路と蒸発器側風路を分離する分離壁を設けると共に、分離壁両側に凝縮器側ファンと蒸発器側ファンを夫々設け、凝縮器側ファンケーシング18と蒸発器側ファンケーシング19の吹出空気の吹出方向を略60度以上ずらして配置する構成とした。また、凝縮器側ファンケーシング18と蒸発器側ファンケーシング19を一体かつ回動可能とする。またファンケーシング18、19を自動的に回動する。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、除湿機能に加えて、局所冷房、局所暖房、温風乾燥などが可能な多機能な除湿機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の局所冷房や温風乾燥が可能な多機能な除湿機として、凝縮器側吸込口と蒸発器側吸込口が相対する側面にあり、風路が仕切板で別々に分かれているものがある(例えば特許文献1参照。)。この除湿機は、凝縮器側吹出口を上面に、蒸発器側吹出口を前面または前面から上面にかけて設け、凝縮器側吹出空気の温風を主に鉛直上方に、蒸発器側吹出空気の冷風を主に前面上方に吹出させるように構成されている。
また、ファンによって送られた温風または冷風の吹出口である排気口と送気口の下流側にさらに5つの開口を有するチャンバを設け、各開口を機能に応じて選択的に閉塞させ、温風または冷風の吹出方向を変更する構成のものもある(例えば特許文献2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000―320860号公報(第2頁、図1、図2)
【特許文献2】
実公平6―12458号公報(第3−4頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の除湿機のように冷風と温風の吹出口が近くに配置されていると、局所冷房や局所暖房の際に、冷風と温風が混合されやすく、十分な局所空調ができない。
また、この除湿機で衣類乾燥をしようとする場合、冷風と温風が混合されて吹出空気の温度が低下してしまう。特に衣類乾燥の場合には、吹出方向が固定されていると、除湿機を置く位置によっては均一に乾燥されにくく、乾燥時間がかかるなどの問題点があった。
【0005】
また、吹出口に連通するチャンバを設けて、冷風と温風を混合したり分離して吹き出す構成のものでは、風速の高い吹出口にチャンバを取り付けているため、風圧損失が大きくなってしまい、風量の低下や騒音の増大を招いてしまうという問題点があった。
【0006】
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、風量の低下や騒音の増大を招くことなく、冷風と温風の混合を防止でき、十分な局所空調ができる除湿機を提供することを目的とする。
さらに、吹出空気の吹出方向を可変にして、除湿領域や空調領域を選択可能とし、衣類乾燥時間も短縮できる除湿機を提供することを目的とする。
さらにまた、コンパクトで利便性の高い多機能な除湿機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる除湿機は、凝縮器側吸込口から吸込んだ空気を凝縮器と熱交換して温風として吹出す凝縮器側風路と、前記凝縮器側風路内で送風する凝縮器側ファンと、前記凝縮器側ファンを内蔵すると共に前記温風の吹出口を有する凝縮器側ファンケーシングと、蒸発器側吸込口から吸込んだ空気を蒸発器と熱交換して冷風として吹出す蒸発器側風路と、前記蒸発器側風路で送風する蒸発器側ファンと、前記蒸発器側ファンを内蔵すると共に前記冷風の吹出口を有する蒸発器側ファンケーシングと、前記凝縮器側風路と前記蒸発器側風路を分離する分離壁と、を備え、前記凝縮器側ファンケーシングの吹出口の吹出方向と前記蒸発器側ファンケーシングの吹出口の吹出方向を略60度以上ずらして配置したものである。
【0008】
また、前記凝縮器側ファンと前記蒸発器側ファンを同じ回転軸上に配置し、前記回転軸を回転させるモータを備えたものである。
【0009】
また、前記凝縮器側ファンケーシングと前記蒸発器側ファンケーシングの少なくともどちらか一方を回動可能に構成したものである。
【0010】
また、前記分離壁を介して配置された前記凝縮器側ファンケーシングと前記蒸発器側ファンケーシングとを回動可能かつ一体に構成したものである。
【0011】
また、前記分離壁を、前記凝縮器側ファンと前記蒸発器側ファンの回転軸が貫通する穴と、前記穴の周囲に前記凝縮器側ファンケーシングと前記蒸発器側ファンケーシングを回動可能に支持する軸受とを有する構成としたものである。
【0012】
また、前記凝縮器側ファンケーシングと前記蒸発器側ファンケーシングの少なくともどちらか一方に、前記ファンケーシングを回動させる手動レバーを備えたものである。
【0013】
また、ファンケーシング回動駆動用モータと、前記ファンケーシング回動駆動用モータの駆動力を前記凝縮器側ファンケーシングと前記蒸発器側ファンケーシングの少なくともどちらか一方に伝える伝達手段を備えたものである。
【0014】
また、前記伝達手段を、前記ファンケーシング回動駆動用モータによって回動するベルトと、前記凝縮器側ファンケーシングと前記蒸発器側ファンケーシングの少なくともどちらか一方に設けられ、前記ベルトの回動に伴って前記ファンケーシングを回動させる係合部材とで構成としたものである。
【0015】
また、前記伝達手段を、周囲に複数の突起を有し前記ファンケーシング回動駆動用モータの回転力で回動する第1突起部材と、前記凝縮器側ファンケーシングと前記蒸発器側ファンケーシングの少なくともどちらか一方に設けられ、前記第1突起部材に歯合して前記ファンケーシングを回動させる第2突起部材とで構成したものである。
【0016】
また、前記凝縮器側風路に圧縮機を配置したものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る除湿機の一例を示す外観図である。また、図2はこの除湿機が有する冷凍サイクルを示す冷媒回路図である。また、図3(a)、(b)はこの実施の形態に係る除湿機を示す斜視図で、(a)は凝縮器側吹出口が見える位置から見た斜視図であり、(b)は(a)を時計回りに略90度回転して蒸発器側吹出口が見える位置から見た斜視図である。図4はこの実施の形態に係る除湿機の内部構成を示す横断面図、図5はこの実施の形態に係る除湿機の内部を側面から見た構成図、図6はこの実施の形態に係るファンケーシングの構成を示す説明図である。図において、1は除湿機本体、2は圧縮機、3は凝縮器、4は減圧器、5は蒸発器、6は電磁弁、7は凝縮器側ファン、8は蒸発器側ファン、9はファンモータ、10はファンモータ軸、11は防塵フィルタ又は空気清浄フィルタ、15は分離壁、16は表示・操作パネル、18は凝縮器側ファンケーシング、19は蒸発器側ファンケーシング、20は凝縮器側吸込口、21は蒸発器側吸込口、23は室内空気、24は温風、25は冷風である。ここで、ファン7、8は例えばシロッコファンである。
【0018】
図1に示す除湿機本体1の内部には、図2に示す冷媒回路が組み込まれている。以下、図2に基づき冷凍サイクルの動作について説明する。通常、電磁弁6は閉じて運転する。圧縮機2から吐出された冷媒は、矢印に示すように、凝縮器3、減圧器4、蒸発器5の順に流れ、圧縮機2へ戻る。冷媒がこの回路を循環する際、凝縮器3で空気側へ放熱し、蒸発器5で空気側から吸熱すると共に除湿する。また、この構成例では、室温が低く蒸発器5に着霜が生じた場合、電磁弁6を開いてホットガスをバイパスし、高温の冷媒ガスを蒸発器5に循環させることにより、除霜が可能である。
【0019】
図3(b)は図3(a)を約90度回転させた図である。図3(a)、(b)共に蒸発器側吸込口21の側面が見えている図を示しており、反対の側面には凝縮器側吸込口20が設けられている。表示・操作パネル16は、両側面に設けられていてもよいし、片側のみに設けられていてもよい。また、温風24が吹出される側の吹出口付近を赤やオレンジなどの暖色にし、冷風25が吹出される側の吹出口付近を青や緑などの寒色で着色する。このように装置を着色することで、温風24または冷風25の吹出方向が視覚的に容易に認識できる。図3、図4に示すように、凝縮器側吸込口20と蒸発器側吸込口21を除湿機本体1の相対する側面に配置し、その中間部に凝縮器側風路と蒸発器側風路を分離する分離壁15と分離壁両側に凝縮器側ファン7、蒸発器側ファン8をそれぞれ設けることで、分離壁15の一方側に凝縮器側風路、他方側に蒸発器側風路が構成される。
【0020】
また、図5に示すように、凝縮器側ファン7と蒸発器側ファン8の回転軸を共にファンモータ9の回転軸上に配置し、凝縮器側ファン7と蒸発器側ファン8の回転を1台のファンモータ9で兼用している。この他に、除湿の際の露受け皿12及びタンク13を蒸発器側風路の下部に配置されている。室内空気が蒸発器3によって露点以下に冷やされる際に生じた水分は、露受け皿12に集められタンク13に溜められる。また、圧縮機2を凝縮器側風路の下部に配置する。
【0021】
凝縮器側ファン7により凝縮器側吸込口20を介して吸込まれた室内空気23は凝縮器3を通過する際に加熱され、凝縮器側ファンケーシング18を介して、例えば40℃〜50℃程度の温風24として室内へ供給される。一方、蒸発器側ファン8により蒸発器側吸込口21を介して吸込まれた室内空気23は蒸発器5を通過する際に冷却及び除湿され、蒸発器側ファンケーシング19を介して、例えば15℃〜20℃程度の冷風25として室内へ供給される。
【0022】
図6に示すように、同軸上に配置された凝縮器側ファンケーシング18と蒸発器側ファンケーシング19の吹出口を、吹出方向が互いに60度以上の所定の角度、例えばθ=90度ずらして配置する。このように吹出口をずらすことで、吹出口から吹出された温風24と冷風25とが混合されるのを防いでいる。このθを吹出角度と称し、吹出口からある程度の巾で吹出される温風24及び冷風25の風量の最も多い部分同士の角度とするのが好ましいが、ここではファンケーシング18、19の吹出口の互いに対応する部分同士の角度とする。例えば図面に向かって凝縮器側ファンケーシングの右端部18aと蒸発器側ファンケーシングの右端部19aのなす角度を吹出角度θとする。ファンケーシング18、19はこのように吹出角度θが略90度になるように、除湿機本体1内の固定部分、例えば分離壁15に固定されている。
【0023】
ここで、ファンケーシング18、19の吹出角度θに対する冷風・温風の混合防止効果について調べた実験について説明をする。図7は実験方法を説明する説明図である。温風と冷風を吹き出す2つの吹出口を200mmの間隔をおいて配置し、吹出口からそれぞれ温度T の温風と温度T の冷風(T<T)を、吹出角度θで風速=5m/secで吹き出させた。上記の吹出口の間隔や風速は一般の除湿機を想定した条件である。そして、吹出口から1000mmの位置における温度分布を測定した。図中、一列に並べた黒丸が温度測定ポイントを示している。実験は吹出角度θを変化させて行なった。
【0024】
図8は、吹出角度θ=30度と60度の時に測定した温度分布の例を示す分布図である。図において、縦軸方向に温度、横軸方向に吹出し中心からの距離を示している。Ta(60)はθ=60の時の最大温度、Tb(60)は最小温度である。また、Ta(30)はθ=30の時の最大温度、Tb(30)は最小温度である。吹出角度が大きい方が、ピーク温度(最大・最小)の位置が中心から離れ、吹出口での温風の温度T及び冷風の温度Tに近づくことがわかる。即ち、吹出角度θが大きいほど冷風と温風は良く分離される。
【0025】
そこで、冷温風の分離度合いを式1のように定義した。
冷温風分離効率 =(Ta−Tb)/(T―T) ・・・式1
この定義では、完全分離=1、完全混合=0となる。図9は、上記実験結果による吹出角度θに対する冷温風分離効率の特性を示したグラフである。このグラフは横軸に吹出角度θ、縦軸に冷温風分離効率を示す。図9より、吹出角度θ≧60度とした場合に冷温風分離効率≧0.9となり、概ね良好な分離が達成できることが判明した。つまり、上記の条件では吹出角度を60度以上にすれば吹出空気の混合をある程度防止でき、局所空調を十分に行なうことができる。この実施の形態で示した除湿機は、図6に示すように、実際の使い勝手を考慮して吹出角度θを略90度にしており、温風と冷風とは十分に分離できる構成である。
このようにファンケーシング18、19の構成を、吹出方向が所定の吹出角度θとなるようにしたので、温風24と冷風25とが混合されることなく吹出される。従って、十分な局所空調を行なうことができる除湿機が得られる。
【0026】
特にこの実施の形態では、凝縮器側ファン7と蒸発器側ファン8の回転軸を同軸として1個のファンモータ9で回転駆動する構成なので、両者共回転数が同じとなる。凝縮器3と蒸発器5の最適風量比が1:1でない場合には、ファンの外径寸法や幅寸法を変更して風量比を最適化すればよい。この実施の形態では、凝縮器側ファン7と蒸発器側ファン8のファンモ−タ9を兼用するため、部品点数の増加を抑え、コストアップを低減できコンパクトな除湿機が得られる。
【0027】
また、凝縮器側風路と蒸発器側風路を別々に設けて、温風と冷風とが吹出角度θで吹出されるため、除湿機の機能を有すると共に、その温風24及び冷風25を利用して、図3に示すように局所的な冷房あるいは暖房を行なうことができる。特に、温風24と冷風25の吹出方向が異なるため、気流が混合せず、十分な局所暖房と局所冷房を行なうことができる。また、暖房と冷房で本体の向きを180度変えることで、より本格的なゾーン空調を実現できる。
特に、従来の除湿機としての寸法や重量の点ではコンパクト性を保ち、複雑な空調制御を行なうことなく、除湿機能と共に前述の温度範囲で十分な局所冷房、局所暖房及び温風乾燥を行なうことができる多機能な除湿機が得られる。
さらに、ファン7、8の吹出口を実質的にはファンケーシングの吹出口で構成しているので、吹出口の下流にチャンバー等の風路圧損が増大する部材がない。
このため、風量が低下することなく必要風量の確保が容易であり、さらに低騒音化が可能である。
また、この除湿機本体1は、横30cm、縦50cm、奥行き20cm程度で実現でき、空気調和装置のように部屋に固定されていないので、持ち運びが容易で、汎用性を向上できる。必要な時に必要なところに移動して運転すればよい。
【0028】
また、温風24と冷風25の吹出方向が大きく異なっていることを利用して、以下のように様々な状況下で使用できる。
例えば、冬期に外気に面した窓や壁へ向かって除湿乾燥した冷風25を吹き出し、室内中心方向に温風24を吹き出すように使用すれば、窓や壁の結露防止と室内暖房を同時に達成できる。
また、勉強部屋で使うことで、頭寒足熱を実現して集中力を高めることができる。また、夏に一方ではアイロンかけをしている人に冷風25によって局所冷房を実現し、他方でユニフォームや運動靴などに温風24を当てることで、一度に局所冷房と衣類乾燥を行なうことができる。
また、屋内のみでなく、屋外で使用することもできる。例えば、キャンプにおけるテントの中で冷房や暖房や除湿を行なうことができる。暖房を行なう場合には、温風24の吹出口をテントの中心に向け、反対側の冷風25の吹出口をテントの外側に向けて運転することで、効率良くテント内を暖房できる。屋外で使用する時には、例えば100V電源を有する車などのバッテリーに接続して使えばよい。このように、建物を離れた場所での局所冷房や局所暖房や部分乾燥も、手軽に持ち運んで運転することができるので、汎用性の高い多機能な除湿機が得られる。
以上の使い方の他にも使用者の用途に応じていろいろな使い方ができ、汎用性の高い多機能な除湿機を提供できる。
【0029】
また、図5に示すように、凝縮器側風路に圧縮機2を配置し、凝縮器3からの放熱と同時に圧縮機2からも強制対流で放熱させる構成とすれば、凝縮器3と圧縮機2の両方の放熱を利用できる。このため、暖房能力が向上すると共に、圧縮機2の冷却により圧縮機モータの効率が改善され省エネルギー化でき、かつ信頼性も向上する。例えば図5のような構成の場合、除湿機の側面の圧縮機2の配置されている下方にも吸込口を設け、圧縮機2の配置されている部分が凝縮器側風路になるようにすればよい。
また、除湿機本体1の底面にキャスターをつけておけば、軽くかつ容易にひっくり返して向きを変えることができる。
【0030】
また、空気調和装置では、通常、室内空気の吸込口及び吹出口がそれぞれ1つであるが、この除湿機では吸込口及び吹出口がそれぞれ2箇所づつになる。この吸込口及び吹出口に防塵フィルタや例えばカテキン等を含む空気清浄用フィルタ11を設けており、空気清浄機の機能も兼ね備えている。特にこの除湿機では吸込口及び吹出口の面積も大きくとることができるので、大きな空気清浄効果が得られる。
【0031】
実施の形態2.
図10(a)、(b)はこの発明の実施の形態2に係る除湿機を示す斜視図で、(a)は凝縮器側吹出口が見える位置から見た斜視図であり、(b)は(a)を時計回りに略90度回転して蒸発器側吹出口が見える位置から見た斜視図である。この実施の形態は、ファンケーシングを回動しうる機構を備え、ファンケーシング回転レバー26を矢印のように操作することで、吹出空気の方向を矢印に沿って変更できる除湿機を構成している。また、図11は除湿機内部のファンケーシング18、19の部分を分解して示す分解図で、図11(a)は凝縮器側ファンケーシング18を示す斜視図、図11(b)は分離壁15を示す斜視図、図11(c)は蒸発器側ファンケーシング19を示す斜視図である。図12は除湿機内部のケーシング18、19の部分を示す部分断面図で、吹出口を含まない断面を示している。図10、図11、図12において、実施の形態1と同一符号は同一、又は相当部分を示す。また、除湿機内の圧縮機や熱交換器やファンなどの主な部品の構成は、図2、図4、図5、図6に示すものと同様である。
【0032】
図11、図12に示すように凝縮器側ファンケーシング18と蒸発器側ファンケーシング19を構成して、分離壁15を介してファンケーシング18、19同士を一体とし、ファンケーシング18、19を共に回動可能とする。分離壁15はファンケーシング18、19と同時に動かない固定部であり、凝縮器側と蒸発器側の風路を分離する働きをする。31はファンモータ軸貫通穴で、ファンモータ軸10が挿入され、このファンモータ軸10にファン7、8が固着されてファン7、8を同時に回転する。分離壁15はファンモータ軸貫通穴31の周囲に分離壁軸受32、ファン軸貫通穴31からある程度の距離を置いたところにファン軸貫通穴31を中心とする円孤状の2つのほぼ対称な長穴33を有する。ファンケーシング18、19には、互いに対向する面のファンモータ軸貫通穴31の周囲に、ファンケーシング側軸受34を有する。さらに、分離壁15の長穴に対向する部分にこの長穴に挿入しうる長穴摺動凸部35と長穴摺動凹部36を有する。長穴摺動凸部35は長穴33に挿入されて長穴摺動凹部36と勘合することで、ファンケーシング18、19は一体に構成される。ファンケーシング18に固定されているファンケーシング回転レバー26を手動で動かすと、長穴摺動凸部35が円弧状の長穴33に摺動し、ファンケーシング18、19は共にファンモータ軸貫通穴31を中心として回動する。
【0033】
分離壁15はファンケーシング18、19の回動及びファン7、8の回転に対して固定されており、分離壁15のファンモータ軸貫通穴31内にファンモータ軸10は分離壁15に接触せずに挿入される。分離壁軸受32の周囲はファンケーシング側軸受34に僅かな隙間を有して、または接触して設けられており、固定部である分離壁軸受32の周囲でファンケーシング側軸受34がスムーズに回動うるように、グリースなどが塗られている。また、分離壁軸受32は、一体化されたファンケーシング18、19を回動可能にすると共に、回動中心を支持することでファンケーシング18、19全体を支持する働きも有する。
【0034】
図13はファンケーシングの固定角度を示す説明図である。図に示すように、ファンケーシング18、19は一体化され、同軸上の凝縮器側ファンケーシング18と蒸発器側ファンケーシング19の吹出口を、ファンモータ軸10を中心として例えば略90度ずらして配置する。また、ファンケーシング回転レバー26を例えば凝縮器側ファンケーシング18に取り付けている。ファンケーシング回転レバー26を矢印方向に回動することで、吹出口は一緒に矢印方向に回動可能である。ファンケーシング回転レバー26の取付位置は、図13に示した位置に限るものではなく、一体化されたファンケーシング18、19のどこに取付けてもよい。また、吹出口の角度は90度ずれていなくてもよく、図9に基づき60度以上の角度であれば、吹出口から吹き出た温風24と冷風25とがすぐに混合するのを防止できる。
【0035】
図13に示したファンケーシング18、19の位置では、温風24、冷風25共に上方向略45度に吹き出している。図14、図15はそれぞれファンケーシングの配置例を示す説明図である。図14は、ファンケーシング回転レバー26を矢印方向に手動で回動させて、冷風25を上方向へ吹き出すと共に、温風24を横方向へ吹き出した状態を示している。また、図15は、ファンケーシング回転レバー26を矢印方向に手動で回動させて、温風24を上方向へ冷風25を横方向へ吹き出した状態を示している。図14及び図15において横方向へ吹き出す冷風25や温風24を反対側の横方向に吹き出したい場合は、除湿機本体1の向きを180度変えて設置すれば良い。
【0036】
このように、この実施の形態では、利用者が状況に応じて吹出空気の吹出方向を自由に変更できるので、除湿領域や空調領域の選択が可能となり、実施の形態1で述べた効果に加えて、利便性が大幅に向上する。例えば、押入れや靴箱の乾燥、料理の冷却など応用範囲が大幅に広がる。また、2つのファンケーシング18、19を簡単な構造で一体化かつ回動可能としたため、低コストでコンパクトな除湿機が実現できる。さらに、ファン7、8の吹出口にチャンバー等の風路圧損が増大する部材が無いので、必要風量の確保が容易で低騒音化が可能である。
【0037】
なお、上記ではファンケーシング18、19を一体化したが、これに限るものではない。ファンケーシング18、19を独立して回動可能とし、ファンケーシング18、19のそれぞれを回動させるように回転レバーを固定してもよい。温風24と冷風25の吹出空気の方向をそれぞれ任意に設定することができ、汎用性が増す。図13では温風24と冷風25の相対的な吹出方向を予め設定していたが、それぞれを独立して回動することで、ある程度温風24と冷風25が混合するようにも構成でき、温風24冷風25共に任意の吹出方向を設定できる。ファンケーシング18、19のそれぞれを独立に回動させる構成では、分離壁15に設けた分離壁の長穴33、長穴摺動凸部35、長穴摺動凹部36が必要なくなる。
【0038】
また、凝縮器側ファンケーシング18と蒸発器側ファンケーシング19のどちらか一方を回動可能に構成し、一方の吹出口は固定されているように構成することもできる。この場合にもファンケーシング18、19は一体に構成しないので、分離壁15に設けた分離壁の長穴33、長穴摺動凸部35、長穴摺動凹部36が必要なくなる。
例えば温風24の吹出口を回動できる構成にすれば、乾燥や暖房の方向を自在に設定して所望の方向に向けることができる。また、冷風25の吹出口を回動できる構成にすれば、冷房や除湿の方向を自在に設定して所望の方向に向けることができる。
【0039】
実施の形態3.
図16(a)、(b)はこの発明の実施の形態3に係る除湿機を示す斜視図で、(a)は凝縮器側吹出口が見える位置から見た斜視図であり、(b)は(a)を時計回りに略90度回転して蒸発器側吹出口が見える位置から見た斜視図である。この実施の形態は、ファンケーシング回動駆動用モータを設け、このファンケーシング回動駆動用モータの駆動力を伝達手段を介してファンケーシングに伝えることで、電気的にファンケーシングを矢印方向に回動しうるように構成したものである。そして、例えば表示・操作パネル16を操作することで自動的に吹出空気の吹出方向を矢印に沿って変更できる。
【0040】
除湿機内の圧縮機や熱交換器やファンなどの主な部品の構成は、図2、図4、図5、図6に示すものと同様である。さらに、図17は、ファンケーシングを自動的に回動可能とする伝達手段の一例を示す説明図である。この図は蒸発器側吸込口からみた図であり、蒸発器側ファンケーシング19は係合部材を有する。ここでは係合部材として、例えば蒸発器側ファンケーシング19の側面に突出するプーリー38aが例えばファンケーシング19と一体に形成されている。中央の穴は蒸発器と熱交換した後の空気がファンケーシング19内に吸込まれる部分である。このプーリー38aの中心はファン7、8の回転中心とほぼ一致させている。一方、ファンケーシング回動駆動用モータ37に取り付けられたプーリー38bは、モータ37の回転によって回転する。プーリー38a、38bをベルト39で連結することにより、モータ37の回転駆動力がベルト39を介してファンケーシング19に伝達し、回動させる構成である。
【0041】
この実施の形態の除湿機は、凝縮器側ファンケーシング18と蒸発器側ファンケーシング19は一体に構成されている。例えば、ファンケーシング周辺の断面構成は、図12においてファンケーシング回転レバー26を除いた構成と同様である。この図の様に構成すると、凝縮器側ファンケーシング18と蒸発器側ファンケーシング19は、長穴摺動凸部35と長穴摺動凹部36を結合することで一体となる。このため、凝縮器側ファンケーシング18と蒸発器側ファンケーシング19の少なくとも一方にプーリー38a、38bとベルト39を設ければ、モータ37の回転駆動力がベルト39を介してファンケーシング19に伝達し、ファンケーシング18、19が回動可能になる。
ここで、プーリー38a、38b及びベルト39を蒸発器側ファンケーシング19の吸込口側に配置しているが、分離壁15側に空間を設けてここに配置してもよい。
【0042】
図17に示した除湿機は、温風24または冷風25の吹出方向を希望の方向に変えることができ、利用者の状況に応じて温風24または冷風25、または温風24及び冷風25を同時に有効利用できる。さらに除湿機本体1に取り付けた操作パネル16やリモコン等により、吹出空気の吹出方向を電気的に自動で変更できるので、手動で回動させるよりも利便性が向上する。また、ファンケーシング回動駆動用モータ37の回転速さや回転方向を制御する制御装置を備え、一定または所定の速さで連続して回動するというスイング機能が実現できる。このため、冷房及び暖房領域の温度分布の均一化を達成でき、快適性が向上する。さらに、吹き出す温風24をスイングさせることにより、衣類を均一に乾燥できるので時間短縮かつ省エネルギー化を図ることができる。衣類の乾燥では悪臭が大きな問題であり、短い時間で乾燥することにより、細菌類の繁殖を防止し、これが原因と考えられている悪臭を防止できる。
【0043】
なお、凝縮器側ファンケーシング18と蒸発器側ファンケーシング19を一体に結合せずに独立した構成にしてそれぞれを回動可能としてもよい。即ち、ファンケーシング18、19のそれぞれにプーリー、ベルト及びモータを備え、別々に回動させるように構成してもよい。別々に回動可能とすることで、温風24と冷風25の吹出空気の方向をそれぞれ任意に設定することができ、汎用性が増す。また、別々に回動可能な構成でモータ37だけを共通にしてもよい。この場合には温風24と冷風25の吹出空気の方向の回動方向は同一になるが、モータ37の駆動力の伝達手段であるベルトやプーリーの大きさを凝縮器側と蒸発器側とで変化させれば、吹出口の回動幅を温風24と冷風25とで変えることができる。
【0044】
また、図18〜図20は、ファンケーシングを電気的に自動で回動可能とする伝達手段の他の例を示す除湿機である。図18は除湿機内部のファンケーシング18、19の部分を分解して示す分解図で、図18(a)は凝縮器側ファンケーシング18を示す斜視図、図18(b)は分離壁15を示す斜視図、図18(c)は蒸発器側ファンケーシング19を示す斜視図である。図19は除湿機内部のケーシング18、19の部分を示す部分断面図で、ファンケーシングの吹出口を含まない断面を示している。また、図20はファンケーシングを自動的に回動可能とする伝達手段を示す説明図で、蒸発器側ファンケーシング19を蒸発器側吸込口からみた図である。図18、図19において、図11、図12と同一符号は同一、又は相当部分を示す。
【0045】
図18、図19に示すように、分離壁15はファンモータ軸貫通穴31からある程度の距離を置いたところにファンモータ軸貫通穴31を中心とする円孤状の2つのほぼ対称な長穴33を有する。ファンケーシング18、19の各々側面に長穴摺動凸部35と長穴摺動凹部36を設けて、長穴33を通って長穴摺動凸部35と長穴摺動凹部36を結合することにより、凝縮器側ファンケーシング18と蒸発器側ファンケーシング19とは回動可能かつ一体化されている。
【0046】
この実施の形態に係るファンケーシング18、19は、どちらも外周の一部に複数の突起(第2突起部材)であるラック40を有する。円筒形で側面全体に突起を有するピニオン(第1突起部材)41aの中心軸は、ファンケーシング回動駆動用モータ37の回転軸に接続され、ファンケーシング回動駆動用モータ37の回転力で前後に回転する。このピニオン41aの突起とラック40の突起は歯合するように構成し、ピニオン41aが前後に回転することで、蒸発器側ファンケーシング19は回動する。
【0047】
また、前述のように長穴摺動凸部35と長穴摺動凹部36によって凝縮器側ファンケーシング18と蒸発器側ファンケーシング19は一体に構成されているので、蒸発器側ファンケーシング19が回動するのに伴って凝縮器側ファンケーシング18も回動する。また、この実施の形態では、中心軸が除湿機の固定部分、例えば分離壁15に固定されているピニオン41bを備えている。このように、2個のピニオン41a、41bを蒸発器側ファンケーシング19の下部の略対称位置に配置することにより、ファンケーシング18、19を支持かつ回動可能としている。即ち、ピニオン41bは蒸発器側ファンケーシング19の回動と共に前後に回転し、ファンケーシング18、19を安定して回動でき、この回動によってファンモータ軸10がずれないようにファンケーシング18、19を支持している。また、他方の凝縮器側ファンケーシング18にも少なくとも1つのピニオン41を備え、凝縮器側ファンケーシング18のラック40に歯合して回転自在な状態で固定されている。このピニオン41もファンケーシング18、19を安定して回動させると共に、ファンケーシング18、19を凝縮器側から支持している。
【0048】
図18〜図20に示した除湿機も、温風24または冷風25の吹出方向を希望の方向に変えることができ、利用者の状況に応じて温風24または冷風25、または温風24及び冷風25を同時に有効利用できる。さらに除湿機本体1に取り付けた操作パネル16やリモコン等により、吹出空気の吹出方向を電気的に自動で変更できるので、手動で回動させるよりも利便性が向上する。また、ファンケーシング回動駆動用モータ37の回転速さや回転方向を制御すれば、一定または所定の速さで連続して回動するというスイング機能が実現できる。このため、冷房及び暖房領域の温度分布の均一化を達成でき、快適性が向上する。さらに、吹き出す温風24をスイングさせることにより、衣類を均一に乾燥できるので時間短縮かつ省エネルギー化を図ることができる。
【0049】
この構成例のように、ラック40とピニオン41でファンケーシング18、19を支持かつ回動可能とした場合は、図12の構成のように軸受32、34を設ける必要がない。ラック40とピニオン41でファンケーシング18、19を支持する構成の場合には、軸受32、34によってファンケーシング18、19を支持する場合に比べて、摩擦抵抗が減少する。このため、ファンケーシング18、19の回動に要する駆動力を小さくでき、ファンケーシング回動駆動用モータ37の低コスト化を実現できる。
なお、このラック40とピニオン41の組合わせによってファンケーシング回動駆動用モータ37の回転力をファンケーシング18、19に伝達する構成で、図12のように軸受32、34でファンケーシング18、19を支持することもできる。この場合には、ピニオン41aを1つ備えていればよく、一方の凝縮器側ファンケーシング18にラック40を設けなくてもよい。
【0050】
また、凝縮器側ファンケーシング18と蒸発器側ファンケーシング19を一体に結合せずに独立した構成にしてそれぞれを回動可能としてもよい。即ち、ファンケーシング18、19のそれぞれにモータと少なくとも2つのピニオンを備え、別々に回動させるように構成してもよい。別々に支持及び回動可能とすることで、温風24と冷風25の吹出空気の方向をそれぞれ任意に設定することができ、汎用性が増す。また、別々に回動可能な構成でモータ37だけを共通にしてもよい。この場合には温風24と冷風25の吹出空気の回動方向は同一になるが、ラックとピニオンの突起の間隔などを凝縮器側と蒸発器側とで変化させれば、吹出口の回動幅を温風24と冷風25とで変えることができる。
【0051】
この実施の形態では、ファンケーシング回動駆動用モータ37の回転力をまず蒸発器側ファンケーシング19に伝達する構成としたが、凝縮器側ファンケーシング18に伝達するように構成してもよい。
また、凝縮器側ファンケーシング18と蒸発器側ファンケーシング19は長穴摺動凸部35と長穴摺動凹部36とで一体になるように構成しているが、この構成に限るものではない。また、この凸部35と凹部36が逆であっても同様であることは言うまでもない。
【0052】
また、この実施の形態に示した電気的に自動でファンケーシングを回動させる構成でも、凝縮器側ファンケーシング18と蒸発器側ファンケーシング19のどちらか一方を回動可能に構成し、一方の吹出口は固定されているように構成してもよい。ファンケーシング18、19は一体に構成しないので、分離壁15に設けた分離壁の長穴33、長穴摺動凸部35、長穴摺動凹部36が必要なくなる。
例えば温風24の吹出口を回動できる構成にすれば、乾燥や暖房の方向を電気的に自動で所望の方向に向けることができる。また、冷風25の吹出口を回動できる構成にすれば、冷房や除湿の方向を自動的に所望の方向に向けることができる。また、温風24と冷風25を共に回動可能としておき、一方を電気的に自動でスイングさせ、他方には手動のファンケーシング回動レバーを設けて手動で回動する様に構成してもよい。
【0053】
また、実施の形態3の構成で、モータ37の部分を回転ハンドルで手動にすると、実施の形態2と同様、手動で温風24と冷風25の吹出口の方向を自在に変更できる。この場合には実施の形態2に示したようなファンケーシングを直接手動で回動させるよりも小さな力で容易に回動できる。
【0054】
また、実施の形態2または実施の形態3において、吹出口の方向を手動または自動で変更する場合、吹出口が回動可能な範囲に対向する除湿機本体1の部分を開口にしておく必要がある。この回動可能範囲の開口のうちで、吹出口が位置していない部分は除湿機本体1内の部品が見えてしまい、美観をそこなう。このため、除湿機本体1の開口の両端部と吹出口との間を伸縮自在な材質で形成したカバーで覆うとよい。例えば蛇腹のような吹出口の回動方向に伸縮自在なカバーによって、除湿機本体1の開口の吹出口に対応していない部分を覆うようにすると、除湿機本体1内の部品が見えることなく、美観を保つことができる。
【0055】
また、実施の形態1〜実施の形態3で、凝縮器側ファン7と蒸発器側ファン8を同軸上に配置し、1つのモータでファン7、8を回転させる構成について記載したが、別々のモータを設けてもよい。凝縮器側ファン7と蒸発器側ファン8にそれぞれ回転させるファンを設け、ファン7、8の回転数をそれぞれ独立に制御すれば、温風24と冷風25の風量をそれぞれ自在に設定することができ、さらに使用範囲は広がる。
また、温風24と冷風25の吹出口は同じ大きさとしてもよいが、冷凍サイクルの性質上、温風24の吹出口を冷風25の吹出口よりも大きくしておく方が効率の良い運転を行なうことができる。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、凝縮器側吸込口から吸込んだ空気を凝縮器と熱交換して温風として吹出す凝縮器側風路と、前記凝縮器側風路内で送風する凝縮器側ファンと、前記凝縮器側ファンを内蔵すると共に前記温風の吹出口を有する凝縮器側ファンケーシングと、蒸発器側吸込口から吸込んだ空気を蒸発器と熱交換して冷風として吹出す蒸発器側風路と、前記蒸発器側風路で送風する蒸発器側ファンと、前記蒸発器側ファンを内蔵すると共に前記冷風の吹出口を有する蒸発器側ファンケーシングと、前記凝縮器側風路と前記蒸発器側風路を分離する分離壁と、を備え、前記凝縮器側ファンケーシングの吹出口の吹出方向と前記蒸発器側ファンケーシングの吹出口の吹出方向を略60度以上ずらして配置したので、風量の低下や騒音の増大を招くことなく、冷風と温風の混合を防止でき、十分な局所空調ができる除湿機を得ることができる。
【0057】
また、前記凝縮器側ファンと前記蒸発器側ファンを同じ回転軸上に配置し、前記回転軸を回転させるモータを備えたので、コンパクトな除湿機を得ることができる。
【0058】
また、前記凝縮器側ファンケーシングと前記蒸発器側ファンケーシングの少なくともどちらか一方を回動可能に構成したので、除湿領域や空調領域を選択できる除湿機を得ることができる。
【0059】
また、前記分離壁を介して配置された前記凝縮器側ファンケーシングと前記蒸発器側ファンケーシングとを回動可能かつ一体に構成したので、除湿領域や空調領域を選択でき、さらにコンパクトな除湿機を得ることができる。
【0060】
また、前記分離壁は、前記凝縮器側ファンと前記蒸発器側ファンの回転軸が貫通する穴と、前記穴の周囲に前記凝縮器側ファンケーシングと前記蒸発器側ファンケーシングを回動可能に支持する軸受とを有することを特徴とするので、除湿領域や空調領域を選択でき、さらにコンパクトな除湿機を得ることができる。
【0061】
また、前記凝縮器側ファンケーシングと前記蒸発器側ファンケーシングの少なくともどちらか一方に、前記ファンケーシングを回動させる手動レバーを備えたので、手動で除湿領域や空調領域を選択でき、さらにコンパクトな除湿機を得ることができる。
【0062】
また、ファンケーシング回動駆動用モータと、前記ファンケーシング回動駆動用モータの駆動力を前記凝縮器側ファンケーシングと前記蒸発器側ファンケーシングの少なくともどちらか一方に伝える伝達手段を備えたので、選択した除湿領域や空調領域を自動的に設定でき、さらにコンパクトな除湿機を得ることができる。
【0063】
また、前記伝達手段は、前記ファンケーシング回動駆動用モータによって回動するベルトと、前記凝縮器側ファンケーシングと前記蒸発器側ファンケーシングの少なくともどちらか一方に設けられ、前記ベルトの回動に伴って前記ファンケーシングを回動させる係合部材とで構成としたので、選択した除湿領域や空調領域を自動的に設定でき、さらにコンパクトな除湿機を得ることができる。
【0064】
また、前記伝達手段は、周囲に複数の突起を有し前記ファンケーシング回動駆動用モータによって回動する第1突起部材と、前記凝縮器側ファンケーシングと前記蒸発器側ファンケーシングの少なくともどちらか一方に設けられ、前記第1突起部材に歯合して前記ファンケーシングを回動させる第2突起部材とで構成したので、選択した除湿領域や空調領域を自動的に設定でき、さらにコンパクトな除湿機を得ることができる。
【0065】
また、前記凝縮器側風路に圧縮機を配置したので、暖房能力が向上すると共に、圧縮機の冷却により圧縮機モータの効率が改善され省エネルギー化されて、信頼性を向上できる除湿機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る除湿機の一例を示す外観図である。
【図2】実施の形態1に係る冷凍サイクルを示す冷媒回路図である。
【図3】実施の形態1に係る除湿機を示す斜視図である。
【図4】実施の形態1に係る除湿機の内部構成を示す横断面図である。
【図5】実施の形態1に係る除湿機の内部を側面から見た構成図である。
【図6】実施の形態1に係るファンケーシングの構成を示す説明図である。
【図7】実施の形態1に係り、吹出角度に対する冷風・温風の混合防止効果を調べる実験方法を示す説明図である。
【図8】実施の形態1に係り、実験結果を示す吹出角度ごとの温度分布の例を示す分布図である。
【図9】実施の形態1に係り、実験結果による吹出角度θに対する冷温風分離効率の特性を示すグラフである。
【図10】この発明の実施の形態2に係る除湿機を示す斜視図である。
【図11】実施の形態2に係る除湿機内部のケーシングの部分を分解して示す分解図である。
【図12】実施の形態2に係る除湿機内部のケーシングの部分を示す部分断面図である。
【図13】実施の形態2に係るファンケーシングの固定角度を示す説明図である。
【図14】実施の形態2に係るファンケーシングの配置例を示す説明図である。
【図15】実施の形態2に係るファンケーシングの配置例を示す説明図である。
【図16】この発明の実施の形態3に係る除湿機を示す斜視図である。
【図17】実施の形態3に係る伝達手段の一例を示す説明図である。
【図18】実施の形態3に係る除湿機内部のファンケーシングの部分を分解して示す分解図である。
【図19】実施の形態3に係る除湿機内部のケーシングの部分を示す部分断面図である。
【図20】実施の形態3に係る伝達手段を示す説明図である。
【符号の説明】
1 除湿機本体、2 圧縮機、3 凝縮器、4 減圧器、5 蒸発器、7 凝縮器側ファン、8 蒸発器側ファン、9 ファンモータ、10 ファンモータ軸、11 空気清浄用フィルタ、15 分離壁、16 表示・操作パネル、18 凝縮器側ファンケーシング、19 蒸発器側ファンケーシング、20 凝縮器側吸込口、21 蒸発器側吸込口、23 室内空気、24 温風、25 冷風、26 ファンケーシング回転レバー、31 ファンモータ軸貫通穴、32 分離壁軸受、33 長穴、34 ファンケーシング側軸受、35 長穴摺動凸部、36 長穴摺動凹部、37 ファンケーシング回動駆動用モータ、38a、38b 係合部材、39 ベルト、40 第2突起部材、41a 第1突起部材。

Claims (10)

  1. 凝縮器側吸込口から吸込んだ空気を凝縮器と熱交換して温風として吹出す凝縮器側風路と、前記凝縮器側風路内で送風する凝縮器側ファンと、前記凝縮器側ファンを内蔵すると共に前記温風の吹出口を有する凝縮器側ファンケーシングと、蒸発器側吸込口から吸込んだ空気を蒸発器と熱交換して冷風として吹出す蒸発器側風路と、前記蒸発器側風路で送風する蒸発器側ファンと、前記蒸発器側ファンを内蔵すると共に前記冷風の吹出口を有する蒸発器側ファンケーシングと、前記凝縮器側風路と前記蒸発器側風路を分離する分離壁と、を備え、前記凝縮器側ファンケーシングの吹出口の吹出方向と前記蒸発器側ファンケーシングの吹出口の吹出方向を略60度以上ずらして配置したことを特徴とする除湿機。
  2. 前記凝縮器側ファンと前記蒸発器側ファンを同じ回転軸上に配置し、前記回転軸を回転させるモータを備えたことを特徴とする請求項1項記載の除湿機。
  3. 前記凝縮器側ファンケーシングと前記蒸発器側ファンケーシングの少なくともどちらか一方を回動可能に構成したことを特徴とする請求項1項または請求項2記載の除湿機。
  4. 前記分離壁を介して配置された前記凝縮器側ファンケーシングと前記蒸発器側ファンケーシングとを回動可能かつ一体に構成したことを特徴とする請求項1項または請求項2記載の除湿機。
  5. 前記分離壁は、前記凝縮器側ファンと前記蒸発器側ファンの回転軸が貫通する穴と、前記穴の周囲に前記凝縮器側ファンケーシングと前記蒸発器側ファンケーシングを回動可能に支持する軸受とを有することを特徴とする請求項3または請求項4記載の除湿機。
  6. 前記凝縮器側ファンケーシングと前記蒸発器側ファンケーシングの少なくともどちらか一方に、前記ファンケーシングを回動させる手動レバーを備えたことを特徴とする請求項3または請求項4または請求項5記載の除湿機。
  7. ファンケーシング回動駆動用モータと、前記ファンケーシング回動駆動用モータの駆動力を前記凝縮器側ファンケーシングと前記蒸発器側ファンケーシングの少なくともどちらか一方に伝える伝達手段を備えたことを特徴とする請求項3乃至請求項6のいずれか1項に記載の除湿機。
  8. 前記伝達手段は、前記ファンケーシング回動駆動用モータによって回動するベルトと、前記凝縮器側ファンケーシングと前記蒸発器側ファンケーシングの少なくともどちらか一方に設けられ、前記ベルトの回動に伴って前記ファンケーシングを回動させる係合部材とで構成としたことを特徴とする請求項7記載の除湿機。
  9. 前記伝達手段は、周囲に複数の突起を有し前記ファンケーシング回動駆動用モータによって回動する第1突起部材と、前記凝縮器側ファンケーシングと前記蒸発器側ファンケーシングの少なくともどちらか一方に設けられ、前記第1突起部材に歯合して前記ファンケーシングを回動させる第2突起部材とで構成したことを特徴とする請求項7記載の除湿機。
  10. 前記凝縮器側風路に圧縮機を配置したことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の除湿機。
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