JP2004183629A - 渦流ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】渦流ポンプの流路内の流れを整流して損失を低減すること。
【解決手段】内部に流路28を円周方向に形成したケーシング12と、周方向に等間隔に配設された複数の羽根16aを有し、かつ、羽根16aが流路28に沿って旋回するようにケーシング12に回転自在に支持された円盤状のインペラー16とを具備する渦流ポンプにおいて、流路28に沿ってシュラウドリング14を配設して、流路28の半径方向断面を環状に形成した。
【選択図】 図1
【解決手段】内部に流路28を円周方向に形成したケーシング12と、周方向に等間隔に配設された複数の羽根16aを有し、かつ、羽根16aが流路28に沿って旋回するようにケーシング12に回転自在に支持された円盤状のインペラー16とを具備する渦流ポンプにおいて、流路28に沿ってシュラウドリング14を配設して、流路28の半径方向断面を環状に形成した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は渦流ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
図5、6に従来技術による渦流ポンプを示す。従来技術による渦流ポンプ100は、内部に円周方向に延びる流路104を形成したケーシング102と、ケーシング102内に回転軸線Oを中心として矢印Rで示す方向に回転自在に支持されたインペラー106とを具備している。インペラー106は概ね円盤状の部材より成り、その外周縁部に半径方向の複数の溝を刻設することにより、周方向に等間隔に配設された複数の羽根106aが形成されている。羽根106aは、インペラー106が回転することにより流路104に沿って旋回する。
【0003】
ケーシング102には、また、流路104に連通する入口通路108および出口通路110が形成されている。また、流路104内を流通する作動流体は、インペラー106の内部、つまり羽根106aの間、ではインペラー106の回転による遠心力が作用して半径方向外側へ流動し、図5に示すように、流路104の全体にわたって螺旋状の流れ112を形成する。より詳細には、図7に示すように、流路104は、インペラー106のハブ面106bを含めて概ね楕円形の断面形状を有しており、この断面内の流れ114は、インペラー106の入口116から出口118へ向かってインペラー106のハブ面106bに沿った流れとなる。
【0004】
【特許文献1】
実開平3−19492号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図7,8を参照すると、インペラー106外部の入口116の直近位置Aにおける速度三角形(図8(a)の左側)および出口118直近位置Bにおける速度三角形(図8(a)の右側)が示されている。図8(a)において、位置Bにおけるインペラー106の出口118から流出した直後の流れには、インペラー106の回転により回転方向Rへ移動する羽根106aにより仕事が付与され、インペラー106の出口流速120は、回転方向Rに沿う周方向流速成分122と、半径方向に向かう子午面流速成分124とを有している。然しながら、位置Aにおける入口116の直前の流れでは、周方向成分は概ね0(零)となり、略回転軸線Oに沿った軸方向流速成分126のみを有している。そのために、従来技術による渦流ポンプ100のインペラー106の入口116では、インペラー106の周速Vに対する相対的な流速128は、羽根106aに関する流入角αが大きくなり、羽根106aの背面に剥離130が形成され、圧力損失が生じる問題がある。
【0006】
さらに図8(b)の如く、特に翼先端領域の流れ106bは流入も流出も明確な流れが無く、平均的にはインペラー出口周方向流速成分171とインペラー入口流速126の周方向成分の中間の流速で周方向に流れるが、後者がほぼ零なので、インペラー出口方向成分122の約1/2の流速を持って流れる平均的な流れ172が生じている。その結果、インペラーの周速171と平均的な流れ172の差でインペラーに相対的な流れ173が生じ、この流れがインペラーの翼によってかき混ぜられた流れとなりインペラーから与えられたエネルギがすべてジュール熱となって損失になるという問題がある。
【0007】
本発明は、こうした従来技術の問題点を解決することを技術課題としており、流路内の流れを整流して損失を低減した渦流ポンプを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、内部に流路を円周方向に形成したケーシングと、周方向に等間隔に配設された複数の羽根を有し、かつ、前記羽根が前記流路に沿って旋回するように前記ケーシングに回転自在に支持された円盤状のインペラーとを具備し、前記流路に沿ってシュラウドリングを配設して、前記流路の半径方向断面を環状に形成したことを特徴とする渦流ポンプを要旨とする。
【0009】
請求項4に記載の本発明は、内部に流路を円周方向に形成したケーシングと、周方向に等間隔に配設された複数の羽根を有し、かつ、前記羽根が前記流路に沿って旋回するように前記ケーシングに回転自在に支持された円盤状のインペラーとを具備し、前記インペラーの羽根は、回転方向に対する迎え角が鋭角となるように、その入口側先端部が湾曲していることを特徴とする渦流ポンプを要旨とする。
【0010】
なお、本明細書において「ポンプ」との語は、機械的手段によって液体または気体の作動流体を連続的に押し揚げ、押圧し、圧縮または排出する装置を意味し、ファン、ブロアおよび圧縮機を含むものとする。また、作動流体は気液二相流、固液二相流または固気二相流となっていてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図1から図4を参照して、本発明の好ましい実施形態を説明する。
本発明の好ましい実施形態による渦流ポンプ10は、外周縁部に沿って等間隔に配設された複数の羽根16aが形成された円盤状の部材から成るインペラー16を包囲するケーシング12を具備しており、ケーシング12には、周方向に延びる流路28が形成されている。インペラー16は、その一方の端面(図3において右側の端面)の中心部から軸方向に延びる軸部(図示せず)を有しており、該軸部は、軸受(図示せず)を介してケーシング12に回転軸線Oを中心として回転自在に支持されている。こうして、インペラー16はケーシング12内において、羽根16aが流路28に沿って旋回するように回転可能となっている。なお、本実施形態では、ケーシング12は仕切部12aを有しており、流路28は回転軸線Oを見込む角度が約330°の円弧状に形成されている。
【0012】
ケーシング12には、仕切部12aを挟んで流路28に連通する入口通路20と出口通路22とが形成されており、入口通路20には渦流ポンプ10の外部から液体または気体の作動流体が導入され、出口通路22から渦流ポンプ10において昇圧された作動流体が外部へ導出される。つまり、渦流ポンプ10は、単に液体を圧送するための機械装置を意味するのではなく、気体を作動流体とするファン、ブロアおよび圧縮機を含んでいる。また、作動流体は気液二相流、固液二相流または固気二相流となっていてもよい。
【0013】
本実施形態では、流路28の概ね中心部には、該流路28に沿って円弧状に延設されたシュラウドリング14が配設されている。ケーシング12の仕切部12aには貫通孔が形成されており、該貫通孔にシュラウドリング14を嵌合させることにより、シュラウドリング14はケーシング12に固定されている。また、インペラー16の羽根16a先端部には、対面するシュラウドリング14の外形部分に対して相補形の欠切部16bが形成されている。シュラウドリング14を設けることにより、流路28はその半径方向断面形状が環状に形成される。これにより、流路28はシュラウドリング14とケーシング12とにより画成される断面が環状の通路となり、従来技術による渦流ポンプで生じていた流路の中心領域または羽根の先端領域での不明瞭な流れが無くなり、この領域でのエネルギ損失が防止される。
【0014】
また、ケーシング12とシュラウドリング14の間には、インペラー16の羽根16aに対向するように、複数の案内羽根30が等間隔に配設されている。案内羽根30の前縁30aは、図1に示すように、接線Ltに対して鋭角βを形成するように湾曲している。一方、案内羽根30の後縁30bの接線Ltに対する角度γは略直角となっている。案内羽根30を配設することにより、流路28内の螺旋状の流れが円滑になり、渦流ポンプ10の効率が高くなる。
【0015】
更に、羽根16aの断面図である図4を参照すると、インペラー16の羽根16aの入口側先端部16dは、インペラー16の回転方向に対する迎え角δが鋭角となるように前傾している。一方、案内羽根30の後縁は周方向に対して略直角となっているので、インペラー16の入口では、流れ34は回転軸線Oに略沿う流れとなる。位置Aでの速度三角形において、インペラー16は周速Vで回転するので、インペラー16の入口における相対的な流れは、図4の速度三角形で示す流速32となる。入口側先端部16dの迎え角δが鋭角となるように羽根16aが前傾してるために、羽根16aの入口側先端部16dにおける接線Lと流速32とが形成する流入角α′は、図4に示すように小さくなり、従来技術による渦流ポンプで生じていたような羽根16aの背面での剥離が防止される。
【0016】
以上、渦流ポンプを一例として本発明を説明したが、本発明はファン、ブロア、圧縮機にも適用することが可能であることは当業者には理解されよう。
【0017】
【発明の効果】
請求項1に記載の本発明によれば、記流路に沿ってシュラウドリングを配設して、前記流路の半径方向断面を環状に形成したことにより、従来技術による渦流ポンプで生じていた流路の中心領域または羽根の先端領域での不明瞭な流れが無くなり、この領域でのエネルギ損失が防止される。
【0018】
請求項4に記載の本発明によれば、インペラーの羽根は、回転方向に対する迎え角が鋭角となるように、その入口側先端部が湾曲しているので、従来技術による渦流ポンプで生じていたような羽根の背面での剥離が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施形態による渦流ポンプのインペラー、シュラウドリングおよび案内羽根を示した斜視図である。
【図2】本発明の好ましい実施形態による渦流ポンプの回転軸線に垂直な平面で破断したケーシングの断面図である。
【図3】本発明の好ましい実施形態による渦流ポンプの流路、インペラーおよびシュラウドリングの拡大断面図である。
【図4】図3の矢視線IV−IVに沿うインペラーの断面を、インペラー入口における流れの速度三角形と共に示した図である。
【図5】従来技術による渦流ポンプの回転軸線に垂直な平面で切断した断面図である。
【図6】従来技術による渦流ポンプの回転軸線を含む平面で切断した断面図である。
【図7】従来技術による渦流ポンプの流路およびインペラーの拡大断面図である。
【図8】図7の矢視線VIII−VIIIに沿うインペラーの断面を、インペラー入口および出口における流れの速度三角形と共に示した図である。
【符号の説明】
10…渦流ポンプ
12…ケーシング
12a…仕切部
14…シュラウドリング
16…インペラー
16a…羽根
20…入口通路
22…出口通路
30…案内羽根
【発明の属する技術分野】
本発明は渦流ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
図5、6に従来技術による渦流ポンプを示す。従来技術による渦流ポンプ100は、内部に円周方向に延びる流路104を形成したケーシング102と、ケーシング102内に回転軸線Oを中心として矢印Rで示す方向に回転自在に支持されたインペラー106とを具備している。インペラー106は概ね円盤状の部材より成り、その外周縁部に半径方向の複数の溝を刻設することにより、周方向に等間隔に配設された複数の羽根106aが形成されている。羽根106aは、インペラー106が回転することにより流路104に沿って旋回する。
【0003】
ケーシング102には、また、流路104に連通する入口通路108および出口通路110が形成されている。また、流路104内を流通する作動流体は、インペラー106の内部、つまり羽根106aの間、ではインペラー106の回転による遠心力が作用して半径方向外側へ流動し、図5に示すように、流路104の全体にわたって螺旋状の流れ112を形成する。より詳細には、図7に示すように、流路104は、インペラー106のハブ面106bを含めて概ね楕円形の断面形状を有しており、この断面内の流れ114は、インペラー106の入口116から出口118へ向かってインペラー106のハブ面106bに沿った流れとなる。
【0004】
【特許文献1】
実開平3−19492号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図7,8を参照すると、インペラー106外部の入口116の直近位置Aにおける速度三角形(図8(a)の左側)および出口118直近位置Bにおける速度三角形(図8(a)の右側)が示されている。図8(a)において、位置Bにおけるインペラー106の出口118から流出した直後の流れには、インペラー106の回転により回転方向Rへ移動する羽根106aにより仕事が付与され、インペラー106の出口流速120は、回転方向Rに沿う周方向流速成分122と、半径方向に向かう子午面流速成分124とを有している。然しながら、位置Aにおける入口116の直前の流れでは、周方向成分は概ね0(零)となり、略回転軸線Oに沿った軸方向流速成分126のみを有している。そのために、従来技術による渦流ポンプ100のインペラー106の入口116では、インペラー106の周速Vに対する相対的な流速128は、羽根106aに関する流入角αが大きくなり、羽根106aの背面に剥離130が形成され、圧力損失が生じる問題がある。
【0006】
さらに図8(b)の如く、特に翼先端領域の流れ106bは流入も流出も明確な流れが無く、平均的にはインペラー出口周方向流速成分171とインペラー入口流速126の周方向成分の中間の流速で周方向に流れるが、後者がほぼ零なので、インペラー出口方向成分122の約1/2の流速を持って流れる平均的な流れ172が生じている。その結果、インペラーの周速171と平均的な流れ172の差でインペラーに相対的な流れ173が生じ、この流れがインペラーの翼によってかき混ぜられた流れとなりインペラーから与えられたエネルギがすべてジュール熱となって損失になるという問題がある。
【0007】
本発明は、こうした従来技術の問題点を解決することを技術課題としており、流路内の流れを整流して損失を低減した渦流ポンプを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、内部に流路を円周方向に形成したケーシングと、周方向に等間隔に配設された複数の羽根を有し、かつ、前記羽根が前記流路に沿って旋回するように前記ケーシングに回転自在に支持された円盤状のインペラーとを具備し、前記流路に沿ってシュラウドリングを配設して、前記流路の半径方向断面を環状に形成したことを特徴とする渦流ポンプを要旨とする。
【0009】
請求項4に記載の本発明は、内部に流路を円周方向に形成したケーシングと、周方向に等間隔に配設された複数の羽根を有し、かつ、前記羽根が前記流路に沿って旋回するように前記ケーシングに回転自在に支持された円盤状のインペラーとを具備し、前記インペラーの羽根は、回転方向に対する迎え角が鋭角となるように、その入口側先端部が湾曲していることを特徴とする渦流ポンプを要旨とする。
【0010】
なお、本明細書において「ポンプ」との語は、機械的手段によって液体または気体の作動流体を連続的に押し揚げ、押圧し、圧縮または排出する装置を意味し、ファン、ブロアおよび圧縮機を含むものとする。また、作動流体は気液二相流、固液二相流または固気二相流となっていてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図1から図4を参照して、本発明の好ましい実施形態を説明する。
本発明の好ましい実施形態による渦流ポンプ10は、外周縁部に沿って等間隔に配設された複数の羽根16aが形成された円盤状の部材から成るインペラー16を包囲するケーシング12を具備しており、ケーシング12には、周方向に延びる流路28が形成されている。インペラー16は、その一方の端面(図3において右側の端面)の中心部から軸方向に延びる軸部(図示せず)を有しており、該軸部は、軸受(図示せず)を介してケーシング12に回転軸線Oを中心として回転自在に支持されている。こうして、インペラー16はケーシング12内において、羽根16aが流路28に沿って旋回するように回転可能となっている。なお、本実施形態では、ケーシング12は仕切部12aを有しており、流路28は回転軸線Oを見込む角度が約330°の円弧状に形成されている。
【0012】
ケーシング12には、仕切部12aを挟んで流路28に連通する入口通路20と出口通路22とが形成されており、入口通路20には渦流ポンプ10の外部から液体または気体の作動流体が導入され、出口通路22から渦流ポンプ10において昇圧された作動流体が外部へ導出される。つまり、渦流ポンプ10は、単に液体を圧送するための機械装置を意味するのではなく、気体を作動流体とするファン、ブロアおよび圧縮機を含んでいる。また、作動流体は気液二相流、固液二相流または固気二相流となっていてもよい。
【0013】
本実施形態では、流路28の概ね中心部には、該流路28に沿って円弧状に延設されたシュラウドリング14が配設されている。ケーシング12の仕切部12aには貫通孔が形成されており、該貫通孔にシュラウドリング14を嵌合させることにより、シュラウドリング14はケーシング12に固定されている。また、インペラー16の羽根16a先端部には、対面するシュラウドリング14の外形部分に対して相補形の欠切部16bが形成されている。シュラウドリング14を設けることにより、流路28はその半径方向断面形状が環状に形成される。これにより、流路28はシュラウドリング14とケーシング12とにより画成される断面が環状の通路となり、従来技術による渦流ポンプで生じていた流路の中心領域または羽根の先端領域での不明瞭な流れが無くなり、この領域でのエネルギ損失が防止される。
【0014】
また、ケーシング12とシュラウドリング14の間には、インペラー16の羽根16aに対向するように、複数の案内羽根30が等間隔に配設されている。案内羽根30の前縁30aは、図1に示すように、接線Ltに対して鋭角βを形成するように湾曲している。一方、案内羽根30の後縁30bの接線Ltに対する角度γは略直角となっている。案内羽根30を配設することにより、流路28内の螺旋状の流れが円滑になり、渦流ポンプ10の効率が高くなる。
【0015】
更に、羽根16aの断面図である図4を参照すると、インペラー16の羽根16aの入口側先端部16dは、インペラー16の回転方向に対する迎え角δが鋭角となるように前傾している。一方、案内羽根30の後縁は周方向に対して略直角となっているので、インペラー16の入口では、流れ34は回転軸線Oに略沿う流れとなる。位置Aでの速度三角形において、インペラー16は周速Vで回転するので、インペラー16の入口における相対的な流れは、図4の速度三角形で示す流速32となる。入口側先端部16dの迎え角δが鋭角となるように羽根16aが前傾してるために、羽根16aの入口側先端部16dにおける接線Lと流速32とが形成する流入角α′は、図4に示すように小さくなり、従来技術による渦流ポンプで生じていたような羽根16aの背面での剥離が防止される。
【0016】
以上、渦流ポンプを一例として本発明を説明したが、本発明はファン、ブロア、圧縮機にも適用することが可能であることは当業者には理解されよう。
【0017】
【発明の効果】
請求項1に記載の本発明によれば、記流路に沿ってシュラウドリングを配設して、前記流路の半径方向断面を環状に形成したことにより、従来技術による渦流ポンプで生じていた流路の中心領域または羽根の先端領域での不明瞭な流れが無くなり、この領域でのエネルギ損失が防止される。
【0018】
請求項4に記載の本発明によれば、インペラーの羽根は、回転方向に対する迎え角が鋭角となるように、その入口側先端部が湾曲しているので、従来技術による渦流ポンプで生じていたような羽根の背面での剥離が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施形態による渦流ポンプのインペラー、シュラウドリングおよび案内羽根を示した斜視図である。
【図2】本発明の好ましい実施形態による渦流ポンプの回転軸線に垂直な平面で破断したケーシングの断面図である。
【図3】本発明の好ましい実施形態による渦流ポンプの流路、インペラーおよびシュラウドリングの拡大断面図である。
【図4】図3の矢視線IV−IVに沿うインペラーの断面を、インペラー入口における流れの速度三角形と共に示した図である。
【図5】従来技術による渦流ポンプの回転軸線に垂直な平面で切断した断面図である。
【図6】従来技術による渦流ポンプの回転軸線を含む平面で切断した断面図である。
【図7】従来技術による渦流ポンプの流路およびインペラーの拡大断面図である。
【図8】図7の矢視線VIII−VIIIに沿うインペラーの断面を、インペラー入口および出口における流れの速度三角形と共に示した図である。
【符号の説明】
10…渦流ポンプ
12…ケーシング
12a…仕切部
14…シュラウドリング
16…インペラー
16a…羽根
20…入口通路
22…出口通路
30…案内羽根
Claims (6)
- 内部に流路を円周方向に形成したケーシングと、
周方向に等間隔に配設された複数の羽根を有し、かつ、前記羽根が前記流路に沿って旋回するように前記ケーシングに回転自在に支持された円盤状のインペラーとを具備し、
前記流路に沿ってシュラウドリングを配設して、前記流路の半径方向断面を環状に形成したことを特徴とする渦流ポンプ。 - 前記シュラウドリングと前記ケーシングとの間に複数の案内羽根を配設したことを更に特徴とする請求項1に記載の渦流ポンプ。
- 前記インペラーの羽根は、回転方向に対する迎え角が鋭角となるように、そのが入口側先端部が湾曲していることを更に特徴とする請求項1または2に記載の渦流ポンプ。
- 内部に流路を円周方向に形成したケーシングと、
周方向に等間隔に配設された複数の羽根を有し、かつ、前記羽根が前記流路に沿って旋回するように前記ケーシングに回転自在に支持された円盤状のインペラーとを具備し、
前記インペラーの羽根は、回転方向に対する迎え角が鋭角となるように、その入口側先端部が湾曲していることを特徴とする渦流ポンプ。 - 前記流路に沿ってシュラウドリングを配設して、前記流路の半径方向断面を環状に形成したことをを更に特徴とする請求項4に記載の渦流ポンプ。
- 前記シュラウドリングと前記ケーシングとの間に複数の案内羽根を配設したこと更に特徴とする請求項4または5に記載の渦流ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002354969A JP2004183629A (ja) | 2002-12-06 | 2002-12-06 | 渦流ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002354969A JP2004183629A (ja) | 2002-12-06 | 2002-12-06 | 渦流ポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004183629A true JP2004183629A (ja) | 2004-07-02 |
Family
ID=32755795
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002354969A Pending JP2004183629A (ja) | 2002-12-06 | 2002-12-06 | 渦流ポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004183629A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010013355A1 (ja) * | 2008-07-29 | 2010-02-04 | iMed Japan株式会社 | 血液ポンプ |
JP2020097940A (ja) * | 2014-04-10 | 2020-06-25 | ヌオーヴォ ピニォーネ ソチエタ レスポンサビリタ リミタータNuovo Pignone S.R.L. | ターボ機械用の改良型スクロール、前記スクロールを備えたターボ機械、および動作方法 |
-
2002
- 2002-12-06 JP JP2002354969A patent/JP2004183629A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050712 |
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A521 | Written amendment |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20051206 |