JP2004177015A - 冷凍サイクルの膨張弁装置 - Google Patents
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- F25B41/38—Expansion means; Dispositions thereof specially adapted for reversible cycles, e.g. bidirectional expansion restrictors
Abstract
【課題】空気調和機の冷凍サイクルを構成する膨張弁装置の簡素化を図る。
【解決手段】膨張弁装置4を、冷凍サイクルの管路に直結する管本体7と、中心部に所定長の大口径円筒部8aとそれよりも長い小口径円筒部8bとからなる貫通孔8を設けて管本体7内に固定する弁筒9と、貫通孔8に挿入され、同貫通孔8を流通する冷媒の流れによっては大口径円筒部8a側に移動し、逆の流れでは小口径円筒部8b側に移動する円柱状の弁体10と、弁筒9の両端に設けて弁体10の抜けを阻止するストッパ11Aまたはストッパの機能と異音の吸収機能等を兼ね備えたサイレンサ11Bとにより構成し、管本体7の左右に縮管部12を形成して弁筒9およびサイレンサ11Bの動きを規制する。
【選択図】 図1
【解決手段】膨張弁装置4を、冷凍サイクルの管路に直結する管本体7と、中心部に所定長の大口径円筒部8aとそれよりも長い小口径円筒部8bとからなる貫通孔8を設けて管本体7内に固定する弁筒9と、貫通孔8に挿入され、同貫通孔8を流通する冷媒の流れによっては大口径円筒部8a側に移動し、逆の流れでは小口径円筒部8b側に移動する円柱状の弁体10と、弁筒9の両端に設けて弁体10の抜けを阻止するストッパ11Aまたはストッパの機能と異音の吸収機能等を兼ね備えたサイレンサ11Bとにより構成し、管本体7の左右に縮管部12を形成して弁筒9およびサイレンサ11Bの動きを規制する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は空気調和機の冷凍サイクルに用いる膨張弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
空気調和機の冷凍サイクルは例えば図5に示すような構成になっている。
図において、21は圧縮機、22は圧縮機21より吐出する冷媒の流れを冷房運転、暖房運転等に合わせて切り換える四方弁、23は室外熱交換器、24はキャピラリチューブ24aおよび24bと逆止弁装置24cとからなる絞り手段(膨張弁装置)、25は室内熱交換器、26は圧縮機21と一体に設けられたアキュムレータで、これらが順次配管接続されて冷凍サイクルが形成されている。
【0003】
上記構成において、冷房運転時に圧縮機21から吐出した高温高圧の冷媒ガスは実線矢印で示すように、四方弁22を経て室外熱交換器23に入り、凝縮液化され、絞り手段24で減圧されて低圧の気液二相冷媒となって室内熱交換器25に流入し、同室内熱交換器25で蒸発し、再度四方弁22を経てアキュムレータ26に入り、このアキュムレータ26から圧縮機21に戻され、再び圧縮される。暖房運転時は、四方弁22が切り替わり破線矢印の方向に冷媒が流れる。
【0004】
絞り手段24を構成する逆止弁装置は冷凍サイクルの管路に内設された弁座と冷媒の流れで離れたり、逆の流れで接して冷媒の流れを阻止する弁体と、この弁体の貫通穴に挿入したキャピラリチューブとで構成されている(例えば、特許文献1参照)が、このような逆止弁装置を利用したとしても、外部のキャピラリチューブの全てが不要になるわけではなく、絞り手段の小型化および組立コストの低減に問題が残されていた。
【0005】
【特許文献1】
特開2001ー174106号公報(第1ー2頁、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明においては、前記問題点に鑑み、絞り手段を構成する逆止弁とキャピラリチューブの機能を一つの部品に集約させ、小型化および組立コストの低減が図れるようにした冷凍サイクルの膨張弁装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、第1の手段として前記膨張弁装置を、冷凍サイクルの管路に直結する管本体と、中心部に所定長の大口径円筒部とそれよりも長い小口径円筒部とからなる貫通孔を設けて前記管本体内に挿入固定される弁筒と、前記貫通孔に挿入され、その内を流通する冷媒の流れ方向によって移動し、前記小口径円筒部との重合長さにより絞り率を可変可能とした円柱状の弁体と、前記弁筒の両端に設けて前記弁体の抜けを防止するストッパまたはストッパの機能と冷媒の流れに伴う異音の吸収機能等を兼ね備えたサイレンサとにより構成する。
【0008】
また、第2の手段として前記膨張弁装置を、冷凍サイクルの管路に直結する管本体と、中心部に所定長の大口径円筒部とそれよりも長い小口径円筒部とからなる貫通孔を設けて前記管本体内に挿入固定される弁筒と、一端に抜け防止のストッパを備えて前記大口径円筒部の開口端より前記貫通孔に挿入され、その内を流通する冷媒の流れ方向によって移動し、前記小口径円筒部との重合長さにより絞り率を可変可能とした円柱状の弁体と、前記弁筒の大口径円筒部の開口端に設けて前記弁体の抜けを防止するストッパまたはストッパの機能と冷媒の流れに伴う異音の吸収機能等を兼ね備えたサイレンサとにより構成する。
【0009】
また、前記第1および第2の手段において、前記弁体が前記小口径円筒部の長さより長く、前記貫通孔の長さより短く形成されてなる構成とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。
図1は空気調和機の冷凍サイクルを示したもので、図において、1は圧縮機、2は圧縮機1より吐出した冷媒の流れを冷房運転、暖房運転等に合わせて切り換える四方弁、3は室外熱交換器、4は本発明に基づいて構成された膨張弁装置(絞り手段)、5は室内熱交換器、6は圧縮機1と一体に設けられたアキュムレータで、これらが順次配管接続されて冷凍サイクルが形成されている。
【0011】
上記構成において、冷房運転時に圧縮機1から吐出した高温高圧の冷媒ガスは実線矢印で示すように、四方弁2を経て室外熱交換器3に入り、凝縮液化され、膨張弁装置(絞り手段)4で減圧されて低圧の気液二相冷媒となって室内熱交換器5に流入し、同室内熱交換器5で蒸発し、再度四方弁2を経てアキュムレータ6に入り、このアキュムレータ6から圧縮機1に戻され、再び圧縮される。暖房運転時は、四方弁2が切り替わり破線矢印の方向に冷媒が流れる。
【0012】
図2は本発明による膨張弁装置の第1の実施の形態を示したもので、同装置4は冷凍サイクルの管路に直結する管本体7と、中心部に所定長の大口径円筒部8aとそれよりも長い小口径円筒部8bとからなる貫通孔8を設けて管本体7内に挿入固定される弁筒9と、貫通孔8に挿入され、その外周が小口径円筒部8bの壁面に近接し、貫通孔8を流通する冷媒の流れ方向によっては大口径円筒部8a側に移動し、逆の流れでは小口径円筒部8b側に移動する円柱状の弁体10と、弁筒9の両端に設けて弁体10の抜けを防止する図2の(B)に示すようなストッパ11Aまたはストッパの機能と異音の吸収機能および異物の通過防止機能を兼ね備えたサイレンサ11Bとにより構成され、管本体7の左右には弁筒9およびサイレンサ11Bの動きを阻止するための縮管部12が形成されている。
【0013】
前記ストッパ11Aは例えば管本体7と同材質またはステンレス製で、有底円筒状の底部に冷媒の流通孔11aを設けたもの、また、前記サイレンサ11Bはステンレス製で無数の隙間を有するもので出来ている。
【0014】
また、図示のL1 およびh等の各寸法は下記の計算式によって決定される。
L=(2、5πdh3 /12μQ)ΔP
ここで、
L : hの隙間が形成される長さ(m)
d : 弁体10の外径(m)
h : 弁体10と弁筒9の小口径円筒部8b間の隙間(m)
μ : 流体粘度(Pa・h)
Q : 流量(立方メートル/h)
ΔP: 弁体10前後の圧力差(Pa)
である。
【0015】
なお、貫通孔8内に設ける弁体10は小口径円筒部8bの長さより長く、貫通孔8の長さより短く形成されている。
【0016】
上記構成において、弁体10と弁筒9により形成される隙間hに冷媒を流すことで、キャピラリチューブに冷媒を通した場合と同様に、流量抵抗を増大させ、減圧を行うことができ、冷凍サイクルへの採用においては、管本体7を傾けるか横方向にすることで弁体10と弁筒9の中心が偏心し、これにより弁体10と弁筒9の隙間が常に一定となり、冷媒の膨張率が安定する。
【0017】
図3は冷房時と暖房時の弁体10の位置の違いを示したものである。
冷房時と暖房時では冷媒の流れが矢印で示すように逆向きになり、弁体10はその冷媒の流れに押されて貫通孔8内を移動するが、小口径円筒部8b内に位置する弁体10の長さ(Lc とLh )に差をつけることにより、つまり、小口径円筒部8bと弁体10との重合長さにより冷房時と暖房時で膨張率に差をつけることができる。
なお、弁体10の弁筒9内での移動距離は下記の計算式により算出される。
L1 =Lh −Lc
ここで、
L1 : 弁体10の移動距離(m)
Lh : 暖房時の隙間形成の長さ(m)
Lc : 冷房時の隙間形成の長さ(m)
である。
【0018】
以上説明したような構成による膨張弁装置4であれば、これだけで冷房運転および暖房運転に対応することができ、従来用いていたキャピラリチューブと逆止弁装置が不要となる。
【0019】
続いて、第2の実施の形態を図4に基づいて説明する。
これは、先に説明した膨張弁装置4の構成部品をより少なくするための提案で、貫通孔8内に設ける弁体10は小口径円筒部8bの長さより長く、貫通孔8の長さより短くて、その弁体10が冷媒の流れによって小口径円筒部8b側に移動したとき、大口径円筒部8a内に位置する同弁体10の一端に抜け防止のストッパ10Aを一体に形成してなることが特徴になっており、そのストッパ10Aには冷媒の流れと同方向に溝10aが形成されている。
【0020】
このような構成であれば、冷媒の流れによって弁体10が小口径円筒部8b側に移動したとき、大口径円筒部8aと小口径円筒部8bの境の段差面でストッパ10Aの動きが規制されることになるので、図2および図3で示すような小口径円筒部8b側のサイレンサ11B(ストッパ11A)を省くことができる。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したような膨張弁装置であるならば、従来使用されていた逆止弁装置とキャピラリチューブの機能を一つの部品に集約させた形態になっているので小型になり、冷媒回路への組み込みが容易で、溶接箇所も減少し、組立コストの低減および部品数の削減に伴うコストの低減が図れることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による膨張弁装置を備えた空気調和機の冷凍サイクルである。
【図2】(A)は本発明の第1の実施の形態を示す膨張弁装置の断面図、(B)は同装置に用いるストッパの正面図である。
【図3】本発明による膨張弁装置の動作説明図で、(A)は冷房時、(B)は暖房時である。
【図4】(A)は本発明の第2の実施の形態を示す膨張弁装置の断面図、(B)は同装置に用いる弁体の要部拡大斜視図である。
【図5】従来例を示す空気調和機の冷凍サイクルである。
【符号の説明】
4 膨張弁装置
7 管本体
8 貫通孔
8a 大口径円筒部
8b 小口径円筒部
9 弁筒
10 弁体
10A ストッパ
10a 溝
11A ストッパ
11B サイレンサ
11a 冷媒の流通孔
【発明の属する技術分野】
本発明は空気調和機の冷凍サイクルに用いる膨張弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
空気調和機の冷凍サイクルは例えば図5に示すような構成になっている。
図において、21は圧縮機、22は圧縮機21より吐出する冷媒の流れを冷房運転、暖房運転等に合わせて切り換える四方弁、23は室外熱交換器、24はキャピラリチューブ24aおよび24bと逆止弁装置24cとからなる絞り手段(膨張弁装置)、25は室内熱交換器、26は圧縮機21と一体に設けられたアキュムレータで、これらが順次配管接続されて冷凍サイクルが形成されている。
【0003】
上記構成において、冷房運転時に圧縮機21から吐出した高温高圧の冷媒ガスは実線矢印で示すように、四方弁22を経て室外熱交換器23に入り、凝縮液化され、絞り手段24で減圧されて低圧の気液二相冷媒となって室内熱交換器25に流入し、同室内熱交換器25で蒸発し、再度四方弁22を経てアキュムレータ26に入り、このアキュムレータ26から圧縮機21に戻され、再び圧縮される。暖房運転時は、四方弁22が切り替わり破線矢印の方向に冷媒が流れる。
【0004】
絞り手段24を構成する逆止弁装置は冷凍サイクルの管路に内設された弁座と冷媒の流れで離れたり、逆の流れで接して冷媒の流れを阻止する弁体と、この弁体の貫通穴に挿入したキャピラリチューブとで構成されている(例えば、特許文献1参照)が、このような逆止弁装置を利用したとしても、外部のキャピラリチューブの全てが不要になるわけではなく、絞り手段の小型化および組立コストの低減に問題が残されていた。
【0005】
【特許文献1】
特開2001ー174106号公報(第1ー2頁、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明においては、前記問題点に鑑み、絞り手段を構成する逆止弁とキャピラリチューブの機能を一つの部品に集約させ、小型化および組立コストの低減が図れるようにした冷凍サイクルの膨張弁装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、第1の手段として前記膨張弁装置を、冷凍サイクルの管路に直結する管本体と、中心部に所定長の大口径円筒部とそれよりも長い小口径円筒部とからなる貫通孔を設けて前記管本体内に挿入固定される弁筒と、前記貫通孔に挿入され、その内を流通する冷媒の流れ方向によって移動し、前記小口径円筒部との重合長さにより絞り率を可変可能とした円柱状の弁体と、前記弁筒の両端に設けて前記弁体の抜けを防止するストッパまたはストッパの機能と冷媒の流れに伴う異音の吸収機能等を兼ね備えたサイレンサとにより構成する。
【0008】
また、第2の手段として前記膨張弁装置を、冷凍サイクルの管路に直結する管本体と、中心部に所定長の大口径円筒部とそれよりも長い小口径円筒部とからなる貫通孔を設けて前記管本体内に挿入固定される弁筒と、一端に抜け防止のストッパを備えて前記大口径円筒部の開口端より前記貫通孔に挿入され、その内を流通する冷媒の流れ方向によって移動し、前記小口径円筒部との重合長さにより絞り率を可変可能とした円柱状の弁体と、前記弁筒の大口径円筒部の開口端に設けて前記弁体の抜けを防止するストッパまたはストッパの機能と冷媒の流れに伴う異音の吸収機能等を兼ね備えたサイレンサとにより構成する。
【0009】
また、前記第1および第2の手段において、前記弁体が前記小口径円筒部の長さより長く、前記貫通孔の長さより短く形成されてなる構成とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。
図1は空気調和機の冷凍サイクルを示したもので、図において、1は圧縮機、2は圧縮機1より吐出した冷媒の流れを冷房運転、暖房運転等に合わせて切り換える四方弁、3は室外熱交換器、4は本発明に基づいて構成された膨張弁装置(絞り手段)、5は室内熱交換器、6は圧縮機1と一体に設けられたアキュムレータで、これらが順次配管接続されて冷凍サイクルが形成されている。
【0011】
上記構成において、冷房運転時に圧縮機1から吐出した高温高圧の冷媒ガスは実線矢印で示すように、四方弁2を経て室外熱交換器3に入り、凝縮液化され、膨張弁装置(絞り手段)4で減圧されて低圧の気液二相冷媒となって室内熱交換器5に流入し、同室内熱交換器5で蒸発し、再度四方弁2を経てアキュムレータ6に入り、このアキュムレータ6から圧縮機1に戻され、再び圧縮される。暖房運転時は、四方弁2が切り替わり破線矢印の方向に冷媒が流れる。
【0012】
図2は本発明による膨張弁装置の第1の実施の形態を示したもので、同装置4は冷凍サイクルの管路に直結する管本体7と、中心部に所定長の大口径円筒部8aとそれよりも長い小口径円筒部8bとからなる貫通孔8を設けて管本体7内に挿入固定される弁筒9と、貫通孔8に挿入され、その外周が小口径円筒部8bの壁面に近接し、貫通孔8を流通する冷媒の流れ方向によっては大口径円筒部8a側に移動し、逆の流れでは小口径円筒部8b側に移動する円柱状の弁体10と、弁筒9の両端に設けて弁体10の抜けを防止する図2の(B)に示すようなストッパ11Aまたはストッパの機能と異音の吸収機能および異物の通過防止機能を兼ね備えたサイレンサ11Bとにより構成され、管本体7の左右には弁筒9およびサイレンサ11Bの動きを阻止するための縮管部12が形成されている。
【0013】
前記ストッパ11Aは例えば管本体7と同材質またはステンレス製で、有底円筒状の底部に冷媒の流通孔11aを設けたもの、また、前記サイレンサ11Bはステンレス製で無数の隙間を有するもので出来ている。
【0014】
また、図示のL1 およびh等の各寸法は下記の計算式によって決定される。
L=(2、5πdh3 /12μQ)ΔP
ここで、
L : hの隙間が形成される長さ(m)
d : 弁体10の外径(m)
h : 弁体10と弁筒9の小口径円筒部8b間の隙間(m)
μ : 流体粘度(Pa・h)
Q : 流量(立方メートル/h)
ΔP: 弁体10前後の圧力差(Pa)
である。
【0015】
なお、貫通孔8内に設ける弁体10は小口径円筒部8bの長さより長く、貫通孔8の長さより短く形成されている。
【0016】
上記構成において、弁体10と弁筒9により形成される隙間hに冷媒を流すことで、キャピラリチューブに冷媒を通した場合と同様に、流量抵抗を増大させ、減圧を行うことができ、冷凍サイクルへの採用においては、管本体7を傾けるか横方向にすることで弁体10と弁筒9の中心が偏心し、これにより弁体10と弁筒9の隙間が常に一定となり、冷媒の膨張率が安定する。
【0017】
図3は冷房時と暖房時の弁体10の位置の違いを示したものである。
冷房時と暖房時では冷媒の流れが矢印で示すように逆向きになり、弁体10はその冷媒の流れに押されて貫通孔8内を移動するが、小口径円筒部8b内に位置する弁体10の長さ(Lc とLh )に差をつけることにより、つまり、小口径円筒部8bと弁体10との重合長さにより冷房時と暖房時で膨張率に差をつけることができる。
なお、弁体10の弁筒9内での移動距離は下記の計算式により算出される。
L1 =Lh −Lc
ここで、
L1 : 弁体10の移動距離(m)
Lh : 暖房時の隙間形成の長さ(m)
Lc : 冷房時の隙間形成の長さ(m)
である。
【0018】
以上説明したような構成による膨張弁装置4であれば、これだけで冷房運転および暖房運転に対応することができ、従来用いていたキャピラリチューブと逆止弁装置が不要となる。
【0019】
続いて、第2の実施の形態を図4に基づいて説明する。
これは、先に説明した膨張弁装置4の構成部品をより少なくするための提案で、貫通孔8内に設ける弁体10は小口径円筒部8bの長さより長く、貫通孔8の長さより短くて、その弁体10が冷媒の流れによって小口径円筒部8b側に移動したとき、大口径円筒部8a内に位置する同弁体10の一端に抜け防止のストッパ10Aを一体に形成してなることが特徴になっており、そのストッパ10Aには冷媒の流れと同方向に溝10aが形成されている。
【0020】
このような構成であれば、冷媒の流れによって弁体10が小口径円筒部8b側に移動したとき、大口径円筒部8aと小口径円筒部8bの境の段差面でストッパ10Aの動きが規制されることになるので、図2および図3で示すような小口径円筒部8b側のサイレンサ11B(ストッパ11A)を省くことができる。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したような膨張弁装置であるならば、従来使用されていた逆止弁装置とキャピラリチューブの機能を一つの部品に集約させた形態になっているので小型になり、冷媒回路への組み込みが容易で、溶接箇所も減少し、組立コストの低減および部品数の削減に伴うコストの低減が図れることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による膨張弁装置を備えた空気調和機の冷凍サイクルである。
【図2】(A)は本発明の第1の実施の形態を示す膨張弁装置の断面図、(B)は同装置に用いるストッパの正面図である。
【図3】本発明による膨張弁装置の動作説明図で、(A)は冷房時、(B)は暖房時である。
【図4】(A)は本発明の第2の実施の形態を示す膨張弁装置の断面図、(B)は同装置に用いる弁体の要部拡大斜視図である。
【図5】従来例を示す空気調和機の冷凍サイクルである。
【符号の説明】
4 膨張弁装置
7 管本体
8 貫通孔
8a 大口径円筒部
8b 小口径円筒部
9 弁筒
10 弁体
10A ストッパ
10a 溝
11A ストッパ
11B サイレンサ
11a 冷媒の流通孔
Claims (3)
- 冷凍サイクルの管路に直結する管本体と、中心部に所定長の大口径円筒部とそれよりも長い小口径円筒部とからなる貫通孔を設けて前記管本体内に挿入固定される弁筒と、前記貫通孔に挿入され、その内を流通する冷媒の流れ方向によって移動し、前記小口径円筒部との重合長さにより絞り率を可変可能とした円柱状の弁体と、前記弁筒の両端に設けて前記弁体の抜けを防止するストッパまたはストッパの機能と冷媒の流れに伴う異音の吸収機能等を兼ね備えたサイレンサとからなることを特徴とする冷凍サイクルの膨張弁装置。
- 冷凍サイクルの管路に直結する管本体と、中心部に所定長の大口径円筒部とそれよりも長い小口径円筒部とからなる貫通孔を設けて前記管本体内に挿入固定される弁筒と、一端に抜け防止のストッパを備えて前記大口径円筒部の開口端より前記貫通孔に挿入され、その内を流通する冷媒の流れ方向によって移動し、前記小口径円筒部との重合長さにより絞り率を可変可能とした円柱状の弁体と、前記弁筒の大口径円筒部の開口端に設けて前記弁体の抜けを防止するストッパまたはストッパの機能と冷媒の流れに伴う異音の吸収機能等を兼ね備えたサイレンサとからなることを特徴とする冷凍サイクルの膨張弁装置。
- 前記弁体が前記小口径円筒部の長さより長く、前記貫通孔の長さより短く形成されてなる請求項1、請求項2記載の冷凍サイクルの膨張弁装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002344515A JP2004177015A (ja) | 2002-11-27 | 2002-11-27 | 冷凍サイクルの膨張弁装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002344515A JP2004177015A (ja) | 2002-11-27 | 2002-11-27 | 冷凍サイクルの膨張弁装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004177015A true JP2004177015A (ja) | 2004-06-24 |
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ID=32705978
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002344515A Pending JP2004177015A (ja) | 2002-11-27 | 2002-11-27 | 冷凍サイクルの膨張弁装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004177015A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2416094A4 (en) * | 2009-03-30 | 2012-09-05 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | HEAT PUMP DEVICE |
-
2002
- 2002-11-27 JP JP2002344515A patent/JP2004177015A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2416094A4 (en) * | 2009-03-30 | 2012-09-05 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | HEAT PUMP DEVICE |
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