JP2004182133A - 自転車 - Google Patents

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Junkichi Shibata
淳吉 柴田
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Abstract

【課題】乗り心地がよくて、乗車人の負担を軽減させた、安価に製造できる自転車の提供。
【解決手段】前輪1とハンドル2を支持する前輪支持フレーム10と、後輪3とサドル4を支持する後輪支持フレーム20の上部を連結軸30でヒンジ接合して、両フレーム10、20が連結軸30を支点に上下揺動可能とし、この上下揺動の変位力を後輪3に自転車を進行させる正転力として伝達する外力駆動機構40を装備させる。外力駆動機構40を、後輪3の車軸に一方向クラッチを介して正転だけさせる駆動輪41と、両フレーム10、12の下方への揺動で変位して駆動輪41を正転させる駆動条体43と、変位した駆動条体43を復帰させる弾性復帰手段50で構成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サドルに掛かる荷重を推力に利用した自転車に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常の自転車は、乗車人の足でクランク軸を回し、無端チェーンを介し後輪を正転駆動させて進行方向に走行する。また、特殊な自転車として、ペダルなどを足で上下往復動させて走行する自転車や、ハンドルを手で前後往復動させて走行する自転車がある。これらの自転車は、脚力または腕力を動力として走行するもので、長距離走行や凹凸の多い路面の走行の際には、乗車人の脚または腕に疲れが出て、走行力が低下する。
【0003】
このようなことから、脚力や腕力だけでなく、乗車人の臀部や上半身でサドルを上下往復動させて走行させる自転車が開発されている(例えば、特許文献1。)。この自転車は、脚力でクランク軸と無端チェーンを介して後輪を正転駆動させる通常の駆動機構(体力駆動機構)の他に、サドルに乗った人が臀部から上半身を利用してサドルを上下動させると、この上下運動が後輪の正転運動に変換されて、サドルの上下動だけでも自転車が走行(進行)するようにしたものである。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−89480号公報(図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ペダルを踏む操作と、サドルを上下動させる操作の両方で走行できる自転車は、人体の脚や腰に疲れが分散されて、理論上では疲れ少なくして自転車走行できる。しかし、サドルの上下運動を後輪の回転運動に変換する機構が、多くのギヤ等の部品を使用した複雑な構造であり、大部分が通常の自転車にない特別な構造とならざるを得ず、自転車が高価になる不具合がある。また、乗車人がサドルを上下動させるため、実際は走行時に乗車人に負担がかかって疲れを早めると共に、走行しながら乗車人が大きく上下動することになって、乗り心地が悪く、ゆったりとした気持ちで自転車を走行させることができない。
【0006】
本発明の目的とするところは、乗り心地がよくて、乗車人の負担を軽減させた、しかも、通常の自転車とあまり変わらない安価な自転車を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の自転車は、前輪を支持する前輪支持フレームの上部と、後輪及びサドルを支持する後輪支持フレームの上部を連結軸でヒンジ接合し、サドルに掛かる荷重の変動で前輪支持フレームと後輪支持フレームを連結軸を支点に上下に揺動させ、このときの揺動変位力を後輪の車軸に自転車が進行する正転方向の回転力として伝達する外力駆動機構を有する自転車であって、外力駆動機構を次の構成とする。
【0008】
すなわち、外力駆動機構は、後輪の車軸に一方向クラッチを介して連結され、正転時に前記一方向クラッチを介し後輪の車軸に正転方向の回転力を伝達する駆動輪と、駆動輪に懸架して一端が前輪支持フレームに連結され他端が後輪支持フレームに弾性復帰手段を介して連結され、前輪支持フレームと後輪支持フレームの揺動変位量に応じ変位して駆動輪を正転させる駆動条体とを具備する。
【0009】
ここで、自転車は、前輪支持フレームと後輪支持フレームを1本の連結軸でヒンジ接合して、両支持フレームで自転車の車体フレームを構成する。前輪と後輪の両支持フレームの上部同士を連結軸でヒンジ接合することで、両支持フレームが連結軸を支点にして、前輪と後輪が接近離反するように上下に揺動する。外力駆動機構は、通常の自転車の人力による駆動機構と別の機構で、前輪と後輪の両支持フレームの揺動変位力を後輪の正転力に変換する。この両支持フレームの上下の揺動の角度をストッパーなどで小さく規制することで、後輪支持フレームのサドルの揺動が僅かとなり、乗車人に負担をほとんど掛けず、乗り心地をよくする。外力駆動機構の駆動輪は、チェーンが掛けられるスプロケットのような既存の歯車や、駆動条体との摩擦力で回転する摩擦輪、プーリーが適用できる。駆動条体はチェーンやワイヤー、摩擦ベルト、タイミングベルトの条体、これら複数種類の条体を直列に連結、或いは、並列に複合した構造簡単で安価なものが適用できる。外力駆動機構の弾性復帰手段は、ショックアブソーバに使用されるコイルスプリングが構造簡単で安価であり、既存品が利用できる有利さがあるが、小形の油圧シリンダ、エアーシリンダを使用することも可能である。
【0010】
また、本発明は、弾性復帰手段は、サドルに掛かる荷重が乗車人の静荷重だけのときに前輪支持フレームと後輪支持フレームの揺動変位を抑える弾力を保持して、サドルに掛かる荷重の増大に応じ弾性変位する構造とする。この場合、停止した自転車に乗車人が乗車しただけでは、前後の支持フレームが揺動せず、これにより乗車しただけで自転車が勝手に進行することが抑制される。乗車人が人力で自転車を走行させている際に、路面からの反力で前後の支持フレームが上下に揺動して、外力駆動機構が自転車に推進力を付勢する。また、乗車人が故意にサドルに掛かる荷重を増大させても、外力駆動機構を動作させることができる。
【0011】
また、弾性復帰手段は、サドルに掛かる静荷重の大きさに応じて弾力を調整する弾力調整手段と、調整された弾力の表示手段を付設した構造にすることが望ましい。つまり、自転車に乗る人の体重に合わせて弾性復帰手段の、自転車走行しない平常時での弾力が調整できるようにする。このようにすれば、いずれの体重の人がサドルに乗っても、前後の支持フレームが不本意に揺動することがなくなり、いろんな体重の人が同じ条件で乗車できる汎用性のよい、商品価値の高い自転車となる。
【0012】
また、本発明は、以上の外力駆動機構を装備しただけの自転車も対象とするが、実用上は外力駆動機構の他に、乗車人の脚力で後輪を正転させる人力駆動機構を装備した自転車とする。この人力駆動機構は、乗車人が足でペダルを踏んでクランク軸を正転させ、クランク軸の回転力を無端チェーンで後輪の車軸に伝達して後輪を正転させる既存の駆動機構である。この既存の人力駆動機構と、前後の両支持フレームの揺動を利用した外力駆動機構の二機構を1台の自転車に装備させることで、外力駆動機構が人力駆動機構の補助動力機構として利用できる。
【0013】
なお、1台の自転車に人力駆動機構と外力駆動機構を装備させる場合、人力駆動機構と外力駆動機構を車体の左右両側に分けて配備することが望ましい。通常の自転車は車体の右側に無端チェーンを有する人力駆動機構を配備していることから、車体の左側に外力駆動機構を配備するようにすれば、両駆動機構が互いに邪魔することなく、配備スペースに余裕を持って車体に装備させることができる。また、後輪にバンドブレーキを装備したタイプの自転車においては、バンドブレーキの設置場所に外力駆動機構の駆動輪と一方向クラッチを配備すればよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図1乃至図8を参照して説明する。
【0015】
図1及び図2は、自転車の左側側面図及び右側側面図である。自転車の車体フレームは、前輪1とハンドル2を支持する前輪支持フレーム10と、後輪3とサドル4及びクランク軸61を支持する後輪支持フレーム20に二分され、前輪支持フレーム10の後端上部と後輪支持フレーム20の上部が1本の連結軸30でヒンジ接合される。二分された前後の両支持フレーム10、20は、連結軸30を支点に上下前後に揺動可能であり、この上下の揺動変位力を後輪3に伝達する外力駆動機構40が、図1及び図4に示すように車体の左側に配備される。車体の右側には、図2及び図4に示すように人力駆動機構60が配備される。人力駆動機構60は、クランク軸61を足で回転させて後輪3を自転車が進行する正転方向に回転させて、自転車を人力(脚力)で進行させる。
【0016】
前輪支持フレーム10は、ハンドル2と前輪1を支持する縦フレーム11と、縦フレーム11から後方に延びる2本の中央フレーム12、13と、各中央フレーム12、13の後端部に溶接で固定された2枚一組(図6参照)の支持プレート14、14を有する。後輪支持フレーム20は、上端でサドル4を支持するサドルフレーム21と、サドルフレーム21の下部から後方にほぼ水平に延びる横フレーム22と、サドルフレーム21の上部から後方斜め下に延びる後フレーム23を有し、横フレーム22と後フレーム23の先端部で後輪3の車軸(図示せず)が回転自在に支持される。
【0017】
前輪支持フレーム10の2枚一組の支持プレート14、14は縦長の金属板で、2枚がサドルフレーム21の外径程度の隙間で平行に対向する。図5(A)と図6に示すように、2枚の支持プレート14、14の中を縦貫してサドルフレーム21が挿通され、サドルフレーム21の上部に溶接された軸受31に連結軸30が枢支され、連結軸30の両端部が2枚の支持プレート14、14の上端部を貫通して枢支される。支持プレート14、14は連結軸30を支点に、図5(A)で左右に揺動可能であり、この支持プレート14、14を一体に有する前輪支持フレーム10が前輪1と共に連結軸30を支点に上下に揺動可能である。連結軸30は、サドル4の真下でサドル4に十分に近づけた位置に設置される。この連結軸30の位置は、前後の両支持プレート10、20がより効果的に揺動する位置である。また、2枚の支持プレート14、14の中には、図5(A)に示すように必要に応じて後述機能のストッパー15a、15bやスペーサ16が固定される。
【0018】
サドルフレーム21の下端部にクランク軸61が枢支され、クランク軸61の両端から直交方向に2本のクランク62、62が延び、各クランク62、62の先端にペダル63、63が装着される。図2に示すように、自転車の車体右側に突出するクランク軸61に大径の駆動歯車64が連結され、この駆動歯車64と後輪3の車軸に連結された小径の後輪スプロケット65に無端チェーン66が懸架されて、乗車人の脚力で自転車を進行させる人力駆動機構60が構成される。後輪3の車軸に後輪スプロケット65は一方向クラッチ(図示せず)を介して連結され、無端チェーン66が正転するときだけ一方向クラッチが作動して後輪3を正転させる。このような人力駆動機構60は、通常の自転車に使用されている既存のものが適用でき、図示例に限らない。
【0019】
人力駆動機構60の車体左右両側にあるクランク62、62は、2枚一組の支持プレート14、14の外側で回転駆動して、前輪支持フレーム10の上下前後の揺動の邪魔をしない。また、サドルフレーム21は、2枚一組の支持プレート14、14の中を縦貫して、連結軸30を支点に2枚の支持プレート14、14の中を図5(A)で左右に相対揺動する。この相対揺動の際にサドルフレーム21に対して2枚一組の支持プレート14、14が、図5(A)で紙面直交方向に横揺れしないように、サドルフレーム21の前方にガイドローラ24を配備する。ガイドローラ24は、図6に示すようにサドルフレーム21に固定された支持ブラケット25の先端部に回転自在に装着され、サドルフレーム21に対して支持プレート14、14が相対揺動すると、2枚の支持プレート14、14のいずれかの内面に当接して従動回転することで、上記の横揺れを抑制する。この横揺れ抑制で、前後の両支持フレーム10、20の連結軸30を支点とした上下の揺動が安定して行われる。
【0020】
自転車の車体左側に配備される外力駆動機構40は、後輪3の車軸を正転させる駆動輪41と、変位することで駆動輪41を正転させる駆動条体43と、変位して駆動輪41を正転させた駆動条体43を元の位置に戻す弾性復帰手段50とで主要部を構成する。駆動輪41は、図5(A)に示すように、後輪3の車軸に一方向クラッチ42を介して装着されたスプロケットである。一方向クラッチ42は、人力駆動機構60の後輪3に使用されるものと同様のものでよい。図5(A)に示す駆動条体43は、チェーン43aとワイヤー43bを直列に連結した伸縮しないフレキシブル条体で、ワイヤー43bの先端が衝撃吸収手段44を介して支持プレート14、14の後部に連結される。支持プレート14、14から略水平にワイヤー43bが後方に延び、その延長線に沿ってチェーン43aが延びて駆動輪41の上部から後部、下部へと懸架される。駆動輪41の下部からチェーン43aが前方に延びて、その先端が弾性復帰手段50を介してサドルフレーム21の下端部に連結される。
【0021】
弾性復帰手段50は、チェーン43aの先端に連結された一端開口他端閉塞の円筒状ケース51と、ケース51の開口端からケース内に軸方向移動可能に挿通されたねじ棒52と、ねじ棒52に螺装してケース内に挿通したナット53と、このナット53とケース51の開口端内側に突設したスプリング止め54との間に圧縮挿入されたコイルスプリング55を有する。ねじ棒52の基端部52aが、サドルフレーム21の下端部に固定された取付ブラケット26にピン結合される。図5(A)は、コイルスプリング55の弾力でケース51のスプリング止め54がねじ棒52の基端部52aに当接した平常状態が示される。この平常状態のときのコイルスプリング55の保有する弾力と、衝撃吸収手段44の保有する弾力は、次のように設定される。
【0022】
衝撃吸収手段44は、コイルスプリング55が保有できる上限の弾力より大きな弾力を有するコイルバネや板バネで、自転車走行時に急激に過大な衝撃力が加わると、この衝撃力で弾性変位して弾性復帰手段50に加わる衝撃力を緩和する。図3に示すように、乗車人Hがサドル4に乗り、自転車走行させるときにサドル4に加わる荷重では、衝撃吸収手段44がほとんど弾性変位せず、弾性復帰手段50のコイルスプリング55が弾性変位するようにしてある。また、サドル4に乗車人Hの体重だけを加えた静荷重のとき、コイルスプリング55は図5(A)の平常状態を維持する。この平常状態のときのコイルスプリング55の弾力は、後述するように弾力調整手段56で調整可能にしてある。サドル4に掛かる荷重が静荷重から増大して、図5(A)のケース51が駆動条体43で図5(A)の右方向に引っ張られると、図5(B)に示すようにコイルスプリング55がケース51のスプリング止め54とナット53で圧縮されて弾力が増大する。増大した弾力は、図5(B)で右方向に移動したケース51を左方向に移動させる復元力となる。
【0023】
弾性復帰手段50は、図7(A)に示すような弾力調整手段56と弾力表示手段57を装備する。弾力調整手段56は、ねじ棒52を正逆回転させる回転操作軸で、ねじ棒52の基端部52aから突出する。ねじ棒52に螺装されたナット53は、図7(B)に示すように外周一部に回り止め突起54を一体に有し、この突起54がケース51に軸方向に形成した窓孔58に嵌合する。弾力調整手段56を工具を使って正逆回転させてねじ棒52を正逆回転させると、ケース51内でナット53が図7(A)の左右方向に移動し、左移動するとコイルスプリング55が圧縮されて保有する弾力が増大し、右移動すると保有する弾力が減少する。このナット53の左右移動時の位置が窓孔58から目視されるようにして、ケース51の窓孔58周辺の外周面に弾力表示手段57を形成する。図7(A)に示す弾力表示手段57は、乗車人の体重を基準にした70kg、50kg、30kgの目盛りである。弾力調整手段56を操作してナット53をケース51の例えば50kgの目盛りのところまで移動させておくと、サドル4に50kg(乗車人の体重)の静荷重が加わってもコイルスプリング55が変位せず、ねじ棒52に対してケース51が軸方向に変位しない。サドル4に50kgを超える荷重が加わると、コイルスプリング55の圧縮が始まって、ねじ棒52に対してケース51が変位可能となる。
【0024】
次に、外力駆動機構40と人力駆動機構60を使った自転車走行の動作を説明する。
【0025】
弾性復帰手段50の弾力表示手段57が50kg表示になっている自転車に体重50kgの人が乗り、サドル4に50kgの静荷重を掛けると、弾性復帰手段50のコイルスプリング55は変位せず、駆動条体43も変位せずに前後の支持フレーム10、20は図1に示す平常状態に保持される。つまり、コイルスプリング55の50kgに相当する保有弾力で、駆動条体43が前輪支持フレーム10を後輪支持フレーム20へと引っ張る平常状態が保持される。このとき、図5(A)に示すように、2枚の支持プレート14、14の下部に固定したストッパー15bがサドルフレーム21の前面に当接するようにして、前後の支持フレーム10、20の平常状態を安定したものに規制する。この平常状態の自転車を乗車人の足でペダル63を漕いで進行させる。自転車が走行する路面からの反力でサドル4に加わる荷重が静荷重から変動荷重に変わり、荷重が50kgを超える変動をすると、図3に示すように、前輪支持フレーム10と後輪支持フレーム20が連結軸30を支点に下方へと揺動し、支持プレート14が連結軸30を支点に前方へと揺動する。この前方揺動で駆動条体43のワイヤー43bが図5(A)の左方向に引っ張られて変位し、チェーン43aが駆動輪41を正転駆動させる方向に変位して、チェーン43aが弾性復帰手段50のケース51を図5(A)の右方向に引っ張り、コイルスプリング55を圧縮する。チェーン43aが駆動輪41を正転させることで、図8に示すように、後輪3が正転して距離Lを進行する。
【0026】
前後の両支持フレーム10、20の下方への揺動は、コイルスプリング55の弾力で抑制されながら円滑に行われ、下限まで揺動するとコイルスプリング55の復元力で上方へ揺動して元の平常状態に復元する。この上下1回の揺動運動で駆動輪41が、1回の揺動運動量に応じた角度で正転して、自転車が推進力を受けて進行する。外力駆動機構40による自転車進行を、人力駆動機構60による自転車進行と併行させて行うようにすることで、乗車人の負担が軽くなり、長距離走行が楽になる。特に、凹凸の多い路面を走行する場合、凹凸路面によって前後の両支持フレーム10、20の上下揺動が助長されて、外力駆動機構40による自転車進行が半自動的に繰り返し行われて、乗車人の負担が尚一層に軽くなる。また、上り坂を走行する場合、乗車人がサドル4から腰を浮かせてペダル63を漕ぐのが一般的であり、このときに、乗車人の動きでサドル4を介し前後の両支持フレーム10、20を上下揺動させることが容易にでき、この上下揺動運動で上り坂を楽に進行することができる。
【0027】
前後の両支持フレーム10、20の下方への1回の揺動で、サドル4が図3に示す角度αで上下に揺動する。この角度αが大きくなるほど、1回の駆動輪41の正転角度が増して、進行距離Lが大きくなるが、実験によると角度αを最大で10°程度と小さくすることが、外力駆動機構40による自転車進行が振動少なくして円滑、かつ、確実に行われる。また、角度αの規制は、図5(A)に示す支持プレート14の2箇所に固定したストッパー15a、15bで行えばよい。一方のストッパー15bは前述したものであり、他方のストッパー15aはサドルフレーム21の後面に当接することでサドルフレーム21に対して支持プレート14が過大に変位しないようにしている。なお、図5(A)の支持プレート14に示されるスペーサ16は、2枚一組の支持プレート14、14の間隔を一定に規制してプレート鋼性を確保する。
【0028】
また、上述したサドル4の最大で10°程度の小さな角度変動は、サドル4に座る乗車人にほとんど違和感を与えない。さらに、サドル4に座って自転車を走行させる乗車人は、サドル付属のバネ材から受ける弾力の他に、前後の支持フレーム10、20の緩やかな上下揺動を臀部に受けて、心地よい自転車走行ができる。
【0029】
なお、上記実施の形態では、外力駆動機構40の駆動条体43を駆動輪41に半周巻き架けしているが、1周半巻き架けなどと変更することも可能である。また、後輪支持フレーム20への弾性復帰手段50の連結箇所は、クランク軸の近くに限らず変更可能である。また、自転車車体の左右両側に人力駆動機構60と外力駆動機構40を分けて配備したが、車体の片側に両機構を配備することもできる。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、連結軸でヒンジ接合した前輪支持フレームと後輪支持フレームは、自転車走行時に路面から受ける反力で上下揺動して、この上下揺動の変位力で自転車を推進させることができるので、乗車人の負担の少ない自転車が提供できる。また、前後の両支持フレームは、既存の自転車の車体フレームを二分したものでよく、さらに、両支持フレームの上下揺動力を後輪の正転力に変換する駆動条体や弾性復帰手段に構造簡単で安価なチェーンやワイヤー、スプリングが使用できて、通常の自転車と同程度の安価な自転車が製造できる。また、前後の両支持フレームの上下の揺動量を大きくする必要がなくて、小さな揺動を繰り返すことで十分な自転車走行ができ、このような小さな揺動による走行は乗車人に乗り心地をよくして、長距離走行時の疲れを軽減させる。
【0031】
また、弾性復帰手段にサドルに掛かる静荷重の大きさに応じて弾力を調整する弾力調整手段と弾力表示手段を付設することで、自転車に乗る人の体重に合わせて弾性復帰手段の弾力調整ができて、いろんな体重の人が利用できる汎用性のよい、商品価値の高い自転車が提供できる。
【0032】
また、乗車人の脚力で後輪を正転させる人力駆動機構と、前後の両支持フレームの揺動を利用した外力駆動機構の二機構を1台の自転車に装備させることで、外力駆動機構を人力駆動機構の補助動力機構として利用でき、この補助動力機構を利用することで乗車人の負担を尚一層に軽減させる多機能で実用的な自転車が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自転車の実施の形態を示す車体左側からの側面図である。
【図2】図1の自転車の車体右側からの側面図である。
【図3】図1の自転車の進行時の側面図である。
【図4】図1の自転車の車体左右の駆動機構の概要を示す平面図である。
【図5】(A)は図1の自転車の外力駆動機構の部分断面を含む拡大側面図、(B)は外力駆動機構における弾性復帰手段の動作時の側面図である。
【図6】図5(A)におけるT1−T1線に沿う拡大断面図である。
【図7】(A)は弾性復帰手段の拡大側面図、(B)はT2−T2線断面図である。
【図8】外力駆動機構による自転車進行の動作を説明するための概略側面図である。
【符号の説明】
1 前輪
2 ハンドル
3 後輪
4 サドル
10 前輪支持フレーム
14 支持プレート
15a ストッパー
15b ストッパー
16 スペーサ
20 後輪支持フレーム
21 サドルフレーム
24 ガイドローラ
30 連結軸
40 外力駆動機構
41 駆動輪
42 一方向クラッチ
43 駆動条体
43a チェーン
43b ワイヤー
44 衝撃吸収手段
50 弾性復帰手段
51 ケース
52 ねじ棒
53 ナット
55 コイルスプリング
56 弾力調整手段
57 弾力表示手段
60 人力駆動機構
61 クランク軸
62 クランク
63 ペダル
64 駆動歯車
65 後輪スプロケット
66 無端チェーン
H 乗車人

Claims (4)

  1. 前輪を支持する前輪支持フレームの上部と、後輪及びサドルを支持する後輪支持フレームの上部を連結軸でヒンジ接合し、サドルに掛かる荷重の変動で前輪支持フレームと後輪支持フレームを前記連結軸を支点に上下に揺動させ、このときの揺動変位力を後輪の車軸に自転車が進行する正転方向の回転力として伝達する外力駆動機構を有する自転車であって、
    前記外力駆動機構は、
    後輪の車軸に一方向クラッチを介して連結され、正転時に前記一方向クラッチを介し後輪の車軸に正転方向の回転力を伝達する駆動輪と、
    この駆動輪に懸架し、一端が前輪支持フレームに連結され他端が後輪支持フレームに弾性復帰手段を介して連結され、前輪支持フレームと後輪支持フレームの揺動変位量に応じ変位して駆動輪を正転させる駆動条体と、
    を具備したことを特徴とする自転車。
  2. 前記弾性復帰手段は、サドルに掛かる荷重が乗車人だけの静荷重のときに前輪支持フレームと後輪支持フレームの揺動変位を抑える弾力を保持して、前記荷重の増大に応じ弾性変位することを特徴とする請求項1記載の自転車。
  3. 前記弾性復帰手段に、サドルに掛かる静荷重の大きさに応じて弾力を調整する弾力調整手段と、調整された弾力の表示手段を付設したことを特徴とする請求項2記載の自転車。
  4. 前記後輪支持フレームは、乗車人の脚力で後輪を正転させる人力駆動機構を装備することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の自転車。
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