JP2005337577A - 冷凍装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 圧縮機1、凝縮器2、液溜3、送風機6から構成される冷凍ユニットAと、絞り装置9、蒸発器10、送風機11から構成された冷却ユニットBとを備えたものにおいて、冷却ユニット側に過冷却を増大させる過冷却手段7を備え、さらに使用冷媒がR404A、R410A、R507のいずれかである。また、過冷却手段は、冷却ユニットの絞り装置9の上流の液配管12を、蒸発器を構成する熱交換器14の一部に通して、熱交換器の一部を放熱器として作用させる。
【選択図】 図1
Description
冷凍ユニットAを出た液冷媒は飽和状態であるため、冷凍ユニットAと冷却ユニットBとを接続する接続配管12での圧力損失により、冷却ユニットBの絞り装置9手前でフラッシュが発生する。しかし、接続配管12において、周囲空気と熱交換し、液冷媒の温度は下がる。すなわち、周囲温度との熱交換による液温度低下と圧力損失との関係により、絞り装置9手前でフラッシュが発生するかどうかが決まる。
地球温暖化対策から、冷媒がR22からR404A、R507に切り替わっている。R404Aの液密度は、R22の液密度に比べて小さくなり、さらにR404Aの冷媒循環量もR22に比べ大きいため、2倍程度、R404Aの圧力損失が大きくなる。また、R404Aの液比熱はR22のそれに比べ、約1.5倍大きくなり、絞り装置9手前の温度が低下しにくい。その結果、R404AはR22に比べ、絞り装置9手前で過冷却を確保するのが困難となり、フラッシュが起こり易い。
以上のことを踏まえて、圧力損失と放熱とを考慮した過冷却度(絞り装置手前)の比較結果を図10に示す。冷凍ユニットA出口の過冷却度は1.5℃である。図10からも分かるように、絞り装置9手前の過冷却度は、R404Aの方がR22に比べ小さいことが判る。この結果から、R404A(又はR507)は、R22と同等の過冷却度を確保させるためには、何らかの手段が必要となる。R410Aに関しても、R22より圧力損失が大きくなり、比熱も大きいため、R404Aと同じく何らかの対策が必要となる。
このような問題を解決するために、冷凍ユニットに過冷却を増大させるための過冷却手段を具備した方式が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、冷凍装置は、空調装置のように冷凍ユニット(室外機)と冷却ユニット(室内機)のセットで売られることはなく、冷凍ユニットと冷却ユニットが別々に売られている。このため、過冷却を増大させる過冷却手段を具備していない冷凍ユニットと組み合わされた場合、ハンチングが発生し、システムが安定せず、所定の能力が得られないという問題があった。
図1はこの発明の実施の形態1における冷凍装置の概略を示す冷凍サイクル図である。Aは冷凍ユニット、Bは冷却ユニットである。冷凍ユニットAは、圧縮機1、凝縮器2、液溜3、サイトグラス4、アキュムレータ5、送風機6から構成されている。冷却ユニットBは、過冷却手段7、開閉弁8、絞り装置9、蒸発器10、送風機11から構成されている。12、13は冷凍ユニットAと冷却ユニットBをそれぞれ接続する配管であり、12が液管、13がガス管である。図中の矢印は冷媒の流れを表す。この実施の形態1では、開閉弁8として電磁弁8を、絞り装置9として温度式膨張弁9を用いている。この実施の形態1では、冷媒にR404Aが用いられているが、R410A、又はR507であっても良い。
冷凍ユニットA側を工夫することで、過冷却を大きくすることは可能であるが、接続配管の長さ、高低差、曲がり等の不確定な要素が多いため、安定して温度式膨張弁3b前で過冷却を得ることはかなりの困難性を伴うものである。しかるに、この発明のように冷却ユニット側Bに過冷却手段7を設け、液冷媒の状態(3)から状態(4)に過冷却度(サブクール)を大きくすることにより、接続配管12の圧力損失によって誘発される膨張弁9手前のフラッシュを確実に防止することができる。その結果、ハンチングを防止することができ、安定した冷却能力が得られるとともに、冷媒の充填量も小さくすることが可能となる。
また、冷却ユニット側Bに過冷却手段7を設けた場合、接続配管13での吸熱が無いので、液冷媒との温度差が大きくとれ、過冷却手段7の伝熱面積を小さくすることができる。このことは、冷却ユニットBに過冷却手段7を設けるメリットの一つでもある。
図5はこの発明の実施の形態2における冷凍装置の概略を示す冷凍サイクル図である。Aは冷凍ユニット、Bは冷却ユニットである。冷凍ユニットAは、圧縮機1、凝縮器2、液溜3、サイトグラス4、アキュムレータ5、送風機6から構成されている。冷却ユニットBは、開閉弁8、絞り装置9、熱交換器14、送風機11から構成されている。12、13は冷凍ユニットAと冷却ユニットBをそれぞれ接続する配管であり、12が液管、13がガス管である。図中の矢印は冷媒の流れを表す。この実施の形態2では、開閉弁8として電磁弁8を、絞り装置9として温度式膨張弁9を用いている。この実施の形態2では、冷媒はR404AあるいはR507を用いている。
図7はワンターン(1往復)でどの程度の過冷却が得られるかを試算した結果を示すテーブルである。6HPクラスの熱交換器において、熱交換器14のワンターンを過冷却に利用すると、図7より過冷却度は4.7℃増加し、かなりの効果が得られることが判る。
なお、この実施の形態2では、熱交換器14の一部に液管12を通すようにしたが、構造を単純化するために、冷却ユニットBの風路、例えば膨張弁9の上流側に液管12を設置することによっても、得られる過冷却度は小さくなるが、同等の効果を期待することができる。
図8はこの発明の実施の形態3における冷凍装置の概略を示す冷凍サイクル図である。 この実施の形態3では、実施の形態2を改良したものである。開閉弁8を通ってから熱交換器14の放熱器として作用する一部に流れ込む構成となっている。熱交換器14をこのように構成した理由は、冷凍ユニットAが停止し、再度、運転する時に発生する衝撃圧(衝撃音)対策のためである。すなわち、冷凍ユニットAは、ポンプダウン運転で停止するため、開閉弁8の前後で大きな圧力差が生じる。しかも、冷却ユニットAは、通常は冷蔵倉庫内等に設置されているため、周囲温度が低く、その結果、冷蔵倉庫内の液管の過冷却度が大きくなる。前記のような状態で、開閉弁8を開けると、大きな衝撃圧(衝撃音)が発生し、温度式膨張弁9にダメージを与えかねない状態に陥る。そこで、開閉弁8と温度式膨張弁9との距離を長くすることで、温度式膨張弁9に到達するまでの管路抵抗等でエネルギーを散逸させることにより、衝撃圧(衝撃音)を減少させることができる。さらに、冷蔵倉庫内での液管の長さが短くなっているので、過冷却の大きな液量も少なくなり、その効果も衝撃圧(衝撃音)抑制を期待できる。
Claims (5)
- 圧縮機、凝縮器、液溜、送風機から構成される冷凍ユニットと、絞り装置、蒸発器、送風機から構成された冷却ユニットとを備えた冷凍装置において、
前記冷却ユニット側に過冷却を増大させる過冷却手段を備え、さらに使用冷媒がR404A、R410A、R507のいずれかであることを特徴とする冷凍装置。 - 過冷却手段は、高圧液冷媒と低圧ガス冷媒を熱交換する過冷却熱交換器で構成したことを特徴とする請求項1記載の冷凍装置。
- 過冷却手段は、冷却ユニットの絞り装置の上流の液配管を冷却ユニットの風路に設置することにより構成したことを特徴とする請求項1記載の冷凍装置。
- 過冷却手段は、冷却ユニットの絞り装置の上流の液配管を、蒸発器を構成する熱交換器の一部に通して、前記熱交換器の一部を放熱器として作用させることを特徴とする請求項1記載の冷凍装置。
- 圧縮機、凝縮器、液溜、送風機から構成される冷凍ユニットと、開閉弁、絞り装置、蒸発器、送風機から構成された冷却ユニットとを備えた冷凍装置において、
前記冷却ユニットの開閉弁と絞り装置の間の液配管を、蒸発器を構成する熱交換器の一部に通して、前記熱交換器の一部を放熱器として作用させる過冷却手段を冷却ユニット側に備え、さらに冷媒がR404A、R410A、R507のいずれかであることを特徴とする冷凍装置。
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2004
- 2004-05-26 JP JP2004156539A patent/JP2005337577A/ja active Pending
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