JP2004179686A - 画像処理装置及びデジタルカメラ、画像処理方法及び画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置及びデジタルカメラ、画像処理方法及び画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】色データの分布状態が異なる個々の画像に適した画像処理を行うことを可能にする。
【解決手段】RGBデータのRについて処理手順を説明すると、入力画像におけるRのヒストグラム(a)を取得し、これから、その累積度数の比率が、出力側の暗及び明側の基準値(RoL,RoH)の最大輝度に対する入力側の輝度値(RinL,RinH)のそれぞれに応じた比率を取得し、その値を入力側の暗及び明側の基準値として設定した後、(RinL,RinH)を(RoL,RoH)とする色データ変換処理を行う。これにより、RinL,RinHには入力画像のRデータ分布状態が反映され、それが出力画像のRデータ分布に反映され、個々の画像に適した画像処理を行い得る。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像の色調整に用いて好適な画像処理装置及びデジタルカメラ、画像処理方法、画像処理プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、CCD型やMOS型の撮像素子を用いて画像を記録する電子スチルカメラ等においては、撮像した画像に対して適切なコントラストを確保するため、画像データに対して例えば図30に示したコントラスト処理が行われていた。この図において、KinL,KinHは、入力側の画像データの低輝度側及び高輝度側の設定値、KoL,KoHは、出力側の画像データの低輝度側及び高輝度側の設定値であり、従来のコントラスト処理では、入力側に設定されている輝度値(KinL,KinH)が、設定されている輝度値(KoL,KoH)とする所定の変換処理が行われている。
【0003】
また、それぞれの設定値は、撮像素子に存在する出力データの輝度分布の偏りや、画像記録方式等に応じて予め設定される値であり、各設定値は、
【0004】
・KinL:黒つぶし側の検出しきい値
【0005】
・KinH:白とばし側の検出しきい値
【0006】
・KoL :出力データを生成するときの黒側の基準値
【0007】
・KoH :出力データを生成するときの白側の基準値
となっている。
【0008】
かかるコントラスト処理においては、例えば輝度データが8ビット、KinL=32、KinH=224、KoL=0、KoH=255であるときには、32以下の入力データは0となり出力され、224以上のデータは255となり出力される。つまり32〜224の入力データは0〜255に線形変換処理されて出力される。これにより、画像データに、後段の処理に適した所定の輝度幅が確保されるのである。
【0009】
他方、被写体を撮像した撮像データから特定部分のデータを抽出して、ヒストグラムのRGB変換テーブルを作成し、撮像データを処理した際の抽出データにより前記RGB変換テーブルが色変化し、この色変化に対する調整を入力操作によって行うデジタルカメラも提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0010】
【特許文献1】
特開平11−88906号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したコントラスト処理においては、入力側の検出しきい値(KinL,KinH)として、予め設定された固定値を用いることから、入力した画像データにおける輝度の分布状態によってコントラスト処理の効果に違いが生じていた。また、重要な画像情報が高輝度部分や低輝度部分に存在するときには、画像内の重要な部分に「白とび」や「黒つぶれ」が生じ、色データの分布状態が異なる個々の画像に適した画像処理を行うことはできない。図13は、画像内の重要な部分に「黒つぶれ」が生じる例を示した図であって、同図(a)が処理前の元画像における輝度成分のヒストグラム、同図(b)が処理後の画像における輝度成分のヒストグラムである。
また、前記特許文献1記載の技術にあっても、RGB変換テーブルの色変化に対する調整をユーザの入力操作によって行うことから、色データの分布状態が異なる個々の画像に適した画像処理を行うこと困難となるものであった。
【0012】
本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、色データの分布状態が異なる個々の画像に適した画像処理を行うことが可能となる画像処理装置及びデジタルカメラ、画像処理方法、画像処理プログラムを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1の発明にあっては、入力された画像の色データ(画素値、階調値)を変換し、色データの分布特性を、低色データ側及び高色データ側に設定されている入力側低色データ値及び入力側高色データ値が所定の出力側低色データ値及び出力側高色データ値となる異なる分布特性とする色データ変換処理を行う画像処理装置において、入力された画像における色データの度数分布を示すヒストグラムデータを取得する分布情報取得手段と、この分布情報取得手段が取得したヒストグラムデータにより示される度数分布における累積度数の比率が、出力側の最大色データに対する前記出力側低色データ値及び前記出力側高色データ値のそれぞれの比率となる低色データ側及び高色データ側の色データ値を取得する設定値取得手段と、この設定値取得手段により取得された低色データ側及び高色データ側の色データ値を、前記入力側低色データ値及び前記入力側高色データ値として設定する設定手段とを備えたものとした。
【0014】
かかる構成において、設定値取得手段により取得された後、設定手段によって設定される入力側低色データ値及び入力側高色データ値は、入力された画像の色データ分布状態に応じて変化する。
【0015】
また、請求項2の発明にあっては、前記画像の平均色データ値を取得する平均色データ取得手段と、この平均色データ取得手段により取得された平均色データと出力側に確保する目標平均色データとを比較する比較手段と、この比較手段による比較結果に基づき、色データ変換処理の対象となる前記画像の色データ成分を低色データ側または高色データ側に選択的に制御する制御手段とを備えたものとした。
【0016】
かかる構成によれば、入力された画像の平均色データが目標平均色データよりも低いような暗い画像の場合には、画像の明るい部分がより明るくなり、かつ入力された画像の平均色データが目標平均色データよりも高いような明るい画像の場合には、画像の暗い部分がより暗くなる。
【0017】
また、請求項3の発明にあっては、前記平均色データ取得手段により取得された平均色データ値と出力側に求められている目標平均色データとの比率を算出する第1の算出手段と、この第1の算出手段より算出された比率に応じ新たな出力側低色データ値及び出力側高色データ値を算出する第2の算出手段と、この第2の算出手段により算出された新たな出力側低色データ値及び出力側高色データ値を、前記所定の出力側低色データ値及び出力側高色データ値に代えて設定する設定手段とを備えたものとした。
【0018】
かかる構成においては、処理後の画像の色データ幅を、入力した画像の色データ幅に応じた自然な色データ幅とすることができる。
【0019】
また、請求項4の発明にあっては、前記出力側低色データ値が前記入力側低色データ値よりも小さいときには、色データ変換処理の対象色データ領域を前記入力側低色データ値よりも低色データ側の領域に制御し、かつ前記出力側高色データ値が前記入力側高色データ値よりも大きいときには、色データ変換処理の対象色データ領域を前記入力側高色データ値よりも高色データ側の領域に制御する制御手段を備えたものとした。
【0020】
かかる構成においては、色データ変換処理が、画像処理の効果が確実に出る色データ領域にのみ行われる。
【0021】
また、請求項5の発明にあっては、前記入力側低色データ値及び入力側高色データ値の間の色データ幅と、前記出力側低色データ値及び出力側高色データ値の間の色データ幅との比率を算出する算出手段と、この算出手段より算出された比率に応じて出力側の色データの変化率を抑制する抑制手段とを備えたものとした。
【0022】
かかる構成においては、色データ変換の処理内容に即して出力側の色データを自然な状態で抑制される。
【0023】
また、請求項6の発明にあっては、前記分布情報取得手段により取得されたヒストグラムデータは、入力された画像に設定された1又は複数の検出エリアにおけるデータであるものとした。
【0024】
かかる構成においては、画像の重要な部分に検出エリアを設定することにより、画像の重要な部分に最適な色データ処理を行うことができる。
【0025】
また、請求項7の発明にあっては、請求項1乃至6いずれか記載の画像処理装置を備えたことを特徴とするデジタルカメラとした。
【0026】
かかる構成においては、撮影された画像の色データ調整が、その色データ分布状態に応じて行われる。
【0027】
また、請求項8の発明にあっては、前記検出エリアは、入力された画像の撮影時におけるフォーカスエリアを含むものとした。
【0028】
かかる構成においては、画像の重要な部分を事前に設定する必要がなく、処理が簡略化される。
【0029】
また、請求項9の発明にあっては、前記検出エリアは、入力された画像の撮影時における露光量検出エリアを含むものとした。
【0030】
かかる構成においても、画像の重要な部分を事前に設定する必要がなく、処理が簡略化される。
【0031】
また、請求項10の発明にあっては、入力された画像における色データの分布特性を、低色データ側及び高色データ側に設定されている入力側低色データ値及び入力側高色データ値が所定の出力側低色データ値及び出力側高色データ値となる異なる分布特性とする画像処理方法において、入力された画像における色データの度数分布を示すヒストグラムデータを取得した後、取得したヒストグラムデータにより示される度数分布における累積度数の比率が、出力側の最大色データに対する前記出力側低色データ値及び前記出力側高色データ値のそれぞれの比率となる低色データ側及び高色データ側の色データ値をさらに取得し、取得した低色データ側及び高色データ側の色データ値を、前記入力側低色データ値及び前記入力側高色データ値として設定するようにした。
【0032】
かかる方法によれば、入力された画像の色データ調整が、その色データ分布状態に応じて行われる。
【0033】
また、請求項11の発明にかかる画像処理プログラムにあっては、入力された画像における色データの分布特性を、低色データ側及び高色データ側に設定されている入力側低色データ値及び入力側高色データ値が所定の出力側低色データ値及び出力側高色データ値となる異なる分布特性とする画像処理を実行するコンピュータに、入力された画像における色データの度数分布を示すヒストグラムデータを取得する処理と、取得したヒストグラムデータにより示される度数分布における累積度数の比率が、出力側の最大色データに対する前記出力側低色データ値及び前記出力側高色データ値のそれぞれの比率となる低色データ側及び高色データ側の色データ値をさらに取得する処理と、取得した低色データ側及び高色データ側の色データ値を、前記入力側低色データ値及び前記入力側高色データ値として設定する処理とを実行させる。したがって、したがって、前記コンピュータがこのプログラムに従って処理を実行することにより、請求項1記載の発明と同様の作用効果を奏する。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図にしたがって説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の各実施の形態に共通する、輝度変換装置を備えた電子スチルカメラ1を示す概略ブロック図である。
【0035】
電子スチルカメラ1は撮像レンズ2と、撮像素子3、A/Dコンバータ4を有している。撮像素子3は、撮像レンズ2により結像された被写体像を撮像し、アナログのカラー画像信号としてA/Dコンバータ4へ出力する。A/Dコンバータ4は、撮像素子3から出力されるアナログ撮像信号をデジタル信号に変換する。A/Dコンバータ4はバス5を介してCPU6に接続されており、A/Dコンバータ4から送られた画像データはCPU6へ送られる。CPU6は、A/Dコンバータ4から送られた画像データを輝度データ(Yデータ)と、2つの色データ(Cb,Crデータ)に変換し、さらに例えばJPEG形式等の所定のフォーマットを有する画像データに圧縮し、圧縮後の画像データを、バス5を介して接続されているフラッシュメモリ等の記録メディア7に記録させる。
【0036】
CPU6にはバス5を介してROM8及びRAM9が接続されており、ROM8には、CPU6により実行される各種の制御プログラム、及び各部の制御時に使用される各種データが格納されている。そして、CPU6は上記制御プログラムに基づき各部を制御することにより、本発明の分布情報取得手段、設定値取得手段、設定手段などの各手段として機能する。
【0037】
RAM9は、A/Dコンバータ4から出力された1フレーム分の画像データを一時的に記憶するとともに、CPU6による画像データの圧縮作業や各部の制御に伴い必要に応じて各種のデータを記憶するワークメモリとして使用される。また、記録メディア7に記録された画像データは、再生時にCPU6によって伸張された後、液晶表示装置10に表示される。さらに液晶表示装置10には、撮影待機状態で像された画像がスルー画像として表示される。
【0038】
次に、前記電子スチルカメラ1において、CPU6が実行する撮影した画像データに対する画像処理に関する処理手順を図2、図4、図6に示すフローチャートに従い説明する。なお、以下の説明において、処理対象の画像データは、VGA(640×480)サイズの8bit画像データであるものとする。
【0039】
▲1▼Rについての処理手順(図2)
まず、RGBデータのRについて処理手順を説明する。CPU6は、出力データに設定する暗側基準値(出力側低R値)RoLと明側基準値(出力側高R値)RoHとにおける、R値の最大値に対する割合(RoL/最大R値、RoH/最大R値)を計算する(ステップSA1)。暗側基準値RoLと明側基準値RoHの値は、後段の画像処理内容や出力装置により異なるが、前記液晶表示装置10が表現できる画像データに制限がある場合、例えば240以上は飽和してしまう場合は「RoH=240」であり、16以下は黒になってしまう場合は「RoL=16」である。なお、前記のR値の最大値に対する割合が固定値である場合には、ステップSA1は不要である。
【0040】
次に、元画像におけるR値のヒストグラム(図3(a)参照)を検出した後(ステップSA2)、ステップSA1で求めた割合を分布の割合とみなし、上記ヒストグラムにおいて、その割合に該当するR値(RinL,RinH)を取得し、それを入力側のR値データの暗側基準値(入力側低R値)RinLと明側基準値(入力側高R値)RinHに設定する(ステップSA3)。
【0041】
かかる処理では、RoL=16、RoH=240と設定した場合、
処理前のR値データを小さい順に並べたときのn番目のR値データのR値をrdata(n)と表現すると、
RinL=rdata((640×480)×( 16/255))
RinH=rdata((640×480)×(240/255))
となり、
RinLは、ヒストグラムの下から19275番目のR値データの値
RinHは、ヒストグラムの下から289129番目のR値データの値
となる。
【0042】
しかる後、RinL,RinH,RoL,RoHを基に、RinLがRoLに、かつRinHがRoHとなるように入力したRデータに対して以下の変換(本実施の形態では線形変換)を行う(ステップSA4)。より具体的には、以下の計算に基づき元画像の各画素のR値rを、新たなR値r’に変換し、処理を終了する。
(1)r<RinL のとき、
r’=(r/RinL)×RoL
(2)RinL<=r< RinH のとき、
r’=((r−RinL)/(RinH−RinL))×(RoH−RoL)+RoL
(3) RinH<=r のとき、
r’=((r−RinH)/(255−RinH))×(255−RoH)+RoH
【0043】
図3(c)は、以上の画像処理の前後におけるトーンカーブを示した図であり、かかる処理においては、入力側の暗側基準値RinLと明側基準値RinHとが、元画像のR値分布状態に応じて変化する。したがって、処理後の画像に、元画像のR値分布(図3(a)参照)が反映されたR値分布(図3(b)参照)を確保することができる。
【0044】
▲2▼Gについての処理手順(図4)
次に、RGBデータのGについて処理手順を説明する。CPU6は、出力データに設定する暗側基準値(出力側低G値)GoLと明側基準値(出力側高G値)GoHとにおける、G値の最大値に対する割合(GoL/最大G値、GoH/最大G値)を計算する(ステップSB1)。暗側基準値GoLと明側基準値GoHの値は、後段の画像処理内容や出力装置により異なるが、前記液晶表示装置10が表現できる画像データに制限がある場合、例えば240以上は飽和してしまう場合は「GoH=240」であり、16以下は黒になってしまう場合は「GoL=16」である。なお、前記のG値の最大値に対する割合が固定値である場合には、ステップSB1は不要である。
【0045】
次に、元画像におけるG値のヒストグラム(図5(a)参照)を検出した後(ステップSB2)、ステップSB1で求めた割合を分布の割合とみなし、上記ヒストグラムにおいて、その割合に該当するG値(GinL,GinH)を取得し、それを入力側のG値データの暗側基準値(入力側低G値)GinLと明側基準値(入力側高G値)GinHに設定する(ステップSB3)。
【0046】
かかる処理では、GoL=16、GoH=240と設定した場合、
処理前のG値データを小さい順に並べたときのn番目のG値データのG値をgdata(n)と表現すると、
GinL=gdata((640×480)×( 16/255))
GinH=gdata((640×480)×(240/255))
となり、
GinLは、ヒストグラムの下から19275番目のG値データの値
GinHは、ヒストグラムの下から289129番目のG値データの値
となる。
【0047】
しかる後、GinL,GinH,GoL,GoHを基に、GinLがGoLに、かつGinHがGoHとなるように入力したGデータに対して以下の変換(本実施の形態では線形変換)を行う(ステップSB4)。より具体的には、以下の計算に基づき元画像の各画素のG値gを、新たなG値g’に変換し、処理を終了する。
(1)g<GinL のとき、
g’=(g/GinL)×GoL
(2)GinL<=g< GinH のとき、
g’=((g−GinL)/(GinH−GinL))×(GoH−GoL)+GoL
(3) GinH<=g のとき、
g’=((g−GinH)/(255−GinH))×(255−GoH)+GoH
【0048】
図5(c)は、以上の画像処理の前後におけるトーンカーブを示した図であり、かかる処理においては、入力側の暗側基準値GinLと明側基準値GinHとが、元画像のG値分布状態に応じて変化する。したがって、処理後の画像に、元画像のG値分布(図5(a)参照)が反映されたG値分布(図5(b)参照)を確保することができる。
【0049】
▲3▼Bについての処理手順(図4)
次に、RGBデータのBについて処理手順を説明する。CPU6は、出力データに設定する暗側基準値(出力側低B値)BoLと明側基準値(出力側高B値)BoHとにおける、B値の最大値に対する割合(BoL/最大B値、BoH/最大B値)を計算する(ステップSB1)。暗側基準値BoLと明側基準値BoHの値は、後段の画像処理内容や出力装置により異なるが、前記液晶表示装置10が表現できる画像データに制限がある場合、例えば240以上は飽和してしまう場合は「BoH=240」であり、16以下は黒になってしまう場合は「BoL=16」である。なお、前記のB値の最大値に対する割合が固定値である場合には、ステップSB1は不要である。
【0050】
次に、元画像におけるB値のヒストグラム(図7(a)参照)を検出した後(ステップSB2)、ステップSB1で求めた割合を分布の割合とみなし、上記ヒストグラムにおいて、その割合に該当するB値(BinL,BinH)を取得し、それを入力側のB値データの暗側基準値(入力側低B値)BinLと明側基準値(入力側高B値)BinHに設定する(ステップSB3)。
【0051】
かかる処理では、BoL=16、BoH=240と設定した場合、
処理前のB値データを小さい順に並べたときのn番目のB値データのB値をbdata(n)と表現すると、
BinL=bdata((640×480)×( 16/255))
BinH=bdata((640×480)×(240/255))
となり、
BinLは、ヒストグラムの下から19275番目のB値データの値
BinHは、ヒストグラムの下から289129番目のB値データの値
となる。
【0052】
しかる後、BinL,BinH,BoL,BoHを基に、BinLがBoLに、かつBinHがBoHとなるように入力したBデータに対して以下の変換(本実施の形態では線形変換)を行う(ステップSB4)。より具体的には、以下の計算に基づき元画像の各画素のB値bを、新たなB値b’に変換し、処理を終了する。
(1)b<BinL のとき、
b’=(b/BinL)×BoL
(2)BinL<=b< BinH のとき、
b’=((b−BinL)/(BinH−BinL))×(BoH−BoL)+BoL
(3) BinH<=b のとき、
b’=((b−BinH)/(255−BinH))×(255−BoH)+BoH
【0053】
図7(c)は、以上の画像処理の前後におけるトーンカーブを示した図であり、かかる処理においては、入力側の暗側基準値BinLと明側基準値BinHとが、元画像のB値分布状態に応じて変化する。したがって、処理後の画像に、元画像のB値分布(図7(a)参照)が反映されたB値分布(図7(b)参照)を確保することができる。
【0054】
以上のRGBデータのR、G、Bについての処理においては、出力基準値は同じ値を使用する、Rデータ、Gデータ、Bデータの暗側基準値及び明側基準値をそれぞれ、RoL、RoH、GoL,GoH,BoL、BoHとすると、
RoL=GoL=BoL
RoH=GoH=BoH
となる。したがって、処理前のヒストグラム(図3(a)、図5(a)、図7(a))は、各色データ毎に別々の分布となるが、処理後のヒストグラム(図3(b)、図5(b)、図7(b))は3色ともほぼ同等な分布となる。
【0055】
すなわち、上記処理を行うことで、個々の画像に適したRGBデータ値調整を行うことができるとともに、画像内の重要な部分に「明側階調飽和」や「暗側階調つぶれ」が生ずる事態をなくしコントラストを改善し、さらにホワイトバランスを改善でき、常に良好な画像を得ることが可能となる。
【0056】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態において、CPU6が実行する撮影した画像データに対する画像処理に関する処理手順を図8、図11、図14に示すフローチャートに従い説明する。なお、電子スチルカメラの電気的構成、及び処理対象となる画像データについては、第1の実施の形態と同様である。
【0057】
▲1▼Rについての処理手順(図8)
まず、RGBデータのRについて処理手順を説明する。図8は、本実施の形態におけるCPU6の処理動作を示すフローチャートである。CPU6は、第1の実施の形態と同様の手順で、入力側の暗側及び明側の設定値RinL,RinHを取得する(ステップSD1〜SD3)。次に、ステップSD2で取得したヒストグラムに基づき元画像のR値データ平均を算出した後(ステップSD4)、ここで算出したR値データ平均と、処理後の画像に確保すべきR値データ平均(以下、目標R値データ平均)とを比較する(ステップSD5)。目標R値データ平均は、予め決められている設定値であって、一般に画像のR値データ平均として好まれている範囲(8bitR値データでは、およそ128〜192)のR値であり、例えば「144」である。
【0058】
そして、R値データ平均が目標R値データ平均よりも小さいときには(ステップSD5でYES)、出力側の暗側基準値RoLを入力側の設定値RinLと同一の値に変更した後(ステップSD6)、第1の実施の形態と同様のR値変換(線形変換)を行う。つまり、入力側の暗側設定値RinLを越える範囲のR値データのみを変換対象としたR値変換(以下、明側の画像処理)を行い(ステップSD8)、処理を終了する。図9(c)は、明側の画像処理の例を示した図であり、出力側の設定値がRoL=32、RoH=235、入力側の設定値がRinL=32、RinH=140で、かつR値データ平均=64の場合である。なお、同図(a)は処理前のR値分布、同図(b)は処理後のR値分布を示す図である。この場合には、画像の明るい部分がより明るくなる。
【0059】
また、R値データ平均が目標R値データ平均よりも大きいとき、すなわち元画像が比較的明るい画像の場合には(ステップSD5でNO)、出力側の明側基準値RoHを入力側の設定値RinHと同一の値に変更した後(ステップSD7)、第1の実施の形態と同様のR値変換(線形変換)を行う。つまり入力側の設定値RinH以下のR値データのみを変換対象とした色データ変換(以下、暗側の画像処理という)を行い(ステップSD8)、処理を終了する。図10(c)は、暗側の画像処理の例を示した図であり、出力側の設定値がRoL=32、RoH=191、入力側の設定値がRinL=80、RinH=191で、かつR値データ平均=155の場合である。なお、同図(a)は処理前のR値分布、同図(b)は処理後のR値分布を示す図である。この場合には、画像の暗い部分がより暗くなる。
【0060】
▲2▼Gについての処理手順(図11)
次に、RGBデータのGについて処理手順を説明する。CPU6は、第1の実施の形態と同様の手順で、入力側の暗側及び明側の設定値GinL,GinHを取得する(ステップSE1〜SE3)。次に、ステップSE2で取得したヒストグラムに基づき元画像のG値データ平均を算出した後(ステップSE4)、ここで算出したG値データ平均と、処理後の画像に確保すべきG値データ平均(以下、目標G値データ平均)とを比較する(ステップSE5)。目標G値データ平均は、予め決められている設定値であって、一般に画像のG値データ平均として好まれている範囲(8bitG値データでは、およそ128〜192)のG値であり、例えば「144」である。
【0061】
そして、G値データ平均が目標G値データ平均よりも小さいときには(ステップSE5でYES)、出力側の暗側基準値GoLを入力側の設定値GinLと同一の値に変更した後(ステップSE6)、第1の実施の形態と同様のG値変換(線形変換)を行う。つまり、入力側の暗側設定値GinLを越える範囲のG値データのみを変換対象としたG値変換を行い(ステップSE8)、処理を終了する。図12(c)は、明側の画像処理の例を示した図であり、出力側の設定値がGoL=32、GoH=235、入力側の設定値がGinL=32、GinH=140で、かつG値データ平均=64の場合である。なお、同図(a)は処理前のG値分布、同図(b)は処理後のG値分布を示す図である。この場合には、画像の明るい部分がより明るくなる。
【0062】
また、G値データ平均が目標G値データ平均よりも大きいとき、すなわち元画像が比較的明るい画像の場合には(ステップSE5でNO)、出力側の明側基準値GoHを入力側の設定値GinHと同一の値に変更した後(ステップSE7)、第1の実施の形態と同様のG値変換(線形変換)を行う。つまり入力側の設定値GinH以下のG値データのみを変換対象とした色データ変換を行い(ステップSE8)、処理を終了する。図13(c)は、暗側の画像処理の例を示した図であり、出力側の設定値がGoL=32、GoH=191、入力側の設定値がGinL=80、GinH=191で、かつG値データ平均=155の場合である。なお、同図(a)は処理前のG値分布、同図(b)は処理後のG値分布を示す図である。この場合には、画像の暗い部分がより暗くなる。
【0063】
▲3▼Bについての処理手順(図14)
次に、RGBデータのBについて処理手順を説明する。CPU6は、第1の実施の形態と同様の手順で、入力側の暗側及び明側の設定値BinL,BinHを取得する(ステップSF1〜SF3)。次に、ステップSF2で取得したヒストグラムに基づき元画像のB値データ平均を算出した後(ステップSF4)、ここで算出したB値データ平均と、処理後の画像に確保すべきB値データ平均(以下、目標B値データ平均)とを比較する(ステップSF5)。目標B値データ平均は、予め決められている設定値であって、一般に画像のB値データ平均として好まれている範囲(8bitB値データでは、およそ128〜192)のB値であり、例えば「144」である。
【0064】
そして、B値データ平均が目標B値データ平均よりも小さいときには(ステップSF5でYES)、出力側の暗側基準値BoLを入力側の設定値BinLと同一の値に変更した後(ステップSF6)、第1の実施の形態と同様のB値変換(線形変換)を行う。つまり、入力側の暗側設定値BinLを越える範囲のB値データのみを変換対象としたB値変換を行い(ステップSF8)、処理を終了する。図15(c)は、明側の画像処理の例を示した図であり、出力側の設定値がBoL=32、BoH=235、入力側の設定値がBinL=32、BinH=140で、かつB値データ平均=64の場合である。なお、同図(a)は処理前のB値分布、同図(b)は処理後のB値分布を示す図である。この場合には、画像の明るい部分がより明るくなる。
【0065】
また、B値データ平均が目標B値データ平均よりも大きいとき、すなわち元画像が比較的明るい画像の場合には(ステップSF5でNO)、出力側の明側基準値BoHを入力側の設定値BinHと同一の値に変更した後(ステップSF7)、第1の実施の形態と同様のB値変換(線形変換)を行う。つまり入力側の設定値BinH以下のB値データのみを変換対象とした色データ変換を行い(ステップSF8)、処理を終了する。図16(c)は、暗側の画像処理の例を示した図であり、出力側の設定値がBoL=32、BoH=191、入力側の設定値がBinL=80、BinH=191で、かつB値データ平均=155の場合である。なお、同図(a)は処理前のB値分布、同図(b)は処理後のB値分布を示す図である。この場合には、画像の暗い部分がより暗くなる。
【0066】
以上のRGBデータのR、G、Bについての処理においては、出力基準値は同じ値を使用する、Rデータ、Gデータ、Bデータの暗側基準値及び明側基準値をそれぞれ、RoL、RoH、GoL,GoH,BoL、BoHとすると、
RoL=GoL=BoL
RoH=GoH=BoH
となる。したがって、処理前のヒストグラム(図10(a)、図13(a)、図16(a))は、色データ毎に別々の分布となるが、処理後のヒストグラム(図10(b)、図13(b)、図16(b))は3色ともほぼ同等な分布となる。
【0067】
以上のように、本実施の形態においては、暗い画像の場合には、画像の明るい部分より明るくなり、明るい画像の場合には、画像の暗い部分がより暗くなることから、コントラストが改善でき、さらに、ホワイトバランスの改善ができ、主要画像領域における色データ変化のリニアティを変更することなく、色データ分布の最適化を行うことができる。
【0068】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態において、CPU6が実行する撮影した画像データに対する画像処理に関する処理手順を図8、図11、図14に示すフローチャートに従い説明する。なお、電子スチルカメラの電気的構成、及び処理対象となる画像データについては、第1の実施の形態と同様である。
【0069】
▲1▼Rについての処理手順(図17)
まず、RGBデータのRについて処理手順を説明する。図17は、本実施の形態におけるCPU6の処理動作を示すフローチャートである。CPU6は、第1の実施の形態と同様の手順で、入力側の暗側及び明側の設定値RinL,RinHを取得する(ステップSG1〜SG3)。次に、ステップSG2で取得したヒストグラムに基づき元画像のR値データ平均を算出した後(ステップSG4)、ここで算出したR値データ平均と、処理後の画像に確保すべきR値データ平均(以下、目標R値データ平均)とを比較する(ステップSG5)。そして、その比較結果に応じて、後述する新たな暗側基準値RoL’と明側基準値RoH’とを演算するときの演算条件を設定する。
【0070】
すなわち、処理前の平均R値が目標R値データ平均に対して小さい(目標よりも暗い)時は、
演算条件を
RoL’=RoL,
RoH’=RoL’+((目標R値データ平均−RoL’)×(RinH−RinL)/(平均R値−RinL))
とし(ステップSG6)、
処理前の平均R値が目標R値データ平均に対して大きい(目標よりも明るい)時は、
演算条件を
RoH’=RoH,
RoL’=RoH’−((RoH’−目標R値データ平均)×(RinH−RinL)/(RinH−平均R値))
とする(ステップSG7)。
【0071】
しかる後、ここで取得した RoL’,RoH’とステップSG3で取得したRinL,RinHとを基に、RinLがRoL’に、かつRinHがRoH’となるように入力したR値データ(Yデータ)に対してR値変換(線形変換)を行う(ステップSG8)。より具体的には、以下の計算に基づき元画像の各画素のR値rを、新たなR値r’に変換し、処理を終了する。
(1)r<RinL のとき、
r’=(r/RinL)×RoL’
(2)RinL<=r< RinH のとき、
r’=((r−RinL)/(RinH−RinL))×(RoH’−RoL’)+RoL’
(3)RinH<=r のとき、
r’=((r−RinH)/(255−RinH))×(255−RoH’)+RoH’
【0072】
図18(c)は、以上の画像処理の前後におけるトーンカーブを示した図であり、かかる実施の形態においては、元画像の平均R値と出力側に求められている目標平均R値との比率に応じ、新たな出力側の設定値RoL’,RoH’を求め、それに基づきR値データ変換を行うことから、処理後の画像のR値幅を(図18(a)参照)、元画像のR値幅に応じた自然なR値幅(図18(b)参照)とすることができる。したがって、画像処理によって画像全体のR値が著しく変化することが防止でき、コントラスト調整と同時に最適なR値調整が可能となる。
【0073】
▲2▼Gについての処理手順(図21)
次に、RGBデータのGについて処理手順を説明する。CPU6は、第1の実施の形態と同様の手順で、入力側の暗側及び明側の設定値GinL,GinHを取得する(ステップSH1〜SH3)。次に、ステップSH2で取得したヒストグラムに基づき元画像のG値データ平均を算出した後(ステップSH4)、ここで算出したG値データ平均と、処理後の画像に確保すべきG値データ平均(以下、目標G値データ平均)とを比較する(ステップSH5)。そして、その比較結果に応じて、後述する新たな暗側基準値GoL’と明側基準値GoH’とを演算するときの演算条件を設定する。
【0074】
すなわち、処理前の平均G値が目標G値データ平均に対して小さい(目標よりも暗い)時は、
演算条件を
GoL’=GoL,
GoH’=GoL’+((目標G値データ平均−GoL’)×
(GinH−GinL)/(平均G値−GinL))
とし(ステップSH6)、
処理前の平均G値が目標G値データ平均に対して大きい(目標よりも明るい)時は、
演算条件を
GoH’=GoH,
GoL’=GoH’−((GoH’−目標G値データ平均)×(GinH−GinL)/(GinH−平均G値))
とする(ステップSH7)。
【0075】
しかる後、ここで取得した GoL’,GoH’とステップSH3で取得したGinL,GinHとを基に、GinLがGoL’に、かつGinHがGoH’となるように入力したG値データ(Yデータ)に対してG値変換(線形変換)を行う(ステップSH8)。より具体的には、以下の計算に基づき元画像の各画素のG値gを、新たなG値g’に変換し、処理を終了する。
(1)g<GinL のとき、
g’=(g/GinL)×GoL’
(2)GinL<=g< GinH のとき、
g’=((g−GinL)/(GinH−GinL))×(GoH’−GoL’)+GoL’
(3)GinH<=g のとき、
g’=((g−GinH)/(255−GinH))×(255−GoH’)+GoH’
【0076】
図20(c)は、以上の画像処理の前後におけるトーンカーブを示した図であり、かかる実施の形態においては、元画像の平均G値と出力側に求められている目標平均G値との比率に応じ、新たな出力側の設定値GoL’,GoH’を求め、それに基づきG値データ変換を行うことから、処理後の画像のG値幅を(図20(a)参照)、元画像のG値幅に応じた自然なG値幅(図20(b)参照)とすることができる。したがって、画像処理によって画像全体のG値が著しく変化することが防止でき、コントラスト調整と同時に最適なG値調整が可能となる。
【0077】
▲3▼Bについての処理手順(図21)
次に、RGBデータのBについて処理手順を説明する。CPU6は、第1の実施の形態と同様の手順で、入力側の暗側及び明側の設定値BinL,BinHを取得する(ステップSI1〜SI3)。次に、ステップSI2で取得したヒストグラムに基づき元画像のB値データ平均を算出した後(ステップSI4)、ここで算出したB値データ平均と、処理後の画像に確保すべきB値データ平均(以下、目標B値データ平均)とを比較する(ステップSI5)。そして、その比較結果に応じて、後述する新たな暗側基準値BoL’と明側基準値BoH’とを演算するときの演算条件を設定する。
【0078】
すなわち、処理前の平均B値が目標B値データ平均に対して小さい(目標よりも暗い)時は、
演算条件を
BoL’=BoL,
BoH’=BoL’+((目標B値データ平均−BoL’)×(BinH−BinL)/(平均B値−BinL))
とし(ステップSI6)、
処理前の平均B値が目標B値データ平均に対して大きい(目標よりも明るい)時は、
演算条件を
BoH’=BoH,BoL’=BoH’−((BoH’−目標B値データ平均)×(BinH−BinL)/(BinH−平均B値)

とする(ステップSI7)。
【0079】
しかる後、ここで取得した BoL’,BoH’とステップSI3で取得したBinL,BinHとを基に、BinLがBoL’に、かつBinHがBoH’となるように入力したB値データ(Yデータ)に対してB値変換(線形変換)を行う(ステップSI8)。より具体的には、以下の計算に基づき元画像の各画素のB値bを、新たなB値b’に変換し、処理を終了する。
(1)b<BinL のとき、
b’=(b/BinL)×BoL’
(2)BinL<=b< BinH のとき、
b’=((b−BinL)/(BinH−BinL))×(BoH’−BoL’)+BoL’
(3)BinH<=b のとき、
b’=((b−BinH)/(255−BinH))×(255−BoH’)+BoH’
【0080】
図22(c)は、以上の画像処理の前後におけるトーンカーブを示した図であり、かかる実施の形態においては、元画像の平均B値と出力側に求められている目標平均B値との比率に応じ、新たな出力側の設定値BoL’,BoH’を求め、それに基づきB値データ変換を行うことから、処理後の画像のB値幅を(図22(a)参照)、元画像のB値幅に応じた自然なB値幅(図22(b)参照)とすることができる。したがって、画像処理によって画像全体のB値が著しく変化することが防止でき、コントラスト調整と同時に最適なB値調整が可能となる。
【0081】
以上のRGBデータのR、G、Bについての処理においては、出力基準値は同じ値を使用する、Rデータ、Gデータ、Bデータの暗側基準値及び明側基準値をそれぞれ、RoL、RoH、GoL,GoH,BoL、BoHとすると、
RoL=GoL=BoL
RoH=GoH=BoH
となる。さらに、目標色データ平均も同じ値を使用する。Rデータ、Gデータ、Bデータの目標色データ平均をそれぞれAVtr、AVtg、AVtbとすると、
AVtr=AVtg=AVtb
となる。処理前のヒストグラム(図18(a)、図20(a)、図22(a))は、各色データ毎に別々の分布となるが、処理後のヒストグラム(図18(b)、図20(b)、図22(b))は3色ともほぼ同等な分布となる。
【0082】
すなわち、上記処理を行うことで、個々の画像に適したRGBデータ値調整を行うことができるとともに、画像全体の輝度が著しく変化することが防止でき、コントラスト調整と同時に最適な輝度調整が可能となり、ホワイトバランスの改善ができ、常に良好な画像を得ることができる。
【0083】
また、前述した第2の実施の形態において懸念される次のような事態が回避できる。すなわち、処理前の色データ平均が目標色データ平均に対して小さい(目標よりも暗い画像の)時、処理後におけるR値データ平均が目標R値データ平均を大きく上回る(明るくなり過ぎる)といった事態や、処理前の色データ平均が目標色データ平均に対して大きい(目標よりも明るい画像の)時、処理後における色データ平均が目標色データ平均を大きく下回る(暗くなり過ぎる)といった事態を回避することが可能となる。
【0084】
なお、第3の実施の形態においては、RGB3種類のデータが、3種類とも明るめ又は暗めに偏っていて、同方向の処理のみ行っている場合について説明したが、例えばR、Gは明るめの画像、Bは暗めの画像の場合など、色データの分布特性が別々でも同様の効果が得られる。
【0085】
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態において、CPU6が実行する撮影した画像データに対する画像処理に関する処理手順を図23、図24、図25に示すフローチャートに従い説明する。なお、電子スチルカメラの電気的構成、及び処理対象となる画像データについては、第1の実施の形態と同様である。
【0086】
▲1▼Rについての処理手順(図23)
まず、RGBデータのRについて処理手順を説明する。図23は、本実施の形態におけるCPU6の処理動作を示すフローチャートであって、CPU6は、第1の実施の形態と同様の手順で、入力側の暗側及び明側の設定値RinL,RinHを取得する(ステップSJ1〜SJ3)。
【0087】
次に、出力側の明側基準値RoHが、入力側の明側の設定値RinHよりも大きいときで、さらに、出力側の暗側の設定値RoLが、入力側の暗側の設定値RinLよりも小さいときには(ステップSJ4、SJ6が共にNO)、設定値の修正を行わず、第1の実施の形態と同様のR値変換(線形変換)を行う(ステップSJ9)。
【0088】
また、出力側の明側基準値RoHが、入力側の明側の設定値RinHよりも大きいときで、さらに、出力側の暗側の設定値RoLが、入力側の暗側の設定値RinLよりも大きいときには(ステップSJ4がNO、SJ6がYES)、出力側の暗側基準値RoLを入力側の暗側の設定値RinLと同一の値に変更する (ステップSJ8)。
【0089】
つまり第2の実施の形態で既説した、入力側の設定値RinLを越える範囲のR値データのみを変換対象とした明側の画像処理を行う設定値とする。その後、第1の実施の形態と同様のR値変換(線形変換)を行う(ステップSJ9)。
【0090】
また、出力側の明側基準値RoHが、入力側の明側の設定値RinHよりも小さいときで、さらに、出力側の暗側の設定値RoLが、入力側の暗側の設定値RinLよりも小さいときには(ステップSJ4がYES、SJ5がNO)、出力側の明側基準値RoHを入力側の設定値RinHと同一の値に変更する(ステップSJ7)。
【0091】
つまり第2の実施の形態で既説した、入力側の設定値RinH以下のR値データのみを変換対象とした暗側の画像処理を行う設定値とする。その後、第1の実施の形態と同様のR値変換(線形変換)を行う(ステップSJ9)。
【0092】
また、出力側の明側基準値RoHが、入力側の明側の設定値RinHよりも小さいときで、さらに、出力側の暗側の設定値RoLが、入力側の暗側の設定値RinLよりも大きいときには(ステップSJ4、SJ5が共にYES)、そのまま処理を終了する。
【0093】
▲2▼Gについての処理手順(図24)
次に、RGBデータのGについて処理手順を説明する。CPU6は、第1の実施の形態と同様の手順で、入力側の暗側及び明側の設定値GinL,GinHを取得する(ステップSK1〜SK3)。
【0094】
次に、出力側の明側基準値GoHが、入力側の明側の設定値GinHよりも大きいときで、さらに、出力側の暗側の設定値GoLが、入力側の暗側の設定値GinLよりも小さいときには(ステップSK4、SK6が共にNO)、設定値の修正を行わず、第1の実施の形態と同様のG値変換(線形変換)を行う(ステップSK9)。
【0095】
また、出力側の明側基準値GoHが、入力側の明側の設定値GinHよりも大きいときで、さらに、出力側の暗側の設定値GoLが、入力側の暗側の設定値GinLよりも大きいときには(ステップSK4がNO、SK6がYES)、出力側の暗側基準値GoLを入力側の暗側の設定値GinLと同一の値に変更する (ステップSK8)。
【0096】
つまり第2の実施の形態で既説した、入力側の設定値GinLを越える範囲のG値データのみを変換対象とした明側の画像処理を行う設定値とする。その後、第1の実施の形態と同様のG値変換(線形変換)を行う(ステップSK9)。
【0097】
また、出力側の明側基準値GoHが、入力側の明側の設定値GinHよりも小さいときで、さらに、出力側の暗側の設定値GoLが、入力側の暗側の設定値GinLよりも小さいときには(ステップSK4がYES、SK5がNO)、出力側の明側基準値GoHを入力側の設定値GinHと同一の値に変更する(ステップSK7)。
【0098】
つまり第2の実施の形態で既説した、入力側の設定値GinH以下のG値データのみを変換対象とした暗側の画像処理を行う設定値とする。その後、第1の実施の形態と同様のG値変換(線形変換)を行う(ステップSK9)。
【0099】
また、出力側の明側基準値GoHが、入力側の明側の設定値GinHよりも小さいときで、さらに、出力側の暗側の設定値GoLが、入力側の暗側の設定値GinLよりも大きいときには(ステップSK4、SK5が共にYES)、そのまま処理を終了する。
【0100】
▲3▼Bについての処理手順(図25)
次に、RGBデータのBについて処理手順を説明する。CPU6は、第1の実施の形態と同様の手順で、入力側の暗側及び明側の設定値BinL,BinHを取得する(ステップSL1〜SL3)。
【0101】
次に、出力側の明側基準値BoHが、入力側の明側の設定値BinHよりも大きいときで、さらに、出力側の暗側の設定値BoLが、入力側の暗側の設定値BinLよりも小さいときには(ステップSL4、SL6が共にNO)、設定値の修正を行わず、第1の実施の形態と同様のB値変換(線形変換)を行う(ステップSL9)。
【0102】
また、出力側の明側基準値BoHが、入力側の明側の設定値BinHよりも大きいときで、さらに、出力側の暗側の設定値BoLが、入力側の暗側の設定値BinLよりも大きいときには(ステップSL4がNO、SL6がYES)、出力側の暗側基準値BoLを入力側の暗側の設定値BinLと同一の値に変更する (ステップSL8)。
【0103】
つまり第2の実施の形態で既説した、入力側の設定値BinLを越える範囲のB値データのみを変換対象とした明側の画像処理を行う設定値とする。その後、第1の実施の形態と同様のB値変換(線形変換)を行う(ステップSL9)。
【0104】
また、出力側の明側基準値BoHが、入力側の明側の設定値BinHよりも小さいときで、さらに、出力側の暗側の設定値BoLが、入力側の暗側の設定値BinLよりも小さいときには(ステップSL4がYES、SL5がNO)、出力側の明側基準値BoHを入力側の設定値BinHと同一の値に変更する(ステップSL7)。
【0105】
つまり第2の実施の形態で既説した、入力側の設定値BinH以下のB値データのみを変換対象とした暗側の画像処理を行う設定値とする。その後、第1の実施の形態と同様のB値変換(線形変換)を行う(ステップSL9)。
【0106】
また、出力側の明側基準値BoHが、入力側の明側の設定値BinHよりも小さいときで、さらに、出力側の暗側の設定値BoLが、入力側の暗側の設定値BinLよりも大きいときには(ステップSL4、SL5が共にYES)、そのまま処理を終了する。
【0107】
以上のRGBデータのR、G、Bについての処理においては、出力基準値は同じ値を使用する、Rデータ、Gデータ、Bデータの暗側基準値及び明側基準値をそれぞれ、RoL、RoH、GoL,GoH,BoL、BoHとすると、
RoL=GoL=BoL
RoH=GoH=BoH
となる。したがって、前記実施の形態と同様に処理前のヒストグラムは各色データ毎に別々の分布になっていても、処理後のヒストグラムは、3色ともほぼ同等な分布になる。かかる処理においては、画像処理の効果が確実に出る条件画像に対してのみ処理が行われることとなる。したがって、画像処理における無駄な処理処理時間、消費電力を削減することができる。
【0108】
(第5の実施の形態)
【0109】
▲1▼Rについての処理手順
まず、RGBデータのRについて処理手順を説明する。本実施の形態は、前述した各実施の形態において、最終的な色データ変換における色データの演算ゲインを、前述した入力側の暗側及び明側の設定値(RinL,RinH)の間の色データ幅と、前述した出力側の暗側及び明側の設定値(RoL,RoH、又はRoL’,RoH’)の間の色データ幅との比率に応じて抑制するものである。
【0110】
すなわち、第3の実施の形態で図18に示した処理に即して説明すると、
GAINmax=(RoH’−RoL)/(RinH−RinL)
(ここで、GAINmaxは、演算ゲインの最大値)
とするものであり、より具体的には、以下の計算によって得られた演算ゲインに基づき色データ変換を行う。
【0111】
すなわち、演算ゲインをGaとすると、
(1)k<RinL のとき、
Ga=(RoL’/RinL)
(2)RinL<=k< RinH のとき、
Ga=(RoH’−RoL’)/(RinH−RinL)
(3)RinH<=k のとき、
Ga=((255−RoH’)/(255−RinH)
により演算ゲインを求め、これに基づき色データ変換を行うようにする。
【0112】
図26(c)は、以上のコントラスト処理の前後におけるトーンカーブを示した図であり、本実施の形態においては、トーンカーブの傾きを色データ変換処理に即して自然な状態で抑制することができる。したがって、画像に含まれるノイズ成分が目立たなくなり、より高い画質を確保することができる。なお、図26(a)、(b)は、コントラスト処理の前後における画像の色データ分布の変化を示す図である。
【0113】
▲2▼Gについての処理手順
次に、RGBデータのGについて処理手順を説明する。本実施の形態は、前述した各実施の形態において、最終的な色データ変換における色データの演算ゲインを、前述した入力側の暗側及び明側の設定値(GinL,GinH)の間の色データ幅と、前述した出力側の暗側及び明側の設定値(GoL,GoH、又はGoL’,GoH’)の間の色データ幅との比率に応じて抑制するものである。
【0114】
すなわち、第3の実施の形態で図20に示した処理に即して説明すると、
GAINmax=(GoH’−GoL)/(GinH−GinL)
(ここで、GAINmaxは、演算ゲインの最大値)
とするものであり、より具体的には、以下の計算によって得られた演算ゲインに基づき色データ変換を行う。
【0115】
すなわち、演算ゲインをGaとすると、
(1)k<GinL のとき、
Ga=(GoL’/GinL)
(2)GinL<=k< GinH のとき、
Ga=(GoH’−GoL’)/(GinH−GinL)
(3)GinH<=k のとき、
Ga=((255−GoH’)/(255−GinH)
により演算ゲインを求め、これに基づき色データ変換を行うようにする。
【0116】
図27(c)は、以上のコントラスト処理の前後におけるトーンカーブを示した図であり、本実施の形態においては、トーンカーブの傾きを色データ変換処理に即して自然な状態で抑制することができる。したがって、画像に含まれるノイズ成分が目立たなくなり、より高い画質を確保することができる。なお、図27(a)、(b)は、コントラスト処理の前後における画像の色データ分布の変化を示す図である。
【0117】
▲3▼Bについての処理手順
次に、RGBデータのBについて処理手順を説明する。本実施の形態は、前述した各実施の形態において、最終的な色データ変換における色データの演算ゲインを、前述した入力側の暗側及び明側の設定値(BinL,BinH)の間の色データ幅と、前述した出力側の暗側及び明側の設定値(BoL,BoH、又はBoL’,BoH’)の間の色データ幅との比率に応じて抑制するものである。
【0118】
すなわち、第3の実施の形態で図20に示した処理に即して説明すると、
GAINmax=(BoH’−BoL)/(BinH−BinL)
(ここで、GAINmaxは、演算ゲインの最大値)
とするものであり、より具体的には、以下の計算によって得られた演算ゲインに基づき色データ変換を行う。
【0119】
すなわち、演算ゲインをGaとすると、
(1)k<BinL のとき、
Ga=(BoL’/BinL)
(2)BinL<=k< BinH のとき、
Ga=(BoH’−BoL’)/(BinH−BinL)
(3)BinH<=k のとき、
Ga=((255−BoH’)/(255−BinH)
により演算ゲインを求め、これに基づき色データ変換を行うようにする。
【0120】
図28(c)は、以上のコントラスト処理の前後におけるトーンカーブを示した図であり、本実施の形態においては、トーンカーブの傾きを色データ変換処理に則して自然な状態で抑制することができる。したがって、画像に含まれるノイズ成分が目立たなくなり、より高い画質を確保することができる。なお、図28(a)、(b)は、コントラスト処理の前後における画像の色データ分布の変化を示す図である。
【0121】
以上のRGBデータのR、G、Bについての処理においては、出力基準値は同じ値を使用する、Rデータ、Gデータ、Bデータの暗側基準値及び明側基準値をそれぞれ、RoL、RoH、GoL,GoH,BoL、BoHとすると、
RoL=GoL=BoL
RoH=GoH=BoH
となる。したがって、前記実施の形態と同様に処理前のヒストグラムは各色データ毎に別々の分布になっていても、処理後のヒストグラムは、3色ともほぼ同等な分布になる。
【0122】
(第6の実施の形態)
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。前述した画像処理においては、元画像における色データのヒストグラムを、撮像素子3によって取り込まれた画像全体の色データから取得するようにしたが、図19(a)に示すように、全画像領域50内に、予め色データの検出エリアを検出する検出エリアA(形状は任意)を設定しておき、前述した各画像処理においては、検出エリアAにおける色データのヒストグラムを用いるようにしてもよい。かかる構成においては、予め画像の重要な部分に検出エリアAを設定することにより、画像の重要な部分に最適な色データ処理を行うことができる。したがって、画像の重要な部分、及びその周辺が確実に鮮明になるという利点がある。
【0123】
また、前記検出エリアAを撮影時におけるフォーカスエリア、又はフォーカスエリアを含む範囲とすれば、撮影された画像の重要な部分における最適な色データ処理を確実に行うことができる。また、電子スチルカメラの使用者にあっては、検出エリアAを事前に設定する必要がなく、使用者に負担をかけることなく、撮影された画像の重要な部分、及びその周辺を鮮明にすることができる。
【0124】
また、前記検出エリアAを撮影時における露光量検出エリア、又は露光量検出エリアを含む範囲としてもよい。その場合においても、撮影された画像の重要な部分における最適な色データ処理を確実に行うことができる。しかも、電子スチルカメラの使用者にあっては、検出エリアAを事前に設定する必要がなく、使用者に負担をかけることなく、撮影された画像の重要な部分、及びその周辺を鮮明にすることができる。
【0125】
また、例えば図29(b)に示すように、予め全画像領域50を複数に分割することによって複数の検出エリアA1〜Anを設定しておき、撮影時や撮影後など、前述した画像処理を行う以前に、使用者に重要な部分に対応する1又は複数(互いに隣接していると否とは問わない)の検出エリアを選択させ、選択された検出エリアにおける色データのヒストグラムを用いて前述した画像処理を行わせてもよい。その場合においても、撮影された画像の重要な部分、及びその周辺を鮮明にすることができる。さらには、選択された検出エリアだけでなく、それに隣接する複数の検出エリアを含む範囲における色データのヒストグラムを用いるようにしてもよい。
【0126】
なお、以上説明した各実施の形態においては、電子スチルカメラ1が、撮像素子3によって取り込んだ画像に対して画像処理を行う場合について説明したが、これに限らず、任意の画像ファイル等の画像ソースに対して画像処理を行う他の画像処理装置に本発明を適用してもよい。その場合であっても前述した効果を得ることができる。また、主としてCPU6に所定の処理動作を行わせることにより、本発明の分布情報取得手段、設定値取得手段、設定手段などの各手段を実現したものについて説明したが、本発明の各手段を電器回路によって構成するようにしても構わない。
【0127】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明においては、設定値取得手段により取得された後、設定手段によって設定される入力側低色データ及び入力側高色データは、入力された画像の色データ分布状態に応じて変化するようにした。よって、色データの分布状態が異なる個々の画像に適した画像処理が可能となる。
【0128】
また、請求項2の発明においては、入力された画像の平均色データが目標平均色データよりも低いような暗い画像の場合には、画像の明るい部分がより明るなり、かつ入力された画像の平均色データが目標平均色データよりも高いような明るい画像の場合には、画像の暗い部分がより暗くなるようにした。よって、コントラスト調整と同時に、主要画像領域における色データ変化のリニアリティを変更することなく、色データ分布の最適化が可能となる。
【0129】
また、請求項3の発明においては、処理後の画像の色データ幅を、入力した画像の色データ幅に応じた自然な色データ幅とすることができるようにした。よって、画像処理によって画像全体の色データが著しく変化することが防止でき、コントラスト調整と同時に最適な色データ調整が可能となる。
【0130】
また、請求項4の発明においては、色データ変換処理が、画像処理の効果が確実に出る色データ領域にのみ行われるようにした。よって、動作時の無駄な処理時間、消費電力が削減できる。
【0131】
また、請求項5の発明においては、色データ変換の処理内容に即して出力側の色データを自然な状態で抑制される。よって、画像に含まれるノイズ成分が目立たなくなり、より高い画質を確保することができる。
【0132】
また、請求項6の発明においては、画像の重要な部分に検出エリアを設定することにより、画像の重要な部分に最適な色データ処理を行うことができるようにした。よって、入力した画像の重要な部分の画像を確実に鮮明にすることができる。
【0133】
また、請求項7の発明においては、撮影された画像の色データ調整が、その色データ分布状態に応じて行われるようにした。よって、色データの分布状態が異なる個々の撮影画像に適した画像処理ができる。
【0134】
また、請求項8の発明においては、画像の重要な部分を事前に設定する必要がなく、処理が簡略化されるようにした。よって、容易に画像の重要な部分を鮮明にすることができる。
【0135】
また、請求項9の発明においては、画像の重要な部分を事前に設定する必要がなく、処理が簡略化される。よって、容易に画像の重要な部分を鮮明にすることができる。
【0136】
また、請求項10の発明においては、入力された画像の色データ調整が、その色データ分布状態に応じて行われるようにした。よって、色データの分布状態が異なる個々の画像に適した画像処理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施の形態に共通する電子スチルカメラの概略ブロック図である。
【図2】第1の実施の形態においてCPUが実行するRGBデータのRについての処理手順を示すフローチャートである。
【図3】同実施の形態におけるRGBデータのRについての処理の内容及び、その結果を示す図であって、(a)は処理前の画像の色データ分布の変化を示すヒストグラム、(b)は処理後の画像の色データ分布の変化を示すヒストグラム、(c)は処理前後のトーンカーブを示す図である。
【図4】第1の実施の形態においてCPUが実行するRGBデータのGについての処理手順を示すフローチャートである。
【図5】同実施の形態におけるRGBデータのGについての処理の内容及び、その結果を示す図であって、(a)は処理前の画像の色データ分布の変化を示すヒストグラム、(b)は処理後の画像の色データ分布の変化を示すヒストグラム、(c)は処理前後のトーンカーブを示す図である。
【図6】同実施の形態においてCPUが実行するRGBデータのBについての処理手順を示すフローチャートである。
【図7】同実施の形態におけるRGBデータのBについての処理の内容及び、その結果を示す図であって、(a)は処理前の画像の色データ分布の変化を示すヒストグラム、(b)は処理後の画像の色データ分布の変化を示すヒストグラム、(c)は処理前後のトーンカーブを示す図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態においてCPUが実行するRGBデータのRについての処理手順を示すフローチャートである。
【図9】同RGBデータのRにおける明側の画像処理の内容及び、その結果を示す、図3に対応する図である。
【図10】同RGBデータのRにおける暗側の画像処理の内容及び、その結果を示す、図3に対応する図である。
【図11】同実施の形態においてCPUが実行するRGBデータのGについての処理手順を示すフローチャートである。
【図12】同RGBデータのGにおける明側の画像処理の内容及び、その結果を示す、図3に対応する図である。
【図13】同RGBデータのGにおける暗側の画像処理の内容及び、その結果を示す、図3に対応する図である。
【図14】同実施の形態においてCPUが実行するRGBデータのGについての処理手順を示すフローチャートである。
【図15】同RGBデータのGにおける明側の画像処理の内容及び、その結果を示す、図3に対応する図である。
【図16】同RGBデータのGにおける暗側の画像処理の内容及び、その結果を示す、図3に対応する図である。
【図17】本発明の第3の実施の形態においてCPUが実行するRGBデータのRについての処理手順を示すフローチャートである。
【図18】同RGBデータのRにおける画像処理の内容及び、その結果を示す、図3に対応する図である。
【図19】同実施の形態においてCPUが実行するRGBデータのGについての処理手順を示すフローチャートである。
【図20】同RGBデータのGにおける画像処理の内容及び、その結果を示す、図3に対応する図である。
【図21】同実施の形態においてCPUが実行するRGBデータのBについての処理手順を示すフローチャートである。
【図22】同RGBデータのBにおける画像処理の内容及び、その結果を示す、図3に対応する図である。
【図23】本発明の第4の実施の形態においてCPUが実行するRGBデータのRについての処理手順を示すフローチャートである。
【図24】同実施の形態においてCPUが実行するRGBデータのGについての処理手順を示すフローチャートである。
【図25】同実施の形態においてCPUが実行するRGBデータのBについての処理手順を示すフローチャートである。
【図26】本発明の第5の実施の形態におけるRGBデータのRについての処理の内容及び、その結果を示す、図3に対応する図である。
【図27】同実施の形態におけるRGBデータのGについての処理の内容及び、その結果を示す、図3に対応する図である。
【図28】同実施の形態におけるRGBデータのBについての処理の内容及び、その結果を示す、図3に対応する図である。
【図29】本発明の第6の実施の形態における、色データデータの検出エリアを示す図である。
【図30】従来技術における画像処理の内容及び、その結果を示す図である。
【符号の説明】
1 電子スチルカメラ
3 撮像素子
4 カラープロセッサ
6 CPU
7 記録メディア
8 ROM
9 RAM
A 検出エリア
RinH 入力データの明側基準値
RinL 入力データの暗側基準値
RoH 出力データの明側基準値
RoH’ 出力データの明側基準値(補正後)
RoL 出力データの暗側基準値
RoL’ 出力データの暗側基準値(補正後)

Claims (11)

  1. 入力された画像の色データを変換し、色データの分布特性を、低色データ側及び高色データ側に設定されている入力側低色データ値及び入力側高色データ値が所定の出力側低色データ値及び出力側高色データ値となる、異なる分布特性とする色データ変換処理を行う画像処理装置において、
    入力された画像における色データの度数分布を示すヒストグラムデータを取得する分布情報取得手段と、
    この分布情報取得手段が取得したヒストグラムデータにより示される度数分布における累積度数の比率が、出力側の最大色データに対する前記出力側低色データ値及び前記出力側高色データ値のそれぞれの比率となる低色データ側及び高色データ側の色データ値を取得する設定値取得手段と、
    この設定値取得手段により取得された低色データ側及び高色データ側の色データ値を、前記入力側低色データ値及び前記入力側高色データ値として設定する設定手段と
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記画像の平均色データ値を取得する平均色データ取得手段と、
    この平均色データ取得手段により取得された平均色データ値と出力側に確保する目標平均色データとを比較する比較手段と、
    この比較手段による比較結果に基づき、色データ変換処理の対象となる前記画像の色データ成分を低色データ側または高色データ側に選択的に制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記平均色データ取得手段により取得された平均色データ値と出力側に求められている目標平均色データとの比率を算出する第1の算出手段と、
    この第1の算出手段より算出された比率に応じ新たな出力側低色データ値及び出力側高色データ値を算出する第2の算出手段と、
    この第2の算出手段により算出された新たな出力側低色データ値及び出力側高色データ値を、前記所定の出力側低色データ値及び出力側高色データ値に代えて設定する設定手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  4. 前記出力側低色データ値が前記入力側低色データ値よりも小さいときには、色データ変換処理の対象色データ領域を前記入力側低色データ値よりも低色データ側の領域に制御し、かつ前記出力側高色データ値が前記入力側高色データ値よりも大きいときには、色データ変換処理の対象色データ領域を前記入力側高色データ値よりも高色データ側の領域に制御する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  5. 前記入力側低色データ値及び入力側高色データ値の間の色データ幅と、前記出力側低色データ値及び出力側高色データ値の間の色データ幅との比率を算出する算出手段と、
    この算出手段より算出された比率に応じて出力側の色データの変化率を抑制する抑制手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載の画像処理装置。
  6. 前記分布情報取得手段により取得されたヒストグラムデータは、入力された画像に設定された1又は複数の検出エリアにおけるデータであることを特徴とする請求項1乃至5いずれか記載の画像処理装置。
  7. 請求項1乃至6いずれか記載の画像処理装置を備えたことを特徴とするデジタルカメラ。
  8. 前記検出エリアは、入力された画像の撮影時におけるフォーカスエリアを含むことを特徴とする請求項7記載のデジタルカメラ。
  9. 前記検出エリアは、入力された画像の撮影時における露光量検出エリアを含むことを特徴とする請求項7又は8記載のデジタルカメラ。
  10. 入力された画像における色データの分布特性を、低色データ側及び高色データ側に設定されている入力側低色データ値及び入力側高色データ値が所定の出力側低色データ値及び出力側高色データ値となる異なる分布特性とする画像処理方法において、
    入力された画像における色データの度数分布を示すヒストグラムデータを取得した後、取得したヒストグラムデータにより示される度数分布における累積度数の比率が、出力側の最大色データに対する前記出力側低色データ値及び前記出力側高色データ値のそれぞれの比率となる低色データ側及び高色データ側の色データ値をさらに取得し、取得した低色データ側及び高色データ側の色データ値を、前記入力側低色データ値及び前記入力側高色データ値として設定することを特徴とする画像処理方法。
  11. 入力された画像における色データの分布特性を、低色データ側及び高色データ側に設定されている入力側低色データ値及び入力側高色データ値が所定の出力側低色データ値及び出力側高色データ値となる異なる分布特性とする画像処理を実行するコンピュータに、
    入力された画像における色データの度数分布を示すヒストグラムデータを取得する処理と、
    取得したヒストグラムデータにより示される度数分布における累積度数の比率が、出力側の最大色データに対する前記出力側低色データ値及び前記出力側高色データ値のそれぞれの比率となる低色データ側及び高色データ側の色データ値をさらに取得する処理と、
    取得した低色データ側及び高色データ側の色データ値を、前記入力側低色データ値及び前記入力側高色データ値として設定する処理と
    を実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
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